JP7203175B1 - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドプレートの発熱がロータコアの発熱以下であり、故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ること。【解決手段】軸方向に積層された電磁鋼板を有し、回転軸と一体回転するロータコアと、軸方向に積層された電磁鋼板を有し、ロータコアの径方向外側に間隔を空けて配置されたステータコアと、ロータコアを軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入された磁石と、ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する磁性体エンドプレートとを備え、ステータコアからの磁束により磁性体エンドプレートに生じた渦電流による磁性体エンドプレートの発熱が、ステータコアからの磁束によりロータコアに生じた渦電流によるロータコアの発熱以下である。【選択図】図2

Description

本願は、回転電機に関するものである。
産業用の回転電機、及び電気自動車またはハイブリッド自動車用の回転電機には、小型化及び高出力化に有利な永久磁石式の回転電機が数多く採用されている。永久磁石式の回転電機は、ロータに永久磁石を備える。永久磁石式の回転電機のロータは、ロータコアの端面の両方あるいは片方に、さらに金属製のエンドプレートを備える場合がある。エンドプレートは、ロータコアまたは永久磁石を固定すること、回転電機を冷却するための冷媒の経路を規定することなどの様々な機能を有している。永久磁石式の回転電機の稼働時において、ステータコアから発生した漏れ磁束がエンドプレートを通過する際に、エンドプレート内で渦電流が発生する場合がある。渦電流が生じることでエンドプレートは発熱するため、回転電機の効率は低下する。
特に、エンドプレートがロータコアよりも過剰に発熱した場合、ロータコアに埋め込まれている永久磁石に熱が伝播し、予期せぬ不可逆減磁を永久磁石に引き起こすことがある。また、エンドプレートにおいて熱膨張が発生した場合、エンドプレートによる永久磁石の固定機能の低下などが生じるため、エンドプレートの過剰な発熱は重大な回転電機の故障の原因になりうる。したがって、エンドプレートの発熱がロータコアの発熱以下となるように、渦電流に起因したエンドプレートの発熱を抑制することが望ましい。エンドプレートにおける渦電流の経路を遮断してエンドプレートの発熱を抑制するために、エンドプレートにスリット加工またはローレット加工を設けた構成が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-253275号公報
上記特許文献1においては、エンドプレートにスリット加工またはローレット加工を設けたため、エンドプレートにおける渦電流の経路を遮断することができるので、エンドプレートの発熱を抑制することができる。しかしながら、エンドプレートにおける発熱抑制の効果について定量的な説明がないため、エンドプレートの発熱がステータコアからの磁束によりロータコアに生じた渦電流によるロータコアの発熱以下になるかが不明であるという課題があった。また、エンドプレートの発熱がロータコアの発熱よりも大きかった場合に発生しうる重大な回転電機の故障を防止できないという課題があった。
そこで、本願は、エンドプレートの発熱がロータコアの発熱以下であり、故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることを目的としている。
本願に開示される回転電機は、軸方向に積層された電磁鋼板を有し、回転軸と一体回転するロータコアと、軸方向に積層された電磁鋼板を有し、ロータコアの径方向外側に間隔を空けて配置されたステータコアと、ロータコアを軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入された磁石と、ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する磁性体エンドプレートとを備え、磁性体エンドプレートの径方向外側の端面は、ロータコアの径方向外側の端面よりも径方向内側に配置されると共に、磁石の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置され、ロータコアの1枚あたりの電磁鋼板の厚さをt とし、磁性体エンドプレートの1枚あたりの磁性体の板の厚さをt とし、ロータコアの電磁鋼板の電気伝導率をσ とし、磁性体エンドプレートの磁性体の板の電気伝導率をσ とし、ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置とロータコアの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるロータコア距離をg とし、ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置と磁性体エンドプレートの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるエンドプレート距離をg とし、少なくとも1枚の磁性体エンドプレートの磁性体の板において、
((t ・σ )/(t ・σ ))≦(g /g
が成り立つように、電磁鋼板の厚さ、磁性体の板の厚さ、電磁鋼板の電気伝導率、磁性体の板の電気伝導率、ロータコア距離、及びエンドプレート距離が設定され、ステータコアからの磁束により磁性体エンドプレートに生じた渦電流による前記磁性体エンドプレートの発熱が、ステータコアからの磁束によりロータコアに生じた渦電流によるロータコアの発熱以下である。
本願に開示される回転電機によれば、磁石を有したロータコアと、ステータコアと、ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接した磁性体エンドプレートとを備え、ステータコアからの磁束により磁性体エンドプレートに生じた渦電流による磁性体エンドプレートの発熱が、ステータコアからの磁束によりロータコアに生じた渦電流によるロータコアの発熱以下であるため、磁石の不可逆減磁及び磁性体エンドプレートによる磁石の固定機能の低下を抑制して故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。
実施の形態1に係る回転電機の概略を示す断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の要部を示す断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の要部における磁束の流れを示した図である。 実施の形態1に係る回転電機の要部における渦電流の流れを示した図である。 実施の形態1に係る回転電機におけるロータコアの電磁鋼板及び磁性体エンドプレートの厚さと発熱との関係を示した図である。 実施の形態1に係る回転電機におけるロータコアの電磁鋼板及び磁性体エンドプレートの電気伝導率と発熱との関係を示した図である。 実施の形態1に係る回転電機におけるロータコア距離及びエンドプレート距離と発熱との関係を示した図である。 実施の形態1に係る回転電機におけるロータコア距離及びエンドプレート距離と発熱との関係を示した図である。 実施の形態1に係る回転電機におけるロータコア距離及びエンドプレート距離と発熱との関係を示した図である。 実施の形態1に係る別の回転電機の要部を示す断面図である。 実施の形態1に係る別の回転電機の要部を示す断面図である。 実施の形態1に係る別の回転電機の要部を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機の概略を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機の要部を示す断面図である。
以下、本願の実施の形態による回転電機を図に基づいて説明する。なお、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る回転電機1の概略を示す断面図で、軸方向に回転電機1を切断した図、図2は回転電機1の要部を示す断面図、図3は回転電機1の要部における磁束の流れを示した図、図4は回転電機1の要部における渦電流42の流れを示した図、図5は回転電機1におけるロータコア21の電磁鋼板及び磁性体エンドプレート24の厚さと発熱との関係を示した図、図6は回転電機1におけるロータコア21の電磁鋼板及び磁性体エンドプレート24の電気伝導率と発熱との関係を示した図、図7から図9は回転電機1におけるロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bと発熱との関係を示した図である。回転電機1は、ロータ20が磁石22を有した永久磁石式の回転電機である。
<回転電機1>
回転電機1は、円柱状のロータ20と、ロータ20の径方向外側に配置されたステータ10とを備える。ロータ20とステータ10との間に微小な隙間が設けられているため、ロータ20は回転可能である。図1の右下に示した矢印の方向が軸方向である。他の図においても図に示した矢印は軸方向を示す。
ロータ20は、ロータコア21、磁石22、シャフト23、及び磁性体エンドプレート24を有する。ロータコア21は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板を有し、回転軸であるシャフト23と一体回転する。ロータコア21の有した電磁鋼板の軸方向に垂直な面は、それぞれが絶縁被膜で覆われている。そのため、複数の電磁鋼板は、それぞれが軸方向に電気的に独立している。磁石22は永久磁石で、ロータコア21を軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入される。
磁性体エンドプレート24は、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する。磁性体エンドプレート24は、例えば、電磁鋼板で円板状に作製される。磁性体エンドプレート24は磁石22を固定する機能を備え、磁性体エンドプレート24の周囲の磁束の流れを規定する。図1に示した本実施の形態の回転電機1は、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の双方に当接した単数の磁性体の板からなる磁性体エンドプレート24を備える。回転電機1は、磁性体エンドプレート24に加えて、非磁性体からなる板状のエンドプレートを設けても構わない。エンドプレートの枚数を増加させることで磁石22の固定を強化することができる。磁性体に限定しないことで材料の選択の幅が広がり、選択した材料によるが回転電機1の重量の増加を抑制することができる。また、磁性体エンドプレート24は必ずしもロータコア21の軸方向両側に設置されなくてもよく、片側のみに設置しても構わない。
ステータ10は、ステータコア11及びコイル12を有する。ステータコア11は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板を有し、ロータコア21の径方向外側に間隔を空けて配置される。コイル12は、ステータコア11に巻回して設けられる。
図2は、磁性体エンドプレート24の径方向外側の周囲の部分を拡大して示した図である。ステータコア11の径方向内側の端面の径方向位置とロータコア21の径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離をロータコア距離30aとし、ステータコア11の径方向内側の端面の径方向位置と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離をエンドプレート距離30bとする。図2に示すように、磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面は、ロータコア21の径方向外側の端面よりも径方向内側に配置される。このように構成することで、エンドプレート距離30bはロータコア距離30aよりも大きくなる。また、磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面は、磁石22の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置される。このように構成することで、磁性体エンドプレート24と磁石22が当接するので、磁石22をロータコア21の中に保持することができる。
<渦電流と発熱>
発熱の原因となる渦電流の発生原理について説明する。物体に磁束が鎖交すると、ファラデーの電磁誘導の法則により起電力が発生し、鎖交した磁束を妨げる向きに渦電流が発生する。ステータコア11からロータコア21及び磁性体エンドプレート24に流れる磁束41を、図2と同じ拡大図である図3に、破線矢印で示す。図4は、図3に示したロータコア21及び磁性体エンドプレート24の部分の斜視図である。図4に示すように、ロータコア21及び磁性体エンドプレート24に発生した渦電流42は、流入する磁束41に対して垂直、かつ軸方向に対して水平に、渦を巻くように流れる。また、ロータコア21の電磁鋼板は1枚1枚が電気的に独立しているため、それぞれの電磁鋼板の中で渦を巻くように渦電流42は流れる。
渦電流42が生じることで、磁性体エンドプレート24及びロータコア21の電磁鋼板は発熱する。特に、磁性体エンドプレート24がロータコア21よりも発熱した場合、ロータコア21が有した磁石22に熱が伝播するため、磁石22に不可逆減磁が引き起こされることがある。また、磁性体エンドプレート24において熱膨張が発生した場合、磁性体エンドプレート24による磁石22を固定する機能は低下する。このように磁性体エンドプレート24の発熱は回転電機1の故障の原因になりうるため、磁性体エンドプレート24の発熱がロータコア21の発熱以下となるように、渦電流42に起因した磁性体エンドプレート24の発熱を抑制することが望ましい。
<磁性体エンドプレート24の発熱の抑制>
ステータコア11からの磁束により磁性体エンドプレート24に生じた渦電流による磁性体エンドプレート24の発熱が、ステータコア11からの磁束によりロータコア21に生じた渦電流によるロータコア21の発熱以下になるように、ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の厚さ、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の厚さ、ロータコア21の電磁鋼板の電気伝導率、磁性体エンドプレート24の磁性体の板の電気伝導率、ロータコア距離30a、及びエンドプレート距離30bが設定される。
少なくとも1枚の磁性体エンドプレート24の磁性体の板において、
((t ・σ)/(t ・σ))≦(g /g ) ・・・(1)
を満たすことで、ステータコア11からの磁束により磁性体エンドプレート24に生じた渦電流による磁性体エンドプレート24の発熱を、ステータコア11からの磁束によりロータコア21に生じた渦電流によるロータコア21の発熱以下にすることができる。式(1)において、ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の厚さをt、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の厚さをt、ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の電気伝導率をσ、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の電気伝導率をσ、ロータコア距離30aをg、エンドプレート距離30bをgとする。式(1)が成り立つように、電磁鋼板の厚さt、磁性体の板の厚さt、電磁鋼板の電気伝導率σ、磁性体の板の電気伝導率σ、ロータコア距離g、及びエンドプレート距離gが設定される。
式(1)の詳細について説明する。図4において、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に流入する磁束41の量は、それぞれの厚さに比例する。また、ファラデーの電磁誘導の法則から、起電力の大きさは単位時間あたりの磁束量の変化に比例する。したがって、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に発生する起電力の大きさは、それぞれの厚さに比例する。また、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に生じた渦電流の経路における抵抗値は、それぞれの厚さに反比例する。オームの法則より、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に流れる渦電流は、起電力から抵抗値を除して得られる。したがって、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に流れる渦電流の大きさは、それぞれの厚さの2乗に比例する。また、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の中で生じた渦電流による損失は、起電力と渦電流の積によって得られる。したがって、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしく磁性体エンドプレート24の渦電流による損失は、それぞれの厚さの3乗に比例する。また、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の体積は、それぞれの厚さに反比例するため、結果として、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の単位体積あたりの渦電流による損失は、それぞれの厚さの2乗に比例する。
また、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の抵抗値は、それぞれの電気伝導率に反比例する。ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に発生する起電力が一定の場合、オームの法則より、それぞれに流れる渦電流の大きさは、それぞれの電気伝導率に比例する。ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の中で発生する渦電流による損失は、起電力と渦電流の積によって得られる。結果として、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の単位体積あたりの渦電流による損失は、それぞれの電気伝導率に比例する。
また、ロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの磁気抵抗はロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さに比例する。さらに、最適に磁気設計された多くの回転電機においては、磁束の経路においてロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bが最も大きな磁気抵抗となり、かつ唯一の磁気抵抗と見なすことができる。したがって、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に流入する磁束41の量は、ロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さに反比例する。ゆえに、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24に発生する起電力の大きさも、ロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さに反比例する。ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の抵抗値が一定の場合、オームの法則より、渦電流の大きさもロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さに反比例する。ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の中で発生する渦電流による損失は、起電力と渦電流の積によって得られる。結果として、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の単位体積あたりの渦電流による損失は、ロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さの2乗に反比例する。
以上より、ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の単位体積あたりの渦電流による損失は、それぞれの厚さの2乗と電気伝導率に比例し、ロータコア距離30a及びエンドプレート距離30bの長さの2乗に反比例する。磁性体エンドプレート24はロータコア21と同様に磁性体からなり、多くの場合、双方の熱容量はほぼ等しく、単位体積あたりの損失に依存して温度が同等に上昇する。
図を用いてさらに説明する。ここで、ロータコア21の電磁鋼板1枚あたりの発熱を1とする。図5は、σ/σ=g/g=1とした場合の、t/tに対する磁性体エンドプレートで生じる発熱量の増減の関係を示している。図6は、t/t=g/g=1とした場合の、σ/σに対する磁性体エンドプレートで生じる発熱量の増減の関係を示している。図7は、t/t=σ/σ=1とした場合の、g/gに対する磁性体エンドプレートで生じる発熱量の増減の関係を示している。図5から図7のいずれの図においても、縦軸の発熱量の増減を示す発熱増減が正の値であれば、その値の割合だけ発熱が増え、発熱増減が負の値であれば、その値の割合だけ発熱が減ることを示している。図5及び図6より、t/t及びσ/σの増加に対して、磁性体エンドプレートの発熱は増加する。一方、図7より、g/gの増加に対して、磁性体エンドプレートの発熱は減少する。もし、強度の問題から磁性体エンドプレート24の厚さをロータコア21の電磁鋼板の厚さより大きくする必要がある場合、または材料コストの問題から磁性体エンドプレート24の電気伝導率をロータコア21の電磁鋼板の電気伝導率よりも大きくする必要がある場合は、g/gを調整することで、磁性体エンドプレートの発熱を抑制することができる。
図8はσ/σ=1として、t/t>1に変化させた場合の、g/gに対する磁性体エンドプレートで生じる発熱量の増減の関係を示している。発熱量の増減が0である横軸を、発熱増減ラインとする。このラインを上回ると発熱は増加し、下回ると発熱は減少する。t/tが1より大きくなっても、g/gも合わせて大きくすることで、発熱増減値を0以下に抑制することが可能である。ただし、t/tが大きくなるほど、g/gも大きくすることが必要である。
図9はt/t=1として、σ/σ>1に変化させた場合の、g/gに対する磁性体エンドプレートで生じる発熱量の増減の関係を示している。t/t>1の変化時と同様に、σ/σが1より大きくなっても、g/gも合わせて大きくすることで、発熱増減値を0以下に抑制することが可能である。ただし、σ/σが大きくなるほど、g/gも大きくすることが必要である。
ロータコア21の電磁鋼板1枚もしくは磁性体エンドプレート24の単位体積あたりの渦電流による損失は、それぞれの厚さの2乗と電気伝導率に比例し、ギャップの長さの2乗に反比例するという関係から、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制するためには、磁性体エンドプレート24の厚さの2乗を分子とし、ロータコア21の厚さの2乗を分母とした分数と、磁性体エンドプレート24の電気伝導率を分子とし、ロータコア21の電気伝導率を分母とした分数と、を乗算した値より、ロータコア距離30aの長さの2乗を分母とし、エンドプレート距離30bの長さの2乗を分子とした分数が大きくなるように、磁性体エンドプレート24の外径を決定すると良い。すなわち、式(1)を満たせば良い。
<変形例>
変形例について説明する。図2に示した構成では、ステータコア11の径方向内側の端面と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面とが径方向において対向しているが、双方の端面が対向した構成に限るものではない。図10に示すように、ステータコア11の径方向内側の端面と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面が径方向において対向していなくても構わない。エンドプレート距離30bは、図2の場合と同様に、ステータコア11の径方向内側の端面の径方向位置(図10における破線部分)と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離で規定される。図10ではステータコア11の径方向内側の端面と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面とが径方向において対向していないため、ステータコア11の径方向内側の端面と磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面との距離は、エンドプレート距離30bよりも大きくなる。そのため、ステータコア11からの磁性体エンドプレート24に流入する磁束41が図2に示した構成よりも増加することはないので、図10に示した構成では磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果をさらに得ることができる。
また、図2に示した構成では、磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面は、ロータコア21の径方向外側の端面よりも径方向内側に配置され、磁石22の径方向外側の端面よりも径方向外側に配置されている。このように、磁性体エンドプレート24が磁石22の端面の全てを覆って磁性体エンドプレート24が磁石22に当接した構成に限るものではない。図11に示すように、磁石22の端面の少なくとも一部を覆うように磁性体エンドプレート24を配置しても構わない。図11に示した構成では、磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面は、磁石22の径方向外側の端面よりも径方向内側に配置され、磁石22の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置されている。このような構成では、磁石22を保持するという機能を保ったままエンドプレート距離30bが大きくなるので、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果をさらに得ることができる。
ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の厚さと、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の厚さを同じにしても構わない。これらの厚さが同じである場合、表皮効果の影響が同等になるため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることかできる。また、磁性体エンドプレート24の材料が、ロータコア21の材料である電磁鋼板と同じであっても構わない。これらの材料が同じである場合、表皮効果の影響が同等になるため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることができる。
磁性体エンドプレート24の透磁率は、ロータコア21の電磁鋼板の透磁率よりも低いことが望ましい。磁性体エンドプレート24の透磁率が、ロータコア21の電磁鋼板の透磁率よりも低い場合、磁性体エンドプレート24に鎖交する磁束量が減るため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることができる。電磁鋼板の透磁率よりも低い磁性体エンドプレート24の材料は、例えば、炭素鋼、ステンレスである。
また、図2に示した構成では、単数の磁性体の板からなる磁性体エンドプレート24を設けたが、磁性体エンドプレート24の数は単数に限るものではなく複数であっても構わない。図12では、2枚の磁性体エンドプレート24a、24bが配置されている。複数設けられた磁性体エンドプレート24の径方向の大きさは、それぞれで異なっていても構わない。複数の磁性体エンドプレート24が設けられた場合、少なくとも、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接している磁性体の板において、式(1)が成り立つように、電磁鋼板の厚さt、磁性体の板の厚さt、電磁鋼板の電気伝導率σ、磁性体の板の電気伝導率σ、ロータコア距離g、及びエンドプレート距離gが設定されている。ロータコア21に近いほうの磁性体エンドプレート24aにおいてロータコア21に与える発熱の影響は大きく、ロータコア21に近い磁性体エンドプレート24aの発熱がロータコア21の発熱以下になるので、確実に故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。ロータコア21から遠いほうの2枚目の磁性体エンドプレート24bを設けることで、ロータコア21及び磁石22を保持する機能をより高めることができる。磁性体エンドプレート24bにおいても式(1)が満たされる場合は、磁性体エンドプレート24aの放熱性を高めることができる。
以上のように、実施の形態1による回転電機1において、磁石22を有したロータコア21と、ステータコア11と、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接した磁性体エンドプレート24とを備え、ステータコア11からの磁束により磁性体エンドプレート24に生じた渦電流による磁性体エンドプレート24の発熱が、ステータコア11からの磁束によりロータコア21に生じた渦電流によるロータコア21の発熱以下であるため、磁性体エンドプレート24の発熱がロータコア21の発熱以下であり、磁石22の不可逆減磁及び磁性体エンドプレート24による磁石22の固定機能の低下を抑制して故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。
磁性体エンドプレート24の径方向外側の端面は、ロータコア21の径方向外側の端面よりも径方向内側に配置されると共に、磁石22の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置され、ステータコア11からの磁束により磁性体エンドプレート24に生じた渦電流による磁性体エンドプレート24の発熱が、ステータコア11からの磁束によりロータコア21に生じた渦電流によるロータコア21の発熱以下になるように、ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の厚さ、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の厚さ、ロータコア21の電磁鋼板の電気伝導率、磁性体エンドプレート24の磁性体の板の電気伝導率、ロータコア距離30a、及びエンドプレート距離30bが設定される場合、磁性体エンドプレート24の発熱がロータコア21の発熱以下であり、容易に磁石22の不可逆減磁及び磁性体エンドプレート24による磁石22の固定機能の低下を抑制して故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。
少なくとも1枚の磁性体エンドプレート24の磁性体の板において、式(1)が成り立つように、電磁鋼板の厚さt、磁性体の板の厚さt、電磁鋼板の電気伝導率σ、磁性体の板の電気伝導率σ、ロータコア距離g、及びエンドプレート距離gが設定された場合、磁性体エンドプレート24の発熱がロータコア21の発熱以下であり、容易に磁石22の不可逆減磁及び磁性体エンドプレート24による磁石22の固定機能の低下を抑制して故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。
ロータコア21の1枚あたりの電磁鋼板の厚さと、磁性体エンドプレート24の1枚あたりの磁性体の板の厚さとが同じである場合、表皮効果の影響が同等になるため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることかできる。また、磁性体エンドプレート24の材料が、ロータコア21の材料である電磁鋼板と同じである場合、表皮効果の影響が同等になるため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることができる。
磁性体エンドプレート24の透磁率が、ロータコア21の電磁鋼板の透磁率よりも低い場合、磁性体エンドプレート24に鎖交する磁束量が減るため、磁性体エンドプレート24の発熱をロータコア21の発熱より抑制する効果を得ることができる。また、磁性体エンドプレート24は、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、軸方向に積層された複数の磁性体の板を有し、少なくとも、ロータコア21の軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接している磁性体の板において、式(1)が成り立つように、電磁鋼板の厚さt、磁性体の板の厚さt、電磁鋼板の電気伝導率σ、磁性体の板の電気伝導率σ、ロータコア距離g、及びエンドプレート距離gが設定されている場合、ロータコア21に近いほうの磁性体エンドプレート24aにおいてロータコア21に与える発熱の影響は大きく、ロータコア21に近い磁性体エンドプレート24aの発熱がロータコア21の発熱以下になるので、確実に故障を防止した永久磁石式の回転電機を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る回転電機1について説明する。図13は実施の形態2に係る回転電機1の概略を示す断面図で、軸方向に回転電機1を切断した図、図14は回転電機1の要部を示す断面図で、磁性体エンドプレート24a、24bの径方向外側の周囲の部分を拡大して示した図である。実施の形態2に係る回転電機1は、冷媒流路25を備えた構成になっている。
回転電機1は、冷媒が流れる冷媒流路25を備える。冷媒は、例えば、空気である。回転電機1は、少なくともロータコア21の軸方向一方側に磁性体エンドプレートを有する。本実施の形態では、図13に示すように、軸方向一方側に磁性体エンドプレート24a、24bを有し、軸方向他方側に磁性体エンドプレート24を有する。冷媒流路25に冷媒を流すことで、ロータコア21、磁石22、及び磁性体エンドプレート24、24a、24bは冷却される。
冷媒流路25は、軸体流路25aと、貫通流路25bと、連通流路25cと、エンドプレート貫通孔25dとから構成される。軸体流路25aは、冷媒が供給されるシャフト23に設けられた流路である。貫通流路25bは、ロータコア21における磁石22の径方向内側を軸方向に貫通した流路である。連通流路25cは、軸体流路25aと貫通流路25bとを連通する流路である。エンドプレート貫通孔25dは、軸方向一方側に設けられた磁性体エンドプレート24a、24bを軸方向に貫通し、貫通流路25bと連通した孔である。図14に示した拡大図に、貫通流路25bとエンドプレート貫通孔25dを通過して外部に流出する冷媒43を破線矢印で示す。
ステータコア11には、軸方向一方側に設けられた磁性体エンドプレート24bの軸方向一方側の端面よりも軸方向一方側の軸方向位置まで、ロータコア21から軸方向一方側に延出しているコイル12が巻回されている。ロータ20の回転時において、エンドプレート貫通孔25dを通過した冷媒43はコイル12に向かう。そのため、冷媒43は、ロータコア21、磁石22、及び磁性体エンドプレート24、24a、24bに加えて、コイル12を冷却することができる。
以上のように、実施の形態2による回転電機1において、冷媒43が流れる冷媒流路25を備え、冷媒流路25が軸体流路25aと、貫通流路25bと、連通流路25cと、エンドプレート貫通孔25dとから構成され、ステータコア11には軸方向一方側に設けられた磁性体エンドプレート24bの軸方向一方側の端面よりも軸方向一方側の軸方向位置まで、ロータコア21から軸方向一方側に延出しているコイル12が巻回されているため、冷媒43はロータコア21、磁石22、及び磁性体エンドプレート24、24a、24bに加えて、コイル12を冷却することができるので、磁性体エンドプレート24、24a、24bを効率よく冷却すると共に、発熱部位であるコイル12を効率よく冷却することができる。
実施の形態1、2においては、磁性体エンドプレート24の厚み、外径、材質は均一として示したが、磁性体エンドプレート24の厚み、外径、材質のいずれかもしくはすべてが不均一であっても構わない。不均一とした構成においても同様の効果を奏する。
また本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 回転電機、10 ステータ、11 ステータコア、12 コイル、20 ロータ、21 ロータコア、22 磁石、23 シャフト、24 磁性体エンドプレート、25 冷媒流路、25a 軸体流路、25b 貫通流路、25c 連通流路、25d エンドプレート貫通孔、30a ロータコア距離、30b エンドプレート距離、41 磁束、42 渦電流、43 冷媒

Claims (9)

  1. 軸方向に積層された電磁鋼板を有し、回転軸と一体回転するロータコアと、
    軸方向に積層された電磁鋼板を有し、前記ロータコアの径方向外側に間隔を空けて配置されたステータコアと、
    前記ロータコアを軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入された磁石と、
    前記ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する磁性体エンドプレートと、を備え、
    前記磁性体エンドプレートの径方向外側の端面は、前記ロータコアの径方向外側の端面よりも径方向内側に配置されると共に、前記磁石の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置され、
    前記ロータコアの1枚あたりの電磁鋼板の厚さをt とし、
    前記磁性体エンドプレートの1枚あたりの磁性体の板の厚さをt とし、
    前記ロータコアの電磁鋼板の電気伝導率をσ とし、
    前記磁性体エンドプレートの磁性体の板の電気伝導率をσ とし、
    前記ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置と前記ロータコアの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるロータコア距離をg とし、
    前記ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置と前記磁性体エンドプレートの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるエンドプレート距離をg とし、
    少なくとも1枚の前記磁性体エンドプレートの磁性体の板において、
    ((t ・σ )/(t ・σ ))≦(g /g
    が成り立つように、前記電磁鋼板の厚さ、前記磁性体の板の厚さ、前記電磁鋼板の電気伝導率、前記磁性体の板の電気伝導率、前記ロータコア距離、及び前記エンドプレート距離が設定され、
    前記ステータコアからの磁束により前記磁性体エンドプレートに生じた渦電流による前記磁性体エンドプレートの発熱が、前記ステータコアからの磁束により前記ロータコアに生じた渦電流による前記ロータコアの発熱以下である回転電機。
  2. 軸方向に積層された電磁鋼板を有し、回転軸と一体回転するロータコアと、
    軸方向に積層された電磁鋼板を有し、前記ロータコアの径方向外側に間隔を空けて配置されたステータコアと、
    前記ロータコアを軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入された磁石と、
    前記ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する磁性体エンドプレートと、を備え、
    前記ロータコアの1枚あたりの電磁鋼板の厚さと前記磁性体エンドプレートの1枚あたりの磁性体の板の厚さとが同じである、
    または、前記磁性体エンドプレートの材料は、前記ロータコアの材料である電磁鋼板と同じであり、
    前記ステータコアからの磁束により前記磁性体エンドプレートに生じた渦電流による前記磁性体エンドプレートの発熱が、前記ステータコアからの磁束により前記ロータコアに生じた渦電流による前記ロータコアの発熱以下である回転電機。
  3. 軸方向に積層された電磁鋼板を有し、回転軸と一体回転するロータコアと、
    軸方向に積層された電磁鋼板を有し、前記ロータコアの径方向外側に間隔を空けて配置されたステータコアと、
    前記ロータコアを軸方向に貫通し、周方向に間隔を空けて配置された複数の貫通孔のそれぞれに挿入された磁石と、
    前記ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、単数の磁性体の板または軸方向に積層された複数の磁性体の板を有する磁性体エンドプレートと、を備え、
    前記磁性体エンドプレートの透磁率は、前記ロータコアの電磁鋼板の透磁率よりも低く、
    前記ステータコアからの磁束により前記磁性体エンドプレートに生じた渦電流による前記磁性体エンドプレートの発熱が、前記ステータコアからの磁束により前記ロータコアに生じた渦電流による前記ロータコアの発熱以下である回転電機。
  4. 前記磁性体エンドプレートの径方向外側の端面は、前記ロータコアの径方向外側の端面よりも径方向内側に配置されると共に、前記磁石の径方向内側の端面よりも径方向外側に配置され、
    前記ステータコアからの磁束により前記磁性体エンドプレートに生じた渦電流による前記磁性体エンドプレートの発熱が、前記ステータコアからの磁束により前記ロータコアに生じた渦電流による前記ロータコアの発熱以下になるように、前記ロータコアの1枚あたりの電磁鋼板の厚さ、前記磁性体エンドプレートの1枚あたりの磁性体の板の厚さ、前記ロータコアの電磁鋼板の電気伝導率、前記磁性体エンドプレートの磁性体の板の電気伝導率、前記ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置と前記ロータコアの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるロータコア距離、及び前記ステータコアの径方向内側の端面の径方向位置と前記磁性体エンドプレートの径方向外側の端面の径方向位置との間の径方向の距離であるエンドプレート距離が設定されている請求項2または3に記載の回転電機。
  5. 前記電磁鋼板の厚さをtとし、
    前記磁性体の板の厚さをtとし、
    前記電磁鋼板の電気伝導率をσとし、
    前記磁性体の板の電気伝導率をσとし、
    前記ロータコア距離をgとし、
    前記エンドプレート距離をgとし、
    少なくとも1枚の前記磁性体エンドプレートの磁性体の板において、
    ((t ・σ)/(t ・σ))≦(g /g
    が成り立つように、前記電磁鋼板の厚さ、前記磁性体の板の厚さ、前記電磁鋼板の電気伝導率、前記磁性体の板の電気伝導率、前記磁性体の板の電気伝導率、前記ロータコア距離、及び前記エンドプレート距離が設定されている請求項に記載の回転電機。
  6. 前記電磁鋼板の厚さと前記磁性体の板の厚さとが同じである請求項に記載の回転電機。
  7. 前記磁性体エンドプレートの材料は、前記ロータコアの材料である電磁鋼板と同じである請求項に記載の回転電機。
  8. 前記磁性体エンドプレートは、前記ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接し、軸方向に積層された複数の磁性体の板を有し、
    少なくとも、前記ロータコアの軸方向一方側の端面及び軸方向他方側の端面の一方または双方に当接している前記磁性体の板は、
    ((t ・σ)/(t ・σ))≦(g /g
    が成り立つように、前記電磁鋼板の厚さ、前記磁性体の板の厚さ、前記電磁鋼板の電気伝導率、前記磁性体の板の電気伝導率、記ロータコア距離、及び前記エンドプレート距離が設定されている請求項1または5に記載の回転電機。
  9. 冷媒が流れる冷媒流路を備え、
    前記磁性体エンドプレートは、少なくとも前記ロータコアの軸方向一方側に設けられ、
    前記冷媒流路は、前記冷媒が供給される前記回転軸に設けられた軸体流路と、前記ロータコアにおける前記磁石の径方向内側を軸方向に貫通した貫通流路と、前記軸体流路と前記貫通流路とを連通する連通流路と、軸方向一方側に設けられた前記磁性体エンドプレートを軸方向に貫通し、前記貫通流路と連通したエンドプレート貫通孔と、から構成され、
    前記ステータコアには、軸方向一方側に設けられた前記磁性体エンドプレートの軸方向一方側の端面よりも軸方向一方側の軸方向位置まで、前記ロータコアから軸方向一方側に延出しているコイルが巻回されている請求項1からのいずれか1項に記載の回転電機。
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