JP5130321B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は回転電機に係り、例えばタービン発電機等に採用され、その固定子鉄心が電磁鋼板を積層して構成されるものに好適な回転電機に関する。
大型回転電機の固定子鉄心に関して従来の例を説明する。タービン発電機などの大型回転電機の固定子鉄心は、図11に示すように、鋼板を鋼帯から扇形の分割片に打ち抜き、これを周方向に複数並べて円を形成しつつ軸方向に複数枚積層することで円筒形状に構成されている。図8は分割片の一例を示している。分割片は図示しない巻線を挿入するためのスロット3を挟むティース部1と、このティース部1の外周部であるコアバック2からなる。
従来の回転電機における固定子鉄心の構成を図9および図10に示す。図9は固定子鉄心を周方向から見た断面図であり、径方向に半分、軸方向の端に近い一部分を示している。また、図10は固定子鉄心を内径側から径方向に見た図であり、図9の矢印Aで示した方向に対応している。図10に示すように、固定子鉄心4中に矩形あるいはI型のダクト間隔片8を挟み隙間を設けることで冷却ダクト5を形成し、冷媒を冷却ダクト5中の径方向に流通させて鉄心及び電機子巻線6を冷却している。
図12に従来の回転電機の構造例を示す。本例は熱交換器を有し、機内で冷媒を循環させて冷却する形式の回転電機を示している。
通常、回転電機は、回転子鉄心に界磁巻線が巻回されて形成される回転子7と、この回転子7と所定間隙(エアギャップとも言う)をもって対向配置され、固定子鉄心4に電機子巻線(固定子巻線)6が巻回されて形成される固定子とを備え、固定子鉄心4は、電気子巻線6を挿入するためのティース部1と、その外周部のコアバック2から成る分割片を電磁鋼板から打ち抜き、この分割片を周方向に複数並べて円としたものを軸方向に複数枚積層して概略構成されている。
このような構成の回転電機において、ファン23によって昇圧された冷媒の一部は、軸方向端から中央へ向かって回転子7および回転子7と固定子の径方向における空隙であるエアギャップへ流れ、固定子鉄心4を外径方向に流通する排気セクション26において固定子鉄心4および電機子巻線6を冷却し、熱交換器29において除熱された上で冷媒流通路25を経て再びファン23へ至る。
また、残る冷媒は、ファン23から外径方向へ流れ、冷媒流通路25を経て固定子鉄心4を内径方向に流通する給気セクション27において固定子鉄心4および電機子巻線6を冷却してエアギャップに至り、固定子鉄心4および電機子巻線6を冷却し、エアギャップにおいて排気セクション26へ流入する冷媒に合流する。
回転電機の運転時、主要な発熱部位は電流が通電される巻線である。この発熱を冷却するため大型の回転電機においては、上述のように積層鋼板間に冷却ダクトを形成し、冷媒を径方向に流通させて巻線および固定子鉄心を冷却している。
この際、回転電機においては、軸中心付近が冷媒流通経路の最も下流に位置することから、冷媒が高温となり冷却効果が低下する。このため、軸中心付近において軸方向長あたりの冷却ダクト数を増加させ、流通する冷媒量を増加させることがある。
一方、固定子鉄心においては、交流磁束が作用することにより損失が発生し発熱する。
とりわけタービン発電機などに用いられる回転子の磁極数が2極あるいは4極の回転電機においては、鉄心のうちティース部における磁束の通過する経路の体積が小さく、磁束密度が高くなるため発熱密度が大きい。これに加えて上述のように軸方向長あたりの冷却ダクト数を増加させた箇所は、局所的に見ると他の箇所に比べて磁性体である鉄心の体積が減少するため、鉄心の磁束密度が増加し、かつ損失も増加する。すなわち、巻線冷却のためにダクト数を増加させることにより、鉄心では損失すなわち発熱が増加する可能性がある。
また、冷媒を冷却ダクトの外径方向と内径方向それぞれに流通させる複数の通風セクションが形成されている通風回路を形成した回転電機においては、通風経路の下流に位置する通風セクションにおいて冷媒の温度が上昇する。
一方、固定子の軸方向端部ティース部においては、回転子から軸方向に入射する磁束によってティース部の軸方向断面内に渦電流が発生する。この渦電流による損失の大きさは、入射する磁束密度やティース部の断面積に依存するが、発生箇所が局所的であり、損失発生部位であるティース部先端が高温となる場合がある。特に電気装荷の大きな機械では、電流が大きい、コイルエンド長が長いなどの理由により、コイルエンドからの漏れ磁束量が増加し損失が大きくなるため、特開2006−74880号公報に示されるように、固定子鉄心端部にテーパ部分を設けたり、ティース部の軸方向断面にスリットを設けるなどの損失低減および冷却増強策を施している例もある。
上記のうち、特に固定子鉄心端部のティース部の損失発生の対策として、USP7057324号公報には、固定子鉄心端部で鋼板の磁化容易方向をティース部における磁束方向に合わせた例が示されている。しかし、ティース部の磁束方向とコアバックの磁束方向は直交していることから、コアバックでは磁束が通りにくくなるため、損失が増加してしまう可能性がある。
また、鉄心における発熱低減の例として、特開2000−50539号公報には方向性鋼板と無方向性鋼板を交互に積層した例が、特開昭61−62334号公報には固定子鉄心端部にアモルファス金属板を積層した例が示されている。これらは、いずれも積層する鋼板の磁束の通りやすさ及び鉄損に着目し、複数種類の鋼板を積層することで発熱の低減を図ったものである。
特開2006−74880号公報 USP7057324号公報 特開2000−50539号公報 特開昭61−62334号公報
しかしながら、磁性体の磁化特性は非線形であり、作用する磁束密度によって磁束の通りやすさ、すなわち透磁率が変化する。近年の回転電機においては、出力密度を高め小型化した設計とされることが多く、固定子鉄心に作用する磁束密度も飽和磁化に近い高磁束密度に設定されていることが多い。飽和磁化に近い磁束密度を作用させた場合、磁性体の透磁率は空気と同等になることから磁気抵抗が大きくなり、上述した端部同様磁束が軸方向に迂回し積層方向の磁束が増加し損失が増加する可能性もある。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、回転電機の温度に注目し、特に固定子巻線近傍における温度分布を改善して信頼性向上を図った回転電機を提供することにある。
本発明の回転電機は、上記目的を達成するために、回転子鉄心に界磁巻線が巻回されて形成される回転子と、該回転子と所定間隙をもって対向配置され、固定子鉄心に固定子巻線が巻回されて形成される固定子とを備え、前記固定子鉄心は、前記固定子巻線を挿入するためのティース部分と外周部のコアバックから成る分割片を電磁鋼板から打ち抜き、この分割片を周方向に複数並べて円としたものを軸方向に複数枚積層して構成される回転電機において、前記固定子鉄心は、軸方向端部においては方向性電磁鋼板が複数枚積層され、軸方向中央部においては無方向性電磁鋼板が複数枚積層されて形成され、かつ、前記無方向性電磁鋼板の径方向透磁率が、前記方向性電磁鋼板の径方向透磁率より高いことを特徴とする。
本発明によれば、固定子巻線近傍における温度分布を改善したことにより、高い信頼性を有する回転電機を供給できる効果がある。
本発明の回転電機の実施の形態1を示す軸方向端部近傍の断面図である。 本発明の回転電機の実施の形態2を示す軸方向端部近傍の断面図である。 本発明の実施の形態2における冷媒の流通経路を示す軸方向端部近傍の図である。 本発明の回転電機の実施の形態3における冷媒の流通経路を示す軸方向端部近傍の図である。 本発明の回転電機の実施の形態3を示す軸方向端部近傍の断面図である。 本発明の実施の形態2における積層鉄心を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態4における積層鉄心を示す拡大部分断面図である。 固定子鉄心に採用される鋼帯から打ち抜いた鉄心分割片を示す図である。 従来の回転電機における固定子鉄心の軸方向端部を示す断面図である。 従来の回転電機における冷却ダクト部を内径側から径方向に見た図である。 固定子鉄心に採用される鋼帯からの分割片打ち抜きを示す図である。 従来の回転電機を一部破断して示す斜視図である。 本発明の回転電機の実施の形態5における積層鉄心を示す拡大部分断面図である。
以下、本発明の回転電機の実施の形態について図面に基づき説明する。尚、符号は、従来と同一のものは同符号を使用する。
図1は、本発明の回転電機の実施の形態1を示し、固定子鉄心4を周方向から見た断面図であり、径方向に半分、軸方向の端に近い一部分を示している。
該図に示す固定子鉄心4の軸方向端部は方向性電磁鋼板10が積層され、軸方向中央部は無方向性電磁鋼板11が積層されており、各々鋼帯から図11(a)に示すように、ティース部1が圧延方向に垂直な方向に打ち抜いた分割片により構成してある。従って、固定子鉄心の周方向はほぼ圧延方向、径方向はほぼ圧延に垂直な方向に該当する。
これにより、本実施の形態においては、固定子鉄心4が、該固定子鉄心4の軸方向端部と中央部では、径方向の透磁率が異なる電磁鋼板が積層されていることになる。
本実施の形態においては、固定子鉄心4に用いる鋼板として回転電機に一般的に用いられる電磁鋼板を仮定している。周知のように方向性電磁鋼板10は、一般的に圧延方向の透磁率については無方向性電磁鋼板11に比べ優れる一方、圧延に垂直な方向では無方向性電磁鋼板11の透磁率に比べ低い。
このため、ティース部1の発熱に注目すると、方向性電磁鋼板10を用いた部分の発熱に比べ、無方向性電磁鋼板11を用いた部分で固定子鉄心のティース部1における発熱を低減することが可能である。
本実施の形態の変形の一つとして、ティース部1における磁束の通りやすさの指標として、磁束密度1.5Tにおける透磁率を用いても良い。一般に回転電機に用いられる電磁鋼板の飽和磁化は2T程度であるが、その磁化特性は1.5T程度で大きく傾きが変化する。固定子鉄心4のティース部1において、径方向の磁束密度が磁化飽和に近い磁束密度となった場合、磁気抵抗が増大し、これに伴って損失が増加する。
これに対し本発明では、固定子鉄心4のティース部1における磁束の通りやすさの指標として、1.5Tにおける透磁率を採用し、本構成に用いる方向性電磁鋼板10,無方向性電磁鋼板11の磁束密度1.5Tにおける径方向の透磁率に関し、無方向性電磁鋼板11が方向性電磁鋼板10に比べ優れるよう材料を選択している。これにより、ティース部1における最大磁束密度を飽和磁化に近い磁束密度で設計された回転電機においても、ティース部1における発熱を抑えることが可能である。
また、一般的な無方向性電磁鋼板11が1.5T程度の磁束密度に達しうる磁化力である磁界5000A/mにおける磁束密度を指標として用いても同様の効果が得られる。
尚、本実施の形態では、方向性電磁鋼板10が積層されている部分が固定子鉄心4の軸方向端部であり、無方向性電磁鋼板11が積層されている部分が固定子鉄心4の軸方向中央部である。
図3は本発明の実施の形態2における冷媒の流通経路を示し、固定子鉄心4を周方向から見た断面図であり、径方向に半分、軸方向に半分の領域を示している。
図中矢印が冷媒の流通方向を示しており、冷媒を流通させるためファン23によって昇圧された冷媒は、回転子7およびエアギャップ24を経て固定子鉄心4に至り、電機子巻線6および固定子鉄心4を冷却しながら冷却ダクト(図示せず)を通って排気、あるいは熱交換器を経て再度入気路へ循環される。
図2は本発明の実施の形態2における固定子鉄心4の構成である。該図に示す如く、本実施の形態では、固定子鉄心4の軸方向中央部において、鉄心軸方向長を総冷却ダクト数で割った平均ダクト間の軸方向間隔に比べて冷却ダクト5間の軸方向間隔を狭くし、冷媒流量を増加させる構成としてある。従来の構成を適用した場合、軸方向長あたりの冷却ダクト数を増加させて、冷却ダクト5間の軸方向間隔を狭くした部分では、磁性体の体積が低下することから鉄心の磁束密度が増加し、損失も増加する。
これに対し、本実施の形態においては、固定子鉄心4に用いる鋼板として回転電機に一般的に用いられる電磁鋼板を仮定している。そして、冷却ダクト5間の軸方向間隔が平均より広い軸方向端部は方向性電磁鋼板10を複数枚積層し、冷却ダクト5間の軸方向間隔が平均より狭い軸方向中央部は無方向性電磁鋼板11を複数枚積層して、各々鋼帯から図11(a)に示すように打ち抜いた分割片により固定子鉄心4が構成されている。
すなわち、固定子鉄心4の軸方向端部においては、方向性電磁鋼板10を複数枚積層したものを1パケットとし、これが冷却ダクト5を挟んで3パケット配置され、一方、軸方向中央部においては、無方向性電磁鋼板11を複数枚積層したものを1パケットとし、これが冷却ダクト5を挟んで複数(図示の状態では3パケット)配置されており、その時の方向性電磁鋼板10が複数枚積層された軸方向端部の1パケットの軸方向幅が、無方向性電磁鋼板11が複数枚積層された軸方向中央部の1パケットの軸方向幅より広く構成されている。
これにより、冷却ダクト5間の軸方向間隔が平均より狭い軸方向中央部では、径方向の透磁率が高く、ティース部の発熱に注目すると方向性電磁鋼板10を用いた部分の発熱に比べ、無方向性電磁鋼板11を用いた部分で固定子鉄心4のティース部における発熱を低減することが可能である。
図6は、図2の矢印Bにおいて固定子鉄心4を回転子側から見た図を示している。図6では、本発明の変形例の一つとして、方向性電磁鋼板10が積層されて構成される固定子鉄心と、無方向性電磁鋼板11が積層されて構成される固定子鉄心との間に配置されるダクト間隔片8を非磁性の材料で形成したものである。
このように構成することにより、ダクト間隔片8に入射する磁束を低減でき、損失低減により過熱を防止することができる。
本実施の形態では、図を簡潔にするため冷却ダクト数を11、冷却ダクト間の軸方向間隔および鋼板の種類を2種類としているが、冷却ダクト数は数十以上であっても良く、冷却ダクト間の軸方向間隔および鋼板の種類を3種類以上としても良い。
尚、本実施の形態では、図2において方向性電磁鋼板10が積層されている3パケット部分が固定子鉄心4の軸方向端部であり、無方向性電磁鋼板11が積層されているそれ以外のパケット部分が固定子鉄心4の軸方向中央部である。
図4は、本発明の実施の形態3における冷媒の流通経路を示す。図3と同様に周方向から見た断面図であり、径方向に半分、軸方向に半分の領域を示している。
図示した矢印が冷媒の流通方向を示しており、冷媒を流通させるためファン23によって昇圧された冷媒は、回転子7およびエアギャップ24を経て軸方向端部と中央部に位置する排気セクション26の固定子鉄心4および電機子巻線6を冷却し、冷却ダクト(図示せず)を通って排気あるいは熱交換器を経て再度入気路へ循環する。このとき、ファン23により昇圧された冷媒の一部は電機子巻線6を冷却した後、冷媒流通路25を経て給気セクション27の固定子鉄心4および電機子巻線6を冷却し、その後、エアギャップ24において回転子7およびエアギャップ24を流通する冷媒と合流し、排気セクション26の冷却ダクト(図示せず)を通って排気あるいは熱交換器を経て再度入気路へ循環する。
図5は、本発明の実施の形態3における固定子鉄心の構成を示す。該図において、軸方向中央部に位置する排気セクション26bは無方向性電磁鋼板11が積層されて構成され、この排気セクション26b以外の排気セクション26a,給気セクション27aおよび27bは方向性電磁鋼板10が積層されて構成されている。ここで、無方向性電磁鋼板11は、鋼帯から図11(a)に示すように打ち抜いた分割片により構成されている。
冷媒流通経路の下流に位置する排気セクション26bでは、冷媒が主として給気セクション27aおよび27bを通過した後に流入するため、高温となることが予想される。そこで、本実施の形態では、軸方向中央部に位置する排気セクション26bの冷媒流通量を増加させるため、排気セクション26bの冷却ダクト間の軸方向間隔を平均より狭くしてある。
より具体的に説明すると、固定子鉄心4の軸方向端部における排気セクション26aは、方向性電磁鋼板10を複数枚積層したものを1パケットとし、これが冷却ダクト5を挟んで3パケット配置され、軸方向中央部に位置する給気セクション27aおよび27bは、方向性電磁鋼板10を複数枚積層したものを1パケットとし、これが冷却ダクト5を挟んで2パケット配置され、一方、軸方向中央部における排気セクション26bは、無方向性電磁鋼板11を複数枚積層11したものを1パケットとし、これが冷却ダクト5を挟んで3パケット配置されて固定子鉄心4を構成している。
そして、その時の給気セクション27aおよび27bにおける方向性電磁鋼板10が複数枚積層された軸方向端部の1パケットの軸方向幅が最も広く、次に軸方向端部に位置する排気セクション26aにおける方向性電磁鋼板10が複数枚積層された1パケットの軸方向幅、最も狭いのが軸方向中央部に位置する排気セクション26bにおける無方向性電磁鋼板11が複数枚積層11された1パケットの軸方向幅となっている。軸方向端部に位置する排気セクション26aにおける1パケット分の軸方向幅は、軸方向中央部に位置する給気セクション27aおよび27bにおける1パケット分の軸方向幅と同じであっても構わない。
尚、本実施の形態においては、26aも排気セクションであるが、軸方向中央部であり給気セクション27aおよび27bを経た冷媒と回転子7を経た冷媒が流通する排気セクション26bの冷媒温度が高いと予想されるため、排気セクション26bにのみ無方向性電磁鋼板11を積層して構成している。
本実施の形態では、固定子鉄心のティース部における磁束の通りやすさの指標として、1.5Tにおける透磁率を採用し、本構成に用いる方向性電磁鋼板10,無方向性電磁鋼板11の磁束密度1.5Tにおける径方向の透磁率に関し、無方向性電磁鋼板11が方向性電磁鋼板に比べ優れるよう材料を選択している。これにより、給気セクションの磁性体体積減少によって引き起こされる磁束密度増加に起因する軸方向への磁束回り込みを低減し、発熱を抑えることが可能である。
本実施の形態では、図を簡潔にするため通風セクションを7、冷却ダクト数を17としているが、通風セクションは7以外いくつであっても良く、冷却ダクト数は数十以上であっても良い。
本実施の形態の変形の一つとして、ティース部における磁束の通りやすさの指標として、磁束密度1.5Tにおける透磁率に替えて磁界5000A/mにおける透磁率を用いても良い。
尚、本実施の形態では、図5において方向性電磁鋼板10が積層されている3パケット部分の排気セクション26aが固定子鉄心4の軸方向端部であり、それ以外の排気セクション26b,給気セクション27aおよび27bが固定子鉄心4の軸方向中央部である。
図7は本発明の実施の形態4における鉄心の拡大図であり、図7は図1における矢印Cにおいて固定子鉄心を回転子側から見た図を示している。鉄心の構成は図1と同様、軸方向中央寄りに無方向性電磁鋼板11、軸方向端部に方向性電磁鋼板10を積層している。
本実施の形態では、軸方向中央寄りは厚み0.5mmの無方向性電磁鋼板33、軸方向端部に厚み0.35mmの方向性電磁鋼板34を積層してあり、鋼板間に付与される絶縁ワニス層32はいずれも同じ厚みである。
実施の形態1に記載の無方向性電磁鋼板11を用いた部分で固定子鉄心のティース部における発熱を低減することに加えて、鋼板内の熱伝導は積層方向に比べて面内方向が優れていることから、厚み0.5mmの無方向性電磁鋼板33を積層した中央よりの部分でティース部からコアバックへの熱伝導を良好にし、巻線付近の温度上昇を緩和することができる。
また、同等の固有抵抗を有する厚み0.5mmの電磁鋼板を用いた場合、厚み0.35mmの電磁鋼板に比べ渦電流損が増加する可能性がある。これに対し,本実施例の変形の一つとして、厚み0.35mmの鋼板に比べ固有抵抗の高い厚み0.5mm鋼板を用いることで、渦電流損の低減を図りつつ鉄心体積を増加させることが可能である。
図13は本発明の実施の形態5における鉄心の拡大図であり、図13は図2および図5における矢印Bにおいて固定子鉄心を回転子側から見た図を示している。
図13に示すように、冷却ダクト間の軸方向間隔の狭い部分あるいは排気セクションに厚み0.5mmの無方向性電磁鋼板33、冷却ダクト間の軸方向間隔の広い部分に厚み0.35mmの方向性電磁鋼板34を積層してあり、電磁鋼板間に付与される絶縁ワニス層32はいずれも同じ厚みである。
実施の形態2に記載のように、冷却ダクト間の軸方向間隔が狭い部分では磁性体の体積が低下することによりティース部の磁束密度が高くなり、径方向に磁束が通りにくくなる。径方向に通りにくくなった磁束は、軸方向に回り込み、電磁鋼板内を磁束が通過することにより発生する鉄損に加えて、ティース部の軸方向断面に渦電流損を生じることとなる。これに対し、本実施の形態では、冷却ダクト間の軸方向間隔が狭い部分に厚み0.5mmの無方向性電磁鋼板33を積層することで磁性体の体積を増加させ、ティース部における磁束密度増加を抑え、軸方向に回り込む磁束量を低減している。
また、電磁鋼板内の熱伝導は積層方向に比べて面内方向が優れていることから、排気セクションに厚み0.5mmの無方向性電磁鋼板33を積層することで、0.35mmの方向性電磁鋼板34を積層したセクションに比べてティース部からコアバックへの熱伝導を良好にし、巻線付近の温度上昇を緩和することができる。
同等の固有抵抗を有する厚み0.5mmの電磁鋼板を用いた場合、厚み0.35mmの鋼板に比べ渦電流損が増加する可能性がある。これに対し、本実施の形態の変形の一つとして、厚み0.35mmの鋼板に比べ固有抵抗の高い厚み0.5mm鋼板を用いることで、渦電流損の低減を図りつつ鉄心体積を増加させることが可能である。
1 ティース部
2 コアバック
3 スロット
4 固定子鉄心
5 冷却ダクト
6 電機子巻線
7 回転子
8 ダクト間隔片
10,34 方向性電磁鋼板
11,33 無方向性電磁鋼板
23 ファン
24 エアギャップ
25 冷媒流通路
26 排気セクション
27 給気セクション
28 仕切り板
29 熱交換器
30 入気口
31 排気口
32 絶縁ワニス層

Claims (4)

  1. 回転子鉄心に界磁巻線が巻回されて形成される回転子と、該回転子と所定間隔をもって対向配置され、固定子鉄心に固定子巻線が巻回されて形成される固定子とを備え、前記固定子鉄心は、前記固定子巻線を挿入するためのティース部分外周部のコアバックから成る分割片を電磁鋼板から打ち抜き、この分割片を周方向に複数並べて円としたものを軸方向に複数枚積層して構成される回転電機において、
    前記固定子鉄心は、軸方向端部においては方向性電磁鋼板が複数枚積層され、軸方向中央部においては無方向性電磁鋼板が複数枚積層されて形成され、かつ、前記無方向性電磁鋼板の径方向透が、前記方向性電磁鋼板の径方向透磁率より高いことを特徴とする回転電機。
  2. 前記固定子鉄心の軸方向端部と中央部の径方向透率が、磁束密度1.5Tにおいて異なっていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定子鉄心の軸方向端部と中央部の径方向透率が、5000A/mの磁界において異なっていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記固定子鉄心の軸方向の途中に、径方向に冷媒を流通させるための複数の冷却ダクトが形成され、機内の冷媒を前記冷却ダクトの内径方向から外径方向に流通させる排気セションと、該排気セクションとは反対に、機内の冷媒を前記冷却ダクトの外径方向から内径方向に流通させる給気セクションを、軸方向に複数有し、
    軸方向中央部の前記排気セクションを構成する前記固定子鉄心に無方向性電磁鋼板を、それ以外の通風セクションを構成する前記固定子鉄心に向性電磁鋼板を積層したことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。

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