JP2005354770A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転子及び固定子鉄心端部の鉄損を低減し、高効率で小型・高出力、大容量化を可能とし、製造性に優れた回転電機を提供する。
【解決手段】固定子鉄心2に設けたスロット3に電機子巻線4を収納し、円筒型回転子鉄心8に設けたスロット10に界磁コイル11を収納した回転電機において、回転子鉄心8に形成された磁極部9N、9Sの外周部に界磁コイル11による磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石13を配置したことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】固定子鉄心2に設けたスロット3に電機子巻線4を収納し、円筒型回転子鉄心8に設けたスロット10に界磁コイル11を収納した回転電機において、回転子鉄心8に形成された磁極部9N、9Sの外周部に界磁コイル11による磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石13を配置したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は永久磁石を採用した回転電機に係り、特に小型・高出力で高効率を実現することが可能な回転電機に関する。
図24は従来のタービン発電機の縦断面であり、図25は図24をA−A断面図であり、2極のタービン発電機を形成している。図24および25において全体符号1および7で示すものはタービン発電機等の回転電機の固定子および回転子である。固定子1は図示しない固定子枠の内面に扇形の珪素鋼鈑を円周方向重ね合わせて円形に積み上げて成る固定子鉄心2と、この固定子鉄心2の内周面のスロット3に収納した電機子巻線(固定子巻線)4とから構成される。
一方、回転子7は回転子軸を一体に形成した円筒形の回転子鉄心8と、この回転子鉄心8に磁極部9N,9Sを形成するための軸線方向に設けたスロット10に収納した界磁コイル11とから構成される。この界磁コイル11は所謂コイルサイド部分が回転時の遠心力でスロットから脱出しないようにスロット開口部に挿入されたアルミ等の保持手段としての金属楔17で固定され、また、コイルエンド部分はコイル保持環12によって遠心力に対して保持されている(例えば、特許文献1または2参照)。なお、図中、5は固定子端板、6は固定子抑え板、14はスロット開口間の鉄心歯である。
特許明細書第3170224号
特許明細書第2777331号
前述した従来の回転電機は、以下に述べる課題を抱えている。
一つ目は、界磁コイルに流れる励磁電流によりジュール損が発生することである。耐遠心力の構造的な面を考慮した上で、冷却の難しい回転体を冷却するため最高温度制限から界磁アンペアターンの限界があり、また回転子は出力の割には体格が大きくなる欠点がある。
一つ目は、界磁コイルに流れる励磁電流によりジュール損が発生することである。耐遠心力の構造的な面を考慮した上で、冷却の難しい回転体を冷却するため最高温度制限から界磁アンペアターンの限界があり、また回転子は出力の割には体格が大きくなる欠点がある。
したがって、発電機の効率を向上させるには、回転子の損失を低減することが有効である。
なお、体積当りの損失である損失密度からも従来構成の場合では発電機の出力限界がある。
なお、体積当りの損失である損失密度からも従来構成の場合では発電機の出力限界がある。
二つ目は、回転子鉄心の磁気飽和である。図24に示すように磁極(磁極胴部)の根元と回転子歯の根元Wpの磁路断面積が狭いため、これらの部分で磁束密度が高くなることである。
したがって、これらの磁束密度の高い部分で磁気飽和を生じて界磁の磁束量の増加が小さくなり、発電機出力限界の要因となる。
また、磁極幅Wを広く取ると、スロット断面積が狭くなってその分界磁コイルの抵抗が高くなり、ジュール損が増加する。
したがって、これらの磁束密度の高い部分で磁気飽和を生じて界磁の磁束量の増加が小さくなり、発電機出力限界の要因となる。
また、磁極幅Wを広く取ると、スロット断面積が狭くなってその分界磁コイルの抵抗が高くなり、ジュール損が増加する。
三つ目は、鉄心端部ではエアーギャップ中の磁束に軸方向からの磁束も加わるため固定子鉄心端部の磁束密度は鉄心中間部よりも高くなり、磁気飽和することである。
このため、鉄心端部での鉄損が増加する。また、出力の増加は鉄心端部の磁気飽和でも限界が生じる。
このため、鉄心端部での鉄損が増加する。また、出力の増加は鉄心端部の磁気飽和でも限界が生じる。
四つ目は、タービン発電機では、電機子巻線は多数の素線で1ターンのコイルを形成するため素線に鎖交する漏れ磁束量の差で素線間に循環電流が生じる。この循環電流等を低減するためにコイルを転位している。例えば、図25に示すように(L2+L1+L2)の鉄心長間で電機子コイルを540度転位している。ここで、L1;半径方向磁束Φ1の流れる鉄心長、L2;半径方向の磁束Φ1および軸方向漏洩磁束Φ3の流れる鉄心長である。
しかし、この方法ではL1の領域に対してL2の領域は狭くなるため、短い鉄心内で電機子コイルを180度転位しなければならない。このため、製造性が極端に悪くなる。
例えば、軸方向で各部分の電機子コイルの鎖交磁束が均一と仮定すると、L2=L1/2の長さ程度の短さになり、この短い範囲で電機子コイルを転位しなければならない。
例えば、軸方向で各部分の電機子コイルの鎖交磁束が均一と仮定すると、L2=L1/2の長さ程度の短さになり、この短い範囲で電機子コイルを転位しなければならない。
よって、本発明の第1の目的とするところは、回転子鉄心に永久磁石を配置することにより、界磁コイルに流れる励磁電流を減少させてジュール損を低減することにより、高効率で小型・高出力の回転電機を提供することにある。
また、本発明の第2の目的とするところは、鉄心端部での磁気飽和を低減して高効率化し、さらに界磁コイルの製造が容易な回転電機を提供することにある。
また、本発明の第2の目的とするところは、鉄心端部での磁気飽和を低減して高効率化し、さらに界磁コイルの製造が容易な回転電機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする。
また、請求項2に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を設け、さらにこの永久磁石を外周から保持手段により保持することを特徴とする。
また、請求項3に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に溝を設け、この溝に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を埋め込んだことを特徴とする。
また、請求項7に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記スロットの少なくとも一部に回転子鉄心の周方向にしかも界磁コイルによる磁束と加え合う方向に着磁された永久磁石を埋め込んだことを特徴とする。
また、請求項9に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記スロットの少なくとも一部に回転子鉄心の径方向にしかも界磁コイルによる磁束と加え合う方向に着磁された永久磁石を埋め込んだことを特徴とする。
さらに、請求項15に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記回転子鉄心に形成した磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束を減じる方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする。
さらに、請求項16に係る回転電機の発明は、固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、前記スロットに前記界磁コイルによる磁束を減じる方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする。
本発明によれば、永久磁石による界磁磁束が加わるようにしたので、界磁コイルの励磁電流を少なくすることができ、この結果、界磁コイルのジュール損を低減でき、固定子鉄心端部の磁気飽和を緩和して鉄心端部の損失を低減でき、高効率で小型・高出力であり、かつ製造性も容易な回転電機を得ることができる。
また、コイルの転位も容易になるため回転子の製造性も向上することができる。
また、コイルの転位も容易になるため回転子の製造性も向上することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて同一部分には同一符号を付けて重複する説明を省略し、関連する部分については添字を付けて説明する。
(実施例1)
図1および図2は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例1を示す図であり、特に図1は回転子の横断面図、図2は図1のII−II線断面図である。
図1および図2において、1は回転電機の固定子であり、内径、外形および内径に開口するスロット3を備えた扇形の打ち抜き鋼板を周方向に順次配置して環状にし、これを所定の寸法L(=L2+L1+L2)まで積層してなる固定子鉄心2と、前記スロット3に収納される電機子巻線4とから構成される。
図1および図2は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例1を示す図であり、特に図1は回転子の横断面図、図2は図1のII−II線断面図である。
図1および図2において、1は回転電機の固定子であり、内径、外形および内径に開口するスロット3を備えた扇形の打ち抜き鋼板を周方向に順次配置して環状にし、これを所定の寸法L(=L2+L1+L2)まで積層してなる固定子鉄心2と、前記スロット3に収納される電機子巻線4とから構成される。
一方、7Aは前記固定子1の内径に対して所定のエアーギャップ23を隔てて配置され、両端部を図示しない軸受装置により回転自在に支持される2極構成の円筒形回転子であり、塊状の鍛鋼から回転子主軸と一体に作られた円筒形の回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に磁極部9N、9Sを対称的に形成するように、軸方向に切削して設けたスロット10に収納した界磁コイル11とから構成される。なお、スロット10から露出した界磁コイル11の端部(コイルエンド)はコイル保持環12によって保持するようにしている。
また、回転子鉄心8のスロット10は図1で示すように、磁極部9Nおよび9Sに隣接する図示右側の部分および図示左側の部分にそれぞれ複数個(図では8個)ずつ軸方向に切削して形成している。因みに、図示右側のスロットは上から順に10R1、10R2,…10R8であり、図示左側のスロットは上から順に10L1,10L2、…10L8である。なお、以下の説明において、スロット全体を指す場合は符号10を、個々を指す場合は10R1・・・、10L1・・・の如き符号を用いることとする。同様にして界磁コイルについても、全体を指す場合は11を、個々を指す場合は11R1、11R2,…11R8および11L1,11L2、…11L8の符号を用いることとする。ただし、図1では煩雑化を避けるため、これら個々の符号は付けていない。
ところで、回転子鉄心8の外周面のうち、磁極部9N、9Sの外周面にはそれぞれ周方向の幅がW、軸線方向の長さがL1の断面円弧状の永久磁石13を配置しており、回転子鉄心8の外周面の残りの部分すなわち、スロット11の開口部および鉄心歯14から成る外周面にはアルミ合金製の断面円弧状のコイル抑え板15Rおよび15Lを配置している。しかも、これら円弧状の永久磁石13およびコイル抑え板15Rおよび15Lの厚みは等しく、さらに曲率はともに回転子鉄心8の外周面の曲率と一致するように形成されている。
なお、前記永久磁石13は例えばNdFeB系の材料で形成されており、しかも、それぞれ界磁コイル11が形成する磁束Φ1(図2中の一点差線)と、同一方向に加え合う磁束Φ2(図2中の波線)を生ずるように着磁されている。
そして、このようにして回転子鉄心8の外周に配置された円弧状の永久磁石13および円弧状のコイル抑え板15Rおよび15Lは、磁石保持手段としての金属製磁石保持環16によって外側から一体的に緊迫されて保持されている。なお、この磁石保持環16の外径は前記コイル保持環12の外径と一致させている。
以上述べたように、本実施例の回転電機は回転子鉄心の磁極部の外周に永久磁石を配置してその外周を磁石保持環16によって保持するようにし、さらにエアーギャップ23を従来の回転電機と同等に構成したので、界磁コイル11から見た場合の界磁回路の磁気抵抗が大きくなることなく、結局永久磁石13による鎖交磁束を増加することができる。
この結果、界磁コイル11のアンペアターンは、永久磁石13による鎖交磁束量に相当するアンペアターン量を削減することが可能なので、その分、界磁コイル11に発生するジュール損は減少して、回転電機の効率を向上することができる。特に回転電機が部分負荷で運転されている場合は、永久磁石13による鎖交磁束をベースとし、界磁コイル11による鎖交磁束は調整量として適用すれば、部分負荷では界磁コイル11の電流は調整分としての僅かな量であるので、従来機に比べて大幅に効率を向上させることができる。
回転子7の発熱による温度上昇で回転電機の出力が限界にある場合は、界磁コイル11のアンペアターンが同じであっても永久磁石13による鎖交磁束が同一極性で重畳されるので、回転電機として出力を増加することができる。
さらに、本実施例は図2で示したように、前記永久磁石13の長さ方向の寸法を、回転子鉄心8の軸方向両端部L2を除く中間部L1となるようにしたので、さらに次の2つの作用・効果を奏すことができる。
すなわち、1つ目としては、固定子鉄心2端部の局所的な磁気飽和による損失を緩和することである。従来の回転電機では、界磁コイル11により発生した磁束Φ1は主にエアーギャップ23を通って固定子1に流れるが、この磁束Φ1は軸方向に均一ではなく軸方向の位置によって異なる。実際に固定子鉄心2の端部はエアーギャップ23を介して分布する磁束Φ1以外に、鉄心端部近傍で軸方向に分布して鉄心端面に入射する磁束Φ3が存在する。このため、図2のように、軸方向断面で考えたときに、鉄心端部(鉄心長L2)の鉄心の磁束密度が鉄心中間部(鉄心長L1)よりも高くなる。
しかしながら本実施例では、永久磁石13を回転子鉄心8の端部L2を除く中間部L1に配置するようにしたので、当該永久磁石13による磁束Φ2の分だけ界磁コイル11による磁束Φ1に加算されて増加する。
したがって、負荷時に必要な鎖交磁束を鉄心全体で確保したときに、固定子鉄心2の端部L2のみの磁束密度が高くなることはなく、磁気飽和による大きな損失が発生することがなくなる。
二つ目としては、電機子巻線4のコイルの転位を容易に行うことができ、その結果、コイルの製造性が向上することである。
電機子巻線4は多数の素線で1ターンのコイルを形成されているが、これらの素線に鎖交する漏れ磁束量に差があると、素線間に循環電流が生じる。この循環電流等を低減するため、鉄心長間でコイルを540度転位している。図2に示す鉄心の場合、中間部(鉄心長L1)でコイルを180度だけ転位し、その両端部の鉄心長L2で180度ずつ転位することによって540度の転位を行っている。さらに、鉄心中間部L1と鉄心端部L2の鎖交磁束が同じになるように鉄心長を決める。これにより、各素線での鎖交磁束量を同等にすることができ、素線間で循環電流が生じるようなことはない。
電機子巻線4は多数の素線で1ターンのコイルを形成されているが、これらの素線に鎖交する漏れ磁束量に差があると、素線間に循環電流が生じる。この循環電流等を低減するため、鉄心長間でコイルを540度転位している。図2に示す鉄心の場合、中間部(鉄心長L1)でコイルを180度だけ転位し、その両端部の鉄心長L2で180度ずつ転位することによって540度の転位を行っている。さらに、鉄心中間部L1と鉄心端部L2の鎖交磁束が同じになるように鉄心長を決める。これにより、各素線での鎖交磁束量を同等にすることができ、素線間で循環電流が生じるようなことはない。
本実施例では前述のように、中間部の鉄心長L1では界磁コイル11の鎖交磁束Φ1と同一極性の永久磁石13の鎖交磁束Φ2が重畳されてL1部分での鎖交磁束が増加するので、中間部の鉄心長L1で転位する部分の鉄心長は短くてすみ、その分両端部の鉄心長L2を長くすることができる。
この結果、コイルの転位に対するコイル長も長く取ることができるので、両端部(鉄心長L2)でコイルを180度転位することが製造上容易になる。
この結果、コイルの転位に対するコイル長も長く取ることができるので、両端部(鉄心長L2)でコイルを180度転位することが製造上容易になる。
(実施例2)
図3は本発明に係る回転電機の実施例2を示す図であり、特に2極構成の回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例2の場合、回転子7Bの縦断面図は実施例1の場合と同様に表現できるので図示を省略している。また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
図3は本発明に係る回転電機の実施例2を示す図であり、特に2極構成の回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例2の場合、回転子7Bの縦断面図は実施例1の場合と同様に表現できるので図示を省略している。また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
図3において、7Bは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に設けた複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
そして、回転子鉄心8の磁極部9N,9Sそれぞれの外周面に円弧状永久磁石13を配置し、この永久磁石13の外周を金属製の保持カバー18で覆い、この保持カバー18を溶接またはボルト等の適当な固着手段で回転子鉄心8の磁極面に固定する。なお、この円弧状永久磁石13は例えばNdFeB系の材料で形成されており、しかもそれぞれ界磁コイル11が形成する磁界と同一方向に極を形成するように着磁されている。
本実施例2は前述の実施例1の特徴を備えるとともに、磁石保持環16に代えて磁石保持カバー18により永久磁石13の部分のみを覆うとともに、円弧状のコイル抑え板15に代えて楔17で界磁コイル11を保持するようにしたので、実施例1に比べて使用材料及び材料加工時間を少なくすることができるとともに、回転子の軽量化を図ることができるという特徴を備えている。
(実施例3)
図4は本発明に係る回転電機の実施例3を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例の場合も、回転子の縦断面図は第1の実施例の場合と同様に表現できるので図示を省略し、また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
図4は本発明に係る回転電機の実施例3を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例の場合も、回転子の縦断面図は第1の実施例の場合と同様に表現できるので図示を省略し、また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
本実施例による回転子7Cと実施例2による回転子7Bとの違いは、永久磁石を一体として磁極部9N、9Sの外周面上に配置する(実施例2)か、周方向(幅方向)に4本に分割して磁極部9N、9Sの外周面上に分散配置する(本実施例3)かの違いがあるが、その他は同じである。
すなわち、本実施例3の場合、軸方向延びる3個の仕切り部で円周方向に4個の溝を形成した保持手段としての金属製保持カバー19の各溝内に周方向(幅方向)に4本に分割した永久磁石13Aを嵌め込み、その後保持カバー19を溶接またはボルト等の適当な固着手段で回転子鉄心8の磁極面9N、9Sに固定するように構成している。
本実施例3は、実施例1および2と同様の特徴を備えているほか、次の特徴も備えている。すなわち、周方向に分割された永久磁石13Aは仕切り部分をガイドにして保持カバー19の溝に嵌め込んでから磁極部9N、9Sに取り付けるようにしたので回転子7Cの製作性が向上する。同時に永久磁石13Aは周方向に4本に分割し分離してあるために永久磁石が電気的にも周方向に4分割され、実施例1あるいは2に比べて渦電流損を低減することができる。また、保持カバー19に設けた3個の仕切り部も回転子7に対してネジ止めや溶接によって磁極部9N、9Sに強固に固定することができる。
(実施例4)
図5および図6は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例4を示す図であり、特に図5は円筒形回転子の横断面図、図6は図5のVI−VI線断面図である。
図5および図6において、7Dは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に設けた複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
図5および図6は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例4を示す図であり、特に図5は円筒形回転子の横断面図、図6は図5のVI−VI線断面図である。
図5および図6において、7Dは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に設けた複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
そして、回転子鉄心8の磁極部9N,9Sそれぞれの外周部にダブテール状の溝20を設け、このそれぞれの溝20に対し、溝20の深さとほぼ等しい厚みを有する幅がW、軸方向長さL2の円弧状の永久磁石13Bを挿入する。この結果、永久磁石13の外周面は磁極部9N,9Sの外周面と一致し、しかも、永久磁石13Bの周方向端部は溝20の両端に位置する磁極部に形成した磁石保持突起部21で強固に固定されるので、永久磁石13Bは磁極部9N、9Sの磁極部に埋め込まれた状態になる。
なお、永久磁石13Bは比透磁率が約1であるため、界磁コイル11から見た磁気回路では永久磁石13が埋め込まれた磁極部9N、9Sの部分は磁気抵抗となり、界磁コイル11の鎖交磁束が減少すると考えられる。永久磁石13Bにより増加する鎖交磁束が減少した界磁コイル11による鎖交磁束よりも大となる範囲で永久磁石13Bの幅と厚みを設定する。
図7は本実施例4における永久磁石13Bの磁気抵抗によって、界磁コイル11の鎖交磁束による影響を緩和することを説明するための図である。図7の2極構成の円筒形回転子を径方向断面図に示すように、円筒形回転子7Dの磁極部9N、9Sに埋め込まれた永久磁石13Bの周方向端部(すなわち磁石保持突起部21で挟まれている部分)から磁極部に隣接するスロット10までの最も短い幅をWbtとし、回転子7Dの磁極部9N、9Sを挟んで両端に位置するスロット10相互間の最短の幅をWcpとしたとき、Wbt=Wcp/2の関係になるように構成する。
回転子鉄心8のWcpで示される部分を通過する磁束に関しては、Wcpで示される部分の断面積が最も狭いため磁束密度が最も高くなる。したがって、Wbtで示される部分の磁束密度はWcpで示される部分の磁束密度以下とすれば、永久磁石13Bによる界磁コイル11の鎖交磁束への影響は緩和できることになる。
Wcpを通る磁束は磁石両端の2箇所のWbtで示される部分を通過し、Wbt=Wcp/2の関係があるので、Wbtで示される部分とWcpで示される部分の磁束密度は同じになる。この数値にすれば、永久磁石13Bを磁極部9N、9S部に配置したことによる界磁コイル11の鎖交磁束の低下は僅かにすることができ、永久磁石13Bによる鎖交磁束を増加できる。
以上より、界磁コイル11のアンペアターンは、永久磁石13Bと界磁コイル11による合計の鎖交磁束の増加分に相当するアンペアターン量を削減することができる。その結果、ジュール損は減少して、回転電機の効率は向上することが可能となる。特に回転電機が部分負荷で運転されている場合は、永久磁石13Bによる鎖交磁束のみで界磁コイル11は界磁鎖交磁束の調整量として適用すれば良い。すなわち、部分負荷では界磁コイル11の電流は僅かであるので、従来機よりも大幅に効率が向上できる。
回転子の発熱による温度上昇で回転電機の出力が限界にある場合は、同じ界磁コイル11のアンペアターンでも永久磁石13Bの鎖交磁束が追加されるので回転電機の出力が増加される。
本実施例4は以上の特徴のほか、さらに次の特徴も備えている。すなわち、永久磁石13Bは回転子鉄心8の溝20に埋め込まれ、磁石保持突起部21で永久磁石13Bは保持される。したがって、他に永久磁石13Bを保持するための機構が不要となり、回転子の構造を簡素にすることができる。
(実施例5)
図8は本発明に係る回転電機の実施例5を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例の場合、円筒形回転子の縦断面図は第4の実施例の図6と同様に表現できるので図示を省略し、また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
図8は本発明に係る回転電機の実施例5を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。なお、本実施例の場合、円筒形回転子の縦断面図は第4の実施例の図6と同様に表現できるので図示を省略し、また、固定子1についても実施例1の場合と同様なので、図示を省略している。
7Eは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に穿設した複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
さらに、実施例4と同様に回転子鉄心8の磁極部9N、9S外周部にダブテール状の溝20を設け、この溝20に対してNdFeB系永久磁石13Cを軸方向から挿入して嵌合固定する。この永久磁石13Cは、ダブテール状の溝20に嵌合されるダブテール部13C1と、エアーギャップ23側に若干突出する突起部13C2とから構成される。この永久磁石13Cの軸方向長さは図6と同様に、回転子鉄心8の軸端部を除いたL1である。
本実施例の回転電機は、実施例4の場合よりも突起部13C1の分だけ永久磁石13Cを厚くすることができるので、永久磁石13Cの鎖交磁束が大きくなり、より一層高効率で小型・高出力の回転電機を得ことができる。
(実施例6)
図9および図10は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例6を示す図であり、特に図9は円筒形回転子の横断面図、図10は図9のX−X線断面である。
図9において、7Fは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に穿設した複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
図9および図10は本発明に係る2極構成の回転電機の実施例6を示す図であり、特に図9は円筒形回転子の横断面図、図10は図9のX−X線断面である。
図9において、7Fは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に穿設した複数のスロット10に収納した界磁コイル11とから構成されている。この界磁コイル11はスロット10の開口部に挿入したアルミ合金製の楔17によって保持されるようになっている。
さらに、回転子鉄心8の磁極部9N、9Sの外周部に複数個(図では4個)の溝22を設け、この溝22に4本のNdFeB系永久磁石13Dを各々挿入する。そしてこの溝22の開口部に磁石保持手段としての金属製の磁石保持楔24を軸方向に挿入し、強固に固定する。前記永久磁石13Dは界磁コイル11が形成する磁界と同一方向で2極を形成するように着磁されていることは言うまでもない。なお、永久磁石13Dは磁石保持楔24を含む形状に一体的に製作してもよい。
前記永久磁石13D、磁石保持楔24の位置は図10で示すように、回転子鉄心8の軸端部近傍L2を除いた鉄心中間部L1に位置するように設けるようにしてある。このため、固定子1には回転子鉄心中間部L1から界磁コイル11による磁束と同一極性の永久磁石13Dによる磁束とが重畳して固定子に鎖交するようになる。
本実施例の回転電機は、永久磁石が周方向に分散配置されていることから実施例3と同様の特徴を有するほか、次の特徴を備えている。すなわち、永久磁石13Dは回転子鉄心8の溝22に埋め込まれ磁石保持楔24で保持されるので、高速回転時の遠心力にも十分耐えることができる。また、永久磁石13Dは実施例3の場合よりも広い範囲で磁極部9N、9Sの周方向に分布して配置されるので、永久磁石13Dと界磁コイル11とが形成するエアーギャップ磁界を滑らかな分布にすることができる。
(実施例7)
図11は本発明に係る回転電機の実施例7を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子横断面図であり、縦断面図は示していない。
本実施例は永久磁石を磁極部に配置せずに、界磁コイル11を収納するスロット10に収納するようにしたものである。
図11は本発明に係る回転電機の実施例7を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子横断面図であり、縦断面図は示していない。
本実施例は永久磁石を磁極部に配置せずに、界磁コイル11を収納するスロット10に収納するようにしたものである。
以下、図11を参照して説明する。7Gは極数が2極構成の円筒形回転子であり、回転子主軸と一体となった塊状の鍛鋼から作られた回転子鉄心8と、この回転子鉄心8の外周部に軸方向に切削して形成した複数のスロット10内に収納した界磁コイル11およびNdFeB系の永久磁石13Eとから構成されている。なお、界磁コイル11はスロット10の底部側に配置され、永久磁石13Eは界磁コイル11の上部にそれぞれ配置されている。そして、スロット10開口部に軸方向からアルミ合金製の楔17を挿入することによって永久磁石13Eおよび界磁コイル11を保持するようにしている。
ところで、前記各永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8は界磁コイル11が形成する磁界と同一方向の磁界を形成するように、永久磁石の集合体として回転子鉄心8の周方向に着磁されている。すなわち、界磁コイル11による磁束の方向と加え合うように、各永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8の図示上部の永久磁石13ER1、13EL1側がN極、下部永久磁石13ER8、13EL8側がS極となるように着磁されている。図中の矢印Φ1が界磁コイル11により発生した磁束の向きであり、Φ2が永久磁石13Eにより発生した磁束の向きである。なお、永久磁石13Eは楔17を含む形状に一体的に製作したものでもよい。
しかも、本実施例の回転電機の場合も界磁コイル11が形成する磁気回路における磁気抵抗を大きくすることなく、永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8による鎖交磁束を増加させることができる。
本実施例では、永久磁石13Eの着磁方向は周方向であり、各永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8を周方向に分布した磁束は回転子の磁極部9N、9S部分から固定子鉄心2を通る。回転子鉄心8のスロット間に位置する鉄心歯10では、永久磁石13Eの磁束は周方向であり、
一方、界磁コイル11の磁束は周方向となり、互いに磁束の向きは直交する関係になる。そのため、永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8の磁束と界磁コイル11の磁束を同時に発生させても回転子鉄心8の鉄心歯14の磁気飽和は緩和される特長がある。
これにより、界磁コイル11のアンペアターンは、永久磁石13Eの鎖交磁束量に相当するアンペアターン量を削減することができる。その結果、ジュール損は減少して、回転電機の効率は向上することが可能となる。特に回転電機が部分負荷で運転されている場合は、永久磁石13ER1,13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8による鎖交磁束のみで界磁コイル11は界磁鎖交磁束の調整量として適用すれば良い。すなわち、部分負荷では界磁コイル11の電流は僅かであるので、従来機よりも大幅に効率が向上できる。
さらに、各永久磁石13ER1、13ER2、…、13ER8および13EL1,13EL2…13EL8の磁束の一部は固定子鉄心2以外に回転子の内部に分布する。内部に分布する永久磁石13ER1、13ER2…13ER8および13EL1,13EL2…13EL8の磁束は界磁コイル11の磁束と逆方向になる。したがって、断面積が狭いため磁気飽和する磁極部9N、9Sの内部側では、前記永久磁石13Eの磁束により磁気飽和が緩和されるので界磁の磁束が増加する。
また、磁気飽和が緩和されるため、界磁のアンペアターンを増加することも可能であり、回転電機の出力を増加することもできる。
回転子の発熱による温度上昇で回転電機の出力が限界にある場合は、同じ界磁コイル11のアンペアターンでも永久磁石13Eの鎖交磁束が追加されるので回転電機の出力が増加される。
回転子の発熱による温度上昇で回転電機の出力が限界にある場合は、同じ界磁コイル11のアンペアターンでも永久磁石13Eの鎖交磁束が追加されるので回転電機の出力が増加される。
(実施例8)
図12は本発明に係る回転電機の実施例8を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Hは、前記実施例7(図11)と類似した構成であるが、異なる点は鉄心磁極部9N,9Sに図9のように新たに浅いスロット25を2個ずつ設け、このスロット25内に第2の永久磁石26を挿入し、磁石保持用楔27で固定した点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
図12は本発明に係る回転電機の実施例8を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Hは、前記実施例7(図11)と類似した構成であるが、異なる点は鉄心磁極部9N,9Sに図9のように新たに浅いスロット25を2個ずつ設け、このスロット25内に第2の永久磁石26を挿入し、磁石保持用楔27で固定した点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
前記磁極部9N、9Sに配置した第2の永久磁石26は半径方向に着磁されように構成する。
また、永久磁石13Eと第2の永久磁石26とはそれぞれ楔17、楔27を含む形状で一体的に製作して構成してもよい。
また、永久磁石13Eと第2の永久磁石26とはそれぞれ楔17、楔27を含む形状で一体的に製作して構成してもよい。
本実施例の基本的な特徴は前述した実施例7と同じであるが、実施例7よりも第2の永久磁石26が加わるため、電機子巻線との鎖交磁束は増加する。したがって、同出力では界磁コイル11のアンペアターンはさらに少なくてよく、ジュール損が低減する。界磁コイル11のアンペアターンを同じとする場合は回転電機の出力をさらに向上できる。
(実施例9)
図13は本発明に係る回転電機の実施例9を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例9の円筒形回転子7Iは前記実施例7(図11)と類似した構成であるが、異なる点は鉄心磁極部9Nあるいは9Sに隣接した図示上下左右の合計4個のスロット10内に永久磁石13Eを収納せず、界磁コイル11のみを収納するようにした点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
図13は本発明に係る回転電機の実施例9を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例9の円筒形回転子7Iは前記実施例7(図11)と類似した構成であるが、異なる点は鉄心磁極部9Nあるいは9Sに隣接した図示上下左右の合計4個のスロット10内に永久磁石13Eを収納せず、界磁コイル11のみを収納するようにした点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
本実施例によれば、基本的な特徴は実施例7と同様であるが、磁極部に隣接したスロット内に界磁コイル11のみを収納するようにしたので、界磁コイル11と永久磁石13Eの鎖交磁束の比率を広く変えることができ、運転用途に応じて永久磁石13Eによる常時発生する電圧の量を広い範囲で変えることができる。
(実施例10)
図14は本発明に係る回転電機の実施例10を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Jは前記実施例7と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内の界磁コイル11と永久磁石13Eとの位置関係を上下逆にした点にある。その他は永久磁石13Eが周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
図14は本発明に係る回転電機の実施例10を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Jは前記実施例7と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内の界磁コイル11と永久磁石13Eとの位置関係を上下逆にした点にある。その他は永久磁石13Eが周方向に着磁されている点を含めて実施例7と同じなので説明を省略する。
本実施例の基本的な特徴は前述した実施例7と同様であるが、回転子鉄心8の外周側に界磁コイル11を配置したため、隣り合うコイル間の隙間が広くなり、これにより界磁コイル11の製造性の自由度が向上する。また、永久磁石13Eはスロット10の底部に収納されているためエアーギャップ23近傍の磁束脈動による影響が小さくなり、永久磁石13E内の渦電流損を低減できる効果が得られる。
(実施例11)
図15は本発明に係る回転電機の実施例11を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例11の円筒形回転子7Kは前記実施例9と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内の界磁コイル11と永久磁石13Eとの位置関係を実施例10のように上下逆にした点にある。その他は永久磁石13Eが周方向に着磁されている点を含めて実施例9と同じなので説明を省略する。
本実施例の基本的な特徴は実施例9の場合と同様である。
図15は本発明に係る回転電機の実施例11を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例11の円筒形回転子7Kは前記実施例9と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内の界磁コイル11と永久磁石13Eとの位置関係を実施例10のように上下逆にした点にある。その他は永久磁石13Eが周方向に着磁されている点を含めて実施例9と同じなので説明を省略する。
本実施例の基本的な特徴は実施例9の場合と同様である。
(実施例12)
図16は本発明に係る回転電機の実施例12を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Lは前記実施例8(図12)と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内に収納した界磁コイル11と永久磁石13Eとの上下の位置関係を逆にした点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例9と同じなので説明を省略する。
本実施例の特徴は実施例8と実施例10との特徴を備えている。
図16は本発明に係る回転電機の実施例12を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Lは前記実施例8(図12)と類似した構成であるが、異なる点はスロット10内に収納した界磁コイル11と永久磁石13Eとの上下の位置関係を逆にした点にある。その他は永久磁石が周方向に着磁されている点を含めて実施例9と同じなので説明を省略する。
本実施例の特徴は実施例8と実施例10との特徴を備えている。
(実施例13)
図17は本発明に係る回転電機の実施例13を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Mは実施例11と類似しているが、本実施例の回転子鉄心8は磁極部9N,9Sを除く左右にそれぞれ設けた複数個(図では8個ずつ)のスロット10R、10Lのうち、端部に位置する4つのスロット(10R1、10R8、10L1、10L8)およびこれらに隣接する4つのスロット(10R2、10R7、10L2、10L7)に界磁コイル11を収納し、残りの中間部のスロット(10R3〜10R6およびスロット10L3〜10L6)に永久磁石13Fを挿入するようにしたものである。
図17は本発明に係る回転電機の実施例13を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Mは実施例11と類似しているが、本実施例の回転子鉄心8は磁極部9N,9Sを除く左右にそれぞれ設けた複数個(図では8個ずつ)のスロット10R、10Lのうち、端部に位置する4つのスロット(10R1、10R8、10L1、10L8)およびこれらに隣接する4つのスロット(10R2、10R7、10L2、10L7)に界磁コイル11を収納し、残りの中間部のスロット(10R3〜10R6およびスロット10L3〜10L6)に永久磁石13Fを挿入するようにしたものである。
前記中間部のスロットに収納した永久磁石13Fは周方向に着磁され、かつ界磁コイル11が形成する磁界と同一方向で2極を形成するように構成する。
以上述べたように、本実施例の基本的な特徴は前述した実施例10と同様であるが、永久磁石13Fのみ収納するスロットを設けるようにしたので、界磁コイル11のアンペアターンをさらに少なくでき、界磁コイル11で生じるジュール損を実施例10よりも低減できる。
以上述べたように、本実施例の基本的な特徴は前述した実施例10と同様であるが、永久磁石13Fのみ収納するスロットを設けるようにしたので、界磁コイル11のアンペアターンをさらに少なくでき、界磁コイル11で生じるジュール損を実施例10よりも低減できる。
(実施例14)
図18は本発明に係る回転電機の実施例14を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例14による円筒形回転子7Nは、スロット10内に界磁コイル11と複数個の永久磁石とを2層に収納する点については前述した実施例7(図8)と類似するが、本実施例14と前述した実施例7とでは複数個の永久磁石13Gの着磁の向きが全く異なっている。すなわち、本実施例の場合スロット10内の永久磁石13Gは半径方向に着磁されている。
図18は本発明に係る回転電機の実施例14を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例14による円筒形回転子7Nは、スロット10内に界磁コイル11と複数個の永久磁石とを2層に収納する点については前述した実施例7(図8)と類似するが、本実施例14と前述した実施例7とでは複数個の永久磁石13Gの着磁の向きが全く異なっている。すなわち、本実施例の場合スロット10内の永久磁石13Gは半径方向に着磁されている。
なお、複数個の永久磁石13Gの着磁の方向は、界磁コイル11が形成する磁束の方向と同一方向で2極を形成するように、磁極部9Nに近い図示左右4個の永久磁石13Gはスロット開口部側をN極、界磁コイル11に接する側をS極となるように構成し、一方磁極部9Sに近い左右4個の永久磁石はスロット開口部側をS極、界磁コイル11に接する側をN極となるように構成している。
以上述べたように、本実施例14の円筒形回転子7Nは界磁コイル11を収納するスロット10に収納した永久磁石13Gの着磁の方向を径方向であり、各永久磁石13Gによる径方向に分布した磁束はエアーギャップ23を介して固定子鉄心2を通る。従来の回転電機では磁束が鉄心歯14からのみ生じていたが、本発明では永久磁石13Gと鉄心歯14の両方から磁束が発生することになり、回転子表面における磁気的な面積を広くすることができ、永久磁石13Gの鎖交磁束が増加できる。これにより界磁コイル11のアンペアターンは、永久磁石13Gの鎖交磁束量に相当するアンペアターン量を削減することができる。
その結果、ジュール損は減少して、回転電機の効率は向上することが可能となる。特に回転電機が部分負荷で運転されている場合は、永久磁石13Gによる鎖交磁束のみで界磁コイル11は界磁鎖交磁束の調整量として適用すれば良い。すなわち、部分負荷では界磁コイル11の電流は僅かであるので、従来機よりも大幅に効率が向上できる。
回転子の発熱による温度上昇で回転電機の出力が限界にある場合は、同じ界磁コイル11のアンペアターンでも永久磁石13Gの鎖交磁束が追加されるので回転電機の出力が増加される。
(実施例15)
図19は本発明に係る回転電機の実施例15を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例15による円筒形回転子7Oは前述の実施例14(図18)の構成と一見類似しているが、界磁コイル11と永久磁石13Gの位置関係が上下逆配置である点、しかも永久磁石の着磁の方向が実施例12のように円周方向ではなく、実施例14(図18)のように半径方向である点の2点で異なる。その他は同じである。
図19は本発明に係る回転電機の実施例15を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例15による円筒形回転子7Oは前述の実施例14(図18)の構成と一見類似しているが、界磁コイル11と永久磁石13Gの位置関係が上下逆配置である点、しかも永久磁石の着磁の方向が実施例12のように円周方向ではなく、実施例14(図18)のように半径方向である点の2点で異なる。その他は同じである。
本実施例15の基本的な特徴は前述した実施例14(図18)と同様であるが、回転子の磁極部9N、9Sに第2の永久磁石26が加わるので、この分さらに鎖交磁束は増加する。したがって、同一出力では界磁コイル11のアンペアターンはさらに少なくてよく、ジュール損が低減される。また、界磁コイル11のアンペアターンを同じとする場合は回転電機の出力をさらに向上させることができる。
(実施例16)
図20は本発明に係る回転電機の実施例16を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Pは前述した実施例14(図18)と一見類似の構成であるが、実施例14と異なる点は、左右のスロット10群の中間部分(磁極部9N、9S間の中心部近傍)に位置するスロット10R3〜10R6および10L3〜10L6について、上層部に永久磁石を挿入せずに、上層部および下層部とも界磁コイル11を収納した点で異なる。
図20は本発明に係る回転電機の実施例16を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Pは前述した実施例14(図18)と一見類似の構成であるが、実施例14と異なる点は、左右のスロット10群の中間部分(磁極部9N、9S間の中心部近傍)に位置するスロット10R3〜10R6および10L3〜10L6について、上層部に永久磁石を挿入せずに、上層部および下層部とも界磁コイル11を収納した点で異なる。
このように、左右のスロット10群の中心部近傍に位置するスロットに永久磁石を挿入しない理由は、中心部近傍に位置するスロット内の永久磁石13Gの磁束は、磁極部9N、9Sとほぼ直交する位置にあるので出力に効果的に貢献しないので、中央に位置するスロット10には界磁コイル11のみを配置するのである。
この実施例の場合も、前記界磁コイル11で回転電機内に2極の磁界を形成し、永久磁石13Gも同一方向の磁界を形成するように構成する。
この実施例の場合も、前記界磁コイル11で回転電機内に2極の磁界を形成し、永久磁石13Gも同一方向の磁界を形成するように構成する。
本実施例の基本的な特徴は前述した実施例14と同様であるが、界磁コイル11のみを収納したスロット10を設けることにより、界磁コイル11と永久磁石13Gの鎖交磁束の比率を広く変えることができる。この結果、運転用途に応じて永久磁石13Gによる常時発生する電圧の量を広い範囲で変えることができる。
(実施例17)
図21は本発明に係る回転電機の実施例17を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Qは磁極部9N、9Sの両側のスロット10のなかの中央近傍(磁極部9N、9S間の中心近傍)に位置するスロット10R3〜10R6および10L3〜10L6について、上層および下層とも界磁コイル11を収納し、残りのスロット10R1、10R2、10R7,10R8および10L1、10L2、10L7,10L8の上層、下層とも永久磁石を24を挿入したものである。なお、永久磁石の着磁の方向は回転子の半径方向である。
図21は本発明に係る回転電機の実施例17を示す図であり、特に2極構成の円筒形回転子を径方向に切断した断面図である。
本実施例の円筒形回転子7Qは磁極部9N、9Sの両側のスロット10のなかの中央近傍(磁極部9N、9S間の中心近傍)に位置するスロット10R3〜10R6および10L3〜10L6について、上層および下層とも界磁コイル11を収納し、残りのスロット10R1、10R2、10R7,10R8および10L1、10L2、10L7,10L8の上層、下層とも永久磁石を24を挿入したものである。なお、永久磁石の着磁の方向は回転子の半径方向である。
この実施例の場合は、スロット10R1、10R2、10L1,10L2には開口部側にN極を、底部側にS極を、一方スロット10R7、10R8、10L7,10L8には開口部側にS極を、底部側にN極をそれぞれ配置する。
本実施例の基本的な特徴は前述した実施例16(図20)と同様であるが、永久磁石24のアンペアターンが界磁コイル11のアンペアターンより高い比率に設定することができ、界磁コイル11生じるジュール損を低減できる。
(実施例18)
図22は本発明の実施例18の回転電機における円筒形回転子の軸方向断面図である。本実施例の場合円筒形回転子7Rの横断面図を示していないが、各部品の配置構成は実施例6の図9に近いものである。すなわち、磁極部9N、9Sに設けた溝に永久磁石13Dを挿入し、その上から磁石保持用楔24を挿入し、さらにこの磁石保持用楔24の外周にコイル保持環12を嵌めた構成になっている。
図22は本発明の実施例18の回転電機における円筒形回転子の軸方向断面図である。本実施例の場合円筒形回転子7Rの横断面図を示していないが、各部品の配置構成は実施例6の図9に近いものである。すなわち、磁極部9N、9Sに設けた溝に永久磁石13Dを挿入し、その上から磁石保持用楔24を挿入し、さらにこの磁石保持用楔24の外周にコイル保持環12を嵌めた構成になっている。
ただし、本実施例の円筒形回転子7Rが既に述べた実施例と異なる点は、永久磁石13Dを回転子鉄心8の中間部L1を除く両端部L2にしか設けず、しかもこの永久磁石13Dの着磁の方向を界磁コイル11による磁界を減じる方向にした点かなり異なる。
本実施例によれば、円筒形回転子鉄心7Rの軸方向断面で考えたときに、端部近傍の鉄心L2において、永久磁石13Dの鎖交磁束と界磁コイル11の鎖交磁束が互いに減じ合う結果、鉄心端部L2での磁気飽和が緩和されて、鉄損が低減されるという特徴を有する。
(実施例19)
図23は本発明の実施例19の回転電機における円筒形回転子の軸方向断面図である。
本実施例の場合も円筒形回転子7Sの横断面図を示していないが、ほぼ実施例4の図5に近いものである。すなわち、磁極部9N、9Sに設けた溝に永久磁石13Bの外周にコイル保持環12を嵌めた構成になっている。
図23は本発明の実施例19の回転電機における円筒形回転子の軸方向断面図である。
本実施例の場合も円筒形回転子7Sの横断面図を示していないが、ほぼ実施例4の図5に近いものである。すなわち、磁極部9N、9Sに設けた溝に永久磁石13Bの外周にコイル保持環12を嵌めた構成になっている。
本実施例も実施例18(図22)同様、永久磁石13Bを回転子鉄心8の中間部L1を除く両端部L2にしか設けず、しかもこの永久磁石13Bの着磁の方向を界磁コイル11による磁界を減じる方向にしている。
本実施例の場合も実施例18同様、鉄心端部L2ので永久磁石13Bの鎖交磁束と界磁コイル11の鎖交磁束は互いに減じ合う結果、鉄心端部L2における磁気飽和が緩和され、鉄損が低減されるという特徴を有する。
1…固定子、2…固定子鉄心、3…スロット、4…電機子巻線、4…端板、5…押え板、6…回転子鉄心、7A〜7Q…回転子、8…回転子鉄心、9N,9S・・・磁極部、10…スロット、11…界磁コイル、12…界磁コイル端部保持環(コイル保持環)、13,13A〜13J…永久磁石、14…鉄心歯、15…コイル抑え板、16…磁石保持環、17…楔、18…磁石保持カバー、19…磁石保持カバー、20…溝、21…磁石保持突起部、22…溝、23…エアーギャップ、24…楔、25…溝、26…第2の永久磁石、27…磁石保持用楔。
Claims (17)
- 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする回転電機。 - 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を設け、さらにこの永久磁石を保持手段により保持することを特徴とする回転電機。 - 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に溝を設け、この溝に界磁コイルによる磁束と加え合う方向の磁束を発生する永久磁石を埋め込んだことを特徴とする回転電機。 - 前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に設けた永久磁石を回転子の周方向に複数本に分割したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機。
- 前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に設けた永久磁石の周方向端部から隣接するスロットまでの最短の幅と、前記回転子鉄心に形成された磁極部を挟むように両端に位置するスロット間の最短の幅との比を0.3〜0.6とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回転電機。
- 前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に設けた溝に埋め込まれた永久磁石の外周部を回転子鉄心の最外周から突出させたことを特徴とする請求項3記載の回転電機。
- 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記スロットの少なくとも一部に回転子鉄心の周方向にしかも界磁コイルによる磁束と加え合う方向に着磁された永久磁石を埋め込んだことを特徴とする回転電機。 - 前記永久磁石を、前記回転子鉄心に形成された磁極部に隣接するスロットまたは、この磁極部に隣接するスロットおよびこのスロットにさらに隣接するスロットを除く他のスロットに埋め込んだことを特徴とする請求項7記載の回転電機。
- 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記スロットの少なくとも一部に回転子鉄心の径方向にしかも界磁コイルによる磁束と加え合う方向に着磁された永久磁石を埋め込んだことを特徴とする回転電機。 - 前記回転子鉄心に形成された磁極部の外周部に永久磁石を設け、この永久磁石を回転子の周方向に複数本に分割したことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の回転電機。
- 前記スロットに埋め込まれる径方向に着磁された永久磁石の着磁方向は、回転子鉄心の磁極部のうち、いずれか近い方の極性に一致させたことを特徴とする請求項9記載の回転電機。
- 前記永久磁石および界磁コイルを収納するスロットと、界磁コイルのみを収納するスロットとを設けることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の回転電機。
- 前記永久磁石のみが埋め込まれたスロットが回転子の全スロットの一部にあることを特徴とする請求項9乃至10記載の回転電機。
- 前記永久磁石は回転子鉄心の軸心方向両端部を除く中間部に配置したことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の回転電機。
- 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記回転子鉄心に形成した磁極部の外周部に界磁コイルによる磁束を減じる方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする回転電機。 - 固定子鉄心に設けたスロットに電機子巻線を収納した固定子と、円筒型回転子鉄心に設けたスロットに界磁コイルを収納した回転子とから成る回転電機において、
前記スロットに前記界磁コイルによる磁束を減じる方向の磁束を発生する永久磁石を配置したことを特徴とする回転電機。 - 前記永久磁石は回転子鉄心軸心方向の中間部を除く両端部に配置したことを特徴とする請求項15または16記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004170892A JP2005354770A (ja) | 2004-06-09 | 2004-06-09 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004170892A JP2005354770A (ja) | 2004-06-09 | 2004-06-09 | 回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005354770A true JP2005354770A (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=35588754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004170892A Pending JP2005354770A (ja) | 2004-06-09 | 2004-06-09 | 回転電機 |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010519887A (ja) * | 2007-02-15 | 2010-06-03 | ハミルトン・サンドストランド・コーポレイション | 永久磁石モータ・発電機の磁石保持システム |
CN101917077A (zh) * | 2010-09-14 | 2010-12-15 | 哈尔滨理工大学 | 混合可调励磁的大型空冷汽轮发电机隐极转子 |
JP2012034483A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Daihatsu Motor Co Ltd | アキシャルギャップモータ |
JP2012217291A (ja) * | 2011-04-01 | 2012-11-08 | Fuji Electric Co Ltd | 埋込磁石形回転電機及びそのロータの製造方法 |
-
2004
- 2004-06-09 JP JP2004170892A patent/JP2005354770A/ja active Pending
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