JPWO2010117028A1 - αオレフィンオリゴマーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上のαオレフィンオリゴマーであって、二量体、三量体および四量体の質量比について規定され、Schulz−Flory分布に従わず、二量体成分が少量のαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法に関する。

Description

本発明は、αオレフィンオリゴマーおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、ワックス成分や潤滑油成分として有用なαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法に関する。
近年メタロセン系触媒を用いてαオレフィンオリゴマーが製造され、ワックス成分や潤滑油成分として使用されている。例えば、特許文献1はメタロセン系触媒を使用して炭素数10以上の高級αオレフィンを重合して得られた重合体を開示し、実施例においてはラセミ型二架橋錯体を使用する触媒が使用されている。特許文献2はメタロセン系触媒を使用して炭素数4以上のαオレフィンを重合させるαオレフィン重合体の製造方法を開示し、実施例においては2つの異なる架橋基を有するメソ対称型二架橋錯体を使用する触媒が使用されている。
このように、これまでもメタロセン系触媒を用いて、αオレフィンオリゴマーが製造されているが、従来のメタロセン系触媒を用いた系では一般的に生成物の選択性が一定規則(Schulz−Flory分布、非特許文献1、2参照)に従うため、低分子量領域の製造においては二量体が多量に生成していた。αオレフィンオリゴマー中に二量体成分が多量に含まれる場合は、液状オリゴマーについてはVOC(揮発性有機化合物)成分の増加につながるという問題があり、また固体オリゴマーについては二量体成分による融点降下が起こり、融点分布が広がるという問題があった。例えば炭素数16以上のα−オレフィンオリゴマーにおいて二量体成分が多く含まれている場合、二量体成分は炭素数32以上であることから、蒸留等の操作で当該成分を除去することは困難であり、製品中に残存する。このため、二量体成分が多いと融点降下が起こり、融点分布が広がることからベタツキ成分が多くなるという問題や、二量体成分の融点は高分子量成分の融点から10℃程度低いため、二量体成分を多く含むオリゴマーでは目的とする融点を示さないという問題が生じることがあった。
また、ワックス成分や潤滑油成分として使用する際は、重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値が小さいαオレフィンオリゴマーが好ましい。これらの性状に関しても、上記特許文献1、2に記載の方法で得られたαオレフィンオリゴマーは十分ではなく、さらなる性能向上が望まれる。
国際公開第03/070790号パンフレット 特開2001−335607号公報
J.Am.Chem.Soc.,1940,62(6),1561−1565 Adv.Polymer.Sci,1974,15(1),1−30
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、Schulz−Flory分布に従わず、二量体成分が少量のαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。さらに、本発明は重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値が小さいαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記課題を解決できる製造条件を見出し本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下のαオレフィンオリゴマーおよびαオレフィンオリゴマーの製造方法に関するものである。
1. 炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上で、下記(1)〜(3)のいずれかを満足するαオレフィンオリゴマー、
(1)質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(2)質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(3)質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布において二量体の質量が三量体の質量の90%以下
2. 炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上、重量平均分子量(Mw)が9000以下、分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下で、下記(4)および(5)を満足するαオレフィンオリゴマー、
(4)三量体/二量体の質量比が1.0以上
(5)二量体/三量体の質量比≦三量体/四量体の質量比
3. ビニリデン基を1分子当り0.2〜1.0個有することを特徴とする前記1または2に記載のαオレフィンオリゴマー、
4. (A)下記式(I)で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる少なくとも一種の成分を含有する重合用触媒の存在下、炭素数6以上のαオレフィンを重合させることを特徴とするαオレフィンオリゴマーの製造方法、
Figure 2010117028
〔式(I)で表される化合物はメソ対称型の化合物であって、式(I)中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示す。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。Aは、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−および−AlR1−から選ばれる架橋基を示し、2つのAは同一である。R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。Eは、下記式(II)(III)で表される基であって、2つのEは同一である。〕
Figure 2010117028
〔式(II)、(III)中、R2は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基及びヘテロ原子含有基から選ばれる基を示す。複数のR2が存在する場合、それらの互いに同一であっても異なっていてもよい。波線を有する結合は架橋基Aを表す。〕
5. 式(I)における架橋基Aが以下の(IV)式で表される基であることを特徴とする前記4に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
Figure 2010117028
〔Bは、架橋基の骨格であり、炭素原子、ケイ素原子、ホウ素原子、窒素原子、ゲルマニウム原子、リン原子、またはアルミニウム原子を表す。R3はBの置換基であり、水素原子、炭素原子、酸素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、アミン含有基、またはハロゲン含有基を表す。nは1または2である。〕
6. 前記(A)成分、(B)成分に加えて、(C)有機アルミニウム化合物を用いてなる重合用触媒を使用する、前記4または5に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
7. (A)成分、(B)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させてなる重合用触媒を使用する、前記4〜6のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
8. (A)成分、(B)成分、(C)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させてなる重合用触媒を使用する、前記6に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
9. 0〜200℃の温度で反応させることを特徴とする前記4〜8のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
10. 0〜10MPa(G)の範囲の水素圧で反応させることを特徴とする前記4〜9のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
11. (C)有機アルミニウム化合物として、炭素数4以上の炭化水素基が結合した有機アルミニウム化合物を用いることを特徴とする前記6に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法、
12. 前記4〜11のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法であって、
前記αオレフィンオリゴマーが、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上で、下記(1)〜(3)のいずれかを満足するαオレフィンオリゴマーである、αオレフィンオリゴマーの製造方法、
(1)質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(2)質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(3)質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布において二量体の質量が三量体の質量の90%以下
13. 前記4〜11のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法であって、
前記αオレフィンオリゴマーが、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上、重量平均分子量(Mw)が9000以下、分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下で、下記(4)および(5)を満足するαオレフィンオリゴマーである、αオレフィンオリゴマーの製造方法
(4)三量体/二量体の質量比が1.0以上
(5)二量体/三量体の質量比≦三量体/四量体の質量比
本発明によれば、Schulz−Flory分布に従わず、二量体成分が少量のαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法が提供される。さらに、本発明によれば重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値が小さいαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法が提供される。これらのαオレフィンオリゴマーは、ワックス成分や潤滑油成分として有用である。
〔αオレフィンオリゴマー〕
本発明のαオレフィンオリゴマーは、全単量体単位基準で、炭素数6以上のαオレフィン単位量が90mol%以上であり、Schulz−Flory分布に従わず二量体成分が少量のαオレフィンオリゴマーである。
本発明のαオレフィンオリゴマーにおいて、炭素数6以上のαオレフィン単位量は好ましくは100mol%である。炭素数6以上のαオレフィン単位以外の単量体単位としては、例えば、炭素数5以下のαオレフィン単位が挙げられる。潤滑油用途として好ましい炭素数6以上のαオレフィンは、炭素数8〜14のαオレフィンであり、より好ましくは炭素数8〜12のαオレフィンである。ワックス用途(結晶性)として好ましい炭素数6以上のαオレフィンは、炭素数14〜40のαオレフィンであり、より好ましくは炭素数16〜36のαオレフィンである。炭素数6以上のαオレフィンの具体例としては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン等が挙げられ、これらのうち一種又は二種以上を用いることができる。本発明においては、これらの原料モノマーを使用することで、ワックス成分や潤滑油成分として有用なαオレフィンオリゴマーが得られる。
本発明のαオレフィンオリゴマーとしては、以下のαオレフィンオリゴマーIやαオレフィンオリゴマーIIを挙げることができる。
前記αオレフィンオリゴマーIは、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上で、下記(1)〜(3)のいずれかを満足するαオレフィンオリゴマーである。
(1)質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(2)質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
(3)質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布において二量体の質量が三量体の質量の90%以下
前記αオレフィンオリゴマーIは、質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布を有する場合は、三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比の関係を満たす。三量体/二量体の質量比が四量体/三量体の質量比よりも小さい場合は二量体成分が多量に生成している状態である。このような場合、製造後に精製処理を施しても目的の用途に適するαオレフィンオリゴマーが得られないという問題や、生産性の低下や廃棄物の増加による環境悪化の問題が生じる。また、例えば炭素数16以上のα−オレフィンオリゴマーにおいては二量体成分が多く含まれている場合、二量体成分は炭素数が32以上の成分になることから蒸留等の操作で除去することは困難であり、製品中に残存する。このため、二量体成分が多いと融点降下が起こり、融点分布が広がることからべたつき成分が多くなるという問題が生じる。このような問題を容易に解決できることから、二量体成分量は30質量%以下が好ましい。
前記αオレフィンオリゴマーIは、質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布を有する場合は、三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比の関係を満たす。当該規定を満たすことで、本願発明のαオレフィンオリゴマーはさらに二量体成分量が低減され、分子量分布値が小さく均一な組成に近くなる。この結果、目的とする粘度領域の製品を得ることができ、かつ性能低下成分がほとんどないため、ワックスや潤滑油成分として有用なαオレフィンオリゴマーを得ることができる。
前記αオレフィンオリゴマーIは、質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布を有する場合は、二量体の質量が三量体の質量の90%以下である。90%より大きいときは二〜四量体のどの成分量もほぼ同じ程度であり、非常に大量の二量体成分が含まれている状態である。このため製造後に精製処理を施しても目的の用途に適するαオレフィンオリゴマーが得られないという問題や、生産性の低下や廃棄物の増加による環境悪化の問題が生じる。また、例えば炭素数16以上のα−オレフィンオリゴマーにおいては二量体成分が多く含まれている場合、二量体成分は炭素数が32以上の成分になることから蒸留等の操作で除去することは困難であり、製品中に残存する。このため、二量体成分が多いと融点降下が起こり、融点分布が広がることからべたつき成分が多くなるという問題が生じる。
それぞれのケース(1)〜(3)の場合は触媒の構造、原料モノマー種および重合条件により大きく影響される。特に後述するように、遷移金属化合物中の2つの架橋基が同じ、かつ2つの(置換)シクロペンタジエニル基〔または(置換)インデニル基〕の構造が同じであることで、モノマーの触媒への挿入反応時の立体規制制御が可能となり、重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値および組成分布が狭いαオレフィンオリゴマーを製造することができる。また、本願発明のα−オレフィンオリゴマーの特徴に関連する事項として、上記触媒の立体構造および原料モノマーの構造があり、これらにより偶数量体(特に二量体)が減少し、奇数量体(特に三量体など)が多くなる組成分布のオリゴマーが得られる。そのため、同一条件ではモノマーの分子が大きいほど二量体生成量が減少し、ケース(1)から(3)になりやすい。また同一モノマーであれば重合条件を制御することでケース(2)になりやすい。
上記の二量体、三量体、四量体の含有量は、例えばガスクロマトグラフィー(GC)を用いて求めることができる。
前記αオレフィンオリゴマーIは、通常、重量平均分子量(Mw)が9000以下であり、好ましくは、100〜9000であり、より好ましくは、300〜7000であり、特に好ましくは500〜5000である。重量平均分子量(Mw)が9000以下であると粘度が高くなりすぎず、低分子量体としての特徴を示す。
前記αオレフィンオリゴマーIは、通常、分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下であり、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.1〜1.4である。分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下であることで組成分布が狭くなり、目的の性状を有する化合物の含有量が増加する。
なお、上記の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、GPC法により求めることができる。
前記αオレフィンオリゴマーIIは、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上、重量平均分子量(Mw)が9000以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.5以下で、下記(4)および(5)を満足するαオレフィンオリゴマーである。
(4)三量体/二量体の質量比が1.0以上
(5)二量体/三量体の質量比≦三量体/四量体の質量比
前記αオレフィンオリゴマーIIは、重量平均分子量(Mw)は好ましくは、100〜9000であり、より好ましくは、300〜7000であり、特に好ましくは500〜5000である。重量平均分子量(Mw)が9000以下であると粘度が高くなりすぎず、低分子量体としての特徴を示す。分子量分布(Mw/Mn)は好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.1〜1.5である。分子量分布(Mw/Mn)が1.5以下であることで組成分布が狭くなり、目的の性状を有する化合物の含有量が増加する。
三量体/二量体の質量比が1.0未満の場合、液状オリゴマーではVOC成分が多くなり、結晶性オリゴマーでは融点分布が広くなるなどの問題が生じる。当該観点より、より好ましくは1.1以上である。
二量体/三量体の質量比が三量体/四量体の質量比よりも大きい場合は二量体成分が多量に生成している状態であり、このような場合、製造後に精製処理を施しても目的の用途に適するαオレフィンオリゴマーが得られないという問題や、生産性の低下や廃棄物の増加による環境悪化の問題が生じる。
本発明のαオレフィンオリゴマーは、通常、ビニリデン基を1分子当り0.2〜1.0個有するものであり、好ましくはビニリデン基を1分子当り0.3〜1.0個有するものであり、より好ましくはビニリデン基を1分子当り0.5〜1.0個有するものである。αオレフィンオリゴマーに極性を付与する場合には、ビニリデン基数が上記範囲内にあることで、変性処理を容易に施すことができ、その目的が達成される。当該変性処理を施したαオレフィンオリゴマーは、特にワックス成分として有用である。ビニリデン基数を上記範囲内にするためには温度や水素量等の反応条件を調節すればよい。
本発明のαオレフィンオリゴマーをワックス成分として使用する場合の好ましい例としては、炭素数14〜40のαオレフィンを用いて得られるものであって、DSCより求められる融点が0〜100℃の範囲にあり、融点が一つかつ半値幅が15℃以下であるαオレフィンオリゴマーが挙げられる。半値幅は好ましくは12℃以下、より好ましくは10℃以下である。当該要件を満たすαオレフィンオリゴマーであれば、シャープメルト性を有するためワックス成分として有用である。このようなαオレフィンオリゴマーを得るためには触媒によるオリゴマー構造の立体規制をすればよい。
本発明のαオレフィンオリゴマーは、主にワックス成分および潤滑油成分として有用であり、特にトナー用離型剤およびインキ成分、樹脂の改質剤、粘着剤成分、接着剤成分、潤滑油成分、有機無機複合材料、蓄熱材、軽油などの燃料油の改質剤、アスファルトの改質剤、高性能ワックスとして有用である。また、上記以外にも化粧品(口紅、ポマード、クリーム、眉墨、アイシャドウ、チック、パック、シャンプー、リンス)、医療用(軟膏、座薬、乳剤、外科用包帯材、湿布材)、文房具用(クレヨン、クレパス、鉛筆、カーボン紙)、艶出し用(木材、家具、皮革、自動車、紙、菓子、繊維)、蝋燭用、皮クリーム、繊維油剤、製菓材料、模型材料、彫刻材料、皮革仕上げ材、絶縁材料蝋紙、楽器、接木用蝋材印刷用、鋳型用品の製造果物のワックスコーティング、各種グリース、スキーワックス、蝋けつ染、ポリシュ、カーワックス、金属加工油、ゴム老化防止剤、タイヤ、接着剤、加工紙、蓄熱剤、農薬、肥料、研磨剤用(金属、ステンレス)、油滑剤(グリース、離型剤、塗料)、歯科用デンタルワックス、固定用途(レンズ、包埋)等の成分として有用である。
〔αオレフィンオリゴマーの製造方法〕
本発明のαオレフィンオリゴマーは、メソ対称性を有する特定の遷移金属化合物を含む触媒を使用することで製造することができ、例えば(A)下記式(I)で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる少なくとも一種の成分を含有する重合用触媒の存在下、前記αオレフィンを重合させることで製造することができる。
Figure 2010117028
式(I)で表される化合物はメソ対称型の化合物であって、式(I)中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示す。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。Aは、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−および−AlR1−から選ばれる架橋基を示し、2つのAは同一である。R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、ヘテロ原子又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。Eは、下記式(II)、(III)で表される基であって、2つのEは同一である。
なお、前記メソ対称型の化合物とは、2つの架橋基が(1,1’)(2,2’)の結合様式で、2つのEを架橋する遷移金属化合物のことをいう。
Figure 2010117028
式(II)、(III)中、R2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基及びヘテロ原子含有基から選ばれる基を示す。複数のR2が存在する場合、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。波線で示される結合は架橋基Aとの結合を表す。R2の具体例を以下に示す。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基等のアリール基等が挙げられる。
炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基の具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、p−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニルメチル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
珪素含有基としては、メチルシリル基、フェニルシリル基等のモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基等のジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、ジメチル(t−ブチル)シリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基等のトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基等の炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基等の珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基等の珪素置換アリール基、ジメチルヒドロシリル基及びメチルジヒドロシリル基等が挙げられる。
げられる。
ヘテロ原子含有基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジシクロヘキシルアミド基、メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基;ジビニルアミド基、ジプロペニルアミド基、ジシクロヘキセニルアミド基等のアルケニルアミド基;ジベンジルアミド基、フェニルエチルアミド基、フェニルプロピルアミド基等のアリールアルキルアミド基;ジフェニルアミド基、ジナフチルアミド基等のアリールアミド基等;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェニルメトキシ基及びフェニルエトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基及びジメチルフェノキシ基等の炭素数6〜20のアリールオキシ基;ジメチルホスフィド基、メチルフェニルホスフィド基、ジフェニルホスフィド基、ジシクロヘキシルホスフィド基及びジベンジルホスフィド基等のホスフィド基;メチルスルフィド基、エチルスルフィド基、プロピルスルフィド基、ブチルスルフィド基、ヘキシルスルフィド基、シクロヘキシルスルフィド基、オクチルスルフィド基等のアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基、プロペニルスルフィド基、シクロヘキセニルスルフィド基等のアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基、フェニルエチルスルフィド基、フェニルプロピルスルフィド基等のアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基、トリルスルフィド基、ジメチルフェニルスルフィド基、トリメチルフェニルスルフィド基、エチルフェニルスルフィド基、プロピルフェニルスルフィド基、ビフェニルスルフィド基、ナフチルスルフィド基、メチルナフチルスルフィド基、アントラセニルスルフィド基、フェナントニルスルフィド基等のアリールスルフィド基;ジメチルボリル基、ジフェニルボリル基、ジメチオルアルセニル基等が挙げられる。
式(I)における架橋基Aとしては、以下の(IV)式で表される基であることが好ましい。
Figure 2010117028
Bは、架橋基の骨格であり、炭素原子、ケイ素原子、ホウ素原子、窒素原子、ゲルマニウム原子、リン原子、またはアルミニウム原子を表す。R3は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ヘテロ原子含有基及びアミン含有基から選ばれる基を示す。nは1または2である。R3の具体例を以下に示す。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基等のアリール基等が挙げられる。
炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基の具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、p−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニルメチル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
珪素含有基としては、メチルシリル基、フェニルシリル基等のモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基等のジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、ジメチル(t−ブチル)シリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基等のトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基等の炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基等の珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基等の珪素置換アリール基、ジメチルヒドロシリル基及びメチルジヒドロシリル基等が挙げられる。
げられる。
ヘテロ原子含有基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジシクロヘキシルアミド基、メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基;ジビニルアミド基、ジプロペニルアミド基、ジシクロヘキセニルアミド基等のアルケニルアミド基;ジベンジルアミド基、フェニルエチルアミド基、フェニルプロピルアミド基等のアリールアルキルアミド基;ジフェニルアミド基、ジナフチルアミド基等のアリールアミド基等;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェニルメトキシ基及びフェニルエトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基及びジメチルフェノキシ基等の炭素数6〜20のアリールオキシ基;ジメチルホスフィド基、メチルフェニルホスフィド基、ジフェニルホスフィド基、ジシクロヘキシルホスフィド基及びジベンジルホスフィド基等のホスフィド基;メチルスルフィド基、エチルスルフィド基、プロピルスルフィド基、ブチルスルフィド基、ヘキシルスルフィド基、シクロヘキシルスルフィド基、オクチルスルフィド基等のアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基、プロペニルスルフィド基、シクロヘキセニルスルフィド基等のアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基、フェニルエチルスルフィド基、フェニルプロピルスルフィド基等のアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基、トリルスルフィド基、ジメチルフェニルスルフィド基、トリメチルフェニルスルフィド基、エチルフェニルスルフィド基、プロピルフェニルスルフィド基、ビフェニルスルフィド基、ナフチルスルフィド基、メチルナフチルスルフィド基、アントラセニルスルフィド基、フェナントニルスルフィド基等のアリールスルフィド基;ジメチルボリル基、ジフェニルボリル基、ジメチオルアルセニル基等が挙げられる。
アミン含有基に含まれるアミンとしては、炭素数1〜20のアミン類が挙げられ、具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン;ビニルアミン、プロペニルアミン、シクロヘキセニルアミン、ジビニルアミン、ジプロペニルアミン、ジシクロヘキセニルアミン等のアルケニルアミン;フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、フェニルプロピルアミン等のアリールアルキルアミン;ジフェニルアミン、ジナフチルアミン等のアリールアミン、又はアンモニア、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン及びp−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。
式(I)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−メチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4,7−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス( 4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。もちろんこれらに限定されるものではない。
本発明のαオレフィンオリゴマーは、上記のようなメソ対称型の遷移金属化合物を使用することで製造することができる。従来よく用いられてきたラセミ型の遷移金属化合物では、温和な条件化でオリゴマー成分を製造することは困難であったが、メソ対称型の遷移金属化合物を用いることで、容易にオリゴマーを合成することが可能となった。このメソ対称型の遷移金属化合物の中でも特に2架橋型配位子を使用することで、超低分子量製造条件においても二量体が少なく、組成が均一に近いαオレフィンオリゴマーを高活性にて安定して合成できる。特に遷移金属化合物中の2つの架橋基が同じ、かつ前記式(I)においてEで表される2つの基の構造が同じであることで、モノマーの触媒への挿入反応時の立体規制制御が可能となり、重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値および組成分布が狭いαオレフィンオリゴマーを製造することができる。
(B)成分のうちの(B−1)成分としては、上記(A)成分の遷移金属化合物と反応して、イオン性の錯体を形成しうる化合物であれば、いずれのものでも使用できるが、次の一般式(V),(VI)
(〔L1−R4k+a(〔Z〕-b・・・(V)
(〔L2k+a(〔Z〕-b・・・(VI)
(ただし、L2はM2、R563、R7 3C又はR83である。)
〔(V),(VI)式中、L1はルイス塩基、〔Z〕-は、非配位性アニオン〔Z1-及び〔Z2-、ここで〔Z1-は複数の基が元素に結合したアニオン、即ち〔M112・・・Gf-(ここで、M1は周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。G1〜Gfはそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1〜Gfのうち2つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属M1の原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Z2-は、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義される酸の共役塩を示す。又、ルイス塩基が配位していてもよい。又、R4は水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R5及びR6はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R7は炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。R8はテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位子を示す。kは〔L1−R4〕,〔L2〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(k×a)である。M2は、周20期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、M3は、周期律表第7〜12族元素を示す。〕
で表されるものを好適に使用することができる。
ここで、L1の具体例としては、アンモニア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンなどのアミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフィン,ジフェニルホスフィンなどのホスフィン類、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、安息香酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリルなどのニトリル類などを挙げることができる。
4の具体例としては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることができ、R5,R6の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基などを挙げることができる。R7の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基などを挙げることができ、R8の具体例としてはテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン,アリル,メタリルなどを挙げることができる。又、M2の具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3などを挙げることができ、M3の具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。又、〔Z1-、即ち〔M112・・・Gf〕において、M1の具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。又、G1,G2〜Gfの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙げられる。
非配位性のアニオン、即ちpKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2-の具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CF3SO3-,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(ClO4-,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3CO2-,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF6-,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3-,クロロスルホン酸アニオン(ClSO3-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3/SbF5-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO3/AsF5-,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3SO3/SbF5-などを挙げることができる。
このような前記(A)成分の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合物、即ち(B−1)成分化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸フェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀、テトラフェニル硼酸トリチル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフルオロ砒素酸銀,過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリフルオロメタンスルホン酸銀などを挙げることができる。
(B−1)は一種用いてもよく、又二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、一般式(VII)
Figure 2010117028
(式中、R9は炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。尚、各R9は同じでも異なっていてもよい。)で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(VIII)
Figure 2010117028
(式中、R9及びwは前記一般式(VII)におけるものと同じである。)で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。
例えば、(1)有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させ方法、(2)重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、(3)金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、(4)テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、更に水を反応させる方法などがある。尚、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)触媒成分と(B)触媒成分との使用割合は、(B)触媒成分として(B−1)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは2:1〜1:10の範囲が望ましく、上記範囲を逸脱する場合は、単位質量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。又、(B−2)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、より好ましくは1:10〜1:10000の範囲が望ましい。この範囲を逸脱する場合は単位質量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。又、触媒成分(B)としては(B−1),(B−2)を単独又は二種以上組み合わせて用いることもできる。又、本発明のαオレフィンオリゴマーを製造する際の重合用触媒は、上記(A)成分及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いることができる。ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、一般式(IX)
10 vAlJ3-v・・・(IX)
〔式中、R10は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整数である〕で示される化合物が用いられる。
前記一般式(VI)で示される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。これらの中で、炭素数4以上の炭化水素基が結合した有機アルミニウム化合物は、高温安定性に優れる点で好ましく、当該観点から炭素数4〜8の炭化水素基がより好ましい。さらに好ましくは100℃以上の反応温度の場合は、炭素数6〜8の炭化水素基がより好ましい。上記有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
前記(A)触媒成分と(C)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、更に好ましくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。該(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、αオレフィンオリゴマー中に多量に残存し、好ましくない。
本発明のαオレフィンオリゴマーの製造においては、触媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いることができる。該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
無機酸化物担体としては、具体的には、SiO2,Al23,MgO,ZrO2,TiO2,Fe23,B23,CaO,ZnO,BaO,ThO2やこれらの混合物、例えば、シリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられる。これらの中では、特にSiO2,Al23が好ましい。尚、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。一方、上記以外の担体として、MgCl2,Mg(OC252などで代表される一般式MgR11 x1 yで表されるマグネシウム化合物やその錯塩などを挙げることができる。ここで、R11は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基、X1はハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、yは0〜2でり、かつx+y=2である。各R11及び各X1はそれぞれ同一でもよく、又異なってもいてもよい。
有機担体としては、ポリスチレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,ポリ1−ブテン,置換ポリスチレン,ポリアリレートなどの重合体やスターチ,カーボンなどを挙げることができる。本発明のαオレフィンオリゴマーの製造に用いられる触媒の担体としては、MgCl2,MgCl(OC25),Mg(OC252,SiO2,Al23などが好ましい。又、担体の性状は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。粒径が小さいとオリゴマー中の微粉が増大し、粒径が大きいとオリゴマー中の粗大粒子が増大し嵩密度の低下やホッパーの詰まりの原因になる。又、担体の比表面積は、通常1〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/g、細孔容積は通常0.1〜5cm3/g、好ましくは0.3〜3cm3/gである。比表面積又は細孔容積の何れかが上記範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。尚比表面積及び細孔容積は、例えば、BET法に従って吸着された窒素ガスの体積から求めることができる〔J.Am.Chem.Soc.、60,309(1983)参照〕。
更に、上記担体が無機酸化物担体である場合には、通常150〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼成して用いることが望ましい。触媒成分の少なくとも一種を前記担体に担持させる場合、(A)触媒成分及び(B)触媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(A)触媒成分及び(B)触媒成分の両方を担持させるのが望ましい。該担体に、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方を担持させる方法については、特に制限されないが、例えば(1)(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とを混合する方法、(2)担体を有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理した後、不活性溶媒中で(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と混合する方法、(3)担体と(A)成分及び/又は(B)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、(4)(A)成分又は(B)成分を担体に担持させた後、(B)成分又は(A)成分と混合する方法、(5)(A)成分と(B)成分との接触反応物を担体と混合する方法、(6)(A)成分と(B)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方法などを用いることができる。尚、上記(4)、(5)及び(6)の方法において、(C)成分の有機アルミニウム化合物を添加することもできる。
このようにして得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体として取り出してから重合に用いてもよいし、そのまま重合に用いてもよい。又、本発明のαオレフィンオリゴマーの製造においては、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合系内で行うことにより触媒を生成させることができる。例えば、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体と更に必要により前記(C)成分の有機アルミニウム化合物を加え、エチレンなどのオレフィンを0.1〜2MPa(G)加えて、−20〜200℃で1分〜2時間程度予備重合を行い触媒粒子を生成させる方法を用いることができる。
本発明のαオレフィンオリゴマーの製造に用いられる触媒における(B−1)成分と担体との使用割合は、質量比で好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましく、(B−2)成分と担体との使用割合は、質量比で好ましくは1:0.5〜1:1000、より好ましくは1:1〜1:50とするのが望ましい。(B)成分として二種以上を混合して用いる場合は、各(B)成分と担体との使用割合が質量比で上記範囲内にあることが望ましい。又、(A)成分と担体との使用割合は、質量比で、好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。(B)成分〔(B−1)成分又は(B−2)成分〕と担体との使用割合、又は(A)成分と担体との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下することがある。このようにして調製された重合用触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表面積は、通常20〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/gである。平均粒径が2μm未満であると重合体中の微粉が増大することがあり、200μmを超えると重合体中の粗大粒子が増大することがある。比表面積が20m2/g未満であると活性が低下することがあり、1000m2/gを超えると重合体の嵩密度が低下することがある。又、αオレフィンオリゴマーの製造に用いられる触媒において、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであることが好ましい。遷移金属量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。このように担体に担持することによって工業的に有利な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合体を得ることができる。
本発明のαオレフィンオリゴマーの製造方法において、重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法などのいずれの方法を用いてもよいが、スラリー重合法,溶液重合法が特に好ましい。重合条件については、重合温度は通常0〜200℃、より好ましくは20〜200℃、特に好ましくは70〜200℃である。又、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜108、特に100〜105となることが好ましい。
重合時間は通常5分〜30時間、好ましくは15分〜25時間である。水素圧力は通常は、0〜10MPa(G)である。本発明のαオレフィンオリゴマーの製造方法において、水素を添加すると重合活性が大幅に向上する。したがって、水素圧は、0.1〜5.0MPa(G)が好ましく、0.1〜1.0MPa(G)がより好ましい。水素添加量が大きいほど重合活性は向上するが、10MPa(G)以上より大きくても活性への影響は少なく、逆に製造設備の巨大化など不具合が生じる。
重合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼン、デカリンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。また、重合方法によっては無溶媒で行うことができる。
重合に際しては、予備重合を行うことで重合用触媒を調製してもよい。予備重合は、触媒成分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。予備重合に用いるオレフィンについては特に制限はなく、例えば、炭素数3〜18のα−オレフィン、あるいはこれらの混合物などを挙げることができるが、該重合において用いるオレフィンと同じオレフィンを用いることが有利である。予備重合の具体例としては、(A)成分、(B)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させて重合用触媒を調製したり、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させて重合用触媒を調製する例が挙げられる。予備重合温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0〜80℃である。予備重合においては、溶媒として、脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマーなどを用いることができる。又、予備重合は無溶媒で行ってもよい。予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度〔η〕(135℃デカリン中で測定)が0.1デシリットル/g以上、触媒中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gとなるように条件を調整することが望ましい。
上記の方法により、前記αオレフィンオリゴマーIやαオレフィンオリゴマーIIを製造することができる。オリゴマーの特性を変える方法として、各触媒成分の種類、使用量、重合温度の選択、更には水素存在下での重合などがある。窒素等の不活性ガスを存在させても良い。本発明の製造方法においては、高温で反応を行うと重合度が小さくなる傾向があり、また炭素数の小さいモノマーを用いると、重合度が大きくなる傾向がある。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。物性の測定方法および測定装置を以下に示す。
〔二量体、三量体、四量体の質量比〕
試料0.05gをトルエン5mlに溶解してガスクロマトグラフィー(GC)測定を行い、二量体、三量体、四量体の質量比を求めた。
GC測定条件
カラム:HT−SIMDISTCB(5m×0.53mmφ,膜厚:0.17μm)
カラム温度:50℃(0.1min)、20℃/minで430℃まで上昇、430℃(15min)
注入口(COC)温度:オーブントラック
検出器(FID)温度:440℃
キャリアガス:He
線速度:40cm/sec
モード:コンスタントフロー
注入量:0.5μl
〔重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)〕
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法により、重量平均分子量および分子量分布を測定した。(ポリスチレン換算)
GPC測定装置
カラム:TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C
測定条件
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度:145℃
流速:1.0ミリリットル/分50
試料濃度:2.2mg/ミリリットル
注入量:160マイクロリットル
検量線:Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver,1.0)
〔融点の測定方法〕
示差走査型熱量計(DSC)を用いて以下の条件で融点を測定した。
試料10mgを窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、190℃まで、10℃/分で昇温し、更に、190℃で5分保持した後、−10℃まで、5℃/分で降温させ、−10℃で5分保持した後、190℃まで10℃/分で昇温させた。
最後の昇温過程において観測されるシグナルのピークの温度を融点とした。また、そのピークの両側に位置し、縦軸上の値がピークの半分の値である2点を求め、その間隔を半値幅(℃)とした。
〔ビニリデン基量〕
末端ビニリデン基の個数は、常法に従った1H−NMRの測定により求めた。1H−NMR測定から得られたδ0.8〜1.0に出現する側鎖メチル基とδ4.8〜4.6(2H)に出現するビニリデン基の割合に基づいて、定法によりビニリデン基の含有量(C)(モル%)を算出した。更にゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)より求めた数平均分子量(Mn)とモノマー分子量(M)から、次式によって一分子当たりビニリデン基の個数を算出した。
一分子当たりの末端ビニリデン基(個)=(Mn/M)×(C/100)
〔製造例1〕(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドの製造
(1)1,4−ビス(フェニルスルフォニル)ブタンの合成
三口フラスコにベンゼンスルフィン酸ナトリウム(75.0g,457ミリモル)、臭化テトラブチルアンモニウム(18.1g)、ベンゼン(30ミリリットル)、水(40ミリリットル)を加え、室温で1,4ジブロモブタン(22.5ミリリットル,188ミリモル)を加えた。85℃で8時間加熱後、室温にもどし酢酸エチル(300ミリリットル)を加えた。有機層を分離し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後エバポレーターで減圧濃縮した。得られた固体をメタノールで再結晶を行い目的物を得た。収量40.3g,収率63.0%であった。
このものの1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(CDCl3):1.79〜1.82(m,4H),3.05(br t,J=6.6Hz,4H),7.52〜7.83(m,10H)
(2)1,2−ビス(2−インデニル)エタンの合成
上記(1)で得られた1,4−ビス(フェニルスルフォニル)ブタン(16.9g,50.0ミリモル)をテトラヒドロフラン(500ミリリットル)に溶かした。0℃に冷却後、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットル濃度のヘキサン溶液128ミリリットル(n−ブチルリチウム:205ミリモル)を加えた。1時間後激しく攪拌している中にo−キシレンジクロリド(17.9g,102ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液(500ミリリットル)を加えた。室温で2時間攪拌した。−78℃に冷却しn−ブチルリチウムの1.6モル/リットル濃度のヘキサン溶液(256ミリリットル)とジイソプロピルアミン(57.7ミリリットル)より調製したリチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン溶液(250ミリリットル)をゆっくり加えた。30分後、0℃で5%塩酸(200ミリリットル)を加えた。酢酸エチルで抽出し、分離した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧濃縮後、ヘキサンを用いたソックスレー抽出を行い目的物を得た。収量2.0g,収率15%であった。
このものの1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(CDCl3):2.82(s,4H),3.36(s,4H),6.57(s,2H),7.11〜7.28(m,8H)
(3)(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデン)の合成
上記(2)で得られた1,2−ビス(2−インデニル)エタン(2.0g,7.8ミリモル)をテトラヒドロフラン(120ミリリットル)に溶かした。0℃に冷却後、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットル濃度のヘキサン溶液11.6ミリリットル(n−ブチルリチウム:18.6ミリモル)を加えた。30分後、HMPA(ヘキサメチルリン酸トリアミド)(3.4ミリリットル,15.6ミリモル)を加え、−78℃に冷却し、ジブロモエタン(0.76ミリリットル,7.7ミリモル)を加えた。室温で3時間攪拌後、水を加えた。有機層を分離後、エバポレーターで減圧濃縮し、得られた固体をヘキサン/塩化メチレン(3/1)を用いて再結晶を行い、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデン)を得た。収量1.0g,収率45%であった。
このものの1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(CDCl3):2.97(5,4H),3.05(5,4H),3.27(s,4H),7.0−7.4(m,8H)
(4)(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドの合成
上記(3)で得られた(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデン)(1.0g,3.5ミリモル)をエーテル(80ミリリットル)に溶かし、−78℃に冷却後、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットル濃度のヘキサン溶液4.8ミリリットル(n−ブチルリチウム:7.7ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌した。エーテルを減圧下留去し、得られた固体をヘキサンで洗浄し、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデン)のジリチウム塩(1.15g)を得た。このリチウム塩をトルエン(30ミリリットル)に溶かし、−78℃中、四塩化ジルコニウム(0.72g,3.1ミリモル)のトルエン懸濁液(50ミリリットル)にゆっくり加え、室温で一晩攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた固体をヘキサン/トルエンで再結晶し、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドを得た。収量0.60g,収率38%であった。
このものの1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(CDCl3):3.50(d,4H,−CH2CH2−),3.76(d,4H,−CH2CH2−),6.49(s,2H,オレフィン性プロトン),6.90〜7.50(m,8H,ベンゼン環プロトン)
〔実施例1〕1−デセンの反応
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−デセン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム1ミリモル、(1,1’―エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.15MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度80℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー221gを得た。
〔実施例2〕1−テトラデセンの反応
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−テトラデセン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム1ミリモル、(1,1’―エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.15MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度80℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー235gを得た。
〔実施例3〕1−オクタデセンの反応
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−オクタデセン400ミリリットル、トリノルマルヘキシルアルミニウム1ミリモル、(1,1’―エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.2MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度120℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー210gを得た。
〔実施例4〕炭素数20〜24のαオレフィンの反応
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、炭素数20、22、24のαオレフィンの42/36/21%混合体400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム1ミリモル、(1,1’―エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.15MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度80℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー180gを得た。
〔実施例5〕炭素数26〜28のαオレフィンの反応
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、炭素数26、28のαオレフィンの62/42%混合体400ミリリットル、トリノルマルヘキシルアルミニウム1ミリモル、(1,1’―エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.2MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度120℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー160gを得た。
〔製造例2〕(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの製造
窒素気流下、200mlのシュレンク瓶に、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデン)2.5g(7.2mmol)と、エーテル100mlを入れた後、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(n−BuLi)のヘキサン溶液(濃度1.6mol/l)9.0ml(14.8mmol)加え、再び室温に戻して12時間攪拌した。
得られた溶液から溶媒を留去し、残留した固体をヘキサン20mlで洗浄した後、減圧乾燥することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデン)のリチウム塩を白色固体として定量的に得た。
次に、シュレンク瓶中で、上記の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデン)のリチウム塩(6.97mmol)をテトラヒドロフラン(THF)50mlに溶解し、室温でヨードメチルトリメチルシラン2.1ml(14.2mmol)をゆっくりと滴下し、12時間攪拌した。
攪拌後、溶媒を留去し、エーテル50ml加えた。さらに、そこへ、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、洗浄し、水相を分液後、有機相を乾燥し、溶媒を除去して、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.9mmol)を得た(収率84%)。
上記の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.9mmol)とエーテル50mlを、窒素気流下シュレンク瓶に入れ、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(n−BuLi)のヘキサン溶液(1.6モル/リットル)を7.4ml(11.8mmol)を加えた後、室温に戻し、12時間攪拌した。
攪拌後の溶液から、溶媒を留去し、残留した固体をヘキサン40mlで洗浄して、リチウム塩のエーテル付加体3.06gを得た。
このリチウム塩のエーテル付加体の1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(90MHz,THF−d8):δ0.04(s,−SiMe3,18H),0.48(s,−Me2Si−,12H),1.10(t,−CH3,6H),2.59(s,−CH2−,4H),3.38(q,−CH2−,4H),6.2−7.7(m,Ar−H,8H)
窒素気流下、上記のリチウム塩のエーテル付加体3.06gをトルエン50mlに懸濁させ、−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエン(20ml)懸濁液を滴下したのち、室温に戻し6時間攪拌した。
得られた溶液の溶媒を留去後、残留した固体を、ジクロロメタンにより再結晶化して、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの黄色微結晶0.9g(1.33mmol)を得た。(収率26%)
この黄色微結晶の1H−NMR測定を行ったところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(90MHz,CDCl3):δ0.0(s,−SiMe3−,18H),1.02,1.12(s,−Me3Si−,12H),2.51(dd,−CH2−,4H),7.1−7.6(m,Ar−H,8H)
〔比較例1〕
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−オクタデセン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム1ミリモル、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.15MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度90℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー200gを得た。
〔比較例2〕
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−デセン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム1ミリモル、Strem社製Cp* 2ZrCl2錯体2マイクロモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート8マイクロモルを加え、更に水素0.15MPa(G)を導入した。攪拌しながら温度90℃で1時間重合した。重合反応終了後、反応液をアセトン中へ移した。沈殿物をろ過後、加熱、減圧下にて乾燥することにより、αオレフィンオリゴマー90gを得た。
上記の実施例および比較例で得られたαオレフィンオリゴマーの物性について第1表に示す。
Figure 2010117028
比較例1,2はシュルツフローリー分布に従う組成分布で得られるオリゴマーであるが、特に比較例2は低分子量領域に相当する。この領域において、二量体成分は50%付近まで生成することがわかっている。これに対して、本発明のオリゴマーは同様の重量平均分子量でも二量体成分が20%以下に低減され、三量体成分が増加するという特徴を有しており、融点降下の原因となる成分を大幅に抑制された材料が製造できていることが分かる。
本発明によれば、Schulz−Flory分布に従わず、二量体成分が少量のαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法が提供される。さらに、本発明によれば重量平均分子量が比較的小さく、分子量分布値および組成分布が狭いαオレフィンオリゴマーおよびその製造方法が提供される。これらのαオレフィンオリゴマーは、ワックス成分や潤滑油成分として有用である。

Claims (13)

  1. 炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上で、下記(1)〜(3)のいずれかを満足するαオレフィンオリゴマー。
    (1)質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
    (2)質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
    (3)質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布において二量体の質量が三量体の質量の90%以下
  2. 炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上、重量平均分子量(Mw)が9000以下、分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下で、下記(4)および(5)を満足するαオレフィンオリゴマー。
    (4)三量体/二量体の質量比が1.0以上
    (5)二量体/三量体の質量比≦三量体/四量体の質量比
  3. ビニリデン基を1分子当り0.2〜1.0個有することを特徴とする請求項1または2に記載のαオレフィンオリゴマー。
  4. (A)下記式(I)で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる少なくとも一種の成分を含有する重合用触媒の存在下、炭素数6以上のαオレフィンを重合させることを特徴とするαオレフィンオリゴマーの製造方法。
    Figure 2010117028
    〔式(I)で表される化合物はメソ対称型の化合物であって、式(I)中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示す。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。Aは、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−および−AlR1−から選ばれる架橋基を示し、2つのAは同一である。R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。Eは、下記式(II)(III)で表される基であって、2つのEは同一である。〕
    Figure 2010117028
    〔式(II)、(III)中、R2は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基及びヘテロ原子含有基から選ばれる基を示す。複数のR2が存在する場合、それらの互いに同一であっても異なっていてもよい。波線を有する結合は架橋基Aを表す。〕
  5. 式(I)における架橋基Aが以下の(IV)式で表される基であることを特徴とする請求項4に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
    Figure 2010117028
    〔Bは、架橋基の骨格であり、炭素原子、ケイ素原子、ホウ素原子、窒素原子、ゲルマニウム原子、リン原子、またはアルミニウム原子を表す。R3はBの置換基であり、水素原子、炭素原子、酸素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、アミン含有基、またはハロゲン含有基を表す。nは1または2である。〕
  6. 前記(A)成分、(B)成分に加えて、(C)有機アルミニウム化合物を用いてなる重合用触媒を使用する、請求項4または5に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  7. (A)成分、(B)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させてなる重合用触媒を使用する、請求項4〜6のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  8. (A)成分、(B)成分、(C)成分及び炭素数3〜18のαオレフィンを予め接触させてなる重合用触媒を使用する、請求項6に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  9. 0〜200℃の温度で反応させることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  10. 0〜10MPa(G)の範囲の水素圧で反応させることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  11. (C)有機アルミニウム化合物として、炭素数4以上の炭化水素基が結合した有機アルミニウム化合物を用いることを特徴とする請求項6に記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法。
  12. 請求項4〜11のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法であって、
    前記αオレフィンオリゴマーが、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上で、下記(1)〜(3)のいずれかを満足するαオレフィンオリゴマーである、αオレフィンオリゴマーの製造方法。
    (1)質量比が二量体>三量体>四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
    (2)質量比が二量体<三量体<四量体となる組成分布において三量体/二量体の質量比≧四量体/三量体の質量比
    (3)質量比が二量体<三量体>四量体となる組成分布において二量体の質量が三量体の質量の90%以下
  13. 請求項4〜11のいずれかに記載のαオレフィンオリゴマーの製造方法であって、
    前記αオレフィンオリゴマーが、炭素数6以上のαオレフィン単位が90mol%以上、重量平均分子量(Mw)が9000以下、分子量分布(Mw/Mn)が2.0以下で、下記(4)および(5)を満足するαオレフィンオリゴマーである、αオレフィンオリゴマーの製造方法。
    (4)三量体/二量体の質量比が1.0以上
    (5)二量体/三量体の質量比≦三量体/四量体の質量比
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