JPWO2011043012A1 - 不揮発性半導体記憶装置、信号処理システム、及び信号処理システムの制御方法、並びに不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置、信号処理システム、及び信号処理システムの制御方法、並びに不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法 Download PDF

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Abstract

不揮発性半導体記憶装置において、データ記憶領域104と書き換え情報記憶領域106とを備えるメモリセルアレイ102と、前記書き換え情報記憶領域106からの読み出しデータを格納する書き換え情報保持回路128とを備える。リファレンスレベル切り換え回路120は、前記書き換え情報保持回路128の出力により、リファレンスレベル発生回路118で発生した複数の読み出し用リファレンスレベルから、読み出し用リファレンスレベルを選択する。読出し回路116は、前記選択された読み出し用リファレンスレベルに基づいて、データ記憶領域104のメモリセルデータを読み出し、出力する。従って、書き換えによるデータ保持特性の劣化が抑制されると共に、電源の遮断や再供給に影響されずに目的とする動作が実現され、回路規模の削減及び高速読み出し動作が実現される。

Description

本発明は、電気的に書込みと消去が可能な不揮発性半導体記憶装置と、不揮発性半導体記憶装置を制御するプロセッサを含めた信号処理システムに関するものである。
半導体記憶装置は、電源を供給しないと記憶が保持できない揮発性メモリと、電源を供給しなくても記憶が保持できる不揮発性メモリに大別される。揮発性メモリの例としてはSRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)が挙げられる。一方、不揮発性メモリは不揮発性ROMと不揮発性RAMに分けられ、不揮発性ROMの例としてはフラッシュメモリ(Flash Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、不揮発性RAMの例としてはMRAM(Magneto-resistive Random Access Memory)やReRAM(Resistive Random Access Memory)が挙げられる。以降、不揮発性メモリとしてフラッシュメモリを用いて説明するが、本発明はフラッシュメモリに限定されるものではない。
一般に、フラッシュメモリでは、メモリセルのしきい値電圧(以降、メモリセルVtという)の変化を記憶動作に利用している。メモリセルVtが低い状態を論理1(消去状態)、メモリセルVtが高い状態を論理0(書込み状態)と定義し、その中間に読み出し用リファレンスレベルを設定し、メモリセルに電流が流れるか、流れないかで論理1と論理0の判別を行なう。
図10は、従来のフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。以下、図10を用いてフラッシュメモリの書換え動作について説明する。
図10において、1001は論理1のメモリセルVtの分布、1002は論理0のメモリセルVtの分布、1003は読み出し用リファレンスレベル、1004は書込み用ベリファイレベル、1005は消去用ベリファイレベル、1006は論理0のメモリセルVtの分布、1007は論理1のメモリセルVtの分布である。
図10(a)は書込み動作後のメモリセルVtの分布を示す図である。書込み対象のメモリセルに対し、消去状態から書込み用ベリファイレベル1004までの書込み動作を行う。論理1のメモリセルVtの分布1001と、論理0のメモリセルVtの分布1002の中間に読み出し用リファレンスレベル1003が設定され、メモリセルに電流が流れるときは論理1、流れないときは論理0と判別する。
図10(b)は消去前書込み動作後のメモリセルVtの分布を示す図である。データ書換え時は、一度消去動作を実行してから書込み動作を行うが、フラッシュメモリでは、消去動作の前に消去前書込みと呼ばれる動作を実行する。フラッシュメモリは一括消去であるため、論理1のメモリセルと論理0のメモリセルには同じ消去ストレスが印加される。その場合、メモリセルVtが低い論理1のメモリセルには過剰な消去ストレスが印加され(具体的には、メモリセルVtの高い論理0が消去状態となるまで消去ストレスが印加されるため)、リーク電流を流すなど信頼性にも悪影響を与える。これを抑制するため、消去動作前には消去前書込み動作を実行し、メモリセルVtの分布を論理0のメモリセルVtの分布1006にそろえる。
図10(c)は消去後のメモリセルVtの分布を示す図である。消去前書込み動作後の論理0の書込み状態から、消去用ベリファイレベル1005までの消去動作を行う。
その結果、論理1のメモリセルVtの分布1007となり、その後の書込み動作により図10(a)に戻る。
上記の不揮発性メモリの第1の問題点は、記憶データを書換えるたびにメモリセルの書込み、消去特性やデータ保持特性の劣化が促進される。すなわち、記憶データの書換えに対して、毎回メモリセルの状態を初期状態にリセットするための消去動作が必ず実施され、絶縁膜等に電界ストレスが加わり、それが蓄積されデータ保持特性が劣化する。
第2の問題点は、記憶データの書換え時間が長いことである。すなわち、記憶データの書換えに対して、毎回書込み動作前に消去前書込み動作と消去動作が組になって実施されるため、全体として書換え時間が長くなる。
この課題に対する解決策として、例えば特許文献1では、記憶データの書換えに対して、毎回メモリセルの状態を初期状態にリセットするための消去動作の回数を低減し、絶縁膜等への電界ストレスを低減させることにより、データ保持特性の劣化を抑制する技術が提案されている。この技術は、3種類以上のしきい値電圧が設定可能なメモリセルと、複数の読み出し用リファレンスレベルを備え、書換え動作時に読み出し用リファレンスレベルを変更することにより消去動作を削減するものである。
以下に、特許文献1記載のフラッシュメモリに関して述べる。
図11はフラッシュメモリのメモリセルVtの設定領域を示す図である。尚、メモリセルVtは最低Vt(Vtmin)と最高Vt(Vtmax)の間に設定可能で、消去動作により低レベルに設定される。
図11中のB1,B2,B3〜B(i)はメモリセルVtの設定領域を示しており、しきい値Vtの最小値と最大値Vtmin、Vtmaxの間に設定される。また、VR1,VR2,VR3〜VR(i)−1は読み出し用リファレンスレベルである。
図12はフラッシュメモリの2値情報記憶時のデータ状態を示す図である。先ず、1回目の書込みでは全てのメモリセルの記憶データを消去し、メモリセルVtを設定領域B1(論理1)に置き、データ書込みを実行して論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B2まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVR1として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。
2回目の書込みでは消去動作を行わず、論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B3まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVR2として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。従って、メモリセルVtが設定領域B1、B2にあるメモリセルの記憶データは論理1となる。
これは設定領域B2にあるメモリセルのデータが論理0から論理1に変化したことを示している。
同様に、m回目の書込みでは、論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B(i)まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVRi−1として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。従って、メモリセルVtが設定領域B1、B2〜Bi−1にあるメモリセルの記憶データは論理1となる。
m+1回目の書込みでは、全てのメモリセルVtが設定領域を使用し尽くしたので、1回目の書込み動作と同様、データ書込み前に消去動作を行い全てのメモリセルの記憶データを消去し、メモリセルVtを設定領域B1(論理1)に戻した後、データ書込みを実行して論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B2まで高くする。同時に、読み出し用リファレンスレベルもVR1に戻す。
このように、m回の書込み動作に対して1回の消去動作しか行う必要がなくなるため、m−1回の消去動作に要する時間が短縮されてデータ書換えが高速になると共に、絶縁膜等に加わる電界ストレスがm分の1に低減され、メモリセルの書込み消去特性やデータ保持特性の劣化が抑制される。
図13は、図11及び図12で示す書換え動作を実現するためのフラッシュメモリの回路構成を示すブロック図である。フラッシュメモリは、複数のセクタ0〜iに分割されたメモリセルアレイ1301、データ書込み動作の回数を計数するセクタステータスレジスタ0〜i1302、読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを発生するリファレンスレベル発生回路1303、セクタステータスレジスタ1302の保持する計数情報によって読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを制御するレジスタ制御回路1304、外部アドレスを取り込むアドレスバッファ1305、入力された外部アドレスによりセクタ内のメモリを選択するローデコーダ1306、カラムデコーダ1307、カラムセレクター1308、読み出し及び書込みを行うセンスアンプ及びライトアンプ1309、外部とのデータの入出力を行うI/Oバッファ1310、更にこれらの動作を制御する制御回路1311を含んで構成される。
以下に、上記の構成からなるフラッシュメモリの動作を説明する。図14は4つのメモリセルVt設定領域を有するフラッシュメモリセルに2値情報を書込む手順を示すフローチャート図である。
先ず、外部からデータ書込み命令が入力されると、制御回路1311からデータ書込み命令信号(I)PROGが活性化されてロウレベルの信号が出力される。次に入力アドレス信号XA(i)及びYA(i)により選択されたセクタの書込み状態をセクタステータスレジスタ1302から情報SR(0)及びSR(1)として読み出す。これら2つの信号に応答して、レジスタ制御回路1304はリファレンスレベル制御信号SR(10)を出力する。
リファレンスレベル制御信号SR(10)を判定し(1401)、論理00又は論理01であれば、レジスタ制御回路1304は読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを各々“01”又は“10”に変更(高く)するための信号INCをセクタステータスレジスタ1302へ出力し、セクタステータスレジスタ1302の内容を書換える(1402)。
一方、リファレンスレベル発生回路1303では新たに検出された読み出し用及び書込み用リファレンスレベルに応じた電圧VRREF,VPREFを発生し、ライトアンプ1309を介して、記憶データの書込み動作を実行する(1403、1404)。
一方、リファレンスレベル制御信号SR(10)が論理10の時は、データ書き込みに先立ち、内部消去命令IERASEが活性化され、選択セクタの消去が実行される(1405)。このとき、レジスタ制御回路1304からは、セクタステータスレジスタ1302のリセット信号RSTが出力され、レジスタをリセットする(1406)。
消去が終了すると、リセットされたリファレンスレベル制御信号SR(10)に基づき、リファレンスレベル発生回路1303から読み出し用及び書込み用リファレンスレベルに応じた電圧(VRREF,VPREF)を発生し、記憶データの書込みを実行する(1407、1408)。
フラッシュメモリへのデータ書込みに際しては、図14で説明した手順に基づいてセクタ毎に書込み動作が行われる。従って、各セクタでデータの書込み頻度が異なると各セクタステータスレジスタの内容も異なる。セクタステータスレジスタは内容が外部信号又は入力コマンドにより任意に書換えられるようなセット/リセット機能を有するカウンタ又はシフトレジスタであって、その初期内容は出荷時に設定される。
特開平10−112193号公報
図13に示すフラッシュメモリの構成においては、セクタステータスレジスタ1302にデータ書換え動作の回数が保持されている状態で、前述の動作を実現できるが、電源の供給が遮断されると、保持されていた書換え動作回数の情報が消失してしまう。従って、電源再投入時にはステータスレジスタ1302の内容は不定となり、適切なリファレンスレベルを設定することができなくなり、メモリセルに記憶されているデータを正しく読み出すことができない。
また、異なる書換え回数となっているセクタを連続して読み出す動作においては、セクタが切り替わるアドレスにおいて、リファレンスレベルの切り換えを行う必要がある。リファレンスレベルはアナログ信号であり、切り換えた場合には安定するまでの時間が必要となり、メモリセルアレイ1301からの読出しを高速に行う場合の妨げとなる。
また、m+1回目の書込み動作に対しては必ず消去動作を伴うため、従来例でのフラッシュメモリを使用するシステムにおいては、高速な書換え動作を任意に指定できないため、書換え高速化のメリットを活かしきれない。
本発明の目的は、書換え速度の高速化と、書換えによるデータ保持特性の劣化を抑制し、書換え特性の向上を実現するとともに、電源の遮断や再供給に影響されずに、目的とする動作を実現し、回路規模の削減及び、高速読み出し動作を実現する技術を提供することにある。
本発明において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
請求項1記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域とを備えるメモリセルアレイと、上記メモリセルアレイのメモリセル記憶状態を判定する読出し回路と、前記書換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書換え情報保持手段と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、前記書換え情報保持手段の出力により読み出し用リファレンスレベルを選択する選択手段とを備える構成を特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、書換え情報を不揮発性メモリに記憶させることにより、電源の供給がなくても書換え情報が保持される。電源投入時などに各セクタの書換え情報を読み出し、その情報を書換え情報保持手段に格納し、その情報によって読み出し用リファレンスレベルを設定することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。
請求項2記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えたメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1の読出し回路と、書換え情報記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第2の読出し回路と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、書換え情報記憶領域に接続された第2の読出し回路の出力により読み出し用リファレンスレベルを選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、読み出し及び書換え動作時において、各セクタの書換え情報を読み出し、その情報によって読み出し用リファレンスレベルを設定することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。但し、読み出し及び書換え動作毎に、書換え情報の読み出し動作と読み出し用リファレンスレベルの設定を実行するため、低速読み出し動作用の回路構成となっている。
請求項3記載の発明の不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1及び第2の読出し回路と、前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書き換え情報保持手段とを備えると共に、第1の記憶状態を第1の論理値、第2の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第1の読出し回路へ与えられる第1の読み出し用リファレンスレベル(第1の読み出し用リファレンス信号)と、前記第1の記憶状態及び前記第2の記憶状態を第1の論理値、第3の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第2の読出し回路へ与えられる第2の読み出し用リファレンスレベル(第2の読み出し用リファレンス信号)とを有し、更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択して前記データ記憶領域のメモリセル読み出しデータを出力することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の状態が消去レベル状態、前記第2の状態が第1の書き込みレベル状態であり、前記第3の状態が前記第1の書き込みレベルとは異なる第2の書き込みレベル状態であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の論理値が論理1、前記第2の論理値が論理0であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の論理値が論理0、前記第2の論理値が論理1であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記書き換え情報保持手段は、前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを記憶するレジスタより成ることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記書き換え情報保持手段の出力により制御されるスイッチにより成ることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記第2の読出し回路の出力により制御されるスイッチにより成ることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置は、更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択する選択手段を備えることを特徴とする。
請求項11記載の発明の不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備えると共に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段を備え、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力することを特徴とする。
請求項12記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための複数の読出し回路と、書換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書換え情報保持手段と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力することを特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、電源投入時などに各セクタの書換え情報を読み出し、その情報を書換え情報保持手段に格納し、その情報によって読出し回路の出力を選択することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。これより、読み出し用リファレンスレベルを設定する必要がないので、高速読み出し動作用の回路構成となっている。
請求項13記載の発明の信号処理システムの要部は、不揮発性半導体記憶装置とプロセッサとを備え、前記不揮発性半導体記憶装置は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、アドレス信号及び制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備え、制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置のアドレス信号及び制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力及び制御コマンド信号を出力するための信号端子と、状態信号を入力するための信号端子とが接続されており、更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して消去コマンドを出力し、不揮発性半導体記憶装置の状態信号を読み取り、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が完了したかどうかを判定することを特徴とする。
上記信号処理システムでは、不揮発性半導体記憶装置の消去動作の大半は読み出し用リファレンスレベルを切り換えることで完了するので、プロセッサは不揮発性半導体記憶装置に対して消去コマンドを出力後、直ぐに消去動作完了の状態信号を読み取ることができ、次の動作が実行可能な状態となる。
請求項14記載の発明の信号処理システムは、不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムであって、前記不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイを備えると共に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備え、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、前記状態信号を入力するための信号端子が接続され、更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して前記消去コマンドを出力し、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、前記不揮発性半導体記憶装置の消去動作が終了したかどうかを判定することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数のしきい値であることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数の抵抗値であることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記読み出し用リファレンス信号は、読み出し用基準電流値であることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、前記状態信号は、動作中又は制御コマンド受付可能として特定信号端子に出力されるレディー/ビジー信号であることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、前記状態信号は、動作中又は動作完了を表す信号としてデータ端子に出力されるデータポーリング信号であることを特徴とする。
請求項20記載の発明の信号処理システムの書き換え時の制御方法の要部は、上記信号処理システムにおいて、メモリセルアレイが複数の消去単位に分割されており、プロセッサは、不揮発性半導体記憶装置の第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、読み出し用リファレンス信号を切り換えることで消去動作が完了しないときには、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位への消去コマンドを出力することを特徴とする。
上記信号処理システムの書き換え時の制御方法では、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が読み出し用リファレンス信号を切り換えることで消去動作が完了しないとき、つまりメモリセルの記憶状態を変更する必要があるときには、異なる消去単位への消去コマンドを出力するので、常に高速な書き換え動作が実現できる。
請求項21記載の発明の信号処理システムの制御方法は、不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムの制御方法であって、前記不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備え、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイを備え、前記メモリセルの記憶データを読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記メモリセルの状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、前記メモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子と、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備え、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、前記状態信号を入力するための信号端子とが接続され、前記不揮発性半導体記憶装置は、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力し、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置から第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、消去コマンド出力時に前記第1の消去単位のメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位に対する消去コマンドを出力することを特徴とする。
請求項22記載の発明は、前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、前記プロセッサは、前記第2の消去単位に対する書き込みコマンドを出力後、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、制御コマンド受付可能状態であれば、前記第1の消去単位を初期状態まで消去することを特徴とする。
請求項23記載の発明は、前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、前記複数の消去単位は、互いに異なるN個(N≧2)の消去単位であって、前記プロセッサは、前記書き込みコマンドの出力に対し、N個の消去単位のうちの何れかの消去単位に対する書き込みコマンドを出力することを特徴とする。
請求項24記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、前記書き換え情報記憶領域の情報が規定値未満の回数の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の書き込み用リファレンスレベルを選択し、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が前記規定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記規定値は、選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて設定されることを特徴とする。
請求項25記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、高速書き換えモード信号端子と、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満で且つ前記高速書き込みモード信号端子が有効な時、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満でない、又は、前記高速書き込みモード信号端子が無効な場合に、前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値未満の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記第1の規定値及び前記第2の規定値は選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて、前記第1の規定値は前記第2の規定値よりも大きな値を設定されることを特徴とする。
請求項26記載の発明は、前記請求項24又は25に記載の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法において、前記読み出し用リファレンス信号は、互いに異なる2以上の整数M個の読み出し用リファレンス信号であって、前記読み出し用リファレンス信号の選択は、M個の読み出し用リファレンス信号から特定の読み出し用リファレンス信号を選択し、データ状態は、互いに異なる2以上の整数M個のデータ状態が存在し、前記書き込み動作は、M個のデータ状態のうちの何れかのデータ状態に書き込みすることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置によれば、書換え速度の高速化と、書換えによるデータ保持特性の劣化を抑制し、書換え特性の向上を実現するとともに、電源の遮断や再供給に影響されずに、目的とする動作を実現し、回路規模の削減及び、高速読み出し動作を実現することができる。
図1は本発明の第1の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図2は図1におけるリファレンスレベル発生回路、リファレンスレベル切り換え回路及び書換え情報保持回路の具体回路例を示す図である。 図3は書換え回数と、書換え情報及びリファレンスレベルの関係を示す図である。 図4は本発明の第2の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図5は本発明の第3の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図6は図5における読出しブロックの具体回路構成例を示す図である。 図7は図1、図4及び図5における制御回路の具体回路構成例を示す図である。 図8は消去コマンド実行時の入出力信号のタイミング例を示す図である。 図9は消去コマンド実行時の入出力信号の他のタイミング例を示す図である。 図10は従来の不揮発性半導体メモリのメモリセルVtの分布を示す図である。 図11は従来の不揮発性半導体メモリのメモリセルVtの設定領域を示す図である。 図12は従来の不揮発性半導体メモリの2値情報記憶時のデータ状態を示す図である。 図13は従来の不揮発性半導体メモリの回路構成を示すブロック図である。 図14は従来の不揮発性半導体メモリに2値情報を書込む手順を示すフローチャート図である。 図15は本発明の第4の実施形態における信号処理システムの構成を示すブロック図である。 図16は同実施形態における信号処理システムのメモリセルのしきい値を変更する消去動作を実行した場合のタイミング図である。 図17は同実施形態における信号処理システムのメモリセルのしきい値を変更しない擬似消去動作を実行する場合のタイミング図である。 図18は本発明の第5の実施形態における信号処理システムの書き換え時の制御方法を示すフローチャート図である。 図19は本発明の第6の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換え方法の一例を示したフローチャート図である。 図20は同実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明するフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図である。 図21は本発明の第7の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換え方法の一例を示したフローチャート図である。 図22は同実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明するフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図である。
本発明は、図11に示すような、複数のメモリセルVt設定領域を用いるものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する,尚、本実施形態はあくまで一例であり、必ずしもこの形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1に本発明の第1の実施形態におけるフラッシュメモリ100の構成図を示している。同図においては、データ入出力ビット幅が8ビットであり、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を有する場合についての構成例を示しており、図をもとに、先ずこの実施形態のフラッシュメモリの構成及び動作の概要について説明する。
図1に示すフラッシュメモリ100は、個別に消去が可能な複数の消去単位であるセクタ0(104−1)、セクタ1(104−2)、セクタ2(104−3)及びセクタ3(104−4)から成るデータ記憶領域104と、該複数の消去単位の各々に対応した記憶領域106−1、106−2、106−3及び106−4から成る書換え情報記憶領域106とを有した、データを記憶するためのメモリセルアレイ102を備えており、このメモリセルアレイ102はフラッシュメモリセルがワード線WL(0)〜WL(n)と、ビット線BL(0)〜BL(m)との交点に、格子状に配置されている。データ記憶領域104のメモリセルと書換え情報記憶領域106のメモリセルとは同一ワード線に共通接続されており、ワード線を選択することにより接続されたメモリセルを共通に選択することが可能となっている。
ローデコーダ110にはアドレス入力端子Ain(i:0)に与えられるアドレス入力信号のうちのローアドレスRAがアドレスバッファ114を介して供給され、フラッシュメモリ100の各種動作モードに応じてメモリセルアレイ102のワード線WL(0)〜WL(n)に対して必要となる電位を供給する。
フラッシュメモリ100の読み出しモード及び書込みモードにおいては、ローデコーダ110はローアドレスRAをデコードして、任意の1本のワード線を選択する信号を出力し、読出しモードにおいては3V程度の電位を、書込みモードにおいては10V程度の電位を与える。
メモリセルのしきい値を初期状態に設定するフラッシュメモリ100の消去動作においては、選択するセクタに対応するワード線を一括選択し、−8V程度の電位を与える。
メモリセルアレイ102のビット線BL(0)〜BL(m)は各々カラムスイッチ108に接続され、更に指定される8本のビット線がこのカラムスイッチ108を介して選択的にデータバスDB(7:0)に接続される。カラムスイッチ108にはカラムデコーダ112から選択信号が供給される。また、カラムデコーダ112にはアドレスバッファ114を介してカラムアドレスCAが供給され、このカラムアドレスCAをデコードして、対応するビット線選択信号を出力する。カラムデコーダ112からのビット線選択信号により8本のビット線とデータバスDB(7:0)とを選択的に接続する。
データバスDB(7:0)には書込み/消去回路122が接続されており、この書込み/消去回路122は、データバスDB(7:0)の各々に対応して8個の書込み回路を備えている。フラッシュメモリ100の書込みモードにおいて、データ入出力端子DQ(7:0)から入力バッファ126を介して入力される書込みデータを書込むために、データバスDB(7:0)を介してメモリセルアレイ102の選択された8本のビット線に書込電位を与えることにより、選択された8個のメモリセルにデータを書込む。このとき、選択された8本のビット線に与えられる書込み信号は、書込みを行うビット線に対しては+6v程度とされ、書込みを行わないビット線に対しては接地電位とされる。
メモリセルのしきい値を論理11である初期状態に設定するフラッシュメモリ100の消去動作においては、カラムスイッチ108は全てのビット線BL(0)〜BL(m)を選択するよう制御され、書込み/消去回路122から+6v程度の電位が全てのビット線BL(0)〜BL(m)に対して与えられる。
データバスDB(7:0)は、更に、読出し回路116に接続されており、この読出し回路116は、データバスDB(7:0)の各々に対応して8個の読出し回路を備えている。この読出し回路116は、読み出しモードでのメモリセルアレイ102からの選択されたメモリセルデータの読み出しと、書込みモードでの書込みベリファイのためのデータ読み出し及び、消去モードでの消去ベリファイのためのデータ読み出しに用いられる。
読出し回路116でのデータ読み出しは、メモリセルアレイ102の選択された8個のメモリセルから8本のビット線及びデータバスDB(7:0)を介して出力されるデータを、リファレンスレベル切り換え回路120から出力される読出し用リファレンスレベルREFを用いて判定し、その判定結果を、出力バッファ124を介してデータ入出力端子DQ(7:0)に出力する。このとき、読出し回路116は、メモリセルアレイ102の選択された8本のビット線に対して+1v程度の電圧を与える。
ここで、読出し用リファレンスレベル(読出し用リファレンス信号)REFを設定するための回路ブロックであるリファレンスレベル発生回路(リファレンス信号発生回路)118、リファレンスレベル切り換え回路(読出し用リファレンス信号選択手段)120及び書換え情報保持回路(書換え情報保持手段)128の具体回路構成例を図2に示している。前記リファレンスレベル発生回路118はメモリセルアレイ102に配置されたフラッシュメモリセルと同一構成のメモリセル208、210及び212を備えており、各メモリセル208、210及び212のしきい値を各々異なる値に設定し、ドレイン端子及びゲート端子は各々共通接続され、メモリセルアレイ102のメモリセルと同一のドレイン電位VD及びゲート電位VGに接続することにより、リファレンスレベル(リファレンス信号)としてのメモリセル電流Ir1、Ir2及びIr3を発生し、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を判定するためのリファレンスレベル(リファレンス信号)REF1、REF2及びREF3として出力する。
前記リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3は、読出し、書込みベリファイ、消去ベリファイ用として、各動作時にメモリセル208、210及び212のゲート電位VGを変更することにより適切な値を設定することが可能である。また、読出し、書込みベリファイ、消去ベリファイ用として、各々異なる値のレベルを備えて、各動作に応じて切り換えることにより適切な値を設定することも可能であるが、同様の動作によりメモリセルアレイ102からの読出しを行うものであり、本実施形態の説明においては読み出し用リファレンスレベルとしての説明のみを行う。読み出し用リファレンスレベルにおいては、リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3は各々、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域の各中間レベルに設定される値である。
書換え情報保持回路128は、メモリセルアレイ102内の各セクタ(104−1〜104−4)に対応した書換え情報記憶領域106−1〜106−4に書き込まれる情報と同一の情報を記憶するレジスタ1(200)〜レジスタ4(206)及び、選択回路208を備えており、アドレス入力端子Ain(i:0)に与えられるアドレス入力信号のうちのセクタアドレスSAに応じて選択回路208により対応するレジスタの出力を選択して書換え情報CNTとして出力する。
リファレンスレベル切り換え回路120は、トランジスタ214、216及び218を備え、書換え情報保持回路128から出力される書換え情報CNTにより制御されるスイッチを構成しており、リファレンスレベル発生回路118により発生されたリファレンスレベルREF1、REF2及びREF3の何れかを選択的してファレンスレベルREFとして読出し回路116へ与えている。
本実施形態のフラッシュメモリ100は、更に外部端子NCE、NOE及びNWEを介して供給される制御信号と、アドレス入力端子Ain(i:0)及びデータ入出力端子DQ(7:0)を介して入力される動作コマンド入力により設定されるフラッシュメモリ100の動作モードに応じて各種回路ブロックの動作を制御するための内部制御信号を発生するとともに、内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号であるレディー/ビジー信号(以下、RY/BY信号)を出力する制御回路130を備えている。
制御回路130は、動作コマンド(書込み又は、消去動作コマンド)を受けて、その動作を実行中であるか又は、動作完了であるかを示すために、データ入出力端子DQ(7:0)端子の特定ビットを用いて状態信号を出力する。
また、電源電圧VCCをもとに各種動作モードで必要となる内部電圧を発生するための電圧発生回路132を備えている。
ここで、メモリセルアレイ102のデータ記憶領域104に対する書換え動作を説明する。
データの書換えは、対象となるセクタの消去後にデータ書込みを実施する。消去動作を実行する際には、制御回路130からの制御信号により、書換えを行うセクタに対応した書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対して図3に示すような書換え情報(あ)の書込みを行う。レジスタ200〜206に書き込まれた書換え情報に基づいて選択されるリファレンスレベルREFの値(い)を合わせて示している。
本実施形態においては、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を用いているため、書換え情報としては2ビットの信号を用いているが、書換え情報のビット数を増やすことにより、より多くのしきい値設定領域数を用いることができる。
図3(a)はメモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作(以降、消去動作と記す)が実行された場合であり、リファレンスレベルREFとしてREF1が選択されることにより、しきい値が論理11に設定されたメモリセルをALL“1”データとして読み出すことができる。この状態から、データ記憶領域104に対する論理01のしきい値領域へのデータ書込みをおこうことにより、書換え動作を完了する。書込まれたデータは、リファレンスレベルREF1を用いて、読出し回路116により判定することができる。
論理01のしきい値領域へデータが書き込まれた状態から、データ書換えのための消去動作を実行する際には、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対して図3(b)に示す書換え情報の書込みが行われる。このため、選択回路208の書換え情報CNTの値が変更され、リファレンスレベル切り換え回路120はリファレンスレベルREF2を選択し、読出し回路116へ出力する。このことにより、論理11領域及び論理01領域に設定されたメモリセルの記憶情報は、共に “1”データとして読み出されることになり、消去動作を実施したのと等価な状態になる(以降、擬似消去動作と記す)。この状態から、データ記憶領域104に対する論理10のしきい値領域へのデータ書込みを行い、書換えを完了する。書き込まれたデータは、リファレンスレベルREF2を用いて、読出し回路116により判定することができる。
論理10のしきい値領域へデータが書き込まれた状態からの書換え動作は上記動作と同様に、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を実行した後に、データ記憶領域104に対する論理00のしきい値領域へのデータ書込みを行い、書換えを実現する。
論理00のしきい値領域へデータが書き込まれた状態からの書換え動作は、メモリセルのしきい値変更を伴う消去動作により、メモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する動作を実行し、書換え情報記憶領域106及び書換え情報保持回路128内のレジスタ200〜206は図3(a)に示す状態に設定した後に、前述の動作を繰り返す。
このように、図1に示す実施形態の構成により、消去動作実行時に書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206へ図3に示す書換え情報を書込むことにより、しきい値の変更を行うことなしに消去動作を実現することが可能となる。しかしながら、フラッシュメモリ100への電源供給を遮断すると、レジスタ200〜206に書き込まれた書換え情報は消失してしまうため、書込まれたデータを正しく読み出すための適切なリファレンスレベルを選択するためには、電源再投入後にレジスタ200〜206の記憶内容を復元する必要がある。
このため、図1に示す構成においては、電源投入時での制御回路130からの制御により、メモリセルアレイ102の書換え情報記憶領域106の記憶情報を順次読出し回路116により読出し、レジスタ200〜206への書込みを実行する。書換え情報記憶領域106へはしきい値領域11及びしきい値領域00を用いて書換え情報の書込みを行っており、リファレンスレベルとしてRFE1、RFE2又はRFE3の何れを用いても電源投入時の書換え情報記憶領域106からのデータ読出しを可能としている。
図1においては、しきい値の変更を伴わない擬似消去動作を実現するために、メモリセルアレイ102内の書換え情報記憶領域106及び書換え情報保持回路128に書換え情報を記憶する構成としているが、同様の動作を簡単な構成で実現する手段を以下に説明する。
(実施形態2)
図4に本発明の第2の実施形態におけるフラッシュメモリ400の構成図を示している。図4において、図1と同一構成要素には同一の番号を付している。
図4において、図1の構成と異なっているのは、読出し回路(第1の読出し回路)とは別途に読出し回路(第2の読出し回路)404を設けて、書換え情報記憶領域106に記憶された書換え情報を、カラムスイッチ402を介さずに、前記第2の読出し回路404により読出して、リファレンスレベル切り換え回路120を制御する書換え情報CNTとして与えている点である。このとき、読出し回路404は、リファレンスレベル発生回路118からのリファレンスレベルREF2を用いてデータの判定を行っている。
図1での説明と同様に、書換え情報記憶領域106へは論理11領域及び論理00領域を用いてデータ書込みを行っており、データの読出しにリファレンスレベルREF2を用いることにより適切なデータ判定を行うことができる。
書込み及び消去動作におけるカラムスイッチ402の動作は、図1での説明と同様の動作を行う。つまり、カラムデコーダ112からの選択信号により、データ記憶領域104及び書換え情報記憶領域のビット線BL(0)〜BL(m)に対して、選択的にデータバスDB(7:0)と接続を行う。
データ記憶部104に対する書換え動作は、図1での説明と同様であり、データ記憶部104に対する消去動作を行う際には、データ記憶領域106に図3に示すデータを書込む。
データ記憶領域104からのデータ読出しにおいては、先ず、読出し回路404を用いて、書換え情報記憶領域106からの記憶情報を読出し、書換え情報CNTをリファレンスレベル切り換え回路120へ与える。
このことにより、リファレンスレベル切り換え回路120は、データ記憶部104からの読出しに際して、読出し対象となるセクタの書換え状態に応じたリファレンスレベルを選択し、読出し回路116へ与えることができ、書換え状態に応じた適切なリファレンスレベルを用いてデータの判定を行うことができる。
図4に示す構成例は、NAND型フラッシュメモリのように、読出し速度の仕様が比較的緩いメモリにおいて有用である。
また、リファレンスレベルの選択は、メモリセルアレイ102の書換え情報記憶領域106に記憶された書換え情報を用いているため、フラッシュメモリ400への電源遮断時にもデータを消失することがない。
図1及び図2に示す構成例においては、書換え情報CNTに基づいて、リファレンスレベル切り換え回路120によりリファレンスレベルの選択を行う構成となっている。このため、メモリセルアレイ102内の、異なる書換え状態とされたセクタを連続して読み出す場合には、セクタアドレスの切り替わりにおいて、リファレンスレベルの切り換えが生じることとなる。リファレンスレベルはアナログ信号であり、切り換えた場合には安定するまでの時間が必要となり、データ記憶領域104からの読出しを高速に行う場合の妨げとなる。データ記憶領域104からの読出しを高速に行うための手段を以下に説明する。
(実施形態3)
図5に本発明の第3の実施形態におけるフラッシュメモリ500の構成図を示している。図5において、図1と同一構成要素には同一の番号を付している。
図5において、図1の構成と異なっているのは、データバス(7:0)には読出しブロック502が接続されており、この読出しブロック502には、リファレンスレベル発生回路118の出力REF1、REF2及びREF3と、書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTが入力されている点である。
図6に読出しブロック502の具体回路構成例を示している。同図は、データバスDB(7:0)の1ビット分であるデータバスDB(i)に接続された読出しブロックを示しており、読出し回路600、602及び604を備えている。各読出し回路600、602及び604には各々、リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3が入力されており、出力は各々、トランジスタ606、608及び610に与えられている。
書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTによりトランジスタ606、608及び610が駆動され、読出し回路600、602又は604何れかの出力を選択してSOUTとして出力している。
図5に示す構成とすることにより、メモリセルアレイ102内の、異なる書換え状態のセクタを連続して読み出す場合には、選択するセクタが切り替わると、書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTにより、書換え状態に応じたリファレンスレベルによりデータ判定を行う読出し回路600、602又は604の出力を選択して、読み出しデータSOUTとして出力することになる。読出し回路600、602及び604の出力は論理値信号であり、高速な切り換えが可能であり、データ記憶領域104からの高速読出しを実現することができる。
次に、図1、図4及び図5における制御回路130の具体構成例と、フラッシュメモリに対する消去モード実行時の動作について説明する。
図7に制御回路130の具体構成例を示している。フラッシュメモリに対する動作モードは、アドレス入力端子Ain(i:0)、データ入出力端子DQ(7:0)を用いて入力される動作コマンド入力及び、制御信号NCE、NOE及びNWEを受けて、モードデコーダ700により判定される。
タイミング制御回路704は、モードデコーダ700及びクロック等のタイミング信号発生回路702からの信号を受けて、モードデコーダ700の出力と合わせて、フラッシュメモリ内部を制御する制御信号を発生する。
RY/BY信号制御回路706は、フラッシュメモリの動作コマンドとして消去コマンドを受け取った場合でのフラッシュメモリの動作が、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作であるか、書換え情報格納領域106及び、書換え情報保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報書込みを行う擬似消去動作であるかを、書換え情報CNTの値で判断し、内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号であるRY/BY信号の出力タイミングを制御する。
制御回路130は同様に、消去動作であるか、擬似消去動作であるかに応じて、データ入出力端子DQ(7:0)に出力する動作中又は動作完了を示す信号の制御を行う。
図8及び図9に、消去コマンド実行時のフラッシュメモリの入出力信号タイミング図を示している。
図8は、フラッシュメモリが消去コマンドを受け取り、メモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作を行う場合のタイミング図である。フラッシュメモリに対する消去コマンドは、一般的には6サイクルを用いて入力されるが、図8にはコマンド入力の最後の2サイクルのみを示している。
制御信号NCEが“L”に設定され、制御信号NWEが“L”から“H”へと遷移するタイミングt1及びt2において、アドレス入力端子Ain(i:0)及びデータ入出力端子DQ(7:0)に対して、同図に示すアドレス及びデータを与えることにより、フラッシュメモリに対するセクタ消去コマンドが入力される。タイミングt2でアドレス入力端子Ain(i:0)に入力されるアドレスSAは、消去対象となるセクタアドレスである。
タイミングt2で入力されるアドレスとデータを受けて、制御回路130内のモードデコーダ700によりセクタ消去であることを判定し、RY/BY信号を“L”に設定する。このとき、制御回路130は、書換え情報CNTの値によりフラッシュメモリの消去動作が、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作であることを判定し、消去ベリファイが完了するまで、メモリセルを初期状態に設定する消去動作を繰り返す。タイミングt4において、消去ベリファイが完了するとRY/BY信号制御回路706の制御により、RY/BY信号を“H”に設定する。
同様に、消去コマンド入力サイクルが完了するt3以降に、データ記憶領域104に対する読出し動作を行うと、制御回路130はデータ入出力端子DQ(7:0)にフラッシュメモリの動作状態を示す信号を出力するよう制御する。
動作状態を示す信号として、t4以前の消去動作実行中であれば“L”を、消去動作が完了するt4以降に読出しを行うと“H”をデータ出力端子Do(7)に読出し、データとして出力する(データポーリング信号)とともに、t4以前の消去動作実行中であれば読出し動作毎に“L”と“H”繰り返すデータを、消去動作が完了するt4以降では読出し動作毎に“H”をデータ出力端子Do(6)に読出しデータとして出力する(トグルビット)。
図9は、フラッシュメモリが消去コマンドを受け取り、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を行う場合のタイミング図である。タイミングt1及びt2でフラッシュメモリに対するセクタ消去コマンドが入力されるまでは図8と同一のタイミングである。
タイミングt2で入力されるアドレスとデータを受けて、制御回路130内のモードデコーダ700によりセクタ消去であることを判定し、RY/BY信号を“L”に設定する。このとき、制御回路130は、書換え情報CNTの値によりフラッシュメモリの消去動作が、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作であることを判定し、書換え情報記憶領域106に対する書込み動作を実行する。タイミングt4において、書込みベリファイが完了するとRY/BY信号制御回路706の制御により、RY/BY信号を“H”に設定する。
書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書込みは、短時間で実行できるため、書換え情報記憶領域106への書込み以前に完了している。
データ入出力端子DQ(7:0)に出力されるフラッシュメモリの動作状態を示す信号の制御も、図8での説明と同様である。
図8及び図9に示すように、消去動作として、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を実現するフラッシュメモリにおいて、書換え情報CNTを用いてRY/BY信号及び、データ入出力端子DQ(7:0)に出力されるフラッシュメモリの動作状態を示す信号の制御のタイミングを制御することにより、フラッシュメモリの動作状況を外部に出力することができるので、本発明のフラッシュメモリを用いたシステムにおいて、フラッシュメモリの制御を容易に実現可能である。
(実施形態4)
図15は本発明の第4の実施形態における信号処理システムの構成を示すブロック図である。
図15において、1501は実施形態1、実施形態2及び実施形態3で示したフラッシュメモリ、1502はフラッシュメモリ1501に接続されたプロセッサである。フラッシュメモリ1501とプロセッサ1502の間は、アドレス信号Address(i:0)、データData(7:0)、制御信号NCE、NOE及びNWE、フラッシュメモリ1501の動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号RY/BYが接続されている。
プロセッサ1502からのフラッシュメモリ1501に対するデータ書換えは、NCE信号、NOE信号及びNWE信号を介して制御信号を供給し、アドレス信号Address(i:0)及びデータData(7:0)を介して動作コマンドを入力する。フラッシュメモリ1501は、プロセッサ1502からの書込み又は、消去動作コマンドを受け取ると、プロセッサ1502に対しRY/BY信号を介して内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを出力する。また、データData(7:0)の特定ビットを用いて、受け付けた動作コマンドの動作を動作中であるか又は、動作完了であるかを出力する。
プロセッサ1502は、フラッシュメモリ1501からのRY/BY信号又は、データData(7:0)の特定ビットで示される動作状態を読み取り、フラッシュメモリ1501の動作が完了したかどうかを判定する。
上記実施形態1、実施形態2及び実施形態3で説明したように、本発明のフラッシュメモリの消去動作においては、メモリセルのしきい値を変更して、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する動作と、メモリセルのしきい値の変更は行わずに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対する書換え情報の書込みを行う擬似消去動作とを備えている。このため、プロセッサ1502からフラッシュメモリ1501に対して消去動作コマンドを実行する場合には、フラッシュメモリ1501の動作に応じて制御タイミングが異なってくる。
図16は、プロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501がメモリセルのしきい値を変更する消去動作を実行した場合のタイミング図である。
図16において、プロセッサ1502がフラッシュメモリ1501に対し消去コマンドを出力すると、フラッシュメモリ1501において、メモリセルのしきい値を変更する消去動作が開始され、RY/BY信号又はデータData(7:0)を介してフラッシュメモリが動作中であることが示される。消去動作にはメモリセルのしきい値を変更するための時間が必要であり、消去動作の完了までには時間がかかることになる。フラッシュメモリ1501が消去動作を行っている間にプロセッサ1052は、演算処理等の信号処理を実行することができる。その後プロセッサ1502はRY/BY信号又はデータData(7:0)を取り込み、定期的にフラッシュメモリの動作状態を確認する。フラッシュメモリ1501にて消去動作が完了すると、RY/BY信号又はデータData(7:0)により、動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示され、この信号を受けて、プロセッサ1502はフラッシュメモリ1501に対して次の動作コマンドを実行する。
プロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501が消去動作又は、擬似消去動作の何れを実行するかは、消去動作コマンド発行に先立って、フラッシュメモリ1501からの書換え情報を読出すことにより判断することができる。
図17はプロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501が擬似消去動作を実行する場合のタイミング図である。
図17において、プロセッサ1502がフラッシュメモリ1501に対し消去コマンドを出力すると、フラッシュメモリ1501において、メモリセルのしきい値を変更する消去動作が開始され、RY/BY信号又はデータData(7:0)を介してフラッシュメモリ1501が動作中であることが示される。擬似消去動作においては、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を変更することなしに、書込み動作のみで消去動作が完了するため、直ぐにRY/BY信号又はデータData(7:0)を介して動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示される。このため、プロセッサ1502は、他の演算処理等を行うことなしに、RY/BY信号又はデータData(7:0)を取り込み、定期的にフラッシュメモリの動作状態を確認する。フラッシュメモリ1501にて消去動作が完了すると、RY/BY信号又はデータData(7:0)により、動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示され、この信号を受けて、プロセッサ1502はフラッシュメモリ1501に対して次の動作コマンドを実行する。
このように、消去動作コマンド発行に先立って、フラッシュメモリ1501からの書換え情報を読出すことにより、消去動作又は、擬似消去動作の異なるタイミングでの消去動作を実行するフラッシュメモリにおいても、プロセッサ1502からは、フラッシュメモリ1501の効率的な消去動作制御を行うことができる。
(実施形態5)
図18は本発明の第5の実施形態における信号処理システムの書き換え時の制御方法を示すフローチャート図である。ここで第5の実施形態における信号処理システムは、第4の実施形態における信号処理システムに対し、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイを備えることを特徴とする。
図18において、1801は開始端子、1802はフラッシュメモリ1501から第1の消去単位の書き換え情報として書換え回数(i)を取得する処理、1803はフラッシュメモリ1501から取得した第1の消去単位の書き換え回数(i)が設定値N未満であるかを判断する処理、1804は第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理、1805は第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理、1806はフラッシュメモリ1501から第2の消去単位の書き換え情報として書換え回数(j)を取得する処理、1807は不揮発性メモリから取得した第2の消去単位の書換え回数(j)が設定値N未満であるかを判断する処理、1808は第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理、1809は第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理、1810は終了端子である。
プロセッサ1502がフラッシュメモ1501に対し書き換え動作を実行する際の制御方法は、フラッシュメモリ1501から第1の消去単位の書き換え回数情報(i)を取得する処理1802を経て、この処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満であるかの判断1803に進む。この判断1803の設定値は設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断1803において、処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満であると判断した場合は、第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理1804を経て、第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理1805に進む。その後、終了端子1810へ進み、一連の書き換え制御のフローが終了する。
判断1803において、処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満でないと判断した場合は、フラッシュメモリ1501から第2の消去単位の書き換え回数情報(j)を取得する処理1806に進む。処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値N未満であるかの判断1807に進む。
判断1807において、処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値N未満であると判断した場合は、第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理1808を経て、第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理1809に進む。その後、終了端子1810へ進み一連の書き換え制御のフローが終了する。
判断1807において、処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値未満でないと判断した場合は、第3の消去単位に対し同様の処理を繰り返す。
これにより、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が読み出し用リファレンスレベルを切り換えることで完了しないとき、つまりメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、異なる消去単位への消去コマンドを出力することにより常に高速な書き換え動作が実現できる。メモリセルの記憶状態を変更する必要のある消去単位の消去動作は、不揮発性メモリが動作していないときにバックグランドにて処理すればよい。
(実施形態6)
図19は本発明の第6の実施形態におけるフラッシュメモリの書換え方法の一例を示したフローチャートである。実施形態1、実施形態2、実施形態3に示すフラッシュメモリの書換えを行う場合のフローを説明する。
図19のフローチャートにおいて、2001は開始端子、2009は終了端子であり、また2002、2004、2005、2006、2007、2008は処理を示し、2003は判断を示し、2010、2011はステップの範囲を示す。
2002及び2006はフラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理であり、2004はフラッシュメモリの書換え情報記憶領域へ書換え情報として、書換え回数(i)を書込む処理であり、2005はデータ記憶領域及び書換え情報記憶領域のしきい値を初期状態にする消去を実施する処理であり、2007は取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理であり、2008は決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理である。また2003は取得した書換え回数(i)が設定値N未満であるかを判断する処理である。2010はデータ記憶領域のデータ消去動作のステップ範囲であり、2011はデータ記憶領域のデータ書込みのステップ範囲である。
所定の不揮発メモリセルアレイの書換えを行うフローは開始端子2001から開始し、書換え回数(i)を取得する処理2002を経て、処理2002で取得した書換え回数(i)が設定値未満であるかの判断2003に進む。
判断2003の設定値Nは設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断2003において、書換え回数(i)が設定値N未満であると判断した場合は、書換え情報記憶領域へ書換え回数(i)を書込む処理2004へ進む。このとき書き込まれる回数情報は、処理2002で取得された回数情報に例えば1を加算したものであり、処理2002で取得された書換え回数が(i)の場合、(i+1)となる。
判断2003において、フラッシュメモリから取得した書換え回数(i)が設定値N未満でないと判断した場合は、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を初期状態にする消去を実施する処理2005へ進む。
処理2005は、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する、フラッシュメモリにおける消去動作であり、消去パルス印加、消去ベリファイや、消去動作の前に全状態を同一、例えばALL“0”の状態とする消去前書込みなどの動作も包含する処理となる。
また、本実施形態の場合、処理2005により書換え情報記憶領域についても消去されるため、処理2005の終了時には書換え情報記憶領域は初期化され、例えば書換え回数情報は書換え回数(i)として1回と設定される。
処理2002から処理2004又は処理2005までの範囲2010が、本発明における書換え時の消去動作のステップ範囲となる。
処理2004又は処理2005終了後はともに、フラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理2006へ進む。処理2006では、処理2004又は処理2005にて情報変更された書換え回数(i)を取得する。すなわち前記の例であれば処理2004を経由時は(i)=(i+1)、処理2005経由時は(i=1)である。
処理2006終了後、フラッシュメモリから取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理2007へ進む。処理2007は複数の読み出し用リファレンスレベルから書換え回数情報と対応したレベルを選択する処理である。
処理2007終了後、決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理2008に進む。
処理2008は書込みパルス印加、書込みベリファイなどの動作も包含する処理となる。
その後、終了端子2009へ進み、一連の書換え方法フローが終了する。
本発明は消去時にフラッシュメモリセルアレイの書換え情報記憶領域に書換え情報を記憶するフローとすることにより、電源が切断されても、データの読み出しや新たな書換えを本発明の目的を維持して実施できる。
次に、図20を使って前記の本発明の第6の実施形態におけるフラッシュメモリの書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明する。
図20の(a)〜(e)は、フラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。図20の(a)〜(e)において、2021、2022、2023、2026、2027、2028、2031、2032、2033、2034、2037はメモリセルVt設定領域、2024、2029、2035、は前記第1の論理値、2025、2030、2036は前記第2の論理値、REF1、REF2からREFNまでは読み出し用リファレンスレベルを示す。
図20(a)は第1のデータ状態である初期状態であり、書換え情報記憶領域には(i=1)が記録され、読み出し用リファレンスレベルはREF1が選択され、例えばデータはALL“1”と判定されるとする。
この状態は図19の処理2005を終了した時点であるので、続いて行うデータ書込みの説明をする。
フラッシュメモリから書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=1)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF1に決定される。決定したリファレンスレベルREF1をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図20(b)の状態、すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値2024、2025は各々“1”、“0”と判定される。
図20(b)の状態から書換えを行う場合も同様であり、書換え情報として書換え回数(i=1)が取得され、(i=1)はN未満であるので、書換え情報記憶領域に(i=2)を書込み、本発明の消去動作を完了する。続いて、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=2)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF2に決定される。決定したリファレンスレベルREF2をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図20(c)の状態すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値である2029と2030は各々“1”、“0”と判定される。
選択可能なリファレンスレベルがN個の場合、図20(d)の状態はリファレンスレベルREFNが選択されており、第1、第2の論理値である2035と2036が各々“1”、“0”と判定される最も高いデータ状態である。
この図20(d)の状態から書換えを行う場合は次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得し、(i=N)が取得され、(i=N)はN未満ではないので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全状態を同一のALL“0”の状態とする図20(e)の状態を経て、図20(a)の状態となる。書換え情報記憶領域の書換え回数(i)が(i=1)に設定されて、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
このように、判断2003の規定値Nと同数の選択可能な読み出しリファレンスレベルを備え、書換え回数(i)により読出しリファレンスレベルを選択することにより、書換えに伴うメモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作の回数を削減することができ、信頼性の向上、書換え速度の高速化を実現することができる。
図19に示す書換えフローにおいては、書換え速度の高速化を実現することが可能であるが、規定回数書換え後の書換えにおいては、メモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作が実施されるため、高速書換えが可能な書換え回数を任意に設定できないという不都合が生じる。
(実施形態7)
図21は本発明の第7の実施形態におけるフラッシュメモリの書換え方法の一例を示したフローチャートである。
図21のフローチャートにおいて、2040は開始端子、2049は終了端子であり、また2041、2044、2045、2046、2047、2048は処理を示し、2042、2043は判断を示し、2050、2051はステップの範囲を示す。
2041及び2046はフラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理であり、2044はフラッシュメモリの書換え情報記憶領域へ書換え情報として、書換え回数(i)を書込む処理であり、2045はデータ記憶領域及び書換え情報記憶領域のしきい値を初期状態にする消去を実施する処理であり、2047は取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理であり、2048は決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理である。また2042は、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号が有効であるかを判断する処理であり、2043は書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満であるかを判断する処理である。2050はデータ記憶領域のデータ消去動作のステップ範囲であり、2051はデータ記憶領域のデータ書込み動作のステップ範囲である。
所定の不揮発メモリセルアレイの書換えを行うフローは開始端子2040から開始し、書換え情報として書換え回数(i)を取得する処理2041を経て、処理2041で取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号が有効であるかの判断2042に進む。
ここで、高速書込みモード信号は、高速書込みを必要とする書換え時に有効“H”とされ、書換えがメモリセルのしきい値を初期状態にする消去を伴っても構わない場合に無効“L”に設定される信号である。
判断2042の第1の設定値Nは設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断2042において、取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号端子が有効であると判断した場合は、書換え情報記憶領域に書換え回数情報として書換え回数(i)を書込む処理2044へ進む。このとき書き込まれる回数情報は、処理2041で取得された回数情報に例えば1を加算したものであり、処理2041で取得された書換え回数が(i)の場合、(i+1)となる。
判断2042において、取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満でない又は、高速書込みモード信号端子が無効であると判断した場合は、処理2041で取得した書換え回数情報が第2の設定値(N−p)未満であるかの判断2043に進む。
判断2043の設定値(N−p)は設定可能なリファレンスレベル数と第1の設定値Nに関連して設定される。
判断2043において、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満であると判断した場合は、書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理2044へ進む。
判断2043において、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満でないと判断した場合は、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を初期状態とする消去を実施する処理2045へ進む。
処理2045は、フラッシュメモリにおける消去動作であり、消去パルス印加、消去ベリファイや、消去動作の前に全状態を同一、例えばALL“0”の状態とする消去前書込みなどの動作も包含する処理となる。
また、本実施形態の場合、処理2045により書換え情報記憶領域についても消去されるため、処理2045終了時には書換え情報記憶領域は初期化され、例えば書換え回数情報は書換え回数(i)として1回と設定される。
処理2041から処理2044又は処理2045までの範囲2050が、本発明における書換え時の消去動作のステップ範囲となる。
処理2044又は処理2045終了後はともに、書換え情報として書換え回数(i)を取得する処理2046へ進む。処理2046では、処理2044又は処理2045にて情報変更された書換え回数(i)を取得する。即ち、前記の例であれば処理2044を経由時は(i)=(i+1)、処理2045経由時は(i=1)である。
処理2046の終了後、書換え情報として取得した書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理2047へ進む。処理2047は複数の読み出し用リファレンスレベルから書換え回数情報と対応したリファレンスレベルを選択する処理である。
処理2047の終了後、決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理2048に進む。
処理2048は書込みパルス印加、書込みベリファイなどの動作も包含する処理となる。
その後、終了端子2049へ進み一連の書換え方法フローが終了する。
このように、判断2042の規定値Nと同数の選択可能な読み出しリファレンスレベルを備え、書換え回数(i)により読出しリファレンスレベルを選択することにより、書換えに伴うメモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作の回数を削減することができ、信頼性の向上、書換え速度の高速化を実現することができる。
また、データ書換え時に高速書込みモード信号が有効と設定されている場合には、処理2045の、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する消去動作を経由することが無く、また、第1の規定値をN、第2の規定値を(N−p)とすることにより、仕様上規定されたp回であるが、所望の時にデータの高速書換えが実現できる。
次に、図22を使って前記の本発明の第7の実施形態におけるフラッシュメモリの書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明する。
図22の(a)〜(f)は、フラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。図22の(a)〜(f)において、2061、2062、2063、2066、2067、2068、2069、2072、2073、2074、2075、2076、2077、2080はメモリセルVt設定領域、2064、2070、2078、は前記第1の論理値、2065、2071、2079は前記第2の論理値、REF1、REF2〜REFN−1、REFNは読み出し用リファレンスレベルを示す。
図22(a)は第1のデータ状態である初期状態であり、書換え情報記憶領域には(i=1)が記録され、読み出し用リファレンスレベルはREF1が選択され、例えばデータはALL“1”と判定されるとする。
この状態は図22の処理2045を終了した時点であるので、続いて行うデータ書込みの説明をする。
書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=1)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF1に決定される。決定したリファレンスレベルREF1をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図22(b)の状態、すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値2064、2065は各々“1”、“0”と判定される。
第1の規定値をN、第2の規定値をN−1とすると、高速書込みモード信号が無効な場合、図22(c)の状態はリファレンスレベルR(N−1)が選択されており、第1、第2の論理値2070、2071が各々“1”、“0”と判定される最も高いデータ状態である。
この図22(c)の状態からの高速書込みモード信号が無効な場合での書換えは次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=N−1が取得される。高速書込みモード信号端子が無効であり且つ(i)はN未満ではないので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全てのメモリセルをALL“0”の状態とする消去前書込みを行い、図22(d)の状態を経て、図22(a)の状態となる。書換え情報記憶領域に(i=1)を書込み、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
この図22(c)の状態からの高速書込みモード信号が有効な場合での書換えは次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=N−1が取得される。高速書込みモード信号が有効であり、(i)はN未満であるので、書換え情報記憶領域に(i)=Nを書込み、本発明の消去動作を完了する。続いて、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i)=Nが取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREFNに決定される。決定したリファレンスレベルREFNをもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図22(e)の状態すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値である2078と2079は各々“1”、“0”と判定される。
図22(e)の状態からの書換えにおいては、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=Nが取得され、(i)はN未満で無く、N−1未満でもないのでので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全てのメモリセルをALL“0”の状態とする消去前書込みを行い、図22(f)の状態を経て、図22(a)の状態となる。書換え情報記憶領域が(i=1)に設定され、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
このように、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する消去動作を、選択可能な読み出し用リファレンスレベル数の最上位の値よりも少ない時点での書換え動作実行時に行うよう設定することにより、選択可能な読み出しリファレンスレベルに予備を確保することができ、所望の書換え動作実行時に、メモリセルのしきい値変更を伴う消去動作を実行することなしに、高速なデータ書換えを実現できることが可能となる。
以上、本発明の実施形態に関して、不揮発性記憶装置としてメモリセルのしきい値を記憶情報とするフラッシュメモリを例に説明を行ってきたが、メモリセルの抵抗値を記憶情報とするMRAMやReRAM、その他の不揮発性記憶装置においても本発明を適用することにより同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
また、読み出し用リファレンスレベルを例に説明を行ってきたが、読み出し用基準電流値においても同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。更に、書込み状態を論理0、消去状態を論理1として説明を行ってきたが、逆の場合においても同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
以上説明したように、本発明は、データ保持特性の劣化を抑制しつつ、高速読み出し、高速書換えに対応しており、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリとして有用である。
100 フラッシュメモリ
102 メモリセルアレイ
104 データ領域
106 書換え情報記憶領域
108 カラムスイッチ
110 ローデコーダ
112 カラムデコーダ
114 アドレスバッファ
116 読出し回路(第1の読出し回路)
118 リファレンスレベル発生回路
120 リファレンスレベル切り換え回路
(読み出し用リファレンスレベル選択手段)
122 書込み/消去回路
124 出力バッファ
126 入力バッファ
128 書換え情報保持回路(書換え情報保持手段)
130 制御回路
132 電圧発生回路
200、202、204、206 レジスタ
208、210、212 リファレンス用メモリセル
214、216、218 トランジスタ(スイッチ)
400 フラッシュメモリ
402 カラムスイッチ
404 読出し回路
500 フラッシュメモリ
502 読出しブロック
600、602、604 読出し回路
606、608、610 トランジスタ
700 モードでコーダ
702 タイミング信号発生回路
704 タイミング制御回路
706 RY/BY信号制御回路
1001 論理1のメモリセルVtの分布
1002 論理0のメモリセルVtの分布
1003 読み出し用リファレンスレベル
1004 書込み用ベリファイレベル
1005 消去用ベリファイレベル
1006 論理0のメモリセルVtの分布
1007 論理1のメモリセルVtの分布
1301 メモリセルアレイ
1302 セクタステータスレジスタ
1303 リファレンスレベル発生回路
1304 レジスタ制御回路
1305 アドレスバッファ
1306 ローデコーダ
1307 カラムデコーダ
1308 カラムセレクター
1309 センスアンプ及びライトアンプ
1310 (I)/Oバッファ
1311 制御回路
1401 制御信号SR(10)を判定する処理
1402 リファレンスレベルをセットする処理
1403 セットされたリファレンスレベルまで書込む処理
1404 書込みベリファイをする処理
1405 選択セクタを消去する処理
1406 レジスタをリセットする処理
1407 セットされたリファレンスレベルまで書込む処理
1408 書込みベリファイをする処理
1501 メモリ
1502 プロセッサ
1801 開始端子
1802 不揮発性メモリから第1の消去単位の
書き換え回数情報を取得する処理
1803 不揮発性メモリから取得した第1の消去単位の
書き換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
1804 第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理
1805 第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理
1806 不揮発性メモリから第2の消去単位の
書き換え回数情報を取得する処理
1807 不揮発性メモリから取得した第2の消去単位の
書き換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
1808 第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理
1809 第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理
1810 終了端子
2001 開始端子
2002、2006 書換え情報記憶領域から書換え回数情報を取得する処理
2003 書換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
2004 書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理
2005 消去を実施する処理
2007 読み出し用リファレンスレベルを決定する処理
2008 新たなデータを書込む処理
2009 終了端子
2010 データ記憶領域のデータ消去動作の範囲
2011 データ記憶領域のデータ書込みの範囲
2021、2022、2023、2026、
2027、2028、2031、2032、
2033、2034、2037 メモリセルVtの分布
2024、2029、2035 第1の論理値
2025、2030、2036 第2の論理値
2040 開始端子
2041、2046 書換え情報記憶領域から書換え回数情報を取得する処理
2042 書換え回数情報が第1の設定値N未満かつ
高速書込みモード信号端子が有効であるかを判断する処理
2043 書換え回数情報が第2の設定値N−p未満であるかを判断する処理
2044 書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理
2045 消去を実施する処理
2047 読み出し用リファレンスレベルを決定する処理
2048 新たなデータを書込む処理
2049 終了端子
2050 データ記憶領域のデータ消去動作の範囲
2051 データ記憶領域のデータ書込みの範囲
2061、2062、2063、2066、
2067、2068、2069、2072、
2073、2074、2075、2076、
2077、2080 メモリセルVtの分布
2064、2070、2078 第1の論理値
2065、2071、2079 第2の論理値
REF1〜REFN 読み出し用リファレンスレベル
(読み出し用リファレンス信号)
本発明は、電気的に書込みと消去が可能な不揮発性半導体記憶装置と、不揮発性半導体記憶装置を制御するプロセッサを含めた信号処理システムに関するものである。
半導体記憶装置は、電源を供給しないと記憶が保持できない揮発性メモリと、電源を供給しなくても記憶が保持できる不揮発性メモリに大別される。揮発性メモリの例としてはSRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)が挙げられる。一方、不揮発性メモリは不揮発性ROMと不揮発性RAMに分けられ、不揮発性ROMの例としてはフラッシュメモリ(Flash Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、不揮発性RAMの例としてはMRAM(Magneto-resistive Random Access Memory)やReRAM(Resistive Random Access Memory)が挙げられる。以降、不揮発性メモリとしてフラッシュメモリを用いて説明するが、本発明はフラッシュメモリに限定されるものではない。
一般に、フラッシュメモリでは、メモリセルのしきい値電圧(以降、メモリセルVtという)の変化を記憶動作に利用している。メモリセルVtが低い状態を論理1(消去状態)、メモリセルVtが高い状態を論理0(書込み状態)と定義し、その中間に読み出し用リファレンスレベルを設定し、メモリセルに電流が流れるか、流れないかで論理1と論理0の判別を行なう。
図10は、従来のフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。以下、図10を用いてフラッシュメモリの書換え動作について説明する。
図10において、1001は論理1のメモリセルVtの分布、1002は論理0のメモリセルVtの分布、1003は読み出し用リファレンスレベル、1004は書込み用ベリファイレベル、1005は消去用ベリファイレベル、1006は論理0のメモリセルVtの分布、1007は論理1のメモリセルVtの分布である。
図10(a)は書込み動作後のメモリセルVtの分布を示す図である。書込み対象のメモリセルに対し、消去状態から書込み用ベリファイレベル1004までの書込み動作を行う。論理1のメモリセルVtの分布1001と、論理0のメモリセルVtの分布1002の中間に読み出し用リファレンスレベル1003が設定され、メモリセルに電流が流れるときは論理1、流れないときは論理0と判別する。
図10(b)は消去前書込み動作後のメモリセルVtの分布を示す図である。データ書換え時は、一度消去動作を実行してから書込み動作を行うが、フラッシュメモリでは、消去動作の前に消去前書込みと呼ばれる動作を実行する。フラッシュメモリは一括消去であるため、論理1のメモリセルと論理0のメモリセルには同じ消去ストレスが印加される。その場合、メモリセルVtが低い論理1のメモリセルには過剰な消去ストレスが印加され(具体的には、メモリセルVtの高い論理0が消去状態となるまで消去ストレスが印加されるため)、リーク電流を流すなど信頼性にも悪影響を与える。これを抑制するため、消去動作前には消去前書込み動作を実行し、メモリセルVtの分布を論理0のメモリセルVtの分布1006にそろえる。
図10(c)は消去後のメモリセルVtの分布を示す図である。消去前書込み動作後の論理0の書込み状態から、消去用ベリファイレベル1005までの消去動作を行う。
その結果、論理1のメモリセルVtの分布1007となり、その後の書込み動作により図10(a)に戻る。
上記の不揮発性メモリの第1の問題点は、記憶データを書換えるたびにメモリセルの書込み、消去特性やデータ保持特性の劣化が促進される。すなわち、記憶データの書換えに対して、毎回メモリセルの状態を初期状態にリセットするための消去動作が必ず実施され、絶縁膜等に電界ストレスが加わり、それが蓄積されデータ保持特性が劣化する。
第2の問題点は、記憶データの書換え時間が長いことである。すなわち、記憶データの書換えに対して、毎回書込み動作前に消去前書込み動作と消去動作が組になって実施されるため、全体として書換え時間が長くなる。
この課題に対する解決策として、例えば特許文献1では、記憶データの書換えに対して、毎回メモリセルの状態を初期状態にリセットするための消去動作の回数を低減し、絶縁膜等への電界ストレスを低減させることにより、データ保持特性の劣化を抑制する技術が提案されている。この技術は、3種類以上のしきい値電圧が設定可能なメモリセルと、複数の読み出し用リファレンスレベルを備え、書換え動作時に読み出し用リファレンスレベルを変更することにより消去動作を削減するものである。
以下に、特許文献1記載のフラッシュメモリに関して述べる。
図11はフラッシュメモリのメモリセルVtの設定領域を示す図である。尚、メモリセルVtは最低Vt(Vtmin)と最高Vt(Vtmax)の間に設定可能で、消去動作により低レベルに設定される。
図11中のB1,B2,B3〜B(i)はメモリセルVtの設定領域を示しており、しきい値Vtの最小値と最大値Vtmin、Vtmaxの間に設定される。また、VR1,VR2,VR3〜VR(i)−1は読み出し用リファレンスレベルである。
図12はフラッシュメモリの2値情報記憶時のデータ状態を示す図である。先ず、1回目の書込みでは全てのメモリセルの記憶データを消去し、メモリセルVtを設定領域B1(論理1)に置き、データ書込みを実行して論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B2まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVR1として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。
2回目の書込みでは消去動作を行わず、論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B3まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVR2として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。従って、メモリセルVtが設定領域B1、B2にあるメモリセルの記憶データは論理1となる。
これは設定領域B2にあるメモリセルのデータが論理0から論理1に変化したことを示している。
同様に、m回目の書込みでは、論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B(i)まで高くする。この状態での記憶データ読み出しは読み出し用リファレンスレベルをVRi−1として実行し、このリファレンスレベルよりメモリセルVtが低いときには論理1、高いときには論理0と判断して出力する。従って、メモリセルVtが設定領域B1、B2〜Bi−1にあるメモリセルの記憶データは論理1となる。
m+1回目の書込みでは、全てのメモリセルVtが設定領域を使用し尽くしたので、1回目の書込み動作と同様、データ書込み前に消去動作を行い全てのメモリセルの記憶データを消去し、メモリセルVtを設定領域B1(論理1)に戻した後、データ書込みを実行して論理0を記憶するメモリセルVtを設定領域B2まで高くする。同時に、読み出し用リファレンスレベルもVR1に戻す。
このように、m回の書込み動作に対して1回の消去動作しか行う必要がなくなるため、m−1回の消去動作に要する時間が短縮されてデータ書換えが高速になると共に、絶縁膜等に加わる電界ストレスがm分の1に低減され、メモリセルの書込み消去特性やデータ保持特性の劣化が抑制される。
図13は、図11及び図12で示す書換え動作を実現するためのフラッシュメモリの回路構成を示すブロック図である。フラッシュメモリは、複数のセクタ0〜iに分割されたメモリセルアレイ1301、データ書込み動作の回数を計数するセクタステータスレジスタ0〜i1302、読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを発生するリファレンスレベル発生回路1303、セクタステータスレジスタ1302の保持する計数情報によって読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを制御するレジスタ制御回路1304、外部アドレスを取り込むアドレスバッファ1305、入力された外部アドレスによりセクタ内のメモリを選択するローデコーダ1306、カラムデコーダ1307、カラムセレクター1308、読み出し及び書込みを行うセンスアンプ及びライトアンプ1309、外部とのデータの入出力を行うI/Oバッファ1310、更にこれらの動作を制御する制御回路1311を含んで構成される。
以下に、上記の構成からなるフラッシュメモリの動作を説明する。図14は4つのメモリセルVt設定領域を有するフラッシュメモリセルに2値情報を書込む手順を示すフローチャート図である。
先ず、外部からデータ書込み命令が入力されると、制御回路1311からデータ書込み命令信号(I)PROGが活性化されてロウレベルの信号が出力される。次に入力アドレス信号XA(i)及びYA(i)により選択されたセクタの書込み状態をセクタステータスレジスタ1302から情報SR(0)及びSR(1)として読み出す。これら2つの信号に応答して、レジスタ制御回路1304はリファレンスレベル制御信号SR(10)を出力する。
リファレンスレベル制御信号SR(10)を判定し(1401)、論理00又は論理01であれば、レジスタ制御回路1304は読み出し用及び書込み用リファレンスレベルを各々“01”又は“10”に変更(高く)するための信号INCをセクタステータスレジスタ1302へ出力し、セクタステータスレジスタ1302の内容を書換える(1402)。
一方、リファレンスレベル発生回路1303では新たに検出された読み出し用及び書込み用リファレンスレベルに応じた電圧VRREF,VPREFを発生し、ライトアンプ1309を介して、記憶データの書込み動作を実行する(1403、1404)。
一方、リファレンスレベル制御信号SR(10)が論理10の時は、データ書き込みに先立ち、内部消去命令IERASEが活性化され、選択セクタの消去が実行される(1405)。このとき、レジスタ制御回路1304からは、セクタステータスレジスタ1302のリセット信号RSTが出力され、レジスタをリセットする(1406)。
消去が終了すると、リセットされたリファレンスレベル制御信号SR(10)に基づき、リファレンスレベル発生回路1303から読み出し用及び書込み用リファレンスレベルに応じた電圧(VRREF,VPREF)を発生し、記憶データの書込みを実行する(1407、1408)。
フラッシュメモリへのデータ書込みに際しては、図14で説明した手順に基づいてセクタ毎に書込み動作が行われる。従って、各セクタでデータの書込み頻度が異なると各セクタステータスレジスタの内容も異なる。セクタステータスレジスタは内容が外部信号又は入力コマンドにより任意に書換えられるようなセット/リセット機能を有するカウンタ又はシフトレジスタであって、その初期内容は出荷時に設定される。
特開平10−112193号公報
図13に示すフラッシュメモリの構成においては、セクタステータスレジスタ1302にデータ書換え動作の回数が保持されている状態で、前述の動作を実現できるが、電源の供給が遮断されると、保持されていた書換え動作回数の情報が消失してしまう。従って、電源再投入時にはステータスレジスタ1302の内容は不定となり、適切なリファレンスレベルを設定することができなくなり、メモリセルに記憶されているデータを正しく読み出すことができない。
また、異なる書換え回数となっているセクタを連続して読み出す動作においては、セクタが切り替わるアドレスにおいて、リファレンスレベルの切り換えを行う必要がある。リファレンスレベルはアナログ信号であり、切り換えた場合には安定するまでの時間が必要となり、メモリセルアレイ1301からの読出しを高速に行う場合の妨げとなる。
また、m+1回目の書込み動作に対しては必ず消去動作を伴うため、従来例でのフラッシュメモリを使用するシステムにおいては、高速な書換え動作を任意に指定できないため、書換え高速化のメリットを活かしきれない。
本発明の目的は、書換え速度の高速化と、書換えによるデータ保持特性の劣化を抑制し、書換え特性の向上を実現するとともに、電源の遮断や再供給に影響されずに、目的とする動作を実現し、回路規模の削減及び、高速読み出し動作を実現する技術を提供することにある。
本発明において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
請求項1記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域とを備えるメモリセルアレイと、上記メモリセルアレイのメモリセル記憶状態を判定する読出し回路と、前記書換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書換え情報保持手段と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、前記書換え情報保持手段の出力により読み出し用リファレンスレベルを選択する選択手段とを備える構成を特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、書換え情報を不揮発性メモリに記憶させることにより、電源の供給がなくても書換え情報が保持される。電源投入時などに各セクタの書換え情報を読み出し、その情報を書換え情報保持手段に格納し、その情報によって読み出し用リファレンスレベルを設定することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。
請求項2記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えたメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1の読出し回路と、書換え情報記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第2の読出し回路と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、書換え情報記憶領域に接続された第2の読出し回路の出力により読み出し用リファレンスレベルを選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、読み出し及び書換え動作時において、各セクタの書換え情報を読み出し、その情報によって読み出し用リファレンスレベルを設定することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。但し、読み出し及び書換え動作毎に、書換え情報の読み出し動作と読み出し用リファレンスレベルの設定を実行するため、低速読み出し動作用の回路構成となっている。
請求項3記載の発明の不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1及び第2の読出し回路と、前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書き換え情報保持手段とを備えると共に、第1の記憶状態を第1の論理値、第2の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第1の読出し回路へ与えられる第1の読み出し用リファレンスレベル(第1の読み出し用リファレンス信号)と、前記第1の記憶状態及び前記第2の記憶状態を第1の論理値、第3の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第2の読出し回路へ与えられる第2の読み出し用リファレンスレベル(第2の読み出し用リファレンス信号)とを有し、更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択して前記データ記憶領域のメモリセル読み出しデータを出力することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の状態が消去レベル状態、前記第2の状態が第1の書き込みレベル状態であり、前記第3の状態が前記第1の書き込みレベルとは異なる第2の書き込みレベル状態であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の論理値が論理1、前記第2の論理値が論理0であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の論理値が論理0、前記第2の論理値が論理1であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記書き換え情報保持手段は、前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを記憶するレジスタより成ることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記書き換え情報保持手段の出力により制御されるスイッチにより成ることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記第2の読出し回路の出力により制御されるスイッチにより成ることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置は、更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択する選択手段を備えることを特徴とする。
請求項11記載の発明の不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備えると共に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段を備え、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力することを特徴とする。
請求項12記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の要部は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための複数の読出し回路と、書換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書換え情報保持手段と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力することを特徴とする。
上記不揮発性半導体記憶装置では、電源投入時などに各セクタの書換え情報を読み出し、その情報を書換え情報保持手段に格納し、その情報によって読出し回路の出力を選択することにより、データ記憶領域のメモリセルに記憶されているデータを読み出すことができる。これより、読み出し用リファレンスレベルを設定する必要がないので、高速読み出し動作用の回路構成となっている。
請求項13記載の発明の信号処理システムの要部は、不揮発性半導体記憶装置とプロセッサとを備え、前記不揮発性半導体記憶装置は、データ記憶領域と書換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、アドレス信号及び制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子と、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)と、複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備え、制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置のアドレス信号及び制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力及び制御コマンド信号を出力するための信号端子と、状態信号を入力するための信号端子とが接続されており、更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して消去コマンドを出力し、不揮発性半導体記憶装置の状態信号を読み取り、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が完了したかどうかを判定することを特徴とする。
上記信号処理システムでは、不揮発性半導体記憶装置の消去動作の大半は読み出し用リファレンスレベルを切り換えることで完了するので、プロセッサは不揮発性半導体記憶装置に対して消去コマンドを出力後、直ぐに消去動作完了の状態信号を読み取ることができ、次の動作が実行可能な状態となる。
請求項14記載の発明の信号処理システムは、不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムであって、前記不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイを備えると共に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備え、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、前記状態信号を入力するための信号端子が接続され、更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して前記消去コマンドを出力し、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、前記不揮発性半導体記憶装置の消去動作が終了したかどうかを判定することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数のしきい値であることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数の抵抗値であることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、前記読み出し用リファレンス信号は、読み出し用基準電流値であることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、前記状態信号は、動作中又は制御コマンド受付可能として特定信号端子に出力されるレディー/ビジー信号であることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、前記状態信号は、動作中又は動作完了を表す信号としてデータ端子に出力されるデータポーリング信号であることを特徴とする。
請求項20記載の発明の信号処理システムの書き換え時の制御方法の要部は、上記信号処理システムにおいて、メモリセルアレイが複数の消去単位に分割されており、プロセッサは、不揮発性半導体記憶装置の第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、読み出し用リファレンス信号を切り換えることで消去動作が完了しないときには、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位への消去コマンドを出力することを特徴とする。
上記信号処理システムの書き換え時の制御方法では、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が読み出し用リファレンス信号を切り換えることで消去動作が完了しないとき、つまりメモリセルの記憶状態を変更する必要があるときには、異なる消去単位への消去コマンドを出力するので、常に高速な書き換え動作が実現できる。
請求項21記載の発明の信号処理システムの制御方法は、不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムの制御方法であって、前記不揮発性半導体記憶装置は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備え、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイを備え、前記メモリセルの記憶データを読み出すための複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、更に、前記メモリセルの状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、前記メモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子と、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備え、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、前記状態信号を入力するための信号端子とが接続され、前記不揮発性半導体記憶装置は、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力し、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置から第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、消去コマンド出力時に前記第1の消去単位のメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位に対する消去コマンドを出力することを特徴とする。
請求項22記載の発明は、前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、前記プロセッサは、前記第2の消去単位に対する書き込みコマンドを出力後、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、制御コマンド受付可能状態であれば、前記第1の消去単位を初期状態まで消去することを特徴とする。
請求項23記載の発明は、前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、前記複数の消去単位は、互いに異なるN個(N≧2)の消去単位であって、前記プロセッサは、前記書き込みコマンドの出力に対し、N個の消去単位のうちの何れかの消去単位に対する書き込みコマンドを出力することを特徴とする。
請求項24記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、前記書き換え情報記憶領域の情報が規定値未満の回数の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の書き込み用リファレンスレベルを選択し、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が前記規定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記規定値は、選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて設定されることを特徴とする。
請求項25記載の発明の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法は、複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、高速書き換えモード信号端子と、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、複数の読み出し用リファレンスレベル(読み出し用リファレンス信号)を有し、前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満で且つ前記高速書き込みモード信号端子が有効な時、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満でない、又は、前記高速書き込みモード信号端子が無効な場合に、前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値未満の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、前記第1の規定値及び前記第2の規定値は選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて、前記第1の規定値は前記第2の規定値よりも大きな値を設定されることを特徴とする。
請求項26記載の発明は、前記請求項24又は25に記載の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法において、前記読み出し用リファレンス信号は、互いに異なる2以上の整数M個の読み出し用リファレンス信号であって、前記読み出し用リファレンス信号の選択は、M個の読み出し用リファレンス信号から特定の読み出し用リファレンス信号を選択し、データ状態は、互いに異なる2以上の整数M個のデータ状態が存在し、前記書き込み動作は、M個のデータ状態のうちの何れかのデータ状態に書き込みすることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置によれば、書換え速度の高速化と、書換えによるデータ保持特性の劣化を抑制し、書換え特性の向上を実現するとともに、電源の遮断や再供給に影響されずに、目的とする動作を実現し、回路規模の削減及び、高速読み出し動作を実現することができる。
本発明の第1の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図1におけるリファレンスレベル発生回路、リファレンスレベル切り換え回路及び書換え情報保持回路の具体回路例を示す図である。 書換え回数と、書換え情報及びリファレンスレベルの関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図5における読出しブロックの具体回路構成例を示す図である。 図1、図4及び図5における制御回路の具体回路構成例を示す図である。 消去コマンド実行時の入出力信号のタイミング例を示す図である。 消去コマンド実行時の入出力信号の他のタイミング例を示す図である。 従来の不揮発性半導体メモリのメモリセルVtの分布を示す図である。 従来の不揮発性半導体メモリのメモリセルVtの設定領域を示す図である。 従来の不揮発性半導体メモリの2値情報記憶時のデータ状態を示す図である。 従来の不揮発性半導体メモリの回路構成を示すブロック図である。 従来の不揮発性半導体メモリに2値情報を書込む手順を示すフローチャート図である。 本発明の第4の実施形態における信号処理システムの構成を示すブロック図である。 同実施形態における信号処理システムのメモリセルのしきい値を変更する消去動作を実行した場合のタイミング図である。 同実施形態における信号処理システムのメモリセルのしきい値を変更しない擬似消去動作を実行する場合のタイミング図である。 本発明の第5の実施形態における信号処理システムの書き換え時の制御方法を示すフローチャート図である。 本発明の第6の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換え方法の一例を示したフローチャート図である。 同実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明するフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図である。 本発明の第7の実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換え方法の一例を示したフローチャート図である。 同実施形態における不揮発性半導体記憶装置の書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明するフラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図である。
本発明は、図11に示すような、複数のメモリセルVt設定領域を用いるものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する,尚、本実施形態はあくまで一例であり、必ずしもこの形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1に本発明の第1の実施形態におけるフラッシュメモリ100の構成図を示している。同図においては、データ入出力ビット幅が8ビットであり、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を有する場合についての構成例を示しており、図をもとに、先ずこの実施形態のフラッシュメモリの構成及び動作の概要について説明する。
図1に示すフラッシュメモリ100は、個別に消去が可能な複数の消去単位であるセクタ0(104−1)、セクタ1(104−2)、セクタ2(104−3)及びセクタ3(104−4)から成るデータ記憶領域104と、該複数の消去単位の各々に対応した記憶領域106−1、106−2、106−3及び106−4から成る書換え情報記憶領域106とを有した、データを記憶するためのメモリセルアレイ102を備えており、このメモリセルアレイ102はフラッシュメモリセルがワード線WL(0)〜WL(n)と、ビット線BL(0)〜BL(m)との交点に、格子状に配置されている。データ記憶領域104のメモリセルと書換え情報記憶領域106のメモリセルとは同一ワード線に共通接続されており、ワード線を選択することにより接続されたメモリセルを共通に選択することが可能となっている。
ローデコーダ110にはアドレス入力端子Ain(i:0)に与えられるアドレス入力信号のうちのローアドレスRAがアドレスバッファ114を介して供給され、フラッシュメモリ100の各種動作モードに応じてメモリセルアレイ102のワード線WL(0)〜WL(n)に対して必要となる電位を供給する。
フラッシュメモリ100の読み出しモード及び書込みモードにおいては、ローデコーダ110はローアドレスRAをデコードして、任意の1本のワード線を選択する信号を出力し、読出しモードにおいては3V程度の電位を、書込みモードにおいては10V程度の電位を与える。
メモリセルのしきい値を初期状態に設定するフラッシュメモリ100の消去動作においては、選択するセクタに対応するワード線を一括選択し、−8V程度の電位を与える。
メモリセルアレイ102のビット線BL(0)〜BL(m)は各々カラムスイッチ108に接続され、更に指定される8本のビット線がこのカラムスイッチ108を介して選択的にデータバスDB(7:0)に接続される。カラムスイッチ108にはカラムデコーダ112から選択信号が供給される。また、カラムデコーダ112にはアドレスバッファ114を介してカラムアドレスCAが供給され、このカラムアドレスCAをデコードして、対応するビット線選択信号を出力する。カラムデコーダ112からのビット線選択信号により8本のビット線とデータバスDB(7:0)とを選択的に接続する。
データバスDB(7:0)には書込み/消去回路122が接続されており、この書込み/消去回路122は、データバスDB(7:0)の各々に対応して8個の書込み回路を備えている。フラッシュメモリ100の書込みモードにおいて、データ入出力端子DQ(7:0)から入力バッファ126を介して入力される書込みデータを書込むために、データバスDB(7:0)を介してメモリセルアレイ102の選択された8本のビット線に書込電位を与えることにより、選択された8個のメモリセルにデータを書込む。このとき、選択された8本のビット線に与えられる書込み信号は、書込みを行うビット線に対しては+6v程度とされ、書込みを行わないビット線に対しては接地電位とされる。
メモリセルのしきい値を論理11である初期状態に設定するフラッシュメモリ100の消去動作においては、カラムスイッチ108は全てのビット線BL(0)〜BL(m)を選択するよう制御され、書込み/消去回路122から+6v程度の電位が全てのビット線BL(0)〜BL(m)に対して与えられる。
データバスDB(7:0)は、更に、読出し回路116に接続されており、この読出し回路116は、データバスDB(7:0)の各々に対応して8個の読出し回路を備えている。この読出し回路116は、読み出しモードでのメモリセルアレイ102からの選択されたメモリセルデータの読み出しと、書込みモードでの書込みベリファイのためのデータ読み出し及び、消去モードでの消去ベリファイのためのデータ読み出しに用いられる。
読出し回路116でのデータ読み出しは、メモリセルアレイ102の選択された8個のメモリセルから8本のビット線及びデータバスDB(7:0)を介して出力されるデータを、リファレンスレベル切り換え回路120から出力される読出し用リファレンスレベルREFを用いて判定し、その判定結果を、出力バッファ124を介してデータ入出力端子DQ(7:0)に出力する。このとき、読出し回路116は、メモリセルアレイ102の選択された8本のビット線に対して+1v程度の電圧を与える。
ここで、読出し用リファレンスレベル(読出し用リファレンス信号)REFを設定するための回路ブロックであるリファレンスレベル発生回路(リファレンス信号発生回路)118、リファレンスレベル切り換え回路(読出し用リファレンス信号選択手段)120及び書換え情報保持回路(書換え情報保持手段)128の具体回路構成例を図2に示している。前記リファレンスレベル発生回路118はメモリセルアレイ102に配置されたフラッシュメモリセルと同一構成のメモリセル208、210及び212を備えており、各メモリセル208、210及び212のしきい値を各々異なる値に設定し、ドレイン端子及びゲート端子は各々共通接続され、メモリセルアレイ102のメモリセルと同一のドレイン電位VD及びゲート電位VGに接続することにより、リファレンスレベル(リファレンス信号)としてのメモリセル電流Ir1、Ir2及びIr3を発生し、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を判定するためのリファレンスレベル(リファレンス信号)REF1、REF2及びREF3として出力する。
前記リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3は、読出し、書込みベリファイ、消去ベリファイ用として、各動作時にメモリセル208、210及び212のゲート電位VGを変更することにより適切な値を設定することが可能である。また、読出し、書込みベリファイ、消去ベリファイ用として、各々異なる値のレベルを備えて、各動作に応じて切り換えることにより適切な値を設定することも可能であるが、同様の動作によりメモリセルアレイ102からの読出しを行うものであり、本実施形態の説明においては読み出し用リファレンスレベルとしての説明のみを行う。読み出し用リファレンスレベルにおいては、リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3は各々、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域の各中間レベルに設定される値である。
書換え情報保持回路128は、メモリセルアレイ102内の各セクタ(104−1〜104−4)に対応した書換え情報記憶領域106−1〜106−4に書き込まれる情報と同一の情報を記憶するレジスタ1(200)〜レジスタ4(206)及び、選択回路208を備えており、アドレス入力端子Ain(i:0)に与えられるアドレス入力信号のうちのセクタアドレスSAに応じて選択回路208により対応するレジスタの出力を選択して書換え情報CNTとして出力する。
リファレンスレベル切り換え回路120は、トランジスタ214、216及び218を備え、書換え情報保持回路128から出力される書換え情報CNTにより制御されるスイッチを構成しており、リファレンスレベル発生回路118により発生されたリファレンスレベルREF1、REF2及びREF3の何れかを選択的してファレンスレベルREFとして読出し回路116へ与えている。
本実施形態のフラッシュメモリ100は、更に外部端子NCE、NOE及びNWEを介して供給される制御信号と、アドレス入力端子Ain(i:0)及びデータ入出力端子DQ(7:0)を介して入力される動作コマンド入力により設定されるフラッシュメモリ100の動作モードに応じて各種回路ブロックの動作を制御するための内部制御信号を発生するとともに、内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号であるレディー/ビジー信号(以下、RY/BY信号)を出力する制御回路130を備えている。
制御回路130は、動作コマンド(書込み又は、消去動作コマンド)を受けて、その動作を実行中であるか又は、動作完了であるかを示すために、データ入出力端子DQ(7:0)端子の特定ビットを用いて状態信号を出力する。
また、電源電圧VCCをもとに各種動作モードで必要となる内部電圧を発生するための電圧発生回路132を備えている。
ここで、メモリセルアレイ102のデータ記憶領域104に対する書換え動作を説明する。
データの書換えは、対象となるセクタの消去後にデータ書込みを実施する。消去動作を実行する際には、制御回路130からの制御信号により、書換えを行うセクタに対応した書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対して図3に示すような書換え情報(あ)の書込みを行う。レジスタ200〜206に書き込まれた書換え情報に基づいて選択されるリファレンスレベルREFの値(い)を合わせて示している。
本実施形態においては、論理11、論理01、論理10及び論理00で表される4つのメモリセルしきい値設定領域を用いているため、書換え情報としては2ビットの信号を用いているが、書換え情報のビット数を増やすことにより、より多くのしきい値設定領域数を用いることができる。
図3(a)はメモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作(以降、消去動作と記す)が実行された場合であり、リファレンスレベルREFとしてREF1が選択されることにより、しきい値が論理11に設定されたメモリセルをALL“1”データとして読み出すことができる。この状態から、データ記憶領域104に対する論理01のしきい値領域へのデータ書込みをおこうことにより、書換え動作を完了する。書込まれたデータは、リファレンスレベルREF1を用いて、読出し回路116により判定することができる。
論理01のしきい値領域へデータが書き込まれた状態から、データ書換えのための消去動作を実行する際には、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対して図3(b)に示す書換え情報の書込みが行われる。このため、選択回路208の書換え情報CNTの値が変更され、リファレンスレベル切り換え回路120はリファレンスレベルREF2を選択し、読出し回路116へ出力する。このことにより、論理11領域及び論理01領域に設定されたメモリセルの記憶情報は、共に “1”データとして読み出されることになり、消去動作を実施したのと等価な状態になる(以降、擬似消去動作と記す)。この状態から、データ記憶領域104に対する論理10のしきい値領域へのデータ書込みを行い、書換えを完了する。書き込まれたデータは、リファレンスレベルREF2を用いて、読出し回路116により判定することができる。
論理10のしきい値領域へデータが書き込まれた状態からの書換え動作は上記動作と同様に、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を実行した後に、データ記憶領域104に対する論理00のしきい値領域へのデータ書込みを行い、書換えを実現する。
論理00のしきい値領域へデータが書き込まれた状態からの書換え動作は、メモリセルのしきい値変更を伴う消去動作により、メモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する動作を実行し、書換え情報記憶領域106及び書換え情報保持回路128内のレジスタ200〜206は図3(a)に示す状態に設定した後に、前述の動作を繰り返す。
このように、図1に示す実施形態の構成により、消去動作実行時に書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206へ図3に示す書換え情報を書込むことにより、しきい値の変更を行うことなしに消去動作を実現することが可能となる。しかしながら、フラッシュメモリ100への電源供給を遮断すると、レジスタ200〜206に書き込まれた書換え情報は消失してしまうため、書込まれたデータを正しく読み出すための適切なリファレンスレベルを選択するためには、電源再投入後にレジスタ200〜206の記憶内容を復元する必要がある。
このため、図1に示す構成においては、電源投入時での制御回路130からの制御により、メモリセルアレイ102の書換え情報記憶領域106の記憶情報を順次読出し回路116により読出し、レジスタ200〜206への書込みを実行する。書換え情報記憶領域106へはしきい値領域11及びしきい値領域00を用いて書換え情報の書込みを行っており、リファレンスレベルとしてRFE1、RFE2又はRFE3の何れを用いても電源投入時の書換え情報記憶領域106からのデータ読出しを可能としている。
図1においては、しきい値の変更を伴わない擬似消去動作を実現するために、メモリセルアレイ102内の書換え情報記憶領域106及び書換え情報保持回路128に書換え情報を記憶する構成としているが、同様の動作を簡単な構成で実現する手段を以下に説明する。
(実施形態2)
図4に本発明の第2の実施形態におけるフラッシュメモリ400の構成図を示している。図4において、図1と同一構成要素には同一の番号を付している。
図4において、図1の構成と異なっているのは、読出し回路(第1の読出し回路)とは別途に読出し回路(第2の読出し回路)404を設けて、書換え情報記憶領域106に記憶された書換え情報を、カラムスイッチ402を介さずに、前記第2の読出し回路404により読出して、リファレンスレベル切り換え回路120を制御する書換え情報CNTとして与えている点である。このとき、読出し回路404は、リファレンスレベル発生回路118からのリファレンスレベルREF2を用いてデータの判定を行っている。
図1での説明と同様に、書換え情報記憶領域106へは論理11領域及び論理00領域を用いてデータ書込みを行っており、データの読出しにリファレンスレベルREF2を用いることにより適切なデータ判定を行うことができる。
書込み及び消去動作におけるカラムスイッチ402の動作は、図1での説明と同様の動作を行う。つまり、カラムデコーダ112からの選択信号により、データ記憶領域104及び書換え情報記憶領域のビット線BL(0)〜BL(m)に対して、選択的にデータバスDB(7:0)と接続を行う。
データ記憶部104に対する書換え動作は、図1での説明と同様であり、データ記憶部104に対する消去動作を行う際には、データ記憶領域106に図3に示すデータを書込む。
データ記憶領域104からのデータ読出しにおいては、先ず、読出し回路404を用いて、書換え情報記憶領域106からの記憶情報を読出し、書換え情報CNTをリファレンスレベル切り換え回路120へ与える。
このことにより、リファレンスレベル切り換え回路120は、データ記憶部104からの読出しに際して、読出し対象となるセクタの書換え状態に応じたリファレンスレベルを選択し、読出し回路116へ与えることができ、書換え状態に応じた適切なリファレンスレベルを用いてデータの判定を行うことができる。
図4に示す構成例は、NAND型フラッシュメモリのように、読出し速度の仕様が比較的緩いメモリにおいて有用である。
また、リファレンスレベルの選択は、メモリセルアレイ102の書換え情報記憶領域106に記憶された書換え情報を用いているため、フラッシュメモリ400への電源遮断時にもデータを消失することがない。
図1及び図2に示す構成例においては、書換え情報CNTに基づいて、リファレンスレベル切り換え回路120によりリファレンスレベルの選択を行う構成となっている。このため、メモリセルアレイ102内の、異なる書換え状態とされたセクタを連続して読み出す場合には、セクタアドレスの切り替わりにおいて、リファレンスレベルの切り換えが生じることとなる。リファレンスレベルはアナログ信号であり、切り換えた場合には安定するまでの時間が必要となり、データ記憶領域104からの読出しを高速に行う場合の妨げとなる。データ記憶領域104からの読出しを高速に行うための手段を以下に説明する。
(実施形態3)
図5に本発明の第3の実施形態におけるフラッシュメモリ500の構成図を示している。図5において、図1と同一構成要素には同一の番号を付している。
図5において、図1の構成と異なっているのは、データバス(7:0)には読出しブロック502が接続されており、この読出しブロック502には、リファレンスレベル発生回路118の出力REF1、REF2及びREF3と、書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTが入力されている点である。
図6に読出しブロック502の具体回路構成例を示している。同図は、データバスDB(7:0)の1ビット分であるデータバスDB(i)に接続された読出しブロックを示しており、読出し回路600、602及び604を備えている。各読出し回路600、602及び604には各々、リファレンスレベルREF1、REF2及びREF3が入力されており、出力は各々、トランジスタ606、608及び610に与えられている。
書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTによりトランジスタ606、608及び610が駆動され、読出し回路600、602又は604何れかの出力を選択してSOUTとして出力している。
図5に示す構成とすることにより、メモリセルアレイ102内の、異なる書換え状態のセクタを連続して読み出す場合には、選択するセクタが切り替わると、書換え情報保持回路128からの書換え情報CNTにより、書換え状態に応じたリファレンスレベルによりデータ判定を行う読出し回路600、602又は604の出力を選択して、読み出しデータSOUTとして出力することになる。読出し回路600、602及び604の出力は論理値信号であり、高速な切り換えが可能であり、データ記憶領域104からの高速読出しを実現することができる。
次に、図1、図4及び図5における制御回路130の具体構成例と、フラッシュメモリに対する消去モード実行時の動作について説明する。
図7に制御回路130の具体構成例を示している。フラッシュメモリに対する動作モードは、アドレス入力端子Ain(i:0)、データ入出力端子DQ(7:0)を用いて入力される動作コマンド入力及び、制御信号NCE、NOE及びNWEを受けて、モードデコーダ700により判定される。
タイミング制御回路704は、モードデコーダ700及びクロック等のタイミング信号発生回路702からの信号を受けて、モードデコーダ700の出力と合わせて、フラッシュメモリ内部を制御する制御信号を発生する。
RY/BY信号制御回路706は、フラッシュメモリの動作コマンドとして消去コマンドを受け取った場合でのフラッシュメモリの動作が、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作であるか、書換え情報格納領域106及び、書換え情報保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報書込みを行う擬似消去動作であるかを、書換え情報CNTの値で判断し、内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号であるRY/BY信号の出力タイミングを制御する。
制御回路130は同様に、消去動作であるか、擬似消去動作であるかに応じて、データ入出力端子DQ(7:0)に出力する動作中又は動作完了を示す信号の制御を行う。
図8及び図9に、消去コマンド実行時のフラッシュメモリの入出力信号タイミング図を示している。
図8は、フラッシュメモリが消去コマンドを受け取り、メモリセルを論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作を行う場合のタイミング図である。フラッシュメモリに対する消去コマンドは、一般的には6サイクルを用いて入力されるが、図8にはコマンド入力の最後の2サイクルのみを示している。
制御信号NCEが“L”に設定され、制御信号NWEが“L”から“H”へと遷移するタイミングt1及びt2において、アドレス入力端子Ain(i:0)及びデータ入出力端子DQ(7:0)に対して、同図に示すアドレス及びデータを与えることにより、フラッシュメモリに対するセクタ消去コマンドが入力される。タイミングt2でアドレス入力端子Ain(i:0)に入力されるアドレスSAは、消去対象となるセクタアドレスである。
タイミングt2で入力されるアドレスとデータを受けて、制御回路130内のモードデコーダ700によりセクタ消去であることを判定し、RY/BY信号を“L”に設定する。このとき、制御回路130は、書換え情報CNTの値によりフラッシュメモリの消去動作が、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する消去動作であることを判定し、消去ベリファイが完了するまで、メモリセルを初期状態に設定する消去動作を繰り返す。タイミングt4において、消去ベリファイが完了するとRY/BY信号制御回路706の制御により、RY/BY信号を“H”に設定する。
同様に、消去コマンド入力サイクルが完了するt3以降に、データ記憶領域104に対する読出し動作を行うと、制御回路130はデータ入出力端子DQ(7:0)にフラッシュメモリの動作状態を示す信号を出力するよう制御する。
動作状態を示す信号として、t4以前の消去動作実行中であれば“L”を、消去動作が完了するt4以降に読出しを行うと“H”をデータ出力端子Do(7)に読出し、データとして出力する(データポーリング信号)とともに、t4以前の消去動作実行中であれば読出し動作毎に“L”と“H”繰り返すデータを、消去動作が完了するt4以降では読出し動作毎に“H”をデータ出力端子Do(6)に読出しデータとして出力する(トグルビット)。
図9は、フラッシュメモリが消去コマンドを受け取り、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を行う場合のタイミング図である。タイミングt1及びt2でフラッシュメモリに対するセクタ消去コマンドが入力されるまでは図8と同一のタイミングである。
タイミングt2で入力されるアドレスとデータを受けて、制御回路130内のモードデコーダ700によりセクタ消去であることを判定し、RY/BY信号を“L”に設定する。このとき、制御回路130は、書換え情報CNTの値によりフラッシュメモリの消去動作が、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作であることを判定し、書換え情報記憶領域106に対する書込み動作を実行する。タイミングt4において、書込みベリファイが完了するとRY/BY信号制御回路706の制御により、RY/BY信号を“H”に設定する。
書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書込みは、短時間で実行できるため、書換え情報記憶領域106への書込み以前に完了している。
データ入出力端子DQ(7:0)に出力されるフラッシュメモリの動作状態を示す信号の制御も、図8での説明と同様である。
図8及び図9に示すように、消去動作として、メモリセルのしきい値を変更することなしに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206への書換え情報を変更して、選択するリファレンスレベルを変更する擬似消去動作を実現するフラッシュメモリにおいて、書換え情報CNTを用いてRY/BY信号及び、データ入出力端子DQ(7:0)に出力されるフラッシュメモリの動作状態を示す信号の制御のタイミングを制御することにより、フラッシュメモリの動作状況を外部に出力することができるので、本発明のフラッシュメモリを用いたシステムにおいて、フラッシュメモリの制御を容易に実現可能である。
(実施形態4)
図15は本発明の第4の実施形態における信号処理システムの構成を示すブロック図である。
図15において、1501は実施形態1、実施形態2及び実施形態3で示したフラッシュメモリ、1502はフラッシュメモリ1501に接続されたプロセッサである。フラッシュメモリ1501とプロセッサ1502の間は、アドレス信号Address(i:0)、データData(7:0)、制御信号NCE、NOE及びNWE、フラッシュメモリ1501の動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを表す状態信号RY/BYが接続されている。
プロセッサ1502からのフラッシュメモリ1501に対するデータ書換えは、NCE信号、NOE信号及びNWE信号を介して制御信号を供給し、アドレス信号Address(i:0)及びデータData(7:0)を介して動作コマンドを入力する。フラッシュメモリ1501は、プロセッサ1502からの書込み又は、消去動作コマンドを受け取ると、プロセッサ1502に対しRY/BY信号を介して内部動作状態が動作中であるか、又は動作コマンド受付可能状態かを出力する。また、データData(7:0)の特定ビットを用いて、受け付けた動作コマンドの動作を動作中であるか又は、動作完了であるかを出力する。
プロセッサ1502は、フラッシュメモリ1501からのRY/BY信号又は、データData(7:0)の特定ビットで示される動作状態を読み取り、フラッシュメモリ1501の動作が完了したかどうかを判定する。
上記実施形態1、実施形態2及び実施形態3で説明したように、本発明のフラッシュメモリの消去動作においては、メモリセルのしきい値を変更して、論理11のしきい値領域である初期状態に設定する動作と、メモリセルのしきい値の変更は行わずに、書換え情報記憶領域106及び、書換え情報記保持回路128内のレジスタ200〜206に対する書換え情報の書込みを行う擬似消去動作とを備えている。このため、プロセッサ1502からフラッシュメモリ1501に対して消去動作コマンドを実行する場合には、フラッシュメモリ1501の動作に応じて制御タイミングが異なってくる。
図16は、プロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501がメモリセルのしきい値を変更する消去動作を実行した場合のタイミング図である。
図16において、プロセッサ1502がフラッシュメモリ1501に対し消去コマンドを出力すると、フラッシュメモリ1501において、メモリセルのしきい値を変更する消去動作が開始され、RY/BY信号又はデータData(7:0)を介してフラッシュメモリが動作中であることが示される。消去動作にはメモリセルのしきい値を変更するための時間が必要であり、消去動作の完了までには時間がかかることになる。フラッシュメモリ1501が消去動作を行っている間にプロセッサ1052は、演算処理等の信号処理を実行することができる。その後プロセッサ1502はRY/BY信号又はデータData(7:0)を取り込み、定期的にフラッシュメモリの動作状態を確認する。フラッシュメモリ1501にて消去動作が完了すると、RY/BY信号又はデータData(7:0)により、動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示され、この信号を受けて、プロセッサ1502はフラッシュメモリ1501に対して次の動作コマンドを実行する。
プロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501が消去動作又は、擬似消去動作の何れを実行するかは、消去動作コマンド発行に先立って、フラッシュメモリ1501からの書換え情報を読出すことにより判断することができる。
図17はプロセッサ1502からの消去動作コマンドに対して、フラッシュメモリ1501が擬似消去動作を実行する場合のタイミング図である。
図17において、プロセッサ1502がフラッシュメモリ1501に対し消去コマンドを出力すると、フラッシュメモリ1501において、メモリセルのしきい値を変更する消去動作が開始され、RY/BY信号又はデータData(7:0)を介してフラッシュメモリ1501が動作中であることが示される。擬似消去動作においては、データ記憶領域のメモリセル記憶状態を変更することなしに、書込み動作のみで消去動作が完了するため、直ぐにRY/BY信号又はデータData(7:0)を介して動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示される。このため、プロセッサ1502は、他の演算処理等を行うことなしに、RY/BY信号又はデータData(7:0)を取り込み、定期的にフラッシュメモリの動作状態を確認する。フラッシュメモリ1501にて消去動作が完了すると、RY/BY信号又はデータData(7:0)により、動作コマンド受付可能状態又は動作完了であることが示され、この信号を受けて、プロセッサ1502はフラッシュメモリ1501に対して次の動作コマンドを実行する。
このように、消去動作コマンド発行に先立って、フラッシュメモリ1501からの書換え情報を読出すことにより、消去動作又は、擬似消去動作の異なるタイミングでの消去動作を実行するフラッシュメモリにおいても、プロセッサ1502からは、フラッシュメモリ1501の効率的な消去動作制御を行うことができる。
(実施形態5)
図18は本発明の第5の実施形態における信号処理システムの書き換え時の制御方法を示すフローチャート図である。ここで第5の実施形態における信号処理システムは、第4の実施形態における信号処理システムに対し、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイを備えることを特徴とする。
図18において、1801は開始端子、1802はフラッシュメモリ1501から第1の消去単位の書き換え情報として書換え回数(i)を取得する処理、1803はフラッシュメモリ1501から取得した第1の消去単位の書き換え回数(i)が設定値N未満であるかを判断する処理、1804は第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理、1805は第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理、1806はフラッシュメモリ1501から第2の消去単位の書き換え情報として書換え回数(j)を取得する処理、1807は不揮発性メモリから取得した第2の消去単位の書換え回数(j)が設定値N未満であるかを判断する処理、1808は第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理、1809は第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理、1810は終了端子である。
プロセッサ1502がフラッシュメモ1501に対し書き換え動作を実行する際の制御方法は、フラッシュメモリ1501から第1の消去単位の書き換え回数情報(i)を取得する処理1802を経て、この処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満であるかの判断1803に進む。この判断1803の設定値は設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断1803において、処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満であると判断した場合は、第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理1804を経て、第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理1805に進む。その後、終了端子1810へ進み、一連の書き換え制御のフローが終了する。
判断1803において、処理1802で取得した書き換え回数情報(i)が設定値N未満でないと判断した場合は、フラッシュメモリ1501から第2の消去単位の書き換え回数情報(j)を取得する処理1806に進む。処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値N未満であるかの判断1807に進む。
判断1807において、処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値N未満であると判断した場合は、第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理1808を経て、第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理1809に進む。その後、終了端子1810へ進み一連の書き換え制御のフローが終了する。
判断1807において、処理1806で取得した書き換え回数情報(j)が設定値未満でないと判断した場合は、第3の消去単位に対し同様の処理を繰り返す。
これにより、不揮発性半導体記憶装置の消去動作が読み出し用リファレンスレベルを切り換えることで完了しないとき、つまりメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、異なる消去単位への消去コマンドを出力することにより常に高速な書き換え動作が実現できる。メモリセルの記憶状態を変更する必要のある消去単位の消去動作は、不揮発性メモリが動作していないときにバックグランドにて処理すればよい。
(実施形態6)
図19は本発明の第6の実施形態におけるフラッシュメモリの書換え方法の一例を示したフローチャートである。実施形態1、実施形態2、実施形態3に示すフラッシュメモリの書換えを行う場合のフローを説明する。
図19のフローチャートにおいて、2001は開始端子、2009は終了端子であり、また2002、2004、2005、2006、2007、2008は処理を示し、2003は判断を示し、2010、2011はステップの範囲を示す。
2002及び2006はフラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理であり、2004はフラッシュメモリの書換え情報記憶領域へ書換え情報として、書換え回数(i)を書込む処理であり、2005はデータ記憶領域及び書換え情報記憶領域のしきい値を初期状態にする消去を実施する処理であり、2007は取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理であり、2008は決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理である。また2003は取得した書換え回数(i)が設定値N未満であるかを判断する処理である。2010はデータ記憶領域のデータ消去動作のステップ範囲であり、2011はデータ記憶領域のデータ書込みのステップ範囲である。
所定の不揮発メモリセルアレイの書換えを行うフローは開始端子2001から開始し、書換え回数(i)を取得する処理2002を経て、処理2002で取得した書換え回数(i)が設定値未満であるかの判断2003に進む。
判断2003の設定値Nは設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断2003において、書換え回数(i)が設定値N未満であると判断した場合は、書換え情報記憶領域へ書換え回数(i)を書込む処理2004へ進む。このとき書き込まれる回数情報は、処理2002で取得された回数情報に例えば1を加算したものであり、処理2002で取得された書換え回数が(i)の場合、(i+1)となる。
判断2003において、フラッシュメモリから取得した書換え回数(i)が設定値N未満でないと判断した場合は、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を初期状態にする消去を実施する処理2005へ進む。
処理2005は、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する、フラッシュメモリにおける消去動作であり、消去パルス印加、消去ベリファイや、消去動作の前に全状態を同一、例えばALL“0”の状態とする消去前書込みなどの動作も包含する処理となる。
また、本実施形態の場合、処理2005により書換え情報記憶領域についても消去されるため、処理2005の終了時には書換え情報記憶領域は初期化され、例えば書換え回数情報は書換え回数(i)として1回と設定される。
処理2002から処理2004又は処理2005までの範囲2010が、本発明における書換え時の消去動作のステップ範囲となる。
処理2004又は処理2005終了後はともに、フラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理2006へ進む。処理2006では、処理2004又は処理2005にて情報変更された書換え回数(i)を取得する。すなわち前記の例であれば処理2004を経由時は(i)=(i+1)、処理2005経由時は(i=1)である。
処理2006終了後、フラッシュメモリから取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理2007へ進む。処理2007は複数の読み出し用リファレンスレベルから書換え回数情報と対応したレベルを選択する処理である。
処理2007終了後、決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理2008に進む。
処理2008は書込みパルス印加、書込みベリファイなどの動作も包含する処理となる。
その後、終了端子2009へ進み、一連の書換え方法フローが終了する。
本発明は消去時にフラッシュメモリセルアレイの書換え情報記憶領域に書換え情報を記憶するフローとすることにより、電源が切断されても、データの読み出しや新たな書換えを本発明の目的を維持して実施できる。
次に、図20を使って前記の本発明の第6の実施形態におけるフラッシュメモリの書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明する。
図20の(a)〜(e)は、フラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。図20の(a)〜(e)において、2021、2022、2023、2026、2027、2028、2031、2032、2033、2034、2037はメモリセルVt設定領域、2024、2029、2035、は前記第1の論理値、2025、2030、2036は前記第2の論理値、REF1、REF2からREFNまでは読み出し用リファレンスレベルを示す。
図20(a)は第1のデータ状態である初期状態であり、書換え情報記憶領域には(i=1)が記録され、読み出し用リファレンスレベルはREF1が選択され、例えばデータはALL“1”と判定されるとする。
この状態は図19の処理2005を終了した時点であるので、続いて行うデータ書込みの説明をする。
フラッシュメモリから書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=1)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF1に決定される。決定したリファレンスレベルREF1をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図20(b)の状態、すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値2024、2025は各々“1”、“0”と判定される。
図20(b)の状態から書換えを行う場合も同様であり、書換え情報として書換え回数(i=1)が取得され、(i=1)はN未満であるので、書換え情報記憶領域に(i=2)を書込み、本発明の消去動作を完了する。続いて、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=2)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF2に決定される。決定したリファレンスレベルREF2をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図20(c)の状態すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値である2029と2030は各々“1”、“0”と判定される。
選択可能なリファレンスレベルがN個の場合、図20(d)の状態はリファレンスレベルREFNが選択されており、第1、第2の論理値である2035と2036が各々“1”、“0”と判定される最も高いデータ状態である。
この図20(d)の状態から書換えを行う場合は次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得し、(i=N)が取得され、(i=N)はN未満ではないので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全状態を同一のALL“0”の状態とする図20(e)の状態を経て、図20(a)の状態となる。書換え情報記憶領域の書換え回数(i)が(i=1)に設定されて、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
このように、判断2003の規定値Nと同数の選択可能な読み出しリファレンスレベルを備え、書換え回数(i)により読出しリファレンスレベルを選択することにより、書換えに伴うメモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作の回数を削減することができ、信頼性の向上、書換え速度の高速化を実現することができる。
図19に示す書換えフローにおいては、書換え速度の高速化を実現することが可能であるが、規定回数書換え後の書換えにおいては、メモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作が実施されるため、高速書換えが可能な書換え回数を任意に設定できないという不都合が生じる。
(実施形態7)
図21は本発明の第7の実施形態におけるフラッシュメモリの書換え方法の一例を示したフローチャートである。
図21のフローチャートにおいて、2040は開始端子、2049は終了端子であり、また2041、2044、2045、2046、2047、2048は処理を示し、2042、2043は判断を示し、2050、2051はステップの範囲を示す。
2041及び2046はフラッシュメモリから書換え情報として、書換え回数(i)を取得する処理であり、2044はフラッシュメモリの書換え情報記憶領域へ書換え情報として、書換え回数(i)を書込む処理であり、2045はデータ記憶領域及び書換え情報記憶領域のしきい値を初期状態にする消去を実施する処理であり、2047は取得した書換え回数(i)から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理であり、2048は決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理である。また2042は、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号が有効であるかを判断する処理であり、2043は書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満であるかを判断する処理である。2050はデータ記憶領域のデータ消去動作のステップ範囲であり、2051はデータ記憶領域のデータ書込み動作のステップ範囲である。
所定の不揮発メモリセルアレイの書換えを行うフローは開始端子2040から開始し、書換え情報として書換え回数(i)を取得する処理2041を経て、処理2041で取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号が有効であるかの判断2042に進む。
ここで、高速書込みモード信号は、高速書込みを必要とする書換え時に有効“H”とされ、書換えがメモリセルのしきい値を初期状態にする消去を伴っても構わない場合に無効“L”に設定される信号である。
判断2042の第1の設定値Nは設定可能なリファレンスレベル数に関連して設定される。
判断2042において、取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満であり且つ高速書込みモード信号端子が有効であると判断した場合は、書換え情報記憶領域に書換え回数情報として書換え回数(i)を書込む処理2044へ進む。このとき書き込まれる回数情報は、処理2041で取得された回数情報に例えば1を加算したものであり、処理2041で取得された書換え回数が(i)の場合、(i+1)となる。
判断2042において、取得した書換え回数(i)が第1の設定値N未満でない又は、高速書込みモード信号端子が無効であると判断した場合は、処理2041で取得した書換え回数情報が第2の設定値(N−p)未満であるかの判断2043に進む。
判断2043の設定値(N−p)は設定可能なリファレンスレベル数と第1の設定値Nに関連して設定される。
判断2043において、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満であると判断した場合は、書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理2044へ進む。
判断2043において、書換え情報として取得した書換え回数(i)が第2の設定値(N−p)未満でないと判断した場合は、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を初期状態とする消去を実施する処理2045へ進む。
処理2045は、フラッシュメモリにおける消去動作であり、消去パルス印加、消去ベリファイや、消去動作の前に全状態を同一、例えばALL“0”の状態とする消去前書込みなどの動作も包含する処理となる。
また、本実施形態の場合、処理2045により書換え情報記憶領域についても消去されるため、処理2045終了時には書換え情報記憶領域は初期化され、例えば書換え回数情報は書換え回数(i)として1回と設定される。
処理2041から処理2044又は処理2045までの範囲2050が、本発明における書換え時の消去動作のステップ範囲となる。
処理2044又は処理2045終了後はともに、書換え情報として書換え回数(i)を取得する処理2046へ進む。処理2046では、処理2044又は処理2045にて情報変更された書換え回数(i)を取得する。即ち、前記の例であれば処理2044を経由時は(i)=(i+1)、処理2045経由時は(i=1)である。
処理2046の終了後、書換え情報として取得した書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルを決定する処理2047へ進む。処理2047は複数の読み出し用リファレンスレベルから書換え回数情報と対応したリファレンスレベルを選択する処理である。
処理2047の終了後、決定したリファレンスレベルをもとにデータ記憶領域に新たなデータを書込む処理2048に進む。
処理2048は書込みパルス印加、書込みベリファイなどの動作も包含する処理となる。
その後、終了端子2049へ進み一連の書換え方法フローが終了する。
このように、判断2042の規定値Nと同数の選択可能な読み出しリファレンスレベルを備え、書換え回数(i)により読出しリファレンスレベルを選択することにより、書換えに伴うメモリセルのしきい値を初期状態とする消去動作の回数を削減することができ、信頼性の向上、書換え速度の高速化を実現することができる。
また、データ書換え時に高速書込みモード信号が有効と設定されている場合には、処理2045の、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する消去動作を経由することが無く、また、第1の規定値をN、第2の規定値を(N−p)とすることにより、仕様上規定されたp回であるが、所望の時にデータの高速書換えが実現できる。
次に、図22を使って前記の本発明の第7の実施形態におけるフラッシュメモリの書換えフローによるメモリアレイの遷移を説明する。
図22の(a)〜(f)は、フラッシュメモリのメモリセルVtの分布を示す図であり、横軸はメモリセルVt、縦軸はメモリセル数を示している。図22の(a)〜(f)において、2061、2062、2063、2066、2067、2068、2069、2072、2073、2074、2075、2076、2077、2080はメモリセルVt設定領域、2064、2070、2078、は前記第1の論理値、2065、2071、2079は前記第2の論理値、REF1、REF2〜REFN−1、REFNは読み出し用リファレンスレベルを示す。
図22(a)は第1のデータ状態である初期状態であり、書換え情報記憶領域には(i=1)が記録され、読み出し用リファレンスレベルはREF1が選択され、例えばデータはALL“1”と判定されるとする。
この状態は図22の処理2045を終了した時点であるので、続いて行うデータ書込みの説明をする。
書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i=1)が取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREF1に決定される。決定したリファレンスレベルREF1をもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図22(b)の状態、すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値2064、2065は各々“1”、“0”と判定される。
第1の規定値をN、第2の規定値をN−1とすると、高速書込みモード信号が無効な場合、図22(c)の状態はリファレンスレベルR(N−1)が選択されており、第1、第2の論理値2070、2071が各々“1”、“0”と判定される最も高いデータ状態である。
この図22(c)の状態からの高速書込みモード信号が無効な場合での書換えは次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=N−1が取得される。高速書込みモード信号端子が無効であり且つ(i)はN未満ではないので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全てのメモリセルをALL“0”の状態とする消去前書込みを行い、図22(d)の状態を経て、図22(a)の状態となる。書換え情報記憶領域に(i=1)を書込み、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
この図22(c)の状態からの高速書込みモード信号が有効な場合での書換えは次の通りとなる。書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=N−1が取得される。高速書込みモード信号が有効であり、(i)はN未満であるので、書換え情報記憶領域に(i)=Nを書込み、本発明の消去動作を完了する。続いて、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると(i)=Nが取得され、書換え回数情報から読み出し用リファレンスレベルがREFNに決定される。決定したリファレンスレベルREFNをもとにデータ記憶領域に書込みを行うと、図22(e)の状態すなわち第2のデータ状態となる。第1、第2の論理値である2078と2079は各々“1”、“0”と判定される。
図22(e)の状態からの書換えにおいては、書換え情報として書換え回数(i)を取得すると、(i)=Nが取得され、(i)はN未満で無く、N−1未満でもないのでので、データ記憶領域及び書換え情報記憶領域を消去する。この時に消去動作の前に全てのメモリセルをALL“0”の状態とする消去前書込みを行い、図22(f)の状態を経て、図22(a)の状態となる。書換え情報記憶領域が(i=1)に設定され、本発明の消去動作を完了する。以後のデータ書込みは前述の通りである。
このように、メモリセルのしきい値を初期状態に設定する消去動作を、選択可能な読み出し用リファレンスレベル数の最上位の値よりも少ない時点での書換え動作実行時に行うよう設定することにより、選択可能な読み出しリファレンスレベルに予備を確保することができ、所望の書換え動作実行時に、メモリセルのしきい値変更を伴う消去動作を実行することなしに、高速なデータ書換えを実現できることが可能となる。
以上、本発明の実施形態に関して、不揮発性記憶装置としてメモリセルのしきい値を記憶情報とするフラッシュメモリを例に説明を行ってきたが、メモリセルの抵抗値を記憶情報とするMRAMやReRAM、その他の不揮発性記憶装置においても本発明を適用することにより同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
また、読み出し用リファレンスレベルを例に説明を行ってきたが、読み出し用基準電流値においても同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。更に、書込み状態を論理0、消去状態を論理1として説明を行ってきたが、逆の場合においても同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
以上説明したように、本発明は、データ保持特性の劣化を抑制しつつ、高速読み出し、高速書換えに対応しており、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリとして有用である。
100 フラッシュメモリ
102 メモリセルアレイ
104 データ領域
106 書換え情報記憶領域
108 カラムスイッチ
110 ローデコーダ
112 カラムデコーダ
114 アドレスバッファ
116 読出し回路(第1の読出し回路)
118 リファレンスレベル発生回路
120 リファレンスレベル切り換え回路
(読み出し用リファレンスレベル選択手段)
122 書込み/消去回路
124 出力バッファ
126 入力バッファ
128 書換え情報保持回路(書換え情報保持手段)
130 制御回路
132 電圧発生回路
200、202、204、206 レジスタ
208、210、212 リファレンス用メモリセル
214、216、218 トランジスタ(スイッチ)
400 フラッシュメモリ
402 カラムスイッチ
404 読出し回路
500 フラッシュメモリ
502 読出しブロック
600、602、604 読出し回路
606、608、610 トランジスタ
700 モードでコーダ
702 タイミング信号発生回路
704 タイミング制御回路
706 RY/BY信号制御回路
1001 論理1のメモリセルVtの分布
1002 論理0のメモリセルVtの分布
1003 読み出し用リファレンスレベル
1004 書込み用ベリファイレベル
1005 消去用ベリファイレベル
1006 論理0のメモリセルVtの分布
1007 論理1のメモリセルVtの分布
1301 メモリセルアレイ
1302 セクタステータスレジスタ
1303 リファレンスレベル発生回路
1304 レジスタ制御回路
1305 アドレスバッファ
1306 ローデコーダ
1307 カラムデコーダ
1308 カラムセレクター
1309 センスアンプ及びライトアンプ
1310 (I)/Oバッファ
1311 制御回路
1401 制御信号SR(10)を判定する処理
1402 リファレンスレベルをセットする処理
1403 セットされたリファレンスレベルまで書込む処理
1404 書込みベリファイをする処理
1405 選択セクタを消去する処理
1406 レジスタをリセットする処理
1407 セットされたリファレンスレベルまで書込む処理
1408 書込みベリファイをする処理
1501 メモリ
1502 プロセッサ
1801 開始端子
1802 不揮発性メモリから第1の消去単位の
書き換え回数情報を取得する処理
1803 不揮発性メモリから取得した第1の消去単位の
書き換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
1804 第1の消去単位への消去コマンドを出力する処理
1805 第1の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理
1806 不揮発性メモリから第2の消去単位の
書き換え回数情報を取得する処理
1807 不揮発性メモリから取得した第2の消去単位の
書き換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
1808 第2の消去単位への消去コマンドを出力する処理
1809 第2の消去単位への書き込みコマンドを出力する処理
1810 終了端子
2001 開始端子
2002、2006 書換え情報記憶領域から書換え回数情報を取得する処理
2003 書換え回数情報が設定値N未満であるかを判断する処理
2004 書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理
2005 消去を実施する処理
2007 読み出し用リファレンスレベルを決定する処理
2008 新たなデータを書込む処理
2009 終了端子
2010 データ記憶領域のデータ消去動作の範囲
2011 データ記憶領域のデータ書込みの範囲
2021、2022、2023、2026、
2027、2028、2031、2032、
2033、2034、2037 メモリセルVtの分布
2024、2029、2035 第1の論理値
2025、2030、2036 第2の論理値
2040 開始端子
2041、2046 書換え情報記憶領域から書換え回数情報を取得する処理
2042 書換え回数情報が第1の設定値N未満かつ
高速書込みモード信号端子が有効であるかを判断する処理
2043 書換え回数情報が第2の設定値N−p未満であるかを判断する処理
2044 書換え情報記憶領域に書換え回数情報を書込む処理
2045 消去を実施する処理
2047 読み出し用リファレンスレベルを決定する処理
2048 新たなデータを書込む処理
2049 終了端子
2050 データ記憶領域のデータ消去動作の範囲
2051 データ記憶領域のデータ書込みの範囲
2061、2062、2063、2066、
2067、2068、2069、2072、
2073、2074、2075、2076、
2077、2080 メモリセルVtの分布
2064、2070、2078 第1の論理値
2065、2071、2079 第2の論理値
REF1〜REFN 読み出し用リファレンスレベル
(読み出し用リファレンス信号)

Claims (26)

  1. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイのメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、
    前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書き換え情報保持手段とを備えると共に、
    第1の記憶状態を第1の論理値、第2の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1の読み出し用リファレンス信号と、
    前記第1の記憶状態及び前記第2の記憶状態を第1の論理値、第3の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第2の読み出し用リファレンス信号とを有し、
    更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読み出し用リファレンス信号又は前記第2の読み出し用リファレンス信号の何れか一方を選択して前記第1の読出し回路に与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備える
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1の読出し回路とを備えると共に、
    第1の記憶状態を第1の論理値、第2の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1の読み出し用リファレンス信号と、
    前記第1の記憶状態及び前記第2の記憶状態を第1の論理値、第3の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第2の読み出し用リファレンス信号とを有し、
    更に、前記書き換え情報記憶領域の状態を判定するための第2の読出し回路と、
    前記第2の読出し回路の出力により前記第1の読み出し用リファレンス信号又は前記第2の読み出し用リファレンス信号の何れか一方を選択して前記第1の読出し回路に与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備える
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための第1及び第2の読出し回路と、
    前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを格納する書き換え情報保持手段とを備えると共に、
    第1の記憶状態を第1の論理値、第2の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第1の読出し回路へ与えられる第1の読み出し用リファレンス信号と、
    前記第1の記憶状態及び前記第2の記憶状態を第1の論理値、第3の記憶状態を第2の論理値として記憶する前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記第2の読出し回路へ与えられる第2の読み出し用リファレンス信号とを有し、
    更に、前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択して前記データ記憶領域のメモリセル読み出しデータを出力する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記第1の状態が消去レベル状態、前記第2の状態が第1の書き込みレベル状態であり、
    前記第3の状態が前記第1の書き込みレベルとは異なる第2の書き込みレベル状態である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記第1の論理値が論理1、前記第2の論理値が論理0である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記第1の論理値が論理0、前記第2の論理値が論理1である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  7. 請求項1、2及び3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記書き換え情報保持手段は、前記書き換え情報記憶領域からの読み出しデータを記憶するレジスタより成る
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  8. 前記請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記書き換え情報保持手段の出力により制御されるスイッチにより成る
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記読み出し用リファレンス信号選択手段は、前記第2の読出し回路の出力により制御されるスイッチにより成る
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置は、更に、
    前記書き換え情報保持手段の出力により前記第1の読出し回路の出力又は前記第2の読出し回路の出力の何れか一方を選択する選択手段を備える
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  11. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、
    前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備えると共に、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段を備え、
    前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、
    前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  12. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイを備えると共に、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、
    前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備え、
    前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、
    前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  13. 不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムであって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、
    複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路と、
    前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備えると共に、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段を備え、
    前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、
    前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、
    前記プロセッサは、
    前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、
    データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、
    前記状態信号を入力するための信号端子とが接続され、
    更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して前記消去コマンドを出力し、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、前記不揮発性半導体記憶装置の消去動作が終了したかどうかを判定する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  14. 不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムであって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、
    複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイを備えると共に、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、
    前記データ記憶領域のメモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備え、
    前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、
    前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力するものであり、
    前記プロセッサは、
    前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、
    データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、
    前記状態信号を入力するための信号端子が接続され、
    更に、前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置に対して前記消去コマンドを出力し、前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、前記不揮発性半導体記憶装置の消去動作が終了したかどうかを判定する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  15. 前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、
    前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数のしきい値である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システム。
  16. 前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、
    前記メモリセルの複数の記憶状態は、複数の抵抗値である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システム。
  17. 前記請求項1〜3及び11〜14の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システムにおいて、
    前記読み出し用リファレンス信号は、読み出し用基準電流値である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置又は信号処理システム。
  18. 前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、
    前記状態信号は、動作中又は制御コマンド受付可能として特定信号端子に出力されるレディー/ビジー信号である
    ことを特徴とする信号処理システム。
  19. 前記請求項13又は14に記載の信号処理システムにおいて、
    前記状態信号は、動作中又は動作完了を表す信号としてデータ端子に出力されるデータポーリング信号である
    ことを特徴とする信号処理システム。
  20. 不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムの制御方法であって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、
    複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備え、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルの状態を判定するための読出し回路と、
    前記メモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子とを備えると共に、
    前記メモリセルの記憶データを読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段を備え、
    前記プロセッサは、
    前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、
    データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、
    前記状態信号を入力するための信号端子が接続され、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、前記制御コマンド信号として前記消去コマンドを受け取ると、前記読み出し用リファレンス信号を選択的に切り換え、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力し、
    前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置から第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、消去コマンド出力時に前記第1の消去単位のメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位に対する消去コマンドを出力する
    ことを特徴とする信号処理システムの制御方法。
  21. 不揮発性半導体記憶装置と、プロセッサとを備えた信号処理システムの制御方法であって、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、
    複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備え、複数の消去単位に分割されたメモリセルアレイを備え、
    前記メモリセルの記憶データを読み出すための複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    更に、前記メモリセルの状態を判定するため前記複数の読み出し用リファレンス信号が入力される複数の読出し回路と、
    前記メモリセルを特定するためのアドレス信号、及び動作タイミングを制御するための制御信号を入力するための信号端子と、
    データの入出力、及び動作モードを設定するための制御コマンド信号を入力するための信号端子と、
    前記制御コマンド信号を入力し、内部の動作を制御するための制御回路と、
    内部動作状態が動作中又は制御コマンド受付可能状態かを表す状態信号を出力するための信号端子と、
    前記複数の読み出し用リファレンス信号を選択的に前記読出し回路へ与える読み出し用リファレンス信号選択手段とを備え、
    前記プロセッサは、
    前記不揮発性半導体記憶装置の前記アドレス信号、及び前記制御信号を出力するための信号端子と、
    データの入出力、及び前記制御コマンド信号を出力するための信号端子と、
    前記状態信号を入力するための信号端子とが接続され、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、前記制御コマンド信号として消去コマンドを受け取ると、前記複数の読出し回路を選択的に切り換えて出力し、前記状態信号を制御コマンド受付可能状態として出力し、
    前記プロセッサは、前記不揮発性半導体記憶装置から第1の消去単位の書き換え情報を読み取り、消去コマンド出力時に前記第1の消去単位のメモリセルの記憶状態を変更する必要があるとき、前記第1の消去単位とは異なる第2の消去単位に対する消去コマンドを出力する
    ことを特徴とする信号処理システムの制御方法。
  22. 前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、
    前記プロセッサは、
    前記第2の消去単位に対する書き込みコマンドを出力後、
    前記不揮発性半導体記憶装置の前記状態信号を読み取り、制御コマンド受付可能状態であれば、前記第1の消去単位を初期状態まで消去する
    ことを特徴とする信号処理システムの制御方法。
  23. 前記請求項20又は21に記載の信号処理システムの制御方法において、
    前記複数の消去単位は、互いに異なるN個(N≧2)の消去単位であって、
    前記プロセッサは、前記書き込みコマンドの出力に対し、N個の消去単位のうちの何れかの消去単位に対する書き込みコマンドを出力する
    ことを特徴とする信号処理システムの制御方法。
  24. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、
    複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、
    前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が規定値未満の回数の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の書き込み用リファレンス信号を選択し、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が前記規定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、
    前記規定値は、選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて設定される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法。
  25. 複数の記憶状態が設定可能な複数のメモリセルからなるデータ記憶領域と書き換え情報を記憶する書き換え情報記憶領域を備えるメモリセルアレイと、
    高速書き換えモード信号端子と、
    前記データ記憶領域のメモリセル記憶状態を判定するための読出し回路とを備えると共に、
    複数の読み出し用リファレンス信号を有し、
    前記複数の読み出し用リファレンス信号を用いて読み出しを行う不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法であって、
    前記データ記憶領域に第1の論理値又は第2の論理値が書き込みされた第1のデータ状態からの書き換え動作は、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満で且つ前記高速書き込みモード信号端子が有効な時、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が第1の設定値未満でない、又は、前記高速書き込みモード信号端子が無効な場合に、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値未満の時は、前記書き換え情報記憶領域に1回を加算した書き換え情報を書き込み、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、
    前記書き換え情報記憶領域の情報が第2の設定値の時は、前記データ記憶領域及び前記書き換え情報記憶領域を消去し、前記書き換え情報記憶領域に記憶された書き換え回数をもとに、前記複数の読み出し用リファレンス信号から読み出し用リファレンス信号を選択し、選択した前記読み出し用リファレンス信号を基準に、前記第1のデータ状態とは異なる第2のデータ状態に書き込みし、
    前記第1の規定値及び前記第2の規定値は選択可能な前記複数の読み出し用リファレンス信号数と関連付けられて、前記第1の規定値は前記第2の規定値よりも大きな値を設定される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法。
  26. 前記請求項24又は25に記載の不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法において、
    前記読み出し用リファレンス信号は、互いに異なる2以上の整数M個の読み出し用リファレンス信号であって、
    前記読み出し用リファレンス信号の選択は、M個の読み出し用リファレンス信号から特定の読み出し用リファレンス信号を選択し、
    データ状態は、互いに異なる2以上の整数M個のデータ状態が存在し、
    前記書き込み動作は、M個のデータ状態のうちの何れかのデータ状態に書き込みする
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の書き換え方法。
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