JP2023118485A - 回転電機 - Google Patents

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Masashi Fujita
則雄 高橋
Norio Takahashi
孝明 廣瀬
Takaaki Hirose
隆司 上田
Takashi Ueda
智之 高橋
Tomoyuki Takahashi
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Abstract

【課題】 シールド構造物の体積もしくは重量を低減できるようにすること。【解決手段】 実施形態の回転電機は、磁界を発生する界磁部を有する回転子と、前記回転子の外径側に設けられ、前記界磁部で発生する磁界と相互作用する磁界を発生する固定子コイルを有する固定子と、を具備し、前記固定子は、前記固定子コイルの外径側に設けられ、それぞれが径方向に離間するように配置される複数の円筒形状の磁性体から成る複数の磁気シールドを備える。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、回転電機に関する。
種々の産業分野において、回転電機は小型化・軽量化が求められている。これに伴い、一層の強磁界化により出力密度を増加することが求められる。強磁界化においては、回転電機の支持固定のために外周部に設置されるフレーム等の構造物、あるいは機外への磁界の漏洩を防ぐための磁気シールドあるいは磁性コアを回転電機の周りに設置することが求められる。
図7は、従来の回転電機の一部の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図である。また、図8は、同回転電機の一部の断面形状(回転軸に平行な断面の形状)の一例を示す図である。
図7及び図8に示されるように、回転電機は、回転子1と、回転子1の外径側に離間して設けられる固定子5と、固定子5の外径側に離間して設けられるフレーム9とを備える。回転子1は、回転軸2、回転子コイル(界磁部)3、および回転子コイル支持部材4を含む。固定子5は、固定子コイル6および磁気シールド80を含む。
回転子コイル3および固定子コイル6に起因する磁界は、固定子コイル6の外径側にある磁気シールド80の方へ向かうが、当該磁気シールド80のシールド効果により、当該磁気シールド80よりも外側に漏洩する磁界が低減されるようになっている。
例えば回転電機を支持するフレーム9が導電体で構成される場合は、磁気シールド80から漏洩する磁界によって、フレーム9に渦電流が流れ、過熱が生ずる。また、フレーム9の有無にかかわらず、回転電機の外径側に磁界が漏洩すると、周囲の機器などに動作異常などの影響を及ぼす可能性がある。
特表2006-518180号公報
磁気シールドを構成するシールド構造物は、電磁鋼板をはじめとして、比重が7を超える鉄材で構成されることが多く、回転電機の大型化、重量化を招きやすい。回転電機の小型化・軽量化のためには、シールド構造物の体積もしくは重量を低減させることが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、シールド構造物の体積もしくは重量を低減させることを可能にする回転電機を提供することにある。
実施形態の回転電機は、磁界を発生する界磁部を有する回転子と、前記回転子の外径側に設けられ、前記界磁部で発生する磁界と相互作用する磁界を発生する固定子コイルを有する固定子と、を具備し、前記固定子は、前記固定子コイルの外径側に設けられ、それぞれが径方向に離間するように配置される複数の円筒形状の磁性体から成る複数の磁気シールドを備える。
本発明によれば、シールド構造物の体積もしくは重量を低減させることが可能になる。
実施形態に係る回転電機の一部の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図。 実施形態に係る回転電機の一部の断面形状(回転軸に平行な断面の形状)の一例を示す図。 実施形態と従来例のそれぞれについて、シールド構造物の外径側に漏洩する漏洩磁界の周方向の磁束密度分布を数値解析によって求めた結果を示すグラフ。 従来による一重円筒の外径側に漏洩する漏洩磁界の軸方向の磁束密度分布に対し、実施形態による二重円筒の外径側に漏洩する漏洩磁界の軸方向の磁束密度分布を重ねて示す概念図。 磁気シールド8a,8b間に磁気シールド支持部材11が設けられたシールド構造物の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図。 磁気シールド8aを構成する複数の扇形のユニット8a-1、8a-2、8a-3、・・・を接合することを示す図。 従来の回転電機の一部の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図。 従来の回転電機の一部の断面形状(回転軸に平行な断面の形状)の一例を示す図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(全体の構成)
図1は、実施形態に係る回転電機の一部の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図である。また、図2は、同回転電機の一部の断面形状(回転軸に平行な断面の形状)の一例を示す図である。
図1及び図2に示されるように、回転電機は、回転子1と、回転子1の外径側に離間して設けられる固定子5と、固定子5の外径側に離間して設けられるフレーム9とを備える。
(回転子1の構成)
回転子1は、回転軸2、回転子コイル(界磁部)3、および回転子コイル支持部材4を含む。
なお、本実施形態では、回転子側の界磁手段(界磁部)として、回転子コイルを採用する場合を例示するが、回転子コイルの代わりに永久磁石を採用してもよい。
回転軸2は、回転子1の中心軸として回転する軸である。
回転子コイル3は、回転軸2と一緒に回転できるよう回転子コイル支持部材4によって支持される。回転子コイル3は、回転子コイル支持部材4の周りに矩形状に近い形に巻かれており、磁界を発生する界磁部として機能する。
回転子コイル支持部材4は、回転軸2に固定されており、回転子コイル3を回転子1の回転による遠心力に対抗できるように安定的に支持する。回転子コイル支持部材4は、例えば磁性体で構成される。この場合、回転子コイル支持部材4は、回転子磁極として機能する。また、回転子コイル支持部材4は、非磁性の材料(非磁性体)で構成される場合もあり得る。この場合、回転子コイル3が空芯コイルとして機能する。
図1の例では、回転子コイル支持部材4が4個で構成され、4つの磁極(2つのN極および2つのS極)を形成する場合が例示されている。但し、この例に限らず、回転子コイル支持部材4の数が4個以外の数(磁極の数が4個以外の数)となるように構成してもよい。
(固定子5の構成)
固定子5は、固定子コイル6および複数の磁気シールド8を含む。
固定子コイル6は、回転子コイル(界磁部)3で発生する磁界と相互作用する磁界を発生する。
複数の磁気シールド8は、固定子コイル6の外径側に設けられており、それぞれが径方向に一定距離だけ離間するように配置される複数の円筒形状の磁性体から成るものである。これら複数の磁気シールド8は、それぞれ、複数枚の円環状の電磁鋼板を回転電機の軸方向に積層して構成される。
上記複数の磁気シールド8は、内径側に配置される磁気シールド(第1の磁気シールド)8aとこの磁気シールド8aよりも外径側に配置される磁気シールド(第2の磁気シールド)8bとを含む。すなわち、2つの磁気シールド8a,8bは、二重円筒のシールド構造物を形成している。なお、図2には示されていないが、磁気シールド8bの両端部にも、回転子コイル3や固定子コイル6を軸方向の両側から囲うように、軸方向から機外に出ようとする磁界の漏洩を防止する別の磁気シールド(例えば円板形状の磁気シールド)が更に設けられてもよい。
磁気シールド8aと磁気シールド8bとの間には、空隙Gが設けられる。空隙Gに加えて、さらに非磁性体が設けられてもよい。空隙Gには冷却ガスなどの冷媒が流れ、磁気シールド8a,8bで発生する発熱が冷却されるように構成される。非磁性体が設けられる場合、当該非磁性体は、磁気シールド8aと磁気シールド8bの双方が均一な間隔を保つように設置され、磁気シールド8a,8bを支持固定する支持部材として機能する。なお、非磁性体の詳細については後で説明する。
図1及び図2の例では、2つの磁気シールドが配置される場合が例示されているが、この例に限らず、3つ以上の磁気シールドが径方向に離間して配置されるように構成されてもよい。すなわち、二重円筒に限らず、3以上の磁気シールドで構成される多重円筒のシールド構造物を形成してもよい。
(各部の軸方向長さ)
図2中、L1は、磁気シールド8aの軸方向長さを示す。L2は、磁気シールド8bの軸方向長さを示す。Lrは、回転子コイル3の軸方向長さを示す。Lsは、固定子コイル6の軸方向長さを示す。Lbは、回転子コイル3および固定子コイル6のそれぞれの軸方向に直線状に延びる直線部の軸方向長さを示す。Leは、固定子コイル6の軸方向に直線状に延びる直線部のコイル部分の両側から延出する2つのコイルエンド部のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さ、もしくは、回転子コイル3の回転方向に延びる2つのコイル部分のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さを示す。
(回転子コイル3および固定子コイル6の構成)
回転子コイル3および固定子コイル6は、それぞれ、回転軸2の軸方向に直線状に延びる直線部を有する。この直線部の長さはLbであるものとする。図2の例では、回転子コイル3の直線部の長さと固定子コイル6の直線部の長さとが同等である場合が例示されているが、この例に限らず、双方の長さが異なるように構成されてもよい。
また、回転子コイル3および固定子コイル6は、それぞれ、上記直線部を有するほか、その軸方向の両外側にそれぞれ存在し別の直線部と接続する端部を有する。当該端部は、固定子コイル6においては、コイルエンド部と呼ばれる部分に相当し、軸方向に延びる直線部のコイル部分から軸方向両側に延出している。また、当該端部は、回転子コイル3においては、軸方向に延びる直線部のコイル部分と回転方向に延びるコイル部分とを連続的に繋ぐコイル部分に相当し、回転子コイル支持部材4から軸方向両側にはみ出した位置にある。
(回転子コイル3および固定子コイル6の作用)
回転する回転子コイル3によって発生する磁界は、回転電機が発電機として動作する場合には、固定子5側の固定子コイル6に電磁誘導によって電力を発生させ、回転電機がモータとして動作する場合には、固定子5側の固定子コイル6に流れる電流の作る磁界との間の相互作用によってトルクを生じさせ、回転子1を回転させる。この際、回転子コイル3および固定子コイル6に起因する磁界が、固定子コイル6の外径側にある複数の磁気シールド8の方へ向かうが、当該複数の磁気シールド8のシールド効果により、当該複数の磁気シールド8よりも外側に漏洩する磁界(漏洩磁界)が低減されるようになっている。
(周方向の磁束密度分布)
図3は、本実施形態と従来例のそれぞれについて、シールド構造物の外径側に漏洩する漏洩磁界の周方向の磁束密度分布を数値解析によって求めた結果を示すグラフである。
グラフの横軸は、回転軸2を中心とする磁気シールドの周方向位置(回転電機の電気角、すなわち回転電機の1極分を0~180°相当とした際の電気角)を示し、縦軸は、シールド構造物の外径側の空間における径方向磁束密度を示す。なお、磁束密度を調べる位置の空間は非磁性空間とし、磁束密度の比率は磁界の比率と同じとする。
従来例においては、図7及び図8に示される磁気シールド80のようにシールド構造物が一重円筒を成しているのに対し、本実施形態においては、図1及び図2に示される磁気シールド8a,8bのようにシールド構造物が二重円筒を成している。
図3中の符号B1は、従来例による一重円筒の磁束密度分布の特性を示し、符号B2は、本実施形態による二重円筒の磁束密度分布の特性を示す。ここでは、図7に示される従来の磁気シールド80の断面積と、図1に示される本実施形態の磁気シールド8a,8bの総断面積とを同じにすることで、一重円筒の単位長さ当たりの重量と二重円筒の単位長さ当たりの重量とを同じにしている。また、二重円筒の磁気シールド8a,8bのそれぞれの径方向の厚みを同じにしている。
図3のグラフから、本実施形態による二重円筒の特性B2の方が、従来例による一重円筒の特性B1よりも、シールド構造物の外径側に漏洩する漏洩磁界の磁束密度が小さくなっており、高いシールド効果を得られることが分かる。特に電気角で20°近傍および160°近傍に見られる磁束密度のピークが大きく低減しており、より高いシールド効果を得られることが分かる。それぞれのピークにおける磁束をφ1,φ2とし、それらの磁束線を図1中に示す。
本実施形態の磁気シールド8a,8bによって漏洩磁界の低減効果が得られる理由の一つは、磁極から外径側へ向かう磁束が磁気シールド8aから空隙Gへ出入りし、空隙Gから磁気シールド8bへ出入りする際に、磁束の向きが変えられることにある。例えば磁束φ1,φ2は、図1中に示されるように磁極から弧を描きながら外径側へ向かい、磁気シールド8a、空隙G、磁気シールド8bを順に通り抜けようとする。しかし、磁気シールド8aと空隙Gとの間、空隙Gと磁気シールド8bとの間では、透磁率などの物理特性が異なることから、磁束φ1,φ2の一部は、その向きが外径方向よりも周方向へ向かうように変えられ、周方向へと進むことになる。その結果、磁気シールド8bの外径側に漏洩する磁界の磁束密度が従来例よりも小さくなる。
上述のように、二重円筒の単位長さ当たりの重量を一重円筒の単位長さ当たりの重量と同じにした場合は、漏洩磁界が一重円筒よりも小さくなることから、漏洩磁界が同等レベルになるように二重円筒の断面寸法、すなわち単位長さ当たりの重量を定めると、シールド構造物を構成する磁性体の重量を小さくすることができるといえる。
(軸方向の磁束密度分布)
図4は、従来による一重円筒の外径側に漏洩する漏洩磁界の軸方向の磁束密度分布に対し、本実施形態による二重円筒の外径側に漏洩する漏洩磁界の軸方向の磁束密度分布を重ねて示す概念図である。
図4中の符号B3は、従来例による一重円筒の磁束密度分布の特性を示し、符号B4は、本実施形態による二重円筒の磁束密度分布の特性を示す。ここでも、図7に示される従来の磁気シールド80の断面積と、図1に示される本実施形態の磁気シールド8a,8bの総断面積とを同じにすることで、一重円筒の単位長さ当たりの重量と二重円筒の単位長さ当たりの重量とを同じにしている。また、二重円筒の2つの磁気シールドのそれぞれの径方向の厚みを同じにしている。
従来例による一重円筒においては、図4中の特性B3に示されるように、漏洩磁界の磁束密度は、固定子5の軸方向中央部で大きく、固定子5の両端部側で小さくなる。そのため、固定子5の軸方向両端部よりも、特に固定子5の軸方向中央部に対応する範囲においてシールド効果を高めることが望ましい。この点で、本実施形態による二重円筒は、図2に示されるように、固定子5の軸方向中央部に対応する範囲に2層の磁気シールドが存在し、固定子5の軸方向両端部に対応する範囲に1層の磁気シールドが存在する構成となっているため、シールド構造物の小型化・軽量化を図りつつ、高いシールド効果を得ることができる。
図4から理解できるように、本実施形態による二重円筒の特性B4の方が、従来例による一重円筒の特性B3よりも、シールド構造物の外径側に漏洩する漏洩磁界の磁束密度が小さくなっており、高いシールド効果を得られることが分かる。
すなわち、図4からも、二重円筒の単位長さ当たりの重量を一重円筒の単位長さ当たりの重量と同じにした場合は、漏洩磁界が一重円筒よりも小さくなることから、漏洩磁界が同等レベルになるように二重円筒の断面寸法、すなわち単位長さ当たりの重量を定めると、シールド構造物を構成する磁性体の重量を小さくできることが分かる。
(磁気シールド8a,8b間の支持固定)
磁気シールド8a,8bは、双方が均一な間隔を保つように支持部材などにより支持固定されてもよい。
図5は、磁気シールド8a,8b間に磁気シールド支持部材11が設けられたシールド構造物の断面形状(回転軸に垂直な断面の形状)の一例を示す図である。
図5の例では、磁気シールド8aと磁気シールド8bとの間に、非磁性体としての磁気シールド支持部材11が周方向に均等な間隔で複数個配置されている。複数の磁気シールド支持部材11の配置により形成される複数の空隙Gには、冷却ガスなどの冷媒が流れ、磁気シールド8a,8bで発生する発熱が冷却されるようになっている。
二重円筒によるシールド効果を得るためには、両円筒間は、非磁性の領域とする必要がある。そのため、図5の例では磁気シールド8a,8b間に非磁性体が磁気シールド支持部材11として配置される構造としている。磁気シールド支持部材11は、磁気シールド8aと8bとの接触面積を確保するように配置され、これにより両磁気シールド間で熱伝導が良好に行われ、磁気シールド8a,8bで発生した発熱の冷却が行われる。
(磁気シールド8a,8bの軸方向長さ)
図2に示されるように、複数の磁気シールド8のうち内径側に配置される磁気シールド8aの軸方向長さL1は、当該磁気シールド8aよりも外径側に配置される磁気シールド8bの軸方向長さL2よりも短くなるように設定される。この場合、磁気シールド8aの軸方向長さL1は、回転子コイル3および固定子コイル6のそれぞれの軸方向に直線状に延びる直線部の軸方向長さLbと同等かもしくはそれよりも長くなるように設定される。
すなわち、磁気シールド8aは、固定子コイル6や回転子コイル3の発生する磁界が強い範囲(両コイルの直線部長さとほぼ同等の長さの範囲)に配置される。この範囲では、磁気シールド8a、磁気シールド8bの両方が磁界のシールドに寄与し、磁気シールド8bのみの一重となる範囲(コイルエンド部に対応する範囲)では、磁気シールド8bがより弱い磁界をシールドすることに寄与する。
(磁気シールド8a,8bの軸方向長さの詳細)
磁気シールド8a,8bの軸方向長さについては、固定子コイル6や回転子コイル3の長さ、周方向への渡り範囲、端部における軸方向との傾きといった幾何形状によって最適となる長さが変わるが、概して、以下に示す軸方向長さを磁気シールド8a,8bに適用することが望ましい。
すなわち、磁気シールド8aの軸方向長さL1は、固定子コイル6の軸方向に直線状に延びるコイル部分の両側から延出する2つのコイルエンド部のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さLeよりも短く、もしくは、回転子コイル3の回転方向に延びる2つのコイル部分のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さLeよりも短く形成されていることが望ましい。このようにすれば、コイルエンド部周辺の作業を行う際の妨げとならず、各コイルで発生する磁界をシールドすることができる。
また、磁気シールド8bの軸方向長さL2は、固定子コイル6の軸方向長さLsよりも長く、もしくは、回転子コイル3の軸方向長さLrよりも長く形成されていることが望ましい。このようにすれば、各コイルの端部で発生する磁界をも含めてシールドすることができ、漏洩磁界を効果的に低減させることができる。
なお、磁気シールド8を3つ以上にする場合は、磁気シールド8aと磁気シールド8bとの間の空間に追加の磁気シールドが設けられてもよい。その場合、追加のシールドの軸方向長さは、内径側の磁気シールド8aの軸方向長さL1よりも長く、外径側の磁気シールド8bの軸方向長さL2よりも短くする。すなわち、磁気シールド8を3つ以上にする場合は、各磁気シールドの軸方向長さが、内径側に向かうほど短く、外径側に向かうほど長くなるように構成される。
このように構成することで、固定子5の軸方向中央部に向かうほど多い層の磁気シールドが存在し、固定子5の軸方向両端部に向かうほど少ない層の磁気シールドが存在する構成となるため、シールド構造物の小型化・軽量化を図りつつ、高いシールド効果を得ることができる。
(磁気シールド8a,8bの周方向の磁気抵抗)
図1及び図2に示される複数の磁気シールド8のうち内径側に配置される磁気シールド8aの周方向の磁気抵抗は、当該磁気シールド8aよりも外径側に配置される磁気シールド8bの周方向の磁気抵抗より小さくなるように設定されてもよい。磁気抵抗は、「磁路の長さ/(透磁率×断面積)」で表わされる。
内径側の磁気シールド8aの周方向の磁気抵抗を小さくするには、例えば、内径側の磁気シールド8aの材料の周方向の透磁率が、外径側の磁気シールド8bの材料の周方向の透磁率より高くなるようにしてもよい。また、その場合、内径側の磁気シールド8aに方向性電磁鋼板が用いられ、外径側の磁気シールド8bに無方向性電磁鋼板が用いられるようにしてもよい。
方向性電磁鋼板を用いた磁気シールド8aにおいては、方向性電磁鋼板の磁化容易方向(磁気モーメントが向き易い方向)が概ね周方向を向くように配置される。これを実現するには、例えば、図6に示すように磁気シールド8aを構成する複数の扇形のユニット8a-1、8a-2、8a-3、・・・を用意した上で、各ユニットを周方向に繋がるように接合する。
各ユニットは、それぞれ、複数の方向性電磁鋼板を積層して構成される。これら複数の方向性電磁鋼板は、それぞれ、接合されたときに磁化容易方向が周方向を向くように扇形に切り出したものであってもよい。その上で、各ユニットが周方向に繋がるように接合される。
このような構成とすることで、より強い磁界が入射する内径側の磁気シールド8aは、周方向の磁気抵抗が小さいので、磁束の一部は外径方向よりも周方向へ向かうように向きが変えられ、外径方向へ向かう磁束が減る。一方、外径側の磁気シールド8bは、周方向の磁気抵抗は大きいが、入射する磁界が弱いので、外径側の磁気シールド単体に必要とされるシールド効果は低くてもよい。一般に、磁気抵抗の大きい材料は、磁気抵抗の小さい材料よりも、入手がしやすく、製造時の材料費を抑えることができる。
また、内径側の磁気シールド8aの周方向の磁気抵抗を小さくするには、例えば、内径側の磁気シールド8aの軸方向の占積率が、外径側の磁気シールド8bの軸方向の占積率よりも高くなるようにしてもよい。また、その場合、内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも板厚の厚い材料が用いられてもよい。例えば、内径側の磁気シールド8aに0.5mm厚の電磁鋼板を用い、外径側の磁気シールド8bに0.35mm厚の電磁鋼板を用いてもよい。
このような構成とすることで、より強い磁界が入射する内径側の磁気シールド8aの磁性部分の占積率が高くなり、軸方向の磁気抵抗を小さくすることができるので、全体として、より高いシールド効果を得ることができる。
ここまでの説明では、磁気シールド8a,8bの周方向の磁気抵抗が異なるようにする手法を示したが、別の手法として、以下に説明するように磁気シールド8a,8bの鉄損が異なるようにしてもよい。
(磁気シールド8a,8bの鉄損)
内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも単位体積当たりの鉄損が小さい材料が用いられてもよい。また、その場合、内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも板厚の薄い材料が用いられてもよい。また、例えば、内径側の磁気シールド8aに、JIS規格50A250の電磁鋼板、外径側の磁気シールド8bにJIS規格50A470の電磁鋼板、といったように、内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも高グレードの低損失電磁鋼板を用いてもよい。
このような構成とすることで、より強い磁界が入射する内径側の磁気シールド8aの磁性部分の鉄損の発生を抑制することができ、当該磁気シールドにおける温度上昇や回転電機の効率低下を抑えることができる。
なお、内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも板厚の薄い材料が用いる手法は、上に述べた、内径側の磁気シールド8aに、外径側の磁気シールド8bよりも板厚の厚い材料を用いる手法と相反するが、どちらの手法を選択するかは、当該回転電機の用途や使用条件に応じて決めればよい。例えば、内径側の磁気シールド8aの磁気抵抗を下げることでより高いシールド効果を得ることを優先するのか、あるいは、一定のシールド効果を得たうえで磁気シールドにおける温度上昇や回転電機の効率低下を抑えることを優先するのかに応じて決めてもよい。
このように本実施形態によれば、磁性体から成る円筒形状の磁気シールドを、径方向に離間する複数の磁気シールドとすることで、同じ体積の磁性体を用いた場合の漏洩磁界を小さくすることができる。すなわち、漏洩磁界を同等レベルにすると、磁性体の体積を小さくすることが可能になる。
以上詳述したように、実施形態によれば、シールド構造物の体積もしくは重量を低減させることを可能にする回転電機を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…回転子、2…回転軸、3…回転子コイル(界磁部)、4…回転子コイル支持部材、5…固定子、6…固定子コイル、8…磁気シールド、8a…磁気シールド(第1の磁気シールド)、8b…磁気シールド(第2の磁気シールド)、9…フレーム、11…磁気シールド支持部材。

Claims (10)

  1. 磁界を発生する界磁部を有する回転子と、
    前記回転子の外径側に設けられ、前記界磁部で発生する磁界と相互作用する磁界を発生する固定子コイルを有する固定子と、
    を具備し、前記固定子は、
    前記固定子コイルの外径側に設けられ、それぞれが径方向に離間するように配置される複数の円筒形状の磁性体から成る磁気シールドを備える、
    回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記複数の磁気シールドのうち内径側に配置される第1の磁気シールドの軸方向長さは、前記第1の磁気シールドよりも外径側に配置される第2の磁気シールドの軸方向長さよりも短い、回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドの軸方向長さは、前記固定子コイルの軸方向に直線状に延びるコイル部分の両側から延出する2つのコイルエンド部のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さよりも短く、もしくは、前記界磁部の回転方向に延びる2つのコイル部分のそれぞれの軸方向中央位置どうしを結ぶ軸方向長さよりも短く形成され、
    前記第2の磁気シールドの軸方向長さは、前記固定子コイルの軸方向長さよりも長く、もしくは、前記界磁部の軸方向長さよりも長く形成されている、回転電機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機において、
    前記複数の磁気シールドのうち内径側に配置される第1の磁気シールドの周方向の磁気抵抗は、前記第1の磁気シールドよりも外径側に配置される第2の磁気シールドの周方向の磁気抵抗より小さい、回転電機。
  5. 請求項4に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドの材料の周方向の透磁率は、前記第2の磁気シールドの材料の周方向の透磁率より高い、回転電機。
  6. 請求項4又は5に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドに方向性電磁鋼板が用いられ、前記第2の磁気シールドに無方向性電磁鋼板を用いられている、回転電機。
  7. 請求項4に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドの軸方向の占積率は、前記第2の磁気シールドの軸方向の占積率よりも高い、回転電機。
  8. 請求項7に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドに、前記第2の磁気シールドよりも板厚の厚い材料が用いられている、回転電機。
  9. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機において、
    前記複数の磁気シールドのうち内径側に配置される第1の磁気シールドに、前記第1の磁気シールドよりも外径側に配置される第2の磁気シールドよりも単位体積当たりの鉄損が小さい材料が用いられている、回転電機。
  10. 請求項9に記載の回転電機において、
    前記第1の磁気シールドに、前記第2の磁気シールドよりも板厚の薄い材料が用いられている、回転電機。
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