JPWO2010092671A1 - 金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、半導体製造工程で発生する金属水素化物含有排ガスの除害処理において、高い処理能力を示し、かつ、金属が還元される温度を高くし暴走反応を起こり難くする金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法を提供することを目的とする。固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸またはアミン類を添加することにより、高濃度の金属水素化物含有排ガスに対して優れた除害処理能力を有し、しかも従来の金属酸化物系処理剤よりも水素中での金属還元温度が高くなり暴走反応を起こり難くする還元安定性をも実現できる。

Description

本発明は金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法に関し、詳しくは、半導体製造工場、もしくは液晶製造工場などで発生する金属水素化物含有排ガスの除害剤および除害方法に関する。
半導体製造工場では、その製造中に各種金属水素化物ガス、ハロゲン化物ガス類が使用されている。これらのガスは可燃性及び/又は有害性であることから、これらを含有する排ガスを環境保全上、大気中にそのまま放出することはできず、その危険性、有害性をなくするための処理が必要である。
排ガス処理には湿式法と乾式法があり、前者は薬液で排ガスを洗浄処理する方法である。一方、後者は、粒状固体処理剤の充填塔に排ガスを流通させ、除害対象ガスと処理剤との化学的作用、即ち、吸着及び/又は化学反応により、危険性、有害性ガスを分離、除害する方法であり、金属水素化物含有排ガス或いはハロゲン化物ガス含有排ガスの処理で多く行われている。
金属水素化物含有排ガス処理剤には多くの特許が見られ、例えば、金属水酸化物からなる処理剤は、特開平07−136451号公報(特許文献1)および特開平06−319945号公報(特許文献2)、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩および固体金属塩基性炭酸塩のいずれかからなる処理剤については特開平08−192024号公報(特許文献3)、特開昭62−152515号公報(特許文献4)、塩基性金属炭酸塩からなる処理剤については特許第2604991号公報(特許文献5)等に示されている。
しかしながら、金属水酸化物、金属炭酸塩あるいは金属塩基性炭酸塩からなる処理剤は、単独でも優れた除害能力を有するが、上記排ガスの処理に伴う化学反応はいずれも発熱性である。従って、従来技術では金属化合物類による排ガス処理は温度上昇が必然的であり、高濃度の金属水素化物を含有する排ガス処理や大量の排ガス処理を行う場合は、大幅な温度上昇を生じる可能性がある。そのために、処理剤は高性能であるだけではなく、低発熱性であることが要求される。更に半導体製造工程で金属水素化物ガスを使用する際、水素雰囲気中で使う場合に、処理剤が被処理ガス中の水素と反応する、すなわち金属の還元による非常に高温の発熱反応、いわゆる暴走反応が起こりやすくなる。そのために処理剤の金属が還元される温度をいかに高くするかが安全面で非常に重要であり、望ましい技術である。
特開平07−136451号公報 特開平06−319945号公報 特開平08−192024号公報 特開昭62−152515号公報 特許第2604991号公報
本発明は、半導体製造工程で発生する金属水素化物含有排ガスの除害処理において、高い処理能力を示し、かつ、金属が還元される温度を高くし暴走反応を起こり難くする金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を続けた結果、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸またはアミン類を添加することにより、高濃度の金属水素化物含有排ガスに対して優れた除害処理能力を有し、しかも従来の金属酸化物系処理剤よりも水素中での金属還元温度が高くなり暴走反応を起こり難くすることを見出した。この知見に基づき、更に詳細に検討することによって本発明を完成した。
すなわち、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸またはアミン類を添加することを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
また、添加する酸は、硝酸、硫酸、クエン酸、酢酸から選択されるいずれか一つであることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
更に、添加するアミン類は、1級、2級または3級アミンから選択されるいずれか一つであることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
金属化合物に対して0.1〜20重量%の酸又はアミン類を添加することを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
また、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物の金属成分が、銅、マンガン、鉄、シリカから選択される1種または2種以上の成分であることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
更に、金属化合物に酸またはアミン類を添加後成型されることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤である。
また、金属水素化物含有排ガスを請求項1乃至5のいずれか一項に記載の処理剤と接触させることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害方法である。
本発明の固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸又はアミン類を添加して製造した処理剤は、高濃度の金属水素化物含有排ガスに対して優れた除害処理能力を有し、しかも従来の金属酸化物系処理剤よりも水素中での金属還元温度が高くなり暴走反応を起こり難くすることができ、また、冷却設備等あるいは監視装置等特別な装置を用いることなく操作上の安全面においても優れている。
以下に本発明を詳述する。
本発明は、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸又はアミン類を添加して製造した処理剤に関する発明である。より具体的には、固体塩基性炭酸銅、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物のドライベースで0.1〜20重量%の酸又はアミン類を添加し金属化合物類の金属の水素による還元が始まる温度を高くし暴走反応を起こり難くすることを特徴とする。より好適には上記金属化合物のドライベースで4〜10重量%の酸又はアミン類を添加することができる。
ここで処理剤の主体をなす金属化合物の金属としては、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物で安定に存在し得るものであればどのような金属でも使用することができるが、通常容易に入手できしかも安価な銅、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、クロム等が有利に用いられる。
更に、本発明の金属化合物類は市販の炭酸塩、酸化物、水酸化物、或いは塩基性炭酸塩をそのまま使用することができ、また金属化合物類の前駆体としての金属塩類を水溶液となした後、添加成分化合物類、たとえばアルカリ化合物類水溶液との中和反応によって製造することもできる。この添加成分化合物類、特にアルカリ化合物類としてはナトリウム、カリウムの水酸化物、炭酸塩等を使用するのが好ましい。中和反応によって得られた沈澱物は水洗した後、濾過、乾燥され原料として使用することもできる。
ここで、金属化合物類は市販のもの、沈澱法によるもの共に単一化合物での使用のみならず、混合物となして使用してもよい。沈殿法による化合物類の場合、混合物としての使用においては化合物を単独で沈澱させたものを混合してもよいが、共沈法によって複数成分を含む沈澱物を得ることによる方が好ましい。
添加成分化合物類に金属化合物類を担持する場合において、金属化合物類前駆体は、市販品を使用する場合は粉状物、その成型物、或いは成型後破砕した顆粒が使用され、沈澱法によって製造した金属化合物類前駆体の場合も同様に粉状物、その成型物、若しくは成型後の破砕物が使用される。あるいは、沈澱法によって製造した金属化合物類前駆体としての金属塩類水溶液に添加成分化合物類を予め溶解させておき、酸またはアミン類を加えることができる。これらを以下にまとめて表1に示すと次のようになる。
Figure 2010092671
なお、金属化合物類による金属水素化物含有排ガスの処理は、開始直後の吸着作用及び/又は化学反応から、時間が経過して処理剤温度が上昇した時点より支配的になる化学反応へと移行し、それ以降は反応中心の定常的除害過程が大部分の金属成分が消費されるまで継続すると考えられる。この定常状態での反応は見方を変えれば金属化合物類の金属水素化物による還元であり、水素による金属化合物類の還元の場合と同様に水酸化物の方が酸化物よりも発熱性は小さく、また塩基性炭酸塩の場合も同様であることが推定される。従って、金属成分の水素による還元が起こる可能性がある還元性排ガス処理においては、有効金属成分としては発熱性が小さい金属水酸化物、金属炭酸塩、塩基性金属炭酸塩、若しくはこれらの混合物であることがより好ましい。
添加する酸の種類は硝酸、硫酸、クエン酸、酢酸等の酸から適宜選択される。
添加するアミン類の種類は1級、2級または3級アミンから選択され、好適には、重炭安、尿素から選択される。
また、酸またはアミン類の添加量は金属化合物類に対して0.1〜20重量%であり、より好適には、2〜10重量%である。
本発明の除害剤は、先ず酸の添加は混練法で加えられる場合は、粉末状の金属化合物類と添加成分化合物類の混練中または終了後に添加され、更に押出し、或いは打錠によって成型物とされる。その後、成型物を更に乾燥または焼成することによって最終的に除害剤を製造する。なお、成型された除害剤のサイズは主に0.1mm〜15mmであることが好ましい。また、成型後に乾燥あるいは焼成する際の温度は、50℃〜300℃であることが好ましい。
また、本発明の除害剤には使用に耐え得る機械的強度を確保するために、必要に応じてシリカ、アルミナ、マグネシア、若しくはその他の強度改善に有効な無機バインダー類を加えることができる。
なお、排ガスの処理方法は、充填塔に詰められた処理剤に処理対象ガスを流通することによるため、成型処理は圧力損失を低減するために必須で、必要に応じてこれら成型物は破砕処理され、顆粒状となして使用してもよい。
アミン類の添加も基本的に上述の酸の添加と同様な方法であるがアンモニア除害施設が必要である。
本発明の除害剤の還元安定性は、理学社製(THERMO PLUS、TG8120)の熱重量及び示差走査熱量測定装置(Thermo gravimetric and differential scanning calorimeter(TG−DTA))を使い水素雰囲気中で処理剤の発熱温度を測ることにより実施することができる。測定装置、測定条件、測定操作法は次の通りである。
(水素雰囲気中での測定条件)
測定温度範囲:20℃〜300℃
増温速度:10℃/分
水素:30ml/分
圧力:常圧
処理剤量:5〜15mg
本発明の除害剤における還元安定性の測定結果は表2に示す。
更に本発明は、固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸またはアミン類を添加する除害剤に金属水素化物を含む排ガスを接触させることによる金属水素化物を含む排ガスの除害方法に関するものである。より詳しくは、金属塩基性炭酸塩、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に0.1〜20重量%の酸又はアミン類を添加成型し、還元安定性を向上させた金属水素化物を含む排ガスの除害方法に関するものである。
実際の使用に当たり、本発明の金属塩基性炭酸塩、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸又はアミン類を添加したことによって得られた除害剤は、流通式の充填塔に詰められ固定床として使用される。次いで金属水素化物を含有する排ガスはこの充填塔内に流され、除害剤と接触させることによって金属水素化物ガスは除害される。本発明の除害剤によって除害できる金属水素化物ガスとしては、シラン、アルシン、ホスフィン、ジシラン、ジボラン、セレン化水素、ゲルマン、ジクロルシラン等がある。また、本発明の除害方法が適用される金属水素化物ガス類の濃度およびガスの流速に制限はないが、一般に濃度が高い程流速を小さくすることが望ましい。
また、金属水素化物ガスと除害剤との接触温度は100℃以下が好ましいが、通常は常温ないし室温でよく、特に加熱や冷却をする必要はない。また、金属水素化物ガスの圧力についても、常圧、減圧、加圧のいずれでもよい。
本発明においては、具体的には、本発明で得られた除害剤をステンレス製流通式反応装置に充填し、金属水素化物ガスとして、シラン、ホスフィン、ゲルマンを含有する還元性ガスを反応器に流通させ、除害剤層の温度測定を行いつつ、出口ガス中の金属水素化物ガス漏洩量をブレークモニター(日本バイオニクス社製)によって測定、監視することによって、常温における金属水素化物含有ガスの除害性能測定試験を行った。
その結果、従来の酸化物系処理剤の場合は試験開始後、暴走反応による処理剤層の温度上昇が著しかったが、本発明の除害剤においては充填層の温度上昇があったものの激しい発熱は起こらなかった。更に、その性能に関しては、酸又はアミン類添加による金属水素化物の処理性能に悪い影響は与えず、処理性能は維持して還元安定性が向上することを確認して本発明を完成した。
以下、本発明の内容を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明処理剤の性能評価は窒素ガス中に含まれる金属水素化物ガスの除害性能を測定することによって行った。測定は常圧流通式の反応装置によって行い、その測定装置、測定条件、測定操作法は次の通りである。
(金属水素化物ガスの除害性能測定装置、及び測定条件)
除害性能測定装置:常圧流通式反応装置
反応管のサイズ :内径28mm、長さ700mm
測定条件
使用処理剤量:60cc(充填高さ100mm)
GHSV :300hr−1
圧力 :常圧
反応温度 :常温
反応ガス組成:SiH(シラン)、又はPH(ホスフィン)、
バランス
(金属水素化物ガスの除害性能測定操作方法及び除害性能計算法)
除害剤60ccを充填高が100mmになるように反応管内に詰めて測定装置に設置し、次いで窒素(純度99.99%)で希釈した金属水素化物ガスを除害剤充填層に流通させた。ガス流通開始後、除害剤層の温度測定を行いつつ、反応管出口ガス中への金属水素化物ガス漏洩をブレークモニター(日本バイオニクス製)で測定、監視し、その出口濃度が5ppmに達するまでに流入したシラン、ホスフィン、ゲルマンの積算量を求め、その量を処理剤1kg当りに換算した。具体的には測定結果から次の式によって金属水素化物ガスの除害性能は計算された。
(処理剤の金属水素化物ガス除害性能計算法)
除害性能(L/kg)=A×(B/100)×(C/E)
ここで、A:測定ガス流量(L/min.)
B:金属水素化物ガス濃度(容積%)
C:金属水素化物ガスの出口濃度が所定の濃度に達するまでの累積ガス流通時間(min.)
E:処理剤充填量(kg)
[実施例1]
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダーの中で酢酸を市販塩基性炭酸銅に対して2重量%酢酸と適量の純水と充分混合した後、直径1.5mmまたは3mmのサイズに押出し成型し、100℃で乾燥した。次いで100℃で乾燥したものを除害剤とした。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
[実施例2]
実施例1において、酢酸を4重量%にした他は実施例1と全て同様にして除害剤を製造した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
[実施例3]
実施例1において、酢酸を8重量%にした他は実施例1と全て同様にして除害剤を製造した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
[実施例4]
実施例1において、金属化合物として市販の塩基性炭酸銅に代え、酸化銅−酸化マンガンを使用し、直径と長さが4.5mmのサイズに打錠成型し、170℃または320℃で乾燥・焼成して実施例4、5の処理剤を調製した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
[実施例5]
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダーの中で尿素を市販塩基性炭酸銅に対して4重量%尿素と適量の純水と充分混合した後、直径1.5mmまたは3mmのサイズに押出し成型し、110℃で乾燥した。次いで110℃で乾燥したものを除害剤とした。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
[実施例6]
実施例5において、尿素を10重量%にした他は実施例5と全て同様にして除害剤を製造した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
比較例1
実施例1において、除害剤の調製において、塩基性炭酸銅の押出し成型段階に留め、酢酸又は尿素の添加を行わない、すなわち酸又はアミン類を含有しない比較例1として、除害剤を調製した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
比較例2
比較例1において、塩基性炭酸銅に代えて水酸化銅を使用した以外は比較例1と全く同様にして比較例2の除害剤を調製した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
比較例3
比較例1において、塩基性炭酸銅に代えて酸化銅と酸化マンガンを使用した以外は比較例1と全く同様にして比較例3の除害剤を調製した。得られた除害剤の金属水素化物の水素中での還元安定性(TG−DTA)結果および除害性能結果を表2に示した。
Figure 2010092671
表2の結果より、実施例における金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、塩基性金属炭酸塩系化合物に酸又はアミン類を添加することによって、少なくとも10℃、高くて90℃以上金属の還元が始まる温度を高めることができた。一方、金属化合物に酸またはアミンを添加していない比較例1〜3は実施例に比較して還元が始まる温度が高くならず、水素中での金属の還元安定性が低かった。特に、金属化合物の中でも塩基性炭酸銅においては、酸又はアミン類添加の有無に顕著な結果の差があった。
本発明によれば、半導体製造工程で発生する金属水素化物含有ガスを除害する際に、従来の除害剤を使用すると、除害剤と被処理ガス中の水素とが反応する金属の還元反応によって生じていた暴走反応を、本発明の除害剤を使用することで金属の還元開始温度を高めることができるため、暴走反応を抑制することが可能となる。また、金属化合物に酸またはアミン類を添加することで除害剤の性能に対して影響を与えることがないため、除害性能を維持したまま暴走反応をも抑制することができる。従って本発明の除害剤は暴走反応を防止するための特別な装置あるいは制御手段を講じることもなく、簡便で安全なガスの除害が達成できるため、工業的利用に非常に価値が高い。

Claims (7)

  1. 固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物に酸またはアミン類を添加することを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  2. 添加する酸は、硝酸、硫酸、クエン酸、酢酸から選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項1記載の金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  3. 添加するアミン類は、1級、2級または3級アミンから選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項1記載の金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  4. 金属化合物に対して0.1〜20重量%の酸又はアミン類を添加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  5. 固体金属塩基性炭酸塩、固体金属酸化物、固体金属水酸化物、固体金属炭酸塩の少なくとも一種の金属化合物の金属成分が、銅、マンガン、鉄、シリカから選択される1種または2種以上の成分であることを特徴とする請求項1記載の金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  6. 金属化合物に酸またはアミン類を添加後成型されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の金属水素化物含有排ガスの除害剤。
  7. 金属水素化物含有排ガスを請求項1乃至6のいずれか一項に記載の処理剤と接触させることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害方法。
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