JPWO2010073541A1 - 撮像方法および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

EM−CCDの偽信号を最小限にして、実効感度を改善する。EM−CCDとFFPと走査線メモリと画面メモリを用いた撮像装置において、電子増倍時に、V−OBの現在の最小値から2番目の値と非電子増倍時に記憶したV−OBの最小値から2番目の値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比に比例して、有効画素信号の平均のAGCを高く垂直周期のAGCを低くし、減算する暗電流成分の平均の増幅を高く垂直周期の増幅を高くし、スミアが所定値以下なら、H−OBの現在の最小値と非電子増倍時に記憶したH−OBの最小値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比に比例して、有効画素信号の水平周期のAGCを低くし、減算する暗電流成分の水平周期の増幅を高くする。

Description

本発明は、固体撮像素子を有する撮像装置に関し、撮像素子から出力される画像信号の偽信号の低減する方法に関するものである。
CCD( Charge Coupled Device )撮像素子は、固体撮像素子の中でも、感度が高く、白キズが少ない。しかし、高温度時、高感度撮像時、及び蓄積時には、白キズが多い。
そこで、従来、暗電流が異常に大きい画素欠陥(いわゆる、白キズ)は少ない。しかし、暗電流は6℃のCCD撮像素子の温度上昇でおおよそ2倍となる。さらに、暗電流は電子増倍と蓄積時間とに比例して増加する。そのため、高温度時や高感度撮像時や蓄積時は暗電流が大きくなる。即ち、白キズが目立つ。光学的黒画素部分の白キズの影響を低減するため、CCD撮像素子の垂直方向の光学的黒画素( Vertical-Optical Black:V−OB)部分の12ラインの出力の各垂直画素信号を平均し、1ライン分の信号として記憶し、この固体撮像素子の有効画素部分の出力信号よりこの記憶した信号を減算していた(特許文献1参照)。
また、CCD撮像素子を用いた固体撮像装置においては、白キズ等の画素欠陥の発生に起因するCCD撮像素子の暗電流への影響や高レベル圧縮の影響を受けない様に、垂直スミアの低減を図っている。このため、以下の(1)若しくは(2)を実施することがある。
(1)垂直遮光画像4ラインの各垂直画素(V−OB)信号の平均信号を算出しその水平信号も平均し、低レベルと高レベルを圧縮しCCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号から減算する(特許文献2参照)。
(2)垂直遮光画素(V−OB)信号4ラインの画面垂直方向の暗電流むらを補正する。次に、垂直遮光画像(V−OB)4ラインの各垂直画素信号の最小値から2番目の値を算出し、垂直スミア補正信号として記憶し、CCD撮像素子の受光面の有効画素についてAGC処理後の画像信号から減算する。また、前記固体撮像素子から出力される信号を14ビットにA/D変換して前記代表値信号を算出して15/16に減衰して、CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号から減算する(特許文献3参照)。
また、デジタル信号処理回路の集積化が進み、複数ラインの出力信号を記憶し算術処理することが、映像専用のメモリ集積DSP( Digital Signal Processor だけでなく、安価な汎用のFPGA( Field Programmable Gate Array )でも容易に実現できる様になった。但し、信号処理の階調(ビット数)をなるべく減らさないと回路規模が増大する。
さらに、CCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDS( Correlated Double Sampling )、暗電流補正及び利得を可変する利得可変増幅( Automatic Gain Control :AGC)部、並びに、デジタル映像信号Viに変換するADC( Analog to Digital Converter )を内蔵したFEP( Front End Processor )が普及してきている。FEPのADC階調は、従来、10ビットだった。しかし、近年、FEPのADC階調は、12ビットや14ビットが一般化し、16ビットも製品化された。また、ADC階調を22ビットとし、AGC部をADCの後に配置したFEPも製品化された。12ビット階調のFEPでは、ダイナミックレンジの広いNTSC( National Television System Committee )用2/3型CCD撮像素子と組み合わせると低域雑音が目立つ。
14ビット階調のFEPでは、ダイナミックレンジの広いNTSC用2/3型CCD撮像素子の出力信号と組み合わせても、低域雑音は目立たない。しかし、14ビット階調のFEPといえども、タイミング余裕の少なくなる74MHzでは、HDTV( High Definition Tele-Vision )用2/3型CCD撮像素子と組み合わせると、例えば55ケのH−OB( Horizontal-Optical Black:H−OB)の内の36ケをクランプしても低域雑音が目立つ。
さらに、フレームメモリを内蔵したDNRIC( Digital Noise Reduction Integrated Circuit )も低価格で発売された。
また、手ぶれ電子補正では、動き検出信号を元に画像メモリに書き込まれている映像信号を水平と垂直方向に手ぶれによって移動した後の位置から読み出し、元の被写体の同一の点が重ね合わされるように合成する処理方法が使われている。
また、有効信号の一部を繰り返すガードバンド付き直交周波数分割多重( Orthogonal Frequency Division Multiplexing :OFDM)映像伝送では、FPGAを用い、受信したOFDM信号と該OFDM信号を有効シンボル遅延した信号と複素乗算し加算して、ガード相関のI成分の絶対値とQ成分の絶対値を加算し、ピーク値の二乗値から上記受信信号のレベルを算出するか、または、二乗値の平方根値の平均値から上記受信信号のレベルを算出する(特許文献4参照)。
また、OFDM伝送では、受信したOFDM信号と該OFDM信号を有効シンボル遅延した信号と複素乗算し加算することにより、相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる信号の絶対値のピーク位置を検出し、当該検出したピーク位置における相関信号のI成分の絶対値とQ成分の絶対値を算出し加算し、ピーク値を算出し、当該ピーク値の二乗値または二乗値の平方根値の何れかの値の加算平均値から上記受信信号のレベルを算出していた(特許文献5参照)。
さらに、電子増倍型CCD撮像素子( Electron Multiplying-CCD:EM−CCD)は、電子冷却部と組み合わせて感度を高くできるため、可視光と近赤外光の夜間の撮影用の照明なしの準動画監視が可能となった。
EM−CCDは、電子冷却と組み合わせて感度を高くできる。例えば、EM−CCDの電子増倍電極(以下、CMGと称する)の振幅電圧が0.1V高くなると1.4倍増幅率が高くなり、EM−CCDの温度が11℃低くなると1.8倍電子増倍率が高くなる。このため、駆動波形の電圧振幅確保と高安定性と発熱低減、つまり消費電力の低減が求められる。
さらに電子増倍率は、CMGの振幅電圧に強く相関して、CMG一段当たり0〜2%の確率で発生し、例えば、一段当たり1%とすると、CMGが640段では、EM−CCDとしては、“1.01”の649乗で、583倍の電子増倍率となる。そのため、CMGの振幅電圧が0.1V高くなると、EM−CCDの電子増倍率が1.4倍高くなる。このため、非常に低い周波数で、電子増倍率の変動が不規則に揺らぎ、画像信号が不規則に変調され、偽信号が発生する。また、電子増倍の低入射光量レベル側の増倍感度を高くすると、画面の目視上でも非常に目立つ雑音となり、実効感度が大幅劣化する。さらに高電子増倍時は、高電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が低下する。そのため、EM−CCDを特に強く電子冷却してCMG電圧の振幅を最小限にする必要がある(非特許文献1と非特許文献2と非特許文献3参照)。しかし、EM−CCDは、密閉状態で使用する必要があり、熱発生部を電子冷却し、撮像装置自体を密閉された空間内に収納し、冷却ファンで空気を対流循環させている。このため、放熱が困難で、電子冷却の冷却効果が小さい。
ところで、EM−CCDを用いたテレビジョンカメラ等の撮像装置において、EM−CCDに取り付けてある冷却部が周囲温度の影響で冷却または加熱の能力を超えた場合でもEM−CCDの感度を一定に保つため、EM−CCDの温度を検出し、検出した温度に基づきEM−CCDの電子増倍率を制御することも検討されている(特許文献6参照)。
特開平07−067038号公報 特開2007−150770号公報 特開2008−109639号公報 特開2003−115787号公報 特許第4107824号公報 特開2007−318735号公報
TI製TC246RGB-B0 680 x 500 PIXEL IMPACTRONTM PRIMARY COLOR CCD IMAGE SENSOR SOCS087 - DECEMBER 2004 - REVISED MARCH 2005 浜松ホトニクス 高感度カメラの原理と技術 Cat No.SCAS0020J01 DEC/2006 (電子増倍率の概要説明) ANDOR Technical Note Longevity in EMCCD and ICCD Part I−EMCCD 14−Mar−06 (電子増倍率の経時劣化の対策)
上述の技術では、電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が経時的に低下するので、実効感度がさらに低下するだけでなく、電子増倍率に比例する暗電流の検出が困難である。
また上述したように、EM−CCDのCMGの振幅電圧が0.1V高くなると1.4倍増幅率が高くなり、EM−CCDの温度が11℃低くなると1.8倍電子増倍率が高くなる。このため、EM−CCDを用いた撮像装置では、駆動波形の電圧振幅の確保と高安定性、及び発熱の抑制(つまり、消費電力の低減)が求められる。また、暗電流も電子増倍されるため、画面内の暗電流むらがすりガラスの様に目立つ上に、高電子増倍時は、電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が低下する。このため、暗電流むらの補正が困難である。
さらに、電子増倍は確率的に発生するため、電子増倍は非常に低い周波数で不規則に揺らぎ、非常に低い周波数で暗電流むらと画像信号が不規則に変調される偽信号が発生し、画面の目視上非常に目立つすだれ状の雑音となり、信号雑音(S/N)比が低下し、実効感度が大幅に劣化する。しかし、不規則な1/fゆらぎの正確な補正は困難である。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、CCD撮像素子を用いた撮像装置において、実効感度を向上することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、CCD( Charge Coupled Device )撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、利得可変増幅(AGC)部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記代表値に相関して有効画素信号の利得可変増幅を制御することと、前記代表値に正に相関して前記記憶した有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記代表値信号の垂直周期以上の平均に正に相関して有効画素信号の垂直周期以上の利得可変増幅を制御することと、前記代表値の水平周期の値と前記代表値の垂直周期以上の平均との比または前記代表値信号の画面内の循環平均と前記代表値信号の垂直周期以上の平均との比に負に相関して有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御することと、前記代表値信号の垂直周期に応じて有効画素信号の暗電流成分の垂直周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、前記代表値信号の水平周期の値または前記代表値信号の画面内の循環平均と前記代表値信号の垂直周期以上の平均との比に正に相関して有効画素信号の暗電流成分の有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子(EM−CCD)と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値の現在値と電子増倍しないように低い電子増倍電極電圧時に記憶しておいた前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子が垂直方向の光学的黒画素( Vertical-Optical Black :V−OB)と水平方向の光学的黒画素( Horizontal-Optical Black :H−OB)を有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(垂直スミア量と水平スミア量に関わらない各垂直周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事と、現在のV−OBの垂直画素間の代表値の最小値と最大値との差を垂直スミアとして垂直スミアが所定値以下ならH−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたH−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(水平スミアが所定値以下の各水平周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事と、の少なくとも一方を行うことを特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶する画面メモリと蓄積時間を制御する手段とを有し、前記代表値信号の画面間循環平均に正に相関して前記有効画素信号の利得可変増幅を制御するか、前記代表値信号の画面間循環平均に正に相関して蓄積時間を制御するかの少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
つまり、利得可変増幅を高くするか蓄積時間を長くするかにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する事により、映像信号のふらつき雑音を減衰させる事である。
また、上記において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子(例えば、EM−CCD)と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、電子増倍量に強く相関する前記記憶した代表値信号と電子増倍ゆらぎと熱雑音の合計の総量(熱雑音の総計)に強く相関する走査線信号間の相関部分の平均の比の自乗積分と走査線信号間の相関部分の平均の差の自乗積分との合計等の走査線信号間の相関部分の平均の誤差の自乗積分と電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計に強く相関する走査線信号間の相関部分の差の自乗積分を比較し、電子増倍ゆらぎの総量と熱雑音の総計とが等しくなるように走査線信号間の相関部分の差の自乗積分が走査線信号間の相関部分の平均の誤差の2倍になるように垂直周期以上の平均の利得可変増幅を高くすることと、有効画素信号の垂直周期の利得可変増幅を低くすることと、有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を低くすることと、垂直周期以上の平均の電子増倍電極振幅値を低く制御すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子が垂直方向の光学的黒画素(V−OB)と水平方向の光学的黒画素(H−OB)を有し、所定以下のレベルの映像信号を走査線内(水平周期内で、1次元)で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面内(水平周期間で、2次元)で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面間(垂直周期間で、3次元)で平均する事と、映像信号の画面(垂直周期)間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する事と、の少なくとも一方を行う固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を有効画素の平均の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各垂直周期の電子増倍率)、または、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率の各V−OBと前後のV−OBの平均との比(垂直周期の電子増倍率の揺らぎ成分)、または、画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率を乗算し有効画素信号から減算し、1Hラインと前画面の同一ラインと上下のラインと相関検出し、1Hラインと最も相関の高いライン間の信号比(信号電流の電子増倍揺らぎ)の二乗積分と1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分(暗電流の電子増倍揺らぎと熱雑音の総計)の二乗積分との比(過剰電子増倍分)、または1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分(暗電流の電子増倍揺らぎと熱雑音の総計)の低周波数成分レベルと高周波数成分レベルとの比(電子増倍ゆらぎ雑音増加分)、または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比との少なくとも一方で電子増倍電極振幅と利得可変増幅の画面内平均値とを制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段と雑音除去部と14bit以上の ADC(とのFEP)とを有し、少なくとも電子増倍持に、現在の走査線の映像信号の非循環平均成分を、1画面前の走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H前走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H後の走査線の映像信号の非循環平均成分との相関を比較する手段を有し、相関の高い位置同士の非循環平均成分の比(増倍むら)の二乗の累積を算出する手段と、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差(暗電流の増倍むらと熱雑音の総計)の二乗の累積とを算出する手段と、比の二乗の累積と差の二乗の累積との比を算出する手段または、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の低周波数成分レベルと高周波数成分との比を算出する手段または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比を算出する手段のすくなくとも一方を有し、前記比が所定値以上になるように利得可変増幅の画面内平均値と電子増倍電極振幅値とを制御する手段と、映像信号の平均値またはスポット除くピーク値またはピーク値等の所定レベルを一定に制御する手段とを有する事を特徴とする撮像装置である。
つまり、14bit以上のFEPの使用で電子増倍ゆらぎ以外の1/f雑音を減衰させておき、電子増倍ゆらぎの総量に強く相関する検出量と電子増倍ゆらぎと熱雑音の合計の総量(熱雑音の総計)に強く相関する検出量とを比較し、電子増倍ゆらぎの1/f雑音の総量と熱雑音の総計とが等しくなるように利得可変増幅の画面内平均値を高く、電子増倍電極振幅値を低く制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事である。
また、上記において、前記CCD撮像素子がH−OBを有し、前記撮像装置がCCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと暗電流補正と信号の利得を調整するAGC部とデジタル映像信号Viに変換するADCからなるFEPとデジタル映像信号処理回路とを有し、FEPでのH−OBクランプを中止して、前記デジタル映像信号処理回路でH−OBのM(Mは自然数)ケの上位N(NはM未満の自然数)ケを白キズや飛び込み雑音として除いたM−Nケの平均を、暗電流の増倍揺らぎ成分のH−OBの代表値として、当該ラインの有効画素から前記H−OBの代表値を減算することと、前記H−OBの代表値と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御することを特徴とする撮像方法である。
つまり、各HOBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させ、水平周期の電子増倍ゆらぎを打ち消して、映像信号の横引き雑音を減衰させる事である。
本発明によれば、CCD撮像素子を用いた撮像装置において、実効感度が向上する。
色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の全体構成の撮像装置を示すブロック図。 色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の全体構成の撮像装置を示すブロック図。 色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の増倍むら検出含む映像信号処理部の内部構成を示すブロック図。 色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の増倍むら検出含む映像信号処理部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例や従来技術での電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ前後上下の信号値を示すEM−CCDの出力の模式図。 本発明の一実施例や従来技術での画面間での電子増倍ゆらぎを示す模式図。 本発明の一実施例の画面間での電子増倍ゆらぎの算出式を示す模式図。 本発明の一実施例の電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計の比の判定を示す模式図。 本発明の一実施例の電子増倍率と利得増幅率の比の判定を示すフローチャート。 V−OBの垂直画素の最小値から2番目の値を代表値として検出する本発明の一実施例のフローチャート。 V−OBの最小値から2番目の値を代表値として検出する本発明の一実施例のフローチャート。 H−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、できるだけ説明の重複を避ける。
本発明の一実施形態を図1A、図1B、図2A、図2B、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図4A、図4B、図4C、図5A、図5B、図5C、図5D、及び図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
本発明による撮像装置の一実施例の概要を、図1A、図1B、図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4B、図4C、及び図5Aによって説明する。図1Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。図1Bは、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。図2Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の、増倍むら検出処理を含む映像信号処理部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。図2Bは、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の、増倍むら検出処理を含む映像信号処理部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。図3Aと図3Bは、暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する、本発明の撮像装置の映像信号処理部内の検出部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。なお、図3Aと図3Bにおける平均値部68及び平均値部69については、実施例2及び実施例3で説明する。図4Aは、本発明の撮像方法及び撮像装置の一実施例で電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ前後上下の信号値の一実施例を示すEM−CCDの出力の模式図である。また図4Bは、従来技術での撮像方法及び撮像装置の電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ信号値の一例を示すEM−CCD出力の模式図である。また図4Cは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、画面間での電子増倍ゆらぎの一実施例の算出式(式1、式2、及び式3)をまとめて示す図である。図5Aは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計の比の判定処理の一実施例の概略を示すフローチャートである。図5Bは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、電子増倍率と利得増幅率の比の判定処理の一実施例を示すフローチャートである。図5Cは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、V−OBの垂直画素の最小値から2番目の値を代表値として検出する処理の一実施例を示すフローチャートである。図5Dは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、V−OBの最小値から2番目の値を代表値として検出する処理の一実施例を示すフローチャートである。
なお、図2Aと図2Bは、高域成分検出を含む増倍むら検出処理を行う映像信号処理部の内部構成を示すブロック図である。
図4A及び図4Bの縦軸は映像信号量で、図4Aの横軸は水平画素(水平走査時間相当)、図4Bの横軸は垂直画素(垂直走査時間相当)である。図4A(a)は前の画面(2V)、図4A(b)は現画面(1V)、図4A(c)は後の画面(0V)である。また、図4A(a)、(b)、(c)それぞれにおいて、上段は前の走査線(2H)、中段は現走査線(1H)、下段は後の走査線(0H)である。図4A(a)、(b)、(c)の3画面をメモリに蓄積する。
図4Aにおいて、現画面(1V)に対し、前の画面(2V)とは垂直周期前の画面で、後の画面(0V)とは垂直周期後の画面である。上下方向は、現走査線(1H)に対し、前の走査線(2H)と後の走査線(0H)である。破線はランダム雑音で実線はランダム雑音を平均化した有効信号成分である。実線のランダム雑音を平均化した有効信号成分同士が類似している場合を、相関有りとしている。
図4Bは、実施例1の増倍揺らぎの垂直成分の検出の模式図である。
図4A、図4B、図4C、及び図5Aにおいて、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2の近似計算には、増倍分補正した有効画素の暗電流を減算する。そして、さらに熱雑音の影響を減らすため、下記の式1、式2を用いて非循環平均演算をする。
なお、E2V2H は前の画面の前の走査線の映像信号、E2V1H は前の画面の現走査線の映像信号、E2V0H は前の画面の後の走査線の映像信号を示す。また、E1V2H は、現画面の前の走査線の映像信号、E1V1H は現画面の現走査線の映像信号、E1V0H は現画面の後の走査線の映像信号を示す。さらに、E0V2H は後の画面の前の走査線の映像信号、E0V1H は後の画面の現走査線の映像信号、E0V0H は後の画面の後の走査線の映像信号を示す。
Figure 2010073541
Figure 2010073541
このように、暗電流雑音は、相関の高い画素の水平非循環平均同士の画面間の比の二乗の総計(Y1)と、相関の高い画素の水平非循環平均同士の画面間の差分の二乗の総計(Y2)で近似する。
図3A、図4A、図5Aにおいて、熱雑音の総計Zの近似計算には、増倍分補正した有効画素の暗電流減算したので、非循環平均は不要となる。即ち、相関の高い画素同士の画面間の差分の二乗の累積であるので、非循環平均しても循環平均しても、水平、垂直、及び画面間いずれかの高周波数成分が減衰する。このため、非循環平均は不要となる。
Figure 2010073541
このように、熱雑音は、相関の高い画素同士の画面間の差分の二乗の総計(Z)で近似する。
図5Aのフローチャートは、映像処理部における電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zの比の判定を示す。そのフローチャートの概略としては、現画面の映像ラインの映像信号E1V2H を、1画面(垂直周期)前の映像ラインの映像信号E2V0H 、E2V1H 及びE2V2H と相関をとり、最も相関の高い映像ライン(図4A(a)では、E2V2H が最も相関が高い)を探し、相関の高い画素間の映像ライン内時間差(t2 −t1 )を測定する。次に、映像ラインE1V1H と、最も相関の高い映像ラインの最も相関の高い画素E2V2H について、t2 −t1 間で、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zを計算する。そして、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zの比Y/Zと係数Kとを比較し、その関係が、
Y/Z<K
であれば、垂直周期以上の平均のAGCの可変量(AGC量)を増加し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を減少し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを減少し、熱雑音の総計Zを増加させる。
また、
Y/Z≒K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量、垂直周期以上の平均のCMG振幅量、垂直周期以上の平均の感度、電子増倍ゆらぎの総計Y、及び、熱雑音の総計Zをそのまま変えない。
また、
Y/Z>K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を減少し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を増加し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを増加し、熱雑音の総計Zを減少させる。
次に、映像処理部では、V−OBライン内のH−OBを加算平均した値、またはV−OBライン内のH−OBの最小値を、V−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値とする。V−OBライン内のH−OBには、垂直スミア成分も水平スミア成分もない。従って、現在のV−OBライン内のH−OBの代表値を、記憶しておいた非増倍時のV−OBライン内のH−OBの代表値を温度補正したもので除算すれば、各垂直周期のV−OBの暗電流の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率を近似計算によって算出することができる。
次に、推定した暗電流の増倍率と、前後の垂直周期の推定した暗電流の増倍率の平均、との相違が、垂直周期の増倍率の揺らぎ成分であり、現在の暗電流の増倍率と前後の垂直周期の暗電流の増倍率の平均との相違に比例してAGC量を低減することによって、垂直周期の増倍率の揺らぎ成分を打ち消すことができる。
それに対し、熱雑音は利得に比例する。そのため、暗電流の増倍率Bと利得増幅率Aは、一義的に推測される。
図5Bの電子増倍率と利得増幅率Aの比の判定を示すフローチャートの概略は、上述したように、現在のV−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値を、記憶しておいた非増倍時のV−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値を温度補正したもので除算し、暗電流の各垂直周期の増倍率Bを推定するものである。
次に、暗電流の各垂直周期の増倍率B及び利得増幅率Aと係数Kとを比較し、その関係が、
B/A<K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を増加し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を減少し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを減少し、熱雑音の総計Zを増加させる。
また、
B/A≒K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量、垂直周期以上の平均のCMG振幅量、垂直周期以上の平均の感度、電子増倍ゆらぎの総計Y、及び、熱雑音の総計Zをそのまま変えない。
また、
B/A>K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を減少し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を増加し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを増加し、熱雑音の総計Zを減少させる。
次に、本発明の撮像装置の全体構成の一実施例である図1Aについて説明する。図1Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた撮像装置の全体構成を示す図である。
図1Aにおいて、1は撮像装置、2は入射光を結像するレンズ等の光学系、3は光学系2から入射した光を電気信号に変換するCCD撮像素子、4はFEP、5は増倍検出処理部を含む映像信号処理部、6は撮像装置1内の各部を制御するCPU( Central Processing Unit )である。13はタイミング発生部( Timing Generator:TG)を含む垂直転送駆動部、15は電子増倍の利得制御を行うためのCMG駆動部、8は温度センサ、17は冷却部である。
なお、CCD撮像素子3は、色分離フィルタ付きのCCD撮像素子であり、例えば、EM−CCDである。また、FEP4は、少なくとも、CCD撮像素子3から出力された信号の雑音を除去するCDS401、CDS401の出力信号に暗電流補正して利得を調整するAGC部402、及び、AGC部402からの出力信号をデジタル映像信号Viに変換する信号処理階調が14bit以上のADC403、TG404、メモリ部405、D.AGC部406、及び、DAC部407で構成される。なお、図1A及び図1Bでは、メモリ部405、D.AGC部406、及び、DAC部407は図示していない。また、TG404は、CCD撮像素子3に水平転送駆動信号を出力し、FEP4中のCDS401、AGC部402、及びADC403に、タイミング( Timing )信号を出力する信号発生器である。
また、図1A(図1B)では、読出及び垂直転送駆動部13(13’)が、読出及び垂直転送駆動タイミング信号を出力し、CCD撮像素子3(3’、7、9)それぞれの読出垂直転送部に出力している。
また、冷却部17は、CCD撮像素子3を冷却するペルチェ素子とペルチェ素子駆動回路と放熱フィンとファンとファン駆動回とから構成される(図示しない)。冷却部17は、CPU9の制御により、温度センサ8が検出する温度に応じてCCD撮像素子3を冷却し、CCD撮像素子3の温度を調節する。なお、図1Bでは、冷却部17及び温度センサ8を図示せず、省略している。
また映像信号処理部5は、デジタル映像信号Viに種々の画像処理を施し、NTSC方式またはPAL( Phase Alternating by Line )方式の複合映像信号( Video Burst Sync :VBS)またはSDI( Serial Digital Interface )映像信号、あるいは、HDTVのSDI(HD−SDI)等の所定方式の映像信号に変換して出力する。
図1Aにおいて、撮像装置1のEM−CCD等のCCD撮像素子3は光学系2で受光面に結像された入射光をフォトダイオード( Photo Diode )で光電変換して信号電荷を生成し、垂直転送したのち水平転送しながら信号電荷を電子増倍してFEP4に出力する。FEP4は、CCD撮像素子3から出力された信号から雑音を除去し暗電流成分を補正し補正した信号を増幅し、デジタル映像信号Viに変換して、変換したデジタル映像信号Viを映像信号処理部5に出力する。映像信号処理部5内において、デジタル映像信号Viは、検出部18に送られると共に、後述する信号処理を行うために減算器19にも送られる(図2A若しくは図2B参照)。
図3Aにおいて、検出部18はデジタル映像信号Viを比較部41〜42でV−OBラインの垂直画素信号ごとに比較し小さい順にラインメモリ43〜44に記憶し、垂直(以下V)スミアを含むOB代表値信号を検出する。Vスミアを含むOB代表値信号を比較部55〜56で比較しVスミアを含む最大値とVスミアを含まない最小値の差からVスミアを算出する。また、図3Aにおいて、基準温度で非電子増倍時のV−OBラインのH−OB信号を平均して基準メモリ48に記憶しておいた値をD.AGC50で温度補正して値で、V−OBラインのH−OB信号を平均した値を除算すれば、暗電流増倍量が算出できる。そして基準温度で非電子増倍時の有効画素の暗電流から基準温度で非電子増倍時のV−OBラインのH−OB信号を平均して基準メモリ48に記憶しておいた値を減算して画面メモリ49に記憶しておいた値に暗電流増倍量を乗算器52で乗算すれば、有効画素とV−OBとの差分の暗電流が算出でき、加算器45でVスミアを含むOB代表値と加算すれば、各有効画素の暗電流とVスミアとの合計が算出でき、減算器19でデジタル映像信号Viから減算すれば、各有効画素の暗電流とVスミアとが補正でき、無効信号つまり雑音が低減され、実効感度が向上する。
なお、図1Bの本発明の撮像装置の一実施例は、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合であり、図1Aの撮像装置が、CCD撮像素子3、FEP4をそれぞれ1ケ使用するのに対し、レンズ系2を介して撮像装置に入射された入射光が、色分離光学系2’を用いて、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)等の光の3原色(若しくは、それらの補色)に色分離され、分離された3つの色それぞれに対して、CCD撮像素子3’、7、9、及び、FEP4’、10、12を使用するものである。その場合、映像信号処理部(増倍むら検出処理を含む)5’が、それら3色を所定の割合で合成した後に、図1Aの映像信号処理部5と同様の処理を行うものである(詳細の説明は省略する)。
また、図2Bの本発明の撮像装置の一実施例の映像信号処理部も、図1Bと同様に、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合であり、図1Bの映像信号処理部には、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)等の光の3原色(若しくは、それらの補色)に色分離された色毎に、FEP部4’、10、及び12から、映像信号Vi(例えば、RVi、GVi、BVi)が入力され、映像メモリ部32’及び相関検出部33’から各色毎に、3つの信号が出力されるものである。(詳細の説明は省略する)。
図2Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の増倍むら検出含む映像信号処理部の、本発明の一実施例の内部構成を示すブロック図である。18は増倍むら検出部、19は減算器、22は差分部、23はLPF( Low Pass Filter )、24と25は二乗部、26と27は累積部、28は係数付比較部、30はデジタルAGC(D.AGC)部、31は色分離機能を含む映像信号処理部、32はラインメモリとフィールドメモリからなる映像メモリ部、33は相関検出部、34はSDI変換機能を含む出力回路である。なお、6は撮像装置1内の各部を制御するCPUである(図1A参照)。D.AGC部30は、OB( Optical Black )代表値信号をFEPのAGC部の増幅度に合わせてD.AGC部自身の増幅度を調節する。なお、OB代表値信号は、V−OBの暗電流を含んだスミア成分信号である。
次に、本発明の一実施例の動作を図1Aと図2Aを参照しつつ説明する。撮像装置1のCCD撮像素子3は、光学系2で受光面に結像された入射光をフォトダイオードで光電変換して信号電荷を生成し、垂直転送したのち水平転送しながら信号電荷を電子増倍して、電子増倍した信号をFEP4に出力する。FEP4は、CCD撮像素子3から出力された信号から、雑音を除去し、暗電流成分を補正し、補正した信号を増幅した信号(デジタル映像信号Vi)に変換して、映像信号処理部5に出力する。
さらに、垂直転送駆動部(w/TG)13とCMG駆動部15は、CPU6から出力される制御信号それぞれに従ってCCD撮像素子3を駆動するための信号を、CCD撮像素子3に出力する。CCD撮像素子3では、当該入力信号に従って、フォトダイオードから電荷を読出し、CMG部に出力する。CMG部は、入力された電荷を電圧変換部に水平転送出力する。電圧変換部は、入力された電荷を14ビット若しくは14ビット以上の階調の電圧に変換してFEP4に出力する。
つまり、FEP4として、14bit以上の階調の信号処理を行うことで、電子増倍率の変動要素中のゆらぎ以外の1/f雑音を減衰させておき、ゆらぎの総量に強く相関する検出量とする。そして、このゆらぎの総量に強く相関する検出量と、ゆらぎと熱雑音の合計の総量に強く相関する検出量とを比較し、ゆらぎの1/f雑音の総量と熱雑音の総量とが等しくなるように、利得可変増幅の画面内平均値を高く、電子増倍電極振幅値(CMG振幅電圧)を低く制御する。このように制御することによって、映像信号レベルが一定の所定レベルになる。
図3A〜図3Eで本発明の暗電流増倍量を検出する機能の一実施例を説明する。図3A〜図3Eは、本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図である。18A,18B,18C,18D,18Eは検出部、19,46,57は減算器、45,59、63は加算器、51,58は除算器、52は乗算器、47,68,69は平均部、43,44はラインメモリ部、48,60は基準メモリ部、41,42,53,54,55,56は比較部、49は画像メモリ部である。
図3A〜図3Eと図5C〜5Dとを用いて垂直スミア信号の検出と補正の動作について説明する。
まず、図3A、図5Cに示す実施例について説明する。CPU6は、ラインメモリ部44、43に最小値信号の上限値、2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。比較部42は、ラインメモリ部44に記憶されている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の映像信号)を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する(ステップ61,62)。比較部42は、V−OB2の映像信号の画素の値とラインメモリ部44に最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号をラインメモリ部44に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部41に送られる。比較部41は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶されている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶する(ステップ63)。同様に、比較部42は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値とメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部41に送られる(ステップ64)。比較部41は、2番目に小さい信号の値と比較1の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶する(ステップ65)。比較部42が最後のV−OBの比較処理を終了すると、ラインメモリ部43は、2番目に小さい信号をスミア補正用のOB代表値信号として出力し(ステップ26)、代表値検出処理が終了する(ステップ27)。
水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から平均部68の循環平均で、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量を算出し、平均部69の循環平均で画面間平均暗電流増倍量を算出し、図1Aと図1BのCPU6に出力する。
次に、図3B、図5Dに示す実施例について説明する。図3Bと図3Aとの相違は、平均部47の代わりに比較部53と比較部54とがあることである。図3Aと同一部分の動作説明は省略し比較部53と比較部54との動作を説明する。CPU6は、比較部53と比較部54に最小値信号の上限値をリセットしておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。比較部54は、リセットされている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の最小値の信号)を各画素の最小値の信号として比較部54にセットする(ステップ71,72)。比較部54は、V−OB2の映像信号の画素の値と比較部54の最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を比較部54に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部53に送られる。比較部53は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号として比較部53にリセットされている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号として比較部53に記憶する(ステップ73)。同様に、比較部54は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値と比較部54の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号として比較部54に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部53に送られる(ステップ74)。比較部53は、2番目に小さい信号の値と比較1の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号として比較部53に記憶する(ステップ75)。比較部54が最後のV−OBの比較処理を終了すると、比較部53は、2番目に小さい信号を暗電流測定用のOB代表値信号として出力し(ステップ26)、代表値検出処理が終了する(ステップ27)。
次に、図3Cに示す実施例について説明する。図3Cと図3Bとの相違は、比較部53を省略し、比較部54で最小値を暗電流測定用のOB代表値信号として出力することである。そこで、詳細動作の説明は省略する。
次に、図3Dに示す実施例について説明する。図3Dと図3Cとの相違は、FEP4のOB暗電流粗補正を用い、基準メモリ部60と除算器58と加算器59とを追加し、FEP4のbit数(階調)が少なくすることである。そこで、詳細動作の説明は省略する。
図1Aと図1Bにおいて、CPU6は垂直転送駆動部(w/TG)13を制御し蓄積時間を制御する。また、CPU6はFEPの4,10,12を制御し利得可変増幅を制御する。また、CPU6は、増倍検出含む映像信号処理部5を制御し有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算する。
また、V―OBのH―OB部分の暗電流や白キズ成分には、垂直スミアや水平スミアがほとんど混入しない。このことを利用し、図3Aの検出部45に示すように、基準温度で非電子増倍状態でのEM−CCDのV―OBのH―OB部分の信号を加算平均して記憶しておいた基準メモリ部の信号と比較すれば、温度と電子増倍による暗電流の増倍量がリアルタイムで推定できる。
別方法としては、V−OBの垂直水平の画素レベルの最小値が、垂直スミアや水平スミアがほとんど混入しない暗電流成分であることを利用する。即ち、図3Bの検出部45に示すように、V−OBの垂直水平の最小値を検出し、基準温度で非電子増倍状態でのEM−CCDのV―OBの垂直水平の最小値の信号を加算平均して記憶しておいた基準メモリ部の信号と比較すれば、温度と電子増倍による暗電流の増倍量がリアルタイムで推定できる。そこで、画面メモリ部49に記憶された画面有効画素から暗電流を出力しから、V―OBのH―OB部分の信号の加算平均を減算した有効画素OB差分基準暗電流信号に温度と電子増倍による暗電流の増倍量をかければ、OBとの差分の画面有効画素の暗電流が推定できる。
つまり、14bit以上のFEPを使用し、温度測定手段とV−OBとを備える電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部と利得可変増幅部とラインメモリと画面メモリとを有する固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と、非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値と、の比(各垂直周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する。この結果、画面の目視上目立つ暗部のすだれ状の固定雑音の暗電流むらが減算され、電子増倍ゆらぎの1/f雑音の主成分の暗電流のが画面間変動も減算され、V―OBの暗電流や白キズや垂直スミア成分と、OBとの差分の画面有効画素の暗電流や白キズ成分とを減算し、画面有効画素の映像信号のみを算出できる。
非電子増倍時に記憶しておいた各有効画素の基準の暗電流ではなく、非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の平均の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算するとすれば、固定雑音の暗電流むらは減算できないが、画面メモリの量は削減できる。
そこで、(1)所定以下のレベルの映像信号を走査線内(水平周期内で、1次元)で平均する事、(2)所定以下のレベルの映像信号を画面内(水平周期間で、2次元)で平均する事、(3)所定以下のレベルの映像信号を画面間(垂直周期間で、3次元)で平均する事、等の(1)、(2)、または(3)のいずれかの固定雑音低減方法と、映像信号の画面(垂直周期)間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する等のランダム雑音低減方法との、2種類の雑音低減方法を併用する場合に適用できる。
また、高輝度映像信号がなければ水平スミアも少ないので、H―OB部分の平均が暗電流の1/f雑音成分であることを利用し、高輝度映像信号がない走査線内の所定以下のレベルの映像信号を走査線内で平均し、H―OB部分の平均の走査線間の変動分を減算すれば、画面内平均のラインメモリの量は削減できる。また、高輝度映像信号があり、水平スミアがあったとしても、H―OB部分の平均が高輝度映像信号がある走査線内の映像信号に共通の水平スミア成分と暗電流の1/f雑音成分との合計であることを利用し、H―OB部分の平均の走査線間の変動分を減算すれば、水平スミア成分と暗電流の1/f雑音成分が減衰し、画面内平均のラインメモリの量は削減できる。
次に、図2Aと、図3Aと、図5Cを用いて、V−OBの垂直画素間で2番目に小さい信号の検出と、スミア補正用のOB代表値を検出する処理動作について説明する。
図2Aと図3Aにおいて、CPU6は、ラインメモリ部43,44に最小値信号の上限値、2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。
比較部42は、ラインメモリ部43に記憶されている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の映像信号)を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部43に記憶する(開始ステップ61、最小値記憶ステップ62)。
比較部41は、V−OB2の映像信号の画素の値とラインメモリ部44に最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号をラインメモリ部44に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部42に送られる。比較部42は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶されている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶する(2番目に小さい値記憶ステップ63)。
同様に、比較部41は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値とラインメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部42に出力する(比較1信号出力ステップ64)。
比較部42は、2番目に小さい信号の値と比較1信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号(比較2信号)としてラインメモリ部43に記憶する(比較2信号記憶ステップ65)。
比較部42が最後のV−OBの比較処理を終了すると、ラインメモリ部43は、比較2信号をスミア補正用のOB代表値信号として加算器45に出力し(OB代表値出力ステップ66)、代表値検出処理を終了する(終了ステップ67)。
上記図3Aの説明のように、OB代表値信号は、比較部55にも入力されてOB代表値の最大値を算出され、比較部56にも入力されてOB代表値の最小値が算出され、減算器57は、OB代表値の最大値とOB代表値の最小値との差をとり、差分値をV−OBの垂直スミアとしてCPU6に出力する。
スミア量が所定の基準量以上なら、有効画素の横のH−OBに漏れ込む水平スミアも−80dB程度の垂直スミアと同程度大きい。しかし、V−OBに漏れ込む垂直スミアからV−OBのH−OBに漏れ込む水平スミアは、−160dB程度で無視できる。
したがって、図3Aの平均部47でV−OBのH−OBを加算平均し、基準メモリ部48に記憶しておいた基準V−OBのH−OB加算平均を、D.AGC部50で温度やAFE( Analog Front End )の増幅度を補正した基準H−OBと、除算器51で比をとれば、その垂直周期の暗電流増倍量が算出できる。
基準メモリ部48に記憶しておいた基準V−OBのH−OB加算平均と、有効画素の基準暗電流との、減算器46での差分を、有効画素OB差分基準暗電流として画面メモリ部49に記憶しておき、有効画素基準暗電流と暗電流増倍量とを乗算器52で乗算すれば、その垂直周期の有効画素OB差分暗電流が算出できる。そして、算出された有効画素OB差分暗電流とOB代表値とを加算器45で加算し、減算器19に出力する。
なお、図3Aの平均部47で加算平均を算出するかわりに、図3Bの比較部54を用い、H−OBの最小値を算出しても良い。
スミア量が所定の基準量以下なら、有効画素の横のH−OBに漏れ込む水平スミアも、−80dB程度の垂直スミアと同程度と小さく、無視できる。したがって、平均部47で有効画素の横のH−OBを加算平均し、基準メモリ部48に記憶しておいた基準の有効画素の横のH−OB加算平均を、D.AGC部50で温度やAFEの増幅度を補正した基準H−OBと、除算器51で比をとれば、その水平周期の暗電流増倍量が算出できる。
基準メモリ部48に記憶しておいた基準H−OB加算平均と、有効画素の基準暗電流との差分を、減算器46で算出し、算出した差分を有効画素OB差分基準暗電流として画面メモリ49に記憶しておき、記憶した有効画素OB差分基準暗電流と暗電流増倍量とを乗算器52で乗算する。この乗算の結果、その水平周期の有効画素OB差分暗電流が算出できる。さらに、算出した水平周期の有効画素OB差分暗電流とOB代表値とを加算器45で加算し、加算した値を減算器19に出力する。
なお、図3Aの平均部47で加算平均を算出するかわりに、図3Cの比較部54を用い、H−OBの最小値を算出しH−OBの最小値の比をとり、その水平周期の暗電流増倍量を算出しても良い。
同様に、図2Aと、図3B、図3C、及び、図5Dを用いて、V−OBの2番目に小さい信号の検出と、暗電流増倍量算出用のOB代表値を検出する処理動作について説明する。
図2A、図3B、図3C、及び、図5Dにおいて、CPU6は、比較部53及び54に、最小値信号の上限値と2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい。なお、以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである。
比較部54は、設定されている上限値とV−OB領域の映像信号の各画素の値とを比較し、値が小さい方の信号(V−OBの映像信号)をV−OBの最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶し、設定する。そして、値が大きい方の信号を、比較部53に出力する(開始ステップ71、最小値記憶ステップ72)。
比較部53は、大きい方の信号の値と、2番目に小さい信号として設定されている上限値とを比較し、小さい方の信号をV−OBの2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶し、設定する(2番目に小さい値記憶ステップ73)。
同様に、比較部53は、Nライン目のV−OBNの映像信号の画素の値と、ラインメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さいほうの信号を各画素間最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は、各画素の比較1の信号として、比較部42に出力する(比較1信号出力ステップ74)。
比較部54が最後のV−OBの比較処理を終了すると、比較部53は、2番目に小さい信号を暗電流増倍量設定用のOB代表値信号として除算器51に出力し(OB代表値出力ステップ76)、代表値検出処理を終了する(終了ステップ77)。
上記図3Bの説明では、2番目に小さい信号を代表値として検出したが、水平(H)スミアが少なく黒キズが少ないEM−CCDを用い、図3Cに示す様に、ラインメモリ部44から最小値を検出し垂直(V)スミア含むOB代表値とし、比較部55と比較部56からVスミア含むOB代表値の最大値と最小値と差をVスミア量として検出し、比較部54からH−OBの最小値を検出し、暗電流増倍量を各水平周期信号から検出すれば、暗電流増倍量は、1/f変動とHスミアとを加算したものとなる。また、Hスミアと比例するVスミアが少ない場合には、Hスミアの水平周期内の変動は無視できるので、減算器19で暗電流とHスミアを減算することにより、暗電流むら、Vスミア、Hスミア、及び1/f変動を減算したこととなり、その結果、雑音が低減し、実効的な感度が向上する。
さらに、図3Dの実施例の実施例について説明する。図3Dは、図3Cの構成に、除算器58と加算器59と基準メモリ部60とを追加したものである。そして、図1AのFEP4内部に存在するOBメモリ部405、及びD.AGC部406から出力され(図1Aでは図示及び説明をしていない)、DAC( Digital to Analog Converter )部407を介してCDS401に出力し、CDS401をオフセットさせるためのOB暗電流を、OB暗電流粗補正として利用し、除算器58と基準メモリ部60とでOB暗電流粗補正の暗電流増倍量を検出する。また検出した暗電流増倍量と、除算器51で検出したOB暗電流詳細補正の暗電流増倍量とを、加算器59で加算して暗電流増倍量とする。このような動作そのものは複雑となるが、例えば、図1Aや図1Bのような、本発明の撮像装置の全体構成のFEP4、4’、10、及び12、並びに、増倍検出を含む映像信号処理部5の映像信号階調(bit数)は最小限で済む。
つまり、V−OBライン内のH−OBには、有効画素の高輝度信号の垂直スミア成分も水平スミア成分もないので、V−OBの暗電流の代表値として、V−OBライン内のH−OBを加算平均し、非増倍時の基準温度のEM−CCDのV−OBライン内のH−OBを加算平均し、温度補正したものをV−OBの暗電流の代表値で除算することで、暗電流の各画面V−OB時の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率が推定できる。
または、V−OBの最小値からN番目の値にも、有効画素の高輝度信号の垂直スミア成分も水平スミア成分もないので、V−OBの暗電流の代表値として、V−OBの最小値からN番目の値を算出し、非増倍時のV−OBの最小値からN番目の値を算出し温度補正したものを除算しても、暗電流の各画面V−OB時の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率が推定できる。
垂直周期の増倍率の揺らぎ成分とは、非増倍時の基準温度のEM−CCDのV−OBの暗電流の代表値を温度補正したものを、V−OBの暗電流の代表値で除算し、除算することによって推定した暗電流の増倍率の、各V−OBと前後のV−OBの平均との相違である。増倍率の揺らぎ成分は、増倍率にほぼ比例する。それに対し、熱雑音は、利得に比例する。したがって、簡易には、増倍率の揺らぎ成分にほぼ比例する上記増倍率と、熱雑音に比例する上記利得を、比例増加させれば、AGC量の増加による熱雑音も、固体撮像素子の電子増倍ゆらぎによる1/f雑音も、同等に目立たなくなる。これにより、電子増倍度の低下による暗電流のすだれ状の固定雑音との低減と合わせて、より高い実効的な感度を獲得できる。さらに、より高い実効的な感度を獲得することができた結果、蓄積時間が少なくてすむため、動くものの監視が容易になる。
次に、図3Eに示す実施例について説明する。図3Eと図3Bとの相違は、加算器63が追加されたことである。そこで、加算器63以外の詳細動作の説明は省略する。図3Eは加算器63が追加されたことにより、基準メモリ48と除算器51とに、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号ではなく、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号と2番目に小さい信号との加算和が基準となり、暗電流増倍量が算出される。この結果、暗電流が異常に少ない画素がないCCD撮像素子であれば、2番目に小さい信号への雑音の影響が半減し、より高精度な暗電流増倍量が算出できる。
また図3Eに図示しないが、比較部53のL出力に比較部55を追加し、加算器63の入力を比較部53のS出力と比較部54のS出力ではなく、比較部53のS出力と比較部55のS出力とにする。この結果、CCD撮像素子のV−OBのH−OBに暗電流が異常に少ない画素が1つある場合であっても、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号とV−OBのH−OBの3番目に小さい信号への雑音の影響が半減し、より高精度な暗電流増倍量が算出できる。
以上、EM−CCD等の撮像素子を用いた撮像装置について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された撮像装置に限定されるものではなく、上記以外のCCD撮像素子、例えば、IT( Interline Transfer )−CCD撮像素子等を用いた撮像装置に広く適用することができることは言うまでもない。
OBを備えるCCD撮像素子と利得可変増幅(AGC)部とラインメモリ部と画面メモリ部とを有する固体撮像装置の撮像方法において、暗電流量に強く相関する検出量として、V−OBの垂直画素の最小値(スミア代表値)の水平方向最小値、またはV−OBの最小値、またはV−OBのH−OBの最小値のいずれかを暗電流量の代表値として、暗電流量の代表値の画面間の循環平均を、暗電流量の平均値とし、(1)画面間の循環平均の暗電流量の平均値に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅量を制御するか、若しくは蓄積時間を制御する。または、(2)各画面の暗電流量に正に相関して、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅量を制御し有効画素信号から減算する。または、(3)画面間の循環平均の暗電流量の平均値と各画面の暗電流量との比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅量を制御して、垂直周期より長い周期の増倍揺らぎを補正する。
つまり、垂直周期で利得可変増幅量を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する。これにより、映像信号のふらつきの雑音を減衰させる。垂直周期の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されている。
増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
具体的には、暗電流量に強く相関する検出量として、スミア代表値として検出している、V−OBの垂直画素の最小値をの水平方向に最小値を暗電流量の代表値として算出する。またはV−OBの最小値を検出し暗電流量の代表値としても良い。またはV−OBのH−OBの最小値を検出し暗電流量の代表値としても良い。
本発明の実施例1で説明したように、図3Aから図3Dの実施例には、暗電流増倍量を検出する機能がある。そこで、画面内で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部68と、画面間で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部69を、実施例1の検出部に追加した図3Aから図3Dの全体の構成にすれば良い。この場合、平均部68と平均部69以外の構成と動作は、実施例1と同一なので説明を省略する。
図3Aから図3Dにおいて、検出部18A〜18Dから出力される水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から、平均部68の循環平均で、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量として算出され、外部(図1AのCPU6若しくは図1BのCPU6’)に出力すると共に平均部69に出力される。そして、平均部69に入力された電流増倍量は、平均部69の循環平均で、画面間平均暗電流増倍量として算出され、図1AのCPU6若しくは図1BのCPU6’に出力される。
図1A若しくは図1Bにおいて、CPU6若しくはCPU6’は、垂直転送駆動部(w/TG)13若しくは13’を制御し、蓄積時間を制御する。また、CPU6(若しくはCPU6’)はFEPの4(若しくは、4,10,12)を制御し、利得可変増幅を制御する。また、CPU6(若しくはCPU6’)は、増倍検出含む映像信号処理部5(若しくは映像信号処理部5’)を制御し、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し、有効画素信号から減算し、出力する。
また、OBを備えるCCD撮像素子、並びに、CCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと、暗電流補正と信号の利得を調整する利得可変増幅(AGC)部と、及びデジタル映像信号Viに変換するADCと、からなるFEPとを有する固体撮像装置の撮像方法において、FEPでのH−OBクランプを中止して、FPGA等で構成された検出部(図3A−図3E)で、H−OBのM(Mは自然数)ケの上位N(NはM未満の自然数)ケ除いた値(M−N)ケの平均を(暗電流の増倍揺らぎ成分の)H−OB代表値として、当該ラインの有効画素から減算して、各H−OBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させる。
また、前記H−OBの代表値と、前記H−OBの代表値の、垂直周期以上の平均との比、または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に、負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御して、暗電流の水平周期から垂直周期の間の周期の増倍揺らぎをAGCで補正する。この結果、上位Nケを除けば、白キズの影響はほとんどなくなる。ここで、(M−N)ケの平均とするので、(M−N)ケ以下の短い周期の暗電流の揺らぎ影響はほとんどなくなる。なお、SDTVでは、H−OBは一般に20ケ程度、Mは一般に17程度、Nは一般に4程度である。また、水平有効画素1920のHDTVでは、H−OBは一般に55ケ程度、Mは一般に36ケ程度、Nは一般に10程度である。また、白キズの多い撮像素子では、Nを増やし、白キズの少ない撮像素子ではNを減らした方が良い。
つまり、各H−OBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させ、水平周期の電子増倍ゆらぎを打ち消して、映像信号の横引き雑音を減衰させる。
例えば、水平スミアにより、H−OBの最大値のN番目から(N+4)番目までの平均と、最小値から〜最小値の4番目までの平均とが同一レベル上昇するのに対し、電荷増倍によりH−OBの最大値のN番目から(N+4)番目までの平均 AVmaxn-n+4 と、最小値から最小値の4番目までの平均 AVmin-+4 とが、暗電流と白キズとのレベルに比例して上昇するので、下記式4が電荷増倍率となる。
Figure 2010073541
そして、OBを備えるCCD撮像素子と、利得可変増幅(AGC)部と、ラインメモリ部と、画面メモリ部とを有する固体撮像装置の撮像方法において、(1)暗電流量に強く相関する検出量のV−OBの最小値の循環平均に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御するか、若しくは蓄積時間を制御する。また、(2)暗電流量に強く相関する検出量のV−OBの最小値の循環平均に正に相関して、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算する。
つまり、利得可変増幅を高くするか、若しくは蓄積時間を長くするか、どちらかの方法によって暗電流成分を多く減算し、これによって電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する、この結果、映像信号の横引き雑音を減衰させることができる。
具体的には、本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図の図3Dに、実施例1で説明した暗電流増倍量を検出する機能があるので、画面内で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部68と、画面間で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部69を、実施例1の検出部に追加した図3Dの全体の構成にすれば良い。
平均部68と平均部69以外の構成と動作は、実施例1と同一なので説明を省略する。
平均部68と平均部69を備えた図3Dにおいて、水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から、平均部68の循環平均によって、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量を算出し、平均部69の循環平均によって、画面間平均暗電流増倍量を算出し、図1A(若しくは、図1B)のCPU6に出力する。
図1A(若しくは、図1B)において、CPU6は垂直転送駆動部(w/TG)13を制御し蓄積時間を制御する。また、CPU6は、FEPの4を制御し利得可変増幅を制御する。また、CPU6は、増倍検出処理部を含む映像信号処理部5を制御し、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し、有効画素信号から減算する。
そして、(1)水平周期暗電流増倍量または水平周期暗電流増倍量の画面内の循環平均量と、画面間平均暗電流増倍量との比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御する。つまり、水平周期で利得可変増幅を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する。この結果、映像信号の横引き雑音を減衰させる。
このように、水平周期の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されており、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
または、水平周期暗電流増倍量の画面間の循環平均量に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御するか蓄積時間を制御する。つまり、利得可変増幅を高くするか蓄積時間を長くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎを抑制する事により、映像信号の横引き雑音を減衰させる。増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎは抑制されている。相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定で良い。
また、(2)水平周期暗電流増倍量の画面間の循環平均量と各画面内の水平周期暗電流増倍量の比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御する。つまり、各画面で利得可変増幅を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとを抑制する。この結果、映像信号の各画面のふらつき雑音を減衰させる。
このように、各画面の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されており、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
さらに、図6はH−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図である。図6は、縦軸がH−OBのクランプレベルを示し、横軸の単位はサンプリング周期である。飛び込みは、静電結合または電磁結合、電源またはGNDの電位変動で発生する。図6の様な、H−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図の様に、H−OBが20ケでMが17ケのH−OBで、ADCが12bitの4096階調で、暗電流平均(d)を180(なお、暗電流の平均値180は、CCDによって異なる。)とした場合に、最大片側振幅640の減衰振動の飛び込みの波形変動があっても、単純平均は213である。この場合の誤差33に対し、本発明の一実施例の最大値削除平均は175であるから誤差は5(d−5)である。また、本発明の一実施例の最大値最小値削除平均は186であるから誤差は6(d+6)である。また、本発明の一実施例の最大値最小値2ケ削除平均は181であるから誤差は1(d+1)で、誤差が階調分解能まで低減することなる。従って、本発明の一実施例を適用すれば、誤差が著しく減少して事実上無視できるようになる。なお、図6において、破線部では、レベルが(d−320)であるが、レンジ不足で、0(d−180)となる。
その結果、サンプリング位相と減衰振動の飛び込み波形の位相が揺らいでもH−OBクランプレベルが変動することがなくなり、水平周期単位の映像のペデスタルレベルの変動つまり低周波数雑音がなくなり、暗部の画質が改善する。さらに、クランプ位相は飛び込みが少ない位相に設定してあるが、位相が揺らいで、飛び込みが増加しても、上述の様に、誤差が低減される。
上記実施例1、2、3によれば、CMG駆動波形を改善して水平スミアが無視できるようになったEM−CCD及び水平スミアの少ないIT−CCDのHDTVの低周波数雑音低減で有効となる。
1:撮像装置、 2:光学系、 2’:色分解光学系、 3,3’,7,9:CCD撮像素子、 4,4’,10,12:FEP、 5,5’:増倍検出処理部を含む映像信号処理部、 6:CPU、 8:温度センサ、 13:垂直転送駆動部(w/TG)、 14,15,15’,16:CMG駆動部、 17:冷却部、 18,18’,18A,18B,18C,18D,18E,37,39:検出部、 19,19’,38,40,46,46’,57:減算器、 45,59,63:加算器、51,58:除算器、52:乗算器、 47,68,69:平均部、 43,44:ラインメモリ部、48,60:基準メモリ部、 49:画像メモリ部、
41,42,53,54,55,56:比較部、 22:差分部、 23:LPF、 24,25:二乗部、 26,27:累積部、 28:係数付比較部、 29:除算部、 30,50:デジタルAGC(D.AGC)部、 31:映像信号処理部、 32:映像メモリ部、 33:相関検出部、 34:出力回路。
本発明は、固体撮像素子を有する撮像装置に関し、撮像素子から出力される画像信号の偽信号の低減する方法に関するものである。
CCD( Charge Coupled Device )撮像素子は、固体撮像素子の中でも、感度が高く、白キズが少ない。しかし、高温度時、高感度撮像時、及び蓄積時には、白キズが多い。
そこで、従来、暗電流が異常に大きい画素欠陥(いわゆる、白キズ)は少ない。しかし、暗電流は6℃のCCD撮像素子の温度上昇でおおよそ2倍となる。さらに、暗電流は電子増倍と蓄積時間とに比例して増加する。そのため、高温度時や高感度撮像時や蓄積時は暗電流が大きくなる。即ち、白キズが目立つ。光学的黒画素部分の白キズの影響を低減するため、CCD撮像素子の垂直方向の光学的黒画素( Vertical-Optical Black:V−OB)部分の12ラインの出力の各垂直画素信号を平均し、1ライン分の信号として記憶し、この固体撮像素子の有効画素部分の出力信号よりこの記憶した信号を減算していた(特許文献1参照)。
また、CCD撮像素子を用いた固体撮像装置においては、白キズ等の画素欠陥の発生に起因するCCD撮像素子の暗電流への影響や高レベル圧縮の影響を受けない様に、垂直スミアの低減を図っている。このため、以下の(1)若しくは(2)を実施することがある。
(1)垂直遮光画像4ラインの各垂直画素(V−OB)信号の平均信号を算出しその水平信号も平均し、低レベルと高レベルを圧縮しCCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号から減算する(特許文献2参照)。
(2)垂直遮光画素(V−OB)信号4ラインの画面垂直方向の暗電流むらを補正する。次に、垂直遮光画像(V−OB)4ラインの各垂直画素信号の最小値から2番目の値を算出し、垂直スミア補正信号として記憶し、CCD撮像素子の受光面の有効画素についてAGC処理後の画像信号から減算する。また、前記固体撮像素子から出力される信号を14ビットにA/D変換して前記代表値信号を算出して15/16に減衰して、CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号から減算する(特許文献3参照)。
また、デジタル信号処理回路の集積化が進み、複数ラインの出力信号を記憶し算術処理することが、映像専用のメモリ集積DSP( Digital Signal Processor だけでなく、安価な汎用のFPGA( Field Programmable Gate Array )でも容易に実現できる様になった。但し、信号処理の階調(ビット数)をなるべく減らさないと回路規模が増大する。
さらに、CCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDS( Correlated Double Sampling )、暗電流補正及び利得を可変する利得可変増幅( Automatic Gain Control :AGC)部、並びに、デジタル映像信号Viに変換するADC( Analog to Digital Converter )を内蔵したFEP( Front End Processor )が普及してきている。FEPのADC階調は、従来、10ビットだった。しかし、近年、FEPのADC階調は、12ビットや14ビットが一般化し、16ビットも製品化された。また、ADC階調を22ビットとし、AGC部をADCの後に配置したFEPも製品化された。12ビット階調のFEPでは、ダイナミックレンジの広いNTSC( National Television System Committee )用2/3型CCD撮像素子と組み合わせると低域雑音が目立つ。
14ビット階調のFEPでは、ダイナミックレンジの広いNTSC用2/3型CCD撮像素子の出力信号と組み合わせても、低域雑音は目立たない。しかし、14ビット階調のFEPといえども、タイミング余裕の少なくなる74MHzでは、HDTV( High Definition Tele-Vision )用2/3型CCD撮像素子と組み合わせると、例えば55ケのH−OB( Horizontal-Optical Black:H−OB)の内の36ケをクランプしても低域雑音が目立つ。
さらに、フレームメモリを内蔵したDNRIC( Digital Noise Reduction Integrated Circuit )も低価格で発売された。
また、手ぶれ電子補正では、動き検出信号を元に画像メモリに書き込まれている映像信号を水平と垂直方向に手ぶれによって移動した後の位置から読み出し、元の被写体の同一の点が重ね合わされるように合成する処理方法が使われている。
また、有効信号の一部を繰り返すガードバンド付き直交周波数分割多重( Orthogonal Frequency Division Multiplexing :OFDM)映像伝送では、FPGAを用い、受信したOFDM信号と該OFDM信号を有効シンボル遅延した信号と複素乗算し加算して、ガード相関のI成分の絶対値とQ成分の絶対値を加算し、ピーク値の二乗値から上記受信信号のレベルを算出するか、または、二乗値の平方根値の平均値から上記受信信号のレベルを算出する(特許文献4参照)。
また、OFDM伝送では、受信したOFDM信号と該OFDM信号を有効シンボル遅延した信号と複素乗算し加算することにより、相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる信号の絶対値のピーク位置を検出し、当該検出したピーク位置における相関信号のI成分の絶対値とQ成分の絶対値を算出し加算し、ピーク値を算出し、当該ピーク値の二乗値または二乗値の平方根値の何れかの値の加算平均値から上記受信信号のレベルを算出していた(特許文献5参照)。
さらに、電子増倍型CCD撮像素子( Electron Multiplying-CCD:EM−CCD)は、電子冷却部と組み合わせて感度を高くできるため、可視光と近赤外光の夜間の撮影用の照明なしの準動画監視が可能となった。
EM−CCDは、電子冷却と組み合わせて感度を高くできる。例えば、EM−CCDの電子増倍電極(以下、CMGと称する)の振幅電圧が0.1V高くなると1.4倍増率が高くなり、EM−CCDの温度が11℃低くなると1.8倍電子増倍率が高くなる。このため、駆動波形の電圧振幅確保と高安定性と発熱低減、つまり消費電力の低減が求められる。
さらに電子増倍率は、CMGの振幅電圧に強く相関して、CMG一段当たり0〜2%の確率で発生し、例えば、一段当たり1%とすると、CMGが640段では、EM−CCDとしては、“1.01”の649乗で、583倍の電子増倍率となる。そのため、CMGの振幅電圧が0.1V高くなると、EM−CCDの電子増倍率が1.4倍高くなる。このため、非常に低い周波数で、電子増倍率の変動が不規則に揺らぎ、画像信号が不規則に変調され、偽信号が発生する。また、電子増倍の低入射光量レベル側の増倍感度を高くすると、画面の目視上でも非常に目立つ雑音となり、実効感度が大幅劣化する。さらに高電子増倍時は、高電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が低下する。そのため、EM−CCDを特に強く電子冷却してCMG電圧の振幅を最小限にする必要がある(非特許文献1と非特許文献2と非特許文献3参照)。しかし、EM−CCDは、密閉状態で使用する必要があり、熱発生部を電子冷却し、撮像装置自体を密閉された空間内に収納し、冷却ファンで空気を対流循環させている。このため、放熱が困難で、電子冷却の冷却効果が小さい。
ところで、EM−CCDを用いたテレビジョンカメラ等の撮像装置において、EM−CCDに取り付けてある冷却部が周囲温度の影響で冷却または加熱の能力を超えた場合でもEM−CCDの感度を一定に保つため、EM−CCDの温度を検出し、検出した温度に基づきEM−CCDの電子増倍率を制御することも検討されている(特許文献6参照)。
特開平07−067038号公報 特開2007−150770号公報 特開2008−109639号公報 特開2003−115787号公報 特許第4107824号公報 特開2007−318735号公報
TI製TC246RGB-B0 680 x 500 PIXEL IMPACTRONTM PRIMARY COLOR CCD IMAGE SENSOR SOCS087 - DECEMBER 2004 - REVISED MARCH 2005 浜松ホトニクス 高感度カメラの原理と技術 Cat No.SCAS0020J01 DEC/2006 (電子増倍率の概要説明) ANDOR Technical Note Longevity in EMCCD and ICCD Part I−EMCCD 14−Mar−06 (電子増倍率の経時劣化の対策)
上述の技術では、電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が経時的に低下するので、実効感度がさらに低下するだけでなく、電子増倍率に比例する暗電流の検出が困難である。
また上述したように、EM−CCDのCMGの振幅電圧が0.1V高くなると1.4倍増幅率が高くなり、EM−CCDの温度が11℃低くなると1.8倍電子増倍率が高くなる。このため、EM−CCDを用いた撮像装置では、駆動波形の電圧振幅の確保と高安定性、及び発熱の抑制(つまり、消費電力の低減)が求められる。また、暗電流も電子増倍されるため、画面内の暗電流むらがすりガラスの様に目立つ上に、高電子増倍時は、電子増倍率と入射光量との積の累積で電子増倍率が低下する。このため、暗電流むらの補正が困難である。
さらに、電子増倍は確率的に発生するため、電子増倍は非常に低い周波数で不規則に揺らぎ、非常に低い周波数で暗電流むらと画像信号が不規則に変調される偽信号が発生し、画面の目視上非常に目立つすだれ状の雑音となり、信号雑音(S/N)比が低下し、実効感度が大幅に劣化する。しかし、不規則な1/fゆらぎの正確な補正は困難である。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、CCD撮像素子を用いた撮像装置において、実効感度を向上することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、CCD撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、AGC部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の垂直周期以上の平均に正に相関して有効画素信号の垂直周期以上の利得可変増幅を制御し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の水平周期の値と前記代表値の垂直周期以上の平均との比または前記遮光した画素から出力される信号の代表値の画面内の循環平均と前記代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御する事を特徴とする撮像方法である
また上記において、CCD撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、AGC部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の垂直周期に応じて有効画素信号の暗電流成分の垂直周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の画面間循環平均に正に相関して前記有効画素信号の利得可変増幅を制御する事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、CCD撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、AGC部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、前記代表値の垂直周期に応じて有効画素信号の暗電流成分の垂直周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、前記代表値の水平周期の値または前記代表値の画面内の循環平均と前記代表値の垂直周期以上の平均との比に正に相関して有効画素信号の暗電流成分の有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算すること、との少なくとも一方を行い、
前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値の現在値と電子増倍しないように低い電子増倍電極電圧時に記憶しておいた前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事と、現在のV−OBの垂直画素間の代表値の最小値と最大値との差を垂直スミアとして垂直スミアが所定値以下ならH−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたH−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事と、の少なくとも一方を行うことを特徴とする撮像方法である。
また上記において、CCD撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、AGC部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記撮像装置が、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶する画面メモリと蓄積時間を制御する手段とを有し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の水平周期の値または前記遮光した画素から出力される信号の代表値の画面内の循環平均と前記遮光した画素から出力される信号の代表値の垂直周期以上の平均との比に正に相関して有効画素信号の暗電流成分の有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算し、前記遮光した画素から出力される信号の代表値の画面間循環平均に正に相関して蓄積時間を制御する事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、前記記憶した代表値と走査線信号間の相関部分の平均の比の自乗積分と走査線信号間の相関部分の平均の差の自乗積分との合計等の走査線信号間の相関部分の平均の誤差の自乗積分と走査線信号間の相関部分の差の自乗積分を比較し、走査線信号間の相関部分の差の自乗積分が走査線信号間の相関部分の平均の誤差の2倍になるように垂直周期以上の平均の利得可変増幅を高く制御することと、有効画素信号の垂直周期の利得可変増幅を低く制御することと、有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を低く制御することと、垂直周期以上の平均の電子増倍電極振幅値を低く制御すること、との少なくとも一方の前記制御を行う事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、所定以下のレベルの映像信号を走査線内で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面内で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面間で平均する事と、映像信号の画面間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する事と、の少なくとも一方の前記平均を行う固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を有効画素の平均の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各垂直周期の電子増倍率)、または、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率の各V−OBと前後のV−OBの平均との比、または、画面メモリの有効画素の基準の暗電流に前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算して算出した暗電流の増倍率を乗算し有効画素信号から減算して1Hラインと前画面の同一ラインと上下のラインと相関を検出し、1Hラインと前記検出した最も相関の高いライン間の信号比の二乗積分と1Hラインと前記検出した最も相関の高いライン間の信号差分の二乗積分との比、または1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分の低周波数成分レベルと高周波数成分レベルとの比、または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比、との少なくとも一方の前記比で電子増倍電極振幅と利得可変増幅の画面内平均値とを制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事を特徴とする撮像方法である。
また上記において、前記撮像装置が温度測定手段と雑音除去部と14bit以上のADCとを有し、少なくとも電子増倍持に、現在の走査線の映像信号の非循環平均成分を、1画面前の走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H前走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H後の走査線の映像信号の非循環平均成分との相関を比較する手段を有し、相関の高い位置同士の非循環平均成分の比の二乗の累積を算出する手段と相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の累積とを算出する手段と比の二乗の累積と差の二乗の累積との比を算出する手段、または、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の低周波数成分レベルと高周波数成分との比を算出する手段、または、現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比を算出する手段、のすくなくとも一方の前記手段を有し、前記比が所定値以上になるように利得可変増幅の画面内平均値と電子増倍電極振幅値とを制御する手段と、映像信号の(平均値またはスポット除くピーク値またはピーク値等の)所定レベルを一定に制御する手段とを有する事を特徴とする撮像装置である。
また上記において、前記CCD撮像素子がH−OBを有し、前記撮像装置がCCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと暗電流補正と信号の利得を調整するAGC部とデジタル映像信号Viに変換するADCからなるFEPとデジタル映像信号処理回路とを有し、前記デジタル映像信号処理回路でHOBのMケの上位Nケを除いたM−Nケの平均をH−OBの代表値として、当該ラインの有効画素から前記H−OBの代表値を減算することと、前記H−OBの代表値と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御することを特徴とする撮像方法である。
本発明によれば、CCD撮像素子を用いた撮像装置において、実効感度が向上する。
色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の全体構成の撮像装置を示すブロック図。 色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の全体構成の撮像装置を示すブロック図。 色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の増倍むら検出含む映像信号処理部の内部構成を示すブロック図。 色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の一実施例の増倍むら検出含む映像信号処理部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図。 本発明の一実施例での電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ前後上下の信号値を示すEM−CCDの出力の模式図。 本発明の一実施例での画面間での電子増倍ゆらぎを示す模式図。 本発明の一実施例の画面間での電子増倍ゆらぎの算出式を示す模式図。 本発明の一実施例の電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計の比の判定を示す模式図。 本発明の一実施例の電子増倍率と利得増幅率の比の判定を示すフローチャート。 V−OBの垂直画素の最小値から2番目の値を代表値として検出する本発明の一実施例のフローチャート。 V−OBの最小値から2番目の値を代表値として検出する本発明の一実施例のフローチャート。 H−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、できるだけ説明の重複を避ける。
本発明の一実施形態を図1A、図1B、図2A、図2B、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図4A、図4B、図4C、図5A、図5B、図5C、図5D、及び図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
本発明による撮像装置の一実施例の概要を、図1A、図1B、図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4B、図4C、及び図5Aによって説明する。図1Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。図1Bは、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。図2Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の、増倍むら検出処理を含む映像信号処理部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。図2Bは、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合の本発明の撮像装置の、増倍むら検出処理を含む映像信号処理部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。図3Aと図3Bは、暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する、本発明の撮像装置の映像信号処理部内の検出部の内部構成の一実施例を示すブロック図である。なお、図3Aと図3Bにおける平均値部68及び平均値部69については、実施例2及び実施例3で説明する。図4Aは、本発明の撮像方法及び撮像装置の一実施例で電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ前後上下の信号値の一実施例を示すEM−CCDの出力の模式図である。また図4Bは、本発明の撮像方法及び撮像装置の一実施例での電子増倍ゆらぎと熱雑音とを含んだ信号値の一例を示すEM−CCD出力の模式図である。また図4Cは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、画面間での電子増倍ゆらぎの一実施例の算出式(式1、式2、及び式3)をまとめて示す図である。図5Aは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計の比の判定処理の一実施例の概略を示すフローチャートである。図5Bは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、電子増倍率と利得増幅率の比の判定処理の一実施例を示すフローチャートである。図5Cは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、V−OBの垂直画素の最小値から2番目の値を代表値として検出する処理の一実施例を示すフローチャートである。図5Dは、本発明の撮像方法及び撮像装置の、V−OBの最小値から2番目の値を代表値として検出する処理の一実施例を示すフローチャートである。
なお、図2Aと図2Bは、高域成分検出を含む増倍むら検出処理を行う映像信号処理部の内部構成を示すブロック図である。
図4A及び図4Bの縦軸は映像信号量で、図4Aの横軸は水平画素(水平走査時間相当)、図4Bの横軸は垂直画素(垂直走査時間相当)である。図4A(a)は前の画面(2V)、図4A(b)は現画面(1V)、図4A(c)は後の画面(0V)である。また、図4A(a)、(b)、(c)それぞれにおいて、上段は前の走査線(2H)、中段は現走査線(1H)、下段は後の走査線(0H)である。図4A(a)、(b)、(c)の3画面をメモリに蓄積する。
図4Aにおいて、現画面(1V)に対し、前の画面(2V)とは垂直周期前の画面で、後の画面(0V)とは垂直周期後の画面である。上下方向は、現走査線(1H)に対し、前の走査線(2H)と後の走査線(0H)である。破線はランダム雑音で実線はランダム雑音を平均化した有効信号成分である。実線のランダム雑音を平均化した有効信号成分同士が類似している場合を、相関有りとしている。
図4Bは、実施例1の増倍揺らぎの垂直成分の検出の模式図である。
図4A、図4B、図4C、及び図5Aにおいて、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2の近似計算には、増倍分補正した有効画素の暗電流を減算する。そして、さらに熱雑音の影響を減らすため、下記の式1、式2を用いて非循環平均演算をする。
なお、E2V2H は前の画面の前の走査線の映像信号、E2V1H は前の画面の現走査線の映像信号、E2V0H は前の画面の後の走査線の映像信号を示す。また、E1V2H は、現画面の前の走査線の映像信号、E1V1H は現画面の現走査線の映像信号、E1V0H は現画面の後の走査線の映像信号を示す。さらに、E0V2H は後の画面の前の走査線の映像信号、E0V1H は後の画面の現走査線の映像信号、E0V0H は後の画面の後の走査線の映像信号を示す。
Figure 2010073541
Figure 2010073541
このように、暗電流雑音は、相関の高い画素の水平非循環平均同士の画面間の比の二乗の総計(Y1)と、相関の高い画素の水平非循環平均同士の画面間の差分の二乗の総計(Y2)で近似する。
図3A、図4A、図5Aにおいて、熱雑音の総計Zの近似計算には、増倍分補正した有効画素の暗電流減算したので、非循環平均は不要となる。即ち、相関の高い画素同士の画面間の差分の二乗の累積であるので、非循環平均しても循環平均しても、水平、垂直、及び画面間いずれかの高周波数成分が減衰する。このため、非循環平均は不要となる。
Figure 2010073541
このように、熱雑音は、相関の高い画素同士の画面間の差分の二乗の総計(Z)で近似する。
図5Aのフローチャートは、映像処理部における電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zの比の判定を示す。そのフローチャートの概略としては、現画面の映像ラインの映像信号E1V2H を、1画面(垂直周期)前の映像ラインの映像信号E2V0H 、E2V1H 及びE2V2H と相関をとり、最も相関の高い映像ライン(図4A(a)では、E2V2H が最も相関が高い)を探し、相関の高い画素間の映像ライン内時間差(t2 −t1 )を測定する。次に、映像ラインE1V1H と、最も相関の高い映像ラインの最も相関の高い画素E2V2H について、t2 −t1 間で、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zを計算する。そして、電子増倍ゆらぎの総計Y=Y1+Y2と熱雑音の総計Zの比Y/Zと係数Kとを比較し、その関係が、
Y/Z>K
であれば、垂直周期以上の平均のAGCの可変量(AGC量)を増加し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を減少し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを減少し、熱雑音の総計Zを増加させる。
また、
Y/Z≒K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量、垂直周期以上の平均のCMG振幅量、垂直周期以上の平均の感度、電子増倍ゆらぎの総計Y、及び、熱雑音の総計Zをそのまま変えない。
また、
Y/Z<K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を減少し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を増加し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを増加し、熱雑音の総計Zを減少させる。
次に、映像処理部では、V−OBライン内のH−OBを加算平均した値、またはV−OBライン内のH−OBの最小値を、V−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値とする。V−OBライン内のH−OBには、垂直スミア成分も水平スミア成分もない。従って、現在のV−OBライン内のH−OBの代表値を、記憶しておいた非増倍時のV−OBライン内のH−OBの代表値を温度補正したもので除算すれば、各垂直周期のV−OBの暗電流の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率を近似計算によって算出することができる。
次に、推定した暗電流の増倍率と、前後の垂直周期の推定した暗電流の増倍率の平均、との相違が、垂直周期の増倍率の揺らぎ成分であり、現在の暗電流の増倍率と前後の垂直周期の暗電流の増倍率の平均との相違に比例してAGC量を低減することによって、垂直周期の増倍率の揺らぎ成分を打ち消すことができる。
それに対し、熱雑音は利得に比例する。そのため、暗電流の増倍率Bと利得増幅率Aは、一義的に推測される。
図5Bの電子増倍率と利得増幅率Aの比の判定を示すフローチャートの概略は、上述したように、現在のV−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値を、記憶しておいた非増倍時のV−OBライン内のH−OBの暗電流の代表値を温度補正したもので除算し、暗電流の各垂直周期の増倍率Bを推定するものである。
次に、暗電流の各垂直周期の増倍率B及び利得増幅率Aと係数Kとを比較し、その関係が、
B/A>K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を増加し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を減少し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを減少し、熱雑音の総計Zを増加させる。
また、
B/A≒K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量、垂直周期以上の平均のCMG振幅量、垂直周期以上の平均の感度、電子増倍ゆらぎの総計Y、及び、熱雑音の総計Zをそのまま変えない。
また、
B/A<K
であれば、垂直周期以上の平均のAGC量を減少し、垂直周期以上の平均のCMG振幅量を増加し、垂直周期以上の平均の感度をそのまま変えず、電子増倍ゆらぎの総計Yを増加し、熱雑音の総計Zを減少させる。
次に、本発明の撮像装置の全体構成の一実施例である図1Aについて説明する。図1Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた撮像装置の全体構成を示す図である。
図1Aにおいて、1は撮像装置、2は入射光を結像するレンズ等の光学系、3は光学系2から入射した光を電気信号に変換するCCD撮像素子、4はFEP、5は増倍検出処理部を含む映像信号処理部、6は撮像装置1内の各部を制御するCPU( Central Processing Unit )である。13はタイミング発生部( Timing Generator:TG)を含む垂直転送駆動部、15は電子増倍の利得制御を行うためのCMG駆動部、8は温度センサ、17は冷却部である。
なお、CCD撮像素子3は、色分離フィルタ付きのCCD撮像素子であり、例えば、EM−CCDである。また、FEP4は、少なくとも、CCD撮像素子3から出力された信号の雑音を除去するCDS401、CDS401の出力信号に暗電流補正して利得を調整するAGC部402、及び、AGC部402からの出力信号をデジタル映像信号Viに変換する信号処理階調が14bit以上のADC403、TG404、メモリ部405、D.AGC部406、及び、DAC部407で構成される。なお、図1A及び図1Bでは、メモリ部405、D.AGC部406、及び、DAC部407は図示していない。また、TG404は、CCD撮像素子3に水平転送駆動信号を出力し、FEP4中のCDS401、AGC部402、及びADC403に、タイミング( Timing )信号を出力する信号発生器である。
また、図1A(図1B)では、読出及び垂直転送駆動部13(13’)が、読出及び垂直転送駆動タイミング信号を出力し、CCD撮像素子3(3’、7、9)それぞれの読出垂直転送部に出力している。
また、冷却部17は、CCD撮像素子3を冷却するペルチェ素子とペルチェ素子駆動回路と放熱フィンとファンとファン駆動回とから構成される(図示しない)。冷却部17は、CPUの制御により、温度センサ8が検出する温度に応じてCCD撮像素子3を冷却し、CCD撮像素子3の温度を調節する。なお、図1Bでは、冷却部17及び温度センサ8を図示せず、省略している。
また映像信号処理部5は、デジタル映像信号Viに種々の画像処理を施し、NTSC方式またはPAL( Phase Alternating by Line )方式の複合映像信号( Video Burst Sync :VBS)またはSDI( Serial Digital Interface )映像信号、あるいは、HDTVのSDI(HD−SDI)等の所定方式の映像信号に変換して出力する。
図1Aにおいて、撮像装置1のEM−CCD等のCCD撮像素子3は光学系2で受光面に結像された入射光をフォトダイオード( Photo Diode )で光電変換して信号電荷を生成し、垂直転送したのち水平転送しながら信号電荷を電子増倍してFEP4に出力する。FEP4は、CCD撮像素子3から出力された信号から雑音を除去し暗電流成分を補正し補正した信号を増幅し、デジタル映像信号Viに変換して、変換したデジタル映像信号Viを映像信号処理部5に出力する。映像信号処理部5内において、デジタル映像信号Viは、検出部18に送られると共に、後述する信号処理を行うために減算器19にも送られる(図2A若しくは図2B参照)。
図3Aにおいて、検出部18はデジタル映像信号Viを比較部41〜42でV−OBラインの垂直画素信号ごとに比較し小さい順にラインメモリ43〜44に記憶し、垂直(以下V)スミアを含むOB代表値信号を検出する。Vスミアを含むOB代表値信号を比較部55〜56で比較しVスミアを含む最大値とVスミアを含まない最小値の差からVスミアを算出する。また、図3Aにおいて、基準温度で非電子増倍時のV−OBラインのH−OB信号を平均して基準メモリ48に記憶しておいた値をD.AGC50で温度補正して値で、V−OBラインのH−OB信号を平均した値を除算すれば、暗電流増倍量が算出できる。そして基準温度で非電子増倍時の有効画素の暗電流から基準温度で非電子増倍時のV−OBラインのH−OB信号を平均して基準メモリ48に記憶しておいた値を減算して画面メモリ49に記憶しておいた値に暗電流増倍量を乗算器52で乗算すれば、有効画素とV−OBとの差分の暗電流が算出でき、加算器45でVスミアを含むOB代表値と加算すれば、各有効画素の暗電流とVスミアとの合計が算出でき、減算器19でデジタル映像信号Viから減算すれば、各有効画素の暗電流とVスミアとが補正でき、無効信号つまり雑音が低減され、実効感度が向上する。
なお、図1Bの本発明の撮像装置の一実施例は、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合であり、図1Aの撮像装置が、CCD撮像素子3、FEP4をそれぞれ1ケ使用するのに対し、レンズ系2を介して撮像装置に入射された入射光が、色分離光学系2’を用いて、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)等の光の3原色(若しくは、それらの補色)に色分離され、分離された3つの色それぞれに対して、CCD撮像素子3’、7、9、及び、FEP4’、10、12を使用するものである。その場合、映像信号処理部(増倍むら検出処理を含む)5’が、それら3色を所定の割合で合成した後に、図1Aの映像信号処理部5と同様の処理を行うものである(詳細の説明は省略する)。
また、図2Bの本発明の撮像装置の一実施例の映像信号処理部も、図1Bと同様に、色分解光学系と3ケのCCD撮像素子を用いた場合であり、図1Bの映像信号処理部には、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)等の光の3原色(若しくは、それらの補色)に色分離された色毎に、FEP部4’、10、及び12から、映像信号Vi(例えば、RVi、GVi、BVi)が入力され、映像メモリ部32’及び相関検出部33’から各色毎に、3つの信号が出力されるものである。(詳細の説明は省略する)。
図2Aは、色分離フィルタ付きCCD撮像素子を用いた場合の増倍むら検出含む映像信号処理部の、本発明の一実施例の内部構成を示すブロック図である。18は増倍むら検出部、19は減算器、22は差分部、23はLPF( Low Pass Filter )、24と25は二乗部、26と27は累積部、28は係数付比較部、30はデジタルAGC(D.AGC)部、31は色分離機能を含む映像信号処理部、32はラインメモリとフィールドメモリからなる映像メモリ部、33は相関検出部、34はSDI変換機能を含む出力回路である。なお、6は撮像装置1内の各部を制御するCPUである(図1A参照)。D.AGC部30は、OB( Optical Black )代表値信号をFEPのAGC部の増幅度に合わせてD.AGC部自身の増幅度を調節する。なお、OB代表値信号は、V−OBの暗電流を含んだスミア成分信号である。
次に、本発明の一実施例の動作を図1Aと図2Aを参照しつつ説明する。撮像装置1のCCD撮像素子3は、光学系2で受光面に結像された入射光をフォトダイオードで光電変換して信号電荷を生成し、垂直転送したのち水平転送しながら信号電荷を電子増倍して、電子増倍した信号をFEP4に出力する。FEP4は、CCD撮像素子3から出力された信号から、雑音を除去し、暗電流成分を補正し、補正した信号を増幅した信号(デジタル映像信号Vi)に変換して、映像信号処理部5に出力する。
さらに、垂直転送駆動部(w/TG)13とCMG駆動部15は、CPU6から出力される制御信号それぞれに従ってCCD撮像素子3を駆動するための信号を、CCD撮像素子3に出力する。CCD撮像素子3では、当該入力信号に従って、フォトダイオードから電荷を読出し、CMG部に出力する。CMG部は、入力された電荷を電圧変換部に水平転送出力する。電圧変換部は、入力された電荷を14ビット若しくは14ビット以上の階調の電圧に変換してFEP4に出力する。
つまり、FEP4として、14bit以上の階調の信号処理を行うことで、電子増倍率の変動要素中のゆらぎ以外の1/f雑音を減衰させておき、ゆらぎの総量に強く相関する検出量とする。そして、このゆらぎの総量に強く相関する検出量と、ゆらぎと熱雑音の合計の総量に強く相関する検出量とを比較し、ゆらぎの1/f雑音の総量と熱雑音の総量とが等しくなるように、利得可変増幅の画面内平均値を高く、電子増倍電極振幅値(CMG振幅電圧)を低く制御する。このように制御することによって、映像信号レベルが一定の所定レベルになる。
図3A〜図3Eで本発明の暗電流増倍量を検出する機能の一実施例を説明する。図3A〜図3Eは、本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図である。18A,18B,18C,18D,18Eは検出部、19,46,57は減算器、45,59、63は加算器、51,58は除算器、52は乗算器、47,68,69は平均部、43,44はラインメモリ部、48,60は基準メモリ部、41,42,53,54,55,56は比較部、49は画像メモリ部である。
図3A〜図3Eと図5C〜5Dとを用いて垂直スミア信号の検出と補正の動作について説明する。
まず、図3A、図5Cに示す実施例について説明する。図1Aと図1BのCPU6は、ラインメモリ部44、43に最小値信号の上限値、2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。比較部42は、ラインメモリ部44に記憶されている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の映像信号)を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する(ステップ61,62)。比較部42は、V−OB2の映像信号の画素の値とラインメモリ部44に最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号をラインメモリ部44に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部41に送られる。比較部41は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶されている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶する(ステップ63)。同様に、比較部42は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値とメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部41に送られる(ステップ64)。比較部41は、2番目に小さい信号の値と比較1の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号(比較2信号)としてラインメモリ部43に記憶する(ステップ65)。比較部42が最後のV−OBの比較処理を終了すると、ラインメモリ部43は、2番目に小さい信号をスミア補正用のOB代表値信号として出力し(ステップ66)、代表値検出処理が終了する(ステップ67)。
水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から平均部68の循環平均で、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量を算出し、平均部69の循環平均で画面間平均暗電流増倍量を算出し、図1Aと図1BのCPU6に出力する。
次に、図3B、図5Dに示す実施例について説明する。図3Bと図3Aとの相違は、平均部47の代わりに比較部53と比較部54とがあることである。図3Aと同一部分の動作説明は省略し比較部53と比較部54との動作を説明する。CPU6は、比較部53と比較部54に最小値信号の上限値をリセットしておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。比較部54は、リセットされている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の最小値の信号)を各画素の最小値の信号として比較部54にセットする(ステップ71,72)。比較部54は、V−OB2の映像信号の画素の値と比較部54の最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を比較部54に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部53に送られる。比較部53は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号として比較部53にリセットされている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号として比較部53に記憶する(ステップ73)。同様に、比較部54は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値と比較部54の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号として比較部54に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部53に送られる(ステップ74)。比較部53は、2番目に小さい信号の値と比較1の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号として比較部53に記憶する(ステップ75)。比較部54が最後のV−OBの比較処理を終了すると、比較部53は、2番目に小さい信号を暗電流測定用のOB代表値信号として出力し(ステップ26)、代表値検出処理が終了する(ステップ27)。
次に、図3Cに示す実施例について説明する。図3Cと図3Bとの相違は、比較部53を省略し、比較部54で最小値を暗電流測定用のOB代表値信号として出力することである。そこで、詳細動作の説明は省略する。
次に、図3Dに示す実施例について説明する。図3Dと図3Cとの相違は、FEP4のOB暗電流粗補正を用い、基準メモリ部60と除算器58と加算器59とを追加し、FEP4のbit数(階調)が少なくすることである。そこで、詳細動作の説明は省略する。
図1Aと図1Bにおいて、CPU6は垂直転送駆動部(w/TG)13を制御し蓄積時間を制御する。また、CPU6はFEPの4,10,12を制御し利得可変増幅を制御する。また、CPU6は、増倍検出含む映像信号処理部5を制御し有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算する。
また、V―OBのH―OB部分の暗電流や白キズ成分には、垂直スミアや水平スミアがほとんど混入しない。このことを利用し、図3Aの検出部45に示すように、基準温度で非電子増倍状態でのEM−CCDのV―OBのH―OB部分の信号を加算平均して記憶しておいた基準メモリ部の信号と比較すれば、温度と電子増倍による暗電流の増倍量がリアルタイムで推定できる。
別方法としては、V−OBの垂直水平の画素レベルの最小値が、垂直スミアや水平スミアがほとんど混入しない暗電流成分であることを利用する。即ち、図3Bの検出部45に示すように、V−OBの垂直水平の最小値を検出し、基準温度で非電子増倍状態でのEM−CCDのV―OBの垂直水平の最小値の信号を加算平均して記憶しておいた基準メモリ部の信号と比較すれば、温度と電子増倍による暗電流の増倍量がリアルタイムで推定できる。そこで、画面メモリ部49に記憶された画面有効画素から暗電流を出力しから、V―OBのH―OB部分の信号の加算平均を減算した有効画素OB差分基準暗電流信号に温度と電子増倍による暗電流の増倍量をかければ、OBとの差分の画面有効画素の暗電流が推定できる。
つまり、14bit以上のFEPを使用し、温度測定手段とV−OBとを備える電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部と利得可変増幅部とラインメモリと画面メモリとを有する固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と、非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値と、の比(各垂直周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する。この結果、画面の目視上目立つ暗部のすだれ状の固定雑音の暗電流むらが減算され、電子増倍ゆらぎの1/f雑音の主成分の暗電流のが画面間変動も減算され、V―OBの暗電流や白キズや垂直スミア成分と、OBとの差分の画面有効画素の暗電流や白キズ成分とを減算し、画面有効画素の映像信号のみを算出できる。
非電子増倍時に記憶しておいた各有効画素の基準の暗電流ではなく、非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の平均の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算するとすれば、固定雑音の暗電流むらは減算できないが、画面メモリの量は削減できる。
そこで、(1)所定以下のレベルの映像信号を走査線内(水平周期内で、1次元)で平均する事、(2)所定以下のレベルの映像信号を画面内(水平周期間で、2次元)で平均する事、(3)所定以下のレベルの映像信号を画面間(垂直周期間で、3次元)で平均する事、等の(1)、(2)、または(3)のいずれかの固定雑音低減方法と、映像信号の画面(垂直周期)間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する等のランダム雑音低減方法との、2種類の雑音低減方法を併用する場合に適用できる。
また、高輝度映像信号がなければ水平スミアも少ないので、H―OB部分の平均が暗電流の1/f雑音成分であることを利用し、高輝度映像信号がない走査線内の所定以下のレベルの映像信号を走査線内で平均し、H―OB部分の平均の走査線間の変動分を減算すれば、画面内平均のラインメモリの量は削減できる。また、高輝度映像信号があり、水平スミアがあったとしても、H―OB部分の平均が高輝度映像信号がある走査線内の映像信号に共通の水平スミア成分と暗電流の1/f雑音成分との合計であることを利用し、H―OB部分の平均の走査線間の変動分を減算すれば、水平スミア成分と暗電流の1/f雑音成分が減衰し、画面内平均のラインメモリの量は削減できる。
次に、図2Aと、図3Aと、図5Cを用いて、V−OBの垂直画素間で2番目に小さい信号の検出と、スミア補正用のOB代表値を検出する処理動作について説明する。
図2Aと図3Aにおいて、図1Aと図1BのCPU6は、ラインメモリ部43,44に最小値信号の上限値、2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい(以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである)。
比較部42は、ラインメモリ部44に記憶されている上限値とV−OB領域の1ライン目(以下V−OB1)の映像信号の画素の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号(V−OB1の映像信号)を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する(開始ステップ61、最小値記憶ステップ62)。
比較部42は、V−OB2の映像信号の画素の値とラインメモリ部44に最小値の信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号をラインメモリ部44に各画素の最小値の信号として記憶する。値が大きい方の信号は比較部41に送られる。比較部41は、大きい方の信号の値と2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶されている上限値とを各画素間で比較し、小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶する(2番目に小さい値記憶ステップ63)。
同様に、比較部42は、Nライン目(Nは3以上の自然数)のV−OBNの映像信号の画素の値とラインメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は各画素の比較1の信号として、比較部41に出力する(比較1信号出力ステップ64)。
比較部41は、2番目に小さい信号の値と比較1信号の値とを各画素間で比較し、値が小さい方の信号を各画素の2番目に小さい信号(比較2信号)としてラインメモリ部43に記憶する(比較2信号記憶ステップ65)。
比較部42が最後のV−OBの比較処理を終了すると、ラインメモリ部43は、比較2信号をスミア補正用のOB代表値信号として加算器45に出力し(OB代表値出力ステップ66)、代表値検出処理を終了する(終了ステップ67)。
上記図3Aの説明のように、OB代表値信号は、比較部55にも入力されてOB代表値の最大値を算出され、比較部56にも入力されてOB代表値の最小値が算出され、減算器57は、OB代表値の最大値とOB代表値の最小値との差をとり、差分値をV−OBの垂直スミアとしてCPU6に出力する。
スミア量が所定の基準量以上なら、有効画素の横のH−OBに漏れ込む水平スミアも−80dB程度の垂直スミアと等しいかより大きい。しかし、V−OBに漏れ込む垂直スミアからV−OBのH−OBに漏れ込む水平スミアは、−160dB程度で無視できる。
したがって、図3Aの平均部47でV−OBのH−OBを加算平均し、基準メモリ部48に記憶しておいた基準V−OBのH−OB加算平均を、D.AGC部50で温度やAFE( Analog Front End )の増幅度を補正した基準H−OBと、除算器51で比をとれば、その垂直周期の暗電流増倍量が算出できる。
基準メモリ部48に記憶しておいた基準V−OBのH−OB加算平均と、有効画素の基準暗電流との、減算器46での差分を、有効画素OB差分基準暗電流として画面メモリ部49に記憶しておき、有効画素基準暗電流と暗電流増倍量とを乗算器52で乗算すれば、その垂直周期の有効画素OB差分暗電流が算出できる。そして、算出された有効画素OB差分暗電流とOB代表値とを加算器45で加算し、減算器19に出力する。
なお、図3Aの平均部47で加算平均を算出するかわりに、図3Bの比較部54を用い、H−OBの最小値を算出しても良い。
スミア量が所定の基準量未満なら、有効画素の横のH−OBに漏れ込む水平スミアも、−80dB程度の垂直スミアと等しいか小さく、無視できる。したがって、平均部47で有効画素の横のH−OBを加算平均し、基準メモリ部48に記憶しておいた基準の有効画素の横のH−OB加算平均を、D.AGC部50で温度やAFEの増幅度を補正した基準H−OBと、除算器51で比をとれば、その水平周期の暗電流増倍量が算出できる。
基準メモリ部48に記憶しておいた基準H−OB加算平均と、有効画素の基準暗電流との差分を、減算器46で算出し、算出した差分を有効画素OB差分基準暗電流として画面メモリ49に記憶しておき、記憶した有効画素OB差分基準暗電流と暗電流増倍量とを乗算器52で乗算する。この乗算の結果、その水平周期の有効画素OB差分暗電流が算出できる。さらに、算出した水平周期の有効画素OB差分暗電流とOB代表値とを加算器45で加算し、加算した値を減算器19に出力する。
なお、図3Aの平均部47で加算平均を算出するかわりに、図3Cの比較部54を用い、H−OBの最小値を算出しH−OBの最小値の比をとり、その水平周期の暗電流増倍量を算出しても良い。
同様に、図2Aと、図3B、図3C、及び、図5Dを用いて、V−OBの2番目に小さい信号の検出と、暗電流増倍量算出用のOB代表値を検出する処理動作について説明する。
図2A、図3B、図3C、及び、図5Dにおいて、CPU6は、比較部53及び54に、最小値信号の上限値と2番目に小さい信号の上限値をそれぞれ設定しておく。ここで、これらの上限値は、例えば、信号の輝度を数値化したものを用いてよい。なお、以下で述べる各値についても、同様の基準で数値化されたものである。
比較部54は、設定されている上限値とV−OB領域の映像信号の各画素の値とを比較し、値が小さい方の信号(V−OBの映像信号)をV−OBの最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶し、設定する。そして、値が大きい方の信号を、比較部53に出力する(開始ステップ71、最小値記憶ステップ72)。
比較部53は、大きい方の信号の値と、2番目に小さい信号として設定されている上限値とを比較し、小さい方の信号をV−OBの2番目に小さい信号としてラインメモリ部43に記憶し、設定する(2番目に小さい値記憶ステップ73)。
同様に、比較部53は、Nライン目のV−OBNの映像信号の画素の値と、ラインメモリ部44の最小値とを各画素間で比較し、値が小さいほうの信号を各画素間最小値の信号としてラインメモリ部44に記憶する。値が大きい方の信号は、各画素の比較1の信号として、比較部42に出力する(比較1信号出力ステップ74)。
比較部54が最後のV−OBの比較処理を終了すると、比較部53は、2番目に小さい信号を暗電流増倍量算出用のOB代表値信号として除算器51に出力し(OB代表値出力ステップ75)、代表値検出処理を終了する(終了ステップ76)。
上記図3Bの説明では、2番目に小さい信号を代表値として検出したが、水平(H)スミアが少なく黒キズが少ないEM−CCDを用い、図3Cに示す様に、ラインメモリ部44から最小値を検出し垂直(V)スミア含むOB代表値とし、比較部55と比較部56からVスミア含むOB代表値の最大値と最小値と差をVスミア量として検出し、比較部54からH−OBの最小値を検出し、暗電流増倍量を各水平周期信号から検出すれば、暗電流増倍量は、1/f変動とHスミアとを加算したものとなる。また、Hスミアと比例するVスミアが少ない場合には、Hスミアの水平周期内の変動は無視できるので、減算器19で暗電流とHスミアを減算することにより、暗電流むら、Vスミア、Hスミア、及び1/f変動を減算したこととなり、その結果、雑音が低減し、実効的な感度が向上する。
さらに、図3Dの実施例の実施例について説明する。図3Dは、図3Cの構成に、除算器58と加算器59と基準メモリ部60とを追加したものである。そして、図1AのFEP4内部に存在するOBメモリ部405、及びD.AGC部406から出力され(図1Aでは図示及び説明をしていない)、DAC( Digital to Analog Converter )部407を介してCDS401に出力し、CDS401をオフセットさせるためのOB暗電流を、OB暗電流粗補正として利用し、除算器58と基準メモリ部60とでOB暗電流粗補正の暗電流増倍量を検出する。また検出した暗電流増倍量と、除算器51で検出したOB暗電流詳細補正の暗電流増倍量とを、加算器59で加算して暗電流増倍量とする。このような動作そのものは複雑となるが、例えば、図1Aや図1Bのような、本発明の撮像装置の全体構成のFEP4、4’、10、及び12、並びに、増倍検出を含む映像信号処理部5の映像信号階調(bit数)は最小限で済む。
つまり、V−OBライン内のH−OBには、有効画素の高輝度信号の垂直スミア成分も水平スミア成分もないので、V−OBの暗電流の代表値として、V−OBライン内のH−OBを加算平均し、非増倍時の基準温度のEM−CCDのV−OBライン内のH−OBを加算平均し、温度補正したものをV−OBの暗電流の代表値で除算することで、暗電流の各画面V−OB時の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率が推定できる。
または、V−OBの最小値からN番目の値にも、有効画素の高輝度信号の垂直スミア成分も水平スミア成分もないので、V−OBの暗電流の代表値として、V−OBの最小値からN番目の値を算出し、非増倍時のV−OBの最小値からN番目の値を算出し温度補正したものを除算しても、暗電流の各画面V−OB時の増倍率が検出でき、各垂直周期の増倍率が推定できる。
垂直周期の増倍率の揺らぎ成分とは、非増倍時の基準温度のEM−CCDのV−OBの暗電流の代表値を温度補正したものを、V−OBの暗電流の代表値で除算し、除算することによって推定した暗電流の増倍率の、各V−OBと前後のV−OBの平均との相違である。増倍率の揺らぎ成分は、増倍率にほぼ比例する。それに対し、熱雑音は、利得に比例する。したがって、簡易には、増倍率の揺らぎ成分にほぼ比例する上記増倍率と、熱雑音に比例する上記利得を、比例増加させれば、AGC量の増加による熱雑音も、固体撮像素子の電子増倍ゆらぎによる1/f雑音も、同等に目立たなくなる。これにより、電子増倍度の低下による暗電流のすだれ状の固定雑音との低減と合わせて、より高い実効的な感度を獲得できる。さらに、より高い実効的な感度を獲得することができた結果、蓄積時間が少なくてすむため、動くものの監視が容易になる。
次に、図3Eに示す実施例について説明する。図3Eと図3Bとの相違は、加算器63が追加されたことである。そこで、加算器63以外の詳細動作の説明は省略する。図3Eは加算器63が追加されたことにより、基準メモリ48と除算器51とに、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号ではなく、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号と2番目に小さい信号との加算和が基準となり、暗電流増倍量が算出される。この結果、暗電流が異常に少ない画素がないCCD撮像素子であれば、2番目に小さい信号への雑音の影響が半減し、より高精度な暗電流増倍量が算出できる。
また図3Eに図示しないが、比較部53のL出力に比較部55を追加し、加算器63の入力を比較部53のS出力と比較部54のS出力ではなく、比較部53のS出力と比較部55のS出力とにする。この結果、CCD撮像素子のV−OBのH−OBに暗電流が異常に少ない画素が1つある場合であっても、CCD撮像素子のV−OBのH−OBの2番目に小さい信号とV−OBのH−OBの3番目に小さい信号への雑音の影響が半減し、より高精度な暗電流増倍量が算出できる。
以上、EM−CCD等の撮像素子を用いた撮像装置について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された撮像装置に限定されるものではなく、上記以外のCCD撮像素子、例えば、IT( Interline Transfer )−CCD撮像素子等を用いた撮像装置に広く適用することができることは言うまでもない。
OBを備えるCCD撮像素子と利得可変増幅(AGC)部とラインメモリ部と画面メモリ部とを有する固体撮像装置の撮像方法において、暗電流量に強く相関する検出量として、V−OBの垂直画素の最小値(スミア代表値)の水平方向最小値、またはV−OBの最小値、またはV−OBのH−OBの最小値のいずれかを暗電流量の代表値として、暗電流量の代表値の画面間の循環平均を、暗電流量の平均値とし、(1)画面間の循環平均の暗電流量の平均値に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅量を制御するか、若しくは蓄積時間を制御する。または、(2)各画面の暗電流量に正に相関して、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅量を制御し有効画素信号から減算する。または、(3)画面間の循環平均の暗電流量の平均値と各画面の暗電流量との比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅量を制御して、垂直周期より長い周期の増倍揺らぎを補正する。
つまり、垂直周期で利得可変増幅量を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する。これにより、映像信号のふらつきの雑音を減衰させる。垂直周期の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されている。
増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
具体的には、暗電流量に強く相関する検出量として、スミア代表値として検出している、V−OBの垂直画素の最小値をの水平方向に最小値を暗電流量の代表値として算出する。またはV−OBの最小値を検出し暗電流量の代表値としても良い。またはV−OBのH−OBの最小値を検出し暗電流量の代表値としても良い。
本発明の実施例1で説明したように、図3Aから図3Dの実施例には、暗電流増倍量を検出する機能がある。そこで、画面内で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部68と、画面間で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部69を、実施例1の検出部に追加した図3Aから図3Dの全体の構成にすれば良い。この場合、平均部68と平均部69以外の構成と動作は、実施例1と同一なので説明を省略する。
図3Aから図3Dにおいて、検出部18A〜18Dから出力される水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から、平均部68の循環平均で、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量として算出され、外部(図1AのCPU6若しくは図1BのCPU6’)に出力すると共に平均部69に出力される。そして、平均部69に入力された電流増倍量は、平均部69の循環平均で、画面間平均暗電流増倍量として算出され、図1AのCPU6若しくは図1BのCPU6’に出力される。
図1A若しくは図1Bにおいて、CPU6若しくはCPU6’は、垂直転送駆動部(w/TG)13若しくは13’を制御し、蓄積時間を制御する。また、CPU6(若しくはCPU6’)はFEPの4(若しくは、4,10,12)を制御し、利得可変増幅を制御する。また、CPU6(若しくはCPU6’)は、増倍検出含む映像信号処理部5(若しくは映像信号処理部5’)を制御し、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し、有効画素信号から減算し、出力する。
また、OBを備えるCCD撮像素子、並びに、CCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと、暗電流補正と信号の利得を調整する利得可変増幅(AGC)部と、及びデジタル映像信号Viに変換するADCと、からなるFEPとを有する固体撮像装置の撮像方法において、FEPでのH−OBクランプを中止して、FPGA等で構成された検出部(図3A−図3E)で、H−OBのM(Mは自然数)ケの上位N(NはM未満の自然数)ケ除いた値(M−N)ケの平均を(暗電流の増倍揺らぎ成分の)H−OB代表値として、当該ラインの有効画素から減算して、各H−OBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させる。
また、前記H−OBの代表値と、前記H−OBの代表値の、垂直周期以上の平均との比、または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に、負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御して、暗電流の水平周期から垂直周期の間の周期の増倍揺らぎをAGCで補正する。この結果、上位Nケを除けば、白キズの影響はほとんどなくなる。ここで、(M−N)ケの平均とするので、(M−N)ケ以下の短い周期の暗電流の揺らぎ影響はほとんどなくなる。なお、SDTVでは、H−OBは一般に20ケ程度、Mは一般に17程度、Nは一般に4程度である。また、水平有効画素1920のHDTVでは、H−OBは一般に55ケ程度、Mは一般に36ケ程度、Nは一般に10程度である。また、白キズの多い撮像素子では、Nを増やし、白キズの少ない撮像素子ではNを減らした方が良い。
つまり、各H−OBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させ、水平周期の電子増倍ゆらぎを打ち消して、映像信号の横引き雑音を減衰させる。
例えば、水平スミアにより、H−OBの最大値のN番目から(N+4)番目までの平均と、最小値から〜最小値の4番目までの平均とが同一レベル上昇するのに対し、電荷増倍によりH−OBの最大値のN番目から(N+4)番目までの平均 AVmaxn-n+4 と、最小値から最小値の4番目までの平均 AVmin-+4 とが、暗電流と白キズとのレベルに比例して上昇するので、下記式4が電荷増倍率となる。
Figure 2010073541
そして、OBを備えるCCD撮像素子と、利得可変増幅(AGC)部と、ラインメモリ部と、画面メモリ部とを有する固体撮像装置の撮像方法において、(1)暗電流量に強く相関する検出量のV−OBの最小値の循環平均に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御するか、若しくは蓄積時間を制御する。また、(2)暗電流量に強く相関する検出量のV−OBの最小値の循環平均に正に相関して、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算する。
つまり、利得可変増幅を高くするか、若しくは蓄積時間を長くするか、どちらかの方法によって暗電流成分を多く減算し、これによって電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する、この結果、映像信号の横引き雑音を減衰させることができる。
具体的には、本発明の一実施例の暗電流とスミアと増倍むらとの検出含むOBの代表値を検出する検出部の内部構成を示すブロック図の図3Dに、実施例1で説明した暗電流増倍量を検出する機能があるので、画面内で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部68と、画面間で循環平均するレジスタと加算器と係数器からなる平均部69を、実施例1の検出部に追加した図3Dの全体の構成にすれば良い。
平均部68と平均部69以外の構成と動作は、実施例1と同一なので説明を省略する。
平均部68と平均部69を備えた図3Dにおいて、水平周期暗電流増倍量または画面内平均暗電流増倍量から、平均部68の循環平均によって、画面内平均暗電流増倍量または画面間平均暗電流増倍量を算出し、平均部69の循環平均によって、画面間平均暗電流増倍量を算出し、図1A(若しくは、図1B)のCPU6に出力する。
図1A(若しくは、図1B)において、CPU6は垂直転送駆動部(w/TG)13を制御し蓄積時間を制御する。また、CPU6は、FEPの4を制御し利得可変増幅を制御する。また、CPU6は、増倍検出処理部を含む映像信号処理部5を制御し、有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し、有効画素信号から減算する。
そして、(1)水平周期暗電流増倍量または水平周期暗電流増倍量の画面内の循環平均量と、画面間平均暗電流増倍量との比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御する。つまり、水平周期で利得可変増幅を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する。この結果、映像信号の横引き雑音を減衰させる。
このように、水平周期の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されており、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
または、水平周期暗電流増倍量の画面間の循環平均量に正に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御するか蓄積時間を制御する。つまり、利得可変増幅を高くするか蓄積時間を長くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎを抑制する事により、映像信号の横引き雑音を減衰させる。増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎは抑制されている。相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定で良い。
また、(2)水平周期暗電流増倍量の画面間の循環平均量と各画面内の水平周期暗電流増倍量の比に負に相関して、有効画素信号の利得可変増幅を制御する。つまり、各画面で利得可変増幅を低くすることにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとを抑制する。この結果、映像信号の各画面のふらつき雑音を減衰させる。
このように、各画面の増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは抑制されており、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎ以外の雑音が少ない状態で相関を比例とすれば、増倍ゆらぎと暗電流ゆらぎとは無視できる少なさに抑制されるので、有効画素信号の暗電流成分の減算量は一定でも良い。
さらに、図6はH−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図である。図6は、縦軸がH−OBのクランプレベルを示し、横軸の単位はサンプリング周期である。飛び込みは、静電結合または電磁結合、電源またはGNDの電位変動で発生する。図6の様な、H−OBクランプレベルへの飛び込みを示す模式図の様に、H−OBが20ケでMが17ケのH−OBで、ADCが12bitの4096階調で、暗電流平均(d)を180(なお、暗電流の平均値180は、CCDによって異なる。)とした場合に、最大片側振幅640の減衰振動の飛び込みの波形変動があっても、単純平均は213である。この場合の誤差33に対し、本発明の一実施例の最大値削除平均は175であるから誤差は5(d−5)である。また、本発明の一実施例の最大値最小値削除平均は186であるから誤差は6(d+6)である。また、本発明の一実施例の最大値最小値2ケ削除平均は181であるから誤差は1(d+1)で、誤差が階調分解能まで低減することなる。従って、本発明の一実施例を適用すれば、誤差が著しく減少して事実上無視できるようになる。なお、図6において、破線部では、レベルが(d−320)であるが、レンジ不足で、0(d−180)となる。
その結果、サンプリング位相と減衰振動の飛び込み波形の位相が揺らいでもH−OBクランプレベルが変動することがなくなり、水平周期単位の映像のペデスタルレベルの変動つまり低周波数雑音がなくなり、暗部の画質が改善する。さらに、クランプ位相は飛び込みが少ない位相に設定してあるが、位相が揺らいで、飛び込みが増加しても、上述の様に、誤差が低減される。
上記実施例1、2、3によれば、CMG駆動波形を改善して水平スミアが無視できるようになったEM−CCD及び水平スミアの少ないIT−CCDのHDTVの低周波数雑音低減で有効となる。
本発明は、上記課題を解決するため、CCD( Charge Coupled Device )撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、利得可変増幅(AGC)部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記代表値に相関して有効画素信号の利得可変増幅を制御することと、前記代表値に正に相関して前記記憶した有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記代表値信号の垂直周期以上の平均に正に相関して有効画素信号の垂直周期以上の利得可変増幅を制御することと、前記代表値の水平周期の値と前記代表値の垂直周期以上の平均との比または前記代表値信号の画面内の循環平均と前記代表値信号の垂直周期以上の平均との比に負に相関して有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御することと、前記代表値信号の垂直周期に応じて有効画素信号の暗電流成分の垂直周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、前記代表値信号の水平周期の値または前記代表値信号の画面内の循環平均と前記代表値信号の垂直周期以上の平均との比に正に相関して有効画素信号の暗電流成分の有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子(EM−CCD)と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値の現在値と電子増倍しないように低い電子増倍電極電圧時に記憶しておいた前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子が垂直方向の光学的黒画素( Vertical-Optical Black :V−OB)と水平方向の光学的黒画素( Horizontal-Optical Black :H−OB)を有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(垂直スミア量と水平スミア量に関わらない各垂直周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事と、現在のV−OBの垂直画素間の代表値の最小値と最大値との差を垂直スミアとして垂直スミアが所定値以下ならH−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたH−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(水平スミアが所定値以下の各水平周期の電子増倍率の推定値)を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事と、の少なくとも一方を行うことを特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶する画面メモリと蓄積時間を制御する手段とを有し、前記代表値信号の画面間循環平均に正に相関して前記有効画素信号の利得可変増幅を制御するか、前記代表値信号の画面間循環平均に正に相関して蓄積時間を制御するかの少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
つまり、利得可変増幅を高くするか蓄積時間を長くするかにより、電子増倍率の増加による増倍ゆらぎを抑制する事により、映像信号のふらつき雑音を減衰させる事である。
また、上記において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子(例えば、EM−CCD)と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、電子増倍量に強く相関する前記記憶した代表値信号と電子増倍ゆらぎと熱雑音の合計の総量(熱雑音の総計)に強く相関する走査線信号間の相関部分の平均の比の自乗積分と走査線信号間の相関部分の平均の差の自乗積分との合計等の走査線信号間の相関部分の平均の誤差の自乗積分と電子増倍ゆらぎと熱雑音の総計に強く相関する走査線信号間の相関部分の差の自乗積分を比較し、電子増倍ゆらぎの総量と熱雑音の総計とが等しくなるように走査線信号間の相関部分の差の自乗積分が走査線信号間の相関部分の平均の誤差の2倍になるように垂直周期以上の平均の利得可変増幅を高くすることと、有効画素信号の垂直周期の利得可変増幅を低くすることと、有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を低くすることと、垂直周期以上の平均の電子増倍電極振幅値を低く制御すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子が垂直方向の光学的黒画素(V−OB)と水平方向の光学的黒画素(H−OB)を有し、所定以下のレベルの映像信号を走査線内(水平周期内で、1次元)で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面内(水平周期間で、2次元)で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面間(垂直周期間で、3次元)で平均する事と、映像信号の画面(垂直周期)間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する事と、の少なくとも一方を行う固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を有効画素の平均の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各垂直周期の電子増倍率)、または、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率の各V−OBと前後のV−OBの平均との比(垂直周期の電子増倍率の揺らぎ成分)、または、画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率を乗算し有効画素信号から減算し、1Hラインと前画面の同一ラインと上下のラインと相関検出し、1Hラインと最も相関の高いライン間の信号比(信号電流の電子増倍揺らぎ)の二乗積分と1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分(暗電流の電子増倍揺らぎと熱雑音の総計)の二乗積分との比(過剰電子増倍分)、または1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分(暗電流の電子増倍揺らぎと熱雑音の総計)の低周波数成分レベルと高周波数成分レベルとの比(電子増倍ゆらぎ雑音増加分)、または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比との少なくとも一方で電子増倍電極振幅と利得可変増幅の画面内平均値とを制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事を特徴とする撮像方法である。
また、上記において、前記撮像装置が温度測定手段と雑音除去部と14bit以上の ADC(とのFEP)とを有し、少なくとも電子増倍持に、現在の走査線の映像信号の非循環平均成分を、1画面前の走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H前走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H後の走査線の映像信号の非循環平均成分との相関を比較する手段を有し、相関の高い位置同士の非循環平均成分の比(増倍むら)の二乗の累積を算出する手段と、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差(暗電流の増倍むらと熱雑音の総計)の二乗の累積とを算出する手段と、比の二乗の累積と差の二乗の累積との比を算出する手段または、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の低周波数成分レベルと高周波数成分との比を算出する手段または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比を算出する手段のすくなくとも一方を有し、前記比が所定値以上になるように利得可変増幅の画面内平均値と電子増倍電極振幅値とを制御する手段と、映像信号の平均値またはスポット除くピーク値またはピーク値等の所定レベルを一定に制御する手段とを有する事を特徴とする撮像装置である。
つまり、14bit以上のFEPの使用で電子増倍ゆらぎ以外の1/f雑音を減衰させておき、電子増倍ゆらぎの総量に強く相関する検出量と電子増倍ゆらぎと熱雑音の合計の総量(熱雑音の総計)に強く相関する検出量とを比較し、電子増倍ゆらぎの1/f雑音の総量と熱雑音の総計とが等しくなるように利得可変増幅の画面内平均値を高く、電子増倍電極振幅値を低く制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事である。
また、上記において、前記CCD撮像素子がH−OBを有し、前記撮像装置がCCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと暗電流補正と信号の利得を調整するAGC部とデジタル映像信号Viに変換するADCからなるFEPとデジタル映像信号処理回路とを有し、FEPでのH−OBクランプを中止して、前記デジタル映像信号処理回路でH−OBのM(Mは自然数)ケの上位N(NはM未満の自然数)ケを白キズや飛び込み雑音として除いたM−Nケの平均を、暗電流の増倍揺らぎ成分のH−OBの代表値として、当該ラインの有効画素から前記H−OBの代表値を減算することと、前記H−OBの代表値と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御することを特徴とする撮像方法である。
つまり、各HOBのNケの白キズを除外してペデスタルレベルを安定させ、水平周期の電子増倍ゆらぎを打ち消して、映像信号の横引き雑音を減衰させる事である。
1:撮像装置、 2:光学系、 2’:色分解光学系、 3,3’,7,9:CCD撮像素子、 4,4’,10,12:FEP、 5,5’:増倍検出処理部を含む映像信号処理部、 6:CPU、 8:温度センサ、 13:垂直転送駆動部(w/TG)、 14,15,15’,16:CMG駆動部、 17:冷却部、 18,18’,18A,18B,18C,18D,18E,37,39:検出部、 19,19’,38,40,46,46’,57:減算器、 45,59,63:加算器、51,58:除算器、52:乗算器、 47,68,69:平均部、 43,44:ラインメモリ部、48,60:基準メモリ部、 49:画像メモリ部、
41,42,53,54,55,56:比較部、 22:差分部、 23:LPF、 24,25:二乗部、 26,27:累積部、 28:係数付比較部、 29:除算部、 30,50:デジタルAGC(D.AGC)部、 31:映像信号処理部、 32:映像メモリ部、 33:相関検出部、 34:出力回路
401:CDS、402:AGC部、403:ADC、404:TG。

Claims (10)

  1. CCD撮像素子と該CCD撮像素子の受光面の有効画素から出力される画像信号を取得する第1の取得部と前記CCD撮像素子の受光面の上部または下部または左または右の少なくとも一方の遮光した画素から出力される信号を取得する第2の取得部とを有する撮像装置において、AGC部と、前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を算出する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される暗電流成分を記憶する画面メモリと、前記記憶した有効画素信号の暗電流成分を利得可変増幅し有効画素信号から減算する手段と、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶するラインメモリと、を有し、前記代表値に相関して有効画素信号の利得可変増幅を制御することと、前記代表値に正に相関して前記記憶した有効画素信号の暗電流成分の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法。
  2. 請求項1の撮像方法において、前記代表値の垂直周期以上の平均に正に相関して有効画素信号の垂直周期以上の利得可変増幅を制御することと、前記代表値の水平周期の値と前記代表値の垂直周期以上の平均との比または前記代表値の画面内の循環平均と前記代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御することと、前記代表値の垂直周期に応じて有効画素信号の暗電流成分の垂直周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算することと、前記代表値の水平周期の値または前記代表値の画面内の循環平均と前記代表値の垂直周期以上の平均との比に正に相関して有効画素信号の暗電流成分の有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を制御し有効画素信号から減算すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法。
  3. 請求項2の撮像方法において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、
    前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値の現在値と電子増倍しないように低い電子増倍電極電圧時に記憶しておいた前記第2の取得部で取得した遮光した画素から出力される信号の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法。
  4. 請求項3の撮像方法において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、
    V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの各有効画素の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事と、現在のV−OBの垂直画素間の代表値の最小値と最大値との差を垂直スミアとして垂直スミアが所定値以下ならH−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたH−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を非電子増倍時に記憶しておいた画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、乗算し、有効画素信号から減算する事と、の少なくとも一方を行うことを特徴とする撮像方法。
  5. 請求項2の撮像方法において、前記撮像装置が、前記第1の取得部で取得した有効画素から出力される有効画素信号を記憶する画面メモリと蓄積時間を制御する手段とを有し、前記代表値の画面間循環平均に正に相関して前記有効画素信号の利得可変増幅を制御するか、前記代表値の画面間循環平均に正に相関して蓄積時間を制御するかの少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法。
  6. 請求項1の撮像方法において、前記撮像装置が電子増倍型CCD撮像素子と可変電圧電子増倍電極駆動部とを有し、
    前記記憶した代表値と走査線信号間の相関部分の平均の比の自乗積分と走査線信号間の相関部分の平均の差の自乗積分との合計等の走査線信号間の相関部分の平均の誤差の自乗積分と走査線信号間の相関部分の差の自乗積分を比較し、走査線信号間の相関部分の差の自乗積分が走査線信号間の相関部分の平均の誤差の2倍になるように垂直周期以上の平均の利得可変増幅を高くすることと、有効画素信号の垂直周期の利得可変増幅を低くすることと、有効画素信号の水平周期の利得可変増幅を低くすることと、垂直周期以上の平均の電子増倍電極振幅値を低く制御すること、との少なくとも一方を行う事を特徴とする撮像方法。
  7. 請求項6の撮像方法において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、
    所定以下のレベルの映像信号を走査線内で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面内で平均する事と、所定以下のレベルの映像信号を画面間で平均する事と、映像信号の画面間の相関と動きベクトルとをを検出し、所定以上の相関で所定以下の動きベクトルの映像信号は相関の高い部分同士を画面間で平均する事と、の少なくとも一方を行う固体撮像装置の撮像方法において、V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比を有効画素の平均の基準の暗電流に乗算し、有効画素信号から減算する事を特徴とする撮像方法。
  8. 請求項6の撮像方法において、前記撮像装置が温度測定手段を有し、前記撮像素子がV−OBとH−OBを有し、
    V−OBの暗電流の現在の代表値と非電子増倍時に記憶しておいたV−OBの暗電流の代表値を撮像素子測定温度で補正した暗電流の想定値との比(各垂直周期の電子増倍率)、または、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率の各V−OBと前後のV−OBの平均との比、または、画面メモリの有効画素の基準の暗電流に、前記非増倍時のV−OBの暗電流の代表値を算出し温度補正したものを除算し推定した暗電流の増倍率を乗算し有効画素信号から減算し、1Hラインと前画面の同一ラインと上下のラインと相関検出し、1Hラインと最も相関の高いライン間の信号比の二乗積分と1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分の二乗積分との比、または1Hラインと最も相関の高いライン間の信号差分の低周波数成分レベルと高周波数成分レベルとの比、または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比との少なくとも一方で電子増倍電極振幅と利得可変増幅の画面内平均値とを制御し、映像信号の所定レベルを一定にする事を特徴とする撮像方法。
  9. 請求項6の撮像方法において、前記撮像装置が温度測定手段と雑音除去部と14bit以上のADCとを有し、少なくとも電子増倍持に、現在の走査線の映像信号の非循環平均成分を、1画面前の走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H前走査線の映像信号の非循環平均成分と1画面前の1H後の走査線の映像信号の非循環平均成分との相関を比較する手段を有し、相関の高い位置同士の非循環平均成分の比の二乗の累積を算出する手段と、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の累積とを算出する手段と、比の二乗の累積と差の二乗の累積との比を算出する手段または、相関の高い位置同士の非循環平均成分の差の二乗の低周波数成分レベルと高周波数成分との比を算出する手段または現在の利得可変増幅の値と前記電子増倍の想定値との比を算出する手段のすくなくとも一方を有し、前記比が所定値以上になるように利得可変増幅の画面内平均値と電子増倍電極振幅値とを制御する手段と、映像信号の(平均値またはスポット除くピーク値またはピーク値等の)所定レベルを一定に制御する手段とを有する事を特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1の撮像方法において、前記CCD撮像素子がH−OBを有し、前記撮像装置がCCD撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDSと暗電流補正と信号の利得を調整するAGC部とデジタル映像信号Viに変換するADCからなるFEPとデジタル映像信号処理回路とを有し、前記デジタル映像信号処理回路でHOBのMケの上位Nケを除いたM−Nケの平均をH−OBの代表値として、当該ラインの有効画素から前記H−OBの代表値を減算することと、前記H−OBの代表値と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比または前記H−OBの代表値の垂直周期内の循環平均と前記H−OBの代表値の垂直周期以上の平均との比に負に相関して前記FEPの利得可変増幅を制御することを特徴とする撮像方法。
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