JPWO2010134419A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子、それを用いた照明装置 - Google Patents

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Abstract

透明基材上に透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層および対向電極が順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、該透明基材と該透明導電層の間に、該透明導電層に接して形成された有機無機複合材料層を有し、かつ、各層の膜厚が下記式を満足することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子及び照明装置。式1 5< t3/(t1+t2) <50式2 1< t3 <20ただし、t1:有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚(μm)t2:透明導電層の膜厚(μm)t3:有機無機複合材料層の膜厚(μm)である。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子とその素子を用いた照明装置に関する。
発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層(蛍光性有機化合物を含む有機化合物薄膜)を、陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子である。通常、この発光を利用するために、有機化合物薄膜を挟む電極の少なくとも一方は、ITO等の透明導電層が用いられ、該透明導電層は、さらにガラス等の透明基体によって支持されている。
有機EL素子は、数V〜数十V程度の低電圧で発光が可能であり、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるので省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
しかしながら、今後の実用化に向けた有機エレクトロルミネッセンス素子においては、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機エレクトロルミネッセンス素子の開発が望まれている。
今後の性能向上のために解決すべき課題の一つとして、有機エレクトロルミネッセンス素子では光の取り出し効率(発光したエネルギーに対して基板の外に出てくるエネルギーの割合)が低いという問題がある。すなわち、発光層の発光には指向性がなく、四方八方に散逸してしまうため、発光層から前方向へ光を導く際のロスが大きく、光強度が足りず表示画面が暗くなる問題がある。
発光層からの発光は、前方向へ出てくるもののみを利用することになるが、古典光学に基づいた多重反射から導き出される前方向への光取り出し効率(発光効率)は1/2nで近似でき、発光層の屈折率nでほぼ決まってしまう。発光層の屈折率を約1.7とすると、単純に前記有機EL部からの発光効率は約20%となる。残りの光は、発光層の面積方向へ伝搬するか(横方向への霧散)、発光層を挟んで透明電極と相対する金属電極で消失する(後方向への吸収)。換言すると、有機エレクトロルミネッセンス素子は、空気よりも屈折率の高い(屈折率が1.7〜2.1程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%から20%程度の光しか取り出せない。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として、光が素子側面方向に逃げるためである。
この光の取り出しの効率を向上させる手法としては、様々な方法が検討されている。透明基板表面に凹凸を形成し、透明基板と空気界面での全反射を防ぐ方法(例えば、特許文献1参照)、基板ガラスと発光体の間に基板ガラスよりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法(例えば、特許文献2参照)などが考えられている。
しかしながら、透明基板の表面に凹凸を形成する方法や回折格子を形成する構成においては、凹凸を形成する手段として、フォトリソグラフィと同様にエッチングで凹凸を設ける方法が一般的であるが、生産性が悪く、コストアップになる。また基板と発光体の間に中間の屈折率を持つ平坦層や基板と発光体の間に基板ガラスよりも低屈折率を有する平坦層を導入する方法では、結局、屈折率の異なる界面が存在することとなり、光の取り出し効率の向上は少ない。
一方、透光体と透明電極の間に、透明電極と同等の屈折率を有すマトリクス中に光散乱粒子を含有する粒子含有層を設ける方法(例えば、特許文献3参照)、が検討されている。しかしながら、この文献に示されているような1μm以下の粒子含有層では光取り出し効果が不十分であり、さらに、該粒子含有層と透光体の間に低屈折率層を設けていることにより、その界面での全反射が大きく、陰極と低屈折率層の間で反射を繰り返すうちに電極層や有機EL層に大部分の光が吸収されてしてしまい、結果として光の取り出し効率の向上は少ないという欠点があった。
また、高屈折率層および透光体のそれぞれの光取り出し面側に、光散乱機能を有する層を設ける方法(例えば、特許文献4参照)、が検討されている。この方法では透明電極と同等の屈折率の中間層を介して光散乱層が設けられているが、この中間層は平滑性を主目的に設けられた層であり、透明電極に接して形成された層による光取り出し効率の向上効果は得られていない。さらに、有機エレクトロルミネッセンス層および透明導電層の膜厚と、高屈折率層の膜厚との関係についての記載もない。
米国特許第4774435号明細書 特開2001−202827号公報 特開2004−303724号公報 特開2006−286616号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光取り出し効率が大幅に向上し、かつ耐久性が改良されたエレクトロルミネッセンス素子とその素子を用いた照明装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、透明導電層に接して、有機EL層と透明導電層の膜厚の和の5〜50倍の膜厚の有機無機複合材料層を形成することにより、光取り出し効率が従来に比べ特異的に向上できることを見出した。本発明における光取り出し効率向上の作用機構は明らかではないが、本発明の有機無機複合材料層により、透明導電層と有機エレクトロルミネッセンス層内部を面方向に進む導波光が取り出され、しかも有機無機複合材料の持つ微視的な屈折率分布により、該有機無機複合材料層中に取り込まれた光の光路が変化し、透明基材中に取り込まれやすくなるという効果が発揮された結果と推測される。
従って、本発明は以下の構成により達成される。
1.透明基材上に透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層および対向電極が順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、該透明基材と該透明導電層の間に、該透明導電層に接して形成された有機無機複合材料層を有し、かつ、各層の膜厚が下記式を満足することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
式1 5< t3/(t1+t2) <50
式2 1< t3 <20
ただし、
t1:有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚(μm)
t2:透明導電層の膜厚(μm)
t3:有機無機複合材料層の膜厚(μm)である。
2.前記有機無機複合材料層が、樹脂中に粒径1〜20nmの無機微粒子を含有する有機無機複合材料からなることを特徴とする前記1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
3.前記透明導電層と前記有機無機複合材料層の屈折率差が0.1以下であることを特徴とする前記1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
4.前記透明導電層が、金属ナノワイヤを含有することを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
5.前記1から4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いることを特徴とする照明装置。
本発明によれば、従来より、大幅な光取り出し効率の向上がなされる。さらに、微細な膜構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の膜物性を大幅に向上し、耐久性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子を得ることができるものである。
以下に本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子ともいう)および照明装置の実施形態を詳細に説明するが、以下に記載する内容は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に限定されない。
〔有機EL素子の層構成〕
本発明においては、有機エレクトロルミネッセンス層、透明導電層、有機無機複合材料層の屈折率および膜厚を制御することにより、光取り出し効率の高い有機EL素子を得ることができる。
ここでいう有機エレクトロルミネッセンス層とは、陽極バッファー層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、陰極バッファー層の全部または一部からなる、透明導電層と対向電極の間に形成された層をいう。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス層は、構成材料により異なるが、その屈折率は通常約1.7である。有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚t1は、発光効率と安定性の点で、通常0.05μm以上0.5μm以下であり、0.1μm以上0.2μm以下であることが好ましい。
本発明の透明導電層とは、透明かつ導電性を有する化合物からなり、電極として作用する層をいう。透明導電層としては、ITO等の金属酸化物材料を蒸着またはスパッタ法で形成した屈折率が1.8〜2.1で、膜厚が0.05μm以上0.15μm以下のものや、金属ナノワイヤ等を用いて塗布形成した、屈折率が1.6〜1.8で、膜厚が0.1μm以上1μm以下のもの等を用いることができる。本発明において、有機エレクトロルミネッセンス層で発光した光を、有機無機複合材料層に効率良く移動させるためには、透明導電層の屈折率が1.7に近く、膜厚t2がt1よりも大きいことが好ましい。従って、本発明の透明導電層は、銀ナノワイヤ等の金属ナノワイヤを導電性高分子材料とともに塗布して形成されたものが良く、屈折率が1.6〜1.8であることが好ましく、膜厚t2が0.1μm以上0.5μm以下であることが好ましい。
本発明の有機無機複合材料層は、有機エレクトロルミネッセンス層および透明導電層よりも厚く、透明基材よりも薄いことが、充分な耐久性、耐衝撃性、光学特性、および膜物性を付与する観点から好ましく、有機無機複合材料層の膜厚t3は、1μm〜20μmであり、さらに好ましくは、2μm〜10μmである。屈折率は、透明導電層との屈折率差が0.1以下であることが、導波光の取り出し効果が高いことから好ましい。従って、例えば銀ナノワイヤを用いた透明導電層に対しては、屈折率が1.6〜1.8で、膜厚が2μm〜10μmの有機無機複合材料層を形成することが好ましい。
さらに、本発明においては、下記の式1、式2を満足することを特徴とする。
式1 5< t3/(t1+t2) <50
式2 1< t3 <20
本発明においては、有機無機複合材料層と、有機エレクトロルミネッセンス層および透明導電層を合計した導波光が伝播する層との膜厚比を、5倍より大きくすることにより、透明導電層から有機無機複合材料層へ移動する光量が増大し、さらに有機無機複合材料による光路の変化による光取り出し効率の向上効果が発揮される。それに対し、前記膜厚比が5以下では、有機無機複合材料層による光路の変化が小さく、透明基材と有機エレクトロルミネッセンス層間で全反射を繰り返して消失してしまう光量が多くなる恐れがある。また、前記膜厚比が50を超えると、有機無機複合材料層内で吸収される光が多くなってしまう恐れがある。式1で示される、t3/(t1+t2)は5より大きく50より小さいが、さらに5より大きく15より小さいことが好ましい。
なお、有機無機複合材料層に取り込まれた光は、有機無機複合材料の微視的な屈折率分布による光路の変化により、通常の樹脂材料より多くの光が透明基材を通して外部にとり出される。また、さらに透明導電層に用いる銀ナノワイヤや、有機無機複合材料層に添加した光散乱性フィラーによる光散乱を利用して、光取り出し効率を向上させる方法も、好ましい態様のひとつである。
また、本発明の有機EL素子は、上述した光取り出し効率の向上に加え、曲げ伸ばし耐性や高温保存時の耐久性も向上する。これは、本発明において有機無機複合材料層を透明導電層に接して形成したことにより、折り曲げや加熱により透明導電層へかかる応力が緩和されるという、驚くべき効果が発現したことによるものと推察される。本発明においては、特に透明導電層に金属ナノワイヤを用いることにより、金属ナノワイヤのネットワーク構造による透明導電層の強度向上と、有機無機複合材料層の相乗効果により、透明導電層の割れやはがれが小さく、より耐久性の高い有機EL素子を形成できるため好ましい。
〔屈折率の測定方法〕
本発明において、屈折率の測定方法は通常用いられている方法を用いることができる。例えば、各層を単独で塗設したサンプルについて、分光光度計(日立製作所製U−4000型等)の分光反射率の測定結果から求めることができる。裏面を粗面化処理した後、黒色のスプレーで光吸収処理を行って裏面の光反射を防止したうえで、5度正反射の条件で可視光領域(400〜700nm)の反射率の測定することで求めることができる。
〔膜厚の測定方法〕
本発明において、有機EL素子を構成する各層の膜厚の測定方法は、通常用いられている方法を用いることができる。例えば、各層を積層して作製した有機EL素子の断面を、走査型電子顕微鏡により撮影し、その膜厚を測定することにより求めることができる。
〔有機無機複合材料層〕
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、透明導電層に接して形成された有機無機複合材料層を有することを特徴とする。本発明の有機無機複合材料層とは、有機材料である樹脂材料と無機微粒子等の無機材料が複合化された有機無機複合材料により形成された薄膜層をいい、有機無機複合材料としては、樹脂中に無機ナノ粒子が分散した、いわゆるポリマーナノコンポジット材料やポリマーハイブリッド材料が好ましく用いられる。
有機無機複合材料層と、それに隣接する透明導電層の屈折率差が大きいと、その界面での反射が大きくなり、透明導電層から有機無機複合材料層へ移動する光量が小さくなってしまうため、本発明の有機無機複合材料層は、透明導電層との屈折率差が小さいことが好ましい。屈折率差は、0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがさらに好ましい。一般的な樹脂材料は、透明導電層を形成する無機酸化物等の材料と比べ屈折率が小さいことから、本発明の有機無機複合材料層は、樹脂中にその樹脂材料よりも屈折率が高い無機微粒子を分散することにより屈折率を調整されていることが好ましい。
以下に、本発明の有機無機複合材料層について、さらに詳しく説明する。
《樹脂》
本発明に係る有機無機複合材料層に用いる樹脂としては特に制限はないが、層形成時のコストおよび利便性を考えた場合には硬化性樹脂を用いることが好ましい。本発明で用いられる硬化性樹脂としては、紫外線及び電子線照射、あるいは加熱処理のいずれかの操作によって硬化し得るもので、無機粒子と未硬化の状態で混合させた後、硬化させることによって透明な樹脂組成物を形成する物であれば特に制限なく使用でき、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル系樹脂、アリルエステル系樹脂等が挙げられる。該硬化性樹脂は紫外線や電子線等の照射を受けて硬化する活性光線硬化性樹脂であってもよいし、加熱処理によって硬化する熱硬化性樹脂であってもよく、例えば、下記に列記したような種類の樹脂を好ましく使用することができ、特に好ましくはアクリル系樹脂を用いることができる。
1.シリコーン樹脂
珪素(Si)と酸素(O)とが交互に結合したシロキサン結合−Si−O−を主鎖としているポリマーであるシリコーン樹脂としては、所定量のポリオルガノシロキサン樹脂よりなるシリコーン系樹脂が使用可能である(例えば、特開平6−9937号公報参照)。
熱硬化性のポリオルガノシロキサン樹脂は、加熱による連続的加水分解−脱水縮合反応によって、シロキサン結合骨格による三次元網状構造となるものであれば特に制限はなく、一般に高温、長時間の加熱で硬化性を示し、一度硬化すると加熱により再軟化し難い性質を有する。このようなポリオルガノシロキサン樹脂は、下記一般式(A)が構成単位として含まれ、その形状は鎖状、環状、網状形状のいずれであってもよい。
一般式(A) ((R)(R)SiO)n
上記一般式(A)中、R及びRは同種または異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基を示す。具体的には、R及びRとして、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した基、例えば、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基、γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例示される。R及びRは水酸基及びアルコキシ基から選択される基であってもよい。また、上記一般式(A)中、nは50以上の整数を示す。
ポリオルガノシロキサン樹脂は、通常、トルエン、キシレン、石油系溶剤のような炭化水素系溶剤、またはこれらと極性溶剤との混合物に溶解して用いられる。また、相互に溶解しあう範囲で組成の異なるものを配合して用いてもよい。
ポリオルガノシロキサン樹脂の製造方法は特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、オルガノハロゲノシランの一種または二種以上の混合物を加水分解、乃至アルコリシスすることによって得ることができ、ポリオルガノシロキサン樹脂は一般にシラノール基またはアルコキシ基等の加水分解性基を含有し、これらの基をシラノール基に換算して1〜10質量%含有する。
これらの反応は、オルガノハロゲノシランを溶融し得る溶媒の存在下に行うのが一般的である。また、分子鎖末端に水酸基、アルコキシ基またはハロゲン原子を有する直鎖状のポリオルガノシロキサンをオルガノトリクロロシランと共加水分解して、ブロック共重合体を合成する方法によっても得ることができる。このようにして得られるポリオルガノシロキサン樹脂は一般に残存するHClを含むが、本実施形態の組成物においては、保存安定性が良好なことから、10ppm以下、好ましくは1ppm以下のものを使用するのが良い。
2.エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−シクロヘキシルカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂(国際公開第2004/031257号参照)を使用することができ、その他、スピロ環を含有したエポキシ樹脂や鎖状脂肪族エポキシ樹脂等も使用することができる。その際、オキセタン樹脂を併用・または単独で用いてもよい。
3.アクリル系樹脂
アクリル系樹脂の原料成分としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー。あるいは、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性ジ(又はトリ)アクリレート等の多官能性モノマー等が挙げられる。
本発明では、これらのうち3官能以上の多官能性アクリレート系化合物及び3官能以上の多官能性ウレタンアクリレート系化合物を用いることが好ましい。
4.アリルエステル化合物を含有する樹脂
芳香環を含まない臭素含有(メタ)アリルエステル(特開2003−66201号公報参照)、アリル(メタ)アクリレート(特開平5−286896号公報参照)、アリルエステル樹脂(特開平5−286896号公報、特開2003−66201号公報参照)、アクリル酸エステルとエポキシ基含有不飽和化合物の共重合化合物(特開2003−128725号公報参照)、アクリレート化合物(特開2003−147072号公報参照)、アクリルエステル化合物(特開2005−2064号公報参照)等を好ましく用いることができる。
《無機粒子》
本発明の有機無機複合材料層に用いられる無機粒子は、該有機無機複合材料層の屈折率を目的とする値に調整できるものであれば特に制限はなく、具体的には、酸化物微粒子、金属塩微粒子、半導体微粒子などの無機微粒子が好ましく用いられ、この中から、使用する波長領域において吸収、発光、蛍光等が生じないものを適宜選択して使用することが好ましい。本発明において、有機EL素子中に形成される有機無機複合材料層は、透明性が高いことにより、高い光取出し効果が得られるため、本発明に用いられる無機粒子は、1nm以上、20nm以下であることが好ましい。平均粒子径が1nm未満の場合、粒子の分散が困難になり所望の性能が得られないおそれがある。一方、平均粒子径が20nmを超える場合、屈折率差によっては得られる有機無機複合材料層が濁るなどして透明性が低下するおそれがあり、しかも無機粒子が光学的な散乱体として作用することから、目的とする屈折率の調整への寄与が小さくなるおそれがある。向上効果が小さくなることから、平均粒子径は20nm以下であることが好ましい。ここで平均粒子径とは、各粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。
また、本発明に用いられる無機粒子の屈折率は、樹脂材料よりも高いことが好ましく、屈折率が1.6以上2.5以下であることが好ましい。
酸化物微粒子としては、金属酸化物を構成する金属が、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる1種または2種以上の金属である金属酸化物を用いることができ、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl)等の粒子および複合粒子の中で、屈折率が1.6を満たすものが挙げられる。
また、酸化物微粒子として、希土類酸化物を用いることもでき、具体的には、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等も挙げられる。
金属塩微粒子としては、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩およびその複合粒子のうち、屈折率が1.6以上であるものが適用可能である。その他、TiやZrのオキソクラスターなども適用可能である。
無機粒子の調製方法としては、気相中で無機粒子の原料を噴霧、焼成して微小な粒子を得ることが可能である。更には、プラズマを用いて粒子を調製する方法、原料固体をレーザー等でアブレーションさせ微粒子化する方法、蒸発させた金属ガスを酸化させ微粒子を調製する方法なども好適に用いることができる。また、液相中で調製する方法として、アルコキシドや塩化物溶液を原料としたゾル−ゲル法等を用い、ほぼ一次粒子として分散した無機微粒子分散液を調製することが可能である。あるは、溶解度の低下を利用した反応晶析法を用いて粒子径のそろった分散液を得ることが可能である。
液相で得られた粒子は、乾燥、焼成することにより、無機粒子の機能を安定に引き出すことは好ましい。乾燥には、凍結乾燥、噴霧乾燥、超臨界乾燥などの手段が適用可能であり、焼成は、単に雰囲気を制御しながら高温にするだけでなく、有機あるいは無機の焼結防止剤を用いて行うことが好ましい。
これら粒子のうち、安価で、安全性を考慮して無機粒子を選択することが可能であり、さらに小粒径化の容易性を考えると、次のような無機粒子を用いることが好ましい。すなわち、TiO、Al、LiNbO、Nb、ZrO、Y、MgO、ZnO、SnO、Bi、ITO、CeO、AlN、ダイヤモンド、KTaOなどを用いることが特に好ましい。
樹脂への充填率について特に制約は無いが、20nm以下の無機粒子を樹脂に充填する場合、成型性の確保(流動性、ひび割れなし)を考えると、30体積%以下であることが好ましい。一方、無機粒子を充填することにより光学物性(屈折率)を変化させるにはある程度の充填率が必要であることから5体積%以上、さらには10体積%以上が好ましい。ここでいう無機微粒子の体積分率は、無機微粒子の比重をa、含有量をxグラム、作製された有機無機複合材料の全体積樹脂をYミリリットルとした時に式(x/a)/Y×100で求められる。無機微粒子の含有量の定量は、透過型電子顕微鏡(TEM)による半導体結晶像の観察(EDX等の局所元素分析により半導体結晶組成に関する情報も得ることが可能)、あるいは与えられた樹脂組成物が含有する灰分の元素分析により求まる所定組成の含有質量と該組成の結晶の比重とから算出可能である。
《表面処理剤》
無機粒子は、それを樹脂と均一に混合する必要があることから、樹脂との親和力を高めるため、表面処理がなされていることが好ましい。必要な表面処理剤と粒子表面との結合には、下記のような導入手法が考えられるが、それらに限るものではない。
A.物理吸着(二次結合性の活性剤処理)
B.表面化学種の利用反応(表面水酸基との共有結合)
C.活性種の表面導入と反応(ラジカル等の活性点導入とグラフト重合、高エネルギー線照射とグラフト重合)
D.樹脂コーティング(カプセル化、プラズマ重合)
E.沈着固定化(難溶性有機酸塩の沈着)
更に具体例を示すと下記のようになる。
(1)シランカップリング剤
シラノール基と粒子表面の水酸基との縮合反応や水素結合を利用する。例えば、ビニルシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられ、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。
(2)その他カップリング剤
チタネート、アルミナート、ジルコネート系のカップリング剤も適用可能である。さらに、ジルコアルミネート、クロメート、ボレート、スタネート、イソシアネート等も使用可能である。ジケトン系のカップリング剤も使用可能である。
(3)表面吸着剤
アルコール、ノニオン系界面活性剤、イオン系界面活性剤、カルボン酸類、アミン類などが適用可能である。
(4)樹脂系表面処理
上記(1)〜(3)の手法で粒子表面に活性種を導入後、グラフト重合により表面にポリマー層を設ける手法や、あらかじめ合成したポリマー分散剤を粒子表面に吸着、結合させる手法がある。粒子表面により強固にポリマー層を設けるためにはグラフト重合が好ましく、特に高密度にグラフトさせることが好ましい。
《有機無機複合材料の製造方法》
本発明の微粒子を含有する樹脂の製造にあたっては、はじめに複合材料前駆体(熱可塑性樹脂を用いる場合は溶融状態、硬化性用いる場合は未硬化の状態)を調製した後、基材上に塗布等をされることにより形成される。
特に硬化性樹脂を用いる場合、複合材料前駆体は、有機溶媒に溶解した硬化性樹脂と、本発明に係る微粒子を混合し、その後、有機溶媒を除去することで調製されてもよいし、硬化性樹脂の原料の一つであるモノマー溶液中に本発明に係る微粒子を添加、混合した後に重合して調製されても良い。また、モノマーが一部重合したオリゴマーや低分子量のポリマーを溶融し、そこに本発明に係る微粒子を添加、混合することで調製されても良い。
ここで用いられる有機溶媒としては、炭素数1〜4程度の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの炭化水素類などを選択することができるが、モノマーよりも沸点が低く、しかもこれらのモノマーと相溶性を有するものであれば、特に限定されるものではない。
特に、本発明においては、モノマー溶液中に本発明に係る微粒子を添加した後に重合させる方法が好ましく、特に、モノマーと本発明に係る微粒子を混合した高粘性の溶液を、冷却しながらシェアを与えて混合する方法が好ましい。この時、硬化性樹脂中への本発明に係る微粒子の分散が最適になるように粘度を調整することも重要である。粘度調整の方法としては、本発明に係る微粒子の粒径、表面状態、添加量の調整や、溶媒や粘度調整剤の添加等が挙げられるが、本発明に係る微粒子はその構造により表面修飾が容易なことから、最適な混練状態を得ることが可能である。
シェアを与え複合化を行う場合、本発明に係る微粒子は粉体ないし凝集状態のまま添加することが可能である。あるいは、液中に分散した状態で添加することも可能である。液中に分散した状態で添加する場合は、混合後に脱気を行うことが好ましい。
液中に分散した状態で添加する場合、あらかじめ凝集粒子を一次粒子に分散して添加することが好ましい。分散には各種分散機が使用可能であるが、特にビーズミルが好ましい。ビーズは各種の素材があるがその大きさは小さいものが好ましく、特に直径0.001〜0.5mmのものが好ましい。
本発明に係る微粒子は表面処理された状態で加えられることが好ましいが、表面処理剤と微粒子とを同時に添加し、硬化性樹脂との複合化を行うインテグラルブレンドのような方法を用いることも可能である。
《光散乱性フィラー》
本発明の有機無機複合材料層は、上述の無機粒子に加え、光散乱性フィラーを含有することもできる。光散乱性フィラーとは、有機無機複合材料層中に入ってきた光を多重散乱させる機能を持ったフィラーであり、粒径が0.5μm以上5μm以下であることが好ましい。0.5μm未満では、散乱光の強度が低いため効果が小さく、5μmを超えると、有機無機複合材料層の透明性が著しく劣化する恐れがある。また、光散乱性フィラーの屈折率は、添加する有機無機複合材料層との屈折率差が0.01以上あることが、光散乱性を得る上で好ましく、0.1以下であることが、透明性を維持する上で好ましい。
本発明に用いられる光散乱性フィラーとしては、無機またはポリマーからなる公知のフィラーを使用することができる。無機化合物の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、およびリン酸カルシウムを挙げることができる。ポリマーの例としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂を挙げることができる。これらフィラーの添加量は0.1〜30質量%が好ましいが、光散乱性の程度に合わせて調整しても良い。
また、光散乱フィラーは、球形、針状、平板状等の任意な形状が使用でき、さらに上述の無機粒子と同様の表面処理を行うことにより、樹脂への分散性を向上させることが可能である。
また、有機無機複合材料層より発光層側に設けられた透明導電層に、光散乱性フィラーを含有させたり、透明導電層を形成する導電性化合物の組成や形状を工夫して光散乱性を付与させたりすることも、同様の効果が得られるため好ましい。
[透明基材]
本発明の有機EL素子に用いられる透明基材としては、高い光透過性を有していればそれ以外に特に制限はない。例えば、基材としての硬度に優れ、またその表面への膜形成のし易さ等の点で、ガラス基板、樹脂基板、樹脂フィルムなどが好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。
本発明で透明基材として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明において透明樹脂フィルムの屈折率は、1.50以上であることが好ましく、さらに1.60以上1.80以下であることが特に好ましい。
本発明において透明樹脂フィルムの厚さは、50μm以上250μm以下であることが好ましく、さらに75μm以上200μm以下であることが特に好ましい。
本発明に用いられる透明基材には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。
また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。樹脂フィルムには光散乱機能を付与する目的でフィラーを含有してもよく、そのフィラーの粒径は0.5〜10μm程度が好ましい。また、透明基材の両面または片面にバリアコート層や、ハードコート層が予め形成されていてもよい。
バリアコート層やハードコート層を設ける場合、透明基材との屈折率が大きいと界面反射による光取出しの劣化が生じてしまうため、バリアコート層およびハードコート層の屈折率は透明樹脂フィルムの屈折率と同じかやや低いものであることが好ましい。例えば、ハードコート層として、平均粒子径が1nm以上400nm以下の微粒子を含有した樹脂を用いても良く、透明樹脂中にその樹脂よりも屈折率が高い微粒子を、平均粒子径が1〜400nmで分散することにより、所望とする屈折率の透明なハードコート層を得ることができる。
〔透明導電層〕
本発明の有機EL素子における透明導電層としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物が、透明導電層を形成する電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性光透過性材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で光透過性の導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。本発明においては、透明導電層は陽極として用いられることが好ましい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
また、この透明導電層に高い導電性を有しながら他の比較的低屈折率の樹脂等を併用することが可能であり、光散乱効果により光取り出し効率の向上が期待できる金属ナノワイヤを含有させることが好ましい。さらに、金属ナノワイヤもネットワーク構造により、透明導電層の強度が増し、有機EL素子の耐久性が向上することから、透明導電層に金属ナノワイヤを用いることが好ましい。
本発明に金属ナノワイヤを用いる場合、1つの金属ナノワイヤで長い導電パスを形成するために、また、適度な光散乱性を発現するために、平均長さが3μm以上であることが好ましく、さらには3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。併せて、長さの相対標準偏差は40%以下であることが好ましい。また、平均直径は、透明性の観点からは小さいことが好ましく、一方で、導電性の観点からは大きい方が好ましい。本発明においては、金属ナノワイヤの平均直径として10〜300nmが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。併せて、直径の相対標準偏差は20%以下であることが好ましい。
本発明に係る金属ナノワイヤの金属組成としては特に制限はなく、貴金属元素や卑金属元素の1種または複数の金属から構成することができるが、貴金属(例えば、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)及び鉄、コバルト、銅、錫からなる群に属する少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、導電性の観点から少なくとも銀を含むことがより好ましい。
また、導電性と安定性(金属ナノワイヤの硫化や酸化耐性、及びマイグレーション耐性)を両立するために、銀と、銀を除く貴金属に属する少なくとも1種の金属を含むことも好ましい。本発明に係る金属ナノワイヤが二種類以上の金属元素を含む場合には、例えば、金属ナノワイヤの表面と内部で金属組成が異なっていてもよいし、金属ナノワイヤ全体が同一の金属組成を有していてもよい。
Agナノワイヤの製造方法としては、Adv.Mater.,2002,14,833〜837;Chem.Mater.,2002,14,4736〜4745等、Auナノワイヤの製造方法としては特開2006−233252号公報等、Cuナノワイヤの製造方法としては特開2002−266007号公報等、Coナノワイヤの製造方法としては特開2004−149871号公報等を参考にすることができる。特に、上述した、Adv.Mater.及びChem.Mater.で報告されたAgナノワイヤの製造方法は、水系で簡便にAgナノワイヤを製造することができ、また銀の導電率は金属中で最大であることから、本発明に係る金属ナノワイヤの製造方法として好ましく適用することができる。
本発明においては、金属ナノワイヤが互いに接触し合うことにより3次元的な導電ネットワークを形成し、高い導電性を発現するとともに、金属ナノワイヤが存在しない導電ネットワークの窓部を光が透過することが可能となり、さらに、金属ナノワイヤの散乱効果によって、有機発光層部からの光を効率的に取り出すことが可能となる。電極部において金属ナノワイヤを有機発光層部に近い側に設置すれば、この散乱効果がより有効に利用できるのでより好ましい実施形態でとなる。
また、金属ナノワイヤを搭載することで導電性の高い電極を塗布で完成させることが出来る。そのため、有機無機複合材料層表面に粒子による凹凸が存在してもその凹凸を緩和することが出来、発光体層にダメージを与える可能性を排除出来る。
本発明において透明導電層の屈折率は、1.5以上2.0以下であることが好ましく、さらに1.6以上1.9以下であることが特に好ましい。
本発明においては、上述の通り、透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、透明樹脂フィルムの屈折率や厚さのバランスを最適化することによって、従来から知られている光取り出し効率の向上だけでなく、微細な膜構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の、膜物性を大幅に向上させることができるものである。
〔有機EL素子〕
有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示す。
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。
《発光層》
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明に係る発光層は、含まれる発光材料が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。
また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。
各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
本発明における発光層の膜厚の総和は1〜100nmの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、より低い駆動電圧を得ることができることから30nm以下である。なお、本発明でいうところの発光層の膜厚の総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む膜厚である。
個々の発光層の膜厚としては1〜50nmの範囲に調整することが好ましく、更に好ましくは1〜20nmの範囲に調整することである。青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はない。
発光層の作製には、後述する発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
本発明においては、各発光層には複数の発光材料を混合してもよく、また燐光発光材料と蛍光発光材料を同一発光層中に混合して用いてもよい。
本発明においては、発光層の構成として、ホスト化合物、発光材料(発光ドーパント化合物ともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
本発明に係る有機EL素子の発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)における燐光発光の燐光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。更に好ましくは燐光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、または複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。また、後述する発光材料を複数種用いることで異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
本発明に用いられるホスト化合物としては、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもいい。
公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS−K−7121に準拠した方法により求められる値である。
公知のホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が挙げられる。例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等が挙げられる。
次に、発光材料について説明する。
本発明に係る発光材料としては、蛍光性化合物、燐光発光材料(燐光性化合物、燐光発光性化合物等ともいう)を用いる。
本発明において、燐光発光材料とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にて燐光発光する化合物であり、燐光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましい燐光量子収率は0.1以上である。
上記燐光量子収率は第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中での燐光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明において燐光発光材料を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて上記燐光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
燐光発光材料の発光は原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーを燐光発光材料に移動させることで燐光発光材料からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つは燐光発光材料がキャリアトラップとなり、燐光発光材料上でキャリアの再結合が起こり燐光発光材料からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、燐光発光材料の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
燐光発光材料は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、更に好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、または白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子には、蛍光発光体を用いることもできる。蛍光発光体(蛍光性ドーパント)の代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、又は希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
また、従来公知のドーパントも本発明に用いることができ、例えば、国際公開第00/70655号パンフレット、特開2002−280178号公報、同2001−181616号公報、同2002−280179号公報、同2001−181617号公報、同2002−280180号公報、同2001−247859号公報、同2002−299060号公報、同2001−313178号公報、同2002−302671号公報、同2001−345183号公報、同2002−324679号公報、国際公開第02/15645号パンフレット、特開2002−332291号公報、同2002−50484号公報、同2002−332292号公報、同2002−83684号公報、特表2002−540572号公報、特開2002−117978号公報、同2002−338588号公報、同2002−170684号公報、同2002−352960号公報、国際公開第01/93642号パンフレット、特開2002−50483号公報、同2002−100476号公報、同2002−173674号公報、同2002−359082号公報、同2002−175884号公報、同2002−363552号公報、同2002−184582号公報、同2003−7469号公報、特表2002−525808号公報、特開2003−7471号公報、特表2002−525833号公報、特開2003−31366号公報、同2002−226495号公報、同2002−234894号公報、同2002−235076号公報、同2002−241751号公報、同2001−319779号公報、同2001−319780号公報、同2002−62824号公報、同2002−100474号公報、同2002−203679号公報、同2002−343572号公報、同2002−203678号公報等が挙げられる。
本発明においては、少なくとも一つの発光層に2種以上の発光材料を含有していてもよく、発光層における発光材料の濃度比が発光層の厚さ方向で変化していてもよい。
《中間層》
本発明において、各発光層間に非発光性の中間層(非ドープ領域等ともいう)を設ける場合について説明する。
非発光性の中間層とは、複数の発光層を有する場合、その発光層間に設けられる層である。
非発光性の中間層の膜厚としては1〜20nmの範囲にあるのが好ましく、更には3〜10nmの範囲にあることが隣接発光層間のエネルギー移動等相互作用を抑制し、且つ素子の電流電圧特性に大きな負荷を与えないということから好ましい。
この非発光性の中間層に用いられる材料としては、発光層のホスト化合物と同一でも異なっていてもよいが、隣接する2つの発光層の少なくとも一方の発光層のホスト材料と同一であることが好ましい。
非発光性の中間層は非発光層、各発光層と共通の化合物(例えば、ホスト化合物等)を含有していてもよく、各々共通ホスト材料(ここで、共通ホスト材料が用いられるとは、燐光発光エネルギー、ガラス転移点等の物理化学的特性が同一である場合やホスト化合物の分子構造が同一である場合等を示す。)を含有することにより、発光層−非発光層間の層間の注入障壁が低減され、電圧(電流)を変化させても正孔と電子の注入バランスが保ちやすいという効果を得ることができる。更に、非ドープ発光層に各発光層に含まれるホスト化合物と同一の物理的特性または同一の分子構造を有するホスト材料を用いることにより、従来の有機EL素子作製の大きな問題点である素子作製の煩雑さをも併せて解消することができる。
本発明で有機EL素子を用いる場合、ホスト材料はキャリアの輸送を担うため、キャリア輸送能を有する材料が好ましい。キャリア輸送能を表す物性としてキャリア移動度が用いられるが、有機材料のキャリア移動度は一般的に電界強度に依存性が見られる。電界強度依存性の高い材料は正孔と電子注入・輸送バランスを崩しやすいため、中間層材料、ホスト材料は移動度の電界強度依存性の少ない材料を用いることが好ましい。
また、一方では正孔や電子の注入バランスを最適に調整するためには、非発光性の中間層は後述する阻止層、即ち正孔阻止層、電子阻止層として機能することも好ましい態様として挙げられる。
《注入層:電子注入層、正孔注入層》
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるがその膜厚は0.1nm〜5μmの範囲が好ましい。
《阻止層:正孔阻止層、電子阻止層》
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは、広い意味では、電子輸送層の機能を有し、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する電子輸送層の構成を必要に応じて、本発明に係る正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは、広い意味では、正孔輸送層の機能を有し、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。本発明に係る正孔阻止層、電子輸送層の膜厚としては好ましくは3〜100nmであり、更に好ましくは5〜30nmである。
《正孔輸送層》
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、更には米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)に記載されているような所謂、p型正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層は上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたp性の高い正孔輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本発明においては、このようなp性の高い正孔輸送層を用いることが、より低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
《電子輸送層》
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリーもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様にn型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層は上記電子輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたn性の高い電子輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本発明においては、このようなn性の高い電子輸送層を用いることがより低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
《対向電極》
本発明の対向電極としては、前記透明導電層に対向する電極をいう。本発明においては、透明導電層を主に陽極として使用するため、対向電極としては以下に示す陰極を用いることができる。陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜200nmの範囲で選ばれる。尚、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陰極に上記金属を1nm〜20nmの膜厚で作製した後に、導電性透明材料をその上に作製することで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
《集光シート》
本発明の有機EL素子は基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10μm〜100μmが好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付く、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
集光シートとしては、例えば、液晶表示装置のLEDバックライトで実用化されているものを用いることが可能である。このようなシートとして、例えば、住友スリーエム社製輝度上昇フィルム(BEF)等を用いることができる。プリズムシートの形状としては、例えば、基材に頂角90度、ピッチ50μmの△状のストライプが形成されたものであってもよいし、頂角が丸みを帯びた形状、ピッチをランダムに変化させた形状、その他の形状であってもよい。
また、発光素子からの光放射角を制御するために、光拡散板・フィルムを集光シートと併用してもよい。例えば、(株)きもと製拡散フィルム(ライトアップ)等を用いることができる。
〔有機EL素子の作製方法〕
本発明の有機EL素子は、透明基材上に有機無機複合材料層、透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、対向電極を順次形成することにより作製できる。
《有機無機複合材料層の形成》
本発明の有機EL素子に用いられる有機無機複合材料層は、あらかじめ調整した有機無機複合材料を、透明基材上に塗布等の手段により形成される。これら有機無機複合材料層はグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、インクジェット法等公知の方法で塗設することができる。
また、有機無機複合材料層は紫外線・熱による硬化、乾燥による製膜や化学反応による硬化等の方法で作製することができる。紫外線硬化性樹脂を用いた場合、光硬化反応により硬化させ、硬化皮膜層を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限無く使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm、好ましくは5〜150mJ/cmであるが、特に好ましくは20〜100mJ/cmである。
《透明導電層の形成》
本発明においては、有機無機複合材料層を形成した透明基材上に、所望の電極物質を用いて透明導電層を形成することができる。例えば、電極物質としてITO(すずを添加した酸化インジウム)を用いる場合には、蒸着やスパッタリング等の方法により透明導電層を形成することができる。また、金属ナノワイヤや導電性ポリマーあるいは透明導電性金属酸化物を含む材料を、塗布法や印刷法などの液相成膜法を用いて透明導電層を形成することもできる。
本発明においては、生産性の改善、平滑性や均一性などの電極品質の向上、環境負荷軽減の観点から、金属ナノワイヤを含有する透明導電層を塗布法や印刷法などの液相成膜法により形成することが好ましい。塗布法としては、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法などを用いることができる。印刷法としては、凸版(活版)印刷法、孔版(スクリーン)印刷法、平版(オフセット)印刷法、凹版(グラビア)印刷法、スプレー印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。なお、必要に応じて、密着性・塗工性を向上させるための予備処理として、離型性基材表面にコロナ放電処理、プラズマ放電処理などの物理的表面処理を施すことができる。
《有機エレクトロルミネッセンス層の形成》
本発明においては、陽極バッファー層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、陰極バッファー層の全部または一部からなる、透明導電層と陰極の間に形成された層を有機エレクトロルミネッセンス層という。この有機エレクトロルミネッセンス層の作製方法の一例として、正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層からなる有機エレクトロルミネッセンス層の作製法について説明する。
有機無機複合材料層および透明導電層を形成した透明基材上に、有機EL素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層の有機化合物薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如く蒸着法、ウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法)等があるが、均質な膜が得られやすく、且つピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法が特に好ましい。更に層毎に異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50〜450℃、真空度10−6〜10−2Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚0.1nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
《陰極の形成》
上記の有機エレクトロルミネッセンス層を形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設ける。
以上の工程により所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施しても構わない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた有機EL素子に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると発光が観測できる。また交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
〔用途〕
本発明に係る面発光体、及び発光パネルは、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
〔照明装置〕
本発明に係る有機EL材料は、また、照明装置として、実質白色の発光を生じる有機EL素子に適用できる。複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得る。複数の発光色の組み合わせとしては、青色、緑色、赤色の3原色の3つの発光極大波長を含有させたものでもよいし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでもよい。
また、複数の発光色を得るための発光材料の組み合わせは、複数のリン光または蛍光を発光する材料(発光ドーパント)を、複数組み合わせたもの、蛍光またはリン光を発光する発光材料と、該発光材料からの光を励起光として発光する色素材料とを組み合わせたもののいずれでもよいが、本発明に係わる白色有機EL素子においては、発光ドーパントを複数組み合わせる方式が好ましい。
複数の発光色を得るための有機EL素子の層構成としては、複数の発光ドーパントを、一つの発光層中に複数存在させる方法、複数の発光層を有し、各発光層中に発光波長の異なるドーパントをそれぞれ存在させる方法、異なる波長に発光する微小画素をマトリックス状に形成する方法等が挙げられる。
本発明に係わる白色有機EL素子においては、必要に応じ成膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもいいし、電極と発光層をパターニングしてもいいし、素子全層をパターニングしてもいい。
発光層に用いる発光材料としては特に制限はなく、例えば液晶表示素子におけるバックライトであれば、CF(カラーフィルター)特性に対応した波長範囲に適合するように、本発明に係わる白金錯体、また公知の発光材料の中から任意のものを選択して組み合わせて白色化すればよい。
このように、白色発光有機EL素子は、前記表示デバイス、ディスプレイに加えて、各種発光光源、照明装置として、家庭用照明、車内照明、また、露光光源のような1種のランプとして、液晶表示装置のバックライト等、表示装置にも有用に用いられる。
その他、時計等のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体等の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等、さらには表示装置を必要とする一般の家庭用電気器具等広い範囲の用途が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されない。
実施例1
《有機無機複合材料1の作製》
(ジルコニア粒子の調製)
オキシ塩化ジルコニウム8水塩の2600gを純水40L(リットル)に溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水を340g、純水を20L溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調製した。
次いで、このジルコニア前駆体スラリーに、硫酸ナトリウム400gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。
次いで、この混合物を、乾燥器を用いて、大気中、120℃にて24時間、乾燥させて固形物を得た。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粒子1を調製した。TEM観察の結果、平均粒子径は5nmであった。XRDから粒子がZrO結晶であることが確認された。
(ジルコニア粒子に対する表面処理)
上記のジルコニア粒子10gを、フェニルトリメトキシシラン(信越化学製)2gと、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.1gを含むトルエン100mlに加え、窒素下で0.03mmのジルコニアビーズを用いて分散しながら100℃まで加熱し、均一分散液を得た後、そのまま窒素下で5時間加熱還流して表面処理済ジルコニア粒子のトルエン分散液を得た。
(樹脂中への粒子分散)
硬化性樹脂モノマー(フルオレンアクリレート)と、上記表面処理済ジルコニア分散液(所望の屈折率となる量)を30vol%で混合し、重合開始剤を添加して溶解した。
(有機無機複合材料の評価)
得られたジルコニアナノ粒子が分散された樹脂モノマー溶液を、平滑なガラス基板上に乾燥膜厚1μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ、有機無機複合材料1の薄膜層を形成した試料を作製した。この試料を分光光度計(日立製作所製U−4000型等)により測定した結果、有機無機複合材料1の屈折率は1.75であった。
また、この有機無機複合材料1の薄膜層について、走査型電子顕微鏡による観察を行い、ジルコニアナノ粒子200個の粒子の投影面積から各粒子の球換算粒径を求め、その平均値を得た。その結果、有機無機複合材料1中に分散されたジルコニアナノ粒子の平均粒径は、6nmであった。
《有機無機複合材料2、3の作製》
有機無機複合材料1の作製と同様の方法で、ジルコニア粒子1の分散液の添加量を、それぞれ20vol%、10vol%に変化させることで、屈折率の異なる有機無機複合材料2、3を作製した。各材料の屈折率およびジルコニアナノ粒子の平均粒径を同様の方法で測定し、得られた結果を表1に示す。
《有機無機複合材料4の作製》
前述のジルコニア粒子1の作製と同様の方法で、粒子形成時の硫酸ナトリウム水溶液濃度を調整して平均粒子径は20nmのジルコニア粒子2を作製した。その後、有機無機複合材料1の作製と同様の方法で、ジルコニア粒子2の分散液を30vol%混合した有機無機複合材料4を作製した。屈折率およびジルコニアナノ粒子の平均粒径を同様の方法で測定し、得られた結果を表1に示す。
《有機無機複合材料5の評価》
有機無機複合材料5として、JSR(株)製のハードコート用材料Z7410Eを用いた。Z7410Eを平滑なガラス基板上に乾燥膜厚1μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ、同様の方法で評価を行った結果を表1に示す。
《有機EL素子1の作製》
厚さ125μmの二軸延伸PEN(帝人デュポン社製;屈折率1.75)上にITO(インジウムチンオキシド;屈折率1.85)を100nm製膜し、パターニングを行った。このITO透明電極を設けた透明基材をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、基板表面温度200℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
この基板を、窒素雰囲気下、JIS B 9920に準拠し、測定した清浄度がクラス100で、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmのグローブボックスへ移した。グローブボックス中にて正孔輸送層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。この基板を、基板表面温度150℃で30分間加熱乾燥し正孔輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は20nmであった。
(正孔輸送層用塗布液)
モノクロロベンゼン 100g
ポリ−N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製)
0.5g
次いで、発光層塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、2000rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し発光層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は40nmであった。尚、下記発光層組成物のうち、最も低いTgを示したのはH−Aであり、132℃であった。
(発光層用塗布液)
酢酸ブチル 100g
H−A 1g
D−A 0.11g
D−B 0.002g
D−C 0.002g
次いで、電子輸送層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は30nmであった。
(電子輸送層用塗布液)
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100g
ET−A 0.75g
次いで、電子輸送層まで設けた基板を、大気曝露せずに、蒸着機に移動し、4×10−4Paまで減圧した。尚、フッ化カリウムおよびアルミニウムをそれぞれタンタル製抵抗加熱ボートに入れ、蒸着機に取り付けておいた。
先ず、フッ化カリウムの入った抵抗加熱ボートに通電し加熱し、基板上にフッ化カリウムからなる電子注入層を3nm設けた。続いて、アルミニウムの入った抵抗加熱ボートに通電加熱し、蒸着速度1〜2nm/秒でアルミニウムからなる膜厚100nmの陰極を設けた。
(光取り出し部材の付与)
得られた有機EL素子の光出射面に(株)きもと製光拡散フィルム(MTN−W1)に粘着層を介して貼付し、有機EL素子1とした。
得られた有機EL素子1について、その断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚は0.12μm、透明導電層の膜厚は0.1μmであった。
《有機EL素子2の作製》
厚さ125μmの二軸延伸PEN(帝人デュポン社製;屈折率1.75)上に、前述の有機無機複合材料1を、乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させた。その後、有機EL素子1の作製と同様の方法により、ITO透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、陰極、光取出し部材を形成し、有機EL素子2とした。同様の方法で各層の膜厚を測定したところ、有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚は0.12μm、透明導電層の膜厚は0.1μm、有機無機複合材料の膜厚は2μmであった。
《有機EL素子3〜7の作製》
用いる有機無機複合材料および膜厚を表2に記載の通りに変更した以外は、有機EL素子2の作製と同様にして有機EL素子3〜7を作製した。
《有機EL素子8の作製》
前述の有機無機複合材料1の樹脂モノマー溶液に、日産化学工業(株)製オプトビーズ2000Mを樹脂モノマー量に対し20vol%添加し、超音波分散した塗布液を作製した。この塗布液を、厚さ125μmの二軸延伸PEN(帝人デュポン社製;屈折率1.75)上に、乾燥膜厚が4μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させた。その後、有機EL素子1の作製と同様の方法により、ITO透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、陰極、光取出し部材を形成し、有機EL素子8とした。
(銀ナノワイヤ分散液の調製)
Adv.Mater.,2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、平均直径75nm、平均長さ35μmの銀ナノワイヤを作製し、限外濾過膜を用いて銀ナノワイヤを濾別かつ水洗処理した後、エタノール中に再分散して銀ナノワイヤ分散液(銀ナノワイヤ含有量5質量%)を調製した。
《有機EL素子9の作製》
バリア層と易接着層を有する厚さ125μmの二軸延伸PETフィルム(帝人デュポン社製;屈折率1.65)上に、前述の有機無機複合材料3を、乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させた。その後、前述の銀ナノワイヤ分散液を銀ナノワイヤの目付け量が80mg/mとなるように塗布、乾燥して、銀ナノワイヤネットワーク構造を形成した。
さらに、導電性ポリマーであるスルホン酸系ドーパントを含有する導電性ポリアニリンの分散液ORMECON D1033(ドイツ オルメコン社製)を、乾燥膜厚が200nmとなるよう上記銀ナノワイヤネットワーク構造にオーバーコートし乾燥した後、80℃で3時間熱処理し、透明導電層を形成した。この透明導電層の屈折率を、分光光度計(日立製作所製U−4000型等)の分光反射率測定により求めたところ1.60であった。
その後、有機EL素子2の作製と同様の方法により、有機エレクトロルミネッセンス層、陰極、光取出し部材を形成し、有機EL素子9とした。同様の方法で各層の膜厚を測定したところ、有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚は0.12μm、透明導電層の膜厚は0.2μm、有機無機複合材料層の膜厚は2μmであった。
《有機EL素子10〜16の作製》
用いる有機無機複合材料および膜厚と、透明導電層の膜厚を表2の通りに変更した以外は、有機EL素子9の作製と同様にして有機EL素子10〜16を作製した。
《有機EL素子17の作製》
バリア層と易接着層を有する厚さ125μmの二軸延伸PETフィルム(帝人デュポン社製;屈折率1.65)上に、前述の有機無機複合材料3を、乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させた。さらに、三菱ガスケミカル(株)製ルミプラスLPC−1101を、乾燥膜厚1μmになるように塗布し、紫外線照射により硬化させて屈折率1.65の樹脂中間層を形成した。
その後、有機EL素子9の作製法と同様にして、銀ナノワイヤを含有する透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、陰極、光取出し部材を形成し、有機EL素子17とした。
《有機EL素子18の作製》
前述の有機無機複合材料3の樹脂モノマー溶液に、日産化学工業(株)製オプトビーズ2000Mを樹脂モノマー量に対し20vol%添加し、超音波分散した塗布液を作製した。この塗布液を、バリア層と易接着層を有する厚さ125μmの二軸延伸PETフィルム(帝人デュポン社製;屈折率1.65)上に、乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させた。その後、有機EL素子9の作製法と同様にして、銀ナノワイヤを含有する透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層、陰極、光取出し部材を形成し、有機EL素子18とした。
《有機EL素子の評価》
〔外部取り出し量子効率〕
作製した有機EL素子に対し、2.5mA/cm定電流を流したときの外部取り出し量子効率(%)を不活性ガス雰囲気下で測定した。なお、測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いた。得られた結果を有機EL素子1の測定値を100としたときの相対値で表2に表した。
〔曲げ伸ばし試験〕
作製した有機EL素子の発光部に対し、光出射面を内側にし、屈曲半径2cmになるように曲げて伸ばす動作を不活性ガス雰囲気下で10回繰り返した。曲げ伸ばし試験を実施した前後の発光状態を目視で観察し、下記のランクづけを行った。
◎:輝点、黒点がなく、均一な発光である
○:輝点あるいは黒点がみられるが、安定した発光が見られる
△:輝点あるいは黒点がみられ、発光輝度が不安定である
×:発光しない。
得られた結果を表2に表した。尚、輝点および黒点が観察された部分の断面を観察したところ、透明導電層に亀裂や膜剥がれが生じていることが判った。
〔加熱耐久性試験〕
作製した有機EL素子を100℃、40%RHの恒温槽中に24時間保管した後の発光状態を目視で観察し、下記のランクづけを行った。
◎:輝点、黒点がなく、均一な発光である
○:輝点あるいは黒点がみられるが、安定した発光が見られる
△:輝点あるいは黒点がみられ、発光輝度が不安定である
×:発光しない
得られた結果を表2に表した。
表2より、本発明の構成である有機エレクトロルミネッセンス素子は、外部取り出し量子効率が高く、しかも曲げ伸ばしによる応力や加熱に対する耐久性に優れていることが分かる。
実施例2
実施例1で作製した本発明の有機EL素子10をガラスケースで覆い、照明装置とした。ガラスカバー内には窒素ガスが充填され、光出射面と反対側のガラスカバー内に捕水剤を設けた。
本発明に係る照明装置は発光効率が高く、発光寿命の長い白色光を発する薄型の照明装置として使用することが出来た。
実施例3
実施例1で作製した本発明の有機EL素子10を透明バリヤフィルム(二酸化ケイ素膜で被覆された透明樹脂フィルム)で覆い、フレキシブルな照明装置とした。本発明に係る照明装置は多少の屈曲動作に対しても高い発光効率を維持し、発光寿命の長い白色光を発する薄型の照明装置として使用することが出来た。

Claims (5)

  1. 透明基材上に透明導電層、有機エレクトロルミネッセンス層および対向電極が順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、該透明基材と該透明導電層の間に、該透明導電層に接して形成された有機無機複合材料層を有し、かつ、各層の膜厚が下記式を満足することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    式1 5< t3/(t1+t2) <50
    式2 1< t3 <20
    ただし、
    t1:有機エレクトロルミネッセンス層の膜厚(μm)
    t2:透明導電層の膜厚(μm)
    t3:有機無機複合材料層の膜厚(μm)である。
  2. 前記有機無機複合材料層が、樹脂中に粒径1〜20nmの無機微粒子を含有する有機無機複合材料からなることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記透明導電層と前記有機無機複合材料層の屈折率差が0.1以下であることを特徴とする請求項1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記透明導電層が、金属ナノワイヤを含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いることを特徴とする照明装置。
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