JPWO2011016200A1 - 密閉型電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

正極板1および負極板2をセパレータ3を介して捲回または積層してなる電極群4を電池ケース5内に収容し、この電池ケース5の開口部を封口板10で封口した密閉型電池において、電極群4のいずれか一方の極板から導出されたリード11が封口板10にレーザ溶接されており、リード11と封口板10との溶接部14は、少なくともリード11の端部を跨ってライン状に形成されている。

Description

本発明は密閉型電池およびその製造方法に関し、特に、電極群から導出されたリードと封口板との接合構造に関するものである。
近年、携帯用電子機器等の駆動用電源として利用が広がっている高容量のアルカリ蓄電池に代表される水系電解液電池や、リチウムイオン電池に代表される非水系電解液電池などの密閉型電池が広く使用されている。さらに、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って、さらなる密閉型電池の高容量化が望まれている。これら密閉型電池の高容量化が進む一方で重視すべきは安全対策であり、特に密閉型電池内の内部短絡などにより急激な温度上昇が起こり熱暴走に至る恐れもあるため、安全性の向上が強く要求されている。特に、大型・高出力な密閉型電池では、熱暴走を抑えるなどの安全性を向上させる工夫が必要である。
これら密閉型電池は、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回または積層してなる電極群が電解液とともに電池ケース内に収納され、電池ケースの開口部がガスケットを介して封口板で封口された密閉構造をなしている。そして、電極群の一方の極板(例えば、正極板)から導出されたリードは、一方の外部端子を兼ねた封口板に接続され、電極群の他方の極板(例えば、負極板)から導出されたリードは、他方の外部端子を兼ねた電池ケースの内面に接続されている。なお、リードと封口板または電池ケースの内面との接続は抵抗溶接が広く用いられている。
ところで、電池ケースの開口部を封口する工程は、電極群を電池ケース内に収納した状態で、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接した後、リードを折り曲げて電池ケース内に収納し、電池ケースの開口部を封口板で密閉することにより行われる。この場合、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接する際、スパッタ(主に、リードの溶接部から離脱した金属粒子)が周囲に飛散し、この飛散したスパッタが電池ケース内の電極群に混入すると、セパレータを損傷させて内部短絡を引き起こす恐れがある。あるいは、飛散したスパッタが封口板の周縁部に取り付けられたガスケットに付着すると、電池ケースの開口部にガスケットを介して封口板をかしめ封口した際、ガスケットのかしめ封口による狭圧部がスパッタによって剪断されて、電池ケースと封口板とがスパッタを介して接触して短絡する恐れがある。
このようなスパッタの混入等による短絡の発生に対して、例えば、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接する際、飛散したスパッタが電池ケース内に混入しないように電池ケースの開口部を作製時に薄板等で覆っておく方法もあるが、完全に覆うことはできないためスパッタの混入を防ぐには十分でない。
これに対して、抵抗溶接の代わりに超音波溶接を用いて接合を行えば、抵抗溶接のような溶融は起きないので原理的にスパッタの混入を阻止することができる。しかしながら、超音波溶接による接合は抵抗溶接に比べて接合強度が劣る上に、超音波振動により封口板が防爆のための安全機構を有している場合はその機能に影響をおよぼす恐れや電極板から活物質が剥離する恐れがあるため信頼性の面で好ましくない。
リチウムイオン二次電池の正極板の集電体の材質として通常アルミニウムが使用されるため、正極板から導出されるリードもアルミニウムが用いられている。さらに、軽量化を図るために、電池ケースおよび封口板もアルミニウムが使用され始めている。この場合、リードと封口板との溶接はアルミニウム同士の接続となるが、一般にアルミニウムは鋼に比べ導電率と熱伝導率が高く、抵抗溶接には大電流を短時間通電させる必要があり、鋼の溶接に比べ抵抗溶接する際に使用する溶接棒の損耗が激しく、長期間安定した溶接が困難である。
そこで、リードと封口板との溶接には、局所的にエネルギーを集中させることができるパルス発振のYAGレーザを用いたレーザ溶接が採用されている。このレーザ溶接は、レーザ光を小さく絞り込むことができるため、抵抗溶接に比べて溶融面積を小さくすることができ、その分飛散するスパッタの量も低減することができる。
パルス発振のYAGレーザ溶接の一例としては、図6に示すように、正極板と負極板との間にセパレータを介在させた極板群41を収納する電池ケースの開口部を密閉する封口板101と、この極板群41より導出したリード111とを、レーザを用いて2点以上連続的に溶接することにより、溶接部142の引張強度を増大させて電池の信頼性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の方法としては、図7に示すように、正極板と負極板とをセパレータを介して積層した極板群から導出したリード111と封口板101との接合において、リード111の幅方向に2箇所以上、且つリード111の長手方向にも2箇所以上レーザ接合することにより、2列の溶接部142によりリード111と封口板101との接合強度を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−299099号公報 特開2007−234276号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2に記載された従来技術において、リードと封口板との接合にパルス発振のYAGレーザ溶接を用いたリチウムイオン二次電池の強度を含めた信頼性の評価を行ったところ、一定の割合で短絡に起因すると思われる発熱を生じたリチウムイオン二次電池が発生していた。本願発明者等は、内部短絡の発生の抑制を目的として、電極群から導出されたリードと封口板との溶接を種々の鋭意検討していたところ、以下のような課題があることを見出した。
この発熱の生じたリチウムイオン二次電池をさらに詳しく調べてみると、ガスケットが剪断したことによる電池ケースの開口部と封口板との短絡や、セパレータが損傷したことによる内部短絡が発生していることが確認された。そして、その短絡の原因となった異物を分析した結果、リードおよび封口板の材料であるアルミニウムが含まれていることが分かった。
このことから、極板群から導出したリードと封口板との溶接工程において、何らかの製造工程上の外部要因の変動に起因してレーザ溶接時にスパッタが飛散し、このスパッタがガスケットに付着、若しくは電池ケース内に混入したことを見出した。このスパッタは、極板群から導出したリードの位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきにより、リードの端をレーザ照射した場合に多く発生している。
従来技術におけるパルス発振のYAGレーザを用いてリードを封口板にレーザ溶接する方法を図5(a)〜(f)に示す。図5(a),(b),(c)は断面図、図5(d),(e),(f)は上面から見た平面図である。
図5(a)に示すように、リード111を封口板101に隙間が発生しないように当接させる。図5(d)に示すように、封口板101の中央付近にリード111の端部が当接するような状態で配置されている。
次に、図5(b)に示すように、リード111の表面から当接した封口板101の方向にむけてレーザ光121の照射を開始して溶融部151を形成する。図5(e)に示すように、封口板101の中央付近のリード111をレーザ溶接をして溶融部151をリード111に成形している。
次に、図5(c)に示すように、レーザ光121をリード111の幅方向に照射しながら走査して、リード111の表面のみを照射して溶融部151を形成し、その溶融部151が凝固して溶接部141を形成する。図5(f)に、封口板101の中央付近のリード111にレーザ溶接による溶融部151とその溶融部151が凝固して成形した溶接部141の位置関係を示している。
ここで、YAGレーザには、レーザ光を連続的に発振する連続発振(CW)YAGレーザと、レーザ光をパルス状に発振するパルス発振のYAGレーザとがあり、どちらにおいてもリードと封口板の溶接は可能である。しかし、パルス発振のYAGレーザの方がエネルギーを溜めて瞬間的に放出するため、平均パワーを下げることが可能である。また、パルス発振のYAGレーザの方が連続発振(CW)YAGレーザに比べ放熱が大きいために、走査中において溶接初めと最後の溶融部温度を同一にし易いことから、一般的にはパルス発振のYAGレーザが用いられる。さらにパルス発振のYAGレーザに対する説明をする。
パルス発振のYAGレーザは、本発明で使用するファイバーレーザと比較して集光性が低いため、溶接に使用される光ファイバーと集光レンズを用いた光学系での加工点におけるレーザ光のスポット径は、ファイバーレーザよりも1桁大きく、実際は0.3〜0.8mm程度であり、リード111の厚みと同じか大きい。図5(b)および図5(e)において、レーザ光121がリード111の端を照射し始めたとき、リード111の端の広い範囲において溶融部151が形成される。このときに、溶融部151の中心部は周辺に熱が逃げることができないため急激に温度が上昇し、溶融金属の一部が飛散してスパッタ131が発生する。発生したスパッタ131が大きな場合には、図5(c)および図5(f)に示すような穴開き116が発生する恐れがある。
このように、レーザ光121のスポット径がリード111の厚みよりも同じかあるいは大きなパルス発振のYAGレーザを用いて、リード111を封口板101に溶接しようとすると、照射の開始、または途中あるいは終了時に拘わらず、リード111の外側を照射するときに必ずスパッタ113が発生し、特にリード111の端を照射する場合、スパッタ131が多く発生する。そのため、図5(b)および図5(e)に示すように、リード111の表面のみにレーザ溶接を行う。このようなスパッタ113の発生を防ぐために、リード111の表面の端から端までを照射せずに、リード111の表面内の狭い範囲で安定的に溶接しようとする。すると、溶接長が短くなり接合強度が低下して、振動等によりリード111が封口板101から外れて電池としての性能を発揮できなくなってしまう。
従って、密閉型電池としての性能を確保するために溶接長を長くせざるを得ない。そのためには、リード111の端の近傍から反対側の端の近傍までレーザを照射する必要があり、リード111の位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきによって、リード111の端を照射してしまうことによりスパッタ131の発生を抑制することが困難であり、不良が多く発生してしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題を鑑みなされたもので、その主な目的は、リードと封口板とのレーザ溶接時におけるスパッタの影響を低減しながらも、穴開きや接合強度の低下のない安定した高い信頼性を有する密閉型電池を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明の密閉型電池は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層してなる電極群を電池ケース内に収容し、この電池ケースの開口部を封口板で封口した密閉型電池であって、前記電極群のいずれか一方の極板から導出されたリードが前記封口板にレーザ溶接されており、前記リードと前記封口板との溶接部は、少なくとも前記リードの端部を跨ってライン状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、リードと封口板とのレーザ溶接工程において、リードの位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきなどの製造工程上の外部要因の変動が生じても、リードと封口板との接合の強度を維持しつつリードの穴開きが無く、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができ、これにより、スパッタの混入を抑制した高い信頼性を有する密閉型電池を安定して実現することができる。
本発明の一実施の形態における密閉型電池の構成を模式的に示した断面図である。 (a)は、本発明の一実施の形態におけるレーザ接合部の断面図、(b)は、レーザ接合部の平面図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施の形態におけるリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。 (a)〜(f)は、本発明の他の実施の形態におけるリードと封口板との溶接部の構成を示した平面図である。 (a)〜(c)は、従来のパルス発振YAGレーザを用いたリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。 従来のリードを封口板にレーザ溶接した電池の構成を示した部分模式図である。 従来のリードと封口板との溶接部の構成を示した部分拡大図である。
本発明の密閉型電池は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層してなる電極群を電池ケース内に収容し、この電池ケースの開口部を封口板で封口した密閉型電池であって、電極群のいずれか一方の極板から導出されたリードが封口板にレーザ溶接されており、リードと封口板との溶接部は、少なくともリードの端部を跨ってライン状に形成されている。これにより、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができるとともに、リードと封口板との接合強度を高めることができる。その結果、リードの穴開きを抑制した高い信頼性を有する密閉型電池を安定して実現することができる。
ここで、リードは、当該リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査することによって、封口板にレーザ溶接されていることが好ましい。これにより、リードの穴開きやスパッタの発生を抑制し、リードと封口板との接合強度が高い信頼性のある密閉型電池を実現することができる。
また、溶接部の溶接幅に対する溶接長さの比が4以上であることが好ましい。これにより、接合強度の高い密閉型電池を実現できる。
また、リードおよび封口板は、アルミニウムを主成分とする材料で構成されていることが好ましい。アルミニウムを主成分とする材料は熱伝導率が高いため、冷却により過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制し、溶融部の固まりを早くすることができる。さらに、アルミニウムを主成分とする材料は導電率が高いため、集電効率がよく、軽量にも拘わらず、接合強度の向上した高い信頼性を有する密閉型電池を実現できる。
本発明の密閉型電池の製造方法は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層して電極群を形成する工程と、電極群のいずれか一方の極板に、リードの一端を接続する工程と、電極群を電池ケース内に収容する工程と、リードの他端を封口板に当接させて、リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査しながらリード側から照射することによって、リードの他端を封口板にレーザ溶接する工程と、電池ケースの開口部を封口板で封口する工程とを含み、レーザ光は、少なくとも封口板の表面から、リードの端部を跨って該リードの表面に走査される。これにより、リードと封口板との溶接時の製造工程上の外部要因の変動が生じても、リードと封口板との接合強度を維持しつつ、リードの穴開きを抑制し、かつ、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができる。その結果、スパッタの混入を低減した高い信頼性を有した密閉型電池を製造することが可能となる。
ここで、レーザ光の光源は、ファイバーレーザであることが好ましい。これにより、リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を容易に実現でき、リードの穴開きやスパッタが電池内に混入するのを抑制することが可能となる。
また、レーザ光の1秒間に走査する距離は、レーザ光のスポット径に対して2500倍以上であることが好ましい。これにより、リードの外側に配置した封口板の表面をレーザ照射する際、単位時間当りの入熱量が抑えられるため、封口板の裏側へ溶融部が貫通することなく接合強度を高くすることが可能となる。
また、レーザ光の走査速度は、リードの表面を走査するときとより、封口板の表面を走査するときの方が速いことが好ましい。これにより、熱容量が小さく温度が上昇し易い封口板表面へレーザ照射する際、入熱量が抑えられるため、封口板の裏側へ溶融部が貫通することを防ぐことが可能となる。また、同様の効果を得るために、レーザ光の出力を、リードの表面を走査するときより、封口板の表面を走査するときの方を低くしてもよい。
また、レーザ光が封口板の表面を走査する際に、封口板の表面のレーザ光が照射されている近傍に気流を吹きつけることが好ましい。これにより、封口板表面へのレーザ照射において、気流による冷却によって封口板の過度な温度上昇を抑制し、封口板の裏側へ溶融部が貫通することを防ぐことが可能となる。また、同様の効果を得るために、レーザ光が照射される封口板の表面の近傍に、封口板に対して熱伝導率の高い治具を接触させるようにしてもよい。
また、レーザ光のスポット径は、リードの厚みの1/2〜1/10であることが好ましい。これにより、レーザ光で溶接する際のスパッタの発生を大幅に低減するができ、信頼性の高い密閉型電池を製造することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図1は、本発明の一実施の形態における密閉型電池の構成を模式的に示した断面図である。図1に示すように、正極板1と負極板2とがセパレータ3を介して捲回された電極群4が、電池ケース5内に上下の絶縁板51、52で挟み込まれた状態で電解液とともに収容されている。電池ケース5の開口部は、ガスケット6を介して封口板10で封口されている。電極群4のいずれか一方の極板(例えば、正極板1)から導出されたリード11は、封口板10にレーザ溶接されている。ここで、溶接部14の一部は、リード11が位置していない箇所、すなわち封口板10の表面にも存在し、リードの表面と封口板の表面の両方に跨って存在している。
本発明の一実施形態における密閉型電池は、次のように製造される。まず、正極板1および負極板2をセパレータを介して積層または捲回して電極群4を形成した後、電極群4を上下の絶縁板51、52で挟み込んだ状態で電池ケース5内に収納する。次に、電極群4の下方の端部から導出したリード18の一端を電池ケース5内の底部に溶接後、電極群4の上方の端部から導出したリード11の他端を封口板10に当接させた状態にする。その状態で、リード11の他端を封口板10の底面にレーザ溶接を行い、溶接部14を成形する。さらに電池ケース5の開口部より非水系電解液を注液し、ガスケット6を周縁に具備した封口板10をリード11を折り曲げて載置し、電池ケース5の開口部を内側方向に折り曲げかしめ封口して電池ケース5を密閉し、密閉型電池を作製する。
図2(a)は、本発明の一実施の形態におけるレーザ接合部の断面図、図2(b)は、レーザ接合部の平面図である。図2(a)に示すように、溶接部14がリード11と封口板10とに溶け込んで接合している。また、図2(b)に示すように、溶接部14がリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って形成している。
このリード11と封口板10とのレーザ溶接について、図3(a)〜(f)を参照しながら、詳細に説明する。ここで、図3(a)〜(c)は、本発明の一実施の形態におけるリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。
図3(a)、(d)に示すように、封口板10の中央付近にリード11の端部を配置し、リード11を、封口板10との間に隙間が発生しないように封口板10に当接させる。次に、図3(b)に示すように、リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12を、リード11の幅方向に沿ってリード11が存在しない部分、すなわち封口板10表面からリード11に向かって連続的に走査する。このとき、図3(e)に示すように、封口板10表面からリード11に向かって連続的に走査し始めたときは、封口板10の表面だけに溶融部15が存在する。
さらに、図3(c)に示すように、レーザ光12をリード11の表面に沿って連続的に走査し、リード11の端部へ到達する前にレーザ光12の照射を停止する。レーザ光12が移動することにより、レーザ光12が通過してしまった溶融部15は冷却されて溶接部14となり、照射部近傍のみが溶融部15となっている。溶融部15もレーザ光12の移動と共に封口板10あるいはリード11上を移動していく。ここで、図3(f)に示すように、溶接部14はリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って形成される。
このように、リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12をリード11の端に照射したとき、溶融部15は、図5(c)に示したパルス発振のYAGレーザの溶融部151と比較して非常に狭いために、スパッタが発生し難く且つ穴開きも発生しない。このときの溶接メカニズムは、以下のとおりである。
リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12の照射を継続していくと、レーザ光12のエネルギーによりリード11自身の温度が徐々に上がり、加熱された一部では局所的に急激に溶融して溶融部15を形成する。それとともに、溶融したリード11の金属蒸気である高圧プラズマが蒸発する際の反発力により、溶融部15の表面にキーホールと呼ばれる凹みが僅かに形成される。一度キーホールが形成されると、レーザ光12がそのキーホール内で多重反射を繰り返すため、レーザ光12のエネルギーはリード11に効率良く吸収されるようになり、溶融幅や溶融深さが急激に広がっていく。
さらにキーホールが深く進むことにより、封口板10と溶接されるようになる。その後は、熱的なバランスのもと、一定の溶融幅、溶融深さでレーザ溶接が進んでいく。この場合、レーザ光12の照射のエネルギーが効率良くリード11から封口板10へと進んでいくため、リード11の端をレーザ照射した場合でもスパッタの発生が抑制される。
このように、リード11と封口板10との溶接部9は、深溶け込み型のキーホール溶接となっており、レーザ溶接に必要な溶融幅や体積も大幅に小さくなっている。さらに、キーホール溶接では、キーホール内でレーザ光12が多重反射を繰り返していくため、レーザ投入エネルギーが効率よくリード11と封口板10に吸収される。
そのため、キーホール溶接では、パルス発振のYAGレーザなどの熱伝導型の溶接(リード11に投入されたレーザエネルギーが、リード11を介して封口板10まで熱伝導することにより、溶接される)に比べて、レーザ投入エネルギーを削減することができ、発生するスパッタの絶対量を削減することができる。
本発明においては、従来のように、リード11の表面だけをレーザ溶接するのではなく、レーザ光12の走査をリード11の表面より長い位置、すなわちリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って存在するように溶接する。これにより、製造工程上の外部要因の変動(例えば、リード11の位置のばらつきやレーザ光12の照射位置のばらつきなど)が生じても、スパッタの発生に大きな要因となるリード11の端部位置のレーザ溶接に作用されることなくレーザ溶接が可能となる。その結果、レーザ溶接に伴うスパッタの発生を抑え、電池ケース内へのスパッタの混入や封口板10の周縁に具備したガスケット6へのスパッタの付着を極端に低減することができため、リード11や封口板の穴開きを抑制しつつ、接合強度の低下を抑えた信頼性の高い密閉型電池を供給することが可能になる。さらに、コスト面でも安価な装置で製造することが可能となり、特に、密閉型電池の高容量化、小型化、薄型化が進み、幅の狭いリードにも対応が可能で、接合強度を維持しつつスパッタの発生を抑制した溶接による高品質な密閉型電池を安定して製造できる。
なお、このときのレーザ光12のスポット径はリード11の厚みよりも小さい値とするが、リード11の厚みの1/2〜1/10程度が好ましい。さらには安定したキーホール溶接をするにはレーザ光12のスポット径をリード11の厚みの1/5〜1/10が好ましい。
レーザ光12のスポット径がリード11の厚みの1/2より大きくなると、溶融面積が大きくなり、加熱された部分の温度上昇が急激に進み、溶融金属が飛散してスパッタの発生の抑制が困難となる。また、レーザ光12のスポット径をリード11の厚みの1/10未満にすると、封口板10とリード11との溶接強度が損なわれ、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げた際に外れる恐れがある。
例えば、スポット径をリード11の厚みである0.2mmよりも小さい値とすることにより、溶け込み深さが深くなるキーホール溶接を実現することができる。特に、スポット径を0.04mmより小さくしてパワー密度を向上すると、有効的にキーホールが形成され、溶融面積が狭く且つ深い溶込みの溶接が可能となる。このような小さなスポット径を実現するためには、例えば、光ファイバー自身がレーザ発振器となっているファイバーレーザを用いることができる。ファイバーレーザからの拡がり角等のビーム品質が非常に優れているため、スポット径を十分に小さくすることが可能となる。本発明者らの実験においては、スポット径を0.1mmにすることができ、さらには集光光学系の改善により0.01mm程度まで小さくすることができる。
従来のパルス発振のYAGレーザでは、伝送用の光ファイバーを用いており集光性が低い。そのため、そのスポット径は通常で0.6〜0.8mmであり、リード11の厚みと同じか大きく、最小でも0.3mmであるために、リード11の端の広い範囲において溶融部15が形成され、キーホールが形成されない熱伝導型の溶接となる。
一方、キーホール溶接では、溶融部15の中心部は、周辺の熱を逃がし急激に温度の上昇がない。そのため、溶融金属の一部が飛散することがなく、スパッタの発生が抑制されるため、リード11や封口板10に穴開きが発生するのを抑制できる。従って、密閉型電池としての性能を確保するために、溶接長を長くでき、リード11の端部から反対側の端部までレーザを照射することが可能となる。その結果、リード11の広い範囲で安定的に溶接することができるため、接合強度を高めることができる。また、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げた際や、振動等によりリード11が封口板10から外れることはない。
ところで、本発明の一実施の形態におけるレーザ光12のスポット径は、リード11の厚みの1/2〜1/10程度と小さいため、溶接面積の縮小に伴う接合強度の低下が懸念される。接合強度を確保するために、溶接箇所を増やす必要があるが、複数個所をレーザ溶接すると、加熱、溶融、凝固の状態変化を繰り返すことになるため、スパッタが発生しやすくなる。加えて、溶接状態も溶接箇所によって不均一になるため、安定した接合強度が得られない。
そこで、本発明においては、スパッタが発生しない安定した接合構造を得るために、連続発振のレーザ光12を連続的に走査してリード11および封口板10の表面にライン状の溶接部14を形成する。これにより、接合強度を確保しつつ、且つスパッタ13の発生も大幅に削減することができる。
なお、溶接部14の溶接幅に対して溶接部14の溶接長は4以上にすることが望ましい。接合強度は、溶接部14の長さと幅の積、つまり溶接面積と相関があり、溶接部14の幅は基本的には小さい方が良い。従って、小さい幅でも接合強度を持たすためには、溶接部14の溶接幅に対して溶接長は4倍以上の溶接部を成形することが好ましい、これにより、封口板10とリード11との溶接強度が損なわれることなく、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げる際や振動により、リード11と封口板10との溶接部14が破損しない。
図4(a)〜(f)は、本発明の他の実施の形態におけるリードと封口板との溶接部の構成を示した平面図である。
図4(a)では、溶接開始がリード11の表面で、溶接終了は封口板10の表面となっている。また、図4(b)では、溶接開始時が封口板10の表面で、リード11の表面を照射した後、溶接終了時が溶接開始時と反対側の封口板10の表面となっている。また、図4(c)では、リード11の長手方向に平行にレーザ照射し、リード11の上側と封口板10とに跨った箇所に溶接部14が形成されている。また、図4(d)では、リード11の表面を斜めに溶接し、リード11の上側と右側の端辺を通り封口板10とに跨った箇所に溶接部14が形成されている。さらには、溶接部14は、図4(e)に示すような円形状や、図4(f)に示すような折れ曲がった形状でも構わない。また、溶接部14が、長方形、楕円、あるいは任意の図形を描いても構わない。また、レーザ光12の走査についても、封口板10の表面からリード11の表面へ向かう走査であっても、あるいは、リード11の表面から封口板10の表面へ向かう走査であっても、もしくはそれらの組合せであっても構わない。
以下、本発明の密閉型電池として、リチウムイオン二次電池に適用した実施例を説明する。
(実施例1)
正極板1は、次のようにして作製した。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを2重量部、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を2重量部を、適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に練合機にて攪拌して、正極合剤塗料を作製した。次いで、この正極合剤塗料を、厚み15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布・乾燥し、総厚みが165μmとなるようにプレスした後、スリット加工して正極板1を作製した。
また、負極板2は、次のように作製した。まず、活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを1重量部、および適量の水とともに練合機にて攪拌して、負極合剤塗料を作製した。次いで、この負極合剤塗料を、厚み10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布・乾燥後、総厚みが180μmとなるようにプレスした後、スリット加工して負極板2を作製した。
このように作製した正極板1と負極板2とを、厚み20μmのポリエチレン微多孔フィルムのセパレータ3を介して捲回して電極群4を成形し、この電極群4を絶縁板51、52で挟み込まれた状態で電池ケース5内に収容した。次いで、電極群4の負極板2の端部から導出したリード18の一端を電池ケース5内の底部に抵抗溶接を行った。さらに、電極群4の正極板1から導出されたアルミニウム箔からなるリード11をアルミニウム板からなる封口板10に当接させた状態で、レーザ光12を連続照射して、リード11を封口板10に溶接した。ここで、リード11の厚みは0.15mm、幅は4mmで、封口板10の直径は16.8mm、リード11とを接合する部分の厚みは0.4mmで、レーザ光のスポット径は0.02mmであった。レーザ光は、図3(b)に示すように、封口板10の表面から照射を開始し、図3(c)に示すように、リード11の右端より僅かに左側で照射を終了した。その結果、溶接部14の溶融幅が0.25mm、溶融長が2.2mm、封口板10の表面の溶融長が0.2mmの溶接部14が形成された。
次に、電池ケース5内に非水電解液を注液した後、リード11を折り曲げて、封口板10を電池ケース5の開口部に配置し、電池ケース5の開口部を、ガスケット6を介して封口板10でかしめ封口して、リチウムイオン二次電池を作製し、これを実施例1とした。
(比較例1)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、リード111と封口板101の溶接を、図5(b)〜(c)に示すように、スポット径が0.4mmのパルスYAGレーザを用いてリチウムイオン二次電池を作製し、これを比較例1とした。
リードと封口板の溶接部を観察すると、実施例1では、レーザ溶接時に発生するスパッタが目視において全く観察されなかった。また、封口板10やリード11の表面を詳しく観察した結果、スパッタの付着は全くなく、且つ溶接部14に穴開きも無かった。このときのリード11と封口板10との接合強度は約23Nであった。一方、比較例1では、レーザ溶接時にスパッタ131の発生が目視で多く観察され、リード111および封口板101にもスパッタ131の付着が多く見られ、且つ溶接部141に穴開き161が発生していた。このときのリード11と封口板10との接合強度は約19Nであった。
実施例1と比較例1を比較すると、溶接自体はどちらもできており、電流の取出しは可能であるが、実施例1ではスパッタの発生がなく、信頼性の高い密閉型電池が得られた。
(実施例2)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、リード11の幅が2mmであり、溶接部14が、図4(b)に示したように、リード11の表面および両端より外側の封口板10の表面に位置していること以外は、実施例1と同様のレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製し、これを実施例2とした。
(比較例2)
スポット径が0.4mmのパルスYAGレーザを用いること以外は、実施例2と同様にレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製し、これを比較例2とした。
リードと封口板の溶接部を観察すると、実施例2では、レーザ溶接時に発生するスパッタを観察したところ、目視においてスパッタは全く観察されなかった。また、封口板10やリード11の表面を詳しく観察した結果、スパッタの付着は全く無く、且つ溶接部14に穴開きも無かった。このときのリード11と封口板10との接合強度は約22Nであった。一方、比較例2では、レーザ溶接時にはスパッタ131の発生が目視で多く観察され、リード111および封口板101にもスパッタ131の付着が多く見られ、且つ溶接部141に穴開き161が発生していた。このときのリード11と封口板10との接合強度は約13Nであった。
実施例2と比較例2を比較すると、実施例2では、スパッタの発生が無く、密閉型電池の製造過程でスパッタがガスケットに付着したり、あるいは電池ケース内に混入することを抑制が可能であった。さらに、実施例2では、実施例1と同様の2mmの溶接長さのため、接合強度においても同じ強度が得られている。比較例2では、穴開きのため、比較例1よりも接合強度が低下している。リード11の幅が小さくても、実施例2によれば接合強度を維持しつつスパッタの発生を抑制することができた。
(実施例3)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、溶接部14の溶融幅を0.4mm、溶融長さを1.6mmとした以外は、実施例1と同様のレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、接合強度が約15Nと安定した溶接強度が得られた。このことから、ライン状の溶接部14の溶接幅に対する溶接長の比を4以上にすることが望ましい。
接合強度は溶接部14の長さと溶接幅の積、つまり溶接面積と相関がある。溶接幅を一定とすると、溶接長さと相関がある。溶接幅はレーザ光12の照射時の溶融面積に依存するが、この溶融面積が小さい方がスパッタの発生が抑えられるため、溶接幅は基本的には小さい方が良い。しかし、溶接幅が小さすぎると接合強度の確保が難しくなるため、溶接幅と溶接長さの比が最適な領域が存在し、4以上が望ましい。
(実施例4)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、スポット径が0.02mmのレーザ光12の1秒間に走査する距離を10〜500mmに変えて、実施例1と同様のレ−ザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、1秒間に走査する距離が50mm以上になると、すなわち、レーザ光12のスポット径に対して1秒間に走査する距離を2500倍以上にするとスパッタの発生が見られなかった。一方、2500倍未満の走査する距離でレーザ溶接するとスパッタの発生が見られ且つ溶接幅が大きくなった。
レーザ光12のスポット径に対して1秒間に走査する距離を2500倍より小さいと、単位時間当たりの入熱量が多くなるため溶融面積が広くなり、その表面からスパッタが発生し易くなるためだと考えられる。レーザ溶接を行う際にスパッタの発生はレーザ光のスポット径と進む距離に大きな関係があり、レーザ光のスポット径に対して1秒間に走査する距離が2500倍以上であることが好ましい。
(実施例5)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v1と、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v2とを変えて、実施例1と同様のレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v1を100mm/秒、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v2を50mm/秒としたときのスパッタを観察したところ、何れの組合せにおいてもスパッタの発生は見られなかった。このことから、リード11の表面を走査するときと比較して封口板10の表面を走査するときにレーザ光の走査速度を速くすることが好ましい。
(実施例6)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の出力p1と、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の出力p2と変えて、実施例1と同様のレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の出力p1を150〜500W、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の出力p2を500Wとしたときのスパッタを観察したところ、p1、p2共に500Wの組合せのときのみスパッタの僅かな発生が見られた。このことから、リード11の表面を走査するときと比較して封口板10の表面を走査するときにレーザ光の出力を小さくすることが好ましい。
(実施例7)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、レーザ光12を照射している封口板10の表面近傍に窒素ガスを直径が2mmのノズル先端から10L/分の流量で吹き付け、且つレーザ光12の走査速度を50mm/秒として、実施例1と同様にレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、リードと封口板の溶接部を観察すると、スパッタの発生は見られなかった。また、雰囲気ガスをヘリウムとアルゴンガスに変更して同様の溶接を行った結果、スパッタの発生は同様に見られなかった。レーザ光が走査する近傍のリード表面に雰囲気ガスの気流を吹付け、気流による冷却によって封口板10およびリード11の部分の過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制できる。
(実施例8)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、図3(e)に示した溶融部15の周辺の封口板10にアルミニウム製の板からなる治具を面接触させて、且つレーザ光の走査速度を50mm/秒として、実施例1と同様にレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、リードと封口板の溶接部を観察すると、スパッタの発生は見られなかった。また、封口板10に接触させる治具の金属を銅およびタングステンに変更して同様のレーザ溶接を行った結果、スパッタの発生は同様に見られなかった。レーザ光12が走査する近傍の封口板10の表面に熱伝導率の高い金属製の治具を面接触させることで封口板10の部分の過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制できる。
以上、本発明を好適な実施の形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施の形態において、リード11と封口板10とは同じアルミニウム材を例に説明したが、異種金属からなるリード11及び封口板10であっても勿論構わない。また、リード11が溶接された封口板10は、電池ケース5にかしめ封口される以外に、電池ケース5の開口部に溶接により封口されたものであってもよい。
なお、本発明が適用される密閉型電池は、その種類に特に制限はなく、リチウムイオン二次電池の他、ニッケル水素蓄電池等にも適用することができる。また、円筒形二次電池に限らず、角形二次電池にも適応し得る。さらには、一次電池にも適用し得る。さらに、電極群は、正極板及び負極板をセパレータを介して捲回されたものに限らず、積層されたものでもよい。また、一次・二次電池に限らず、その他のデバイスにおける薄板の重ね合わせ溶接への適用も可能である。
本発明によれば、安定した高い信頼性を有する密閉型電池を実現でき、携帯機器等の駆動用電源として有用である。
1 正極板
2 負極板
3 セパレータ
4 電極群
5 電池ケース
6 ガスケット
10 封口板
11 リード
12 レーザ光
14 溶接部
15 溶融部
18 リード
51、52 絶縁板
本発明は密閉型電池およびその製造方法に関し、特に、電極群から導出されたリードと封口板との接合構造に関するものである。
近年、携帯用電子機器等の駆動用電源として利用が広がっている高容量のアルカリ蓄電池に代表される水系電解液電池や、リチウムイオン電池に代表される非水系電解液電池などの密閉型電池が広く使用されている。さらに、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って、さらなる密閉型電池の高容量化が望まれている。これら密閉型電池の高容量化が進む一方で重視すべきは安全対策であり、特に密閉型電池内の内部短絡などにより急激な温度上昇が起こり熱暴走に至る恐れもあるため、安全性の向上が強く要求されている。特に、大型・高出力な密閉型電池では、熱暴走を抑えるなどの安全性を向上させる工夫が必要である。
これら密閉型電池は、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回または積層してなる電極群が電解液とともに電池ケース内に収納され、電池ケースの開口部がガスケットを介して封口板で封口された密閉構造をなしている。そして、電極群の一方の極板(例えば、正極板)から導出されたリードは、一方の外部端子を兼ねた封口板に接続され、電極群の他方の極板(例えば、負極板)から導出されたリードは、他方の外部端子を兼ねた電池ケースの内面に接続されている。なお、リードと封口板または電池ケースの内面との接続は抵抗溶接が広く用いられている。
ところで、電池ケースの開口部を封口する工程は、電極群を電池ケース内に収納した状態で、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接した後、リードを折り曲げて電池ケース内に収納し、電池ケースの開口部を封口板で密閉することにより行われる。この場合、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接する際、スパッタ(主に、リードの溶接部から離脱した金属粒子)が周囲に飛散し、この飛散したスパッタが電池ケース内の電極群に混入すると、セパレータを損傷させて内部短絡を引き起こす恐れがある。あるいは、飛散したスパッタが封口板の周縁部に取り付けられたガスケットに付着すると、電池ケースの開口部にガスケットを介して封口板をかしめ封口した際、ガスケットのかしめ封口による狭圧部がスパッタによって剪断されて、電池ケースと封口板とがスパッタを介して接触して短絡する恐れがある。
このようなスパッタの混入等による短絡の発生に対して、例えば、電極群から導出されたリードを封口板に抵抗溶接する際、飛散したスパッタが電池ケース内に混入しないように電池ケースの開口部を作製時に薄板等で覆っておく方法もあるが、完全に覆うことはできないためスパッタの混入を防ぐには十分でない。
これに対して、抵抗溶接の代わりに超音波溶接を用いて接合を行えば、抵抗溶接のような溶融は起きないので原理的にスパッタの混入を阻止することができる。しかしながら、超音波溶接による接合は抵抗溶接に比べて接合強度が劣る上に、超音波振動により封口板が防爆のための安全機構を有している場合はその機能に影響をおよぼす恐れや電極板から活物質が剥離する恐れがあるため信頼性の面で好ましくない。
リチウムイオン二次電池の正極板の集電体の材質として通常アルミニウムが使用されるため、正極板から導出されるリードもアルミニウムが用いられている。さらに、軽量化を図るために、電池ケースおよび封口板もアルミニウムが使用され始めている。この場合、リードと封口板との溶接はアルミニウム同士の接続となるが、一般にアルミニウムは鋼に比べ導電率と熱伝導率が高く、抵抗溶接には大電流を短時間通電させる必要があり、鋼の溶接に比べ抵抗溶接する際に使用する溶接棒の損耗が激しく、長期間安定した溶接が困難である。
そこで、リードと封口板との溶接には、局所的にエネルギーを集中させることができるパルス発振のYAGレーザを用いたレーザ溶接が採用されている。このレーザ溶接は、レーザ光を小さく絞り込むことができるため、抵抗溶接に比べて溶融面積を小さくすることができ、その分飛散するスパッタの量も低減することができる。
パルス発振のYAGレーザ溶接の一例としては、図6に示すように、正極板と負極板との間にセパレータを介在させた極板群41を収納する電池ケースの開口部を密閉する封口板101と、この極板群41より導出したリード111とを、レーザを用いて2点以上連続的に溶接することにより、溶接部142の引張強度を増大させて電池の信頼性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の方法としては、図7に示すように、正極板と負極板とをセパレータを介して積層した極板群から導出したリード111と封口板101との接合において、リード111の幅方向に2箇所以上、且つリード111の長手方向にも2箇所以上レーザ接合することにより、2列の溶接部142によりリード111と封口板101との接合強度を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−299099号公報 特開2007−234276号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2に記載された従来技術において、リードと封口板との接合にパルス発振のYAGレーザ溶接を用いたリチウムイオン二次電池の強度を含めた信頼性の評価を行ったところ、一定の割合で短絡に起因すると思われる発熱を生じたリチウムイオン二次電池が発生していた。本願発明者等は、内部短絡の発生の抑制を目的として、電極群から導出されたリードと封口板との溶接を種々の鋭意検討していたところ、以下のような課題があることを見出した。
この発熱の生じたリチウムイオン二次電池をさらに詳しく調べてみると、ガスケットが剪断したことによる電池ケースの開口部と封口板との短絡や、セパレータが損傷したことによる内部短絡が発生していることが確認された。そして、その短絡の原因となった異物を分析した結果、リードおよび封口板の材料であるアルミニウムが含まれていることが分かった。
このことから、極板群から導出したリードと封口板との溶接工程において、何らかの製造工程上の外部要因の変動に起因してレーザ溶接時にスパッタが飛散し、このスパッタがガスケットに付着、若しくは電池ケース内に混入したことを見出した。このスパッタは、極板群から導出したリードの位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきにより、リードの端をレーザ照射した場合に多く発生している。
従来技術におけるパルス発振のYAGレーザを用いてリードを封口板にレーザ溶接する方法を図5(a)〜(f)に示す。図5(a),(b),(c)は断面図、図5(d),(e),(f)は上面から見た平面図である。
図5(a)に示すように、リード111を封口板101に隙間が発生しないように当接させる。図5(d)に示すように、封口板101の中央付近にリード111の端部が当接するような状態で配置されている。
次に、図5(b)に示すように、リード111の表面から当接した封口板101の方向にむけてレーザ光121の照射を開始して溶融部151を形成する。図5(e)に示すように、封口板101の中央付近のリード111をレーザ溶接をして溶融部151をリード111に成形している。
次に、図5(c)に示すように、レーザ光121をリード111の幅方向に照射しながら走査して、リード111の表面のみを照射して溶融部151を形成し、その溶融部151が凝固して溶接部141を形成する。図5(f)に、封口板101の中央付近のリード111にレーザ溶接による溶融部151とその溶融部151が凝固して成形した溶接部141の位置関係を示している。
ここで、YAGレーザには、レーザ光を連続的に発振する連続発振(CW)YAGレーザと、レーザ光をパルス状に発振するパルス発振のYAGレーザとがあり、どちらにおいてもリードと封口板の溶接は可能である。しかし、パルス発振のYAGレーザの方がエネルギーを溜めて瞬間的に放出するため、平均パワーを下げることが可能である。また、パルス発振のYAGレーザの方が連続発振(CW)YAGレーザに比べ放熱が大きいために、走査中において溶接初めと最後の溶融部温度を同一にし易いことから、一般的にはパルス発振のYAGレーザが用いられる。さらにパルス発振のYAGレーザに対する説明をする。
パルス発振のYAGレーザは、本発明で使用するファイバーレーザと比較して集光性が低いため、溶接に使用される光ファイバーと集光レンズを用いた光学系での加工点におけるレーザ光のスポット径は、ファイバーレーザよりも1桁大きく、実際は0.3〜0.8mm程度であり、リード111の厚みと同じか大きい。図5(b)および図5(e)において、レーザ光121がリード111の端を照射し始めたとき、リード111の端の広い範囲において溶融部151が形成される。このときに、溶融部151の中心部は周辺に熱が逃げることができないため急激に温度が上昇し、溶融金属の一部が飛散してスパッタ131が発生する。発生したスパッタ131が大きな場合には、図5(c)および図5(f)に示すような穴開き116が発生する恐れがある。
このように、レーザ光121のスポット径がリード111の厚みよりも同じかあるいは大きなパルス発振のYAGレーザを用いて、リード111を封口板101に溶接しようとすると、照射の開始、または途中あるいは終了時に拘わらず、リード111の外側を照射するときに必ずスパッタ113が発生し、特にリード111の端を照射する場合、スパッタ131が多く発生する。そのため、図5(b)および図5(e)に示すように、リード111の表面のみにレーザ溶接を行う。このようなスパッタ113の発生を防ぐために、リード111の表面の端から端までを照射せずに、リード111の表面内の狭い範囲で安定的に溶接しようとする。すると、溶接長が短くなり接合強度が低下して、振動等によりリード111が封口板101から外れて電池としての性能を発揮できなくなってしまう。
従って、密閉型電池としての性能を確保するために溶接長を長くせざるを得ない。そのためには、リード111の端の近傍から反対側の端の近傍までレーザを照射する必要があり、リード111の位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきによって、リード111の端を照射してしまうことによりスパッタ131の発生を抑制することが困難であり、不良が多く発生してしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題を鑑みなされたもので、その主な目的は、リードと封口板とのレーザ溶接時におけるスパッタの影響を低減しながらも、穴開きや接合強度の低下のない安定した高い信頼性を有する密閉型電池を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明の密閉型電池は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層してなる電極群を電池ケース内に収容し、この電池ケースの開口部を封口板で封口した密閉型電池であって、前記電極群のいずれか一方の極板から導出されたリードが前記封口板にレーザ溶接されており、前記リードと前記封口板との溶接部は、少なくとも前記リードの端部を跨ってライン状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、リードと封口板とのレーザ溶接工程において、リードの位置のばらつきやレーザの照射位置のばらつきなどの製造工程上の外部要因の変動が生じても、リードと封口板との接合の強度を維持しつつリードの穴開きが無く、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができ、これにより、スパッタの混入を抑制した高い信頼性を有する密閉型電池を安定して実現することができる。
本発明の一実施の形態における密閉型電池の構成を模式的に示した断面図である。 (a)は、本発明の一実施の形態におけるレーザ接合部の断面図、(b)は、レーザ接合部の平面図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施の形態におけるリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。 (a)〜(f)は、本発明の他の実施の形態におけるリードと封口板との溶接部の構成を示した平面図である。 (a)〜(c)は、従来のパルス発振YAGレーザを用いたリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。 従来のリードを封口板にレーザ溶接した電池の構成を示した部分模式図である。 従来のリードと封口板との溶接部の構成を示した部分拡大図である。
本発明の密閉型電池は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層してなる電極群を電池ケース内に収容し、この電池ケースの開口部を封口板で封口した密閉型電池であって、電極群のいずれか一方の極板から導出されたリードが封口板にレーザ溶接されており、リードと封口板との溶接部は、少なくともリードの端部を跨ってライン状に形成されている。これにより、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができるとともに、リードと封口板との接合強度を高めることができる。その結果、リードの穴開きを抑制した高い信頼性を有する密閉型電池を安定して実現することができる。
ここで、リードは、当該リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査することによって、封口板にレーザ溶接されていることが好ましい。これにより、リードの穴開きやスパッタの発生を抑制し、リードと封口板との接合強度が高い信頼性のある密閉型電池を実現することができる。
また、溶接部の溶接幅に対する溶接長さの比が4以上であることが好ましい。これにより、接合強度の高い密閉型電池を実現できる。
また、リードおよび封口板は、アルミニウムを主成分とする材料で構成されていることが好ましい。アルミニウムを主成分とする材料は熱伝導率が高いため、冷却により過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制し、溶融部の固まりを早くすることができる。さらに、アルミニウムを主成分とする材料は導電率が高いため、集電効率がよく、軽量にも拘わらず、接合強度の向上した高い信頼性を有する密閉型電池を実現できる。
本発明の密閉型電池の製造方法は、正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層して電極群を形成する工程と、電極群のいずれか一方の極板に、リードの一端を接続する工程と、電極群を電池ケース内に収容する工程と、リードの他端を封口板に当接させて、リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査しながらリード側から照射することによって、リードの他端を封口板にレーザ溶接する工程と、電池ケースの開口部を封口板で封口する工程とを含み、レーザ光は、少なくとも封口板の表面から、リードの端部を跨って該リードの表面に走査される。これにより、リードと封口板との溶接時の製造工程上の外部要因の変動が生じても、リードと封口板との接合強度を維持しつつ、リードの穴開きを抑制し、かつ、レーザ溶接時におけるスパッタの発生を大幅に低減することができる。その結果、スパッタの混入を低減した高い信頼性を有した密閉型電池を製造することが可能となる。
ここで、レーザ光の光源は、ファイバーレーザであることが好ましい。これにより、リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を容易に実現でき、リードの穴開きやスパッタが電池内に混入するのを抑制することが可能となる。
また、レーザ光の1秒間に走査する距離は、レーザ光のスポット径に対して2500倍以上であることが好ましい。これにより、リードの外側に配置した封口板の表面をレーザ照射する際、単位時間当りの入熱量が抑えられるため、封口板の裏側へ溶融部が貫通することなく接合強度を高くすることが可能となる。
また、レーザ光の走査速度は、リードの表面を走査するときとより、封口板の表面を走査するときの方が速いことが好ましい。これにより、熱容量が小さく温度が上昇し易い封口板表面へレーザ照射する際、入熱量が抑えられるため、封口板の裏側へ溶融部が貫通することを防ぐことが可能となる。また、同様の効果を得るために、レーザ光の出力を、リードの表面を走査するときより、封口板の表面を走査するときの方を低くしてもよい。
また、レーザ光が封口板の表面を走査する際に、封口板の表面のレーザ光が照射されている近傍に気流を吹きつけることが好ましい。これにより、封口板表面へのレーザ照射において、気流による冷却によって封口板の過度な温度上昇を抑制し、封口板の裏側へ溶融部が貫通することを防ぐことが可能となる。また、同様の効果を得るために、レーザ光が照射される封口板の表面の近傍に、封口板に対して熱伝導率の高い治具を接触させるようにしてもよい。
また、レーザ光のスポット径は、リードの厚みの1/2〜1/10であることが好ましい。これにより、レーザ光で溶接する際のスパッタの発生を大幅に低減するができ、信頼性の高い密閉型電池を製造することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図1は、本発明の一実施の形態における密閉型電池の構成を模式的に示した断面図である。図1に示すように、正極板1と負極板2とがセパレータ3を介して捲回された電極群4が、電池ケース5内に上下の絶縁板51、52で挟み込まれた状態で電解液とともに収容されている。電池ケース5の開口部は、ガスケット6を介して封口板10で封口されている。電極群4のいずれか一方の極板(例えば、正極板1)から導出されたリード11は、封口板10にレーザ溶接されている。ここで、溶接部14の一部は、リード11が位置していない箇所、すなわち封口板10の表面にも存在し、リードの表面と封口板の表面の両方に跨って存在している。
本発明の一実施形態における密閉型電池は、次のように製造される。まず、正極板1および負極板2をセパレータを介して積層または捲回して電極群4を形成した後、電極群4を上下の絶縁板51、52で挟み込んだ状態で電池ケース5内に収納する。次に、電極群4の下方の端部から導出したリード18の一端を電池ケース5内の底部に溶接後、電極群4の上方の端部から導出したリード11の他端を封口板10に当接させた状態にする。その状態で、リード11の他端を封口板10の底面にレーザ溶接を行い、溶接部14を成形する。さらに電池ケース5の開口部より非水系電解液を注液し、ガスケット6を周縁に具備した封口板10をリード11を折り曲げて載置し、電池ケース5の開口部を内側方向に折り曲げかしめ封口して電池ケース5を密閉し、密閉型電池を作製する。
図2(a)は、本発明の一実施の形態におけるレーザ接合部の断面図、図2(b)は、レーザ接合部の平面図である。図2(a)に示すように、溶接部14がリード11と封口板10とに溶け込んで接合している。また、図2(b)に示すように、溶接部14がリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って形成している。
このリード11と封口板10とのレーザ溶接について、図3(a)〜(f)を参照しながら、詳細に説明する。ここで、図3(a)〜(c)は、本発明の一実施の形態におけるリードと封口板とのレーザ溶接工程を示した断面図、(d)〜(f)は、その平面図である。
図3(a)、(d)に示すように、封口板10の中央付近にリード11の端部を配置し、リード11を、封口板10との間に隙間が発生しないように封口板10に当接させる。次に、図3(b)に示すように、リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12を、リード11の幅方向に沿ってリード11が存在しない部分、すなわち封口板10表面からリード11に向かって連続的に走査する。このとき、図3(e)に示すように、封口板10表面からリード11に向かって連続的に走査し始めたときは、封口板10の表面だけに溶融部15が存在する。
さらに、図3(c)に示すように、レーザ光12をリード11の表面に沿って連続的に走査し、リード11の端部へ到達する前にレーザ光12の照射を停止する。レーザ光12が移動することにより、レーザ光12が通過してしまった溶融部15は冷却されて溶接部14となり、照射部近傍のみが溶融部15となっている。溶融部15もレーザ光12の移動と共に封口板10あるいはリード11上を移動していく。ここで、図3(f)に示すように、溶接部14はリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って形成される。
このように、リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12をリード11の端に照射したとき、溶融部15は、図5(c)に示したパルス発振のYAGレーザの溶融部151と比較して非常に狭いために、スパッタが発生し難く且つ穴開きも発生しない。このときの溶接メカニズムは、以下のとおりである。
リード11の厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光12の照射を継続していくと、レーザ光12のエネルギーによりリード11自身の温度が徐々に上がり、加熱された一部では局所的に急激に溶融して溶融部15を形成する。それとともに、溶融したリード11の金属蒸気である高圧プラズマが蒸発する際の反発力により、溶融部15の表面にキーホールと呼ばれる凹みが僅かに形成される。一度キーホールが形成されると、レーザ光12がそのキーホール内で多重反射を繰り返すため、レーザ光12のエネルギーはリード11に効率良く吸収されるようになり、溶融幅や溶融深さが急激に広がっていく。
さらにキーホールが深く進むことにより、封口板10と溶接されるようになる。その後は、熱的なバランスのもと、一定の溶融幅、溶融深さでレーザ溶接が進んでいく。この場合、レーザ光12の照射のエネルギーが効率良くリード11から封口板10へと進んでいくため、リード11の端をレーザ照射した場合でもスパッタの発生が抑制される。
このように、リード11と封口板10との溶接部9は、深溶け込み型のキーホール溶接となっており、レーザ溶接に必要な溶融幅や体積も大幅に小さくなっている。さらに、キーホール溶接では、キーホール内でレーザ光12が多重反射を繰り返していくため、レーザ投入エネルギーが効率よくリード11と封口板10に吸収される。
そのため、キーホール溶接では、パルス発振のYAGレーザなどの熱伝導型の溶接(リード11に投入されたレーザエネルギーが、リード11を介して封口板10まで熱伝導することにより、溶接される)に比べて、レーザ投入エネルギーを削減することができ、発生するスパッタの絶対量を削減することができる。
本発明においては、従来のように、リード11の表面だけをレーザ溶接するのではなく、レーザ光12の走査をリード11の表面より長い位置、すなわちリード11の表面と封口板10の表面の両方に跨って存在するように溶接する。これにより、製造工程上の外部要因の変動(例えば、リード11の位置のばらつきやレーザ光12の照射位置のばらつきなど)が生じても、スパッタの発生に大きな要因となるリード11の端部位置のレーザ溶接に作用されることなくレーザ溶接が可能となる。その結果、レーザ溶接に伴うスパッタの発生を抑え、電池ケース内へのスパッタの混入や封口板10の周縁に具備したガスケット6へのスパッタの付着を極端に低減することができため、リード11や封口板の穴開きを抑制しつつ、接合強度の低下を抑えた信頼性の高い密閉型電池を供給することが可能になる。さらに、コスト面でも安価な装置で製造することが可能となり、特に、密閉型電池の高容量化、小型化、薄型化が進み、幅の狭いリードにも対応が可能で、接合強度を維持しつつスパッタの発生を抑制した溶接による高品質な密閉型電池を安定して製造できる。
なお、このときのレーザ光12のスポット径はリード11の厚みよりも小さい値とするが、リード11の厚みの1/2〜1/10程度が好ましい。さらには安定したキーホール溶接をするにはレーザ光12のスポット径をリード11の厚みの1/5〜1/10が好ましい。
レーザ光12のスポット径がリード11の厚みの1/2より大きくなると、溶融面積が大きくなり、加熱された部分の温度上昇が急激に進み、溶融金属が飛散してスパッタの発生の抑制が困難となる。また、レーザ光12のスポット径をリード11の厚みの1/10未満にすると、封口板10とリード11との溶接強度が損なわれ、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げた際に外れる恐れがある。
例えば、スポット径をリード11の厚みである0.2mmよりも小さい値とすることにより、溶け込み深さが深くなるキーホール溶接を実現することができる。特に、スポット径を0.04mmより小さくしてパワー密度を向上すると、有効的にキーホールが形成され、溶融面積が狭く且つ深い溶込みの溶接が可能となる。このような小さなスポット径を実現するためには、例えば、光ファイバー自身がレーザ発振器となっているファイバーレーザを用いることができる。ファイバーレーザからの拡がり角等のビーム品質が非常に優れているため、スポット径を十分に小さくすることが可能となる。本発明者らの実験においては、スポット径を0.1mmにすることができ、さらには集光光学系の改善により0.01mm程度まで小さくすることができる。
従来のパルス発振のYAGレーザでは、伝送用の光ファイバーを用いており集光性が低い。そのため、そのスポット径は通常で0.6〜0.8mmであり、リード11の厚みと同じか大きく、最小でも0.3mmであるために、リード11の端の広い範囲において溶融部15が形成され、キーホールが形成されない熱伝導型の溶接となる。
一方、キーホール溶接では、溶融部15の中心部は、周辺の熱を逃がし急激に温度の上昇がない。そのため、溶融金属の一部が飛散することがなく、スパッタの発生が抑制されるため、リード11や封口板10に穴開きが発生するのを抑制できる。従って、密閉型電池としての性能を確保するために、溶接長を長くでき、リード11の端部から反対側の端部までレーザを照射することが可能となる。その結果、リード11の広い範囲で安定的に溶接することができるため、接合強度を高めることができる。また、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げた際や、振動等によりリード11が封口板10から外れることはない。
ところで、本発明の一実施の形態におけるレーザ光12のスポット径は、リード11の厚みの1/2〜1/10程度と小さいため、溶接面積の縮小に伴う接合強度の低下が懸念される。接合強度を確保するために、溶接箇所を増やす必要があるが、複数個所をレーザ溶接すると、加熱、溶融、凝固の状態変化を繰り返すことになるため、スパッタが発生しやすくなる。加えて、溶接状態も溶接箇所によって不均一になるため、安定した接合強度が得られない。
そこで、本発明においては、スパッタが発生しない安定した接合構造を得るために、連続発振のレーザ光12を連続的に走査してリード11および封口板10の表面にライン状の溶接部14を形成する。これにより、接合強度を確保しつつ、且つスパッタ13の発生も大幅に削減することができる。
なお、溶接部14の溶接幅に対して溶接部14の溶接長は4以上にすることが望ましい。接合強度は、溶接部14の長さと幅の積、つまり溶接面積と相関があり、溶接部14の幅は基本的には小さい方が良い。従って、小さい幅でも接合強度を持たすためには、溶接部14の溶接幅に対して溶接長は4倍以上の溶接部を成形することが好ましい、これにより、封口板10とリード11との溶接強度が損なわれることなく、封口板10を電池ケースの開口部に載置するためリード11を折り曲げる際や振動により、リード11と封口板10との溶接部14が破損しない。
図4(a)〜(f)は、本発明の他の実施の形態におけるリードと封口板との溶接部の構成を示した平面図である。
図4(a)では、溶接開始がリード11の表面で、溶接終了は封口板10の表面となっている。また、図4(b)では、溶接開始時が封口板10の表面で、リード11の表面を照射した後、溶接終了時が溶接開始時と反対側の封口板10の表面となっている。また、図4(c)では、リード11の長手方向に平行にレーザ照射し、リード11の上側と封口板10とに跨った箇所に溶接部14が形成されている。また、図4(d)では、リード11の表面を斜めに溶接し、リード11の上側と右側の端辺を通り封口板10とに跨った箇所に溶接部14が形成されている。さらには、溶接部14は、図4(e)に示すような円形状や、図4(f)に示すような折れ曲がった形状でも構わない。また、溶接部14が、長方形、楕円、あるいは任意の図形を描いても構わない。また、レーザ光12の走査についても、封口板10の表面からリード11の表面へ向かう走査であっても、あるいは、リード11の表面から封口板10の表面へ向かう走査であっても、もしくはそれらの組合せであっても構わない。
以下、本発明の密閉型電池として、リチウムイオン二次電池に適用した実施例を説明する。
(実施例1)
正極板1は、次のようにして作製した。まず、活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電材としてアセチレンブラックを2重量部、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を2重量部を、適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に練合機にて攪拌して、正極合剤塗料を作製した。次いで、この正極合剤塗料を、厚み15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布・乾燥し、総厚みが165μmとなるようにプレスした後、スリット加工して正極板1を作製した。
また、負極板2は、次のように作製した。まず、活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを1重量部、および適量の水とともに練合機にて攪拌して、負極合剤塗料を作製した。次いで、この負極合剤塗料を、厚み10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布・乾燥後、総厚みが180μmとなるようにプレスした後、スリット加工して負極板2を作製した。
このように作製した正極板1と負極板2とを、厚み20μmのポリエチレン微多孔フィルムのセパレータ3を介して捲回して電極群4を成形し、この電極群4を絶縁板51、52で挟み込まれた状態で電池ケース5内に収容した。次いで、電極群4の負極板2の端部から導出したリード18の一端を電池ケース5内の底部に抵抗溶接を行った。さらに、電極群4の正極板1から導出されたアルミニウム箔からなるリード11をアルミニウム板からなる封口板10に当接させた状態で、レーザ光12を連続照射して、リード11を封口板10に溶接した。ここで、リード11の厚みは0.15mm、幅は4mmで、封口板10の直径は16.8mm、リード11とを接合する部分の厚みは0.4mmで、レーザ光のスポット径は0.02mmであった。レーザ光は、図3(b)に示すように、封口板10の表面から照射を開始し、図3(c)に示すように、リード11の右端より僅かに左側で照射を終了した。その結果、溶接部14の溶融幅が0.25mm、溶融長が2.2mm、封口板10の表面の溶融長が0.2mmの溶接部14が形成された。
次に、電池ケース5内に非水電解液を注液した後、リード11を折り曲げて、封口板10を電池ケース5の開口部に配置し、電池ケース5の開口部を、ガスケット6を介して封口板10でかしめ封口して、リチウムイオン二次電池を作製し、これを実施例1とした。
(比較例1)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、リード111と封口板101の溶接を、図5(b)〜(c)に示すように、スポット径が0.4mmのパルスYAGレーザを用いてリチウムイオン二次電池を作製し、これを比較例1とした。
リードと封口板の溶接部を観察すると、実施例1では、レーザ溶接時に発生するスパッタが目視において全く観察されなかった。また、封口板10やリード11の表面を詳しく観察した結果、スパッタの付着は全くなく、且つ溶接部14に穴開きも無かった。このときのリード11と封口板10との接合強度は約23Nであった。一方、比較例1では、レーザ溶接時にスパッタ131の発生が目視で多く観察され、リード111および封口板101にもスパッタ131の付着が多く見られ、且つ溶接部141に穴開き161が発生していた。このときのリード11と封口板10との接合強度は約19Nであった。
実施例1と比較例1を比較すると、溶接自体はどちらもできており、電流の取出しは可能であるが、実施例1ではスパッタの発生がなく、信頼性の高い密閉型電池が得られた。
(実施例2)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、リード11の幅が2mmであり、溶接部14が、図4(b)に示したように、リード11の表面および両端より外側の封口板10の表面に位置していること以外は、実施例1と同様のレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製し、これを実施例2とした。
(比較例2)
スポット径が0.4mmのパルスYAGレーザを用いること以外は、実施例2と同様にレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製し、これを比較例2とした。
リードと封口板の溶接部を観察すると、実施例2では、レーザ溶接時に発生するスパッタを観察したところ、目視においてスパッタは全く観察されなかった。また、封口板10やリード11の表面を詳しく観察した結果、スパッタの付着は全く無く、且つ溶接部14に穴開きも無かった。このときのリード11と封口板10との接合強度は約22Nであった。一方、比較例2では、レーザ溶接時にはスパッタ131の発生が目視で多く観察され、リード111および封口板101にもスパッタ131の付着が多く見られ、且つ溶接部141に穴開き161が発生していた。このときのリード11と封口板10との接合強度は約13Nであった。
実施例2と比較例2を比較すると、実施例2では、スパッタの発生が無く、密閉型電池の製造過程でスパッタがガスケットに付着したり、あるいは電池ケース内に混入することを抑制が可能であった。さらに、実施例2では、実施例1と同様の2mmの溶接長さのため、接合強度においても同じ強度が得られている。比較例2では、穴開きのため、比較例1よりも接合強度が低下している。リード11の幅が小さくても、実施例2によれば接合強度を維持しつつスパッタの発生を抑制することができた。
(実施例3)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、溶接部14の溶融幅を0.4mm、溶融長さを1.6mmとした以外は、実施例1と同様のレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、接合強度が約15Nと安定した溶接強度が得られた。このことから、ライン状の溶接部14の溶接幅に対する溶接長の比を4以上にすることが望ましい。
接合強度は溶接部14の長さと溶接幅の積、つまり溶接面積と相関がある。溶接幅を一定とすると、溶接長さと相関がある。溶接幅はレーザ光12の照射時の溶融面積に依存するが、この溶融面積が小さい方がスパッタの発生が抑えられるため、溶接幅は基本的には小さい方が良い。しかし、溶接幅が小さすぎると接合強度の確保が難しくなるため、溶接幅と溶接長さの比が最適な領域が存在し、4以上が望ましい。
(実施例4)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、スポット径が0.02mmのレーザ光12の1秒間に走査する距離を10〜500mmに変えて、実施例1と同様のレ−ザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、1秒間に走査する距離が50mm以上になると、すなわち、レーザ光12のスポット径に対して1秒間に走査する距離を2500倍以上にするとスパッタの発生が見られなかった。一方、2500倍未満の走査する距離でレーザ溶接するとスパッタの発生が見られ且つ溶接幅が大きくなった。
レーザ光12のスポット径に対して1秒間に走査する距離を2500倍より小さいと、単位時間当たりの入熱量が多くなるため溶融面積が広くなり、その表面からスパッタが発生し易くなるためだと考えられる。レーザ溶接を行う際にスパッタの発生はレーザ光のスポット径と進む距離に大きな関係があり、レーザ光のスポット径に対して1秒間に走査する距離が2500倍以上であることが好ましい。
(実施例5)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v1と、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v2とを変えて、実施例1と同様のレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v1を100mm/秒、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の走査速度v2を50mm/秒としたときのスパッタを観察したところ、何れの組合せにおいてもスパッタの発生は見られなかった。このことから、リード11の表面を走査するときと比較して封口板10の表面を走査するときにレーザ光の走査速度を速くすることが好ましい。
(実施例6)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の出力p1と、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の出力p2と変えて、実施例1と同様のレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、封口板10の表面を走査するときのレーザ光12の出力p1を150〜500W、リード11の表面を走査するときのレーザ光12の出力p2を500Wとしたときのスパッタを観察したところ、p1、p2共に500Wの組合せのときのみスパッタの僅かな発生が見られた。このことから、リード11の表面を走査するときと比較して封口板10の表面を走査するときにレーザ光の出力を小さくすることが好ましい。
(実施例7)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、レーザ光12を照射している封口板10の表面近傍に窒素ガスを直径が2mmのノズル先端から10L/分の流量で吹き付け、且つレーザ光12の走査速度を50mm/秒として、実施例1と同様にレーザ溶接を行い、リチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、リードと封口板の溶接部を観察すると、スパッタの発生は見られなかった。また、雰囲気ガスをヘリウムとアルゴンガスに変更して同様の溶接を行った結果、スパッタの発生は同様に見られなかった。レーザ光が走査する近傍のリード表面に雰囲気ガスの気流を吹付け、気流による冷却によって封口板10およびリード11の部分の過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制できる。
(実施例8)
実施例1と同様に作製した電極群4を用い、図3(e)に示した溶融部15の周辺の封口板10にアルミニウム製の板からなる治具を面接触させて、且つレーザ光の走査速度を50mm/秒として、実施例1と同様にレーザ溶接を行いリチウムイオン二次電池を作製した。
その結果、リードと封口板の溶接部を観察すると、スパッタの発生は見られなかった。また、封口板10に接触させる治具の金属を銅およびタングステンに変更して同様のレーザ溶接を行った結果、スパッタの発生は同様に見られなかった。レーザ光12が走査する近傍の封口板10の表面に熱伝導率の高い金属製の治具を面接触させることで封口板10の部分の過度な温度上昇を抑えてスパッタの発生を抑制できる。
以上、本発明を好適な実施の形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施の形態において、リード11と封口板10とは同じアルミニウム材を例に説明したが、異種金属からなるリード11及び封口板10であっても勿論構わない。また、リード11が溶接された封口板10は、電池ケース5にかしめ封口される以外に、電池ケース5の開口部に溶接により封口されたものであってもよい。
なお、本発明が適用される密閉型電池は、その種類に特に制限はなく、リチウムイオン二次電池の他、ニッケル水素蓄電池等にも適用することができる。また、円筒形二次電池に限らず、角形二次電池にも適応し得る。さらには、一次電池にも適用し得る。さらに、電極群は、正極板及び負極板をセパレータを介して捲回されたものに限らず、積層されたものでもよい。また、一次・二次電池に限らず、その他のデバイスにおける薄板の重ね合わせ溶接への適用も可能である。
本発明によれば、安定した高い信頼性を有する密閉型電池を実現でき、携帯機器等の駆動用電源として有用である。
1 正極板
2 負極板
3 セパレータ
4 電極群
5 電池ケース
6 ガスケット
10 封口板
11 リード
12 レーザ光
14 溶接部
15 溶融部
18 リード
51、52 絶縁板

Claims (12)

  1. 正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層してなる電極群を電池ケース内に収容し、この電池ケースの開口部を封口板で封口した密閉型電池であって、
    前記電極群のいずれか一方の極板から導出されたリードが前記封口板にレーザ溶接されており、
    前記リードと前記封口板との溶接部は、少なくとも前記リードの端部を跨ってライン状に形成されている、密閉型電池。
  2. 前記リードは、該リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査することによって、前記封口板にレーザ溶接されている、請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記溶接部の溶接幅に対する溶接長さの比が4以上である、請求項1に記載の密閉型電池。
  4. 前記リードおよび封口板をは、アルミニウムを主成分とする材料で構成されている、請求項1に記載の密閉型電池。
  5. 正極板および負極板をセパレータを介して捲回または積層して電極群を形成する工程と、
    前記電極群のいずれか一方の極板に、リードの一端を接続する工程と、
    前記電極群を電池ケース内に収容する工程と、
    前記リードの他端を封口板に当接させて、前記リードの厚みよりも小さいスポット径を有するレーザ光を連続的に走査しながら前記リード側から照射することによって、前記リードの他端を前記封口板にレーザ溶接する工程と、
    電池ケースの開口部を前記封口板で封口する工程と
    を含み、
    前記レーザ光は、少なくとも前記封口板の表面から、前記リードの端部を跨って該リードの表面に走査される、密閉型電池の製造方法。
  6. 前記レーザ光の光源は、ファイバーレーザである、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
  7. 前記レーザ光の1秒間に走査する距離は、前記レーザ光のスポット径に対して2500倍以上である、請求項6に記載の密閉型電池の製造方法。
  8. 前記レーザ光の走査速度は、前記リードの表面を走査するときより、前記封口板の表面を走査するときの方が速い、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
  9. 前記レーザ光の出力は、前記リードの表面を走査するときより、前記封口板の表面を走査するときの方が低い、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
  10. 前記レーザ光が前記封口板の表面を走査する際に、前記封口板の表面の前記レーザ光が照射されている近傍に気流を吹きつける、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
  11. 前記レーザ光が照射される前記封口板の表面近傍に、前記封口板に対して熱伝導率の高い治具を接触させる、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
  12. 前記レーザ光のスポット径は、前記リードの厚みの1/2〜1/10である、請求項5に記載の密閉型電池の製造方法。
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