JPWO2010061611A1 - 回転電機とその固定子 - Google Patents

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Abstract

固定子鉄心(1)で、所定枚数ごとの電磁鋼板積層間に放射状に延びる複数個の内側間隔片(4T、4S)が互いに周方向に間隔をあけて配設され、径方向に冷却ガス流通用の通風ダクト(5a、5b)が形成される。各通風ダクト(5a、5b)は、内側間隔片(4T、4S)とこの内側間隔片によって離間された電磁鋼板(9)とによって周囲が画成される。回転子の回転方向に沿って流動する冷却ガスが、固定子コイル(7)を挟んで左右に分かれて外周側に向かって導入される。通風ダクト(5a、5b)に対応する位置の楔(8)肩部の幅がスロットの幅とほぼ一致するように楔(8)肩部の一部が切り欠かれている。これにより、固定子鉄心内の通風ダクト内に生じる圧力損失が低減し、効率よく固定子コイルおよび固定子鉄心を冷却できる。

Description

本発明は、電磁鋼板を積層して構成した固定子鉄心を有する回転電機とその固定子に係り、特に固定子鉄心および当該固定子鉄心のスロットに収納される固定子コイルの通風冷却性能の改善を図った回転電機の固定子に関する。
従来の回転電機の固定子について、図14〜図18を参照して説明する。
図14は回転電機の固定子鉄心および回転子の上半部分縦断面図である。図15は図14の横断面図であり、通風ダクト部での冷却ガスの流れを模式的に示したものである。
図14および図15に示すように、回転電機の固定子は、複数の電磁鋼板2を積層して構成された円筒状の固定子鉄心1と、この固定子鉄心1の内周側に形成されたスロット6に収納された固定子コイル7とを備えている。固定子コイル7は、固定子鉄心1の内周側から楔8によってスロット6内に係止保持されている。楔8はスロット6の幅wよりも広い肩部を有し、鉄心ティース(歯)部9に軸方向に沿って設けた溝に沿って挿入される。
また、電磁鋼板2の所定積層枚数位置ごとに、固定子鉄心1の径方向の冷却ガス流通用の通風ダクト5が形成されている。この各通風ダクト5は、固定子鉄心1のスロット6を形成する鉄心ティース部9の電磁鋼板2間に挿入された少なくとも1個以上の第1内側間隔片4Tと,固定子コイル7の固定子鉄心外周側位置に挿入された少なくとも1個以上の第2内側間隔片4Sと、これらの内側間隔片4T,4Sによって離間配置される電磁鋼板2とによって周囲が構成されている。固定子コイル7の固定子鉄心外周側位置に挿入された第2内側間隔片4Sはスロット6の固定子鉄心外周部までの長さを有し、また第1内側間隔片4Tは固定子鉄心1のスロットティース部9の内周部まで達する長さを有し、これにより積層した電磁鋼板2の密着性を保っている。なお、固定子鉄心1は図示しない締め付け具で両端から回転軸方向に締め付けて固定される。
このような固定子1を備えた回転電機を運転すると、特に固定子コイル7において、流れる電流によって発熱する。また、固定子鉄心1にも渦電流などが生じるため発熱する。これらを冷却するために通風ダクト5内に冷却ガス11を流入させ、固定子コイル7および固定子鉄心1を冷却している。
図16は、通風ダクト内の冷却ガスの経路を示す模式図であり、この図16に示すように、固定子鉄心1は所定の間隔で軸方向に配置された鉄心ブッロク3と通風ダクト5で構成される。
通風ダクト5は、固定子外周側から内周側に冷却ガス11が流れる給気セクション12と、固定子内周側から外周側へと流れる排気セクション13との2通りに区分される。これらのセクション12,13が鉄心軸方向に交互に配置される。冷却ガス11は、回転子15の両端に取り付けた図示しないファンから吐出され、固定子鉄心1の外周側、回転子15の内部、および固定子鉄心端部から、固定子鉄心1と回転子15との隙間であるエアギャップ14に供給される。固定子鉄心外周側に流れた冷却ガス11は、給気セクション12の通風ダクト5を通って鉄心1および固定子コイル7を冷却し、エアギャップ14へ排出される。
給気セクション12から排出された冷却ガス11および固定子鉄心端部からエアギャップ14内に直接流れ込んだ冷却ガス11は、エアギャップ14内を軸方向に流れて排気セクション13の通風ダクト5に供給される。また、この時エアギャップ14には回転子15内を通過して回転子表面から排出された冷却ガス11も合流し、排気セクション13を通って固定子コイル7および固定子鉄心1を冷却して固定子外周側へ排出される。固定子外周側より流出した冷却ガス11は図示しない冷却器により冷却された後、再び回転子15に設けられたファンへ循環する。
特開平8−19197号公報 特開平11−332142号公報
エアギャップ14内の冷却ガス11の流れは、回転子15から排出される周方向速度を持った冷却ガス流や回転子表面の摩擦攪拌効果により、回転子の回転方向にある程度の周方向速度を持った流れになる。一方、第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内周側端部4tは、積層した電磁鋼板2の密着性を保つために、できるだけ鉄心ティース部9の先端まで延びて配設されている。
一方、楔8の固定子鉄心内周側面8aはティース部9の内周面9aよりも外周側に引込んだ構造となっており、通風ダクト5の固定子鉄心内周側の開口部では、第1内側間隔片4Tの内周側端部4tが楔8の内周面8aよりも固定子鉄心1の内径側に突出した構造となっている。
このような構造において、固定子鉄心の内径側から外径側へ冷却ガス11が流れる排気セクション13における問題点は、例えば特許文献1に記載されているように、下記のごとく指摘されている。
図17は排気セクション13におけるエアギャップ14および通風ダクト5内の冷却ガス11の流動状態を説明するための模式図である。この図17に示すように、エアギャップ14内の周方向に流動する冷却ガス11は、通風ダクト5の入口部において半径方向に急激に方向を変えなければならない。
この場合、図17に示す構造では、楔8の固定子鉄心内周側端面8aが第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内周側端部4tよりも外周側に位置しているため、冷却ガス11は固定子コイル7の回転子回転方向進み側のダクト5b内に流れ易く、遅れ側のダクト5aには十分な流量が得られず、十分な冷却性能が得られないという問題があった。
また、楔肩部16が通風ダクト5aおよび5b内に突出しているため、通風面積が急激に小さくなり流速が速くなるため、摩擦抵抗が増大するとともに通風面積が急拡大、縮小するため大きな通風損失が生じる。
さらに、排気セクション13の通風ダクト入口部においては、図17に示したように楔肩部16の後流側によどみ領域17が生じ、通風抵抗増大の原因となるという問題があった。
図18は、給気セクション12におけるエアギャップ14および通風ダクト5内の冷却ガス11の流動状態を説明するための模式図である。
給気セクション12においては、通風ダクト5内を流れてきた冷却ガス11がエアギャップ14内へと吐出される際に大きな損失(出口損失)が生じる。楔肩部16が通風ダクト5内に突出している従来構造においては、通風面積が急激に小さくなり、エアギャップ14への吐出流速が増加する。出口損失は流速の2乗に比例して大きくなるため、非常に大きな通風損失が生じるという問題があった。
冷却ガス11の通風損失が増加すると、冷却ガスを駆動するために大きなファン動力が必要となり回転電機の効率が悪化する。ファン動力が十分得られない場合には冷却ガス11の風量が低下し、固定子コイル7、固定子鉄心1および回転子コイル等の冷却が十分に行えず、回転電機の運転の信頼性が低下することとなる。
回転電機の固定子コイル7の温度は規格により厳しく制限されており、その冷却が機器の成立を左右する重要なポイントである。特に近年の発電需要から、発電機の単機容量の増大に伴い、固定子コイル7に流れる電流が増加し、固定子コイル7からの発熱量が増加するため、固定子コイル7の冷却強化と通風抵抗の削減が回転電機の性能向上のための重要な技術課題となっている。
ところで、特許文献2には、回転電機の通風ダクトに流れる冷却風の流量配分を調整して固定子巻線の温度の均一化を図る技術が開示されている。ここで、特許文献2に開示された技術を、図19および図20を参照して説明する。図19は特許文献2に開示された回転電機の固定子鉄心付近の上半部縦断面図である。また、図20の(a)、(b)、(d)、(e)はそれぞれ、図19の楔のA部、B部、D部、E部の各横断面形状を示す図であって、両側駆動の回転電機の場合のものを示す。
すなわち、特許文献2に開示された技術によれば、固定子鉄心1と回転子15との間のエアギャップ14を回転軸方向に一方向に(図19では左から右に)冷却水が流れ、軸方向に多数配列された通風ダクト5に分配される。各通風ダクト5の入口近くに楔8が配置されている。楔8は、回転軸方向に互いに隣接して並んだ4〜5個程度の鉄心ブロック3を貫通するように回転軸方向に延びている。この回転電機全体では、5個の楔8a、8b、8c、8d、8eが回転軸方向に並んで延びている。
各通風ダクト5に対応する楔8の位置に切り欠き部18部が設けられている。楔の切り欠き部18の大きさ・形状は、回転軸方向の位置に応じて適宜異なっており、各切り欠き部18の大きさ・形状が異なることにより、通風ダクト5に流れる冷却風の流量配分が調整されるものである。すなわち、エアギャップ14の流れの軸方向最上流側の楔8aでは図20の(a)に示すように切り欠き18が最も大きく、軸方向下流側に向かって楔8b、8c、8dの順に切り欠き18が小さく、最下流側の楔8eには切り欠きがない。
したがって、通風ダクト5に対応する位置での楔8の幅は、楔8aではスロットの幅wと同程度であるが、他の楔8b、8d、8eではスロットの幅wよりも大きく、通風ダクト5に張り出している。
このように、特許文献2に開示された技術では楔の軸方向位置により切り欠きの大きさを変えるものであって、必ずしも冷却風の流れの圧力損失を低減できるものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、固定子鉄心内の通風ダクト内に生じる圧力損失を低減し、効率よく固定子コイルおよび固定子鉄心を冷却できるようにすることにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る回転電機の固定子は、回転子の外周を囲むように配置された電磁鋼板を軸方向に積層して構成された円筒状の固定子鉄心と、この固定子鉄心の内周面に沿って互いに間隔をあけて形成された複数のスロット内にそれぞれ収納された固定子コイルと、軸方向に延びて前記スロットの各開口部に軸方向に挿入されて軸方向に複数が並んで配列されて前記固定子コイルをスロット内に係止保持する複数の楔と、前記固定子鉄心の電磁鋼板積層の複数層ごとに電磁鋼板に挟まれて放射状に延びて互いに周方向に間隔をあけて配列されることによって径方向に冷却ガス流通用の通風ダクトを形成する複数個の内側間隔片と、を有する回転電機の固定子において、前記複数の楔のうちの軸方向に互いに隣接する少なくとも二つの楔の前記通風ダクトに対応する位置の楔肩部の周方向の幅がスロットの幅とほぼ一致するように楔肩部の一部を切り欠いて構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機は、前記固定子を備えたことを特徴とする。
本発明においては、少なくとも通風ダクトに対応する位置の楔肩部の幅がスロットの幅とほぼ一致するように構成したことにより、固定子鉄心内の通風ダクト内に生じる圧力損失を低減し、効率よく固定子コイルおよび固定子鉄心を冷却することができる。
また、エアギャップから固定子鉄心の通風ダクト内で生じる圧力損失を低減し、少ないポンプ動力で効率的に冷却ガスを循環させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る回転電機の固定子の1スロット部分の構成を示す部分横断面図。 本発明の第1の実施形態に係る回転電機の固定子の楔を取り出して示す斜視図。 図2の楔の部分拡大斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機の固定子の1スロット部分の構成を示す部分横断面図。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機の固定子の楔を取り出して示す斜視図。 図5の楔の部分拡大斜視図。 本発明に係る回転電機の固定子の給気セクション鉄心ダクト内の冷却ガスの流動状態を説明するための部分横断面図。 本発明の第3の実施形態に係る回転電機の固定子の楔形状を説明するための模式的部分横断面図。 排気セクション鉄心ダクト内における楔の面取り部の面取り角度αと鉄心ダクト通風損失係数との関係を示す特性図。 給気セクション鉄心ダクト内における楔の面取り部の面取り角度αと鉄心ダクト通風損失係数との関係を示す特性図。 本発明の第6の実施形態に係る回転電機の固定子の1スロット部分の構成を示す部分横断面図。 本発明の第7の実施形態に係る回転電機の固定子の内側間隔片の構成を示す部分横断面図。 本発明の第8の実施形態に係る回転電機の固定子の内側間隔片の構成を示す部分横断面図。 従来の回転電機の固定子の積層鉄心と通風ダクトの構成を示す上半部分縦断面図。 従来の回転電機の固定子鉄の構成を示す部分横断面図。 従来の回転電機の固定子鉄心を示す上半部分縦断面図。 従来の排気セクション固定子鉄心ダクト内の冷却ガスの流動状態を説明するための固定子鉄心ダクト周りの模式的部分横断面図。 従来の給気セクション固定子鉄心ダクト内の冷却ガスの流動状態を説明するための固定子鉄心ダクト周りの模式的部分横断面図。 従来技術による回転電機の固定子鉄心付近の上半部縦断面図。 図19の楔のA部、B部、D部、E部の各横断面形状を示す図であって、両側駆動の回転電機の場合のものを示す図。
以下、本発明に係る回転電機の固定子の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図3を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の回転電機の固定子の固定子鉄心1スロット分を拡大して示した部分横断面図である。また、図2は第1の実施形態に係る回転電機の固定子の楔を取り出して示す斜視図、図3は図2の楔の部分拡大斜視図である。
図1ないし図3において、少なくとも通風ダクト5a、5bに対応する軸方向位置の楔8の幅がスロット6の側面とほぼ一致するように楔肩部16に切り欠き部18を設けて構成したものである。しかも、この実施形態では、回転電機の固定子のすべての楔肩部16について同じ形の切り欠き部18を設けている。それ以外の基本的な構成については、従来構造と略同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態において、固定子1は、電磁鋼板2を積層して構成された円筒状の固定子鉄心1と、この固定子鉄心1の内周側に設けられたスロット6に挿入された固定子コイル7とを備え、固定子コイル7は固定子鉄心1の内周側から楔8によってスロット6内に係止保持されている。この固定子鉄心1の内周側に、回転子15がエアギャップ14を介して同軸的に配置され、回転するようになっている。
固定子鉄心1には、これを構成する電磁鋼板2の所定積層枚数ごとに、固定子鉄心の径方向に沿う冷却ガス11流通用の通風ダクト5が形成され、この通風ダクト5がエアギャップ14に開口している。
通風ダクト5は、固定子鉄心1の周方向に沿う固定子コイル7の両側面に対向する配置で電磁鋼板2間に挿入された少なくとも1個以上の第1内側間隔片4Tと、固定子コイル7の外周側位置に挿入された第2内側間隔片4Sと、これらの内側間隔片4T,4Sによって離間配置される電磁鋼板2とによって周囲が構成されている。
固定子コイル7は、固定子鉄心1の内周側から楔8によって係止保持されるが、楔8は通風ダクト5部を除いて、スロット6の幅よりも広い肩部を有し、鉄心ティース部9の軸方向に設けた溝に沿って挿入されている。
本実施形態では、通風ダクト5に対応する軸方向位置の楔8の幅がスロット6の幅wとほぼ一致するように楔肩部16に切り欠き部18を設ける。すなわち、楔8が通風ダクト5側に突出せず、通風ダクトの流路面積が楔8によってせばまらない。
ただし、必ずしも通風ダクト5部だけでなくても、強度的に問題がない場合は、通風ダクト5の軸方向幅よりも長い切り欠き部18を設けるようにしても良い。
このような本実施形態の構成によれば、すべての楔8の楔肩部16がどの位置でも通風ダクト5内に突出していないため、冷却ガス11が通風ダクト5内を通過する際に急激な流路面積変化が生じないため通風抵抗の増大を抑えることができる。
排気セクション13の通風ダクト入口部においては、楔肩部16が通風ダクト5内に突出しないため、流れのよどみが生じにくくなり通風抵抗が低減する。
図1では排気セクション13の冷却ガス11の流れを例にとって説明したが、給気セクションの冷却ガスの流れに対しても、通風ダクト5内を流れてきた冷却ガス11がエアギャップ14内へと吐出される際に、排気セクション13と同様に通風面積が急縮小しないため通風損失が低減することとなる。
冷却ガス11が通風ダクト5を通過する際の通風損失を小さくできれば、冷却ガスを駆動するためにファン動力を低減することができ、回転電機の効率が改善する。また、より多くの冷却ガス11を送風することが可能となるため、固定子コイル7、固定子鉄心1および回転子コイル等の冷却性能が向上するため、回転電機の出力増加や、小型化を図ることが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について図4ないし図6を参照して説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る回転電機の固定子の固定子鉄心1スロット分を拡大して示した部分横断面図である。また、図5は第2の実施形態に係る回転電機の固定子の楔を取り出して示す斜視図、図6は図4の楔の部分拡大斜視図である。
本実施形態においては、第1の実施形態と同様に少なくとも通風ダクト5に対応する軸方向位置の楔8の幅がスロット6の幅とほぼ一致するように楔肩部16に切り欠き部18を設けて構成しているが、本実施形態においては、さらに楔8の肩部16に切り欠き18を設けた部位の楔内周面8aの角部に面取り部19を設けたものである。それ以外の基本的な構成については、第1実施形態と略同様であるから、説明を省略する。
本実施形態では、楔肩部16に設けた切り欠き部18に対応して楔内周面8aの角部に面取り部19を設けており、図4に示すように、エアギャップ14内の周方向に流動する冷却ガス11は、通風ダクト5の入口部において半径方向に急激に変更させなければならず、さらに通風面積も急激に縮小する。
本実施形態においては、固定子コイル7に隣接するすべての通風ダクト5aおよび5bのエアギャップ14に対する開口面積が拡大するため通風面積の変化を緩和するとともに、回転方向進み側に位置する通風ダクト5bにおいては、楔内周面取り部19に沿って冷却ガス11が流入するため、通風ダクト5の通風抵抗を低減することができる。
また、回転方向進み側に位置する通風ダクト5bに流入することができなかった冷却ガス11は楔下開口部10に滞留するが、本実施形態では、回転方向遅れ側に位置する通風ダクト5aの開口面積も楔内周面の面取り部19を設けたことにより拡大し、また楔内周面の面取り部19に沿って通風ダクト5aに流入し易くなっているため、通風ダクト5の通風抵抗が低減されるとともに、通風ダクト5aおよび5bの冷却ガス11の通風量の不平衡を緩和することができ、均一な冷却性能を得ることができる。以上は排気セクション13における実施形態について説明したが、給気セクションに対しても同様の効果を得ることが可能である。
図7は、給気セクション12における本実施形態の楔8周りの構成を示す部分横断面図であり、この図を用いて、エアギャップ14および通風ダクト5内の冷却ガス11の流動状態について説明する。
給気セクション12においては、冷却ガス11がエアギャプ14に吐出する際に通風面積が急激に拡大するため大きな出口損失が生じるが、本実施形態においては、楔8の内周側角部に面取り部19を設けたことにより、通風面積の急拡大が緩和され、また、吐出流速も遅くなるため、通風ダクト5の通風損失を低減することが可能となる。
その他の作用、効果については、上述した第1の実施形態と同様である。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について図8と図9を参照して説明する。
図8は、固定子鉄心1の1スロット部分に固定子コイル7と楔8が介挿された状態を示す部分横断面図を示しており、図9は、図8の構成における3次元数値流体解析結果より求めた排気セクション13における通風ダクト5aの通風損失係数と面取り角度αとの関係の一例を示した特性図である。
楔8の内周面の角部に形成した面取り部19の楔8の固定子鉄心内周側面に対する面取り角度αを図8に示すように定義し、本実施形態では楔8の内周面角部に設けた切り欠き部18に対応する部位の楔内周面の角部を、楔内周面とのなす角αが、45度≦α≦80度となるように面取り部19を形成するように構成した。
面取り角度αが大きい場合(たとえばα>80度の場合)は、面取りによる通風ダクト5の入口面積の拡大比が小さいため、角部での剥離や渦の発生により、十分な通風損失係数低減効果が得られない。また、逆に面取り角度αが小さい場合(たとえばα<45度の場合)は、エアギャップ14内の周方向速度を持った冷却ガス11の流れに対し、十分な流れの転向効果が得られないため、角部での剥離や渦の発生により、十分な通風損失係数低減効果が得られない。
本実施形態では、楔8の面取り角αが、45度≦α≦80度となるように面取りすることにより、通風ダクト5の入口面積拡大効果と流れの転向効果の両者を同時に得ることができ、高い通風ダクト5の通風損失低減効果を得ることができる。
なお、図9に示した解析例では、30度≦α<45度の範囲でも大きな通風損失低減効果が得られているが、面取り角度αを小さくすると楔厚さが小さくなる範囲が広がり楔の材料強度が低下するため楔厚さを厚くする必要が生じるため、面取り角度αの下限値を45度とした。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態について図8と図10を参照して説明する。
本実施形態は図8の構成を給気セクションに適用した場合であり、図8において、楔8の内周面角部に設けた面取り部19の面取り角αを、60度≦α≦85度となるように面取り部を形成したものである。
図10は、3次元数値流体解析結果より求めた給気セクション12における通風ダクト5aの通風損失係数と面取り角度αとの関係の一例を示している。
給気セクション12においては、楔8の内周面角部に形成した面取り部19に沿って冷却ガス11が吐出されることにより、通風面積の急拡大が緩和され、かつ吐出流速も遅くなるため、通風ダクト5の通風損失を低減することが可能となる。
しかしながら、面取り角度αが大きい場合(たとえばα>85度の場合)は、面取りによる通風ダクト5の入口面積の拡大比が小さいため、冷却ガスが通風ダクトからエアギャップに流れる際に、角部で流れが拡がらず、勢いよくエアギャップに噴出するため、エアギャップ内の流れとぶつかって、損失が大きくなる。また、逆に面取り角度αが小さい場合(たとえばα<60度の場合)は、楔内周面角部に形成した面取り部19から流れが剥離してしまうため十分な流れの減速効果が得られないため、十分な通風損失係数低減効果が得られない。
本実施形態では、楔8に形成する面取り角αを、60度≦α≦85度となるように面取り部を形成することにより、通風ダクト5の出口面積拡大により高い通風ダクト5の通風損失低減効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態について図9と図10を参照して説明する。
本実施形態では、楔の基本構成については、上述した実施形態と同様であるが、本実施形態においては、楔8の内周面角部に設けた面取り部19の面取り深さhが楔厚さtの50%以上となるように面取り部を形成したものである。
図9に示した複数の曲線は、楔厚さをt、面取り深さをhとした時に、t/hをパラメータとした場合の3次元数値流体解析結果の一例を排気セクション13に関して示したものであり、図10は、同様の構成を給気セクションに適用した場合の特性を示している。
第3、第4の実施の形態で説明したように、楔8の面取り部19による通風抵抗低減効果は、楔の面取り部19による通風ダクト5の通風面積の変化率に依存するが、面取り深さhが小さいと十分な面積変化率が得られず、通風抵抗低減効果が小さくなる。
本実施形態では、楔8に設けた面取り部19の面取り深さhを、楔厚さtの50%以上(0.5≦h/t)とすることで、より高い通風抵抗低減効果を得ることができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態について図11を参照して説明する。
本実施形態では固定子の少なくとも排気セクション13に位置する通風ダクト5において、楔8の内周面角部に形成した面取り部19に対応する部位の楔8の回転子回転方向遅れ側の面取り部19bが楔8の固定子鉄心内周側面8aとのなす角αが、30度≦α、かつ楔8の面取り部深さhが楔8の厚さtの50%以上となるように、楔8の面取り部19bを形成したものである。
第2の実施の形態で説明したように、回転方向進み側に位置する通風ダクト5bに流入することができなかった冷却ガス11は楔下開口部10に滞留する。回転方向遅れ側に位置する通風ダクト5aの開口面積も楔8の切り欠き部19を設けたことにより拡大し、かつ楔8の面取り部19に沿って通風ダクト5aに流入し易くなっているため、通風ダクト5の通風抵抗が低減されるとともに、通風ダクト5aおよび5bの冷却ガス11の通風量の不平衡を緩和して均一な冷却性能を得ることができる。
この時、回転方向遅れ側に位置する通風ダクト5aに関しては、冷却ガス11の流れの転向による通風損失低減効果は、回転方向進み側に位置する通風ダクト5bと比較して小さいため、より広い面取り角度αを許容しても高い損失抵抗低減効果を得ることができる。
本実施形態においては、さらに、回転方向遅れ側に位置する通風ダクト5aの開口面積も楔8の面取り部19の面取り角度αを、30度≦α、かつ楔8の面取り部深さhを楔8の厚さtの50%以上に形成することにより、通風ダクト5aの通風ダクト開口面積が大きくできるため冷却ガス11が流入し易くなり、大きな通風損失低減効果を得ることができ、さらに通風ダクト5aおよび5bの冷却ガス11の通風量の不平衡を緩和して均一な冷却性能を得ることができる。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態について図12を参照して説明する。
本実施形態は固定子鉄心のティース部9に複数本(図12では3本)の第1内側間隔片4Ta、4Tb、4Tcを配置して通風ダクト5を形成し、冷却ガス11が固定子内周側から外周側へと流れる場合の通風ダクトの構成に関する。
本実施形態では、固定子鉄心のティース部9に配置した第1内側間隔片4Tのうち最も回転方向遅れ側に位置する第1内側間隔片4Taの固定子鉄心内径側先端4tの半径方向位置を楔8の内周面8aとほぼ同一とし、ティース部9に配置した互いに隣り合う第1内側間隔片4Tのうち回転方向進み側の第1内側間隔片4Tcの固定子鉄心内径側先端4tを遅れ側の第1内側間隔片4Tbの固定子鉄心内径側先端よりも内側に突出するように配置して構成している。
楔8の固定子鉄心内周面8aは固定子鉄心のティース部内周面9aよりも固定子鉄心外周側に引込んだ構造となっており、通風ダクト5の固定子鉄心内周側開口部では、第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内周側端部4tが楔8の固定子鉄心内周面8aよりも固定子鉄心1の内径側に突出した構造となっている。
このような構造の固定子内径側から外径側へ冷却ガス11が流れる排気セクション13にいては、エアギャップ14内の周方向に流動する冷却ガス11は、通風ダクト5の入口部において半径方向に急激に変更させなければならない。
本実施形態によれば、第1内側間隔片4Ta〜4Tcの内周側端部4tが回転方向進み側に行くほど固定子鉄心内周側に配置されるように位置するため、周方向に流動する冷却ガス11を効率よく半径方向に転向することができ、通風ダクト5の通風抵抗を低減することができる。
また、ティース部9に配置する第1内側間隔片4Ta〜4Tcの内径側先端4tの周方向位置をそれぞれ等間隔となるように配置するとともに、第1内側間隔片4Ta〜4Tcの内径側先端4tの半径方向位置を隣り合う内側間隔片の突き出し部分の径方向の差分を同じにすることにより、通風ダクト5の入口開口面積をほぼ均等に保つことができるため、複数の第1内側間隔片4Ta〜4Tcで区切られた通風ダクト5間の通風量の不平衡を緩和して均一な冷却性能を得ることができる。
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態について図13を参照して説明する。
本実施形態は固定子鉄心1のティース部9に複数本の第1内側間隔片4Ta、4Tb、4Tcを配置して通風ダクト5を形成し、冷却ガス11が固定子内周側から外周側へと流れる通風ダクトの構成に関する。
本実施形態は固定子鉄心1のティース部9に配置する第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内径側端部を回転方向遅れ側に湾曲して通風ダクト5を形成した。
第1内側間隔片4Tの内径側先端を回転方向遅れ側に湾曲させることにより、周方向に流動する冷却ガス11を効率よく半径方向に転向することができ、通風ダクト5の通風抵抗を低減することができる。
さらに、本実施形態では固定子鉄心1のティース部9に配置した第1内側間隔片4Tのうち最も回転方向遅れ側に位置する第1内側間隔片4Taの固定子鉄心内径側端部は湾曲させず、かつその固定子鉄心内径側先端4tの半径方向位置を楔8の固定子鉄心内周面よりも外周側に配置し、さらにティース部9に配置した互いに隣り合う第1内側間隔片4Tのうち回転方向進み側の第1内側間隔片4Tcの固定子鉄心内径側先端を遅れ側の第1内側間隔片4Tbの固定子鉄心内径側先端よりも内側に突出するように配置して通風ダクトを形成した。
本実施形態では第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内径側端部を回転方向遅れ側に湾曲させたが、最も回転方向遅れ側に位置する第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内径側端部は先端部を湾曲させると、固定子コイル9および楔8で構成される通風ダクト5の入口開口面積が狭くなる構造となり、通風抵抗が増加する可能性が生じる。
本実施形態では、固定子鉄心1のティース部9に配置した第1内側間隔片4Tのうち、最も回転方向遅れ側に位置する第1内側間隔片4Taの固定子鉄心内径側端部は湾曲させず、かつその先端部4tの半径方向位置を楔8の固定子鉄心内周面よりも外周側に配置したことにより、十分な入口開口面積を確保することができるため、通風ダクト5の通風抵抗を低減することができる。
また、ティース部9に配置する第1内側間隔片4Ta〜4Tcの固定子鉄心内径側先端4tの周方向位置をそれぞれ等配となるように配置するとともに、隣り合う内側間隔片の先端部の突き出し部分の径方向の差分を均等にすることにより、通風ダクト5の入口開口面積をほぼ均等に保つことができるため、複数の第1内側間隔片4Ta〜4Tcで区切られた通風ダクト5間の通風量の不平衡を緩和して均一な冷却性能を得ることができる。
(他の実施の形態)
以上、種々の実施の形態について説明したが、これらは単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。たとえば各実施の形態の特徴を適宜組み合わせることもできる。
また、上記実施の形態では複数の楔の各通風ダクトに対応する位置の楔肩部の周方向の幅がスロットの幅と一致するように楔肩部の一部を切り欠くものとしたが、すべての楔のすべての通風ダクト対応位置の楔肩部について楔肩部の一部を切り欠くものである必要はない。たとえば、軸方向に互いに隣接する少なくとも二つの楔の通風ダクトに対応する位置の楔肩部の周方向の幅がスロットの幅とほぼ一致するように楔肩部の一部を切り欠いて構成すれば、発明の効果を得ることができる。
1:固定子鉄心
2、2a、2b、2c:電磁鋼板
3:鉄心ブロック
4、4S、4T、4Ta、4Tb、4Tc:内側間隔片
5、5a、5b:通風ダクト
6:スロット
7:固定子コイル
8:楔
9:ティース部
10:楔下開口部
11:冷却ガス
12:給気セクション
13:排気セクション
14:エアギャップ
15:回転子
16:楔肩部
17:よどみ領域
18:切り欠き部
19:面取り部
また、電磁鋼板2の所定積層枚数位置ごとに、固定子鉄心1の径方向の冷却ガス流通用の通風ダクト5が形成されている。この各通風ダクト5は、固定子鉄心1のスロット6を形成する鉄心ティース部9の電磁鋼板2間に挿入された少なくとも1個以上の第1内側間隔片4Tと固定子コイル7の固定子鉄心外周側位置に挿入された少なくとも1個以上の第2内側間隔片4Sと、これらの内側間隔片4T,4Sによって離間配置される電磁鋼板2とによって周囲が構成されている。固定子コイル7の固定子鉄心外周側位置に挿入された第2内側間隔片4Sはスロット6の固定子鉄心外周部までの長さを有し、また第1内側間隔片4Tは固定子鉄心1の鉄心ティース部9の内周部まで達する長さを有し、これにより積層した電磁鋼板2の密着性を保っている。なお、固定子鉄心1は図示しない締め付け具で両端から回転軸方向に締め付けて固定される。
このような固定子を備えた回転電機を運転すると、特に固定子コイル7において、流れる電流によって発熱する。また、固定子鉄心1にも渦電流などが生じるため発熱する。これらを冷却するために通風ダクト5内に冷却ガス11を流入させ、固定子コイル7および固定子鉄心1を冷却している。
図16は、通風ダクト内の冷却ガスの経路を示す模式図であり、この図16に示すように、固定子鉄心1は所定の間隔で軸方向に配置された鉄心ブロック3と通風ダクト5で構成される。
すなわち、特許文献2に開示された技術によれば、固定子鉄心1と回転子15との間のエアギャップ14を回転軸方向に一方向に(図19では左から右に)冷却空気が流れ、軸方向に多数配列された通風ダクト5に分配される。各通風ダクト5の入口近くに楔8が配置されている。楔8は、回転軸方向に互いに隣接して並んだ4〜5個程度の鉄心ブロック3を貫通するように回転軸方向に延びている。この回転電機全体では、5個の楔8a、8b、8c、8d、8eが回転軸方向に並んで延びている。
本実施形態において、固定子は、電磁鋼板2を積層して構成された円筒状の固定子鉄心1と、この固定子鉄心1の内周側に設けられたスロット6に挿入された固定子コイル7とを備え、固定子コイル7は固定子鉄心1の内周側から楔8によってスロット6内に係止保持されている。この固定子鉄心1の内周側に、回転子15がエアギャップ14を介して同軸的に配置され、回転するようになっている。
本実施形態では第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内径側端部を回転方向遅れ側に湾曲させたが、最も回転方向遅れ側に位置する第1内側間隔片4Tの固定子鉄心内径側端部は先端部を湾曲させると、固定子コイルおよび楔8で構成される通風ダクト5の入口開口面積が狭くなる構造となり、通風抵抗が増加する可能性が生じる。

Claims (13)

  1. 回転子の外周を囲むように配置された電磁鋼板を軸方向に積層して構成された円筒状の固定子鉄心と、
    この固定子鉄心の内周面に沿って互いに間隔をあけて形成された複数のスロット内にそれぞれ収納された固定子コイルと、
    軸方向に延びて前記スロットの各開口部に軸方向に挿入されて軸方向に複数が並んで配列されて前記固定子コイルをスロット内に係止保持する複数の楔と、
    前記固定子鉄心の電磁鋼板積層の複数層ごとに電磁鋼板に挟まれて放射状に延びて互いに周方向に間隔をあけて配列されることによって径方向に冷却ガス流通用の通風ダクトを形成する複数個の内側間隔片と、
    を有する回転電機の固定子において、
    前記複数の楔のうちの軸方向に互いに隣接する少なくとも二つの楔の前記通風ダクトに対応する位置の楔肩部の周方向の幅がスロットの幅とほぼ一致するように楔肩部の一部を切り欠いて構成したことを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記固定子鉄心の内周側に位置する前記楔の角部に面取り部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記通風ダクトの少なくとも一部は、回転子に沿ってその回転子の回転方向に流動する冷却ガスが前記固定子コイルをはさんで分かれて外周側に向かって流れる排気セクションを構成し、この排気セクションの前記楔角部に設けた面取り部が固定子内周側に位置する楔側面とのなす角αが、45度≦α≦80度であることを特徴とする請求項2に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記通風ダクトの少なくとも一部は、冷却ガスが外周側から導入されて前記固定子コイルをはさんで分かれて内周側に向かって流れる給気セクションを構成し、この給気セクションの前記楔角部に設けた面取り部が固定子内周側に位置する楔側面とのなす角αが、60度≦α≦85度であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機の固定子。
  5. 前記楔の肩部に設けた切り欠きに対応する部位の楔内周面の角部が、楔厚さの50%以上の範囲で面取りされていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記通風ダクトの少なくとも一部は、回転子に沿ってその回転子の回転方向に流動する冷却ガスが前記固定子コイルをはさんで分かれて外周側に向かって流れる排気セクションを構成し、この排気セクションの前記楔の肩部に設けた切り欠きに対応する部位の楔内周面の角部のうち回転子回転方向遅れ側の角部を、楔内周面とのなす角αが30度≦αかつ楔厚さ厚さの50%以上の範囲を面取りしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記通風ダクトの少なくとも一部は、回転子に沿ってその回転子の回転方向に流動する冷却ガスが前記固定子コイルをはさんで分かれて外周側に向かって流れる排気セクションを構成し、この排気セクションで、前記スロットにはさまれた鉄心のティース部に複数の前記内側間隔片が互いに周方向に間隔をあけて配置され、同じティース部に配置した内側間隔片のうち最も回転方向遅れ側に位置する内側間隔片の内径側先端の半径方向位置が楔内周面とほぼ同一であって、同じティース部に配置された内側間隔片のうち回転方向進み側の内側間隔片の内径側先端が遅れ側の内側間隔片の内径側先端よりも内側に突出するように配置されたこと、を特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記排気セクションで、前記同じティース部に配置された内側間隔片が少なくとも3本あって、これらの内側間隔片の内径側先端の半径方向および周方向位置が、それぞれ等配となるように配置されていることを特徴とする請求項7に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記通風ダクトの少なくとも一部は、回転子に沿ってその回転子の回転方向に流動する冷却ガスが前記固定子コイルをはさんで分かれて外周側に向かって流れる排気セクションを構成し、この排気セクションで、前記ティース部に配置する内側間隔片のうち、少なくとも1本以上の間隔片の内径側端部が回転方向遅れ側に湾曲して通風ダクトが形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の固定子。
  10. 前記排気セクションで、同じ前記ティース部に少なくとも2本の前記内側間隔片が配置され、それらの内側間隔片のうちで最も回転方向遅れ側に位置する内側間隔片内周側端部は湾曲させず、かつその内径側先端の半径方向位置を楔内周面よりも外周側に配置し、同じティース部に配置された他の内側間隔片のうち回転方向進み側の内側間隔片の内径側先端を遅れ側の内側間隔片の内径側先端よりも内側に突出するように配置したことを特徴とする請求項9に記載の回転電機の固定子。
  11. 前記排気セクションで、前記同じティース部に配置された内側間隔片が少なくとも3本あって、これらの内側間隔片のうちの最も回転方向遅れ側に位置する内側間隔片を除いた内側間隔片の内径側先端の半径方向および周方向位置が、それぞれ等配となるように配置したことを特徴とする請求項10に記載の回転電機の固定子。
  12. 前記複数の楔のすべての前記通風ダクトに対応する位置の楔肩部の周方向の幅がスロットの幅とほぼ一致するように楔肩部の一部を切り欠いて構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の固定子。
  13. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の固定子を備えたことを特徴とする回転電機。
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