JP2007273188A - パターン照合方法およびパターン照合装置 - Google Patents

パターン照合方法およびパターン照合装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、パターン照合方法およびパターン照合装置に関し、平坦試料上で電子光学系の焦点深度を超えた歪みがある場合などに再フォーカス合わせによる電子光学系のパラメータの変化による影響を受けることなく平坦試料の全面に渡って高精度にパターンマッチングしてパターンの位置およびパターン測長を正確に行うことを目的とする。
【解決手段】フォーカスしたときの焦点位置Z0を取得して記憶するステップと、フォーカスしたときの焦点位置Z1を取得するステップと、焦点位置Z0と焦点位置Z1との差ΔZをもとに、テーブルを参照して回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1を算出するステップと、回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1した設計データパターンを生成するステップと、生成した設計データパターンと、他の場所にフォーカスして取得した画像上のパターンとを照合し、パターンの位置および寸法のうちの必要なものを測長するステップとを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子線ビームをステージに搭載した平坦試料にフォーカスして取得した画像上のパターンと、設計データ上のパターンとの照合を行うパターン照合方法およびパターン照合装置に関するものである。
従来、走査型電子顕微鏡でマスク上に形成したパターンの寸法を測長などする場合、X方向およびY方向に精密移動可能なステージ上にマスクを固定し、電子線ビームのフォーカス合わせを行って所定倍率の画像を撮影し、当該撮影した画像上のパターンと、CADデータ上のパターンとのパターンマッチングした後、マスクの該当パターンの測長や欠陥検出などを行っていた。
この際、撮影した画像上のパターンの焦点合わせを対物レンズあるいはフォーカスレンズに流す電流を調整して行うと当該走査型電子顕微鏡の特徴により画像が僅か回転すると共に画像が拡縮されてしまうので、当該画像の回転および拡縮を補正するようにスキャンコイルに流す電流を調整して画像のパターンを撮影し、当該撮影した画像上のパターンと、設計データであるCADデータ上のパターンとのパターンマッチングした後、マスクの該当パターンの測長や欠陥検出などを行っていた。
このため、平坦な大きな試料でしかも測長対象のパターンの寸法が小さくなって高精度が要求される大口径ウェハなどの平坦試料において、画像上のパターンの微小な再フォーカス合わせを行うと、当該フォーカス合わせによる画像上のパターンの回転および拡縮を補正するようにスキャンコイルで回転補正および拡縮補正を行っていたため、走査型電子顕微鏡の電子光学系のパラメータに変化が生じて正確に測長ができないという問題が発生した。
本発明は、これらの問題を解決するため、平坦試料の基準点にフォーカス合わせした後、他の測定対象の位置で再フォーカス合わせしたときのフォーカスズレをもとに比較対象のパターンを回転および拡縮した後の当該比較対象のパターンと、撮影した画像上のパターンとの照合を行って測長や欠陥検出などするようにしている。
本発明は、平坦試料の基準点にフォーカス合わせした後、他の測定対象の位置で再フォーカス合わせしたときのフォーカスズレをもとに比較対象のパターンを回転および拡縮した後の当該比較対象のパターンと、撮影した画像上のパターンとの照合を行って測長や欠陥検出などすることにより、平坦試料上で電子光学系の焦点深度を超えた歪みがある場合などに再フォーカス合わせによる電子光学系のパラメータの変化による影響を受けることなく当該平坦試料の全面に渡って高精度にパターンマッチングしてパターンの位置およびパターン測長を正確に行うことが可能となった。
本発明は、平坦試料の基準点にフォーカス合わせした後、他の測定対象の位置で再フォーカス合わせしたときのフォーカスズレをもとに比較対象のパターンを回転および拡縮した後の当該比較対象のパターンと、撮影した画像上のパターンとの照合を行って測長や欠陥検出などすることを実現した。
図1は、本発明のシステム構成図を示す。
図1において、鏡筒1は、走査型電子顕微鏡などの電子光学系からなる鏡筒であって、電子線ビームを発生する電子銃、発生された電子線ビームを集束する集束レンズ、集束された電子線ビームを試料3の上で細く絞る対物レンズ、微細かつ高速に電子線ビームを試料3の上に細く絞る(フォーカス調整、フォーカス合わせ)するためのダイナミックコイル2、試料3の上で細く絞られた電子線ビームを平面走査(X方向およびY方向に走査)するための2段の偏向系、更に、細く絞った電子線ビームで試料3の上を平面走査したときに放出された2次電子、光、反射された反射電子を検出する検出器などから構成され、試料3の表面の画像(2次電子画像、反射電子画像)などを生成する公知のものである。
ダイナミックコイル2は、電子線ビームを試料3の上に細く絞るものであって、ここでは、高速に電子線ビームを試料3の上にフォーカス調整するものである(図2、図3参照)。
試料(マスク)3は、測長対象の試料であって、例えばマスクやLSIなどの測長対象のパターンの形成されたもの(被測定対象物)である。
ステージ(Z)4は、試料3を搭載して上下(Z軸)方向に移動させるものである。
ステージ(XY)5は、試料3を搭載して任意の位置(X、Y)に移動させるものである。位置は、図示の干渉計(レーザ干渉計)6で精密に測定しつつ当該ステージ5で試料3を移動(X方向、Y方向に移動)させる。
干渉計6は、レーザ干渉計であって、ステージ4の位置を精密測定する公知のものである。
PC11は、パソコンであって、プログラムに従い各種処理を実行するものであり、ここでは、合焦点手段12、CADデータ補正手段13、マッチング手段14、測長/欠陥検出手段15、移動手段16、変換テーブル17、設計データ18、表示装置19および入力装置20などから構成されるものである。
合焦点手段12は、ステージ4,5に搭載したマスク3に、電子線ビームを焦点合わせするものである(図2、図3参照)。
CADデータ補正手段13は、CADデータを焦点ズレに応じて回転および拡縮して補正するものである(図2から図4参照)。
マッチング手段14は、マスク3の画像上のパターンと、設計データ上のパターンとをマッチングするものである(図2から図4参照)。
測長/欠陥検出手段15は、画像上のパターンの位置、寸法の測長、および欠陥を検出するものである(図2参照)。
移動手段16は、マスク3を移動させるものである(図2から図4参照)。
変換テーブル17は、焦点ズレ量(ΔZ)に対応づけて画像の回転量ΔRおよび拡縮倍率ΔMを予め測定して登録したものである(図2から図4参照)。
設計データDB18は、マスク上に形成するパターンの設計データ(CADデータ)である。
表示装置19は、画像などを表示するものである。
入力装置20は、データを入力したり、各種指示を入力したりなどするものであって、キーボードやマウスなどである。
次に、図2のフローチャートの順番に従い、図1の構成において測長する場合の手順を詳細に説明する。
図2は、本発明の測長フローチャートを示す。
図2において、S1は、マスクをセットする。これは、図1のステージ5、4上に試料(マスク)3として、図示外の予備排気室で予備排気した平坦試料であるマスク3を搬入してステージ5、4の上にセットする。
S2は、マスクの基準点の合焦(x0,y0,z0)する。これは、S1で図1のステージ5、4にマスク3をセットし、当該S2でステージ(XY)5を予め決めた基準点にあるパターンに電子線ビームの走査を位置づけ、かつ図示外の対物レンズに流す電流を調整して正確にフォーカス合わせしたときの(x0,y0,z0)を測定する。
S3は、測長対象パターンの合焦(x1,y1,z1)する。これは、S2でマスク3の基準点に合焦した後、任意の測定点に移動したときに当該マスク3の歪みにより焦点深度を超えた場合に、当該測定点(測定対象パターン)の再合焦を行って当該再合焦時の座座標(x1,y1,z1)を測定する(ダイナミックコイル2に流す電流を調整して正確にフォーカス合わせしたときの(x1,y1,z1)を測定する)。
S4は、フォーカスズレに対応したCADデータの拡縮と回転を算出する。これは、S2の基準点の合焦(x0,y0,z0)と、測定点の合焦(x1,y1,z1)との差ΔZ=z1−z0)を算出し、当該算出した差ΔZをもとに、後述する図4の変換テーブル17から当該焦点ズレΔZのときの画像のパターンの回転ΔRと拡縮倍率ΔMを算出する。
S5は、パターンマッチングする。これは、S4で算出した焦点ズレΔZのときの画像のパターンの回転ΔRと拡縮倍率ΔMをもとに、S2のマスクの基準点に合焦(x0,y0,z0)のときの設計データに対して当該回転ΔRと拡縮倍率ΔMを反映して当該設計データ上のパターンも回転および拡縮を行い、回転および拡縮した後の設計データ上のパターンと、取得した画像上のパターンとの公知のパターンマッチングを行う。
S6は、測長/欠陥検出する。これは、S5でパターンマッチングした状態で、指定された設計データ上のパターンについて、取得した画像上の対応するパターンの位置、寸法を測定したり、欠陥の有無を判定したりなどする。
以上によって、マスク3上の基準点で合焦したときの座標(x0,y0,z0)を記憶および取得した画像上のパターンと設計データとを一致させて測長を行っているときに、マスク3の歪みが焦点深度を超えたときに再フォーカス合わせを行いこのときの合焦(x1,y1,z1)を求め、ΔZ=z1−z0を算出して当該算出したΔZをもとに図4の変換テーブル17を参照して回転ΔRおよび拡縮倍率ΔMを求め、当該求めた回転Δおよび拡縮倍率ΔMで設計データ上のパターンの回転および拡縮補正を行った後、当該補正後の設計データ上のパターンと、再合焦後に取得した画像上のパターンとをマッチング(S5)し、指定されたパターンの位置、寸法の測定および欠陥を高精度に検出することが可能となる。これにより、従来の再合焦時に、画像上のパターンが微小に回転および拡縮したりするのをスキャンコイルに流す電流を調整して元の状態に戻したときに発生する電子光学系のパラメータの変更に伴って発生する歪みや誤差を解消するために、本発明では設計データ上のパターンを回転および拡縮することで極めて高精度に測長することが可能となった。
図3は、本発明の設計データ上のパターンの回転/拡縮フローチャートを示す。
図3において、S11は、基準点の合焦点(x0,y0,z0)、測定点の合焦点(x1,y1,z1)を取り込む。これは、既述した図2のS2のマスクの基準点の合焦点の座標(x0,y0,z0)と、S3の測定点の合焦点(x1,y1,z1)とをを取り込む。
S12は、ΔZ=z1−z0を算出する。これは、S11で取り込んだ、測定点の合焦点時のz1と、基準点の合焦点時のz0との差を算出する。
S13は、テーブルを参照して、ΔZに対応する拡縮(ΔM)と回転(ΔR)を取得する。これは、S12で算出したΔZをもとに、図4の変換テーブル17を参照し、当該ΔZに対応する拡縮倍率ΔMと回転ΔRとを算出する。
S14は、CADデータをΔM,ΔRだけ変換する。これは、S13で算出したΔZに対応するΔM(拡縮倍率)およびΔR(回転)だけ、CADデータ(設計データ)上のパターンを拡縮および回転させ、再合焦点後に取得した画像上のパターンに一致させる。そして、既述した図2のS5に進む。
以上のS11からS14によって、マスク3の基準点の合焦点時の座標(x0,y0,z0)を記憶しておき、当該マスク3が歪んで焦点深度を超えたときに再合焦点してそのときの座標(x1,y1,z1)を求め、これらからΔZ=z1−z0を求めて図4の変換テーブル17を参照して当該再合焦点で拡縮および回転したΔMおよびΔRを算出し、当該ΔMおよびΔRだけ設計データ(CADデータ)上のパターンを拡縮および回転させることにより、再合焦点時に従来のスキャンコイルで画像上のパターンを拡縮および回転させることなく、設計データ上のパターンを拡縮および回転させて高精度にパターンマッチングしてパターンの位置、寸法を精密に測定することが可能となった。
図4は、本発明の変換テーブル例を示す。変換テーブル17は、焦点ズレに対応づけて画像上のパターンの拡縮倍率ΔMおよび回転ΔRを予め測定して登録したものであって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて登録したものである。
・ΔZ:
・ΔM:
・ΔR:
ここで、ΔZは、マスク3上の基準点のマークに合焦点したときの座標(z0)と、マスク3の焦点深度を超えて再合焦点したときの座標(z1)の差ΔZ=z1−z0である。ΔM、ΔRは、焦点ズレΔZに対応する画像上のパターンの拡縮倍率ΔMおよび回転ΔRを予め測定して登録したものである。
本発明は、平坦試料上で電子光学系の焦点深度を超えた歪みがある場合などに再フォーカス合わせによる電子光学系のパラメータの変化による影響を受けることなく平坦試料の全面に渡って高精度にパターンマッチングしてパターンの位置およびパターン測長を正確に行うパターン照合方法およびパターン照合装置に関するものである。
本発明のシステム構成図である。 本発明の測長フローチャートである。 本発明の設計データ上のパターンの回転/拡縮フローチャートである。 本発明の変換テーブル例である。
符号の説明
1:鏡筒
2:ダイナミックコイル
3:試料(マスク)
4:ステージ(Z)
5:ステージ(XY)
6:干渉計
11:PC(パソコン)
12:合焦点手段
13:CADデータ補正手段
14:マッチング手段
15:測長/欠陥検出手段
16:移動手段
17:変換テーブル
18:設計データDB
19:表示装置
20:入力装置

Claims (5)

  1. 電子線ビームをステージに搭載した平坦試料にフォーカスして取得した画像上のパターンと、設計データ上のパターンとの照合を行うパターン照合方法において、
    電子線ビームを平坦試料上のある点にフォーカスすると共に当該フォーカスしたときの焦点位置Z0を取得して記憶するステップと、
    電子線ビームを前記平坦試料上の他の場所にフォーカスすると共に当該フォーカスしたときの焦点位置Z1を取得するステップと、
    前記記憶した焦点位置Z0と前記取得した焦点位置Z1との差ΔZをもとに、予め焦点位置の差ΔZに対応づけて画像の回転量ΔRおよび拡縮倍率ΔMを登録したテーブルを参照して前記他の場所にフォーカスしたときの画像の回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1を算出するステップと、
    前記算出した他の場所にフォーカスしたときの画像の回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1をもとに、前記設計データ上のパターンを当該回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1した設計データパターンを生成するステップと、
    前記生成した設計データパターンと、他の場所にフォーカスして取得した画像上のパターンとを照合し、パターンの位置および寸法のうちの必要なものを測長するステップと
    を有するパターン照合方法。
  2. 前記ある点にフォーカスした状態で取得した画像上のパターンと、前記設計データ上のパターンとの倍率および回転を一致させたことを特徴とする請求項1記載のパターン照合方法。
  3. 前記平坦試料上のある点として、当該平坦試料上に予め設けた1つあるいは複数の基準点のうちの任意の基準点としたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のパターン照合方法。
  4. 前記他の場所として、前記平坦試料が歪んで焦点深度を超えた場所としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパターン照合方法。
  5. 電子線ビームをステージに搭載した平坦試料にフォーカスして取得した画像上のパターンと、設計データ上のパターンとの照合を行うパターン照合装置において、
    電子線ビームを平坦試料上のある点にフォーカスすると共に当該フォーカスしたときの焦点位置Z0を取得して記憶する手段と、
    電子線ビームを前記平坦試料上の他の場所にフォーカスすると共に当該フォーカスしたときの焦点位置Z1を取得する手段と、
    前記記憶した焦点位置Z0と前記取得した焦点位置Z1との差ΔZをもとに、予め焦点位置の差ΔZに対応づけて画像の回転量ΔRおよび拡縮倍率ΔMを登録したテーブルを参照して前記他の場所にフォーカスしたときの画像の回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1を算出する手段と、
    前記算出した他の場所にフォーカスしたときの画像の回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1をもとに、前記設計データ上のパターンを当該回転量ΔR1および拡縮倍率ΔM1した設計データパターンを生成する手段と、
    前記生成した設計データパターンと、他の場所にフォーカスして取得した画像上のパターンとを照合し、パターンの位置および寸法のうちの必要なものを測長する手段と
    を備えたことを特徴とするパターン照合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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