JP3936873B2 - 欠陥撮像装置及び撮像方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハ上に乗ってしまった異物や半導体ウェーハ上に形成したデバイスに発生した欠陥の位置を測定する欠陥検査装置から出力される欠陥位置座標データに従って視野移動して高分解能の欠陥像を撮影する欠陥撮像装置及び撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハ上に存在する異物や欠陥(以下、これらを総称して欠陥という)の解析に当たっては、まず、▲1▼被検ウェーハを光散乱方式等の欠陥検査装置にセットし、被検ウェーハ上の欠陥を検出してその位置データを取得し、次に、▲2▼被検ウェーハを走査電子顕微鏡等の欠陥撮像装置にセットし、欠陥検査装置で取得した欠陥位置データに基づいて欠陥撮像装置の視野設定を行って個々の欠陥の拡大像を撮像し、解析する、といった2段階の処理が行われる。この方法では欠陥検査装置と欠陥撮像装置という2種類の装置を用いるため、2つの装置間でステージ座標を一致させる必要がある。
【0003】
従来は、特開2001-176941号公報に記載のように、欠陥撮像装置に欠陥検査装置で測定した欠陥位置データを読み込み、ウェーハ外周の形状又はウェーハに形成されたデバイスのパターンを用いて欠陥撮像装置と欠陥検査装置のステージ位置を校正するアライメントを行った後に像観察を行っていた。それだけでは座標の校正が不十分な場合には、比較的大きな欠陥を探し出し、欠陥検査装置で測定したそれらの座標データと欠陥撮像装置で測定したそれらの座標データをもとに高精度なアライメントを行ってから、欠陥検査装置で検出した欠陥位置へ欠陥撮像装置の視野を移動し、像観察を行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、欠陥撮像装置が複数の欠陥検査装置から出力される欠陥位置データを利用し、欠陥検査装置毎にステージ座標のずれ、つまりオフセット量が異なるような場合には、必ずウェーハの外形又はデバイスのパターンによるアライメント及び欠陥の位置によるファインアライメントを行わなければならない。その結果、アライメントに要する時間が増大しスループットを著しく低下させてしまう。このことは、短時間に多くのウェーハを処理したい半導体プロセスの分野では大きな問題である。
【0005】
本発明は、ステージ座標のオフセット量が異なる複数の欠陥検査装置からの欠陥位置データを用いて欠陥の拡大像を撮像する場合においても、ウェーハのアライメントに要する時間を増大させることなく、スループットを向上させることのできる欠陥撮像装置及び撮像方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、複数の欠陥検査装置のそれぞれについて、その欠陥検査装置のステージ座標と欠陥撮像装置のステージ座標との間の座標誤差情報(座標変換データ)を予め測定して記憶しておき、試料の欠陥位置データを取得した欠陥検査装置が変更された場合には、その欠陥検査装置に関する座標誤差情報を用いて欠陥位置座標を欠陥撮像装置のステージ座標に座標変換することによって達成される。
【0007】
すなわち、本発明による欠陥撮像装置は、電子源と、試料を保持して移動可能な試料ステージと、電子源から放出された電子線を収束して試料上に走査するための手段と、電子線照射によって試料から放出された試料信号を検出する検出器と、試料上の欠陥を検出する欠陥検出装置によって得られた欠陥位置情報を読み込む手段と、欠陥位置情報に含まれている欠陥位置座標に視野移動する手段とを備え、欠陥位置座標に存在する欠陥の拡大像を撮像する欠陥撮像装置において、欠陥検出装置による座標と試料ステージ座標との間の座標誤差情報を欠陥検出装置を識別する情報と関連付けて記憶する記憶手段を有し、欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標を前記座標誤差情報を用いて試料ステージ座標に変換した位置に視野移動することを特徴とする。
記憶手段は、複数の欠陥検出装置による座標と試料ステージ座標との間の複数の座標誤差情報を欠陥検出装置を識別する情報とそれぞれ関連付けて記憶している。
【0008】
欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標を欠陥撮像装置の試料ステージ座標に変換するために使用する座標誤差情報は、欠陥位置情報に付随する欠陥検出装置識別情報に基づいて前記複数の座標誤差情報のうちから一つを自動的に選択するようにしてもよいし、複数の座標誤差情報のうちの一つを選択する選択手段を設けて操作者がマニュアルで選択できるようにしてもよい。
【0009】
本発明による欠陥撮像方法は、欠陥撮像装置の視野を、試料上の欠陥を検出する欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標に移動して当該欠陥位置座標に存在する欠陥の拡大像を撮像する欠陥撮像方法において、欠陥撮像装置と欠陥検出装置の間の座標誤差情報を算出し、当該欠陥検出装置を識別する情報と関連付けて保存するステップと、欠陥を撮像すべき試料を欠陥撮像装置の試料ステージに保持するステップと、欠陥検出装置によって得られた試料の欠陥位置座標を読み込むステップと、読み込まれた欠陥位置座標を欠陥検出装置に関連付けて保存された座標誤差情報を用いて欠陥撮像装置の試料ステージ座標に変換するステップと、欠陥撮像装置の試料ステージ座標に変換された欠陥位置座標に欠陥撮像装置の視野を移動するステップとを含むことを特徴とする。
欠陥撮像装置と欠陥検出装置の座標誤差情報を算出し保存するステップでは、典型的には、複数の欠陥検出装置に対してそれぞれ欠陥撮像装置との座標誤差情報を算出し欠陥検出装置を識別する情報と関連付けて保存する。
【0010】
本発明によると、欠陥撮像装置に予め記憶されている欠陥検査装置で取得した欠陥位置座標と欠陥撮像装置のステージ座標との座標誤差情報を用いて適切な座標の校正が可能となるので、ファインアライメントが必要なくなる。したがって、スルプットが向上し、また全自動でファインアライメント相当の欠陥位置座標の校正が実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ここでは欠陥撮像装置として走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いる場合を例にとって説明するが、走査電子顕微鏡の代わりに光学顕微鏡を用いても同様の効果を得ることができる。
【0012】
図1は、本発明による欠陥撮像装置(像観察SEM)40の全体構成及び周辺装置を示す図である。
SEM本体1は、電子銃2、第1の収束レンズ5、偏向コイル6、電気的視野移動コイル7、第2の収束レンズ8、二次電子線検出器9、試料ステージ30などで構成され、SEM制御装置12によって制御される。SEM制御装置12は、電子ビーム制御部13、増幅器15、画像処理部18及び、各構成要素を制御するシステム制御手段14などで構成される。試料ステージ30は、ステージ制御部31により駆動制御される。さらに、文字入力装置であるキーボード20、ポインティング装置であるマウス21、陰極線管等の画像表示器22、記憶装置45を備えたコンピュータ19を有する。
【0013】
電子銃2から放出された電子ビーム3は、電子ビーム絞り4、第1の収束レンズ5、偏向コイル6、第2の収束レンズ8を介して細く絞られ、試料(半導体ウェーハ)11上に走査しながら照射される。電子ビーム3の制御は、SEM制御装置12のシステム制御手段14が、高圧電源、レンズ電源、偏向アンプなどで構成される電子ビーム制御部13を制御することによって行う。試料11に照射する電子ビーム3の焦点位置は、電子ビーム制御部13によって第2の収束レンズ8に流す電流を変化させて調整する。
【0014】
電子ビーム3の照射により試料11から発生する二次電子は二次電子検出器9で検出される。検出信号は増幅器15で増幅され、画像処理部18に入力される。画像処理部18は、画像メモリ32、画像演算部33、画像データベース34などで構成され、画像メモリ32では、入力された信号をA/Dコンバータでデジタルデータに変換し、走査信号に同期して入力される検出器の信号からメモリ上に画像データを形成する。画像演算部33では生成した画像データから欠陥抽出等の画像の演算を行い、画像データは画像データベース34に蓄積される。画像データはコンピュータ19に送られ、画像表示器22に表示される。画像表示器22に表示される観察視野は、ステージ制御部31により試料ステージ30を駆動するか、電気的視野移動コイル7により試料11上に照射する電子線3の照射位置を変化させることによって移動する。観察視野の回転は、ステージ制御部31により試料ステージ30を回転させるか、偏向コイル6に流す電流を変調して電子線3の走査方向を回転させて行う。試料の傾斜像は、ステージ制御部31により試料ステージ30を傾斜させて得ることができる。
【0015】
周辺装置である1又は複数の欠陥検査装置41,42は、試料上の異物や欠陥の位置や大きさ等を検査してその結果を出力する。製造データ管理サーバ43は、欠陥検査装置41,42、像観察SEM40での検査情報や観察情報を蓄積、処理し、製造データの管理を行う。各装置間でのデータの受け渡しは、図示の例の場合、通信ネットワーク44を経由して行うが、磁気ディスク等の記憶媒体を介して行うこともできる。欠陥検査装置41,42によって得られた欠陥位置座標を含む欠陥情報はコンピュータ19によって読み込まれる。コンピュータ19は、後述するように、記憶装置45から像観察SEMと欠陥検査装置との間の座標誤差情報を呼び出し、欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標を像観察SEMのステージ座標に変換して、システム制御手段14に渡す。システム制御手段14は、ステージ座標に変換された欠陥位置座標に基づいてステージ制御部31に指令して試料ステージ30を移動させることによって、あるいは電子ビーム制御部13に指令して電気的視野移動コイル7を励磁することによって欠陥位置に視野移動し、欠陥の拡大像を撮像する。
【0016】
半導体ウェーハは、その上に微細なパターンを有するデバイスを複雑なプロセスを経て製造するため、デバイス上に欠陥が生じたり異物が付着してしまうことがある。品質管理上、このような欠陥や異物は極力排除する必要がある。そのために、欠陥検査装置によって欠陥(異物も含む)を高速に探索し、その位置を特定し、欠陥の発生原因を究明して対策を講じることが必要となる。欠陥検査装置によって検出された欠陥に関する情報は、決まったルールに従って電子データの形で欠陥検査装置41,42あるいはサーバ43に保存される。一般に、このデータには、検出を行った欠陥検査装置を特定するための装置名称あるいは装置識別記号、測定したウェーハのサイズ、ウェーハにパターンが焼きこまれている場合にはパターンの大きさと間隔、パターンが無い場合にはウェーハの基準位置(一般にウェーハの中心位置)、パターンの基準位置、検出した欠陥の位置データなどが含まれている。
【0017】
欠陥の詳細を知るためには、顕微鏡によって欠陥の拡大像を観察し、欠陥の発生原因を特定する必要がある。しかしながら、欠陥検査装置は高速に欠陥の位置を測定する必要性から一般に検査感度の高い光を使用するため、解像度が低く、像観察に使用すると最高でも0.5μm程度の分解能しか得られない。さらに小さな欠陥の検出を行うためには、光よりも波長の短い電子線が使用されるが、電子線を使用した欠陥検査装置は、高速に欠陥位置を検出する必要からさまざまな制限があり、取得画像の分解能は数十nm程度しか得られない。そこで、高分解能に像観察をするために、欠陥検査装置から出力される欠陥座標のデータとインタフェース機能を持ち、数nmから10nm程度の高分解能の像観察SEMによって、欠陥の高分解能像を撮影して、その発生原因を特定する必要がある。
【0018】
ここで、像観察SEMと欠陥検査装置とは別の装置であるため、像観察SEMにより高速かつ高倍率で欠陥の観察を行うためには、欠陥位置の補正を正確に行う必要がある。図2に示すように、ウェーハ50には同じパターンを有するチップ51が多数形成されており、その上に欠陥や異物52が散在している。簡単な欠陥位置座標の校正方法には、ウェーハ上に形成された複数のパターンを基準にする方法と、ウェーハの外周を基準にする方法とがある。一般的には、ウェーハ50上に形成されたパターン、つまり図2に示す第一アライメントチップ55と第2アライメントチップ56のパターンで形成された特定の点を基準にするが、ベアウェーハと呼ばれるパターンが何も形成されていないウェーハの場合にはウェーハ50の外周とノッチ57又はオリエンテーションフラットによってウェーハの基準点を欠陥検査装置と合わせて、欠陥位置の座標校正を行う。
【0019】
しかしながら、欠陥検査装置は、それぞれの機種に固有のステージ基準位置のずれを持っており、画一的にウェーハ外周又はウェーハ上のパターンに従ってアライメントを行っただけでは、概略の座標校正は出来るが、正確な座標校正は困難である。
【0020】
原理上は、光を用いた光学式の欠陥検査装置の場合、前述のように分解能が0.5μm程度まで得られるため、アライメント時の位置精度は0.5μm程度であり、一方SEM式の欠陥検査装置は光学式の装置よりも分解能が向上しているので、さらに高い欠陥の位置精度が得られる。図3は、チップの基準点を基準として、欠陥検査装置で測定した欠陥の位置を示した図である。例えばチップの基準点60をチップの左下にするとき、ウェーハ上の欠陥61の位置は、欠陥があるチップのチップ番号とそのチップの基準点60から欠陥61までの距離(X,Y)によって示すことが出来る。ここで、Xは欠陥検査装置で測定したチップ基準点60から欠陥61までのX方向の距離、Yは欠陥検査装置で測定したチップ基準点60から欠陥61までのY方向の距離である。
【0021】
しかしながら、調整時の倍率の校正手段やステージ位置の校正手段によっては、像観察SEMと欠陥検査装置との間で、欠陥位置座標に誤差を生じてしまう。欠陥位置座標に誤差を持つと、最初に欠陥を探す際に観察する視野を広げておかなければ、欠陥を探せないことは明白である。しかし、一般に画像を表示する範囲やその画素数は一定であるため、視野を広げるということは観察倍率を下げるのと同じ意味となる。そのため、欠陥の観察サイズが小さくなるので、小さな欠陥を探すことが困難になってしまう。そこで、比較的大きな欠陥を用いて欠陥の座標を校正するファインアライメントを行うことで、小さな欠陥を高倍率で探すことが可能となる。
【0022】
図4は、欠陥検出装置の座標と欠陥撮像装置の座標の間に誤差があるときの欠陥位置の様子を示す図である。欠陥検査装置で測定した欠陥の位置63は座標(X,Y)であったが、その欠陥を像観察SEMで観察したときの位置64は座標(X’,Y’)である場合がある。そこで、この場合、X−X’とY−Y’を座標の誤差として認識させ、例えば全ての点が同一の誤差量を持つとすれば、全ての点についてX軸方向にX−X’、Y軸方向にY−Y’だけ観察する位置をずらせば、正確に欠陥の位置が見つかるので、高倍率での観察が可能となる。また、それぞれの点について誤差量が変化する場合には、その誤差が最小になるような、たとえば最小自乗近似に従った多項式によって欠陥位置の座標校正を行なうことができる。
【0023】
たとえば、i番目の欠陥に対する像観察SEMの座標を(Xi,Yi)、欠陥検査装置の座標を(xi,yi)とし、測定点数をn点とするとき、式(1)によって計算した係数a1,a2,b1,b2を用い、式(2)に従って(xi,yi)を(Xi,Yi)に座標変換することによって、誤差を小さくすることができる。
【0024】
【数1】
【0025】
【数2】
【0026】
図5は、複数の欠陥検査装置で同一の欠陥位置を測定したときの誤差を説明する図である。像観察SEMで観察したとき、欠陥が位置65に観察されたとする。ところが、この欠陥の座標データは、欠陥検査装置Aによると位置66であり、欠陥検査装置Bによると位置67である場合がある。このように、複数の欠陥検査装置から像観察SEMに座標データが転送される場合には、欠陥検査装置の機種や個々の装置によって前述の装置固有の調整値が異なるため、XaとXb、YaとYbのように、欠陥位置座標の誤差が異なってしまうことがある。そのため欠陥検査装置が異なれば、ファインアライメントをやり直さなければ、小さな欠陥の観察は期待できないものとなってしまう。
【0027】
そこで、本発明では、欠陥検査装置41,42の機種や装置ごとの欠陥位置座標の誤差情報を予め像観察SEMの記憶装置45に記憶しておく。そして、特定の欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標を像観察SEMが受け取った時に、予め記憶装置45に記憶しておいた像観察SEMと欠陥検査装置の間の座標誤差情報を呼び出し、欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標を一定の規則に従って像観察SEMの座標に変換する。この方法によれば、ウェーハ上のパターンや外周によるアライメントを行うだけで、ファインアライメントを実施しなくても、像観察SEMの試料ステージ30を高精度に欠陥位置に移動させて高倍率で像観察を行なうことができ、単位時間あたりのウェーハ処理量を増大させることが可能となる。なお、欠陥位置座標を座標変換するのではなく、像観察SEMの試料ステージ30が停止する座標を変更しても同様の効果が得られる。
【0028】
図6に従って、欠陥検査装置の機種や装置ごとの座標誤差情報を予め記憶する方法の一例を説明する。始めに欠陥検査装置によって、ウェーハ上の欠陥を探し(S11)、その欠陥の位置を欠陥位置座標として保存する(S12)。言うまでも無く、複数の欠陥検査装置があれば、全ての装置について欠陥位置の座標情報を取得しておく。全ての装置について全く同一のウェーハを用いて欠陥位置の座標情報を得るのが理想であるが、必ずしもその必要はなく、欠陥検査装置毎に異なるウェーハを用いても問題はない。
【0029】
像観察SEMに欠陥検査装置で検査したウェーハをロードした後、欠陥検査装置による欠陥位置座標情報を読み出す(S13)。次に、ウェーハ上のパターンやウェーハの外周によってウェーハの概略のアライメントを行い(S14)、欠陥検査装置から欠陥位置座標と共に出力される欠陥サイズに従って比較的大きい欠陥位置に移動し、数百倍から数千倍程度の低倍の倍率で観察を行い欠陥を探すことで、欠陥位置を特定しファインアライメントを行う(S15)。
【0030】
欠陥点の探索は、欠陥像と参照像を比較して欠陥点を探す像観察SEMの基本的なアルゴリズムによっても良いし、操作者が目視によって欠陥点を探して行っても良い。また、SEM像の低倍像でも倍率が高すぎたり、観察しづらい欠陥点である場合には、像観察SEMに同時に付加され、SEM像と観察座標の相関が取られているように調整された光学顕微鏡を用いても良い。この低倍像による欠陥位置の特定を、ウェーハ全面に渡ってランダムな点で行うことによって、欠陥検出装置の座標と像観察SEMの座標の間の関係が求まるので、例えば上記式(1)、(2)に当てはめることによって、ウェーハ全体の平均的な欠陥位置の校正を行なうことが出来る。また、像観察SEMでウェーハ上の特定部分だけを観察するような目的があるのであれば、その特定部分だけを重点的にファインアライメントして座標誤差情報を求めても良い。欠陥検査装置が複数台有る場合には、ファインアライメントを各装置毎に行い、それぞれの装置毎に座標誤差情報を算出し、装置情報と関連づけて像観察SEMの記憶装置45に記憶する(S16)。
【0031】
一例として、欠陥検査装置のAという機種の一号機、二号機をA−1、A−2、Bという機種の一号機、二号機をB−1、B−2と記述し、それぞれの装置と像観察SEMとの間の座標変換式を上述の一次式とする場合、例えば下記の表1のように座標変換係数を装置情報と関連付けて像観察SEMの記憶装置45に記憶する。
【0032】
【表1】
【0033】
図7により、欠陥検査装置毎の座標誤差がわかった後の欠陥像の観察手順について説明する。まず、欠陥検査装置A又はBによりウェーハの欠陥位置座標を測定し(S21)、測定した欠陥位置座標を保存する(S22)。この時、例えばA−1で取得した欠陥位置座標であることを像観察SEMが読み取ることができるように、欠陥位置座標データの中に例えば“装置名:A−1”と書き込んでおく。
【0034】
次に、そのウェーハを試料ステージ上に保持した像観察SEMは、欠陥検査装置が測定した欠陥位置座標を読み出す(S23)。この時、像観察SEMは“A−1”と書いてあるデータを読むことによって、その欠陥位置座標は欠陥検査装置A−1によって測定されたデータであると判断する(S24)。次に、像観察SEMは、予め記憶している座標変換係数から装置A−1用の係数を選択し、その係数を用いて欠陥位置座標の変換を行う(S25)。次に、ウェーハ外周又はチップ位置によりアライメントを行い(S26)、変換後の欠陥位置座標に基づいて試料ステージ30の移動、あるいは視野移動コイル7の駆動を行う。この操作により欠陥が観察視野内に入るので、撮像する(S27)。この方法により、全自動で欠陥座標の校正を行なって欠陥を撮像することが可能となる。
【0035】
本発明の他の態様として、欠陥検査装置から取得したデータから、そのデータを取得した欠陥検査装置名を表す情報を操作画面上に表示することによって、像観察SEMが記憶している座標変換係数の中から適切なものを選び出して欠陥位置の座標変換に使用してもよい。また、操作画面上に装置名を表示しなくても、操作者がどの欠陥検査装置で取得したデータか理解し知識として持っていれば、像観察SEMが記憶している座標変換係数から適切なものを選択して使用することが可能である。この時、像観察SEMでは、記憶している座標変換係数を例えば表形式で表示し、操作者がその中から適当なものを選択できるようにすれば、なお便利である。つまり、何らかの方法で、どの欠陥検査装置で測定した欠陥位置座標データなのかを、像観察SEMに与えることが重要である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ファインアライメントを実施しなくても欠陥撮像装置と欠陥検査装置の間における欠陥位置座標のずれを高精度に校正することができるようになり、アライメントに要する時間を短縮してスループットを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による欠陥撮像装置の全体構成及び周辺装置を示す図。
【図2】簡単な欠陥位置座標の補正方法を示す図。
【図3】チップの基準点を基準として欠陥位置を示した図。
【図4】欠陥検出装置の座標と欠陥撮像装置の座標間に誤差があるときの欠陥位置の説明図。
【図5】複数の欠陥検査装置で同一の欠陥位置を測定したときの誤差の説明図。
【図6】欠陥検査装置の機種や装置ごとの座標誤差情報を予め記憶する方法を示した図。
【図7】欠陥検査装置毎の欠陥位置座標の誤差がわかった後の欠陥像の観察作業について示した図。
【符号の説明】
1:SEM本体、2:電子銃、3:電子ビーム、4:電子ビーム絞り、5:第1の収束レンズ、6:偏向コイル、7:電気的視野移動コイル、8:第2の収束レンズ、9:二次電子検出器、11:試料、12:SEM制御装置、13:電子ビーム制御部、14:システム制御手段、15:増幅器、18:画像処理部、19:コンピュータ、20:キーボード、21:マウス、22:画像表示器、30:試料ステージ、31:ステージ制御部、32:画像メモリ、33:画像演算部、34:画像データベース、40:SEM、41,42:欠陥検査装置、43:製造データ管理サーバ、44:通信ネットワーク、45:記憶装置
Claims (4)
- 電子源と、試料を保持して移動可能な試料ステージと、前記電子源から放出された電子線を収束して試料上に走査するための手段と、電子線照射によって試料から放出された試料信号を検出する検出器と、試料上の欠陥を検出する欠陥検出装置によって得られた欠陥位置情報を読み込む手段と、前記欠陥位置情報に含まれている欠陥位置座標に視野移動する手段とを備え、前記欠陥位置座標に存在する欠陥の拡大像を撮像する欠陥撮像装置において、複数の前記欠陥検出装置による座標と試料ステージ座標との間の複数の座標誤差情報を前記欠陥検出装置を識別する情報とそれぞれ関連付けて記憶する記憶手段を有し、前記欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標を前記座標誤差情報を用いて前記試料ステージ座標に変換した位置に視野移動することを特徴とする欠陥撮像装置。
- 請求項1記載の欠陥撮像装置において、前記欠陥位置情報に付随する欠陥検出装置識別情報に基づいて前記複数の座標誤差情報のうちの一つを選択することを特徴とする欠陥撮像装置。
- 請求項1記載の欠陥撮像装置において、前記欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標を前記試料ステージ座標に変換するために使用する座標誤差情報として前記複数の座標誤差情報のうちの一つを選択する選択手段を有することを特徴とする欠陥撮像装置。
- 欠陥撮像装置の視野を、試料上の欠陥を検出する欠陥検出装置によって得られた欠陥位置座標に移動して当該欠陥位置座標に存在する欠陥の拡大像を撮像する欠陥撮像方法において、複数の前記欠陥撮像装置に対してそれぞれ前記欠陥検出装置との間の座標誤差情報を算出し、当該欠陥検出装置を識別する情報と関連付けて保存するステップと、欠陥を撮像すべき試料を前記欠陥撮像装置の試料ステージに保持するステップと、前記欠陥検出装置によって得られた前記試料の欠陥位置座標を読み込むステップと、読み込まれた欠陥位置座標を前記欠陥検出装置に関連付けて保存された前記座標誤差情報を用いて前記欠陥撮像装置の試料ステージ座標に変換するステップと、前記欠陥撮像装置の試料ステージ座標に変換された欠陥位置座標に前記欠陥撮像装置の視野を移動するステップとを含むことを特徴とする欠陥撮像方法。
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