JPWO2010122608A1 - ミキサー装置、プレーヤー、音声制御システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法、音声制御システムの制御方法およびプログラム - Google Patents

ミキサー装置、プレーヤー、音声制御システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法、音声制御システムの制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否か(ミキサー装置側で出力されているか否か)をプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができるミキサー装置、プレーヤー、再生システム等を提供することを目的とする。本発明のミキサー装置20は、1以上のプレーヤー10と接続され、当該プレーヤー10により再生された再生信号を出力装置30に対して出力するものであって、再生信号を出力装置30に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir信号を、当該再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力することを特徴とする。

Description

1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置、プレーヤー、再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムに関するものである。
ミキサー装置は、一般的に、複数のプレーヤーと接続され、各プレーヤーにより再生された再生信号(例えば、音声信号)を混合して、アンプおよびスピーカー等の出力装置に出力する。この種のミキサー装置やプレーヤーは、クラブ等においてDJ機器(ディスクジョッキー(DJ)が音響パフォーマンスに用いる機器)として用いられることが多い(例えば、特許文献1参照)。このため、あるプレーヤーの再生中に、非再生中の別のプレーヤーで曲の入れ替えを行うといった操作が頻繁に行われる。
特開2002−329387号公報
ところで、上記のように、プレーヤーの再生信号を、ミキサー装置を介して出力する形態の場合、ユーザー(操作者)は、その再生信号がOnAir状態であるか否か(ミキサー装置から出力装置に対して出力されているか否か)について、ミキサー装置のフェーダー等の操作子の状態で判断する。つまり、プレーヤー側では、そこから出力された再生信号が実際に再生されているか否かを識別することができない。このため、OnAir状態であるにも拘わらず、プレーヤー側で、再生中断、次曲のロード、デバイスのイジェクト操作などの誤操作が行われる可能性があった。このような誤操作が行われると、楽曲が中断され、演奏に支障をきたしてしまう。特に、クラブ等でDJ機器として用いられる場合は、場の雰囲気を大きく損ねることになり、致命的な問題である。
本発明は、上記の問題点に鑑み、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができるミキサー装置、プレーヤー、再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明のミキサー装置は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置であって、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のプレーヤーは、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置が、プレーヤーから入力された再生信号を出力装置に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するため、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができる。また、プレーヤーが、入力されたOnAir情報に基づいて所定の制御を行うことで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「再生信号」は、音声信号および映像信号のいずれであっても良い。
また、「再生中」とは、プレーヤー側で再生が行われていること(プレーヤーからミキサー装置に対して再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。
また、「OnAir情報」は、出力レベルが所定の出力レベル以上または所定の出力レベルを超えて外部出力されていることを示すものであっても良い。この場合、所定の出力レベルは、Min(最小値)であっても良い。
上記に記載のミキサー装置において、OnAir情報出力手段は、OnAir情報の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報の入力の有無に基づいて表示形態が変化するOnAir表示手段の表示制御を行うことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報は、ミキサー装置により出力装置に対して出力されている再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、制御手段は、出力レベル情報に基づいて、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されているか否か、および再生信号の出力レベルを、プレーヤー側で識別することができる。また、OnAir表示手段の表示により、ユーザーも、プレーヤー側で再生中の再生信号の出力の有無や出力レベルを判断することができ、操作性の向上が期待できる。
上記に記載のミキサー装置において、出力レベル情報は、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする。
この構成によれば、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、いずれかの項目または複数の項目を示すパラメータを用いて、出力レベル情報を生成することができる。
なお、どの項目を示すパラメータを用いて出力レベル情報を生成するかについて、ユーザーが設定(選択)可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
この構成によれば、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを、ユーザーが確認することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、表示形態として、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーは、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度などから、プレーヤーで再生中の再生信号の出力の有無、出力レベルおよび残り再生時間などを判断することができる。
なお、OnAir情報や出力レベル情報に基づいて変化させる表示形態について、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、再生信号は音声信号を含み、制御手段は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段を点滅させることを特徴とする。
この構成によれば、OnAir表示手段が再生信号(音声信号)のBPMに同期して点滅するため、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによって、演奏中のユーザーに違和感を与えることがない。
なお、BPMの解析は、プレーヤー側で行っても良いし、ミキサー装置側で行っても良い。また、プレーヤーやミキサー装置でBPMの解析を行うのではなく、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている場合、所定の操作子の機能を制限することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号が再生中の場合、再生中に行われるべきではない所定の操作子の機能を制限することで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「所定の操作子の機能」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生に支障をきたす恐れのある機能を指す。
また、制限対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザーが設定可能としても良い。後者については、1つの操作子に複数の機能が割り当てられている場合、そのうちの一部の機能を制限したい場合に有用である。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の操作子の機能を制限する、または制限している場合、その理由および制限解除の判断をユーザーに促す内容の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、所定の操作子の機能を制限する前、または所定の操作子の操作が行われた場合などにおいて、ユーザーに対してその理由を報知したり、制限解除の判断を委ねたりすることができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で所定の操作が行われた場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中に、誤って再生信号の再生が中断されるような操作が行われた場合でも、繰り返し再生により中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定の操作」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生信号の再生が中断されるような操作を指す。
また、「所定の操作」として、どのような操作が行われたときに繰り返し再生を行うかについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている場合、当該OnAir情報が入力されていない場合と比較して、再生信号のバッファ量を多くし、所定の操作が行われた場合、バッファリングしておいた再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。また、バッファリングしておいた再生信号を用いることで、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクトが行われた場合でも、支障なく繰り返し再生することができる。
なお、再生中における再生信号のバッファ量、非再生中における再生信号のバッファ量、残ったバッファ量のどのタイミングから繰り返し再生させるか、繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定時間」、「再生中の再生信号の少なくとも一部」に相当する繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、繰り返し再生を行う、または行っている場合、その旨およびその理由の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間において、ユーザーに対し、その旨またはその理由を報知することができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報入力手段は、プレーヤーの状態に応じて、所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする。
この構成によれば、例えば、プレーヤーが再生中でない場合は、所定の操作子の機能制限は無効にしつつ、OnAir表示手段の表示は有効にしてOnAir状態であることを示す、などの制御が可能となる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報に基づいて所定の制御を行うか否かを設定するユーザー設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報に基づく制御を行うか否か(本発明の構成を適用するか、OnAir情報が入力されない従来の構成を適用するか)を、ユーザーのニーズや使用用途に応じて設定することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報入力手段によりOnAir情報が入力されていない場合、所定の制御を行わないことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報が入力されていない場合は、誤操作を防止するための所定の制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることがない。
本発明の再生システムは、1以上のプレーヤーと、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置と、を有する再生システムであって、ミキサー装置は、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備え、プレーヤーは、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、OnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のミキサー装置の制御方法は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置の制御方法であって、ミキサー装置が、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力するステップと、入力された再生信号を、出力装置に対して出力するステップと、再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプレーヤーの制御方法は、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、プレーヤーが、再生信号を、ミキサー装置に対して出力するステップと、プレーヤーが出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するステップと、入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行うステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載のミキサー装置の制御方法における各ステップ、および上記に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップの少なくとも一方を実行させるためのものであることを特徴とする。
これらの構成によれば、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができる再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る再生システムのシステム構成図である。 プレーヤーを上側から見た平面図である。 ミキサー装置を上側から見た平面図である。 再生システムの機能ブロック図である。 ミキサー装置のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置の出力レベル検出処理を示すフローチャートである。 プレーヤーのメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置のOnAir信号送信処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 プレーヤーの操作子機能制限処理を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)を示すフローチャートである。 繰り返し再生に関する説明図である。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 第3実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るミキサー装置、プレーヤー、再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、本発明のミキサー装置やプレーヤーを、DJが音楽パフォーマンスを行うためのDJ機器に適用した場合を例示する。
[第1実施形態]
図1は、再生システムSYのシステム構成図である。同図に示すように、再生システムSYは、1台以上のプレーヤー10と、当該プレーヤー10により再生された再生信号(音声信号)の出力制御を行うミキサー装置20と、当該ミキサー装置20から出力された再生信号を外部に出力する出力装置30と、を備えている。
プレーヤー10は、CD、USBメモリ、SDメモリカードなどの各種デバイスDを挿入可能となっており、これらの各デバイスDから楽曲(音声データ)を読み出して再生する。また、ジョグダイヤル12などの操作子を有し、ユーザーの操作に基づいて、再生状態の調節や、エフェクト効果の付加などの再生処理を行う。
ミキサー装置20は、チャンネルフェーダー25やクロスフェーダー27などの操作子を有し、各プレーヤー10から入力された再生信号の混合処理などを行う。また、ミキサー装置20は、オーディオケーブル41およびOnAir信号送信用ケーブル42を介して、各プレーヤー10と接続されている。本実施形態では、1台のミキサー装置20に4台のプレーヤー10が接続され、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」が、それぞれ「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」に対応しているものとする。
オーディオケーブル41は、プレーヤー10により再生された再生信号を入力するためのケーブルであり、RCAケーブルなどが用いられる。また、OnAir信号送信用ケーブル42は、ミキサー装置20が再生信号を出力装置30に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir信号(OnAir情報)を、その再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するためのケーブルであり、イーサネットケーブルやUSBケーブルなどが用いられる。
出力装置30は、アンプ31と、当該アンプ31に接続された1台以上のスピーカー32(図示では、2台)と、を有している。また、出力装置30は、オーディオケーブル41を介して、ミキサー装置20と接続されている。なお、特に図示しないが、プレーヤー10およびミキサー装置20には、各ケーブル41,42が接続される端子(インターフェース)が設けられている。また、出力装置30には、オーディオケーブル41が接続される端子が設けられている。なお、上記の通りプレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30間を有線接続とするのではなく、無線接続としても良い。すなわち、無線通信によって、再生信号やOnAir信号の送受信を行っても良い。
次に、図2および図3を参照し、プレーヤー10およびミキサー装置20の装置構成について簡単に説明する。図2は、プレーヤー10の装置構成を示す平面図である。プレーヤー10は、表示部11、ジョグダイヤル12、CD挿入口13、CD用イジェクトボタン13a、USBメモリスロット14、USBメモリ用イジェクトボタン14a、SDメモリカードスロット15、SDメモリカード用イジェクトボタン15a、カーソルボタン16a、エンターボタン16b、トラックサーチボタン18a、マニュアルサーチボタン18b、キューボタン18c、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなどを有している。
表示部11は、液晶ディスプレイなどにより構成され、各種情報を表示する。また、ジョグダイヤル12は、ジョグダイヤル本体12aと、ジョグLED12bと、を有する。ジョグダイヤル本体12aは、ユーザーにより回転操作が行われるものであり、ジョグLED12bは、プレーヤー10で再生中の再生信号の出力レベルを表示するために用いられる(詳細については、後述する)。ここで、「再生中」とは、プレーヤー10側で再生が行われていること(プレーヤー10から再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置20により出力装置30に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。一方、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bは、各種設定や選択を行うために用いられる。また、その操作結果は、表示部11に反映される。
図3は、ミキサー装置20の装置構成を示す平面図である。ミキサー装置20は、チャンネル毎に、チャンネル切替スイッチ21、トリム調整ツマミ22、チャンネルイコライザ調整ツマミ23(高音用、中音用、低音用)、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダーアサインスイッチ26などを有している。また、装置手前側には、クロスフェーダー27が設けられ、装置右手奥側には、マスター出力レベル調整ツマミ28およびマスターレベルインジケーター29などが設けられている。
チャンネル切替スイッチ21は、CD/デジタル入力およびライン入力の2系統のうち、いずれかを選択するための操作子である。また、トリム調整ツマミ22は、各チャンネルの入力レベルを調整するための操作子である。また、チャンネルイコライザ調整ツマミ23は、各チャンネルの高音、中音、低音をそれぞれ調整するための操作子である。また、チャンネルフェーダー25は、各チャンネルの音量レベルを調整するための操作子である。
また、クロスフェーダーアサインスイッチ26は、各チャンネルの出力を、クロスフェーダー27の左右(A側またはB側)若しくは「スルー」のいずれに割り当てるかを選択するための操作子である。なお、複数のチャンネルが同じ側を選択した場合、それらを加算したものが割り当てられる。また、「スルー」が選択されている場合は、チャンネルフェーダー25の出力は、クロスフェーダー27を通らずに、そのままマスター出力に出ていくこととなる。
また、クロスフェーダー27は、クロスフェーダーアサインスイッチ26によって左右に割り当てられた各再生信号の混合割合を調整するための操作子である。また、マスター出力レベル調整ツマミ28は、マスター出力の音量レベルを調整するための操作子である。また、マスターレベルインジケーター29は、マスター出力レベルをLED表示するものである。
なお、プレーヤー10およびミキサー装置20には、図2および図3で示したもの以外にも、多数の操作子やインジケーターが設けられているが、本発明とは直接関係しないため、それらの説明を省略する。
次に、図4を参照し、再生システムSY(プレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30)の機能構成について説明する。プレーヤー10は、主な機能構成として、プレーヤー側制御手段110、再生手段120、プレーヤー側再生信号出力手段130、OnAir情報入力手段140、OnAir表示手段150、情報表示手段160およびユーザー設定手段170を備えている。
プレーヤー側制御手段110は、マイコンなどを主な構成要素とし、プレーヤー10内を統括制御する。プレーヤー側制御手段110は、ミキサー装置20から、OnAir状態であることを示すOnAir信号が入力された場合に、当該OnAir信号に基づいて、ユーザーの誤操作を防止するための所定の制御(以下、「誤操作防止制御」と称する)を行う。なお、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わない。誤操作防止制御としては、出力レベルの表示制御、所定の操作子(例えば、イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど)の機能制限、繰り返し再生制御、などを行う(後に、詳述する)。
再生手段120は、デバイスDから随時所定量分の音声データを読み出して、内部メモリバッファBに格納しておき、当該内部メモリバッファBから読み出した音声データを再生する。なお、デバイスDのように、プレーヤー10に着脱可能な記憶媒体に記録されている音声データのみならず、プレーヤー10に内蔵されたハードディスクのような記憶媒体に記録されている音声データを再生可能としても良い。
プレーヤー側再生信号出力手段130は、再生手段120により再生されている再生信号を、オーディオケーブル41を介してミキサー装置20に出力する。
OnAir情報入力手段140は、プレーヤー側再生信号出力手段130により出力した再生信号がミキサー装置20により出力装置30に対して出力されていることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介してミキサー装置20から入力する。
OnAir表示手段150は、ジョグLED12bを主な構成要素とし、OnAir信号に含まれる出力レベル信号(出力レベル情報)に応じた表示を行う。プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されている場合、当該OnAir信号に含まれる出力レベル信号に応じて、OnAir表示手段150(ジョグLED12b)の輝度を決定し、当該輝度でOnAir表示手段150を点滅させる。また、この場合、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段150を点滅させる。なお、BPMの解析は、プレーヤー10側で行っても良いし、ミキサー装置20側で行っても良い。また、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。さらに、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段150の表示形態を変化させるようにしても良い。例えば、再生信号の残り再生時間が30秒以内になったとき、OnAir表示手段150を点灯状態から点滅状態に切り替える、などが考えられる。これにより、ユーザーは、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを確認することができる。
情報表示手段160は、表示部11を主な構成要素とし、OnAir信号に基づく誤操作防止制御が行われている旨などを表示する。例えば、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることにより、プレーヤー10の所定の操作子の機能を制限している場合、その理由や制限解除の判断をユーザーに促す内容などを、情報表示手段160に表示させる。また、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることに伴って、繰り返し再生を行っている場合、その旨およびその理由を、情報表示手段160に表示させる。なお、情報表示手段160による表示は、文字(テキスト)による表示であっても良いし、記号などの画像による表示であって良い。
ユーザー設定手段170は、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bを主な構成要素とし、誤操作防止制御に関する種々の条件を設定する。具体的には、OnAir信号に基づいて誤操作防止制御を行うか否か、所定の操作子の機能を制限したり繰り返し再生を行ったりしている場合にその理由などを表示するか、繰り返し再生を行う場合の繰り返し再生期間、などを設定可能である。
続いて、ミキサー装置20の機能構成について説明する。ミキサー装置20は、主な機能構成として、ミキサー装置側制御手段210、ミキサー装置側再生信号入力手段220、ミキサー装置側再生信号出力手段230およびOnAir情報出力手段240を備えている。
ミキサー装置側制御手段210は、マイコンなどを主な構成要素とし、ミキサー装置20内を統括制御する。ミキサー装置側再生信号入力手段220は、プレーヤー側再生信号出力手段130から出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
ミキサー装置側再生信号出力手段230は、ミキサー装置側再生信号入力手段220により入力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して出力装置30に出力する。なお、ここで出力する再生信号は、入力された再生信号に混合処理や出力レベル調整処理などを施したものであり、入力された再生信号そのものではない。
OnAir情報出力手段240は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力装置30に対して再生信号を出力していることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介して、再生信号の入力源となるプレーヤー10(OnAir情報入力手段140)に出力する。また、上記の通り、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル信号を出力する。なお、ミキサー装置20では、ユーザーの操作により、OnAir信号の送信の有無を設定可能となっている。このため、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の送信「有」と設定されている場合(OnAir信号送信設定の場合)のみOnAir信号を送信し、OnAir信号の送信「無」と設定されている場合(OnAir信号非送信設定の場合)はOnAir信号を送信しない。
続いて、出力装置30の機能構成について説明する。出力装置30は、主な機能構成として、出力装置側制御手段310、出力装置側再生信号入力手段320、増幅手段330および外部出力手段340を備えている。
出力装置側制御手段310は、マイコンなどを主な構成要素とし、出力装置30内を統括制御する。出力装置側再生信号入力手段320は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
増幅手段330は、アンプ31を主な構成要素とし、出力装置側再生信号入力手段320により入力された再生信号を、増幅回路により増幅する。また、外部出力手段340は、スピーカー32を主な構成要素とし、増幅手段330により増幅された音声信号を、外部に向けて音声出力する。
次に、図5ないし図15を参照し、第1実施形態に係る再生システムSY(特に、プレーヤー10およびミキサー装置20)の具体的な動作について説明する。図5は、ミキサー装置20のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S11)、超えている場合は(S11:Yes)、各チャンネルの出力レベル検出処理(図6参照)を行う(S12)。また、各チャンネルの出力レベル検出処理によってOnAir状態と判定され、さらにOnAir信号送信設定の場合は(S13:Yes)、そのチャンネルに対応するプレーヤー10を送信対象として、OnAir信号送信処理を行う(S14)。
一方、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が所定のしきい値以下の場合(S11:No)、並びにOnAir信号非送信設定の場合は(S13:No)、OffAir状態と判別し、OnAir信号を送信しない(S15)。なお、同図に示したフローチャートは、ミキサー装置20の起動中、繰り返し実行される。
次に、図6のフローチャートを参照し、ミキサー装置20の出力レベル検出処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS12に相当するサブルーチンであり、チャンネル毎に実行されるものである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、まず、チャンネル切替スイッチ21の設定が、入力端子側であるか否かを判別し(S21)、入力端子側である場合は(S21:Yes)、続いて、トリム調整ツマミ22の設定(ボリューム値)が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S22)。トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値を超えている場合は(S22:Yes)、続いて、チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S23)。
チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えている場合は(S23:Yes)、続いて、クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択しているか否かを判別する(S24)。クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択している場合は(S24:Yes)、クロスフェーダー27の設定が、(アサインされた側を基準として)所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S25)、所定のしきい値を超えている場合は(S25:Yes)、OnAir状態であると判別する(S26)。また、クロスフェーダーアサインスイッチ26が「スルー」を選択している場合は(S24:No)、S25の判別を省略し、OnAir状態であると判別する(S26)。
一方、チャンネル切替スイッチ21の設定が入力端子側でない場合(S21:No)、トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値以下の場合(S22:No)、チャンネルフェーダー25の設定が所定のしきい値以下の場合(S23:No)、クロスフェーダー27の設定が所定のしきい値以下の場合(S25:No)は、OffAir状態であると判別する(S27)。なお、図6に示したフローチャートでは、OnAir状態かOffAir状態かの判別のみ行っているが、当該工程により、各チャンネルのボリューム値または音量についても検出しているものとする。各チャンネルのボリューム値または音量は、後述する出力レベル信号の生成に用いられる。
なお、図5および図6に示したフローチャートでは、マスター出力レベル調整ツマミ28、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27など、各操作子の設定(ボリューム値)に基づいて判別を行っているが、各操作子の設定によって可変する音量レベル(後述するスイッチボックス61の出力,図9(a)参照)に基づいて判別を行っても良い。この場合は、各音量レベルが所定のしきい値以上であるか否かによって判別することが好ましい。つまり、「各操作子の音量レベル≧所定のしきい値」を判別することで、無音の楽曲が再生された場合でも、正確にOnAir状態を判定することができる。これに対し、上記の例のように、各操作子のボリューム値に基づいて判別する場合は、「各操作子のボリューム値≧所定のしきい値」として判別を行うと、所定のしきい値=Min(最小値)の場合、ボリューム値をMinにしてもOnAir状態と判定されてしまうため、「各操作子のボリューム値>所定のしきい値」として判別を行うことが好ましい。
次に、図7のフローチャートを参照し、プレーヤー10のOnAir信号受信に関するメイン処理について説明する。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、ミキサー装置20からOnAir信号を受信(入力)したか否かを判別し(S31)、受信していない場合は(S31:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S32)。
また、ミキサー装置20からOnAir信号を受信した場合は(S31:Yes)、プレーヤー10が誤操作防止制御を行う状態であるか否かを判別する(S33)。上記の通り、ユーザー設定手段170では、誤操作防止制御を行うか否かについて設定可能であるが、さらに詳細設定として、プレーヤー10の状態と、その状態における誤操作防止制御の内容と、を関連付けて設定することが可能となっている。例えば、プレーヤー10が非再生中の場合は、所定の操作子の機能制限は行わないが、ジョグLED12bの表示は有効する、などの設定が可能である。S33において、誤操作防止制御を行う状態であると判定された場合は(S33:Yes)、動作モードをOnAirモードに設定する(S34)。つまり、上記のように、非再生中における誤操作防止制御の内容が設定されている場合、「ジョグLED12bの表示を有効する」と設定されているため、OnAirモードに設定される。一方、誤操作防止制御を行う状態でないと判定された場合は(S33:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S35)。例えば、「非再生中」というプレーヤー10の状態に対して、全ての誤操作防止制御を行わないと設定されている場合、OffAirモードに設定される。
なお、上記の例では、プレーヤー10が「非再生中」の場合における誤操作防止制御の内容設定について記載したが、「再生中」の場合や「CUE待機中」の場合など、種々のプレーヤー10の状態について、誤操作防止制御の内容を設定可能である。
次に、図8のフローチャートを参照し、ミキサー装置20のOnAir信号送信処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS14に相当するサブルーチンである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、図6に示した出力レベル検出処理(図5に示したフローチャートのS12に相当)により検出した出力レベル比(ボリューム値または音量の比)に基づいて、まず、各チャンネルの音量の比を算出する(S41)。続いて、各チャンネルの出力レベル比に応じて、各チャンネルの出力レベル信号を生成し(S42)、生成した当該出力レベル信号を含むOnAir信号を、各チャンネルに対応するプレーヤー10に送信する(S43)。
図9は、出力レベル信号の生成に関する説明図である。図9(a)は、ミキサー装置20の簡易回路図である。符号61は、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27の音量制御を行うスイッチボックスを示し、符号62は、マスター出力レベル調整ツマミ28に対応する抵抗器である。以下の説明において、「マスター出力手前の音量」とは、スイッチボックス61から抵抗器62の間の出力を指し、「マスター出力後の音量」とは、抵抗器62を通った後の出力を指す。
図9(b)は、出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」の音量が150[dB]、「チャンネル2」の音量が90[dB]、「チャンネル3」の音量が30[dB]、「チャンネル4」の音量が0[dB]であるものとする。この場合の「音量」とは、上記の「マスター出力手前の音量」および「マスター出力後の音量」のいずれであっても良い。
このような条件の場合、最大音量のチャンネルの出力レベルを100[%]として正規化すると、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]となる。
図9(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
このように、各プレーヤー10は、OnAirモード時において、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、ジョグLED12bを発光させるため、ユーザーは、わざわざミキサー装置20のフェーダー状態を確認しなくとも、プレーヤー10側で出力レベルを判断することができる。
なお、上記の例では、各チャンネルの出力レベルに応じて、プレーヤー10のジョグLED12bを発光させるものとしたが、OnAir状態であるか否かに応じて、ジョグLED12bを発光させるようにしても良い。すなわち、プレーヤー10がOnAirモードの場合はジョグLED12bを点灯し、OffAirモードの場合はジョグLED12bを消灯する、といった簡単な構成でも良い。また、出力レベルに応じて発光する表示手段と、モード状態に応じて発光する表示手段と、をプレーヤー10に個別に備えても良い。
また、出力レベルに応じてジョグLED12bを発光するか、モード状態に応じてジョグLED12bを発光するか、ジョグLED12bを点滅させるか点灯させるか、点滅させる場合は点滅速度(1拍あたりの点滅回数)をどうするか、点滅はBPMに連動させるか、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図10のフローチャートを参照し、プレーヤー10の操作子機能制限処理について説明する。なお、ここでは、ユーザー設定手段170により、プレーヤー10が非再生中の場合、所定の操作子の機能制限は行わない(全ての操作子の入力を有効にする)が、他の誤操作防止制御を実行する(ジョグLED12bの表示を有効する、など)と設定されているものとする。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、OnAirモードであるか否かを判別し(S51)、OnAirモードでない場合は(S51:No)、搭載されている全ての操作子の入力(機能)を有効にして(S52)、S51に戻る。
一方、OnAirモードの場合は(S51:Yes)、再生中であるか否かを判別し(S53)、再生中でない場合は(S53:No)、全ての操作子の入力を有効にして(S52)、S51に戻る。また、再生中の場合は(S53:Yes)、所定の操作子(イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど、操作によって再生に支障をきたす恐れのある操作子)の入力を無効にする(S54)。
S54の後、再生終了したか否かを判別し(S55)、再生終了した場合は(S55:Yes)、全ての操作子の入力を有効にして(S56)、処理を終了する。また、再生終了していない場合は(S55:No)、S51に戻る。このように、操作子機能制限処理によれば、OnAirモード時におけるユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、上記のフローチャートには特に記載していないが、所定の操作子の入力を無効にした場合、情報表示手段160により、所定の操作子の機能を制限している場合、その理由(OnAirモード中であること、誤操作防止を目的としていることなど)および制限解除の判断をユーザーに促す内容(「所定の操作子の入力を有効にしますか?」などのメッセージ)を表示する。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を有効/無効にするものとしたが、1の操作子に複数の機能が割り当てられている場合、その機能のみを対象として、有効/無効を切り替え可能である。また、操作子機能制限処理において有効/無効の切り替え対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を無効にした場合に、情報表示手段160による表示を行うものとしたが、所定の操作子の入力を無効にする前に、所定の操作子の入力を無効にする旨などを表示するようにしても良い。つまり、所定の操作子の機能を制限する状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
なお、情報表示手段160により、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図11のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)について説明する。ここでは、再生中に、再生信号の再生が中断されるような所定の操作(本例では、デバイスDのイジェクト操作)が行われたことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S61)、再生中のデバイスDのイジェクト操作が行われた場合(S62)、OnAirモードであるか否かを判別する(S63)。OnAirモードでない場合は(S63:No)、イジェクト操作後、即再生停止して(S64)、処理を終了する。
一方、OnAirモードの場合は(S63:Yes)、内部メモリバッファBに格納されている分のうち、所定のタイミングから、例えば4拍分を繰り返し再生し(S65)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S66)。OnAirモードが終了していない場合は(S66:No)、S65に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S66:Yes)、内部メモリバッファBにバッファ残量があるか否かを判別し(S67)、バッファ残量がある場合は(S67:Yes)、S66に戻る。また、バッファ残量がない場合は(S67:No)、再生を停止し(S68)、処理を終了する。
図12は、繰り返し再生に関する説明図である。図12(a)は、OffAirモード時における再生方法を示す図である。この場合、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておくが、デバイスDが排出されると、即座に再生停止する。
一方、図12(b)は、OnAirモード時における再生方法を示す図である。この場合も、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておき、デバイスDの排出後、バッファリングされていたデータが減っていくが、デバイス排出後の所定のタイミングからの4拍分を保持しておき、それを繰り返し再生する。
このように、繰り返し再生処理(1)によれば、ユーザーが誤ってデバイスDのイジェクト操作を行った場合でも、楽曲の中断を防止することができる。
また、当該繰り返し再生処理(1)を意図的に利用することで、DJが交代する際、自分用のデバイスDを即座に持ち帰ることができるといった利点もある。例えば、繰り返し再生処理(1)の機能を有しない従来のプレーヤー10を利用した場合、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、最後の楽曲をOnAirした状態のまま、次のDJ(B)と交代することになる。このため、DJ(B)は、自分用のデバイスDを用いてつなぎ演奏を開始した後、DJ(A)のデバイスDを排出して所定の場所に仮置きしておく必要がある。また、DJ(A)も、自分の演奏終了後、しばらくたってから仮置きされているデバイスDを取りに行かなければならない。これに対し、上記の繰り返し再生処理(1)の機能を有するプレーヤー10を利用すれば、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、すぐにデバイスDを排出して持ち帰ることが可能となる。つまり、DJ(A),(B)両者の上記のような手間を無くすことができる。
なお、「デバイス排出後の所定のタイミング」とは、デバイスDの排出後、拍の先頭を最初(または2回目、3回目)に検出した時点でも良いし、内部メモリバッファBにバッファリングされているデータのうち、最後の4拍分の先頭タイミングでも良い。
また、上記の例では、再生信号の再生が中断されるような「所定の操作」として、デバイスDのイジェクト操作を挙げたが、イジェクトボタン13a,14a,15aの押下、トラックサーチボタン18aの押下、プレイ/ポーズボタン18dの押下およびテンポリセットボタン18eの押下など、他の操作であっても良い。
また、所定の操作をトリガとした繰り返し再生を行うか否か、所定の操作の内容、所定のタイミング、繰り返し再生期間(4拍分、8拍分など)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、内部メモリバッファBにバッファリングしておくデータ量は、OffAirモード時とOnAirモード時とで、同一であるものとしたが(図12(a),(b)参照)、OffAirモード時よりもOnAirモード時におけるバッファ量を多くするようにしても良い。この構成によれば、OnAirモード時は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、1拍分のデータ量が多い楽曲であっても違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。なお、OnAirモード時におけるバッファ量やOffAirモード時におけるバッファ量について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、図11に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図13は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。図13におけるS71ないしS76は、図11におけるS61ないしS66に相当する。図11のフローチャートとの相違点は、S76の後、即再生停止(S77)となる点である。この構成によれば、図11に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
次に、図14のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)について説明する。ここでは、再生中の再生信号が終了間際となったことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S81)、残り再生時間が所定時間以内となったか否かを判別し(S82)、所定時間以内となっていない場合は(S82:No)、S82の判別を繰り返す。一方、残り再生時間が所定時間以内となった場合は(S72:Yes)、OnAirモードであるか否かを判別し(S83)、OnAirモードでない場合は(S83:No)、再生を継続する(S84)。
一方、OnAirモードの場合は(S83:Yes)、残り再生時間内で所定期間分を繰り返し再生し(S85)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S86)。OnAirモードが終了していない場合は(S86:No)、S85に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S86:Yes)、再生終了したか否かを判別し(S87)、再生終了していない場合は(S87:No)、S83に戻る。また、再生終了した場合は(S87:Yes)、再生を停止し(S88)、処理を終了する。
このように、繰り返し再生処理(2)によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。なお、終了間際であるか否かを判別するための「所定時間」、繰り返し再生する「所定期間」(繰り返し再生期間)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
なお、図14に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図15は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。図15におけるS91ないしS98は、図14におけるS81ないしS88に相当する。図14のフローチャートとの相違点は、S96:Yesと判定された場合、即再生停止(S98)となる点である。この構成によれば、図14に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
なお、上記の図11、図13、図14および図15のフローチャートには特に記載していないが、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間、情報表示手段160により、その旨(繰り返し再生中であること)およびその理由(OnAirモード中であること、楽曲の中断防止を目的としていることなど)を表示する。但し、上記の所定の操作子の機能制限を表示する場合と同様に、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間ではなく、繰り返し再生処理を実行可能な状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
以上説明したとおり、本発明の第1実施形態によれば、OnAir状態であることを示すOnAir信号を、ミキサー装置20から、再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するため、ユーザーは、プレーヤー10側で、そのプレーヤー10の再生信号がOnAir状態であることを判断することができる。また、OnAir信号には、出力レベル信号が含まれおり、プレーヤー10は、当該出力レベル信号に基づいて、ジョグLED12bの輝度を変化させるため、当該ジョグLED12bの表示輝度により、プレーヤー10側で再生中の再生信号の出力レベルについても判断することができる。また、ジョグLED12bは、再生中の再生信号のBPMに同期して点滅表示されるため、ユーザーに対し、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによる違和感を与えることがない。
また、プレーヤー10は、OnAirモード時において、所定の操作子の機能を制限するため、ユーザーの誤操作を確実に防止することができる。また、所定の操作子の機能を制限している旨を表示部11に表示することで、ユーザーが故障などと勘違いすることがない。
また、OnAirモード時に、再生信号の再生が中断されるような誤操作が行われた場合や、何らかの原因で次曲のロードが間に合わず、再生中の再生信号が終了間際となった場合でも、繰り返し再生処理(1),(2)により中断を阻止することができる。これにより、本発明の再生システムSYがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
また、OnAir情報入力手段140は、プレーヤー10の状態に応じて、誤操作防止制御の制御内容を制限するため、プレーヤー10の状態に応じて、操作防止制御に含まれる機能(出力レベルの表示、所定の操作子の機能制限、繰り返し再生処理(1),(2)など)のうち、必要でない機能を制限することが可能となる。
また、ユーザー設定手段170により、OnAir信号に基づく誤操作防止制御を行うか否か、並びに誤操作防止制御の詳細について、設定可能であるため、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。また、プレーヤー10は、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることを防止することができる。
なお、上記の実施形態では、「再生信号」として音声信号を例示したが、映像信号であっても良い。この場合、出力装置30は、ディスプレイなどの表示装置となる。
また、上記の実施形態では、OnAir表示手段150により、ジョグLED12bの輝度を、出力レベル信号に基づいて変化させるものとしたが、表示色や点滅速度など輝度以外の表示形態を変化させても良い。また、OnAir表示手段150が液晶ディスプレイなどで構成される場合は、表示内容を変化させても良い(対応するチャンネルの出力レベルを、文字(数字)や画像(グラフ)によって表示するなど)。また、出力レベル信号に基づいて変化させる表示形態について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
[第2実施形態]
次に、図16を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、図8および図9に示した通り、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図16(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力手前の音量(図9(a)参照)を、マスター出力手前の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。なお、本実施形態では、少なくともマスター出力レベル>Minであることが前提である。
図16(b)は、第2実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力手前の最大音量が300[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]となる。
図16(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
以上説明したとおり、本発明の第2実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第1実施形態のように、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成する場合と比較して、比較演算処理が不要となり、出力レベル信号を生成するための制御負荷を軽減できる。また、これにより、ミキサー装置20のフェーダー操作が、ジョグLED12bの輝度に反映されるまでのレーテンシーが短くなるため、ユーザーの操作性も向上する。
[第3実施形態]
次に、図17を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。上記の第2実施形態では、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図17(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力後の音量(図9(a)参照)を、マスター出力後の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。
図17(b)は、第3実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力後の最大音量が600[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]となる。
図17(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、第2実施形態と比較して、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度が全体的に低くなり、暗めの表示となる。
以上説明したとおり、本発明の第3実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第2実施形態と比較して、ミキサー装置20の出力レベルを正確に表現することができる。
なお、上記第1実施形態〜第3実施形態にて、3つの出力レベル信号の生成方法を示したが、これらのうち、いずれの方法を用いて出力レベル信号を生成するかについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。また、3つの出力レベル信号の生成方法にて算出された出力レベルの値を2つ以上組み合わせて新たなパラメータを生成し、当該パラメータに基づいて、出力レベル信号を生成するようにしても良い。
また、上記の各実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターをプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。
また、上記の実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20を、DJ機器以外の電子楽器やコンピューターに適用するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
10…プレーヤー 11…表示部 12…ジョグダイヤル 12b…ジョグLED 13…CD挿入口 13a…CD用イジェクトボタン 14…USBメモリスロット 14a…USBメモリ用イジェクトボタン 15…SDメモリカードスロット 15a…SDメモリカード用イジェクトボタン 20…ミキサー装置 21…チャンネル切替スイッチ 22…トリム調整ツマミ 25…チャンネルフェーダー 26…クロスフェーダーアサインスイッチ 27…クロスフェーダー 28…マスター出力レベル調整ツマミ 30…出力装置 31…アンプ 32…スピーカー B…内部メモリバッファ D…デバイス SY…再生システム
1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力する制御装置、プレーヤー、再生システム、制御装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムに関するものである。
ミキサー装置は、一般的に、複数のプレーヤーと接続され、各プレーヤーにより再生された再生信号(例えば、音声信号)を混合して、アンプおよびスピーカー等の出力装置に出力する。この種のミキサー装置やプレーヤーは、クラブ等においてDJ機器(ディスクジョッキー(DJ)が音響パフォーマンスに用いる機器)として用いられることが多い(例えば、特許文献1参照)。このため、あるプレーヤーの再生中に、非再生中の別のプレーヤーで曲の入れ替えを行うといった操作が頻繁に行われる。
特開2002−329387号公報
ところで、上記のように、プレーヤーの再生信号を、ミキサー装置を介して出力する形態の場合、ユーザー(操作者)は、その再生信号がOnAir状態であるか否か(ミキサー装置から出力装置に対して出力されているか否か)について、ミキサー装置のフェーダー等の操作子の状態で判断する。つまり、プレーヤー側では、そこから出力された再生信号が実際に再生されているか否かを識別することができない。このため、OnAir状態であるにも拘わらず、プレーヤー側で、再生中断、次曲のロード、デバイスのイジェクト操作などの誤操作が行われる可能性があった。このような誤操作が行われると、楽曲が中断され、演奏に支障をきたしてしまう。特に、クラブ等でDJ機器として用いられる場合は、場の雰囲気を大きく損ねることになり、致命的な問題である。
本発明は、上記の問題点に鑑み、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができる制御装置、プレーヤー、再生システム、制御装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、1以上の入力源と接続され、当該入力源から入力された再生信号を出力装置に対して出力させる制御装置であって、1以上の入力源のうち少なくとも1つの入力源から、再生信号を入力させる入力手段と、入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力させる出力手段と、出力手段により再生信号が出力装置に出力されていることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源に対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
上記に記載の制御装置において、OnAir情報出力手段は、OnAir情報の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を、当該再生信号の入力源に対して出力することを特徴とする。
上記に記載の制御装置において、出力レベル情報は、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする。
本発明のプレーヤーは、出力装置と接続された制御装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、再生信号を、制御装置に応じて出力する出力手段と、出力手段により出力された再生信号が出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、制御装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報が入力された場合、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報の入力の有無に基づいて表示形態が変化するOnAir表示手段の表示制御を行うことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報は、出力装置に対して出力されている再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、制御手段は、出力レベル情報に基づいて、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、表示形態として、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、再生信号は音声信号を含み、制御手段は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段を点滅させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、所定の機能を制限することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の機能を制限する、または制限している場合、その理由および制限解除の判断をユーザーに促す内容の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で所定の操作が行われた場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力された場合、当該OnAir情報が入力されていない場合と比較して、再生信号のバッファ量を多くし、所定の操作が行われた場合、バッファリングしておいた再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、繰り返し再生を行う、または行っている場合、その旨およびその理由の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報入力手段は、プレーヤーの状態に応じて、所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報に基づいて所定の制御を行うか否かを設定するユーザー設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されていない場合、所定の制御を行わないことを特徴とする。
本発明の再生システムは、1以上の入力源と、当該入力源から入力された再生信号を出力装置に対して出力させる制御装置と、を有する再生システムであって、制御装置は、1以上の入力源のうち少なくとも1つの入力源から、再生信号を入力させる入力手段と、入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力させる出力手段と、出力手段により再生信号が出力装置に出力されていることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源に対して出力するOnAir情報出力手段と、を備え、入力源は、再生信号を、制御装置に応じて出力する出力手段と、OnAir情報を、制御装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報が入力された場合、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の制御装置の制御方法は、1以上の入力源と接続され、当該入力源から入力された再生信号を出力装置に対して出力させる制御装置の制御方法であって、制御装置が、1以上の入力源のうち少なくとも1つの入力源から、再生信号を入力するステップと、入力された再生信号を、出力装置に対して出力させるステップと、再生信号が出力装置に出力されていることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源に対して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプレーヤーの制御方法は、出力装置と接続された制御装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、プレーヤーが、再生信号を、制御装置に応じて出力するステップと、プレーヤーが出力した再生信号が出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、制御装置から入力するステップと、OnAir情報が入力された場合、誤操作を防止するための所定の制御を行うステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載の制御装置の制御方法における各ステップ、および上記に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップの少なくとも一方を実行させることを特徴とする。
なお、以下の構成としても良い。
本発明のミキサー装置は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置であって、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のプレーヤーは、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置が、プレーヤーから入力された再生信号を出力装置に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するため、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができる。また、プレーヤーが、入力されたOnAir情報に基づいて所定の制御を行うことで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「再生信号」は、音声信号および映像信号のいずれであっても良い。
また、「再生中」とは、プレーヤー側で再生が行われていること(プレーヤーからミキサー装置に対して再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。
また、「OnAir情報」は、出力レベルが所定の出力レベル以上または所定の出力レベルを超えて外部出力されていることを示すものであっても良い。この場合、所定の出力レベルは、Min(最小値)であっても良い。
上記に記載のミキサー装置において、OnAir情報出力手段は、OnAir情報の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報の入力の有無に基づいて表示形態が変化するOnAir表示手段の表示制御を行うことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報は、ミキサー装置により出力装置に対して出力されている再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、制御手段は、出力レベル情報に基づいて、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されているか否か、および再生信号の出力レベルを、プレーヤー側で識別することができる。また、OnAir表示手段の表示により、ユーザーも、プレーヤー側で再生中の再生信号の出力の有無や出力レベルを判断することができ、操作性の向上が期待できる。
上記に記載のミキサー装置において、出力レベル情報は、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする。
この構成によれば、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、いずれかの項目または複数の項目を示すパラメータを用いて、出力レベル情報を生成することができる。
なお、どの項目を示すパラメータを用いて出力レベル情報を生成するかについて、ユーザーが設定(選択)可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
この構成によれば、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを、ユーザーが確認することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、表示形態として、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーは、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度などから、プレーヤーで再生中の再生信号の出力の有無、出力レベルおよび残り再生時間などを判断することができる。
なお、OnAir情報や出力レベル情報に基づいて変化させる表示形態について、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、再生信号は音声信号を含み、制御手段は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段を点滅させることを特徴とする。
この構成によれば、OnAir表示手段が再生信号(音声信号)のBPMに同期して点滅するため、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによって、演奏中のユーザーに違和感を与えることがない。
なお、BPMの解析は、プレーヤー側で行っても良いし、ミキサー装置側で行っても良い。また、プレーヤーやミキサー装置でBPMの解析を行うのではなく、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている場合、所定の操作子の機能を制限することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号が再生中の場合、再生中に行われるべきではない所定の操作子の機能を制限することで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「所定の操作子の機能」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生に支障をきたす恐れのある機能を指す。
また、制限対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザーが設定可能としても良い。後者については、1つの操作子に複数の機能が割り当てられている場合、そのうちの一部の機能を制限したい場合に有用である。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の操作子の機能を制限する、または制限している場合、その理由および制限解除の判断をユーザーに促す内容の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、所定の操作子の機能を制限する前、または所定の操作子の操作が行われた場合などにおいて、ユーザーに対してその理由を報知したり、制限解除の判断を委ねたりすることができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で所定の操作が行われた場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中に、誤って再生信号の再生が中断されるような操作が行われた場合でも、繰り返し再生により中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定の操作」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生信号の再生が中断されるような操作を指す。
また、「所定の操作」として、どのような操作が行われたときに繰り返し再生を行うかについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている場合、当該OnAir情報が入力されていない場合と比較して、再生信号のバッファ量を多くし、所定の操作が行われた場合、バッファリングしておいた再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。また、バッファリングしておいた再生信号を用いることで、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクトが行われた場合でも、支障なく繰り返し再生することができる。
なお、再生中における再生信号のバッファ量、非再生中における再生信号のバッファ量、残ったバッファ量のどのタイミングから繰り返し再生させるか、繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定時間」、「再生中の再生信号の少なくとも一部」に相当する繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、繰り返し再生を行う、または行っている場合、その旨およびその理由の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間において、ユーザーに対し、その旨またはその理由を報知することができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報入力手段は、プレーヤーの状態に応じて、所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする。
この構成によれば、例えば、プレーヤーが再生中でない場合は、所定の操作子の機能制限は無効にしつつ、OnAir表示手段の表示は有効にしてOnAir状態であることを示す、などの制御が可能となる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報に基づいて所定の制御を行うか否かを設定するユーザー設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報に基づく制御を行うか否か(本発明の構成を適用するか、OnAir情報が入力されない従来の構成を適用するか)を、ユーザーのニーズや使用用途に応じて設定することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報入力手段によりOnAir情報が入力されていない場合、所定の制御を行わないことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報が入力されていない場合は、誤操作を防止するための所定の制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることがない。
本発明の再生システムは、1以上のプレーヤーと、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置と、を有する再生システムであって、ミキサー装置は、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備え、プレーヤーは、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、OnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のミキサー装置の制御方法は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置の制御方法であって、ミキサー装置が、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力するステップと、入力された再生信号を、出力装置に対して出力するステップと、再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプレーヤーの制御方法は、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、プレーヤーが、再生信号を、ミキサー装置に対して出力するステップと、プレーヤーが出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するステップと、入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行うステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載のミキサー装置の制御方法における各ステップ、および上記に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップの少なくとも一方を実行させるためのものであることを特徴とする。
これらの構成によれば、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができる再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る再生システムのシステム構成図である。 プレーヤーを上側から見た平面図である。 ミキサー装置を上側から見た平面図である。 再生システムの機能ブロック図である。 ミキサー装置のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置の出力レベル検出処理を示すフローチャートである。 プレーヤーのメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置のOnAir信号送信処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 プレーヤーの操作子機能制限処理を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)を示すフローチャートである。 繰り返し再生に関する説明図である。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 第3実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る制御装置、プレーヤー、再生システム、制御装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、本発明のミキサー装置やプレーヤーを、DJが音楽パフォーマンスを行うためのDJ機器に適用した場合を例示する。
[第1実施形態]
図1は、再生システムSYのシステム構成図である。同図に示すように、再生システムSYは、1台以上のプレーヤー10(入力源)と、当該プレーヤー10により再生された再生信号(音声信号)の出力制御を行うミキサー装置20(制御装置)と、当該ミキサー装置20から出力された再生信号を外部に出力する出力装置30と、を備えている。
プレーヤー10は、CD、USBメモリ、SDメモリカードなどの各種デバイスDを挿入可能となっており、これらの各デバイスDから楽曲(音声データ)を読み出して再生する。また、ジョグダイヤル12などの操作子を有し、ユーザーの操作に基づいて、再生状態の調節や、エフェクト効果の付加などの再生処理を行う。
ミキサー装置20は、チャンネルフェーダー25やクロスフェーダー27などの操作子を有し、各プレーヤー10から入力された再生信号の混合処理などを行う。また、ミキサー装置20は、オーディオケーブル41およびOnAir信号送信用ケーブル42を介して、各プレーヤー10と接続されている。本実施形態では、1台のミキサー装置20に4台のプレーヤー10が接続され、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」が、それぞれ「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」に対応しているものとする。
オーディオケーブル41は、プレーヤー10により再生された再生信号を入力するためのケーブルであり、RCAケーブルなどが用いられる。また、OnAir信号送信用ケーブル42は、ミキサー装置20が再生信号を出力装置30に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir信号(OnAir情報)を、その再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するためのケーブルであり、イーサネット(登録商標)ケーブルやUSBケーブルなどが用いられる。
出力装置30は、アンプ31と、当該アンプ31に接続された1台以上のスピーカー32(図示では、2台)と、を有している。また、出力装置30は、オーディオケーブル41を介して、ミキサー装置20と接続されている。なお、特に図示しないが、プレーヤー10およびミキサー装置20には、各ケーブル41,42が接続される端子(インターフェース)が設けられている。また、出力装置30には、オーディオケーブル41が接続される端子が設けられている。なお、上記の通りプレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30間を有線接続とするのではなく、無線接続としても良い。すなわち、無線通信によって、再生信号やOnAir信号の送受信を行っても良い。
次に、図2および図3を参照し、プレーヤー10およびミキサー装置20の装置構成について簡単に説明する。図2は、プレーヤー10の装置構成を示す平面図である。プレーヤー10は、表示部11、ジョグダイヤル12、CD挿入口13、CD用イジェクトボタン13a、USBメモリスロット14、USBメモリ用イジェクトボタン14a、SDメモリカードスロット15、SDメモリカード用イジェクトボタン15a、カーソルボタン16a、エンターボタン16b、トラックサーチボタン18a、マニュアルサーチボタン18b、キューボタン18c、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなどを有している。
表示部11は、液晶ディスプレイなどにより構成され、各種情報を表示する。また、ジョグダイヤル12は、ジョグダイヤル本体12aと、ジョグLED12bと、を有する。ジョグダイヤル本体12aは、ユーザーにより回転操作が行われるものであり、ジョグLED12bは、プレーヤー10で再生中の再生信号の出力レベルを表示するために用いられる(詳細については、後述する)。ここで、「再生中」とは、プレーヤー10側で再生が行われていること(プレーヤー10から再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置20により出力装置30に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。一方、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bは、各種設定や選択を行うために用いられる。また、その操作結果は、表示部11に反映される。
図3は、ミキサー装置20の装置構成を示す平面図である。ミキサー装置20は、チャンネル毎に、チャンネル切替スイッチ21、トリム調整ツマミ22、チャンネルイコライザ調整ツマミ23(高音用、中音用、低音用)、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダーアサインスイッチ26などを有している。また、装置手前側には、クロスフェーダー27が設けられ、装置右手奥側には、マスター出力レベル調整ツマミ28およびマスターレベルインジケーター29などが設けられている。
チャンネル切替スイッチ21は、CD/デジタル入力およびライン入力の2系統のうち、いずれかを選択するための操作子である。また、トリム調整ツマミ22は、各チャンネルの入力レベルを調整するための操作子である。また、チャンネルイコライザ調整ツマミ23は、各チャンネルの高音、中音、低音をそれぞれ調整するための操作子である。また、チャンネルフェーダー25は、各チャンネルの音量レベルを調整するための操作子である。
また、クロスフェーダーアサインスイッチ26は、各チャンネルの出力を、クロスフェーダー27の左右(A側またはB側)若しくは「スルー」のいずれに割り当てるかを選択するための操作子である。なお、複数のチャンネルが同じ側を選択した場合、それらを加算したものが割り当てられる。また、「スルー」が選択されている場合は、チャンネルフェーダー25の出力は、クロスフェーダー27を通らずに、そのままマスター出力に出ていくこととなる。
また、クロスフェーダー27は、クロスフェーダーアサインスイッチ26によって左右に割り当てられた各再生信号の混合割合を調整するための操作子である。また、マスター出力レベル調整ツマミ28は、マスター出力の音量レベルを調整するための操作子である。また、マスターレベルインジケーター29は、マスター出力レベルをLED表示するものである。
なお、プレーヤー10およびミキサー装置20には、図2および図3で示したもの以外にも、多数の操作子やインジケーターが設けられているが、本発明とは直接関係しないため、それらの説明を省略する。
次に、図4を参照し、再生システムSY(プレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30)の機能構成について説明する。プレーヤー10は、主な機能構成として、プレーヤー側制御手段110、再生手段120、プレーヤー側再生信号出力手段130、OnAir情報入力手段140、OnAir表示手段150、情報表示手段160およびユーザー設定手段170を備えている。
プレーヤー側制御手段110は、マイコンなどを主な構成要素とし、プレーヤー10内を統括制御する。プレーヤー側制御手段110は、ミキサー装置20から、OnAir状態であることを示すOnAir信号が入力された場合に、当該OnAir信号に基づいて、ユーザーの誤操作を防止するための所定の制御(以下、「誤操作防止制御」と称する)を行う。なお、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わない。誤操作防止制御としては、出力レベルの表示制御、所定の操作子(例えば、イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど)の機能制限、繰り返し再生制御、などを行う(後に、詳述する)。
再生手段120は、デバイスDから随時所定量分の音声データを読み出して、内部メモリバッファBに格納しておき、当該内部メモリバッファBから読み出した音声データを再生する。なお、デバイスDのように、プレーヤー10に着脱可能な記憶媒体に記録されている音声データのみならず、プレーヤー10に内蔵されたハードディスクのような記憶媒体に記録されている音声データを再生可能としても良い。
プレーヤー側再生信号出力手段130は、再生手段120により再生されている再生信号を、オーディオケーブル41を介してミキサー装置20に出力する。
OnAir情報入力手段140は、プレーヤー側再生信号出力手段130により出力した再生信号がミキサー装置20により出力装置30に対して出力されていることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介してミキサー装置20から入力する。
OnAir表示手段150は、ジョグLED12bを主な構成要素とし、OnAir信号に含まれる出力レベル信号(出力レベル情報)に応じた表示を行う。プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されている場合、当該OnAir信号に含まれる出力レベル信号に応じて、OnAir表示手段150(ジョグLED12b)の輝度を決定し、当該輝度でOnAir表示手段150を点滅させる。また、この場合、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段150を点滅させる。なお、BPMの解析は、プレーヤー10側で行っても良いし、ミキサー装置20側で行っても良い。また、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。さらに、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段150の表示形態を変化させるようにしても良い。例えば、再生信号の残り再生時間が30秒以内になったとき、OnAir表示手段150を点灯状態から点滅状態に切り替える、などが考えられる。これにより、ユーザーは、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを確認することができる。
情報表示手段160は、表示部11を主な構成要素とし、OnAir信号に基づく誤操作防止制御が行われている旨などを表示する。例えば、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることにより、プレーヤー10の所定の操作子の機能を制限している場合、その理由や制限解除の判断をユーザーに促す内容などを、情報表示手段160に表示させる。また、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることに伴って、繰り返し再生を行っている場合、その旨およびその理由を、情報表示手段160に表示させる。なお、情報表示手段160による表示は、文字(テキスト)による表示であっても良いし、記号などの画像による表示であって良い。
ユーザー設定手段170は、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bを主な構成要素とし、誤操作防止制御に関する種々の条件を設定する。具体的には、OnAir信号に基づいて誤操作防止制御を行うか否か、所定の操作子の機能を制限したり繰り返し再生を行ったりしている場合にその理由などを表示するか、繰り返し再生を行う場合の繰り返し再生期間、などを設定可能である。
続いて、ミキサー装置20の機能構成について説明する。ミキサー装置20は、主な機能構成として、ミキサー装置側制御手段210、ミキサー装置側再生信号入力手段220、ミキサー装置側再生信号出力手段230およびOnAir情報出力手段240を備えている。
ミキサー装置側制御手段210は、マイコンなどを主な構成要素とし、ミキサー装置20内を統括制御する。ミキサー装置側再生信号入力手段220は、プレーヤー側再生信号出力手段130から出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
ミキサー装置側再生信号出力手段230は、ミキサー装置側再生信号入力手段220により入力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して出力装置30に出力する。なお、ここで出力する再生信号は、入力された再生信号に混合処理や出力レベル調整処理などを施したものであり、入力された再生信号そのものではない。
OnAir情報出力手段240は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力装置30に対して再生信号を出力していることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介して、再生信号の入力源となるプレーヤー10(OnAir情報入力手段140)に出力する。また、上記の通り、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル信号を出力する。なお、ミキサー装置20では、ユーザーの操作により、OnAir信号の送信の有無を設定可能となっている。このため、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の送信「有」と設定されている場合(OnAir信号送信設定の場合)のみOnAir信号を送信し、OnAir信号の送信「無」と設定されている場合(OnAir信号非送信設定の場合)はOnAir信号を送信しない。
続いて、出力装置30の機能構成について説明する。出力装置30は、主な機能構成として、出力装置側制御手段310、出力装置側再生信号入力手段320、増幅手段330および外部出力手段340を備えている。
出力装置側制御手段310は、マイコンなどを主な構成要素とし、出力装置30内を統括制御する。出力装置側再生信号入力手段320は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
増幅手段330は、アンプ31を主な構成要素とし、出力装置側再生信号入力手段320により入力された再生信号を、増幅回路により増幅する。また、外部出力手段340は、スピーカー32を主な構成要素とし、増幅手段330により増幅された音声信号を、外部に向けて音声出力する。
次に、図5ないし図15を参照し、第1実施形態に係る再生システムSY(特に、プレーヤー10およびミキサー装置20)の具体的な動作について説明する。図5は、ミキサー装置20のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S11)、超えている場合は(S11:Yes)、各チャンネルの出力レベル検出処理(図6参照)を行う(S12)。また、各チャンネルの出力レベル検出処理によってOnAir状態と判定され、さらにOnAir信号送信設定の場合は(S13:Yes)、そのチャンネルに対応するプレーヤー10を送信対象として、OnAir信号送信処理を行う(S14)。
一方、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が所定のしきい値以下の場合(S11:No)、並びにOnAir信号非送信設定の場合は(S13:No)、OffAir状態と判別し、OnAir信号を送信しない(S15)。なお、同図に示したフローチャートは、ミキサー装置20の起動中、繰り返し実行される。
次に、図6のフローチャートを参照し、ミキサー装置20の出力レベル検出処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS12に相当するサブルーチンであり、チャンネル毎に実行されるものである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、まず、チャンネル切替スイッチ21の設定が、入力端子側であるか否かを判別し(S21)、入力端子側である場合は(S21:Yes)、続いて、トリム調整ツマミ22の設定(ボリューム値)が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S22)。トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値を超えている場合は(S22:Yes)、続いて、チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S23)。
チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えている場合は(S23:Yes)、続いて、クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択しているか否かを判別する(S24)。クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択している場合は(S24:Yes)、クロスフェーダー27の設定が、(アサインされた側を基準として)所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S25)、所定のしきい値を超えている場合は(S25:Yes)、OnAir状態であると判別する(S26)。また、クロスフェーダーアサインスイッチ26が「スルー」を選択している場合は(S24:No)、S25の判別を省略し、OnAir状態であると判別する(S26)。
一方、チャンネル切替スイッチ21の設定が入力端子側でない場合(S21:No)、トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値以下の場合(S22:No)、チャンネルフェーダー25の設定が所定のしきい値以下の場合(S23:No)、クロスフェーダー27の設定が所定のしきい値以下の場合(S25:No)は、OffAir状態であると判別する(S27)。なお、図6に示したフローチャートでは、OnAir状態かOffAir状態かの判別のみ行っているが、当該工程により、各チャンネルのボリューム値または音量についても検出しているものとする。各チャンネルのボリューム値または音量は、後述する出力レベル信号の生成に用いられる。
なお、図5および図6に示したフローチャートでは、マスター出力レベル調整ツマミ28、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27など、各操作子の設定(ボリューム値)に基づいて判別を行っているが、各操作子の設定によって可変する音量レベル(後述するスイッチボックス61の出力,図9(a)参照)に基づいて判別を行っても良い。この場合は、各音量レベルが所定のしきい値以上であるか否かによって判別することが好ましい。つまり、「各操作子の音量レベル≧所定のしきい値」を判別することで、無音の楽曲が再生された場合でも、正確にOnAir状態を判定することができる。これに対し、上記の例のように、各操作子のボリューム値に基づいて判別する場合は、「各操作子のボリューム値≧所定のしきい値」として判別を行うと、所定のしきい値=Min(最小値)の場合、ボリューム値をMinにしてもOnAir状態と判定されてしまうため、「各操作子のボリューム値>所定のしきい値」として判別を行うことが好ましい。
次に、図7のフローチャートを参照し、プレーヤー10のOnAir信号受信に関するメイン処理について説明する。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、ミキサー装置20からOnAir信号を受信(入力)したか否かを判別し(S31)、受信していない場合は(S31:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S32)。
また、ミキサー装置20からOnAir信号を受信した場合は(S31:Yes)、プレーヤー10が誤操作防止制御を行う状態であるか否かを判別する(S33)。上記の通り、ユーザー設定手段170では、誤操作防止制御を行うか否かについて設定可能であるが、さらに詳細設定として、プレーヤー10の状態と、その状態における誤操作防止制御の内容と、を関連付けて設定することが可能となっている。例えば、プレーヤー10が非再生中の場合は、所定の操作子の機能制限は行わないが、ジョグLED12bの表示は有効する、などの設定が可能である。S33において、誤操作防止制御を行う状態であると判定された場合は(S33:Yes)、動作モードをOnAirモードに設定する(S34)。つまり、上記のように、非再生中における誤操作防止制御の内容が設定されている場合、「ジョグLED12bの表示を有効する」と設定されているため、OnAirモードに設定される。一方、誤操作防止制御を行う状態でないと判定された場合は(S33:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S35)。例えば、「非再生中」というプレーヤー10の状態に対して、全ての誤操作防止制御を行わないと設定されている場合、OffAirモードに設定される。
なお、上記の例では、プレーヤー10が「非再生中」の場合における誤操作防止制御の内容設定について記載したが、「再生中」の場合や「CUE待機中」の場合など、種々のプレーヤー10の状態について、誤操作防止制御の内容を設定可能である。
次に、図8のフローチャートを参照し、ミキサー装置20のOnAir信号送信処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS14に相当するサブルーチンである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、図6に示した出力レベル検出処理(図5に示したフローチャートのS12に相当)により検出した出力レベル比(ボリューム値または音量の比)に基づいて、まず、各チャンネルの音量の比を算出する(S41)。続いて、各チャンネルの出力レベル比に応じて、各チャンネルの出力レベル信号を生成し(S42)、生成した当該出力レベル信号を含むOnAir信号を、各チャンネルに対応するプレーヤー10に送信する(S43)。
図9は、出力レベル信号の生成に関する説明図である。図9(a)は、ミキサー装置20の簡易回路図である。符号61は、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27の音量制御を行うスイッチボックスを示し、符号62は、マスター出力レベル調整ツマミ28に対応する抵抗器である。以下の説明において、「マスター出力手前の音量」とは、スイッチボックス61から抵抗器62の間の出力を指し、「マスター出力後の音量」とは、抵抗器62を通った後の出力を指す。
図9(b)は、出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」の音量が150[dB]、「チャンネル2」の音量が90[dB]、「チャンネル3」の音量が30[dB]、「チャンネル4」の音量が0[dB]であるものとする。この場合の「音量」とは、上記の「マスター出力手前の音量」および「マスター出力後の音量」のいずれであっても良い。
このような条件の場合、最大音量のチャンネルの出力レベルを100[%]として正規化すると、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]となる。
図9(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
このように、各プレーヤー10は、OnAirモード時において、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、ジョグLED12bを発光させるため、ユーザーは、わざわざミキサー装置20のフェーダー状態を確認しなくとも、プレーヤー10側で出力レベルを判断することができる。
なお、上記の例では、各チャンネルの出力レベルに応じて、プレーヤー10のジョグLED12bを発光させるものとしたが、OnAir状態であるか否かに応じて、ジョグLED12bを発光させるようにしても良い。すなわち、プレーヤー10がOnAirモードの場合はジョグLED12bを点灯し、OffAirモードの場合はジョグLED12bを消灯する、といった簡単な構成でも良い。また、出力レベルに応じて発光する表示手段と、モード状態に応じて発光する表示手段と、をプレーヤー10に個別に備えても良い。
また、出力レベルに応じてジョグLED12bを発光するか、モード状態に応じてジョグLED12bを発光するか、ジョグLED12bを点滅させるか点灯させるか、点滅させる場合は点滅速度(1拍あたりの点滅回数)をどうするか、点滅はBPMに連動させるか、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図10のフローチャートを参照し、プレーヤー10の操作子機能制限処理について説明する。なお、ここでは、ユーザー設定手段170により、プレーヤー10が非再生中の場合、所定の操作子の機能制限は行わない(全ての操作子の入力を有効にする)が、他の誤操作防止制御を実行する(ジョグLED12bの表示を有効する、など)と設定されているものとする。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、OnAirモードであるか否かを判別し(S51)、OnAirモードでない場合は(S51:No)、搭載されている全ての操作子の入力(機能)を有効にして(S52)、S51に戻る。
一方、OnAirモードの場合は(S51:Yes)、再生中であるか否かを判別し(S53)、再生中でない場合は(S53:No)、全ての操作子の入力を有効にして(S52)、S51に戻る。また、再生中の場合は(S53:Yes)、所定の操作子(イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど、操作によって再生に支障をきたす恐れのある操作子)の入力を無効にする(S54)。
S54の後、再生終了したか否かを判別し(S55)、再生終了した場合は(S55:Yes)、全ての操作子の入力を有効にして(S56)、処理を終了する。また、再生終了していない場合は(S55:No)、S51に戻る。このように、操作子機能制限処理によれば、OnAirモード時におけるユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、上記のフローチャートには特に記載していないが、所定の操作子の入力を無効にした場合、情報表示手段160により、所定の操作子の機能を制限している場合、その理由(OnAirモード中であること、誤操作防止を目的としていることなど)および制限解除の判断をユーザーに促す内容(「所定の操作子の入力を有効にしますか?」などのメッセージ)を表示する。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を有効/無効にするものとしたが、1の操作子に複数の機能が割り当てられている場合、その機能のみを対象として、有効/無効を切り替え可能である。また、操作子機能制限処理において有効/無効の切り替え対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を無効にした場合に、情報表示手段160による表示を行うものとしたが、所定の操作子の入力を無効にする前に、所定の操作子の入力を無効にする旨などを表示するようにしても良い。つまり、所定の操作子の機能を制限する状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
なお、情報表示手段160により、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図11のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)について説明する。ここでは、再生中に、再生信号の再生が中断されるような所定の操作(本例では、デバイスDのイジェクト操作)が行われたことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S61)、再生中のデバイスDのイジェクト操作が行われた場合(S62)、OnAirモードであるか否かを判別する(S63)。OnAirモードでない場合は(S63:No)、イジェクト操作後、即再生停止して(S64)、処理を終了する。
一方、OnAirモードの場合は(S63:Yes)、内部メモリバッファBに格納されている分のうち、所定のタイミングから、例えば4拍分を繰り返し再生し(S65)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S66)。OnAirモードが終了していない場合は(S66:No)、S65に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S66:Yes)、内部メモリバッファBにバッファ残量があるか否かを判別し(S67)、バッファ残量がある場合は(S67:Yes)、S66に戻る。また、バッファ残量がない場合は(S67:No)、再生を停止し(S68)、処理を終了する。
図12は、繰り返し再生に関する説明図である。図12(a)は、OffAirモード時における再生方法を示す図である。この場合、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておくが、デバイスDが排出されると、即座に再生停止する。
一方、図12(b)は、OnAirモード時における再生方法を示す図である。この場合も、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておき、デバイスDの排出後、バッファリングされていたデータが減っていくが、デバイス排出後の所定のタイミングからの4拍分を保持しておき、それを繰り返し再生する。
このように、繰り返し再生処理(1)によれば、ユーザーが誤ってデバイスDのイジェクト操作を行った場合でも、楽曲の中断を防止することができる。
また、当該繰り返し再生処理(1)を意図的に利用することで、DJが交代する際、自分用のデバイスDを即座に持ち帰ることができるといった利点もある。例えば、繰り返し再生処理(1)の機能を有しない従来のプレーヤー10を利用した場合、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、最後の楽曲をOnAirした状態のまま、次のDJ(B)と交代することになる。このため、DJ(B)は、自分用のデバイスDを用いてつなぎ演奏を開始した後、DJ(A)のデバイスDを排出して所定の場所に仮置きしておく必要がある。また、DJ(A)も、自分の演奏終了後、しばらくたってから仮置きされているデバイスDを取りに行かなければならない。これに対し、上記の繰り返し再生処理(1)の機能を有するプレーヤー10を利用すれば、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、すぐにデバイスDを排出して持ち帰ることが可能となる。つまり、DJ(A),(B)両者の上記のような手間を無くすことができる。
なお、「デバイス排出後の所定のタイミング」とは、デバイスDの排出後、拍の先頭を最初(または2回目、3回目)に検出した時点でも良いし、内部メモリバッファBにバッファリングされているデータのうち、最後の4拍分の先頭タイミングでも良い。
また、上記の例では、再生信号の再生が中断されるような「所定の操作」として、デバイスDのイジェクト操作を挙げたが、イジェクトボタン13a,14a,15aの押下、トラックサーチボタン18aの押下、プレイ/ポーズボタン18dの押下およびテンポリセットボタン18eの押下など、他の操作であっても良い。
また、所定の操作をトリガとした繰り返し再生を行うか否か、所定の操作の内容、所定のタイミング、繰り返し再生期間(4拍分、8拍分など)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、内部メモリバッファBにバッファリングしておくデータ量は、OffAirモード時とOnAirモード時とで、同一であるものとしたが(図12(a),(b)参照)、OffAirモード時よりもOnAirモード時におけるバッファ量を多くするようにしても良い。この構成によれば、OnAirモード時は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、1拍分のデータ量が多い楽曲であっても違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。なお、OnAirモード時におけるバッファ量やOffAirモード時におけるバッファ量について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、図11に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図13は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。図13におけるS71ないしS76は、図11におけるS61ないしS66に相当する。図11のフローチャートとの相違点は、S76の後、即再生停止(S77)となる点である。この構成によれば、図11に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
次に、図14のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)について説明する。ここでは、再生中の再生信号が終了間際となったことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S81)、残り再生時間が所定時間以内となったか否かを判別し(S82)、所定時間以内となっていない場合は(S82:No)、S82の判別を繰り返す。一方、残り再生時間が所定時間以内となった場合は(S72:Yes)、OnAirモードであるか否かを判別し(S83)、OnAirモードでない場合は(S83:No)、再生を継続する(S84)。
一方、OnAirモードの場合は(S83:Yes)、残り再生時間内で所定期間分を繰り返し再生し(S85)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S86)。OnAirモードが終了していない場合は(S86:No)、S85に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S86:Yes)、再生終了したか否かを判別し(S87)、再生終了していない場合は(S87:No)、S83に戻る。また、再生終了した場合は(S87:Yes)、再生を停止し(S88)、処理を終了する。
このように、繰り返し再生処理(2)によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。なお、終了間際であるか否かを判別するための「所定時間」、繰り返し再生する「所定期間」(繰り返し再生期間)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
なお、図14に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図15は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。図15におけるS91ないしS98は、図14におけるS81ないしS88に相当する。図14のフローチャートとの相違点は、S96:Yesと判定された場合、即再生停止(S98)となる点である。この構成によれば、図14に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
なお、上記の図11、図13、図14および図15のフローチャートには特に記載していないが、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間、情報表示手段160により、その旨(繰り返し再生中であること)およびその理由(OnAirモード中であること、楽曲の中断防止を目的としていることなど)を表示する。但し、上記の所定の操作子の機能制限を表示する場合と同様に、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間ではなく、繰り返し再生処理を実行可能な状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
以上説明したとおり、本発明の第1実施形態によれば、OnAir状態であることを示すOnAir信号を、ミキサー装置20から、再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するため、ユーザーは、プレーヤー10側で、そのプレーヤー10の再生信号がOnAir状態であることを判断することができる。また、OnAir信号には、出力レベル信号が含まれおり、プレーヤー10は、当該出力レベル信号に基づいて、ジョグLED12bの輝度を変化させるため、当該ジョグLED12bの表示輝度により、プレーヤー10側で再生中の再生信号の出力レベルについても判断することができる。また、ジョグLED12bは、再生中の再生信号のBPMに同期して点滅表示されるため、ユーザーに対し、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによる違和感を与えることがない。
また、プレーヤー10は、OnAirモード時において、所定の操作子の機能を制限するため、ユーザーの誤操作を確実に防止することができる。また、所定の操作子の機能を制限している旨を表示部11に表示することで、ユーザーが故障などと勘違いすることがない。
また、OnAirモード時に、再生信号の再生が中断されるような誤操作が行われた場合や、何らかの原因で次曲のロードが間に合わず、再生中の再生信号が終了間際となった場合でも、繰り返し再生処理(1),(2)により中断を阻止することができる。これにより、本発明の再生システムSYがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
また、OnAir情報入力手段140は、プレーヤー10の状態に応じて、誤操作防止制御の制御内容を制限するため、プレーヤー10の状態に応じて、操作防止制御に含まれる機能(出力レベルの表示、所定の操作子の機能制限、繰り返し再生処理(1),(2)など)のうち、必要でない機能を制限することが可能となる。
また、ユーザー設定手段170により、OnAir信号に基づく誤操作防止制御を行うか否か、並びに誤操作防止制御の詳細について、設定可能であるため、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。また、プレーヤー10は、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることを防止することができる。
なお、上記の実施形態では、「再生信号」として音声信号を例示したが、映像信号であっても良い。この場合、出力装置30は、ディスプレイなどの表示装置となる。
また、上記の実施形態では、OnAir表示手段150により、ジョグLED12bの輝度を、出力レベル信号に基づいて変化させるものとしたが、表示色や点滅速度など輝度以外の表示形態を変化させても良い。また、OnAir表示手段150が液晶ディスプレイなどで構成される場合は、表示内容を変化させても良い(対応するチャンネルの出力レベルを、文字(数字)や画像(グラフ)によって表示するなど)。また、出力レベル信号に基づいて変化させる表示形態について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
[第2実施形態]
次に、図16を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、図8および図9に示した通り、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図16(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力手前の音量(図9(a)参照)を、マスター出力手前の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。なお、本実施形態では、少なくともマスター出力レベル>Minであることが前提である。
図16(b)は、第2実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力手前の最大音量が300[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]となる。
図16(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
以上説明したとおり、本発明の第2実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第1実施形態のように、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成する場合と比較して、比較演算処理が不要となり、出力レベル信号を生成するための制御負荷を軽減できる。また、これにより、ミキサー装置20のフェーダー操作が、ジョグLED12bの輝度に反映されるまでのレーテンシーが短くなるため、ユーザーの操作性も向上する。
[第3実施形態]
次に、図17を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。上記の第2実施形態では、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図17(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力後の音量(図9(a)参照)を、マスター出力後の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。
図17(b)は、第3実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力後の最大音量が600[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]となる。
図17(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、第2実施形態と比較して、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度が全体的に低くなり、暗めの表示となる。
以上説明したとおり、本発明の第3実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第2実施形態と比較して、ミキサー装置20の出力レベルを正確に表現することができる。
なお、上記第1実施形態〜第3実施形態にて、3つの出力レベル信号の生成方法を示したが、これらのうち、いずれの方法を用いて出力レベル信号を生成するかについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。また、3つの出力レベル信号の生成方法にて算出された出力レベルの値を2つ以上組み合わせて新たなパラメータを生成し、当該パラメータに基づいて、出力レベル信号を生成するようにしても良い。
また、上記の各実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターをプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。
また、上記の実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20を、DJ機器以外の電子楽器やコンピューターに適用するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
10…プレーヤー 11…表示部 12…ジョグダイヤル 12b…ジョグLED 13…CD挿入口 13a…CD用イジェクトボタン 14…USBメモリスロット 14a…USBメモリ用イジェクトボタン 15…SDメモリカードスロット 15a…SDメモリカード用イジェクトボタン 20…ミキサー装置 21…チャンネル切替スイッチ 22…トリム調整ツマミ 25…チャンネルフェーダー 26…クロスフェーダーアサインスイッチ 27…クロスフェーダー 28…マスター出力レベル調整ツマミ 30…出力装置 31…アンプ 32…スピーカー B…内部メモリバッファ D…デバイス SY…再生システム
1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置、プレーヤー、音声制御システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法、音声制御システムの制御方法およびプログラムに関するものである。
ミキサー装置は、一般的に、複数のプレーヤーと接続され、各プレーヤーにより再生された再生信号(例えば、音声信号)を混合して、アンプおよびスピーカー等の出力装置に出力する。この種のミキサー装置やプレーヤーは、クラブ等においてDJ機器(ディスクジョッキー(DJ)が音響パフォーマンスに用いる機器)として用いられることが多い(例えば、特許文献1参照)。このため、あるプレーヤーの再生中に、非再生中の別のプレーヤーで曲の入れ替えを行うといった操作が頻繁に行われる。
特開2002−329387号公報
ところで、上記のように、プレーヤーの再生信号を、ミキサー装置を介して出力する形態の場合、ユーザー(操作者)は、その再生信号がOnAir状態であるか否か(ミキサー装置から出力装置に対して出力されているか否か)について、ミキサー装置のフェーダー等の操作子の状態で判断する。つまり、プレーヤー側では、そこから出力された再生信号が実際に再生されているか否かを識別することができない。このため、OnAir状態であるにも拘わらず、プレーヤー側で、再生中断、次曲のロード、デバイスのイジェクト操作などの誤操作が行われる可能性があった。このような誤操作が行われると、楽曲が中断され、演奏に支障をきたしてしまう。特に、クラブ等でDJ機器として用いられる場合は、場の雰囲気を大きく損ねることになり、致命的な問題である。
本発明は、上記の問題点に鑑み、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができるミキサー装置、プレーヤー、音声制御システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法、音声制御システムの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明のミキサー装置は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーから入力された再生信号を出力装置に対して出力させるミキサー装置であって、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力させる入力手段と、入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力させる出力手段と、出力手段によ再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含むOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
上記に記載のミキサー装置において、出力レベル情報は、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする。
本発明のプレーヤーは、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、再生信号を、ミキサー装置に応じて出力する出力手段と、出力手段により出力された再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報の入力の有無に基づいて、表示形態が変化する表示手段の表示制御を行う制御手段と、を備え、制御手段は、表示形態として、表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報は、出力装置に対して出力されている再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、制御手段は、出力レベル情報に基づいて、示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、再生信号は音声信号を含み、制御手段は、再生中の再生信号のBPMに同期して、示手段を点滅させることを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、所定の機能を制限することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力された場合、プレーヤーの状態に応じて、所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする。
本発明の、音声制御システムは、音声信号の再生を指示するプレイ操作子と、OnAir状態か否かを表示する表示手段と、を備えた複数のプレーヤー部と、複数のプレーヤー部の各音声信号の音量レベルを調整するためのチャンネルフェーダー操作子と、各音声信号の混合率を調整するためのクロスフェーダー操作子と、を備えたミキサー部と、から成る音声制御システムであって、ミキサー部において、複数のプレーヤー部のうち1のプレーヤー部のチャンネルフェーダー操作子の音量レベルが所定のしきい値を超え、且つクロスフェーダー操作子の1のプレーヤー部の混合率が所定のしきい値を超えている場合に、1のプレーヤー部の表示手段は、OnAir状態であることを表示することを特徴とする。
本発明のミキサー装置の制御方法は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーから入力された再生信号を出力装置に対して出力させるミキサー装置の制御方法であって、ミキサー装置が、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力するステップと、入力された再生信号を、出力装置に対して出力るステップと、再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含むOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプレーヤーの制御方法は、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、プレーヤーが、再生信号を、ミキサー装置に応じて出力するステップと、プレーヤーが出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するステップと、OnAir情報の入力の有無に基づいて、表示形態が変化する表示手段の表示制御を行うステップと、を実行し、表示制御を行うステップでは、表示形態として、表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
本発明の音声制御システムの制御方法は、音声信号の再生を指示するプレイ操作子と、OnAir状態か否かを表示する表示手段と、を備えた複数のプレーヤー部と、複数のプレーヤー部の各音声信号の音量レベルを調整するためのチャンネルフェーダー操作子と、各音声信号の混合率を調整するためのクロスフェーダー操作子と、を備えたミキサー部と、から成る音声制御システムの制御方法であって、ミキサー部において、複数のプレーヤー部のうち1のプレーヤー部のチャンネルフェーダー操作子の音量レベルが所定のしきい値を超え、且つクロスフェーダー操作子の1のプレーヤー部の混合率が所定のしきい値を超えている場合、1のプレーヤー部の表示手段に、OnAir状態であることを表示させることを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載のミキサー装置の制御方法における各ステップ、上記に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップ、上記に記載の音声制御システムの制御方法における各ステップ、のうちいずれかを実行させることを特徴とする。
なお、以下の構成としても良い。
本発明のミキサー装置は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置であって、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のプレーヤーは、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置が、プレーヤーから入力された再生信号を出力装置に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するため、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができる。また、プレーヤーが、入力されたOnAir情報に基づいて所定の制御を行うことで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「再生信号」は、音声信号および映像信号のいずれであっても良い。
また、「再生中」とは、プレーヤー側で再生が行われていること(プレーヤーからミキサー装置に対して再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。
また、「OnAir情報」は、出力レベルが所定の出力レベル以上または所定の出力レベルを超えて外部出力されていることを示すものであっても良い。この場合、所定の出力レベルは、Min(最小値)であっても良い。
上記に記載のミキサー装置において、OnAir情報出力手段は、OnAir情報の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力することを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報の入力の有無に基づいて表示形態が変化するOnAir表示手段の表示制御を行うことを特徴とする。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報は、ミキサー装置により出力装置に対して出力されている再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、制御手段は、出力レベル情報に基づいて、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
これらの構成によれば、ミキサー装置により出力装置に対して再生信号が出力されているか否か、および再生信号の出力レベルを、プレーヤー側で識別することができる。また、OnAir表示手段の表示により、ユーザーも、プレーヤー側で再生中の再生信号の出力の有無や出力レベルを判断することができ、操作性の向上が期待できる。
上記に記載のミキサー装置において、出力レベル情報は、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする。
この構成によれば、出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、いずれかの項目または複数の項目を示すパラメータを用いて、出力レベル情報を生成することができる。
なお、どの項目を示すパラメータを用いて出力レベル情報を生成するかについて、ユーザーが設定(選択)可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする。
この構成によれば、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを、ユーザーが確認することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、表示形態として、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーは、OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度などから、プレーヤーで再生中の再生信号の出力の有無、出力レベルおよび残り再生時間などを判断することができる。
なお、OnAir情報や出力レベル情報に基づいて変化させる表示形態について、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、再生信号は音声信号を含み、制御手段は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段を点滅させることを特徴とする。
この構成によれば、OnAir表示手段が再生信号(音声信号)のBPMに同期して点滅するため、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによって、演奏中のユーザーに違和感を与えることがない。
なお、BPMの解析は、プレーヤー側で行っても良いし、ミキサー装置側で行っても良い。また、プレーヤーやミキサー装置でBPMの解析を行うのではなく、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている場合、所定の操作子の機能を制限することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号が再生中の場合、再生中に行われるべきではない所定の操作子の機能を制限することで、ユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、「所定の操作子の機能」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生に支障をきたす恐れのある機能を指す。
また、制限対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザーが設定可能としても良い。後者については、1つの操作子に複数の機能が割り当てられている場合、そのうちの一部の機能を制限したい場合に有用である。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の操作子の機能を制限する、または制限している場合、その理由および制限解除の判断をユーザーに促す内容の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、所定の操作子の機能を制限する前、または所定の操作子の操作が行われた場合などにおいて、ユーザーに対してその理由を報知したり、制限解除の判断を委ねたりすることができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で所定の操作が行われた場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中に、誤って再生信号の再生が中断されるような操作が行われた場合でも、繰り返し再生により中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定の操作」とは、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクト、他曲のロード、再生中断、スキップ操作など、再生信号の再生が中断されるような操作を指す。
また、「所定の操作」として、どのような操作が行われたときに繰り返し再生を行うかについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報が入力されている場合、当該OnAir情報が入力されていない場合と比較して、再生信号のバッファ量を多くし、所定の操作が行われた場合、バッファリングしておいた再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、再生信号の再生中は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。また、バッファリングしておいた再生信号を用いることで、再生中の再生信号が記録されているデバイスのイジェクトが行われた場合でも、支障なく繰り返し再生することができる。
なお、再生中における再生信号のバッファ量、非再生中における再生信号のバッファ量、残ったバッファ量のどのタイミングから繰り返し再生させるか、繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、所定の制御として、OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする。
この構成によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。これにより、本発明のプレーヤーがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
なお、「所定時間」、「再生中の再生信号の少なくとも一部」に相当する繰り返し再生期間、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、繰り返し再生を行う、または行っている場合、その旨およびその理由の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする。
この構成によれば、繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間において、ユーザーに対し、その旨またはその理由を報知することができる。
なお、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(繰り返し再生を行う前、または繰り返し再生を行っている間とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザーが設定可能としても良い。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報入力手段は、プレーヤーの状態に応じて、所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする。
この構成によれば、例えば、プレーヤーが再生中でない場合は、所定の操作子の機能制限は無効にしつつ、OnAir表示手段の表示は有効にしてOnAir状態であることを示す、などの制御が可能となる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、OnAir情報に基づいて所定の制御を行うか否かを設定するユーザー設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報に基づく制御を行うか否か(本発明の構成を適用するか、OnAir情報が入力されない従来の構成を適用するか)を、ユーザーのニーズや使用用途に応じて設定することができる。
上記に記載のプレーヤーにおいて、制御手段は、OnAir情報入力手段によりOnAir情報が入力されていない場合、所定の制御を行わないことを特徴とする。
この構成によれば、OnAir情報が入力されていない場合は、誤操作を防止するための所定の制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることがない。
本発明の再生システムは、1以上のプレーヤーと、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置と、を有する再生システムであって、ミキサー装置は、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力する再生信号入力手段と、再生信号入力手段により入力された再生信号を、出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、再生信号出力手段により再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備え、プレーヤーは、再生信号を、ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、OnAir情報を、ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、OnAir情報入力手段により入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のミキサー装置の制御方法は、1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置の制御方法であって、ミキサー装置が、1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、再生信号を入力するステップと、入力された再生信号を、出力装置に対して出力するステップと、再生信号を出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプレーヤーの制御方法は、出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、プレーヤーが、再生信号を、ミキサー装置に対して出力するステップと、プレーヤーが出力した再生信号がミキサー装置により出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、ミキサー装置から入力するステップと、入力されたOnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行うステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載のミキサー装置の制御方法における各ステップ、および上記に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップの少なくとも一方を実行させるためのものであることを特徴とする。
これらの構成によれば、プレーヤーで再生中の再生信号がOnAir状態であるか否かをプレーヤー側で識別することができ、ひいてはユーザーによるプレーヤーの誤操作を防止することができる再生システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る再生システムのシステム構成図である。 プレーヤーを上側から見た平面図である。 ミキサー装置を上側から見た平面図である。 再生システムの機能ブロック図である。 ミキサー装置のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置の出力レベル検出処理を示すフローチャートである。 プレーヤーのメイン処理を示すフローチャートである。 ミキサー装置のOnAir信号送信処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 プレーヤーの操作子機能制限処理を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)を示すフローチャートである。 繰り返し再生に関する説明図である。 プレーヤーの繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)を示すフローチャートである。 プレーヤーの繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。 第3実施形態に係る出力レベル信号の生成に関する説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るミキサー装置、プレーヤー、音声制御システム、ミキサー装置の制御方法、プレーヤーの制御方法、音声制御システムの制御方法およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、本発明のミキサー装置やプレーヤーを、DJが音楽パフォーマンスを行うためのDJ機器に適用した場合を例示する。
[第1実施形態]
図1は、再生システムSY(音声制御システム)のシステム構成図である。同図に示すように、再生システムSYは、1台以上のプレーヤー10(入力源)と、当該プレーヤー10により再生された再生信号(音声信号)の出力制御を行うミキサー装置20と、当該ミキサー装置20から出力された再生信号を外部に出力する出力装置30と、を備えている。
プレーヤー10は、CD、USBメモリ、SDメモリカードなどの各種デバイスDを挿入可能となっており、これらの各デバイスDから楽曲(音声データ)を読み出して再生する。また、ジョグダイヤル12などの操作子を有し、ユーザーの操作に基づいて、再生状態の調節や、エフェクト効果の付加などの再生処理を行う。
ミキサー装置20は、チャンネルフェーダー25やクロスフェーダー27などの操作子を有し、各プレーヤー10から入力された再生信号の混合処理などを行う。また、ミキサー装置20は、オーディオケーブル41およびOnAir信号送信用ケーブル42を介して、各プレーヤー10と接続されている。本実施形態では、1台のミキサー装置20に4台のプレーヤー10が接続され、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」が、それぞれ「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」に対応しているものとする。
オーディオケーブル41は、プレーヤー10により再生された再生信号を入力するためのケーブルであり、RCAケーブルなどが用いられる。また、OnAir信号送信用ケーブル42は、ミキサー装置20が再生信号を出力装置30に対して出力していること(OnAir状態であること)を示すOnAir信号(OnAir情報)を、その再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するためのケーブルであり、イーサネット(登録商標)ケーブルやUSBケーブルなどが用いられる。
出力装置30は、アンプ31と、当該アンプ31に接続された1台以上のスピーカー32(図示では、2台)と、を有している。また、出力装置30は、オーディオケーブル41を介して、ミキサー装置20と接続されている。なお、特に図示しないが、プレーヤー10およびミキサー装置20には、各ケーブル41,42が接続される端子(インターフェース)が設けられている。また、出力装置30には、オーディオケーブル41が接続される端子が設けられている。なお、上記の通りプレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30間を有線接続とするのではなく、無線接続としても良い。すなわち、無線通信によって、再生信号やOnAir信号の送受信を行っても良い。
次に、図2および図3を参照し、プレーヤー10およびミキサー装置20の装置構成について簡単に説明する。図2は、プレーヤー10の装置構成を示す平面図である。プレーヤー10は、表示部11、ジョグダイヤル12、CD挿入口13、CD用イジェクトボタン13a、USBメモリスロット14、USBメモリ用イジェクトボタン14a、SDメモリカードスロット15、SDメモリカード用イジェクトボタン15a、カーソルボタン16a、エンターボタン16b、トラックサーチボタン18a、マニュアルサーチボタン18b、キューボタン18c、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなどを有している。
表示部11は、液晶ディスプレイなどにより構成され、各種情報を表示する。また、ジョグダイヤル12は、ジョグダイヤル本体12aと、ジョグLED12bと、を有する。ジョグダイヤル本体12aは、ユーザーにより回転操作が行われるものであり、ジョグLED12bは、プレーヤー10で再生中の再生信号の出力レベルを表示するために用いられる(詳細については、後述する)。ここで、「再生中」とは、プレーヤー10側で再生が行われていること(プレーヤー10から再生信号が出力されていること)を意味するものであり、ミキサー装置20により出力装置30に対して再生信号が出力されていることを示す「OnAir状態」とは異なる。一方、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bは、各種設定や選択を行うために用いられる。また、その操作結果は、表示部11に反映される。
図3は、ミキサー装置20の装置構成を示す平面図である。ミキサー装置20は、チャンネル毎に、チャンネル切替スイッチ21、トリム調整ツマミ22、チャンネルイコライザ調整ツマミ23(高音用、中音用、低音用)、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダーアサインスイッチ26などを有している。また、装置手前側には、クロスフェーダー27が設けられ、装置右手奥側には、マスター出力レベル調整ツマミ28およびマスターレベルインジケーター29などが設けられている。
チャンネル切替スイッチ21は、CD/デジタル入力およびライン入力の2系統のうち、いずれかを選択するための操作子である。また、トリム調整ツマミ22は、各チャンネルの入力レベルを調整するための操作子である。また、チャンネルイコライザ調整ツマミ23は、各チャンネルの高音、中音、低音をそれぞれ調整するための操作子である。また、チャンネルフェーダー25は、各チャンネルの音量レベルを調整するための操作子である。
また、クロスフェーダーアサインスイッチ26は、各チャンネルの出力を、クロスフェーダー27の左右(A側またはB側)若しくは「スルー」のいずれに割り当てるかを選択するための操作子である。なお、複数のチャンネルが同じ側を選択した場合、それらを加算したものが割り当てられる。また、「スルー」が選択されている場合は、チャンネルフェーダー25の出力は、クロスフェーダー27を通らずに、そのままマスター出力に出ていくこととなる。
また、クロスフェーダー27は、クロスフェーダーアサインスイッチ26によって左右に割り当てられた各再生信号の混合割合を調整するための操作子である。また、マスター出力レベル調整ツマミ28は、マスター出力の音量レベルを調整するための操作子である。また、マスターレベルインジケーター29は、マスター出力レベルをLED表示するものである。
なお、プレーヤー10およびミキサー装置20には、図2および図3で示したもの以外にも、多数の操作子やインジケーターが設けられているが、本発明とは直接関係しないため、それらの説明を省略する。
次に、図4を参照し、再生システムSY(プレーヤー10、ミキサー装置20および出力装置30)の機能構成について説明する。プレーヤー10は、主な機能構成として、プレーヤー側制御手段110、再生手段120、プレーヤー側再生信号出力手段130、OnAir情報入力手段140、OnAir表示手段150、情報表示手段160およびユーザー設定手段170を備えている。
プレーヤー側制御手段110は、マイコンなどを主な構成要素とし、プレーヤー10内を統括制御する。プレーヤー側制御手段110は、ミキサー装置20から、OnAir状態であることを示すOnAir信号が入力された場合に、当該OnAir信号に基づいて、ユーザーの誤操作を防止するための所定の制御(以下、「誤操作防止制御」と称する)を行う。なお、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わない。誤操作防止制御としては、出力レベルの表示制御、所定の操作子(例えば、イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど)の機能制限、繰り返し再生制御、などを行う(後に、詳述する)。
再生手段120は、デバイスDから随時所定量分の音声データを読み出して、内部メモリバッファBに格納しておき、当該内部メモリバッファBから読み出した音声データを再生する。なお、デバイスDのように、プレーヤー10に着脱可能な記憶媒体に記録されている音声データのみならず、プレーヤー10に内蔵されたハードディスクのような記憶媒体に記録されている音声データを再生可能としても良い。
プレーヤー側再生信号出力手段130は、再生手段120により再生されている再生信号を、オーディオケーブル41を介してミキサー装置20に出力する。
OnAir情報入力手段140は、プレーヤー側再生信号出力手段130により出力した再生信号がミキサー装置20により出力装置30に対して出力されていることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介してミキサー装置20から入力する。
OnAir表示手段150は、ジョグLED12bを主な構成要素とし、OnAir信号に含まれる出力レベル信号(出力レベル情報)に応じた表示を行う。プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されている場合、当該OnAir信号に含まれる出力レベル信号に応じて、OnAir表示手段150(ジョグLED12b)の輝度を決定し、当該輝度でOnAir表示手段150を点滅させる。また、この場合、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号のBPMに同期して、OnAir表示手段150を点滅させる。なお、BPMの解析は、プレーヤー10側で行っても良いし、ミキサー装置20側で行っても良い。また、予めBPM解析されたデータを利用しても良い。さらに、プレーヤー側制御手段110は、再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、OnAir表示手段150の表示形態を変化させるようにしても良い。例えば、再生信号の残り再生時間が30秒以内になったとき、OnAir表示手段150を点灯状態から点滅状態に切り替える、などが考えられる。これにより、ユーザーは、再生中の再生信号が残り僅かとなったことを確認することができる。
情報表示手段160は、表示部11を主な構成要素とし、OnAir信号に基づく誤操作防止制御が行われている旨などを表示する。例えば、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることにより、プレーヤー10の所定の操作子の機能を制限している場合、その理由や制限解除の判断をユーザーに促す内容などを、情報表示手段160に表示させる。また、プレーヤー側制御手段110は、OnAir信号が入力されていることに伴って、繰り返し再生を行っている場合、その旨およびその理由を、情報表示手段160に表示させる。なお、情報表示手段160による表示は、文字(テキスト)による表示であっても良いし、記号などの画像による表示であって良い。
ユーザー設定手段170は、カーソルボタン16aおよびエンターボタン16bを主な構成要素とし、誤操作防止制御に関する種々の条件を設定する。具体的には、OnAir信号に基づいて誤操作防止制御を行うか否か、所定の操作子の機能を制限したり繰り返し再生を行ったりしている場合にその理由などを表示するか、繰り返し再生を行う場合の繰り返し再生期間、などを設定可能である。
続いて、ミキサー装置20の機能構成について説明する。ミキサー装置20は、主な機能構成として、ミキサー装置側制御手段210、ミキサー装置側再生信号入力手段220、ミキサー装置側再生信号出力手段230およびOnAir情報出力手段240を備えている。
ミキサー装置側制御手段210は、マイコンなどを主な構成要素とし、ミキサー装置20内を統括制御する。ミキサー装置側再生信号入力手段220は、プレーヤー側再生信号出力手段130から出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
ミキサー装置側再生信号出力手段230は、ミキサー装置側再生信号入力手段220により入力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して出力装置30に出力する。なお、ここで出力する再生信号は、入力された再生信号に混合処理や出力レベル調整処理などを施したものであり、入力された再生信号そのものではない。
OnAir情報出力手段240は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力装置30に対して再生信号を出力していることを示すOnAir信号を、OnAir信号送信用ケーブル42を介して、再生信号の入力源となるプレーヤー10(OnAir情報入力手段140)に出力する。また、上記の通り、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の一部として、再生信号の出力レベルに関する出力レベル信号を出力する。なお、ミキサー装置20では、ユーザーの操作により、OnAir信号の送信の有無を設定可能となっている。このため、OnAir情報出力手段240は、OnAir信号の送信「有」と設定されている場合(OnAir信号送信設定の場合)のみOnAir信号を送信し、OnAir信号の送信「無」と設定されている場合(OnAir信号非送信設定の場合)はOnAir信号を送信しない。
続いて、出力装置30の機能構成について説明する。出力装置30は、主な機能構成として、出力装置側制御手段310、出力装置側再生信号入力手段320、増幅手段330および外部出力手段340を備えている。
出力装置側制御手段310は、マイコンなどを主な構成要素とし、出力装置30内を統括制御する。出力装置側再生信号入力手段320は、ミキサー装置側再生信号出力手段230により出力された再生信号を、オーディオケーブル41を介して入力する。
増幅手段330は、アンプ31を主な構成要素とし、出力装置側再生信号入力手段320により入力された再生信号を、増幅回路により増幅する。また、外部出力手段340は、スピーカー32を主な構成要素とし、増幅手段330により増幅された音声信号を、外部に向けて音声出力する。
次に、図5ないし図15を参照し、第1実施形態に係る再生システムSY(特に、プレーヤー10およびミキサー装置20)の具体的な動作について説明する。図5は、ミキサー装置20のOnAir信号送信に関するメイン処理を示すフローチャートである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S11)、超えている場合は(S11:Yes)、各チャンネルの出力レベル検出処理(図6参照)を行う(S12)。また、各チャンネルの出力レベル検出処理によってOnAir状態と判定され、さらにOnAir信号送信設定の場合は(S13:Yes)、そのチャンネルに対応するプレーヤー10を送信対象として、OnAir信号送信処理を行う(S14)。
一方、マスター出力レベル調整ツマミ28の設定が所定のしきい値以下の場合(S11:No)、並びにOnAir信号非送信設定の場合は(S13:No)、OffAir状態と判別し、OnAir信号を送信しない(S15)。なお、同図に示したフローチャートは、ミキサー装置20の起動中、繰り返し実行される。
次に、図6のフローチャートを参照し、ミキサー装置20の出力レベル検出処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS12に相当するサブルーチンであり、チャンネル毎に実行されるものである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、まず、チャンネル切替スイッチ21の設定が、入力端子側であるか否かを判別し(S21)、入力端子側である場合は(S21:Yes)、続いて、トリム調整ツマミ22の設定(ボリューム値)が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S22)。トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値を超えている場合は(S22:Yes)、続いて、チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えているか否かを判別する(S23)。
チャンネルフェーダー25の設定が、所定のしきい値を超えている場合は(S23:Yes)、続いて、クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択しているか否かを判別する(S24)。クロスフェーダーアサインスイッチ26がA側またはB側を選択している場合は(S24:Yes)、クロスフェーダー27の設定が、(アサインされた側を基準として)所定のしきい値を超えているか否かを判別し(S25)、所定のしきい値を超えている場合は(S25:Yes)、OnAir状態であると判別する(S26)。また、クロスフェーダーアサインスイッチ26が「スルー」を選択している場合は(S24:No)、S25の判別を省略し、OnAir状態であると判別する(S26)。
一方、チャンネル切替スイッチ21の設定が入力端子側でない場合(S21:No)、トリム調整ツマミ22の設定が所定のしきい値以下の場合(S22:No)、チャンネルフェーダー25の設定が所定のしきい値以下の場合(S23:No)、クロスフェーダー27の設定が所定のしきい値以下の場合(S25:No)は、OffAir状態であると判別する(S27)。なお、図6に示したフローチャートでは、OnAir状態かOffAir状態かの判別のみ行っているが、当該工程により、各チャンネルのボリューム値または音量についても検出しているものとする。各チャンネルのボリューム値または音量は、後述する出力レベル信号の生成に用いられる。
なお、図5および図6に示したフローチャートでは、マスター出力レベル調整ツマミ28、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27など、各操作子の設定(ボリューム値)に基づいて判別を行っているが、各操作子の設定によって可変する音量レベル(後述するスイッチボックス61の出力,図9(a)参照)に基づいて判別を行っても良い。この場合は、各音量レベルが所定のしきい値以上であるか否かによって判別することが好ましい。つまり、「各操作子の音量レベル≧所定のしきい値」を判別することで、無音の楽曲が再生された場合でも、正確にOnAir状態を判定することができる。これに対し、上記の例のように、各操作子のボリューム値に基づいて判別する場合は、「各操作子のボリューム値≧所定のしきい値」として判別を行うと、所定のしきい値=Min(最小値)の場合、ボリューム値をMinにしてもOnAir状態と判定されてしまうため、「各操作子のボリューム値>所定のしきい値」として判別を行うことが好ましい。
次に、図7のフローチャートを参照し、プレーヤー10のOnAir信号受信に関するメイン処理について説明する。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、ミキサー装置20からOnAir信号を受信(入力)したか否かを判別し(S31)、受信していない場合は(S31:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S32)。
また、ミキサー装置20からOnAir信号を受信した場合は(S31:Yes)、プレーヤー10が誤操作防止制御を行う状態であるか否かを判別する(S33)。上記の通り、ユーザー設定手段170では、誤操作防止制御を行うか否かについて設定可能であるが、さらに詳細設定として、プレーヤー10の状態と、その状態における誤操作防止制御の内容と、を関連付けて設定することが可能となっている。例えば、プレーヤー10が非再生中の場合は、所定の操作子の機能制限は行わないが、ジョグLED12bの表示は有効する、などの設定が可能である。S33において、誤操作防止制御を行う状態であると判定された場合は(S33:Yes)、動作モードをOnAirモードに設定する(S34)。つまり、上記のように、非再生中における誤操作防止制御の内容が設定されている場合、「ジョグLED12bの表示を有効する」と設定されているため、OnAirモードに設定される。一方、誤操作防止制御を行う状態でないと判定された場合は(S33:No)、動作モードをOffAirモードに設定する(S35)。例えば、「非再生中」というプレーヤー10の状態に対して、全ての誤操作防止制御を行わないと設定されている場合、OffAirモードに設定される。
なお、上記の例では、プレーヤー10が「非再生中」の場合における誤操作防止制御の内容設定について記載したが、「再生中」の場合や「CUE待機中」の場合など、種々のプレーヤー10の状態について、誤操作防止制御の内容を設定可能である。
次に、図8のフローチャートを参照し、ミキサー装置20のOnAir信号送信処理について説明する。当該フローチャートは、図5に示したフローチャートのS14に相当するサブルーチンである。
ミキサー装置20(ミキサー装置側制御手段210)は、図6に示した出力レベル検出処理(図5に示したフローチャートのS12に相当)により検出した出力レベル比(ボリューム値または音量の比)に基づいて、まず、各チャンネルの音量の比を算出する(S41)。続いて、各チャンネルの出力レベル比に応じて、各チャンネルの出力レベル信号を生成し(S42)、生成した当該出力レベル信号を含むOnAir信号を、各チャンネルに対応するプレーヤー10に送信する(S43)。
図9は、出力レベル信号の生成に関する説明図である。図9(a)は、ミキサー装置20の簡易回路図である。符号61は、トリム調整ツマミ22、チャンネルフェーダー25およびクロスフェーダー27の音量制御を行うスイッチボックスを示し、符号62は、マスター出力レベル調整ツマミ28に対応する抵抗器である。以下の説明において、「マスター出力手前の音量」とは、スイッチボックス61から抵抗器62の間の出力を指し、「マスター出力後の音量」とは、抵抗器62を通った後の出力を指す。
図9(b)は、出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」の音量が150[dB]、「チャンネル2」の音量が90[dB]、「チャンネル3」の音量が30[dB]、「チャンネル4」の音量が0[dB]であるものとする。この場合の「音量」とは、上記の「マスター出力手前の音量」および「マスター出力後の音量」のいずれであっても良い。
このような条件の場合、最大音量のチャンネルの出力レベルを100[%]として正規化すると、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、100[%]、60[%]、20[%]、0[%]となる。
図9(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
このように、各プレーヤー10は、OnAirモード時において、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、ジョグLED12bを発光させるため、ユーザーは、わざわざミキサー装置20のフェーダー状態を確認しなくとも、プレーヤー10側で出力レベルを判断することができる。
なお、上記の例では、各チャンネルの出力レベルに応じて、プレーヤー10のジョグLED12bを発光させるものとしたが、OnAir状態であるか否かに応じて、ジョグLED12bを発光させるようにしても良い。すなわち、プレーヤー10がOnAirモードの場合はジョグLED12bを点灯し、OffAirモードの場合はジョグLED12bを消灯する、といった簡単な構成でも良い。また、出力レベルに応じて発光する表示手段と、モード状態に応じて発光する表示手段と、をプレーヤー10に個別に備えても良い。
また、出力レベルに応じてジョグLED12bを発光するか、モード状態に応じてジョグLED12bを発光するか、ジョグLED12bを点滅させるか点灯させるか、点滅させる場合は点滅速度(1拍あたりの点滅回数)をどうするか、点滅はBPMに連動させるか、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図10のフローチャートを参照し、プレーヤー10の操作子機能制限処理について説明する。なお、ここでは、ユーザー設定手段170により、プレーヤー10が非再生中の場合、所定の操作子の機能制限は行わない(全ての操作子の入力を有効にする)が、他の誤操作防止制御を実行する(ジョグLED12bの表示を有効する、など)と設定されているものとする。プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、OnAirモードであるか否かを判別し(S51)、OnAirモードでない場合は(S51:No)、搭載されている全ての操作子の入力(機能)を有効にして(S52)、S51に戻る。
一方、OnAirモードの場合は(S51:Yes)、再生中であるか否かを判別し(S53)、再生中でない場合は(S53:No)、全ての操作子の入力を有効にして(S52)、S51に戻る。また、再生中の場合は(S53:Yes)、所定の操作子(イジェクトボタン13a,14a,15a、トラックサーチボタン18a、プレイ/ポーズボタン18dおよびテンポリセットボタン18eなど、操作によって再生に支障をきたす恐れのある操作子)の入力を無効にする(S54)。
S54の後、再生終了したか否かを判別し(S55)、再生終了した場合は(S55:Yes)、全ての操作子の入力を有効にして(S56)、処理を終了する。また、再生終了していない場合は(S55:No)、S51に戻る。このように、操作子機能制限処理によれば、OnAirモード時におけるユーザーの誤操作を防止することができる。
なお、上記のフローチャートには特に記載していないが、所定の操作子の入力を無効にした場合、情報表示手段160により、所定の操作子の機能を制限している場合、その理由(OnAirモード中であること、誤操作防止を目的としていることなど)および制限解除の判断をユーザーに促す内容(「所定の操作子の入力を有効にしますか?」などのメッセージ)を表示する。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を有効/無効にするものとしたが、1の操作子に複数の機能が割り当てられている場合、その機能のみを対象として、有効/無効を切り替え可能である。また、操作子機能制限処理において有効/無効の切り替え対象となる「所定の操作子」、または「所定の操作子の機能」を、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、所定の操作子の入力を無効にした場合に、情報表示手段160による表示を行うものとしたが、所定の操作子の入力を無効にする前に、所定の操作子の入力を無効にする旨などを表示するようにしても良い。つまり、所定の操作子の機能を制限する状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
なお、情報表示手段160により、これらの表示を行うか否か、表示タイミング(所定の操作子の機能を制限する前と制限した時とのいずれのタイミングで表示させるか)、表示内容、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
次に、図11のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)について説明する。ここでは、再生中に、再生信号の再生が中断されるような所定の操作(本例では、デバイスDのイジェクト操作)が行われたことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S61)、再生中のデバイスDのイジェクト操作が行われた場合(S62)、OnAirモードであるか否かを判別する(S63)。OnAirモードでない場合は(S63:No)、イジェクト操作後、即再生停止して(S64)、処理を終了する。
一方、OnAirモードの場合は(S63:Yes)、内部メモリバッファBに格納されている分のうち、所定のタイミングから、例えば4拍分を繰り返し再生し(S65)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S66)。OnAirモードが終了していない場合は(S66:No)、S65に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S66:Yes)、内部メモリバッファBにバッファ残量があるか否かを判別し(S67)、バッファ残量がある場合は(S67:Yes)、S66に戻る。また、バッファ残量がない場合は(S67:No)、再生を停止し(S68)、処理を終了する。
図12は、繰り返し再生に関する説明図である。図12(a)は、OffAirモード時における再生方法を示す図である。この場合、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておくが、デバイスDが排出されると、即座に再生停止する。
一方、図12(b)は、OnAirモード時における再生方法を示す図である。この場合も、再生中に内部メモリバッファBに所定量のデータをバッファリングしておき、デバイスDの排出後、バッファリングされていたデータが減っていくが、デバイス排出後の所定のタイミングからの4拍分を保持しておき、それを繰り返し再生する。
このように、繰り返し再生処理(1)によれば、ユーザーが誤ってデバイスDのイジェクト操作を行った場合でも、楽曲の中断を防止することができる。
また、当該繰り返し再生処理(1)を意図的に利用することで、DJが交代する際、自分用のデバイスDを即座に持ち帰ることができるといった利点もある。例えば、繰り返し再生処理(1)の機能を有しない従来のプレーヤー10を利用した場合、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、最後の楽曲をOnAirした状態のまま、次のDJ(B)と交代することになる。このため、DJ(B)は、自分用のデバイスDを用いてつなぎ演奏を開始した後、DJ(A)のデバイスDを排出して所定の場所に仮置きしておく必要がある。また、DJ(A)も、自分の演奏終了後、しばらくたってから仮置きされているデバイスDを取りに行かなければならない。これに対し、上記の繰り返し再生処理(1)の機能を有するプレーヤー10を利用すれば、DJ(A)は自分の演奏が終わった後、すぐにデバイスDを排出して持ち帰ることが可能となる。つまり、DJ(A),(B)両者の上記のような手間を無くすことができる。
なお、「デバイス排出後の所定のタイミング」とは、デバイスDの排出後、拍の先頭を最初(または2回目、3回目)に検出した時点でも良いし、内部メモリバッファBにバッファリングされているデータのうち、最後の4拍分の先頭タイミングでも良い。
また、上記の例では、再生信号の再生が中断されるような「所定の操作」として、デバイスDのイジェクト操作を挙げたが、イジェクトボタン13a,14a,15aの押下、トラックサーチボタン18aの押下、プレイ/ポーズボタン18dの押下およびテンポリセットボタン18eの押下など、他の操作であっても良い。
また、所定の操作をトリガとした繰り返し再生を行うか否か、所定の操作の内容、所定のタイミング、繰り返し再生期間(4拍分、8拍分など)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、上記の例では、内部メモリバッファBにバッファリングしておくデータ量は、OffAirモード時とOnAirモード時とで、同一であるものとしたが(図12(a),(b)参照)、OffAirモード時よりもOnAirモード時におけるバッファ量を多くするようにしても良い。この構成によれば、OnAirモード時は、誤操作によって繰り返し再生を行う可能性があるため、それに備えてバッファ量を多くしておくことで、誤操作が行われた場合に、1拍分のデータ量が多い楽曲であっても違和感の無い長さ(例えば、4拍分以上)で繰り返し再生を行うことができる。なお、OnAirモード時におけるバッファ量やOffAirモード時におけるバッファ量について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
また、図11に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図13は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(1)の基本形を示すフローチャートである。図13におけるS71ないしS76は、図11におけるS61ないしS66に相当する。図11のフローチャートとの相違点は、S76の後、即再生停止(S77)となる点である。この構成によれば、図11に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
次に、図14のフローチャートを参照し、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)について説明する。ここでは、再生中の再生信号が終了間際となったことをトリガとして繰り返し再生を行う場合について説明する。
プレーヤー10(プレーヤー側制御手段110)は、デバイスDから楽曲を再生している状態において(S81)、残り再生時間が所定時間以内となったか否かを判別し(S82)、所定時間以内となっていない場合は(S82:No)、S82の判別を繰り返す。一方、残り再生時間が所定時間以内となった場合は(S72:Yes)、OnAirモードであるか否かを判別し(S83)、OnAirモードでない場合は(S83:No)、再生を継続する(S84)。
一方、OnAirモードの場合は(S83:Yes)、残り再生時間内で所定期間分を繰り返し再生し(S85)、OnAirモードが終了したか否かを判別する(S86)。OnAirモードが終了していない場合は(S86:No)、S85に戻る。また、OnAirモードが終了した場合は(S86:Yes)、再生終了したか否かを判別し(S87)、再生終了していない場合は(S87:No)、S83に戻る。また、再生終了した場合は(S87:Yes)、再生を停止し(S88)、処理を終了する。
このように、繰り返し再生処理(2)によれば、何らかの原因で次曲のロードが間に合わなかった場合でも、繰り返し再生により楽曲の中断を阻止することができる。なお、終了間際であるか否かを判別するための「所定時間」、繰り返し再生する「所定期間」(繰り返し再生期間)、などについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
なお、図14に示したフローチャートでは、繰り返し再生中に、OffAirモードとなり、再度OnAirモードに戻る場合についても考慮しているが、その点を考慮しないフローチャートとしても良い。図15は、プレーヤー10の繰り返し再生処理(2)の基本形を示すフローチャートである。図15におけるS91ないしS98は、図14におけるS81ないしS88に相当する。図14のフローチャートとの相違点は、S96:Yesと判定された場合、即再生停止(S98)となる点である。この構成によれば、図14に示した例よりも処理工程を簡素化することができる。
なお、上記の図11、図13、図14および図15のフローチャートには特に記載していないが、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間、情報表示手段160により、その旨(繰り返し再生中であること)およびその理由(OnAirモード中であること、楽曲の中断防止を目的としていることなど)を表示する。但し、上記の所定の操作子の機能制限を表示する場合と同様に、繰り返し再生処理(1),(2)を行っている間ではなく、繰り返し再生処理を実行可能な状態にある場合(OnAirモード時)において、常にその旨を表示するようにしても良い。
以上説明したとおり、本発明の第1実施形態によれば、OnAir状態であることを示すOnAir信号を、ミキサー装置20から、再生信号の入力源となるプレーヤー10に対して出力するため、ユーザーは、プレーヤー10側で、そのプレーヤー10の再生信号がOnAir状態であることを判断することができる。また、OnAir信号には、出力レベル信号が含まれおり、プレーヤー10は、当該出力レベル信号に基づいて、ジョグLED12bの輝度を変化させるため、当該ジョグLED12bの表示輝度により、プレーヤー10側で再生中の再生信号の出力レベルについても判断することができる。また、ジョグLED12bは、再生中の再生信号のBPMに同期して点滅表示されるため、ユーザーに対し、再生信号のBPMが点滅タイミングとずれることによる違和感を与えることがない。
また、プレーヤー10は、OnAirモード時において、所定の操作子の機能を制限するため、ユーザーの誤操作を確実に防止することができる。また、所定の操作子の機能を制限している旨を表示部11に表示することで、ユーザーが故障などと勘違いすることがない。
また、OnAirモード時に、再生信号の再生が中断されるような誤操作が行われた場合や、何らかの原因で次曲のロードが間に合わず、再生中の再生信号が終了間際となった場合でも、繰り返し再生処理(1),(2)により中断を阻止することができる。これにより、本発明の再生システムSYがDJ機器として用いられた場合などにおいて、楽曲の中断により場の雰囲気を大きく損ねてしまうといった致命的なミスを防止することができる。
また、OnAir情報入力手段140は、プレーヤー10の状態に応じて、誤操作防止制御の制御内容を制限するため、プレーヤー10の状態に応じて、操作防止制御に含まれる機能(出力レベルの表示、所定の操作子の機能制限、繰り返し再生処理(1),(2)など)のうち、必要でない機能を制限することが可能となる。
また、ユーザー設定手段170により、OnAir信号に基づく誤操作防止制御を行うか否か、並びに誤操作防止制御の詳細について、設定可能であるため、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。また、プレーヤー10は、OnAir信号が入力されていない場合は、誤操作防止制御を行わないため、不必要な表示が行われたり、不必要に機能が制限されたりすることを防止することができる。
なお、上記の実施形態では、「再生信号」として音声信号を例示したが、映像信号であっても良い。この場合、出力装置30は、ディスプレイなどの表示装置となる。
また、上記の実施形態では、OnAir表示手段150により、ジョグLED12bの輝度を、出力レベル信号に基づいて変化させるものとしたが、表示色や点滅速度など輝度以外の表示形態を変化させても良い。また、OnAir表示手段150が液晶ディスプレイなどで構成される場合は、表示内容を変化させても良い(対応するチャンネルの出力レベルを、文字(数字)や画像(グラフ)によって表示するなど)。また、出力レベル信号に基づいて変化させる表示形態について、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。
[第2実施形態]
次に、図16を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、図8および図9に示した通り、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図16(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力手前の音量(図9(a)参照)を、マスター出力手前の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。なお、本実施形態では、少なくともマスター出力レベル>Minであることが前提である。
図16(b)は、第2実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力手前の最大音量が300[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、50[%]、30[%]、10[%]、0[%]となる。
図16(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベルに応じた輝度で、各プレーヤー10のジョグLED12bが発光する。
以上説明したとおり、本発明の第2実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第1実施形態のように、各チャンネルの音量の比に応じて出力レベル信号を生成する場合と比較して、比較演算処理が不要となり、出力レベル信号を生成するための制御負荷を軽減できる。また、これにより、ミキサー装置20のフェーダー操作が、ジョグLED12bの輝度に反映されるまでのレーテンシーが短くなるため、ユーザーの操作性も向上する。
[第3実施形態]
次に、図17を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。上記の第2実施形態では、各チャンネルのマスター出力手前の音量に応じて出力レベル信号を生成するものとしたが、本実施形態は、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成する点で異なる。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図17(a)は、本実施形態に係る各チャンネルの出力レベルの計算式を示す図である。同図に示すように、各チャンネルの出力レベル[%]は、各チャンネルのマスター出力後の音量(図9(a)参照)を、マスター出力後の最大音量で除して、100を乗算することで得られる。
図17(b)は、第3実施形態に係る出力レベル信号の生成工程を示す図である。例えば、ミキサー装置20の「チャンネル1」〜「チャンネル4」の音量が150[dB]、90[dB]、30[dB]、0[dB]の場合であって、マスター出力後の最大音量が600[dB]であった場合、「チャンネル1」〜「チャンネル4」の出力レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]と算出できる。ミキサー装置20は、これらの出力レベルに基づき、出力レベル信号を生成する。一方、各プレーヤー10は、ミキサー装置20から取得した当該出力レベル信号に基づき、OnAir表示輝度レベル(ジョグLED12bの輝度)を決定する。つまり、「プレーヤー1」〜「プレーヤー4」のOnAir表示輝度レベルは、25[%]、15[%]、5[%]、0[%]となる。
図17(c)は、上記の出力レベル信号を取得した場合の、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度を示す図である。同図に示すように、第2実施形態と比較して、各プレーヤー10のジョグLED12bの輝度が全体的に低くなり、暗めの表示となる。
以上説明したとおり、本発明の第3実施形態によれば、各チャンネルのマスター出力後の音量に応じて出力レベル信号を生成するため、第2実施形態と比較して、ミキサー装置20の出力レベルを正確に表現することができる。
なお、上記第1実施形態〜第3実施形態にて、3つの出力レベル信号の生成方法を示したが、これらのうち、いずれの方法を用いて出力レベル信号を生成するかについて、ユーザー設定手段170により設定可能としても良い。また、3つの出力レベル信号の生成方法にて算出された出力レベルの値を2つ以上組み合わせて新たなパラメータを生成し、当該パラメータに基づいて、出力レベル信号を生成するようにしても良い。
また、上記の各実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターをプレーヤー10やミキサー装置20の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。
また、上記の実施形態に示したプレーヤー10やミキサー装置20を、DJ機器以外の電子楽器やコンピューターに適用するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
10…プレーヤー 11…表示部 12…ジョグダイヤル 12b…ジョグLED 13…CD挿入口 13a…CD用イジェクトボタン 14…USBメモリスロット 14a…USBメモリ用イジェクトボタン 15…SDメモリカードスロット 15a…SDメモリカード用イジェクトボタン 20…ミキサー装置 21…チャンネル切替スイッチ 22…トリム調整ツマミ 25…チャンネルフェーダー 26…クロスフェーダーアサインスイッチ 27…クロスフェーダー 28…マスター出力レベル調整ツマミ 30…出力装置 31…アンプ 32…スピーカー B…内部メモリバッファ D…デバイス SY…再生システム

Claims (22)

  1. 1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置であって、
    前記1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、前記再生信号を入力する再生信号入力手段と、
    前記再生信号入力手段により入力された前記再生信号を、前記出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、
    前記再生信号出力手段により前記再生信号を前記出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備えたことを特徴とするミキサー装置。
  2. 前記OnAir情報出力手段は、前記OnAir情報の一部として、前記再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力することを特徴とする請求項1に記載のミキサー装置。
  3. 前記出力レベル情報は、前記出力装置に対して出力される1以上の再生信号の出力レベル比、マスター出力レベル調整前の各再生信号の出力レベル、マスター出力レベル調整後の各再生信号の出力レベルのうち、少なくとも一つに基づいて生成された情報であることを特徴とする請求項2に記載のミキサー装置。
  4. 出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーであって、
    前記再生信号を、前記ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、
    前記再生信号出力手段により出力した再生信号が前記ミキサー装置により前記出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、前記ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、
    前記OnAir情報入力手段により入力された前記OnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とするプレーヤー。
  5. 前記制御手段は、前記所定の制御として、前記OnAir情報の入力の有無に基づいて表示形態が変化するOnAir表示手段の表示制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  6. 前記OnAir情報は、前記ミキサー装置により前記出力装置に対して出力されている前記再生信号の出力レベルに関する出力レベル情報を含み、
    前記制御手段は、前記出力レベル情報に基づいて、前記OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする請求項5に記載のプレーヤー。
  7. 前記制御手段は、前記OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、前記OnAir表示手段の表示形態を変化させることを特徴とする請求項5に記載のプレーヤー。
  8. 前記制御手段は、前記表示形態として、前記OnAir表示手段の表示色、輝度、表示内容、点滅速度のうち、少なくとも一つを変化させることを特徴とする請求項5に記載のプレーヤー。
  9. 前記再生信号は音声信号を含み、
    前記制御手段は、再生中の前記再生信号のBPMに同期して、前記OnAir表示手段を点滅させることを特徴とする請求項5に記載のプレーヤー。
  10. 前記制御手段は、前記所定の制御として、前記OnAir情報が入力されている場合、所定の操作子の機能を制限することを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  11. 前記制御手段は、前記所定の操作子の機能を制限する、または制限している場合、その理由および制限解除の判断をユーザーに促す内容の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする請求項10に記載のプレーヤー。
  12. 前記制御手段は、前記所定の制御として、前記OnAir情報が入力されている状態で所定の操作が行われた場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  13. 前記制御手段は、前記OnAir情報が入力されている場合、当該OnAir情報が入力されていない場合と比較して、前記再生信号のバッファ量を多くし、前記所定の操作が行われた場合、バッファリングしておいた再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする請求項12に記載のプレーヤー。
  14. 前記制御手段は、前記所定の制御として、前記OnAir情報が入力されている状態で再生中の再生信号の残り再生時間が所定時間以内になった場合、再生中の再生信号の少なくとも一部を繰り返し再生することを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  15. 前記制御手段は、前記繰り返し再生を行う、または行っている場合、その旨およびその理由の少なくとも一方を、文字または画像を表示可能な情報表示手段に表示させることを特徴とする請求項12または14に記載のプレーヤー。
  16. 前記OnAir情報入力手段は、プレーヤーの状態に応じて、前記所定の制御の制御内容を制限することを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  17. 前記OnAir情報に基づいて前記所定の制御を行うか否かを設定するユーザー設定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  18. 前記制御手段は、前記OnAir情報入力手段により前記OnAir情報が入力されていない場合、前記所定の制御を行わないことを特徴とする請求項4に記載のプレーヤー。
  19. 1以上のプレーヤーと、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置と、を有する再生システムであって、
    前記ミキサー装置は、
    前記1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、前記再生信号を入力する再生信号入力手段と、
    前記再生信号入力手段により入力された前記再生信号を、前記出力装置に対して出力する再生信号出力手段と、
    前記再生信号出力手段により前記再生信号を前記出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するOnAir情報出力手段と、を備え、
    前記プレーヤーは、
    前記再生信号を、前記ミキサー装置に対して出力する再生信号出力手段と、
    前記OnAir情報を、前記ミキサー装置から入力するOnAir情報入力手段と、
    前記OnAir情報入力手段により入力された前記OnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする再生システム。
  20. 1以上のプレーヤーと接続され、当該プレーヤーにより再生された再生信号を出力装置に対して出力するミキサー装置の制御方法であって、
    前記ミキサー装置が、
    前記1以上のプレーヤーのうち少なくとも1つのプレーヤーから、前記再生信号を入力するステップと、
    入力された前記再生信号を、前記出力装置に対して出力するステップと、
    前記再生信号を前記出力装置に対して出力していることを示すOnAir情報を、当該再生信号の入力源となるプレーヤーに対して出力するステップと、を実行することを特徴とするミキサー装置の制御方法。
  21. 出力装置と接続されたミキサー装置に対し、再生信号を出力するプレーヤーの制御方法であって、
    前記プレーヤーが、
    前記再生信号を、前記ミキサー装置に対して出力するステップと、
    プレーヤーが出力した再生信号が前記ミキサー装置により前記出力装置に対して出力されていることを示すOnAir情報を、前記ミキサー装置から入力するステップと、
    入力された前記OnAir情報に基づいて、誤操作を防止するための所定の制御を行うステップと、を実行することを特徴とするプレーヤーの制御方法。
  22. コンピューターに、請求項20に記載のミキサー装置の制御方法における各ステップ、および請求項21に記載のプレーヤーの制御方法における各ステップの少なくとも一方を実行させるためのプログラム。
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