JPWO2011065185A1 - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比してより一層熱電変換特性が優れた熱電変換モジュール及びその製造方法を提供する。【解決手段】基板1の上に、n型熱電変換材料膜を有する複数の熱電変換素子2を一定のピッチで配列する。また、基板1を挟むように、伝熱板4,5を取り付ける。熱電変換素子2は、Laを添加したSrTiO3膜からなる熱電変換材料膜2aと、熱電変換材料膜2a上に形成された高温側電極2b及び低温側電極2cとを有する。伝熱板4は、凸部4aが高温側電極2bに接触又は近接するように配置され、伝熱板5は基板1の裏面側であって低温側電極2cに対応する位置に凸部5aが接触するように配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換モジュール及びその製造方法に関する。
近年、CO2の削減及び環境保護の観点から、熱電変換素子が注目されている。熱電変換素子を使用することにより、今まで廃棄されていた熱エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用することが可能になる。一つの熱電変換素子では出力電圧が低いため、通常は複数の熱電変換素子を直列に接続し、熱電変換モジュールとしている。
一般的な熱電変換モジュールは、2枚の伝熱板の間にp型熱電変換材料からなる多数の半導体ブロック(以下、p型半導体ブロックという)と、n型熱電変換材料からなる多数の半導体ブロック(以下、n型半導体ブロックという)とを挟んだ構造を有している。p型半導体ブロック及びn型半導体ブロックは、伝熱板の面内方向に交互に並べられ、各半導体ブロック間に配置された金属端子により直列接続されている。直列接続された半導体ブロックの両端には、それぞれ引出電極が接続されている。
このような構造の熱電変換モジュールにおいて一つの熱電変換素子は、一つのp型半導体ブロックと、一つのn型半導体ブロックと、それらの間を接続する端子とにより形成されている。また、このような構造の熱電変換素子は、p型半導体ブロック、n型半導体ブロック及び端子がπ型に配置されることからπ型熱電変換素子と呼ばれている。
上述の熱電変換モジュールにおいて、2枚の伝熱板に温度差を与えると、ゼーベック効果によりp型半導体ブロックとn型半導体ブロックそれぞれの内部に電位差が発生し、引出電極から電力を取り出すことができる。熱電変換モジュールは、例えばセンサネットワークを構成するワイヤレスセンサノードや、各種の微小電力電子機器の電源としての応用が期待されている。
ところで、従来は、熱電変換素子材料として、BiTe(ビスマス−テルル)やPbTe(鉛−テルル)などが使用されている。しかし、TeやPbは環境負荷が大きい物質として知られており、環境負荷が小さい熱電変換材料が求められている。環境負荷が小さい熱電変換材料の一つにSrTiO3(チタン酸ストロンチウム:以下、「STO」ともいう)等の酸化物がある。例えばSrTiO3について、1mV/Kを超える極めて高いゼーベック係数が報告されている。
実公平6−40478号公報 特開2002−335021号公報 特開2009−16812号公報 特開平9−110592号公報 特開2006−61837号公報
上述のSTOを使用して、熱電変換素子を形成することが考えられる。しかし、一般的な熱電変換素子はp型半導体ブロックとn型半導体ブロックとを組み合わせて形成されており、STOを用いてn型半導体ブロックを形成することはできるものの、現状ではSTOに匹敵するp型の熱電変換材料がない。このため、仮にSTOを用いてn型半導体ブロックを形成し、現状のp型熱電変換材料を用いてp型半導体ブロックを形成して熱電変換素子を組み立てても、p型半導体ブロックの寄与が少ないため、十分な出力を得ることができない。
以上から、従来に比してより一層熱電変換特性が優れた熱電変換モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
一観点によれば、絶縁性基板と、n型及びp型のいずれか一方の熱電変換材料からなり、前記絶縁性基板の第1の面上に相互に間隔をおいて複数配置された熱電変換材料膜と、各熱電変換材料膜上にそれぞれ相互に離隔して形成された第1の電極及び第2の電極と、前記絶縁性基板の前記第1の面側に配置され、前記第1の電極又は前記第1の電極間の前記絶縁性基板に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材と、前記絶縁性基板の前記第2の面側に配置され、前記絶縁性基板の前記第2の面上であって前記第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材とを有する熱電変換モジュールが提供される。
上記一観点による熱電変換モジュールでは、熱電変換特性が優れたn型又はp型の熱電変換材料のみを基板上に密に敷き詰めることで、単位面積当たりの出力電力が従来に比して向上する。
図1は、第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの組み立て図である。 図2は、第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの主要部の平面図である。 図3は、図2のI−I線における熱電変換モジュールの断面図である。 図4は、第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの等価回路図である。 図5(a)〜(d)は、第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法を工程順に表す断面図である。 図6は、第1の実施形態の変形例1に係る熱電変換モジュールの基板とその上に形成された熱電変換素子との平面図である。 図7は、第1の実施形態の変形例2に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図8は、第1の実施形態の変形例3に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図9は、第1の実施形態の変形例4に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図10は、第1の実施形態の変形例5に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図11は、第1の実施形態の変形例6に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図12は、第1の実施形態の変形例7に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図13は、第2の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図である。 図14は、第2の実施形態に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図15は、第2の実施形態に係る熱電変換モジュールの等価回路図である。 図16は、第2の実施形態の変形例1に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図17は、第2の実施形態の変形例2に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図18は、第2の実施形態の変形例3に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図19は、第3の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図である。 図20は、第3の実施形態に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図21は、第4の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図である。 図22は、第4の実施形態に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図23は、第5の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図である。 図24は、第5の実施形態に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図25は、第5の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その1)である。 図26は、第5の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その2)である。 図27は、第5の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その3)である。 図28は、第5の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その4)である。 図29は、第6の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図である。 図30は、第6の実施形態に係る熱電変換モジュールの断面図である。 図31は、第6の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その1)である。 図32は、第6の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を表す断面図(その2)である。
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
1.第1の実施形態
図1は第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの組み立て図、図2は同じくその熱電変換モジュールの主要部の平面図、図3は図2のI−I線における熱電変換モジュールの断面図である。
図1,図3のように、本実施形態に係る熱電変換モジュール10は、熱電変換素子2が形成された絶縁性基板1を2枚の伝熱板(伝熱部材)4,5で挟んだ構造を有している。絶縁性基板1は例えばSrTiO3(チタン酸ストロンチウム)の単結晶からなり、その厚さは約100μmである。
図2のように、絶縁性基板1の上には、複数の熱電変換素子2が面内方向に一定のピッチで配置されている。各熱電変換素子2は、矩形状に形成された熱電変換材料膜2aと、その熱電変換材料膜2aの対向する2つの辺に沿って形成された高温側電極2b及び低温側電極2cとを有している。熱電変換材料膜2aは例えばLa(ランタン)が添加されたSrTiO3(以下、「La−STO」ともいう)からなり、その厚さは約15nmである。また、熱電変換材料膜2aの図2中のX方向(横方向)の長さは約170μm、Y方向(縦方向)の長さは約15mmである。さらに、本実施形態では、隣接する熱電変換素子2間の間隔は約30μmであるとする。
熱電変換素子2の電極2b,2cは例えばCu(銅)等の低抵抗導電材料により形成されており、その幅は例えば30μmである。図2のように、隣り合う熱電変換素子2の対向する辺には同種の電極(高温側電極2a又は低温側電極2b)が配置されている。そして、熱電変換素子2の高温側電極2bは一方の側に隣り合う熱電変換素子2の低温側電極2cに配線3aを介して接続され、低温側電極2cは他方の側に隣り合う熱電変換素子2の高温側電極2bに配線3aを介して接続されている。図2の熱電変換モジュール10では、左端に配置された熱電変換素子2の高温側電極2bと右端に配置された熱電変換素子2の低温側電極2cとに、それぞれ電力を取り出すための引出電極3bが接続されている。
図4は、本実施形態に係る熱電変換モジュール10の等価回路図である。この図4のように、本実施形態に係る熱電変換モジュール10は、一対の引出電極3b間に複数の熱電変換素子2が直列に接続された構造を有している。
伝熱板4,5は、例えば表面が絶縁処理されたアルミニウム板により形成されている。図3のように、伝熱板4には各熱電変換素子2の高温側電極2bに接触する凸部4aが設けられており、伝熱板5には基板1の裏面側であって各熱電変換素子2の低温側電極2cに対応する領域に接触する凸部5aが設けられている。図2において、6aは伝熱板4の凸部4aが接触する領域であり、6bは伝熱板5の凸部5aが接触する領域である。本実施形態では、伝熱板4の凸部4aは高温側電極2bを介して高温側電極2bの近傍の熱電変換材料膜22aと熱的に接触し、伝熱板5の凸部5aは絶縁性基板1を介して低温側電極2cの近傍の熱電変換材料膜と熱的に接触している。
このように構成された本実施形態に係る熱電変換モジュール10において、伝熱板4を高温側に配置し、伝熱板5を低温側に配置する。そうすると、伝熱板4,5の凸部4a,5a及び絶縁性基板1を介して、各熱電変換素子2の熱電変換材料膜2aに熱が伝達され、熱電変換材料膜2aに面内方向(高温側電極2bから低温側電極2cに向かう方向)の温度差が発生する。これにより、熱電変換材料膜2aの高温側と低温側との間で電荷(キャリア)の移動が起こる。すなわち、熱電変換素子2の高温側電極2bと低温側電極2cとの間に、ゼーベック効果による電圧が発生する。一つの熱電変換素子2で発生する電圧は低いものの、伝熱板4,5間には多数の熱電変換素子2が直列に接続されているので、引出電極3bからは比較的高い電圧を取り出すことができる。
図5(a)〜(d)は、第1の実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法を工程順に表した断面図である。
まず、図5(a)のように、表面の面方位が(100)の単結晶SrTiO3基板1を用意する。そして、この基板1の上に、スパッタ法によりLaを3at%添加したSrTiO3(La−STO)を約15nmの厚さに堆積(エピタキシャル成長)させて、n型熱電変換材料膜32を形成する。その後、熱電変換材料膜32の上に、スパッタ法により銅(Cu)を1μm程度堆積させて、めっきシード層33を形成する。
なお、本実施形態では熱電変換材料膜32がLa−STO単結晶からなるものとする。熱電変換材料膜32は単結晶のほうが良好な熱電変換特性を示すが、多結晶であってもよい。
次に、図5(b)の構造を得るまでの工程について説明する。まず、めっきシード層33の上に、所望のパターン(高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a及び引出電極3bのパターン)で開口部が形成されたレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、例えば電解めっき法により、開口部の内側のめっきシード層33の上に銅(Cu)を約20μmの厚さに形成して、高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a(図5では図示せず)及び引出電極3b(図5では図示せず)を形成する。なお、これらの高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a及び引出電極3bを他の低抵抗導電材料、例えばAg(銀)、Au(金)又はAl(アルミニウム)により形成してもよい。
その後、レジスト膜を除去する。そして、例えばエッチング液として塩化第二鉄水溶液を使用し、高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a及び引出電極3bに覆われていない部分のめっきシード層33を除去して、電極2b,2c、配線3a及び引出電極3b間を電気的に分離する。これにより、図5(b)の構造が得られる。
次に、フォトリソグラフィ法により、基板1の上に、所望の領域(熱電変換素子形成領域)を覆うフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、このフォトレジスト膜をマスクとして熱電変換材料膜32をエッチングし、図5(c)のように、熱電変換材料膜2a、高温側電極2b及び低温側電極2cを有する複数の熱電変換素子2を形成する。なお、熱電変換材料膜(La−STO)32のエッチングには、例えば希硝酸を使用する。希硝酸等を使用する化学的なエッチング方法に替えて、イオンミリング等の物理的なエッチング方法により熱電変換材料膜32をエッチングしてもよい。
次に、基板1を所望の大きさに切断した後、基板1の裏面側を、厚さが例えば100μmになるまで研磨する。その後、基板1の引出電極3bに引出配線をはんだ付けする。次いで、図5(d)のように、基板1の厚さ方向の両側に伝熱板4,5を取り付ける。伝熱板4,5は、例えばアルミニウム板をプレス加工して凸部4a,5aを形成し、その後に表面を陽極酸化して絶縁性を付与したものである。凸部4a,5aは、切削加工又はその他の方法により形成してもよい。このようにして、本実施形態に係る熱電変換モジュール10が完成する。
以下、上述した方法により熱電変換モジュール10を実際に製造し、その特性を調べた結果について説明する。
上述した方法により、厚さが約100μmのSrTiO3基板1の上に70個の熱電変換素子2が直列接続された構造の熱電変換モジュール10を形成した。熱電変換モジュール10は、一辺が約15mmのほぼ正方形であり、厚さが約1mmである。熱電変換素子2は熱電変換材料膜2aと高温側電極2b及び低温側電極2cとを有し、熱電変換材料膜2aの厚さは約15nm、図2のX方向(横方向)の長さは約170μm、Y方向(縦方向)の長さは約15mmである。また、2枚の伝熱板4,5はアルミニウムにより形成し、表面には陽極酸化処理を施している。
この熱電変換モジュール10の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたときの開放電圧は0.6Vであり、最大出力は0.25mWであった。
ところで、本実施形態では、熱電変換材料膜2aを、La−STOのように電気導電率が低い(すなわち、抵抗率が高い)材料により形成している。熱電変換材料膜を従来のπ型熱電変換素子に使用されているBiTeのように電気導電率が高い(すなわち、抵抗率が低い)材料により形成すると、熱電変換素子で発生した電力が配線により消費されてしまい、実用にならない。以下に、その詳細について説明する。
La−STOの電気導電率を2000S/cmとし、このLa−STOにより形成された熱電変換材料膜2a(図2,図3参照)の横方向の長さを200μm、縦方向の長さを15mm、厚さを15nmとすると、熱電変換材料膜2aの抵抗は約5.6Ωとなる。これに対し、熱電変換素子2間を接続する配線(銅配線)3aの抵抗は、幅が30μm、長さが200μm、厚さが20μmとすると、約0.4Ωとなる。従って、配線3aの抵抗は熱電変換素子2の内部抵抗の1/10以下であり、配線による電力の損失割合が小さい。
一方、BiTeの電気導電率を50000S/cmとし、このBiTeにより形成された熱電変換材料膜の横方向の長さを200μm、縦方向の長さを15mm、厚さを15nmとすると、熱電変換材料膜の抵抗は約0.03Ωとなる。従って、熱電変換素子の内部抵抗よりも配線の抵抗のほうが高くなり、熱電変換素子で生成された電力の大部分が配線で消費されてしまう。
以上のことから、熱電変換材料膜は、電気導電率が低い材料により形成することが重要であることがわかる。本実施形態において、熱電変換材料膜は、電気伝導率が1000S/cm〜10000S/cmの範囲の熱電変換材料により形成することが好ましい。電気導電率が1000S/cm以下では発電出力が小さすぎてしまう。
本実施形態に使用可能な熱電変換材料として、上述のLa−STO以外にも、Nb(ニオブ)を添加したSrTiO3(Nb−STO)を使用することができる。LaやNb等の導電性不純物を添加したSrTiO3はペロブスカイト構造を有し、薄膜化により高いゼーベック係数を表す。このため、LaやNb等の導電性不純物を添加したSrTiO3は、本実施形態の熱電変換モジュール10の熱電変換材料膜の材料として好適である。その他にも、本実施形態の熱電変換モジュール10の熱電変換材料として、ZnO、TiO2又はLaNiO3等を主成分とするn型の酸化物半導体材料や、LaCrO3、NaCoO2又はCa3Co43等を主成分とするp型の酸化物半導体材料を使用することもできる。
本実施形態の熱電変換モジュール10は、熱電変換材料膜としてゼーベック係数が高いLa−STOのみを用いている。従って、本実施形態に係る熱電変換モジュールは、従来のn型半導体とp型半導体とを有する熱電変換素子(π型熱電変換素子)を用いた熱電変換モジュールよりも単位面積当たりの出力を増加させることができる。また、本実施形態では、成膜技術とフォトリソグラフィを用いた微細加工技術とを用いて熱電変換素子を形成している。このため、半導体基板から半導体ブロックを切り出して配列させる従来の方法に比べて、熱電変換モジュールを容易に製造できるという利点もある。
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。
(変形例1)
図6は、第1の実施形態の変形例1に係る熱電変換モジュールの基板とその上に形成された熱電変換素子との平面図である。なお、図6において、図2と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例1では、図6のように、基板1の上に複数の熱電変換素子2を縦方向及び横方向に配列させている。そして、それらの熱電変換素子2を、配線3aにより直列接続している。
このように、基板1の上に複数の熱電変換素子2を縦方向及び横方向に配列させ、それらの熱電変換素子2を直列接続することにより、図1,図2の熱電変換モジュール10に比べて高い電圧を出力することができる。
(変形例2)
図7は、第1の実施形態の変形例2に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図7において、図3と同一物には同一符号を付している。
図3の熱電変換モジュール10では、基板1が伝熱板4,5の凸部4a,5aに挟まれて支持されており、且つ凸部4aの位置と凸部5aの位置とがずれている。このため、伝熱板4,5に上下方向から応力が加えられると、基板1には剪断応力が働き、基板1が破損することが考えられる。
変形例2に係る熱電変換モジュール12では、図7のように、基板1の下側に配置される伝熱板5の凸部5a間の空間に、熱伝導性が低い材料からなる断熱材7を充填している。これにより、基板1の下面側全体が伝熱板5の凸部5a及び断熱材7により支持されるため、伝熱板4,5間に上下方向から大きな応力が加えられても、基板1には圧縮応力が働くだけであり、基板1の破損が回避される。
断熱材7は、機械的強度が高く且つ熱伝導率が低い材料で形成することが好ましく、そのような材料としてポリイミド樹脂、エポキシ樹脂及びABS樹脂等がある。
断熱材7は、例えば以下の方法により伝熱板5の凸部5a間に充填される。すなわち、まず、プレス等により伝熱板5の上側の面に凸部5aを形成し、表面を絶縁処理する。その後、断熱材7の材料となる樹脂をスプレー法又は印刷法により伝熱板5の上面に塗布した後、スキージ等により凸部5aの上の樹脂を除去して凸部5a間のみに樹脂を残す。次いで、樹脂を硬化させる。このようにして、伝熱板5の凸部5a間に断熱材を充填することができる。
なお、図7では伝熱板5の凸部5a間に断熱材7を充填した例を記載しているが、伝熱板4の凸部4a間に断熱材を充填してもよく、また伝熱板4の凸部4a間及び伝熱板5の凸部5a間の両方に断熱材を充填してもよい。
(変形例3)
図8は、第1の実施形態の変形例3に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図8において、図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例3に係る熱電変換モジュール13は、伝熱板4の突起4a間に伝熱板5の突起5aに対応する大きさの断熱材8aを形成し、伝熱板5の突起5a間に伝熱板4の突起4aに対応する大きさの断熱材8bを形成している。これらの断熱材8a,8bは、例えば印刷法により形成することができる。この変形例3においても、変形例2と同様の効果を得ることができる。
(変形例4)
図9は、第1の実施形態の変形例4に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図9において、図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例4に係る熱電変換モジュール14は、図9のように、伝熱板4の凸部4aに対応する伝熱板5の部分に楔状突起部5bを設け、伝熱板5の凸部5aに対応する伝熱板4の部分に楔状突起部4bを設けている。楔状突起部4b及び楔状突起部5bは、基板1との接触部分での熱伝導を少なくするために先端を細く形成している。
これらの楔状突起部4b及び楔状突起部5bは、例えばプレス加工などにより凸部4a及び凸部5aの形成と同時に形成することができる。この変形例4においても、変形例2と同様の効果を得ることができる。
(変形例5)
図10は、第1の実施形態の変形例5に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図10において、図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例5に係る熱電変換モジュール15は、図3の伝熱板4に替えて、伝熱板40を用いている。この伝熱板40は、熱電変換素子2の高温側電極2bに接触する凸部40aを有する複数のヒートブロック40dと、それらのヒートブロック40d間を接続するフレキシブル伝熱シート(ヒートスプレッダ)40cとを有している。
図3の熱電変換モジュール10では、伝熱板4と基板1との熱膨張係数が異なるため、伝熱板4の温度が高くなると伝熱板4と基板1との間に基板面に平行な方向の応力が働き、伝熱板4と熱電変換素子2との接合が破壊されることが考えられる。伝熱板4と熱電変換素子2との接合が破壊されると、伝熱板4と熱電変換素子2との間の熱伝導が阻害され、熱電変換効率が著しく低下する。
これに対し、変形例5の熱電変換モジュール15では、ヒートブロック40d間がフレキシブル伝熱シート40cにより接続されているため、ヒートブロック40dが熱膨張しても伝熱シート40cに応力が吸収される。これにより、ヒートブロック40dの熱膨張の影響が熱電変換素子2に伝達されず、ヒートブロック40dと熱電変換素子2との接合の破壊が回避され、熱電変換モジュールの信頼性が向上する。
なお、変形例5では高温側にヒートブロック40dと伝熱シート40cとを有する伝熱板40を配置しているが、低温側にも同様の構造の伝熱板を使用してもよい。
(変形例6)
図11は、第1の実施形態の変形例6に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図11において、図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例6に係る熱電変換モジュール16は、基板1の両面にそれぞれ熱電変換素子2を配置している。伝熱板4の凸部4aは基板1の上側に配置された各熱電変換素子2の高温側電極2bに接続され、伝熱板5の凸部5aは基板1の下側に配置された各熱電変換素子2の低温側電極2cに接続されている。
図3の熱電変換モジュール10では基板1の一方の面上のみに熱電変換素子2を配置しているのに対し、変形例6の熱電変換モジュール16では基板1の両面に熱電変換素子2を配置している。従って、熱電変換モジュール16の単位面積当たりの最大出力は、図3の熱電変換モジュール10の約2倍になる。
(変形例7)
図12は、第1の実施形態の変形例7に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図12において、図11と同一物には同一符号を付している。
変形例7に係る熱電変換モジュール17は、図12のように、基板1の上下両面に熱電変換素子2を配置している。また、伝熱板4,5には、変形例4(図9参照)と同様に、それぞれ楔状突起部4b及び楔状突起部5bが設けられている。楔状突起部4bは基板1の上側の熱電変換素子2の低温側電極2c間の基板1に接触し、楔状突起部5bは基板1の下側の熱電変換素子2の高温側電極2b間の基板1に接触している。
変形例7の熱電変換モジュール17は、変形例6と同様に基板1の両面に熱電変換素子2を配置しているので、単位面積当たりの最大出力を図3の熱電変換モジュール10の2倍にすることができる。また、変形例7の熱電変換モジュール17は、伝熱板4,5に楔状突起部4b,5bが設けられているので、伝熱板4,5に上下方向から応力が加えられたときの基板1の破損が回避される。
2.第2の実施形態
図13は第2の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図、図14は同じくその熱電変換モジュールの断面図である。なお、図14は図13のII−II線の位置における断面図を表している。
図14のように、本実施形態に係る熱電変換モジュール20は、熱電変換素子2が形成された絶縁性基板1を2枚の伝熱板4,5で挟んだ構造を有している。
絶縁性基板1の上には複数の熱電変換材料膜22aが面内方向に一定のピッチで配置されている。図13のように、各熱電変換材料膜22aの中央部の上には、Y方向に延びる高温側電極22bが形成されている。また、各熱電変換材料膜22aの両端部上には、それぞれ高温側電極22bと平行に低温側電極22cが形成されている。すなわち、本実施形態においては、一つの熱電変換材料膜22aを用いて高温側電極22bが共通の一対(ペア)の熱電変換素子22を形成している。このペアの熱電変換素子22の2つの低温側電極22cは配線23aを介して相互に電気的に接続され、更に右隣りのペアの熱電変換素子22の高温側電極22aに電気的に接続されている。
図13の熱電変換モジュール20では、左端に配置された熱電変換素子22の高温側電極22bと、右端に配置された熱電変換素子22の低温側電極22cとに、それぞれ電力を取り出すための引出電極23bが接続されている。
図15は、本実施形態に係る熱電変換モジュール20の等価回路図である。この図15のように、本実施形態に係る熱電変換モジュール20は、2つの熱電変換素子22を並列に接続して熱電変換素子ペアとし、一対の引出電極23b間に複数の熱電変換素子ペアを直列に接続した構造を有している。
伝熱板4,5は、第1の実施形態と同様に、例えば表面が絶縁処理されたアルミニウム板により形成されている。図14のように、伝熱板4には、各熱電変換素子22の高温側電極2bに接触する凸部4aが設けられており、伝熱板5には基板1の裏面側であって各熱電変換素子22の低温側電極22cに対応する領域に接触する凸部5aが設けられている。図13において、6aは伝熱板4の凸部4aが接触する領域であり、6bは伝熱板5の凸部5aが接触する領域である。
このように構成された本実施形態に係る熱電変換モジュール20において、伝熱板4を高温側に配置し、伝熱板5を低温側に配置する。そうすると、伝熱板4,5の凸部4a,5a及び絶縁性基板1を介して各熱電変換素子22の熱電変換材料膜22aに熱が伝達され、熱電変換材料膜22aに面内方向(高温側電極22bから低温側電極22cに向かう方向)の温度差が発生する。これにより、ゼーベック効果により高温側電極22bと低温側電極22cとの間に電圧が発生する。各熱電変換素子22により発生した電圧は、一対の引出電極23bを介して外部に取り出すことができる。
第1の実施形態の熱電変換モジュール10では、図4の等価回路のように、一対の引出電極3b間に複数の熱電変換素子2が直列に接続されている。このため、それらの熱電変換素子2のうちの一つでも断線不良が発生すると、熱電変換モジュールとして機能しなくなる。これに対し、図15に等価回路を記載した本実施形態に係る熱電変換モジュール20では、ペアの熱電変換素子22のいずれか一方に断線不良が発生しても、熱電変換モジュールとして機能する。このため、製造歩留まりが向上するとともに信頼性も向上する。
また、本実施形態に係る熱電変換モジュール20では、ペアの熱電変換素子22の高温側電極22bを共通としているため、高温側電極22bの抵抗が小さく、高温側電極22bによる電力の損失が少ない。
なお、熱電変換素子の数が同じであるとすると、本実施形態に係る熱電変換モジュール20の出力電圧は、熱電変換素子2が2つずつ並列に接続されているので、第1の実施形態の熱電変換モジュール10の出力電圧のほぼ1/2となる。但し、最大出力電流がほぼ2倍となるため、最大出力電力はほぼ同じである。
本実施形態に係る熱電変換モジュール20の製造方法は、電極22b,22c及び配線23aのパターンが異なること以外は基本的に第1の実施形態と同じである。そのため、ここでは熱電変換モジュール20の製造方法の説明を省略する。
以下、本実施形態に係る熱電変換モジュール20を実際に製造し、その特性を調べた結果について説明する。
厚さが約100μmのSrTiO3基板1の上に70個(35ペア)の熱電変換素子22を形成し、伝熱板4,5を取り付けて熱電変換モジュール20とした。熱電変換モジュール20は一辺が約15mmのほぼ正方形であり、厚さは約1mmである。熱電変換素子22は熱電変換材料膜(Nb添加SrTiO3膜、Nb−STO膜)22aと高温側電極22b及び低温側電極22cとを有し、熱電変換材料膜22aの厚さは約15nm、図13のX方向(横方向)の長さは約370μm、Y方向(縦方向)の長さは約15mmである。また、熱電変換材料膜22a間の間隔は約30μmであり、高温側電極22bの幅は約60μm、低温側電極22cの幅は約30μmである。さらに、2枚の伝熱板4,5はアルミニウムより形成し、表面には陽極酸化処理を施している。
この熱電変換モジュール20の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたときの開放電圧は0.3Vであり、最大出力は0.3mWであった。
以下、第2の実施形態の変形例について説明する。
(変形例1)
図16は、第2の実施形態の変形例1に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図16において、図14と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
変形例1に係る熱電変換モジュール21は、基板1の両面にそれぞれ複数ペアの熱電変換素子22を配置している。ペアの熱電変換素子22は、共通の熱電変換材料膜22aと、熱電変換材料膜22の上(又は下)に配置された高温側電極22b及び低温側電極22cとを有している。高温側電極22bは熱電変換材料膜22aの中央に配置され、低温側電極22cは熱電変換材料膜22aの端部に配置されている。
伝熱板4の凸部4aは基板1の上側に配置された各熱電変換素子22の高温側電極22bに接続され、伝熱板5の凸部5aは基板1の下側に配置された各熱電変換素子22の低温側電極22cに接続されている。
図14の熱電変換モジュール20では基板1の一方の面上のみに熱電変換素子22を配置しているのに対し、変形例1の熱電変換モジュール21では基板1の両面に熱電変換素子22を配置している。従って、熱電変換モジュール21の単位面積当たりの最大出力は、図14の熱電変換モジュール20の約2倍になる。
(変形例2)
図17は、第2の実施形態の変形例2に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図17において、図14と同一物には同一符号を付している。
変形例2に係る熱電変換モジュール24は、変形例1と同様に、基板1の両面にそれぞれ複数ペアの熱電変換素子を配置している。この変形例2では、基板1の上側の熱電変換素子22は変形例1と同様に形成されている。しかし、基板1の下側の熱電変換素子22は、熱電変換材料膜22aの中央に配置された低温側電極22cと、熱電変換材料膜22aの端部に配置された高温側電極22bにより形成されている。従って、基板1の下側の熱電変換材料膜22aは、基板1の上側の熱電変換材料膜22aに対し1/2ピッチずれた位置に配置されている。
伝熱板4の凸部4aは基板1の上側に配置された各熱電変換素子22の高温側電極22bに接続され、伝熱板5の凸部5aは基板1の下側に配置された各熱電変換素子22の低温側電極22cに接続されている。
この変形例2の熱電変換モジュール24においても、基板1の両面に熱電変換素子22を配置しているので、単位面積当たりの最大出力は図14の熱電変換モジュール20の約2倍になる。
(変形例3)
図18は、第2の実施形態の変形例3に係る熱電変換モジュールの断面図である。なお、図18において、図14と同一物には同一符号を付している。
変形例3に係る熱電変換モジュール25では、基板1の下側に配置された伝熱板5の凸部5a間の空間に、熱伝導性が低い材料からなる断熱材7を充填している。この断熱材7と伝熱板5の凸部5aとにより基板1の下面側全体が支持されるため、伝熱板4,5間に上下方向から応力が加えられても、基板1の破損が回避される。
3.第3の実施形態
図19は、第3の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図、図20は同じく熱電変換モジュールの断面図である。なお、図20は図19のIII−III線の位置における断面図を表している。
図19及び図20のように、本実施形態の熱電変換モジュール30の基本構成は、図3の熱電変換モジュール10(第1の実施の形態参照)と概略同様であり、図19、図20において図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の熱電変換モジュール30では、図19に6aで表すように、伝熱板4の凸部4aが各熱電変換素子2の高温側電極2b間の絶縁性基板1と接触している。つまり、本実施形態においては、伝熱板4の凸部4aは絶縁性基板1を介して高温側電極2bの近傍の熱電変換材料膜2aと熱的に接触している。
伝熱板4の凸部4aは、絶縁性基板1との間で十分な熱伝導が行えるように、その横幅(図19においてX方向の長さ)が例えば20μm程度、縦方向の長さ(図19においてY方向の長さ)が例えば15mm程度に設定される。また、各熱電変換素子2の高温側電極2b間の間隔は、凸部4aと高温側電極2bとの接触を防ぐべく、凸部4aよりも大きい間隔(例えば30μm程度)に設定される。
伝熱板5の凸部5aは、低温側電極2cに対応する部分(図19に6bで表す部分)で絶縁性基板1と接触している。すなわち、伝熱板5の凸部5aは絶縁性基板1を介して低温側電極2c近傍の熱電変換材料膜2aと熱的に接触している。
本実施形態の熱電変換モジュール30のその他の構成は、図1〜図3の第1実施形態の熱電変換モジュール10と同様である。なお、本実施形態では、伝熱板4,5(凸部4a,5a)は熱電変換素子2とは接触しないので、伝熱板4,5の表面に絶縁処理を施さなくてもよい。
以上のように構成された熱電変換モジュール30によれば、図3の熱電変換モジュール10と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の熱電変換モジュール30では、図3の熱電変換モジュール10と異なり、伝熱板4の凸部4aは電極2bと接触しない。従って、熱電変換材料膜2a及び電極2b,2cは凸部4aからの機械的応力を受けずにすみ、伝熱板4,5を介して外部からの応力が加わっても熱電変換素子2が破損しにくい。そのため、熱電変換モジュール30の信頼性がさらに向上する。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様に伝熱板4,5の凸部間の空間に断熱材を配置してもよく、基板1の両面に熱電変換素子2を配置してもよい。
以下、本実施形態に係る熱電変換モジュール30を実際に作製し、その特性を調べた結果について説明する。
厚さが約100μmのSrTiO3基板1の上に直列接続された70個の熱電変換素子2を形成し、伝熱板4,5を取り付けて熱電変換モジュール30とした。この熱電変換モジュールは1辺の長さが約15mmのほぼ正方形であり、厚さは約1mmである。各熱電変換素子2に含まれる熱電変換材料膜2aは、厚さは約15nm、図19のX方向(横方向)の長さは約170μm、Y方向(縦方向)の長さは約15mmである。また、熱電変換素子2間の間隔は約30μmである。2枚の伝熱板4,5は銅で作製し、凸部4a,5aの部分を基板1に接合した。
この熱電変換モジュール30の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたところ、開放電圧は0.6Vであり、最大出力は0.27mWであった。
4.第4の実施形態
図21は第4の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図、図22は同じくその熱電変換モジュールの断面図である。なお、図22は、図21のIV−IV線の位置における断面図を表している。
図21及び図22のように、本実施形態の熱電変換モジュール50の基本構成は、図14の熱電変換モジュール20(第2の実施の形態参照)と同様であり、図21,図22において図14と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の熱電変換モジュール50は、第2の実施形態の熱電変換素子22(図14参照)と類似した構造の熱電変換素子52を備えている。ただし、熱電変換素子52では、熱電変換材料膜22aの中央部に形成された電極が低温側電極22cであり、熱電変換材料膜22aの両端部に形成された電極が高温側電極22bとなっている。これにより、隣り合う熱電変換素子52の対向する辺には高温側電極22bが配置されている。
伝熱板4の凸部4aは各熱電変換素子52の高温側電極22b間に配置され、図21に6aで表した部分で絶縁性基板1と接触している。すなわち、伝熱板4の凸部4aは高温側電極22b間の絶縁性基板1と接触し、絶縁性基板1を介して高温側電極22bの近傍の熱電変換材料膜22aと熱的に接触している。
伝熱板4の凸部4aは、その横幅(図21においてX方向の長さ)が例えば20μm程度、縦方向の長さ(図21においてY方向の長さ)が例えば15mm程度に設定される。また、各熱電変換素子22の高温側電極22b間の間隔は、凸部4aと高温側電極22bとの接触を防ぐべく、凸部4aよりも大きい間隔(例えば30μm程度)に設定される。
一方、伝熱板5の凸部5aは、低温側電極22cに対応する部分に配置され、図21に6bで表す部分で絶縁性基板1の裏面側と接触している。このように、伝熱板5の凸部5aは低温側電極22cの近傍の絶縁性基板1と接触することにより、絶縁性基板1を介して低温側電極2c付近の熱電変換材料膜2aと熱的に接触している。
本実施形態の熱電変換モジュール50のその他の構成は、図13〜図14の第2実施形態の熱電変換モジュール20と同様である。なお、本実施形態では、伝熱板4,5(凸部4a,5a)は熱電変換素子22に接触しないので、伝熱板4,5の表面に絶縁処理を施す必要はない。
以上のように構成された熱電変換モジュール50によれば、図14の熱電変換モジュール20と同様の効果が得られる。
また、熱電変換モジュール50では、図14の熱電変換モジュール20と異なり、伝熱板4の凸部4aは電極22bとは接触せずに直接絶縁性基板1と接触している。従って、熱電変換材料膜22a及び電極22bは凸部4aからの機械的応力を受けずにすみ、伝熱板4,5を介して外部からの応力が加わっても熱電変換素子52が破損しにくい。そのため、熱電変換モジュール50の信頼性がさらに向上する。
なお、本実施形態においても第2の実施形態と同様に伝熱板4,5の凸部4a,5a間の空間に断熱材を配置してもよく、基板1の両面に熱電変換素子2を配置してもよい。
以下、本実施形態に係る熱電変換モジュール50を実際に作製し、その特性を調べた結果について説明する。
厚さが約100μmのSrTiO3基板1の上に70個(35ペア)の熱電変換素子52を形成し、伝熱板4,5を取り付けて熱電変換モジュール50とした。熱電変換モジュール50は、一辺が15mmのほぼ正方形であり、厚さは1mmである。熱電変換材料膜(Nb添加SrTiO3膜)22aは、厚さが約15nm、横方向(図21のX方向)の長さが約370μm、縦方向(図21のY方向)の長さが約15mmである。熱電変換素子52間の間隔は約30μmであり、低温側電極22cの幅は約60μm、高温側電極22bの幅は約30μmである。2枚の伝熱板4,5は、銅により形成した。
この熱電変換モジュール50の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたときの開放電圧は0.3Vであり、最大出力は0.33mWであった。
5.第5の実施形態
図23は、第5の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図であり、図24は同じくその熱電変換モジュールの断面図である。なお、図24は図23のV−V線の位置における断面図を表している。
図23及び図24のように、本実施形態の熱電変換モジュール60の基本構成は、図2及び図3の熱電変換モジュール10(第1の実施形態参照)と同様であり、図23及び図24において、図2及び図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の熱電変換モジュール60では、絶縁性基板1aがSrTiO3よりも熱伝導率が低い絶縁性単結晶材料、例えば酸化ジルコニウム(ZrO2)又は酸化セリウム(CeO2)等で形成されている。また、熱電変換モジュール60の内部の空間には断熱材65a,65b,65cが充填されている。さらに、熱電変換素子2と伝熱板4との間は絶縁膜66が設けられており、その絶縁膜66によって伝熱板4と熱電変換素子2とが電気的に絶縁されている。
熱電変換モジュール60のその他の構成は、第1の実施形態の熱電変換モジュール10(図2及び図3参照)と同様である。
上述のように構成された本実施形態の熱電変換モジュール60によれば、第1の実施形態の熱電変換モジュール10と同様の効果が得られる。さらに、絶縁性基板1aをSrTiO3よりも熱伝導性が低い材料(ZrO2又はCeO2等)で形成しているので、絶縁性基板1a内の熱拡散を抑制できる。これにより、熱電変換材料膜2a内の温度差をより大きくすることができ、熱電変換素子2の発生電力をより一層増加させることができる。
また、本実施形態では、熱電変換モジュール60内の空間に断熱材65a,65b,65cを充填しているため、熱電変換モジュール60の機械的強度が向上し、外力による破損を防ぐことができる。
図25〜図28は、第5の実施形態に係る熱電変換素子60の製造方法を工程順に表す断面図である。
まず、図25(a)のように、厚さが約500μmで、表面の面方位が(100)の単結晶シリコンウエハ1bを用意する。そして、このシリコンウエハ1bの上に、スパッタ法によりY(イットリウム)を約8at%含むZrO2を約5μmの厚さに堆積(エピタキシャル成長)させて、絶縁性基板1aを形成する。Yを添加したZrO2は高い靭性を有することから、絶縁性基板1aを薄型化できる。
なお、絶縁性基板1aは、CeO2によりで形成してもよいし、ZrO2とCeO2との積層構造としてもよい。
次に、図25(b)のように、絶縁性基板1aの上に、スパッタ法によりニオブ(Nb)を15at%程度添加したSrTiO3(Nb−STO)を約50nmの厚さに堆積(エピタキシャル成長)させて、n型の熱電変換材料膜32を形成する。なお、Nb−STOの堆積に先立って、不純物を添加していないSrTiO3を薄く(例えば10nm程度)堆積させておいてもよい。この場合には、Nb−STO膜の結晶性が向上し、熱電変換材料膜32の熱電変換特性をより一層向上させることができる。
次に、図25(c)のように、熱電変換材料膜32の上に、高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a(図25では図示せず)及び引出電極3b(図25では図示せず)を形成する。高温側電極2b、低温側電極2c、配線3a及び引出電極3bの形成は、図5(b)を参照しつつ説明したのと同様の工程で行うことができる。
次に、図26(a)のように、熱電変換材料膜32をパターニングすることにより、絶縁性基板1aの上に、熱電変換材料膜2a、高温側電極2b及び低温側電極2cを有する複数の熱電変換素子2を形成する。熱電変換材料膜32のパターニングは、図5(c)を参照しつつ説明したのと同様の工程で行うことができる。
次に、図26(b)のように、熱電変換素子2の上に例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂又はABS樹脂等の樹脂を塗布して樹脂膜を形成し、この樹脂膜を、電極2b,2cの上面が露出するまで研磨して、断熱材65aと形成する。なお、断熱材65aの材料は樹脂に限定するものではなく、樹脂以外の材料により形成してもよい。本実施形態では断熱材65aをポリイミド樹脂により形成するものとする。また、後述する工程で形成する断熱材65b,65cについても同様とする。
次に、図26(c)のように、断熱材65a及び高温側電極2b及び低温側電極2cの上に、スパッタ法によりアルミナ(Al23)を約100nmの厚さに堆積させて絶縁膜66を形成する。絶縁膜66はアルミナ以外の材料により形成してもよいが、伝熱板4と熱電変換素子2との間の熱伝導を阻害しないように、熱伝導性の良い絶縁材料で形成することが好ましい。
次に、図27(a)のように、絶縁膜66の上にポリイミド樹脂膜を形成し、このポリイミド樹脂膜の表面を研磨して平坦化することにより厚さが約5μmの断熱材65bを形成する。その後、高温側電極2b同士が対向する部分(図23に6aで表す部分)の上の断熱材65bを除去して、絶縁膜66が露出する開口部65dを形成する。
次に、図27(b)のように、断熱材65b及び絶縁膜66の上に、例えば15μmの厚さの銅めっき膜を形成し、その銅めっき膜の表面を研磨して平坦化することにより、伝熱板4を形成する。なお、伝熱板4の凸部4aは、開口部65d内に堆積した銅によって形成される。
次に、図27(c)のように、絶縁性基板1aの下面側のシリコンウエハ1bを研磨等により除去する。
次に、図28(a)のように、絶縁性基板1aの下面側に、ポリイミド樹脂膜を形成した後、このポリイミド樹脂膜の表面を研磨して平坦化して、厚さが約5μmの断熱材65cを形成する。その後、隣接する低温側電極2c同士が対向する部分(図23に6bで表す部分)の下方の断熱材65cを除去して、開口部65eを形成する。
次に、図28(b)のように、絶縁性基板1aの下面側全面に例えば厚さが約15μmの銅めっき膜を形成し、この銅めっき膜を研磨して平坦化することにより、伝熱板5を形成する。なお、伝熱板5の凸部5aは、開口部65e内に堆積した銅によって形成される。
次いで、絶縁性基板1aを熱電変換モジュール60毎に切り分ける。これにより、本実施形態の熱電変換モジュール60が完成する。
上述のように、本実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法では、シリコンウエハ1bの上に絶縁性基板1a及び熱電変換素子2を形成している。このため、SrTiO3単結晶ウエハを用いる場合に比べて、ウエハの大口径化が容易である。従って、一度により多くの熱電変換モジュールを製造することができ、SrTiO3の単結晶基板を用いる場合に比べて熱電変換モジュール60の製造コストを大幅に下げることができる。
なお、上述の例では、熱電変換モジュール60の製造工程においてシリコンウエハ1bを完全に除去していたが、シリコンウエハ1bの全部又は一部を残してもよい。この場合には熱電変換モジュール60の製造工程をさらに簡略化できる。但し、シリコンはSrTiO3よりも熱伝導率が高いため、上述したように除去することが好ましい。
以下、上述した方法で熱電変換モジュール60を実際に作製し、その特性を調べた結果について説明する。
上述した方法により、厚さが約500μmのシリコンウエハ1bの上に、厚さが約5μmのYを添加したZrO2からなる絶縁性基板1aを形成し、その上に直列接続された70個の熱電変換素子2を形成した。その後、断熱材65a、絶縁膜66、断熱材65b及び伝熱板4を形成した後、シリコンウエハ1bを除去し、更に絶縁性基板1aの下側に絶縁膜66及び伝熱板5を形成して、熱電変換モジュール60を得た。この熱電変換モジュール60は、一辺が15mmのほぼ正方形であり、厚さが約1mmである。各熱電変換素子2に含まれる熱電変換材料膜2aは、厚さは約50nm、図23のX方向(横方向)の長さは約170μm、Y方向(縦方向)の長さは約15mmである。また、熱電変換素子2間の間隔は約30μmである。また、伝熱板4,5は銅により形成した。
この熱電変換モジュール60の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたときの開放電圧は0.6Vであり、最大出力は0.70mWであった。
6.第6の実施形態
図29は、第6の実施形態に係る熱電変換モジュールの熱電変換素子が形成された基板の平面図であり、図30は、同じくその熱電変換モジュールの断面図である。なお、図30は、図29のVI−VI線の位置における断面図である。
図29及び図30のように、本実施形態の熱電変換モジュール70の基本構成は、図21及び図22の熱電変換モジュール50(第4の実施形態参照)と概略同様である。そのため、図29及び図30において、図21及び図22と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の熱電変換モジュール70では、絶縁性基板1aがSrTiO3よりも熱伝導率が低い絶縁性単結晶材料、例えばZrO2又はCeO2等で形成されている。また、熱電変換モジュール70内の空間には、断熱材75a,75bが充填されている。
なお、熱電変換モジュール70のその他の構成は、第4の実施形態の熱電変換モジュール50(図21及び図22参照)と同様であるのでその説明は省略する。
上述のように構成された熱電変換モジュール70によれば、第4の実施形態の熱電変換モジュール50と同様の効果が得られる。さらに、絶縁性基板1aをSTOよりも熱伝導性が低い材料(ZrO2又はCeO2等)で形成しているので、絶縁性基板1a内の熱の拡散を抑制できる。これにより、熱電変換材料膜22a内の温度差をより大きくすることができ、熱電変換素子52の発生電力をより一層増加させることができる。
また、本実施形態の熱電変換モジュール70では、その内部の空間に断熱材75a,75bが充填されているため、機械的強度が高く、外力が加えられても破損するおそれが少ない。
図31及び図32は、第6の実施形態に係る熱電変換素子70の製造方法を工程順に表す断面図である。
まず、図31(a)のように、厚さが約500μm、表面の面方位が(100)の単結晶シリコンウエハ1bを用意する。そして、そのシリコンウエハ1bの上に、スパッタ法により、Yを約8at%含むZrO2を約4μmの厚さに堆積(エピタキシャル成長)させる。
その後、CeO2をスパッタ法により約1μmの厚さに堆積させる。このようにして、ZrO2層とCeO2層との2層構造を有する絶縁性基板1aを形成する。本実施形態では絶縁性基板1aが靭性が高いY−ZrO2(Yを添加したZrO2)層を有するので、絶縁性基板1aを薄型化できる。また、ZrO2層の上にCeO2層を形成しているので、絶縁性基板1aの上に結晶性の良い熱電変換材料膜(La−STO又はNb−STO等)32を成膜できる。
次に、絶縁性基板1aの上にスパッタ法によりLaを約3at%添加したSrTiO3(La−STO)を約50nm堆積(エピタキャル成長)させて、熱電変換膜32を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法により、熱電変換材料膜32の上に所定形状のレジストパターン(不図示)を形成する。そして、そのレジストパターンをマスクにして熱電変換材料膜32をエッチングし、図31(b)のように所定のパターンの熱電変換材料膜22aを形成する。
次に、図31(c)のように、例えば銅等の導電材料を使用して、第1の実施形態と同様の方法(図5(b)参照)により、高温側電極22b、低温側電極22c、配線23a(図31では図示せず)及び引出電極23b(図31では図示せず)をそれぞれ所定のパターンで形成する。このようにして、絶縁性基板1aの上に熱電変換材料膜22a、高温側電極22b及び低温側電極22cを有する複数の熱電変換素子52が形成される。
その後、絶縁性基板1a及び熱電変換素子52の上にポリイミド樹脂膜を形成した後、そのポリイミド樹脂膜を研磨して平坦化することにより、厚さが約5μmの断熱材75aを形成する。以上の工程により、図31(c)の構造が完成する。
次に、図32(a)のように、隣接する熱電変換材料膜22aの間の部分(図29に6aで表す部分)の断熱材75aを除去して、絶縁性基板1aが露出する開口部75cを形成する。その後、開口部75c及び断熱材75aの上に、めっき法により例えば銅めっき膜を約15μmの厚さに形成した後、この銅めっき膜を研磨し平坦化して、伝熱板4とする。
次に、図32(b)のように、絶縁性基板1aの下のシリコンウエハ1bを、例えば研磨により除去する。
その後、図32(c)のように、絶縁性基板1aの裏面側(図32(b)では下側)に例えばポリイミド樹脂膜を形成し、そのポリイミド膜の表面を研磨して平坦化することにより厚さが約5μmの断熱材75bを形成する。さらに、低温側電極22cに対応する部分(図29に6bで表す部分)の断熱材75bを除去して、開口部75dを形成する。その後、開口部75dを含む断熱材75bの上に、例えば銅めっき膜を約15μmの厚さに形成し、この銅めっき膜を研磨し平坦化して、伝熱板5とする。
次いで、この熱電変換素子52及び伝熱板4,5が形成された絶縁性基板1aを個別のモジュール毎に切り分けることにより、本実施形態の熱電変換モジュール70が完成する。
以上のように、本実施形態の熱電変換モジュール70の製造方法においても、第5の実施形態と同様に、シリコンウエハ1bの上に絶縁性基板1aを形成し、その上に熱電変換素子2を形成している。そのため、シリコンウエハ1bの大口径化によって、一度により多くの熱電変換モジュール70を製造することができる。その結果、熱電変換モジュール70の製造コストを下げることができる。
以下、上述した方法により熱電変換モジュール70を実際に製造し、その特性を調べた結果について説明する。
厚さが500μmのシリコンウエハ1bの上に、Yを8at%程度添加したZrO2層を約4μmの厚さに形成し、その上にCeO2層を約1μmの厚さに形成して、ZrO2層及びCeO2層の2層構造の絶縁性基板1aを形成した。そして、この絶縁性基板1aの上に、70個(35ペア)の熱電変換素子52を形成した。その後、断熱材75a及び伝熱板4の形成を行った後、シリコンウエハ1bを除去し、さらに断熱材75b及び伝熱板5を形成して、熱電変換モジュール70とした。
この熱電変換モジュール70は、一辺が約15mmのほぼ正方形であり、厚さは約1mmである。熱電変換材料膜(Nb−STO)22aは、厚さが約50nm、横方向(図29のX方向)の長さが約370μm、縦方向(図29のY方向)の長さが約15mmである。熱電変換素子52の間隔は約30μmであり、低温側電極22cの幅は約60μm、高温側電極22bの幅は約30μmである。また、伝熱板4,5は、銅により形成した。
この熱電変換モジュール70の2枚の伝熱板4,5間に10℃の温度差を与えたときの開放電圧は0.3Vであり、最大出力は、0.70mWであった。
以上の第1〜第6の実施形態では、伝熱板4を高温側に配置し、その反対側の伝熱板5を低温側に配置した場合を例に説明したが、上記諸実施形態はこれに限定されるものではなく、伝熱板4を低温側に配置し伝熱板5を高温側に配置してもよい。この場合には、各熱電変換素子には上述の例とは逆方向の起電力が発生し、熱電変換モジュールの引出電極間に発生する電圧も逆向きとなる。

Claims (17)

  1. 絶縁性基板と、
    n型及びp型のいずれか一方の熱電変換材料からなり、前記絶縁性基板の第1の面上に相互に間隔をおいて複数配置された熱電変換材料膜と、
    各熱電変換材料膜上にそれぞれ相互に離隔して形成された第1の電極及び第2の電極と、
    前記絶縁性基板の前記第1の面側に配置され、前記第1の電極に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材と、
    前記絶縁性基板の前記第2の面側に配置され、前記絶縁性基板の前記第2の面上であって前記第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材と
    を有することを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記第1の電極は前記熱電変換材料膜上の中央部に形成され、前記第2の電極は前記熱電変換材料膜上の前記第1の電極を挟む位置にそれぞれ形成され、前記第1の電極は隣接する前記熱電変換材料膜上の前記第2の電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 絶縁性基板と、
    n型及びp型のいずれか一方の熱電変換材料からなり、前記絶縁性基板の第1の面上に相互に間隔をおいて複数配置された熱電変換材料膜と、
    各熱電変換材料膜上にそれぞれ相互に離隔して形成された第1の電極及び第2の電極と、
    前記絶縁性基板の前記第1の面側に配置され、前記第1の電極の間で前記絶縁性基板に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材と、
    前記絶縁性基板の前記第2の面側に配置され、前記絶縁性基板の前記第2の面上であって前記第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材と
    を有することを特徴とする熱電変換モジュール。
  4. 前記第2の電極は前記熱電変換材料膜上の中央部に形成され、前記第1の電極は前記熱電変換材料膜上の前記第2の電極を挟む位置にそれぞれ形成され、前記第1の電極は隣接する前記熱電変換材料膜上の前記第2の電極に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記第1の電極は前記熱電変換材料膜の一方の辺に沿って形成され、前記第2の電極は前記熱電変換材料膜の前記一方の辺に対向する他方の辺に沿って形成され、前記第1の電極は一方の側に隣接する前記熱電変換材料膜上の前記第2の電極に接続され、前記第2の電極は他方の側に隣接する前記熱電変換材料膜上の前記第1の電極に接続されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記熱電変換材料膜が、チタン酸ストロンチウムを主成分とする導電性酸化物により形成されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記第1の伝熱部材及び前記第2の伝熱部材の少なくとも一方の伝熱部材の前記凸部間の空間に、前記凸部と同じ高さの断熱材を有することを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記熱電変換材料膜の電気導電率が1000S/cm以上、10000S/cm以下であることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  9. 前記熱電変換材料膜は、前記絶縁性基板とエピタキシャルな関係にある単結晶膜であることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  10. 前記絶縁性基板は、前記熱電変換材料膜よりも熱伝導率が低い材料からなることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記絶縁性基板は、酸化ジルコニウムを主成分とする層及び酸化セリウムを主成分とする層の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  12. 前記絶縁性基板は、前記熱電変換材料膜が形成された面と反対の面側に、シリコン単結晶からなる層を有することを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  13. 更に、前記絶縁基板の第2の面上にも、前記第1の面側と同様の熱電変換材料膜、第1の電極及び第2の電極が設けられ、前記第2の伝熱部材の凸部は第2の面側の前記第2の電極に接触していることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  14. 前記第1の伝熱部材及び前記第2の伝熱部材の少なくとも一方が、前記凸部が設けられた複数のヒートブロックと、それらのヒートブロック間を接続するフレキシブルシートとにより形成されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  15. 絶縁性基板の第1の面上にn型及びp型のいずれか一方の熱電変換材料からなる熱電変換材料膜を形成する工程と、
    前記熱電変換材料膜の上に、第1の電極及び第2の電極を相互に離隔させて形成する工程と、
    前記熱電変換材料膜をパターニングして、前記熱電変換材料膜、前記第1の電極及び前記第2の電極を有する熱電変換素子を複数形成する工程と、
    前記絶縁性基板の前記第1の面側に、前記第1の電極又は前記第1の電極間の前記絶縁性基板に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材を配置し、前記絶縁性基板の第2の面側に前記絶縁性基板の前記第2の面上であって前記第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材を配置する工程と
    を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  16. 前記絶縁性基板がチタン酸ストロンチウムを主成分とする絶縁性酸化物からなり、前記熱電変換材料膜は前記絶縁性基板上にチタン酸ストロンチウムを主成分とする導電性酸化物をエピタキシャル成長させて形成することを特徴とする請求項15に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  17. シリコン単結晶からなるシリコンウエハの上に、絶縁材料をエピタキシャル成長させて絶縁性基板を形成する工程と、
    前記絶縁性基板の上にn型及びp型のいずれか一方の熱電変換材料からなる熱電変換材料膜を形成する工程と、
    前記熱電変換材料膜の上に、第1の電極及び第2の電極を相互に離隔させて形成する工程と、
    前記熱電変換材料膜をパターニングすることにより、前記熱電変換材料膜、前記第1の電極及び前記第2の電極を有する熱電変換素子を複数形成する工程と、
    前記熱電変換素子の上に、前記第1の電極の近傍の前記熱電変換材料膜と熱的に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材を形成する工程と、
    前記シリコンウエハを除去する工程と、
    前記絶縁性基板の下面であって前記第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材を形成する工程とを有し、
    前記絶縁性基板は前記熱電変換材料膜よりも熱伝導率が低い材料により形成することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
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