JPWO2011040188A1 - 注射補助具及び薬剤注射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】針先側の突出する長さを規定する補助具を注射器へ容易且つ確実に装着できるようにする。【解決手段】注射補助具(1)は、注射針(53)及び注射筒(54)を有した注射器(52)に装着するものであり、補助具本体(21)と、テーパガイド(22)とを備えている。補助具本体(21)は、注射筒(54)に係合する係合部(25)と、注射針(53)が貫通する中空部(31)と、注射針(53)の針先(53a)が突出すると共に注射針(53)を生体に穿刺する場合に皮膚に当接する針突出面(26a)を有している。テーパガイド(22)は、補助具本体(21)の中空部(31)に配置され、針突出面(26a)に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面(22b)を有している。【選択図】図7

Description

本発明は、針先を皮膚の表面より穿刺し、皮膚上層部に薬剤を注入するために用いる注射補助具及び薬剤注射装置に関する。
近年、免疫担当細胞が多く存在する皮膚上層部を標的部位として、インフルエンザワクチンを投与することにより、投与量を少なくしても、皮下投与や筋肉投与と同等の免疫獲得能が得られることが報告されている。したがって、インフルエンザワクチンを皮膚上層部に投与することにより投与量を減らすことができるので、より多くのヒトにインフルエンザワクチンを接種できる可能性がある。なお、皮膚上層部とは、皮膚のうちの表皮と真皮を指す。
皮膚上層部への薬剤の投与方法としては、単針、多針、パッチ、ガス等を用いた方法が知られている。そして、投与の安定性、信頼性、製造コストを考慮すると、皮膚上層部への投与方法としては、単針を用いた方法が最も適している。この単針を用いて皮膚上層部にワクチンを投与する方法として、古くからマントー法が知られている。マントー法は、一般的に26〜27ゲージのサイズで短ベベルの針先を有する針を皮膚に対して10〜15°程度の斜め方向から2〜5mm程度挿入して、100μL程度の薬剤を投与する方法である。
ところが、マントー法は、手技が難しく、注射を行う医者の技量に委ねられる。特に小児は投与時に動く可能性があるため、マントー法によってインフルエンザワクチンを投与することは難しい。したがって、簡便に皮膚上層部にワクチンを投与することのできるデバイスの開発が求められている。
特許文献1には、皮膚接触面を有するリミッタを注射器の針ハブに接続した注射装置が記載されている。この特許文献1に記載された注射装置のリミッタは、針管の周囲を覆う筒状に形成されており、注射針が突出する皮膚接触面を有している。このリミッタは、皮膚接触面から突出する注射針の長さ(突出長)を0.5〜3.0mmに規定し、注射針から注入された薬剤を皮膚内に投与するようにしている。
また、特許文献2には、注射針が目標とする深さより深く穿刺されることを防ぐ注射針用穿刺調整具とそれを備えた注射針組立体に関するものが記載されている。この特許文献2に開示された注射針用穿刺調整具の中には、注射針の周囲に密着し、皮膚接触面を有する注射針用穿刺調整具がある。
ところで、注射器は、バイアルから薬剤を吸引して使用されることがある。バイアルは、薬剤を液状または凍結乾燥した状態で長期保存できる薬剤保存容器である。このバイアルの開口部は、通常3〜5mm程度の厚みを有するゴム栓によって封止されている。このゴム栓は、針管を複数回刺しても薬剤を漏らさないようになっている。そのため、集団接種が多いワクチンの大半は、バイアルから吸引されている。
特許文献1に記載されたリミッタ及び特許文献2に記載された注射針用穿刺調整具は、皮膚上層部に薬剤を投与できるように注射針の突出長を短く(例えば、0.5〜3.0mm)させている。そのため、注射針がバイアルのゴム栓を貫通することが不可能になり、バイアルから薬剤を吸引して使用することができなかった。
例えば、特許文献1に開示されたリミッタを注射器の針ハブに装着する前であれば、注射器でバイアルから薬剤を吸引することが可能である。また、特許文献2に開示された注射針用穿刺調整具を注射器に装着する前であれば、注射器でバイアルから薬剤を吸引することが可能である。
特開2001−137343号公報 特開2000−37456号公報
しかしながら、バイアルから薬剤を吸引した後に、特許文献1に開示されたリミッタを注射器に装着する場合は、その装着を使用者が行うことになる。このとき、注射器の注射針をリミッタの開口に挿通することが難しく、装着作業が煩雑になってしまう。また、特許文献2に開示された注射針用穿刺調整具の注射針への装着を使用者が行う場合においても、注射針を注射針用穿刺調整具(22a)の孔(25a)に挿通することが難しく、装着作業が煩雑になってしまう。
さらに、これらの場合は、装着時に針先がリミッタや注射針用穿刺調整具の壁に触れて曲がってしまうことが考えられる。また、リミッタ等がプラスチックから形成されている場合には、リミッタ等を針先で突き刺してしまうことが考えられる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、針先側の突出する長さを規定する補助具を注射器へ容易且つ確実に装着できるようにすることを目的とする。
本発明の注射補助具は、注射針及び注射筒を有した注射器に装着して用いるものであり、補助具本体と、テーパガイドとを備えている。補助具本体は、注射筒に係合する係合部と、注射針が貫通する中空部と、注射針の針先が突出すると共に注射針を生体に穿刺する場合に皮膚に当接する針突出面を有している。テーパガイドは、補助具本体の中空部に配置され、針突出面に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面を有している。
本発明の薬剤注射装置は、注射針及び注射筒を有する注射器と、補助具本体及びテーパガイドを有する注射補助具とを備えている。注射補助具の補助具本体は、注射筒に係合する係合部と、注射針が貫通する中空部と、注射針の針先が突出すると共に注射針を生体に穿刺する場合に皮膚に当接する針突出面を有している。テーパガイドは、補助具本体の中空部に配置され、針突出面に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面を有している。
注射器に本発明の注射補助具を装着する場合には、注射器の注射針がテーパガイドに挿通されることにより、補助具本体の中空部を貫通する。テーパガイドの内面は、針突出面に向かうにつれて径が連続的に小さくなるため、注射針を簡単に挿入することができると共に確実に針先を針突出面の方向に誘導し、針突出面から突出させることができる。その結果、使用者は、注射補助具を注射器へ容易に装着することができる。
本発明の注射補助具および薬剤注射装置によれば、注射補助具を注射器へ容易且つ確実に装着することができる。
本発明の注射補助具の第1の実施の形態とキャップの側面図である。 本発明の注射補助具の第1の実施の形態とキャップの一部断面図である。 本発明の注射補助具の第1の実施の形態に係る分解図である。 本発明の注射補助具の第1の実施の形態に係る断面図である。 本発明の薬剤注射装置の一実施形態を組み立てる直前の状態を示す側面図である。 本発明の薬剤注射装置の一実施形態を組み立てた状態の断面図である。 キャップを取り外した状態の本発明の薬剤注射装置の一実施形態の断面図である。 本発明の注射補助具の第2の実施の形態の側面図である。 図9A,図9B,図9Cは本発明の注射補助具の第2の実施の形態を注射器に装着する状態を示す説明図である。 本発明の注射補助具の第3の実施の形態の側面図である。 図11A,図11B,図11Cは本発明の注射補助具の第3の実施の形態を注射器に装着する状態を示す説明図である。
以下、本発明の注射補助具および薬剤注射装置を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態
[注射補助具]
まず、本発明の注射補助具の第1の実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、注射補助具の第1の実施の形態とキャップの側面図である。図2は、注射補助具の第1の実施の形態とキャップの一部断面図である。図3は、注射補助具の分解図である。図4は、注射補助具の断面図である。
注射補助具1は、針先を皮膚の表面より穿刺して皮膚上層部に薬剤を注入する場合に、注射器52(図5参照)に装着して使用する。この注射補助具1は、着脱可能に装着されるキャップ3を有することができる。
図2に示すように、キャップ3は、有底の筒状に形成されており、可撓性を有している。このキャップ3は、注射補助具1の後述するフランジ部28に嵌合する嵌合部11と、この嵌合部11よりも径の小さい針カバー部12からなっている。注射補助具1を注射器52に装着した状態において、針カバー部12内には、後述する注射針53の針先53aが配置される(図6参照)。
キャップ3は、開放端を有しており、この開放端の端面をシール部材(不図示)で覆うことにより、注射補助具1の収納容器とすることができる。また、キャップ3は、注射補助具1を注射器52に装着するときの把持部としての機能も有している。このキャップ3の材質としては、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂を挙げることができる。
注射補助具1は、補助具本体21と、この補助具本体21内に配置されるテーパガイド22から構成されている。補助具本体21は、ベース部24と、係合部25と、調整部26と、安定部27と、フランジ部28を備えている。ベース部24は、筒状に形成されている。このベース部24の軸方向の一端には、係合部25が設けられており、他端に調整部26が設けられている。
係合部25は、円筒状に形成されている。この係合部25の軸心は、ベース部24の軸心に一致している。また、係合部25の外径は、ベース部24の外径と略等しくなっている。この係合部25には、注射器52の後述する注射筒54が嵌入により係合される。係合部25の内面25aには、周方向に連続して突出する複数の突条部29が形成されている。この突条部29は、注射筒54の外周面に当接する。
調整部26は、ベース部24の端面24aの中央部に設けられており、ベース部24の軸方向に突出する円筒状の凸部からなっている。この調整部26の軸心は、ベース部24の軸心に一致している。ベース部24及び調整部26の内部には、係合部25の筒孔に連通し、且つ、調整部26の端面で開口する中空部31が設けられている。
中空部31は、ベース部24の一端から調整部26の端面に向かうにつれて小さくなっている。この中空部31には、図4に示すように、テーパガイド22が配置されると共に、そのテーパガイド22を通って注射器52の注射針53が貫通する(図6参照)。また、中空部31を形成するベース部24の内面には、テーパガイド22の後述する段部37が当接する係止部32が設けられている。
調整部26の端面は、注射針53の針先53a(図6参照)が突出する針突出面26aになっている。針突出面26aは、調整部26の軸方向に直交する平面として形成されている。この針突出面26aは、注射針53を皮膚上層部に穿刺するときに、皮膚の表面に接触して注射針53を穿刺する深さを規定する。つまり、注射針53が皮膚上層部に穿刺される深さは、針突出面26aから突出する注射針53の長さ(以下、「突出長L」という。)によって決定される。この突出長Lについては、後で詳しく説明する。
安定部27は、ベース部24の外周面から半径方向に突出するリング片34と、このリング片34に連続してベース部24の軸方向に突出する接触片35からなっている。接触片35は、筒孔35aを有する円筒状に形成されており、筒孔35aには、調整部26が配置されている。つまり、安定部27は、調整部26の周囲を覆っている。
接触片35の端面35bは、調整部26の針突出面26aとほぼ平行な平面になっている。この端面35bは、針突出面26aから突出する注射針53の針先53aを生体に穿刺する場合に、皮膚の表面に接触する。なお、接触片35の形状は、円筒状に限定されるものではなく、例えば、中心に筒孔を有する四角柱や六角柱等の角筒状に形成してもよい。
フランジ部28は、リング片34とほぼ同一平面上にあって、接触片35の外周面から半径方向に突出するリング状に形成されている。このフランジ部28は、針突出面26aから突出する注射針53の針先53aを生体に穿刺する場合に、皮膚の表面に接触する接触面28aを有している。接触面28aは、安定部27の端面35bと略平行をなす平面である。また、フランジ部28には、キャップ3が着脱可能に嵌合される。
テーパガイド22は、SUS304、チタン、セラミックスなどの注射針53と同等又はそれよりも高い硬度を有する材料により、略円錐形の筒状に形成されている。このテーパガイド22の外面22aには、補助具本体21の係止部32に当接する段部37が設けられている。この段部37が補助具本体21の係止部32に当接することにより、テーパガイド22は、補助具本体21に対して位置決めされる。そして、外面22aと中空部31を形成する補助具本体21の内面との間に塗布される接着剤(不図示)により、テーパガイド22が補助具本体21に固着されている。
テーパガイド22の内面22bは、円形の筒孔を形成しており、係合部25側の端部から針突出面26a側の端部に向かうにつれて径が連続的に小さくなっている。このテーパガイド22の内面22bには、シリコーン樹脂やフッ素系樹脂等のコーティング剤(不図示)が塗布されている。
コーティング剤は、テーパガイド22の先端側の開口を塞ぐように塗布されることが好ましい。これにより、テーパガイド22を貫通した注射針53の針先53aに確実にコーティング剤が塗布される。コーティング剤が針先53aの表面に塗布されることにより、針先53aの粗度が平滑化される。これにより、皮膚と注射針53との間に生じる摩擦を低減することができ、穿刺時に伴う痛みを軽減させると共に皮膚への安定した穿刺を行うことができる。
[薬剤注射装置]
次に、本発明の薬剤注射装置51について、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、薬剤注射装置51を組み立てる直前の状態の側面図である。図6は、薬剤注射装置51を組み立てた状態の断面図である。
薬剤注射装置51は、注射器52と、この注射器52に装着される注射補助具1から構成されている。注射器52は、中空の注射針53と、この注射針53が取り付けられる注射筒54を備えている。
注射針53は、ISOの医療用針管の基準(ISO9626:1991/Amd.1:2001(E))で26〜33ゲージのサイズ(外径0.2〜0.45mm)のものを使用し、好ましくは30〜33ゲージのものを使用する。
注射針53の一端には、刃面を有する針先53aが設けられている。刃面における注射針53の軸方向の長さ(以下、「ベベル長B」という(図7参照))は、後述する皮膚上層部の最薄の厚さである1.4mm(成人)以下であればよい。また、ベベル長Bは、33ゲージの針管に短ベベルを形成したときのベベル長である約0.5mm以上であればよい。つまり、ベベル長Bは、0.5〜1.4mmの範囲に設定されるのが好ましい。
さらに、ベベル長Bは、皮膚上層部の最薄の厚さが0.9mm(小児)以下、すなわち、ベベル長Bが0.5〜0.9mmの範囲であればなおよい。なお、短ベベルとは、注射用針に一般的に用いられる、針の長手方向に対して18〜25°をなす刃面を指す。
注射針53の材料としては、例えば、ステンレス鋼を挙げることができるが、これに限定されるものではなく、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金その他の金属を用いることができる。また、注射針53は、ストレート針だけでなく、少なくとも一部がテーパー状となっているテーパー針を用いることができる。テーパー針としては、針先端部に比べて基端部が大きい径を有しており、その中間部分をテーパー構造とすればよい。また、注射針53の断面形状は、円形だけでなく、三角形等の多角形であってもよい。
注射筒54は、筒本体55と、この筒本体55の先端に連続する針ハブ56とを備えている。筒本体55は、円形の筒体からなっている。針ハブ56は、筒本体55よりも小さい外径の円形の筒体からなっている。この針ハブ56は、注射補助具1の係合部25に着脱可能に嵌入される。
図6に示すように、針ハブ56内には、注射針53の基端側を挿入する針挿入部56aが設けられている。この針挿入部56aに挿入された注射針53は、筒本体55内に連通する。注射針53は、針挿入部56aに注入される接着剤(不図示)により、針ハブ56に固着されている。
なお、本実施の形態の針ハブ56は、注射針53と筒本体55との間に空間が生じないよう形成されており、注射筒54に薬剤が残存し難いようになっている。そのため、皮膚上層部へワクチンを投与することで得られる抗原量を減らすという利点を損なわないようにすることができる。
筒本体55内には、ガスケット57が収納されている。筒本体55内の空間は、ガスケット57により仕切られており、注射針53に連通する一方の空間は、液室60を形成している。筒本体55内の他方の空間には、プランジャ58が配置される。このプランジャ58一端(先端部)は、ガスケット57に接続されており、プランジャ58の他端(基端部)は、筒本体55の開口(不図示)から突出している。このプランジャ58を操作することにより、ガスケット57が筒本体55内で軸方向に移動され、液室60への薬剤の吸引と、液室60に充填された薬剤の排出が行われる。
注射筒54の材質としては、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂(プラスチック)を用いてもよく、また、ステンレス、アルミニウム等の金属を用いてもよい。
[薬剤注射装置の組立方法]
次に、薬剤注射装置51の組立方法について説明する。図6に示すように、薬剤注射装置51は、注射器52に注射補助具1を装着することにより組み立てられる。注射器52に注射補助具1を装着するには、まず、注射針53を注射補助具1の係合部25側から挿入し、針ハブ56を係合部25に嵌入する。この針ハブ56の嵌入は、係合部25が筒本体55に当接することにより係止される。これにより、注射針53の針先53aが注射補助具1の調整部26に設けた針突出面26aから突出し、薬剤注射装置51の組み立てが完了する。
このとき、係合部25を貫通した注射針53は、テーパガイド22内を進行する。そのため、注射針53の軸心と調整部26の開口の中心が一致していなくても、注射針53は、テーパガイド22の内面22bに案内され、調整部26の開口に向かって進行する。したがって、注射針53は、針先53aが調整部26の開口から突出するまで注射補助具1を確実に貫通することができ、注射補助具1を注射器52へ容易に装着することができる。
また、針突出面26aから突出する注射針53の針先53aには、テーパガイド22の内面22bに塗布されたコーティング剤が付着する。したがって、薬液を採取するために注射針53がバイアルのゴム栓を貫通したときに、針先53aに塗布されたコーティング剤が剥がれてしまっても、針先53aに再びコーティング剤を塗布することができる。その結果、皮膚と注射針53との間に生じる摩擦を低減することができ、穿刺時に伴う痛みを軽減させると共に皮膚への安定した穿刺を行うことができる。
さらに、注射補助具1には、キャップ3が取り付けられている。したがって、針突出面26aから突出した注射針53の針先53aが使用者の指先等に触れないようにすることができる。なお、薬剤注射装置51を用いて皮膚上層部に注射針53を穿刺するときには、注射補助具1からキャップ3を取り外す。
[突出長]
次に、針突出面26aから突出する注射針53の長さである突出長Lについて、図7を参照して説明する。
図7は、注射補助具1からキャップ3を取り外した状態の薬剤注射装置51の断面図である。
皮膚上層部の厚みは、皮膚の表面から真皮層までの深さに相当し、概ね、0.5〜3.0mmの範囲内にある。そのため、注射針53の突出長Lが0.5〜3.0mmの範囲となるように、注射補助具1の各種寸法が設定されている。
ところで、ワクチンは一般的に上腕部に投与されるが、皮膚上層部への投与の場合には、皮膚が厚い肩周辺部、特に三角筋部が好ましい。そこで、小児19人と大人31人について、三角筋の皮膚上層部の厚みを測定した。この測定は、超音波測定装置(NP60R−UBM 小動物用高解像度用エコー、ネッパジーン(株))を用いて、超音波反射率の高い皮膚組織を造影することで行った。なお、測定値が対数正規分布となっていたため、幾何平均によってMEAN±2SDの範囲を求めた。
その結果、小児の三角筋における皮膚上層部の厚みは、0.9〜1.6mmであった。また、成人の三角筋における皮膚上層部の厚みは、遠位部で1.4〜2.6mm、中央部で1.4〜2.5mm、近位部で1.5〜2.5mmであった。以上のことから、三角筋における皮膚上層部の厚みは、小児の場合で0.9mm以上、成人の場合で1.4mm以上であることが確認された。したがって、三角筋の皮膚上層部における注射において、注射針53の突出長Lは、0.9〜1.4mmの範囲に設定することが好ましい。
突出長Lをこのように設定することで、針先53aの刃面を皮膚上層部に確実に位置させることが可能となる。その結果、刃面に開口する針孔(薬液排出口)は、刃面内のいかなる位置にあっても、皮膚上層部に位置することが可能である。なお、薬液排出口が皮膚上層部に位置しても、針先53aが皮膚上層部よりも深く刺されば、針先53a端部の側面と切開された皮膚との間から薬液が皮下に流れてしまうため、刃面が確実に皮膚上層部にあることが重要である。
なお、26ゲージよりも太い針管では、ベベル長Bを1.0mm以下にすることは難しい。したがって、注射針53の突出長Lを好ましい範囲(0.9〜1.4mm)に設定するには、26ゲージよりも細い針管を使用することが好ましい。
また、針突出面26aは、周縁から注射針53の外周面までの距離Sが1.4mm以下となるように形成し、好ましくは0.3〜1.4mmの範囲で形成する。この針突出面26aの周縁から注射針53の周面までの距離Sは、皮膚上層部へ薬剤を投与することで形成される水疱に圧力が加わることを考慮して設定している。つまり、針突出面26aは、皮膚上層部に形成される水疱よりも十分に小さく、水疱の形成を妨げない大きさに設定している。その結果、針突出面26aが注射針53の周囲の皮膚を押圧しても、投与された薬剤が漏れることを防止することができる。
[安定部及びフランジの寸法]
次に、安定部27及びフランジ部28の寸法について、図7を参照して説明する。
安定部27の端面35bは、調整部26の針突出面26aよりも僅かにベース部24側に位置している。そのため、注射針53の針先53aを生体に穿刺すると、まず、針突出面26aが皮膚の表面に接触し、その後、安定部27の端面35bが皮膚の表面に接触する。このとき、安定部27の端面35bが皮膚に接触することで薬剤注射装置51が安定し、注射針53を皮膚に対して略垂直な姿勢に保つことができる。
安定部27の端面35bは、針突出面26aと同一平面上に位置させたり、また、針突出面26aよりも注射針53の針先53a側に位置させたりしても、注射針53を皮膚に対して略垂直な姿勢に保つことができる。なお、安定部27を皮膚に押し付けた際の皮膚の盛り上がりを考慮すると、安定部27の端面35bと針突出面26aとの軸方向の距離は、1.3mm以下に設定することが好ましい。
また、安定部27の内径dは、皮膚上層部に薬液を投与したときに皮膚に形成される水疱の直径と同等であるか、それよりも大きい値に設定されている。具体的には、安定部27の内壁面から針突出面26aの周縁までの距離Tが4mm〜15mmの範囲となるように設定されている。これにより、安定部27の内壁面から水疱に圧力が印加されことによって水疱形成が阻害されることを防止することができる。
安定部27の内壁面から針突出面26aの周縁までの距離Tは、4mm以上であれば、特に上限はない。しかしながら、距離Tを大きくすると、安定部27の外径が大きくなるため、小児のように細い腕に注射針53を穿刺する場合に、安定部27の端面35b全体を皮膚に接触させることが難しくなる。そのため、距離Tは、小児の腕の細さを考慮して15mmを最大と規定することが好ましい。
針突出面26aの周縁から注射針53の外周面までの距離Sが0.3mm以上であれば、調整部26が皮膚に進入することはない。したがって、安定部27の内壁面から針突出面26aの周縁までの距離T(4mm以上)及び針突出面26aの直径(約0.3mm)を考慮すると、安定部27の内径dは9mm以上に設定することができる。
注射針53を生体に穿刺するとき、フランジ部28の接触面28aが皮膚に接触するまで安定部27を押し付ける。これにより、安定部27及び注射針53が皮膚を押圧する力を常に所定値以上に確保することができる。これにより、注射針53の針突出面26aから突出している部分(突出長Lに相当)が確実に皮膚上層部に穿刺される。
フランジ部28の接触面28aから安定部27の端面35bまでの距離(以下、「フランジ部高さ」という。)Yは、注射針53及び安定部27が適正な押圧力で皮膚を押圧し穿刺することができるようにその長さが設定されている。これにより、注射針53及び安定部27による皮膚への押圧力をフランジ部28が案内し、注射針53の針先53a(刃面)を皮膚上層部に確実に位置させることができると共に、使用者に安心感を与えることができる。なお、注射針53及び安定部27の適正な押圧力は、例えば、3〜20Nである。
フランジ部高さYは、安定部27の内径dの範囲が11〜14mmの場合に、フランジ部28の先端面から安定部27の外周面までの長さ(以下、「フランジ部長さ」という。)Xに基づいて適宜決定される。例えば、安定部27の内径dが12mmであり、フランジ部長さXが3.0mmのとき、フランジ部高さYは、2.3〜6.6mmの範囲に設定される。
[薬剤注射装置の使用方法]
次に、薬剤注射装置51の使用方法について説明する。注射針53の針先53aを生体に穿刺するには、まず、安定部27の端面35bを皮膚に対向させる。これにより、注射針53の針先53aが、穿刺する皮膚に対向される。次に、薬剤注射装置51を皮膚に対して略垂直に移動させ、針先53aを皮膚に穿刺すると共に安定部27の端面35bを皮膚に押し付ける。このとき、針突出面26aが皮膚に接触する。そのため、皮膚を平らに変形させることができ、注射針53の針先53a側を突出長Lだけ皮膚に穿刺することができる。
次に、フランジ部28の接触面28aが皮膚に接触するまで安定部27の端面35bを押し付ける。ここで、フランジ部高さYは、注射針53及び安定部27が適正な押圧力で皮膚に穿刺することができるようにその長さが設定されている。そのため、安定部27によって皮膚を押圧する力が所定の値になる。
その結果、安定部27の適正な押圧力を使用者に認識させることができ、注射針53の針先53a及び刃面を確実に皮膚上層部に位置させることができる。このように、フランジ部28が安定部27の適正な押圧力を認識させる目印となることで、使用者が安心して薬剤注射装置51を使用することができる。
また、安定部27の端面35bが皮膚に当接することで、薬剤注射装置51の姿勢が安定し、注射針53を皮膚に対して真っ直ぐに穿刺することができる。しかも、穿刺後に注射針53に生じるブレを防止することができ、薬剤の安定した投与を行うことができる。
例えば0.5mm程度のごく短い突出長Lでは、針先53aを皮膚に当接させても皮膚に刺さらない場合がある。しかし、安定部27に押し付けられた皮膚が垂直方向に押し下げられることにより、安定部27の内側の皮膚が引っ張られて皮膚に張力が加わった状態となる。そのため、注射針53の針先53aに対して皮膚が逃げ難くなる。したがって、安定部27を設けることにより、皮膚に針先53aをより刺さり易くするという効果を得ることもできる。
注射針53の針先53a側を皮膚に穿刺した後、プランジャ58を押して、ガスケット57を針ハブ56側に移動させる(図6参照)。これにより、筒本体55の液室60に充填された薬剤は、液室60から押し出され、注射針53の針孔を通って針先53aから皮膚上層部に注入される。
2.第2の実施の形態
[注射補助具]
次に、本発明の注射補助具の第2の実施の形態について、図8を参照して説明する。
図8は、注射補助具の第2の実施の形態の側面図である。
注射補助具61は、第1の実施の形態に係る注射補助具1と同様な構成を有している。この注射補助具61が注射補助具1と異なるところは、補助具本体64に装着ガイド部65を設けた点である。そのため、ここでは、装着ガイド部65について説明し、注射補助具1と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
注射補助具61は、補助具本体64と、この補助具本体64内に配置されるテーパガイド22(図3参照)を備えている。
補助具本体64は、ベース部24と、係合部25と、調整部26と、安定部27と、フランジ部28と、装着ガイド部65を有している。装着ガイド部65は、係合部25の端面に連続して設けられている。この装着ガイド部65は、係合部25の周方向に適当な間隔をあけて配置される円弧状の3つのガイド片65aからなっている。なお、図8では、ガイド片65aが2つ表示されている。
装着ガイド部65には、注射器52の筒本体55(図5参照)が嵌入される。つまり、各ガイド片65aの内側の面には、筒本体55の外周面が摺動可能に当接する。この装着ガイド部65に筒本体55が嵌入されるとき、針先53aは径が小さくなるテーパガイド22に達しない。そのため、テーパガイド22の内面22bに触れることなく、注射針53の径方向の位置決めが行われ、注射針53の軸心が、補助具本体64に設けた中空部31の軸心に一致するようになっている。
また、各ガイド片65aの先端からテーパガイド22の係合部25側の端部までの距離Kは、筒本体55の針ハブ56が突出する端面から注射針53の針先53aまでの距離Mと同じ長さ、或いは距離Mよりも長く設定されている(図9A参照)。そのため、装着ガイド部65に筒本体55が嵌入されると、注射針53がテーパガイド22内に挿入される。
本実施の形態では、装着ガイド部65を3つのガイド片65aから構成して、注射器52の筒本体55が摺動可能に嵌入されるようにした。しかしながら、本発明に係るガイド片の個数は、2つ以下であってもよく、また、4つ以上であってもよい。
[薬剤注射装置の組立方法]
次に、薬剤注射装置71の組立方法について、図9を参照して説明する。
図9Aは、注射器52の注射針53を注射補助具61のテーパガイド22に対向させた状態の説明図である。図9Bは、注射器52の筒本体55を注射補助具61の装着ガイド部65に嵌入した状態の説明図である。図9Cは、注射器52に対する注射補助具61の装着が完了した状態の説明図である。
薬剤注射装置71は、注射器52に注射補助具61を装着することにより組み立てられる。注射器52に注射補助具61を装着するには、まず、注射器52を、軸方向と交差する方向にスライドさせて、隣り合うガイド片65a間の間隙から注射針53を挿入する(図9A参照)。これにより、注射針53をテーパガイド22に簡単に対向させることができる。
次に、注射器52を軸方向に移動させて、装着ガイド部65に注射器52の筒本体55を嵌入する(図9B参照)。このとき、注射針53の針先53aがテーパガイド22内に挿入され始めると共に、注射針53の軸心が、注射補助具61の中空部31及びテーパガイド22の軸心に一致する。
続いて、注射器52の針ハブ56を注射補助具61の係合部25に嵌入する(図9C参照)。この針ハブ56の嵌入は、係合部25が筒本体55に当接することにより停止され、針ハブ56は係合部25に係止される。これにより、注射針53の針先53aが注射補助具61の調整部26に設けた針突出面26aから突出し、薬剤注射装置71の組み立てが完了する。
このとき、注射針53の軸心が調整部26の開口の中心(中空部31の軸心)に一致しているため、注射針53を調整部26の開口に向けて進行させることができる。また、注射針53をバイアルのゴム栓に貫通させたときに注射針53に撓み変形が生じていても、注射針53は、テーパガイド22の内面22bに案内されるので、調整部26の開口に向かって進行する。したがって、注射針53の針先53aが調整部26の開口を確実に貫通することができ、注射補助具61を注射器52へ容易に装着することができる。
また、薬剤注射装置71では、隣り合うガイド片65a間の間隙から注射器52の筒本体55に設けられた目盛りを視認することができる。
3.第3の実施の形態
[注射補助具]
次に、本発明の注射補助具の第3の実施の形態について、図10を参照して説明する。
図10は、注射補助具の第3の実施の形態の側面図である。
注射補助具81は、第1の実施の形態に係る注射補助具1と同様な構成を有している。この注射補助具81が注射補助具1と異なるところは、補助具本体84に装着ガイド部85を設けた点である。そのため、ここでは、装着ガイド部85について説明し、注射補助具1と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
注射補助具81は、補助具本体84と、この補助具本体84内に配置されるテーパガイド22(図3参照)を備えている。補助具本体84は、ベース部24と、係合部25と、調整部26と、安定部27と、フランジ部28と、装着ガイド部85を有している。装着ガイド部85は、係合部25の端面に連続して設けられている。この装着ガイド部85は、中心角が180度の円弧状、すなわち、円筒の半割り状に形成されている。
装着ガイド部85の内面85a(図11参照)には、注射器52における筒本体55(図5参照)の外周面が摺動可能に当接する。装着ガイド部85の内面85aに筒本体55の外周面が当接されると、注射針53の軸心が、補助具本体84に設けた中空部31の軸心に一致するようになっている。
また、装着ガイド部85の先端から係合部25の端面までの距離Nは、筒本体55の針ハブ56が突出する端面から注射針53の針先53aまでの距離Mよりも長く設定されている(図11B参照)。そのため、注射器52を軸方向に交差する方向に移動させて、筒本体55の外周面を装着ガイド部85の内面85aに当接させることができる。
本実施の形態では、装着ガイド部85を中心角が180度の円弧状に形成したが、本発明に係る装着ガイド中心角は、180度より小さくてもよい。また、本発明に係る装着ガイドの形状としては、円弧状に限定されるものではなく、例えば、筒本体55の外周面にそれぞれ線接触する3つの側板を、断面が略C字状になるように連続させて構成してもよい。
[薬剤注射装置の組立方法]
次に、薬剤注射装置91の組立方法について、図11を参照して説明する。
図11Aは、注射器52を軸方向に交差する方向に移動させて、注射補助具81に接近させる状態の説明図である。図11Bは、注射器52の筒本体55を注射補助具61における装着ガイド部85の内面85aに当接した状態の説明図である。図11Cは、注射器52に対する注射補助具81の装着が完了した状態の説明図である。
薬剤注射装置91は、注射器52に注射補助具81を装着することにより組み立てられる。注射器52に注射補助具61を装着するには、まず、注射器52を、軸方向と交差する方向にスライドさせて、注射補助具81の装着ガイド部85に接近させる(図11A参照)。
これにより、注射器52における筒本体55の外周面が装着ガイド部85の内面85aに当接し、注射針53の針先53aが係合部25に対向する(図11B参照)。このとき、注射針53の軸心が、注射補助具81の中空部31及びテーパガイド22の軸心に一致する。また、装着ガイド部85を中心角が略180度の円弧状に形成したため、注射器52が軸方向と交差する方向へずれないようにすることができる。
次に、注射器52を軸方向に移動させて、注射器52の針ハブ56を係合部25に嵌入する(図11C参照)。この針ハブ56の嵌入は、係合部25が筒本体55に当接することにより停止され、針ハブ56は係合部25に係止される。これにより、注射針53の針先53aが注射補助具81の調整部26に設けた針突出面26aから突出し、薬剤注射装置91の組み立てが完了する。
このとき、注射針53の軸心が調整部26の開口の中心(中空部31の軸心)に一致しているため、注射針53を調整部26の開口に向けて進行させることができる。また、注射針53をバイアルのゴム栓に貫通させたときに注射針53に撓み変形が生じていても、注射針53は、テーパガイド22の内面22bに案内されるので、調整部26の開口に向かって進行する。したがって、注射針53の針先53aが調整部26の開口を確実に貫通することができ、注射補助具81を注射器52へ容易に装着することができる。
また、薬剤注射装置91では、筒本体55の外周面のうち周方向の半分が露出されるため、注射器52の筒本体55に設けられた目盛りを視認することができる。
以上、本発明の注射補助具及び薬剤注射装置の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の注射補助具及び薬剤注射装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述の実施の形態では、係合部25を筒状に形成し、針ハブ56を嵌入するようにした。しかしながら、本発明に係る係合部としては、筒状に限定されるものではなく、装着する注射筒の形状及び構成に応じて適宜変更することができる。
また、上述の実施の形態では、テーパガイド22を略円錐形の筒状に形成した。しかしながら、本発明に係るテーパガイドとしては、針突出面側の端部に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面を有していればよく、外形は中空部の形状に応じて適宜形成することができる。
また、上述の実施の形態では、テーパガイド22の一端が調整部26側の開口に達するように形成した。しかしながら、本発明に係るテーパガイドとしては、調整部26側に位置する一端の開口が、調整部26側の開口と略等しい大きさであればよく、調整部26側の開口に達していなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、キャップ3が注射補助具1のベース部24、係合部25及び調整部26を覆うように形成した。しかしながら、本発明に係るキャップとしては、少なくとも調整部26を覆う形状であればよく、例えば、安定部27の接触片35に嵌合するように形成してもよい。
1,61,81…注射補助具、 3…キャップ、 21,64,84…補助具本体、 22…テーパガイド、 22a…外面、 22b…内面、 24…ベース部、 25…係合部、 26…調整部、 26a…針突出面、 27…安定部、 28…フランジ部、 29…突条部、 31…中空部、 32…係止部、 37…段部、 51,71,91…薬剤注射装置、 52…注射器、 53…注射針、 53a…針先、 54…注射筒、 55…筒本体、 56…針ハブ、 57…ガスケット、 58…プランジャ、 60…液室、65,85…装着ガイド部、 65a…ガイド片

Claims (9)

  1. 注射針及び注射筒を有した注射器に装着して用いる注射補助具であって、
    前記注射筒に係合する係合部と、前記注射針が貫通する中空部と、前記注射針の針先が突出すると共に前記注射針を生体に穿刺する場合に皮膚に当接する針突出面を有する補助具本体と、
    前記補助具本体の前記中空部に配置され、前記針突出面に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面を有するテーパガイドと、
    を備えることを特徴とする注射補助具。
  2. 前記テーパガイドは、前記注射針と同等又はそれよりも高い硬度の材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の注射補助具。
  3. 前記テーパガイドは、金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の注射補助具。
  4. 前記テーパガイドの内面には、シリコーンオイルが塗布されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注射補助具。
  5. 前記係合部に連続して設けられ、前記係合部が前記注射筒に係合する前に該注射筒に当接することより前記注射針の軸心を前記中空部の軸心に一致させる装着ガイド部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の注射補助具。
  6. 前記補助具本体の前記針突出面が形成された端部の周囲に設けられ、前記注射針を生体に穿刺する場合に皮膚と接触する安定部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の注射補助具。
  7. 前記安定部は筒状に形成されることを特徴とする請求項6に記載の注射補助具。
  8. 前記安定部の外周面に設けられ、前記注射針を生体に穿刺する場合に皮膚と接触することで前記注射針及び前記安定部の生体への押圧力を案内するフランジ部を備えることを特徴とする請求項7に記載の注射補助具。
  9. 注射針及び注射筒を有する注射器と、
    前記注射器に装着される注射補助具と、を備え、
    前記注射補助具は、
    前記注射筒に係合する係合部と、前記注射針が貫通する中空部と、前記注射針の針先が突出すると共に前記注射針を生体に穿刺する場合に皮膚に当接する針突出面を有する補助具本体と、
    前記補助具本体の前記中空部に配置され、前記針突出面に向かうにつれて径が連続的に小さくなる内面を有するテーパガイドと、
    を有することを特徴とする薬剤注射装置。
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