JPWO2011039850A1 - ステータ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減してステータ径方向における小型化を図ることができるコイルを有するステータ及びその製造方法を提供することを目的になされたものであって、断面が矩形状の導線が、つづら折り状に連続して形成されており、ステータのスロット内に、導線を、矩形の長辺がステータの径方向となるように、ステータの円周方向に複数重ねて配置したスロット内導線部と、コイルエンドに、導線を、矩形の短辺がステータの径方向となるように、ステータの径方向に複数重ねて配置した円周導線部と、スロット内導線部と円周導線部とを接続する曲げ接続部と、曲げ接続部内に形成された捻り部と、を有し、曲げ接続部には、円周導線部側に形成された第1曲げ部と、スロット導線部側に形成された第2曲げ部とが設けられている。

Description

本発明は、モータ等に使用される分布巻きステータ及びその製造方法に関する。より詳細には、断面が矩形状の導線を用いた多相コイルを有するステータ及びその製造方法に関するものである。
モータ等に使用されるステータにはコイルが備わっており、このステータコイルとして導線を波状に巻いていく波巻きコイルが知られている。この波巻きコイルとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。ここに開示された波巻きコイルは、コアの各スロットに交互に挿通される往き導体部及び還り導体部からなるスロット導体部と、スロット導体部と一体に形成されて往き導体部及び還り導体部の同一側端部を接続してコイルエンドを構成する渡り導体部とからなる各相のコイル導体を波巻きしてなり、渡り導体部は、周方向に近接する他の渡り導体部と径方向に重なる重なり部と、重なり部よりも更に軸方向へ突出する先端部とを有する回転電機の多相波巻き巻線において、渡り導体部の先端部の一端と他端とは、径方向へ渡り導体部の略径方向厚さ以上変位している。すなわち、導体を波状に巻装した波巻きコイルを複数個用意し、ピッチをずらして重ね合わせてコイルを形成している。これにより、コイルエンド部のスペースや抵抗電力損失の低減が図られている。
特開2000−069700号公報
しかしながら、上記した特許文献1には、明確に記載されていないが、複数本の波巻きコイルを単純に重ね合わせることができず、2本の波巻きコイルを順次編み込む工程が必ず必要となる。このため、生産効率が低下するという問題があった。
また、順次編み込む工程を採用しない場合には、スロット間のコイルエンド結線において、他相をまたぐので、長いコイル線を3次元的に配置しなければならず、コイルエンド結線が長くなり、コイルエンドが大きくなるという問題が生じる。
そのため、本出願人は、コイルエンドにおいて、コイルを編み込む必要をなくして、生産効率を上げることができるステータ及びコイル籠を提案した(特願2009−016549号)。
ところが、上記した提案技術では、図21に示すように、コイル籠を形成するために導線同士を重ね合わせた際に、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉し合う。そのため、レーン部が2段となってコイルエンドに無駄なスペースが生じ、ステータ径方向(バックヨーク側)へコイルが膨らんでしまい、ステータ径方向に大型化するという問題があった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減してステータ径方向における小型化を図ることができるコイルを有するステータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、断面が矩形状の導線を用いたコイルを有するステータにおいて、前記導線が、つづら折り状に連続して形成されており、前記ステータのスロット内に、前記導線を、前記矩形の長辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの円周方向に複数重ねて配置したスロット内導線部と、コイルエンドに、前記導線を、前記矩形の短辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの径方向に複数重ねて配置した円周導線部と、前記スロット内導線部と前記円周導線部とを接続する曲げ接続部と、前記曲げ接続部内に形成された捻り部と、を有し、前記曲げ接続部には、前記円周導線部側に形成された第1曲げ部と、前記スロット導線部側に形成された第2曲げ部とが設けられていることを特徴とする。
このステータでは、曲げ接続部に、円周導線部側に形成された第1曲げ部と、スロット導線部側に形成された第2曲げ部とが設けられているので、コイル同士を重ね合わせる際、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉しなくなるためレーン部を1段化することができる。これにより、ステータ径方向(バックヨーク側)へのコイルの膨らみを低減することができるため、ステータ径方向における小型化を図ることができる。
そして、スロット内において、複数のスロット内導線部を、断面の長辺側がステータの径方向となるように、円周方向で重ねることができるので、他相と干渉しない位置にスロット内導線部を配置することができるため、最小経路でスロット間を結線することができることと、コイルエンドにおいて、複数の円周導線部を、断面の短辺側がステータの円周方向で重なるように配置しているため、コイルエンドでの占有空間を最小とすることができることから、コイルエンドを小さくすることができる。
また、コイルエンドにおいて、コイルを編み込む必要がないため、生産効率を上げることもできる。
上記したステータにおいて、前記第1曲げ部における曲げ角度θ1がθ1<90°であり、前記曲げ角度θ1と前記第2曲げ部における曲げ角度θ2とが、θ1+θ2=90°の関係を満たすことが望ましい。
これにより、コイルエンドにおいて、導線の曲げ部分が干渉しないようにするとともに、コイルエンド高さを低くすることができる。従って、コイルエンドにおいて、コイルの径方向及び高さ方向の小型化を図ることができる。
なお、第1曲げ部における曲げ角度θ1は、30°≦θ1≦60°であることが好ましい。曲げ角度θ1がθ1<30°であると、スロット間における最小距離(図4に示す距離d)が大きくなりすぎて、隣接するスロットに配置されたスロット内導線部の端部に形成された捻り部と干渉する可能性が高くなり、コイルエンド高さを低減することができなくなるからである。一方、θ1>60°であると、捻り部同士が干渉するおそれはなくなるが、レーン部を1段化することが困難になるとともに、コイルエンド高さも低減することができなくなるからである。
ここで、上記したステータに備わるコイルでは、導線の曲げ接続部における曲げ方向がそれぞれのコイルエンドで逆方向になるため、コイルを重ね合わせたときに、一方のコイルエンド(例えばリード側)では曲げ接続部が交差することはないが、他方のコイルエンド(例えば反リード側)では曲げ接続部が交差することになる。
そこで、上記したステータにおいて、一方のコイルエンド側における第2曲げ部は、前記捻り部が形成された後に前記曲げ接続部をステータ側に倒し込むことにより形成されることが好ましい。
一方のコイルエンド側においては、コイルを重ね合わせたときに、曲げ接続部が交差していないから、捻り部が形成された後に曲げ接続部をステータ側に倒し込んで第2曲げ部を形成することができる。そして、曲げ接続部を倒し込むことにより、捻り部周辺に無理な力を加えることなく、導線の曲げ部分同士を離間させて干渉しないようにすることができる。これにより、導線のエナメルを損傷させることなく(絶縁性能を低下させずに)、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減することができる。
また、上記したステータにおいて、他方のコイルエンド側における第2曲げ部は、前記捻り部が形成される前に前記導線をエッジワイズ曲げすることにより形成されることが好ましい。
他方のコイルエンドでは曲げ接続部が交差するため、導線を倒し込むことができない。そのため、第2曲げ部を、捻り部が形成される前に導線をエッジワイズ曲げして形成する、つまり、導線を2段階にエッジワイズ曲げして第1曲げ部と第2曲げ部とを形成することにより、他方のコイルエンド側において、コイルを重ね合わせた際、導線の曲げ部分が干渉しないようにすることができる。これにより、他方のコイルエンドにおいても、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の別態様は、断面が矩形状の導線を用いたコイルを有するステータの製造方法において、前記導線に対して90°より小さい角度でエッジワイズ曲げを行う曲げ工程と、前記曲げ工程が実施された前記導線のうちステータのスロット内に配置される部分を捻る捻り工程と、を含み、前記曲げ工程にて、前記導線のうち少なくとも一方のコイルエンド側に位置する箇所に対して2段階にエッジワイズ曲げを行うことを特徴とする。
そして、上記したステータの製造方法において、前記曲げ工程にて、前記導線のうち一方のコイルエンド側に位置する箇所に対しては1段階のエッジワイズ曲げを行い、前記捻り工程が実施された前記導線の捻り部のうち前記一方のコイルエンド側に位置するものの端部を、倒し込む倒し込み工程をさらに含むことが望ましい。
このような方法により、上記したステータを製造することができるため、コイル同士を重ね合わせる際、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉しなくなるため、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減することができる。これにより、ステータ径方向における小型化を図ったステータを製造することができる。
また、上記したステータの製造方法において、前記捻り工程にて、前記曲げ工程が実施された複数の前記導線同士を、捻り位置を合わせて重ねた状態で同時に捻ることが望ましい。
こうすることにより、1本の導線ごとに捻る場合に比べ、コイルの生産効率を向上させることができるとともに、スロット内導線部において導線をぴったりと重ね合わせることができる。
本発明に係るステータ及びその製造方法によれば、上記した通り、コイル同士を重ね合わせる際、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉しなくなるので、ステータ径方向へのコイルの膨らみを低減することができるため、ステータ径方向における小型化を図ることができる。
曲げ加工及びクランク成形がなされた導線の材料の形状を示す図である。 導線に設けるクランク量を示す図である。 曲げ角度を決定するための、曲げ加工後の導線と捻り加工後の導線における各パラメータを示す図である。 曲げ角度に対するコイルエンド高さz及び距離dの関係を示す図である。 U相の第1導線の構成要素である導線UAXの一部分(1周目)を示す図である。 2つの導線材料の捻り位置を一致させた状態を示す図である。 2つの導線材料の捻り加工を同時に行った後の状態を示す図である。 倒し込み加工を行った後の状態を示す図である。 2つの導線材料の捻り位置を一致させた状態を示す図である。 2つの導線材料の捻り加工を同時に行った後の状態を示す図である。 U相第1組導線UACの一部分を示す図である。 図11に示すU相第1組導線UACのスロット挿入部付近をリード側(上側)から見た様子を模式的に示す図である。 左から配置された導線UA、UB、VA、VB、WA、WB、UC、UD、VC、VD、WC、WDが順次上側にくるように積み重ねた図である。 図13に示す12個の導線を巻き取っている途中の斜視図である。 図14の平面図である。 ステータにおけるスロット内導線部の配置を示す概念図である。 円周導線部付近の断面図である。 実施の形態に係るステータの斜視図である。 コイルエンドのレーン部を1段化するための変形例を示す図である。 コイルエンドのレーン部を1段化するための別の変形例を示す図である。 コイルエンドにおいて曲げ部分が干渉し合う様子を模式的に示す図である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、導線の材料を示す。図1に示すのは、U相の第1導線である導線材料UAXXである。導線材料UAXXは、所定位置で45°のエッジワイズ曲げが行われ、略「十」形状に形成されるとともに、紙面前後方向にクランク成形されている。導線材料UAXXの長さは、ほぼステータ1周分である。本実施の形態における導線UAXXの断面は、短辺が1mm、長辺が6mmの矩形状である。図1に見えているのは、長辺であり、短辺は厚みとしてある。材質は、銅であり、絶縁のためのエナメル被覆がされている。エナメル被覆の厚みは、図1のように変形されても、十分な絶縁性を保つことができるように、設定している。なお、図1は、直線状であった導線材料UAXXに対して曲げ加工及びクランク成形を行った状態を示している。
そして、導線材料UAXXの直線部分に、スロット内導線材料部SS1,SS2,・・・と、それを順次連結している円周導線部E1,E2,・・・とが形成されている。各円周導線部E1,E2,・・・は、各スロット内導線材料部SS1,SS2,・・・に対して、所定量のクランク(オフセット)が付けられている。例えば、本実施の形態に係る導線材料UAXX,UCXX(1周目相当)のクランク量は、図2に示す通りである。図2において、数値がプラスの場合はステータ径外方向にクランクが付けられており、数値がマイナスの場合はステータ径内方向にクランクが付けられていることを意味する。すなわち、図1に示す導線材料UAXXであれば、円周導線部E1,E2において、左側が紙面手前に3.5mm、右側が紙面奥に5.5mmずれており、円周導線部E3〜E7においては全域が紙面奥に5.5mmずれている。なお、導線材料UAXX,UCXXの2周目以降に相当するもの、及びV相、W相を構成する各導線材料についても、所定量のクランクが付けられている。
円周導線部Eの左側には、曲げ接続部ELが形成され、円周導線部Eの右側には、曲げ接続部ERが形成されている。すなわち、スロット内導線材料部SSと円周導線部Eとを接続するように曲げ接続部EL,ERが配置されている。
曲げ接続部EL,ERのうち、リード側に配置される円周導線部E2,E4,・・・の左右に形成されている箇所(E2L,E2R,・・・)では、一段階で45°のエッジワイズ曲げが行われている。また、曲げ接続部EL,ERのうち、反リード側に配置される円周導線部E1,E3,・・・の左右に形成されている箇所(E1L,E1R,・・・)では、二段階に45°のエッジワイズ曲げ行われている。
ここで、曲げ工程における曲げ角度について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、曲げ角度を決定するための、曲げ加工後の導線と捻り加工後の導線における各パラメータを示す図である。図4は、曲げ角度に対するコイルエンド高さz及び距離dの関係を示す図である。
曲げ角度を決定するためのパラメータには、材料パラメータと、設計パラメータと、性能設計パラメータと、性能パラメータとがある。そして、材料パラメータには、図3に示す導線幅a、及び導線厚bが含まれる。設計パラメータには、図3に示すスロット挿入部長さLs、捻り部長さLn、リード側捻り部干渉回避長さL1、反リード側捻り部干渉回避長さL2、反リード側曲げ接続部直線長さL3、リード側第1曲げ角度θ1x、及び反リード側第1曲げ角度θ1yが含まれる。性能設計パラメータには、図3に示す曲げRの大きさR、及び捻り幅cが含まれる。性能パラメータには、図3に示すコイルエンド高さz、及び距離dが含まれる。なお、距離dは、隣接するスロットに配置されたスロット内導線部の端部に形成された捻り部同士が干渉するか否かを判断するための指標となるものであり、距離dが隣接するスロット間の距離より小さければ捻り部同士の干渉が起こらないことを意味する。
導線幅aと導線厚bは、使用する導線に依存するものであり、本実施の形態では、a=6(mm)、b=1(mm)である。
スロット挿入部長さLsは、ステータ積厚に依存するものであり、本実施の形態では、Ls=50(mm)である。捻り部長さLnは、式(1)により決定される。
Figure 2011039850
c:捻り幅、h1:リード側クランク量
捻り部長さLnは、式(2)により決定される。
Figure 2011039850
a:導線幅、θ1x:リード側第1曲げ角度、R:曲げRの大きさ
反リード側捻り部干渉回避長さL2は、式(3)により決定される。
Figure 2011039850
R:曲げRの大きさ、L3:反リード側曲げ接続部直線長さ、θ2y:反リード側第2曲げ角度、h2:反リード側クランク高さ
反リード側曲げ接続部直線長さL3、曲げRの大きさR、及び捻り幅cは、必要な絶縁性能を満たす範囲でそれぞれ最小値を設定すればよく、本実施の形態では、L3=12(mm)、R=5(mm)、c=6(mm)である。
コイルエンド高さzは、式(4)により決定される。
Figure 2011039850
a:導線幅、b:導線厚、c:捻り幅、θ1x:リード側第1曲げ角度、R:曲げRの大きさ
距離dは、リード側捻り部干渉回避長さL1がL1>0の場合には式(5−1)により決定され、L1=0の場合には式(5−2)により決定される。
Figure 2011039850
a:導線幅、b:導線厚、c:捻り幅、θ1x:リード側第1曲げ角度、L1:リード側捻り部干渉回避長さ、R:曲げRの大きさ
Figure 2011039850
a:導線幅、b:導線厚、c:捻り幅、θ1x:リード側第1曲げ角度、R:曲げRの大きさ
そして、式(5−1)(5−2)からリード側第1曲げ角度θ1xを調整して、隣接するスロット間において捻り部同士が干渉しないように距離dを設定する必要がある。図4から明らかなように、第1曲げ角度θ1xが小さくなるにつれて距離dが大きくなって、隣接するスロットに配置されたスロット内導線部の端部に形成された捻り部と干渉する可能性が高くなる。そして、コイルエンド高さzは、第1曲げ角度θ1xが30°≦θ1x≦60°の場合に低くなることがわかる。このため、リード側第1曲げ角度θ1xは、30°≦θ1x≦60°とするのが好ましい。こうすることにより、隣接するスロット間において倒し込まれた捻り部同士が干渉しないようにすることができ、レーン部を1段化することができるとともに、コイルエンド高さも低減することができる。これにより、コイルエンドにおいて、コイルの径方向及び高さ方向の小型化を図ることができる。
本実施の形態では、生産効率も考慮して形状的に作りやすく、コイルエンド高さを低減することができることから、リード側第1曲げ角度θ1xは、θ1x=45°としている。また、同様の理由で、反リード側第1曲げ角度θ1yも、θ1y=45°としている。そして、第1曲げ角度θ1と第2曲げ角度θ2とは、θ1+θ2=90°の関係を満たすため、リード側第2曲げ角度θ2xは、θ2x=90°−θ1x=45°となり、反リード側第2曲げ角度θ2yは、θ2y=90°−θ1y=45°となる。
図5に、本発明のU相の第1導線の構成要素である導線UAXを示す。図5に示すのは、曲げ工程(倒し込みも含む)及び捻り工程がすべて終了した状態の導線UAXである。図1のスロット内導線材料部SSが、捻り材料部HHMと捻り材料部HHNで同じ方向に捻られて、図5において上端側の捻り部HMと、下端側の捻り部HNが形成されている。図5では、スロット内導線S2においては、スロット内導線材料部SS2が、上から見て時計回りに捻られている。また、スロット内導線S3においては、スロット内導線材料部SS3が、上から見て反時計回りに捻られている。すなわち、円周導線部E2から見ると、左端の曲がり部E2L側と、右端の曲がり部E2R側とで、捻り方向が逆向きとなっている。
このような捻り加工は、チャック爪でスロット内導線材料部SSを把持して、他の部分を固定した状態で、チャック爪を回転させるだけで、容易に捻り加工することが可能である。これにより、スロット内導線S1,S2,・・・は、図5において、短辺が見え、長辺が厚み方向に位置する。
なお、エナメル被覆の厚みは、図5のように捻り加工されても、十分な絶縁性を保つことができるように、設定している。
そして、スロット内導線材料部SSと円周導線部Eとを接続する曲げ接続部ELとERには、2つの曲げ部である、第1曲げ部EL1、第2曲げ部EL2と、第1曲げ部ER1、第2曲げ部ER2とが設けられている(図1も参照)。第1曲げ部EL1,ER1は、円周導線部E側に設けられ、第2曲げ部EL2,ER2は、スロット内導線材料部SS側に設けられている。
具体的に、リード側(図中上側)に位置する曲げ接続部ELとERには、捻り加工前に行われる曲げ加工で形成された第1曲げ部EL1,ER1、及び捻り加工後に行われる倒し込み加工で形成された第2曲げ部EL2,ER2とが設けられている。一方、反リード側(図中下側)に位置する曲げ接続部ELとERには、捻り加工前に行われる曲げ加工で形成された第1曲げ部EL1,ER1と第2曲げ部EL2,ER2とが設けられている。例えば、リード側の曲げ接続部E2Lであれば、第1曲げ部E2L1と第2曲げ部E2L2とが設けられており、反リード側の曲げ接続部E1Rであれば、第1曲げ部E1R1と第2曲げ部E1R2とが設けられている。
ここで、図1に示す導線材料UAXXから図5に示す導線UAXを形成する手順について、図6〜図10を参照しながら説明する。本実施の形態では、U相の第1導線の構成要素である導線材料UAXXと、U相の第3導線の構成要素である導線UCXXとを用いて、導線UAXと導線UCXとを形成する。
まず、図6に示すように、図1に示す形状に曲げ加工及びクランク成形された導線材料UAXXと導線材料UCXXとが捻り位置を合わせた状態で重ね合わせられる。具体的には、導線材料UAXXのスロット内導線材料部SS2と、導線材料UCXXのスロット内導線材料部SS1とが重ね合わせられる。そして、重ね合わせられたスロット内導線材料部SSを、チャック爪で把持して、他の部分を固定した状態で、チャック爪を回転させて捻る。このとき、導線材料UAXXのスロット内導線材料部SS2及び導線材料UCXXのスロット内導線材料部SS1は、図6の上方から見て時計回りに捻られる。これにより、重ね合わせられて捻り加工されたスロット内導線材料部SS2,SS1が、スロット内導線部S2,S1となり、図7において、短辺が見えるようになり、長辺が厚み方向に位置する。
次に、スロット内導線部S2,S1の上端部が、図7の下方に向かって倒し込まれる。具体的には、スロット内導線部S2,S1の上端部において、導線材料UAXXと導線材料UCXXとをそれぞれ45°で折り曲げる。このときに、リード側の第2曲げ部E2L2が形成される。これにより、導線材料UAXXと導線材料UCXXとは、図8に示すような形状となり、円周導線部E2の左側の曲げ接続部E2Lが形成される。
次いで、図9に示すように、導線材料UAXXのスロット内導線材料部SS3と、導線材料UCXXのスロット内導線材料部SS2とが重ね合わせられる。そして、重ね合わせられたスロット内導線材料部SS3,SS2を、チャック爪で把持して、他の部分を固定した状態で、チャック爪を回転させて捻る。このとき、導線材料UAXXのスロット内導線材料部SS3及び導線材料UCXXのスロット内導線材料部SS2は、図9の上方から見て反時計回りに捻られる。これにより、重ね合わせられて捻り加工されたスロット内導線材料部SS3,SS2が、スロット内導線部S3,S2となり、図10において、短辺が見えるようになり、長辺が厚み方向に位置する。
その後、上記したようなスロット内導線材料部の重ね合わせ、捻り加工、及び倒し込み加工(45°の折り曲げ加工)が、繰り返し行われる。なお、捻り加工時の捻り方向は、時計回り、反時計回り、時計回り、・・・のように、順次逆方向とされる。その結果、図5に示す導線UAX、及び導線UCXが得られる。
そして、U相の第1導線UAは、上記したようにして形成された導線UAXと導線UAYとが、それぞれ3つずつ(3周分)を各端部同士で溶接したものが、ぴったり重ね合わされて、構成されている。なお、2周目、3周目に相当する導線の始点側(左側)は、図5に示す1周目に相当する導線とは異なり、1周目に相当する導線の終点側(右側)に接続できるように曲げ加工されて水平状態になっている。溶接部分は、絶縁テープなどにより絶縁されている。また、導線の長さは、1周目より2周目、2周目より3周目の方が長くなっている。同様に、第1導線UAと1ピッチ位相をずらした第3導線UCは、導線UCXと導線UCYとが、それぞれ3つずつ(3周分)を各端部同士で溶接したものが、ぴったり重ね合わされて、構成されている。そして、第3導線UCが、第1導線UAの上に重ね合わされ、図11に示すように、U相第1組導線UACが形成される。なお、1ピッチとは、第1導線UA及び第3導線UCの1サイクルの1/2の長さである。
第1導線UAと第3導線UCとが、1ピッチずらして重ね合わされることにより、図11に示すように、矩形状のコイルが形成される。スロット内導線部UACS2は、図中下から上に向かう第1導線UAのスロット内導線部UAS2(UAS2X+UAS2Y)と、上から下に向かう第3導線UCのスロット内導線部UCS1(UCS1X+UCS1Y)とが、スロット内導線部UCS1を上にして重ね合わされた状態である。すなわち、4本の導線UAS2X,UAS2Y,UCS1X,UCS1Yが、短辺方向で重ね合わされた状態である。
このようにして第1導線UAと第3導線UCとで構成される矩形状のコイルでは、リード側において、曲げ接続部EL,ERに曲げ加工された第1曲げ部EL1,ER1と倒し込み加工された第2曲げ部EL2,ER2とが形成されているため、図12に示すように、コイルエンドで円周導線部UAEとUCEとが干渉することなくレーン部が1段化されている。図12は、図11に示すU相第1組導線UACのスロット挿入部付近をリード側(上側)から見た図である。このようにリード側において、倒し込み加工により第2曲げ部EL2,ER2を形成することができるのは、同じスロットからコイルエンドに出て行く曲げ接続部ELとERが交差しないからである。なお、倒し込み加工により、捻り部周辺に無理な力が加わることはないので、導線のエナメルを損傷させることはない。
一方、反リード側においては、曲げ接続部EL,ERに曲げ加工された第1曲げ部EL1と第2曲げ部ER2とが形成されているため、コイルエンドで円周導線部UAEとUCEとが干渉することなくレーン部が1段化されている。このように、反リード側において2段階のエッジワイズ曲げ加工を行うのは、反リード側においては、同じスロットからコイルエンドに出て行く曲げ接続部ELとERが交差するため、リード側のように倒し込み加工により第2曲げ部ER2を形成することができないからである。
このようにして、リード側及び反リード側ともに、コイルエンドで無駄なスペースが生じないようにしている。そのため、ステータ径方向(バックヨーク側)へのコイルの膨らみを低減することができるので、ステータ径方向における小型化を図ることができる。
図13に、導線UA(U相の第1導線)の上に順次、導線UB(U相の第2導線)、導線VA(V相の第1導線)、導線VB(V相の第2導線)、導線WA(W相の第1導線)、導線WB(W相の第2導線)、さらに、導線UC(U相の第3導線)、導線UD(U相の第4導線)、導線VC(V相の第3導線)、導線VD(V相の第4導線)、導線WC(W相の第3導線)、導線WD(W相の第4導線)を、1スロット分ずらしながら重ね合わせた状態を示す。すなわち、左から配置された導線UA,UB,VA,VB,WA,WB,UC,UD,VC,VD,WC,WDが順次上側にくるように、1スロット分ずらしながら積み重ねられる。すなわち、導線UAが一番下に位置し、導線WDが一番上に位置している。
図13に示す12本の導線UA,UB,VA,VB,WA,WB,UC,UD,VC,VD,WC,WDを、重ね合わせて巻き取っている状態の斜視図を図14に示す。図14の平面図を図15に示す。本実施の形態のステータは、内周にスロットを48箇所備えるので、図11に示すU相第1組導線UACは、1周目に8箇所のスロット内導線部UACS1〜UACS8を備える。同様に、U相第2組導線UBDは、1周目に8箇所のスロット内導線部UBDS1〜UBDS8を備える。同様に、V相第1組導線VACは、1周目に8箇所のスロット内導線部VACS1〜VACS8を備える。同様に、V相第2組導線VBDは、1周目に8箇所のスロット内導線部VBDS1〜VBDS8を備える。同様に、W相第1組導線WACは、1周目に8箇所のスロット内導線部WACS1〜WACS8を備える。同様に、W相第2組導線WBDは、1周目に8箇所のスロット内導線部WBDS1〜WBDS8を備える。
6個の組導線UAC、UBD、VAC、VBD、WAC、WBDの各々が、1周目に8箇所のスロット内導線部Sを備えるので、1周目に48箇所のスロット内導線部Sが形成される。48箇所のスロット内導線部Sは、1スロット分ずつずれて位置している。
図14及び図15に示すように、本実施の形態に係る三相コイルGは、6組の組導線を3周巻き取ることにより完成される。したがって、1周目のスロット内導線部S(例えば、UACS2)の外側に、2周目のスロット内導線部(例えば、UACS10)が積み重ねられ、さらに、その外側に3周目のスロット内導線部(例えば、UACS18)が積み重ねられる。すなわち、各スロット内導線部は、3段に積み重ねられる。なお、図14及び図15は、2周目を巻き終えて、3周目を巻き取り始めるタイミングを示している。
同様に、三相コイルGでは、円周導線部Eがステータ径方向に重ねられる。このため、上記した提案技術では、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉し合うため、コイルエンドに無駄なスペースが生じてステータ径方向へコイルが膨らんでしまい、コイルがステータ径方向に大きくなっていた。
これに対して、本実施の形態に係る三相コイルGでは、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉しないため、コイルエンドに無駄なスペースがなくなるのでステータ径方向へのコイルの膨らみが低減されている。このようにして、三相コイルGでは、ステータ径方向への小型化が図られている。
なお、三相コイルGの基本的な構成は、提案技術におけるコイル籠と同じあり、その詳細は特願2009−016549号に記載しているので、ここでは三相コイルGの詳細な説明は省略する。
図16に、ステータにおけるスロット内導線部の配置を概念図で示す。便宜的に、本来円周上に配置されているスロットを、直線的に配置して表示している。
スロット内導線部は、U相の第1組導線UAC(導線UA+導線UC)からなるU1相、U相の第2組導線UBD(導線UB+導線UD)からなるU2相、V相の第1組導線VAC(導線VA+導線VC)からなるV1相、V相の第2組導線VBD(導線VB+導線VD)からなるV2相、W相の第1組導線WAC(導線WA+導線WC)からなるW1相、W相の第2組導線WBD(導線WB+導線WD)からなるW2相が順次並んで配置されている。
各スロット内導線部Sには、1周目に4本のスロット内導線部Sが密着して配置されている。例えば、U1相の1周目に配置されているスロット内導線部UACS6は、図16に示すように、左側から、UAS6Y,UAS6X,UCS5Y,UCS5Xと、長辺が直径方向になるように、円周方向で順次密着して重ねられて配置されている。スロット内導線部UCS5(UCS5X+UCS5Y)は、図16に示すように上側に表れた円周導線部UCE5により、次のU1相スロットに配置されたUACS7に接続している。
また、スロット内導線部UAS6(UAS6X+UAS6Y)は、下側に隠れている円周導線部UAE6により、次のU1相スロットに配置されたUACS7に接続している。
同様に、スロット内導線部UBDS6は、左側から、4個のスロット内導線部UBS6Y,UBS6X,UDS5Y,UDS5Xが、長辺が直径方向になるように、円周方向で順次密着して重ねられて配置されている。
U2相の1周目に配置されているスロット内導線部UDS5(UDS5X+UDS5Y)は、図16に示すように上側に表れた円周導線部UDE5により、次のU1相スロットに配置されたUBDS7に接続している。
また、スロット内導線部UBS6(UBS6X+UBS6Y)は、下側に隠れている円周導線部UBE6により、次のU1相スロットに配置されたUBDS7に接続している。
図17に、円周導線部付近の断面図を示す。図17に示すように、U1相とU2相が直径方向に重ねられて配置されており、次に、V1相とV2相が直径方向に重ねられて配置されており、次に、W1相とW2相が直径方向に重ねられて配置されているので、相間絶縁紙21を装着する箇所を少なくすることができる。
V1相、V2相、W1相、W2相の導線の形状については、詳細な説明を割愛するが、V1相、V2相、W1相、W2相の捻り部は、他相と干渉しないように、また挿入しやすいように、捻り部で調整している。
三相コイルGは、図14に示すように、3周目まで巻かれて完成される。図16に示すように、U1相の1周目のスロット内導線部UACS6の外周にスロット内導線部UACS14が配置され、さらにその外周にスロット内導線部UACS22が配置される。また、U1相の1周目のスロット内導線部UACS7の外周にスロット内導線部UACS15が配置され、さらにその外周にスロット内導線部UACS23が配置される。
U2相の1周目のスロット内導線部UBDS6の外周にスロット内導線部UBDS14が配置され、さらにその外周にスロット内導線部UBDS22が配置される。また、U2相の1周目のスロット内導線部UBDS7の外周にスロット内導線部UBDS15が配置され、さらにその外周にスロット内導線部UBDS23が配置される。
図14に示すものを完全に巻き取ることにより、三相コイルGが完成する。さらに、三相コイルGに対して、分割された分割コア部材Hを、各スロット内導線部の間の空間に、外周から装着し固定する。そして、外部接続端子を固着する。これにより、図18に示すステータ10が完成する。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係るステータ10では、三相コイルGのコイルエンドに位置する曲げ接続部EL,ERに、円周導線部E側に形成された第1曲げ部EL1,ER1と、スロット導線部S側に形成された第2曲げ部EL2,ER2とが設けられているので、コイル同士を重ね合わせる際、コイルエンドにおいて導線の曲げ部分が干渉しなくなるためレーン部を1段化することができる。これにより、ステータ径方向(バックヨーク側)へのコイルの膨らみを低減することができるため、ステータ径方向における小型化を図ることができる。
そして、スロット内において、複数のスロット内導線部Sを、断面の長辺側がステータ10の径方向となるように、円周方向で重ねることができるので、他相と干渉しない位置にスロット内導線部Sを配置することができるため、最小経路でスロット間を結線することができることと、コイルエンドにおいて、複数の円周導線部Eを、断面の短辺側がステータ10の円周方向で重なるように配置しているため、コイルエンドでの占有空間を最小とすることができることから、コイルエンドを小さくすることができる。
また、コイルエンドにおいて、コイルを編み込む必要がないため、生産効率を上げることもできる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、曲げ接続部EL,ERに、2つの曲げ部EL1,EL1とEL2,ER2を設けることにより、コイルエンドにおけるレーン部の1段化を行っているが、図19に示すように、曲げ接続部に2つの曲げ部を設けずに曲げRを大きくすることによってもレーン部の1段化を行うことができる。ただし、この場合には、コイルエンド高さz及び距離dが大きくなってしまう。
また、上記した実施の形態では、リード側において、捻り加工後に行う倒し込み加工により第2曲げ部EL2,ER2を形成することにより、コイルエンドにおけるレーン部の1段化を行っているが、図20に示すように、円周導線部Eを左右に引っ張ることによってもレーン部の1段化を行うことができる。ただし、この場合には、捻り部周辺に無理な力が加わるため、導線のエナメル被覆を損傷させて絶縁性能が大幅に低下するおそれがある。
また、上記した実施の形態では、リード側における第2曲げ部EL2,ER2を捻り加工後に行う倒し込み加工により形成しているが、反リード側と同様に、第2曲げ部EL2,ER2を捻り加工前に行う曲げ加工で形成する、つまり2段階のエッジワイズ曲げにより第1曲げ部EL1,ER1と第2曲げ部EL2,ER2を形成するようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、捻り工程において、2本の導線材料を重ね合わせた状態でスロット内導線材料部を捻っているが、もちろん、1本の導線材料ごとに捻り加工を行うこともできる。
また、上記した実施の形態では、スロット内導線部Sとして、4個の矩形状導線(UASX、UASY、UCSX、UCSY)を重ねたが、導線UAと導線UCを1ピッチずらすことにより、2個(UASX、UCSX)を重ねて構成しても良い。また、導線UAと導線UCとを各々3個の導線で構成することにより、6個(UASX、UASY、UASZ、UCSX、UCSY、UCSZ)を重ねて構成しても良い。また、導線UAと導線UCとを各々4個の導線で構成することにより、6個(UASX、UASY、UASZ、UASZZ、UCSX、UCSY、UCSZ、UCSZZ)を重ねて構成しても良い。また、1個のスロット内導線部(UASX)を配置することも可能である。
また、上記した実施の形態では、捻り部HM,HNを曲面で形成しているが、段差を有する平面で形成することも可能である。
さらに、円周導線部Eを、元の導線の形状のままとしているが、プレス加工により、元の形状よりさらに薄くしても良い。円周導線部Eをプレス加工により、さらに薄くすることにより、ステータ径方向の大きさを小型化することができる。
また、上記した実施の形態では、ステータ組立をモールドする工程の説明を省略したが、図18に示すステータ組立を樹脂でモールドして、ステータとしてもよい。
10 ステータ
E 円周導線部
EL,ER 曲げ接続部
EL1,ER1 第1曲げ部
EL2,ER2 第2曲げ部
G 三相コイル
HM,HN 捻り部
S スロット内導線部
UA,UB,UC,UD U相導線
UAC U相第1組導線
UBD U相第2組導線
VA,VB,VC,VD V相導線
VAC V相第1組導線
VBD V相第2組導線
WA,WB,WC,WD W相導線
WAC W相第1組導線
WBD W相第2組導線
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、断面が矩形状の導線を用いたコイルを有するステータにおいて、前記導線が、つづら折り状に連続して形成されており、前記ステータのスロット内に、前記導線を、前記矩形の長辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの円周方向に複数重ねて配置したスロット内導線部と、コイルエンドに、前記導線を、前記矩形の短辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの径方向に複数重ねて配置した円周導線部と、前記スロット内導線部と前記円周導線部とを接続する曲げ接続部と、前記曲げ接続部内に形成された捻り部と、を有し、前記曲げ接続部には、前記円周導線部側に前記ステータの円周方向に曲げられて形成された第1曲げ部と、前記スロット導線部側に前記ステータの円周方向に曲げられて形成された第2曲げ部とが設けられていることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 断面が矩形状の導線を用いたコイルを有するステータにおいて、
    前記導線が、つづら折り状に連続して形成されており、
    前記ステータのスロット内に、前記導線を、前記矩形の長辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの円周方向に複数重ねて配置したスロット内導線部と、
    コイルエンドに、前記導線を、前記矩形の短辺が前記ステータの径方向となるように、前記ステータの径方向に複数重ねて配置した円周導線部と、
    前記スロット内導線部と前記円周導線部とを接続する曲げ接続部と、
    前記曲げ接続部内に形成された捻り部と、
    を有し、
    前記曲げ接続部には、前記円周導線部側に形成された第1曲げ部と、前記スロット導線部側に形成された第2曲げ部とが設けられている
    ことを特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載するステータにおいて、
    前記第1曲げ部における曲げ角度θ1がθ1<90°であり、
    前記曲げ角度θ1と前記第2曲げ部における曲げ角度θ2とが、θ1+θ2=90°の関係を満たす
    ことを特徴とするステータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するステータにおいて、
    一方のコイルエンド側における第2曲げ部は、前記捻り部が形成された後に前記曲げ接続部をステータ側に倒し込むことにより形成される
    ことを特徴とするステータ。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つのステータにおいて、
    他方のコイルエンド側における第2曲げ部は、前記捻り部が形成される前に前記導線をエッジワイズ曲げすることにより形成される
    ことを特徴とするステータ。
  5. 断面が矩形状の導線を用いたコイルを有するステータの製造方法において、
    前記導線に対して90°より小さい角度でエッジワイズ曲げを行う曲げ工程と、
    前記曲げ工程が実施された前記導線のうちステータのスロットに内に配置される部分を捻る捻り工程と、
    を含み、
    前記曲げ工程にて、前記導線のうち少なくとも一方のコイルエンド側に位置する箇所に対して2段階にエッジワイズ曲げを行う
    ことを特徴とするステータの製造方法。
  6. 請求項5に記載するステータの製造方法において、
    前記曲げ工程にて、前記導線のうち一方のコイルエンド側に位置する箇所に対しては1段階のエッジワイズ曲げを行い、
    前記捻り工程が実施された前記導線の捻り部のうち前記一方のコイルエンド側に位置するものの端部を、倒し込む倒し込み工程をさらに含む
    ことを特徴とするステータの製造方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載するステータの製造方法において、
    前記捻り工程にて、前記曲げ工程が実施された複数の前記導線同士を、捻り位置を合わせて重ねた状態で同時に捻る
    ことを特徴とするステータの製造方法。

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