JPWO2010103747A1 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

超音波を照射する振動子と、振動子を駆動する送信器と、送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、送信器は、電源を選択的に接続する複数のスイッチ(SW1〜SW4)と、複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、スイッチを選択して駆動パルスを生成する。複数の正電圧と、複数の負電圧の絶対値とは、互いに異なる。この構成により、多段階に駆動パルスの振幅を変化可能であり、ローコストでかつ物量、制御量の両方が少ない構成で実現できる超音波診断装置を提供することができる。

Description

本発明は、振動子を駆動する駆動パルスの振幅が可変である超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、振動子から超音波を被検体内に照射し、披検体内から反射された超音波により、臓器などの形態情報や血液の流れを表示部に表示することができるものであり、その原理はよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
図7Aは、従来の超音波診断装置における振動子を駆動するための送信器に配置された駆動パルス生成器の構成を示す図である。駆動パルス生成器は、高耐圧スイッチSW11、SW12が直列に接続され、高耐圧スイッチSW11の他端には+B[V]の電源端子が接続され、高耐圧スイッチSW12の他端には−B[V]の電源端子が接続されている。高耐圧スイッチSW11、SW12の接続点には、振動子(図示せず)が接続されている。また、高耐圧スイッチSW11、SW12は、それぞれタイミング制御器(図示せず)によりスイッチング制御されている。
図7Bは、高耐圧スイッチSW11、SW12のスイッチング動作および振動子に供給される駆動パルス列信号を示す波形図である。図7Bに示される1群の駆動パルス列により1走査に用いられる超音波パルスが生成される。
まず、高耐圧スイッチSW11をONにすると振動子に+B[V]の電圧が印加される。続いて高耐圧スイッチSW11をOFFにするとともに高耐圧スイッチSW12をONにすると振動子に−B[V]の電圧が印加される。このようにして高耐圧スイッチを交互にON−OFFすることにより、図7Bに示すようにバイポーラの2波の波形からなる駆動パルス列が生成される。
超音波診断装置において、横方向の分解能を高めるには、超音波ビームの形状ができるだけ細い方が良い。この原則は送信においても受信においても同じであるが、ここでは送信についてのみ記述する。
超音波ビームを細くする手法としては、複数の上記振動子に接続される複数の送信器から出力される駆動パルス列のタイミングを調整する方法がよく知られている。すべての振動子から同じ振幅で超音波パルスを発生させると、主軸以外の部分にも弱い指向性を持つことが知られており、これをサイドローブと呼んでいる。
サイドローブを抑圧するためには、開口の端部の振動子に供給される駆動パルスの振幅を小さくすることが有効であることが知られており、これはアポダイズと呼ばれている。アポダイズを行うためには、対応する振動子が開口のどこに位置するかにより、駆動パルスの振幅を駆動パルス生成器によって変える必要がある。変化の度合い(何段階に変えるか)は、より多い方がサイドローブ抑圧には効果がある。
図8Aは、駆動パルスの振幅を変化可能な駆動パルス生成器の構成を示す図である。図8Bは、高耐圧スイッチSW13〜SW16のスイッチングおよび駆動パルス列信号を示す波形図である。図8Aに示すように、駆動パルス生成器は、複数のプラスの電源端子と、複数のマイナスの電源端子とがそれぞれ高耐圧スイッチSW13〜SW16を介して振動子に接続されるように構成されている。図8Bに示すように、高耐圧スイッチSW13〜SW16のスイッチングタイミングにより、振幅2B2[V]の駆動パルス列と、振幅2B1[V]の駆動パルス列が生成される。
特開平9−234202号公報
しかしながら、従来例の超音波診断装置においては、例えば4通りの振幅を出力しようとすると、図9に示すようにプラス側に高耐圧スイッチSW17〜SW20が4つ、マイナス側に高耐圧スイッチSW21〜SW24が4つの計8つの高耐圧スイッチが必要となり、さらに、制御信号も8つ必要となる。つまり複数の種類の振幅を出力しようとすると、正側の高耐圧スイッチと負側の高耐圧スイッチとで得たい振幅数の2倍のスイッチが必要となり、同時に2倍の数の制御信号を生成する回路も必要となる。その結果、超音波診断装置は、構成が大きく、高価となる。
本発明は、上記従来の問題を解決するために、多段階に駆動パルスの振幅を変化可能であり、ローコストでかつ物量、制御量の両方が少ない構成である超音波診断装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の超音波診断装置は、超音波を照射する振動子と、前記振動子を駆動する送信器と、前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、前記送信器は、前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する。上記課題を解決するために、前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とは、互いに異なることを特徴とする。
本発明の第2の超音波診断装置は、超音波を照射する振動子と、前記振動子を駆動する送信器と、前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、前記送信器は、前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する。上記課題を解決するために、前記正電圧を供給する電源と、前記負電圧を供給する電源との一部は、前記正電圧と前記負電圧の絶対値とが一致し、残りの電源は、前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とが互いに異なるように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、電源から出力される電圧のうち、正の電圧と負の電圧の絶対値とが一致しない電圧を含めることにより、多段階に駆動パルスの振幅を変化可能であり、ローコストでかつ物量、制御量の両方が少ない構成で実現できる超音波診断装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図2は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図3は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図4は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の理想的な波形と、実際の波形とを示す出力波形図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の理想的な波形と、実際の波形とを示す出力波形図である。 図6は、本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図7Aは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図7Bは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図8Aは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図8Bは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図9は、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。
本発明の超音波診断装置は、種々の態様をとることができる。すなわち、第1の超音波診断装置において、前記複数の正電圧と負電圧を供給する電源は、前記複数の正電圧のうちの1つと、前記複数の負電圧のうちの1つとの差が、他の組み合わせによる正電圧と負電圧との差と同じにならないように構成することができる。
また、複数の正電圧および負電圧のうち絶対値が最大の電圧と、絶対値が最小の電圧の比が10倍以下となるように構成することができる。
また、第1および第2の超音波診断装置において、前記タイミング制御器は、前記振動子から超音波パルスを出力するための駆動パルス列における末尾の駆動パルスの電圧の絶対値が所定値より高い場合に、前記末尾の駆動パルスの後部に、絶対値が所定値より小さく逆極性の駆動パルスを付加するように構成することができる。この構成により、最終の駆動パルスから短時間で電圧を0[V]にすることができ、超音波パルスのパルス長が長くなることを防ぐことで、時間方向の分解能を向上させることができる。
また、前記タイミング制御器は、前記振動子に供給される電圧の極性が交互に反転し、電圧の絶対値が徐々に大きくなり、絶対値が最大となった後に、絶対値が徐々に小さくなるように前記スイッチを制御するように構成することができる。
以下、本発明の超音波診断装置における実施について、図1から図6を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。プローブ1は、振動子を有し、駆動パルス列信号が印加されると被検体(図示せず)に対して超音波パルスを照射し、反射した超音波パルス(超音波エコー)を受信すると受信信号を出力する。送信器2は、駆動パルス列信号を生成する駆動パルス生成器を有し、タイミング制御器7の制御によりプローブ1内の振動子に高圧の駆動パルス列信号を送り、超音波パルスを発生させる。なお、駆動パルス列信号における1群の駆動パルス列により一回の送受信に用いられる超音波パルスが生成される。プローブ1内の振動子は、最近の超音波診断装置では数十から数百個配列されており、送信器2には、各振動子に対応する駆動パルス生成器が複数配置されている。
プローブ1から出力された超音波パルスは被検体内で反射され、プローブ1内の振動子で再び電気信号(受信信号)に変換され、受信器3に入力される。受信器3は受信信号を増幅し、各振動子からの受信信号をタイミングを合わせて加算する。受信器3で加算された受信信号は、検波器4に入力され、検波される。
検波された受信信号は、走査変換器5により画像表示できる画像データに走査変換される。画像データは、表示器6により超音波画像として表示される。タイミング制御器7は、送信器2の高耐圧スイッチのスイッチング制御、受信器3における遅延制御など超音波診断装置各部を制御する。
次に、送信器2における駆動パルス生成器について詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る超音波診断装置の送信器2における複数の駆動パルス生成器の内の1つの構成を示す回路図である。電源電圧として、プラス側+B1[V]、+B2[V]、マイナス側−B3[V]、−B4[V]を供給し、B1<B3<B2<B4の関係を満たすように設定されている。
+B1[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW1、+B2[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW2、−B3[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW3、−B4[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW4を介して振動子に供給される。高耐圧スイッチSW1〜SW4は、タイミング制御器7によりスイッチング制御される。
次に、送信器2における駆動パルス生成器の動作について説明する。図3は、高耐圧スイッチSW1〜SW4のスイッチングおよび出力される駆動パルス列信号を示す波形図である。
まず、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW1とSW3を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B1+B3)[V]と比較的振幅の小さな駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW2とSW3を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B2+B3)[V]の駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW1とSW4を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B1+B4)[V]の駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW2とSW4を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B2+B4)[V]と比較的振幅の大きな駆動パルス列が得られる。
なお、これら4種類の波形において、直流レベルが異なっているが、振動子は直流によっては駆動されないため、問題なく動作することが可能である。
B1〜B4の具体的な値としては、例えばB1=10[V]、B2=40[V]、−B3=−20[V]、−B4=−80[V]を用いることができる。この場合、電圧値の組み合わせにより、30[V](B1+B3)、60[V](B2+B3)、90[V](B1+B4)、120[V](B2+B4)の4通りの振幅が得られる。
組み合わせ可能な電圧値には、各電圧値の比に関して、限界がある。例えばプラス側が100[V]に対してマイナス側が1[V]であるような電圧値の比が極端に大きな場合、波形がユニポーラパルスを用いた場合に近くなり、周波数軸上での対象性が崩れ(周波数特性が崩れ)る。このような対象性の崩れを防止するためには、プラス側とマイナス側の電圧の比は実験的に10倍以下であることが望ましいことが分かった。
以上のように、4つの異なる電圧が供給される電源端子と、4つの高耐圧スイッチのスイッチングとにより4種類の振幅の駆動パルス列を生成することができる。すなわち、本実施の形態に係る超音波診断装置は、小さい回路規模で駆動パルス列の多くの振幅が選択可能となる。したがって、超音波の開口部中の位置に応じて、振動子に供給する駆動パルス列の振幅を調整することにより、サイドローブを低減するための動作を、簡素化された回路で実現可能になる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置は、実施の形態1に係る超音波診断装置の構成と同様であり、動作が異なる。以下の説明において、実施の形態1に係る超音波診断装置と同様の構成要素は、同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態1に係る超音波診断装置では、駆動パルス列における最終の駆動パルスの絶対値が大きい場合に、最終の駆動パルスの電位から0[V]に移行するのに時間がかかる。図4は、駆動パルス列における最終の駆動パルスの電位が−B4[V]に設定された場合の理想的な波形と、実際の波形とを示す波形図である。時刻t1において、高耐圧スイッチSW4がOFF状態となると、電位はすぐに0[V]に移行することが理想的であるが、実際にはなだらかに0[V]に移行する。
これは、駆動パルス生成器において、高耐圧スイッチSW1〜SW4が全てOFFになったときに、振動子と高耐圧スイッチSW1〜SW4間でチャージを即座に放電させることができない構成、いわゆるグランドから浮いた状態となるためである。この結果、最終の駆動パルスのパルス振幅が実質的に小さくなり、超音波パルスの強度が低下するとともに周波数特性も変化してしまうという問題が生じる。
この問題は、1群の駆動パルス列における駆動パルスの数が少ないほど、また、駆動パルス列の最終の駆動パルスが0[V]に対して振幅が大きいほど顕著に現れる。つまり、駆動パルス列の最後2つの駆動パルスの振幅が0[V]に対して「大−小」の順であれば超音波パルスの強度低下は少なく、「小−大」の順であれば大きくなる。
振幅が「小−大」の順となる場合の対処方法としては、図5に示すように振幅が「小−大」の駆動パルスのあとにさらに「小」の駆動パルスを付け、「小−大−小」とする。これにより「大」から0[V]に収束しやすくなり、かつ、あとにつけた「小」のエネルギーはそれほど大きくないため、全体としては超音波パルスの強度の精度を保持することができる。
なお、あとにつける「小」のパルスの長さは他のパルスの長さに比較して同じでなくてもかまわない。電位が収束可能であれば、短いパルス長を選択することも可能である。
ただし、以上に述べた方法には、フェーズインバージョン方式のハーモニックイメージングにおいて、1つ問題点がある。ここで、ハーモニックイメージングとは、超音波が照射されることにより被検体内で発生する高調波成分の超音波を用いるものである。また、フェーズインバージョン方式とは、駆動パルスの極性を反転させて、同一方向に2回の送受信を行ない、基本波を打ち消すことにより、高調波成分を取り出す方式である。
上記問題は、フェーズインバージョン方式で必要となる駆動パルスの極性を反転させることが不可能なことである。このため、反転された波形の和が十分に小さな値とはならず超音波診断画像が不良となることである。
この問題を解決する方法としては、+B1[V]、+B2[V]、−B3[V]、−B4[V]のうちのB2[V]とB4[V]の絶対値の電圧を同じにする方法が挙げられる。+B1[V]、+B2[V]、−B3[V]、−B2[V]とし、フェーズインバージョンのときには+B2[V]と−B2[V]を用いることで対応が可能となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の構成は、実施の形態1に係る超音波診断装置の構成と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態に係る超音波診断装置は、実施の形態1に係る超音波診断装置に対して高耐圧スイッチのスイッチング動作が異なる。
ハーモニックイメージングの手法として、実施の形態1で述べたフェーズインバージョン(方式)の他にフィルタ方式がある。フィルタ方式は、受信信号から基本波成分をハイパスフィルタで取り除くことで、高調波成分を抽出し、超音波画像として表示する方式である。したがって、照射する超音波パルスそのものに高調波が含まれていると画質が劣化することになる。
図6は、本実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列の波形図である。駆動パルス生成器の構成は、図1に示された構成と同様である。まず、タイミング制御器7は、高耐圧スイッチSW1〜SW4がOFFの状態から、高耐圧スイッチSW1をONにする。これにより、駆動パルスの電位がB1[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW1をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW3をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B1+B3)[V]下がって、−B3[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW3をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW2をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B2)[V]上がって、B2[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW2をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW4をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B4+B2)[V]下がって、−B4[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW4をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW2をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B4+B2)[V]上がって、B2[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW2をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW3をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B2)[V]下がって、−B3[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW3をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW1をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B1)[V]上がって、B1[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW1をOFFにする。これにより、駆動パルスの電位が0[V]となる。
すなわち、駆動パルスにより形成される駆動パルス列は、破線で示すように、振幅が徐々に大きくなり、最大振幅時から徐々に小さくなる滑らかな包絡線を持つ波形となる。このような駆動パルス列により超音波パルスを生成するため、超音波パルスにおける高調波成分を抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、フィルタ方式のハーモニックイメージングにおいて、超音波パルスにおける高調波成分を抑制することができるので、受信信号から抽出した高調波成分には、照射時の超音波パルスに含まれる高調波成分の量が少なくなる。このため、表示される超音波画像の画質の劣化を抑えることができる。
なお、実施の形態1〜3において、プラス側、マイナス側それぞれ2つの高耐圧スイッチを用いた場合の例を示したが、高耐圧スイッチの数が2つずつでなくとも実施可能であることは言うまでもない。
本発明は、電源のプラス側とマイナス側とで出力電圧の絶対値を異ならせる構成により、物量、制御量の両方を少なくかつ、ローコストで多段階に駆動パルスの振幅を変化することができ、超音波診断装置として利用可能である。
1 プローブ
2 送信器
3 受信器
4 検波器
5 走査変換器
6 表示器
7 タイミング制御器
SW1〜SW4 高耐圧スイッチ
本発明は、振動子を駆動する駆動パルスの振幅が可変である超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、振動子から超音波を被検体内に照射し、披検体内から反射された超音波により、臓器などの形態情報や血液の流れを表示部に表示することができるものであり、その原理はよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
図7Aは、従来の超音波診断装置における振動子を駆動するための送信器に配置された駆動パルス生成器の構成を示す図である。駆動パルス生成器は、高耐圧スイッチSW11、SW12が直列に接続され、高耐圧スイッチSW11の他端には+B[V]の電源端子が接続され、高耐圧スイッチSW12の他端には−B[V]の電源端子が接続されている。高耐圧スイッチSW11、SW12の接続点には、振動子(図示せず)が接続されている。また、高耐圧スイッチSW11、SW12は、それぞれタイミング制御器(図示せず)によりスイッチング制御されている。
図7Bは、高耐圧スイッチSW11、SW12のスイッチング動作および振動子に供給される駆動パルス列信号を示す波形図である。図7Bに示される1群の駆動パルス列により1走査に用いられる超音波パルスが生成される。
まず、高耐圧スイッチSW11をONにすると振動子に+B[V]の電圧が印加される。続いて高耐圧スイッチSW11をOFFにするとともに高耐圧スイッチSW12をONにすると振動子に−B[V]の電圧が印加される。このようにして高耐圧スイッチを交互にON−OFFすることにより、図7Bに示すようにバイポーラの2波の波形からなる駆動パルス列が生成される。
超音波診断装置において、横方向の分解能を高めるには、超音波ビームの形状ができるだけ細い方が良い。この原則は送信においても受信においても同じであるが、ここでは送信についてのみ記述する。
超音波ビームを細くする手法としては、複数の上記振動子に接続される複数の送信器から出力される駆動パルス列のタイミングを調整する方法がよく知られている。すべての振動子から同じ振幅で超音波パルスを発生させると、主軸以外の部分にも弱い指向性を持つことが知られており、これをサイドローブと呼んでいる。
サイドローブを抑圧するためには、開口の端部の振動子に供給される駆動パルスの振幅を小さくすることが有効であることが知られており、これはアポダイズと呼ばれている。アポダイズを行うためには、対応する振動子が開口のどこに位置するかにより、駆動パルスの振幅を駆動パルス生成器によって変える必要がある。変化の度合い(何段階に変えるか)は、より多い方がサイドローブ抑圧には効果がある。
図8Aは、駆動パルスの振幅を変化可能な駆動パルス生成器の構成を示す図である。図8Bは、高耐圧スイッチSW13〜SW16のスイッチングおよび駆動パルス列信号を示す波形図である。図8Aに示すように、駆動パルス生成器は、複数のプラスの電源端子と、複数のマイナスの電源端子とがそれぞれ高耐圧スイッチSW13〜SW16を介して振動子に接続されるように構成されている。図8Bに示すように、高耐圧スイッチSW13〜SW16のスイッチングタイミングにより、振幅2B2[V]の駆動パルス列と、振幅2B1[V]の駆動パルス列が生成される。
特開平9−234202号公報
しかしながら、従来例の超音波診断装置においては、例えば4通りの振幅を出力しようとすると、図9に示すようにプラス側に高耐圧スイッチSW17〜SW20が4つ、マイナス側に高耐圧スイッチSW21〜SW24が4つの計8つの高耐圧スイッチが必要となり、さらに、制御信号も8つ必要となる。つまり複数の種類の振幅を出力しようとすると、正側の高耐圧スイッチと負側の高耐圧スイッチとで得たい振幅数の2倍のスイッチが必要となり、同時に2倍の数の制御信号を生成する回路も必要となる。その結果、超音波診断装置は、構成が大きく、高価となる。
本発明は、上記従来の問題を解決するために、多段階に駆動パルスの振幅を変化可能であり、ローコストでかつ物量、制御量の両方が少ない構成である超音波診断装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の超音波診断装置は、超音波を照射する振動子と、前記振動子を駆動する送信器と、前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、前記送信器は、前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する。上記課題を解決するために、前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とは、互いに異なることを特徴とする。
本発明の第2の超音波診断装置は、超音波を照射する振動子と、前記振動子を駆動する送信器と、前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、前記送信器は、前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する。上記課題を解決するために、前記正電圧を供給する電源と、前記負電圧を供給する電源との一部は、前記正電圧と前記負電圧の絶対値とが一致し、残りの電源は、前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とが互いに異なるように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、電源から出力される電圧のうち、正の電圧と負の電圧の絶対値とが一致しない電圧を含めることにより、多段階に駆動パルスの振幅を変化可能であり、ローコストでかつ物量、制御量の両方が少ない構成で実現できる超音波診断装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図2は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図3は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図4は、同実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の理想的な波形と、実際の波形とを示す出力波形図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の理想的な波形と、実際の波形とを示す出力波形図である。 図6は、本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図7Aは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図7Bは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図8Aは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。 図8Bは、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列信号の波形図である。 図9は、従来の超音波診断装置の駆動パルス生成器の構成を示す回路図である。
本発明の超音波診断装置は、種々の態様をとることができる。すなわち、第1の超音波診断装置において、前記複数の正電圧と負電圧を供給する電源は、前記複数の正電圧のうちの1つと、前記複数の負電圧のうちの1つとの差が、他の組み合わせによる正電圧と負電圧との差と同じにならないように構成することができる。
また、複数の正電圧および負電圧のうち絶対値が最大の電圧と、絶対値が最小の電圧の比が10倍以下となるように構成することができる。
また、第1および第2の超音波診断装置において、前記タイミング制御器は、前記振動子から超音波パルスを出力するための駆動パルス列における末尾の駆動パルスの電圧の絶対値が所定値より高い場合に、前記末尾の駆動パルスの後部に、絶対値が所定値より小さく逆極性の駆動パルスを付加するように構成することができる。この構成により、最終の駆動パルスから短時間で電圧を0[V]にすることができ、超音波パルスのパルス長が長くなることを防ぐことで、時間方向の分解能を向上させることができる。
また、前記タイミング制御器は、前記振動子に供給される電圧の極性が交互に反転し、電圧の絶対値が徐々に大きくなり、絶対値が最大となった後に、絶対値が徐々に小さくなるように前記スイッチを制御するように構成することができる。
以下、本発明の超音波診断装置における実施について、図1から図6を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。プローブ1は、振動子を有し、駆動パルス列信号が印加されると被検体(図示せず)に対して超音波パルスを照射し、反射した超音波パルス(超音波エコー)を受信すると受信信号を出力する。送信器2は、駆動パルス列信号を生成する駆動パルス生成器を有し、タイミング制御器7の制御によりプローブ1内の振動子に高圧の駆動パルス列信号を送り、超音波パルスを発生させる。なお、駆動パルス列信号における1群の駆動パルス列により一回の送受信に用いられる超音波パルスが生成される。プローブ1内の振動子は、最近の超音波診断装置では数十から数百個配列されており、送信器2には、各振動子に対応する駆動パルス生成器が複数配置されている。
プローブ1から出力された超音波パルスは被検体内で反射され、プローブ1内の振動子で再び電気信号(受信信号)に変換され、受信器3に入力される。受信器3は受信信号を増幅し、各振動子からの受信信号をタイミングを合わせて加算する。受信器3で加算された受信信号は、検波器4に入力され、検波される。
検波された受信信号は、走査変換器5により画像表示できる画像データに走査変換される。画像データは、表示器6により超音波画像として表示される。タイミング制御器7は、送信器2の高耐圧スイッチのスイッチング制御、受信器3における遅延制御など超音波診断装置各部を制御する。
次に、送信器2における駆動パルス生成器について詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る超音波診断装置の送信器2における複数の駆動パルス生成器の内の1つの構成を示す回路図である。電源電圧として、プラス側+B1[V]、+B2[V]、マイナス側−B3[V]、−B4[V]を供給し、B1<B3<B2<B4の関係を満たすように設定されている。
+B1[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW1、+B2[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW2、−B3[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW3、−B4[V]の電源電圧は高耐圧スイッチSW4を介して振動子に供給される。高耐圧スイッチSW1〜SW4は、タイミング制御器7によりスイッチング制御される。
次に、送信器2における駆動パルス生成器の動作について説明する。図3は、高耐圧スイッチSW1〜SW4のスイッチングおよび出力される駆動パルス列信号を示す波形図である。
まず、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW1とSW3を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B1+B3)[V]と比較的振幅の小さな駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW2とSW3を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B2+B3)[V]の駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW1とSW4を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B1+B4)[V]の駆動パルス列が得られる。また、タイミング制御部7が高耐圧スイッチSW2とSW4を交互にON−OFFさせることで、振幅が(B2+B4)[V]と比較的振幅の大きな駆動パルス列が得られる。
なお、これら4種類の波形において、直流レベルが異なっているが、振動子は直流によっては駆動されないため、問題なく動作することが可能である。
B1〜B4の具体的な値としては、例えばB1=10[V]、B2=40[V]、−B3=−20[V]、−B4=−80[V]を用いることができる。この場合、電圧値の組み合わせにより、30[V](B1+B3)、60[V](B2+B3)、90[V](B1+B4)、120[V](B2+B4)の4通りの振幅が得られる。
組み合わせ可能な電圧値には、各電圧値の比に関して、限界がある。例えばプラス側が100[V]に対してマイナス側が1[V]であるような電圧値の比が極端に大きな場合、波形がユニポーラパルスを用いた場合に近くなり、周波数軸上での対象性が崩れ(周波数特性が崩れ)る。このような対象性の崩れを防止するためには、プラス側とマイナス側の電圧の比は実験的に10倍以下であることが望ましいことが分かった。
以上のように、4つの異なる電圧が供給される電源端子と、4つの高耐圧スイッチのスイッチングとにより4種類の振幅の駆動パルス列を生成することができる。すなわち、本実施の形態に係る超音波診断装置は、小さい回路規模で駆動パルス列の多くの振幅が選択可能となる。したがって、超音波の開口部中の位置に応じて、振動子に供給する駆動パルス列の振幅を調整することにより、サイドローブを低減するための動作を、簡素化された回路で実現可能になる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置は、実施の形態1に係る超音波診断装置の構成と同様であり、動作が異なる。以下の説明において、実施の形態1に係る超音波診断装置と同様の構成要素は、同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態1に係る超音波診断装置では、駆動パルス列における最終の駆動パルスの絶対値が大きい場合に、最終の駆動パルスの電位から0[V]に移行するのに時間がかかる。図4は、駆動パルス列における最終の駆動パルスの電位が−B4[V]に設定された場合の理想的な波形と、実際の波形とを示す波形図である。時刻t1において、高耐圧スイッチSW4がOFF状態となると、電位はすぐに0[V]に移行することが理想的であるが、実際にはなだらかに0[V]に移行する。
これは、駆動パルス生成器において、高耐圧スイッチSW1〜SW4が全てOFFになったときに、振動子と高耐圧スイッチSW1〜SW4間でチャージを即座に放電させることができない構成、いわゆるグランドから浮いた状態となるためである。この結果、最終の駆動パルスのパルス振幅が実質的に小さくなり、超音波パルスの強度が低下するとともに周波数特性も変化してしまうという問題が生じる。
この問題は、1群の駆動パルス列における駆動パルスの数が少ないほど、また、駆動パルス列の最終の駆動パルスが0[V]に対して振幅が大きいほど顕著に現れる。つまり、駆動パルス列の最後2つの駆動パルスの振幅が0[V]に対して「大−小」の順であれば超音波パルスの強度低下は少なく、「小−大」の順であれば大きくなる。
振幅が「小−大」の順となる場合の対処方法としては、図5に示すように振幅が「小−大」の駆動パルスのあとにさらに「小」の駆動パルスを付け、「小−大−小」とする。これにより「大」から0[V]に収束しやすくなり、かつ、あとにつけた「小」のエネルギーはそれほど大きくないため、全体としては超音波パルスの強度の精度を保持することができる。
なお、あとにつける「小」のパルスの長さは他のパルスの長さに比較して同じでなくてもかまわない。電位が収束可能であれば、短いパルス長を選択することも可能である。
ただし、以上に述べた方法には、フェーズインバージョン方式のハーモニックイメージングにおいて、1つ問題点がある。ここで、ハーモニックイメージングとは、超音波が照射されることにより被検体内で発生する高調波成分の超音波を用いるものである。また、フェーズインバージョン方式とは、駆動パルスの極性を反転させて、同一方向に2回の送受信を行ない、基本波を打ち消すことにより、高調波成分を取り出す方式である。
上記問題は、フェーズインバージョン方式で必要となる駆動パルスの極性を反転させることが不可能なことである。このため、反転された波形の和が十分に小さな値とはならず超音波診断画像が不良となることである。
この問題を解決する方法としては、+B1[V]、+B2[V]、−B3[V]、−B4[V]のうちのB2[V]とB4[V]の絶対値の電圧を同じにする方法が挙げられる。+B1[V]、+B2[V]、−B3[V]、−B2[V]とし、フェーズインバージョンのときには+B2[V]と−B2[V]を用いることで対応が可能となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の構成は、実施の形態1に係る超音波診断装置の構成と同様であり、同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態に係る超音波診断装置は、実施の形態1に係る超音波診断装置に対して高耐圧スイッチのスイッチング動作が異なる。
ハーモニックイメージングの手法として、実施の形態1で述べたフェーズインバージョン(方式)の他にフィルタ方式がある。フィルタ方式は、受信信号から基本波成分をハイパスフィルタで取り除くことで、高調波成分を抽出し、超音波画像として表示する方式である。したがって、照射する超音波パルスそのものに高調波が含まれていると画質が劣化することになる。
図6は、本実施の形態に係る超音波診断装置の駆動パルス生成器から出力される駆動パルス列の波形図である。駆動パルス生成器の構成は、図1に示された構成と同様である。まず、タイミング制御器7は、高耐圧スイッチSW1〜SW4がOFFの状態から、高耐圧スイッチSW1をONにする。これにより、駆動パルスの電位がB1[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW1をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW3をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B1+B3)[V]下がって、−B3[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW3をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW2をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B2)[V]上がって、B2[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW2をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW4をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B4+B2)[V]下がって、−B4[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW4をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW2をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B4+B2)[V]上がって、B2[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW2をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW3をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B2)[V]下がって、−B3[V]となる。
次に、高耐圧スイッチSW3をOFFにするとともに、高耐圧スイッチSW1をONにする。これにより、駆動パルスの電位が(B3+B1)[V]上がって、B1[V]となる。次に、高耐圧スイッチSW1をOFFにする。これにより、駆動パルスの電位が0[V]となる。
すなわち、駆動パルスにより形成される駆動パルス列は、破線で示すように、振幅が徐々に大きくなり、最大振幅時から徐々に小さくなる滑らかな包絡線を持つ波形となる。このような駆動パルス列により超音波パルスを生成するため、超音波パルスにおける高調波成分を抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、フィルタ方式のハーモニックイメージングにおいて、超音波パルスにおける高調波成分を抑制することができるので、受信信号から抽出した高調波成分には、照射時の超音波パルスに含まれる高調波成分の量が少なくなる。このため、表示される超音波画像の画質の劣化を抑えることができる。
なお、実施の形態1〜3において、プラス側、マイナス側それぞれ2つの高耐圧スイッチを用いた場合の例を示したが、高耐圧スイッチの数が2つずつでなくとも実施可能であることは言うまでもない。
本発明は、電源のプラス側とマイナス側とで出力電圧の絶対値を異ならせる構成により、物量、制御量の両方を少なくかつ、ローコストで多段階に駆動パルスの振幅を変化することができ、超音波診断装置として利用可能である。
1 プローブ
2 送信器
3 受信器
4 検波器
5 走査変換器
6 表示器
7 タイミング制御器
SW1〜SW4 高耐圧スイッチ

Claims (6)

  1. 超音波を照射する振動子と、
    前記振動子を駆動する送信器と、
    前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、
    前記送信器は、
    前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、
    前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、
    前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する超音波診断装置において、
    前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とは、互いに異なることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記複数の正電圧と負電圧を供給する電源は、前記複数の正電圧のうちの1つと、前記複数の負電圧のうちの1つとの差が、他の組み合わせによる正電圧と負電圧との差と同じにならないように構成された請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 複数の正電圧および負電圧のうち絶対値が最大の電圧と、絶対値が最小の電圧の比が10倍以下となる請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 超音波を照射する振動子と、
    前記振動子を駆動する送信器と、
    前記送信器に複数の正電圧と負電圧を供給する複数の電源を備え、
    前記送信器は、
    前記電源を選択的に接続する複数のスイッチと、
    前記複数のスイッチを制御するタイミング制御器とを有し、
    前記スイッチを選択して駆動パルスを生成する超音波診断装置において、
    前記正電圧を供給する電源と、前記負電圧を供給する電源との一部は、前記正電圧と前記負電圧の絶対値とが一致し、残りの電源は、前記複数の正電圧と、前記複数の負電圧の絶対値とが互いに異なるように構成されたことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 前記タイミング制御器は、前記振動子から超音波パルスを出力するための駆動パルス列における末尾の駆動パルスの電圧の絶対値が所定値より高い場合に、前記末尾の駆動パルスの後部に、絶対値が所定値より小さく逆極性の駆動パルスを付加するように構成された請求項1または4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記タイミング制御器は、前記振動子に供給される電圧の極性が交互に反転し、電圧の絶対値が徐々に大きくなり、絶対値が最大となった後に、絶対値が徐々に小さくなるように前記スイッチを制御するように構成された請求項1、2、および4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
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