JPWO2010095243A1 - エレベータのブレーキ装置 - Google Patents

エレベータのブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010095243A1
JPWO2010095243A1 JP2011500413A JP2011500413A JPWO2010095243A1 JP WO2010095243 A1 JPWO2010095243 A1 JP WO2010095243A1 JP 2011500413 A JP2011500413 A JP 2011500413A JP 2011500413 A JP2011500413 A JP 2011500413A JP WO2010095243 A1 JPWO2010095243 A1 JP WO2010095243A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
car
current
coil
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011500413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5474040B2 (ja
Inventor
仮屋 佳孝
佳孝 仮屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2010095243A1 publication Critical patent/JPWO2010095243A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5474040B2 publication Critical patent/JP5474040B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B1/00Control systems of elevators in general
    • B66B1/24Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration
    • B66B1/28Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration electrical
    • B66B1/32Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration electrical effective on braking devices, e.g. acting on electrically controlled brakes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B1/00Control systems of elevators in general
    • B66B1/34Details, e.g. call counting devices, data transmission from car to control system, devices giving information to the control system

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Elevator Control (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

この発明は、ばねの付勢力の経年変化に起因して電磁ブレーキのブレーキ力が変動した場合でも、かごの非常停止時におけるかごの減速度の制御性能の低下を防止できるエレベータのブレーキ装置を得ることを目的とする。この発明のブレーキ装置は、ブレーキコイルを有する電磁ブレーキと、かごの非常停止時に、駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御するブレーキ制御装置と、を備えるエレベータのブレーキ装置において、かごの通常運転中、かご駆動用電動機にかかるブレーキ力の解放時に、かご駆動用電動機にかかるブレーキ力が解放されるまでのブレーキ解放時間を検出するブレーキ情報取得装置を備え、ブレーキ制御装置は、かごの非常停止時に、ブレーキ解放時間に基づいて、かごの非常停止時のかごの減速度が所定値になるようにブレーキコイルの電流を調整してかご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御する。

Description

本発明は、かご駆動用電動機にブレーキをかけるエレベータのブレーキ装置に関する。
従来のエレベータのブレーキ装置は、かご駆動用電動機の速度を制御するエレベータ制御装置と、かご駆動用電動機にブレーキをかけてかご駆動用電動機を減速停止させる電磁ブレーキと、かごの急停止指令時、かごの減速度が所定値になるように電磁ブレーキのブレーキ力を制御するブレーキ制御装置と、を備えている。
電磁ブレーキは、主索が巻きかけられる駆動綱車に同軸に連結固定されたブレーキ車をばね力により押圧するブレーキシューと、通電されるとブレーキシューをブレーキ車から離反させる電磁力を発生するブレーキコイルと、を有している。そして、急停止指令時、ブレーキ制御装置は、エレベータ制御装置から出力される速度指令値とかごの速度信号に基づいてブレーキコイルの電流を調整して電磁ブレーキのブレーキ力を制御することで、かごの減速度が所定値となるように制御していた(例えば、特許文献1参照)。
このように、従来のエレベータでは、ブレーキ装置が、急停止指令時にかごの走行を即座に停止させずに所定の減速度で、かつ、迅速に停止させることで、利用者に不快感や焦燥感を与えることを回避していた。
特開平7−157211号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
ブレーキシューをブレーキ車に押圧するばねの付勢力が経年変化により変化した場合、所定の大きさの電流をブレーキコイルに流したときの電磁ブレーキのブレーキ力も変化する。
従って、従来のエレベータのブレーキ装置では、ばねの付勢力の経年変化に起因して電磁ブレーキのブレーキ力が変動してしまうので、かごの急停止指令時に、かごを停止させる際のかごの減速度の制御性能が低下する。このため、従来のエレベータでは、利用者に不快感や焦燥感を与えてしまう場合があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ばねの付勢力の経年変化に起因して電磁ブレーキのブレーキ力が変動した場合でも、かごの非常停止時におけるかごの減速度の制御性能の低下を防止できるエレベータのブレーキ装置を得ることを目的とする。
本発明は、かごを昇降させるかご駆動用電動機に同軸に連結されたブレーキドラムに接離可能に設けられたブレーキシュー、ブレーキシューをブレーキドラムに押圧付勢し、かご駆動用電動機にブレーキをかけるばね、及びばねの付勢力に抗してブレーキシューをブレーキドラムから離反させる電磁力を発生する電磁石を構成するブレーキコイルを有する電磁ブレーキと、かごの通常運転中、かご駆動用電動機へのブレーキ力を解放する時に、大きさI0のブレーキ解放電流がブレーキコイルに流れるように給電してブレーキシューをブレーキドラムから離反させるとともに、かごの非常停止時にかごの減速度が所定値になるようにブレーキコイルの電流を調整して、かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御するブレーキ制御装置と、を備えるエレベータのブレーキ装置において、かご駆動用電動機へのブレーキ力の解放時に、ブレーキコイルにブレーキ解放電流の給電が開始されてからかご駆動用電動機へのブレーキ力が解放されるまでのブレーキ解放時間を検出するブレーキ情報取得装置を備え、ブレーキ制御装置は、かごの非常停止時に、かごの通常運転時に検出したブレーキ解放時間に基づいて、かごの非常停止時のかごの減速度が所定値になるようにブレーキコイルの電流を調整してかご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御する。
本発明に係るエレベータのブレーキ装置によれば、かごの通常運転中に、ブレーキ情報取得手段が、電磁ブレーキのばねの付勢力の変化に起因するブレーキ力の変動に連動して変動するブレーキ解放時間の変動量を検出し、さらに、ブレーキ制御装置が、ブレーキ解放時間に基づいて、かごの減速度が所定値になるようにブレーキコイルの電流を調整してかご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御している。従って、経年変化によりばねの付勢力が変動しても、かごの非常停止時のかごの減速度の制御性能が低下することを防止できる。
この発明の実施の形態1に係るブレーキ装置を有するエレベータの全体構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータのブレーキ装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータのブレーキ装置が立ち上がり時間及びブレーキ解放時間を検出する動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係るブレーキ装置を有するエレベータの全体構成図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータのブレーキ装置の構成図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータのブレーキ装置がブレーキ解放時間を検出する動作を説明する図であり、図3に相当している。 この発明の実施の形態2に係るエレベータのブレーキ装置が立ち上がり時間を検出する他の方法を説明する図である。
発明を実施するための形態
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るブレーキ装置を有するエレベータの全体構成図、図2はこの発明の実施の形態1に係るエレベータのブレーキ装置の構成図である。
図1及び図2において、エレベータ1は、かご駆動用電動機10と、かご駆動用電動機10を駆動する駆動装置20と、駆動綱車11及びブレーキドラム12と、主ロープ13と、かご15と、つり合いおもり16と、エレベータ制御装置30と、ブレーキ装置50Aと、を備える。
駆動綱車11及びブレーキドラム12は、かご駆動用電動機10の出力軸10aの回転に連動して回転するように出力軸10aに同軸に設けられている。
主ロープ13は駆動綱車11に巻きかけられている。そして、かご15が主ロープ13の一端に連結され、つり合いおもり16が主ロープ13の他端に連結されている。
エレベータ制御装置30は、記憶手段としてのRAM(図示せず)、各種制御プログラムが格納されたROM(図示せず)、及び制御プログラムに基づいた演算及び制御を行うCPU(図示せず)などを有する演算制御手段30aを備える。
また、駆動装置20は、特開平7−157211号公報などに記載されているので詳細には記載しないが、かご駆動用電動機10を駆動するインバータ装置等を有している。
かご15は、かご駆動用電動機10の駆動に連動して駆動綱車11が回転されることで、昇降路(図示せず)内を昇降する。そして、エレベータ制御装置30は、駆動装置20を制御可能に接続されている。かご15の通常運転時、エレベータ制御装置30は、かご速度が所望の速度になるように、かご駆動用電動機10のトルクを駆動装置20の制御することで制御することが可能になっている。
なお、かご15の通常運転とは、よびに応じてかご15が昇降運転するものをいう。
また、駆動装置20及びかご駆動用電動機10は商用電源19により駆動されている。
ブレーキ装置50Aは、エンコーダ51と、かご内重量検出器52と、電磁ブレーキ60と、ブレーキ制御装置70と、ブレーキ情報取得装置80と、電源装置90と、を備える。また、エレベータ制御装置30がブレーキ装置50Aの一部の機能を兼ねている。
電源装置90は、電圧変換部91、及びバッテリ92を有している。電圧変換部91は、商用電源19から供給される交流の電圧を、ブレーキ装置50Aで利用される電圧に変換する。そして、変換された電圧が、ブレーキ装置50Aに供給されるようになっている。
また、停電が発生した場合には、商用電源19の電圧に代え、バッテリ92の電圧が電圧変換部91に供給されるようになっている。そして、電圧変換部91は、バッテリ92の電圧をブレーキ装置50Aで利用される電圧に変換する。そして、変換された電圧は、ブレーキ装置50Aに供給されるようになっている。
また、エンコーダ51及びかご内重量検出器52が、エレベータ制御装置30に接続されている。エンコーダ51は、かご駆動用電動機10の回転速度に応じたパルス信号を出力している。そして、エレベータ制御装置30は、エンコーダ51の出力するパルス信号から、かご速度を演算している。さらに、エレベータ制御装置30は、かご内重量検出器52が出力するかご15内の重量の検出信号により、かご15内の重量を認識可能になっている。
そして、エレベータ制御装置30は、かご15の非常停止指令が入力されると、かご速度、及びかご15内の重量に基づいて、所定の減速度でかご15を減速させて、かご速度を0とする速度パターンを設定する。
なお、非常停止指令は、例えば、エレベータ1の運転中に何らかの原因で商用電源19の停電検出装置が停電を検出したり、ガバナ(図示せず)などの安全装置が作動したり、地震の検出装置が動作したりすると、各装置から発せられるものである。
また、エレベータ1では、非常停止指令が発せられると、かご駆動用電動機10にかかる給電が遮断されるように構成されている。
電磁ブレーキ60は、ブレーキシュー65と、ばね63と、ブレーキコイル62を有する電磁石61と、を備えている。
ばね63は、例えば、コイルばねであり、ブレーキシュー65は、ばね63の一端に設けられている。ばね63は、ブレーキシュー65をブレーキドラム12に押圧付勢する位置に支持され、ブレーキシュー65とブレーキドラム12との摩擦力によりかご駆動用電動機10のブレーキ力が発生する。
そして、電磁石61は、ブレーキコイル62の給電時にばね63の付勢力に抗して、ブレーキシュー65をブレーキドラム12から離反させる方向の電磁力を発生する。
このとき、電磁石61に発生する電磁力は、ブレーキコイル62に流れる電流値に応じて変化する。
ブレーキ情報取得装置80は、電流検出手段81と、ブレーキ解放検出スイッチ82と、ブレーキ情報演算装置83と、を備える。
電流検出手段81は、ブレーキコイル62に接続されてブレーキコイル62に流れる電流を検出する。ブレーキ解放検出スイッチ82は、ブレーキシュー65がブレーキドラム12から離反したときに出力を切り替える。つまり、ブレーキ解放検出スイッチ82は、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力が解放された状態を検出する。
また、ブレーキ情報演算装置83が、エレベータ制御装置30に接続され、また、電流検出手段81、及びブレーキ解放検出スイッチ82が、ブレーキ情報演算装置83に接続されている。詳細は後述するが、ブレーキ情報演算装置83は、かご15の通常運転中に、かご15が走行開始する度に、言い換えれば、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力を解放する時に、電流検出手段81、ブレーキ解放検出スイッチ82、及びエレベータ制御装置30から入力される信号に基づいて、立ち上がり時間、及びブレーキ解放時間を演算する。
ブレーキ制御装置70は、加算器71と、コイル電流設定部72と、コイル電流制御部73と、を備える。
加算器71は、エレベータ制御装置30から入力されるかご速度及び速度パターンに基づく速度指令値の差分を演算する。
コイル電流設定部72は、演算制御手段30aと同様の構成の演算制御手段72aを有している。加算器71の出力とブレーキ情報演算装置83から入力される立ち上がり時間とブレーキ解放時間に基づいてブレーキコイル62に流す電流の大きさを規定する電流指令値を設定する
また、コイル電流制御部73は、演算制御手段30aと同様の構成を有する演算制御手段73aと、ブレーキコイル62への電流を可変可能に構成されたコイル電流制御回路73bと、を備える。
そして、コイル電流制御部73は、かご15の通常運転時には、エレベータ制御装置30から入力されるコイル電流指令値に基づいて、ブレーキコイル62に流れる電流を制御し、かご駆動用電動機10にブレーキをかけたり、ブレーキを解放したりする。
また、コイル電流制御部73は、かご15の非常停止指令が出されると、コイル電流設定部72から入力されるコイル電流指令値に基づいて、ブレーキコイル62に流れる電流を制御し、かご駆動用電動機10にかかる電磁ブレーキ60のブレーキ力を制御する。
次いで、上記のように構成されたブレーキ装置50Aの動作について説明する。
図3はこの発明の実施の形態1に係るエレベータのブレーキ装置が立ち上がり時間及びブレーキ解放時間を検出する動作を説明する図である。
図3には、エレベータ制御装置30がかご15の通常運転中にかご15の走行を開始させるときに出力するコイル電流指令値の時間変化、コイル電流指令値に基づいてコイル電流制御部73に制御されたブレーキコイル62の電流値の時間変化、及びブレーキ解放検出スイッチ82の出力の時間変化を示している。
まず、通常運転時のブレーキ装置50Aの動作について説明する。
エレベータ制御装置30は、かご15を予定した階床に着床させると、かご駆動用電動機10にかかる給電を遮断するとともに、ブレーキコイル62の電流を遮断するためのコイル電流指令値をコイル電流制御部73及びブレーキ情報演算装置83に出力する。コイル電流制御部73は、ブレーキコイル62の電流を遮断してかご駆動用電動機10にブレーキをかけ、かご15の移動を確実に規制する。
次いで、エレベータ制御装置30は、目的階に向けてかご15の走行を開始させるときに、図3に示されるパターンで変化するコイル電流指令値をコイル電流制御部73に出力する。コイル電流指令値のパターンは、チェックパターンとチェックパターンに連続するブレーキ解放パターンにより構成される。
チェックパターンは、ブレーキコイル62に所定の波高値I1のチェック電流を流した後、ブレーキコイル62の給電が遮断されるようにコイル電流制御部73に制御させるためのものである。そして、チェックパターンに応じて流れるブレーキコイル62の電流が波高値I1になったときでも、ブレーキシュー65がブレーキドラム12から離反することがないようにチェックパターンの波高値I1は設定されている。以下、
チェックパターンに続いて送信されるブレーキ解放パターンは、かご駆動用電動機10にかかるブレーキを解放するのに十分な大きさI0のブレーキ解放電流を、かご15が目的階に着床するまでブレーキコイル62に流すようにコイル電流制御部73に制御させるためのものである。なお、ブレーキ解放パターンに基づいたブレーキ解放電流をブレーキコイル62に流すために所定の電圧をブレーキコイル62に印可するとき、ブレーキシュー65がブレーキドラム12から離反するのに応じて、逆起電力がブレーキコイル62に生じる。このため、ブレーキ解放電流は、大きさI0に到達する前に一旦立ち下がった後、再度立ちあがって大きさI0に達する。
コイル電流制御部73が、ブレーキコイル62にチェック電流を流した場合、実際にブレーキコイル62に流れる電流は、図3に示されるように、チェック電流の給電開始から波高値レベルに達するまでに時間を要する。このとき、ブレーキコイル62に流れる電流が波高値I1に達するまでの時間は、電磁ブレーキ60の周囲温度が上がってブレーキコイル62の抵抗値が高くなるほど遅くなる。
また、エレベータ制御装置30が出力するコイル電流指令値、及び電流検出手段81の出力は、ブレーキ情報演算装置83に入力される。ここで、コイル電流指令値のチェックパターンがブレーキ情報演算装置83に入力された時間、言い換えれば、ブレーキコイル62にチェック電流の給電が開始された時間をt1とする。また、ブレーキコイル62にチェック電流の給電が開始されてから、予め設定した立ち上がり検出用閾値としての第1閾値αI1(但し、α<1)に達する時間をt2とする。ブレーキ情報演算装置83は、Ta=t2−t1を立ち上がり時間として演算する。
また、ブレーキコイル62にブレーキ解放電流の給電が開始された時間をt3とする。そして、時間t4でブレーキ解放検出スイッチ82の出力が切り替えられている。言い換えれば、ブレーキ解放検出スイッチ82は、時間t4で、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力が解放された状態を検出している。
ブレーキ情報演算装置83は、Tb=t4−t3をブレーキ解放時間として演算する。
そして、ブレーキ情報演算装置83は、立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間Tbをブレーキ制御装置70に出力する。
ブレーキ制御装置70のコイル電流設定部72では、立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間Tbが入力される毎に、立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間Tbを更新して記憶する。
次いで、かご15を非常停止させるべき何らかの異常が、エレベータ1に発生した場合のブレーキ装置50Aの動作について説明する。
何らかの異常により非常停止指令が出されると、かご駆動用電動機10にかかる給電が自動的に遮断される。そして、エレベータ制御装置30は、異常発生時のかご速度、及びかご15内の重量に基づいて、かご15を所定の速度で減速させるための速度パターンを設定する。そして、エレベータ制御装置30は、現在のかご速度、及び速度パターンに基づく速度指令値をブレーキ制御装置70の加算器71に送信する。
加算器71では、速度指令値とかご速度値の差分がとられ、速度指令値とかご速度値の差分値は、コイル電流設定部72に入力される。コイル電流設定部72では、速度指令値とかご速度値との差分値、及び立ち上がり時間Ta、及びブレーキ解放時間Tbに基づいて、コイル電流指令値を以下のように設定する。
ここで、電磁ブレーキ60の周囲温度が基準温度Tmにあり、ブレーキコイル62の電流を遮断したときに、ばね63がブレーキシュー65を所定の付勢力Fで押圧する状態を電磁ブレーキ60の初期状態とする。また、かご15の非常停止を行う場合、ブレーキ制御装置70は、例えば、ブレーキコイル62に周期的なパルス電流を流して電磁ブレーキ60のブレーキ力を制御する。そして、電磁ブレーキ60が初期状態にあるときには、ブレーキコイル62の電流が、基準電流指令値Iaに設定されたコイル電流指令に基づいて制御されると、かご15を所定の減速度で減速させる電磁ブレーキ60のブレーキ力が発揮されるようになっている。
以下、電磁ブレーキ60が初期状態にあるときに、基準電流指令値Iaに基づいて制御されるブレーキコイル62の電流を基準電流Ibとする。
また、電磁ブレーキ60が初期状態にあり、ブレーキコイル62の電流が遮断され、ブレーキシュー65が所定の付勢力Fでブレーキドラム12を押圧している場合に、大きさI0のブレーキ解放電流をブレーキコイル62に流したときのブレーキ解放時間を基準ブレーキ解放時間T2とする。さらに、電磁ブレーキ60が初期状態にあるときのブレーキコイル62の立ち上がり時間を基準立ち上がり時間T1とする。
そして、コイル電流設定部72は、立ち上がり時間Taと基準立ち上がり時間T1とを比較する。
立ち上がり時間Ta>基準立ち上がり時間T1である場合、基準電流指令値Iaに基づいてブレーキコイル62の電流を制御したときの電流の大きさ(平均値)は基準電流Ibの大きさより減少する。
また、立ち上がり時間Ta<基準立ち上がり時間T1である場合、基準電流指令値Iaに基づいてブレーキコイル62の電流を制御したときの電流の大きさは基準電流Ibの大きさより増大する。
なお、電磁ブレーキ60の周囲温度を変動させ、変動させた周囲温度毎に、ブレーキコイル62にチェック電流を流したときの立ち上がり時間とブレーキコイル62のデータが予め測定されている。立ち上がり時間に対すブレーキコイル62の電流の特性のデータが、コイル電流設定部72に格納されている。そして、コイル電流設定部72は、立ち上がり時間Ta>基準立ち上がり時間T1、及び立ち上がり時間Ta<基準立ち上がり時間T1のいずれにしても、立ち上がり時間Taから、現在の状態にあるブレーキコイル62に実際に流れる電流Icの大きさを、立ち上がり時間に対するブレーキコイル62の電流特性から推定する。さらに、コイル電流設定部72は、基準電流Ibの大きさから電流Icの大きさを引いた値を補正量Ie1として記憶する。

また、立ち上がり時間Ta=基準立ち上がり時間T1である場合、コイル電流設定部72は、補正量Ie1を0とする。
ここで、ブレーキ解放時間Tbは、ばね63の付勢力の変動に連動して変動するとともに、電磁ブレーキ60の周囲温度の変動にも連動して変動する。
このときのブレーキ解放時間Tbの電磁ブレーキ60の周囲温度の変動に起因する変動量tdは、おおよそ(立ち上がり時間Ta−基準立ち上がり時間T1)×I0/I1/αに比例する。
そして、コイル電流設定部72は、Tc=Tb−tdを推定ブレーキ解放時間として演算する。
推定ブレーキ解放時間Tcは、現在の状態にある電磁ブレーキ60の周囲温度を基準温度Tmにしてブレーキ解放時間Tbを測定したときに見込まれる値である。
次いで、コイル電流設定部72は、推定ブレーキ解放時間Tcと基準ブレーキ解放時間T2とを比較する。
推定ブレーキ解放時間Tc>基準ブレーキ解放時間T2である場合、ブレーキコイル62の電流の遮断時に、ブレーキシュー65が付勢力Fより大きな力でブレーキドラム12押圧していることになる。
また、電磁ブレーキ60の周囲温度が基準温度Tmにある場合に、ばね63の付勢力を変化させたときのブレーキ解放時間の特性が予め測定され、ばね63の付勢力に対するブレーキ解放時間の特性は、コイル電流設定部72に格納されている。
そして、コイル電流設定部72は、格納されているばね63の付勢力に対するブレーキ解放時間の特性において、ブレーキ解放時間に推定ブレーキ解放時間Tcを当てはめたときのばね63の付勢力を記憶する。記憶されたばね63の付勢力が、現在のばね63の付勢力F1に相当する。
また、初期状態にある電磁ブレーキ60のブレーキコイル62に流れる電流の大きさを変えたときに発生する電磁石61の電磁力の大きさの特性が予め測定され、ブレーキコイル62に流れる電流と電磁石61の電磁力の大きさの特性はコイル電流設定部72に格納されている。初期状態の電磁ブレーキ60のブレーキコイル62に基準電流Ibを給電した時に電磁石61に発生する電磁力をD1とする。そして、コイル電流設定部72は、電磁力D1に対し、付勢力F1−付勢力Fだけ大きな電磁力を電磁石61に発生させるのに必要なブレーキコイル62の電流値Id1を、ブレーキコイル62に流れる電流と電磁石61の電磁力の大きさの特性から推定する。さらに、コイル電流設定部72は、電流値Id1から基準電流Ibの大きさを引いた値を補正量Ie2(>0)として記憶する。
また、推定ブレーキ解放時間Tc<基準ブレーキ解放時間T2である場合、ブレーキコイル62の電流の遮断時に、ブレーキシュー65がばね63の所定の付勢力Fより小さな力でブレーキドラム12を押圧していることになる。
そして、コイル電流設定部72は、予め格納されているばね63の付勢力とブレーキ解放時間の特性において、ブレーキ解放時間に推定ブレーキ解放時間Tcを当てはめたときのばね63の付勢力を記憶する。記憶されたばね63の付勢力が、現在のばね63の付勢力F1に相当する。
そして、コイル電流設定部72は、電磁力D1に対し、付勢力F−付勢力F1だけ小さな電磁力を電磁石61に発生させるのに必要なブレーキコイル62の電流値Id2を推定する。さらに、コイル電流設定部72は、電流値Id2から基準電流Ibの大きさを引いた値を補正量Ie2(<0)として記憶する。
また、推定ブレーキ解放時間Tc=基準ブレーキ解放時間T2である場合、コイル電流設定部72は、補正量Ie2を0として記憶する。
次いで、コイル電流設定部72は、基準電流Ibの大きさに補正量Ie1及びIe2を加算した大きさの電流を流すためのコイル電流指令値をコイル電流制御部73に出力し、コイル電流制御部73は、入力されたコイル電流指令値に応じてブレーキコイル62の電流量を制御する。
立ち上がり時間Taは、電磁ブレーキ60の周囲温度の変化に連動して変動し、ブレーキ解放時間Tbは、ばね63の付勢力の経年変化及び電磁ブレーキ60の周囲温度の変化に連動して変動するものである。立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間Tbの初期状態からの変化に基づいた補正量Ie1及びIe2を基準電流Ibに加算した電流が流れるようにコイル電流指令値を設定することで、電磁ブレーキ60のブレーキ力のばね63の付勢力の経年変化及び電磁ブレーキ60の周囲温度の変化に起因する変動が抑えられる。
つまり、かご15は、エレベータ制御装置30が設定した所定の減速度どおりに減速停止する。なお、かご15の減速度は、利用者に焦燥感を与えず、かつ、速やかにかご15を停止させる値に設定する必要があり、1m/sec2程度に設定されている。
この実施の形態1のブレーキ装置50Aによれば、ブレーキ制御装置70は、かご15の通常運転中、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力の解放するためのブレーキ解放電流をブレーキコイル62に流している。さらに、ブレーキ制御装置70は、ブレーキ解放電流をブレーキコイル62に流すのに先立って、ブレーキ解放電流の大きさI0より小さく、かつ、電磁ブレーキ60に発生する電磁力が、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力を解除させない所定の大きさのチェック電流をブレーキコイル62に流した後、ブレーキコイル62への給電を遮断している。
そして、ブレーキ情報取得装置80は、ブレーキコイル62にチェック電流の給電が開始されてから、ブレーキコイル62に流れる電流の大きさが、第1閾値に達するまでの立ち上がり時間を検出している。さらに、ブレーキ情報取得装置80は、ブレーキコイル62にチェック電流が給電されてから、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力が解放されるまでのブレーキ解放時間を検出している。
また、ブレーキ制御装置70は、かご15の非常停止時に、かご15の通常運転時に検出した立ちあがり時間及びブレーキ解放時間に基づいて、かご15の非常停止時のかご15の減速度が所定値になるようにブレーキコイル62の電流を調整してかご駆動用電動機10にかかるブレーキ力を制御している。
立ち上がり時間は、電磁ブレーキ60の周囲温度の変化に連動して変動し、ブレーキ解放時間は、ばね63の付勢力の経年変化に連動して変動するものである。つまり、ブレーキ制御装置70は、かご15の非常停止時、電磁ブレーキ60の周囲温度の変化や、ばね63の付勢力の経年変化に起因する電磁ブレーキ60のブレーキ力の変動を加味してかご15の非常停止時の減速度が所定値になるようにブレーキコイル62の電流を調整している。これにより、電磁ブレーキ60の周囲温度が変化したり、ばね63の付勢力が経年変化したりしても、かご15の非常停止時のかご15の減速度の制御性能が低下することを防止できる。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2に係るブレーキ装置を有するエレベータの全体構成図、図5はこの発明の実施の形態2に係るエレベータのブレーキ装置の構成図、図6はこの発明の実施の形態2に係るエレベータのブレーキ装置がブレーキ解放時間を検出する動作を説明する図であり、図3に相当している。
なお、図4〜図6において、上記実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4及び図5において、ブレーキ装置50Bは、ブレーキ解放検出スイッチ82が省略されている他は、ブレーキ装置50Aと同様に構成されている。
次いで、通常運転時のブレーキ装置50Bの動作について説明する。
図6には、エレベータ制御装置30がかご15の通常運転中にかご15の走行を開始させるときに出力するコイル電流指令値の時間変化、コイル電流指令値に基づいてコイル電流制御部73に制御されたブレーキコイル62の電流値の時間変化、及びブレーキ解放パターンに応じたブレーキコイル62の電流の時間微分値を示している。
図4〜図6において、エレベータ制御装置30は、かご15を目的階に向けて走行を開始させる際、上記実施の形態1と同様のコイル電流指令値をコイル電流制御部73に出力する。
前述したように、コイル電流制御部73が、ブレーキ解放電流をブレーキコイル62に流すために所定の電圧をブレーキコイル62に印可するとき、ブレーキシュー65がブレーキドラム12から離反するのに応じて、逆起電力がブレーキコイル62に生じる。これは、ブレーキシュー65が取り付けられたばね63がブレーキコイル62の軸方向に大きな速度で収縮するためである。このため、図6に示されるように、電磁ブレーキ60のブレーキ力が解放されるときに、ブレーキコイル62に流れる電流は、一旦、立ち下がった後、再度立ち上がるという特異な変化をたどる。
ここで、コイル電流指令値に基づいた電圧をブレーキコイル62に給電したときに、ブレーキコイル62に流れる電流、及びブレーキコイル62に流れる電流の時間微分値の特性が予め測定されている。そして、ブレーキ情報演算装置83には、電流が最も立ち下がったときの時間におけるブレーキコイル62に流れる電流の時間微分値よりやや大きな値(<0)を、立ち下がり検出用基準値Kが格納されている。
ここで、前述したように、ブレーキ解放パターンに基づいてブレーキコイル62の給電が開始された時間はt3である。そして、ブレーキ情報演算装置83は、ブレーキ解放パターンに応じてブレーキコイル62に流れる電流の時間微分を演算し、演算結果が0より小さな所定の立ち下がり検出用基準値Kとなったときの時間t5を検出する。なお、時間t5において、おおよそ電磁ブレーキ60のブレーキ力が解放されたものとみなせる。
ブレーキ情報演算装置83は、Tb=t5−t3をブレーキ解放時間として検出する。
他のブレーキ装置の動作は、ブレーキ装置50Aと同様である。
この実施の形態2によれば、ブレーキ情報取得装置80は、ブレーキコイル62にブレーキ解放電流が給電されてから、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力の解放によりブレーキコイル62に発生する逆起電力に応じたブレーキコイル62の電流値の変化を検出するまでの時間をブレーキ解放時間Tbとして検出している。
そして、ブレーキ装置50Bのブレーキ制御装置70は、ブレーキ装置50Aのブレーキ制御装置70と同様、かご15の非常停止時、ブレーキ情報取得装置80の検出出力を加味して、非常停止時の減速度が所定値になるようにブレーキコイル62の電流を調整している。
従って、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
さらに、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力の解放によりブレーキコイル62に発生する逆起電力に応じたブレーキコイル62の電流値の変化を検出することで、ブレーキ解放時間Tbを検出可能であるので、ブレーキ解放検出スイッチ82を省略できる。つまり、ブレーキ装置50Bの部材コストを削減できる。
なお、上記各実施の形態では、ブレーキ装置50A,50Bは、かご15の通常運転時に、立ち上がり時間Ta、及びブレーキ解放時間Tbの両方を検出し、かご15の非常停止時に、立ち上がり時間Ta、及びブレーキ解放時間Tbを加味して、かご15の減速度を所定値に制御するものとして説明した。しかし、ブレーキ装置50A,50Bは、かご15の通常運転時に、ブレーキ解放時間Tbのみを検出し、ブレーキ解放時間Tbのみに基づいてブレーキコイル62の電流を調整して、かご15の非常停止時の減速度を所定値に制御するものでもよい。
電磁ブレーキ60のブレーキ性能に及ぼす影響は、経年変化によるばね36の付勢力の変動に起因するものの方が、電磁ブレーキ60の周囲温度の変動に起因するものより大きい場合が多い。従って、ブレーキ装置50A,50Bが、かご15の通常運転時に、ブレーキ解放時間Tbのみを検出し、ブレーキ解放時間Tbのみを加味して、かご15の非常停止時の減速度を所定値に制御するものでも、ブレーキ装置50A,50Bによるかご駆動用電動機10のブレーキ力の制御性能を向上させる効果が十分得られる。
但し、ブレーキ装置50Aのように、かご15の非常停止時に、立ち上がり時間Ta、及びブレーキ解放時間Tbを加味して、電磁ブレーキ60のブレーキ力を制御すれば、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ力の制御性能が一層向上する。つまり、かごの減速度の制御性能が一層向上する。
また、ブレーキシュー65、ばね63、及び電磁石61を一つずつ有する一組の電磁ブレーキ60により、かご駆動用電動機10にブレーキをかけるものとして説明した。しかし、電磁ブレーキ60と同様の構成の電磁ブレーキを、ブレーキシューをブレーキドラム12の周方向にずらして配設し、二組の電磁ブレーキ60により、かご駆動用電動機10にブレーキをかけてもよい。二組の電磁ブレーキ60によって、かご駆動用電動機10にブレーキをかけることで、かご15の減速度の制御性能が一層向上する。
また、ブレーキ情報取得装置80は、通常運転時にかご15の走行が開始される度に、立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間を検出するものとして説明したが、例えば、がご15の走行が所定回行われる度に、立ち上がり時間Ta及びブレーキ解放時間Tbを検出してもよい。
また、各実施の形態では、立ち上がり時間Taは、ブレーキコイル62にチェック電流が給電されてから、チェック電流の大きさが第1閾値αI1に達するまでの時間として検出するものとして説明したが、立ち上がり時間Taの検出は、このものに限定されない。
例えば、かご15の通常運転中、エレベータ制御装置30は、図7に示されるように、かご駆動用電動機10にかかるブレーキ解放時に出力するコイル電流指令値を、チェックパターンを除いたものとして出力してもよい。この場合、ブレーキコイル62にブレーキ解放電流の給電が開始されていから、ブレーキコイル62に流れる電流値が、立ち上がり検出用閾値としての第2閾値βI0に到達した時間を立ち上がり時間としてもよい。但し、前述したように、ブレーキ解放電流は、I0に到達する前に一旦立ち下がるので、この電流の立ち下がりの影響を受けないようにβを設定する。
これに対し、チェック電流をブレーキコイル62に給電して立ち上がり時間を検出する場合、ブレーキ解放電流を流したときに発生する電流の立ち下がりを考慮せずに第1閾値αI1を設定できる。

Claims (5)

  1. かごを昇降させるかご駆動用電動機に同軸に連結されたブレーキドラムに接離可能に設けられたブレーキシュー、前記ブレーキシューを前記ブレーキドラムに押圧付勢し、前記かご駆動用電動機にブレーキをかけるばね、及び前記ばねの付勢力に抗してブレーキシューを前記ブレーキドラムから離反させる電磁力を発生する電磁石を構成するブレーキコイルを有する電磁ブレーキと、
    前記かごの通常運転中、前記かご駆動用電動機へのブレーキ力を解放する時に、大きさI0のブレーキ解放電流が前記ブレーキコイルに流れるように給電して前記ブレーキシューを前記ブレーキドラムから離反させるとともに、前記かごの非常停止時に前記かごの減速度が所定値になるように前記ブレーキコイルの電流を調整して、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御するブレーキ制御装置と、
    を備えるエレベータのブレーキ装置において、
    前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力の解放時に、前記ブレーキコイルにブレーキ解放電流の給電が開始されてから前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力が解放されるまでのブレーキ解放時間を検出するブレーキ情報取得装置を備え、
    前記ブレーキ制御装置は、前記かごの非常停止時に、前記かごの通常運転中に検出した前記ブレーキ解放時間に基づいて、前記かごの非常停止時の前記かごの減速度が所定値になるように前記ブレーキコイルの電流を調整して前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御することを特徴とするエレベータのブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキ情報取得装置は、前記かごの通常運転中、前記ブレーキコイルに前記ブレーキ解放電流の給電が開始されてから、前記ブレーキコイルに流れる電流の大きさが所定の立ち上がり検出用閾値に達するまでの立ち上がり時間を検出し、
    前記ブレーキ制御装置は、前記かごの非常停止時に、前記かごの通常運転中に検出した前記ブレーキ解放時間及び前記立ち上がり時間に基づいて、前記かごの非常停止時の前記かごの減速度が所定値になるように前記ブレーキコイルの電流を調整して前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御することを特徴とする請求項1記載のエレベータのブレーキ装置。
  3. 前記かごの通常運転中、前記ブレーキ制御装置は、前記ブレーキ解放時間の検出に先立って、前記電流値I0より小さく、かつ、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を解除させない電磁力を前記電磁石に発生させる大きさI1のチェック電流が前記ブレーキコイルに流れるように給電した後に、一旦、前記ブレーキコイルへの給電を遮断し、
    前記ブレーキ情報取得装置は、前記ブレーキコイルに前記チェック電流の給電が開始されてから、前記ブレーキコイルに流れる電流の大きさが前記電流値I1より小さな立ち上がり検出用閾値に達するまでの電流立ちあがり時間を検出し、前記ブレーキ制御装置は、前記かごの非常停止時に、前記かごの通常運転中に検出した前記ブレーキ解放時間及び前記立ち上がり時間に基づいて、前記かごの非常停止時の前記かごの減速度が所定値になるように前記ブレーキコイルの電流を調整して前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力を制御することを特徴とする請求項1記載のエレベータのブレーキ装置。
  4. 前記ブレーキ情報取得装置は、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力が解放された状態を検出するブレーキ解放検出スイッチと、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力の解放時、前記ブレーキ解放検出スイッチの出力に基づいて、前記ブレーキコイルに前記ブレーキ解放電流の給電が開始されてから、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力が解放されるまでの時間を前記ブレーキ解放時間として検出するブレーキ情報演算装置と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエレベータのブレーキ装置。
  5. 前記ブレーキ情報取得装置は、前記ブレーキコイルに流れる電流の値を検出する電流検出手段と、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力の解放時、前記電流検出手段の出力に基づいて、前記ブレーキコイルに前記ブレーキ解放電流の給電が開始されてから、前記かご駆動用電動機にかかるブレーキ力の解放によって前記ブレーキコイルに発生する逆起電力に応じた前記ブレーキコイルの電流値の変化を検出するまでの時間を前記ブレーキ解放時間として検出するブレーキ情報演算装置と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエレベータのブレーキ装置。
JP2011500413A 2009-02-20 2009-02-20 エレベータのブレーキ装置 Active JP5474040B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2009/053035 WO2010095243A1 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 エレベータのブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010095243A1 true JPWO2010095243A1 (ja) 2012-08-16
JP5474040B2 JP5474040B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=42633544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011500413A Active JP5474040B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 エレベータのブレーキ装置

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP2399858B1 (ja)
JP (1) JP5474040B2 (ja)
KR (1) KR101288722B1 (ja)
CN (1) CN102325712B (ja)
WO (1) WO2010095243A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5676310B2 (ja) * 2011-03-01 2015-02-25 東芝エレベータ株式会社 エレベータ制御装置
JPWO2012140945A1 (ja) * 2011-04-15 2014-07-28 三菱電機株式会社 エレベータ用ブレーキ装置およびエレベータのブレーキ制動方法
EP2814769B1 (de) 2012-02-17 2015-12-30 Inventio AG Bremssystem mit variabler reibung
BR112017010784B1 (pt) 2014-11-24 2022-11-29 Otis Elevator Company Sistema de frenagem para um elevador, método para engatar um freio eletromagnético a um sistema de elevador, e, sistema de elevador
EP3153448A1 (en) * 2015-10-08 2017-04-12 Kone Corporation Arrangement and method for controlling a machinery brake in an elevator
JP6227612B2 (ja) * 2015-10-14 2017-11-08 ファナック株式会社 モータブレーキの寿命予測機能を備えたモータ駆動装置
WO2017093050A1 (de) 2015-12-02 2017-06-08 Inventio Ag Verfahren zur ansteuerung einer bremseinrichtung einer aufzugsanlage
JP6449806B2 (ja) * 2016-03-30 2019-01-09 株式会社日立製作所 エレベータ装置及びその動作制御方法
JP6851229B2 (ja) * 2017-03-10 2021-03-31 シャープ株式会社 ブレーキ制御装置、走行車両、およびブレーキ駆動方法
CN106966248B (zh) * 2017-04-25 2022-09-02 快意电梯股份有限公司 轿厢意外移动保护装置和方法
JP2019119530A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 株式会社日立ビルシステム エレベーター、ブレーキ装置及びブレーキ異常検出方法
WO2020003356A1 (ja) * 2018-06-25 2020-01-02 三菱電機株式会社 エレベーターの制御システム
US11415191B2 (en) * 2019-10-04 2022-08-16 Otis Elevator Company System and method configured to identify conditions indicative of electromagnetic brake temperature
KR102328309B1 (ko) 2019-10-28 2021-11-17 이승범 엘리베이터
CN115210161A (zh) * 2020-03-19 2022-10-18 三菱电机株式会社 电梯的控制装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3061500B2 (ja) * 1993-02-16 2000-07-10 株式会社日立ビルシステム エレベータの電磁ブレーキ動作状態検出装置
JPH07157211A (ja) 1993-12-03 1995-06-20 Mitsubishi Electric Corp エレベーターのブレーキ装置
JPH07206288A (ja) * 1994-01-14 1995-08-08 Toshiba Corp エレベーター
JPH0840658A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Hitachi Ltd エレベータの非常制動制御方法及び装置
JP3639080B2 (ja) * 1997-03-18 2005-04-13 株式会社日立ビルシステム エレベータのブレーキ特性評価装置
JPH1160099A (ja) * 1997-08-28 1999-03-02 Hitachi Building Syst Co Ltd マグネットブレーキの異常診断装置
JP2001278554A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの電磁ブレーキ制御装置
JP2002246229A (ja) * 2001-02-19 2002-08-30 Max Co Ltd ソレノイド駆動回路
JP4102362B2 (ja) * 2002-09-27 2008-06-18 三菱電機株式会社 エレベータのブレーキ制御装置
CN101132980A (zh) * 2006-03-14 2008-02-27 三菱电机株式会社 电磁制动器控制装置
JP5079288B2 (ja) * 2006-09-13 2012-11-21 三菱電機株式会社 エレベータ装置
JP4685803B2 (ja) 2007-01-10 2011-05-18 株式会社日立製作所 エレベーターブレーキ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2399858A1 (en) 2011-12-28
WO2010095243A1 (ja) 2010-08-26
KR20110123767A (ko) 2011-11-15
KR101288722B1 (ko) 2013-07-22
EP2399858B1 (en) 2019-04-10
CN102325712A (zh) 2012-01-18
JP5474040B2 (ja) 2014-04-16
CN102325712B (zh) 2014-11-05
EP2399858A4 (en) 2016-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5474040B2 (ja) エレベータのブレーキ装置
JP5053075B2 (ja) エレベータ装置
US9469504B2 (en) Braking method and control for passenger transportation system
JP5138361B2 (ja) エレベータ装置
JP5053074B2 (ja) エレベータ装置
JP4955556B2 (ja) エレベータ装置
JP5543454B2 (ja) エレベータの非常モード運転方法
JP4975103B2 (ja) エレベータ装置
JP4980058B2 (ja) エレベータ装置
CN108698790B (zh) 电梯以及救援运转控制方法
JP2013540088A (ja) ブレーキ装置
JP5079288B2 (ja) エレベータ装置
JPWO2008068839A1 (ja) エレベータ装置
JP6581551B2 (ja) エレベーターシステム
JP2001278572A (ja) エレベータの非常停止装置
JP2005126183A (ja) エレベータのブレーキ制御装置
JP2006008333A (ja) エレベータ装置
JP4810537B2 (ja) エレベータの制動システム
JPWO2011161850A1 (ja) 乗客コンベアの制御装置
JP6912006B2 (ja) エレベーターの制御システム
JP2002060147A (ja) エレベーターの制御装置
KR102027882B1 (ko) 에스컬레이터 제동 제어시스템
KR100901229B1 (ko) 엘리베이터 장치
JP6303757B2 (ja) エレベータ用電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5474040

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250