JPWO2010061516A1 - 画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少ない走査回数で画像上に含まれる複数の測定対象を高精度に行い得る画像形成方法、及び荷電粒子線装置、パターンの変形等に依らず適正な方向に走査線方向を設定する方法、及び装置の提供を目的とする。上記第1の目的を達成するための方法、及び装置として、画像視野内に含まれる複数の測定対象のエッジ方向以外の方向に走査線方向を設定し、当該設定に基づいて荷電粒子線の走査法を提案する。また、上記第2の目的を達成するための方法、及び装置として、2つの接続されるべきパターンの変形に応じた当該2つのパターン間の途切れの方向を求め、当該途切れの方向、或いは複数の途切れの方向の決定に基づいて求められる方向に、走査線を設定する方法を提案する。

Description

本発明は、荷電粒子線の走査に基づいて画像を形成する画像形成方法、及び画像形成装置に係り、特に、走査方向を回転させて画像を形成する方法、及び装置に関する。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置は、荷電粒子線の走査によって、試料から放出される荷電粒子に基づいて、画像を形成する装置である。荷電粒子線装置によって形成される画像は、試料から放出される二次電子等の量が、荷電粒子線の走査領域内で変化することによって生ずるコントラストによって表現される。
このようなコントラストを明確に表現するために、パターンのエッジ方向に対し、荷電粒子線の走査線軌道が垂直となるように、走査方向を調節することが知られている。エッジに対し垂直な方向にビームを走査すると、エッジ効果によりエッジ部分とそれ以外の部分のコントラストが明確になり、画像全体ではエッジ部分が強調された画像を形成することができる。
特許文献1(図15,図16)には、垂直方向(X方向)、及び水平方向に伸びるパターンが存在する場合に、当該2つのパターンの夫々について、エッジに対して垂直な方向と、走査線方向が平行になるように、走査方向を回転させるいわゆるラスターローテーション技術が説明されている。
特開2007−59370号公報(対応米国特許USP7,187,345)
特許文献1に開示されているようなラスターローテーションによる走査方向の回転技術は、複数の異なる方向に長手方向を持つパターンに対し、高精度な測定を行うことが可能であるという点において、優れた効果を発揮する。しかしながら、電子ビームの走査領域中に、複数の異なる測定対象パターンが含まれている場合に、パターンエッジの方向ごとに複数回ラスターローテーションを実施する必要がある。狭い領域の中に複数のエッジ方向の異なる測定対象が存在する場合、ラスターローテーションを複数繰り返して、同じ領域に複数回ビームを走査することになるので、電子ビーム照射に対し脆弱な試料の場合、試料ダメージが懸念される。
以下に、少ない走査回数で画像上に含まれる複数の測定対象を高精度に行うことを目的とした画像形成方法、及び荷電粒子線装置について説明する。また、パターンの変形等に依らず適正な方向に走査線方向を設定することを目的とした方法、及び装置について説明する。
上記第1の目的を達成するための方法、及び装置として、画像視野内に含まれる複数の測定対象のエッジ方向以外の方向に走査線方向を設定し、当該設定に基づいて荷電粒子線の走査を行う画像形成方法、及び画像形成装置を提案する。
また、上記第2の目的を達成するための方法、及び装置として、2つの接続されるべきパターンの変形に応じた当該2つのパターン間の途切れの方向を求め、当該途切れの方向、或いは複数の途切れの方向の決定に基づいて求められる方向に、走査線を設定する画像形成方法、及び画像形成装置を提案する。
上述のような構成によれば、荷電粒子線の走査領域内に測定対象エッジの方向が異なる複数の測定対象が存在する場合や、パターンの変形等によって、接合パターンの途切れの方向が変化するような場合であっても、少ないビーム走査回数で高精度の測定を行うことが可能となる。
走査電子顕微鏡の概略構成図。 パターンのレイアウトと、当該パターンにビームを走査することによって得られるSEM画像を説明する図。 パターンのレイアウトと、当該パターンのエッジに対し、走査線方向を傾斜することによって得られるSEM画像を説明する図。 走査線方向を回転することによって得られた画像を、画像処理装置で回転させることで、走査線方向を回転させないときに得られるSEM像を再現した例を説明する図。 パターンエッジの長手方向が、水平方向に対して45度に向いているパターンのレイアウトの一例を説明する図。 パターンエッジが45度方向に向いたパターンに対し、走査線方向を回転させてSEM画像を取得するときの走査線方向の一例を説明する図。 走査線方向を回転させたときに得られる画像と、画像処理によって走査線方向回転前の画像となるように回転させた画像を説明する図。 ラスターローテーション時の倍率誤差補正行程を説明するフローチャート。 ラスターローテーション及び画像処理後に、画像の一部を切り出す手法を説明する図。 SEMを含む測定システムの概要を説明する図。 設計データ上で複数の測定個所を指定する手法を説明する図。 設計データ上での複数の測定個所の指定に基づいて、走査線方向を自動決定する行程を示すフローチャート。 測長時に、得られた測長値に補正係数を乗算する行程を説明するフローチャート。 二重露光によって形成されるパターンの設計データの一例を説明する図。 二重露光によって形成されたパターンのSEM画像の一例を説明する図。 パターンの変形等によって、2つのパターンの接続状態が変化する例を説明する図。 パターン間の接続が適切になされていない例を説明する図。 パターンの途切れの方向を判定する行程を説明するフローチャート。 SEMを含む測定システムの概要説明図。
図1に、荷電粒子線装置の一態様である走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)の概略構成図を例示する。陰極101と第1陽極102に印加された一次電子線(電子ビーム)104は第2陽極103に印加される電圧Vaccにより加速されて後段のレンズ系に進行する。この一次電子線104はレンズ制御電源114で制御された集束レンズ105と対物レンズ106によりウェーハ(試料)107に微小スポットとして集束され、二段の偏向コイル108によってウェーハ(試料)107上を二次元的に走査される。偏向コイル108の走査信号は観察倍率に応じて偏向制御装置109によって制御される。ウェーハ(試料)107上を走査した一次電子線104により試料から発生した二次電子110は二次電子検出器111で検出される。二次電子検出器111で検出された二次電子情報は増幅器112で増幅されCRT113上に表示される。本発明ではCRT113に表示された試料形状の情報を利用してパターンの自動計測を実施する。
電子ビームの走査には、静電偏向器を用いることも可能である。また、本実施例装置には、走査偏向器の走査方向を回転させるスキャンローテーションの機能が設けられている。
図10は、図1にて例示したSEMを含む測定システムの構成例を説明する図である。SEM1001には、図1で説明したSEMの各構成要素を制御するための制御装置1002が接続され、更に、当該制御装置1002は、データ管理装置1003に接続されている。当該データ管理装置1003は、半導体デバイスの設計データを記憶する設計データ記憶部1004と、当該設計データ記憶部1004に記憶された設計データに基づいてレシピを設定するレシピ生成部1005が設けられている。
レシピとは、SEMの動作条件を設定するためのプログラムであり、SEMはレシピ上で設定された動作条件に基づいて、試料の測定を行う。レシピ生成部1005では、設計データ上で設定された座標情報に基づいて、試料の所望の測定位置に、電子ビームの視野(Field Of View:FOV)が位置付けられるようにレシピを生成するようプログラムされている。
制御装置1002では、SEM1001に必要な制御が行われる。SEM1001では、電子源より放出される電子ビームが複数段のレンズにて集束されると共に、集束された電子ビームは走査偏向器によって、試料上を一次元的、或いは二次元的に走査される。
電子ビームの走査によって試料より放出される二次電子(Secondary Electron:SE)或いは後方散乱電子(Backscattered Electron:BSE)は、検出器により検出され、前記走査偏向器の走査に同期して、フレームメモリ等の記憶媒体に記憶される。
また、走査偏向器による走査は任意の大きさ,位置、及び方向について可能であり、後述する画像を形成するための走査やエッジ部分への選択的走査を可能にしている。
以上のような制御等は、制御装置1002にて行われ、電子ビームの走査の結果、得られた画像や信号は、データ管理装置1003に送られる。なお、本例では、SEMを制御する制御装置と、SEMによって得られた信号に基づいて測定を行うデータ管理装置を別体のものとして、説明しているが、これに限られることはなく、データ管理装置にて装置の制御と測定処理を一括して行うようにしても良いし、各制御装置にて、SEMの制御と測定処理を併せて行うようにしても良い。また、設計データを別の設計データ管理装置に記憶しておき、必要に応じてデータ管理装置からアクセスすることによって、必要な設計データを読み出すようにしても良い。
また、上記データ管理装置或いは制御装置(以下、画像処理装置と称することもある)には、測定処理を実行するためのプログラムが記憶され、当該プログラムに従って以下に説明するような演算を行う演算装置を備えており、当該プログラムに従って測定が行われる。更にデザインデータ管理装置には、半導体製造工程に用いられるフォトマスク(以下単にマスクと称することもある)やウェーハの設計データが記憶されている。この設計データは例えばGDSフォーマットやOASISフォーマットなどで表現されており、所定の形式にて記憶されている。なお、設計データは、設計データを表示するソフトウェアがそのフォーマット形式を表示でき、図形データとして取り扱うことができれば、その種類は問わない。また、データ管理装置とは別に設けられた記憶媒体にデザインデータを記憶させておいても良い。
なお、上記データ管理装置、或いは設計データ管理装置は、半導体パターンの設計データに基づいて、リソグラフィ後に形成されるパターンをシュミレーターを内蔵するようにしても良い。このようにシュミレートされたパターン形状は所定のフォーマットで上記データ管理装置、或いは設計データ管理装置等に記憶される。なお、上記シュミレーションを外部のコンピュータで行い、その結果をデータ管理装置からアクセスすることによって、読み出し、設計データ記憶部1004に記憶するようにしても良い。
半導体ウェーハ上に形成されたパターンや、当該パターンを露光するためのフォトマスクの測定や観察を行うSEMは、試料に対し一次元的、或いは二次元的に電子ビームを走査することによって得られる電子を検出し、画像やラインプロファイルを形成する装置である。二次元的な電子ビームの走査では、電子ビームは、X方向(或いはY方向)に直線的に走査線が描かれるように走査されると共に、その走査線がY方向(或いはX方向)にシフトするように、走査される。
SEMの種類の1つである測長用走査電子顕微鏡(Critical Dimension−SEM:CD−SEM)は、電子ビームの走査に基づいて形成されるラインプロファイルに基づいて、パターンの寸法が測定する装置である。ラインプロファイルは、FOV内の輝度の変化を示す波形であるので、例えば、水平方向のラインパターン(走査線とパターンエッジが平行なパターン)上を走査すると、輝度の変化が殆ど現れない波形となってしまう。その結果、エッジ位置の特定が困難になり、測長再現性が低下する場合がある。
上述のような課題に対し、水平方向のラインパターンを測長する際は、電子ビームのスキャン方向を90度変更することが考えられる。スキャン方向を90度変更することで、電子ビームのスキャン方向とパターンのエッジが垂直となり、エッジ効果により、エッジ部分とそれ以外の個所との輝度差を明確にすることができる。そのため、エッジ部分が鮮明なSEM像となり、エッジ検出位置が安定することで、測長再現性の低下を防ぐことができる。
このように垂直方向のラインパターン,水平方向のラインパターンなど1次元の寸法計測を行う場合は、パターンのエッジに対してスキャン方向を垂直となるようにラスターローテーションの機能を使用することが考えられる。
しかしながら、近年ますます微細化の進む半導体プロセスにおいては、垂直および水平方向のエッジを含む2次元的なパターンの形状を測定しプロセスを管理する必要がでてきた。このような場合、スキャンしたSEM像上には垂直方向と水平方向、両方向のパターンのエッジが存在することになり、垂直方向のパターンのエッジは鮮明となるためエッジ検出を精度よく行うことができるが、水平方向のエッジは不鮮明となり精度よくエッジ検出を行うことができない。
スキャンしたSEM像上に垂直方向と水平方向、両方向のパターンのエッジが存在する場合、垂直方向のパターンのエッジは鮮明となるためエッジ検出を精度よく行うことができるが、水平方向のエッジは不鮮明となり精度よくエッジ検出を行うことができない。
このような場合、垂直方向のパターンにはラスターローテーションを0度でスキャンを実施し測長、水平方向のパターンではラスターローテーション90度でスキャンを実施し測長するため、スキャンを2回に分ける必要がある。
しかしながら、近年の半導体プロセスで使用される材料によっては、測長SEMで使用する電子線を材料に照射することにより発生するパターンの収縮、または収縮が発生しない材質であっても電子線を照射することにより発生するコンタミネーションの付着によるパターン寸法の増加といった現象が発生し、スキャンを行うことにより計測すべきパターンの寸法が変化してしまう材料がある。
このような場合、垂直方向のパターンと水平方向のパターンにそれぞれ垂直となるようにスキャンを2回に分けて行うと、1回のみスキャンを行った垂直方向のパターンの寸法と、一度垂直方向のスキャンを行い、水平方向のエッジ検出のため2度スキャンを行った水平方向のパターンでは、パターンの収縮量あるいはコンタミネーションの付着によるパターン寸法増加量が異なり、垂直方向と水平方向の計測値に誤差が生じてしまう。
そこで、本実施例では、1回のスキャンで、垂直方向,水平方向、或いはその他の方向に形成されたエッジを用いた測定を可能とする信号を取得する手法について、説明する。
1回のスキャンで、複数方向に形成されたエッジの検出に基づく、測定を高精度に実現可能ならしめるために、パターンエッジの長手方向が、水平方向にあるパターンに対し、当該パターンエッジに対して、例えば相対角が20度以上となるように、走査線方向を設定する。このような手法によれば、エッジ効果によるエッジ部分の信号量を増加させることができるので、走査線上の輝度の変化を明確にすることが可能となる。
走査方向を変化させたことによって、走査方向を変化させない状態の画像に対し、傾斜している場合がある。このような場合には、画像水平方向への測長アルゴリズムを適用するために、走査方向を変化させた方向と逆方向に同角度分、画像処理装置を用いて画像を回転させ、その上で測長を実行する。
上記手法によれば、SEM像上の所望方向のエッジが鮮明となるため、1回のスキャンで垂直方向,水平方向等の複数方向に伸びるエッジ検出の精度向上が期待できる。
図2(a)は垂直方向および水平方向にエッジが存在するパターンのレイアウトである。201で示す領域を202で示す水平方向にスキャンすることで、図2(b)に示すSEM像が得られる。
図2(b)のSEM像では、スキャン方向203に対して垂直となるパターンのエッジ204は信号量が多く、エッジが白く鮮明に表示されている。一方、スキャン方向203に対して平行となる水平方向のパターンのエッジ205は信号量が少なく、周辺部とのコントラスト差が少なくなりエッジが不鮮明であることがわかる。この問題を解決するため、図3(a)のように水平方向のパターン301に対してスキャン方向302を20度以上傾けて303の領域をスキャンする。
スキャン方向302を水平パターンのエッジ301に対して20度以上傾けることで、水平パターンのエッジ301とスキャン方向302が並行ではなくなるため、水平パターンのエッジ301から発生する2次電子の信号量が増加する。一方、垂直パターンのエッジ304に対するスキャン方向302は90度から70度以下へ減少するが、スキャン方向302と垂直パターンのエッジ304の角度が20度以上であれば垂直パターンのエッジ304から発生する2次電子の信号量は問題ない。
すなわち、スキャン方向302を水平パターンのエッジ301と平行な方向である0度から、20度以上70度以下の範囲に変更することで、垂直および水平の両方向のパターンにおいて安定した2次電子が得られ、図3(b)のようなエッジ部分が鮮明なSEM像を得ることができる。
図3(b)のSEM像はスキャン方向302を水平パターンのエッジ301から20度以上傾けてスキャンを行ったため、図2(b)の本来取得したいSEM像に対して時計方向に20度以上回転した画像となる。
そのため、図3(b)のSEM像を水平パターンのエッジ301から20度以上変更したスキャン方向の角度の量と同じ量を画像処理装置で回転させる。画像処理装置で画像を回転させることで、図4のように垂直パターンのエッジ401は垂直方向、水平パターンのエッジ402は水平方向というように本来取得したい方向にエッジが表示され、かつ、垂直および水平の両方向のパターンにおいて鮮明なエッジのSEM像を取得することができる。
図2〜図4では垂直方向と水平方向、すなわち90度方向と0度方向にエッジがあるパターンを用いて説明したが、パターンが図5のように45度回転している場合でも同様の手法を用いることができる。図5のパターンは図2のパターンに対して45度反時計方向に回転したパターンのレイアウトである。
このようなパターンを測定するには、エッジに垂直にスキャン方向を設定する手法であれば、135度方向のエッジ502とスキャン方向501が垂直、45度方向のエッジ503とスキャン方向501が水平となるように504で示す領域をスキャンして画像を取得する。
一方、スキャン方向をエッジに対して傾斜させる手法では、図6に例示するように、45度方向のエッジ601に対してスキャン方向602を20度以上傾けて603の領域をスキャンする。このようにスキャン方向を回転させることで、45度方向のエッジ601はスキャン方向602と並行ではなくなり、エッジ部分とそれ以外の部分との間の一走査線上における輝度差を明確にすることができる。
なお、スキャン方向を回転させるいわゆるラスターローテーションを実施した場合、X或いはY方向の偏向コイル(或いは偏向電極)に入力される信号は、ローテーションの成分が複合されたものとなる。この場合、ローテーションの方向によって、倍率が変化することがある。
このような倍率変動を適正に補正するための補正係数を求める手法を以下に説明する。補正係数を求めるために、本実施例では密集した垂直または水平ラインパターンのピッチ寸法を測定し、当該測定値と、基準となる値とを比較し、その比或いは差を得る。当該比較を行うために、ラスターローテーションを実施しないときの寸法値を基準とし、当該基準値とラスターローテーションを行ったときの寸法値を比較する。当該比較を所定回転角ごとに行い、それぞれの回転角における補正係数を算出する。図7,図8は、補正係数(倍率誤差)を算出する手法を説明する図である。
本実施例では、図7に例示されるように、X方向、及びY方向に平行になるような走査線(0度)によって得られる画像を基準として、走査方向を10度ずつ回転させたときの画像との差或いは比を求めることで、倍率誤差値、或いは補正係数を算出する。このとき、ラスターローテーション後に得られる画像は、回転しているため、画像処理によって回転角を補正する。図7の例は、実際にラスターローテーションを行ったとき、及び行わないときにおいて、試料上の同一個所を走査して得られた画像をパターンエッジの方向を揃えて配列したものである。
本手法によれば、図7のように360度のようなラスターローテーションを使用しても垂直ラインパターンは垂直方向に表示される。そのため、ウェーハを回転させなくてもラスターローテーションを使用したときのピッチ寸法を測定することが可能となり、0度でのピッチ寸法を基準にラスターローテーションを使用したときの倍率誤差を補正することが可能となる。同様に水平方向のラインパターンを使用して、Y方向のピッチ寸法を測定することも可能であるため、ラスターローテーションを使用したときの倍率補正を容易に行うことが可能となる。
次に、補正から測定までの行程を、図8のフローチャートに沿って説明する。
最初に図8(a)のように倍率補正を行う。X方向の倍率を補正するために、ラスターローテーション0度において垂直ラインパターンのピッチ寸法を測定する。同一パターンを用いて、ラスターローテーションによって走査方向を5度回転させてスキャンを行う。画像処理装置を用いてラスターローテーションで回転した角度と同じ角度だけ画像を回転させる。垂直ラインパターンのピッチ寸法を測定する。ラスターローテーション0度との倍率誤差を求める。
以上の倍率誤差の演算を、5度ごとに355度まで行う。同様にY方向の倍率を補正する。Y方向の倍率補正は水平ラインパターンのピッチを用いてY方向のピッチ寸法を測定し、X方向の倍率補正と同様にラスターローテーションの設定を5度ごとに355度まで行う。X方向およびY方向において、5度から355度まで取得した倍率誤差を補正係数としてテーブルに保存する。
なお、補正テーブルには、0度のときに得られた測定値と、他の角度のときに得られた測定値との比率を係数として記憶し、当該係数を、0度以外の角度で得られた測長値に乗算、或いは除算するようにしても良いし、0度のときに得られた測定値と、他の角度のときに得られた測定値との差を記憶し、当該差分に関する値を0度以外の角度で得られた測長値に加算、或いは減算するようにしても良い。
実際の測定は図8(b)のように行う。ユーザが測定したいパターンを確認し、当該パターンがFOV内に含まれるように、ラスターローテーションの位置(座標)及び倍率の設定を行う。装置はユーザが設定したラスターローテーションに対し20度ラスターローテーションの角度を追加してスキャンを行う。得られた画像に対し、装置が追加した角度と同じ角度を画像処理装置で回転させて表示する。
このとき画像の付帯情報として倍率補正データを持たせる。倍率補正データは、倍率誤差を求めたときに作成したテーブルを使用し、ユーザが設定したラスターローテーションの角度と装置が追加した角度から、実際にスキャンを行ったラスターローテーションの角度に対応した係数を使用する。
図4の4隅の黒い部分が測長に影響する場合は以下のような対応をすればよい。通常SEM像は正方形または長方形の四角形で構成されている。そのためSEM像を画像処理装置で回転させたことにより、SEM像の4隅403に情報が無い領域が発生する。
このような場合には、図9(a)のように指定した倍率の半分の倍率でスキャンを行い、画像を取得する。このとき像質の劣化を防ぐために、通常512×512画素で走査像を形成する装置であれば、それよりも多い1024×1024画素で画像を取得する。このときの走査領域の大きさと、走査線数も、512×512画素で走査像に対して2倍とする。その後、図9(b)のように画像処理装置で画像を回転させる。図9(b)の中心512pix×512pixの領域901を切り取り、図9(c)のような512pix×512pixのSEM像を作成することができる。
図11は、半導体パターンの設計データの一例を説明する図である。設計データは、図10に例示した測定システムのデータ管理部1003内の設計データ記憶部1006、或いは外部の記憶媒体から読み出して使用する。本実施例では、当該設計データ上で、走査電子顕微鏡のレシピを設定するときに、所定の条件に基づいて、走査方向を変化させ、その回転角を走査条件として設定する例について説明する。当該設定はレシピ生成部1004にて行われる。
図12は、設計データ上での測定個所の設定に基づいて、ビーム走査方向を自動決定する手順を説明する図である。まず、設計データ上で測定位置を設定する。設計データは図11のように線図として表示し、オペレータはその線図上で測定個所を指定する。図11は、測定個所1101,1102の2個所を指定する例を説明するための図である。次に、設計データから測定対象個所のエッジ方向の角度情報を抽出する。この場合、寸法測定の対象となる2つの線分の角度成分を、設計データから読み出すような処理が行われる。次に、エッジ方向に応じた走査方向の演算、或いは予め記憶されたデータベースを参照して、走査方向を決定する。図11の例では、2つの測定個所1101,1102が、それぞれ90度と45度(水平方向を0度としたとき)に向いている。この場合、2つの測定個所のエッジに対し、相対角が所定角以上となるような走査線方向を演算する。20度以上の相対角を持った走査線方向を決定する場合は、45度に対する相対角が20度である25度と65度の範囲、90度に対する相対角が20度である70度と110度の範囲に走査線方向が設定しなければ良いので、65度以上70度以下または25度以下110度以上(205度〜245度および250度〜290度未満を除く)に走査線方向を設定するような演算を行う。
本実施例の場合、65度以上70度以下または25度以下110度以上(205度〜245度および250度〜290度未満を除く)の任意の方向に走査線方向を設定可能であるが、例えば、複数のパターンに対し相対角を一致することで、面内の測定精度の向上を指向するのであれば、45度と90度の中間角である67.5度に対し垂直な方向(157.5度)に走査線方向を設定するようにしても良い。このようにすれば、2つのエッジに対する相対角が同じになるため、複数の測定対象に対する測定精度の向上が期待できる。
また、走査方向を演算によって求めるのではなく、所定の条件を予め定めたデータベースを用意し、複数の測定個所のエッジ方向に応じた走査方向を、当該データベースから読み出すようにしても良い。
以上のようにして決定されたビームの走査方向を、レシピ生成部1004に関連する記憶媒体に記憶してレシピ設定を終了する。
なお、本実施例では2点の測定点のエッジ方向に対する相対角を所定値以上にする例について説明したが、測定点が多くなると、全ての測定点のエッジに対する相対角を所定値以上にできなくなる場合がある。この場合は、その旨のエラーを表示するようにすることで、オペレータは、測定精度に鑑みて、倍率の変更や測定点数の適正化等、適正な対応を講じることが可能となる。
本実施例によれば、複数設定された測定対象個所のエッジ方向に対する複数の所定角範囲を除くように、走査線方向を設定することで、1つのFOVの中にエッジ方向の異なる複数の測定対象個所があっても、走査線上の輝度差を明確にすることができる。
図13は、設定されたレシピに基づいて、実際にビーム走査を行う際の行程を説明する図である。ビーム走査によって得られた測長値に、図8の行程を経て求められた補正係数を乗算することによって、真値と思われる測長値を算出する。
以下に、電子ビームの走査方向の適正化を実現するための他の手法を説明する。図14は、ダブルパターニング(二重露光)技術によって形成されるパターンの設計データを説明する図である。ダブルパターニングは、一層分の設計データを2マスク分に分割して複数回の露光を行うリソグラフィ方法で、デザインを分割することによりk1値を大きくし、リソグラフィの難易度を下げる技術である。一例として第1パターニング→加工1、第2パターニング→加工2を繰り返して一層分のパターニングをウェーハ上に完成させるものがある。パターン露光は、光学式露光装置(ステッパ)によって行われる。
図14にて実線で記されたパターンは、第1パターニングによって形成されるパターン(以下、第1パターン)、点線で記されたパターンは第2パターニングによって形成されるパターン(以下、第2パターン)である。図14に図示されているように、第1パターンと第2パターンとの間には、その接続を確かなものとするために、重ね合わせ領域が設けられている。このような重ね合わせ領域は、設計データ上、2つに分割されたパターンが適正に接合されているか否かを判断するための重要な評価対象である。測定個所1401,1402,1403のパターン間の途切れ方向を評価すれば、第1パターンと第2パターンとの間の接続が実際に行われているか否かを判断することができる。
設計データに対し、パターンが減少することによって、パターン間の途切れが発生することを前提にすると、図中の矢印方向に、測定方向を設定することが考えられる。しかしながら、パターン変形には様々な態様が考えられ、途切れの方向も一様ではないことが考えられる。例えば測定個所1401については、図15に例示するような変形が考えられる。図15は、図14の測定個所1401近傍を、図14の例と比較して高い倍率で取得した画像の一例を説明する図である。FOV1501内には第1パターン1505,第2パターン1504が表示されている。また、第1パターンの設計データ1503、及び第2パターンの設計データ1502が重畳表示されている。
第1パターンの設計データ1503と、第2パターンの設計データ1502との間には、両パターン間の接続を確保するための重ね合わせ領域1506が設けられている。このように形成されたパターンの場合、測定方向1507よりもむしろ測定方向1508の方向に走査方向を設定した方が良い場合がある。露光時のパターン変形等によって、途切れの方向が異なることが考えられるからである。例えば途切れの方向に垂直、或いは垂直に近い方向に走査線方向を設定すると、途切れの状態が不明確になり、2つのパターン間が途切れていたとしても、SEM画像上、恰も接続しているかのような画像となる可能性がある。
本実施例では、途切れの部分の評価を適正に行うべく、パターン形状をシュミレーションによって求め、シュミレーションによって得られた第1パターンの輪郭線と第2パターンの輪郭線に応じて走査線方向を決定する手法を提案する。シュミレーション手法は既存のものを用いることが可能である。
本実施例では、リソグラフィシュミレーションによって得られるパターン形状に基づいて、走査方向を演算する。リソグラフィシュミレーション手法そのものは、既存の手法の適用が可能である。
図16は第1パターンと第2パターンの接続関係の類型を説明する図である。図16(a),(b)、及び(c)は、シュミレーションによって作成された、第1パターンの輪郭線1601と、第2パターンの輪郭線1602の形状例を説明する図である。これら3つのシュミレーション結果は、それぞれパターンの製造条件や設計条件の違い故、第1パターンと第2パターンの重畳の状態が異なっている。2つのパターンの変形の程度によっては、両者の接合が適切に行われず、断線してしまう場合も考えられる。即ち、図17に例示するように、接合部にホワイトバンドが確認できず、一見接合しているように見えても、実際には点線で例示するように、2つのパターンが接合していないことが考えられる。このような接合、非接合の状態を適切に評価するためには、非接合が顕在化するように、途切れの方向に沿って、走査線方向を設定することが望ましい。
しかしながら、途切れの方向は、パターンの変形によって種々変化することが考えられる。途切れの方向を、2つのパターンの接合部分(離間している場合は他方のパターンに最も近い部分)に対し、垂直な方向であると考えると、図16(a)(b)(c)に図示する例では、それぞれ水平方向に対してa度,b度,c度の方向が途切れの方向であると考えられる。よって本実施例では、シュミレーションの結果求められたパターンの輪郭形状から、途切れの方向を求め、当該途切れの方向に、走査線の方向が平行となるように、スキャン方向を設定する。図18は、2つのパターンの輪郭形状を求め、当該輪郭形状から途切れの方向(走査線方向)を求め、その上で、その条件をレシピ生成部1004にてレシピに登録する流れを説明するフローチャートである。
このような構成によれば、適正なスキャン方向の設定に基づいて、ダブルパターニングによって形成されたパターン間の接続状態を適正に評価することが可能となる。なお、途切れの方向を求める手法は、例えば2つのパターンの輪郭を曲線近似し、当該曲線の曲率に基づいて、その中心点を求め、2つのパターンについて求められた2つの中心点を結ぶ直線を、走査線方向とすることが考えられる。
他にも2つの輪郭線の一部同士が重なることによって形成される2つの接点を結ぶ直線に対し、垂直な方向を走査線方向とすることが考えられる。他にも他方のパターンに最も近い(或いは他方のパターンに最も深く侵入する)輪郭線上の点を抽出し、当該点を通過する輪郭線の接線を求め、2つのパターンについて抽出された輪郭線の接線方向角を加算平均することによって得られる直線に対し、垂直な方向を、走査線方向とすることも考えられる。また、求められた走査線方向が、装置の設定可能な回転角以外である場合は、求められた走査方向に最も近い装置の設定可能な回転角に設定することも考えられる。
更に、FOV内に複数の測定点が含まれる場合に、実施例1にて説明した考え方を利用して、複数の測定点の途切れの方向に対し、走査線方向が平行、或いは平行に近くならないようにスキャン方向を回転させることが考えられる。
この場合、各測定点ごとに求められた走査線方向に対し、いずれも相対角が所定の範囲内に納まるような角度を求め、その角度をスキャン方向とすることも可能である。走査方向角を中心とした所定の角度範囲を、複数の測定点ごとに求め、当該複数の角度範囲の重畳範囲を求め、当該重畳範囲内の角度をスキャン方向とすることが可能である。また、その際には重畳範囲の角度範囲の中心角を、スキャン方向とすることも可能であるし、重畳範囲内の装置の設定可能な回転角を選択して、スキャン方向とすることも可能である。
また、半導体の露光シミュレーション等に基づいて、電子ビームの走査方向を決定するためのシステム構成を図19に例示する。図19には、データ管理装置1901を中心として、複数のSEMが接続されたシステムを例示している。特に本例の場合、SEM1902は主に半導体露光プロセスに用いられるフォトマスクやレチクルのパターンの測定や検査を行うためのものであり、SEM1903は主に、上記フォトマスク等を用いた露光によって半導体ウェーハ上に転写されたパターンを測定,検査するためのものである。SEM1902とSEM1903は、電子顕微鏡としての基本構造に大きな違いはないものの、それぞれ半導体ウェーハとフォトマスクの大きさの違いや、帯電に対する耐性の違いに対応した構成となっている。
各SEM1902,SEM1903にはそれぞれの制御装置1904,1905が接続され、SEMに必要な制御が行われる。各SEMでは、電子源より放出される電子ビームが複数段のレンズにて集束されると共に、集束された電子ビームは走査偏向器によって、試料上を一次元的、或いは二次元的に走査される。
電子ビームの走査によって試料より放出される二次電子(Secondary Electron:SE)或いは後方散乱電子(Backscattered Electron:BSE)は、検出器により検出され、前記走査偏向器の走査に同期して、フレームメモリ等の記憶媒体に記憶される。このフレームメモリに記憶されている画像信号は、制御装置1904,1905内に搭載された演算装置によって積算される。また、走査偏向器による走査は任意の大きさ,位置、及び方向について可能である。
以上のような制御等は、各SEMの制御装置1904,1905にて行われ、電子ビームの走査の結果、得られた画像や信号は、通信回線1906,1907を介してデータ管理装置1901に送られる。なお、本例では、SEMを制御する制御装置と、SEMによって得られた信号に基づいて測定を行うデータ管理装置を別体のものとして、説明しているが、これに限られることはなく、データ管理装置にて装置の制御と測定処理を一括して行うようにしても良いし、各制御装置にて、SEMの制御と測定処理を併せて行うようにしても良い。
また、上記データ管理装置或いは制御装置には、測定処理を実行するためのプログラムが記憶されており、当該プログラムに従って測定、或いは演算が行われる。更にデータ管理装置には、半導体製造工程に用いられるフォトマスク(以下単にマスクと称することもある)やウェーハの設計データが記憶されている。この設計データは例えばGDSフォーマットやOASISフォーマットなどで表現されており、所定の形式にて記憶されている。なお、設計データは、設計データを表示するソフトウェアがそのフォーマット形式を表示でき、図形データとして取り扱うことができれば、その種類は問わない。また、データ管理装置とは別に設けられた記憶媒体にデザインデータを記憶させておいても良い。
また、データ管理装置1601は、SEMの動作を制御するプログラム(レシピ)を、半導体の設計データに基づいて作成する機能が備えられており、レシピ設定部として機能する。具体的には、設計データ,パターンの輪郭線データ、或いはシミュレーションが施された設計データ上で所望の測定点,オートフォーカス,オートスティグマ,アドレッシング点等のSEMにとって必要な処理を行うための位置等を設定し、当該設定に基づいて、SEMの試料ステージや偏向器等を自動制御するためのプログラムを作成する。
データ管理装置1901には、設計データに基づいて、パターンの出来栄えをシミュレーションするシミュレーター1908が接続されており、データ管理装置1901は、シミュレーター1908によって光学シミュレーションやレジスト形状シミュレーション等が施されたシミュレーション画像を、GDS等のフォーマットに変換して登録する記憶媒体が内蔵されている。
所定フォーマットに変換されたシミュレーション画像に基づいて、電子ビームの走査方向を決定するために、シミュレーション画像上で、複数の測定対象を選択し、当該複数の測長対象部分のエッジに対し、所定の角度となるように、走査方向を決定する。例えば設計データ(レイアウトデータ)上、X方向(0度方向)にエッジを持つパターンと、Y方向(90度方向)にエッジを持つパターンの2種類が存在する場合、走査方向を45度に設定するようなシーケンスを備えるようにしても良い。例えばGDSフォーマット化することによって、各線分の角度情報を得ることができるため、当該角度情報を用いて、走査線方向を決定するようにすると良い。この場合、例えば各線分が、走査方向に対し、20度以上70度以下となるような範囲を演算によって求め、その値をレシピに登録する。本実施例によれば、実デバイスに基づいて決定すべき、走査方向を、実デバイスを用いることなく求めることができる。
101 陰極
102 第1陽極
103 第2陽極
104 一次電子線
105 集束レンズ
106 対物レンズ
107 ウェーハ
108 偏向コイル
109 偏向制御装置
110 二次電子
111 二次電子検出器
112 増幅器
113 CRT

Claims (7)

  1. 試料に荷電粒子線を走査し、当該走査によって得られる荷電粒子に基づいて、画像を形成する画像形成方法において、
    前記試料上の複数の測定対象が有するエッジの方向を認識し、
    前記当該複数のエッジの方向と、前記荷電粒子線の走査線の方向が異なるように、前記走査線方向を回転し、
    当該回転された走査線を、前記複数の測定対象が含まれる領域上で走査し、
    当該走査に基づいて得られた荷電粒子に基づいて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 請求項1において、
    前記荷電粒子線の走査線方向が、前記複数の測定対象が有するエッジの線分方向に対し、20度以上70度以下の相対角となるように、前記走査線方向を回転させることを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項1において、
    前記形成された画像を用いて、前記測定対象の寸法を測定することを特徴とする画像形成方法。
  4. 請求項3において、
    前記測定対象の測定値に対し、前記回転角に応じた補正係数、或いは補正値を乗算、或いは加算することで、前記測定対象の寸法値を導出することを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1において、
    前記試料の設計データ上で、前記測定対象を設定し、当該設定に基づいて設定対象のエッジの方向に関する情報を取得し、当該情報に基づいて、前記走査方向を回転させることを特徴とする画像形成方法。
  6. 荷電粒子線装置によって得られた荷電粒子に基づいて画像を形成する画像形成装置において、
    当該荷電粒子線装置によって走査される試料領域上の複数の測定対象が有するエッジの方向を認識し、当該複数のエッジの方向と、前記荷電粒子線の走査線の方向が異なるように、前記走査線方向を演算する演算装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 光学式露光装置による二重露光工程を経て形成されたパターンを荷電粒子線の走査に基づいて得られる信号を用いて測定する測定方法において、
    設計データに基づいて、前記露光工程後の前記二重露光の第1露光工程で形成される第1のパターン形状と、第2露光工程で形成される第2のパターン形状をシュミレーションし、
    当該シュミレーション結果から、前記第1のパターンと第2のパターンの接続部分の途切れの方向を求め、
    当該途切れの方向、或いは途切れの方向によって決定される方向に、前記荷電粒子線の走査線方向を設定することを特徴とする測定方法。
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