JP3828924B2 - 熱電変換素子とその製造方法、およびこの素子を用いた熱電変換装置 - Google Patents

熱電変換素子とその製造方法、およびこの素子を用いた熱電変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、ペルチェ効果やゼーベック効果により熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換する熱電変換素子に関し、さらにこれを用いた熱電変換装置に関する。
熱電変換素子は、電荷担体が正のp型熱電変換材料および負のn型熱電変換材料を交互に接続した複数の接合部を含み、電流により生じる接合部間の温度差により冷却を行い、あるいは接合部間の温度差により起電力を発生させる。熱電変換素子では、高温接合部と低温接合部とを空間的に離間して配置する必要がある。
従来、熱電変換素子は、図17に示すように、半導体または酸化物材料の焼結体、溶融固化体、単結晶等からなるp型熱電体11およびn型熱電体12を、内部電極15を介して交互に接続して形成されている。内部電極15は、1つおきに高温接合部および低温接合部となり、高温接合部は高温側熱浴部13に、低温接合部は低温側熱浴部14にそれぞれ接するように配置される。しかし、熱電体として焼結体等の成形固体を用いている限り、素子の薄型化は困難であり、可撓性を有する素子を得ることもできない。
特開平6−29581号公報には、薄膜材料を用いた熱電変換素子が提案されている。この素子では、図18に示すように、絶縁層(基体)6の一方の面に形成されたp型熱電変換部1と、他方の面(図示裏面)に形成されたn型熱電変換部2とが絶縁層に埋め込まれた内部電極5を介して接続されている。この素子では、薄型化に伴い、高温接合部と低温接合部とが膜厚方向にではなく面内方向に離間して配置されている。
同様の接続形態を有する熱電変換素子は、特開2002−335021号公報の図5にも開示されている。また、特開平8−195509号公報は、熱損失を低減するための熱電変換装置の構造上の改善を開示する。
図18に示した熱電変換素子では、高温接合部と低温接合部とを素子の面内方向に離間して配置する必要があるために、単位面積あたりに配置できる接合の数に制限があり、高効率化が困難であった。また、製造に際しては、p型熱電変換材料膜およびn型熱電変換材料膜を、それぞれ細切れにパターン化して成膜する必要がある。このため、製造プロセスも複雑であった。
図18に示した熱電変換素子は、従来型の設計(図17)をそのまま薄膜型素子に適用し、(−p型熱電変換部−内部電極−n型熱電変換部−内部電極−)の単位接合を、1つのストライプを描くように配置したものである。これに対し、本発明では、p型熱電変換部とn型熱電変換部とを、互いに交差するストライプを描くように配置する薄膜型素子に適した新たな設計を採用することとした。
本発明の熱電変換素子は、絶縁層と、前記絶縁層の第1面上に配置されたストライプ状のp型熱電変換部と、前記絶縁層の第2面上に配置されたストライプ状のn型熱電変換部と、を具備し、前記絶縁層の厚み方向に沿って見たときに、前記ストライプ状のp型熱電変換部と前記ストライプ状のn型熱電変換部とが交差する重複部を有する。前記ストライプ状のp型熱電変換部は、第1p型熱電変換部および第2p型熱電変換部を含み、前記ストライプ状のn型熱電変換部は、第1n型熱電変換部および第2n型熱電変換部を含む。
本発明の熱電変換素子では、前記重複部において、以下の条件a)〜e)を満たす。
a)前記第1p型熱電変換部と前記第1n型熱電変換部とが、前記絶縁層内に配置された第1導通部を介して電気的に接続されている。
b)前記第2p型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが、前記絶縁層内に配置された第2導通部を介して電気的に接続されている。
c)前記第1p型熱電変換部と前記第2p型熱電変換部とが、当該重複部を介して隣接し、かつ当該重複部において互いに分断されている。
d)前記第1n型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが、当該重複部を介して隣接し、かつ当該重複部において互いに分断されている。
e)前記第1導通部と前記第2導通部とが電気的に分離されている。
また、本発明は、上記熱電変換素子と、前記第1面または前記第2面において前記重複部の一部に熱的に接触する熱伝導部材と、を具備する熱電変換装置、を提供する。
本発明の熱電変換素子の製造方法は、p型熱電変換材料からなるp型ストライプ、絶縁層およびn型熱電変換材料からなるn型ストライプが厚み方向にこの順に配置され、前記絶縁層の厚み方向に沿って見たときに、前記p型ストライプと前記n型ストライプとが交差して重複部を形成し、前記重複部において、前記絶縁層内に配置された導通部を介して前記p型ストライプと前記n型ストライプとが電気的に接続した積層体を作製する第1工程と、前記p型ストライプと前記n型ストライプとを分断してp型熱電変換部およびn型熱電変換部を形成する第2工程と、を含んでいる。
前記第2工程は、前記p型ストライプと前記n型ストライプとを、前記重複部において、以下の条件f)〜i)を満たすように分断する工程である。
f)前記p型ストライプから、互いに分断された第1p型熱電変換部と第2p型熱電変換部とが形成される。
g)前記n型ストライプから、互いに分断された第1n型熱電変換部と第2n型熱電変換部とが形成される。
h)前記絶縁層内に配置された前記第1導通部を介して、前記第1p型熱電変換部と前記第1n型熱電変換部とが電気的に接続される。
i)前記絶縁層内に配置され、前記第1導通部と電気的に分離された前記第2導通部を介して前記第2p型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが電気的に接続される。
本発明では、p型熱電変換部とn型熱電変換部とを互いに交差するストライプ模様を描くように配置し、ストライプが交差する重複部に、互いに電気的に分離した2つの接合を形成することとした。これにより、従来よりも単位面積あたりに配置できる接合の数が増し、熱電変換素子の効率が高くなる。また、本発明の製造方法によれば、複雑なパターニングを要することなく、効率が高い熱電変換素子を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に本発明の熱電変換素子の一形態を示す。この熱電変換素子30では、絶縁層(基体)20の表面(第1面)にストライプ模様を描くようにp型熱電変換部31,32・・・が配置され、絶縁層20の裏面(第2面)にストライプ模様を描くようにn型熱電変換部41,42・・・が配置されている。p型熱電変換部31,32・・・からなるストライプ(ストライプ状のp型熱電変換部)21と、n型熱電変換部41,42・・・からなるストライプ(ストライプ状のp型熱電変換部)22とは、互いに交差して重複部25を形成している。この重複部25には、絶縁層内の導通部となる電極(内部電極)23が配置されている。この形態では、p型熱電変換部31,32・・・からなるストライプ21と、n型熱電変換部41,42・・・からなるストライプ22とが、ともに直線を描くストライプ、換言すれば直線状のストライプ、として配置されている。
内部電極23は、分断線24により2つに分断されている。分断線24は、p型(n型)熱電変換部からなるストライプ21(22)も分断している。このように、p型(n型)熱電変換部からなるストライプ模様は、連続したストライプではなく、重複部25において分断されたストライプ21(22)により構成されている。
図2に示すように、重複部25では、1つの分断線24により、内部電極23が第1内部電極(第1導通部)51と第2内部電極(第2導通部)52とに分断され、ストライプ状のp型熱電変換部21が第1p型熱電変換部31と第2p型熱電変換部32とに分断され、ストライプ状のn型熱電変換部22が第1n型熱電変換部41と第2n型熱電変換部42とに分断されている。
第1内部電極(第1導通部)51は第1p型熱電変換部31と第1n型熱電変換部41とを電気的に接続し、第2内部電極(第2導通部)52は第2p型熱電変換部32と第2n型熱電変換部42とを電気的に接続し、2つの内部電極51,52は互いに電気的に分離されている。こうして、熱電変換素子30の重複部25には、2つの電気的接合が形成されている。
なお、ここでは、導通部として内部電極23を示したが、導通部は、絶縁層20内におけるp型熱電変換部31,32とn型熱電変換部41,42との接触であってもよい。導通部の形成のために、絶縁層20は、その内部に、内部電極23または貫通孔、好ましくは内部電極23を有する。分断線24は、通常は、後述するレーザー加工により設けられた空孔であるが、この空孔には絶縁材料が充填されていてもよい。
図3に、熱電変換素子30の使用形態の一例を示す。熱電変換素子30には、1つの重複部に存在する2つの電気的接合において、ともにp型熱電変換部からn型熱電変換部に電流が流れるか、あるいはともにその逆に電流が流れるように、図示を省略する外部電源から直流電流40が供給される。これにより、1つの重複部に存在する2つの電気的接合は、ともに発熱部または吸熱部となる。
この結果、図4に示すように、熱電変換素子30には、発熱部(H)26および吸熱部(C)27が縦横に1つおきに現れる。電流40の向きを反転させれば、発熱部26と吸熱部27とが入れ替わる。発熱部26および吸熱部27では、1つあたり2つのpn接合からの発熱または吸熱が行われていることになる。このため、従来の薄膜型素子(図18参照)の2倍の効率を得ることが可能となる。本発明によれば、素子動作に寄与しない領域を従来よりも減少させることができる。
外部からの吸熱および外部への放熱を効率的に行うためには、発熱部26と接触する第1熱伝導部材(放熱部材)を一方の表面に配置し、吸熱部27と接触する第2熱伝導部材(吸熱部材)を他方の表面に配置すればよい。熱伝導部材は、発熱部26および吸熱部27のいずれか一方と接し、かつ他方と接しないように、配置するべきである。例えば、放熱部材と熱電変換素子30との接触はライン28に沿って、吸熱部材と熱電変換素子30との接触はライン29に沿ってそれぞれ行うとよい。
図1〜図4に示した熱電変換素子30では、2以上の重複部25が、ストライプ状のp型熱電変換部21およびストライプ状のn型熱電変換部22に直流電流40を流したときに発熱部となる重複部26と吸熱部となる重複部27とを含み、発熱部となる重複部26および吸熱部となる重複部27が、それぞれ、絶縁層20の面内方向において直線28,29上に配置されている。このため、同種の熱特性を有する重複部と熱伝導部材との接触が容易である。
図5および図6に、熱伝導部材(熱浴フィン)を配置した熱電変換装置の一形態を示す。この熱電変換装置50では、放熱部材33の突起がライン28に沿って配置されて発熱部26のみと接し、吸熱部材34の突起がライン29に沿って配置されて吸熱部27のみと接している。なお、図5では、2つの熱伝導部材33,34から突出している板状の突起が互いに平行に配置されているが、これに限らず、これら突起は互いに直交するように配置してもよい。
熱電変換装置50に通電すると、吸熱部材34から吸熱することができる。熱は、放熱部材33から放出される。熱電変換装置50は、2つの熱伝導部材33,34の間に温度差を与えると、熱発電装置として用いることができる。
このように、本発明の熱電変換装置は、熱伝導部材として第1面に接触する第1熱伝導部材33と、第2面に接触する第2熱伝導部材34とを具備するとよく、具体的には熱電変換素子30の第1面において重複部25から選ばれる一部(発熱部26)に熱的に接触する第1熱伝導部材33と、第2面において重複部25の前記一部(発熱部26)以外から選ばれる少なくとも一部(吸熱部27)に熱的に接触する第2熱伝導部材34と、を具備する装置、とするとよい。ここで、「熱的に接触する」とは、伝熱が可能な接触形態を指し、物理的に直接接触している形態に限らない。
熱伝導部材33,34には、熱伝導性に優れた材料、例えばサファイア、アルミナ、窒化アルミ、ダイヤモンド、窒化ボロン、炭化珪素等の電気絶縁材料が適しているが、熱電変換素子との接合部分における電気的絶縁性を確保できる限り、その一部に、金属材料、炭素材料等の導電材料を含んでいてもよい。
以下、本発明の製造方法の一形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、図7に示すように、導通部として内部電極23を予め埋め込んだ絶縁層(基体)20を準備する。内部電極23は、絶縁層20を貫通し、この層20の両面の導通を確保する。この形態では、内部電極23は、絶縁層20の縦横に所定間隔を保つように離間して配置されているが、配置の形態はこれに限らない。内部電極23に代えて貫通孔を絶縁層内の導通部として形成しても構わない。貫通孔にはp型(n型)熱電変換材料膜が入り込み、貫通孔内でpn接合が形成される。導通部は、内部電極23、または絶縁層20内におけるp型熱電変換部とn型熱電変換部との接触、好ましくは内部電極23である。
絶縁層20は、電気的に絶縁性を有することを要するが、熱的絶縁性にも優れていることが好ましい。具体的には、樹脂、セラミクス、合板、紙質板等を用いればよい。絶縁層20は可撓性を有することが好ましく、この観点からは樹脂からなる絶縁層が優れている。可撓性の絶縁層を用いるとフレキシブルな熱電変換素子を得ることができる。可撓性の熱伝導部材を併用するとフレキシブルな熱電変換装置を得ることができる。フレキシブルな熱電変換装置は、例えば、着衣による体温発電を可能とする。
次いで、図8に示すように、絶縁層20の一方の面にp型熱電変換材料膜43を、他方の面にn型熱電変換材料膜44をそれぞれ成膜する。熱電変換材料の好ましい例には、Bi−Te、Pb−Te、Si−Ge等の半導体材料、NaCoO2等の酸化物材料が含まれる。成膜法にも特に制限はなく、メッキ法、塗布分解法、ゾルゲル法、蒸着法、スパッタ法等を材料の種類等に応じて適宜選択すればよい。
さらに、図9に示すように、ストライプ模様を描くようにp型熱電変換材料膜43を分割してp型熱電変換部からなる連続したストライプ(p型ストライプ)45を形成する。同様に、ストライプ模様を描くようにn型熱電変換材料膜44を分割してn型熱電変換部からなる連続したストライプ(n型ストライプ)46を形成する。これら熱電変換材料膜43,44は、内部電極23が配置された領域においてp型ストライプ45およびn型ストライプ46が交差して重複部25を形成するように分割される。膜の分割は、例えば、機械的切削加工、エッチング加工、レーザー加工により行えばよい。この形態では、p型、n型ストライプ45,46がともに直線状のストライプであるため、膜の分割は極めて簡単に行うことができる。
引き続き、ストライプが交差している重複部25において、内部電極23、p型ストライプ45およびn型ストライプ46を分断すれば、図1に示した熱電変換素子が得られる。上記で説明したように、この分断は、当該重複部に互いに電気的に分離された2つの電気的接合が形成されるように行われる。この分断により、熱電変換素子における電流路が確定し、p型ストライプ45およびn型ストライプ46はそれぞれ途中で分断されたストライプ21,22となる。この工程で行う分断は、レーザー光を用いれば簡単に行うことができる。
図9で示した素子から図1で示した素子を得るためには、導通部(内部電極)23から第1導通部(第1内部電極)51および第2導通部(第2内部電極)52が形成されるように、p型ストライプ45およびn型ストライプ46とともに導通部23を分断する必要がある。これに対し、後述する実施例のように、導通部として、第1導通部および第2導通部を絶縁層内に予め配置しておけば、すなわち予め分断された2つの導通部を配置しておけば、導通部をp型およびn型ストライプとともに分断する必要はない。
上記では、p型熱電変換材料膜43およびn型熱電変換材料膜44を形成してからこれらの膜を分割する方法を示した。この方法は、p型熱電変換材料膜43、絶縁層20およびn型熱電変換材料膜44が厚み方向にこの順に配置され、絶縁層20内に配置された導通部23を介してp型熱電変換材料膜43とn型熱電変換材料膜44とが電気的に接続した積層体を作製する工程aと、ストライプ模様を描くようにp型熱電変換材料膜43を分割してp型ストライプ45を形成する工程bと、ストライプ模様を描くようにn型熱電変換材料膜44を分割してn型ストライプ46を形成する工程cと、を含んでいる。
しかし、本発明の製造方法は、これら工程a〜cを必須とするわけではなく、例えば、図10に示すように、図8に示した絶縁層20上に、一方の膜(例えばp型熱電変換材料膜43)を形成し、他方の膜(n型熱電変換材料膜44)を形成する前に、この膜を分割して一方のストライプ(p型ストライプ45)を形成してもよい。
また、膜を分割するのではなく、マスクを用いた成膜によりp型ストライプ45およびn型ストライプ46を直接形成してもよい。膜43,44およびストライプ45,46の形成方法も、各種気相成膜法に限らず、溶融した材料または溶剤に溶かした材料を塗布して固化または乾燥させてもよく、固体材料を接着しても構わない。
p型熱電変換材料膜43およびn型熱電変換材料膜44を形成してからこれらの膜43,44を分割するにしても、p型ストライプ45およびn型ストライプ46を直接成膜するにしても、本発明では、複雑な膜の分割や複雑なマスキングを伴う成膜は必要ない。
熱電変換素子では、使用に際して好ましい絶縁層が必ずしも結晶性の良好な膜の成長に適した基体とは限らない。特に、可撓性があり、熱絶縁性に優れた基体、例えば樹脂層は、通常、耐熱性に劣るため、結晶性に優れた熱電変換材料膜の形成には適していない。絶縁層の種類を問わず結晶性に優れた熱電変換材料膜を得るには、別に準備した成長基体上に成膜した熱電変換材料を、素子の絶縁層とする使用基体上へと転写するとよい。
この方法を用いた場合、本発明の製造方法は、p型ストライプおよびn型ストライプから選ばれる少なくとも一方を、基体(成長基体)上に成長させたp型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜を成長基体上から絶縁層(使用基体)上へと移動させ、当該p型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜を分割して得る工程をさらに含むことになる。この製造方法は、上記工程a〜cを含み、工程aが、成長基体上に成長させたp型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜を成長基体上から絶縁層(使用基体)上へと移動させる工程である方法、として実施することが好ましい。
以下、成長基体を用いる製造方法の一例を、図面を参照して説明する。
まず、図11に示すように、成長基体87上に下地膜85を形成し、さらにp型熱電変換材料膜83を形成したp型ユニット93と、成長基体88上に下地膜86を形成し、さらにn型熱電変換材料膜84を形成したn型ユニット94とを作製する。そして、p型ユニット93とn型ユニット94とにより、予め内部電極82を埋め込んだ絶縁層(使用基体)80を熱電変換材料膜83,84が絶縁層80に接するように狭持する。成長基体87,88の材料は、膜を結晶性よく成長させることができるものあれば特に制限はないが、サファイア、ガーネット、酸化マグネシウム等の無機物の結晶体が好ましい。
次いで、絶縁層80および熱電変換材料膜83,84と、成長基体87,88とを分離する。この分離のためには、下地膜85,86の内部、または下地膜85,86と成長基体87,88または熱電変換材料膜83,84との界面において、膜を剥離させるとよい。また、適当な溶剤を用いて下地膜85,86を溶かしてもよい。
成長基体87,88は、分離ではなく除去してもよい。成長基体87,88の除去は、例えばレーザー光を成長基体の裏面から照射することにより、また例えば成長基体87,88を溶かしうる溶剤を用いて成長基体87,88を溶かすことにより行うことができる。
膜を簡単に剥がすには、図12に示すように、p型ユニット93とn型ユニット94とにより絶縁層80を狭持した状態で、アルカリ金属元素を含む酸化物からなる下地膜85,86を水蒸気に曝して水分子89を下地膜85,86に侵入させるとよい。このように、成長基体上に、アルカリ元素を含む酸化物層である下地膜を形成し、下地膜上にp型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜を成長させ、下地膜に水蒸気を供給することにより成長基体とp型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜とを分離すると、損傷が少なく、良質の熱電変換材料膜83,84を得ることができる(図13参照)。この方法では、密閉したチャンバー内に配置した下地膜を含むユニットに、水蒸気供給源、例えばチャンバー内の水、から下地膜へと水蒸気を供給するとよい。
アルカリ金属元素を含む酸化物としては、特に、AxCoO2で示される組成を有する層状構造酸化物が好ましい。ここで、Aは少なくとも1種のアルカリ金属元素、MはCo,Fe,Ni,Mn,Ti,Cr,V,NbおよびMoから選ばれる少なくとも1種の元素、xは0<x<1の範囲の数値である。以下、実施例の欄で示す化合物においても、xの範囲は同様である。
成長基体87,88の使用は、本発明の製造方法に必須ではなく、素子の基体に、直接、熱電変換材料膜を形成してもよい。この場合は、熱電変換材料として、ビスマス、アンチモン、鉛、錫、テルル等の蒸着しやすい金属や合金を用いることが好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
以下の実施例では、図1〜4に示した形態とは異なり、p型熱電変換部からなるストライプおよびn型熱電変換部からなるストライプを屈曲させることとした。この形態は、発熱部と吸熱部との間の距離を確保しながら、発熱部および吸熱部を熱的に結合するのに有利である。図2および図4を参照すると明らかであるが、所定の重複部が発熱部26(または吸熱部27)となる場合、当該重複部25が、p型熱電変換部31,32、n型熱電変換部41,42を介して隣接する重複部は、その逆の熱特性を有する吸熱部27(または発熱部26)となる。すなわち、所定の重複部に最も近い重複部は逆の熱特性を有する重複部(逆特性重複部)となる。これに対し、p型、n型ストライプの形状および配置を工夫すると、所定の重複部が、逆特性重複部よりも近い位置に同じ熱特性を有する重複部を有しうる。同じ熱特性を有する重複部が近接して配置されている形態は、熱損失を小さくする上で有利である。
このように、本発明では、p型ストライプおよびn型ストライプから選ばれる少なくとも一方を屈曲したストライプとして形成してもよく、p型熱電変換部からなるストライプおよびn型熱電変換部からなるストライプから選ばれる少なくとも一方を屈曲したストライプとしてもよい。ここで、「屈曲したストライプ」には、その一部においてのみ屈曲しているストライプも含む。また、上記の理由から、熱損失を考慮すると、所定の重複部25が、第1p型熱電変換部31,第2p型熱電変換部32,第1n型熱電変換部41または第2n型熱電変換部42を介して隣接する重複部よりも、近い位置に配置された重複部を有することが好ましい。
具体的には、図14(e)に示したように、2以上の重複部が、ストライプ状のp型熱電変換部およびストライプ状のn型熱電変換部に直流電流を流したときに発熱部となる重複部と吸熱部となる重複部とを含み、発熱部となる重複部および吸熱部となる重複部が、発熱部となる重複部の間の距離および吸熱部となる重複部の間の距離が発熱部となる重複部と吸熱部となる重複部との間の距離よりも小さくなるように、配置されている熱電変換素子とするとよい。
(実施例1)
本実施例では、結晶性のp型熱電変換材料CaxCoO2およびn型熱電変換材料LaNiO3を用いた。まず、サファイアc面基板上に、層状ブロンズ構造のNaxCoO2下地膜を厚さが50nmとなるように形成し、この下地膜上にCaxCoO2膜またはLaNiO3膜を500nmの厚さに堆積させた。各膜は、スパッタリング法により、それぞれの焼結ターゲットを用い、700℃の成長温度で形成した。成長雰囲気は、10%酸素混合アルゴンガスを1Paに調整し、スパッタ放電電力は80Wとした。この成長条件の下では、各酸化物膜が結晶方位を揃えてエピタキシャル成長することがX線回折により確認されている。この条件では、サファイアc面上に、下地膜NaxCoO2のc軸が垂直に配向した後、CaxCoO2膜は引き続いてc軸が垂直に配向して成長し、LaNiO3膜は(111)面が下地膜の上に成長する。
次いで、互いに離間した位置に金属内部電極を埋め込んだ1mm厚の樹脂基体の両面に、CaxCoO2膜およびLaNiO3膜を接触させた状態で、水蒸気を含む容器(温度45℃、相対湿度100%)中に30時間密閉した。NaxCoO2膜に水分子が浸透することにより歪みがかかり、CaxCoO2膜およびLaNiO3膜がそれぞれサファイア基板から分離した。こうして、樹脂基体の両面にp型およびn型熱電変換材料膜が形成された素子を得た。
なお、熱電変換材料としてNaxCoO2膜自体を用いることもできる。この場合は、下地膜を介在させる必要はない。また、サファイア以外であっても、NaxCoO2等のアルカリ金属元素を含む酸化物が結晶性よく配向して成長できる材料の基体を用いれば、上記と同様の作製方法を実施できる。また、熱電変換材料膜を剥離させた後、樹脂基体等に接着させても同様の結果が得られる。
図14(a)は、金属電極61を埋め込んだ樹脂基体62の平面図である。本実施例では、予め2つに分割された金属電極61を埋め込んだ。このように、金属電極61は、熱電変換材料からなるストライプとともに分割するのではなく、予め分割しておいてもよい。
上記のように、樹脂基体62の両面にp型およびn型熱電変換材料膜を形成した後、レーザー加工により、これらの膜を分割してp型ストライプ71およびn型ストライプ72を得た。これらストライプのパターンを図14(b)(c)にそれぞれ示す。ストライプ71,72の幅は5mm、間隔は0.5mmとした。p型、n型ストライプ71,72は内部電極が埋め込まれた領域で互いに交差するように形成した。
引き続き、レーザー加工により、p型ストライプ71とn型ストライプ72とが交差する重複部でこれらストライプを分断した。レーザー加工は、複数の重複部を横断するように設定した分割線73に沿って照射した(図14(d))。
こうして得た熱電変換素子に、外部直流電源を接続し、1mAの電流を供給したところ、高温接合部と低温接合部との間に20℃の温度差が生じた(図14(e))。
この熱電変換素子では、同種の接合部を熱的に接続することが容易となるように、高温接合部および低温接合部がそれぞれ一列に並んでいる。また、熱損失が小さくなるように、互いに隣接する同種の接合部の間隔が、互いに隣接する異種の接合部の間隔よりも短くなるように設計されている。
(実施例2)
本実施例では、比較的大きい面積の熱電変換素子を作製するため、溶液塗布分解法による熱電変換材料膜を用いることとした。
10cm角のサファイアc面基体上に、酢酸ナトリウムおよび酢酸コバルトを溶解させたクエン酸溶液中にエチレングリコールを混合させた原料溶液を450℃でスプレーし、さらに700℃で酸素中熱処理を行い、厚み200nmのNaxCoO2下地膜を形成した。同様に、酢酸塩を溶解させた溶液を用いて、p型熱電変換材料膜としてCa3Co49膜を、n型熱電変換材料膜としてアルミニウム添加ZnO膜を、塗布および乾燥を繰り返すことにより厚み5000nmにまで成長させた。引き続き、Ca3Co49膜を850℃で、ZnO膜を650℃でそれぞれ熱処理した。その結果、各膜のc軸が揃った結晶性の良好な厚膜を形成できた。ここでは、酢酸塩を原料として用いたが、原料はこれに限るわけではない。これ以降は実施例1と同様にして熱電変換素子を作製した。
本実施例においても、図15(a)に示すように予め分割された内部電極62が配置された樹脂基体61を用い、図15(b)(c)に示すようにp型ストライプ71およびn型ストライプ72を形成し、図15(d)に示すような分断線73に沿ってp型、n型ストライプ71,72を分断して熱電変換素子81を得た。このパターンによると、基体61の両面においてp型ストライプ71とn型ストライプ72との伸長方向が揃っているため、パターンを定めるのが容易である。
熱電変換素子81を用い、図16に示す熱電変換装置を作製した。この熱電変換装置では、熱電変換素子81の一方の接合部列にヒートパイプ91を熱的に接触するように配置した。ヒートパイプに矢印で示した方向に燃焼排ガスを供給して約200℃に保持し、他方の接合部列はファンで空冷し、接合部列の間の温度差として150℃を保持した。この装置を10枚用い、有効素子面積1000cm2としたところ、5Vの起電力が得られた。
本発明によれば、薄型化しても効率が高い熱電変換素子を提供できる。本発明は、従来になく薄型でフレキシブルな高性能電子冷却機、例えば体温を利用したウェアラブル電源供給を可能とする熱発電装置を供給するものとして極めて有用である。本発明によれば、薄型の熱電変換素子を効率よく製造することも可能となる。
本発明の熱電変換素子の一形態を示す平面図である。 図1の部分拡大図である。 図1に示した熱電変換素子の使用形態の一例を示す平面図である。 図3の使用形態により生じる発熱部H(hot spot)および吸熱部C(cold spot)を例示する図である。 本発明の熱電変換装置の一形態を示す分解斜視図である。 図5の熱電変換装置の断面図である。 本発明の製造方法に用いる絶縁層の一例を示す平面図である。 図7に示した絶縁層を用いた熱電変換素子の製造工程を例示するための断面図である。 図8に示した工程に引き続き行われる工程を例示するための平面図である。 本発明の製造方法の別の一工程を例示するための平面図である。 成長基体を用いる製造方法の一工程を例示するための断面図である。 図11に示した工程に引き続き行われる工程を例示するための断面図である。 図12に示した工程により得られる膜付き絶縁層を示す断面図である。 実施例1で作製した熱電変換素子を示す図であり、(a)は絶縁層の平面図であり、(b)はp型ストライプのパターンを示す平面図であり、(c)はn型ストライプのパターンを示す平面図であり、(d)はレーザー光による分断線を示すための平面図であり、(e)は得られた熱電変換素子の使用形態を示す平面図である。 実施例2で作製した熱電変換素子を示す図であり、(a)は絶縁層の平面図であり、(b)はp型ストライプのパターンを示す平面図であり、(c)はn型ストライプのパターンを示す平面図であり、(d)はレーザー光による分断線を示すための平面図である。 実施例2で作製した熱電変換装置を示す斜視図である。 従来の熱電変換素子を示す断面図である。 従来の薄膜型熱電変換素子を示す平面図である。

Claims (27)

  1. 絶縁層と、前記絶縁層の第1面上に配置されたストライプ状のp型熱電変換部と、前記絶縁層の第2面上に配置されたストライプ状のn型熱電変換部と、を具備し、
    前記絶縁層の厚み方向に沿って見たときに、前記ストライプ状のp型熱電変換部と前記ストライプ状のn型熱電変換部とが交差する重複部を有し、
    前記ストライプ状のp型熱電変換部が第1p型熱電変換部および第2p型熱電変換部を含み、
    前記ストライプ状のn型熱電変換部が第1n型熱電変換部および第2n型熱電変換部を含み、
    前記重複部において、
    a)前記第1p型熱電変換部と前記第1n型熱電変換部とが、前記絶縁層内に配置された第1導通部を介して電気的に接続され、
    b)前記第2p型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが、前記絶縁層内に配置された第2導通部を介して電気的に接続され、
    c)前記第1p型熱電変換部と前記第2p型熱電変換部とが、当該重複部を介して隣接し、かつ当該重複部において互いに分断され、
    d)前記第1n型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが、当該重複部を介して隣接し、かつ当該重複部において互いに分断され、
    e)前記第1導通部と前記第2導通部とが電気的に分離された、
    熱電変換素子。
  2. 前記ストライプ状のp型熱電変換部および前記ストライプ状のn型熱電変換部が2以上の重複部を有し、前記2以上の重複部のそれぞれにおいて、前記a)〜e)が成立する請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記第1導通部が、電極、または前記絶縁層内における第1p型熱電変換部と第1n型熱電変換部との接触であり、
    前記第2導通部が、電極、または前記絶縁層内における第2p型熱電変換部と第2n型熱電変換部との接触である請求項1に記載の熱電変換素子。
  4. 前記第1導通部および前記第2導通部が、電極である請求項3に記載の熱電変換素子。
  5. 前記ストライプ状のp型熱電変換部および前記ストライプ状のn型熱電変換部が、直線状のストライプである請求項1に記載の熱電変換素子。
  6. 前記ストライプ状のp型熱電変換部および前記ストライプ状のn型熱電変換部から選ばれる少なくとも一方が、屈曲したストライプである請求項1に記載の熱電変換素子。
  7. 前記2以上の重複部が、前記ストライプ状のp型熱電変換部および前記ストライプ状のn型熱電変換部に直流電流を流したときに発熱部となる重複部と吸熱部となる重複部とを含み、前記発熱部となる重複部および前記吸熱部となる重複部が、それぞれ、直線上に配置されている請求項2に記載の熱電変換素子。
  8. 前記2以上の重複部が、前記ストライプ状のp型熱電変換部および前記ストライプ状のn型熱電変換部に直流電流を流したときに発熱部となる重複部と吸熱部となる重複部とを含み、前記発熱部となる重複部および前記吸熱部となる重複部が、前記発熱部となる重複部の間の距離および前記吸熱部となる重複部の間の距離が、前記発熱部となる重複部と前記吸熱部となる重複部との間の距離よりも小さくなるように配置されている請求項2に記載の熱電変換素子。
  9. 前記絶縁層が可撓性を有する請求項1に記載の熱電変換素子。
  10. 前記絶縁層が樹脂からなる請求項1に記載の熱電変換素子。
  11. 請求項1に記載の熱電変換素子と、前記第1面または前記第2面において前記重複部の一部に接触する熱伝導部材と、を具備する熱電変換装置。
  12. 前記熱伝導部材として、前記第1面に接触する第1熱伝導部材と、前記第2面に接触する第2熱伝導部材と、を具備する請求項11に記載の熱電変換装置。
  13. p型熱電変換材料からなるp型ストライプ、絶縁層およびn型熱電変換材料からなるn型ストライプが厚み方向にこの順に配置され、前記絶縁層の厚み方向に沿って見たときに、前記p型ストライプと前記n型ストライプとが交差して重複部を形成し、前記重複部において、前記絶縁層内に配置された導通部を介して前記p型ストライプと前記n型ストライプとが電気的に接続した積層体を作製する第1工程と、
    前記p型ストライプと前記n型ストライプとを分断してp型熱電変換部およびn型熱電変換部を形成する第2工程と、を含み、
    前記第2工程が、前記重複部において、前記p型ストライプと前記n型ストライプとを、
    f)前記p型ストライプから、互いに分断された第1p型熱電変換部と第2p型熱電変換部とが形成され、
    g)前記n型ストライプから、互いに分断された第1n型熱電変換部と第2n型熱電変換部とが形成され、
    h)前記絶縁層内に配置された第1導通部を介して、前記第1p型熱電変換部と前記第1n型熱電変換部とが電気的に接続され、
    i)前記絶縁層内に配置され、前記第1導通部と電気的に分離された第2導通部を介して前記第2p型熱電変換部と前記第2n型熱電変換部とが電気的に接続される、
    ように切断する工程である、熱電変換素子の製造方法。
  14. 前記導通部から前記第1導通部および前記第2導通部が形成されるように、前記p型ストライプおよび前記n型ストライプとともに前記導通部を分断する請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  15. 前記導通部として、前記第1導通部および前記第2導通部を予め前記絶縁層内に配置しておく請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  16. 前記導通部が、電極、または前記絶縁層内におけるp型ストライプとn型ストライプとの接触である請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  17. 前記導通部が電極である請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  18. 前記積層体を作製する工程が、
    p型熱電変換材料膜、絶縁層およびn型熱電変換材料膜が厚み方向にこの順に配置され、前記絶縁層内に配置された導通部を介して前記p型熱電変換材料膜と前記n型熱電変換材料膜とが電気的に接続した積層体を作製する工程aと、
    ストライプ模様を描くように前記p型熱電変換材料膜を分割してp型ストライプを形成する工程bと、
    ストライプ模様を描くように前記n型熱電変換材料膜を分割してn型ストライプを形成する工程cと、
    を含む請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  19. 前記工程aが、基体上に成長させた前記p型熱電変換材料膜または前記n型熱電変換材料膜を前記基体上から前記絶縁層上へと移動させる工程を含む請求項18に記載の熱電変換素子の製造方法。
  20. 前記基体上にアルカリ元素を含む酸化物層である下地膜を形成し、前記下地膜上に前記p型熱電変換材料膜または前記n型熱電変換材料膜を成長させ、前記下地膜に水蒸気を供給することにより前記基体と前記p型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜とを分離する請求項19に記載の熱電変換素子の製造方法。
  21. 前記基体が無機物の結晶体である請求項19に記載の熱電変換素子の製造方法。
  22. 前記絶縁層が樹脂からなる請求項19に記載の熱電変換素子の製造方法。
  23. 前記p型ストライプおよび前記n型ストライプから選ばれる少なくとも一方を、基体上に成長させた前記p型熱電変換材料膜または前記n型熱電変換材料膜を前記基体上から前記絶縁層上へと移動させ、当該p型熱電変換材料膜またはn型熱電変換材料膜を分割して得る工程をさらに含む請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  24. 前記p型ストライプおよび前記n型ストライプを、直線状のストライプとして形成する請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  25. 前記p型ストライプおよび前記n型ストライプから選ばれる少なくとも一方を、屈曲したストライプとして形成する請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  26. 前記絶縁層が可撓性を有する請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  27. 前記絶縁層が樹脂からなる請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
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