JPWO2010073562A1 - 映像処理装置及び映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる映像処理装置及び映像表示装置を提供する。映像処理装置は、入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部(2)と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部(3)と、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1のサブフィールド再生成部(4)と、入力画像における第1の画像と第2の画像との隣接領域を検出する隣接領域検出部(41)とを備え、第1のサブフィールド再生成部(4)は、隣接領域を越えて発光データを収集しない。

Description

本発明は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置及び該装置を用いた映像表示装置に関するものである。
プラズマディスプレイ装置は、薄型化及び大画面化が可能であるという利点を有し、このようなプラズマディスプレイ装置に用いられるAC型プラズマディスプレイパネルとしては、走査電極及び維持電極を複数配列して形成したガラス基板からなる前面板と、データ電極を複数配列した背面板とを、走査電極及び維持電極とデータ電極とが直交するように組み合わせてマトリックス状に放電セルを形成し、任意の放電セルを選択してプラズマ発光させることにより、映像が表示される。
上記のように映像を表示させる際、1つのフィールドを輝度の重みの異なる複数の画面(以下、これらをサブフィールド(SF)と呼ぶ)に時間方向に分割し、各サブフィールドにおける放電セルの発光又は非発光を制御することにより、1フィールドの画像すなわち1フレーム画像を表示する。
上記のサブフィールド分割を用いた映像表示装置では、動画像を表示するときに、動画擬似輪郭と呼ばれる階調の乱れや動画ボヤケが発生し、表示品位を損ねるという問題がある。この動画擬似輪郭の発生を低減するために、例えば、特許文献1には、動画像に含まれる複数のフィールドのうち一のフィールドの画素を始点とし他の一のフィールドの画素を終点とする動きベクトルを検出するとともに、動画像をサブフィールドの発光データに変換し、動きベクトルを用いた処理によりサブフィールドの発光データを再構成する画像表示装置が開示されている。
この従来の画像表示装置では、動きベクトルのうち他の一のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、これに所定の関数を乗じて位置ベクトルを算出し、再構成対象画素の一のサブフィールドの発光データを位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを用いて再構成することにより、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制している。
上記のように、従来の画像表示装置では、動画像を各サブフィールドの発光データに変換し、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置しており、この各サブフィールドの発光データの再配置方法について、以下に具体的に説明する。
図21は、表示画面の遷移状態の一例を示す模式図であり、図22は、図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図であり、図23は、図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。
図21に示すように、連続するフレーム画像として、N−2フレーム画像D1、N−1フレーム画像D2、Nフレーム画像D3が順に表示され、背景として全画面黒(例えば、輝度レベル0)状態が表示されるとともに、前景として白丸(例えば、輝度レベル255)の移動体OJが表示画面の左から右へ移動する場合を例に考える。
まず、上記の従来の画像表示装置は、動画像を各サブフィールドの発光データに変換し、図22に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの発光データが以下のように作成される。
ここで、N−2フレーム画像D1を表示する場合、1フィールドが5個のサブフィールドSF1〜SF5から構成されるとすると、まず、N−2フレームにおいて、移動体OJに対応する画素P−10のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態(図中のハッチングされたサブフィールド)になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態(図示省略)になる。次に、N−1フレームにおいて、移動体OJが5画素分だけ水平に移動した場合、移動体OJに対応する画素P−5のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態になる。次に、Nフレームにおいて、移動体OJがさらに5画素分だけ水平に移動した場合、移動体OJに対応する画素P−0のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態になる。
次に、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図23に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、N−2フレームとN−1フレームとから動きベクトルV1として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、N−1フレームにおいて、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データ(発光状態)は、4画素分だけ左方向へ移動され、画素P−9の第1サブフィールドSF1の発光データが非発光状態から発光状態(図中のハッチングされたサブフィールド)に変更され、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データが発光状態から非発光状態(図中の破線白抜きのサブフィールド)に変更される。
また、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データ(発光状態)は、3画素分だけ左方向へ移動され、画素P−8の第2サブフィールドSF2の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。
また、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データ(発光状態)は、2画素分だけ左方向へ移動され、画素P−7の第3サブフィールドSF3の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。
また、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データ(発光状態)は、1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−6の第4サブフィールドSF4の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。また、画素P−5の第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。
同様に、N−1フレームとNフレームとから動きベクトルV2として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、画素P−0の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ(発光状態)が4〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−2の第3サブフィールドSF3の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−1の第4サブフィールドSF4の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−0の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データが発光状態から非発光状態に変更され、第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、N−2フレームからNフレームへ遷移する表示画像を視聴者が見た場合、視線方向が矢印AR方向に沿ってスムーズに移動することとなり、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制することができる。
しかしながら、従来のサブフィールドの再配置処理でサブフィールドの発光位置を補正すると、動きベクトルに基づいて空間的に前方に位置する画素のサブフィールドが当該画素よりも後方の画素に分配されるので、本来であれば分配されないはずの画素からサブフィールドが分配される場合があった。この従来のサブフィールドの再配置処理の問題点について、以下に具体的に説明する。
図24は、前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図25は、図24に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図26は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図27は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
図24に示す表示画面D4では、前景画像である木T1の背後を背景画像である車C1が通過している。木T1は静止しており、車C1は右方向へ移動している。このとき、前景画像と背景画像との境界部分K1は、図25に示される。図25において、画素P−0〜P−8が、木T1を構成する画素であり、画素P−9〜P−17が、車C1を構成する画素である。なお、図25では、同じ画素に属するサブフィールドを同じハッチングで表している。Nフレームにおける車C1は、N−1フレームから6画素分移動している。したがって、N−1フレームの画素P−15における発光データは、Nフレームの画素P−9に移動している。
ここで、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図26に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−8〜P−4の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが5〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−8〜P−4の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データ、画素P−10の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ、画素P−11の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データ、画素P−12の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2の発光データ、及び画素P−13の第1サブフィールドSF1の発光データは、木T1を構成する画素に対応するサブフィールドの発光データとなる。
つまり、図26の三角形で示す領域R1内のサブフィールドは、木T1のサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。本来、画素P−9〜P−13は、車C1に属しているので、木T1に属する画素P−8〜P−4の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが再配置されると、図27に示すように、車C1と木T1との境界部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
また、前景画像と背景画像とが重なった領域において、従来のサブフィールドの再配置処理でサブフィールドの発光位置を補正すると、前景画像を構成するサブフィールドの発光データと、背景画像を構成するサブフィールドの発光データとのうちのいずれの発光データを配置すべきかがわからないという問題が発生する。この従来のサブフィールドの再配置処理の問題点について、以下に具体的に説明する。
図28は、背景画像の前を前景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図29は、図28に示す前景画像と背景画像との重複部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図30は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図31は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との重複部分を示す図である。
図28に示す表示画面D5では、背景画像である木T2の前を前景画像であるボールB1が通過している。木T2は静止しており、ボールB1は右方向へ移動している。このとき、前景画像と背景画像との重複部分は、図29に示される。図29において、NフレームにおけるボールB1は、N−1フレームから7画素分移動している。したがって、N−1フレームの画素P−14〜P−16における発光データは、Nフレームの画素P−7〜P−9に移動している。なお、図29では、同じ画素に属するサブフィールドを同じハッチングで表している。
ここで、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図30に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−7〜P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが5〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−7〜P−9の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
このとき、画素P−7〜P−9は、動きベクトルの値が0ではないため、画素P−7の第6サブフィールドSF6、画素P−8の第5〜第6サブフィールドSF5〜SF6、及び画素P−9の第4〜第6サブフィールドSF4〜SF6は、それぞれ前景画像に対応する発光データが再配置される。しかしながら、画素P−10〜P−14は、動きベクトルの値が0であるため、画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3、画素P−13の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2、及び画素P−14の第1サブフィールドSF1は、それぞれ背景画像に対応する発光データが再配置されるか、前景画像に対応する発光データが再配置されるかがわからない。
図30の四角形で示す領域R2内のサブフィールドは、背景画像に対応する発光データが再配置された場合を示している。このように、前景画像と背景画像との重なり部分において、背景画像に対応する発光データが再配置された場合、図30に示すように、ボールB1の輝度が低下し、ボールB1と木T2との重複部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
特開2008−209671号公報
本発明の目的は、動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる映像処理装置及び映像表示装置を提供することである。
本発明の一局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、前記境界検出部によって検出された前記隣接領域を越えて、前記発光データを収集しない。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、検出された隣接領域を越えて、発光データが収集されない。
本発明によれば、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明の一実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態におけるサブフィールドの再配置処理について説明するための模式図である。 境界検出を行わない場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。 境界検出を行った場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。 本実施の形態において図25に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 本実施の形態において図29に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 再配置処理前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 前景画像と背景画像との境界を越えて発光データを収集しない再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 第2のサブフィールド再生成部による再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図12に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 互いに対向する方向へ移動する第1の画像と第2の画像とが画面中央付近で互いの背後に入り込む様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図16に示す第1の画像と第2の画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。 表示画面の遷移状態の一例を示す模式図である。 図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。 図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。 前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図24に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 背景画像の前を前景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図28に示す前景画像と背景画像との重複部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との重複部分を示す図である。
以下、本発明に係る映像表示装置について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、映像表示装置の一例としてプラズマディスプレイ装置を例に説明するが、本発明が適用される映像表示装置はこの例に特に限定されず、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うものであれば、他の映像表示装置にも同様に適用可能である。
また、本明細書において、「サブフィールド」との記載は「サブフィールド期間」という意味も含み、「サブフィールドの発光」との記載は「サブフィールド期間における画素の発光」という意味も含むものとする。また、サブフィールドの発光期間は、視聴者が視認可能なように維持放電により発光している維持期間を意味し、視聴者が視認可能な発光を行っていない初期化期間及び書き込み期間等を含まず、サブフィールドの直前の非発光期間は、視聴者が視認可能な発光を行っていない期間を意味し、視聴者が視認可能な発光を行っていない初期化期間、書き込み期間及び維持期間等を含む。
図1は、本発明の一実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。図1に示す映像表示装置は、入力部1、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5及び画像表示部6を備える。また、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4及び第2のサブフィールド再生成部5により、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置が構成されている。
入力部1は、例えば、TV放送用のチューナー、画像入力端子、ネットワーク接続端子などを備え、入力部1に動画像データが入力される。入力部1は、入力された動画像データに公知の変換処理等を行い、変換処理後のフレーム画像データをサブフィールド変換部2及び動きベクトル検出部3へ出力する。
サブフィールド変換部2は、1フレーム画像データすなわち1フィールドの画像データを各サブフィールドの発光データに順次変換し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
ここで、サブフィールドを用いて階調を表現する映像表示装置の階調表現方法について説明する。1つのフィールドをK個のサブフィールドから構成し、各サブフィールドに輝度に対応する所定の重み付けを行い、この重み付けに応じて各サブフィールドの輝度が変化するように発光期間を設定する。例えば、7個のサブフィールドを用い、2のK乗の重み付けを行った場合、第1〜第7サブフィールドの重みはそれぞれ、1、2、4、8、16、32、64となり、各サブフィールドの発光状態又は非発光状態を組み合わせることにより、0〜127階調の範囲で映像を表現することができる。なお、サブフィールドの分割数及び重み付けは、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
動きベクトル検出部3には、時間的に連続する2つのフレーム画像データ、例えば、フレームN−1の画像データ及びフレームNの画像データが入力され、動きベクトル検出部3は、これらのフレーム間の動き量を検出することによりフレームNの画素毎の動きベクトルを検出し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。この動きベクトル検出方法としては、公知の動きベクトル検出方法が用いられ、例えば、ブロック毎のマッチング処理による検出方法が用いられる。
第1のサブフィールド再生成部4は、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データをフレームNの画素毎に空間的に再配置し、フレームNの画素毎に各サブフィールドの再配置発光データを生成する。なお、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルの方向によって特定される平面内において、2次元的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。また、第1のサブフィールド再生成部4は、隣接領域検出部41、重なり検出部42及び奥行き情報作成部43を含む。
隣接領域検出部41は、サブフィールド変換部2から出力されたフレーム画像データにおける前景画像と背景画像との隣接領域を検出することにより、前景画像と背景画像との境界を検出する。隣接領域検出部41は、注目画素のベクトル値と、発光データの収集先の画素のベクトル値とに基づいて隣接領域を検出する。なお、隣接領域とは、第1の画像と第2の画像とが接している画素及びその周辺数画素を含む領域をいう。また、さらに、隣接領域は、空間的に隣接する画素であり、隣接する画素間の動きベクトルが所定の値以上の差を有する領域と定義することも可能である。
なお、本実施の形態では、隣接領域検出部41は、前景画像と背景画像との隣接領域を検出しているが、本発明は特にこれに限定されず、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出してもよい。
重なり検出部42は、前景画像と背景画像との重なりを検出する。奥行き情報作成部43は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する。奥行き情報作成部43は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、奥行き情報を作成する。また、奥行き情報作成部43は、前景画像が文字を表す文字情報であるか否かを判断する。
第2のサブフィールド再生成部5は、フレームNの各画素のサブフィールドの配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素の対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。なお、第2のサブフィールド再生成部5は、動きベクトルの方向によって特定される平面内において、2次元的に後方に移動した位置にある画素の対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
ここで、本実施の形態の第1のサブフィールド再生成部4におけるサブフィールドの再配置処理について説明する。本実施の形態では、近傍の動きベクトルは変化しないと仮定して、ある画素の空間的に前方にある画素のサブフィールドの発光データが収集される。
図2は、本実施の形態におけるサブフィールドの再配置処理について説明するための模式図である。第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図2に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、N−1フレームとNフレームとから動きベクトルV1として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、Nフレームにおいて、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データは、4画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−1の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データは、3画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データは、2画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データは、1画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−4の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、画素P−5の第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。なお、本実施の形態において、発光データは、発光状態及び非発光状態のいずれかを表している。
上記のサブフィールドの再配置処理により、N−1フレームからNフレームへ遷移する表示画像を視聴者が見た場合、視線方向が矢印BR方向に沿ってスムーズに移動することとなり、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制することができる。
このように、本実施の形態では、図23に示す再配置方法と異なり、第1のサブフィールド再生成部4は、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
このとき、図26に示すように、移動している背景画像と静止している前景画像との境界において、領域R1内のサブフィールドは、前景画像のサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。そこで、第1のサブフィールド再生成部4は、隣接領域検出部41によって検出された隣接領域を越えて、発光データを収集しない。そして、第1のサブフィールド再生成部4は、発光データを収集しなかったサブフィールドについて、隣接領域よりも内側であり、かつ隣接領域の画素のサブフィールドの発光データを収集する。
また、図30に示すように、移動している前景画像と静止している背景画像との重なり部分において、領域R2内のサブフィールドは、前景画像のサブフィールドの発光データと、背景画像のサブフィールドの発光データとのうちのいずれの発光データを再配置すべきかがわからず、背景画像のサブフィールドの発光データが再配置された場合、前景画像の輝度が低下してしまう。そこで、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
なお、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、常に、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集してもよい。しかしながら、本実施の形態では、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出され、かつ奥行き情報作成部43によって前景画像が文字情報でないと判断された場合、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
前景画像が文字であり、文字が背景画像上を移動する場合、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集するよりも、空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更したほうが、視聴者の視線方向をよりスムーズに移動させることができる。
そのため、第2のサブフィールド再生成部5は、重なり検出部42によって重なりが検出され、かつ奥行き情報作成部43によって前景画像が文字情報であると判断された場合、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
画像表示部6は、プラズマディスプレイパネル及びパネル駆動回路等を備え、生成された再配置発光データに基づいて、プラズマディスプレイパネルの各画素の各サブフィールドの点灯又は消灯を制御して動画像を表示する。
次に、上記のように構成された映像表示装置による発光データの再配置処理について具体的に説明する。まず、入力部1に動画像データが入力され、入力部1は、入力された動画像データに所定の変換処理を行い、変換処理後のフレーム画像データをサブフィールド変換部2及び動きベクトル検出部3へ出力する。
次に、サブフィールド変換部2は、フレーム画像データを画素毎に第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データに順次変換し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
例えば、図24に示すような、前景画像である木T1の背後を背景画像である車C1が通過する動画像データが入力部1に入力されたとする。このとき、木T1と車C1との境界付近の画素は、図25に示すように第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データに変換される。サブフィールド変換部2は、図25に示すように、画素P−0〜P−8の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6を木T1に対応する発光状態に設定し、画素P−9〜P−17の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6を車C1に対応する発光状態に設定した発光データを生成する。したがって、サブフィールドの再配置を行わない場合は、図25に示すサブフィールドによる画像が表示画面に表示される。
上記の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データの作成に並行して、動きベクトル検出部3は、時間的に連続する2つのフレーム画像データ間の画素毎の動きベクトルを検出し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
次に、第1のサブフィールド再生成部4は、第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。これにより、第1のサブフィールド再生成部4は、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
隣接領域検出部41は、サブフィールド変換部2から出力されたフレーム画像データにおける前景画像と背景画像との境界(隣接領域)を検出する。
ここで、隣接領域検出部41による境界検出方法について具体的に説明する。図3は、境界検出を行わない場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図であり、図4は、境界検出を行った場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。
隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値と、収集先の画素のベクトル値との差が所定値より大きい場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。すなわち、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが下記の(1)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。
diff>±Val/2・・・(1)
例えば、図3において、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、注目画素P−10の第4サブフィールドSF4の発光データは、画素P−6の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、注目画素P−10の第5サブフィールドSF5の発光データは、画素P−8の第5サブフィールドSF5の発光データに変更され、注目画素P−10の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
このとき、画素P−10〜P−0のベクトル値は、それぞれ“6”、“6”、“4”、“6”、“0”及び“0”である。注目画素P−10の第1サブフィールドSF1については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−0のベクトル値との差diffは“6”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たすこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−0が境界を越えた位置にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データを画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データに変更しない。
同様に、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−2のベクトル値との差diffは“6”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たすこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−2が境界を越えた位置にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データを画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更しない。
一方、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−4のベクトル値との差diffは“0”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たさないこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−4が境界内にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3の発光データを画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更する。
注目画素P−10の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5についても、隣接領域検出部41は、画素P−6及びP−8が境界内にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データを画素P−6及びP−8の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データに変更する。
このとき、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1のシフト量は、10画素であり、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2のシフト量は、8画素であり、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3のシフト量は、6画素であり、注目画素P−10の第4サブフィールドSF4のシフト量は、4画素であり、注目画素P−10の第5サブフィールドSF5のシフト量は、2画素であり、注目画素P−10の第6サブフィールドSF6のシフト量は、0画素である。
隣接領域検出部41は、上記の判断により、どの画素が境界内にあるかわかるので、収集先の画素が境界外にあると判断された注目画素のサブフィールドの発光データは、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素のサブフィールドの発光データに変更される。
すなわち、第1のサブフィールド再生成部4は、図4に示すように、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データを、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データに変更し、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データを、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素P−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更する。
このとき、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1のシフト量は、10画素から6画素に変更され、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2のシフト量は、8画素から6画素に変更される。
このように、第1のサブフィールド再生成部4は、図3に示すような一直線上に並んだサブフィールドの発光データを収集するのではなく、図4に示すような複数の直線上にあるサブフィールドの発光データを収集する。
なお、本実施の形態では、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが上記の(1)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断しているが、本発明は特にこれに限定されない。
すなわち、注目画素のベクトル値が小さい場合、境界であるにもかかわらず、差diffが上記の(1)式を満たさない虞がある。そこで、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが下記の(2)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断してもよい。
diff>Max(3,Val/2)・・・(2)
隣接領域検出部41は、上記の(2)式に示すように、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが、Val/2と“3”とのうちのいずれか大きい方の値より大きい場合、収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。なお、上記の(2)式において、差diffと比較する数値である“3”は一例であり、例えば、“2”、“4”又は“5”等の他の数値であってもよい。
図5は、本実施の形態において図25に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図6は、本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
ここで、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図5に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−17の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データは、画素P−12〜P−16の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データに変更され、画素P−17の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。なお、画素P−16〜P−14についても、画素P−17と同様に発光データが変更される。
また、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−9の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データに変更され、画素P−13の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データは、画素P−10〜P−12の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データに変更され、画素P−13の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−9の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データに変更され、画素P−12の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データは、画素P−10及びP−11の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データに変更され、画素P−12の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−11の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、画素P−9の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データに変更され、画素P−11の第5サブフィールドSF5の発光データは、画素P−10の第5サブフィールドSF5の発光データに変更され、画素P−11の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−10の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データは、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データに変更され、画素P−10の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
さらに、画素P−9の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データ、画素P−10の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ、画素P−11の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データ、画素P−12の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2の発光データ、及び画素P−13の第1サブフィールドSF1の発光データは、車C1を構成する画素P−9に対応するサブフィールドの発光データとなる。
このように、第1のサブフィールド再生成部4により生成された再配置発光データが出力される領域と、検出部41により検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
つまり、図5の三角形で示す領域R1内のサブフィールドは、木T1に属するサブフィールドの発光データが再配置されるのではなく、車C1に属するサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。これにより、図6に示すように、車C1と木T1との境界が明確になり、動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
続いて、重なり検出部42は、サブフィールド毎に前景画像と背景画像との重なりを検出する。具体的には、重なり検出部42は、サブフィールドの再配置時において、サブフィールド毎の発光データが書き込まれた回数を計数し、書き込み回数が2回以上の場合、当該サブフィールドが前景画像と背景画像との重なり部分として検出される。
例えば、図28のように、背景画像上を前景画像が通過する動画データのサブフィールドを再配置する場合、背景画像と前景画像とが重なる部分では、背景画像の発光データと前景画像の発光データとの2つの発光データが1つのサブフィールドに配置される。そのため、サブフィールド毎に発光データが書き込まれた回数を計数することにより、前景画像と背景画像とが重複しているか否かを検出することができる。
次に、奥行き情報作成部43は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を算出する。具体的に、奥行き情報作成部43は、2フレーム以上の同一画素の動きベクトルの値を比較し、動きベクトルの値が変化している場合、当該画素は前景画像であるとし、動きベクトルの値が変化していない場合、当該画素は背景画像であるとして奥行き情報を作成する。例えば、奥行き情報作成部43は、NフレームとN−1フレームとの同一画素のベクトル値を比較する。
第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、重なり部分の各サブフィールドの発光データを、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データに変更する。
図7は、本実施の形態において図29に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図8は、本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
ここで、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図7に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、第1のサブフィールド再生成部4は、第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
このとき、重なり検出部42は、各サブフィールドの発光データの書き込み回数を計数する。画素P−14の第1サブフィールドSF1、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4、及び画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5は、書き込み回数が2回であるため、重なり検出部42は、これらのサブフィールドを、前景画像と背景画像との重なり部分として検出する。
次に、奥行き情報作成部43は、再配置前のNフレームとN−1フレームとの同一画素の動きベクトルの値を比較し、動きベクトルの値が変化している場合、当該画素は前景画像であるとし、動きベクトルの値が変化していない場合、当該画素は背景画像であるとして奥行き情報を作成する。例えば、図29に示すNフレーム画像では、画素P−0〜P−6が背景画像であり、画素P−7〜P−9が前景画像であり、画素P−10〜P−17が背景画像である。
第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なり部分であるとして検出されたサブフィールドの収集先のサブフィールドの画素に対応付けられている奥行き情報を参照し、奥行き情報が前景画像を表す情報であれば、収集先のサブフィールドの発光データを収集し、奥行き情報が背景画像を表す情報であれば、収集先のサブフィールドの発光データを収集しない。
これにより、図7に示すように、画素P−14の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−9の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−8の第1サブフィールドSF1及び画素P−9の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−7の第1サブフィールドSF1、画素P−8の第2サブフィールドSF2及び画素P−9の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4の発光データは、画素P−7の第2サブフィールドSF2、画素P−8の第3サブフィールドSF3及び画素P−9の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データは、画素P−7の第3サブフィールドSF3、画素P−8の第4サブフィールドSF4及び画素P−9の第5サブフィールドSF5の発光データに変更される。
上記のサブフィールドの再配置処理により、前景画像と背景画像との重なり部分において、前景画像のサブフィールドの発光データが優先的に収集されることとなる。つまり、図7の四角形で示す領域R2のサブフィールドは、前景画像に対応する発光データが再配置される。このように、前景画像と背景画像との重なり部分において、前景画像に対応する発光データが再配置された場合、図8に示すように、ボールB1の輝度が向上し、ボールB1と木T2との重複部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
なお、本実施の形態において、奥行き情報作成部43は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、前景画像であるか、背景画像であるかを表す奥行き情報を画素毎に作成しているが、本発明は特にこれに限定されない。すなわち、入力部1に入力された入力画像に、前景画像であるか、背景画像であるかを表す奥行き情報が予め含まれている場合、奥行き情報を作成する必要はない。この場合、入力部1に入力された入力画像から、奥行き情報が抽出される。
次に、前景画像が文字である場合のサブフィールドの再配置処理について説明する。図9は、再配置処理前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図10は、前景画像と背景画像との境界を越えて発光データを収集しない再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図11は、第2のサブフィールド再生成部5による再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図9において、画素P−0〜P−2,P−6,P−7は、背景画像を構成する画素であり、画素P−3〜P−5は、前景画像を構成する画素であり、かつ文字を構成する画素である。画素P−3〜P−5の動きベクトルの方向は、それぞれ左方向であり、画素P−3〜P−5の動きベクトルの値は、それぞれ“4”である。
このとき、前景画像と背景画像との境界を検出し、境界を越えないように発光データを収集した場合、図10に示すように、再配置処理後の各サブフィールドの発光データは、画素P−3〜P−5に再配置される。この場合、視聴者の視線方向がスムーズに移動しないため、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生する虞がある。
そこで、本実施の形態では、前景画像が文字情報である場合、前景画像と背景画像との境界を越えることを許可し、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
すなわち、奥行き情報作成部43は、公知の文字認識技術を用いて前景画像が文字であるかを認識し、文字であると認識した場合、前景画像が文字であることを表す情報を奥行き情報に付加する。
第1のサブフィールド再生成部4は、奥行き情報作成部43によって前景画像が文字であると識別された場合、再配置処理を行わず、サブフィールド変換部2によって複数のサブフィールドに変換された画像データ及び動きベクトル検出部3によって検出された動きベクトルを第2のサブフィールド再生成部5へ出力する。
第2のサブフィールド再生成部5は、奥行き情報作成部43によって文字であると認識された画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
これにより、図11に示すように、画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−4の第1サブフィールドSF1及び画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−5の第1サブフィールドSF1、画素P−4の第2サブフィールドSF2及び画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−3の第2及び第3サブフィールドSF2及びSF3の発光データは、画素P−5の第2サブフィールドSF2及び画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
上記のサブフィールドの再配置処理により、前景画像が文字である場合、前景画像を構成する画素に対応するサブフィールドの発光データが、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に分配されるので、視線方向がスムーズに移動し、動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
なお、第2のサブフィールド再生成部5は、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することが好ましい。
画面上を文字が移動する、いわゆる文字スクロールの場合、文字は、垂直方向ではなく、水平方向へ移動する場合がほとんどである。そこで、第2のサブフィールド再生成部5は、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、垂直方向のラインメモリの数を削減することができ、第2のサブフィールド再生成部5によって用いられるメモリを小さくすることができる。
また、本実施の形態において、奥行き情報作成部43は、公知の文字認識技術を用いて前景画像が文字であるかを認識し、文字であると認識した場合、前景画像が文字であることを表す情報を奥行き情報に付加しているが、本発明は特にこれに限定されない。すなわち、入力部1に入力された入力画像に、予め前景画像が文字であることを表す情報が含まれている場合、前景画像が文字であるかを認識する必要はない。
この場合、入力部1に入力された入力画像から、前景画像が文字であることを表す情報が抽出される。そして、第2のサブフィールド再生成部5は、入力部1に入力された入力画像に含まれる、前景画像が文字であることを表す情報に基づいて、文字である画素を特定し、特定した画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
次に、境界付近におけるサブフィールドの再配置処理の別の例について説明する。図12は、前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図13は、図12に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図14は、従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図15は、本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図12に示す表示画面D6では、中央に配置された前景画像I1は静止しており、背景画像I2は、前景画像I1の背後を通って、左方向へ移動している。なお、図12〜図15において、前景画像I1の各画素の動きベクトルの値は“0”であり、背景画像I2の各画素の動きベクトルの値は“4”である。
図13に示すように、サブフィールドの再配置処理前において、前景画像I1は、画素P−3〜P−5で構成され、背景画像I2は、画素P−0〜P−2,P−6,P−7で構成される。
従来の再配置方法により図13に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図14に示すように、画素P−0〜P−2の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−3〜P−5の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1及びP−2の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−3及びP−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
この場合、前景画像I1を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが背景画像I2側へ移動するため、表示画面D6の前景画像I1と背景画像I2との境界において、前景画像I1が背景画像I2側へはみ出して表示され、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
一方、本実施の形態の再配置方法により図13に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図15に示すように、前景画像I1を構成する画素P−3〜P−5の各サブフィールドの発光データは移動することなく、画素P−0及びP−1の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−2の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
このように、本実施の形態では、前景画像I1と背景画像I2との境界が明確になり、動きベクトルが大きく変化する境界部分において再配置処理した場合に生じる動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
続いて、境界付近におけるサブフィールドの再配置処理のさらに別の例について説明する。図16は、互いに対向する方向へ移動する第1の画像と第2の画像とが画面中央付近で互いの背後に入り込む様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図17は、図16に示す第1の画像と第2の画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図18は、従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図19は、本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図16に示す表示画面D7では、右方向へ移動している第1の画像I3と、左方向へ移動している第2の画像I4とが画面中央付近で互いの背後に入り込んでいる。なお、図16〜図19において、第1の画像I3の各画素の動きベクトルの値は“4”であり、第2の画像I4の各画素の動きベクトルの値は“4”である。
図17に示すように、サブフィールドの再配置処理前において、第1の画像I3は、画素P−4〜P−7で構成され、第2の画像I4は、画素P−0〜P−3で構成される。
従来の再配置方法により図17に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図18に示すように、画素P−1〜P−3の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−4〜P−6の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−2及びP−3の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−4及びP−5の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
さらに、画素P−4〜P−6の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−1〜P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−4及びP−6の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−2及びP−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
この場合、第1の画像I3を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが第2の画像I4側へ移動するとともに、第2の画像I4を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが第1の画像I3側へ移動するため、表示画面D7の第1の画像I3と第2の画像I4との境界から、第1の画像I3及び第2の画像I4が互いにはみ出して表示され、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
一方、本実施の形態の再配置方法により図17に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図19に示すように、画素P−1及びP−2の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−3の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
また、画素P−5及びP−6の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−4の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
このように、本実施の形態では、第1の画像I3と第2の画像I4との境界が明確になり、動きベクトルの方向が不連続である境界部分において再配置処理した場合に生じる動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
次に、本発明の他の実施形態による映像表示装置について説明する。
図20は、本発明の他の実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。図20に示す映像表示装置は、入力部1、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5、画像表示部6及び平滑化処理部7を備える。また、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5及び平滑化処理部7により、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置が構成されている。
なお、図20に示す映像表示装置において、図1に示す映像表示装置と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
平滑化処理部7は、例えばローパスフィルタで構成され、動きベクトル検出部3によって検出された動きベクトルの値に対し、前景画像と背景画像との境界部分において値が滑らかになるように平滑化する。例えば、移動方向に沿って、連続した画素の動きベクトルの値が、“666666000000”と変化している表示画面を再配置する場合、平滑化処理部7は、“654321000000”となるように動きベクトルの値を平滑化する。
このように、平滑化処理部7は、静止している前景画像と、移動している背景画像との境界において、背景画像の動きベクトルの値を滑らかに連続するように平滑化する。そして、第1のサブフィールド再生成部4は、平滑化処理部7により平滑化された動きベクトルに応じて、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データをフレームNの画素毎に空間的に再配置することにより、フレームNの画素毎に各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
これにより、静止している前景画像と、移動している背景画像との境界において、前景画像と背景画像とが連続的になり、不自然さが無くなるので、より高い精度でサブフィールドを再配置することができる。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、前記境界検出部によって検出された前記隣接領域を越えて、前記発光データを収集しない。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、検出された隣接領域を越えて、発光データが収集されない。
したがって、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の他の局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データを収集する。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データが収集される。
したがって、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の他の局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応して、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドについて、前記サブフィールド変換部により変換された、各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部により生成された再配置発光データが出力される領域と、前記検出部により検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、前記空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応して、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドについて、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、生成された再配置発光データが出力される領域と、検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
したがって、生成された再配置発光データが出力される領域と、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されているので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の再生成部は、前記発光データを収集しなかったサブフィールドについて、前記隣接領域の画素のサブフィールドの前記発光データを収集することが好ましい。
この構成によれば、発光データが収集されなかったサブフィールドについて、隣接領域の画素のサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との境界をより明確に表示することができ、境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部とをさらに備え、前記第1の再生成部は、前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集することが好ましい。
この構成によれば、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報が作成される。そして、奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データが収集される。
したがって、前景画像と背景画像とが重なる場合、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部と、前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素について、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第2の再生成部とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報が作成される。そして、奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。
したがって、前景画像と背景画像とが重なる場合、前景画像を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、前景画像の移動に応じて視聴者の視線方向がスムーズに移動することとなり、前景画像と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭を抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記前景画像は、文字であることが好ましい。この構成によれば、文字と背景画像とが重なる場合、文字を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、文字の移動に応じて視聴者の視線方向がスムーズに移動することとなり、文字と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭を抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第2の再生成部は、前記入力画像において水平方向に移動する前記前景画像を構成する画素についてのみ、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することが好ましい。
この構成によれば、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、垂直方向のラインメモリの数を削減することができ、第2の再生成部によって用いられるメモリを小さくすることができる。
また、上記の映像処理装置において、前記奥行き情報作成部は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、前記奥行き情報を作成することが好ましい。この構成によれば、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、奥行き情報を作成することができる。
本発明の他の局面に係る映像表示装置は、上記のいずれかに記載の映像処理装置と、前記映像処理装置から出力される補正後の再配置発光データを用いて映像を表示する表示部とを備える。
この映像表示装置においては、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。
本発明に係る映像処理装置は、動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができるので、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置等として有用である。
本発明は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置及び該装置を用いた映像表示装置に関するものである。
プラズマディスプレイ装置は、薄型化及び大画面化が可能であるという利点を有し、このようなプラズマディスプレイ装置に用いられるAC型プラズマディスプレイパネルとしては、走査電極及び維持電極を複数配列して形成したガラス基板からなる前面板と、データ電極を複数配列した背面板とを、走査電極及び維持電極とデータ電極とが直交するように組み合わせてマトリックス状に放電セルを形成し、任意の放電セルを選択してプラズマ発光させることにより、映像が表示される。
上記のように映像を表示させる際、1つのフィールドを輝度の重みの異なる複数の画面(以下、これらをサブフィールド(SF)と呼ぶ)に時間方向に分割し、各サブフィールドにおける放電セルの発光又は非発光を制御することにより、1フィールドの画像すなわち1フレーム画像を表示する。
上記のサブフィールド分割を用いた映像表示装置では、動画像を表示するときに、動画擬似輪郭と呼ばれる階調の乱れや動画ボヤケが発生し、表示品位を損ねるという問題がある。この動画擬似輪郭の発生を低減するために、例えば、特許文献1には、動画像に含まれる複数のフィールドのうち一のフィールドの画素を始点とし他の一のフィールドの画素を終点とする動きベクトルを検出するとともに、動画像をサブフィールドの発光データに変換し、動きベクトルを用いた処理によりサブフィールドの発光データを再構成する画像表示装置が開示されている。
この従来の画像表示装置では、動きベクトルのうち他の一のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、これに所定の関数を乗じて位置ベクトルを算出し、再構成対象画素の一のサブフィールドの発光データを位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを用いて再構成することにより、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制している。
上記のように、従来の画像表示装置では、動画像を各サブフィールドの発光データに変換し、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置しており、この各サブフィールドの発光データの再配置方法について、以下に具体的に説明する。
図21は、表示画面の遷移状態の一例を示す模式図であり、図22は、図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図であり、図23は、図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。
図21に示すように、連続するフレーム画像として、N−2フレーム画像D1、N−1フレーム画像D2、Nフレーム画像D3が順に表示され、背景として全画面黒(例えば、輝度レベル0)状態が表示されるとともに、前景として白丸(例えば、輝度レベル255)の移動体OJが表示画面の左から右へ移動する場合を例に考える。
まず、上記の従来の画像表示装置は、動画像を各サブフィールドの発光データに変換し、図22に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの発光データが以下のように作成される。
ここで、N−2フレーム画像D1を表示する場合、1フィールドが5個のサブフィールドSF1〜SF5から構成されるとすると、まず、N−2フレームにおいて、移動体OJに対応する画素P−10のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態(図中のハッチングされたサブフィールド)になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態(図示省略)になる。次に、N−1フレームにおいて、移動体OJが5画素分だけ水平に移動した場合、移動体OJに対応する画素P−5のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態になる。次に、Nフレームにおいて、移動体OJがさらに5画素分だけ水平に移動した場合、移動体OJに対応する画素P−0のすべてのサブフィールドSF1〜SF5の発光データが発光状態になり、他の画素のサブフィールドSF1〜SF5の発光データが非発光状態になる。
次に、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図23に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、N−2フレームとN−1フレームとから動きベクトルV1として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、N−1フレームにおいて、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データ(発光状態)は、4画素分だけ左方向へ移動され、画素P−9の第1サブフィールドSF1の発光データが非発光状態から発光状態(図中のハッチングされたサブフィールド)に変更され、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データが発光状態から非発光状態(図中の破線白抜きのサブフィールド)に変更される。
また、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データ(発光状態)は、3画素分だけ左方向へ移動され、画素P−8の第2サブフィールドSF2の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。
また、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データ(発光状態)は、2画素分だけ左方向へ移動され、画素P−7の第3サブフィールドSF3の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。
また、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データ(発光状態)は、1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−6の第4サブフィールドSF4の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データが発光状態から非発光状態に変更される。また、画素P−5の第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。
同様に、N−1フレームとNフレームとから動きベクトルV2として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、画素P−0の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ(発光状態)が4〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−2の第3サブフィールドSF3の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−1の第4サブフィールドSF4の発光データが非発光状態から発光状態に変更され、画素P−0の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データが発光状態から非発光状態に変更され、第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、N−2フレームからNフレームへ遷移する表示画像を視聴者が見た場合、視線方向が矢印AR方向に沿ってスムーズに移動することとなり、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制することができる。
特開2008−209671号公報
しかしながら、従来のサブフィールドの再配置処理でサブフィールドの発光位置を補正すると、動きベクトルに基づいて空間的に前方に位置する画素のサブフィールドが当該画素よりも後方の画素に分配されるので、本来であれば分配されないはずの画素からサブフィールドが分配される場合があった。この従来のサブフィールドの再配置処理の問題点について、以下に具体的に説明する。
図24は、前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図25は、図24に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図26は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図27は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
図24に示す表示画面D4では、前景画像である木T1の背後を背景画像である車C1が通過している。木T1は静止しており、車C1は右方向へ移動している。このとき、前景画像と背景画像との境界部分K1は、図25に示される。図25において、画素P−0〜P−8が、木T1を構成する画素であり、画素P−9〜P−17が、車C1を構成する画素である。なお、図25では、同じ画素に属するサブフィールドを同じハッチングで表している。Nフレームにおける車C1は、N−1フレームから6画素分移動している。したがって、N−1フレームの画素P−15における発光データは、Nフレームの画素P−9に移動している。
ここで、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図26に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−8〜P−4の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが5〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−8〜P−4の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データ、画素P−10の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ、画素P−11の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データ、画素P−12の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2の発光データ、及び画素P−13の第1サブフィールドSF1の発光データは、木T1を構成する画素に対応するサブフィールドの発光データとなる。
つまり、図26の三角形で示す領域R1内のサブフィールドは、木T1のサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。本来、画素P−9〜P−13は、車C1に属しているので、木T1に属する画素P−8〜P−4の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが再配置されると、図27に示すように、車C1と木T1との境界部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
また、前景画像と背景画像とが重なった領域において、従来のサブフィールドの再配置処理でサブフィールドの発光位置を補正すると、前景画像を構成するサブフィールドの発光データと、背景画像を構成するサブフィールドの発光データとのうちのいずれの発光データを配置すべきかがわからないという問題が発生する。この従来のサブフィールドの再配置処理の問題点について、以下に具体的に説明する。
図28は、背景画像の前を前景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図29は、図28に示す前景画像と背景画像との重複部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図30は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図31は、各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との重複部分を示す図である。
図28に示す表示画面D5では、背景画像である木T2の前を前景画像であるボールB1が通過している。木T2は静止しており、ボールB1は右方向へ移動している。このとき、前景画像と背景画像との重複部分は、図29に示される。図29において、NフレームにおけるボールB1は、N−1フレームから7画素分移動している。したがって、N−1フレームの画素P−14〜P−16における発光データは、Nフレームの画素P−7〜P−9に移動している。なお、図29では、同じ画素に属するサブフィールドを同じハッチングで表している。
ここで、上記の従来の画像表示装置は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図30に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−7〜P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データが5〜1画素分だけ左方向へ移動され、画素P−7〜P−9の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
このとき、画素P−7〜P−9は、動きベクトルの値が0ではないため、画素P−7の第6サブフィールドSF6、画素P−8の第5〜第6サブフィールドSF5〜SF6、及び画素P−9の第4〜第6サブフィールドSF4〜SF6は、それぞれ前景画像に対応する発光データが再配置される。しかしながら、画素P−10〜P−14は、動きベクトルの値が0であるため、画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3、画素P−13の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2、及び画素P−14の第1サブフィールドSF1は、それぞれ背景画像に対応する発光データが再配置されるか、前景画像に対応する発光データが再配置されるかがわからない。
図30の四角形で示す領域R2内のサブフィールドは、背景画像に対応する発光データが再配置された場合を示している。このように、前景画像と背景画像との重なり部分において、背景画像に対応する発光データが再配置された場合、図31に示すように、ボールB1の輝度が低下し、ボールB1と木T2との重複部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
本発明の目的は、動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる映像処理装置及び映像表示装置を提供することである。
本発明の一局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、前記検出部によって検出された前記隣接領域を越えて、前記発光データを収集しない。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、検出された隣接領域を越えて、発光データが収集されない。
本発明によれば、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の一実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態におけるサブフィールドの再配置処理について説明するための模式図である。 境界検出を行わない場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。 境界検出を行った場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。 本実施の形態において図25に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 本実施の形態において図29に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 再配置処理前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 前景画像と背景画像との境界を越えて発光データを収集しない再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 第2のサブフィールド再生成部による再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図12に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 互いに対向する方向へ移動する第1の画像と第2の画像とが画面中央付近で互いの背後に入り込む様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図16に示す第1の画像と第2の画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。 表示画面の遷移状態の一例を示す模式図である。 図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。 図21に示す表示画面を表示するときの各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データを説明するための模式図である。 前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図24に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。 背景画像の前を前景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図である。 図28に示す前景画像と背景画像との重複部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。 各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との重複部分を示す図である。
以下、本発明に係る映像表示装置について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、映像表示装置の一例としてプラズマディスプレイ装置を例に説明するが、本発明が適用される映像表示装置はこの例に特に限定されず、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うものであれば、他の映像表示装置にも同様に適用可能である。
また、本明細書において、「サブフィールド」との記載は「サブフィールド期間」という意味も含み、「サブフィールドの発光」との記載は「サブフィールド期間における画素の発光」という意味も含むものとする。また、サブフィールドの発光期間は、視聴者が視認可能なように維持放電により発光している維持期間を意味し、視聴者が視認可能な発光を行っていない初期化期間及び書き込み期間等を含まず、サブフィールドの直前の非発光期間は、視聴者が視認可能な発光を行っていない期間を意味し、視聴者が視認可能な発光を行っていない初期化期間、書き込み期間及び維持期間等を含む。
図1は、本発明の一実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。図1に示す映像表示装置は、入力部1、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5及び画像表示部6を備える。また、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4及び第2のサブフィールド再生成部5により、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置が構成されている。
入力部1は、例えば、TV放送用のチューナー、画像入力端子、ネットワーク接続端子などを備え、入力部1に動画像データが入力される。入力部1は、入力された動画像データに公知の変換処理等を行い、変換処理後のフレーム画像データをサブフィールド変換部2及び動きベクトル検出部3へ出力する。
サブフィールド変換部2は、1フレーム画像データすなわち1フィールドの画像データを各サブフィールドの発光データに順次変換し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
ここで、サブフィールドを用いて階調を表現する映像表示装置の階調表現方法について説明する。1つのフィールドをK個のサブフィールドから構成し、各サブフィールドに輝度に対応する所定の重み付けを行い、この重み付けに応じて各サブフィールドの輝度が変化するように発光期間を設定する。例えば、7個のサブフィールドを用い、2のK乗の重み付けを行った場合、第1〜第7サブフィールドの重みはそれぞれ、1、2、4、8、16、32、64となり、各サブフィールドの発光状態又は非発光状態を組み合わせることにより、0〜127階調の範囲で映像を表現することができる。なお、サブフィールドの分割数及び重み付けは、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
動きベクトル検出部3には、時間的に連続する2つのフレーム画像データ、例えば、フレームN−1の画像データ及びフレームNの画像データが入力され、動きベクトル検出部3は、これらのフレーム間の動き量を検出することによりフレームNの画素毎の動きベクトルを検出し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。この動きベクトル検出方法としては、公知の動きベクトル検出方法が用いられ、例えば、ブロック毎のマッチング処理による検出方法が用いられる。
第1のサブフィールド再生成部4は、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データをフレームNの画素毎に空間的に再配置し、フレームNの画素毎に各サブフィールドの再配置発光データを生成する。なお、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルの方向によって特定される平面内において、2次元的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。また、第1のサブフィールド再生成部4は、隣接領域検出部41、重なり検出部42及び奥行き情報作成部43を含む。
隣接領域検出部41は、サブフィールド変換部2から出力されたフレーム画像データにおける前景画像と背景画像との隣接領域を検出することにより、前景画像と背景画像との境界を検出する。隣接領域検出部41は、注目画素のベクトル値と、発光データの収集先の画素のベクトル値とに基づいて隣接領域を検出する。なお、隣接領域とは、第1の画像と第2の画像とが接している画素及びその周辺数画素を含む領域をいう。また、さらに、隣接領域は、空間的に隣接する画素であり、隣接する画素間の動きベクトルが所定の値以上の差を有する領域と定義することも可能である。
なお、本実施の形態では、隣接領域検出部41は、前景画像と背景画像との隣接領域を検出しているが、本発明は特にこれに限定されず、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出してもよい。
重なり検出部42は、前景画像と背景画像との重なりを検出する。奥行き情報作成部43は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する。奥行き情報作成部43は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、奥行き情報を作成する。また、奥行き情報作成部43は、前景画像が文字を表す文字情報であるか否かを判断する。
第2のサブフィールド再生成部5は、フレームNの各画素のサブフィールドの配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素の対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。なお、第2のサブフィールド再生成部5は、動きベクトルの方向によって特定される平面内において、2次元的に後方に移動した位置にある画素の対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
ここで、本実施の形態の第1のサブフィールド再生成部4におけるサブフィールドの再配置処理について説明する。本実施の形態では、近傍の動きベクトルは変化しないと仮定して、ある画素の空間的に前方にある画素のサブフィールドの発光データが収集される。
図2は、本実施の形態におけるサブフィールドの再配置処理について説明するための模式図である。第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図2に示すように、各フレームに対して各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、N−1フレームとNフレームとから動きベクトルV1として、5画素分の水平方向の移動量が検出された場合、Nフレームにおいて、画素P−5の第1サブフィールドSF1の発光データは、4画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−1の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データは、3画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データは、2画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−5の第4サブフィールドSF4の発光データは、1画素分だけ空間的に前方(右方向)の画素P−4の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、画素P−5の第5サブフィールドSF5の発光データは、変更されない。なお、本実施の形態において、発光データは、発光状態及び非発光状態のいずれかを表している。
上記のサブフィールドの再配置処理により、N−1フレームからNフレームへ遷移する表示画像を視聴者が見た場合、視線方向が矢印BR方向に沿ってスムーズに移動することとなり、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制することができる。
このように、本実施の形態では、図23に示す再配置方法と異なり、第1のサブフィールド再生成部4は、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
このとき、図26に示すように、移動している背景画像と静止している前景画像との境界において、領域R1内のサブフィールドは、前景画像のサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。そこで、第1のサブフィールド再生成部4は、隣接領域検出部41によって検出された隣接領域を越えて、発光データを収集しない。そして、第1のサブフィールド再生成部4は、発光データを収集しなかったサブフィールドについて、隣接領域よりも内側であり、かつ隣接領域の画素のサブフィールドの発光データを収集する。
また、図30に示すように、移動している前景画像と静止している背景画像との重なり部分において、領域R2内のサブフィールドは、前景画像のサブフィールドの発光データと、背景画像のサブフィールドの発光データとのうちのいずれの発光データを再配置すべきかがわからず、背景画像のサブフィールドの発光データが再配置された場合、前景画像の輝度が低下してしまう。そこで、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
なお、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、常に、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集してもよい。しかしながら、本実施の形態では、第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出され、かつ奥行き情報作成部43によって前景画像が文字情報でないと判断された場合、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
前景画像が文字であり、文字が背景画像上を移動する場合、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集するよりも、空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更したほうが、視聴者の視線方向をよりスムーズに移動させることができる。
そのため、第2のサブフィールド再生成部5は、重なり検出部42によって重なりが検出され、かつ奥行き情報作成部43によって前景画像が文字情報であると判断された場合、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報に基づいて、前景画像を構成する画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
画像表示部6は、プラズマディスプレイパネル及びパネル駆動回路等を備え、生成された再配置発光データに基づいて、プラズマディスプレイパネルの各画素の各サブフィールドの点灯又は消灯を制御して動画像を表示する。
次に、上記のように構成された映像表示装置による発光データの再配置処理について具体的に説明する。まず、入力部1に動画像データが入力され、入力部1は、入力された動画像データに所定の変換処理を行い、変換処理後のフレーム画像データをサブフィールド変換部2及び動きベクトル検出部3へ出力する。
次に、サブフィールド変換部2は、フレーム画像データを画素毎に第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データに順次変換し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
例えば、図24に示すような、前景画像である木T1の背後を背景画像である車C1が通過する動画像データが入力部1に入力されたとする。このとき、木T1と車C1との境界付近の画素は、図25に示すように第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データに変換される。サブフィールド変換部2は、図25に示すように、画素P−0〜P−8の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6を木T1に対応する発光状態に設定し、画素P−9〜P−17の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6を車C1に対応する発光状態に設定した発光データを生成する。したがって、サブフィールドの再配置を行わない場合は、図25に示すサブフィールドによる画像が表示画面に表示される。
上記の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データの作成に並行して、動きベクトル検出部3は、時間的に連続する2つのフレーム画像データ間の画素毎の動きベクトルを検出し、第1のサブフィールド再生成部4へ出力する。
次に、第1のサブフィールド再生成部4は、第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。これにより、第1のサブフィールド再生成部4は、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
隣接領域検出部41は、サブフィールド変換部2から出力されたフレーム画像データにおける前景画像と背景画像との境界(隣接領域)を検出する。
ここで、隣接領域検出部41による境界検出方法について具体的に説明する。図3は、境界検出を行わない場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図であり、図4は、境界検出を行った場合におけるサブフィールドの再配置を示す模式図である。
隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値と、収集先の画素のベクトル値との差が所定値より大きい場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。すなわち、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが下記の(1)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。
diff>±Val/2・・・(1)
例えば、図3において、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、注目画素P−10の第4サブフィールドSF4の発光データは、画素P−6の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、注目画素P−10の第5サブフィールドSF5の発光データは、画素P−8の第5サブフィールドSF5の発光データに変更され、注目画素P−10の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
このとき、画素P−10〜P−0のベクトル値は、それぞれ“6”、“6”、“4”、“6”、“0”及び“0”である。注目画素P−10の第1サブフィールドSF1については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−0のベクトル値との差diffは“6”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たすこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−0が境界を越えた位置にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データを画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データに変更しない。
同様に、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−2のベクトル値との差diffは“6”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たすこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−2が境界を越えた位置にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データを画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更しない。
一方、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3については、注目画素P−10のベクトル値と画素P−4のベクトル値との差diffは“0”であり、Val/2は“3”であるので、上記(1)式を満たさないこととなる。この場合、隣接領域検出部41は、画素P−4が境界内にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3の発光データを画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更する。
注目画素P−10の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5についても、隣接領域検出部41は、画素P−6及びP−8が境界内にあると判断し、第1のサブフィールド再生成部4は、注目画素P−10の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データを画素P−6及びP−8の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データに変更する。
このとき、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1のシフト量は、10画素であり、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2のシフト量は、8画素であり、注目画素P−10の第3サブフィールドSF3のシフト量は、6画素であり、注目画素P−10の第4サブフィールドSF4のシフト量は、4画素であり、注目画素P−10の第5サブフィールドSF5のシフト量は、2画素であり、注目画素P−10の第6サブフィールドSF6のシフト量は、0画素である。
隣接領域検出部41は、上記の判断により、どの画素が境界内にあるかわかるので、収集先の画素が境界外にあると判断された注目画素のサブフィールドの発光データは、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素のサブフィールドの発光データに変更される。
すなわち、第1のサブフィールド再生成部4は、図4に示すように、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1の発光データを、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データに変更し、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2の発光データを、境界よりも内側であり、かつ境界に最も近い画素P−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更する。
このとき、注目画素P−10の第1サブフィールドSF1のシフト量は、10画素から6画素に変更され、注目画素P−10の第2サブフィールドSF2のシフト量は、8画素から6画素に変更される。
このように、第1のサブフィールド再生成部4は、図3に示すような一直線上に並んだサブフィールドの発光データを収集するのではなく、図4に示すような複数の直線上にあるサブフィールドの発光データを収集する。
なお、本実施の形態では、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが上記の(1)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断しているが、本発明は特にこれに限定されない。
すなわち、注目画素のベクトル値が小さい場合、境界であるにもかかわらず、差diffが上記の(1)式を満たさない虞がある。そこで、隣接領域検出部41は、注目画素の各サブフィールドについて、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが下記の(2)式を満たす場合、当該収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断してもよい。
diff>Max(3,Val/2)・・・(2)
隣接領域検出部41は、上記の(2)式に示すように、注目画素のベクトル値Valと、収集先の画素のベクトル値との差diffが、Val/2と“3”とのうちのいずれか大きい方の値より大きい場合、収集先の画素が境界を越えた位置にあると判断する。なお、上記の(2)式において、差diffと比較する数値である“3”は一例であり、例えば、“2”、“4”又は“5”等の他の数値であってもよい。
図5は、本実施の形態において図25に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図6は、本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図24に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
ここで、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図5に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
すなわち、画素P−17の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データは、画素P−12〜P−16の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データに変更され、画素P−17の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。なお、画素P−16〜P−14についても、画素P−17と同様に発光データが変更される。
また、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−9の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データに変更され、画素P−13の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データは、画素P−10〜P−12の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データに変更され、画素P−13の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−9の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データに変更され、画素P−12の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データは、画素P−10及びP−11の第4及び第5サブフィールドSF4及びSF5の発光データに変更され、画素P−12の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−11の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、画素P−9の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データに変更され、画素P−11の第5サブフィールドSF5の発光データは、画素P−10の第5サブフィールドSF5の発光データに変更され、画素P−11の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
また、画素P−10の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データは、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データに変更され、画素P−10の第6サブフィールドSF6の発光データは、変更されない。
さらに、画素P−9の第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の発光データは、変更されない。
上記のサブフィールドの再配置処理により、画素P−9の第1〜第5サブフィールドSF1〜SF5の発光データ、画素P−10の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データ、画素P−11の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データ、画素P−12の第1〜第2サブフィールドSF1〜SF2の発光データ、及び画素P−13の第1サブフィールドSF1の発光データは、車C1を構成する画素P−9に対応するサブフィールドの発光データとなる。
このように、第1のサブフィールド再生成部4により生成された再配置発光データが出力される領域と、検出部41により検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
つまり、図5の三角形で示す領域R1内のサブフィールドは、木T1に属するサブフィールドの発光データが再配置されるのではなく、車C1に属するサブフィールドの発光データが再配置されることとなる。これにより、図6に示すように、車C1と木T1との境界が明確になり、動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
続いて、重なり検出部42は、サブフィールド毎に前景画像と背景画像との重なりを検出する。具体的には、重なり検出部42は、サブフィールドの再配置時において、サブフィールド毎の発光データが書き込まれた回数を計数し、書き込み回数が2回以上の場合、当該サブフィールドが前景画像と背景画像との重なり部分として検出される。
例えば、図28のように、背景画像上を前景画像が通過する動画データのサブフィールドを再配置する場合、背景画像と前景画像とが重なる部分では、背景画像の発光データと前景画像の発光データとの2つの発光データが1つのサブフィールドに配置される。そのため、サブフィールド毎に発光データが書き込まれた回数を計数することにより、前景画像と背景画像とが重複しているか否かを検出することができる。
次に、奥行き情報作成部43は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を算出する。具体的に、奥行き情報作成部43は、2フレーム以上の同一画素の動きベクトルの値を比較し、動きベクトルの値が変化している場合、当該画素は前景画像であるとし、動きベクトルの値が変化していない場合、当該画素は背景画像であるとして奥行き情報を作成する。例えば、奥行き情報作成部43は、NフレームとN−1フレームとの同一画素のベクトル値を比較する。
第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なりが検出された場合、重なり部分の各サブフィールドの発光データを、奥行き情報作成部43によって作成された奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データに変更する。
図7は、本実施の形態において図29に示すサブフィールドを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図8は、本実施の形態において各サブフィールドの発光データを再配置した後の図28に示す表示画面における前景画像と背景画像との境界部分を示す図である。
ここで、第1のサブフィールド再生成部4は、動きベクトルに応じて各サブフィールドの発光データを再配置し、図7に示すように、Nフレームにおける各画素の各サブフィールドの再配置後の発光データが以下のように作成される。
まず、第1のサブフィールド再生成部4は、第1〜第6サブフィールドSF1〜SF6の配置順に従い、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する。
このとき、重なり検出部42は、各サブフィールドの発光データの書き込み回数を計数する。画素P−14の第1サブフィールドSF1、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4、及び画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5は、書き込み回数が2回であるため、重なり検出部42は、これらのサブフィールドを、前景画像と背景画像との重なり部分として検出する。
次に、奥行き情報作成部43は、再配置前のNフレームとN−1フレームとの同一画素の動きベクトルの値を比較し、動きベクトルの値が変化している場合、当該画素は前景画像であるとし、動きベクトルの値が変化していない場合、当該画素は背景画像であるとして奥行き情報を作成する。例えば、図29に示すNフレーム画像では、画素P−0〜P−6が背景画像であり、画素P−7〜P−9が前景画像であり、画素P−10〜P−17が背景画像である。
第1のサブフィールド再生成部4は、重なり検出部42によって重なり部分であるとして検出されたサブフィールドの収集先のサブフィールドの画素に対応付けられている奥行き情報を参照し、奥行き情報が前景画像を表す情報であれば、収集先のサブフィールドの発光データを収集し、奥行き情報が背景画像を表す情報であれば、収集先のサブフィールドの発光データを収集しない。
これにより、図7に示すように、画素P−14の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−9の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−13の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−8の第1サブフィールドSF1及び画素P−9の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−12の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−7の第1サブフィールドSF1、画素P−8の第2サブフィールドSF2及び画素P−9の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−11の第2〜第4サブフィールドSF2〜SF4の発光データは、画素P−7の第2サブフィールドSF2、画素P−8の第3サブフィールドSF3及び画素P−9の第4サブフィールドSF4の発光データに変更され、画素P−10の第3〜第5サブフィールドSF3〜SF5の発光データは、画素P−7の第3サブフィールドSF3、画素P−8の第4サブフィールドSF4及び画素P−9の第5サブフィールドSF5の発光データに変更される。
上記のサブフィールドの再配置処理により、前景画像と背景画像との重なり部分において、前景画像のサブフィールドの発光データが優先的に収集されることとなる。つまり、図7の四角形で示す領域R2のサブフィールドは、前景画像に対応する発光データが再配置される。このように、前景画像と背景画像との重なり部分において、前景画像に対応する発光データが再配置された場合、図8に示すように、ボールB1の輝度が向上し、ボールB1と木T2との重複部分において動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
なお、本実施の形態において、奥行き情報作成部43は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、前景画像であるか、背景画像であるかを表す奥行き情報を画素毎に作成しているが、本発明は特にこれに限定されない。すなわち、入力部1に入力された入力画像に、前景画像であるか、背景画像であるかを表す奥行き情報が予め含まれている場合、奥行き情報を作成する必要はない。この場合、入力部1に入力された入力画像から、奥行き情報が抽出される。
次に、前景画像が文字である場合のサブフィールドの再配置処理について説明する。図9は、再配置処理前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図10は、前景画像と背景画像との境界を越えて発光データを収集しない再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図11は、第2のサブフィールド再生成部5による再配置処理後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図9において、画素P−0〜P−2,P−6,P−7は、背景画像を構成する画素であり、画素P−3〜P−5は、前景画像を構成する画素であり、かつ文字を構成する画素である。画素P−3〜P−5の動きベクトルの方向は、それぞれ左方向であり、画素P−3〜P−5の動きベクトルの値は、それぞれ“4”である。
このとき、前景画像と背景画像との境界を検出し、境界を越えないように発光データを収集した場合、図10に示すように、再配置処理後の各サブフィールドの発光データは、画素P−3〜P−5に再配置される。この場合、視聴者の視線方向がスムーズに移動しないため、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生する虞がある。
そこで、本実施の形態では、前景画像が文字情報である場合、前景画像と背景画像との境界を越えることを許可し、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
すなわち、奥行き情報作成部43は、公知の文字認識技術を用いて前景画像が文字であるかを認識し、文字であると認識した場合、前景画像が文字であることを表す情報を奥行き情報に付加する。
第1のサブフィールド再生成部4は、奥行き情報作成部43によって前景画像が文字であると識別された場合、再配置処理を行わず、サブフィールド変換部2によって複数のサブフィールドに変換された画像データ及び動きベクトル検出部3によって検出された動きベクトルを第2のサブフィールド再生成部5へ出力する。
第2のサブフィールド再生成部5は、奥行き情報作成部43によって文字であると認識された画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
これにより、図11に示すように、画素P−0の第1サブフィールドSF1の発光データは、画素P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1の第1及び第2サブフィールドSF1及びSF2の発光データは、画素P−4の第1サブフィールドSF1及び画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第1〜第3サブフィールドSF1〜SF3の発光データは、画素P−5の第1サブフィールドSF1、画素P−4の第2サブフィールドSF2及び画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−3の第2及び第3サブフィールドSF2及びSF3の発光データは、画素P−5の第2サブフィールドSF2及び画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更され、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−5の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
上記のサブフィールドの再配置処理により、前景画像が文字である場合、前景画像を構成する画素に対応するサブフィールドの発光データが、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に分配されるので、視線方向がスムーズに移動し、動画ボヤケや動画擬似輪郭が抑制され、画質が向上する。
なお、第2のサブフィールド再生成部5は、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトル検出部3により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することが好ましい。
画面上を文字が移動する、いわゆる文字スクロールの場合、文字は、垂直方向ではなく、水平方向へ移動する場合がほとんどである。そこで、第2のサブフィールド再生成部5は、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、垂直方向のラインメモリの数を削減することができ、第2のサブフィールド再生成部5によって用いられるメモリを小さくすることができる。
また、本実施の形態において、奥行き情報作成部43は、公知の文字認識技術を用いて前景画像が文字であるかを認識し、文字であると認識した場合、前景画像が文字であることを表す情報を奥行き情報に付加しているが、本発明は特にこれに限定されない。すなわち、入力部1に入力された入力画像に、予め前景画像が文字であることを表す情報が含まれている場合、前景画像が文字であるかを認識する必要はない。
この場合、入力部1に入力された入力画像から、前景画像が文字であることを表す情報が抽出される。そして、第2のサブフィールド再生成部5は、入力部1に入力された入力画像に含まれる、前景画像が文字であることを表す情報に基づいて、文字である画素を特定し、特定した画素について、時間的に先行するサブフィールドが大きく移動するように、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更する。
次に、境界付近におけるサブフィールドの再配置処理の別の例について説明する。図12は、前景画像の背後を背景画像が通過する様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図13は、図12に示す前景画像と背景画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図14は、従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図15は、本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図12に示す表示画面D6では、中央に配置された前景画像I1は静止しており、背景画像I2は、前景画像I1の背後を通って、左方向へ移動している。なお、図12〜図15において、前景画像I1の各画素の動きベクトルの値は“0”であり、背景画像I2の各画素の動きベクトルの値は“4”である。
図13に示すように、サブフィールドの再配置処理前において、前景画像I1は、画素P−3〜P−5で構成され、背景画像I2は、画素P−0〜P−2,P−6,P−7で構成される。
従来の再配置方法により図13に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図14に示すように、画素P−0〜P−2の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−3〜P−5の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1及びP−2の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−3及びP−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
この場合、前景画像I1を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが背景画像I2側へ移動するため、表示画面D6の前景画像I1と背景画像I2との境界において、前景画像I1が背景画像I2側へはみ出して表示され、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
一方、本実施の形態の再配置方法により図13に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図15に示すように、前景画像I1を構成する画素P−3〜P−5の各サブフィールドの発光データは移動することなく、画素P−0及びP−1の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−2の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−1の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−2の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
このように、本実施の形態では、前景画像I1と背景画像I2との境界が明確になり、動きベクトルが大きく変化する境界部分において再配置処理した場合に生じる動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
続いて、境界付近におけるサブフィールドの再配置処理のさらに別の例について説明する。図16は、互いに対向する方向へ移動する第1の画像と第2の画像とが画面中央付近で互いの背後に入り込む様子を表す表示画面の一例を示す図であり、図17は、図16に示す第1の画像と第2の画像との境界部分における、各サブフィールドの発光データを再配置する前の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図18は、従来の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図であり、図19は、本実施の形態の再配置方法により各サブフィールドの発光データを再配置した後の各サブフィールドの発光データの一例を示す模式図である。
図16に示す表示画面D7では、右方向へ移動している第1の画像I3と、左方向へ移動している第2の画像I4とが画面中央付近で互いの背後に入り込んでいる。なお、図16〜図19において、第1の画像I3の各画素の動きベクトルの値は“4”であり、第2の画像I4の各画素の動きベクトルの値は“4”である。
図17に示すように、サブフィールドの再配置処理前において、第1の画像I3は、画素P−4〜P−7で構成され、第2の画像I4は、画素P−0〜P−3で構成される。
従来の再配置方法により図17に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図18に示すように、画素P−1〜P−3の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−4〜P−6の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−2及びP−3の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−4及びP−5の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
さらに、画素P−4〜P−6の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−1〜P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−4及びP−6の第2サブフィールドSF2の発光データは、それぞれ画素P−2及びP−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−4の第3サブフィールドSF3の発光データは、画素P−3の第3サブフィールドSF3の発光データに変更される。
この場合、第1の画像I3を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが第2の画像I4側へ移動するとともに、第2の画像I4を構成する一部の画素のサブフィールドの発光データが第1の画像I3側へ移動するため、表示画面D7の第1の画像I3と第2の画像I4との境界から、第1の画像I3及び第2の画像I4が互いにはみ出して表示され、動画ボヤケや動画擬似輪郭が発生し、画質が劣化する。
一方、本実施の形態の再配置方法により図17に示す各サブフィールドの発光データを再配置した場合、図19に示すように、画素P−1及びP−2の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−3の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−2の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−3の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−3の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
また、画素P−5及びP−6の第1サブフィールドSF1の発光データは、それぞれ画素P−4の第1サブフィールドSF1の発光データに変更され、画素P−5の第2サブフィールドSF2の発光データは、画素P−4の第2サブフィールドSF2の発光データに変更され、画素P−4の第1〜第4サブフィールドSF1〜SF4の発光データは、変更されない。
このように、本実施の形態では、第1の画像I3と第2の画像I4との境界が明確になり、動きベクトルの方向が不連続である境界部分において再配置処理した場合に生じる動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
次に、本発明の他の実施形態による映像表示装置について説明する。
図20は、本発明の他の実施形態による映像表示装置の構成を示すブロック図である。図20に示す映像表示装置は、入力部1、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5、画像表示部6及び平滑化処理部7を備える。また、サブフィールド変換部2、動きベクトル検出部3、第1のサブフィールド再生成部4、第2のサブフィールド再生成部5及び平滑化処理部7により、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置が構成されている。
なお、図20に示す映像表示装置において、図1に示す映像表示装置と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
平滑化処理部7は、例えばローパスフィルタで構成され、動きベクトル検出部3によって検出された動きベクトルの値に対し、前景画像と背景画像との境界部分において値が滑らかになるように平滑化する。例えば、移動方向に沿って、連続した画素の動きベクトルの値が、“666666000000”と変化している表示画面を再配置する場合、平滑化処理部7は、“654321000000”となるように動きベクトルの値を平滑化する。
このように、平滑化処理部7は、静止している前景画像と、移動している背景画像との境界において、背景画像の動きベクトルの値を滑らかに連続するように平滑化する。そして、第1のサブフィールド再生成部4は、平滑化処理部7により平滑化された動きベクトルに応じて、サブフィールド変換部2により変換された各サブフィールドの発光データをフレームNの画素毎に空間的に再配置することにより、フレームNの画素毎に各サブフィールドの再配置発光データを生成する。
これにより、静止している前景画像と、移動している背景画像との境界において、前景画像と背景画像とが連続的になり、不自然さが無くなるので、より高い精度でサブフィールドを再配置することができる。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、前記検出部によって検出された前記隣接領域を越えて、前記発光データを収集しない。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、検出された隣接領域を越えて、発光データが収集されない。
したがって、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の他の局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部は、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データを収集する。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データが収集される。
したがって、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
本発明の他の局面に係る映像処理装置は、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応して、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドについて、前記サブフィールド変換部により変換された、各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、前記第1の再生成部により生成された再配置発光データが出力される領域と、前記検出部により検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、前記空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
この映像処理装置においては、入力画像が各サブフィールドの発光データに変換され、時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルが検出される。そして、動きベクトルに対応して、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドについて、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。このとき、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域が検出され、生成された再配置発光データが出力される領域と、検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されている。
したがって、生成された再配置発光データが出力される領域と、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されているので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の再生成部は、前記発光データを収集しなかったサブフィールドについて、前記隣接領域の画素のサブフィールドの前記発光データを収集することが好ましい。
この構成によれば、発光データが収集されなかったサブフィールドについて、隣接領域の画素のサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との境界をより明確に表示することができ、境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部とをさらに備え、前記第1の再生成部は、前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集することが好ましい。
この構成によれば、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報が作成される。そして、奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データが収集される。
したがって、前景画像と背景画像とが重なる場合、前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データが収集されるので、前景画像と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部と、前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素について、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第2の再生成部とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、前景画像と背景画像とが重なる画素毎に、前景画像及び背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報が作成される。そして、奥行き情報で特定される前景画像を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、各サブフィールドの発光データが空間的に再配置され、各サブフィールドの再配置発光データが生成される。
したがって、前景画像と背景画像とが重なる場合、前景画像を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、前景画像の移動に応じて視聴者の視線方向がスムーズに移動することとなり、前景画像と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭を抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記前景画像は、文字であることが好ましい。この構成によれば、文字と背景画像とが重なる場合、文字を構成する画素について、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、文字の移動に応じて視聴者の視線方向がスムーズに移動することとなり、文字と背景画像との重なり部分で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭を抑制することができる。
また、上記の映像処理装置において、前記第2の再生成部は、前記入力画像において水平方向に移動する前記前景画像を構成する画素についてのみ、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することが好ましい。
この構成によれば、入力画像において水平方向に移動する前景画像を構成する画素についてのみ、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データが、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更されるので、垂直方向のラインメモリの数を削減することができ、第2の再生成部によって用いられるメモリを小さくすることができる。
また、上記の映像処理装置において、前記奥行き情報作成部は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、前記奥行き情報を作成することが好ましい。この構成によれば、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、奥行き情報を作成することができる。
本発明の他の局面に係る映像表示装置は、上記のいずれかに記載の映像処理装置と、前記映像処理装置から出力される補正後の再配置発光データを用いて映像を表示する表示部とを備える。
この映像表示装置においては、動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集する際に、入力画像における、第1の画像と、第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を越えて発光データが収集されないので、前景画像と背景画像との境界付近で発生する動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができる。
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。
本発明に係る映像処理装置は、動画ボヤケや動画擬似輪郭をより確実に抑制することができるので、1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置等として有用である。

Claims (10)

  1. 1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、
    前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、
    時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
    前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、
    前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、
    前記第1の再生成部は、前記検出部によって検出された前記隣接領域を越えて、前記発光データを収集しないことを特徴とする映像処理装置。
  2. 1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、
    前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、
    時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
    前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データを収集することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、
    前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、
    前記第1の再生成部は、複数の直線上にあるサブフィールドの発光データを収集することを特徴とする映像処理装置。
  3. 1フィールド又は1フレームを複数のサブフィールドに分割し、発光する発光サブフィールド及び発光しない非発光サブフィールドを組み合わせて階調表示を行うために入力画像を処理する映像処理装置であって、
    前記入力画像を各サブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、
    時間的に前後する少なくとも2つ以上の入力画像を用いて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
    前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応して、空間的に前方に位置する画素のサブフィールドについて、前記サブフィールド変換部により変換された、各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第1の再生成部と、
    前記入力画像における、第1の画像と、前記第1の画像に接する第2の画像との隣接領域を検出する検出部とを備え、
    前記第1の再生成部により生成された再配置発光データが出力される領域と、前記検出部により検出された隣接領域との間の少なくとも一部の領域には、前記空間的に前方に位置する画素のサブフィールドの発光データが配置されていることを特徴とする映像処理装置。
  4. 前記第1の再生成部は、前記発光データを収集しなかったサブフィールドについて、前記隣接領域の画素のサブフィールドの前記発光データを収集することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の映像処理装置。
  5. 前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、
    前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、
    前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部とをさらに備え、
    前記第1の再生成部は、前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素のサブフィールドの発光データを収集することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の映像処理装置。
  6. 前記第1の画像は、前景を表す前景画像を含み、
    前記第2の画像は、背景を表す背景画像を含み、
    前記前景画像と前記背景画像とが重なる画素毎に、前記前景画像及び前記背景画像のいずれであるかを表す奥行き情報を作成する奥行き情報作成部と、
    前記奥行き情報作成部によって作成された前記奥行き情報で特定される前記前景画像を構成する画素について、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することにより、前記サブフィールド変換部により変換された各サブフィールドの発光データを空間的に再配置し、各サブフィールドの再配置発光データを生成する第2の再生成部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の映像処理装置。
  7. 前記前景画像は、文字であることを特徴とする請求項6記載の映像処理装置。
  8. 前記第2の再生成部は、前記入力画像において水平方向に移動する前記前景画像を構成する画素についてのみ、前記動きベクトル検出部により検出された動きベクトルに対応する画素分だけ空間的に後方に移動した位置にある画素に対応するサブフィールドの発光データを、移動前の画素のサブフィールドの発光データに変更することを特徴とする請求項6又は7記載の映像処理装置。
  9. 前記奥行き情報作成部は、少なくとも2フレーム以上の動きベクトルの大きさに基づいて、前記奥行き情報を作成することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の映像処理装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の映像処理装置と、
    前記映像処理装置から出力される補正後の再配置発光データを用いて映像を表示する表示部とを備えることを特徴とする映像表示装置。
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