JP6784310B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置に関する。
従来の超音波画像診断装置は、超音波探触子によって、生体等の被検体に対して超音波(送信超音波)を送信し、受信した超音波(反射超音波)から受信信号に変換し、これに基づいて超音波画像を表示する。反射超音波は被検体内の状態を示す情報を含んでいるため、良質な反射超音波を得ることが良質な超音波画像を得るために重要となっている。受信信号に対する信号処理等によって超音波画像の画質を向上させることはできるが、本質的には、送信超音波が良質であることが望ましい。
良質である送信超音波とは、分解能に優れたものであるといわれている。高い分解能を得るためには送信超音波のパルス幅が短いことが要求される。すなわち、送信超音波の周波数帯域を広帯域とするか、送信超音波の周波数を高周波とすることにより短パルス化を実現することができる。
このような状況に鑑み、従来の超音波画像診断装置において、所望とする送信超音波の波形とするために、送信信号の波形を任意に調整するようにしたものがある(例えば、特許文献1)。
特開2008−43721号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、高分解能の超音波画像を得るために、任意波形を形成するものや、回路を使った波形の形成の制御が必要であり、高精度且つ高価な送信駆動装置を備える必要がある。一方、コストを抑えた小型で低価格の超音波画像診断装置ではこのような高価な送信駆動装置を採用することができず、画質面での妥協を余儀なくされていた。
本発明の課題は、コストを抑えて高分解能を維持することができる超音波診断装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の超音波診断装置は、駆動信号に応じた送信超音波を出力し、被検体からの反射超音波を受信する超音波探触子と、
前記超音波探触子に、第1の駆動波形の駆動信号と前記第1の駆動波形とは異なる第2の駆動波形の駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記第1の駆動波形の駆動信号に基づき出力された送信超音波の反射超音波に基づく第1の信号、及び前記第2の駆動波形の駆動信号に基づき出力された送信超音波の反射超音波に基づく第2の信号を生成する信号生成手段と、
前記第1の信号と前記第2の信号を演算することにより、画像化に用いる高調波信号成分を抽出する抽出手段と、
を有し、
前記第1の駆動波形の駆動信号及び前記第2の駆動波形の駆動信号の周波数スペクトルは、それぞれ、前記超音波探触子の−20dBの送信周波数帯域内に、前記送信周波数帯域の中心周波数よりも低周波側であって、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの中で最も低周波側の強度ピークである第1の強度ピークと、前記中心周波数よりも高周波側であって、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの中で最も高周波側の強度ピークである第2の強度ピークと、第1の強度ピークと第2の強度ピークとの間の周波数に第3の強度ピークとを含んでおり、
前記第1の強度ピークと前記第2の強度ピークとの間の周波数領域全体における強度は、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの強度の最大値を基準として−20dB以上であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記第2の駆動波形の極性は、前記第1の駆動波形の極性とは反転の関係にあり、
前記抽出手段は、前記第1の信号及び前記第2の信号を加算することにより、前記高調波信号成分を抽出することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の超音波診断装置において、
前記第1の駆動波形の駆動信号に基づき出力される送信超音波と前記第2の駆動波形の駆動信号に基づき出力される送信超音波は、同一走査線上に時間間隔をおいて出力されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記第1の強度ピーク及び前記第2の強度ピークは、前記超音波探触子の−20dBの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数の周波数成分の強度よりも大きいことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、−20dBの比帯域が110%以上であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記第1の駆動波形の駆動信号及び前記第2の駆動波形の駆動信号は、パルス信号であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記第3の強度ピークは、前記中心周波数よりも高周波側の強度ピークであることを特徴とする
本発明によれば、コストを抑えて高分解能を維持することができる。
超音波画像診断装置の外観構成を示す図である。 超音波画像診断装置の概略構成を示すブロック図である。 送信部の概略構成を示すブロック図である。 パルス信号の駆動波形について説明する図である。 超音波探触子の送信帯域とパルス信号の駆動波形との関係について説明する図である。 超音波探触子の送信帯域について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 パルス信号の駆動波形と周波数解析結果について説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。 送信超音波のスペクトルについて説明する図である。
以下、本発明の実施の形態に係る超音波画像診断装置について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態に係る超音波画像診断装置Sは、図1及び図2に示すように、超音波画像診断装置本体1と超音波探触子2とを備えている。超音波探触子2は、図示しない生体等の被検体に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波画像診断装置本体1は、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して送信超音波を送信させるとともに、超音波探触子2にて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。
超音波探触子2は、圧電素子からなる振動子2aを備えており、この振動子2aは、例えば、方位方向に一次元アレイ状に複数配列されている。本実施の形態では、例えば、192個の振動子2aを備えた超音波探触子2を用いている。なお、振動子2aは、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子2aの個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子2について、リニア走査方式の電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。また、本実施の形態では、高分解能の送信超音波を得るべく、広帯域での超音波の送信を良好な感度にて行うことのできる超音波探触子を適用するのが効果が高く、より良質な超音波画像を取得することができる。超音波探触子における帯域幅は任意に設定してもよいが、−20dBの比帯域が110%以上であるのが好ましい。
超音波画像診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像生成部14と、画像処理部15と、DSC(Digital Scan Converter)16と、表示部17と、制御部18とを備えて構成されている。
操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力などを行うための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を備えており、操作信号を制御部18に出力する。
送信部12は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2にケーブル3を介して電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。より具体的には、送信部12は、図3に示すように、例えば、クロック発生回路121、パルス発生回路122、デューティー設定部123及び遅延回路124を備えている。
クロック発生回路121は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。
パルス発生回路122は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。パルス発生回路122は、例えば、図4に示すように、5値(+HV/+MV/0/−MV/−HV)の電圧を切り替えて出力することにより、矩形波によるパルス信号を発生させることができる。このとき、パルス信号の振幅については、正極性及び負極性で同一となるようにしたが、これに限定されない。本実施の形態では、5値の電圧を切り替えてパルス信号を出力するようにしたが、5値に限定されず、適宜の値に設定することができるが、5値以下が好ましい。これにより、低コストで周波数成分の制御の自由度を向上させることができ、より高分解能である送信超音波を得ることができる。
デューティー設定部123は、パルス発生回路122から出力されるパルス信号のデューティー比を設定する。すなわち、パルス発生回路122は、デューティー設定部123によって設定されたデューティー比に従ったパルス波形によるパルス信号を出力する。デューティー比は、例えば、操作入力部11による入力操作により可変することができる。
本実施の形態では、デューティー設定部123は、超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数の低周波側及び高周波側にそれぞれ超音波探触子2の送信周波数帯域に含まれるピークが発生するようなパルス信号のデューティー比を設定する。このとき、デューティー設定部123は、超音波探触子の−20dBの送信周波数帯域における感度が−20dB以上となるようにパルス信号のデューティー比を設定する。
ここで、図5を参照してより具体的に説明する。図5(a)は、超音波探触子2の送信帯域形状Prの一例を表している。図5(b)は、送信部12により出力されるパルス信号の駆動波形の一例を表している。図5(c)は、図5(b)に示されるパルス信号を周波数解析(FFT)した周波数パワースペクトルを表している。図5(d)は、超音波探触子2から出力された送信超音波を周波数解析(FFT)した結果を表している。
例えば、図5(a)に示すような超音波探触子2は、ピーク周波数が14.2MHz、−20dBにおける下限周波数(FL20)が3.4MHz、上限周波数(FH20)が21.2MHz、中心周波数(FC20)が12.3MHz、−20dBの比帯域が145%である。
この超音波探触子2に対して、例えば、図5(b)に示すような駆動波形を有するパルス信号Sgを与える。このパルス信号Sgは、矩形波からなり、5値の電圧を切り替えることにより生成することができる。このパルス信号Sgを周波数解析して得られる周波数パワースペクトルは、図5(c)に示すように、超音波探触子2の−20dBの送信周波数帯域の中心周波数(FC20)よりも低周波側に1つの強度ピーク(PK1:5.8MHz)を有し、高周波側に2つの強度ピーク(PK2:13.2MHz、PK3:19.2MHz)を有していることがわかる(なお、解析結果を図5(c)中、Sfで示す)。すなわち、図5(a)に示すような特性を有する超音波探触子2に図5(b)に示すような駆動波形を有するパルス信号を与えると、超音波探触子2の送信周波数帯域(FL20−FH20)の中心周波数(FC20)の低周波側及び高周波側にそれぞれ超音波探触子2の送信周波数帯域に含まれるピーク(PK1〜PK3)が発生することがわかる。このとき、各強度ピークにおける強度(P1:3.8dB、P2:2.0dB、P3:1.4dB)は、超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度(1.1dB)よりも大きくなっている。また、各強度ピークの間の周波数領域における強度は、強度ピークの強度の最大値であるPK1における強度を基準として−20dB以上となっている。その結果、図5(d)に示すような特性の送信超音波が超音波探触子2から出力される。
本実施の形態における超音波探触子2の送信帯域形状やパルス信号の駆動波形については、上述したものに限定されず、本発明を実現可能な範囲において適宜設定することができる。
また、本実施の形態では、パルス信号の複数の強度ピークのうちの全てが超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数の周波数成分の強度よりも大きいものとしているが、少なくとも1つ以上について、超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数の周波数成分の強度よりも大きいものであればよい。
また、本実施の形態では、超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数(FC20)の高周波側に強度ピークを2つ有するようなパルス信号を出力するようにしたが、3つ以上であってもよい。超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数(FC20)の高周波側に強度ピークを2つ以上有するようなパルス信号とすると、より高周波側に広帯域なパルス信号を出力することができるようになる。なお、超音波探触子2の送信周波数帯域の中心周波数(FC20)の高周波側に強度ピークを1つだけ有するようなパルス信号としてもよい。
遅延回路124は、駆動信号の送信タイミングを振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。
以上のように構成された送信部12は、制御部18の制御に従って、駆動信号を供給する複数の振動子2aを、超音波の送受信毎に所定数ずらしながら順次切り替え、出力の選択された複数の振動子2aに対して駆動信号を供給することによりスキャンを行う。
本実施の形態では、後述する高調波成分を抽出するために、パルスインバージョン法を実施することができる。すなわち、送信部12は、パルスインバージョン法を実施する場合には、第1のパルス信号と、この第1のパルス信号とは極性反転した第2のパルス信号とを同一走査線上に時間間隔をおいて送信することができる。なお、このとき、第1のパルス信号の複数のデューティーのうちの少なくとも1つを異ならせて極性反転させた第2のパルス信号を送信するようにしてもよい。また、第2のパルス信号は、第1のパルス信号とは時間反転させたものであってもよい。
受信部13は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、振動子2a毎に対応した個別経路毎に、予め設定された所定の増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をアナログ−デジタル変換(A/D変換)するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子2a毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
画像生成部14は、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理や対数増幅などを実施し、ゲインの調整等を行って輝度変換することにより、Bモード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部14にて生成されたBモード画像データは、画像処理部15に送信される。また、画像生成部14は、高調波成分抽出部14aを備えている。
高調波成分抽出部14aは、受信部13から出力された受信信号からパルスインバージョン法を実施して高調波成分を抽出する。本実施の形態では、高調波成分抽出部14aにより、2次高調波成分を抽出することができる。2次高調波成分は、上述した第1のパルス信号及び第2のパルス信号からそれぞれ発生した2つの送信超音波にそれぞれ対応する反射超音波から得られる受信信号を加算(合成)して受信信号に含まれる基本波成分を除去した上でフィルター処理を行うことにより抽出することができる。
画像処理部15は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーによって構成された画像メモリー部15aを備えている。画像処理部15は、画像生成部14から出力されたBモード画像データをフレーム単位で画像メモリー部15aに記憶する。フレーム単位での画像データを超音波画像データ、あるいはフレーム画像データということがある。画像処理部205は、画像メモリー部15aに記憶した超音波画像データを適宜読み出してDSC16に出力する。
DSC16は、画像処理部15より受信した超音波画像データをテレビジョン信号の走査方式による画像信号に変換し、表示部17に出力する。
表示部17は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置が適用可能である。表示部17は、DSC16から出力された画像信号に従って表示画面上に超音波画像の表示を行う。
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波画像診断装置Sの各部の動作を集中制御する。
ROMは、半導体等の不揮発メモリー等により構成され、超音波画像診断装置Sに対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、上述した超音波探触子2として、送信−20dBにおける下限周波数(FL20)が3.4MHz、上限周波数(FH20)が21.2MHz、中心周波数(FC20)が12.3MHz、送信−20dBの比帯域が145%である超音波探触子を用い、これを超音波探触子Aとした。この超音波探触子Aの送信帯域形状を図6においてAで示す。なお、図6中、横軸は周波数を示し、縦軸は感度を示している。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図7(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形1とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図7(b)に示す。なお、図7(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図7(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が0.6MHz、上限周波数が20MHz、中心周波数が9.7MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを2つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は5.2MHzで強度は−2.0dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は14.8MHzで強度は1.2dBであった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は−0.4dBであった。なお、駆動波形1のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図15に示す。
(実施例2)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図8(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形2とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図8(b)に示す。なお、図8(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図8(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が0.4MHz、上限周波数が27.2MHz、中心周波数が13.8MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は7.2MHzで強度は−1.3dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.4MHzで強度は0.1dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は18.6MHzで強度は−1.0であった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は−0.5dBであった。なお、駆動波形2のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図16に示す。
(比較例1)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図9(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形3とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図9(b)に示す。なお、図9(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図9(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が0.6MHz、上限周波数が22.8MHz、中心周波数が11.7MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを1つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は9.8MHzで強度は−0.4dBであった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は−1.0dBであった。なお、駆動波形3のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図17に示す。
(比較例2)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図10(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形4とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図10(b)に示す。なお、図10(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図10(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が0.2MHz、上限周波数が114MHz、中心周波数が57MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを1つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は3.4MHzで強度は−2.2dBであった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は−2.3dBであった。なお、駆動波形4のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図18に示す。
(実施例3)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。また、上述した送信部12から出力されるパルス信号の駆動波形を、実施例1と同じ駆動波形1とした。
(実施例4)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。また、上述した送信部12から出力されるパルス信号の駆動波形を、実施例2と同じ駆動波形2とした。
(実施例5)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図11(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形5とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図11(b)に示す。なお、図11(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図11(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が2.6MHz、上限周波数が22.8MHz、中心周波数が12.7MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は5.8MHzで強度は3.8dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.2MHzで強度は2.0dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は19.2MHzで強度は1.4であった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は1.1dBであった。なお、駆動波形5のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図19に示す。
(実施例6)
上述した超音波探触子2として、送信−20dBにおける下限周波数(FL20)が4.9MHz、上限周波数(FH20)が19.7MHz、中心周波数(FC20)が12.3MHz、送信−20dBの比帯域が120%である超音波探触子を用い、これを超音波探触子Bとした。この超音波探触子Bの送信帯域形状を図6においてBで示す。
上述した送信部12から出力されるパルス信号の駆動波形を、実施例5と同じ駆動波形5とした。なお、この駆動波形は、上述の超音波探触子Bの−20dBにおける送信周波数帯域内(4.9MHz−19.7MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は5.8MHzで強度は3.8dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.2MHzで強度は2.0dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は19.2MHzで強度は1.4であった。また、超音波探触子Bの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は1.1dBであった。
(実施例7)
上述した超音波探触子2として、送信−20dBにおける下限周波数(FL20)が5.6MHz、上限周波数(FH20)が19.1MHz、中心周波数(FC20)が12.3MHz、送信−20dBの比帯域が109%である超音波探触子を用い、これを超音波探触子Cとした。この超音波探触子Cの送信帯域形状を図6においてCで示す。
上述した送信部12から出力されるパルス信号の駆動波形を、実施例5と同じ駆動波形5とした。なお、この駆動波形は、上述の超音波探触子Cの−20dBにおける送信周波数帯域内(5.6MHz−19.1MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は5.8MHzで強度は3.8dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.2MHzで強度は2.0dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は19.2MHzで強度は1.4であった。また、超音波探触子Cの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は1.1dBであった。
(実施例8)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図12(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形6とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図12(b)に示す。なお、図12(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図12(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が2.2MHz、上限周波数が22.6MHz、中心周波数が12.4MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は5.6MHzで強度は2.2dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.2MHzで強度は3.7dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は19.2MHzで強度は3.1であった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は3.1dBであった。なお、駆動波形6のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図20に示す。
(実施例9)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図13(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形7とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図13(b)に示す。なお、図13(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図13(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が3.2MHz、上限周波数が23.0MHz、中心周波数が13.1MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを3つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は6.2MHzで強度は5.0dBであり、第2のピーク(ピーク2)における周波数は13.2MHzで強度は3.7dBであり、第3のピーク(ピーク3)における周波数は20.2MHzで強度は−0.1であった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は2.9dBであった。なお、駆動波形7のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図21に示す。
(比較例3)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。
上述した送信部12から出力されるパルス信号を、図14(a)に示すような駆動波形とし、これを駆動波形8とした。この駆動波形を周波数解析して得られる周波数パワースペクトルを図14(b)に示す。なお、図14(a)中、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。また、図14(b)中、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示している。この駆動波形を周波数解析したところ、−20dBにおける下限周波数が0.4MHz、上限周波数が9.8MHz、中心周波数が5.1MHzであった。そして、この駆動波形は、上述の超音波探触子Aの−20dBにおける送信周波数帯域内(3.4MHz−21.2MHz)において強度ピークを1つ有しており、第1のピーク(ピーク1)における周波数は4.2MHzで強度は7.0dBであった。また、超音波探触子Aの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数(12.3MHz)の周波数成分の強度は−25.6dBであった。なお、駆動波形8のパルス信号が超音波探触子Aに与えられて出力された送信超音波のスペクトルを図22に示す。
(比較例4)
上述した超音波探触子2としては、実施例1と同じ超音波探触子Aを使用した。また、上述した送信部12から出力されるパルス信号の駆動波形を、比較例2と同じ駆動波形4とした。
<評価方法>
Gammex社製のRMI 404GS−LE0.5と同一の音響等価材の深度15mmの位置に50μmのSUSワイヤーを埋設した。そして、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2にあっては、下記表1に示された条件の駆動波形であるパルス信号を超音波探触子に与えて超音波の送受信を行い、受信した超音波から得られた受信信号に基づき、基本波による超音波画像を得た。一方、実施例3〜実施例9、比較例3及び比較例4にあっては、下記表1に示された条件の駆動波形である第1のパルス信号と、この第1のパルス信号とは極性反転した第2のパルス信号とを同一走査線上に時間間隔をおいて超音波探触子に与えて第1の超音波及び第2の超音波の送受信を行い、受信した第1の超音波及び第2の超音波からそれぞれ得られた受信信号を上述したパルスインバージョン法により合成し、THI(Tissue Harmonic Imaging)による超音波画像を得た。このとき、送信焦点を15mmとした。そして、画像化を行った際のワイヤー描出輝度を音響強度(dB)に変換し、その20dB分解能(距離分解能、方位分解能)を得た。また、上述のようにして2フレーム分の超音波画像を取得し、この2フレームの超音波画像の相関を求め、この相関が0.5を下回る深度を特定し、これを深達度とした。また、実施例1〜9及び比較例1〜4のそれぞれの条件にて手根、MP関節(MetacarpoPhalangeal joint)屈筋
腱、上腕二頭筋長頭腱、内側半月板の描出を行い、整形外科関連に従事する医師及び臨床検査技師の合計10名により下記の評価基準により評点を得、その値を平均してこれを描出性スコアとした。
[評価基準]
10:組織状態の把握に対して申し分ない程度の描出性
8:組織状態の把握に対して実用上問題ない程度の描出性
6:良好ではないが組織状態の把握は可能な程度の描出性
4:組織状態の把握に支障がある程度の描出性
2:組織状態の把握が困難な程度の描出性
以上の評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006784310
<評価結果>
上記表1の結果より、実施例1〜9によれば、駆動波形3及び8のパルス信号による超音波の送受信を行った比較例1及び3と比較すると、距離分解能がよく、また、深達度(Penetration)も大きいことがわかった。また、実施例1〜9によれば、比較例1及び3に比べ、手根、MP関節屈筋腱、上腕二頭筋長頭腱及び内側半月板の描出評価が高いことがわかった。
また、比較例2及び4によれば、駆動波形4のパルス信号による超音波の送受信を行った場合、基本波に基づく超音波画像では特に見劣りする点はないが、THIによって得られた超音波画像では、特に内側半月板の描出評価が実施例3〜9に比べて劣っていることがわかった。
以上説明したように、本実施の形態では、超音波探触子2は、パルス信号の入力によって被検体に向けて送信超音波を出力するとともに、被検体からの反射超音波を受信することにより受信信号を出力する。送信部12は、矩形波である駆動波形のパルス信号を出力することにより超音波探触子2に送信超音波を生成させる。パルス信号の周波数パワースペクトルは、超音波探触子2の−20dBの送信周波数帯域に含まれる周波数帯域であって、当該送信周波数帯域の中心周波数よりも低周波側と、当該中心周波数よりも高周波側とのそれぞれに強度ピークを有し、且つ、複数の強度ピークの間の周波数領域における強度は、強度ピークの強度の最大値を基準として−20dB以上である。その結果、パルス信号の波形を形成するための複雑な回路の追加等が不要となり、コストを抑えて送信超音波について高分解能を維持することができるようになる。また、基本波による超音波画像によれば、高振幅で短パルスの超音波の波形を得ることができるので、高分解能を維持しながら、低周波成分も増加してペネトレーション(深達度)を向上させることができるようになる。
また、本実施の形態によれば、送信部12は、それぞれ駆動波形の異なるパルス信号を同一走査線上に時間間隔をおいて複数回出力する。画像生成部14は、複数回のパルス信号によって生成された送信超音波の反射超音波から得られた各受信信号を合成し、合成したパルス信号に基づいて超音波画像データを生成する。その結果、パルスインバージョン法において、広帯域で高調波を受信することができるので、安価で分解能がさらに向上した超音波画像を得ることができるようになる。
また、本実施の形態によれば、パルス信号の周波数パワースペクトルは、複数のうちの少なくとも何れか一つの強度ピークにおける周波数成分の強度が、超音波探触子2の−20dBの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数の周波数成分の強度よりも大きい。その結果、超音波探触子の送信帯域よりも広帯域である超音波の送信を行うことができ、分解能を向上させることができるようになる。
また、本実施の形態によれば、パルス信号の周波数パワースペクトルは、超音波探触子2の−20dBの送信周波数帯域の中心周波数よりも高周波側に送信周波数帯域に含まれる2以上の強度ピークを有する。その結果、より高周波側に広帯域である超音波の送信を行うことができ、分解能をより向上させることができるようになる。
また、本実施の形態によれば、パルス信号は、5値以下の矩形波であるので、安価で分解能を向上させることができるようになる。
また、本実施の形態によれば、超音波探触子2は、−20dBの比帯域が110%以上であるので、より高分解能である超音波を送信することができるようになる。
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る超音波画像診断装置の一例であり、これに限定されるものではない。超音波画像診断装置を構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
S 超音波画像診断装置
2 超音波探触子
12 送信部
14 画像生成部

Claims (7)

  1. 駆動信号に応じた送信超音波を出力し、被検体からの反射超音波を受信する超音波探触子と、
    前記超音波探触子に、第1の駆動波形の駆動信号と前記第1の駆動波形とは異なる第2の駆動波形の駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    前記第1の駆動波形の駆動信号に基づき出力された送信超音波の反射超音波に基づく第1の信号、及び前記第2の駆動波形の駆動信号に基づき出力された送信超音波の反射超音波に基づく第2の信号を生成する信号生成手段と、
    前記第1の信号と前記第2の信号を演算することにより、画像化に用いる高調波信号成分を抽出する抽出手段と、
    を有し、
    前記第1の駆動波形の駆動信号及び前記第2の駆動波形の駆動信号の周波数スペクトルは、それぞれ、前記超音波探触子の−20dBの送信周波数帯域内に、前記送信周波数帯域の中心周波数よりも低周波側であって、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの中で最も低周波側の強度ピークである第1の強度ピークと、前記中心周波数よりも高周波側であって、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの中で最も高周波側の強度ピークである第2の強度ピークと、第1の強度ピークと第2の強度ピークとの間の周波数に第3の強度ピークとを含んでおり、
    前記第1の強度ピークと前記第2の強度ピークとの間の周波数領域全体における強度は、前記送信周波数帯域に含まれる強度ピークの強度の最大値を基準として−20dB以上であることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記第2の駆動波形の極性は、前記第1の駆動波形の極性とは反転の関係にあり、
    前記抽出手段は、前記第1の信号及び前記第2の信号を加算することにより、前記高調波信号成分を抽出することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記第1の駆動波形の駆動信号に基づき出力される送信超音波と前記第2の駆動波形の駆動信号に基づき出力される送信超音波は、同一走査線上に時間間隔をおいて出力されることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記第1の強度ピーク及び前記第2の強度ピークは、前記超音波探触子の−20dBの送信周波数帯域の中心周波数と同一の周波数の周波数成分の強度よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記超音波探触子は、−20dBの比帯域が110%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記第1の駆動波形の駆動信号及び前記第2の駆動波形の駆動信号は、パルス信号であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記第3の強度ピークは、前記中心周波数よりも高周波側の強度ピークであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
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