JPWO2012150617A1 - 捩り振動減衰装置 - Google Patents

捩り振動減衰装置 Download PDF

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Abstract

駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が負側に捩れた状態から中立位置に復帰したときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第3の弾性部材を大きく弾性変形させて減衰性能が低下するのを防止することができる捩り振動減衰装置で、ディスクプレート12にリターンスプリング36を設け、このリターンスプリング36は、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れたときに、サブプレート16に当接してサブプレート16とディスクプレート12との間で撓むことにより、スプリング収容窓24の正側端部24aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなる方向にサブプレート16を付勢している。【選択図】図1

Description

本発明は、捩り振動減衰装置に関し、特に、車両に搭載され、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が正側に捩れたときの捩れ特性と負側に捩れたときの捩れ特性とを異ならせることができる捩り振動減衰装置に関する。
従来から内燃機関や電動モータ等の駆動源と車輪等とを連結して駆動源からのトルクを伝達するとともに、駆動源と変速歯車組を有する駆動伝達系との間の捩り振動を吸収する捩り振動減衰装置が知られている。
一般に車両の振動には、アイドル時の異音、加速時および減速時の異音、ティップイン・ティップアウトがある。したがって、各異音の発生原因となる捩り振動を吸収するためには、捩り振動減衰装置の捩れ特性を適切に設定する必要がある。
ここで、アイドル時の異音としては、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるときに、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした微小な捩れ振動によって、無負荷状態にある歯車対が衝突して生じるガラガラという異音、所謂、ガラ音が知られている。
また、加速時および減速時の異音としては、車両の加減速中に、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振によって変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラジャラという異音、所謂、ジャラ音が知られている。
さらに、加速時および減速時の異音としては、内燃機関のトルク変動を起振力とする駆動伝達系の捩り共振による振動によって車室内に発生する異音が知られており、駆動伝達系の捩り共振は、通常、定常走行時に存在するため、定常走行時にこもり音が発生する。
また、ティップイン・ティップアウトとは、アクセルペダルを低開度で素早くオン・オフしたときに駆動伝達系の捩れ振動によって車体が前後に揺れる、所謂、しゃくり現象のことであり、低周波振動が発生することが知られている。
このしゃくり現象が発生するのは、駆動伝達系の剛性が低い場合に、タイヤに伝達されたトルクが逆にタイヤ側から駆動伝達系に伝わり、その揺り返しとしてタイヤに過大トルクが発生する結果であり、車体を過渡的に前後に大きく振らす前後振動となることが知られている。
アイドリング時異音に対しては、捩り振動減衰装置の捩れ特性におけるゼロトルク付近が問題となり、そこでの捩れ剛性は低い方が良い。一方、ティップイン・ティップアウトの前後振動に対しては、クラッチディスク組立体の捩れ特性をできるだけ高剛性にすることが必要である。
ところで、従来の捩り振動減衰装置の捩れ特性は、正側領域と負側領域とで略同じである。このように負側の捩れ剛性が正側の捩れ剛性と同等である場合は、減速時の振動性能の点から好ましくなく、負側の捩れ剛性を正側の捩れ剛性より下げる必要がある。
図22は、加速時と減速時の内燃機関の回転変動を示す図である。図22に示すように、加速時の内燃機関の回転変動は内燃機関の低速回転領域で大きく、減速時の内燃機関の回転変動は内燃機関の高速回転領域で大きくなっている。
このため、加速時には捩り共振点付近で捩れ剛性を大きくすることにより低回転領域の駆動伝達系の捩り共振を抑制し、減速時には内燃機関の回転変動が大きい高回転領域で捩れ剛性を小さくすることにより減衰力を大きくして捩れ振動を減衰する必要がある。
ところが、従来の捩り振動減衰装置は、加速時と減速時とで同一の捩れ特性に設定されているため、捩れ剛性を大きくした場合には、加速時に低回転領域で駆動伝達系の捩り共振を減衰することができるが、減速時に捩れ振動を充分に減衰することができないおそれがある。
また、減速時の捩れ振動を吸収するために捩れ剛性を小さくした場合に、加速時に共振点付近において、駆動伝達系の捩り共振により捩り振動が増大してこもり音が発生してしまう。
このため、減速時の捩れ剛性を加速時の捩れ剛性よりも小さくして減速時の振動減衰性能を向上させる必要がある。
従来のこの種の捩り振動減衰装置としては、例えば特許文献2に記載されたものが知られている。
この捩り振動減衰装置は、内燃機関から回転トルクが伝達される入力回転体と、変速機のインプットシャフトに連結されるハブと、ハブに小スプリングを介して所定角度の範囲で相対回転自在なハブフランジと、入力回転体とハブフランジとを回転方向に連結し、入力回転体とハブおよびハブフランジとの間で回転トルクを伝達する第1ばねおよび第2ばねとを備えている。
また、ハブにはサブプレートが相対回転自在に取付けられており、このサブプレートは、第1のばねの回転方向の正側端部に当接する突出部を備えている。また、サブプレートと入力回転体との間に入力回転体とサブプレートとを摩擦接触させるヒステリシス機構が介装されている。
この捩り振動減衰装置は、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるときには、ハブフランジとハブとが相対回転して小スプリングが弾性変形することにより、1段目の低剛性な捩れ特性となり、アイドル時にガラ音が発生するのを防止することができる。
また、加速時に小スプリングが最大に圧縮されて入力回転体に対してハブが正側に捩れた場合には、第1のばねおよび第2のばねが並列(同時)に圧縮されることにより、正側2段目の捩れ特性となる。
また、減速時にハブフランジとハブとが相対回転して小スプリングが弾性変形する際に、サブプレートがハブフランジに対して相対回転することにより、サブプレートの突出部とハブフランジとの間で小スプリングと共に第1のばねのみが圧縮される。
さらに、小スプリングが最大に圧縮されると、サブプレートがサブプレートおよびハブと一体回転することにより、入力回転体とサブプレートとの間で第1のばねおよび第2のばねが並列に圧縮されることで、正側2段目の剛性よりも低剛性の負側2段目の捩れ特性が得られる。
すなわち、入力回転体に対してハブが正側に捩れるときには、第1のばねおよび第2のばねが並列に捩れる剛性となり、入力回転体に対してハブが負側に捩れるときには、第1のばねおよび第2のばねの順に直列に捩れる剛性となる。
このため、減速時の捩れ剛性を加速時の捩れ剛性よりも小さくして減速時の振動減衰性能を向上させることができる。
特開2006−144861号公報 特開2006−226534号公報
上述した従来の捩り振動減衰装置にあっては、減速時に2段目の捩れ特性において、第1のばねと小スプリングとを並列に弾性変形させることにより、大きい捩れ振動を第1のばねで減衰しつつ、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした微小な捩れ振動を小スプリングで減衰することが可能となっている。
また、減速走行中にシフトポジションをニュートラルに変更して車両を停止したときに、ハブフランジおよびサブプレートは、第1のばねに付勢されて初期位置(中立位置)に復帰することにより、アイドル時に小スプリングが圧縮および伸張する隙間をサブプレートとハブとの間に確保される。
ところが、減速走行中にシフトポジションをニュートラルに変更して車両を停止したときに、サブプレートと入力回転体との間にはヒステリシス機構が介装されているため、サブプレートがヒステリシス機構のヒステリシストルクに打ち勝つ捩りトルクが発生しない場合に、サブプレートが初期位置に戻らないおそれがある。
このようにサブプレートが初期位置に戻らない場合には、小スプリングを大きく弾性変形させるための隙間をサブプレートとハブとの間に確保できず、アイドル時に小スプリングを大きく弾性変形させることができないので、ガラ音を充分に抑制することができずに減衰性能が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が負側に捩れた状態から中立位置に復帰したときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第3の弾性部材を大きく弾性変形させて減衰性能が低下するのを防止することができる捩り振動減衰装置を提供することを目的とする。
本発明に係る捩り振動減衰装置は、上記目的を達成するため、駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材と同一軸線上に設けられ、前記駆動側回転部材に対して相対回転自在な被駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材とを相対回転自在に連結する第1の弾性部材および第2の弾性部材とを備え、前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が前記駆動側回転部材の回転方向と逆方向の正側に捩れたときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材を並列に弾性変形させ、前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が前記回転方向と同方向の負側に捩れたときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材を前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の順に直列に弾性変形させるようにした捩り振動減衰装置であって、前記被駆動側回転部材に一定の捩れ角の範囲で相対回転自在に設けられた中間回転部材と、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材のばね定数よりも低いばね定数を有し、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材とを相対回転自在に連結する第3の弾性部材と、前記駆動側回転部材に設けられた付勢部材とを備え、前記中間回転部材は、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材が弾性変形しない状態と前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れた状態とにおいて、前記被駆動側回転部材と前記中間回転部材とが相対回転するように構成され、
前記付勢部材は、前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れた状態にあるときに、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるように前記中間回転部材を前記負側から前記正側に向かって付勢するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、被駆動側回転部材が負側に捩れた状態において、被駆動側回転部材と中間回転部材とが相対回転するように構成されるので、第1弾性部材および第2の弾性部材を第1弾性部材および第2の弾性部材の順に直列に弾性変形させたときに、被駆動側回転部材と中間回転部材とが相対回転して第3の回転部材を弾性変形させることができる。
このため、大きな回転変動を第1の弾性部材および第2の弾性部材によって減衰しつつ、微小な捩れ振動を第3の弾性部材で減衰することができる。
また、被駆動側回転部材が負側に捩れた状態にあるときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるように中間回転部材が負側から正側に向かって付勢される。
このため、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形せずに被駆動側回転部材と駆動側回転部材とが捩れていない中立位置に復帰するときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形していない状態で第3の弾性部材を大きく弾性変形させることができる。
この結果、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形していない状態で第3の弾性部材によって微小な捩れ振動を減衰することができ、減衰性能が低下するのを防止することができる。
好ましくは、前記駆動側回転部材は、前記第1の弾性部材の両端部を支持する第1の収容部と、前記第2の弾性部材の両端部を支持する第2の収容部とを有し、前記被駆動側回転部材は、前記第1の収容部に対向して前記第1の弾性部材を収容し、前記第1の弾性部材の両端部と前記回転方向にそれぞれ一定の隙間を有する第3の収容部と、前記第2の収容部に対向して前記第2の弾性部材を収容し、前記第2の弾性部材の両端部と前記回転方向にそれぞれ一定の隙間を有する第4の収容部とを有し、前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が正負側に捩れていない中立位置にあるときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の正側端部と前記正側端部に対向する前記第3の収容部および前記第4の収容部の正側端部との距離が略同一に構成され、前記第1の弾性部材の負側端部と前記負側端部に対向する前記第3の収容部の負側端部との距離に対して、前記第2の弾性部材の負側端部と前記負側端部に対向する前記第4の収容部の負側端部との距離が長く構成され、前記中間回転部材が、前記第3の弾性部材を介して前記被駆動側回転部材に連結されたフランジ部と、前記フランジ部から放射方向外方に突出するアーム部とを有し、前記アーム部が、前記第2の弾性部材の前記正側端部に対向し、前記第4の収容部の前記正側端部に当接および離隔する当接部と、前記第1の弾性部材の前記負側端部に対向して前記負側端部との間に一定の隙間を形成する対向部とを有するものから構成してもよい。
この捩り振動減衰装置は、駆動側回転部材および被駆動側回転部材が中立位置にあるときに、被駆動側回転部材が第1の弾性部材および第2の弾性部材の正側端部とこれらの正側端部に対向する第3の収容部および第4の収容部の正側端部との距離が略同一に構成されるので、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が正側に捩れるときに、第1の弾性部材および第2の弾性部材の正側端部に第3の収容部および第4の収容部の正側端部が同時に当接する。
このため、正側では、第1の弾性部材および第2の弾性部材が並列に弾性変形して駆動側回転部材および被駆動側回転部材との間で回転トルクが伝達される。
また、被駆動側回転部材が第1の弾性部材の負側端部とこの負側端部に対向する第3の収容部の負側端部との距離に対して、第2の弾性部材の負側端部と負側端部に対向する第4の収容部の負側端部との距離が長いものから構成されるので、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が負側に捩れるときに、第1の弾性部材の負側端部に第3の収容部の負側端部が当接して第1の弾性部材が弾性変形した後、第2の弾性部材の負側端部に第4の収容部の負側端部が当接して第2の弾性部材が弾性変形する。
このため、負側では、第1の弾性部材および第2の弾性部材の順に第1の弾性部材および第2の弾性部材が直列に弾性変形して駆動側回転部材および被駆動側回転部材との間で回転トルクが伝達され、負側の捩れ剛性を正側の捩れ剛性よりも低剛性にすることができ、負側の減衰性能を向上させることができる。
また、中間回転部材が、第2の弾性部材の正側端部に対向し、第4の収容部の正側端部に当接および離隔する当接部と、第1の弾性部材の負側端部に対向して第1の弾性部材の負側端部との間に一定の隙間が形成された対向部とを有する。
このため、被駆動側回転部材が駆動側回転部材に対して負側に捩れて第3の収容部の負側端部が第1の弾性部材の負側端部に当接したときに、第1の弾性部材の負側端部と対向部との間に隙間を形成することができる。
したがって、駆動側回転部材に微小な捩れ振動が入力されたときに対向部が第2の弾性部材の負側端部と隙間分だけ当接および離隔することにより、被駆動側回転部材と中間回転部材とが捩れ、微小な捩れ振動を第3の弾性部材で減衰させることができる。
また、被駆動側回転部材が駆動側回転部材に対して負側に捩れた状態から中立位置に捩れるときに、第1の弾性部材の負側端部が第3の収容部の負側端部を押圧して、中間回転部材を負側から正側に捩る。
このとき、第3の収容部の負側端部と中間回転部材の対向面が同一面上に位置して中間回転部材が負側から正側に捩れずに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができないおそれがある。
本発明では、被駆動側回転部材が負側に捩れた状態にあるときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるように中間回転部材が負側から正側に向かって付勢される。
このため、中間回転部材の当接部を被駆動側回転部材の第4の収容部から大きく離隔させて中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形していない状態で第3の弾性部材を大きく弾性変形させることができ、微小な捩れ振動を減衰することができる。
好ましくは、前記付勢部材は、前記当接部が前記第4の収容部の前記正側端部から離隔する方向に前記中間回転部材を前記負側から前記正側に付勢し、前記当接部が前記第4の収容部の前記正側端部から離隔する方向に捩れる場合に、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるようにしてもよい。
この捩り振動減衰装置は、当接部が第4の収容部の前記正側端部から離隔する方向に付勢部材が中間回転部材を負側から正側に付勢し、駆動側回転部材と被駆動側回転部材とが中立位置に復帰したときに、当接部が第4の収容部の正側端部から離隔する方向に捩れるので、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形していない状態での被駆動側回転部材と中間回転部材との捩れ角を大きくすることができる。
このため、第3の弾性部材を大きく弾性変形させることができ、微小な捩れ振動を第3の弾性部材で減衰することができる。
好ましくは、前記第3の弾性部材は、前記当接部が前記第4の収容部の正側端部から離隔した状態から前記第4の収容部の正側端部に当接した状態に移行するにつれて圧縮変形量が増大するようにしてもよい。
この捩り振動減衰装置は、当接部が第4の収容部の正側端部から離隔するにつれて第3の弾性部材の圧縮量が小さくなるので、当接部と第4の収容部の正側端部との隙間が大きくなると、第3の弾性部材をより大きく弾性変形させることができる。
好ましくは、前記駆動側回転部材と前記中間回転部材との間に設けられ、前記駆動側回転部材と前記中間回転部材との間にヒステリシストルクを発生させる第1のヒステリシス機構と、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材の間に設けられ、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材との間にヒステリシストルクを発生させる第2のヒステリシス機構とを備え、前記第2のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクを前記第1のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクよりも小さくし、前記被駆動側回転部材と前記中間回転部材とが相対回転するときに、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材との間に前記第2のヒステリシス機構によりヒステリシストルクが発生するものから構成されてもよい。
この捩り振動減衰装置は、第2のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクを第1のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクよりも小さくし、被駆動側回転部材と中間回転部材が相対回転するときに、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との間に第2のヒステリシス機構によりヒステリシストルクが発生するので、第2のヒステリシス機構のヒステリシストルクを第3の弾性部材の弾性変形を許容することができる大きさに設定すれば、第3の弾性部材により微小な捩れ振動を確実に減衰することができる。
また、第2のヒステリシス機構のヒステリシストルクよりも第1のヒステリシス機構のヒステリシストルクが大きいので、被駆動側回転部材が駆動側回転部材に対して負側に捩れた状態から中立位置に捩れるときに、中間回転部材が第1のヒステリシス機構のヒステリシストルクによって被駆動側回転部材に対して相対回転しないおそれがある。
本発明は、被駆動側回転部材が負側に捩れた状態にあるときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるように中間回転部材が負側から正側に向かって付勢されるので、被駆動側回転部材が駆動側回転部材に対して負側に捩れた状態から中立位置に復帰するときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第1の弾性部材および第2の弾性部材が弾性変形していない状態で第3の弾性部材を大きく弾性変形させることができる。
好ましくは、前記付勢部材は、前記駆動側回転部材に固定されたリターンスプリングから構成され、前記リターンスプリングは、前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れたときに弾性変形することにより、前記中間回転部材を前記負側から前記正側に向かって付勢するように構成されてもよい。
この捩り振動減衰装置は、付勢部材をリターンスプリングから構成しているため、付勢部材の構成を簡素化することができ、捩り振動減衰装置の製造コストが増大するのを抑制することができる。
好ましくは、前記駆動側回転部材に内燃機関から回転トルクが伝達され、前記被駆動側回転部材が駆動伝達系に回転トルクを出力するように車両に搭載され、前記車両の加速時に前記被駆動側回転部材が前記正側に捩れ、前記車両の減速時に前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れるように構成されてもよい。
この捩り振動減衰装置は、車両の加速時に第1の弾性部材および第2弾性部材を並列に弾性変形させることができるとともに、減速時に第1の弾性部材および第2弾性部材を第1の弾性部材および第2弾性部材の順に直列に弾性変形させることにより、ジャラ音やティップイン・ティップアウトが発生するのを抑制することができる。
また、加速時の捩れ剛性よりも減速時の捩れ剛性を小さくすることができるため、減速時の減衰性能を向上させることができる。
また、車両の減速時に第1の弾性部材および第2弾性部材を第1の弾性部材および第2弾性部材の順に直列に弾性変形したときに、微小な捩れ振動を第3の弾性部材で減衰することができるため、内燃機関の燃焼変動等による微小な捩れ振動を第3の弾性部材によって減衰することができる。
また、減速状態からシフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができるため、第3の弾性部材を大きく変形させることができ。このため、アイドル時にガラ音を抑制することができ、減衰性能が低下するのを防止することができる。
本発明によれば、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が負側に捩れた状態から中立位置に復帰したときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第3の弾性部材を大きく弾性変形させて減衰性能が低下するのを防止することができる捩り振動減衰装置を提供することができる。
本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、図1のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、サブプレートの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートとサブプレートとの背面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートに対してサブプレートが一方に捩れた状態を示すハブプレートとサブプレートとの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートに対してサブプレートが他方に捩れた状態を示すハブプレートとサブプレートとの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、一方のディスクプレートの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、サブプレートとスラストプレートを示すハブプレートの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートに対してサブプレートおよびスラストプレートが一方に捩れた状態を示すハブプレートとサブプレートとの斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートに対してサブプレートおよびスラストプレートが他方に捩れた状態を示すハブプレートとサブプレートとの斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の要部拡大図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートが負側に捩れたときにリターンスプリングによってサブプレートが負側から正側に付勢される状態を示す図であり、図12のB−B方向矢視断面である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートが負側から中立位置に復帰するときに、リターンスプリングによってサブプレートが負側から正側に付勢される状態を示す図であり、図12のB−B方向矢視断面である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートが正側に捩れた状態を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートが負側に捩れた状態を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、図16の状態からハブプレートが負側にさらに捩れた状態を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、ハブプレートが負側から中立位置に復帰する状態を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の捩れ特性を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、他の構成の付勢部材を有する一方のディスクプレートの正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、図20のC−C方向矢視断面図である。 内燃機関の回転変動と内燃機関の回転数との関係を示す図である。
以下、本発明に係る捩り振動減衰装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図21は、本発明に係る捩り振動減衰装置の一実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置をクラッチ装置に適用した例を説明する。
まず、構成を説明する。
図1、図2において、クラッチ装置1は、捩り振動減衰装置10を備えており、捩り振動減衰装置10は、被駆動側回転部材としてのハブプレート11と、ハブプレート11と同一軸上に設けられ、ハブプレート11に対して相対回転自在に配設される駆動側回転部材としてのディスクプレート12、13と、ハブプレート11とディスクプレート12、13とを回転方向に弾性的に連結する第1の弾性部材としてのコイルスプリング14および第2の弾性部材としてのコイルスプリング15と、ハブプレート11に対して相対回転自在に設けられたサブプレート16とを含んで構成されている。
図1〜図3に示すように、ハブプレート11は、ボス17およびボス17から放射方向外方に突出するハブフランジ18を備えており、ボス17の内周部にはスプライン17aが形成されている。このスプライン17aには図示しない駆動伝達系に含まれる変速機の入力軸19がスプライン嵌合されている。
図4に示すように、サブプレート16は、フランジ部26とフランジ部26から放射方向外方に突出する一対のアーム部27とが一体形成されている。フランジ部26の内周部には開口26aが形成されており、この開口26aにはボス17の外周部が挿通されるようになっている。このため、サブプレート16とボス17とは相対回転自在となっている。
ディスクプレート12、13は、ハブプレート11およびサブプレート16の軸線方向両側に配設されており、ディスクプレート12、13は、半径方向外周側でリベット20によって連結されている。
図1、図4、図5に示すように、サブプレート16には開口窓26bが形成されているとともに、図1、図3、図6、図7に示すように、ハブフランジ18には開口窓26bと略同一形状の開口窓18aが形成されており、開口窓26b、18aには第3の弾性部材としての小スプリング21が収納されている。
この小スプリング21は、ハブプレート11とサブプレート16とを相対回転自在に連結しており、ハブプレート11とサブプレート16とが相対回転したときに弾性変形するようになっている。なお、小スプリング21のばね定数は、コイルスプリング14、15のばね定数よりも小さくなっている。
具体的には、小スプリング21は、サブプレート16の開口窓26bのその回転方向における一端26cと他端26dとに両端が当接するようにして開口窓26bに収納されているとともに、ハブフランジ18の開口窓18aのその回転方向における一端18bと他端18cとに両端が当接するようにして開口窓18aに収納されている。
サブプレート16がハブフランジ18に対して相対回転するときには開口窓26bの一端26cと開口窓18aの他端18cとが近接・離隔することにより、小スプリング21が弾性変形してサブプレート16とハブフランジ18との間で回転トルクを伝達する。
図1、図2、図8に示すように、ディスクプレート12、13には第1の収容部としてのスプリング収容窓22と第2の収容部としてのスプリング収容窓23が形成されている(図8では、ディスクプレート13を図示していない)。
スプリング収容窓22にはコイルスプリング14が収納されており、スプリング収容窓22の正側端部22aは、コイルスプリング14の正側端部14aを支持するとともに、スプリング収容窓22の負側端部22bは、コイルスプリング14の負側端部14bを支持している。
すなわち、コイルスプリング14は、圧縮された状態でスプリング収容窓22に収納されている。
なお、本実施の形態の説明で用いる回転方向とはディスクプレート12、13の回転方向であり、換言すれば、ディスクプレート12、13やハブプレート11の円周方向である。
また、正側および負側とは、ディスクプレート12、13の回転方向に対するハブプレート11の回転方向であり、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が逆方向に回転したときを正側、同回転方向に回転したときを負側とする。
ここでは、図1に示すように、ディスクプレート12、13はR1方向に回転するものとするので、回転方向の正側および負側は、それぞれR2方向およびR1方向となる。また、軸線方向とは入力軸19の軸線方向と同一方向である。
スプリング収容窓23にはコイルスプリング15が収納されており、スプリング収容窓23の正側端部23aは、コイルスプリング15の正側端部15aを支持するとともに、スプリング収容窓23の負側端部23bは、コイルスプリング15の負側端部15bを支持している。
すなわち、コイルスプリング15は、圧縮された状態でスプリング収容窓23に収納されている。
コイルスプリング15は、コイルスプリング15の回転方向長さよりも長く形成されており、内部にトーションスプリング15Aが収納されている。
また、図1、図3、図5に示すように、ハブフランジ18にはディスクプレート12、13のスプリング収容窓22に対向して第3の収容部としてのスプリング収容窓24が形成されており、スプリング収容窓24の正側端部24aおよび負側端部24bと、正側端部24aおよび負側端部24bに対向するコイルスプリング14の正側端部14aおよび負側端部14bとの間にはそれぞれ一定の隙間が形成されている。
また、ハブフランジ18にはディスクプレート12、13のスプリング収容窓23に対向して第4の収容部としてのスプリング収容窓25が形成されており、スプリング収容窓25の正側端部25aおよび負側端部25bと、正側端部25aおよび負側端部25bに対向するコイルスプリング15の正側端部15aおよび負側端部15bとの間にはそれぞれ一定の隙間が形成されている。
また、ハブプレート11とディスクプレート12、13とが相対回転していない(捩れていない)中立位置にあるときに(図1参照)、コイルスプリング14、15の正側端部14a、15aとスプリング収容窓24、25の正側端部24a、25aとの距離が略同一となるようにスプリング収容窓24、25の位置関係が設定されている。
また、コイルスプリング14の負側端部14bとスプリング収容窓24の負側端部24bとの距離に対して、コイルスプリング15の負側端部15bとスプリング収容窓25の負側端部25bとの距離が長くなるようにスプリング収容窓24、25の位置関係が設定されている。
一方、図1、図4〜図7に示すようにサブプレート16のアーム部27の回転方向の一端にはアーム部27から軸線方向に折り曲げられた当接部としての折り曲げ部27Aが形成されている。
この折り曲げ部27Aは、コイルスプリング15の正側端部15aに対向しており、スプリング収容窓25の正側端部25aに当接および離隔自在となっている。
また、アーム部27は、コイルスプリング14の負側端部14bに対向する対向部としての対向面27Bを有しており、この対向面27Bは、コイルスプリング14の負側端部14bに対向して負側端部14bとの間に一定の隙間を形成するようになっている。
また、サブプレート16にはハブプレート11を挟んでスラストプレート28が取付けられており、図9〜図11に示すように、スラストプレート28は、軸線方向に突出してスプリング収容窓24、25を通してサブプレート16側に突出する複数の突出部28aが形成されている。
この突出部28aの突出端にはサブプレート16に形成された嵌合穴26eに嵌合される嵌合突起28bが形成されている。このため、サブプレート16とスラストプレート28とは一体的に設けられており、サブプレート16およびスラストプレート28は、ハブプレート11に対して一体的に相対回転する。
また、サブプレート16は、ハブプレート11に対して一方に回転したときに、折り曲げ部27Aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aに当接することにより、回転方向の一方に相対回転することが規制されるようになっている。
また、サブプレート16は、ハブプレート11に対して他方に回転したときに、スラストプレート28の突出部28aがハブフランジ18のスプリング収容窓24、25の負側端部24b、25bに当接することにより、回転方向の他方に相対回転することが規制されるようになっている。
このようにサブプレート16は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓24の正側端部24aに当接する位置とスラストプレート28の突出部28aがスプリング収容窓24、25の負側端部24b、25bに当接する位置との間でハブプレート11に対して一定の捩れ角の範囲で相対回転する。
また、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓24の正側端部24aに当接したとき、およびスラストプレート28の突出部28aがスプリング収容窓24、25の負側端部24b、25bに当接したときに、ハブプレート11とサブプレート16とが一体回転する。
また、折り曲げ部27Aが正側端部24aから離隔するにつれて小スプリング21の圧縮量が小さくなるようになっており、サブプレート16は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔するように小スプリング21によって付勢されている(図7参照)。
そして、小スプリング21は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔した位置と折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aに当接する位置との間で相対回転したときに、弾性変形するようになっている。
本実施の形態の小スプリング21は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔した状態から折り曲げ部27Aが正側端部25aに当接した状態に移行するにつれて圧縮変形量が増大するようになっているため(図6参照)、ハブプレート11とサブプレート16との捩り角は、折り曲げ部27Aが正側端部25aに当接したときに最小となり、折り曲げ部27Aが正側端部25aから離隔するにつれて大きくなる。
したがって、折り曲げ部27Aが正側端部25aから離隔するにつれて小スプリング21の圧縮量が小さくなり、小スプリング21が変形できる弾性変形量が増大することになる。
また、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aに当接することにより、ストッパー機能を発揮して小スプリング21が過度に圧縮されるのを防止することができ、小スプリング21が損傷するのを防止することができる。
図12に示すように、ハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置にあるときには、折り曲げ部27Aがコイルスプリング15の正側端部15aに当接するようになっている。
このとき、折り曲げ部27Aとハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aとの間にはハブプレート11とサブプレート16との相対回転を許容する隙間θ1が形成されるようになっている。
また、ハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置にあるときには、ハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bとコイルスプリング14の負側端部14bとの間に隙間θ2が形成されるようになっている。この隙間θ1とθ2との関係は、θ1>θ2となっている。
また、ハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置にあるときには、ハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bとアーム部27の対向面27Bとの間に隙間θ3が形成されている。
また、ハブプレート11がディスクプレート12、13に対して中立位置から負側に所定の捩れ角の範囲だけ捩れた場合には、ハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bがコイルスプリング14の負側端部14bに当接するようになっており、このときにコイルスプリング14の負側端部14bとアーム部27の対向面27Bとの間にはハブプレート11とサブプレート16との相対回転を許容する隙間θ2+θ3が形成される。
図1、図2において、ディスクプレート12の外周部には環状のクッショニングプレート29の内周部が連結されており、ディスクプレート12とクッショニングプレート29は、リベット20によって連結されている。
クッショニングプレート29の軸線方向両側には、リベット31により環状の摩擦材30a、30bが固定されており、この摩擦材30a、30bは、内燃機関のクランクシャフトに固定された図示しないフライホイールとフライホイールにボルト固定されたクラッチカバーのプレッシャプレートの間に位置している。
本実施の形態では、捩り振動減衰装置10、クッショニングプレート29および摩擦材30a、30bがクラッチ装置1を構成している。
このクラッチ装置1は、摩擦材30a、30bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦接触することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート12、13に入力される。
また、図示しないクラッチペダルが踏み込まれると、プレッシャプレートが摩擦材30a、30bを押圧するのを解除し、摩擦材30a、30bがフライホイールから離隔することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート12、13に入力されない。
また、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が正側(図1のR2方向)および負側(図1のR1方向)に捩れたときには、コイルスプリング14、15が圧縮されることにより、ハブプレート11とディスクプレート12、13との間で回転トルクを伝達するようになっている。
本実施の形態では、ディスクプレート12、13およびハブプレート11が中立位置にある状態からディスクプレート12、13に対してハブプレート11が正側に捩れたときに、コイルスプリング14、15を並列に弾性変形させるようになっている。
また、中立位置からディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れたときに、コイルスプリング14およびコイルスプリング15の順にコイルスプリング14、15を直列に弾性変形させるようにしている。
ここで、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が正側に捩れるのは、車両の加速時であり、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れるのは、エンジンブレーキが発生する減速時である。
また、図2に示すように、スラストプレート28は、ハブプレート11とディスクプレート13との間に介装されており、ディスクプレート13とハブプレート11のボス17とに摩擦接触している。
また、ディスクプレート12とハブプレート11のボス17との間にはスラストプレート32が介装されており、このスラストプレート32は、スラストプレート32とディスクプレート12との間に介装された皿ばね33の付勢力によってハブプレート11のボス17に摩擦接触している。
また、スラストプレート32とサブプレート16との間にはスラストプレート34が介装されており、スラストプレート34は、スラストプレート34とディスクプレート12との間に介装された皿ばね35によってサブプレート16に摩擦接触している。
また、皿ばね33は、スラストプレート32をボス17に付勢しているとともに、皿ばね35は、スラストプレート34をサブプレート16に付勢しているため、ハブプレート11を介してスラストプレート28をディスクプレート13に付勢することができる。
この結果、ディスクプレート12とボス17とがスラストプレート32と皿ばね33とを介して摩擦接触し、ディスクプレート12とハブプレート11とがスラストプレート34と皿ばね35とを介して摩擦接触する。
これに加えて、ディスクプレート13がスラストプレート28を介してボス17に摩擦接触していることにより、ハブプレート11、ディスクプレート12、13およびサブプレート16との間でヒステリシストルクを発生させることができる。
ここで、スラストプレート28およびスラストプレート32の摩擦係数は、スラストプレート34の摩擦係数よりも小さく設定されている。また、皿ばね33のばね定数は、皿ばね35のばね定数よりも小さく設定されている。
このため、ディスクプレート12とサブプレート16との間に発生するヒステリシストルクは、ディスクプレート12、13とハブプレート11との間に発生するヒステリシストルクよりも大きくなる。
本実施の形態では、スラストプレート34および皿ばね35が第1のヒステリシス機構を構成し、スラストプレート28、32および皿ばね33、35が第2のヒステリシス機構を構成している。
一方、図8、図12に示すように、ディスクプレート12には付勢部材としての一対のリターンスプリング36が設けられている。このリターンスプリング36は、図12、図13に示すように、ディスクプレート12に形成された溝12aを通してディスクプレート12を挟持することによりディスクプレート12に係合される基部36aと、サブプレート16に対向するディスクプレート12の表面に当接する先端部36bとを備えており、基部36aと先端部36bとの間が断面V字形状に形成されている。
このリターンスプリング36は、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れたときに、図13に示すようにサブプレート16に当接してサブプレート16とディスクプレート12との間で撓むことにより、スプリング収容窓25の正側端部25aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなるようにサブプレート16を負側から正側に付勢するようになっている。
次に、作用を説明する。
摩擦材30a、30bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦接触すると、内燃機関の回転トルクがディスクプレート12、13に入力され、クッショニングプレート29を介してディスクプレート12、13に回転トルクが伝達される。このようにして内燃機関の駆動伝達系に動力が伝達される。
次に、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が正側に捩れる場合の動作と、負側に捩れる場合の動作を説明する。但し、内燃機関からの回転トルクが伝達されたときのディスクプレート12、13の回転方向を図1のR1方向とする。
車両の加速時に内燃機関の回転変動が大きくなると、ディスクプレート12、13とハブプレート11との相対回転が大きくなり、すなわち、捩れ角が大きくなり、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が正側に捩れることにより、コイルスプリング14、15が圧縮してディスクプレート12、13からハブプレート11に回転トルクを伝達する。
ディスクプレート12、13とハブプレート11の捩れ角が大きくなると、ディスクプレート12、13がR1方向に回転するのに伴って、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11がR2方向(正側)に相対回転することになる。
このときのディスクプレート12、13とハブプレート11の動作を図15に基づいて説明する。なお、図15では、ディスクプレート13を図示していないが、ディスクプレート13は、ディスクプレート12と平行移動するので、ディスクプレート12と同じ動作をする。
図1に示す中立状態からハブプレート11をR2側に捩ると、サブプレート16がハブプレート11に対してR2側に捩れ、小スプリング21が圧縮変形される。図19に示す捩れ角θAだけハブプレート11が捩られると、ハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aが折り曲げ部27Aに当接して小スプリング21の圧縮変形が停止される。すなわち、小スプリング21は、正側では図19の捩れ角0〜θAの間で圧縮される。
ハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置にあるときに、コイルスプリング14、15の正側端部14a、15aとスプリング収容窓24、25の正側端部24a、25aとの距離が略同一となるようにスプリング収容窓24、25の位置関係が設定されているため、捩れ角θAからハブプレート11がさらにR2側に捩れると、スプリング収容窓24、25の正側端部24a、25aがコイルスプリング14、15の正側端部14a、15aに当接する。
このとき、コイルスプリング14、15がディスクプレート12、13のスプリング収容窓22、23の負側端部22b、23bとハブプレート11のスプリング収容窓24、25の正側端部24a、25aの間で圧縮変形する。
さらに、ハブプレート11がR2側に捩れると、ハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aが折り曲げ部27Aに当接していることから、ハブプレート11およびサブプレート16が一体的にR2側に捩れてコイルスプリング14、15をさらに圧縮させる。
このため、図19の捩れ角θA〜θBの間ではコイルスプリング14、15が並列に圧縮され、捩れ剛性が大きくなる2段目の捩れ特性となる。
一方、車両の減速時には、内燃機関の回転トルクが小さくなり、エンジンブレーキが発生するため、変速機の入力軸19からハブプレート11に回転トルクが入力される。
減速時に内燃機関の回転変動が大きくなると、ディスクプレート12、13とハブプレート11との捩れ角が大きくなり、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れることにより、コイルスプリング14、15が圧縮してハブプレート11からディスクプレート12、13に回転トルクを伝達する。
ディスクプレート12、13とハブプレート11の捩れ角が大きくなると、ハブプレート11がR1方向に回転するのに伴って、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11が中立位置からR1方向(負側)に相対回転することになる。
このときのディスクプレート12、13とハブプレート11の動作を図16、図17に基づいて説明する。なお、図16、図17ではディスクプレート13を図示していないが、ディスクプレート13は、ディスクプレート12と平行移動するので、ディスクプレート12と同じ動作をする。
図1に示す中立状態からハブプレート11をR1側に捩ると、スラストプレート28の突出部28aがハブフランジ18のスプリング収容窓24、25の負側端部24b、25bに当接することにより(図10参照)、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11とサブプレート16とが一体的にR1側に捩れる。
ハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bとコイルスプリング14の負側端部14bとの間の隙間θ2だけ、すなわちハブプレート11およびサブプレート16が図19の捩れ角θCだけR1側に捩れると、図16のハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bがコイルスプリング14の負側端部14bに当接する。
スプリング収容窓24の負側端部24bとアーム部27の対向面27Bとの間に隙間θ3が形成されているため、アーム部27の対向面27Bとのコイルスプリング14の負側端部14bとの間に隙間θ3が形成される。
このため、ハブプレート11とサブプレート16とは隙間θ3だけ相対回転することにより、小スプリング21が圧縮変形される。
ここで、コイルスプリング14の負側端部14bとスプリング収容窓24の負側端部24bとの距離に対して、コイルスプリング15の負側端部15bとスプリング収容窓25の負側端部25bとの距離が長くなるようにスプリング収容窓24、25の位置関係が設定されている。
このため、ハブプレート11がR1側にさらに捩れると、図17に示すように、ハブプレート11とサブプレート16とは隙間θ3を維持した状態でコイルスプリング14がディスクプレート12、13のスプリング収容窓22の正側端部22aとハブプレート11のスプリング収容窓24の負側端部24bとの間で圧縮変形する。
このため、捩れ角θC〜θDの間ではコイルスプリング14のみが圧縮されることにより、正側の捩れ特性に比べて捩れ剛性が小さい領域が発生する。
このとき、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とする微小な捩れ振動が入力されたときには、ハブプレート11とサブプレート16とが隙間θ3だけ相対回転することにより、小スプリング21が圧縮変形して、微小な捩れ振動を減衰する。
ここで、ディスクプレート12とサブプレート16との間にヒステリシストルクを発生させるスラストプレート34および皿ばね35を設けるとともに、ディスクプレート12、13とハブプレート11のボス17との間にスラストプレート28、32および皿ばね33、35を設け、ディスクプレート12、13とハブプレート11との間に発生するヒステリシストルクをディスクプレート12とサブプレート16との間に発生するヒステリシストルクよりも小さくしている。
このため、ハブプレート11とサブプレート16とが相対回転するときに、ハブプレート11およびディスクプレート12、13との間で発生するヒステリシストルクを小さくすることができる。
本実施の形態では、ハブプレート11およびディスクプレート12、13との間で発生するヒステリシストルクを、小スプリング21の弾性変形を許容することができるヒステリシストルクに設定することによって、小スプリング21により微小な捩れ振動を確実に減衰することができる。
ハブプレート11がさらにR1側に捩れると、図17に示すように、ハブフランジ18のスプリング収容窓25の負側端部25bがコイルスプリング15の負側端部15bに当接し、コイルスプリング15がディスクプレート12、13のスプリング収容窓23の正側端部23aとハブプレート11のスプリング収容窓25の負側端部25bとの間で圧縮変形する。
このため、図19の捩れ角θD〜θEの間ではコイルスプリング14、15が並列に圧縮され、捩れ剛性が大きくなる。
すなわち、負側の捩れ特性にあっては、コイルスプリング14およびコイルスプリング15の順にコイルスプリング14、15が直列に弾性変形される2段目の捩れ特性となり、正側の2段目の捩れ特性よりも低剛性の捩れ特性を得ることができる。
このため、加速時には減速時よりも捩れ剛性を大きくして捩り共振点付近で捩れ剛性を大きくすることにより、低回転領域の駆動伝達系の捩り共振を抑制することができる。
また、減速時には加速時よりも捩れ剛性を小さくして内燃機関の回転変動が大きい高回転領域で捩れ剛性を加速時よりも小さくすることができ、減衰力を大きくして捩れ振動を減衰することができる。
また、車両の加減速中に、コイルスプリング14、15によって大きい捩れ振動を減衰することができるため、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動によって変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音を抑制することができる。
また、車両の加速中にコイルスプリング14、15を並列に圧縮して減速時よりも捩れ剛性を大きくすることができるため、内燃機関のトルク変動を起振力とする駆動伝達系の捩り共振による振動によって車室内にこもり音が発生するのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、加減速中に、コイルスプリング14、15を並列に弾性変形させる高剛性の2段目の捩れ特性を得ることができるため、低周波振動であるティップイン・ティップアウトを抑制することができる。
すなわち、低周波振動であるティップイン・ティップアウトは、アクセルペダルを低開度で素早くオン・オフしたときに駆動伝達系の捩れ振動によって車体が前後に揺れる、所謂、しゃくり現象であり、本実施の形態では、このしゃくり現象を抑制することができる。
また、捩れ角θC〜θAの範囲の1段目の捩れ特性にあっては、コイルスプリング14、15が弾性変形せずに、ハブプレート11とサブプレート16とが相対回転して小スプリング21が弾性変形することにより、捩れ剛性を小さくすることができる。
このため、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるときに、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした微小な捩れ振動によって、無負荷状態にある歯車対が衝突して生じるガラガラという異音、所謂、ガラ音が発生することが抑制される。
一方、減速走行中にシフトポジションをニュートラルに変更して車両を停止した場合の捩り振動減衰装置10の動作を説明する。
減速走行中にハブプレート11がディスクプレート12、13に対してR1側(負側)に捩れた状態でシフトポジションをニュートラルに変更した場合には、ハブプレート11がコイルスプリング14、15に付勢されてR2側(正側)に捩れる。
このとき、コイルスプリング14の負側端部14bによってハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bが押圧されるため、図18に示すように、サブプレート16のアーム部27の対向面27Bとスプリング収容窓24の負側端部24bが同一面上に位置して対向面27Bとスプリング収容窓24の負側端部24bとにコイルスプリング14の負側端部14bが当接する。
このため、対向面27Bがスプリング収容窓24の負側端部24bから正側に位置するようにサブプレート16がハブプレート11に対して正側に捩れないことがある。
特に、サブプレート16とディスクプレート12との間にスラストプレート28、32よりも摩擦係数が大きい摩擦係数を有するスラストプレート34が介装されることにより、サブプレート16とディスクプレート12との間に大きなヒステリシストルクが発生するようになっている。
このため、スラストプレート34によるヒステリシストルクに打ち勝つだけの捩りトルクが発生し難いので、対向面27Bがスプリング収容窓24の負側端部24bから正側に捩れ難い。
このため、サブプレート16のアーム部27に形成された折り曲げ部27Aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aから正側に大きく離隔しない状態でハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置に復帰するおそれがある。
ここで、サブプレート16のアーム部27に形成された折り曲げ部27Aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aから正側に大きく離隔するのは、ハブプレート11がディスクプレート12、13に対してR2側に捩れ、折り曲げ部27Aがハブプレート11のスプリング収容窓25の正側端部25aに当接する加速状態に移行したときである。
このように折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから正側に大きく離隔しないと、ハブプレート11とサブプレート16との捩れ角が大きくならず、小スプリング21の圧縮量が小さくならない。このため、アイドル時に小スプリング21を大きく弾性変形させることができずに、ガラ音を充分に抑制できない。
本実施の形態では、ディスクプレート12にリターンスプリング36を設け、このリターンスプリング36がディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れたときに、サブプレート16に当接してサブプレート16とディスクプレート12との間で撓むことにより、スプリング収容窓24の正側端部24aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなる方向にサブプレート16を付勢している。
したがって、ハブプレート11がディスクプレート12、13に対して負側から中立位置に復帰すると、図14に示すように、リターンスプリング36が元の状態に復帰するように弾性変形することにより、ハブプレート11に対してサブプレート16を負側から正側に捩る。
このため、折り曲げ部27Aをスプリング収容窓25の正側端部25aから正側に大きく離隔させて、ハブフランジ18のスプリング収容窓24の負側端部24bとアーム部27の対向面27Bとの間に隙間θ3を形成することができる。
この結果、減速走行中にシフトポジションをニュートラルに変更して車両を停止した場合に、ハブプレート11とサブプレート16との捩れ角を大きくして、小スプリング21を大きく弾性変形させることができ、アイドル時のガラ音を抑制して減衰性能が低下するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、サブプレート16が、小スプリング21を介してハブプレート11に連結されたフランジ部26と、フランジ部26から放射方向外方に突出するアーム部27とを有し、アーム部27が、コイルスプリング15の正側端部15aに対向し、ハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aに当接および離隔する折り曲げ部27Aと、コイルスプリング14の負側端部14bに対向して負側端部14bとの間に一定の隙間を形成する対向面27Bとを有する。
このため、ハブプレート11がディスクプレート12、13に対して負側に捩れてスプリング収容窓24の負側端部24bがコイルスプリング14の負側端部14bに当接したときに、コイルスプリング14の負側端部14bと対向面27Bとの間に隙間θ3を形成することができる。
したがって、ディスクプレート12、13に内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とする微小な捩れ振動が入力したときに、対向面27Bがコイルスプリング14の負側端部14bと隙間θ3だけ当接および離隔することにより、ハブプレート11とサブプレート16とを捩ることができ、微小な捩れ振動を小スプリング21で減衰することができる。
また、本実施の形態のリターンスプリング36は、折り曲げ部27Aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔する方向にサブプレート16を負側から正側に付勢し、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔する方向に捩れる場合に、ハブプレート11とサブプレート16との捩れ角が大きくなるようにサブプレート16を負側から正側に付勢するようにしている。
このため、ハブプレート11とディスクプレート12、13とが中立位置に復帰したときに、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔する方向に捩れるので、コイルスプリング14、15が弾性変形していない状態でハブプレート11とサブプレート16との捩れ角を大きくすることができる。
このため、小スプリング21を大きく弾性変形させることができ、アイドル時に内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした微小な捩れ振動を小スプリング21で減衰してガラ音を抑制することができる。
また、小スプリング21は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔した状態から折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aに当接した状態に移行するにつれて圧縮変形量が増大するようになっている。
このため、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔するにつれて小スプリング21の圧縮量を小さくすることができ、折り曲げ部27Aとスプリング収容窓25の正側端部25aとの隙間が大きくなる程、小スプリング21をより大きく弾性変形させることができる。
また、本実施の形態では、付勢部材をリターンスプリング36で構成しているため、付勢部材の構成を簡素化することができ、捩り振動減衰装置10の製造コストが増大するのを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、付勢部材としてディスクプレート12とサブプレート16との間で弾性変形されることにより、スプリング収容窓25の正側端部25aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなる方向にサブプレート16を付勢するリターンスプリング36を設けているが、付勢部材は、この構成に限定されるものではない。
例えば、図20、図21に示すように、ディスクプレート12にリターンスプリング41を固定し、ハブプレート11が負側に捩れたときに、リターンスプリング41がサブプレート16のアーム部27の放射方向外端に当接して撓むことにより、スプリング収容窓25の正側端部25aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなる方向にサブプレート16を付勢するようにしてもよい。
このリターンスプリング41は、両端部にディスクプレート12の溝12b、12cに嵌合される嵌合部41a、41bを有し、ハブプレート11が負側に捩れたときに、リターンスプリング41がサブプレート16のアーム部27の放射方向外端に当接して嵌合部41a、41bを支点にして撓むように構成されている。
また、本実施の形態では、捩り振動減衰装置10をクラッチ装置1に適用しているが、これに限らず、車両の駆動伝達系に設けられる捩り振動減衰装置であれば何でもよい。例えば、ハイブリッド車両にあっては、内燃機関の出力軸と、電動機と車輪側出力軸とに動力を分割する動力分割機構との間に介装されるハイブリッドダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。
また、トルクコンバータのロックアップクラッチ装置と変速歯車組の間に介装されるロックアップダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。また、ディファレンシャルケースとディファレンシャルケースの外周部に設けられたリングギヤとの間に捩り振動減衰装置を設けてもよい。
以上のように、本発明に係る捩り振動減衰装置は、駆動側回転部材が被駆動側回転部材に対して負側に捩れた状態から中立位置に復帰したときに、中間回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を大きくすることができ、第3の弾性部材を大きく弾性変形させて減衰性能が低下するのを防止することができるという効果を有し、車両に搭載され、駆動側回転部材に対して被駆動側回転部材が正側に捩れたときの捩れ特性と負側に捩れたときの捩れ特性とを異ならせることができる捩り振動減衰装置等として有用である。
10 捩り振動減衰装置
11 ハブプレート
12、13 ディスクプレート
14 コイルスプリング
15 コイルスプリング
14a、15a コイルスプリングの正側端部
14b、15b コイルスプリングの負側端部
16 サブプレート
19 入力軸
21 小スプリング
22 スプリング収容窓
23 スプリング収容窓
22a、23a、24a、25a 正側端部
22b、23b、24b、25b 負側端部
24 スプリング収容窓
25 スプリング収容窓
26 フランジ部
27 アーム部
27A 折り曲げ部
27B 対向面
28、32、34 スラストプレート
33、35 皿ばね
36、41 リターンスプリング
この捩り振動減衰装置は、被駆動側回転部材が負側に捩れた状態において、被駆動側回転部材と中間回転部材とが相対回転するように構成されるので、第1弾性部材および第2の弾性部材を第1弾性部材および第2の弾性部材の順に直列に弾性変形させたときに、被駆動側回転部材と中間回転部材とが相対回転して第3の弾性部材を弾性変形させることができる。
また、サブプレート16にはハブプレート11を挟んでスラストプレート28が取付けられており、図9〜図11に示すように、スラストプレート28は、軸線方向に突出してスプリング収容窓25を通してサブプレート16側に突出する複数の突出部28aが形成されている。
また、サブプレート16は、ハブプレート11に対して他方に回転したときに、スラストプレート28の突出部28aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の負側端部25bに当接することにより、回転方向の他方に相対回転することが規制されるようになっている。
このようにサブプレート16は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aに当接する位置とスラストプレート28の突出部28aがスプリング収容窓25の負側端部25bに当接する位置との間でハブプレート11に対して一定の捩れ角の範囲で相対回転する。
また、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aに当接したとき、およびスラストプレート28の突出部28aがスプリング収容窓25の負側端部25bに当接したときに、ハブプレート11とサブプレート16とが一体回転する。
また、折り曲げ部27Aが正側端部25aから離隔するにつれて小スプリング21の圧縮量が小さくなるようになっており、サブプレート16は、折り曲げ部27Aがスプリング収容窓25の正側端部25aから離隔するように小スプリング21によって付勢されている(図7参照)。
図1に示す中立状態からハブプレート11をR1側に捩ると、スラストプレート28の突出部28aがハブフランジ18のスプリング収容窓25の負側端部25bに当接することにより(図10参照)、ディスクプレート12、13に対してハブプレート11とサブプレート16とが一体的にR1側に捩れる。
本実施の形態では、ディスクプレート12にリターンスプリング36を設け、このリターンスプリング36がディスクプレート12、13に対してハブプレート11が負側に捩れたときに、サブプレート16に当接してサブプレート16とディスクプレート12との間で撓むことにより、スプリング収容窓25の正側端部25aと折り曲げ部27Aとの間の隙間が大きくなる方向にサブプレート16を付勢している。

Claims (7)

  1. 駆動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材と同一軸線上に設けられ、前記駆動側回転部材に対して相対回転自在な被駆動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材とを相対回転自在に連結する第1の弾性部材および第2の弾性部材とを備え、
    前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が前記駆動側回転部材の回転方向と逆方向の正側に捩れたときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材を並列に弾性変形させ、前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が前記回転方向と同方向の負側に捩れたときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材を前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の順に直列に弾性変形させるようにした捩り振動減衰装置であって、
    前記被駆動側回転部材に一定の捩れ角の範囲で相対回転自在に設けられた中間回転部材と、
    前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材のばね定数よりも低いばね定数を有し、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材とを相対回転自在に連結する第3の弾性部材と、
    前記駆動側回転部材に設けられた付勢部材とを備え、
    前記中間回転部材は、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材が弾性変形しない状態と前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れた状態とにおいて、前記被駆動側回転部材と前記中間回転部材とが相対回転するように構成され、
    前記付勢部材は、前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れた状態にあるときに、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなるように前記中間回転部材を前記負側から前記正側に向かって付勢することを特徴とする捩り振動減衰装置。
  2. 前記駆動側回転部材は、前記第1の弾性部材の両端部を支持する第1の収容部と、前記第2の弾性部材の両端部を支持する第2の収容部とを有し、
    前記被駆動側回転部材は、前記第1の収容部に対向して前記第1の弾性部材を収容し、前記第1の弾性部材の両端部と前記回転方向にそれぞれ一定の隙間を有する第3の収容部と、前記第2の収容部に対向して前記第2の弾性部材を収容し、前記第2の弾性部材の両端部と前記回転方向にそれぞれ一定の隙間を有する第4の収容部とを有し、
    前記駆動側回転部材に対して前記被駆動側回転部材が正負側に捩れていない中立位置にあるときに、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材の正側端部と前記正側端部に対向する前記第3の収容部および前記第4の収容部の正側端部との距離が略同一に構成され、
    前記第1の弾性部材の負側端部と前記負側端部に対向する前記第3の収容部の負側端部との距離に対して、前記第2の弾性部材の負側端部と前記負側端部に対向する前記第4の収容部の負側端部との距離が長く構成され、
    前記中間回転部材が、前記第3の弾性部材を介して前記被駆動側回転部材に連結されたフランジ部と、前記フランジ部から放射方向外方に突出するアーム部とを有し、前記アーム部が、前記第2の弾性部材の前記正側端部に対向し、前記第4の収容部の前記正側端部に当接および離隔する当接部と、前記第1の弾性部材の前記負側端部に対向して前記負側端部との間に一定の隙間を形成する対向部とを有することを特徴とする請求項1に記載の捩り振動減衰装置。
  3. 前記付勢部材は、前記当接部が前記第4の収容部の前記正側端部から離隔する方向に前記中間回転部材を前記負側から前記正側に付勢し、
    前記当接部が前記第4の収容部の前記正側端部から離隔する方向に捩れる場合に、前記中間回転部材と前記被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなることを特徴とする請求項2に記載の捩り振動減衰装置。
  4. 前記第3の弾性部材は、前記当接部が前記第4の収容部の正側端部から離隔した状態から前記第4の収容部の正側端部に当接した状態に移行するにつれて圧縮変形量が増大することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の捩り振動減衰装置。
  5. 前記駆動側回転部材と前記中間回転部材との間に設けられ、前記駆動側回転部材と前記中間回転部材との間にヒステリシストルクを発生させる第1のヒステリシス機構と、
    前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材の間に設けられ、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材との間にヒステリシストルクを発生させる第2のヒステリシス機構とを備え、
    前記第2のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクを前記第1のヒステリシス機構により発生するヒステリシストルクよりも小さくし、
    前記被駆動側回転部材と前記中間回転部材とが相対回転するときに、前記駆動側回転部材と前記被駆動側回転部材との間に前記第2のヒステリシス機構によりヒステリシストルクが発生することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
  6. 前記付勢部材は、前記駆動側回転部材に固定されたリターンスプリングから構成され、
    前記リターンスプリングは、前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れたときに弾性変形することにより、前記中間回転部材を前記負側から前記正側に向かって付勢することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
  7. 前記駆動側回転部材に内燃機関から回転トルクが伝達され、前記被駆動側回転部材が駆動伝達系に回転トルクを出力するように車両に搭載され、
    前記車両の加速時に前記被駆動側回転部材が前記正側に捩れ、前記車両の減速時に前記被駆動側回転部材が前記負側に捩れることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
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