JP2008103672A - コンデンサおよびコンデンサの製造方法 - Google Patents

コンデンサおよびコンデンサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した極板と集電板との接合部を備え、大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサを提供することにある。
【解決手段】陽極板1及び陰極板2の端部1a、2aが、多孔質絶縁層3から突出した状態で、陽極板1及び陰極板2が多孔質絶縁層3を介して配置されたコンデンサ素子4と、内側に間隙部12aを有する突出部12が形成された集電板10、11とを用意し、多孔質絶縁層3から突出した極板端部1a、2aを、集電板10、11の主面に当接しながら、突出部12を局所的に加熱することによって、極板端部1a、2aと集電板10、11とを接合するもので、極板端部1a、2aは、突出部12が溶融して生成された溶融部材によって集電板10、11に溶接されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサおよびコンデンサの製造方法に関し、特に低抵抗で大電流を放電できる集電構造を有するコンデンサおよびコンデンサの製造方法に関する。
近年、コンデンサは、駆動用電源として用いられており、重要なキーデバイスの1つとしてその開発が進められ、さらに高容量化・高出力化に向けた開発が活発化している。
駆動用電源として用いられるコンデンサには、大きな出力電流が要求される。このため、コンデンサの構造、特に、集電構造に工夫を加えたコンデンサの構造が提案されている。
例えば、集電板を電極体の全面に亘って接合したタブレス集電構造は、電気抵抗を小さくすることができるので、大電流を取り出すことができる。しかし、タブレス集電を行うためには、陰極電極および陽極電極の端部をそれぞれ集電板に確実に接合させなければならない。
図12(a)〜(e)は、特許文献1に記載された集電構造を示した図で、(a)は集電板110の斜視図、(b)は(a)のXIb−XIbに沿った集電板110の断面図、(c)は集電板110とコンデンサ素子との接合部の断面図である。また、図12(d)は他の集電板120の斜視図、(e)は
集電板120とコンデンサ素子との接合部の断面図である。
図12(a)、(b)に示すように、集電板110の一部に、表面から裏面側へ凹む凹部110aが形成されている。そして、図12(c)に示すように、コンデンサの電極体の端部130aを集電板110の凹部110aに押し当てて、コンデンサ素子の端部130aを折曲させた後、この折曲した部位に集電板110の表面側からレーザを照射することによって、集電板120とコンデンサ素子とが接合されている。この方法によれば、コンデンサ素子の端部130aを集電板110に押圧・折曲するだけで接合が可能になるため、コンデンサ素子を集電板110に位置合わせする必要がなく、簡単に接合することができる。
また、凹部110aを形成する代わりに、図12(d)に示すように、集電板110に、貫通孔120aを形成しておく方法もある。この場合、図12(e)に示すように、コンデンサのコンデンサ素子の端部130aを集電板120に当接させた後、溶融した金属121を貫通孔120aに流し込むことによって、貫通孔120aが形成されていた箇所において、コンデンサ素子の端部130aを集電板120に接合することができる。この方法によれば、コンデンサ素子の端部130aを押圧・折曲する必要がないため、コンデンサ素子に負荷のかからない接合を行うことができる。
特開2000−315632号公報
集電板110に凹部110aを形成して接合を行う方法は、コンデンサの大容量化や小型化を図る上で、以下のような問題がある。
すなわち、電極体を構成する集電体が薄箔化されると、集電体の機械的強度が低下してしまうので、電極体の端部を押圧しても電極体の端部が均一に折曲しなくなってしまう。コンデンサではアルミニウムからなる集電板を用いる場合が多いが、厚みが、例えば50μm以下になると、アルミニウムからなる集電板を押圧したときにコンデンサ素子の端部に歪みが生じ、その歪みに起因して集電板が破損してしまうおそれがある。
また、集電板110に貫通孔120aを形成して接合を行う方法は、量産工程に適用する場合、以下のような問題がある。
すなわち、接合時に、溶融した金属121が貫通孔120aからコンデンサ素子側へ混入すると、セパレータが溶融して陽極板と陰極板との間に短絡が発生するおそれがある。また、照射エネルギー(例えば、レーザ光や電子ビーム等)を貫通孔120a周縁に照射した際、貫通孔120a周縁で散乱した散乱光が電極体または集電体に照射されると、集電体または電極体が損傷し、その結果、接合強度が低下する等、接合部の信頼性が低下するおそれがある。然るに、集電体等への損傷が生じないよう、集電体に照射すべき照射エネルギーを制御することは困難である。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、集電体をコンデンサ素子に強固に接合でき、大電流を放電可能なコンデンサを提供することにある。
本発明に係わるコンデンサの製造方法は、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して配置されたコンデンサ素子を備えたコンデンサの製造方法であって、少なくとも一方の極性の前記極板の端部が多孔質絶縁層から突出した状態で、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して配置されたコンデンサ素子を用意する工程(a)と、一の主面に内側に間隙部を有する突出部が形成された集電板を用意する工程(b)と、多孔質絶縁層から突出した極板の端部を集電板の他の主面に当接する工程(c)と、突出部を局所的に加熱することによって、極板の端部と集電板とを接合する工程(d)とを有し、工程(d)において、極板の端部は、突出部が溶融して生成された溶融部材によって集電板に溶接されることを特徴とする。
なお、上記工程(d)において、極板の端部は、突出部が溶融して生成された溶融部材が、間隙部を通り極板の端部に導かれることによって集電板に溶接されることが好ましい。
このような方法により、突出部が溶融して生成された溶融部材を、間隙部を通って極板端部に速やかに導くことができるので、極板端部の接合部を、均一かつ確実に溶接することができる。また、極板が当接していない集電板の部位でも、集電板が溶融して生成された溶融部材は、間隙部内において界面張力により保持されるため、集電板からの落下を防ぐことができる。これにより、安定した極板端部と集電板との接合部を備え、大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサを実現することができる。
ある好適な実施形態において、上記突出部は、集電板の一の主面上を放射状に形成されている。ここで、電極体は、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して捲回された構成をなしていることが好ましい。
また、ある好適な実施形態において、上記突出部は、集電板の一の主面上を陽極板及び陰極板の積層方向に平行に形成されている。ここで、電極体は、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して積層された構成をなしていることが好ましい。
このような構成により、多孔質絶縁層から突出した極板端部が、突出部が集電板の一の主面上を延びる方向と概ね直交した状態で、集電板の他の主面に当接するため、極板端部を集電板に確実に溶接することができる。
また、上記突出部は、平板からなる集電板をプレス加工することによって、間隙部を設けた状態で一体的に形成されていることが好ましい。これにより、内側に間隙部を有する突出部を容易に形成することができる。
また、上記突出部は、該突出部の高さが、集電板の厚みよりも大きく形成されていることが好ましい。これにより、十分な量の溶融部材を極板端部の接合部に供給することができる。
また、上記突出部の内側に設けられた間隙部の幅は、集電板の厚み以下に形成されていることが好ましい。これにより、極板が当接していない集電板の部位でも、集電板が溶融して生成された溶融部材を、十分に大きな界面張力で間隙部内に保持することができる。
また、上記突出部の内側に設けられた間隙部は、開口端において広くなっている、あるいは、開口端において狭くなっていることが好ましい。これにより、開口端の広狭に応じて、極板と集電板との接合部の幅及び深さを制御することができる。
また、上記工程(c)において、電極体の全ての極板端部は、集電板の一の主面に当接されることが好ましい。これにより、溶接時において、極板端部でスパークが発生するのを防止することができる。
また、上記工程(d)において、少なくとも二以上の極板端部は、集電板の他の主面に形成された一の突出部が溶融して生成された溶融部材によって、集電板に溶接されることが好ましい。
本発明に係わるコンデンサは、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して配置された電極体を備え、少なくとも一方の極性の極板の端部が多孔質絶縁層から突出し、該突出した極板の端部が、集電板の一の主面に当接した状態で該集電板に接合されており、極板端部は、集電板の他の主面に形成された突出部が溶融して生成された溶融部材が、突出部の内側に設けられた間隙部を通り極板端部に導かれて、集電板に溶接されていることを特徴とする。
このような構成により、突出部が溶融して生成された溶融部材が、間隙部を通って極板端部に速やかに導かれているので、均一かつ確実に溶接された極板端部の接合部を得ることができる。また、極板が当接していない集電板の部位でも、集電板が溶融して生成された溶融部材は、集電板からの落下することなく、間隙部内において保持されている。これにより、安定した極板と集電板との接合部を備え、大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサを実現することができる。
ここで、上記電極体は、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して捲回された構成をなし、極板端部の接合部は、集電板の一の主面内において、放射状の部位に形成されていることが好ましい。あるいは、上記電極体は、陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して積層された構成をなし、極板端部の接合部は、集電板の一の主面内において、陽極板及び陰極板の積層方向に平行な部位に形成されていることが好ましい。
このような構成により、多孔質絶縁層から突出した極板端部が、突出部が集電板の一の主面上を延びる方向と概ね直交した状態で、集電板の他の主面に当接しているため、確実に溶接された極板端部の接合部を得ることができる。
また、上記極板端部の接合部が形成された部位における集電板の他の主面は、凹部になっていることが好ましい。これにより、溶接された極板端部の接合部の状態を、目視により確認することができる。
本発明のコンデンサによれば、内側に間隙部を有する突出部が形成された集電板に、陽極板(または陰極板)の端部を当接した状態で、突出部を溶融させ、当該突出部が溶融して生成された溶融部材を、間隙部を通って陽極板(または陰極板)の端部に速やかに導くことによって、陽極板(または陰極板)端部を集電板に均一かつ確実に溶接することができる。また、陽極板(または陰極板)が当接していない集電板の部位でも、集電板が溶融して生成された溶融部材は、間隙部内において界面張力により保持されるため、集電板からの落下を防ぐことができる。これにより、安定した陽極板(または陰極板)と集電板との接合部を備え、大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、説明の簡略化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の実施形態におけるコンデンサの集電構造を模式的に示した図で、(a)は、陽極板の端部1aを陽極集電板10に当接した状態を示した斜視図、(b)は、陽極板の端部1aを陽極集電板10に接合した状態を示した断面図である。なお、本発明は、陰極板の端部2a及び陰極集電板11に対しても適用できることから、以下の説明では、陽陰の極性を区別することなく、単に、極板及び集電板と呼ぶ。勿論、本発明は、一方の極性に対してのみ適用するものも当然に含まれる。
図1(a)に示すように、集電板10は、一の主面10a(図中では上面)の一部に、内側に間隙部12aを有する突出部12が形成されている。そして、後述する多孔質絶縁層から突出した極板端部1aが、集電板10の他の主面10bに当接している。ここで、突出部12が延びる方向(矢印Xの方向)は、極板端部1aが延びる方向(矢印Yの方向)と概ね直交している。
この状態で、突出部12を局所的に加熱することによって、突出部12を溶融させると、図1(b)に示すように、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、間隙部12aを通り極板端部1aに導かれ、極板端部1aと集電板10とは、接合部9において溶融部材によって溶接される。なお、突出部12は、ある幅をもった領域で溶融するので、極板端部1aは、その両面において溶融部材により溶接される。また、突出部12が溶融する領域が、隣接する極板が当接する部位まで及んでいれば、2以上の極板端部1aを、集電板10に同時に溶接することもできる。この場合、極板端部1aが当接していない集電板10の部位にも、突出部12が溶融して溶融部材が生成されるが、ここで生成された溶融部材は、間隙部12a内において界面張力により保持されるため、集電板10から落下することはない。
また、溶融した突出部12は、溶融部材として極板端部の接合部9に供給されるため、図1(b)に示すように、極板端部1aの接合部9が形成された部位における集電板10の表面は、凹部になっている。これにより、溶接された極板端部の接合部9の状態を、目視により確認することができる。
なお、極板を構成する集電体の厚みが薄い場合には、極板端部1aが集電板10に当接する際の極板端部1aの変形を防ぐために、極板端部1aを、集電板10に対して概ね垂直に当接させることが好ましい。また、このようにすれば、突出部12が溶融して生成された溶融部材を、極板端部1aの両面に均一に導くことができ、より安定した接合部9を得ることができる。
以下、本発明におけるコンデンサの製造方法について、図2〜図4を参照しながら説明する。
まず、図2(a)に示すように、陽極集電体の幅方向に分極性電極合剤(以下、単に「電極合剤」という)が帯状に塗工された塗工部1bと未塗工部1aを有する陽極板1と、図2(b)に示すように、陰極集電体の幅方向に電極合剤が帯状に塗工された塗工部2bと未塗工部2aを有する陰極板2とを用意する。
次に、図3(a)に示すように、陽極板1の端部(未塗工部1a)と陰極板2の端部(未塗工部2a)とを、互いに反対方向に多孔質絶縁層(不図示)から突出した状態で、陽極板1及び陰極板2を多孔質絶縁層を介して渦巻き状に捲回して、コンデンサ素子4を形成する。
ここで、多孔質絶縁層は、例えば、樹脂からなる微多孔質膜、または、このような微多孔質膜と絶縁性粒子を含む耐熱性多孔質膜との積層膜からなる。
また、図3(b)に示すように、円盤状の陽極集電板10及び陰極集電板11を用意し、その表面に、突出部12を放射状に形成する。図3(c)は、図3(b)のIIIc−IIIcに沿った突出部12の断面図で、突出部12の内側には間隙部12aが形成されている。ここで、突出部12は、例えば、平板からなる集電板10、11を、間隙部を設けた状態でプレス加工することによって、集電板10、11と一体的に形成することができる。なお、集電板10、11の形成にはプレス加工の他、切削加工や鍛造加工などを適用することも出来る。
ここで、陽極板1及び陰極板2は、渦巻き状に捲回されているので、極板端部1a、2aは、集電板10、11の面上を放射状に形成されている突出部12とは、どの部位においても概ね直交している。
次に、図3(a)に示したコンデンサ素子4を、図3(b)に示した集電板10、11に対して、図1(a)に示したような状態で当接させ、突出部12を局所的に加熱することによって、極板端部1a、2aと集電板10、11とを、それぞれ突出部12が溶融して生成された溶融部材によって溶接する。ここで、極板端部1a、2aは、集電板10、11の面上に形成された突出部12と、どの部位においても概ね直交しているので、極板端部1a、2aを、集電板10、11に確実に溶接することができる。
なお、図3(b)に示すように、コンデンサ素子4の全ての極板端部1a、2aを、集電板10、11の面に当接するようにすることが好ましい。すなわち、コンデンサ素子4の全ての極板端部1a、2aは、集電板10、11の面から外にはみ出ないようにするとよい。もし、極板端部1a、2aの一部が、集電板10、11の面からはみ出ていると、溶接する際、このはみ出た部分にスパークが発生することがあり、安定した溶接ができないおそれがあるからである。
本発明において、溶接方法は問わないが、融接により行うのが好ましく、例えば、アーク溶接法(TIG(Tungsten Inert Gas)溶接法)、レーザ溶接法または電子ビーム溶接法を用いることができる。
図4は、上記の方法により形成された集電構造を、コンデンサ容器13に収容して完成させたコンデンサの構造を示した断面図である。陰極集電板11はコンデンサ容器13の底部に、陽極集電板10は陽極リード15を介して封口板16にそれぞれ接続されている。また、コンデンサ容器13には、電解液(不図示)が注入され、ガスケット17を介して封口板16で密封されている。
なお、図4に示した集電構造においては、陰極集電板11に対してもタブレス構造を採用しているが、陰極集電板11と陰極端部2aとの溶接は、上記に説明した方法と同様の方法で行うことができる。
以上の製造方法により製造されたコンデンサは、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、間隙部12aを通って極板端部1a、2aに速やかに導かれているので、均一かつ確実に溶接された極板端部1a、2aの接合部を得ることができる。また、極板端部1a、2aが当接していない集電板10、11の部位でも、突出部12が溶融して生成された溶融部材は、集電板10、11から落下することなく、間隙部12a内において保持されている。これにより、安定した極板端部1a、2aと集電板10、11との接合部を備え、信頼性に優れ、かつ大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサを実現することができる。
ところで、本願発明者等は、突出部12の形状を検討していたところ、突出部12の内側に形成する間隙部12aの形状を変えることによって、極板端部1a、2aの接合部9の形状を制御できることを見出した。
図5(a)〜(c)は、突出部12の内側に形成される間隙部12aの形状と、極板端部1a、2aの接合部9の形状との関係を模式的に示した図である。図5(a)〜(c)において、左側の図は、極板端部1a、2aを集電板10、11に当接した状態を示し、右側の図は、突出部12を溶融させて、極板端部1a、2aを集電板10、11に溶接した状態を示している。
図5(a)に示した突出部12における間隙部12aは、幅Wがほぼ一定の形状をなし、この場合、極板端部1a、2aの接合部9は、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、極板端部1a、2aの表面に広がった形状となる。
これに対し、図5(b)に示した突出部12における間隙部12aは、その開口端が幅Wよりも広がった形状をなし、この場合、極板端部1a、2aの接合部9は、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、極板端部1a、2aの表面に広浅に広がった形状となる。
また、図5(c)に示した突出部12における間隙部12aは、その開口端が幅Wよりも狭くなった形状をなし、この場合、極板端部1a、2aの接合部9は、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、極板端部1a、2aの表面を狭深に広がった形状となる。
このように、突出部12の内側に形成する間隙部12aの形状を変えることによって、極板端部1a、2aの接合部9の形状を制御することができるので、例えば、複数の極板端部1a、2aを同時に溶接したい場合には、間隙部12aを図5(b)に示すような形状に、また、接合部9の面積を大きくして接合を強化したい場合には、間隙部12aを図5(c)に示すような形状にするとよい。
また、十分な溶融部材を接合部9に供給するためには、突出部12の高さHは、集電板10、11の厚みTよりも大きく形成されていることが好ましい。集電板10、11の本体部の厚みを変えずに、突出部12の高さHが高くなっても、突出部12自身の肉厚は変わらないので、突出部12に照射すべきエネルギーの量は一定でよく、しかも、突出部12が溶融して生成された溶融部材は、継続的に間隙部12aを通って極板端部1a、2aに速やかに導かれるため、極板端部1a、2aの接合部を、均一かつ確実に溶接することができる。
また、突出部12の内側に設けられた間隙部12aの幅Wは、集電板10、11の厚みT以下に形成されていることが好ましい。具体的には、0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下に形成されていることが好ましい。このようにすると、極板1、2が当接していない集電板10、11の部位でも、集電板10、11が溶融して生成された溶融部材が、間隙部12a内において界面張力により保持されるため、集電板10、11から落下するのを、より確実に防ぐことができる。なお、間隙部12aの好適な幅Wは、集電板10、11の材質や、突出部12を溶融させる加熱条件等によって、適宜決めることができる。
ところで、図3(a)に示した電極体4は、陽極板1及び陰極板2を多孔質絶縁層を介して渦巻き状に捲回された構成であるが、図6(a)に示すように、陽極板1及び陰極板2を多孔質絶縁層(不図示)を介して積層された構成であってもよい。この場合、電極体4は、陽極板1の端部1aと陰極板2の端部2aとを、例えば、互いに反対方向に多孔質絶縁層から突出した状態で、陽極板1及び陰極板2を多孔質絶縁層を介して積層して形成される。
このような構成のコンデンサ素子4に対しては、集電板10、11は、図6(b)に示すように、矩形状のものが用いられる。そして、集電板10、11の表面に形成される突出部12は、陽極板1及び陰極板2の積層方向(矢印Dの方向)に平行に形成される。なお、突出部12は、図6(c)に示すように、突出部12の内側に間隙部12aが形成されている。
ここで、陽極板1及び陰極板2の積層方向と突出部12とは、互いに平行に形成されているので、陽極板1の端部1a及び陰極板2の端部2aは、集電板10、11の面上に形成された突出部12とは、どの部位においても概ね直交している。
図6(a)に示したコンデンサ素子4を、図6(b)に示した集電板10、11に当接させ、突出部12を局所的に加熱することによって、極板端部1a、2aと集電板10、11とを、突出部12が溶融して生成された溶融部材によって、均一にかつ確実に溶接することができる。
また、図1(a)に示すように、極板端部1a、2aは、集電板10、11の面上に形成された突出部12と直交していることが好ましいが、例えば、図7(a)に示すように、極板端部1a、2aが、集電板10、11の面上に形成された突出部12と平行になっていても、本発明の効果を得ることができる。
この場合、突出部12における間隙部12aは、図5(b)に示したような、開口端が幅Wよりも広がった形状にしておくことが好ましい。このようにすれば、突出部12が溶融して生成された溶融部材は、集電板10、11の下面を広範囲に広がるので、図7(b)に示すように、突出部12から離れて位置する極板端部1a、2aの接合部9まで溶融部材が供給され、極板端部1a、2aを集電板10、11に溶接することができる。
また、図8に示すように、電極体の極板間が比較的密である場合、少なくとも二以上の極板端部1a、2aを、集電板10、11の面上に形成された一の突出部12の近傍に当接させることによって、複数の極板端部1a、2aを、溶融して生成された溶融部材によって、一括して集電板10、11に溶接することができる。
以上、説明したように、本発明に係わるコンデンサは、安定した極板端部と集電板との接合部を備え、信頼性に優れ、かつ大電流放電に適した集電構造を有するが、特に、陽極板または陰極板の集電体に、膜厚が100μm以下、より好適には50μm以下のアルミニウム箔または銅箔等が用いられる高出力のコンデンサに有効である。
(実施形態の変形例)
上記実施形態において、集電板10、11の面上に形成される突出部12の形状の好適な例を図3(b)に示したが、これに限らず、種々の形状を有する突出部12を本発明に適用することができる。
図9(a)、(b)は、集電板10、11の面上に形成された突出部12の形状を示した図で、図3(a)に示すように、陽極板1及び陰極板2が多孔質絶縁層を介して渦巻き状に捲回して形成された電極体に適用し得る。
図9(a)は、集電板10、11の面上を複数列、平行に形成された突出部12の形状の変形例を示した図である。このような形状の突出部12は、平板からなる集電板10、11を、間隙部を設けた状態でプレス加工することによって、容易に形成することができる。
なお、陽極板1及び陰極板2は、渦巻き状に捲回されているので、陽極板1の端部1a及び陰極板2の端部2aは、集電板10、11と当接する部位において、突出部12とは種々の角度をもって交差するが、突出部12が配列する間隔を適当に設定することによって、極板端部1a、2aを集電板10、11に確実に溶接することができる。
図9(b)は、集電板10、11の面上を複数個、独立に形成された突出部12の形状の変形例を示した図である。この場合、独立した突出部12に、スポット的にエネルギーを照射すればよく、溶接時の温度上昇を抑えることができる。
図10(a)、(b)は、陽極板1及び陰極板2を多孔質絶縁層を介して捲回したものを圧縮して扁平状に変形させた電極体に対して、好適に適用することができる突出部12の例を示した図である。
図10(a)に示した突出部12は、矩形状の集電板10、11の長辺、短辺に対して垂直な方向に形成されたものである。このように形成された突出部12は、陽極板1の端部1a及び陰極板2の端部2aと、集電板10、11と当接する部位において、ほぼ垂直に交差するので、極板端部1a、2aを、集電板10、11に均一、かつ確実に溶接することができる。
図10(b)に示した突出部12は、集電板10、11の面上を複数個、独立に形成されたものである。この場合、独立した突出部12に、スポット的にエネルギーを照射すればよく、溶接時の温度上昇を抑えることができる。
次に、本実施形態において、突出部12の内側に形成される間隙部12aの形状の好適な例を、図5(a)〜(c)に示したが、これに限らず、種々の形状の間隙部12aを有する突出部12を本発明に適用することができる。
図11(a)〜(c)は、突出部12の内側に形成される間隙部12aの形状の変形例を示した図である。
図11(a)に示した間隙部12aは、開口端において広くなっており、この場合、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、極板端部1a、2aの表面に広範囲に導かれるので、複数の極板端部1a、2aを集電板10、11に一度に溶接するのに好適である。
また、図11(b)に示した間隙部12aは、開口端において狭くなっており、この場合、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、極板端部1a、2aの表面に狭深に導かれるので、より強固に極板端部1a、2aを集電板10、11に接合するのに好適である。
また、図11(c)に示した間隙部12aは、開口端において突起(または舌片)12bを有しているので、突出部12が溶融して生成された溶融部材が、集電板10、11から離脱することなく、極板端部1a、2aの表面に導かれるので、信頼性の高い接合を得ることができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
1.コンデンサの作製方法
(実施例)
(1)陽極電極および陰極電極の作製
CMC(カルボキシルメチルセルロース;carboxyl methyl cellulose )を水に溶解させた後に、PVDF(ポリフッカビニリデン;PolyVinylidine DiFluoride )を加え、活性炭とAB(アセチレンブラック;acetylene black)とをさらに加えて混練し、分極性電極合剤を得た。得られた分極性電極合剤における組成比は、活性炭:AB:CMC:PVDF:水=90:10:7:3:400であった。
次に、厚みが22μm、幅が96mm、長さが3600mmのアルミニウム箔の集電体を用意し、集電体の端から幅10mmを残し、層厚が84mmとなるように分極性電極合剤を塗工し、陽極電極および陰極電極を作製した。
(2)コンデンサ素子の作製
上記のように作製した陰極電極および陽極電極を、幅90mm、厚み25μmのポリプロピレン樹脂製の微多孔フィルムを介して渦巻き状に捲回し、電極体を作製した。
(3)集電板の作製
厚み0.5mm、50mm角のアルミニウム板をプレス加工して、高さが1mm、間隙部が0.2mmの突出部をアルミニウム板の面上に平行に形成した。このアルミニウム板をプレスで打ち抜いて、中央部に直径7mmの穴を有した、直径24mmの円板状の陽極集電体を作製した。
(4)集電構造の作製
上記のように作製したコンデンサ素子を陽極集電板及び陰極集電板に当接させて、TIG溶接によりコンデンサ素子を陽極集電板及び陰極集電板に溶接して、集電構造を作製した。このとき、TIG溶接の条件は、陽極集電板及び陰極集電板とも、電流120A、時間50msであった。
(5)コンデンサの作製
上記のように作製した集電構造を、一方が開口している金属容器に挿入した。その後、一方の集電板をアルミニウム製の有底容器の底部にレーザ溶接した後、絶縁板を間に配して、アルミニウム製の陽極リードを介して集電板とアルミニウム製の封口板とをレーザ溶接した。
次に、有底容器に電解液(テトラエチルホスホニウムフッ素化ホウ酸)を注入した後、ガスケットを介して封口板を有底容器でかしめて封止し、直径が51mm、高さが125mmの電解コンデンサを(サンプル1)を作製した。
(比較例1)
(1)集電板の作製
厚みが0.5mmで60mm角のアルミニウム板をプレス加工した。これにより、直径が48mmの円盤状のアルミニウム板を作製するとともに、アルミニウム板の表面に長さが20mm、幅が2mmの3つの凹部(図12の凹部110aに相当)を互いに等間隔に形成した。
(2)集電構造の作製
実施例1と同様の電極体を用意した後、電極体の端面をアルミニウム板の裏面側から凹部の底面に押し付け、巻回軸芯方向に押圧してコンデンサ素子の端に平坦面を形成した。
続いて、集電板の表面からレーザを照射し、電極体の平坦面と集電板とを互いに溶接させた。このとき、レーザー溶接の条件としては、電流を125Aとし、溶接時間を1.2secとした。
以上の方法で作製された集電構造を用いて、実施例1と同様の方法で、コンデンサ(サンプル2)を作製した。
(比較例2)
(1)集電板の作製
厚みが0.5mmである60mm角のアルミニウム板をプレス加工した。これにより、直径が48mmである円盤状のアルミニウム板を作製するとともに、アルミニウム板に長さが20mmであり幅が2mmである3つの貫通孔(図12の貫通孔120aに相当)を互いに等間隔に形成した。
(2)集電構造の作製
実施例1と同様の電極体を用意した後、コンデンサ素子の端面を集電板に当接し、溶融されたアルミニウムを集電板の貫通孔へそれぞれ噴射した。これにより、溶融されたアルミニウムを介して集電板と電極端部とを互いに接合した。
以上の方法で作製された集電構造を用いて、実施例1と同様の方法で、コンデンサ(サンプル3)を作製した。
2.コンデンサの評価方法
以上のように作製したサンプル1〜3のコンデンサを各50個準備し、以下のような評価を行った。
(極板端部と集電板との接合部の外観検査)
作製したコンデンサのコンデンサ容器から電極体を取り出して、接合部を視認により観察した。その結果を表1(接合部の状態)に示す。
Figure 2008103672
表1に示すように、サンプル1(実施例)には、接合部における穴および集電体(極板)の破損は観察されなかった。
一方、サンプル2(比較例1)では、接合部には、複数の穴が観察された。また、サンプル3(比較例2)では、集電体の破損箇所および集電板が電極体に接合されていない箇所がそれぞれ数カ所ずつ観察された。
(極板の折れ曲がり状態の観察)
先ほどと同じく作製したコンデンサのコンデンサ容器からコンデンサ素子を取り出して、極板を視認により観察した。その結果を表1(極板の状態)に示す。
表1に示すように、サンプル1には、極板には、歪みが生じるほどの折曲はほとんど観察されず、溶接する際に集電板を電極体に当接させたときに若干の曲がりが生じただけであった。
一方、サンプル2では、コンデンサ素子の端面を集電板に押圧して電極体の端に平坦面を成形したときに、多数の破損が分極電極層に観察された。また、サンプル3では、集電板の破損や集電板とコンデンサ素子との接合不良が観察されたものの、極板には折曲は観察されなかった。
(引っ張り強度の測定)
各サンプルから5個ずつ抜き取って、JIS Z2241に基づいて溶接部における引っ張り強度を測定した。具体的には、引っ張り試験機の一方にコンデンサ素子を保持させ、引っ張り試験機の他方に集電板を保持させた状態で、一定の速度で引っ張り試験機の軸方向(コンデンサ素子と集電板とが互いに離れる方向)に引っ張り、接合部が破壊したときの荷重を引っ張り強度とした。測定結果を表1(引張強度)に示す。
表1に示すように、サンプル1では、引っ張り強度は50N以上であった。一方、サンプル2では、5個のうち1個において、引っ張り強度が10N以下となり接合部が破壊した。また、サンプル3では、5個のうち3個において、引っ張り強度が10N以下となり接合部が破壊した。
また、サンプル3では、電解液を注入する工程において、噴射された金属(溶融されたアルミニウム)の一部分が電解液内に浮遊してコンデンサ素子の内部へ侵入した。このように、サンプル2,3は、製造工程における不良が多く、製造歩留まりが悪いことがわかった。
(コンデンサの内部抵抗の測定)
サンプル1〜3に対して、内部抵抗を測定した。具体的には、まず、各サンプルに対して、1000mAの定電流で3Vまで充電した後に1000mAの定電流で0Vまで放電する充放電サイクルを3回繰り返した。次に、コンデンサのESR(Equivalent Series Resistance;等価直列抵抗)を1kHzの交流で測定し、接続状態を評価した。その評価結果を表1(内部抵抗)に示す。
表1に示すように、サンプル1においては、内部抵抗の平均値は2.5mΩであり、そのバラツキは10%程度であった。一方、サンプル2,3においては、それぞれ、内部抵抗の平均値は4mΩであり、そのバラツキは15%程度であった。
また、サンプル1では電流値200Aで10秒間の放電が可能であったに対して、サンプル2,3では200A放電が不可能であった。このようにサンプル1では大電流放電をできた。
以上の結果から、集電板に、内側に間隙部を有する突出部が設けることによって、陽極板及び陰極板の端部を集電板に均一かつ確実に溶接することができ、内部抵抗のバラツキが小さく、大電流放電に適したコンデンサを得ることができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態において、極板端部の接合部が形成された部位における集電板の表面は凹部になっていたが、突出部の一部が溶融せずに集電板の表面が凸部になっていてもよい。
本発明は、安定した陽極板(または陰極板)と集電板との接合部を備え、大電流放電に適した集電構造を有するコンデンサに有用で、例えば、高出力を必要とする電動工具や電気自動車などの駆動用電池、大容量のバックアップ用電源、蓄電用電源用電池等に適用できる。
本発明の実施形態におけるコンデンサの集電構造を示した図で、(a)は板端部を集電板に当接した状態を示した図、(b)は極板端部を集電板に接合した状態を示した図である。 (a)、(b)は、実施形態における陽極板及び陰極板の展開図である。 (a)は実施形態における電極体の構成を示した斜視図、(b)は集電板の構成を示した平面図、(c)は図3(b)のIIIc−IIIcに沿った突出部の断面図である。 実施形態におけるコンデンサの構成を示した断面図である。 (a)〜(c)は、第1の実施の形態における突出部の形状、及び接合部の形状を示した図である、 (a)は実施形態におけるコンデンサ素子の構成を示した斜視図、(b)は集電板の構成を示した平面図、(c)は図6(b)のVIc−VIcに沿った突出部の断面図である。 実施形態における集電構造を示した図で、(a)は極板端部を集電板に当接した状態を示した図、(b)は極板端部を集電板に接合した状態を示した図である。 実施形態における極板端部を集電板に接合した状態を示した図である。 (a)、(b)は、実施形態の変形例における集電板の構成を示した平面図である。 (a)、(b)は、実施形態の変形例における集電板の構成を示した平面図である。 (a)〜(c)は、実施形態の変形例における突出部の形状を示した断面図である。 従来のコンデンサの集電構造を示した図で、(a)は集電板の斜視図、(b)は(a)のXIIb−XIIbに沿った集電板の断面図、(c)は集電板とコンデンサ素子との接合部の断面図、(d)は他の集電板の斜視図、(e)は集電板と電極体との接合部の断面図である。
符号の説明
1 陽極板
1a 陽極板端部(電極合剤未塗工部)
1b 電極合剤塗工部
2 陰極板
2a 陰極板端部(電極合剤未塗工部)
2b 電極合剤塗工部
3 多孔質絶縁層
4 コンデンサ素子
9 接合部
10 陽極集電板
11 陰極集電板
12 突出部
12a 間隙部
13 コンデンサ容器
15 陽極リード
16 封口板
17 ガスケット

Claims (22)

  1. 陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して配置されたコンデンサ素子を備えたコンデンサの製造方法であって、
    少なくとも一方の極性の前記極板の端部が、前記多孔質絶縁層から突出した状態で、前記陽極板及び前記陰極板が前記多孔質絶縁層を介して配置されたコンデンサ素子を用意する工程(a)と、
    一の主面に、内側に間隙部を有する突出部が形成された集電板を用意する工程(b)と、
    前記多孔質絶縁層から突出した前記極板の端部を、前記集電板の他の主面に当接する工程(c)と、
    前記突出部を局所的に加熱することによって、前記極板の端部と前記集電板とを接合する工程(d)とを有し、
    前記工程(d)において、前記極板の端部は、前記突出部が溶融して生成された溶融部材によって前記集電板に溶接されることを特徴とする、コンデンサの製造方法。
  2. 前記工程(d)において、前記極板の端部は、前記突出部が溶融して生成された溶融部材が、前記間隙部を通り前記極板の端部に導かれることによって、前記集電板に溶接される、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  3. 前記突出部は、前記集電板の一の主面上を、放射状に形成されている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  4. 前記コンデンサ素子は、前記陽極板及び前記陰極板が、前記多孔質絶縁層を介して捲回された構成をなしている、請求項3に記載のコンデンサの製造方法。
  5. 前記突出部は、前記集電板の一の主面上を、前記陽極板及び前記陰極板の積層方向に平行に形成されている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  6. 前記コンデンサ素子は、前記陽極板及び前記陰極板が、前記多孔質絶縁層を介して積層された構成をなしている、請求項5に記載のコンデンサの製造方法。
  7. 前記突出部は、平板からなる前記集電板をプレス加工することによって、前記間隙部を設けた状態で一体的に形成されている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  8. 前記突出部は、該突出部の高さが、前記集電板の厚みよりも大きく形成されている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  9. 前記突出部の内側に設けられた前記間隙部の幅は、前記集電板の厚み以下に形成されている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  10. 前記突出部の内側に設けられた前記間隙部は、開口端において広くなっている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  11. 前記突出部の内側に設けられた前記間隙部は、開口端において狭くなっている、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  12. 前記陽極板及び前記陰極板は、陽極集電体または陰極集電体上に、分極性電極合剤をそれぞれ塗布したものからなり、
    前記陽極集電体または前記陰極集電体の厚みは、50μm以下である、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  13. 前記多孔質絶縁層から突出した前記極板の端部は、前記集電板の他の主面に、略垂直に当接している、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  14. 前記工程(d)において、前記極板の端部は、前記集電板に融接される、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  15. 前記工程(d)において、前記突出部の局所的な加熱は、該突出部にエネルギーを照射することによって実行される、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  16. 前記工程(c)において、前記コンデンサ素子の全ての極板端部は、前記集電体の一の主面に当接される、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  17. 前記工程(d)において、少なくとも二以上の前記極板端部は、前記集電板の他の主面に形成された一の突出部が溶融して生成された溶融部材によって、前記集電板に溶接される、請求項1に記載のコンデンサの製造方法。
  18. 陽極板及び陰極板が多孔質絶縁層を介して配置されたコンデンサ素子を備えたコンデンサであって、
    少なくとも一方の極性の前記極板の端部が、前記多孔質絶縁層から突出し、該突出した極板の端部が、集電板の一の主面に当接した状態で、該集電板に接合されており、
    前記極板端部は、前記集電板の他の主面に形成された突出部が溶融して生成された溶融部材が、前記突出部の内側に設けられた間隙部を通り前記極板端部に導かれて、前記集電板に溶接されていることを特徴とする、コンデンサ。
  19. 前記コンデンサ素子は、前記陽極板及び前記陰極板が前記多孔質絶縁層を介して捲回された構成をなし、
    前記極板端部の接合部は、前記集電板の一の主面内において、放射状の部位に形成されている、請求項18に記載のコンデンサ。
  20. 前記コンデンサ素子は、前記陽極板及び前記陰極板が前記多孔質絶縁層を介して積層された構成をなし、
    前記極板端部の接合部は、前記集電板の一の主面内において、前記陽極板及び前記陰極板の積層方向に平行な部位に形成されている、請求項18に記載のコンデンサ。
  21. 前記極板端部の接合部が形成された部位における前記集電板の他の主面は、凹部になっている、請求項18に記載のコンデンサ。
  22. 請求項1から17の何れかに記載のコンデンサの製造方法によって製造された、コンデンサ。
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