本発明にかかる実施の形態の例を、図面を用いて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜のため、以下では走査信号線の延伸方向を行方向とする。ただし、本液晶パネル(あるいはこれに用いられるアクティブマトリクス基板)を備えた液晶表示装置の利用(視聴)状態において、その走査信号線が横方向に延伸していても縦方向に延伸していてもよいことはいうまでもない。また、液晶パネルに形成される配向規制用構造
物については、適宜省略記載している。
〔実施の形態1〕
図1は実施の形態1にかかる液晶パネルの一部を示す等価回路図である。図1に示すように、本液晶パネルは、列方向(図中上下方向)に延伸するデータ信号線(15x・15y)、行方向(図中左右方向)に延伸する走査信号線(16x・16y)、行および列方向に並べられた画素(101〜104)、保持容量配線(18p・18q)、および共通電極(対向電極)comを備え、各画素の構造は同一である。なお、画素101・102が含まれる画素列と、画素103・104が含まれる画素列とが隣接し、画素101・103が含まれる画素行と、画素102・104が含まれる画素行とが隣接している。
本液晶パネルでは、1つの画素に対応して1本のデータ信号線と1本の走査信号線とが設けられる。1つの画素に2つの画素電極が列方向に並べられて設けられ、画素101に設けられた2つの画素電極17a・17b、および画素102に設けられた2つの画素電極17c・17dが一列に配されるともに、画素103に設けられた2つの画素電極17A・17B、および画素104に設けられた2つの画素電極17C・17Dが一列に配され、画素電極17aと17A、画素電極17bと17B、画素電極17cと17C、画素電極17dと17Dが、それぞれ行方向に隣接している。
画素101では、画素電極17a・17bが、並列に配された結合容量Cab1・Cab2を介して接続され、画素電極17aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12aを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17aと保持容量配線18pとの間に保持容量Chaが形成され、画素電極17bと保持容量配線18pとの間に保持容量Chbが形成され、画素電極17aおよび共通電極com間に液晶容量Claが形成され、画素電極17bおよび共通電極com間に液晶容量Clbが形成されている。
また、画素101と列方向に隣接する画素102では、画素電極17c・17dが、並列に配された結合容量Ccd1・Ccd2を介して接続され、画素電極17cが、走査信号線16yに接続されたトランジスタ12cを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17cと保持容量配線18qとの間に保持容量Chcが形成され、画素電極17dと保持容量配線18qとの間に保持容量Chdが形成され、画素電極17cおよび共通電極com間に液晶容量Clcが形成され、画素電極17dおよび共通電極com間に液晶容量Cldが形成されている。
また、画素101と行方向に隣接する画素103では、画素電極17A・17Bが、並列に配された結合容量CAB1・CAB2を介して接続され、画素電極17Aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12Aを介してデータ信号線15yに接続され、画素電極17Aと保持容量配線18pとの間に保持容量ChAが形成され、画素電極17Bと保持容量配線18pとの間に保持容量ChBが形成され、画素電極17Aおよび共通電極com間に液晶容量ClAが形成され、画素電極17Bおよび共通電極com間に液晶容量ClBが形成されている。
本液晶パネルを備えた液晶表示装置では、順次走査が行われ、走査信号線16x、16yが順次選択される。例えば、走査信号線16xが選択された場合には、画素電極17aがデータ信号線15xに(トランジスタ12aを介して)接続され、画素電極17aと画素電極17bとが結合容量Cab1・Cab2を介して容量結合されているため、Claの容量値=Clbの容量値=Clとし、Chaの容量値=Chbの容量値=Ch、Cab1の容量値=C1、Cab2の容量値=C2とし、トランジスタ12aがOFFした後の画素電極17aの電位をVa、トランジスタ12aがOFFした後の画素電極17bの電位をVbとすれば、Vb=Va×〔(C1+C2)/(Cl+Ch+C1+C2)〕〕となる。すなわち、|Va|≧|Vb|(なお、例えば|Va|は、Vaとcom電位=Vcomとの電位差を意味する)であるため、中間調表示時には画素電極17aを含む副画素を明副画素、画素電極17bを含む副画素を暗副画素とし、これら明・暗副画素の面積階調によって表示を行うことができる。これにより、上記液晶表示装置の視野角特性を高めることができる。
図1の画素101の具体例を図2に示す。同図に示されるように、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、長方形形状の画素電極17aと長方形形状の画素電極17bとが列方向に並べられており、第1画素電極の外周をなす4辺のうち1辺と第2画素電極の外周をなす4辺のうち1辺とが隣接している。そして、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)に重なるように配されている。また、第1下層容量電極47aが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第2上層容量電極37b(第2導電体)とに重なるように配され、第2下層容量電極47bが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第1上層容量電極37a(第1導電体)とに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17aと画素電極17bとの間隙において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なるとともに、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を取り囲むように、データ信号線15x・15yおよび走査信号線16x・16yに沿って延伸するとともに、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なるように延伸して設けられている。この保持容量配線18pの形状によれば、データ信号線15x・15yおよび走査信号線16x・16yからの電荷の飛び込みを抑制できるため、フローティング画素の焼き付き改善効果が得られる。また、枝分かれ構造により、保持容量配線18pに冗長性を持たせることができるため、歩留りを向上させることができる。なお、このような保持容量配線18pの構造は、後述の液晶パネルの各形態において適用することができ、同様の効果が得られる。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、同層に形成された第1上層容量電極37aに繋がるとともに、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なり、第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図1参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bがコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aは、コンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図1参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図1参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図1参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
また、この構成によれば、結合容量(Cab1・Cab2)は、上層容量電極(37a・37b)と下層容量電極(47a・47b)との間にゲート絶縁膜を挟んで形成される。すなわち、本構成では、結合容量を形成する絶縁膜が、ゲート絶縁膜である。この点、従来の構成(例えば特許文献1)では、結合容量を形成する絶縁膜は、トランジスタを覆う層間絶縁膜となっている。一般に、ゲート絶縁膜は、トランジスタを覆う層間絶縁膜よりも、高温下で成膜されるため、ゲート絶縁膜の方が緻密な膜が得られやすい。そのため、本構成は、従来の構成と比較して、結合容量形成部における電極間の短絡発生を抑制する点において好適である。なお、このようなゲート絶縁膜による結合容量の形成構造は、後述の液晶パネルの各形態において適用することができ、同様の効果が得られる。
図3は図2のX1−Y1矢視断面図である。同図に示すように、本液晶パネルは、アクティブマトリクス基板3と、これに対向するカラーフィルタ基板30と、両基板(3・30)間に配される液晶層40とを備える。
アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第2下層容量電極47bと、第2下層容量電極延伸部28bと、コンタクト電極78bとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、ドレイン引き出し配線27aと、第1上層容量電極37aと、コンタクト電極77aとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール11aでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極77aとが接続される。また、コンタクトホール68bでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極78bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1上層容量電極37aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2下層容量電極47bとが電気的に接続される。そして、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab1(図1参照)が形成される。
図4は図2のX2−Y2矢視断面図である。同図に示すように、アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第1下層容量電極47aと、第1下層容量電極延伸部29aと、コンタクト電極79aとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第2上層容量電極37bと、第2上層容量電極延伸部29bと、コンタクト電極79bとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール69aでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極79aとが接続される。また、コンタクトホール69bでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極79bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1下層容量電極47aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2上層容量電極37bとが電気的に接続される。そして、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが、無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab2(図1参照)が形成される。
なお、図3および図4に示すように、カラーフィルタ基板30では、ガラス基板32上に着色層14が形成され、その上層に共通電極(com)28が形成され、さらにこれを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
図5は図1および図2に示す液晶パネルを備えた本液晶表示装置(ノーマリブラックモードの液晶表示装置)の駆動方法を示すタイミングチャートである。なお、SvおよびSVは、隣接する2本のデータ信号線(例えば、15x・15y)それぞれに供給される信号電位を示し、Gx・Gyは走査信号線16x・16yに供給されるゲートオンパルス信号、Va・Vb、VA・VB、Vc・Vdはそれぞれ、画素電極17a・17b、17A・17B、17c・17dの電位を示している。
この駆動方法では、図5に示されるように、走査信号線を順次選択し、データ信号線に供給する信号電位の極性を1水平走査期間(1H)ごとに反転させるとともに、各フレームにおける同一番目の水平走査期間に供給される信号電位の極性を1フレーム単位で反転させ、かつ同一水平走査期間においては隣接する2本のデータ信号線に逆極性の信号電位を供給する。
具体的には、連続するフレームF1・F2において、F1では、走査信号線を順次選択(例えば、走査信号線16x・16yをこの順に選択)し、隣接する2本のデータ信号線の一方(例えば、データ信号線15x)には、1番目の水平走査期間(例えば、画素電極17aの書き込み期間含む)にプラス極性の信号電位を供給し、2番目の水平走査期間(例えば、画素電極17cの書き込み期間含む)にマイナス極性の信号電位を供給し、上記2本のデータ信号線の他方(例えば、データ信号線15y)には、1番目の水平走査期間(例えば、画素電極17Aの書き込み期間含む)にマイナス極性の信号電位を供給し、2番目の水平走査期間(例えば、画素電極17Cの書き込み期間含む)にプラス極性の信号電位を供給する。これにより、図5に示すように、|Va|≧|Vb|,|Vc|≧|Vd|,|VA|≧|VB|となり、画素電極17a(プラス極性)を含む副画素は明副画素(以下、「明」)、画素電極17b(プラス極性)を含む副画素は暗副画素(以下、「暗」)となり、画素電極17c(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(a)のようになる。
また、F2では、走査信号線を順次選択(例えば、走査信号線16x・16yをこの順に選択)し、隣接する2本のデータ信号線の一方(例えば、データ信号線15x)には、1番目の水平走査期間(例えば、画素電極17aの書き込み期間含む)にマイナス極性の信号電位を供給し、2番目の水平走査期間(例えば、画素電極17cの書き込み期間含む)にプラス極性の信号電位を供給し、上記2本のデータ信号線の他方(例えば、データ信号線15y)には、1番目の水平走査期間(例えば、画素電極17Aの書き込み期間含む)にプラス極性の信号電位を供給し、2番目の水平走査期間(例えば、画素電極17Cの書き込み期間含む)にマイナス極性の信号電位を供給する。これにより、図5に示すように、|Va|≧|Vb|,|Vc|≧|Vd|,|VA|≧|VB|となり、画素電極17a(マイナス)を含む副画素は「明」、画素電極17b(マイナス)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(b)のようになる。
なお、図2では配向規制用構造物の記載を省略しているが、例えばMVA(マルチドメインバーティカルアライメント)方式の液晶パネルでは、例えば図41に示すように、画素電極17aに配向規制用のスリットS1〜S4が設けられ、カラーフィルタ基板の画素電極17aに対応する部分に配向規制用のリブL1・L2が設けられ、画素電極17bに配向規制用のスリットS5〜S8が設けられ、カラーフィルタ基板の画素電極17bに対応する部分に配向規制用のリブL3・L4が設けられる。なお、上記のような配向規制用のリブを設ける代わりに、カラーフィルタ基板の共通電極に配向規制用のスリットを設けてもよい。
図2の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、並列する2つの結合容量(Cab1・Cab2)によって接続(容量結合)しているため、例えば、図2のPでドレイン引き出し配線27aが(製造工程等において)断線してしまっても、第2上層容量電極37bによって画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。また、第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bとが短絡してしまった場合には、ドレイン引き出し配線27aを、コンタクトホール11a以降の部分で切断するか、あるいは、第1上層容量電極37aを、ドレイン引き出し配線27aとの接続箇所でレーザ切断するか、または、第2下層容量電極47bを、画素電極17bとの接続箇所でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。また、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが短絡した場合には、第2上層容量電極37bを画素電極17bとの接続箇所、あるいは、第1下層容量電極47aを画素電極17aとの接続箇所でレーザ切断すればよい。さらに、第1上層容量電極37aとデータ信号線15xとが短絡してしまった場合には、第1上層容量電極37aと画素電極17aとの接続箇所および第2下層容量電極47bと画素電極17bとの接続箇所の両方でレーザ切断すればよい。同様に、第2上層容量電極37bとデータ信号線15yとが短絡してしまった場合には、第2上層容量電極37bと画素電極17bとの接続箇所および第1下層容量電極47aと画素電極17aとの接続箇所の両方でレーザ切断すればよい。
アクティブマトリクス基板の段階で上記修正工程を行う場合には、アクティブマトリクス基板の裏面(ガラス基板側)から、ドレイン引き出し配線27a(コンタクトホール11a以降の部分)にレーザを照射してこれを切断する(図7参照)か、あるいは、アクティブマトリクス基板のおもて面(ガラス基板の反対側)から、画素電極17a・17bの間隙を介して第1上層容量電極37aにレーザを照射してこれを切断することになる。上記のようにアクティブマトリクス基板のおもて面からレーザを照射して第1上層容量電極37aを切断する手法は、修正工程時にアクティブマトリクス基板を反転させなくてよいというメリットがある。一方、液晶パネル段階で上記修正工程を行う場合にも、液晶パネル裏面(アクティブマトリクス基板のガラス基板側)から、ドレイン引き出し配線27a(コンタクトホール11a以降の部分)にレーザを照射してこれを切断するか、または、画素電極17a・17bの間隙を介して第1上層容量電極37aにレーザを照射してこれを切断すればよい。
以上から、本実施の形態によれば、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができる。なお、図48に示す従来のアクティブマトリクス基板(参照)では、引き出し配線119が断線してしまうと、画素電極121bの電位制御が不可能となる。また、制御電極118と容量配線113とが短絡してしまった場合、引き出し配線119を切断することで画素電極121aへの信号電位の書き込みは可能となるものの、画素電極121bが、画素電極121aに容量結合されなくなってしまう。
また、図2の液晶パネルでは、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きいため、各容量電極のアライメントがある程度ずれた場合でも、第1下層容量電極47aおよび第2上層容量電極37bの重なり面積と、第2下層容量電極47bおよび第1上層容量電極37aの重なり面積、すなわち2つの結合容量(Cab1・Cab2)の総量が変化しにくいというメリットがある。なお、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
次に、本液晶パネルの製造方法について説明する。液晶パネルの製造方法には、アクティブマトリクス基板製造工程と、カラーフィルタ基板製造工程と、両基板を貼り合わせて液晶を充填する組み立て工程とが含まれる。また、アクティブマトリクス基板製造工程および組み立て工程の少なくとも一方の途中あるいはその後に検査工程を行い、検査工程で画素(副画素)欠陥が検出された場合にはその修正をするための修正工程が追加される。
以下に、アクティブマトリクス基板製造工程について説明する。
まず、ガラス、プラスチックなどの基板上に、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、タンタル、タングステン、銅などの金属膜、それらの合金膜、または、それらの積層膜(厚さ1000Å〜3000Å)をスパッタリング法により成膜し、その後、フォトリソグラフィー技術(Photo Engraving Process、以下、「PEP技術」と称する)によりパターニングを行い、走査信号線、トランジスタのゲート電極(走査信号線がゲート電極を兼ねる場合もある)、ゲートメタル層(第1・第2下層容量電極47a・47b)、および保持容量配線を形成する。
次いで、走査信号線などが形成された基板全体に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により窒化シリコンや酸化シリコンなどの無機絶縁膜(厚さ3000Å〜5000Å程度)を成膜し、ゲート絶縁膜を形成する。例えば、窒化シリコンは成膜時の基板温度を350℃にして成膜する。
続いて、ゲート絶縁膜上(基板全体)に、CVD法により真性アモルファスシリコン膜(厚さ1000Å〜3000Å)と、リンがドープされたn+アモルファスシリコン膜(厚さ400Å〜700Å)とを連続して成膜し、その後、PEP技術によってパターニングを行い、ゲート電極上に、真性アモルファスシリコン層とn+アモルファスシリコン層とからなるシリコン積層体を島状に形成する。
続いて、シリコン積層体が形成された基板全体に、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、タンタル、タングステン、銅などの金属膜、それらの合金膜、または、それらの積層膜(厚さ1000Å〜3000Å)をスパッタリング法により成膜し、その後、PEP技術によりパターニングを行い、データ信号線、トランジスタのソース電極・ドレイン電極、ドレイン引き出し配線、および導電体(第1・第2上層容量電極37a・37b)を形成する。
さらに、ソース電極およびドレイン電極をマスクとして、シリコン積層体を構成するn+アモルファスシリコン層をエッチング除去し、トランジスタのチャネルを形成する。ここで、半導体層は、上記のようにアモルファスシリコン膜により形成させてもよいが、ポリシリコン膜を成膜させてもよく、また、アモルファスシリコン膜およびポリシリコン膜にレーザアニール処理を行って結晶性を向上させてもよい。これにより、半導体層内の電子の移動速度が速くなり、トランジスタ(TFT)の特性を向上させることができる。
次いで、データ信号線などが形成された基板全体に、CVD法により窒化シリコンや酸化シリコンなどの無機絶縁膜(厚さ2000Å〜5000Å)を成膜して、無機層間絶縁膜を形成する。例えば、窒化シリコンは成膜時の基板温度を250℃にして成膜する。
その後、PEP技術により層間絶縁膜、あるいは、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜をエッチング除去して、各種コンタクトホールを形成する。続いて、コンタクトホールが形成された層間絶縁膜上の基板全体に、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、酸化亜鉛、酸化スズなどからなる透明導電膜(厚さ1000Å〜2000Å)をスパッタリング法により成膜し、その後、PEP技術によりパターニングし、各画素電極を形成する。
最後に、画素電極上の基板全体に、ポリイミド樹脂を厚さ500Å〜1000Åで印刷し、その後、焼成して、回転布にて1方向にラビング処理を行って、配向膜を形成する。以上のようにして、アクティブマトリクス基板製造される。
以下に、カラーフィルタ基板製造工程について説明する。
まず、ガラス、プラスチックなどの基板上(基板全体)に、クロム薄膜、または黒色顔料を含有する樹脂を成膜した後にPEP技術によってパターニングを行い、ブラックマトリクスを形成する。次いで、ブラックマトリクスの間隙に、顔料分散法などを用いて、赤、緑および青のカラーフィルタ層(厚さ2μm程度)をパターン形成する。
続いて、カラーフィルタ層上の基板全体に、ITO、IZO、酸化亜鉛、酸化スズなどからなる透明導電膜(厚さ1000Å程度)を成膜し、共通電極(com)を形成する。
最後に、共通電極上の基板全体に、ポリイミド樹脂を厚さ500Å〜1000Åで印刷し、その後、焼成して、回転布にて1方向にラビング処理を行って、配向膜を形成する。上記のようにして、カラーフィルタ基板を製造することができる。
以下に、組み立て工程について、説明する。
まず、アクティブマトリクス基板およびカラーフィルタ基板の一方に、スクリーン印刷により、熱硬化性エポキシ樹脂などからなるシール材料を液晶注入口の部分を欠いた枠状パターンに塗布し、他方の基板に液晶層の厚さに相当する直径を持ち、プラスチックまたはシリカからなる球状のスペーサーを散布する。
次いで、アクティブマトリクス基板とカラーフィルタ基板とを貼り合わせ、シール材料を硬化させる。
最後に、アクティブマトリクス基板およびカラーフィルタ基板並びにシール材料で囲まれる空間に、減圧法により液晶材料を注入した後、液晶注入口にUV硬化樹脂を塗布し、UV照射によって液晶材料を封止することで液晶層を形成する。以上のようにして、液晶パネルが製造される。
以下に、アクティブマトリクス基板製造工程の途中(例えば、画素電極形成後で配向膜の形成前)あるいはアクティブマトリクス基板製造工程後に行う第1検査工程について説明する。第1検査工程では、アクティブマトリクス基板に対して、外観検査や電気光学検査などを行うことにより、短絡発生箇所(短絡部)を検出する。短絡には、例えば、導電体(第1・第2上層容量電極37a・37b)と容量電極(第1・第2下層容量電極47a・47b)との短絡や、導電体(第1・第2上層容量電極37a・37b)とデータ信号線(15x・15y)との短絡がある。なお、外観検査とは、CCDカメラなどにより、配線パターンを光学的に検査するものであり、電気光学検査とは、アクティブマトリクス基板に対向するようにモジュレータ(電気光学素子)を設置した後、アクティブマトリクス基板とモジュレータとの間に電圧を印加させると共に光を入射させて、その光の輝度の変化をCCDカメラで捉えることで配線パターンを電気光学的に検査するものである。
短絡箇所が検出された場合には、短絡した導電体あるいはこれに接続する導電体部分(例えば、ドレイン引き出し配線)をレーザ切断する修正工程を行う。このレーザ切断には、例えば、YAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザの第4高調波(波長266nm)を用いる。こうすれば、切断精度を高めることができる。また、短絡箇所が検出された場合に、短絡した導電体にコンタクトホールを介して接続する画素電極のうち、該コンタクトホール内の部分をレーザ等により除去(トリミング)する修正工程を行う場合もある。なお、第1検査工程後に行われる修正工程では、通常、アクティブマトリクス基板のおもて面(画素電極側)あるいは裏面(基板側)からのレーザ照射が可能である。
なお、第1検査工程および修正工程は、画素電極の形成後のほか、導電体(第1・第2上層容量電極37a・37b)の形成後、または、トランジスタのチャネル形成後に行ってもよい。こうすれば、製造工程のより初期の段階で欠陥を修正することができ、アクティブマトリクス基板の製造歩留りを高めることができる。
次に、組み立て工程の後に行う第2検査工程について説明する。この第2検査工程では、液晶パネルに対して点灯検査を行うことにより、短絡箇所を検出する。短絡には、例えば、第1・第2上層容量電極37a・37bと容量電極(第1・第2下層容量電極47a・47b)との短絡や、第1・第2上層容量電極37a・37bとデータ信号線15x・15yとの短絡がある。具体的には、例えば、各走査信号線にバイアス電圧−10V、周期16.7msec、パルス幅50μsecの+15Vのパルス電圧のゲート検査信号を入力して全てのTFTをオン状態にする。さらに、各データ信号線に16.7msec毎に極性が反転する±2Vの電位のソース検査信号を入力して、各TFTのソース電極およびドレイン電極を介して画素電極に±2Vに対応した信号電位を書き込む。同時に、共通電極(com)および保持容量配線に直流で−1Vの電位の共通電極検査信号を入力する。このとき、画素電極と共通電極との間で構成される液晶容量、および保持容量配線と画素電極との間で構成される保持容量に電圧が印加され、その画素電極で構成する副画素が点灯状態になる。そして、例えば導電体とデータ信号線との短絡箇所では、その画素電極とデータ信号線とが導通して輝点となる(ノーマリーブラック)。これにより、短絡箇所が検出される。
短絡箇所が検出された場合には、短絡した導電体あるいはこれに接続する導電体部分(例えば、ドレイン引き出し配線)をレーザ切断する修正工程を行う。なお、第2検査工程後に行われる修正工程では、通常、アクティブマトリクス基板の裏面(アクティブマトリクス基板の基板側)からレーザ照射を行うこととなる。
図3に戻って、図3の無機層間絶縁膜25上にこれよりも厚い有機層間絶縁膜を設け、図8に示すように、チャネル保護膜(層間絶縁膜)を二層構造とすることもできる。こうすれば、各種寄生容量の低減、配線同士の短絡防止、および平坦化による画素電極の裂け等の低減といった効果が得られる。
図8の無機層間絶縁膜25、有機層間絶縁膜26およびコンタクトホール11a・68bは例えば、以下のようにして形成することができる。すなわち、トランジスタやデータ信号線を形成した後、SiH4ガスとNH3ガスとN2ガスとの混合ガスを用い、基板全面を覆うように、厚さ約3000ÅのSiNxからなる無機層間絶縁膜25(パッシベーション膜)をCVDにて形成する。その後、厚さ約3μmのポジ型感光性アクリル樹脂からなる有機層間絶縁膜26をスピンコートやダイコートにて形成する。続いて、フォトリソグラフィーを行って有機層間絶縁膜26の刳り貫き部分および各種のコンタクト用パターンを形成し、さらに、パターニングされた有機層間絶縁膜26をマスクとし、CF4ガスとO2ガスとの混合ガスを用いて、コンタクトホール11aの箇所では無機層間絶縁膜25をドライエッチングし、コンタクトホール68bの箇所では無機層間絶縁膜25とゲート絶縁膜22をドライエッチングする。具体的には、例えば、コンタクトホール11aの部分については有機絶縁膜をフォトリソグラフィー工程でハーフ露光とすることで現像完了時に有機層間絶縁膜が薄く残膜するようにしておく一方、コンタクトホール68bの部分については上記フォトリソグラフィー工程でフル露光することで現像完了時に有機層間絶縁膜が残らないようにしておく。ここで、CF4ガスとO2ガスとの混合ガスでドライエッチングを行えば、コンタクトホール11aの部分についてはまず(有機層間絶縁膜の)残膜が除去され、続いて無機層間絶縁膜25が除去され、コンタクトホール68bの部分については、まず有機層間絶縁膜下の無機層間絶縁膜25が除去され、続いてゲート絶縁膜22が除去されることになる。なお、有機層間絶縁膜26は、例えば、SOG(スピンオンガラス)材料からなる絶縁膜であってもよく、また、有機層間絶縁膜26に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ノボラック樹脂、およびシロキサン樹脂の少なくとも1つが含まれていてもよい。
図2の画素101を図9のように変形してもよい。図9の構成では、トランジスタ12aのドレイン電極9aを、コンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続し、画素電極17aと第1上層容量電極37aとをコンタクトホール68aを介して接続する。こうすれば、ドレイン電極9aと第1上層容量電極37aとを接続するドレイン引き出し配線を短縮でき、開口率を高めることができる。また、図9の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、並列する2つの結合容量(Cab1・Cab2)によって接続(容量結合)しているため、製造工程等でコンタクトホール68aが形成不良となった場合でも、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。また、第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bあるいはデータ信号線15xとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、図10に示すように、画素電極17aのうちコンタクトホール68a内の部分をレーザ等により除去(トリミング)して画素電極17aと第1上層容量電極37aとを電気的に切り離すことで、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。
図1の液晶パネルでは、1画素に設けられる2つの画素電極のうちトランジスタに近接する方を該トランジスタに接続しているが、これに限定されない。図11に示すように、1画素に設けられる2つの画素電極のうちトランジスタから遠い方を該トランジスタに接続してもよい。
図11の画素101の具体例を図12に示す。図12の液晶パネルでは、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、長方形形状の画素電極17aと長方形形状の画素電極17bとが列方向に並べられており、第1画素電極の外周をなす4辺のうち1辺と第2画素電極の外周をなす4辺のうち1辺とが隣接している。そして、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と画素電極17aと画素電極17bとに重なるように配されている。また、第1下層容量電極47aが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第2上層容量電極37bとに重なるように配され、第2下層容量電極47bが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17aと画素電極17bとの間隙において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なるとともに、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、同層に形成された第2上層容量電極37bに繋がる。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bは、コンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。
第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なり、第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aは、コンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図11参照)が形成される。
また、第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aがコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図11参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図11参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図11参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「暗」、画素電極17bを含む副画素は「明」となる。
図12の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、並列する2つの結合容量(Cab1・Cab2)によって接続(容量結合)しているため、例えば、図12のPで、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第2上層容量電極37bを、画素電極17bとの接続箇所および短絡箇所間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。また、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが短絡してしまった場合には、第1上層容量電極37aを、画素電極17aとの接続箇所および短絡箇所間でレーザ切断すればよい。
また、図12の液晶パネルでは、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きいため、各容量電極のアライメントがある程度ずれた場合でも、第1下層容量電極47aおよび第2上層容量電極37bの重なり面積と、第2下層容量電極47bおよび第1上層容量電極37aの重なり面積、すなわち結合容量(Cab1・Cab2)の総量が変化しにくいというメリットがある。なお、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
図1の液晶パネルでは、各画素においてトランジスタに近接する方の画素電極を該トランジスタに接続しているが、これに限定されない。図13に示すように、行方向に隣り合う2つの画素の一方ではトランジスタに近接する方の画素電極を該トランジスタに接続し、他方ではトランジスタから遠い方の画素電極を該トランジスタに接続してもよい。
図13の液晶パネルを備えた液晶表示装置においてデータ信号線15x・15yを図5のように駆動すると、フレームF1では、画素電極17a(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17b(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(マイナス極性)を含む副画素は「暗」、画素電極17B(マイナス極性)を含む副画素は「明」となり、全体としては、図14(a)のようになる。また、フレームF2では、画素電極17a(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17b(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(プラス極性)を含む副画素は「暗」、画素電極17B(プラス極性)を含む副画素は「明」となり、全体としては、図14(b)のようになる。
図13の液晶パネルによれば、明副画素が行方向に並んだり、暗副画素同士が行方向に並んだりすることがなくなるため、行方向のスジムラを低減することができる。
図13の画素101・103の具体例を図15に示す。同図に示されるように、画素101では、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、長方形形状の画素電極17aと長方形形状の画素電極17bとが列方向に並べられており、第1画素電極の外周をなす4辺のうち1辺と第2画素電極の外周をなす4辺のうち1辺とが隣接している。そして、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)に重なるように配されている。また、第1下層容量電極47aが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第2上層容量電極37bとに重なるように配され、第2下層容量電極47bが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17a・17bの間隙)と第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17aと画素電極17bとの間隙において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なるとともに、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、同層に形成された第1上層容量電極37aに繋がるとともに、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なり、第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図13参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bがコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aは、コンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図13参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図13参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図13参照)が形成される。
この構成によれば、画素101では、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
一方、画素103では、データ信号線15yおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12Aが配され、両信号線(15y・16x)で画される画素領域に、長方形形状の画素電極17Aと長方形形状の画素電極17Bとが列方向に並べられており、第1画素電極の外周をなす4辺のうち1辺と第2画素電極の外周をなす4辺のうち1辺とが隣接している。そして、第1・第2上層容量電極37A・37Bそれぞれが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17A・17Bの間隙)と重なるように配されている。また、第1下層容量電極47Aが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17A・17Bの間隙)と第2上層容量電極37Bとに重なるように配され、第2下層容量電極47Bが、この隣接する2辺の間隙(画素電極17A・17Bの間隙)と第1上層容量電極37Aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17A・17Bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17Aと画素電極17Bとの間隙において、第1上層容量電極37Aと第2上層容量電極37Bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47Aと第2下層容量電極47Bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37Aと第2下層容量電極47Bとが重なるとともに、第2上層容量電極37Bと第1下層容量電極47Aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17A・17Bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12Aのソース電極8Aおよびドレイン電極9Aが形成され、ソース電極8Aはデータ信号線15yに接続される。ドレイン電極9Aはドレイン引き出し配線27Aに接続され、ドレイン引き出し配線27Aは、同層に形成された第2上層容量電極37Bに繋がる。第2上層容量電極37Bに接続された第2上層容量電極延伸部29Bは、コンタクト電極79Bに接続され、コンタクト電極79Bはコンタクトホール69Bを介して画素電極17Bに接続される。
第2上層容量電極37Bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47Aと重なり、第1下層容量電極47Aに接続された第1下層容量電極延伸部29Aは、コンタクト電極79Aに接続され、コンタクト電極79Aはコンタクトホール69Aを介して画素電極17Aに接続される。これにより、第2上層容量電極37Bと第1下層容量電極47Aとの重なり部分に画素電極17A・17B間の結合容量CAB2(図13参照)が形成される。
また、第1上層容量電極37Aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47Bと重なるとともに、第1上層容量電極37Aに接続された第1上層容量電極延伸部28Aがコンタクト電極78Aに接続され、コンタクト電極78Aはコンタクトホール68Aを介して画素電極17Aに接続される。第2下層容量電極47Bに接続された第2下層容量電極延伸部28Bは、コンタクト電極78Bに接続され、コンタクト電極78Bはコンタクトホール68Bを介して画素電極17Bに接続される。これにより、第1上層容量電極37Aと第2下層容量電極47Bとの重なり部分に画素電極17A・17B間の結合容量CAB1(図13参照)が形成される。
また、画素電極17Aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量ChA(図13参照)が形成される。また、画素電極17Bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量ChB(図13参照)が形成される。
この構成によれば、画素103では、画素電極17Aを含む副画素は「暗」、画素電極17Bを含む副画素は「明」となる。
図2および図9の画素101を図16のように変形してもよい。図16の構成では、図9における第1下層容量電極47aが省略され、画素電極17aに重なる領域において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なっている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aがコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図1参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bはコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図1参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図1参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図1参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
図17は図16のX1−Y1矢視断面図である。同図に示すように、本液晶パネルは、アクティブマトリクス基板3と、これに対向するカラーフィルタ基板30と、両基板(3・30)間に配される液晶層40とを備える。
アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第2下層容量電極47bと、第2下層容量電極延伸部28bと、コンタクト電極78bとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第1上層容量電極37aと、第1上層容量電極延伸部28aと、コンタクト電極78aとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール68aでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極78aとが接続される。また、コンタクトホール68bでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極78bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1上層容量電極37aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2下層容量電極47bとが電気的に接続される。そして、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab1(図1参照)が形成される。なお、第1上層容量電極37aの上層には、無機層間絶縁膜25を介して画素電極17aが形成されている。
図18は図16のX2−Y2矢視断面図である。同図に示すように、アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第2上層容量電極37bと、第2上層容量電極延伸部29bと、コンタクト電極79bとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール69bでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極79bとが接続される。すなわち、画素電極17bと第2上層容量電極37bとが電気的に接続される。そして、第2上層容量電極37bと画素電極17aとが、無機層間絶縁膜25を介して重なっており、これによって、結合容量Cab2(図1参照)が形成される。
なお、図17および図18に示すように、カラーフィルタ基板30では、ガラス基板32上に着色層14が形成され、その上層に共通電極(com)28が形成され、さらにこれを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
図16の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、平面的に並列する2つの結合容量((Cab1)・(Cab2))によって接続(容量結合)しているため、例えば、図16のPで第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bあるいはデータ信号線15xとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第1上層容量電極37aを、コンタクトホール68aおよび短絡箇所の間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが短絡し上記レーザ切断を行った場合には、画素電極17bと第1上層容量電極37aとが導通し同電位となっており、第1上層容量電極37aと画素電極17aとが無機層間絶縁膜25を介して重なることで画素電極17aと画素電極17bの容量結合を維持できる。
図16の画素101を図19のように変形してもよい。図19の構成では、画素電極17bに重なる領域において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なっている。
この構成によれば、第1上層容量電極37aは、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なり、第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aはコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図1参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bがコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aは、コンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図1参照)が形成される。
図19の液晶パネルでは、図16の液晶パネルと同様、画素電極17aと画素電極17bとを、平面的に並列する2つの結合容量((Cab1)・(Cab2))によって接続(容量結合)しているため、例えば、図19のPで、第2上層容量電極37bと、第1下層容量電極47aあるいはデータ信号線15yとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第2上層容量電極37bを、コンタクトホール69bおよび短絡箇所の間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが短絡し上記レーザ切断を行った場合には、画素電極17aと第2上層容量電極37bとが導通し同電位となっており、第2上層容量電極37bと画素電極17bとが無機層間絶縁膜25を介して重なることで画素電極17aと画素電極17bの容量結合を維持できる。
以上のように、図16および図19の構成によれば、一方の上層容量電極が下層容量電極と重なり、他方の上層容量電極が画素電極と重なり、これら重なり部が平面的に並列に配されているため、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができる。
〔実施の形態2〕
図20は実施の形態2にかかる液晶パネルの一部を示す等価回路図である。図20に示すように、本液晶パネルは、列方向(図中上下方向)に延伸するデータ信号線(15x・15y)、行方向(図中左右方向)に延伸する走査信号線(16x・16y)、行および列方向に並べられた画素(101〜104)、保持容量配線(18p・18q)、および共通電極(対向電極)comを備え、各画素の構造は同一である。なお、画素101・102が含まれる画素列と、画素103・104が含まれる画素列とが隣接し、画素101・103が含まれる画素行と、画素102・104が含まれる画素行とが隣接している。
本液晶パネルでは、1つの画素に対応して1本のデータ信号線と1本の走査信号線とが設けられる。1つの画素に2つの画素電極が列方向に並べられて設けられ、画素101に設けられた2つの画素電極17a・17b、および画素102に設けられた2つの画素電極17c・17dが一列に配されるとともに、画素103に設けられた2つの画素電極17A・17B、および画素104に設けられた2つの画素電極17C・17Dが一列に配され、画素電極17aと17A、画素電極17bと17B、画素電極17cと17C、画素電極17dと17Dが、それぞれ行方向に隣接している。
画素101では、画素電極17a・17bが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量Cab1・Cab2、および、結合容量Cab2と積層方向に並列に配された結合容量Cab21を介して接続され、画素電極17aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12aを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17aと保持容量配線18pとの間に保持容量Chaが形成され、画素電極17bと保持容量配線18pとの間に保持容量Chbが形成され、画素電極17aおよび共通電極com間に液晶容量Claが形成され、画素電極17bおよび共通電極com間に液晶容量Clbが形成されている。
また、画素101と列方向に隣接する画素102では、画素電極17c・17dが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量Ccd1・Ccd2、および、結合容量Ccd2と積層方向に並列に配された結合容量Ccd21を介して接続され、画素電極17cが、走査信号線16yに接続されたトランジスタ12cを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17cと保持容量配線18qとの間に保持容量Chcが形成され、画素電極17dと保持容量配線18qとの間に保持容量Chdが形成され、画素電極17cおよび共通電極com間に液晶容量Clcが形成され、画素電極17dおよび共通電極com間に液晶容量Cldが形成されている。
また、画素101と行方向に隣接する画素103では、画素電極17A・17Bが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量CAB1・CAB2、および、結合容量CAB2と積層方向に並列に配された結合容量CAB21を介して接続され、画素電極17Aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12Aを介してデータ信号線15yに接続され、画素電極17Aと保持容量配線18pとの間に保持容量ChAが形成され、画素電極17Bと保持容量配線18pとの間に保持容量ChBが形成され、画素電極17Aおよび共通電極com間に液晶容量ClAが形成され、画素電極17Bおよび共通電極com間に液晶容量ClBが形成されている。
本液晶パネルを備えた液晶表示装置においてデータ信号線15x・15yを図5のように駆動すると、フレームF1では、画素電極17a(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17b(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(a)のようになる。また、フレームF2では、画素電極17a(マイナス)を含む副画素は「明」、画素電極17b(マイナス)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(b)のようになる。
図20の画素101の具体例を図21に示す。同図に示されるように、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、長方形形状の画素電極17aと長方形形状の画素電極17bとが列方向に並べられており、第1画素電極の外周をなす4辺のうち1辺と第2画素電極の外周をなす4辺のうち1辺とが隣接している。第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、画素電極17aに重なるように配されている。また、第1下層容量電極47aが、画素電極17aと第2上層容量電極37bとに重なるように配され、第2下層容量電極47bが、画素電極17aと第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17aに重なる領域において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なるとともに、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
ドレイン引き出し配線27aと同層に形成される第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aがコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図20参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、ゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bはコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aはコンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図20参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図20参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図20参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図20参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
図22は図21のX1−Y1矢視断面図である。同図に示すように、本液晶パネルは、アクティブマトリクス基板3と、これに対向するカラーフィルタ基板30と、両基板(3・30)間に配される液晶層40とを備える。
アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第2下層容量電極47bと、第2下層容量電極延伸部28bと、コンタクト電極78bとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第1上層容量電極37aと、第1上層容量電極延伸部28aと、コンタクト電極78aとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール68aでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極78aとが接続される。また、コンタクトホール68bでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極78bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1上層容量電極37aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2下層容量電極47bとが電気的に接続される。そして、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab1(図20参照)が形成される。なお、第1上層容量電極37aの上層には、無機層間絶縁膜25を介して画素電極17aが形成されている。
図23は図21のX2−Y2矢視断面図である。同図に示すように、アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第1下層容量電極47aと、第1下層容量電極延伸部29aと、コンタクト電極79aとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第2上層容量電極37bと、第2上層容量電極延伸部29bと、コンタクト電極79bとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール69aでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極79aとが接続される。また、コンタクトホール69bでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極79bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1下層容量電極47aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2上層容量電極37bとが電気的に接続される。そして、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが、無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab2(図20参照)が形成される。また、第2上層容量電極37bと画素電極17aとが、無機層間絶縁膜25を介して重なっており、これによって、結合容量Cab21(図20参照)が形成される。
なお、図22および図23に示すように、カラーフィルタ基板30では、ガラス基板32上に着色層14が形成され、その上層に共通電極(com)28が形成され、さらにこれを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
図21の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、平面的に並列する2つの結合容量((Cab1)・(Cab2+Cab21))によって接続(容量結合)しているため、例えば、図21のPで、第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bあるいはデータ信号線15xとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第1上層容量電極37aを、コンタクトホール68aおよび短絡箇所の間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが短絡し上記レーザ切断を行った場合には、画素電極17bと第1上層容量電極37aとが導通し同電位となっており、第1上層容量電極37aと画素電極17aとが無機層間絶縁膜25を介して重なることで画素電極17aと画素電極17bの容量結合を維持できる。さらに、製造工程等でコンタクトホール68aが形成不良となった場合でも、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第2上層容量電極37bと、第1下層容量電極47aあるいは画素電極17aとが短絡した場合には、第2上層容量電極37bを、コンタクトホール69bおよび短絡箇所の間でレーザ切断すればよい。
上記修正工程を行う場合には、例えば、アクティブマトリクス基板の裏面(ガラス基板側)から、第1上層容量電極延伸部28a(コンタクトホール68a以降の部分)にレーザを照射してこれを切断する。なお、第1上層容量電極37aとデータ信号線15xあるいは画素電極17bとが短絡してしまった場合に、画素電極17aのうちコンタクトホール68a内の部分をレーザ等により除去(トリミング)して画素電極17aと第1上層容量電極37aとを電気的に切り離すことによっても、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。
以上から、本実施の形態によれば、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができる。
また、図21の液晶パネルでは、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きいため、各容量電極のアライメントがある程度ずれた場合でも、第1下層容量電極47aおよび第2上層容量電極37bの重なり面積と、第2下層容量電極47bおよび第1上層容量電極37aの重なり面積、すなわち結合容量((Cab1)・(Cab2+Cab21))の総量が変化しにくいというメリットがある。なお、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
図21の画素101を図25のように変形してもよい。なお、図24は、図25の液晶パネルに対応する等価回路図である。図24に示すように、例えば画素101では、画素電極17a・17bが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量Cab1・Cab2、および、結合容量Cab1と積層方向に並列に配された結合容量Cab11を介して接続され、画素電極17aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12aを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17aと保持容量配線18pとの間に保持容量Chaが形成され、画素電極17bと保持容量配線18pとの間に保持容量Chbが形成され、画素電極17aおよび共通電極com間に液晶容量Claが形成され、画素電極17bおよび共通電極com間に液晶容量Clbが形成されている。
より詳細には、図25に示すように、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、画素電極17bに重なるように配されている。第1下層容量電極47aは、画素電極17bと第2上層容量電極37bとに重なるように配され、第2下層容量電極47bは、画素電極17bと第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、画素電極17bに重なる領域において、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが重なるとともに、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aはコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図24参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図24参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、ゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bがコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aはコンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図24参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図24参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図24参照)が形成される。
図26は図25のX1−Y1矢視断面図である。同図に示すように、本液晶パネルは、アクティブマトリクス基板3と、これに対向するカラーフィルタ基板30と、両基板(3・30)間に配される液晶層40とを備える。
アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第2下層容量電極47bと、第2下層容量電極延伸部28bと、コンタクト電極78bとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第1上層容量電極37aと、第1上層容量電極延伸部28aと、コンタクト電極78aとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール68aでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極78aとが接続される。また、コンタクトホール68bでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極78bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1上層容量電極37aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2下層容量電極47bとが電気的に接続される。そして、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab1(図24参照)が形成される。また、第1上層容量電極37aと画素電極17bとが、無機層間絶縁膜25を介して重なっており、これによって、結合容量Cab11(図24参照)が形成される。
図27は図25のX2−Y2矢視断面図である。同図に示すように、アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第1下層容量電極47aと、第1下層容量電極延伸部29aと、コンタクト電極79aとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第2上層容量電極37bと、第2上層容量電極延伸部29bと、コンタクト電極79bとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール69aでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極79aとが接続される。また、コンタクトホール69bでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極79bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1下層容量電極47aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2上層容量電極37bとが電気的に接続される。そして、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが、無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab2(図24参照)が形成される。なお、第2上層容量電極37bの上層には、無機層間絶縁膜25を介して画素電極17bが形成されている。
なお、図26および図27に示すように、カラーフィルタ基板30では、ガラス基板32上に着色層14が形成され、その上層に共通電極(com)28が形成され、さらにこれを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
図25の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、平面的に並列する2つの結合容量((Cab1+Cab11)・(Cab2))によって接続(容量結合)しているため、例えば、図25のPで、第2上層容量電極37bと、第1下層容量電極47aあるいはデータ信号線15yとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第2上層容量電極37bを、コンタクトホール69bおよび短絡箇所の間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが短絡し上記レーザ切断を行った場合には、画素電極17aと第2上層容量電極37bとが導通し同電位となっており、第2上層容量電極37bと画素電極17bとが無機層間絶縁膜25を介して重なることで画素電極17aと画素電極17bの容量結合を維持できる。
図21および図25の画素101を図28のように変形してもよい。図28の構成では、図21における第1下層容量電極47aが省略され、それぞれの一部が切り欠かれた長方形形状の画素電極17a・17bが、互いにかみ合うように列方向に並べられている。第1上層容量電極37aは、画素電極17bに重なるように配され、第2上層容量電極37bは、画素電極17aに重なるように、行方向に第1上層容量電極37aと並んで配されている。また、第2下層容量電極47bは、画素電極17bと第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。すなわち、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第2下層容量電極47bと第1上層容量電極37aと画素電極17bとがこの順に積層方向に重なるとともに、第2上層容量電極37bと画素電極17aとが積層方向に重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する両辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aはコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図24参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図24参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bはコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図24参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図24参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図24参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
図28の画素101を図29のように変形してもよい。図29の構成では、画素電極17bに重なる第2下層容量電極47bが省略され、第1下層容量電極47aが画素電極17aに重なっている。すなわち、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとが積層方向に重なるとともに、第1下層容量電極47aと第2上層容量電極37bと画素電極17aとがこの順に積層方向に重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。
より詳細には、第1上層容量電極37aは、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なり、第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aはコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図24参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bがコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aは、コンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図24参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図示せず)が形成される。
これら図28および図29の構成によっても、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができる。
〔実施の形態3〕
図30は実施の形態3にかかる液晶パネルの一部を示す等価回路図である。図30に示すように、本液晶パネルは、列方向(図中上下方向)に延伸するデータ信号線(15x・15y)、行方向(図中左右方向)に延伸する走査信号線(16x・16y)、行および列方向に並べられた画素(101〜104)、保持容量配線(18p・18q)、および共通電極(対向電極)comを備え、各画素の構造は同一である。なお、画素101・102が含まれる画素列と、画素103・104が含まれる画素列とが隣接し、画素101・103が含まれる画素行と、画素102・104が含まれる画素行とが隣接している。
本液晶パネルでは、1つの画素に対応して1本のデータ信号線と1本の走査信号線とが設けられる。1つの画素に2つの画素電極が列方向に並べられて設けられ、画素101に設けられた2つの画素電極17a・17b、および画素102に設けられた2つの画素電極17c・17dが一列に配されるともに、画素103に設けられた2つの画素電極17A・17B、および画素104に設けられた2つの画素電極17C・17Dが一列に配され、画素電極17aと17A、画素電極17bと17B、画素電極17cと17C、画素電極17dと17Dが、それぞれ行方向に隣接している。
画素101では、画素電極17a・17bが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量Cab1・Cab2、該結合容量Cab1と積層方向に並列に配された結合容量Cab11、および、該結合容量Cab2と積層方向に並列に配された結合容量Cab21を介して接続され、画素電極17aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12aを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17aと保持容量配線18pとの間に保持容量Chaが形成され、画素電極17bと保持容量配線18pとの間に保持容量Chbが形成され、画素電極17aおよび共通電極com間に液晶容量Claが形成され、画素電極17bおよび共通電極com間に液晶容量Clbが形成されている。
また、画素101と列方向に隣接する画素102では、画素電極17c・17dが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量Ccd1・Ccd2、該結合容量Ccd1と積層方向に並列に配された結合容量Ccd11、該結合容量Ccd2と積層方向に並列に配された結合容量Ccd21を介して接続され、画素電極17cが、走査信号線16yに接続されたトランジスタ12cを介してデータ信号線15xに接続され、画素電極17cと保持容量配線18qとの間に保持容量Chcが形成され、画素電極17dと保持容量配線18qとの間に保持容量Chdが形成され、画素電極17cおよび共通電極com間に液晶容量Clcが形成され、画素電極17dおよび共通電極com間に液晶容量Cldが形成されている。
また、画素101と行方向に隣接する画素103では、画素電極17A・17Bが、平面的に視て、行方向に並列に配された結合容量CAB1・CAB2、該結合容量CAB1と積層方向に並列に配された結合容量CAB11、および、該結合容量CAB2と積層方向に並列に配された結合容量CAB21を介して接続され、画素電極17Aが、走査信号線16xに接続されたトランジスタ12Aを介してデータ信号線15yに接続され、画素電極17Aと保持容量配線18pとの間に保持容量ChAが形成され、画素電極17Bと保持容量配線18pとの間に保持容量ChBが形成され、画素電極17Aおよび共通電極com間に液晶容量ClAが形成され、画素電極17Bおよび共通電極com間に液晶容量ClBが形成されている。
本液晶パネルを備えた液晶表示装置においてデータ信号線15x・15yを図5のように駆動すると、フレームF1では、画素電極17a(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17b(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(マイナス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(マイナス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(a)のようになる。また、フレームF2では、画素電極17a(マイナス)を含む副画素は「明」、画素電極17b(マイナス)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17c(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17d(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、画素電極17A(プラス極性)を含む副画素は「明」、画素電極17B(プラス極性)を含む副画素は「暗」となり、全体としては、図6(b)のようになる。
図30の画素101の具体例を図31に示す。同図に示されるように、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、それぞれの一部が切り欠かれた長方形形状の画素電極17a・17bが、互いにかみ合うように列方向に並べられている。第1上層容量電極37aが、画素電極17bに重なるように配され、第2上層容量電極37bが、画素電極17aに重なるように配されている。また、第1下層容量電極47aが、画素電極17aと第2上層容量電極37bとに重なるように配され、第2下層容量電極47bが、画素電極17bと第1上層容量電極37aとに重なるように配されている。保持容量配線18pは、該保持容量配線18pから枝分かれした保持容量配線延伸部を備え、平面的に視て、画素電極17a・17bのエッジの一部と重なるように延伸して設けられている。
より詳細には、第1上層容量電極37aと第2上層容量電極37bとが行方向に並んで配され、第1下層容量電極47aと第2下層容量電極47bとが行方向に並んで配され、第2下層容量電極47bと第1上層容量電極37aと画素電極17bとがこの順に積層方向に重なるとともに、第1下層容量電極47aと第2上層容量電極37bと画素電極17aとがこの順に積層方向に重なり、これら重なり部分が、行方向に並んで配されている。保持容量配線18pの保持容量配線延伸部は、画素領域を囲むように設けられ、画素電極17a・17bの間隙を形成する各辺を除いたそれぞれの3辺と重なっている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aはコンタクト電極78aに接続され、コンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続された第2下層容量電極延伸部28bは、コンタクト電極78bに接続され、コンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図30参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図30参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、ゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bはコンタクト電極79bに接続され、コンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続された第1下層容量電極延伸部29aはコンタクト電極79aに接続され、コンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図30参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図30参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図30参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図30参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
図32は図31のX1−Y1矢視断面図である。同図に示すように、本液晶パネルは、アクティブマトリクス基板3と、これに対向するカラーフィルタ基板30と、両基板(3・30)間に配される液晶層40とを備える。
アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第2下層容量電極47bと、第2下層容量電極延伸部28bと、コンタクト電極78bとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第1上層容量電極37aと、第1上層容量電極延伸部28aと、コンタクト電極78aとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール68aでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極78aとが接続される。また、コンタクトホール68bでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極78bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1上層容量電極37aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2下層容量電極47bとが電気的に接続される。そして、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとが無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab1(図30参照)が形成される。また、第1上層容量電極37aと画素電極17bとが、無機層間絶縁膜25を介して重なっており、これによって、結合容量Cab11(図30参照)が形成される。
図33は図31のX2−Y2矢視断面図である。同図に示すように、アクティブマトリクス基板3では、ガラス基板31上に、第1下層容量電極47aと、第1下層容量電極延伸部29aと、コンタクト電極79aとが形成され、これらを覆うように無機ゲート絶縁膜22が形成されている。なお、図示しないが、走査信号線も基板上に形成される。無機ゲート絶縁膜22の上層には、半導体層(i層およびn+層;図示せず)と、n+層に接するソース電極およびドレイン電極(ともに図示せず)と、第2上層容量電極37bと、第2上層容量電極延伸部29bと、コンタクト電極79bとが形成され、これらを覆うように無機層間絶縁膜25が形成されている。無機層間絶縁膜25上には画素電極17a・17bが形成され、さらに、これら(画素電極17a・17b)を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、コンタクトホール69aでは、無機層間絶縁膜25および無機ゲート絶縁膜22が刳り貫かれており、これによって、画素電極17aとコンタクト電極79aとが接続される。また、コンタクトホール69bでは、無機層間絶縁膜25が刳り貫かれており、これによって、画素電極17bとコンタクト電極79bとが接続される。すなわち、画素電極17aと第1下層容量電極47aとが電気的に接続され、画素電極17bと第2上層容量電極37bとが電気的に接続される。そして、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとが、無機ゲート絶縁膜22を介して重なっており、これによって、結合容量Cab2(図30参照)が形成される。また、第2上層容量電極37bと画素電極17aとが、無機層間絶縁膜25を介して重なっており、これによって、結合容量Cab21(図30参照)が形成される。
なお、図32および図33に示すように、カラーフィルタ基板30では、ガラス基板32上に着色層14が形成され、その上層に共通電極(com)28が形成され、さらにこれを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
図31の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、平面的に並列する2つの結合容量((Cab1+Cab11)・(Cab2+Cab21))によって接続(容量結合)しているため、例えば、図31のPで第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bあるいは画素電極17bとが(製造工程等において)短絡してしまった場合には、第1上層容量電極37aを、コンタクトホール68aおよび短絡箇所の間でレーザ切断する修正工程を行うことにより、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。さらに、製造工程等でコンタクトホール68aが形成不良となった場合でも、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。なお、第2上層容量電極37bと、第1下層容量電極47aあるいは画素電極17aとが短絡した場合には、第2上層容量電極37bを、コンタクトホール69bおよび短絡箇所の間でレーザ切断すればよい。
上記修正工程を行う場合には、例えば、アクティブマトリクス基板の裏面(ガラス基板側)から、第1上層容量電極延伸部28a(コンタクトホール68a以降の部分)にレーザを照射してこれを切断する。なお、第1上層容量電極37aと、第2下層容量電極47bあるいは画素電極17bとが短絡してしまった場合に、画素電極17aのうちコンタクトホール68a内の部分をレーザ等により除去(トリミング)して画素電極17aと第1上層容量電極37aとを電気的に切り離すことによっても、画素電極17a・17bの容量結合を維持することができる。
以上から、本実施の形態によれば、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができる。また、結合容量を形成する重なり部は、平面的な並列配置に加えて、積層方向にも並列に配されているため、図2の液晶パネルと比較して結合容量値を大きくすることができる。そのため、例えば、容量電極の面積を小さくしても所望の結合容量値を得ることができるため、容量結合を維持しつつ、開口率の向上を図ることも可能となる。
また、図31の液晶パネルでは、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きいため、各容量電極のアライメントがある程度ずれた場合でも、第1下層容量電極47aおよび第2上層容量電極37bの重なり面積と、第2下層容量電極47bおよび第1上層容量電極37aの重なり面積、すなわち結合容量((Cab1+Cab11)・(Cab2+Cab21))の総量が変化しにくいというメリットがある。なお、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
〔実施の形態4〕
図34は実施の形態4にかかる液晶パネルの一部を示す等価回路図である。図34に示すように、本液晶パネルでは、列方向(図中上下方向)に延伸するデータ信号線(15x・15y)、行方向(図中左右方向)に延伸する走査信号線(16x・16y)、行および列方向に並べられた画素(101〜104)、保持容量配線(18p・18q)、および共通電極(対向電極)comを備え、各画素の構造は同一である。なお、画素101・102が含まれる画素列と、画素103・104が含まれる画素列とが隣接し、画素101・103が含まれる画素行と、画素102・104が含まれる画素行とが隣接している。
本液晶パネルでは、1つの画素に対応して1本のデータ信号線と1本の走査信号線とが設けられる。また、1画素に、2つの画素電極が、その一方が他方を取り囲むように設けられ、画素101に、画素電極17bとこれを取り囲む画素電極17aとが設けられ、画素102に、画素電極17dとこれを取り囲む画素電極17cとが設けられ、画素103に、画素電極17Bとこれを取り囲む画素電極17Aとが設けられ、画素104に、画素電極17Dとこれを取り囲む画素電極17Cとが設けられている。
図34の画素101の具体例を図35に示す。同図に示されるように、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、行方向に視てV字形状をなす画素電極17bとこれを取り囲む画素電極17aとが配され、保持容量配線18pが画素中央を横切って行方向に延伸している。具体的には、画素電極17bは、保持容量配線18p上にあって行方向に対して略90°をなす第1辺と、第1辺の一端から行方向に対して略45°をなして延伸する第2辺と、第1辺の他端から行方向に対して略315°をなして延伸する第3辺と、保持容量配線18p上に一端を有し、第2辺に平行でかつこれよりも短い4辺と、第4辺の一端に接続され、第3辺に平行でかつこれよりも短い5辺と、第2および第4辺とを繋ぐ第6辺と、第3および第5辺を繋ぐ第7辺とを備えており、画素電極17aの内周は、上記第1〜第7辺に対向する7つの辺からなる。
なお、画素電極17bの第1辺とこれに対向する画素電極17aの内周の一辺との間隙が第1間隙K1となっており、画素電極17bの第2辺とこれに対向する画素電極17aの内周の一辺との間隙が第2間隙K2となっており、画素電極17bの第3辺とこれに対向する画素電極17aの内周の一辺との間隙が第3間隙K3となっており、画素電極17bの第4辺とこれに対向する画素電極17aの内周の一辺との間隙が第4間隙K4となっており、画素電極17bの第5辺とこれに対向する画素電極17aの内周の一辺との間隙が第5間隙K5となっている。そして、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第3間隙K3と交差するように、保持容量配線18pの行方向に対して略225°をなして延伸し、画素電極17aと画素電極17bとに重なるように配されている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続されたコンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続されたコンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図34参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図34参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、ゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続されたコンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続されたコンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図34参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図34参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図34参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図34参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
図35の液晶パネルでは、画素電極17aと画素電極17bとを、平面方向および積層方向に並列する結合容量((Cab1+Cab11)・(Cab2+Cab21))によって接続(容量結合)しているため、実施の形態3の構成と同様、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができるとともに、結合容量値を大きくすることができる。そのため、例えば、容量電極の面積を小さくしても所望の結合容量値を得ることができるため、容量結合を維持しつつ、開口率の向上を図ることも可能となる。
また、図35の液晶パネルでは、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きい。さらに、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重畳部(第1重畳部)、および、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重畳部(第2重畳部)が、画素電極17a・17bの間隙(第3間隙K3)を跨いで構成されている。これにより、各容量電極のアライメントがずれた場合でも、第1上層容量電極37aおよび第2下層容量電極47bの重なり部による結合容量(Cab1)と、第2上層容量電極37bおよび第1下層容量電極47aの重なり部による結合容量(Cab2)と、第1・第2上層容量電極37a・37bおよび画素電極17a・17bの重なり部による結合容量(Cab11、Cab21)とが、互いに補償し合うこととなり、結合容量の総量(Cab1+Cab11+Cab2+Cab21)が変化しにくいというメリットがある。
具体例について図47を用いて以下に説明する。図47は、ゲート層とソース・ドレイン層とのアライメントが、保持容量配線18pの行方向に対して略225°方向(図中の矢印方向)にずれた状態を示している。図35のアライメントずれが生じていない状態と比較すると、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分の面積が減少するため、結合容量Cab1は、Cab1−αとなり、その分、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分の面積が増加するため、結合容量Cab2は、Cab2+αとなる。また、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分の面積が減少するため、結合容量Cab11は、Cab11−βとなり、その分、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分の面積が増加するため、結合容量Cab2は、Cab2+βとなる。このように、アライメントずれが生じても、これら4つの結合容量により、その変動分を互いに補償し合うため、結合容量全体としての容量値(総量)の変動を抑えることができる。なお、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
また、図35の液晶パネルでは、電気的にフローティングとなる画素電極17bを画素電極17aが取り囲んでいるため、この画素電極17aがシールド電極として機能し、画素電極17bへの電荷の飛び込み等を抑制することができる。これにより、画素電極17bを含む副画素(暗副画素)の焼き付きを抑制することができる。
なお、図35では配向規制用構造物の記載を省略しているが、例えばMVA(マルチドメインバーティカルアライメント)方式の液晶パネルでは、例えば図36に示すように、画素電極17a・17bの間隙K2〜K5が配向規制用構造物として機能し、カラーフィルタ基板の画素電極17bに対応する部分に、間隙K2・K4に平行なリブL3と、間隙K3・K5に平行なリブL4とが設けられ、カラーフィルタ基板の画素電極17aに対応する部分に、間隙K2・K4に平行なリブL1・L5と、間隙K3・K5に平行なリブL2・L6とが設けられる。なお、上記のような配向規制用のリブを設ける代わりに、カラーフィルタ基板の共通電極に配向規制用のスリットを設けてもよい。
図34では1つの画素に設けられた2つの画素電極の一方が他方を取り囲んでおり、この取り囲んでいる方の画素電極をトランジスタに接続しているがこれに限定されない。図37のように、1つの画素に設けられた2つの画素電極の一方が他方を取り囲んでおり、この取り囲まれている方の画素電極をトランジスタに接続することもできる。
図37の画素101の具体例を図38に示す。同図に示すように、画素電極17a・17bおよび保持容量配線18pの形状および配置は図35と同じであり、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第3間隙K3と交差するように行方向に対して略315°をなして延伸し、画素電極17aと画素電極17bとに重なるように配されている。
そして、走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77bに接続され、コンタクト電極77bはコンタクトホール11bを介して画素電極17bに接続される。
第2上層容量電極37bはゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続されたコンタクト電極79bはコンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aに接続されたコンタクト電極79aはコンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図37参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図37参照)が形成される。
また、第1上層容量電極37aは、ゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続されたコンタクト電極78aはコンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bに接続されたコンタクト電極78bはコンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図37参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図37参照)が形成される。
また、画素電極17aと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Cha(図37参照)が形成される。また、画素電極17bと保持容量配線18pとが、層間絶縁膜およびゲート絶縁膜を介して重なっており、両者の重なり部分に保持容量Chb(図37参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17aを含む副画素は「暗」、画素電極17bを含む副画素は「明」となる。
図38の液晶パネルでは、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができるとともに、結合容量値を大きくすることができる。そのため、例えば、容量電極の面積を小さくしても所望の結合容量値を得ることができるため、容量結合を維持しつつ、開口率の向上を図ることも可能となる。加えて、暗副画素に対応する画素電極17aが、明副画素に対応する画素電極17bを取り囲んでいる構成であるため、空間周波数の高い映像を鮮明に表示することができるという効果も得られる。
〔実施の形態5〕
図39は実施の形態5にかかる液晶パネルの一部を示す等価回路図である。図39に示すように、本液晶パネルでは、列方向(図中上下方向)に延伸するデータ信号線(15x・15y)、行方向(図中左右方向)に延伸する走査信号線(16x・16y)、行および列方向に並べられた画素(101〜104)、保持容量配線(18p・18q)、および共通電極(対向電極)comを備え、各画素の構造は同一である。なお、画素101・102が含まれる画素列と、画素103・104が含まれる画素列とが隣接し、画素101・103が含まれる画素行と、画素102・104が含まれる画素行とが隣接している。
本液晶パネルでは、1つの画素に対応して1本のデータ信号線と1本の走査信号線とが設けられる。また、1画素に、3つの画素電極が設けられており、画素101には、画素電極17a・17b・17a′が設けられ、画素102には、画素電極17c・17d・17c′が設けられ、画素103には、画素電極17A・17B・17A′が設けられ、画素104には、画素電極17C・17D・17C′が設けられている。
図39の画素101の具体例を図40に示す。同図に示されるように、データ信号線15xおよび走査信号線16xの交差部近傍にトランジスタ12aが配され、両信号線(15x・16x)で画される画素領域に、台形形状をなす画素電極17aと、保持容量配線18pの行方向に対して略315°の位置に、画素電極17aと対向するように配される台形形状をなす画素電極17a′と、これら画素電極17a・17a′間の領域において、画素電極17a・17a′の形状に対応するように配される画素電極17bとを有する。また、保持容量配線18pが画素電極17a・17bを横切って行方向に延伸している。
このような構成により、画素電極17a・17b・17a′は、それぞれ、画素電極17aの一部が走査信号線16xに近接し、画素電極17a′の一部が、走査信号線16yに近接し、画素電極17bの一方の端部が走査信号線16xに近接するとともに、他方の端部が走査信号線16yに近接するように配されている。換言すると、画素電極17a・17a′それぞれの少なくとも一部が、走査信号線16x・16yのそれぞれに近接して配されるとともに、画素電極17bは、走査信号線16x・16y同士を繋ぐように、列方向に延びて配されている。
走査信号線16x上には、トランジスタ12aのソース電極8aおよびドレイン電極9aが形成され、ソース電極8aはデータ信号線15xに接続される。ドレイン電極9aはドレイン引き出し配線27aに接続され、ドレイン引き出し配線27aは、コンタクト電極77aに接続され、コンタクト電極77aはコンタクトホール11aを介して画素電極17aに接続される。
第1上層容量電極37aはゲート絶縁膜を介して第2下層容量電極47bと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17bと重なっている。第1上層容量電極37aに接続された第1上層容量電極延伸部28aは、コンタクトホール68aを介して画素電極17aに接続される。第2下層容量電極47bは、コンタクトホール68bを介して画素電極17bに接続される。これにより、第1上層容量電極37aと第2下層容量電極47bとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab1(図39参照)が形成され、第1上層容量電極37aと画素電極17bとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab11(図39参照)が形成される。
また、第2上層容量電極37bは、ゲート絶縁膜を介して第1下層容量電極47aと重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17aと重なっている。第2上層容量電極37bに接続された第2上層容量電極延伸部29bは、コンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第1下層容量電極47aは、コンタクトホール69aを介して画素電極17aに接続される。これにより、第2上層容量電極37bと第1下層容量電極47aとの重なり部分に画素電極17a・17b間の結合容量Cab2(図39参照)が形成され、第2上層容量電極37bと画素電極17aとの重なり部分に、画素電極17a・17b間の結合容量Cab21(図39参照)が形成される。
また、第1・第2上層容量電極37a・37bと同層に形成された保持容量電極38aが、コンタクトホール70aを介して画素電極17aに接続されることによって、保持容量Cha(図39参照)が形成され、第1・第2上層容量電極37a・37bと同層に形成された保持容量電極38bが、コンタクトホール70bを介して画素電極17bに接続されることによって、保持容量Chb(図39参照)が形成される。なお、他の画素の構成(各部材の形状および配置並びに接続関係)は画素101のそれと同じである。
この構成によれば、画素電極17a・17a′を含む副画素は「明」、画素電極17bを含む副画素は「暗」となる。
なお、図40に示すように、画素電極17a′・17b間にも結合容量が形成されるように構成してもよい。具体的には、第3上層容量電極37b′が、ゲート絶縁膜を介して第3下層容量電極47a′と重なるとともに、層間絶縁膜を介して画素電極17a′と重なっている。第3上層容量電極37b′に接続された第2上層容量電極延伸部29bが、コンタクトホール69bを介して画素電極17bに接続される。第3下層容量電極47a′は、コンタクトホール69a′を介して画素電極17a′に接続される。これにより、第3上層容量電極37b′と第3下層容量電極47a′との重なり部分に画素電極17a′・17b間の結合容量が形成され、第3上層容量電極37b′と画素電極17a′との重なり部分に、画素電極17a′・17b間の結合容量が形成される。
これにより、液晶パネルやこれに用いられるアクティブマトリクス基板の製造歩留まりを高めることができるとともに、結合容量値を大きくすることができる。
また、図40の液晶パネルでは、第1・第2上層容量電極37a・37bそれぞれが、第1・第2下層容量電極47a・47bよりも面積が大きいため、各容量電極のアライメントがある程度ずれた場合でも、第1上層容量電極37aおよび第2下層容量電極47bの重なり面積と、第2上層容量電極37bおよび第1下層容量電極47aの重なり面積、すなわち結合容量((Cab1+Cab11)・(Cab2+Cab21))の総量が変化しにくいというメリットがある。なお、第1・第2下層容量電極47a・47bそれぞれが、第1・第2上層容量電極37a・37bよりも面積が大きい構成でもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる。
ここで、実施の形態1の図2に示した液晶パネルをMVA構造とした場合を構成を図41に示す。同図に示すように、画素電極17aに配向規制用のスリットS1〜S4が設けられ、カラーフィルタ基板の画素電極17aに対応する部分に配向規制用のリブL1・L2が設けられ、画素電極17bに配向規制用のスリットS5〜S8が設けられ、カラーフィルタ基板の画素電極17bに対応する部分に配向規制用のリブL3・L4が設けられる。なお、上記のような配向規制用のリブを設ける代わりに、カラーフィルタ基板の共通電極に配向規制用のスリットを設けてもよい。
最後に、本発明の液晶表示ユニットおよび液晶表示装置の構成例について説明する。上記各実施の形態では、以下のようにして、本液晶表示ユニットおよび液晶表示装置を構成する。すなわち、本液晶パネルの両面に、2枚の偏光板A・Bを、偏光板Aの偏光軸と偏光板Bの偏光軸とが互いに直交するように貼り付ける。なお、偏光板には必要に応じて、光学補償シート等を積層してもよい。次に、図42(a)に示すように、ドライバ(ゲートドライバ202、ソースドライバ201)を接続する。ここでは、一例として、ドライバをTCP(Tape Career Package)方式による接続について説明する。まず、液晶パネルの端子部にACF(Anisotropic Conductive Film)を仮圧着する。ついで、ドライバが乗せられたTCPをキャリアテープから打ち抜き、パネル端子電極に位置合わせし、加熱、本圧着を行う。その後、ドライバTCP同士を連結するための回路基板209(PWB:Printed Wiring Board)とTCPの入力端子とをACFで接続する。これにより、液晶表示ユニット200が完成する。その後、図42(b)に示すように、液晶表示ユニットの各ドライバ(201・202)に、回路基板203を介して表示制御回路209を接続し、照明装置(バックライトユニット)204と一体化することで、液晶表示装置210となる。
なお、本願でいう「電位の極性」とは、基準となる電位以上(プラス)あるいは基準となる電位以下(マイナス)を意味する。ここで、基準となる電位は、共通電極(対向電極)の電位であるVcom(コモン電位)であってもその他任意の電位であってもよい。
図43は、本液晶表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示されるように、本液晶表示装置は、表示部(液晶パネル)と、ソースドライバ(SD)と、ゲートドライバ(GD)と、表示制御回路とを備えている。ソースドライバはデータ信号線を駆動し、ゲートドライバは走査信号線を駆動し、表示制御回路は、ソースドライバおよびゲートドライバを制御する。
表示制御回路は、外部の信号源(例えばチューナー)から、表示すべき画像を表すデジタルビデオ信号Dvと、当該デジタルビデオ信号Dvに対応する水平同期信号HSYおよび垂直同期信号VSYと、表示動作を制御するための制御信号Dcとを受け取る。また、表示制御回路は、受け取ったこれらの信号Dv,HSY,VSY,Dcに基づき、そのデジタルビデオ信号Dvの表す画像を表示部に表示させるための信号として、データスタートパルス信号SSPと、データクロック信号SCKと、チャージシェア信号shと、表示すべき画像を表すデジタル画像信号DA(ビデオ信号Dvに対応する信号)と、ゲートスタートパルス信号GSPと、ゲートクロック信号GCKと、ゲートドライバ出力制御信号(走査信号出力制御信号)GOEとを生成し、これらを出力する。
より詳しくは、ビデオ信号Dvを内部メモリで必要に応じてタイミング調整等を行った後に、デジタル画像信号DAとして表示制御回路から出力し、そのデジタル画像信号DAの表す画像の各画素に対応するパルスからなる信号としてデータクロック信号SCKを生成し、水平同期信号HSYに基づき1水平走査期間毎に所定期間だけハイレベル(Hレベル)となる信号としてデータスタートパルス信号SSPを生成し、垂直同期信号VSYに基づき1フレーム期間(1垂直走査期間)毎に所定期間だけHレベルとなる信号としてゲートスタートパルス信号GSPを生成し、水平同期信号HSYに基づきゲートクロック信号GCKを生成し、水平同期信号HSYおよび制御信号Dcに基づきチャージシェア信号sh、ならびにゲートドライバ出力制御信号GOEを生成する。
上記のようにして表示制御回路において生成された信号のうち、デジタル画像信号DA、チャージシェア信号sh、信号電位(データ信号電位)の極性を制御する信号POL、データスタートパルス信号SSP、およびデータクロック信号SCKは、ソースドライバに入力され、ゲートスタートパルス信号GSPとゲートクロック信号GCKとゲートドライバ出力制御信号GOEとは、ゲートドライバに入力される。
ソースドライバは、デジタル画像信号DA、データクロック信号SCK、チャージシェア信号sh、データスタートパルス信号SSP、および極性反転信号POLに基づき、デジタル画像信号DAの表す画像の各走査信号線における画素値に相当するアナログ電位(信号電位)を1水平走査期間毎に順次生成し、これらのデータ信号をデータ信号線(例えば、15x・15X)に出力する。
ゲートドライバは、ゲートスタートパルス信号GSPおよびゲートクロック信号GCKと、ゲートドライバ出力制御信号GOEとに基づき、ゲートオンパルス信号を生成し、これらを走査信号線に出力し、これによって走査信号線を選択的に駆動する。
上記のようにソースドライバおよびゲートドライバにより表示部(液晶パネル)のデータ信号線および走査信号線が駆動されることで、選択された走査信号線に接続されたトランジスタ(TFT)を介して、データ信号線から画素電極に信号電位が書き込まれる。これにより各副画素の液晶層に電圧が印加され、これによってバックライトからの光の透過量が制御され、デジタルビデオ信号Dvの示す画像が各副画素に表示される。
次に、本液晶表示装置をテレビジョン受信機に適用するときの一構成例について説明する。図44は、テレビジョン受信機用の液晶表示装置800の構成を示すブロック図である。液晶表示装置800は、液晶表示ユニット84と、Y/C分離回路80と、ビデオクロマ回路81と、A/Dコンバータ82と、液晶コントローラ83と、バックライト駆動回路85と、バックライト86と、マイコン(マイクロコンピュータ)87と、階調回路88とを備えている。なお、液晶表示ユニット84は、液晶パネルと、これを駆動するためのソースドライバおよびゲートドライバとで構成される。
上記構成の液晶表示装置800では、まず、テレビジョン信号としての複合カラー映像信号Scvが外部からY/C分離回路80に入力され、そこで輝度信号と色信号に分離される。これらの輝度信号と色信号は、ビデオクロマ回路81にて光の3原色に対応するアナログRGB信号に変換され、さらに、このアナログRGB信号はA/Dコンバータ82により、デジタルRGB信号に変換される。このデジタルRGB信号は液晶コントローラ83に入力される。また、Y/C分離回路80では、外部から入力された複合カラー映像信号Scvから水平および垂直同期信号も取り出され、これらの同期信号もマイコン87を介して液晶コントローラ83に入力される。
液晶表示ユニット84には、液晶コントローラ83からデジタルRGB信号が、上記同期信号に基づくタイミング信号と共に所定のタイミングで入力される。また、階調回路88では、カラー表示の3原色R,G,Bそれぞれの階調電位が生成され、それらの階調電位も液晶表示ユニット84に供給される。液晶表示ユニット84では、これらのRGB信号、タイミング信号および階調電位に基づき内部のソースドライバやゲートドライバ等により駆動用信号(データ信号=信号電位、走査信号等)が生成され、それらの駆動用信号に基づき、内部の液晶パネルにカラー画像が表示される。なお、この液晶表示ユニット84によって画像を表示するには、液晶表示ユニット内の液晶パネルの後方から光を照射する必要があり、この液晶表示装置800では、マイコン87の制御の下にバックライト駆動回路85がバックライト86を駆動することにより、液晶パネルの裏面に光が照射される。上記の処理を含め、システム全体の制御はマイコン87が行う。なお、外部から入力される映像信号(複合カラー映像信号)としては、テレビジョン放送に基づく映像信号のみならず、カメラにより撮像された映像信号や、インターネット回線を介して供給される映像信号なども使用可能であり、この液晶表示装置800では、様々な映像信号に基づいた画像表示が可能である。
液晶表示装置800でテレビジョン放送に基づく画像を表示する場合には、図45に示すように、液晶表示装置800にチューナー部90が接続され、これによって本テレビジョン受像機601が構成される。このチューナー部90は、アンテナ(不図示)で受信した受信波(高周波信号)の中から受信すべきチャンネルの信号を抜き出して中間周波信号に変換し、この中間周波信号を検波することによってテレビジョン信号としての複合カラー映像信号Scvを取り出す。この複合カラー映像信号Scvは、既述のように液晶表示装置800に入力され、この複合カラー映像信号Scvに基づく画像が該液晶表示装置800によって表示される。
図46は、本テレビジョン受像機の一構成例を示す分解斜視図である。同図に示すように、本テレビジョン受像機601は、その構成要素として、液晶表示装置800の他に第1筐体801および第2筐体806を有しており、液晶表示装置800を第1筐体801と第2筐体806とで包み込むようにして挟持した構成となっている。第1筐体801には、液晶表示装置800で表示される画像を透過させる開口部801aが形成されている。また、第2筐体806は、液晶表示装置800の背面側を覆うものであり、当該表示装置800を操作するための操作用回路805が設けられると共に、下方に支持用部材808が取り付けられている。
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態を技術常識に基づいて適宜変更したものやそれらを組み合わせて得られるものも本発明の実施の形態に含まれる。