JPWO2010116921A1 - 磁気回路構造体 - Google Patents

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Abstract

回転子側磁極が外周面に形成された回転子と、固定子磁極が内周面に形成された固定子とを備え、回転子磁極と固定子磁極とが対向する位置で回転子磁極の外周面と固定子磁極の内周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、エアギャップは回転子磁極の外周面と前記固定子磁極の内周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれるようにすることにより、エアギャップの磁束量を増大させることでトルク性能を向上させたモータ等の磁気回路構造体を提供する。

Description

本発明は、回転子あるいは可動子と固定子とにより形成される磁気回路構造体に関する。本発明の磁気回路構造体は、具体的にはモータ、発電機、アクチュエータなどとして用いられる。
例えば、車載用や工作機械用のモータでは、低コストで量産できるとともに、トルク性能を高くすることができるモータの開発が望まれている。また、発電効率が高い発電機の開発が望まれている。
一般に、モータのトルク性能や発電効率は回転子(ロータ)あるいは可動子(ムーバ)と固定子(ステータ)とのエアギャップにおける磁束量に依存するため、トルク性能を高めるにはエアギャップの磁束量を増やす必要がある。
以後、モータのトルク性能を例に説明するが、発電機などでも同様である。
エアギャップの磁束量を増やすには、希土類磁石のような磁力が非常に強い磁石を使用することが考えられるが、希土類金属資源節約の観点およびコストの観点から希土類金属の使用を抑制する必要がある。
別のトルク性能改善方法として、エアギャップ長(回転子と固定子との間隙長さ)を短縮して磁気抵抗を小さくすることで磁束量を増やすことがなされている。例えば、エアギャップを0.3mmにしたリラクタンスモータが開示されている(特許文献1参照)。
特開平11−89193号公報
上述したように、エアギャップ長を短くすることで、トルク性能を向上させることができる。ところでエアギャップ長を0.3mmよりも短くすれば、さらに磁束量を増加させてトルク性能を改善できるが、その一方で、回転子と固定子とが接近しすぎることになり、回転子の熱膨張が発生したときに接触する危険性が増すことになる。また、エアギャップ長を短くするほど、組み立て時に位置決め精度を高めなければならず、かえって組み立てコストが余計にかかるようになる。そのため、実用上はギャップ長をこれ以上短くすることには限界がある。
そこで、本発明は、エアギャップを極端に狭くすることなく0.3mm程度に維持し、エアギャップの磁束量を増大させることでトルク性能を向上させたモータ等の磁気回路構造体を提供することを目的とする。
また、本発明は製造コストを上げることなく、これまでとトルク性能などが同性能以上である磁気回路構造体を提供することを目的とする。
さらに本発明は、起磁力が大きいときにトルク性能などを向上させることができる磁気回路構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、回転子磁極と固定子磁極とが対向するエアギャップ部分の形状を工夫することにより、エアギャップを通過する磁束量を増加させ、トルク性能を高くするようにした。これまでの磁気回路構造体のエアギャップ部分は平坦面が対向する形状であった。これに対し、エアギャップの形状を立体形状に変えた場合の磁束について有限要素法による解析計算を行った結果、特殊な形状にするとエアギャップ長を短縮したときと同様の効果を起磁力が大きい領域においても得られることを見出した。
すなわち本発明の磁気回路構造体は、回転軸を中心に回転可能に支持され複数の回転子側磁極が外周面に形成された回転子と、この回転子側磁極の外側を囲むように配置され複数の固定子磁極が内周面に形成された固定子とを備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の外周面と固定子側磁極の内周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、エアギャップ部分が以下の構造を有するようにしている。すなわち、エアギャップを形成する回転子側磁極の外周面と前記固定子側磁極の内周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれるようにしている。
また、上記回転子と固定子の内外の関係は逆の場合でもよい。すなわち、回転軸を中心に回転可能に支持され複数の回転子側磁極が内周面に形成された回転子と、回転子側磁極の内側に配置され複数の固定子側磁極が外周面に形成された固定子とを備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の内周面と固定子側磁極の外周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、エアギャップは回転子側磁極の内周面と前記固定子側磁極の外周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれるようにしている。
また、上記発明において、回転軸半径方向の段差数が2段のときは回転子と固定子とはそれぞれ3種類の異なる形状の鋼板を積層することで形成されるようにしている。また、回転軸半径方向の段差数が3段のときは回転子と固定子とはそれぞれ4種類の異なる形状の鋼板を積層することで形成されるようにしている。
本発明によれば、エアギャップ部分の形状を回転軸半径方向に2段(便宜上凸2段という)、または3段(便宜上凸3段という)の段差を形成することにより、ギャップ部分の対向面積を増やすことができ、磁気抵抗を小さくすることができる。そのときエアギャップ部分に形成された段差の角部分では、エアギャップを通過する磁束が斜めになり、局所的にギャップ長が増加することと等しい影響が生じるが、凸2段、凸3段であれば、角の数が少なく、対向面積の増加によって磁気抵抗が小さくできることの効果が、角部分の数の増加による影響に勝ることからトルク特性を改善することができる。なお、回転軸半径方向の段差数を1段にした場合(便宜上凸1段という)は、起磁力が小さい範囲でのトルク性能が改善されるものの、起磁力が大きい範囲では、局所的に磁束密度が高くなって磁気飽和が生じることとなり、磁気飽和の影響を強く受けることでかえってトルク性能は悪くなる。それゆえ、エアギャップ部分の形状を、単純に凸1段にするのではなく、凸2段あるいは凸3段のような特殊形状にすることにより、起磁力が大きい範囲でトルク性能を改善することができるようになる。
本発明の磁気回路構造体によれば、起磁力が大きい範囲でトルク性能を向上させることができ、パワーの大きいモータや発電機の磁気回路構造体を、希土類磁石を用いず、また、エアギャップを狭くすることなく形成できるようになる。
有限要素法による解析計算を行うためのエアギャップを含む簡単な磁気回路である。 様々な形状のエアギャップのモデルを示す図である。 各モデルの励磁電流−磁束密度特性を示す図である。 各モデルの磁束線図である。 凸1段、凸2段、凸3段モデルを比較するための励磁電流−磁束密度特性を示す図である。 各モデルの磁束線図である。 本発明の一実施形態であるモータの構成を示す図である。
簡単な磁気回路を用いて、エアギャップの形状をいろいろ変えた場合の磁束への影響について、有限要素法による解析計算を行った。その結果を以下に説明する。本発明は解析計算結果からエアギャップを特別の形状にしたときに、起磁力が大きい範囲でトルク性能を向上させることができることを発見し、そのことを利用してなされたものである。
(有限要素法による磁束の解析計算)
図1は、有限要素法による解析計算を行うためのエアギャップを含む簡単な磁気回路である。この磁気回路は方形の鉄心からなり、左辺にエアギャップが形成され、右辺に励磁用のコイルが巻かれた回路構造をしている。図のエアギャップ部分は、対向面を平坦にしたノーマルギャップにしてある。ギャップ長(間隔)は0.3mmに設定し、表1に示した設定値の磁気回路を用いている。これをノーマルモデルと称する。
Figure 2010116921
また、図2は上記のノーマルモデルに対し、ギャップ部分の距離を短縮したり、対向面を凹凸に変形したり、V字に変形したりした種々のモデルを示す。
すなわち、図2(a)は、ギャップ長を、0.21mmに短縮したモデル(0.3mmから70%短縮)であり、「0.21mmモデル」と称する。これはノーマルモデルに比べてトルク性能を3割程度改善させるには、どの程度ギャップ長を短縮しなければならないかの参照にするためのモデルである。
図2(b)は、ギャップ長を0.3mmにしてV字状に形成したモデルであり、「V字ギャップ」と称する。
図2(c)は、板厚が0.35mmの電磁鋼板を用いて1枚ごとの電磁鋼板(ケイ素鋼板)の寸法を少しずつ変化させてギャップ長を0.3mmに維持しつつV字状に形成したモデルであり、「Vギャップ(凸)モデル」と称する。
図2(d)は、軸方向に沿って段差数が1段の凹凸を1つ形成したモデルであり、「凸1段モデル」と称する。エアギャップの中心間の長さが軸方向および半径方向とも5mmになるようにしてある。
図2(e)は軸方向に沿って段差数が2段の凹凸を1つ形成したモデルであり、「凸2段モデル」と称する。
図2(f)、図2(g)は、「凸1段モデル」「凸2段モデル」の凹凸サイズを半分にして軸方向に2つ並べたモデルであり、「凸1段×2モデル」「凸2段×2モデル」と称する。
図2(h)は軸方向に沿って段差が3段の凹凸を1つ形成したモデルであり、「凸3段モデル」と称する。
図2(c)から図2(h)の各モデルは、半径方向(縦方向)のギャップ長が0.3mm、軸方向(横方向)のギャップ長さが0.35mmにしてある。これは後述するように、回転子および固定子は、径(回転子側は磁極部分の外径、固定子側は磁極部分の内径)が異なる電磁鋼板を積層するようにしてギャップ形状を製作することから、軸方向のギャップ長は鋼板の厚さ(0.35mm)に制限されることを考慮したためである。電磁鋼板を積層する場合、V字モデルでは多数の異なる径の電磁鋼板を必要とすることになるが、凸1段モデルは、回転子、固定子それぞれが2種類の径の電磁鋼板を積層すれば足り、凸2段モデル、凸3段モデルは、3種類、4種類の径の電磁鋼板を積層すれば足りることになる。
なお、エアギャップ部分の対向面積によって通過磁束量が変化するため、図2(d)から図2(h)に示した各モデルは、エアギャップの対向面積が図2(a)に示したノーマルモデルの2倍になるように縦方向(段差全体の高さ)が5mmにしてある(横方向(積厚)は約10mm)。
磁界解析には2次元有限要素法を用いた。直流励磁を行い、コイル電流(起磁力に対応)が0.1A〜0.6Aの範囲では0.1Aごと、0.8A〜1.2Aの範囲では0.2Aごと、1.5A〜2Aの範囲では0.5Aごとにコイル電流を変化させて解析を行った。エアギャップ付近の通過磁束量を検討するために、図1に破線で示した領域の磁束密度Bの値を用いている。これは凸モデルではギャップ付近の磁束密度が局所的に変化するため磁束密度Bから通過磁束量φ(=BS;Sは磁路の断面積)を求めることができないためである。
本発明では、励磁電流を0.8A以上にして起磁力を大きくした領域で、磁束密度を増大することができるかに関心がある。
次に、有限要素法による解析結果を説明する。図3(a)はエアギャップ形状によるコイルの励磁電流に対する磁束密度の特性を示す図であり、図3(b)は、図3(a)の0.6A〜0.8Aの部分の拡大図である。
さらに図4は、ノーマルモデル、Vギャップ(凸)モデル、凸1段モデル、凸2段モデル、凸1段×2モデル、凸2段×2モデルについて、有限要素法によって算出されたエアギャップ近傍の磁束線図である。
図3(a)、図3(b)に見られるように、励磁電流(起磁力)が小さい0.1A〜0.6Aの範囲では凸1段モデルで磁束密度が高いが、0.8A〜2Aのときは凸2段モデルの磁束密度が高くなるように改善される。また、凸1段×2モデルは、凸1段モデルよりも少し特性が悪い。同様に、凸2段×2モデルは凸2段モデルよりも少しだけ特性が悪い。
以上の結果から凸1段モデルは起磁力が小さいときは好ましいが、起磁力を大きくすると、凸2段モデルの方が優れる。
一方、比較例としてのV字ギャップ(凸)モデルでは、ノーマルモデルよりも特性が悪化している。これはギャップ長が局所的に増加していると考えられる。すなわち、図4の磁束線図に見られるように、エアギャップに沿って連続形成される角の影響で、磁束全体がエアギャップ内を斜めに通るようになり、実質的にギャップ長が増加していることになっていると考えられる。エアギャップ部分に形成される角の数が多いほど、角による影響が顕著に現れ、ギャップ長が増大することになるため、V字(凸)モデルの特性が極端に悪くなったものと考えられる。凸1段×2モデル、凸2段×2モデルと凸1段モデル、凸2段モデルとの関係においても、エアギャップ部分における角の数が多い凸1段×2モデル、凸2段×2モデルと凸1段モデルの方が、特性が悪くなっていると考えられる。
また、図3において磁束密度の増加率が小さくなる励磁電流0.6A以上では、磁気飽和の影響も受けるようになる。磁気飽和は図4の磁束線図において磁力線が集中する領域で発生しやすいため、図4において局所的に磁束密度が特に高くなっている凸1段、凸1段×2モデルで顕著に現れる。これらに比べて励磁電流0.6A以上で特性のよい凸2段モデル、凸2段×2モデルでは磁束密度の高い領域が集中しておらず、前者よりは磁気飽和は生じにくい形状である。
以上の結果から、V字ギャップ(凸)モデルのように角の数を増やさないようにするために、段差数は増やしすぎない方がよい。一方、段差数を増やすと、磁気飽和については緩和される傾向もある。
例えば、段差数を1段にすると、励磁電流が小さい領域は特性がよいが、励磁電流を大きくした起磁力が大きい範囲では、磁気飽和の影響を受け、かえって特性が悪化することになる。
以上のことから、凸モデルの段差の数の影響が問題となることがわかったので、凸1段モデル、凸2段モデルとともに、図2(h)の凸3段モデルも含めた比較を行った。
図5(a)は段差数に着目して凸1段、凸2段、凸3段モデルを比較したときのコイルの励磁電流に対する磁束密度の特性を示す図であり、図5(b)はその部分拡大図である。図に示すように、0.1A〜0.6Aの範囲は凸1段モデル、0.8Aのときは凸2段モデル、1A〜2Aの範囲は凸3段モデルの特性が優れていた。
図6は、凸1段、凸2段、凸3段モデルの磁束線図である。段差数が増えて、エアギャップに角が増えると、エアギャップ内を通過する磁束線が斜めになり、特性が悪くなる。その一方で、磁力線の局所的な集中が弱まり、磁気飽和は緩和される。これらの影響のバランスから、1A以上では凸3段モデルが、凸1段、凸2段モデルよりも特性がよくなる。
以上の結果を総合すると、ノーマルモデルに比べて凸1段モデルは、励磁電流0.6A以下の起磁力が小さい範囲では優れているが、励磁電流0.8A以上の起磁力が大きい範囲ではかえって特性が悪くなる。これに対し、凸2段、凸3段モデルでは0.8A以上で優れた特性を得ることができる。ただし、これ以上段差数を増やすと、エアギャップの角の影響が顕著になるが、磁気飽和の改善効果は凸3段モデルと同程度以上には得られないので、段差数は2または3にするときが最も優れた効果が得られる。
(磁気回路構造体の構成)
以上の解析結果を利用して作成した本発明の磁気回路構造体について説明する。
以下、本発明である磁気回路構造体の一実施形態を、モータを例にして図面を用いて説明する。なお、発電機その他に適用する場合であってもエアギャップ部分の構成については同じである。
図7(a)は本発明にかかるモータの構成を示す正面図である。モータ10は回転軸11を中心に回転する回転子12と、回転子12の外側に配置される円環状の固定子13とからなる。回転子12には回転子本体12aから半径方向外側に向けて突出した4つの回転子側磁極12bが形成されている。また、固定子13には固定子本体13aから半径方向内側に向けて突出した6つの固定子側磁極13aが形成されている。
図7(b)は、図7(a)のA−A’断面図であり、回転子13の回転子側磁極12bが固定子側磁極13bに対向する位置にきたときの状態を示している。
回転子12および固定子13は、鉄損を抑えるために、それぞれ回転軸方向に沿って薄い0.35mmの電磁鋼板を積層するようにした積層鋼板により形成するようにしてある。
そして、回転子側磁極12bの外周面と固定子側磁極13bの内周面とは、それぞれ回転軸の軸線方向に沿って少なくとも1つの凹凸状のエアギャップGが形成され、互いに凹部と凸部とが噛み合って対向するようにしてある。エアギャップの間隙長さは0.3mmにしてあり、位置決め精度は従来と同じ程度でよいようにしてある。
エアギャップの形状について説明する。図7(b)の例では、回転子側磁極12bに2つの凸部21,22が形成され、固定子側磁極13bにはこれらに対応する位置に2つの凹部23,24が形成してある。回転子側磁極12bの凸部21,22は、それぞれ半径方向に2段の段差が形成してあり、固定子側磁極13bの凹部23,24にも同様に2段の段差が形成してある。これらの段差の間隙にエアギャップGが形成されるため、平坦面のときに比べて対向する面積が増大している。凸部21と凹部23とが噛み合ってできるエアギャップ部分には合計8箇所の角が形成されている。
このような形状のエアギャップを備えたモータにすることにより、起磁力の大きい範囲で、平坦面が対向する従来形状のエアギャップのモータよりも高いトルク性能が得られるようになる。
なお、上記実施例は図2(g)の凸2段×2モデルをモータに採用したものであるが、これに代えて、図2(e)で示した凸2段モデル、図2(h)で示した凸3段モデル、さらには凸3段×2モデルを採用した場合でも、起磁力が大きい範囲で高いトルク性能が得られる。一方、段差数を4段以上にすると、角の数が増大することの影響が増大してしまい、改善効果が得られなくなるので、凸2段、凸3段にすることで所望の効果が得られた。
また、回転子と固定子の内外の関係は逆でも良く、回転子は可動子として構成されていてもよい。この場合は、図示を省略するが、図7における回転子12が「固定子12’」となり、図7における固定子13が「回転子13’」となるように入れ替わり、「回転子13’」と回転軸11とが「固定子12’」の外側で連結部材によって接続されるようになる。
本発明は、モータ等の磁気回路構造体として利用することができる。
10 モータ
11 回転軸
12 回転子
12b 回転子側磁極
13 固定子
13b 固定子側磁極
21,22 凸部
23,24 凹部
G エアギャップ
【0003】
備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の外周面と固定子側磁極の内周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、エアギャップ部分が以下の構造を有するようにしている。すなわち、エアギャップを形成する回転子側磁極の外周面と前記固定子側磁極の内周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれ、回転軸の軸線方向に沿って半径方向のエアギャップ長が一定間隔に維持されるようにしている。
[0010]
また、上記回転子と固定子の内外の関係は逆の場合でもよい。すなわち、回転軸を中心に回転可能に支持され複数の回転子側磁極が内周面に形成された回転子と、回転子側磁極の内側に配置され複数の固定子側磁極が外周面に形成された固定子とを備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の内周面と固定子側磁極の外周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、エアギャップは回転子側磁極の内周面と前記固定子側磁極の外周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれ、回転軸の軸線方向に沿って半径方向のエアギャップ長が一定間隔に維持されるようにしている。
[0011]
また、上記発明において、回転軸半径方向の段差数が2段のときは回転子と固定子とはそれぞれ3種類の異なる形状の鋼板を積層することで形成されるようにしている。また、回転軸半径方向の段差数が3段のときは回転子と固定子とはそれぞれ4種類の異なる形状の鋼板を積層することで形成されるようにしている。
また、上記発明において、エアギャップ長が0.3mmにされるようにしている。
[0012]
本発明によれば、エアギャップ部分の形状を回転軸半径方向に2段(便宜上凸2段という)、または3段(便宜上凸3段という)の段差を形成することにより、ギャップ部分の対向面積を増やすことができ、磁気抵抗を小さくすることができる。そのときエアギャップ部分に形成された段差の角部分では、エアギャップを通過する磁束が斜めになり、局所的にギャップ長が増加することと等しい影響が生じるが、凸2段、凸3段であれば、角の数が少なく、対向面積の増加によって磁気抵抗が小さくできることの効果が、角部分

Claims (3)

  1. 回転軸を中心に回転可能に支持され複数の回転子側磁極が外周面に形成された回転子と、前記回転子側磁極の外側を囲むように配置され複数の固定子側磁極が内周面に形成された固定子とを備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の外周面と固定子側磁極の内周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、
    前記エアギャップは回転子側磁極の外周面と前記固定子側磁極の内周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれることを特徴とする磁気回路構造体。
  2. 回転軸を中心に回転可能に支持され複数の回転子側磁極が内周面に形成された回転子と、前記回転子側磁極の内側に配置され複数の固定子側磁極が外周面に形成された固定子とを備え、回転子側磁極と固定子側磁極とが対向する位置で回転子側磁極の内周面と固定子側磁極の外周面との間にエアギャップが形成される構造を有する磁気回路構造体であって、
    前記エアギャップは回転子側磁極の内周面と前記固定子側磁極の外周面とが、回転軸の軸線方向に沿って互いに対向する凹凸が少なくとも1つ形成されるとともに、それぞれの凹凸単位には回転軸半径方向に2段または3段の段差が含まれることを特徴とする磁気回路構造体。
  3. 回転軸半径方向の段差が2段のときは前記回転子と前記固定子とはそれぞれ3種類の異なる形状の積層鋼板で形成され、回転軸半径方向の段差が3段のときは前記回転子と前記固定子とはそれぞれ4種類の異なる形状の積層鋼板で形成される請求項1または請求項2のいずれかに記載の磁気回路構造体。
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