JPWO2010050571A1 - 光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置 Download PDF

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JPWO2010050571A1
JPWO2010050571A1 JP2010535841A JP2010535841A JPWO2010050571A1 JP WO2010050571 A1 JPWO2010050571 A1 JP WO2010050571A1 JP 2010535841 A JP2010535841 A JP 2010535841A JP 2010535841 A JP2010535841 A JP 2010535841A JP WO2010050571 A1 JPWO2010050571 A1 JP WO2010050571A1
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清隆 江泉
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Abstract

【課題】不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置を構成させる。【解決手段】光ディスク装置の光ピックアップ装置において、規格化された光検出器の第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離に対し、光検出器73Aの第1メイン受光部74Aと第1サブ受光部74B、74Cとの間の距離が変更された。前側の第1サブ受光部74B、74Cと、中央の第1メイン受光部74Aと、後側の第1サブ受光部74B、74Cと、の分光比は、規格化された前側の第1サブ受光部と、中央の第1メイン受光部と、後側の第1サブ受光部と、の分光比に対し、変更された。規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、第1メイン受光部74Aから出力される信号の値が変更または同じとされ、規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し、第1サブ受光部74B、74Cから出力される信号の値が変更された。【選択図】図7

Description

本発明は、光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置に関するものである
光ピックアップ装置を備える光ディスク装置(不図示)内に光ディスクが挿入される。
不図示の光ディスク装置内に入れられる光ディスクは、略円板状に形成されている。
ディスクとして、例えば、「CD−ROM」、「DVD−ROM」、「HD DVD−
ROM」、「BD−ROM」などのデータ読出し専用の光ディスクや、「CD−R」、「
DVD−R」、「DVD+R」、「HD DVD−R」、「BD−R」などのデータ追記
型の光ディスクや、「CD−RW」、「DVD−RW」、「DVD+RW」、「DVD−
RAM」、「HD DVD−RW」、「HD DVD−RAM」、「BD−RE」などの
データ書込み/消去やデータ書換え可能なタイプの光ディスクなどが挙げられる。
光ディスクについて説明すると、「CD」は、「Compact Disc」(商標)
の略称とされている。また、「DVD」(登録商標)は、「Digital Versa
tile Disc」の略称とされている。また、「HD DVD」(登録商標)は「H
igh Definition DVD」の略称とされている。また、「Blu−ray
Disc」(登録商標)の「Blu−ray」とは、従来の信号の読書きに用いられて
いた赤色のレーザに対し、高密度記録が実現されるために採用された青紫色のレーザを意
味する。「HD DVD」は、従来のDVD系列のものと互換性をもたせ、且つ、従来の
DVD系列のディスクよりも記憶容量の大きいものとされている。従来のCDには、赤外
レーザが用いられていた。また、従来のDVDには、赤色レーザが用いられていた。しか
しながら、「Blu−ray Disc」もしくは「HD DVD」の光ディスクに記録
されたデータ/情報/信号が読み出されるときや、「Blu−ray Disc」もしく
は「HD DVD」の光ディスクにデータ/情報/信号が書き込まれるときには、青紫色
レーザが用いられる。
また、「CD−ROM」、「DVD−ROM」及び「HD DVD−ROM」の「RO
M」は、「Read Only Memory」の略称とされている。また、「BD−R
OM」は、「Blu−ray Disc−ROM」の略称とされている。「CD−ROM
」、「DVD−ROM」、「HD DVD−ROM」及び「BD−ROM」は、データ/
情報読出し専用のものとされている。また、「CD−R」、「DVD−R」、「DVD+
R」及び「HD DVD−R」の「R」は、「Recordable」の略称とされてい
る。また、「BD−R」は、「Blu−ray Disc−R」の略称とされている。「
CD−R」、「DVD−R」、「DVD+R」、「HD DVD−R」及び「BD−R」
は、データ/情報の書込みが可能なものとされている。また、「CD−RW」、「DVD
−RW」、「DVD+RW」及び「HD DVD−RW」の「RW」は、「Re−Wri
table」の略称とされている。また「BD−RE」は、「Blu−ray Disc
−RE」の略称とされている。「CD−RW」、「DVD−RW」、「DVD+RW」、
「HD DVD−RW」及び「BD−RE」は、データ/情報の書換えが可能なものとさ
れている。また、「DVD−RAM」及び「HD DVD−RAM」の「RAM」は、「
Random Access Memory」の略称とされている。「DVD−RAM」
及び「HD DVD−RAM」は、データ/情報の読書き/消去が可能なものとされてい
る。
光ディスク装置内にてデータ/情報/信号の記録が可能な光ディスクにおいては、光デ
ィスクの信号記録面とされる信号層に、データ/情報/信号が保存されるためのグルーブ
(不図示)が設けられている。グルーブとは、例えば細長いへこみ状のものを意味する。
円板状光ディスクが平面視されたときに、グルーブは、略螺旋状に形成されている。光デ
ィスクにレーザ光が照射されるときに、レーザ光が照射される信号層側から光ディスクを
眺めた場合、グルーブは、渦巻状のものとされている。グルーブは、非常に小さいものと
されているので、グルーブは、目視不能とされる。
光ピックアップ装置は、対物レンズの位置を制御して光ディスク内にある所定の記録ト
ラック上に集光スポットを適切に照射させるべく、フォーカスエラー信号やトラッキング
エラー信号等のエラー信号を検出するための光学系を備えている。
フォーカスとは、例えば焦点やピントを意味する。また、フォーカシングとは、例えば
焦点を合わせることや、焦点が合わせられることを意味する。また、トラッキングとは、
例えば、光を用いて、光ディスクの信号層や光ディスクの信号層等に設けられた微小なピ
ット(穴、凹み)や、グルーブ(溝)、ウォブル(蛇行)などを追跡観測し、略螺旋状に
描かれた軌道の位置を定めることを意味する。また、ピットとは、例えば穴やへこみ状の
ものを意味する。また、ウォブルとは、例えば情報などのデータ信号が記録されるトラッ
クの蛇行を意味する。
光ピックアップ装置における光ディスクの集光スポットのフォーカシング検出法として
、例えば差動非点収差法に基づいた検出法等が挙げられる。差動非点収差法とは、例えば
、非点収差をもった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットの
変位を検出する方法とされる。また、光ピックアップ装置における光ディスクの集光スポ
ットのトラッキング検出法として、例えば差動プッシュプル法に基づいた検出法等が挙げ
られる。差動プッシュプル法とは、例えば、データ読書き用のメインビームと、位置ずれ
の補正信号を検出する2つのサブビームとにより、集光スポットの変位を検出する方法と
される。
トラッキングエラー信号の検出方式について説明すると、例えばトラックピッチが1.
6μm(ミクロン/マイクロメートル)のCD規格(CD−ROM、CD−R、CD−R
W等)の光ディスクに対し、光ピックアップ装置によるトラッキングエラー信号の検出が
行われる場合には、トラッキングエラー信号の検出方式として、3本の光束が用いられる
例えば「3ビーム方式(又は3スポット方式とも称される。)」が主に採用される。また
、例えばトラックピッチが0.74μmのDVD規格(DVD−ROM、DVD−R、D
VD−RW等)の光ディスクに対し、光ピックアップ装置によるトラッキングエラー信号
の検出が行われる場合には、トラッキングエラー信号の検出方式として、少なくとも3本
の光束が用いられる例えば「インライン方式」が主に採用される。ここでのトラッキング
エラー信号の各検出方式の呼び名は、便宜上の呼び名とされている。
また、例えばランド・グルーブ構造をしたVersion1のDVD−RAMのトラッ
クピッチが略0.74μmとされているのに対し、ランド・グルーブ構造をしたVers
ion2.0および2.1のDVD−RAMのトラックピッチは、略0.615μmとさ
れている。また、例えばランド・グルーブ構造に対し異なる構造をしたDVD−ROM、
DVD−R、DVD−RW等のトラックピッチが略0.74μmとされているのに対し、
ランド・グルーブ構造をしたVersion2.0および2.1のDVD−RAMのトラ
ックピッチは、略0.615μmとされている。このように、ランド・グルーブ構造をし
たVersion1のDVD−RAM、ランド・グルーブ構造に対し異なる構造をしたD
VD−ROM、DVD−R、DVD−RW等、ランド・グルーブ構造をしたVersio
n2.0および2.1のDVD−RAMは、トラックピッチが異なる。
まず、CD規格のエラー信号検出に際して主に採用される「3ビーム方式」について説
明する。光ピックアップ装置には、図26に示すように、半導体レーザ素子210と偏光
ビームスプリッタ230間の光路上にCD用回折格子320を配置している。CD用回折
格子320は、一定の周期で等間隔に刻まれた直線状の格子溝を有しており、半導体レー
ザ素子210から発したレーザ光をメインビーム(0次光)および2つのサブビーム(±
1次回折光束)の少なくとも3ビームに回折分岐させる機能を備えている。
これらの3ビームが偏光ビームスプリッタ230、コリメートレンズ240、対物レン
ズ250を経た結果、図27の左側に示すように、光ディスクDの信号層Da上において
、メインビームに対応したメインスポット100と、2つのサブビームに各々対応したサ
ブスポット101、102とが形成される。尚、光ディスクDの信号層Da上には信号を
記録するためのトラックD100が周期的に設けられており、メインスポット100並び
にサブスポット101、102のディスク半径方向の間隔δは、CD用回折格子320を
光軸回りに回転調整する手段等によって、トラックD100の周期Dtpの略2分の1に
一致するように調整される。そして、メインスポット100並びにサブスポット101、
102の反射光が、再び対物レンズ250、コリメートレンズ240、偏光ビームスプリ
ッタ230に達して、その一部の光量が偏光ビームスプリッタ230を透過した後に検出
レンズ260を経て光検出器270に入射される。
光検出器270には、図27の右側に示すように、メインスポット100並びにサブス
ポット101、102の反射光に各々対応した受光面200a、200b、200cが配
置される。メインスポット100並びにサブスポット101、102の反射光が各々受光
面200a、200b、200cに入射されると、メインスポット100に対応するメイ
ン検出光スポット200と、サブスポット101、102に対応するサブ検出光スポット
201、202がそれぞれ形成される。
ここで、メインスポット100がトラックD100上を正確に走査している場合、サブ
検出光スポット201、202の光量は同一である。しかしながら、メインスポット10
0の走査がトラックD100上からずれる場合、サブ検出光スポット201、202間の
光量に差が生じてくる。そこで、例えばサブ検出光スポット201、202の光量を減算
器400等によって減算処理等することによって、トラッキングの走査ずれを示すトラッ
キングエラー信号が生成される。
つぎに、DVD規格のエラー信号検出に際して主に採用される「インライン方式」につ
いて説明する。インライン方式の光学系としては、基本的には、3ビーム方式と略同じ光
学系に基づきトラッキングエラー信号を検出することができる。ただし、3ビーム方式の
光学系と対比して、図29の左側に示すように、一方の半平面341に形成された格子溝
の周期構造の位相が他方の半平面342に形成された格子溝の周期構造の位相に対して約
180度ずれたDVD用回折格子340を用いる点が相違する。
ここで、DVD用回折格子340を図26に示すCD用回折格子320と略同じ位置に
CD用回折格子320と置き換えて設ける場合と仮定する。また、インライン方式に対応
すべく、図28の左側に示すように、光ディスクDの信号層Daに照射されたメインスポ
ット100及びサブスポット101、102が同一のトラックD100上を照射するよう
に、DVD用回折格子340や集光光学系等の配置位置が調整された場合と仮定する。
メイン検出光スポット200を形成するDVD用のメインビームが光検出器270の受
光面200aに照射されたときに、受光面200aに接続された減算器500aは、受光
面200aからの出力信号の差分を演算し例えばメインプッシュプル信号Saとして生成
する。
また、サブ検出光スポット201を形成するDVD用の第1のサブビームが光検出器2
70の受光面200bに照射されたときに、受光面200bに接続された減算器500b
は、受光面200bからの出力信号の差分を演算し例えば先行サブプッシュプル信号Sb
として生成する。
また、サブ検出光スポット202を形成するDVD用の第2のサブビームが光検出器2
70の受光面200cに照射されたときに、受光面200cに接続された減算器500c
は、受光面200cからの出力信号の差分を演算し例えば遅行サブプッシュプル信号Sc
として生成する。
図28の右側に示すように、メイン検出光スポット200から検出されるプッシュプル
信号Saと、サブスポット101、102のそれぞれに対応するサブ検出光スポット20
1、202から検出されるプッシュプル信号Sb、Scとは、3ビーム方式と同様に互い
に逆位相で出力される。そののちに、加算器510によってプッシュプル信号Sb、Sc
が加算され、この加算された信号が減算器530によってプッシュプル信号Saに対し減
算処理されることにより、プッシュプル信号Sa、Sb、Scの各オフセット成分が相殺
されたトラッキングエラー信号を生成することが可能となる。
ところで、近年、CD規格の光ディスクとDVD規格の光ディスクとの両方の記録再生
を行うことができる光ピックアップ装置が提案されている。尚、当該光ピックアップ装置
では、光学系の簡略化によるコストダウンを図るべく、CD規格に適した赤外波長帯76
5nm〜805nm(ナノメートル)の第1の波長の第1のレーザ光を発するCD用半導
体レーザ素子及びDVD規格に適した赤色波長帯645nm〜675nmの第2の波長の
第2のレーザ光を発するDVD用半導体レーザ素子を具備したマルチレーザユニットが用
いられる。
また、当該光ピックアップ装置では、光学系の更なる簡略化を図るべく、CD規格の3
ビーム方式及びDVD規格のインライン方式の両方に対応した2波長対応回折格子が用い
られる(例えば、以下に示す特許文献1を参照)。例えば2波長対応回折格子300Aの
構造としては、図29に示すように、光学ガラス板360の厚さ方向で対向する一方の平
面及び他方の平面に関して、当該一方の平面にはCD用回折格子320を固着し、当該他
方の平面にはDVD用回折格子340を固着して構成される。
図29に示した2波長対応回折格子300Aの構造以外にも、例えば、図30に示すよ
うな構造の2波長対応回折格子300Bが提案されている(例えば、以下に示す特許文献
2を参照)。例えば2波長対応回折格子300Bの構造としては、液晶材料等を含んで構
成されたCD用回折格子320及びDVD用回折格子340を重ね合わせて固着した上で
、2枚の光学ガラス板361、362の間に挟み込んで固着して構成される。
特開2007−164962号公報(第1頁、第1−8図) 特開2007−149249号公報(第1頁、第1−7図)
しかしながら、上記のようなCD用回折格子320及びDVD用回折格子340を組み
合わせた2波長対応回折格子300Aまたは300Bが使用された場合、例えば、CD規
格の第1のレーザ光をCD用回折格子320に入射させたときに、CD用回折格子320
によって当該第1のレーザ光が回折されてメインビーム(0次光)及び2つのサブビーム
(±1次回折光束)の3ビームに分岐される。そして、当該3ビームがDVD用回折格子
340により更に回折されて分岐される。
このように、マルチレーザユニットから発光される第1のレーザ光又は第2のレーザ光
が、2波長対応回折格子300Aまたは300BのCD用回折格子320及びDVD用回
折格子340の両方を通過する結果、CD用及びDVD用それぞれの回折格子320、3
40において回折分岐が行われるので、不要な回折光が発生してしまう。この結果、トラ
ッキングエラー信号等のエラー信号検出精度が悪化するという問題が生じていた。
また、例えば不要な回折光の発生により、回折格子320、340における0次光およ
び±1次回折光の透過率が低下し、その結果、マルチレーザユニットから発せられる出射
光の利用効率が低下するという問題も生じていた。
また、近年、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM(Vers
ion1、2.0、2.1)等のトラックピッチDtpの異なる複数種類の光ディスクD
に対して不具合なく対応可能とさせるために、トラッキング制御等の制御が行われ易い高
度な光ピックアップ装置や、トラッキング制御等の制御が行われ易い高度な光ピックアッ
プ装置を備えた光ディスク装置が、市場から要求されている。
例えば、トラックピッチDtpが異なる複数種類の光ディスクDのデータ記録/再生時
に、対物レンズ250の変位に伴うトラッキングエラー信号等のエラー信号の振幅を劣化
させない光ピックアップ装置や、トラッキングエラー信号等のエラー信号にオフセットを
残留させない光ピックアップ装置が、市場から要求されている。
また、上記問題が解決されるとともに安価な光ピックアップ装置や安価な光ディスク装
置も求められている。
前述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る光ピックアップ装置は、第1
波長光と第2波長光とを少なくとも出射可能な発光素子と、前記第1波長光を少なくとも
第1メインビームと第1サブビームとに分け、且つ、前記第2波長光を少なくとも第2メ
インビームと第2サブビームとに分ける回折格子と、を少なくとも備え、前記第1波長光
に対応する第1メディアに前記第1メインビームと前記第1サブビームとが照射されたと
きの前記第1メインビームと前記第1サブビームとの間隔をYp1と定め、前記第2波長
光に対応する第2メディアに前記第2メインビームと前記第2サブビームとが照射された
ときの前記第2メインビームと前記第2サブビームとの間隔をYp2と定めたときに、下
式(1)を満足すること、を特徴とする。
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに精度よく照射される。また、発光素子から出射さ
れた第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け
られて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに、第2
メインビームと第2サブビームとは、第2メディアに精度よく照射される。
請求項2に係る光ピックアップ装置は、第1波長光と第2波長光とを少なくとも出射可
能な発光素子と、前記第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分
け、且つ、前記第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分ける回
折格子と、を少なくとも備え、前記第1波長光に対応する第1メディアに前記第1メイン
ビームと前記第1サブビームとが照射されたときに、前記第1メインビームの光の強さと
前記第1サブビームの光の強さとの総和に対する前記第1メインビームの光の強さとされ
た光の効率比をA1と定め、前記第2波長光に対応する第2メディアに前記第2メインビ
ームと前記第2サブビームとが照射されたときに、前記第2メインビームの光の強さと前
記第2サブビームの光の強さとの総和に対する前記第2メインビームの光の強さとされた
光の効率比をA2と定めた場合に、下式(2)及び下式(3)を満足すること、を特徴と
する。
0.90<A1<0.94 …(2)
0.87<A2<0.91 …(3)
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに確実に照射される。また、発光素子から出射され
た第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けら
れて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに、第2メ
インビームと第2サブビームとは、第2メディアに確実に照射される。
請求項3に係る光ピックアップ装置は、第1波長光と第2波長光とを少なくとも出射可
能な発光素子と、前記第2波長光に対応する回折格子と、を少なくとも備え、前記発光素
子における前記第1波長光の発光位置と前記第2波長光の発光位置とが異なることに対応
して、前記第1波長光に対応する第1メディア上の前記第1波長光の集光位置と前記第2
波長光に対応する第2メディア上の前記第2波長光の集光位置とが異なること、を特徴と
する。
上記構成により、第1メディア上に第1波長光を確実に集光させるとともに、第2メデ
ィア上に第2波長光を確実に集光させる光ピックアップ装置が構成される。
請求項4に係る光ピックアップ装置は、請求項3に記載の光ピックアップ装置において
、略円板状をした前記第1メディア上の前記第1波長光の集光位置よりも略円板状をした
前記第2メディア上の前記第2波長光の集光位置のほうが略円板状をしたメディアの内周
側に存すること、を特徴とする。
上記構成により、第1メディア上に第1波長光を確実に集光させるとともに、第2メデ
ィア上に第2波長光を確実に集光させる光ピックアップ装置が構成される。
請求項5に係る光ピックアップ装置は、請求項1に記載の光ピックアップ装置と、請求
項2に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに精度よく確実に照射される。また、発光素子から
出射された第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームと
に分けられて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに
、第2メインビームと第2サブビームとは、第2メディアに精度よく確実に照射される。
請求項6に係る光ピックアップ装置は、請求項1に記載の光ピックアップ装置と、請求
項3に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに精度よく照射される。また、発光素子から出射さ
れた第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け
られて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに、第2
メインビームと第2サブビームとは、第2メディアに精度よく照射される。第1メディア
上に第1波長光を確実に集光させるとともに、第2メディア上に第2波長光を確実に集光
させる光ピックアップ装置が構成される。
請求項7に係る光ピックアップ装置は、請求項2に記載の光ピックアップ装置と、請求
項3に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに確実に照射される。また、発光素子から出射され
た第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けら
れて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに、第2メ
インビームと第2サブビームとは、第2メディアに確実に照射される。第1メディア上に
第1波長光を確実に集光させるとともに、第2メディア上に第2波長光を確実に集光させ
る光ピックアップ装置が構成される。
請求項8に係る光ピックアップ装置は、請求項1に記載の光ピックアップ装置と、請求
項2に記載の光ピックアップ装置と、請求項3に記載の光ピックアップ装置と、が合わせ
られたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置が構成される。発光素子から出射された第1波長
光が回折格子により少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分けられて、第1
メインビームと第1サブビームとが第1メディアに照射されるときに、第1メインビーム
と第1サブビームとは、第1メディアに精度よく確実に照射される。又、発光素子から出
射された第2波長光が回折格子により少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに
分けられて、第2メインビームと第2サブビームとが第2メディアに照射されるときに、
第2メインビームと第2サブビームとは、第2メディアに精度よく確実に照射される。第
1メディア上に第1波長光を確実に集光させるとともに、第2メディア上に第2波長光を
確実に集光させる光ピックアップ装置が構成される。
請求項9に係る光ピックアップ装置は、第1波長光を少なくとも第1メインビームと第
1サブビームとに分け、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに
分け、前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、前記第1メインビームが
照射される第1メイン受光部と、前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、前
記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、前記第2サブビームが照射される
第2サブ受光部と、を有する光検出器と、を少なくとも備え、規格化された第1メイン受
光部と第1サブ受光部との間の距離に対し、前記第1メイン受光部と前記第1サブ受光部
との間の距離が変更されたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。第2波長
光に対応した回折面部を有する回折格子が光ピックアップ装置に備えられ、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過したときに、第1波長光が少なくとも第
1メインビームと第1サブビームとに分けられるものとされていれば、第1波長光が回折
格子を透過するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第2波長光が透過したときに、不要な光が略生じることな
く、第2波長光は、少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けられる。また
、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離に対し、この光検出器に
おいては、第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離が変更されているので、第2
波長光に対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過するときに、第2波長光に対応
した回折格子の回折面部によって分けられた第1波長光の第1サブビームが光検出器の第
1サブ受光部に照射されないという不具合の発生は回避される。本発明における規格化は
、例えば広く普及されてきた従来のもの等を説明するときのために、便宜上、用いられる
。第2波長光に対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過することによって不要な
光が略生じることなく分けられた第1波長光の第1サブビームは、光検出器の第1メイン
受光部に対し距離が変更された第1サブ受光部に照射される。また、第2波長光に対応し
た回折格子の回折面部を第1波長光が透過することによって不要な光が略生じることなく
分けられた第1波長光の第1メインビームは、光検出器の第1メイン受光部に照射される
。また、第2波長光に対応した回折格子の回折面部を第2波長光が透過することによって
不要な光が略生じることなく分けられた第2波長光の第2サブビームは、光検出器の第2
サブ受光部に照射される。また、第2波長光に対応した回折格子の回折面部を第2波長光
が透過することによって不要な光が略生じることなく分けられた第2波長光の第2メイン
ビームは、光検出器の第2メイン受光部に照射される。
請求項10に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置におい
て、変更された前記第1メイン受光部と前記第1サブ受光部との間の前記距離は、前記規
格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離よりも長く設定されたこと、
を特徴とする。
上記構成により、信号の検出精度を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折
格子の回折面部によって第1波長光が分けられて生じた第1メインビームが、光検出器の
第1サブ受光部に悪影響を及ぼすということは回避され易くなる。また、回折格子の回折
面部によって第1波長光が分けられて生じた第1サブビームが、光検出器の第1メイン受
光部に悪影響を及ぼすということは回避され易くなる。例えば、変更された第1メイン受
光部と第1サブ受光部との間の距離が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部
との間の距離よりも短く設定されていると、第1メインビームが、光検出器の第1サブ受
光部に干渉することが懸念される。また、例えば、変更された第1メイン受光部と第1サ
ブ受光部との間の距離が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離
よりも短く設定されていると、第1サブビームが、光検出器の第1メイン受光部に干渉す
ることが懸念される。しかしながら、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部と
の間の距離よりも、変更された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離のほうが
長く設定されているので、光検出器の第1メイン受光部に第1メインビームが照射される
ときに、第1メインビームが第1サブ受光部に干渉するということは回避され易くなる。
また、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離よりも、変更された
第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離のほうが長く設定されているので、光検
出器の第1サブ受光部に第1サブビームが照射されるときに、第1サブビームが第1メイ
ン受光部に干渉するということは回避され易くなる。
請求項11に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置におい
て、前記規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値が100%の
値と定められたときに、変更された前記第1メイン受光部と前記第1サブ受光部との間の
前記距離の値は、前記規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値
に対し、略111%の値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、信号の検出精度を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折
格子の回折面部によって第1波長光が分けられて生じた第1メインビームが、光検出器の
第1サブ受光部に悪影響を及ぼすということは回避される。また、回折格子の回折面部に
よって第1波長光が分けられて生じた第1サブビームが、光検出器の第1メイン受光部に
悪影響を及ぼすということは回避される。例えば、変更された第1メイン受光部と第1サ
ブ受光部との間の距離が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離
よりも短く設定されていると、第1メインビームが、光検出器の第1サブ受光部に干渉す
ることが懸念される。また、例えば、変更された第1メイン受光部と第1サブ受光部との
間の距離が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離よりも短く設
定されていると、第1サブビームが、光検出器の第1メイン受光部に干渉することが懸念
される。しかしながら、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の
値が100%の値と定められたときに、変更された第1メイン受光部と第1サブ受光部と
の間の距離の値が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値に
対し、略111%の値に設定されているので、光検出器の第1メイン受光部に第1メイン
ビームが照射されるときに、第1メインビームが第1サブ受光部に干渉するということは
回避される。また、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値が
100%の値と定められたときに、変更された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間
の距離の値が、規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値に対し
、略111%の値に設定されているので、光検出器の第1サブ受光部に第1サブビームが
照射されるときに、第1サブビームが第1メイン受光部に干渉するということは回避され
る。
請求項12に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置におい
て、前記規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が100%の
値と定められたときに、前記第2メイン受光部と前記第2サブ受光部との間の前記距離の
値は、前記規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値に対し、略
100%の値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、信号の検出精度を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折
格子の回折面部によって第2波長光が分けられて生じた第2メインビームが、光検出器の
第2サブ受光部に悪影響を及ぼすということは回避される。また、回折格子の回折面部に
よって第2波長光が分けられて生じた第2サブビームが、光検出器の第2メイン受光部に
悪影響を及ぼすということは回避される。例えば、第2メイン受光部と第2サブ受光部と
の間の距離が、規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離よりも短く
設定されていると、第2メインビームが、光検出器の第2サブ受光部に干渉することが懸
念される。また、例えば、第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離が、規格化さ
れた第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離よりも短く設定されていると、第2
サブビームが、光検出器の第2メイン受光部に干渉することが懸念される。しかしながら
、規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が100%の値と定
められたときに、第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が、規格化された
第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値に対し、略100%の値に設定され
ているので、光検出器の第2メイン受光部に第2メインビームが照射されるときに、第2
メインビームが第2サブ受光部に干渉するということは回避される。また、規格化された
第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が100%の値と定められたときに
、第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が、規格化された第2メイン受光
部と第2サブ受光部との間の距離の値に対し、略100%の値に設定されているので、光
検出器の第2サブ受光部に第2サブビームが照射されるときに、第2サブビームが第2メ
イン受光部に干渉するということは回避される。
請求項13に係る光ピックアップ装置は、第1波長光を少なくとも第1メインビームと
第1サブビームとに分け、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームと
に分け、前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、前記第1メインビーム
が照射される第1メイン受光部と、前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、前記第2サブビームが照射され
る第2サブ受光部と、を有する光検出器と、を少なくとも備え、前記第1メイン受光部を
中心に一対の位置変更された前記第1サブ受光部が配置されて、前側の前記第1サブ受光
部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ受光部と、が並設されたとき
に、前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ
受光部と、の分光比は、規格化された前側の第1サブ受光部と、中央の第1メイン受光部
と、後側の第1サブ受光部と、の分光比に対し、変更されたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。第2波長
光に対応した回折面部を有する回折格子が光ピックアップ装置に備えられ、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過したときに、第1波長光が少なくとも第
1メインビームと第1サブビームとに分けられるものとされていれば、第1波長光が回折
格子を透過するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第2波長光が透過したときに、不要な光が略生じることな
く、第2波長光は、少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けられる。また
、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精
度よく行われ易くなる。第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子を第1波長光が
透過して、第1波長光が、前側の第1サブビームと、中央の第1メインビームと、後側の
第1サブビームと、に少なくとも分けられたときに、前側の第1サブビームが照射される
前側の第1サブ受光部と、中央の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部
と、後側の第1サブビームが照射される後側の第1サブ受光部と、の分光比が、規格化さ
れた前側の第1サブ受光部と、中央の第1メイン受光部と、後側の第1サブ受光部と、の
分光比に対して変更されていれば、設定変更された光検出器にて、第1メインビームの検
出と第1サブビームの検出とが精度よく行われ易くなる。
請求項14に係る光ピックアップ装置は、請求項13に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記第1メイン受光部を中心に一対の位置変更された前記第1サブ受光部が配置さ
れて、前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サ
ブ受光部と、が並設されたときに、前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン
受光部と、後側の前記第1サブ受光部と、の分光比は、略1:(20〜26):1とされ
たこと、を特徴とする。
上記構成により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更され
た光検出器にて精度よく行われる。例えば、第1波長光に対応した第1回折面部と、第2
波長光に対応した第2回折面部と、を有する従来の回折格子を第1波長光が透過して、第
1波長光が、前側の第1サブビームと、中央の第1メインビームと、後側の第1サブビー
ムと、に少なくとも分けられたときに、前側の第1サブビームが照射される前側の第1サ
ブ受光部と、中央の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部と、後側の第
1サブビームが照射される後側の第1サブ受光部と、の分光比が、例えば略1:16:1
に設定されることで、従来の規格化された光検出器にて、第1メインビームの検出と第1
サブビームの検出とが精度よく行われていた。しかしながら、第1波長光に対応した回折
面部が省略され、第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子を第1波長光が透過し
て、第1波長光が、前側の第1サブビームと、中央の第1メインビームと、後側の第1サ
ブビームと、に少なくとも分けられた場合には、前側の第1サブビームが照射される前側
の第1サブ受光部と、中央の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部と、
後側の第1サブビームが照射される後側の第1サブ受光部と、の分光比が、例えば略1:
16:1に設定されていると、従来の規格化された光検出器においては、第1メインビー
ムの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われないことが懸念されていた。これに
対し、第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子を第1波長光が透過して、第1波
長光が、前側の第1サブビームと、中央の第1メインビームと、後側の第1サブビームと
、に少なくとも分けられたときに、前側の第1サブビームが照射される前側の第1サブ受
光部と、中央の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部と、後側の第1サ
ブビームが照射される後側の第1サブ受光部と、の分光比が、略1:(20〜26):1
に設定されていれば、設定変更された光検出器にて、第1メインビームの検出と第1サブ
ビームの検出とが精度よく行われる。前側の第1サブビームが照射される前側の第1サブ
受光部と、中央の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部と、後側の第1
サブビームが照射される後側の第1サブ受光部と、の分光比が例えば略1:20未満:1
とされた場合や、この分光比が例えば略1:26超:1とされた場合には、第1メインビ
ームの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われないことが懸念されるが、この分
光比が略1:(20〜26):1好ましくは略1:(21〜25):1に設定されること
により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われる。
請求項15に係る光ピックアップ装置は、請求項13に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記第2メイン受光部を中心に一対の前記第2サブ受光部が配置されて、前側の前
記第2サブ受光部と、中央の前記第2メイン受光部と、後側の前記第2サブ受光部と、が
並設されたときに、前側の前記第2サブ受光部と、中央の前記第2メイン受光部と、後側
の前記第2サブ受光部と、の分光比は、略1:(12〜18):1とされたこと、を特徴
とする。
上記構成により、第2メインビームの検出と第2サブビームの検出とは、光検出器にて
精度よく行われる。第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子を第2波長光が透過
して、第2波長光が、前側の第2サブビームと、中央の第2メインビームと、後側の第2
サブビームと、に少なくとも分けられたときに、前側の第2サブビームが照射される前側
の第2サブ受光部と、中央の第2メインビームが照射される中央の第2メイン受光部と、
後側の第2サブビームが照射される後側の第2サブ受光部と、の分光比が、略1:(12
〜18):1に設定されていれば、光検出器にて第2メインビームの検出と第2サブビー
ムの検出とが精度よく行われる。前側の第2サブビームが照射される前側の第2サブ受光
部と、中央の第2メインビームが照射される中央の第2メイン受光部と、後側の第2サブ
ビームが照射される後側の第2サブ受光部と、の分光比が例えば略1:12未満:1とさ
れた場合や、この分光比が例えば略1:18超:1とされた場合には、第2メインビーム
の検出と第2サブビームの検出とが精度よく行われないことが懸念されるが、この分光比
が略1:(12〜18):1好ましくは略1:(14〜18):1に設定されることによ
り、第2メインビームの検出と第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
請求項16に係る光ピックアップ装置は、第1波長光を少なくとも第1メインビームと
第1サブビームとに分け、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームと
に分け、前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、前記第1メインビーム
が照射される第1メイン受光部と、前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、前記第2サブビームが照射され
る第2サブ受光部と、を有する光検出器と、を少なくとも備え、規格化された第1メイン
受光部の受光感度の値に対し、前記第1メイン受光部の受光感度の値が変更または同じと
され、規格化された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、前記第1サブ受光部の受光感
度の値が変更されたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。第2波長
光に対応した回折面部を有する回折格子が光ピックアップ装置に備えられ、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過したときに、第1波長光が少なくとも第
1メインビームと第1サブビームとに分けられるものとされていれば、第1波長光が回折
格子を透過するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第2波長光が透過したときに、不要な光が略生じることな
く、第2波長光は、少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けられる。また
、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精
度よく行われ易くなる。規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、第1メイ
ン受光部の受光感度の値が変更または同じとされ、規格化された第1サブ受光部の受光感
度の値に対し、第1サブ受光部の受光感度の値が変更されることにより、設定変更された
光検出器にて、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われ易く
なる。
請求項17に係る光ピックアップ装置は、請求項16に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたと
きに、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、変更または同じとされ
た前記第1メイン受光部の受光感度の値は、略100%または略100%以下の低い値に
設定され、前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値が100%の値と定められた
ときに、前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、変更された前記第1サ
ブ受光部の受光感度の値は、略100%以上の高い値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更され
た光検出器にて精度よく行われ易くなる。規格化された第1メイン受光部の受光感度の値
が100%とされているのに対し、変更または同じとされた第1メイン受光部の受光感度
の値が略100%または略100%以下の低い値に設定され、規格化された第1サブ受光
部の受光感度の値が100%とされているのに対し、変更された第1サブ受光部の受光感
度の値が略100%以上の高い値に設定されることにより、設定変更された光検出器にて
、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われ易くなる。
請求項18に係る光ピックアップ装置は、請求項16に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたと
きに、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、変更または同じとされ
た前記第1メイン受光部の受光感度の値は、略95〜100%の値に設定され、前記規格
化された第1サブ受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに、前記規格化
された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、変更された前記第1サブ受光部の受光感度
の値は、略120〜160%の値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更され
た光検出器にて精度よく行われる。規格化された第1メイン受光部の受光感度の値が10
0%とされているのに対し、変更または同じとされた第1メイン受光部の受光感度の値が
略95〜100%の値に設定され、規格化された第1サブ受光部の受光感度の値が100
%とされているのに対し、変更された第1サブ受光部の受光感度の値が略120〜160
%の値に設定されることにより、設定変更された光検出器にて、第1メインビームの検出
と第1サブビームの検出とが精度よく行われる。
請求項19に係る光ピックアップ装置は、請求項16に記載の光ピックアップ装置にお
いて、規格化された第2メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに
、前記規格化された第2メイン受光部の受光感度の値に対し、前記第2メイン受光部の受
光感度の値は、略100%の値に設定され、規格化された第2サブ受光部の受光感度の値
が100%の値と定められたときに、前記規格化された第2サブ受光部の受光感度の値に
対し、前記第2サブ受光部の受光感度の値は、略100%の値に設定されたこと、を特徴
とする。
上記構成により、第2メインビームの検出と第2サブビームの検出とは、光検出器にて
精度よく行われる。規格化された第2メイン受光部の受光感度の値が100%とされてい
るのに対し、第2メイン受光部の受光感度の値が略100%の値に設定され、規格化され
た第2サブ受光部の受光感度の値が100%とされているのに対し、第2サブ受光部の受
光感度の値が略100%の値に設定されることにより、光検出器にて、第2メインビーム
の検出と第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
請求項20に係る光ピックアップ装置は、第1波長光を少なくとも第1メインビームと
第1サブビームとに分け、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームと
に分け、前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、前記第1メインビーム
が照射される第1メイン受光部と、前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、前記第2サブビームが照射され
る第2サブ受光部と、を有する光検出器と、を少なくとも備え、規格化された第1メイン
受光部から出力される信号の値に対し、前記第1メイン受光部から出力される信号の値が
変更または同じとされ、規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し、前
記第1サブ受光部から出力される信号の値が変更されたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。第2波長
光に対応した回折面部を有する回折格子が光ピックアップ装置に備えられ、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第1波長光が透過したときに、第1波長光が少なくとも第
1メインビームと第1サブビームとに分けられるものとされていれば、第1波長光が回折
格子を透過するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、第2波長光に
対応した回折格子の回折面部を第2波長光が透過したときに、不要な光が略生じることな
く、第2波長光は、少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分けられる。また
、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、精度よく行われ易くなる。規格
化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、第1メイン受光部から出力さ
れる信号の値が変更または同じとされ、規格化された第1サブ受光部から出力される信号
の値に対し、第1サブ受光部から出力される信号の値が変更されることにより、第1メイ
ンビームの検出と第1サブビームの検出とが精度よく行われ易くなる。
請求項21に係る光ピックアップ装置は、請求項20に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定め
られたときに、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、変更
または同じとされた前記第1メイン受光部から出力される信号の値は、略100%または
略100%以下の低い値に設定され、前記規格化された第1サブ受光部から出力される信
号の値が100%の値と定められたときに、前記規格化された第1サブ受光部から出力さ
れる信号の値に対し、変更された前記第1サブ受光部から出力される信号の値は、略10
0%以上の高い値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、精度よく行わ
れ易くなる。規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%とされて
いるのに対し、変更または同じとされた第1メイン受光部から出力される信号の値が略1
00%または略100%以下の低い値に設定され、規格化された第1サブ受光部から出力
される信号の値が100%とされているのに対し、変更された第1サブ受光部から出力さ
れる信号の値が略100%以上の高い値に設定されることにより、第1メインビームの検
出と第1サブビームの検出とが精度よく行われ易くなる。
請求項22に係る光ピックアップ装置は、請求項20に記載の光ピックアップ装置にお
いて、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定め
られたときに、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、変更
または同じとされた前記第1メイン受光部から出力される信号の値は、略95〜100%
の値に設定され、前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値が100%の
値と定められたときに、前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し
、変更された前記第1サブ受光部から出力される信号の値は、略120〜160%の値に
設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、精度よく行わ
れる。規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%とされているの
に対し、変更または同じとされた第1メイン受光部から出力される信号の値が略95〜1
00%の値に設定され、規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値が100%
とされているのに対し、変更された第1サブ受光部から出力される信号の値が略120〜
160%の値に設定されることにより、第1メインビームの検出と第1サブビームの検出
とが精度よく行われる。
請求項23に係る光ピックアップ装置は、請求項20に記載の光ピックアップ装置にお
いて、規格化された第2メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定められ
たときに、前記規格化された第2メイン受光部から出力される信号の値に対し、前記第2
メイン受光部から出力される信号の値は、略100%の値に設定され、規格化された第2
サブ受光部から出力される信号の値が100%の値と定められたときに、前記規格化され
た第2サブ受光部から出力される信号の値に対し、前記第2サブ受光部から出力される信
号の値は、略100%の値に設定されたこと、を特徴とする。
上記構成により、第2メインビームの検出と第2サブビームの検出とは、光検出器にて
精度よく行われる。規格化された第2メイン受光部から出力される信号の値が100%と
されているのに対し、第2メイン受光部から出力される信号の値が略100%の値に設定
され、規格化された第2サブ受光部から出力される信号の値が100%とされているのに
対し、第2サブ受光部から出力される信号の値が略100%の値に設定されることにより
、光検出器にて、第2メインビームの検出と第2サブビームの検出とが精度よく行われる
請求項24に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置と、請
求項13に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項25に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置と、請
求項16に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項26に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置と、請
求項20に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。
請求項27に係る光ピックアップ装置は、請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
請求項16に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項28に係る光ピックアップ装置は、請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
請求項20に記載の光ピックアップ装置と、が合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項29に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置と、請
求項13に記載の光ピックアップ装置と、請求項16に記載の光ピックアップ装置と、が
合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項30に係る光ピックアップ装置は、請求項9に記載の光ピックアップ装置と、請
求項13に記載の光ピックアップ装置と、請求項20に記載の光ピックアップ装置と、が
合わせられたこと、を特徴とする。
上記構成により、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。また、第
1メインビームの検出と第1サブビームの検出とは、設定変更された光検出器にて精度よ
く行われ易くなる。
請求項31に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記回折格子の回折面部は、前記
第1波長光を少なくとも前記第1メインビームと前記第1サブビームとに分ける回折面部
と、前記第2波長光を少なくとも前記第2メインビームと前記第2サブビームとに分ける
回折面部と、を兼ねたこと、を特徴とする。
上記構成により、回折格子における不要な回折光の発生が抑えられるとともに光の効率
の低下が防止され、更に価格を低く抑えることが可能な光ピックアップ装置が構成される
。回折格子の回折面部が、第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームと
に分ける回折面部と、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分
ける回折面部と、を兼ねて形成されていれば、第1波長光が不要に回折されて第1波長光
の効率が低下されたり、第2波長光が不要に回折されて第2波長光の効率が低下されたり
するということは回避される。また、第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サ
ブビームとに分ける回折面部と、第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビ
ームとに分ける回折面部と、を兼ねて回折格子の回折面部が形成されているので、加工部
分、加工工数が減らされた回折格子が構成される。回折格子の加工部分、加工工数が減ら
されるので、回折格子の価格が低く抑えられる。これに伴って、価格を低く抑えることが
可能とされた光ピックアップ装置を構成させることが可能となる。
請求項32に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記回折格子は、複数の領域部に
分けられたこと、を特徴とする。
上記構成により、メディアに対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好に
行われ易くなる。例えば、メディアに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、良好
に行われ易くなる。メディアとは、情報を記録して媒介するものや情報を記録して伝達す
るものを意味する。また、光ピックアップ装置におけるトラッキングとは、メディアの半
径方向の振れに追従して、目標のトラック上に常にスポットを存在させる動作を意味する
。回折格子が複数の領域部に分けられて構成されることにより、メディアに、各々独立し
た少なくとも三個のスポットが照射される。メディアに、少なくとも三個のスポットが各
々独立して照射されるので、2種類以上のメディアの記録/再生時等に、トラッキングエ
ラー信号等のエラー信号の検出精度が低下するということは回避され易くなる。
請求項33に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記回折格子は、偶数の領域部に
分けられたこと、を特徴とする。
上記構成により、メディアに形成されるスポットは、精度のよいスポットとして形成さ
れる。例えば一方の領域部と他方の領域部とに回折格子が偶数分割されるので、光ピック
アップ装置に回折格子が装備されるときに、回折格子に当てられる光は、回折格子の一方
の領域部と、回折格子の他方の領域部とに、略2等分された状態に当てられ易くなる。回
折格子の一方の領域部と、回折格子の他方の領域部とに、光が略2等分とされた状態に当
てられ易くなることにより、回折格子は、光ピックアップ装置に精度よく備えられ易くな
る。従って、メディアに精度よくスポットが形成され易くなる。これに伴って、2種類以
上のメディアの記録/再生時等におけるエラー信号の検出精度が向上する。
請求項34に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記回折格子は、第1領域部と、
第2領域部と、第3領域部と、第4領域部と、の少なくとも4つに分けられたこと、を特
徴とする。
上記構成により、メディアに対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好に
行われる。例えば、メディアに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、良好に行わ
れる。回折格子が4つの領域部に分けられて構成されることにより、メディアに、各々独
立した少なくとも三個のスポットが照射される。メディアに、少なくとも三個のスポット
が各々独立して照射されるので、2種類以上のメディアの記録/再生時等に、トラッキン
グエラー信号等のエラー信号の検出精度が低下するということは回避される。
請求項35に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、複数種類の波長光を出射可能な発
光素子を備えること、を特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置の部品点数の削減化に伴う価格低減化が図られる
。発光素子は、例えば第1波長光と第2波長光との少なくとも2種類以上の波長光を出射
可能な複数種類の波長光を出射する発光素子として構成されるので、光ピックアップ装置
は、多種のメディアに対応可能となる。また、これとともに、少なくとも第1波長光を出
射可能な発光素子と第2波長光を出射可能な発光素子とが1つの発光素子としてまとめら
れるので、光ピックアップ装置の部品削減化が図られる。光ピックアップ装置の部品削減
化に伴って光ピックアップ装置の価格が低く抑えられる。従って、部品削減化、価格低減
化が図られた光ピックアップ装置の提供が可能となる。
請求項36に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記第1波長光の波長は、略76
5〜840nmとされ、前記第2波長光の波長は、略630〜685nmとされたこと、
を特徴とする。
上記構成により、略765〜840nmの波長光とされる第1波長光が回折格子を透過
するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、略630〜685nmの
波長光とされる第2波長光が回折格子を透過するときに不要な光が生じるということは略
防止される。
請求項37に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記第1波長光の波長は、略63
0〜685nmとされ、前記第2波長光の波長は、略340〜450nmとされたこと、
を特徴とする。
上記構成により、略630〜685nmの波長光とされる第1波長光が回折格子を透過
するときに不要な光が生じるということは略防止される。また、略340〜450nmの
波長光とされる第2波長光が回折格子を透過するときに不要な光が生じるということは略
防止される。
請求項38に係る光ピックアップ装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又は2
0の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、複数の信号面部を有するメディア
に対応可能とされたこと、を特徴とする。
上記構成により、複数の信号面部を有するメディアに対する光ピックアップ装置の信号
、情報の読取り、及び/又は、複数の信号面部を有するメディアに対する光ピックアップ
装置の信号、情報の書込み等は、良好に行われる。
また、上記構成により、波長の異なる2種類以上のレーザ光に対応し不要な回折光を抑
えてエラー信号の検出精度を向上させた光ピックアップ装置が提供される。
本発明の請求項39に係る光ディスク装置は、請求項1、2、3、9、13、16、又
は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装置を少なくとも備えること、を特徴とする
上記構成により、上記各種問題点のうち少なくとも1つを解決可能な光ピックアップ装
置を少なくとも備える光ディスク装置が構成される。
本発明によれば、第1波長光と第2波長光とに確実に対応するとともにエラー信号の検
出精度が向上された光ピックアップ装置を構成させることができる。
また、本発明によれば、第1メディア上に第1波長光を確実に集光させるとともに、第
2メディア上に第2波長光を確実に集光させる光ピックアップ装置を構成させることがで
きる。
また、本発明によれば、不要な光の発生を抑えた光ピックアップ装置を構成させること
ができる。
また、本発明によれば、設定変更された光検出器にて、第1メインビームの検出と第1
サブビームの検出とを精度よく行わせ易くさせることができる。
また、本発明によれば、波長の異なる2種類以上のレーザ光に対応し不要な回折光を抑
えてエラー信号の検出精度を向上させた光ピックアップ装置を提供することができる。
また、本発明によれば、上記各種問題点のうち少なくとも1つを解決可能な光ピックア
ップ装置を少なくとも備える光ディスク装置を構成させることができる。
本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の光学配置図である。 本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る回折格子を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るインライン方式における光ディスク上の集光スポット配置とトラッキングエラー信号検出系の概要を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る演算処理回路の全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光検出器の受光領域を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る光検出器の受光領域における各受光部間隔の導出方法を説明するための図である。 光ピックアップ装置に装備される回折格子の第一実施形態を示す概略平面図である。 図9の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図である。 光ピックアップ装置に装備される回折格子の第二実施形態を示す概略図である。 光ピックアップ装置に装備される回折格子の第三実施形態を示す概略平面図である。 図12の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図である。 光ピックアップ装置に装備される回折格子の第四実施形態を示す概略平面図である。 図14の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図である。 光ピックアップ装置の視野特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置の視野特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置の視野特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のサブ・プッシュプル信号振幅レベル特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のサブ・プッシュプル信号振幅レベル特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のサブ・プッシュプル信号振幅レベル特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のトラッキングエラー位相差特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のトラッキングエラー位相差特性を示す説明図である。 光ピックアップ装置のトラッキングエラー位相差特性を示す説明図である。 光ディスク装置、光ピックアップ装置の第五実施形態を示す概略図である。 従来の光ピックアップ装置の光学系を示した図である。 3ビーム方式を説明するための図である。 インライン方式を説明するための図である。 従来の2波長対応回折格子を説明するための図である。 従来のその他の2波長対応回折格子を説明するための図である。
以下に本発明に係る光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置の実施の形
態を図面に基づいて詳細に説明する。
<<光ピックアップ装置の光学系>>
図1は、本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の光学配置図、図2及び図3は
、本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の説明図である。
尚、当該光ピックアップ装置は、CD規格(CD−ROM、CD−R、CD−RW等)
又はDVD規格(DVD−ROM、DVD−RAM(Version1、2.0、2.1
)、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW等)の光ディスクD等のメデ
ィアDに対応したものである。メディアとは、情報を記録して媒介するものや情報を記録
して伝達するものを意味する。例えば、ここでのメディアとは、データ、情報、信号など
が保存されるディスク等を意味する。略円板状をした光ディスクDの内周側D84から外
周側D88にかけて1本のトラックが略螺旋状に形成されている。
ディスクとして上記各種光ディスクが挙げられる。また、例えば中国において定められ
た規格に基づく光ディスクとされる「CBHD(China Blue High−De
finition)」規格(例:旧名「CH−DVD」規格)等の光ディスク(不図示)
も挙げられる。また、ディスクとして、例えばディスク両面に信号面が設けられ、データ
書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた光ディスクD等も挙げられる。また、ディ
スクとして、例えば二層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換え等が可
能とされた光ディスクD等も挙げられる。また、例えば三層の信号面が設けられ、データ
書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた「HD DVD」用光ディスク(不図示)
等も挙げられる。また、例えば四層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書
換え等が可能とされた「Blu−ray Disc」用光ディスク(不図示)等も挙げら
れる。また、例えばディスクのレーベル面側にもレーザ光を照射させてレーベル等の各種
書込み等を行うことが可能とされた光ディスクD等も挙げられる。光ディスクDの信号層
Daは、例えば金属薄膜などの金属層等により形成されている。金属薄膜などから形成さ
れる信号層Daに、情報やデータなどが記録される。
光ピックアップ装置を備える光ディスク装置は、例えば上記各種ディスクに対応可能と
される。光ピックアップ装置を備える光ディスク装置が用いられて、各種光ディスクに記
録された情報などのデータ再生が行われる。また、光ピックアップ装置を備える光ディス
ク装置が用いられて、各種光ディスクに情報などのデータ記録等が行われる。
この光ピックアップ装置における光ディスクDの集光スポットのフォーカシング検出法
は、例えば、非点収差法に基づいた検出法とされている。非点収差法とは、例えば、非点
収差をもった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットの変位を
検出する方法とされる。また、フォーカシング検出法として、例えば差動非点収差法に基
づいた検出法等が挙げられる。上述した如く、差動非点収差法とは、例えば、非点収差を
もった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットの変位を検出す
る方法とされる。また、差動非点収差法とは、例えばメインスポットで生成されたフォー
カスエラー信号から所定の係数を乗じたサブスポットで生成されたフォーカスエラー信号
を減算することによりフォーカスエラー信号を生成する方法とされ、プッシュプル漏れ込
みが小さく抑えられる。この光ピックアップ装置における集光スポットのフォーカシング
検出法は、例えば、非点収差法、差動非点収差法などに基づいた検出法とされる。具体的
に説明すると、この光ピックアップ装置は、差動非点収差法による光学系を備えた光ピッ
クアップ装置とされている。尚、フォーカシング検出法として、例えば、フーコー法、ナ
イフエッジ法などの他の検出法が用いられたり併用されたりしてもよい。各光ディスクD
の種類などにより、例えば差動非点収差法などの各フォーカシング検出法が、適宜、自動
的に選択される。
また、この光ピックアップ装置における光ディスクDの集光スポットのトラッキング検
出法は、例えば、差動プッシュプル法や、位相差法などに基づいた検出法とされる。上述
した如く、差動プッシュプル法とは、例えば、データ読書き用のメインビームと、位置ず
れの補正信号を検出する2つのサブビームとにより、集光スポットの変位を検出する方法
とされる。また、トラッキング検出法として、例えば位相差法などを含むDPD(Dif
ferential Phase Detection)法に基づいた検出法等が挙げら
れる。具体的に説明すると、トラッキング検出法として、例えば、4分割型光検出装置7
3Aによって検出される位相差信号に基づいた位相差法が挙げられる。この光ピックアッ
プ装置における集光スポットのトラッキング検出法は、例えば、DPP法、DPD法、位
相差法、ヘテロダイン検波法などに基づいた検出法が用いられたり併用されたりする。ま
た、各光ディスクDの種類などにより、例えば位相差法などの各トラッキング検出法が、
適宜、自動的に選択される。また、この光ピックアップ装置の光検出装置73Aは、例え
ば光検出器73Aとして構成されている。
レーザユニット61は、CD規格に適した赤外波長帯略765nm〜840nmの第1
の波長(例えば782nm)の第1のレーザ光を発する第1の光源62と、DVD規格に
適した赤色波長帯略630nm〜685nmの第2の波長(例えば655nm)の第2の
レーザ光を発する第2の光源63と、を同一の発光面61a上に有したマルチレーザユニ
ットである。レーザユニット61は、第1のレーザ光と、第1のレーザ光と異なる波長と
され且つ第1のレーザ光よりも短い波長のレーザ光とされる第2のレーザ光との2種類の
波長のレーザ光を出射可能な例えば二波長発光素子61として構成されている。このよう
に、レーザユニット61は、複数種類の波長のレーザ光を出射可能な発光素子61とされ
ている。尚、第1の光源62、第2の光源63は、半導体レーザ素子を構成するものであ
る。
レーザユニット61を構成する第1の光源62および/または第2の光源63から例え
ば0.2mW以上500mW(ミリワット)以下、具体的には2mW以上400mW以下
の出力値のレーザ光が出射される。例えば0.2mW未満の出力値のレーザ光とされた場
合、光ディスクDに照射されたのちに反射され光検出器73Aに届くレーザ光の光量が不
足する。光ディスクDの各データ等を再生させるときには、例えば0.2mW以上このま
しくは0.5mW以上より好ましくは2mW以上20mW以下程度という数〜数十mWの
出力値のレーザ光で十分とされる。光ディスクDに各データ等を書き込むときには、数十
〜数百mWの出力値のレーザ光が必要とされる。例えば光ディスクDに高速で各データ等
を書き込むときには、400mWや500mW等という高い出力値のパルスレーザ光が必
要とされることがある。
レーザユニット61は、例えば放熱性に優れる略円筒状または略円柱状のCANパッケ
ージタイプのレーザダイオードとして構成されている。光ピックアップ装置の設計/仕様
などにより、CANパッケージタイプのレーザユニット61に代えて、例えば、薄型化、
小型化等に対応可能な略板状のリードフレームパッケージタイプのレーザダイオード(不
図示)が用いられてもよい。
第1の光源62及び第2の光源63からそれぞれ出射される第1のレーザ光及び第2の
レーザ光は、4分割などの複数分割された回折格子64Aによりメインビーム(0次光)
と2つのサブビーム(±1次回折光束)とによる少なくとも3ビームを発生させるべく回
折されたのちに、例えばカップリングレンズ65iにより広がり角が調整されてプレート
型の偏光ビームスプリッタ66の偏光フィルタ面により反射される。
偏光ビームスプリッタ66により反射されたレーザ光は、光学レンズとされるコリメー
タレンズ67により平行光に形成されたのちに、1/4波長板68を通過して円偏光に変
換され、更に、反射ミラー69により光軸が折曲されて光学レンズとされる対物レンズ7
0に入射され、対物レンズ70により収束されて光ディスクDに照射される。
尚、第1層DL0(図2)と第2層DL1との複数の層DL0、DL1を有する光ディ
スクDに対応可能とさせるために、対物レンズ70は、対物レンズ70の光軸方向(P軸
方向)に略沿って移動可能な状態で光ピックアップ装置に備えられている。対物レンズ7
0の光軸方向(P軸方向)に略沿って、対物レンズ70が移動可能な状態で光ピックアッ
プ装置に備えられることにより、複数の信号層Daを有する光ディスクDに対応可能な光
ピックアップ装置が構成される。また、対物レンズ70は、光ディスクDの信号層Daの
トラック等に正確に追従するために、ディスク半径方向(R軸方向)に略沿って移動可能
な状態で光ピックアップ装置に備えられている。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、第1層DL0(図2)と第2層DL1と
の複数の層DL0、DL1を有する光ディスクDに対応可能とさせるために、コリメータ
レンズ67がコリメータレンズ67の光軸方向に略沿って移動可能な状態で光ピックアッ
プ装置に備えられる。コリメータレンズ67の光軸方向に略沿って、コリメータレンズ6
7が移動可能な状態で光ピックアップ装置に備えられることにより、複数の信号層Daを
有する光ディスクDにより確実に対応可能な光ピックアップ装置が構成される。
以上のように、回折格子64A、カップリングレンズ65i、偏光ビームスプリッタ6
6、コリメータレンズ67、1/4波長板68、反射ミラー69、対物レンズ70等は、
集光光学系の一例となる。対物レンズ70および回折格子64Aは、回折格子64Aによ
って分岐されたメインビームと2つのサブビームとを集光して、光ディスクDのトラック
上において、細長のトラックに対し略平行もしくは斜めに傾けられて略一列にメインビー
ムに対応したメインスポットと2つのサブビームに対応した2つのサブスポットとを照射
させる。
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えばカップリングレンズ(65i
)が装備されることなく省略されてもよい。また、図1においては、コリメータレンズ6
7と反射ミラー69との間に1/4波長板68が位置する光ピックアップ装置の光学配置
例を示したが、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、コリメータレンズ
(67)と反射ミラー(69)との間に1/4波長板(68)が装備されることなく、偏
光ビームスプリッタ(66)とコリメータレンズ(67)との間に1/4波長板(68)
が位置する光ピックアップ装置も使用可能とされている。本願における符号に付けられた
括弧( )は、図面に示されたものと若干異なるものを説明するために便宜上用いられて
いる。
また、光ディスクDに信号が記録可能な光ピックアップ装置においては、レーザユニッ
ト61から出射されるレーザ光をモニタし、レーザユニット61の制御のためにフィード
バックをかける受光素子65iiが、例えば偏光ビームスプリッタ66の周辺近傍に装備さ
れる。
対物レンズ70は、例えば各種の光ディスクDに適合した波長の各レーザ光をそれぞれ
の光学特性に合わせて回折する回折格子64Aが入射面に光軸を中心として例えば略輪帯
状に形成させ、当該回折格子により回折分岐された3ビームが各光ディスクDに対して球
面収差を補正して集光作用を持たせるように設計される。そして、対物レンズ70を、フ
ォーカス方向(図1中に示すP軸方向)、トラッキング方向(図1中に示すトラックの形
成方向を示すQ軸と直交する方向であって且つP軸と直交する方向とされるR軸方向)、
チルト方向(レンズ揺動方向)に略沿って対物レンズ70を駆動させることにより、光デ
ィスクDの信号層Daにレーザ光を合焦させるとともに、光ディスクDの所定のトラック
にレーザ光を追従させるように、対物レンズ70から光ディスクDに向けてレーザ光が照
射される。
光ディスクDの信号層Daにより変調されて反射されたレーザ光は対物レンズ70に戻
り、往路と途中まで略同じ光路である復路を経由して偏光ビームスプリッタ66に至る。
光ディスクDの信号層Daに例えば右旋回のレーザ光が照射されたときに、反射されたレ
ーザ光は、例えば左旋回のレーザ光に反転された状態の円偏光となる。また、光ディスク
Dへの往路で例えばS偏光であったレーザ光は、復路では例えばP偏光のレーザ光となっ
て1/4波長板68から出射され、P偏光のレーザ光は、偏光ビームスプリッタ66に入
射される。
復路のP偏光のレーザ光は、偏光ビームスプリッタ66を略透過する。偏光ビームスプ
リッタ66に戻されたレーザ光は、例えば偏光ビームスプリッタ66を透過する際の非点
収差を補正すべく傾けられて配置された第1の平行平板71を透過する。また、第1の平
行平板71を透過したレーザ光が傾けられて配置された第2の平行平板72を透過するこ
とにより、例えば光ディスクDに照射されるレーザ光のフォーカスエラー成分となる非点
収差が付与されるとともに、偏光ビームスプリッタ66及び第1の平行平板71により発
生されるコマ収差が補正された上で、光検出器73Aにレーザ光が導かれる。この結果、
光検出器73Aは、第2の平行平板72より導かれたレーザ光に基づきトラッキングエラ
ー信号やフォーカスエラー信号等を生成する。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、第1の平行平板71および第2の平行平
板72は、例えば非点収差素子71、72とされる。例えば第1の非点収差素子71およ
び第2の非点収差素子72も光ピックアップ装置の集光光学系の一例とされる。また、第
1の平行平板71および第2の平行平板72に代えて、例えばレーザ光の非点収差を発生
させて光ディスクDの信号層Daに照射される集光スポット80のフォーカシング検出を
非点収差法/差動非点収差法などに基づいて検出可能とさせるアナモフィックレンズ(不
図示)等のセンサレンズ(不図示)等が非点収差素子として用いられてもよい。
光検出器73Aは、光ディスクDから反射されたレーザ光を受けて、その信号をトラッ
キングエラー信号やフォーカスエラー信号等の電気信号に変えて、光ピックアップ装置を
構成する対物レンズ70付のレンズホルダ(不図示)等のサーボ機構(不図示)を動作さ
せるためのものとされている。サーボとは、例えば制御の対象の状態を測定し、予め定め
られた基準値と比較して、自動的に修正制御する機構のもの等を意味する。また、光検出
器73Aは、光ディスクDから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え
、光ディスクDに記録されたデータ/情報/信号などを検出するためのものとされている
<<光ディスクDに照射される第1の波長光および第2の波長光のメインスポット80
の位置>>
以下、図2および図3を用いて、光ディスクDに照射される第1の波長光および第2の
波長光のメインスポット80の位置について説明する。
レーザユニット61における第1の光源62の装備位置と、レーザユニット61におけ
る第2の光源63の装備位置と、が異なる。このため、例えば、光ピックアップ装置が光
ディスクDの最も内周側D84に位置するときや、光ピックアップ装置が光ディスクDの
最も外周側D88に位置するときや、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も内周側D
84から最も外周側D88に至るまでの何れかに位置するときに、第1の波長光に対応し
CD規格に基づいた光ディスクDの信号面部Da上における第1の波長光のディスク半径
方向(R軸方向)に略沿ったメインスポット80形成位置と、第2の波長光に対応しDV
D規格に基づいた光ディスクDの信号面部Da上における第2の波長光のディスク半径方
向(R軸方向)に略沿ったメインスポット80形成位置と、は、ディスク半径方向(R軸
方向)に略沿った線上において数μm〜数十μmほど異なる。
1つの対物レンズ70を備える光ピックアップ装置が用いられて、CD規格に基づいた
光ディスクDにレーザ光が照射されるときや、DVD規格に基づいた光ディスクDにレー
ザ光が照射されるときに、CD規格に基づいた光ディスクDに対するCD用レーザ光のデ
ィスク半径方向集光位置と、DVD規格に基づいた光ディスクDに対するDVD用レーザ
光のディスク半径方向集光位置と、が異なる。
また、例えば、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も内周側D84に位置するとき
や、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も外周側D88に位置するときや、光ピック
アップ装置が光ディスクDの最も内周側D84から最も外周側D88に至るまでの何れか
に位置するときに、第1の波長光に対応しCD規格に基づく略円板状の光ディスクDの信
号面部Da上にうつし出される第1波長光のメインスポット80のディスク半径方向(R
軸方向)に略沿った照射位置よりも、第2の波長光に対応しDVD規格に基づく略円板状
の光ディスクDの信号面部Da上にうつし出される第2波長光のメインスポット80のデ
ィスク半径方向(R軸方向)に略沿った照射位置のほうが、数μm〜数十μmほど略円板
状をした光ディスクDの内周側D84に存する。
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、光ピックアップ装置が光デ
ィスクDの最も内周側D84に位置するときや、光ピックアップ装置が光ディスクDの最
も外周側D88に位置するときや、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も内周側D8
4から最も外周側D88に至るまでの何れかに位置するときに、第1の波長光に対応しC
D規格に基づく略円板状の光ディスクDの信号面部Da上にうつし出される第1波長光の
メインスポット80のディスク半径方向(R軸方向)に略沿った照射位置のほうが、第2
の波長光に対応しDVD規格に基づく略円板状の光ディスクDの信号面部Da上にうつし
出される第2波長光のメインスポット80のディスク半径方向(R軸方向)に略沿った照
射位置よりも数μm〜数十μmほど略円板状をした光ディスクDの内周側D84に存する
ように、光ピックアップ装置が構成されてもよい。
第1の波長光に対応しCD規格に基づいた光ディスクDの信号面部Da上におけるピッ
ト等の大きさよりも、第2の波長光に対応しDVD規格に基づいた光ディスクDの信号面
部Da上におけるピット等の大きさのほうが小さい。また、第1の波長光に対応しCD規
格に基づいた光ディスクDの信号面部Da上に照射/形成される光のスポット80の大き
さよりも、第2の波長光に対応しDVD規格に基づいた光ディスクDの信号面部Da上に
照射/形成される光のスポット80の大きさのほうが小さい。このようなことから、CD
規格に基づく第1の波長光よりも波長の短いDVD規格に基づく第2の波長光が光ピック
アップ装置の光学系中心軸に略位置するように光ピックアップ装置が構成されている。
<<光ディスクDに照射される第1の波長光および第2の波長光のメインスポット80
とサブスポット81、82との間隔Yp>>
以下、図4、図5を用いて、光ディスクDに照射される第1の波長光および第2の波長
光のメインスポット80とサブスポット81、82との間隔Ypについて説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る回折格子を説明するための図、図5は、本発明の一
実施形態に係るインライン方式における光ディスク上の集光スポット配置とトラッキング
エラー信号検出系の概要を説明するための図である。
本実施形態の光ピックアップ装置は、CD規格及びDVD規格のいずれの光ディスクD
にも対応したものである。尚、CD−ROM、CD−R、CD−RW等のCD規格の光デ
ィスクDのトラックピッチDtpと、DVD−ROM、DVD−R、DVD+R、DVD
−RW、DVD+RWの光ディスクDのトラックピッチDtpと、DVD−RAM(Ve
rsion1)の光ディスクDのトラックピッチDtpと、DVD−RAM(Versi
on2.0、2.1)の光ディスクDのトラックピッチDtpと、は異なるが、各図面に
おいては、各種の光ディスクDは、便宜上、一纏めに描かれている。また、光ディスクD
の信号面部Da上に照射/形成される各光のスポット80、81、82の形状/配置/形
態等は、便宜上、描かれた形状/配置/形態等とされている。
回折格子64A(図4)は、DVD用回折格子20と略同じ構成をした安価なインライ
ン方式対応の回折格子64Aとされている。回折格子64Aは、3ビーム方式対応のCD
用回折格子を用いずに、インライン方式対応のDVD用回折格子20のみで構成されたも
のである。本願における回折格子とは、例えば光を回折させる回折面部が形成された部材
を意味し、例えばインライン・グレーティング等と呼ばれる。また、本願における図示さ
れた回折格子等は、各詳細部が分かり易くされるために、便宜上、描かれている。インラ
イン方式対応の回折格子64Aに入射された光は、インライン方式対応の回折格子64A
によって、1本の第1メインビームと少なくとも2本の第1サブビームとに分光される。
まず、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第1の波長がCD規格の波長
とされ、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第2の波長がDVD規格の波
長とされた場合について説明する。第1の波長をCD規格の波長λ(cd)と定める。第
1の波長λ(cd)は、略765nm〜840nmとされている。また、第2の波長をD
VD規格の波長λ(dvd)と定める。第2の波長λ(dvd)は、略630nm〜68
5nmとされている。
また、第1の波長光に対応する第1の光ディスクDに1本の第1メインビームと少なく
とも2本の第1サブビームとが照射されたときの第1メインビームのスポット80の略中
心部とされる照射点Oaと第1サブビームのスポット81の略中心部とされる照射点Xb
との間隔YpをYp1と定める。
また、第1の波長光に対応する第1の光ディスクDに1本の第1メインビームと少なく
とも2本の第1サブビームとが照射されたときの第1メインビームのスポット80の略中
心部とされる照射点Oaと第1サブビームのスポット82の略中心部とされる照射点Xc
との間隔YpをYp1と定める。
また、第2の波長光に対応する第2の光ディスクDに1本の第2メインビームと少なく
とも2本の第2サブビームとが照射されたときの第2メインビームのスポット80の略中
心部とされる照射点Oaと第2サブビームのスポット81の略中心部とされる照射点Xb
との間隔YpをYp2と定める。
また、第2の波長光に対応する第2の光ディスクDに1本の第2メインビームと少なく
とも2本の第2サブビームとが照射されたときの第2メインビームのスポット80の略中
心部とされる照射点Oaと第2サブビームのスポット82の略中心部とされる照射点Xc
との間隔YpをYp2と定める。
このように定義されたときに、例えば次の式(4)を仮定する。
CD規格の波長(第1の波長)λ(cd)が例えば略765nmとされたと仮定した場
合、式(4)のλ(cd)に765を代入する。また、DVD規格の波長(第2の波長)
λ(dvd)が例えば略685nmとされたと仮定した場合、式(4)のλ(dvd)に
685を代入する。すると、つぎの式(5)に記載された通りに値が求められる。
765/685=1.11679 …(5)
また、CD規格の波長(第1の波長)λ(cd)が例えば略840nmとされたと仮定
した場合、式(4)のλ(cd)に840を代入する。また、DVD規格の波長(第2の
波長)λ(dvd)が例えば略630nmとされたと仮定した場合、式(4)のλ(dv
d)に630を代入する。すると、つぎの式(6)に記載された通りに値が求められる。
840/630=1.33333 …(6)
以上より、CD規格の波長とされる第1の波長λ(cd)と、DVD規格の波長とされ
る第2の波長λ(dvd)と、を出射可能な光ピックアップ装置は、例えば下式(7)を
満足する光ピックアップ装置とされる。
つぎに、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第1の波長がDVD規格の
波長とされ、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第2の波長がBD規格の
波長とされた場合について説明する。第1の波長をDVD規格の波長λ(dvd)と仮定
する。第1の波長λ(dvd)は、略630nm〜685nmとされる。また、第2の波
長をBD規格の波長λ(bd)と仮定する。第2の波長λ(bd)は、略340nm〜4
50nmとされる。この場合、例えば次の式(8)を仮定する。
DVD規格の波長(第1の波長)λ(dvd)が例えば略630nmとされたと仮定し
た場合、式(8)のλ(dvd)に630を代入する。また、BD規格の波長(第2の波
長)λ(bd)が例えば略450nmとされたと仮定した場合、式(8)のλ(bd)に
450を代入する。すると、つぎの式(9)に記載された通りに値が求められる。
630/450=1.40000 …(9)
また、DVD規格の波長(第1の波長)λ(dvd)が例えば略685nmとされたと
仮定した場合、式(8)のλ(dvd)に685を代入する。また、BD規格の波長(第
2の波長)λ(bd)が例えば略340nmとされたと仮定した場合、式(8)のλ(b
d)に340を代入する。すると、つぎの式(10)に記載された通りに値が求められる
685/340=2.01471 …(10)
以上より、DVD規格の波長とされる第1の波長λ(dvd)と、BD規格の波長とさ
れる第2の波長λ(bd)と、を出射可能な光ピックアップ装置は、例えば下式(11)
を満足する光ピックアップ装置とされる。
つぎに、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第1の波長がCD規格の波
長とされ、インライン方式対応の回折格子64Aに入射される第2の波長がBD規格の波
長とされた場合について説明する。第1の波長をCD規格の波長λ(cd)と仮定する。
第1の波長λ(cd)は、略765nm〜840nmとされる。また、第2の波長をBD
規格の波長λ(bd)と仮定する。第2の波長λ(bd)は、略340nm〜450nm
とされる。この場合、例えば次の式(12)を仮定する。
CD規格の波長(第1の波長)λ(cd)が例えば略765nmとされたと仮定した場
合、式(12)のλ(cd)に765を代入する。また、BD規格の波長(第2の波長)
λ(bd)が例えば略450nmとされたと仮定した場合、式(12)のλ(bd)に4
50を代入する。すると、つぎの式(13)に記載された通りに値が求められる。
765/450=1.70000 …(13)
また、CD規格の波長(第1の波長)λ(cd)が例えば略840nmとされたと仮定
した場合、式(12)のλ(cd)に840を代入する。また、BD規格の波長(第2の
波長)λ(bd)が例えば略340nmとされたと仮定した場合、式(12)のλ(bd
)に340を代入する。すると、つぎの式(14)に記載された通りに値が求められる。
840/340=2.47059 …(14)
以上より、CD規格の波長とされる第1の波長λ(cd)と、BD規格の波長とされる
第2の波長λ(bd)と、を出射可能な光ピックアップ装置は、例えば下式(15)を満
足する光ピックアップ装置とされる。
<<光ディスクDに照射される各スポット80、81、82の分光比、光ディスクDに
照射される各スポット80、81、82の光の強さの総和に対するメインスポット80の
光の強さの効率比>>
以下、図5を用いて例えば光ディスクDに照射される各スポット80、81、82の光
の強度比とされる分光比、メインスポット80の光の効率比A1、A2について説明する
まず、CD規格に基づく光ディスクDに1本の第1波長光のメインビームと少なくとも
2本の第1波長光のサブビームとが照射されたときに、1本の第1波長光のメインビーム
により光ディスクDにうつし出されたメインスポット80の光の強さと少なくとも2本の
第1波長光のサブビームにより光ディスクDにうつし出された各サブスポット81、82
の光の強さとの総和に対し、1本の第1波長光のメインビームにより光ディスクDにうつ
し出されたメインスポット80の光の強さを例えば光の効率比A1と定める。
また、DVD規格に基づく光ディスクDに1本の第2波長光のメインビームと少なくと
も2本の第2波長光のサブビームとが照射されたときに、1本の第2波長光のメインビー
ムにより光ディスクDにうつし出されたメインスポット80の光の強さと少なくとも2本
の第2波長光のサブビームにより光ディスクDにうつし出された各サブスポット81、8
2の光の強さとの総和に対し、1本の第2波長光のメインビームにより光ディスクDにう
つし出されたメインスポット80の光の強さを例えば光の効率比A2と定める。
まず、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さや分光比等について説明
する。例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット
81と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80と、
DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分光比
は、略1:(16±1.6):1とされる。
例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット81
と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80と、DV
D規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分光比は、
略1:14.4:1とされる。
この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における
光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/16.
4となる。また、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80に
おける光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略14
.4/16.4となる。すなわち、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメイ
ンスポット80の光の効率比A2は、0.87805となる。
また、例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポッ
ト81と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80と
、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分光
比は、略1:17.6:1とされる。
この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における
光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/19.
6となる。また、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80に
おける光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略17
.6/19.6となる。すなわち、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメイ
ンスポット80の光の効率比A2は、0.89796となる。
具体的に説明すると、例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の
先行サブスポット81と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメイン
スポット80と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポッ
ト82との分光比は、略1:16:1とされる。
この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における
光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/18と
なる。また、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80におけ
る光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略16/1
8となる。すなわち、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット8
0の光の効率比A2は、0.88889となる。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、DVD規格に基づく光ディスク
DのトラックD80上の先行サブスポット81と、DVD規格に基づく光ディスクDのト
ラックD80上のメインスポット80と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD
80上の後行サブスポット82との分光比が、略1:15:1とされる。
この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における
光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/17と
なる。また、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80におけ
る光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略15/1
7となる。すなわち、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット8
0の光の効率比A2は、0.88235となる。
図5に示すインライン方式のDVD規格に基づく光ディスクDに照射されるレーザ光の
分光比は、図28に示すインライン方式のDVD規格に基づく光ディスクDに照射される
レーザ光の分光比と略同じとされる。
例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の先行サブスポット1
01と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上のメインスポット100
と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の後行サブスポット102と
の分光比は、略1:15:1とされる。
この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット101または102にお
ける光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/1
7となる。また、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット100
における光の強さは、DVD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1
5/17となる。すなわち、この場合のDVD規格に基づく光ディスクD上のメインスポ
ット100の光の効率比A2は、0.88235となる。
つぎに、図5に示すCD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さや分光比等に
ついて説明する。例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブ
スポット81と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット8
0と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分
光比は、略1:(23±2.3):1とされる。
例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット81と
、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80と、CD規格
に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分光比は、略1:
20.7:1とされる。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/22.7と
なる。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における
光の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略20.7/2
2.7となる。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット
80の光の効率比A1は、0.91189となる。
また、例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット
81と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80と、C
D規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82との分光比は、
略1:25.3:1とされる。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/27.3と
なる。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における
光の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略25.3/2
7.3となる。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット
80の光の効率比A1は、0.92674となる。
具体的に説明すると、例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先
行サブスポット81と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポ
ット80と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82
との分光比は、略1:23:1とされる。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/25となる
。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における光の
強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略23/25となる
。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80の光の効
率比A1は、0.92000となる。
図5に示すインライン方式のCD規格に基づく光ディスクDに照射されるレーザ光の分
光比は、図27に示す3ビーム方式のCD規格に基づく光ディスクDに照射されるレーザ
光の分光比と異なる。
例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の先行サブスポット10
1と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上のメインスポット100と、
CD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の後行サブスポット102との分光
比は、略1:16:1とされる。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット101または102におけ
る光の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/18と
なる。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット100におけ
る光の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略16/18
となる。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット100
の光の効率比A1は、0.88889となる。
CD用レーザ光に対応する回折格子部を有していない回折格子64Aを備える光ピック
アップ装置が構成された場合、回折格子64Aを透過した各CD用レーザ光がCD規格に
基づく光ディスクDに照射されると、従来のものに対し、CD規格に基づいた光ディスク
Dに照射される各レーザ光の分光比が変更される。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81と、CD規格に基づく光ディスクDの
トラックD80上のメインスポット80と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD
80上の後行サブスポット82との分光比が、略1:23.5:1とされてもよい。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/25.5と
なる。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における
光の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略23.5/2
5.5となる。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット
80の光の効率比A1は、0.92157となる。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81と、CD規格に基づく光ディスクDの
トラックD80上のメインスポット80と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD
80上の後行サブスポット82との分光比が、略1:20:1とされてもよい。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/22となる
。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における光の
強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略20/22となる
。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80の光の効
率比A1は、0.90909となる。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81と、CD規格に基づく光ディスクDの
トラックD80上のメインスポット80と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD
80上の後行サブスポット82との分光比が、略1:26:1とされてもよい。
この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のサブスポット81または82における光
の強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略1/28となる
。また、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80における光の
強さは、CD規格に基づく光ディスクDに照射される光の強さ全体の略26/28となる
。すなわち、この場合のCD規格に基づく光ディスクD上のメインスポット80の光の効
率比A1は、0.92857となる。
<<回折格子64Aと光検出器73A>>
以下、図4、図5を用いて回折格子64Aおよび光検出器73Aについて説明する。
従来のCD用回折格子部320(図29、図30)及びDVD用回折格子部340を両
方具備する2波長対応回折格子300A、300Bにおいては、CD規格に準拠した第1
のレーザ光又はDVD規格に準拠した第2のレーザ光がCD用回折格子部320及びDV
D用回折格子部340の両方を通過した結果、不要な回折光が発生されることが問題とさ
れていた。このような不要な回折光の発生を解消させるために、回折格子64A(図4)
は、DVD規格に準拠した一波長光用回折格子部20のみの構成とされている。
具体的には、回折格子64Aは、図4の左側に示すように、一方の半平面21に形成さ
れた格子溝の周期構造の位相が他方の半平面22に形成された格子溝の周期構造の位相に
対して約180度ずれたDVD用回折格子部材20とされている。また、回折格子64A
の光学配置は、インライン方式に準拠して、図5に示すように、光ディスクD上に照射さ
れた第1又は第2のレーザ光のメインビームに基づくメインスポット80及び第1又は第
2のレーザ光のサブビームに基づくサブスポット81、82を同一のトラックD80上に
略平行もしくは斜めに傾けられた状態で略一列に照射させるように調整される。
以上のようなDVD用回折格子部材20のみとされる回折格子64Aの構成並びにその
光学配置を採用したことによって、前述したとおり、不要な回折光が抑制されるとともに
、インライン方式に基づくトラッキングエラー信号SE1、SE2の検出を適切に行うこ
とができる。具体的に説明すると、図5に示すように、DVD規格に準拠した第2のレー
ザ光の場合には、つぎのとおりトラッキングエラー信号SE2の検出が行われる。
例えば、DVD規格に準拠した第2のレーザ光が光ディスクDに照射される場合、つぎ
のとおりトラッキングエラー信号SE2の検出が行われる。
DVD規格に対応したメイン検出光スポット80を形成するDVD用のメインビームが
光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73Aの第2受光領域75たとえば
DVD受光領域75におけるメイン受光部75Aにメイン検出光スポット90iiとして照
射されたときに、メイン受光部75Aに接続された減算器は、メイン受光部75Aからの
出力信号の差分を演算し例えばメインプッシュプル信号SA2として生成する。
また、DVD規格に対応した第1のサブ検出光スポット81を形成するDVD用の第1
のサブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのDVD受光
領域75における一方の第2のサブ受光部75Bに第1のサブ検出光スポット91iiとし
て照射されたときに、一方の第2のサブ受光部75Bに接続された減算器は、一方の第2
のサブ受光部75Bからの出力信号の差分を演算し例えば先行サブプッシュプル信号SB
2として生成する。
また、DVD規格に対応した第2のサブ検出光スポット82を形成するDVD用の第2
のサブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのDVD受光
領域75における他方の第2のサブ受光部75Cに第2のサブ検出光スポット92iiとし
て照射されたときに、他方の第2のサブ受光部75Cに接続された減算器は、他方の第2
のサブ受光部75Cからの出力信号の差分を演算し例えば遅行サブプッシュプル信号SC
2として生成する。
メインスポット80に対応したメイン検出光スポット90iiから検出されるプッシュプ
ル信号SA2と、サブスポット81、82のそれぞれに対応するサブ検出光スポット91
ii、92iiから検出されるプッシュプル信号SB2、SC2とは、互いに逆位相で出力さ
れる。そののちに、加算器78Cによってプッシュプル信号SB2、SC2が加算され、
この加算された信号SD2が増幅器78Bによって増幅されたのちに減算器78Aによっ
てプッシュプル信号SA2に対し減算処理されることにより、プッシュプル信号SA2、
SB2、SC2の各オフセット成分が相殺された精度の高いトラッキングエラー信号SE
2を生成させることが可能となる。
一方、CD規格に準拠した第1のレーザ光が光ディスクDに照射される場合であっても
、つぎのとおりトラッキングエラー信号SE1の検出が行われる。
CD規格に対応したメイン検出光スポット80を形成するCD用のメインビームが光デ
ィスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73Aの第1受光領域74たとえばCD
受光領域74におけるメイン受光部74Aにメイン検出光スポット90iとして照射され
たときに、メイン受光部74Aに接続された減算器は、メイン受光部74Aからの出力信
号の差分を演算し例えばメインプッシュプル信号SA1として生成する。
また、CD規格に対応した第1のサブ検出光スポット81を形成するCD用の第1のサ
ブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのCD受光領域7
4における一方の第1のサブ受光部74Bに第1のサブ検出光スポット91iとして照射
されたときに、一方の第1のサブ受光部74Bに接続された減算器は、一方の第1のサブ
受光部74Bからの出力信号の差分を演算し例えば先行サブプッシュプル信号SB1とし
て生成する。
また、CD規格に対応した第2のサブ検出光スポット82を形成するCD用の第2のサ
ブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのCD受光領域7
4における他方の第1のサブ受光部74Cに第2のサブ検出光スポット92iとして照射
されたときに、他方の第1のサブ受光部74Cに接続された減算器は、他方の第1のサブ
受光部74Cからの出力信号の差分を演算し例えば遅行サブプッシュプル信号SC1とし
て生成する。
メインスポット80に対応したメイン検出光スポット90iから検出されるプッシュプ
ル信号SA1と、サブスポット81、82のそれぞれに対応するサブ検出光スポット91
i、92iから検出されるプッシュプル信号SB1、SC1とは、互いに逆位相で出力さ
れる。そののちに、加算器78Cによってプッシュプル信号SB1、SC1が加算され、
この加算された信号SD1が増幅器78Bによって増幅されたのちに減算器78Aによっ
てプッシュプル信号SA1に対し減算処理されることにより、プッシュプル信号SA1、
SB1、SC1の各オフセット成分が相殺された精度の高いトラッキングエラー信号SE
1を生成させることが可能となる。
光ピックアップ装置の光検出器73Aで生成された信号は、例えば光ピックアップ装置
に通電可能に接続された光ディスク装置の基板(不図示)の演算部76Aに送られて計算
が行われ、光ディスク装置の基板の演算部76Aにて生成された信号が光ピックアップ装
置の対物レンズ駆動部79に送られる。光ピックアップ装置の対物レンズ駆動部79に電
気信号が流されることにより、光ピックアップ装置の対物レンズ70が動かされる。演算
部76Aで生成されたトラッキング誤差信号SE1、SE2が対物レンズ駆動部79に送
られて、光ディスクDのトラックD80に対する対物レンズ70のトラッキング調整が自
動的に行われる。
しかしながら、回折格子64Aは、例えばDVD規格に準拠した第2のレーザ光とされ
る第2の波長に対応するDVD用回折格子部材20のみの構成とされており、CD規格に
準拠した第1のレーザ光とされる第1の波長には対応していない。このため、CD規格に
準拠した第1のレーザ光が回折格子64Aにより回折分岐されたメイン検出光スポット9
0iとサブ検出光スポット91i、92iとの間隔(以下、メイン−サブピッチと呼ぶ。
)は、回折格子64Aが対応する波長に反比例した長さとなるので、本来使用すべきCD
用回折格子により回折分岐された場合のメイン−サブピッチと対比して拡大する。また、
メイン−サブピッチが拡大した結果、メイン検出光スポット90iとサブ検出光スポット
91i、92iの分光比も変化してしまう。
そこで、図5、図7の如く、光検出器73Aにおいて、メイン検出光スポット90iiを
受光する第2のメイン受光部75Aと一方のサブ検出光スポット91iiを受光する一方の
第2のサブ受光部75Bとの間の受光間隔Ys(dvd)、及び、メイン検出光スポット
90iiを受光する第2のメイン受光部75aと他方のサブ検出光スポット92iiを受光す
る他方の第2のサブ受光部75Cとの間の受光間隔Ys(dvd)、および/または、メ
イン検出光スポット90iを受光する第1のメイン受光部74Aと一方のサブ検出光スポ
ット91iを受光する一方の第1のサブ受光部74Bとの間の受光間隔Ys(cd)、及
び、メイン検出光スポット90iを受光する第1のメイン受光部74aと他方のサブ検出
光スポット92iを受光する他方の第1のサブ受光部74Cとの間の受光間隔Ys(cd
)を、それぞれのレーザ光に応じたメイン−サブピッチと合わせるように、適切に設定す
る必要がある。
<<光検出器73Aと演算部76A>>
以下、図5、図6を用いて光検出器73Aおよび演算部76Aについて説明する。
図6は、光検出器73Aの受光結果に基づいてトラッキングエラー信号SE1を生成す
る演算部76Aの全体構成の一例を示す演算処理回路図である。
光ピックアップ装置は、1本の第1メインビームが照射される1つの第1メイン受光部
74Aと、2本の第1サブビームが照射される2つの第1サブ受光部74B、74Cと、
を備えた第1受光領域74と、1本の第2メインビームが照射される1つの第2メイン受
光部75Aと、2本の第2サブビームが照射される2つの第2サブ受光部75B、75C
と、を備えた第2受光領域75と、を有する光検出器73Aを備えている。
光検出器73Aの同一受光面部73sにおいて、CD規格の光ディスクDの記録/再生
に用いられる第1の受光領域74たとえばCD受光領域74と、DVD規格の光ディスク
Dの記録/再生に用いられる第2の受光領域75たとえばDVD受光領域75と、が並べ
られて形成されている。
互いに直交する2つの分割線により略十字状に4分割されてそれぞれ4つの光検出面部
により構成されるCD用のメイン受光部74A、サブ受光部74B及び74Cが例えば縦
に3つ並べられて配置されて、光検出器73AにCD受光領域74が構成される。CD用
のメイン受光部74A、サブ受光部74B及び74Cに、CD規格に基づく光ディスクD
により反射された0次回折レーザ光、+1次回折レーザ光、−1次回折レーザ光のそれぞ
れの反射レーザ光が受光される。光検出器73AのCD受光領域74に、例えば非点収差
発生光学系により非点収差が付与されたCD規格に基づくレーザ光が受光される。光検出
器73AのCD用メイン受光部74Aの分割線74Ax、74Ay、サブ受光部74B及
び74Cのそれぞれの分割線74Bx、74By及び74Cx、74Cyは、受光される
レーザ光の非点収差の発生方向に対してそれぞれ略45°の角度となるように設定されて
いる。
また、互いに直交する2つの分割線により略十字状に4分割されてそれぞれ4つの光検
出面部により構成されるDVD用のメイン受光部75A、サブ受光部75B及び75Cが
例えば縦に3つ並べられて配置されて、光検出器73AにDVD受光領域75が構成され
る。DVD用のメイン受光部75A、サブ受光部75B及び75Cに、DVD規格に基づ
く光ディスクDにより反射された0次回折レーザ光、+1次回折レーザ光、−1次回折レ
ーザ光のそれぞれの反射レーザ光が受光される。光検出器73AのDVD受光領域75に
、例えば非点収差発生光学系により非点収差が付与されたDVD規格に基づくレーザ光が
受光される。光検出器73AのDVD用メイン受光部75Aの分割線75Ax、75Ay
、サブ受光部75B及び75Cのそれぞれの分割線75Bx、75By及び75Cx、7
5Cyは、受光されるレーザ光の非点収差の発生方向に対してそれぞれ略45°の角度と
なるように設定されている。
光ディスク装置の演算部76Aは、例えば、7つの加算器77D、77E、77F、7
7G、77H、77I、78Cと、4つの減算器77A、77B、77C、78Aと、1
つの増幅器78Bと、を含んで構成される。加算器77D、77E、減算器77Aは、ト
ラッキングエラー信号SE1の基となる0次反射光の光量に応じた信号SA1を生成する
ために、演算部76Aを構成するものとして演算部76A内に備えられている。また、加
算器77F、77G、減算器77Bは、トラッキングエラー信号SE1の基となる+1次
反射光の光量に応じた信号SB1を生成するために、演算部76Aを構成するものとして
演算部76A内に備えられている。また、加算器77H、77I、減算器77Cは、トラ
ッキングエラー信号SE1の基となる−1次反射光の光量に応じた信号SC1を生成する
ために、演算部76Aを構成するものとして演算部76A内に備えられている。減算器7
7A、77B、77C、78Aは、例えば差動アンプ77A、77B、77C、78Aと
される。また、増幅器78Bは、例えば増幅アンプ78Bとされる。
光ピックアップ装置を構成する光検出器73Aは、光ディスク装置を構成する基板の演
算部76Aに通電可能に接続されている。光ピックアップ装置の光検出器73Aにて生成
された信号は、コネクタ、フレキシブル回路基板(不図示)等を経由して光ディスク装置
の演算部76Aに送信される。詳しく説明すると、光ピックアップ装置を構成する光検出
器73A等と、光ディスク装置の基板を構成する演算部76A等とは、回路基板とされる
フレキシブルプリント回路体(FPC:flexible printed circu
it/flexible printed cable)、フレキシブルフラット回路体
(FFC:flexible flat circuit/flexible flat
cable)などのフレキシブル回路基板の各導体部や、フレキシブル回路基板の各導
体部に接続される端子などを備えたコネクタなどを介して通電可能に接続される(何れも
不図示)。
FPCに各種電子部品、各種電気部品などが半田付けされて通電可能に接続されるため
に、FPCの基部は、耐熱性に優れるポリイミド系樹脂などの耐熱性合成重合体が用いら
れて形成されている。ポリイミド(polyimide)は、例えば「PI」と略称され
る。FPCは、例えば複数の回路導体部が全芳香族系ポリイミド樹脂などの芳香族系耐熱
性樹脂製の絶縁シートに印刷等されて、例えば銅箔などの金属箔が絶縁シートに並設され
、その上に例えば全芳香族系ポリイミド樹脂などの芳香族系耐熱性樹脂製の透明もしくは
半透明の保護層が設けられて構成される。FPCは、例えば可撓性の薄い略帯状をしたシ
ート物として形成される。
全芳香族系ポリイミド樹脂などの芳香族系耐熱性樹脂製の絶縁シートおよび/または保
護層を備えるFPCが用いられることにより、FPC同士の半田付けが良好に行われる。
また、FPCに対し、各種電子部品、各種電気部品などの半田付けが良好に行われる。F
PCは、例えば他の光ピックアップ装置に共通して使用可能な例えば規格化されたFPC
として構成される。
光ピックアップ装置を構成する光検出器73AのCD受光領域74には、CD規格に準
拠した第1のレーザ光を回折格子64Aにより回折分岐した3ビーム、具体的には、メイ
ンビーム(0次光)と、そのメインビームの前後に配置される2つのサブビーム(±1次
回折光束)とのそれぞれに対応して、第1のメイン受光部74Aと、2つの第1のサブ受
光部74B、74Cとが形成されている。本願における「前」、「後」の定義は、便宜上
の定義とされている。第1のメイン受光部74A、第1のサブ受光部74B、74Cは、
それぞれ4分割されて4つの光検出面部により構成される。
詳しく説明すると、CD受光領域74の略矩形状をした中央の第1のメイン受光部74
Aは、略直交する2本の分割線74Ax、74Ayにより4分割されて、4つの略矩形状
をした光検出面部74Aa、74Ab、74Ac、74Adいわゆるセグメント74Aa
、74Ab、74Ac、74Adを備えて構成される。セグメント(segment)と
は、例えば、部分、断片など、全体が幾つかに分割されたもののうちの1つを意味する。
CD受光領域74の略矩形状をした中央の第1のメイン受光部74Aは、略矩形状をした
第1のメインセグメント74Aaと、第1のメインセグメント74Aaに隣接する略矩形
状をした第2のメインセグメント74Abと、第2のメインセグメント74Abに隣接す
る略矩形状をした第3のメインセグメント74Acと、第3のメインセグメント74Ac
に隣接する略矩形状をした第4のメインセグメント74Adと、を備えて構成され、第4
のメインセグメント74Adに第1のメインセグメント74Aaが隣接されている。CD
受光領域74の中央の第1メイン受光部74Aは、略正方形状に構成されている。
また、光検出器73AのCD受光領域74は、中央のメイン受光部74Aと、中央のメ
イン受光部74Aの各セグメント74Aa、74Ab、74Ac、74Adからの各受光
出力信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1をそれぞれ電流信号から電圧信号に変
換すると共に増幅する各電流・電圧変換アンプ77DL1、77DR1、77EL1、7
7ER1と、各電流・電圧変換アンプ77DL1、77DR1、77EL1、77ER1
により電圧信号に変換され且つ増幅された各信号をそれぞれ更に増幅する各後段アンプ7
7DL2、77DR2、77EL2、77ER2と、を備えている。
演算部76Aを構成する減算器77Aは、光検出器73AのCD受光領域74において
中央の第1メイン受光部74Aを構成する例えば上下一対のセグメント74Aa、74A
b、及び、74Ac,74Adからの出力信号の差分{(TAa1+TAb1)−(TA
c1+TAd1)}すなわち(TAab1−TAcd1)を演算しメインプッシュプル信
号SA1として生成する。
また、CD受光領域74の略矩形状をした前側の第1のサブ受光部74Bは、略直交す
る2本の分割線74Bx、74Byにより4分割されて、4つの略矩形状をした光検出面
部74Ba、74Bb、74Bc、74Bdいわゆるセグメント74Ba、74Bb、7
4Bc、74Bdを備えて構成される。CD受光領域74の略矩形状をした前側の第1の
サブ受光部74Bは、略矩形状をした第1のサブセグメント74Baと、第1のサブセグ
メント74Baに隣接する略矩形状をした第2のサブセグメント74Bbと、第2のサブ
セグメント74Bbに隣接する略矩形状をした第3のサブセグメント74Bcと、第3の
サブセグメント74Bcに隣接する略矩形状をした第4のサブセグメント74Bdと、を
備えて構成され、第4のサブセグメント74Bdに第1のサブセグメント74Baが隣接
されている。CD受光領域74の前側の第1サブ受光部74Bは、略正方形状に構成され
ている。
また、光検出器73AのCD受光領域74は、前側のサブ受光部74Bと、前側のサブ
受光部74Bの各セグメント74Ba、74Bb、74Bc、74Bdからの各受光出力
信号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1をそれぞれ電流信号から電圧信号に変換す
ると共に増幅する各電流・電圧変換アンプ77FL1、77FR1、77GL1、77G
R1と、各電流・電圧変換アンプ77FL1、77FR1、77GL1、77GR1によ
り電圧信号に変換され且つ増幅された各信号をそれぞれ更に増幅する各後段アンプ77F
L2、77FR2、77GL2、77GR2と、を備えている。
演算部76Aを構成する減算器77Bは、光検出器73AのCD受光領域74において
前側の第1サブ受光部74Bを構成する例えば上下一対のセグメント74Ba、74Bb
、及び、74Bc,74Bdからの出力信号の差分{(TBa1+TBb1)−(TBc
1+TBd1)}すなわち(TBab1−TBcd1)を演算し先行サブプッシュプル信
号SB1として生成する。
また、CD受光領域74の略矩形状をした後側の第1のサブ受光部74Cは、略直交す
る2本の分割線74Cx、74Cyにより4分割されて、4つの略矩形状をした光検出面
部74Ca、74Cb、74Cc、74Cdいわゆるセグメント74Ca、74Cb、7
4Cc、74Cdを備えて構成される。CD受光領域74の略矩形状をした後側の第1の
サブ受光部74Cは、略矩形状をした第1のサブセグメント74Caと、第1のサブセグ
メント74Caに隣接する略矩形状をした第2のサブセグメント74Cbと、第2のサブ
セグメント74Cbに隣接する略矩形状をした第3のサブセグメント74Ccと、第3の
サブセグメント74Ccに隣接する略矩形状をした第4のサブセグメント74Cdと、を
備えて構成され、第4のサブセグメント74Cdに第1のサブセグメント74Caが隣接
されている。CD受光領域74の後側の第1サブ受光部74Cは、略正方形状に構成され
ている。
また、光検出器73AのCD受光領域74は、後側のサブ受光部74Cと、後側のサブ
受光部74Cの各セグメント74Ca、74Cb、74Cc、74Cdからの各受光出力
信号UCa1、UCb1、UCc1、UCd1をそれぞれ電流信号から電圧信号に変換す
ると共に増幅する各電流・電圧変換アンプ77HL1、77HR1、77IL1、77I
R1と、各電流・電圧変換アンプ77HL1、77HR1、77IL1、77IR1によ
り電圧信号に変換され且つ増幅された各信号をそれぞれ更に増幅する各後段アンプ77H
L2、77HR2、77IL2、77IR2と、を備えている。
演算部76Aを構成する減算器77Cは、光検出器73AのCD受光領域74において
後側の第1サブ受光部74Cを構成する例えば上下一対のセグメント74Ca、74Cb
、及び、74Cc,74Cdからの出力信号の差分{(TCa1+TCb1)−(TCc
1+TCd1)}すなわち(TCab1−TCcd1)を演算し遅行サブプッシュプル信
号SC1として生成する。
加算器78Cに、減算器77Bの出力信号である先行サブプッシュプル信号SB1と、
減算器77Cの出力信号である遅行サブプッシュプル信号SC1とが入力される。加算器
78Cは、これらの信号の加算(SB1+SC1)を演算し加算サブプッシュプル信号S
D1とさせる。増幅器78Bに、加算器78Cの出力信号である加算サブプッシュプル信
号SD1が入力される。増幅器78Bは、加算サブプッシュプル信号SD1を例えば増幅
率Kでメインプッシュプル信号SA1と同等の信号レベルに増幅する。減算器78Aに、
減算器77Aの出力信号と、増幅器78Bの出力信号とが入力される。減算器78Aは、
メインプッシュプル信号SA1と、加算サブプッシュプル信号SD1を増幅した信号との
差分を演算して、トラッキング誤差信号SE1として出力する。
演算部76Aで生成されたトラッキング誤差信号SE1が対物レンズ駆動部79(図2
、図3)に送られて、光ディスクDのトラックD80(図5)に対する対物レンズ70(
図2、図3)のトラッキング調整が自動的に行われる。
第1のメイン受光部74A、第1のサブ受光部74B、74Cを構成する各セグメント
から得られる各受光出力に所定の演算を施すことにより、CD規格の光ディスクDの記録
/再生時等に、メイン情報信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号S
E1が得られる。
例えば、光ディスク装置を構成する不図示の基板のLSIからFPCを経由して光ピッ
クアップ装置の発光素子(LD:laser diode)に例えば単一周波数であって
高周波のレーザ光出射信号が送られるときに、FPC等の周囲に不要輻射が生じることが
ある。LSI(large scale integration)とは、例えば半導体
集積回路(IC:integrated circuit)のうち素子の集積度が100
0個〜100000個程度のもの、又は単にICの同義語とされる。また、不要輻射とは
、例えば電子機器などが出す電磁波や不要な電波等を意味する。
例えば光ディスクDの内周側D84から外周側D88にかけて光ディスクDにデータ、
情報、信号が記録されるときに、光ディスク装置を構成する基板のLSIと光ピックアッ
プ装置のLDとを通電可能に繋ぐFPCが撓まされたりのばされたりして、FPCが例え
ば引き回される環境下において、FPCに例えば単一周波数であって高周波のパルス信号
が流される構造のものにおいては、不要輻射の点で不利とされることがある。
各受光出力信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1、UBa1、UBb1、UB
c1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1をそれぞれ電流信号から電圧
信号に変換すると共に増幅する各電流・電圧変換アンプ77DL1、77DR1、77E
L1、77ER1、77FL1、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、7
7HR1、77IL1、77IR1、及び、各電流・電圧変換アンプ77DL1、77D
R1、77EL1、77ER1、77FL1、77FR1、77GL1、77GR1、7
7HL1、77HR1、77IL1、77IR1により電圧信号に変換され且つ増幅され
た各信号をそれぞれ更に増幅する各後段アンプ77DL2、77DR2、77EL2、7
7ER2、77FL2、77FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2
、77IL2、77IR2が光ピックアップ装置の光検出器73Aに装備されていれば、
前記各電流・電圧変換アンプ77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77F
L1、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、7
7IR1、及び、前記各後段アンプ77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、
77FL2、77FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL
2、77IR2により、光検出器73Aの各受光部74A、74B、74Cから出力され
る各受光出力信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1、UBa1、UBb1、UB
c1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1は、例えば確実にゲインアッ
プされた光電変換信号TAa1、TAb1、TAc1、TAd1、TBa1、TBb1、
TBc1、TBd1、TCa1、TCb1、TCc1、TCd1として光検出器73Aか
ら出力される。
これにより、例えば光ピックアップ装置を構成する光検出器73A等と光ディスク装置
の基板を構成する演算部76A等とを通電可能に接続するFPC等の周囲に不要輻射など
が生じても、光検出器73Aから出力される光電変換信号TAa1、TAb1、TAc1
、TAd1、TBa1、TBb1、TBc1、TBd1、TCa1、TCb1、TCc1
、TCd1の劣化が抑えられる。従って、光ディスク装置の基板の演算部76Aにて、1
本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度よく確実に行われる
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、電流・電圧変換アンプ(7
7DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1、77FR1、77GL1
、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77IR1)は、電流・電圧変換
機能を備えもっていない通常の前段増幅アンプ(77DL1、77DR1、77EL1、
77ER1、77FL1、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、77HR
1、77IL1、77IR1)として構成されてもよい。
又、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、電流・電圧変換アンプ(7
7DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1、77FR1、77GL1
、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77IR1)は、増幅アンプ(7
7DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77FL2、77FR2、77GL2
、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、77IR2)よりも信号の流れの
下流側に位置するものとされてもよい。
例えば、CD規格に準拠した第1のレーザ光がCD規格に準拠した第1の光ディスクD
に照射される場合、つぎのとおりトラッキングエラー信号SE1の検出が行われる。
先ず、演算部76Aの加算器77Dは、光検出器73Aのメイン受光部74Aの第1セ
グメント74Aaにおいて受光した0次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TAa
1と、光検出器73Aのメイン受光部74Aの第2セグメント74Abにおいて受光した
0次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TAb1と、を加算し、光電変換信号TA
ab1を生成する。
また、演算部76Aの加算器77Eは、光検出器73Aのメイン受光部74Aの第3セ
グメント74Acにおいて受光した0次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TAc
1と、光検出器73Aのメイン受光部74Aの第4セグメント74Adにおいて受光した
0次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TAd1と、を加算し、光電変換信号TA
cd1を生成する。
また、演算部76Aの減算器77Aは、加算器77Dの加算結果(光電変換信号TAa
1+光電変換信号TAb1)から、加算器77Eの加算結果(光電変換信号TAc1+光
電変換信号TAd1)を減算し、メインプッシュプル信号SA1を生成する。この結果、
減算器77Aは、トラッキングエラー信号SE1の基となる0次反射光の光量に応じた信
号{(光電変換信号TAa1+光電変換信号TAb1)−(光電変換信号TAc1+光電
変換信号TAd1)}、即ちメインプッシュプル信号SA1を出力することとなる。
CD規格に対応したメイン検出光スポット80を形成するCD用のメインビームが光デ
ィスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイ
ン受光部74Aにメイン検出光スポット90iとして照射されたときに、メイン受光部7
4Aに接続された減算器77Aは、メイン受光部74Aからの出力信号の差分を演算し例
えばメインプッシュプル信号SA1として生成する。
また、演算部76Aの加算器77Fは、光検出器73Aの前側サブ受光部74Bの第1
セグメント74Baにおいて受光した+1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号T
Ba1と、光検出器73Aの前側サブ受光部74Bの第2セグメント74Bbにおいて受
光した+1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TBb1と、を加算し、光電変換
信号TBab1を生成する。
また、演算部76Aの加算器77Gは、光検出器73Aの前側サブ受光部74Bの第3
セグメント74Bcにおいて受光した+1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号T
Bc1と、光検出器73Aの前側サブ受光部74Bの第4セグメント74Bdにおいて受
光した+1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TBd1と、を加算し、光電変換
信号TBcd1を生成する。
また、演算部76Aの減算器77Bは、加算器77Fの加算結果(光電変換信号TBa
1+光電変換信号TBb1)から、加算器77Gの加算結果(光電変換信号TBc1+光
電変換信号TBd1)を減じ、サブプッシュプル信号SB1を生成する。
CD規格に対応した第1のサブ検出光スポット81を形成するCD用の第1のサブビー
ムが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのCD受光領域74にお
ける前側の第1のサブ受光部74Bに第1のサブ検出光スポット91iとして照射された
ときに、前側の第1のサブ受光部74Bに接続された減算器77Bは、前側の第1のサブ
受光部74Bからの出力信号の差分を演算し例えば先行サブプッシュプル信号SB1とし
て生成する。
また、演算部76Aの加算器77Hは、光検出器73Aの後側サブ受光部74Cの第1
セグメント74Caにおいて受光した−1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号T
Ca1と、光検出器73Aの後側サブ受光部74Cの第2セグメント74Cbにおいて受
光した−1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TCb1と、を加算し、光電変換
信号TCab1を生成する。
また、演算部76Aの加算器77Iは、光検出器73Aの後側サブ受光部74Cの第3
セグメント74Ccにおいて受光した−1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号T
Cc1と、光検出器73Aの後側サブ受光部74Cの第4セグメント74Cdにおいて受
光した−1次反射光の一部の光量に応じた光電変換信号TCd1と、を加算し、光電変換
信号TCcd1を生成する。
また、演算部76Aの減算器77Cは、加算器77Hの加算結果(光電変換信号TCa
1+光電変換信号TCb1)から、加算器77Iの加算結果(光電変換信号TCc1+光
電変換信号TCd1)を減じ、サブプッシュプル信号SC1を生成する。
CD規格に対応した第2のサブ検出光スポット82を形成するCD用の第2のサブビー
ムが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのCD受光領域74にお
ける後側の第1のサブ受光部74Cに第2のサブ検出光スポット92iとして照射された
ときに、後側の第1のサブ受光部74Cに接続された減算器77Cは、後側の第1のサブ
受光部74Cからの出力信号の差分を演算し例えば遅行サブプッシュプル信号SC1とし
て生成する。
演算部76Aの加算器78Cは、減算器77Bの減算結果{(光電変換信号TBa1+
光電変換信号TBb1)−(光電変換信号TBc1+光電変換信号TBd1)}と、減算
器77Cの減算結果{(光電変換信号TCa1+光電変換信号TCb1)−(光電変換信
号TCc1+光電変換信号TCd1)}と、を加算し、加算サブプッシュプル信号SD1
を生成する。
演算部76Aの増幅器78Bは、加算器78Cの加算結果〔{(光電変換信号TBa1
+光電変換信号TBb1)−(光電変換信号TBc1+光電変換信号TBd1)}+{(
光電変換信号TCa1+光電変換信号TCb1)−(光電変換信号TCc1+光電変換信
号TCd1)}〕、即ち、加算サブプッシュプル信号SD1を増幅率Kで増幅する。この
増幅率Kは、例えば回折格子64Aの回折効率による0次光と±1次回折光の光強度の相
違を調整するべく定まる値である。
演算部76Aの減算器78Aは、減算器77Aの減算結果〔(光電変換信号TAa1+
光電変換信号TAb1)−(光電変換信号TAc1+光電変換信号TAd1)〕から、増
幅器78Bの増幅結果[K・〔{(光電変換信号TBa1+光電変換信号TBb1)−(
光電変換信号TBc1+光電変換信号TBd1)}+{(光電変換信号TCa1+光電変
換信号TCb1)−(光電変換信号TCc1+光電変換信号TCd1)}〕]を減算する
ことにより、トラッキングエラー信号SE1を生成する。このトラッキングエラー信号S
E1は、[〔(光電変換信号TAa1+光電変換信号TAb1)−(光電変換信号TAc
1+光電変換信号TAd1)〕−K・[〔{(光電変換信号TBa1+光電変換信号TB
b1)−(光電変換信号TBc1+光電変換信号TBd1)}+{(光電変換信号TCa
1+光電変換信号TCb1)−(光電変換信号TCc1+光電変換信号TCd1)}〕]
]とされる。
中央のメインスポット80に対応した中央のメイン検出光スポット90iから検出され
るメインプッシュプル信号SA1と、前後のサブスポット81、82のそれぞれに対応す
る前後のサブ検出光スポット91i、92iから検出される各サブプッシュプル信号SB
1、SC1とは、互いに逆位相で出力される。そののちに、加算器78Cによって各サブ
プッシュプル信号SB1、SC1が加算され、加算生成された加算サブプッシュプル信号
SD1が増幅器78Bによって増幅されたのちに減算器78Aによってメインプッシュプ
ル信号SA1に対し減算処理されることにより、プッシュプル信号SA1、SB1、SC
1の各オフセット成分が相殺された精度の高いトラッキングエラー信号SE1を生成させ
ることが可能となる。
光ピックアップ装置を構成する光検出器73AのDVD受光領域75には、DVD規格
に準拠した第2のレーザ光を回折格子64Aにより回折分岐した3ビーム、具体的には、
メインビーム(0次光)と、そのメインビームの前後に配置される2つのサブビーム(±
1次回折光束)とのそれぞれに対応して、第2のメイン受光部75Aと、2つの第2のサ
ブ受光部75B、75Cとが形成されている。第2のメイン受光部75A、第2のサブ受
光部75B、75Cは、それぞれ4分割されて4つのセグメントにより構成される。
詳しく説明すると、DVD受光領域75の略矩形状をした中央の第2のメイン受光部7
5Aは、略直交する2本の分割線75Ax、75Ayにより4分割されて、4つの略矩形
状をしたセグメント75Aa、75Ab、75Ac、75Adを備えて構成される。DV
D受光領域75の略矩形状をした中央の第2のメイン受光部75Aは、略矩形状をした第
2のメインセグメント75Aaと、第2のメインセグメント75Aaに隣接する略矩形状
をした第2のメインセグメント75Abと、第2のメインセグメント75Abに隣接する
略矩形状をした第3のメインセグメント75Acと、第3のメインセグメント75Acに
隣接する略矩形状をした第4のメインセグメント75Adと、を備えて構成され、第4の
メインセグメント75Adに第2のメインセグメント75Aaが隣接されている。DVD
受光領域75の中央の第2メイン受光部75Aは、略正方形状に構成されている。
また、DVD受光領域75の略矩形状をした前側の第2のサブ受光部75Bは、略直交
する2本の分割線75Bx、75Byにより4分割されて、4つの略矩形状をしたセグメ
ント75Ba、75Bb、75Bc、75Bdを備えて構成される。DVD受光領域75
の略矩形状をした前側の第2のサブ受光部75Bは、略矩形状をした第2のサブセグメン
ト75Baと、第2のサブセグメント75Baに隣接する略矩形状をした第2のサブセグ
メント75Bbと、第2のサブセグメント75Bbに隣接する略矩形状をした第3のサブ
セグメント75Bcと、第3のサブセグメント75Bcに隣接する略矩形状をした第4の
サブセグメント75Bdと、を備えて構成され、第4のサブセグメント75Bdに第2の
サブセグメント75Baが隣接されている。DVD受光領域75の前側の第2サブ受光部
75Bは、略正方形状に構成されている。
また、DVD受光領域75の略矩形状をした後側の第2のサブ受光部75Cは、略直交
する2本の分割線75Cx、75Cyにより4分割されて、4つの略矩形状をしたセグメ
ント75Ca、75Cb、75Cc、75DVDを備えて構成される。DVD受光領域7
5の略矩形状をした後側の第2のサブ受光部75Cは、略矩形状をした第2のサブセグメ
ント75Caと、第2のサブセグメント75Caに隣接する略矩形状をした第2のサブセ
グメント75Cbと、第2のサブセグメント75Cbに隣接する略矩形状をした第3のサ
ブセグメント75Ccと、第3のサブセグメント75Ccに隣接する略矩形状をした第4
のサブセグメント75DVDと、を備えて構成され、第4のサブセグメント75DVDに
第2のサブセグメント75Caが隣接されている。DVD受光領域75の後側の第2サブ
受光部75Cは、略正方形状に構成されている。
尚、光検出器73AのDVD受光領域75は、例えば図6に示す回路に近似した各電流
・電圧変換アンプ、各後段アンプを備えるが、ここではその詳細な説明を省略する。また
、演算部76Aは、例えば図6に示す回路に近似しDVD用信号を演算する各加算器、減
算器、増幅器を備え、DVD信号演算用の各加算器、減算器、増幅器は、DVD受光領域
75に接続されるが、ここではその詳細な説明を省略する。
第2のメイン受光部75A、第2のサブ受光部75B、75Cを構成する各セグメント
から得られる各受光出力に所定の演算を施すことにより、DVD規格の光ディスクDの記
録/再生時等に、メイン情報信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号
SE2が得られる。
例えば、DVD規格に準拠した第2のレーザ光がDVD規格に準拠した第2の光ディス
クDに照射される場合、つぎのとおりトラッキングエラー信号SE2の検出が行われる。
DVD規格に対応したメイン検出光スポット80を形成するDVD用のメインビームが
光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのDVD受光領域75におけ
るメイン受光部75Aにメイン検出光スポット90iiとして照射されたときに、メイン受
光部75Aに接続された減算器は、メイン受光部75Aからの出力信号の差分を演算し例
えばメインプッシュプル信号SA2として生成する。
また、DVD規格に対応した第2のサブ検出光スポット81を形成するDVD用の第2
のサブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのDVD受光
領域75における前側の第2のサブ受光部75Bに第2のサブ検出光スポット91iiとし
て照射されたときに、前側の第2のサブ受光部75Bに接続された減算器は、前側の第2
のサブ受光部75Bからの出力信号の差分を演算し例えば先行サブプッシュプル信号SB
2として生成する。
また、DVD規格に対応した第2のサブ検出光スポット82を形成するDVD用の第2
のサブビームが光ディスクDの信号層Daから反射されて、光検出器73AのDVD受光
領域75における後側の第2のサブ受光部75Cに第2のサブ検出光スポット92iiとし
て照射されたときに、後側の第2のサブ受光部75Cに接続された減算器は、後側の第2
のサブ受光部75Cからの出力信号の差分を演算し例えば遅行サブプッシュプル信号SC
2として生成する。
中央のメインスポット80に対応した中央のメイン検出光スポット90iiから検出され
るメインプッシュプル信号SA2と、前後のサブスポット81、82のそれぞれに対応す
る前後のサブ検出光スポット91ii、92iiから検出される各サブプッシュプル信号SB
2、SC2とは、互いに逆位相で出力される。そののちに、加算器78Cによって各サブ
プッシュプル信号SB2、SC2が加算され、加算生成された加算サブプッシュプル信号
SD2が増幅器78Bによって増幅されたのちに減算器78Aによってメインプッシュプ
ル信号SA2に対し減算処理されることにより、プッシュプル信号SA2、SB2、SC
2の各オフセット成分が相殺された精度の高いトラッキングエラー信号SE2を生成させ
ることが可能となる。
<<光検出器73Aの受光領域74、75>>
以下、図7、図8を用いて光検出器73Aの受光領域74、75について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る光検出器の受光領域を説明するための図、図8は、
本発明の一実施形態に係る光検出器の受光領域における各受光部間隔の導出方法を説明す
るための図である。
光検出器73Aの同一受光面部73sにおいて、DVD規格の光ディスクDの記録/再
生に用いられるDVD受光領域75と、CD規格の光ディスクDの記録/再生に用いられ
るCD受光領域74と、が並べられて形成されている。
DVD受光領域75には、DVD規格に準拠した第2のレーザ光を回折格子64Aによ
り回折分岐した3ビーム、具体的には、メインビーム(0次光)と、そのメインビームの
前後に配置される2つのサブビーム(±1次回折光束)とのそれぞれに対応して、第2の
メイン受光部75Aと、第2のサブ受光部75B、75Cとが形成される。第2のメイン
受光部75A、第2のサブ受光部75B、75Cは、4分割されてそれぞれ4つのセグメ
ントにより構成される。第2のメイン受光部75A、第2のサブ受光部75B及び第2の
サブ受光部75Cを構成する各セグメントから得られる各受光出力に所定の演算を施すこ
とにより、DVD規格の光ディスクDの記録/再生時等に、メイン情報信号、フォーカス
エラー信号及びトラッキングエラー信号SE2が得られる。尚、第2のメイン受光部75
A、第2のサブ受光部75B、75Cは、4分割に限定されず、例えば2分割であっても
よい。また、第2のサブ受光部75b、75cは、例えば分割されていなくてもよい。
CD受光領域74には、CD規格に準拠した第1のレーザ光を回折格子64Aにより回
折分岐した3ビーム、具体的には、メインビーム(0次光)と、そのメインビームの前後
に配置される2つのサブビーム(±1次回折光束)とのそれぞれに対応して、第1のメイ
ン受光部74Aと、2つの第1のサブ受光部74B、74Cとが形成される。第1のメイ
ン受光部74A、第1のサブ受光部74B、74Cは、それぞれ4分割されて4つのセグ
メントにより構成される。第1のメイン受光部74A、第1のサブ受光部74B、74C
を構成する各セグメントから得られる各受光出力に所定の演算を施すことにより、CD規
格の光ディスクDの記録/再生時等に、メイン情報信号、フォーカスエラー信号及びトラ
ッキングエラー信号SE1が得られる。尚、第1のメイン受光部74A、第1のサブ受光
部74B、74Cは、4分割に限定されず、例えば2分割であってもよい。また、第1の
サブ受光部74b、74cは、例えば分割されていなくてもよい。
DVD受光領域75における第2のメイン受光部75Aと第2のサブ受光部75B、7
5Cとの間の受光間隔Ys(dvd)と、CD受光領域74における第1のメイン受光部
74Aと第1のサブ受光部74B、74Cとの間の受光間隔Ys(cd)とは、つぎのよ
うに導出される。
まず、レーザユニット61の第1又は第2の光源62、63より出射される第1又は第
2のレーザ光の波長λと、回折格子64Aにおいて連続した凹部S11から凸部S12ま
たは凸部S12から凹部S11までを一周期とした格子間隔dと、に基づいて、つぎの式
(16)によるブラッグの条件に基づく近似式によって回折角θが求められる(図8参照
)。尚、格子間隔dは、例えば数μm〜数百μm程度とされる。
θ=Sin-1(λ/d) …(16)
また、凹部S11は、底面Siと、底面Siに対し略直交する両側面Siii、Sivと、
を備えて構成されている。また、凹部S11を構成する凹面S21も、底面Siと、底面
Siに対し略直交する両側面Siii、Sivと、を備えて構成される。また、凸部S12は
、底面Siに略平行な外面Siiと、底面Siおよび外面Siiに対し略直交する両側面Sii
i、Sivと、を備えて構成されている。また、凸部S12を構成する凸面S21も、底面
Siに略平行な外面Siiと、底面Siおよび外面Siiに対し略直交する両側面Siii、Si
vと、を備えて構成される。また、回折角θとは、回折光が回折格子64Aの略平滑面S
の裏側の回折面部20aを構成する凹面S21の底面Siや凸面S22の外面Siiの法線
Nと成す角度のことを意味する。また、仮想の発光点Xは、法線Nを中心軸として略対称
に一対ほど設定される。尚、図8に示す説明図は、説明を容易とさせるために、便宜上、
描かれた図である。
つぎに、レーザユニット61の発光面61aに含まれる第1又は第2の光源62、63
の現実の位置を示す第1の発光点Oから回折格子64Aの略平滑面Sの裏側の凹面S21
を構成する底面Siや凸面S22を構成する外面Siiまでの間の法線距離Lと、上記式(
16)により求めた回折角θと、に基づき、レーザユニット61の発光面61a上でのサ
ブビームに関する見かけ上の第1又は第2の光源62、63の位置を示す第2の発光点X
を定めることができる。尚、レーザユニット61の発光面61aは、回折格子64Aの略
平滑面Sの法線Nに対して垂直であり、面Sの裏側の凹面S21を構成する底面Siや凸
面S22を構成する外面Siiから略法線距離Lだけ離れた位置にある平面となっている。
そして、つぎの式(17)により、レーザユニット61の発光面61a上における第1の
発光点Oから第2の発光点Xまでの間の距離Yrが求められる(図8参照)。
Yr=L×tan(θ) …(17)
ここで、光ディスクDの信号層Da上におけるメインスポット80の略中心部とされる
第1の照射点Oaと、第2の発光点Xより仮想的に発光される第1又は第2のレーザ光に
対応した光ディスクDの信号層Da上におけるサブスポット81/82の略中心部とされ
る第2の照射点Xb/Xcとについて、簡単に説明する。
例えば、コリメータレンズ67の焦点距離f2(不図示)と、対物レンズ70の焦点距
離f1(不図示)と、に基づいて、第1の発光点Oより仮想的に発光される第1又は第2
のレーザ光に対応した光ディスクDの信号層Da上におけるメインスポット80の略中心
部とされる第1の照射点Oaと、第2の発光点Xより仮想的に発光される第1又は第2の
レーザ光に対応した光ディスクDの信号層Da上におけるサブスポット81/82の略中
心部とされる第2の照射点Xb/Xcと、が求められる。例えば、光ディスクDの信号層
Da上における第1の照射点Oaと第2の照射点Xb又はXcとの間の距離Ypは、発光
点Oから発光点Xまでの距離Yrと、コリメータレンズ67の焦点距離f2と、対物レン
ズ70の焦点距離f1と、に基づいて、例えばつぎの式(18)により求められる。
Yp=Yr×f1/f2 …(18)
以上を整理すると、第1又は第2のレーザ光の波長を例えばλとし、回折格子64Aの
格子間隔をdとし、レーザユニット61の発光面61aから回折格子64Aの面Sに対す
る裏側の凹面S21を構成する底面Siや凸面S22を構成する外面Siiとの間の法線距
離をLとし、対物レンズ70の焦点距離をf1とし、コリメータレンズ67の焦点距離を
f2としたときに、光ディスクDの信号層Da上における第1の照射点Oaと第2の照射
点Xb又はXcとの間の距離Ypは、つぎの式(19)に基づいて求められる。尚、距離
Ypは、第1又は第2のレーザ光が回折格子64Aにより回折分岐された場合の光ディス
クDの信号層Da上での各メイン−サブピッチを表している。
Yp=L×tan{sin-1(λ/d)}×f1/f2 …(19)
光ディスクDの信号層Daに照射される第1又は第2のレーザ光のメインビームおよび
2つのサブビームは、光ディスクDの信号層Daにより反射されて最終的に光検出器73
Aに照射される。
つぎに、光検出器73Aにおける第1のメイン受光部74Aと第1のサブ受光部74B
、74Cとの間の受光間隔Ys(cd)並びに第2のメイン受光部75Aと第2のサブ受
光部75B、75Cとの間の受光間隔Ys(dvd)の設定方法について、引き続き説明
する。
上記式(16)および式(17)に基づき、つぎの式(20)が求められる。
Yr=L×tan{sin-1(λ/d)} …(20)
ここで、レーザユニット61の発光面61aにおけるDVD用の発光点O、Xと、DV
D用反射光に対応した光検出器73Aの受光面におけるDVD用の照射点O(dvd)、
X(dvd)とを、例えば光学的に等価な位置に配置させるために、DVD用出射光に対
応した仮想の光源間隔Yr(dvd)と、DVD用反射光に対応した実際の受光間隔Ys
(dvd)とが略等しいものと仮定する。
例えばつぎの式(21)を仮定する。
Ys(dvd)≒Yr(dvd) …(21)
つぎに、式(20)および式(21)に基づき、例えばつぎの式(22)が設定される
Ys(dvd)=L×tan{sin-1(λ(dvd)/d)} …(22)
DVD規格の波長(第2の波長)λ(dvd)が例えば略660nmとされている場合
、式(22)のλ(dvd)に660を代入すると、つぎの式(23)が求められる。
Ys(dvd)=L×tan{sin-1(660/d)} …(23)
予め定められた法線距離Lの数値と、予め定められた格子間隔dの数値とを式(23)
に代入することにより、光検出器73AのDVD受光領域75における受光間隔Ys(d
vd)が求められる。
つぎに、レーザユニット61の発光面61aにおけるCD用の発光点O、Xと、CD用
反射光に対応した光検出器73Aの受光面におけるCD用の照射点O(cd)、X(cd
)とを、例えば光学的に等価な位置に配置させるために、CD用出射光に対応した仮想の
光源間隔Yr(cd)と、CD用反射光に対応した実際の受光間隔Ys(cd)とが略等
しいものと仮定する。
例えばつぎの式(24)を仮定する。
Ys(cd)≒Yr(cd) …(24)
つぎに、式(20)および式(24)に基づき、例えばつぎの式(25)が設定される
Ys(cd)=L×tan{sin-1(λ(cd)/d)} …(25)
CD規格の波長(第1の波長)λ(cd)が例えば略785nmとされている場合、式
(25)のλ(cd)に785を代入すると、つぎの式(26)が求められる。
Ys(cd)=L×tan{sin-1(785/d)} …(26)
予め定められた法線距離Lの数値と、予め定められた格子間隔dの数値とを式(26)
に代入することにより、光検出器73AのCD受光領域74における受光間隔Ys(cd
)が求められる。
このようにして、光検出器73AのDVD受光領域75における受光間隔Ys(dvd
)と、光検出器73AのCD受光領域74における受光間隔Ys(cd)とが定められる
予め定められた法線距離Lの数値と、予め定められた格子間隔dの数値とは、共に一定
値とされることから、式(23)に基づいて導き出されたDVD用反射光に対応する実際
の受光間隔Ys(dvd)と、式(26)に基づいて導き出されたCD用反射光に対応す
る実際の受光間隔Ys(cd)とを比較すると、受光間隔Ys(dvd)よりも受光間隔
Ys(cd)のほうが明らかに長くなる。
このように、光検出器73Aにおける第1のメイン受光部74Aと第1のサブ受光部7
4B、74Cとの間の受光間隔Ys(cd)は、式(26)によって求まる距離Ys(c
d)に基づいて設定される。また、光検出器73Aにおける第2のメイン受光部75Aと
第2のサブ受光部75B、75Cとの間の受光間隔Ys(dvd)は、式(23)によっ
て求まる距離Ys(dvd)に基づいて設定される。
具体的には、第1のメイン受光部74Aにおける4セグメントの中心と、第1のサブ受
光部74B、74Cの4セグメントの中心との間の距離Ys(cd)を、式(26)によ
って求められる距離Ys(cd)に設定する。また、第2のメイン受光部75Aにおける
4セグメントの中心と、第2のサブ受光部75B、75Cの4セグメントの中心との間の
距離Ys(dvd)を、式(23)によって求められる距離Ys(dvd)に設定する。
これにより、光検出器73Aは、第1又は第2のレーザ光を回折格子64Aにより回折分
岐させた場合の各メイン−サブピッチに適切に対応可能となる。
<<光検出器73Aに照射される各スポット90i、91i、92i/90ii、91ii
、92iiの分光比、光検出器73Aの受光感度>>
以下、図5を用いて例えば各スポット90i、91i、92i/90ii、91ii、92
iiの光の強度比とされる分光比等について説明する。
まず、光検出器73AのDVD受光領域75に照射される光の強さや分光比等について
説明する。
例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット81
に対応するサブ検出光スポット91iiと、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD
80上のメインスポット80に対応するメイン検出光スポット90iiと、DVD規格に基
づく光ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82に対応するサブ検出光スポ
ット92iiとの分光比は、略1:15:1とされている。
この場合のサブ検出光スポット91iiまたは92iiにおける光の強さは、光検出器73
AのDVD受光領域75に照射される光の強さ全体の略1/17となる。また、この場合
のメイン検出光スポット90iiにおける光の強さは、光検出器73AのDVD受光領域7
5に照射される光の強さ全体の略15/17となる。
図5に示すインライン方式の光検出器73AのDVD受光領域75に照射されるレーザ
光の分光比は、図28に示すインライン方式のDVD用光検出器270に照射されるレー
ザ光の分光比と略同じとされている。
例えば、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の先行サブスポット1
01に対応するサブ検出光スポット201と、DVD規格に基づく光ディスクDのトラッ
クD100上のメインスポット100に対応するメイン検出光スポット200と、DVD
規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の後行サブスポット102に対応するサ
ブ検出光スポット202との分光比は、略1:15:1とされている。
この場合のサブ検出光スポット201または202における光の強さは、光検出器27
0に照射される光の強さ全体の略1/17となる。また、この場合のメイン検出光スポッ
ト200における光の強さは、光検出器270に照射される光の強さ全体の略15/17
となる。
つぎに、図5に示す光検出器73AのCD受光領域74に照射される光の強さや分光比
等について説明する。
例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の先行サブスポット81に
対応するサブ検出光スポット91iと、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80
上のメインスポット80に対応するメイン検出光スポット90iと、CD規格に基づく光
ディスクDのトラックD80上の後行サブスポット82に対応するサブ検出光スポット9
2iとの分光比は、略1:23:1とされている。
この場合のサブ検出光スポット91iまたは92iにおける光の強さは、光検出器73
AのCD受光領域74に照射される光の強さ全体の略1/25となる。また、この場合の
メイン検出光スポット90iにおける光の強さは、光検出器73AのCD受光領域74に
照射される光の強さ全体の略23/25となる。
図5に示すインライン方式の光検出器73AのCD受光領域74に照射されるレーザ光
の分光比は、図27に示す3ビーム方式のCD用光検出器270に照射されるレーザ光の
分光比と異なる。
例えば、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD100上の先行サブスポット10
1に対応するサブ検出光スポット201と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD
100上のメインスポット100に対応するメイン検出光スポット200と、CD規格に
基づく光ディスクDのトラックD100上の後行サブスポット102に対応するサブ検出
光スポット202との分光比は、略1:16:1とされている。
この場合のサブ検出光スポット201または202における光の強さは、光検出器27
0に照射される光の強さ全体の略1/18となる。また、この場合のメイン検出光スポッ
ト200における光の強さは、光検出器270に照射される光の強さ全体の略16/18
となる。
CD用レーザ光に対応する回折格子部を有していない回折格子64Aを備える光ピック
アップ装置が構成された場合、回折格子64Aを透過した各CD用レーザ光が光検出器7
3AのCD受光領域74に照射されると、従来のものに対し、CD受光領域74に照射さ
れる各レーザ光の分光比が変更される。
従来のものに対し、CD受光領域74に照射される各レーザ光の分光比が変更されるこ
とに伴い、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイン受光部74Aおよび各サブ
受光部74B、74Cの受光感度が変更される。
例えば、サブ検出光スポット91i、92iが照射されるサブ受光部74B、74Cの
受光感度の変更倍率は、つぎの式(27)により求められる。
{(1/18)/(1/25)}×100=138.88889 …(27)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるサブ受光部74Bまたは74
Cの受光感度(mV/μW)(ミリボルト・パー・マイクロワット)は、例えば従来のも
のを100%とした場合、従来のものに対して略139%の値に設定されることとなる。
また、例えば、メイン検出光スポット90iが照射されるメイン受光部74Aの受光感
度の変更倍率は、つぎの式(28)により求められる。
{(16/18)/(23/25)}×100=96.61836 …(28)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイン受光部74Aの受光感
度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに対して略9
7%の値に設定されることとなる。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、DVD規格に基づく光ディスク
DのトラックD80上の先行サブスポット81に対応するサブ検出光スポット91iiと、
DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80に対応するメ
イン検出光スポット90iiと、DVD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後
行サブスポット82に対応するサブ検出光スポット92iiとの分光比が、略1:16:1
とされてもよい。
この場合のサブ検出光スポット91iiまたは92iiにおける光の強さは、光検出器73
AのDVD受光領域75に照射される光の強さ全体の略1/18となる。また、この場合
のメイン検出光スポット90iiにおける光の強さは、光検出器73AのDVD受光領域7
5に照射される光の強さ全体の略16/18となる。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81に対応するサブ検出光スポット91i
と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80に対応する
メイン検出光スポット90iと、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後
行サブスポット82に対応するサブ検出光スポット92iとの分光比が、略1:23.5
:1とされてもよい。
この場合のサブ検出光スポット91iまたは92iにおける光の強さは、光検出器73
AのCD受光領域74に照射される光の強さ全体の略1/25.5となる。また、この場
合のメイン検出光スポット90iにおける光の強さは、光検出器73AのCD受光領域7
4に照射される光の強さ全体の略23.5/25.5となる。
また、この場合、例えば、サブ検出光スポット91i、92iが照射されるサブ受光部
74B、74Cの受光感度の変更倍率は、つぎの式(29)により求められる。
{(1/18)/(1/25.5)}×100=141.66667 …(29)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるサブ受光部74Bまたは74
Cの受光感度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに
対して略142%の値に設定されることとなる。
また、この場合、例えば、メイン検出光スポット90iが照射されるメイン受光部74
Aの受光感度の変更倍率は、つぎの式(30)により求められる。
{(16/18)/(23.5/25.5)}×100=96.45390 …(30)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイン受光部74Aの受光感
度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに対して略9
6%の値に設定されることとなる。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81に対応するサブ検出光スポット91i
と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80に対応する
メイン検出光スポット90iと、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後
行サブスポット82に対応するサブ検出光スポット92iとの分光比が、略1:20:1
とされてもよい。
この場合のサブ検出光スポット91iまたは92iにおける光の強さは、光検出器73
AのCD受光領域74に照射される光の強さ全体の略1/22となる。また、この場合の
メイン検出光スポット90iにおける光の強さは、光検出器73AのCD受光領域74に
照射される光の強さ全体の略20/22となる。
また、この場合、例えば、サブ検出光スポット91i、92iが照射されるサブ受光部
74B、74Cの受光感度の変更倍率は、つぎの式(31)により求められる。
{(1/18)/(1/22)}×100=122.22222 …(31)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるサブ受光部74Bまたは74
Cの受光感度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに
対して略122%の値に設定されることとなる。
また、この場合、例えば、メイン検出光スポット90iが照射されるメイン受光部74
Aの受光感度の変更倍率は、つぎの式(32)により求められる。
{(16/18)/(20/22)}×100=97.77778 …(32)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイン受光部74Aの受光感
度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに対して略9
8%の値に設定されることとなる。
また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、CD規格に基づく光ディ
スクDのトラックD80上の先行サブスポット81に対応するサブ検出光スポット91i
と、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上のメインスポット80に対応する
メイン検出光スポット90iと、CD規格に基づく光ディスクDのトラックD80上の後
行サブスポット82に対応するサブ検出光スポット92iとの分光比が、略1:26:1
とされてもよい。
この場合のサブ検出光スポット91iまたは92iにおける光の強さは、光検出器73
AのCD受光領域74に照射される光の強さ全体の略1/28となる。また、この場合の
メイン検出光スポット90iにおける光の強さは、光検出器73AのCD受光領域74に
照射される光の強さ全体の略26/28となる。
また、この場合、例えば、サブ検出光スポット91i、92iが照射されるサブ受光部
74B、74Cの受光感度の変更倍率は、つぎの式(33)により求められる。
{(1/18)/(1/28)}×100=155.55556 …(33)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるサブ受光部74Bまたは74
Cの受光感度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに
対して略156%の値に設定されることとなる。
また、この場合、例えば、メイン検出光スポット90iが照射されるメイン受光部74
Aの受光感度の変更倍率は、つぎの式(34)により求められる。
{(16/18)/(26/28)}×100=95.72650 …(34)
このように、光検出器73AのCD受光領域74におけるメイン受光部74Aの受光感
度(mV/μW)は、例えば従来のものを100%とした場合、従来のものに対して略9
6%の値に設定されることとなる。
上記回折格子64Aと、上記光検出器73Aとを備える上記光ピックアップ装置が構成
されることにより、光検出器73Aは、DVD規格に準拠した第2のレーザ光を回折格子
64Aにより回折分岐した3ビームに関するメイン−サブピッチはもとより、CD規格に
準拠した第1のレーザ光を回折格子64Aにより回折分岐した3ビームに関するメイン−
サブピッチならびに分光比についても対応することができ、トラッキングエラー信号SE
1、SE2等のエラー信号検出精度等を向上させることができる。
また、光検出器73AのDVD受光領域75における受光間隔Ys(dvd)は、DV
D用回折格子部材20もしくはDVD用回折格子64Aの格子間隔dを基準としたもので
あるので、例えば、DVD規格の光ディスクDの信号層Daが第1層DL0と第2層DL
1の2層構造の場合にあって、第1層DL0の再生時において第2層DL1からの反射光
が第2のメイン受光部75Aのみならず一方の第2のサブ受光部75B及び他方の第2の
サブ受光部75Cにおいても受光されてしまうことを未然に抑制することができる。
<<光ピックアップ装置の総説>>
以下、図1〜図10を用いて光ピックアップ装置について説明する。
図9は、光ピックアップ装置に装備される回折格子の第一実施形態を示す概略平面図、
図10は、図9の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図である
図1〜図3の如く、この光ピックアップ装置は、上記第1の光源62および第2の光源
63を有する上記発光素子61と、上記回折格子64Aと、上記偏光ビームスプリッタ6
6と、上記コリメータレンズ67と、上記1/4波長板68と、上記反射ミラー69と、
上記対物レンズ70と、上記第1の平行平板71と、上記第2の平行平板72と、上記光
検出器73Aと、上記対物レンズ駆動部79と、不図示の上記フレキシブル回路基板と、
上記コネクタと、を備えて構成されている。また、必要に応じて、この光ピックアップ装
置は、上記カップリングレンズ65iと、上記受光素子65iiと、を更に備える。また、
必要に応じて、この光ピックアップ装置(図1〜図3)は、例えば上記演算部76A(図
2、図3)を更に備えてもよい。
この光ピックアップ装置は、第1レーザ波長光と、第1レーザ波長光と異なるレーザ波
長光とされ且つ第1レーザ波長光よりも短い波長のレーザ光とされる第2レーザ波長光と
、を少なくとも出射可能な複数波長出射型の発光素子61と、第1レーザ波長光を少なく
とも1本の第1メインビームと1本の第1メインビームを中心とした略対称位置の少なく
とも2本の第1サブビームとに分け、且つ、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メ
インビームと1本の第2メインビームを中心とした略対称位置の少なくとも2本の第2サ
ブビームとに分け、第1レーザ波長光に対応した回折面部(不図示)を有することなく第
2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折面部20aを有する回折格子
64Aと、を備えて構成されている。
ここで、第1レーザ波長光に対応する第1光ディスクDに1本の第1メインビームと少
なくとも2本の第1サブビームとが照射されたときの第1メインビームのスポット80の
略中心部とされる照射点Oaと第1サブビームのスポット81の略中心部とされる照射点
Xbとの間隔YpをYp1と定める。また、第1レーザ波長光に対応する第1光ディスク
Dに1本の第1メインビームと少なくとも2本の第1サブビームとが照射されたときの第
1メインビームのスポット80の略中心部とされる照射点Oaと第1サブビームのスポッ
ト82の略中心部とされる照射点Xcとの間隔YpをYp1と定める。
また、第2レーザ波長光に対応する第2光ディスクDに1本の第2メインビームと少な
くとも2本の第2サブビームとが照射されたときの第2メインビームのスポット80の略
中心部とされる照射点Oaと第2サブビームのスポット81の略中心部とされる照射点X
bとの間隔YpをYp2と定める。また、第2レーザ波長光に対応する第2光ディスクD
に1本の第2メインビームと少なくとも2本の第2サブビームとが照射されたときの第2
メインビームのスポット80の略中心部とされる照射点Oaと第2サブビームのスポット
82の略中心部とされる照射点Xcとの間隔YpをYp2と定める。
このように各間隔Yp1、Yp2が定義されたときに、例えば、上記式(7)、上記式
(11)、及び上記式(15)に基づき、下式(1)を満足する性能を発揮する光ピック
アップ装置を構成させる。
また、第1レーザ波長光に対応する第1光ディスクDに1本の第1メインビームと少な
くとも2本の第1サブビームとが照射されたときに、1本の第1メインビームの光の強さ
と少なくとも2本の第1サブビームの光の強さとの総和に対する1本の第1メインビーム
の光の強さとされた光の効率比をA1と定める。
また、第2レーザ波長光に対応する第2光ディスクDに1本の第2メインビームと少な
くとも2本の第2サブビームとが照射されたときに、1本の第2メインビームの光の強さ
と少なくとも2本の第2サブビームの光の強さとの総和に対する1本の第2メインビーム
の光の強さとされた光の効率比をA2と定める。
このように各光の効率比A1、A2が定義された場合に、例えば算出された上記各光の
効率比A1およびA2に基づき、下式(2)及び下式(3)を満足する性能を発揮する光
ピックアップ装置を構成させる。
0.90<A1<0.94 …(2)
0.87<A2<0.91 …(3)
好ましくは、下式(35)及び下式(36)を満足する性能を発揮する光ピックアップ
装置を構成させる。
0.90<A1<0.93 …(35)
0.87<A2<0.90 …(36)
上記式(1)及び/又は上記式(2)及び上記式(3)、好ましくは上記式(1)及び
/又は上記式(35)及び上記式(36)を満足するように光ピックアップ装置が設定さ
れることにより、第1レーザ波長光と、第1レーザ波長光と異なるレーザ波長光とされ且
つ第1レーザ波長光よりも短い波長のレーザ光とされる第2レーザ波長光と、に確実に対
応するとともに、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精度が向
上された複数波長対応型の光ピックアップ装置が構成される。
複数波長出射型の発光素子61から出射された第1レーザ波長光が、第1レーザ波長光
に対応した回折面部を有さず第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回
折面部20aを有する回折格子64Aにより、少なくとも1本の第1メインビームと1本
の第1メインビームを中心とした略対称位置の2本の第1サブビームとに分けられて、1
本の第1メインビームと1本の第1メインビームを中心とした略対称位置の少なくとも2
本の第1サブビームとが第1光ディスクDの信号面部Daに照射されるときに、1本の第
1メインビームと1本の第1メインビームを中心とした略対称位置の少なくとも2本の第
1サブビームとは、第1光ディスクDの信号面部DaのトラックD80に精度よく確実に
照射される。
また、複数波長出射型の発光素子61から出射された第2レーザ波長光が、第1レーザ
波長光に対応した回折面部を有さず第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準と
した回折面部20aを有する回折格子64Aにより、少なくとも1本の第2メインビーム
と1本の第2メインビームを中心とした略対称位置の2本の第2サブビームとに分けられ
て、1本の第2メインビームと1本の第2メインビームを中心とした略対称位置の少なく
とも2本の第2サブビームとが第2光ディスクDの信号面部Daに照射されるときに、1
本の第2メインビームと1本の第2メインビームを中心とした略対称位置の少なくとも2
本の第2サブビームとは、第2光ディスクDの信号面部DaのトラックD80に精度よく
確実に照射される。
また、発光素子61における第1レーザ波長光の発光位置と、発光素子61における第
2レーザ波長光の発光位置と、が異なることに対応して、第1レーザ波長光に対応する第
1光ディスクDの信号面部Da上における第1レーザ波長光のディスク半径方向集光位置
と、第2レーザ波長光に対応する第2光ディスクDの信号面部Da上における第2レーザ
波長光のディスク半径方向集光位置と、が異なるように、光ピックアップ装置が設定され
ている。
また、例えば、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も内周側D84に位置するとき
や、光ピックアップ装置が光ディスクDの最も外周側D88に位置するときや、光ピック
アップ装置が光ディスクDの最も内周側D84から最も外周側D88に至るまでの何れか
に位置するときに、略円板状をした第1光ディスクDの信号面部Da上における第1レー
ザ波長光のディスク半径方向集光位置よりも、略円板状をした第2光ディスクDの信号面
部Da上における第2レーザ波長光のディスク半径方向集光位置のほうが、略円板状をし
た光ディスクDの内周側D84に僅かに存する。
このように第1レーザ波長光のディスク半径方向集光位置と第2レーザ波長光のディス
ク半径方向集光位置とが設定されることにより、第1光ディスクDの信号面部Da上に第
1レーザ波長光を確実に集光させるとともに、第2光ディスクDの信号面部Da上に第2
レーザ波長光を確実に集光させる複数波長対応型の光ピックアップ装置が構成される。
例えば、第1の波長光に対応しCD規格に基づいた略円板状第1光ディスクDの信号面
部Daの内周側D84に、第1光ディスクDに関する各種基本情報/データ等が読込み可
能とされたり、第1光ディスクDに関する各種基本情報/データ等が書込み可能とされた
りする領域が形成されている。また、例えば、第2の波長光に対応しDVD規格に基づい
た略円板状第2光ディスクDの信号面部Daの内周側D84に、第2光ディスクDに関す
る各種基本情報/データ等が読込み可能とされたり、第2光ディスクDに関する各種基本
情報/データ等が書込み可能とされたりする領域が形成されている。
第1の波長光に対応しCD規格に基づいた第1光ディスクDの信号面部Da上における
ピット等の大きさよりも、第2の波長光に対応しDVD規格に基づいた第2光ディスクD
の信号面部Da上におけるピット等の大きさのほうが小さい。また、第1の波長光に対応
しCD規格に基づいた第1光ディスクDの信号面部Da上に照射/形成される光のスポッ
ト80の大きさよりも、第2の波長光に対応しDVD規格に基づいた第2光ディスクDの
信号面部Da上に照射/形成される光のスポット80の大きさのほうが小さい。例えば略
円板状をした第2光ディスクDの信号面部Daの内周側D84に存する精緻なピット情報
などに対し、精度よく正確に光ピックアップ装置が対応するために、上記の如く第1レー
ザ波長光のディスク半径方向集光位置と第2レーザ波長光のディスク半径方向集光位置と
が設定されることが好ましい。
また、この光ピックアップ装置は、第1レーザ波長光と、第1レーザ波長光に対し異な
る波長のレーザ光とされ且つ第1レーザ波長光よりも短い波長のレーザ光とされる第2レ
ーザ波長光と、に少なくとも対応し、第1レーザ波長光を少なくとも1本の第1メインビ
ームと2本の第1サブビームとに分け、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メイン
ビームと2本の第2サブビームとに分け、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を
基準とした回折面部20a(図4、図8、図9)を有する回折格子64Aと、1本の第1
メインビームが照射される1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)と、2本の第1
サブビームが照射される2つの第1サブ受光部74B、74Cと、を備えた第1受光領域
74と、1本の第2メインビームが照射される1つの第2メイン受光部75Aと、2本の
第2サブビームが照射される2つの第2サブ受光部75B、75Cと、を備えた第2受光
領域75と、を有する光検出器73Aと、を備えて構成されている。
図1〜図3等に示す光ピックアップ装置が構成されていれば、回折格子64Aにおける
不要な回折光の発生を抑えた光ピックアップ装置が構成される。
従来の光ピックアップ装置は、一般に、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部30
2(図29、図30)と、第2レーザ波長光に対応した第2回折面部304と、の2つの
回折面部302、304を有する回折格子300A、300Bを備えるものとされていた
。そのため、従来の光ピックアップ装置においては、第1レーザ波長光が第1レーザ波長
光に対応した回折格子300A、300Bの第1回折面部302を透過するときに、第1
レーザ波長光は、少なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに分けら
れていたが、第1レーザ波長光が第2レーザ波長光に対応した回折格子300A、300
Bの第2回折面部304を透過するときに、不要な回折光が発生されていた。
また、従来の光ピックアップ装置においては、第2レーザ波長光が第1レーザ波長光に
対応した回折格子300A、300B(図29、図30)の第1回折面部302を透過す
るときに、不要な回折光が発生されていた。第2レーザ波長光が第2レーザ波長光に対応
した回折格子300A、300Bの第2回折面部304を透過するときに、第2レーザ波
長光は、少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分けられていた
これに対し、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折面部20a
(図4、図8、図9)を有する回折格子64Aが光ピックアップ装置に備えられ、第2レ
ーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64Aの回折面部20aを第
1レーザ波長光が透過したときに、第1レーザ波長光が少なくとも1本の第1メインビー
ムと2本の第1サブビームとに分けられるものとされていれば、第1レーザ波長光が回折
格子64Aを透過するときに不要な回折光が生じるということは略防止される。
また、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4
、図8、図9)の回折面部20aを第2レーザ波長光が透過したときに、不要な回折光が
略生じることなく、第2レーザ波長光は、少なくとも1本の第2メインビームと2本の第
2サブビームとに分けられる。
また、従来の光検出器270(図27)のCD受光領域280における第1メイン受光
部200aと第1サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)は、第1
レーザ波長光に対応して規格化された通常の距離Yt(cd)とされていた。本発明にお
ける「規格化」は、例えば広く普及されてきた従来のもの等を説明するときのために、便
宜上、用いられている。例えば規格化されたものとは、大量生産などが行われてきたこと
により実質的に規格化されたものに等しいもの等とされる。本発明における「規格化」さ
れたものとは、必ずしも例えばJIS(Japanese Industrial St
andards)等の規格にて定められたものだけを意味するものではない。例えば、規
格化された光検出器270とは、これまでに大量生産されて市場等で広く普及されてきた
汎用の光検出器270等とされる。第1レーザ波長光の1本の第1メインビームは、従来
規格の1つの第1メイン受光部200aに照射され、第1レーザ波長光の2本の第1サブ
ビームは、従来規格の2つの第1サブ受光部200b、200cに照射されていた。
しかしながら、例えば、第1レーザ波長光に対応して規格化された光検出器270(図
27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、200cとの中心
点間距離Yt(cd)に対し、光検出器73A(図7)における第1メイン受光部74A
と第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)は、変更されている。
例えば、第1レーザ波長光に対応して規格化された光検出器270(図27)の通常の
第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(
cd)に対し、この光検出器73A(図7)においては、第1メイン受光部74Aと第1
サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)が変更されているので、第2レ
ーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4、図8、図9)
の回折面部20aを第1レーザ波長光が透過するときに、第2レーザ波長光に対応し第2
レーザ波長光を基準とした回折格子64Aの回折面部20aによって分けられた第1レー
ザ波長光の2本の第1サブビームが、光検出器73A(図5〜図7)に備えられた第1受
光領域74の2つの第1サブ受光部74B、74Cにうまく照射されないという不具合の
発生は回避される。
第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4、図8
、図9)の回折面部20aを第1レーザ波長光が透過することによって不要な回折光が略
生じることなく分けられた第1レーザ波長光の2本の第1サブビームは、光検出器73A
(図7)に備えられた第1受光領域74の1つの第1メイン受光部74Aに対し距離Ys
(cd)が変更された2つの第1サブ受光部74B、74Cに確実に照射される。
また、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4
、図8、図9)の回折面部20aを第1レーザ波長光が透過することによって不要な回折
光が略生じることなく分けられた第1レーザ波長光の1本の第1メインビームは、光検出
器73A(図5〜図7)に備えられた第1受光領域74の1つの第1メイン受光部74A
に確実に照射される。
また、光検出器73A(図7)の第2受光領域75における第2メイン受光部75Aと
第2サブ受光部75B、75Cとの中心点間距離Ys(dvd)は、第2レーザ波長光に
対応して規格化された光検出器270(図28)の通常の距離Yt(dvd)と同じとさ
れている。
第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4、図8
、図9)の回折面部20aを第2レーザ波長光が透過することによって不要な回折光が略
生じることなく分けられた第2レーザ波長光の2本の第2サブビームは、光検出器73A
(図5、図7)に備えられた従来規格と同じ第2受光領域75の2つの第2サブ受光部7
5B、75Cに確実に照射される。
また、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子64A(図4
、図8、図9)の回折面部20aを第2レーザ波長光が透過することによって不要な回折
光が略生じることなく分けられた第2レーザ波長光の1本の第2メインビームは、光検出
器73Aに備えられた従来規格と同じ第2受光領域75の1つの第2メイン受光部75A
に確実に照射される。
光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと第1サブ受光部
74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)は、例えば規格化された光検出器270(
図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、200cとの中
心点間距離Yt(cd)よりも長く設定されている。
詳しく説明すると、規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部
200aと第1サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)の値が10
0%の値と定められたときに、光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受
光部74Aと第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)の値は、例え
ば規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ
受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)の値に対し、略111%の値に
設定されている。
図5〜図7に示す光検出器73Aが構成されていれば、エラー信号等の信号の検出精度
を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折格子64A(図4、図8、図9)の
回折面部20aによって第1レーザ波長光が分けられて生じた1本の第1メインビームが
、光検出器73A(図5〜図7)の2つの第1サブ受光部74B、74Cに悪影響を及ぼ
すということは回避される。
また、図5〜図7に示す光検出器73Aが構成されていれば、エラー信号等の信号の検
出精度を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折格子64A(図4、図8、図
9)の回折面部20aによって第1レーザ波長光が分けられて生じた2本の第1サブビー
ムのうち何れか一方または両方が、光検出器73A(図5〜図7)の1つの第1メイン受
光部74Aに悪影響を及ぼすということは回避される。
例えば、光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと第1サ
ブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)が、規格化された光検出器270
(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、200cとの
中心点間距離Yt(cd)よりも短く設定されていると、1本の第1メインビームが、光
検出器73A(図5〜図7)の2つの第1サブ受光部74B、74Cに干渉することが懸
念される。
また、例えば、光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと
第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)が、規格化された光検出器
270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、200
cとの中心点間距離Yt(cd)よりも短く設定されていると、2本の第1サブビームの
うち何れか一方または両方が、光検出器73A(図5〜図7)の1つの第1メイン受光部
74Aに干渉することが懸念される。
しかしながら、規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部20
0aと第1サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)よりも、新しい
光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと第1サブ受光部7
4B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)のほうが長く設定されているので、光検出器
73Aの1つの第1メイン受光部74Aに1本の第1メインビームが照射されるときに、
1本の第1メインビームが2つの第1サブ受光部74B、74Cの何れか一方または両方
に干渉するということは回避され易くなる。
規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ
受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)の値が100%の値と定められ
たときに、新しい光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと
第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)の値は、規格化された光検
出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、2
00cとの中心点間距離Yt(cd)の値に対し、略111%の値に設定されているので
、光検出器73A(図7)の1つの第1メイン受光部74Aに1本の第1メインビームが
照射されるときに、1本の第1メインビームが2つの第1サブ受光部74B、74Cの何
れか一方または両方に干渉するということは回避される。
また、規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第
1サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)よりも、新しい光検出器
73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと第1サブ受光部74B、7
4Cとの中心点間距離Ys(cd)のほうが長く設定されているので、光検出器73Aの
前後2つの第1サブ受光部74B、74Cに前後2本の第1サブビームが照射されるとき
に、2本の第1サブビームのうち何れか一方または両方が1つの第1メイン受光部74A
に干渉するということは回避され易くなる。
規格化された光検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ
受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(cd)の値が100%の値と定められ
たときに、新しい光検出器73A(図7)において変更された第1メイン受光部74Aと
第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)の値は、規格化された光検
出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、2
00cとの中心点間距離Yt(cd)の値に対し、略111%の値に設定されているので
、光検出器73A(図7)の前後2つの第1サブ受光部74B、74Cに前後2本の第1
サブビームが照射されるときに、2本の第1サブビームのうち何れか一方または両方が1
つの第1メイン受光部74Aに干渉するということは回避される。
光検出器73Aの第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部75B、75Cとの中心点
間距離Ys(dvd)は、規格化された光検出器270(図28)の通常の第2メイン受
光部200aと第2サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(dvd)と同
じとされている。
規格化された光検出器270(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ
受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(dvd)の値が100%の値と定めら
れたときに、光検出器73A(図7)において第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部
75B、75Cとの中心点間距離Ys(dvd)の値は、例えば規格化された光検出器2
70(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ受光部200b、200c
との中心点間距離Yt(dvd)の値に対し、略100%の値に設定されている。
図5〜図7に示す光検出器73Aが構成されていれば、エラー信号等の信号の検出精度
を向上させた光ピックアップ装置が構成される。回折格子64A(図4、図8、図9)の
回折面部20aによって第2レーザ波長光が分けられて生じた1本の第2メインビームが
、光検出器73A(図5、図7)の2つの第2サブ受光部75B、75Cに悪影響を及ぼ
すということは回避される。また、回折格子64A(図4、図8、図9)の回折面部20
aによって第2レーザ波長光が分けられて生じた2本の第2サブビームのうち何れか一方
または両方が、光検出器73A(図5、図7)の1つの第2メイン受光部75Aに悪影響
を及ぼすということは回避される。
例えば光検出器73A(図7)において、第1メイン受光部74Aと第1サブ受光部7
4B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)が変更されることなく、第1メイン受光部7
4Aと第1サブ受光部74B、74Cとの中心点間距離Ys(cd)が、規格化された光
検出器270(図27)の通常の第1メイン受光部200aと第1サブ受光部200b、
200cとの中心点間距離Yt(cd)と等しく設定された場合、光検出器73A(図7
)における第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部75B、75Cとの中心点間距離Y
s(dvd)を狭める必要性が生じる。
例えば、光検出器73Aにおいて第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部75B、7
5Cとの中心点間距離Ys(dvd)が、規格化された光検出器270(図28)の通常
の第2メイン受光部200aと第2サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt
(dvd)よりも短く設定されていると、回折格子64A(図4、図8、図9)の回折面
部20aによって第2レーザ波長光が分けられて生じた1本の第2メインビームが、光検
出器73A(図5、図7)の2つの第2サブ受光部75B、75Cに干渉することが懸念
される。
例えば図7の如く、第1層DL0と第2層DL1との複数の層DL0、DL1を有する
DVD規格の光ディスクDの第1層DL0における信号の再生または信号の記録等が行わ
れているときに、DVD規格の光ディスクDの第2層DL1における不要な反射光が、光
検出器73AにおけるDVD受光領域75の一方の第2サブ受光部75Bもしくは他方の
第2サブ受光部75Cの何れか一方または両方にノイズとして入り込むことが懸念される
このように、複数の層DL0、DL1を有するDVD規格の光ディスクDが用いられて
、第1層DL0または第2層DL1の何れか一方の層DL0またはDL1における信号の
再生または信号の記録等が行われているときに、光検出器73AにおけるDVD受光領域
75の一方の第2サブ受光部75Bもしくは他方の第2サブ受光部75Cの何れか一方ま
たは両方に漏れ信号が入り込むといういわゆる層間クロストークの発生が懸念される。
また、例えば、光検出器73Aにおいて第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部75
B、75Cとの中心点間距離Ys(dvd)が、規格化された光検出器270(図28)
の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ受光部200b、200cとの中心点間距
離Yt(dvd)よりも短く設定されていると、回折格子64A(図4、図8、図9)の
回折面部20aによって第2レーザ波長光が分けられて生じた2本の第2サブビームのう
ち何れか一方または両方が、光検出器73A(図5、図7)の1つの第2メイン受光部7
5Aに干渉することが懸念される。
光検出器73Aの第2メイン受光部75Aと第2サブ受光部75B、75Cとの中心点
間距離Ys(dvd)が、規格化された光検出器270(図28)の通常の第2メイン受
光部200aと第2サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(dvd)と同
じに設定されていれば、例えば、1本の第2メインビームが光検出器73A(図7)の2
つの第2サブ受光部75B、75Cのうち何れか一方または両方に干渉したり、2本の第
2サブビームのうち何れか一方または両方が光検出器73Aの1つの第2メイン受光部7
5Aに干渉したりするということは回避される。
規格化された光検出器270(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ
受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(dvd)の値が100%の値と定めら
れたときに、新しい光検出器73A(図7)において第2メイン受光部75Aと第2サブ
受光部75B、75Cとの中心点間距離Ys(dvd)の値が、規格化された光検出器2
70(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ受光部200b、200c
との中心点間距離Yt(dvd)の値に対し、略100%の値に設定されているので、光
検出器73Aの(図7)1つの第2メイン受光部75Aに1本の第2メインビームが照射
されるときに、1本の第2メインビームが2つの第2サブ受光部75B、75Cの何れか
一方または両方に干渉するということは回避される。
また、規格化された光検出器270(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第
2サブ受光部200b、200cとの中心点間距離Yt(dvd)の値が100%の値と
定められたときに、新しい光検出器73A(図7)において第2メイン受光部75Aと第
2サブ受光部75B、75Cとの中心点間距離Ys(dvd)の値が、規格化された光検
出器270(図28)の通常の第2メイン受光部200aと第2サブ受光部200b、2
00cとの中心点間距離Yt(dvd)の値に対し、略100%の値に設定されているの
で、光検出器73A(図7)の前後2つの第2サブ受光部75B、75Cに前後2本の第
2サブビームが照射されるときに、2本の第2サブビームのうち何れか一方または両方が
1つの第2メイン受光部75Aに干渉するということは回避される。
光検出器73A(図5〜図7)の第1メイン受光部74Aを中心に一対の位置変更され
た第1サブ受光部74B、74Cが配置されて、前側の位置変更された第1サブ受光部7
4Bと、中央の第1メイン受光部74Aと、後側の位置変更された第1サブ受光部74C
と、が略一直線上に並設されたときに、前側の位置変更された第1サブ受光部74Bと、
中央の第1メイン受光部74Aと、後側の位置変更された第1サブ受光部74Cと、の分
光比は、従来の規格化された光検出器270(図27)の前側の第1サブ受光部200b
と、中央の第1メイン受光部200aと、後側の第1サブ受光部200cと、の分光比に
対して変更されている。
詳しく説明すると、光検出器73A(図5〜図7)の第1メイン受光部74Aを中心に
一対の位置変更された第1サブ受光部74B、74Cが配置されて、前側の位置変更され
た第1サブ受光部74Bと、中央の第1メイン受光部74Aと、後側の位置変更された第
1サブ受光部74Cと、が略一直線上に並設されたときに、前側の位置変更された第1サ
ブ受光部74Bと、中央の第1メイン受光部74Aと、後側の位置変更された第1サブ受
光部74Cと、の分光比は、略1:(20〜26):1とされている。すなわち、前側の
位置変更された第1サブ受光部74Bと、中央の第1メイン受光部74Aと、後側の位置
変更された第1サブ受光部74Cと、の分光比は、略1:(23±3):1とされている
。好ましくは、前側の位置変更された第1サブ受光部74Bと、中央の第1メイン受光部
74Aと、後側の位置変更された第1サブ受光部74Cと、の分光比は、略1:(23±
2.3):1とされる。
従来の規格化された光検出器270(図27)の第1レーザ波長光の分光比に対し、設
定変更された光検出器73A(図5〜図7)の第1レーザ波長光の分光比が変更されてい
れば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とは、新しい設定変
更された光検出器73Aにて精度よく良好に行われ易くなる。従来の規格化された光検出
器270(図27)の第1レーザ波長光の分光比が略1:16:1に設定されているのに
対し、設定変更された光検出器73A(図5〜図7)の第1レーザ波長光の分光比が、略
1:(20〜26):1すなわち略1:(23±3):1好ましくは略1:(23±2.
3):1に設定されていれば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの
検出とは、新しい設定変更された光検出器73Aにて精度よく良好に行われる。
例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302(図29、図30)と、第2
レーザ波長光に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有す
る従来の回折格子300A、300Bを第1レーザ波長光が透過して、第1レーザ波長光
が、前側の1本の第1サブビームと、中央の1本の第1メインビームと、後側の1本の第
1サブビームと、に少なくとも分けられたときに、前側の1本の第1サブビームが照射さ
れる前側の第1サブ受光部200b(図27)と、中央の1本の第1メインビームが照射
される中央の第1メイン受光部200aと、後側の1本の第1サブビームが照射される後
側の第1サブ受光部200cと、の分光比が、例えば通常の略1:16:1に設定される
ことで、従来の規格化された光検出器270にて、1本の第1メインビームの検出と2本
の第1サブビームの検出とが精度よく行われていた。
しかしながら、例えば第1レーザ波長光に対応した回折面部302(図29、図30)
を有する回折格子320が設けられることなく省略され、第2レーザ波長光に対応し第
2レーザ波長光を基準とした回折面部304を有する回折格子300A、300Bを第1
レーザ波長光が透過して、第1レーザ波長光が、前側の1本の第1サブビームと、中央の
1本の第1メインビームと、後側の1本の第1サブビームと、に少なくとも分けられた場
合には、前側の1本の第1サブビームが照射される前側の位置変更された第1サブ受光部
200b(図27)と、中央の1本の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受
光部200aと、後側の1本の第1サブビームが照射される後側の位置変更された第1サ
ブ受光部200cと、の分光比が、例えば通常の略1:16:1に設定されていると、従
来の規格化された光検出器270においては、1本の第1メインビームの検出と2本の第
1サブビームの検出とが精度よく行われないことが懸念されていた。
これに対し、第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折面部20a
(図4、図8、図9)を有する回折格子64Aを第1レーザ波長光が透過して、第1レー
ザ波長光が、前側の1本の第1サブビームと、中央の1本の第1メインビームと、後側の
1本の第1サブビームと、に少なくとも分けられたときに、前側の1本の第1サブビーム
が照射される前側の位置変更された第1サブ受光部74B(図5〜図7)と、中央の1本
の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部74Aと、後側の1本の第1サ
ブビームが照射される後側の位置変更された第1サブ受光部74Cと、の分光比が、従来
の規格化された光検出器270(図27)の前側の第1サブ受光部200bと、中央の第
1メイン受光部200aと、後側の第1サブ受光部200cと、の分光比に対して変更さ
れて、略1:(20〜26):1すなわち略1:(23±3):1好ましくは略1:(2
3±2.3):1に設定されていれば、新しい設定変更された光検出器73A(図5〜図
7)にて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度よく良
好に行われる。
また、前側の1本の第1サブビームが照射される前側の位置変更された第1サブ受光部
74Bと、中央の1本の第1メインビームが照射される中央の第1メイン受光部74Aと
、後側の1本の第1サブビームが照射される後側の位置変更された第1サブ受光部74C
と、の分光比が、例えば略1:20未満:1とされた場合や、この分光比が例えば略1:
26超:1とされた場合には、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの
検出とが精度よく行われないことが懸念されるが、この分光比が略1:(20〜26):
1好ましくは略1:(20.7〜25.3):1より好ましくは略1:(21〜25):
1に設定されることにより、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検
出とが精度よく良好に行われる。
光検出器73Aの第2メイン受光部75Aを中心に一対の第2サブ受光部75B、75
Cが配置されて、前側の第2サブ受光部75Bと、中央の第2メイン受光部75Aと、後
側の第2サブ受光部75Cと、が略一直線上に並設されたときに、前側の第2サブ受光部
75Bと、中央の第2メイン受光部75Aと、後側の第2サブ受光部75Cと、の分光比
は、略1:(12〜18):1とされている。すなわち、前側の第2サブ受光部75Bと
、中央の第2メイン受光部75Aと、後側の第2サブ受光部75Cと、の分光比は、略1
:(15±3):1とされている。好ましくは、前側の第2サブ受光部75Bと、中央の
第2メイン受光部75Aと、後側の第2サブ受光部75Cと、の分光比は、略1:(16
±1.6):1とされる。
このように分光比が定められていれば、1本の第2メインビームの検出と2本の第2サ
ブビームの検出とは、光検出器73Aにて精度よく良好に行われる。第2レーザ波長光に
対応し第2レーザ波長光を基準とした回折面部20a(図4、図8、図9)を有する回折
格子64Aを第2レーザ波長光が透過して、第2レーザ波長光が、前側の1本の第2サブ
ビームと、中央の1本の第2メインビームと、後側の1本の第2サブビームと、に少なく
とも分けられたときに、前側の1本の第2サブビームが照射される前側の第2サブ受光部
75B(図5、図7)と、中央の1本の第2メインビームが照射される中央の第2メイン
受光部75Aと、後側の1本の第2サブビームが照射される後側の第2サブ受光部75C
と、の分光比が、略1:(12〜18):1すなわち略1:(15±3):1好ましくは
略1:(16±1.6):1に設定されていれば、光検出器73Aにて1本の第2メイン
ビームの検出と2本の第2サブビームの検出とが精度よく良好に行われる。
また、前側の1本の第2サブビームが照射される前側の第2サブ受光部75Bと、中央
の1本の第2メインビームが照射される中央の第2メイン受光部75Aと、後側の1本の
第2サブビームが照射される後側の第2サブ受光部75Cと、の分光比が、例えば略1:
12未満:1とされた場合や、この分光比が例えば略1:18超:1とされた場合には、
1本の第2メインビームの検出と2本の第2サブビームの検出とが精度よく行われないこ
とが懸念されるが、この分光比が略1:(12〜18):1好ましくは略1:(14〜1
8):1より好ましくは略1:(14.4〜17.6):1に設定されることにより、1
本の第2メインビームの検出と2本の第2サブビームの検出とが精度よく良好に行われる
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)における通常受光感度の値に
対し、1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)における受光感度の値が変更または
同じとされている。詳しく説明すると、規格化された1つの第1メイン受光部200a(
図27)における通常受光感度の値が100%の値と定められたときに、規格化された1
つの第1メイン受光部200aにおける通常受光感度の値に対し、変更または同じとされ
た1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)における受光感度の値は、略100%ま
たは略100%未満もしくは略100%以下の低い値に設定されている。
また、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)における通常
受光感度の値に対し、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光
感度の値が変更されている。詳しく説明すると、規格化された2つの第1サブ受光部20
0b、200c(図27)における通常受光感度の値が共に100%の値と定められたと
きに、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200cにおける通常受光感度の値
に対し、変更された2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光感
度の値は、共に略100%以上または略100%を超える高い値に設定されている。
このように受光感度の値が従来の値に対し変更または同じとされて設定されていれば、
1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とは、新しい設定変更され
た光検出器73Aにて比較的精度よく行われ易くなる。規格化された1つの第1メイン受
光部200a(図27)における通常受光感度の値に対し、1つの第1メイン受光部74
A(図5〜図7)における受光感度の値が変更または同じとされ、規格化された2つの第
1サブ受光部200b、200c(図27)における通常受光感度の値に対し、2つの第
1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光感度の値が変更されることによ
り、新しい設定変更された光検出器73Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の
第1サブビームの検出とが比較的精度よく行われ易くなる。
詳しく説明すると、規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)における
通常受光感度の値が100%とされているのに対し、変更または同じとされた1つの第1
メイン受光部74A(図5〜図7)における受光感度の値が略100%または略100%
未満もしくは略100%以下の低い値に設定され、規格化された2つの第1サブ受光部2
00b、200c(図27)における通常受光感度の値が共に100%とされているのに
対し、変更された2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光感度
の値が共に略100%以上または略100%を超える高い値に設定されることにより、新
しい設定変更された光検出器73Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サ
ブビームの検出とが比較的精度よく行われ易くなる。
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)における通常受光感度の値が
100%の値と定められたときに、規格化された1つの第1メイン受光部200aにおけ
る通常受光感度の値に対し、変更または同じとされた1つの第1メイン受光部74A(図
5〜図7)における受光感度の値は、略95〜100%好ましくは略96〜100%の値
に設定されている。また、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図2
7)における通常受光感度の値が共に100%の値と定められたときに、規格化された2
つの第1サブ受光部200b、200cにおける通常受光感度の値に対し、変更された2
つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光感度の値は、共に略12
0〜160%好ましくは共に略138〜142%の値に設定されている。
このように受光感度の値が設定されていれば、1本の第1メインビームの検出と2本の
第1サブビームの検出とは、新しい設定変更された光検出器73Aにて精度よく良好に行
われる。規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)における通常受光感度
の値が100%とされているのに対し、変更または同じとされた1つの第1メイン受光部
74A(図5〜図7)における受光感度の値が略95〜100%好ましくは略96〜10
0%の値に設定され、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)
における通常受光感度の値が共に100%とされているのに対し、変更された2つの第1
サブ受光部74B、74C(図5〜図7)における受光感度の値が共に略120〜160
%好ましくは共に略138〜142%の値に設定されることにより、新しい設定変更され
た光検出器73Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出と
が精度よく良好に行われる。
1つの第2メイン受光部75Aにおける受光感度の値は、規格化された1つの第2メイ
ン受光部200a(図28)における通常受光感度の値とされている。規格化された1つ
の第2メイン受光部200aにおける通常受光感度の値が100%の値と定められたとき
に、規格化された1つの第2メイン受光部200aにおける通常受光感度の値に対し、1
つの第2メイン受光部75A(図5、図7)における受光感度の値は、略100%の値に
設定されている。
また、2つの第2サブ受光部75B、75Cにおける受光感度の値は、規格化された2
つの第2サブ受光部200b、200c(図28)における通常受光感度の値とされてい
る。規格化された2つの第2サブ受光部200b、200cにおける通常受光感度の値が
共に100%の値と定められたときに、規格化された2つの第2サブ受光部200b、2
00cにおける通常受光感度の値に対し、2つの第2サブ受光部75B、75C(図5、
図7)における受光感度の値は、共に略100%の値に設定されている。
このように受光感度の値が設定されていれば、1本の第2メインビームの検出と2本の
第2サブビームの検出とは、光検出器73Aにて精度よく行われる。1つの第2メイン受
光部75Aにおける受光感度の値が、規格化された1つの第2メイン受光部200a(図
28)における通常受光感度の値とされ、2つの第2サブ受光部75B、75C(図5、
図7)における受光感度の値が、規格化された2つの第2サブ受光部200b、200c
(図28)における通常受光感度の値とされることにより、光検出器73Aにて、1本の
第2メインビームの検出と2本の第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
規格化された1つの第2メイン受光部200a(図28)における通常受光感度の値が
100%とされているのに対し、1つの第2メイン受光部75A(図5、図7)における
受光感度の値が略100%の値に設定され、規格化された2つの第2サブ受光部200b
、200c(図28)における通常受光感度の値が共に100%とされているのに対し、
2つの第2サブ受光部75B、75C(図5、図7)における受光感度の値が共に略10
0%の値に設定されることにより、光検出器73Aにて、1本の第2メインビームの検出
と2本の第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の
電流および/または電圧値に対し、1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)から出
力される信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1(図6)の電流/電圧値が変更ま
たは同じとされている。詳しく説明すると、規格化された1つの第1メイン受光部200
a(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値が100%の電流/電圧値と定め
られたときに、規格化された1つの第1メイン受光部200aから出力される通常の信号
の電流/電圧値に対し、変更または同じとされた1つの第1メイン受光部74A(図5〜
図7)から出力される信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1/TAa1、TAb
1、TAc1、TAd1(図6)の電流/電圧値は、略100%または略100%未満も
しくは略100%以下の低い値に設定されている。1つの第1メイン受光部74Aから出
力される信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1の電流/電圧値が設定変更される
場合、例えばアッテネータ(不図示)等が用いられて1つの第1メイン受光部74Aから
出力される信号の電流/電圧値が変更設定される。
また、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力され
る通常の信号の電流/電圧値に対し、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7
)から出力される信号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、
UCc1、UCd1(図6)の電流/電圧値が変更されている。詳しく説明すると、規格
化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通常の信号
の電流/電圧値が共に100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された2つの
第1サブ受光部200b、200cから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、2
つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力される信号UBa1、UBb
1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1(図6)の電流/電
圧値が共に変更されて、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力さ
れた信号TBa1、TBb1、TBc1、TBd1、TCa1、TCb1、TCc1、T
Cd1(図6)の電流/電圧値は、共に略100%以上または略100%を超える高い値
にゲインアップ設定されている。
2つの第1サブ受光部74B、74Cから出力される信号UBa1、UBb1、UBc
1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1の電流/電圧値は、光検出器7
3Aに備えられた前段アンプ77FL1、77FR1、77GL1、77GR1、77H
L1、77HR1、77IL1、77IR1、及び/又は、後段アンプ77FL2、77
FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、77IR2に
て変更設定される。
このように信号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UC
c1、UCd1の電流/電圧値、又は、信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1の
電流/電圧値が従来の信号の電流/電圧値に対し変更または同じとされて設定されていれ
ば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とは、例えば信号の劣
化が抑えられつつ演算部76Aにて精度よく行われ易くなる。規格化された1つの第1メ
イン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、1つの
第1メイン受光部74A(図5〜図7)から出力される信号UAa1、UAb1、UAc
1、UAd1(図6)の電流/電圧値が変更または同じとされ、規格化された2つの第1
サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値に対
し、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力される信号UBa1、
UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1(図6)の電
流/電圧値がゲインアップ変更されることにより、例えば信号の劣化が抑えられつつ演算
部76Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度よ
く行われ易くなる。
詳しく説明すると、規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力
される通常の信号の電流/電圧値が100%とされているのに対し、変更または同じとさ
れた1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)から出力される信号UAa1、UAb
1、UAc1、UAd1(図6)の電流/電圧値が略100%または略100%未満もし
くは略100%以下の低い値に設定され、規格化された2つの第1サブ受光部200b、
200c(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値が共に100%とされてい
るのに対し、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力される信号U
Ba1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1(図
6)の電流/電圧値が共に変更されて、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図
7)から出力された信号TBa1、TBb1、TBc1、TBd1、TCa1、TCb1
、TCc1、TCd1(図6)の電流/電圧値が共に略100%以上または略100%を
超える高い値にゲインアップ設定されることにより、例えば信号の劣化が抑えられつつ演
算部76Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度
よく行われ易くなる。
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の
電流/電圧値が100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された1つの第1メ
イン受光部200aから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、変更または同じと
された1つの第1メイン受光部74A(図5〜図7)から出力される信号UAa1、UA
b1、UAc1、UAd1の電流/電圧値は、略95〜100%好ましくは略96〜10
0%の電流/電圧値に設定されている。また、規格化された2つの第1サブ受光部200
b、200c(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値が共に100%の電流
/電圧値と定められたときに、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200cか
ら出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、2つの第1サブ受光部74B、74C(
図5〜図7)から出力される信号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、
UCb1、UCc1、UCd1(図6)の電流/電圧値が共に変更されて、2つの第1サ
ブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力された信号TBa1、TBb1、TBc
1、TBd1、TCa1、TCb1、TCc1、TCd1(図6)の電流/電圧値は、共
に略120〜160%好ましくは共に略138〜142%の電流/電圧値にゲインアップ
設定されている。
このように信号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UC
c1、UCd1の電流/電圧値、又は、信号UAa1、UAb1、UAc1、UAd1の
電流/電圧値が設定されていれば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビー
ムの検出とは、例えば信号の劣化が抑えられつつ演算部76Aにて精度よく良好に行われ
る。規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号
の電流/電圧値が100%とされているのに対し、変更または同じとされた1つの第1メ
イン受光部74A(図5〜図7)から出力される信号UAa1、UAb1、UAc1、U
Ad1(図6)の電流/電圧値が略95〜100%好ましくは略96〜100%の電流/
電圧値に設定され、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)か
ら出力される通常の信号の電流/電圧値が共に100%とされているのに対し、2つの第
1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力される信号UBa1、UBb1、U
Bc1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1(図6)の電流/電圧値が
共に変更されて、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5〜図7)から出力された信
号UBa1、UBb1、UBc1、UBd1、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1
(図6)の電流/電圧値が共に略120〜160%好ましくは共に略138〜142%の
電流/電圧値にゲインアップ設定されることにより、例えば信号の劣化が抑えられつつ演
算部76Aにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度
よく良好に行われる。
このようにして精度よくトラッキングエラー信号SE1が生成される。
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、1つの第1メイン受光部(
74A)から出力される直後の信号(UAa1、UAb1、UAc1、UAd1)の電流
/電圧値が、例えば光検出器(73A)に備えられた不図示のアッテネータ等により設定
変更されたものも使用可能とされる。又、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、
例えば、1つの第1メイン受光部(74A)から出力される信号(TAa1、TAb1、
TAc1、TAd1)の電流/電圧値が、例えば演算部(76A)に備えられた不図示の
アッテネータ等により設定変更されたものも使用可能とされる。
1つの第2メイン受光部75A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値は、
規格化された1つの第2メイン受光部200a(図28)から出力される通常の信号の電
流/電圧値とされている。規格化された1つの第2メイン受光部200aから出力される
通常の信号の電流/電圧値が100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された
1つの第2メイン受光部200aから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、1つ
の第2メイン受光部75A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値は、略10
0%の電流/電圧値に設定されている。
また、2つの第2サブ受光部75B、75Cから出力される信号の電流/電圧値は、規
格化された2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信
号の電流/電圧値とされている。規格化された2つの第2サブ受光部200b、200c
から出力される通常の信号の電流/電圧値が共に100%の電流/電圧値と定められたと
きに、規格化された2つの第2サブ受光部200b、200cから出力される通常の信号
の電流/電圧値に対し、2つの第2サブ受光部75B、75C(図5、図7)から出力さ
れる信号の電流/電圧値は、共に略100%の電流/電圧値に設定されている。
このように信号の電流/電圧値が設定されていれば、1本の第2メインビームの検出と
2本の第2サブビームの検出とは、演算部76Aにて精度よく行われる。1つの第2メイ
ン受光部75Aから出力される信号の電流/電圧値が、規格化された1つの第2メイン受
光部200a(図28)から出力される通常の信号の電流/電圧値とされ、2つの第2サ
ブ受光部75B、75C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が、規格化さ
れた2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信号の電
流/電圧値とされることにより、演算部76Aにて、1本の第2メインビームの検出と2
本の第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
規格化された1つの第2メイン受光部200a(図28)から出力される通常の信号の
電流/電圧値が100%とされているのに対し、1つの第2メイン受光部75A(図5、
図7)から出力される信号の電流/電圧値が略100%の電流/電圧値に設定され、規格
化された2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信号
の電流/電圧値が共に100%とされているのに対し、2つの第2サブ受光部75B、7
5C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が共に略100%の電流/電圧値
に設定されることにより、演算部76Aにて、1本の第2メインビームの検出と2本の第
2サブビームの検出とが精度よく行われる。
尚、光検出器73AのDVD受光領域75に照射されたレーザ光に基づき、各電流・電
圧変換アンプ、後段アンプ、加算器、減算器、増幅器などが用いられて精度よくトラッキ
ングエラー信号SE2が生成される工程の詳細説明については、ここでは省略する。又、
光検出器73AのCD受光領域74、DVD受光領域75に照射されたレーザ光に基づき
、精度よくフォーカスエラー信号が生成される工程の詳細説明についても、ここでは省略
する。又、光検出器73AのCD受光領域74、DVD受光領域75に照射されたレーザ
光に基づき、光ディスクDに記録されたデータ、情報などの信号が精度よく生成される工
程の詳細説明についても、ここでは省略する。
又、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、前段の電流・電圧変換アン
プ(77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1、77FR1、77
GL1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77IR1)と、後段の増
幅アンプ(77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77FL2、77FR2
、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、77IR2)と、が
合わせられて一体化された増幅機能を備えもつ1段タイプの電流・電圧変換アンプ(不図
示)が光検出器(73A)に装備されて、光検出器(73A)におけるアンプ等の部品点
数が少なくされたものも使用可能とされる。
又、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、加算器(77D、77E、
77F、77G、77H、77I、78C)、減算器(77A、77B、77C、78A
)、増幅器(78B)等を含む演算部(76A)が、各受光部(74A、74B、74C
)、各電流・電圧変換アンプ(77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77
FL1、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、
77IR1)、各後段アンプ(77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77
FL2、77FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、
77IR2)等を含む光検出器(73A)に備えられ、加算器(77D、77E、77F
、77G、77H、77I、78C)、減算器(77A、77B、77C、78A)、増
幅器(78B)等を含む演算部(76A)と、各受光部(74A、74B、74C)、各
電流・電圧変換アンプ(77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1
、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77I
R1)、各後段アンプ(77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77FL2
、77FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、77I
R2)等を含む光検出器(73A)と、が一体化された演算部付光検出器(不図示)も使
用可能とされる。
回折格子64A(図4、図8、図9)の回折面部20aは、第1レーザ波長光を少なく
とも1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部20aと、第2
レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分ける回
折面部20aと、を兼ねて、複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つの面部20a
として形成されている。
このように回折格子64Aの回折面部20aが形成されていれば、回折格子64Aにお
ける不要な回折光の発生が抑えられるとともにレーザ光の効率の低下が防止され、更に価
格を低く抑えることが可能な光ピックアップ装置が構成される。
例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302(図29、図30)と、第2
レーザ波長光に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有す
る従来の回折格子300A、300Bの第1回折面部302を第1レーザ波長光が透過し
て、第1レーザ波長光が1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに少なくとも
分けられるときに、回折格子300A、300Bの第2回折面部304により、第1レー
ザ波長光の第1メインビームが更に無駄に回折されるとともに第1サブビームが更に無駄
に回折され、これに伴って、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビーム
の光の効率が低下することが懸念されていた。
また、例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302と、第2レーザ波長光
に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有する従来の回折
格子300A、300Bの第2回折面部304を第2レーザ波長光が透過して、第2レー
ザ波長光が1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに少なくとも分けられると
きに、回折格子300A、300Bの第1回折面部302により、第2レーザ波長光が無
駄に回折され、これに伴って、第2レーザ波長光の光の効率が低下することが懸念されて
いた。
しかしながら、回折格子64A(図4、図8、図9)の回折面部20aが、第1レーザ
波長光を少なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部
20aと、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビー
ムとに分ける回折面部20aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つ
の面部20aとして形成されていれば、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1
サブビームが不要に回折されて第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビー
ムの光の効率が低下されたり、第2レーザ波長光が不要に回折されて第2レーザ波長光の
光の効率が低下されたりするということは回避される。
また、第1レーザ波長光を少なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビーム
とに分ける回折面部20aと、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと
2本の第2サブビームとに分ける回折面部20aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の
回折に対応する1つの面部20aとして回折格子64Aの回折面部20aが形成されてい
るので、加工部分、加工工数等が減らされた回折格子64Aが構成される。回折格子64
Aの加工部分、加工工数等が減らされるので、回折格子64Aの価格が低く抑えられる。
これに伴って、価格を低く抑えることが可能とされた光ピックアップ装置を構成させるこ
とが可能となる。
図4および図9の如く、回折格子64Aに、レーザユニット61(図1〜図3)から出
射されるレーザ光の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域部21、
22(図4、図9)が設けられている。回折格子64Aは、略長方形状の第1領域部21
と、第1領域部21に隣接する略長方形状の第2領域部22との少なくとも2つの領域部
21、22に分けられている。回折格子64Aは、複数の領域部21、22に分けられて
いる。各領域部21、22内で所定の周期構造が構成されている。
図4および図9に示す回折格子64Aにおいて、回折格子64Aを構成する各領域部2
1、22の周期構造は、微細な凹凸状の繰返し周期構造とされている。また、回折格子6
4Aは、例えば略3〜10mm角の縦横寸法をした厚み略0.3〜3mmのガラス板とさ
れている。
複数の領域部21、22に分けられた回折格子64Aが構成されていれば、メディアD
(図5、図7)の信号面部Daに対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好
に行われ易くなる。例えば、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のト
ラッキングは、良好に行われ易くなる。回折格子64A(図4、図9)が複数の領域部2
1、22に分けられて構成されることにより、メディアD(図5)の信号面部Daに、各
々独立した少なくとも三個の集光スポット80、81、82が照射される。メディアDの
信号面部Daに、少なくとも三個の集光スポット80、81、82が各々独立して照射さ
れるので、トラックピッチDtpが異なる2種類以上のメディアDの記録/再生時等に、
トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精度が低下するということ
は回避され易くなる。従って、トラッキング制御が行われ易い光ピックアップ装置の提供
が可能となる。
図4および図9の如く、回折格子64Aは、偶数の領域部21、22に分けられている
偶数の領域部21、22に分けられた回折格子64Aが構成されていれば、メディアD
(図5)の信号面部Daに形成される集光スポット80、81、82は、精度のよい集光
スポット80、81、82として形成される。例えば回折格子64A(図4、図9)の境
界線部26によって、一方の領域部21と他方の領域部22とに回折格子64Aが2等分
されて偶数分割されているので、光ピックアップ装置に回折格子64Aが装備されるとき
に、回折格子64Aに当てられる光は、回折格子64Aの一方の領域部21と、回折格子
64Aの他方の領域部22とに、略2等分された状態に当てられ易くなる。回折格子64
Aの一方の領域部21と、回折格子64Aの他方の領域部22とに、光が略2等分とされ
た状態に当てられ易くなることにより、回折格子64Aは、光ピックアップ装置に精度よ
く備えられ易くなる。従って、メディアD(図5)の信号面部Daに精度よく集光スポッ
ト80、81、82が形成され易くなる。これに伴って、トラックピッチDtpが異なる
2種類以上のメディアDの記録/再生時等におけるトラッキングエラー信号SE1、SE
2等のエラー信号の検出精度が向上する。また、メディアDの信号面部Daに対する光ピ
ックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われ易くなる。
図4および図9の如く、回折格子64Aは、第1領域部21と、第1領域部21に隣接
し第1領域部21の周期構造に対し異なる周期構造を有する第2領域部22と、の2つの
領域部21、22に分けられている。回折格子64Aは、いわゆる2分割型インライング
レーティングとして構成されている。
図4および図9に示す複数の領域部21、22に分割された回折格子64Aが光ピック
アップ装置に装備されていれば、メディアD(図2、図3、図5、図7)の信号面部Da
に対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好に行われる。例えば、メディア
Dの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、良好に行われる。回折
格子64A(図4、図9)が2つの領域部21、22に分けられて構成されることにより
、メディアD(図5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集光スポット8
0、81、82が照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3個の集光スポ
ット80、81、82が各々独立して照射されるので、トラックピッチDtpが異なる2
種類以上のメディアDにデータ記録等が行われるときや、トラックピッチDtpが異なる
2種類以上のメディアDのデータ再生が行われるときに、例えば対物レンズ70(図1〜
図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精
度が低下するということは回避される。従って、トラッキング制御が行われ易い光ピック
アップ装置の提供が可能となる。
図9の如く、回折格子64Aは、第1領域部21とされる略長方形状の一方の領域部2
1と、一方の領域部21に隣接し第2領域部22とされる略長方形状の他方の領域部22
とを有するものとされる。回折格子64Aの第1領域部21の幅21wと、第2領域部2
2の幅22wとは、略等しい幅とされている。回折格子64Aの第1領域部21と、この
第1領域部21に隣接する回折格子64Aの第2領域部22との境界線部26により、回
折格子64Aは、回折格子64Aを構成する一方の領域部21と、回折格子64Aを構成
する他方の領域部22とに2等分される。回折格子64Aは、偶数分割されている。
これにより、メディアD(図5)の信号面部Daに形成される集光スポット80、81
、82は、精度のよい集光スポット80、81、82として形成される。偶数分割された
回折格子64A(図4、図9)の第1領域部21と、第1領域部21に隣接する第2領域
部22との境界線部26によって、第1領域部21とされる一方の領域部21と、一方の
領域部21に隣接し第2領域部22とされる他方の領域部22とに回折格子64Aが2等
分されるので、光ピックアップ装置のハウジング(不図示)に回折格子64Aが装備され
るときに、レーザユニット61(図1〜図3)から出射され回折格子64Aに当てられた
レーザ光は、例えば不図示の光軸調整用カメラなどにより、容易に光軸調整される。レー
ザユニット61から出射され回折格子64Aに当てられたのちに対物レンズ70を透過し
たレーザ光は、例えば光軸調整用カメラなどが用いられて観察可能とされる。
2分割型回折格子64A(図4、図9)においては、回折格子64Aの略中央を2等分
させて、略長方形状の一方の領域部21と、略長方形状の他方の領域部22とを構成させ
る境界線部26が回折格子64Aに設けられているので、光軸調整用カメラなどが用いら
れてレーザ光の光軸調整が行われるときに、レーザ光は、回折格子64Aを構成する略長
方形状の一方の領域部21と、回折格子64Aを構成する略長方形状の他方の領域部22
とに、略2等分された状態に当てられ易くなる。
回折格子64Aを構成する略長方形状の一方の領域部21と、回折格子64Aを構成す
る略長方形状の他方の領域部22とに、レーザ光が略2等分とされた状態に当てられ易く
なることにより、回折格子64Aは、光ピックアップ装置のハウジングに精度よく位置決
め調整されつつ備えられ易くなる。従って、メディアD(図5)の信号面部Daに精度よ
く集光スポット80、81、82が形成され易くなる。これに伴って、メディアDの信号
面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われ易くなる。
回折格子64A(図4、図9)を構成する略短冊状の第1領域部21および略短冊状の
第2領域部22の間に、回折格子64Aを構成する略線状の境界線部26が位置する。第
1領域部21の周期構造に対し、第2領域部22の周期構造は、異なる位相を有する周期
構造とされている。第1領域部21の周期構造に対し、第2領域部22の周期構造は、略
180度ほど異なる位相を有する周期構造とされている。
これにより、回折格子64Aにおける第1領域部21と、第2領域部22とが区別化さ
れるとともに、回折格子64Aおける第1領域部21と、第2領域部22との位相差が明
確化される。回折格子64Aの第1領域部21の周期構造に対し、回折格子64Aの第2
領域部22の周期構造が、略180度ほど異なる位相を有する周期構造とされているので
、メディアD(図5)の信号面部Daに少なくとも3個の各集光スポット80、81、8
2が良好に形成される。メディアDの信号面部Daに良好に形成された少なくとも3個の
各集光スポット80、81、82により、トラックピッチDtpが異なる複数種類のメデ
ィアDのデータ記録/再生時等に、例えば対物レンズ70(図1〜図3)の変位に伴って
トラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避され易くなる。
第1領域部21(図4、図9)と第2領域部22とを区切る境界線部26により、第1
領域部21と第2領域部22とが分けられている。
回折格子64Aが2つの領域部に分けられて区別化されることにより、メディアD(図
5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82が
照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3個の集光スポット80、81、
82が各々独立して照射されるので、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ
装置のトラッキングは、行われ易くなる。
回折格子64A(図4、図9)は、略矩形板状に形成されている。回折格子64Aが平
面視されたときに、回折格子64Aは、略矩形板状のものとして目視される。
縦長の略長方形状第1領域部21と、縦長の略長方形状第2領域部22とが横並びに配
列された状態で、回折格子64Aが平面視されたときに、回折格子64Aの一領域部の位
相に対し、一領域部の右側に隣接する他領域部の位相が略右上がり階段状にずらされた場
合に、他領域部の位相は、プラス(+)側にずらされたものと定められる。
また、縦長の略長方形状第1領域部21と、縦長の略長方形状第2領域部22とが横並
びに配列された状態で、回折格子64Aが平面視されたときに、回折格子64Aの一領域
部の位相に対し、一領域部の右側に隣接する他領域部の位相が略右下がり階段状にずらさ
れた場合に、他領域部の位相は、マイナス(−)側にずらされたものと定められる。
尚、本願におけるプラス(+)の位相およびマイナス(−)の位相の定義は、回折格子
の位相差状態を説明するための便宜上の定義とされる。また、本願における「縦」、「横
」の定義についても、回折格子を説明するための便宜上の定義とされる。
回折格子64Aが平面視されたときに、第1領域部21の周期構造に対し、第1領域部
21の右側に隣接する第2領域部22の周期構造は、プラス側にずらされた位相を有する
周期構造とされている(図10)。第1領域部21(図9)の周期構造に対し、第2領域
部22の周期構造は、略+180度異なる位相を有する周期構造とされている。
この光ピックアップ装置は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ(PC:Pers
onal Computer)用の光ディスク装置に装備されて使用されることが可能と
されるとともに、ノート型もしくはラップトップ型PC用の光ディスク装置に装備されて
使用されることも可能とされる。
この光ピックアップ装置(図1〜図3)は、例えば、平面視略矩形の回折格子64A(
図9)と、少なくとも3本の光束を集光してメディアD(図1〜図3、図5)の信号面部
Da(図5)に各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82を照射させ
る対物レンズ70(図1〜図3)と、メディアDにおける3個の各集光スポット80、8
1、82(図5)の反射光を受光する光検出器73A(図1〜図3、図5〜図7)と、を
備えて構成される。
このように光ピックアップ装置が構成されていれば、メディアD(図5)の信号面部D
aに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われる。トラックピッチD
tpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ70(図1〜
図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2の振幅が劣化することや
、トラッキングエラー信号SE1、SE2にオフセットが残留するということは回避され
易くなる。
位相シフト型2分割回折格子64A(図4、図9)を備える光ピックアップ装置が構成
されることにより、DVD−RAMに対する光ピックアップ装置のデータ再生動作または
データ記録動作は、確実に行われる。また、DVD±R、DVD±RWに対する光ピック
アップ装置のデータ再生動作またはデータ記録動作も、確実に行われる。
図1〜図3に示す光検出器73Aは、例えば、2種類のレーザ波長光、3種類のレーザ
波長光等といった複数種類のレーザ波長光を受光可能な1つの光検出器73Aとして構成
される。
複数種類のレーザ波長光を受光可能な1つの光検出器73Aが光ピックアップ装置に装
備されていれば、多種のメディアD(図1〜図3、図5、図7)に対応可能な光ピックア
ップ装置が構成されるとともに、光ピックアップ装置の部品点数の削減化に伴う価格低減
化が図られる。光検出器73A(図1〜図3)は、第1波長光と、第1波長光と異なる波
長とされ且つ第1レーザ波長光よりも短い波長のレーザ光とされる第2波長光との2種類
以上の波長光を受光可能な複数種類の波長光に対応する光検出器73Aとして構成される
ので、光ピックアップ装置は、多種のメディアDに対応可能となる。また、これとともに
、第1波長光を受光可能な光検出器と、第2波長光を受光可能な光検出器とが、1つの光
検出器73Aとしてまとめられるので、光ピックアップ装置の部品削減化、小型化、軽薄
化などが図られる。光ピックアップ装置の部品削減化に伴って光ピックアップ装置の価格
が低く抑えられる。従って、多種のメディアDに対応可能とされるとともに、部品削減化
、価格低減化、小型化、軽薄化などが図られた光ピックアップ装置の提供が可能となる。
また、この光ピックアップ装置は、2種類のレーザ波長光、3種類のレーザ波長光等と
いった複数種類のレーザ波長光を出射可能な1つの発光素子61(図1〜図3)を備えて
構成される。
複数種類のレーザ波長光を出射可能な1つの発光素子61が光ピックアップ装置に装備
されていれば、多種のメディアD(図1〜図3、図5、図7)に対応可能な光ピックアッ
プ装置が構成されるとともに、光ピックアップ装置の部品点数の削減化に伴う価格低減化
が図られる。発光素子61(図1〜図3)は、例えば、第1波長光と、第1波長光と異な
る波長とされ且つ第1レーザ波長光よりも短い波長のレーザ光とされる第2波長光との少
なくとも2種類以上の波長光を出射可能な複数種類の波長光を出射する発光素子61とし
て構成されるので、光ピックアップ装置は、多種のメディアDに対応可能となる。また、
これとともに、少なくとも第1波長光を出射可能な発光素子と第2波長光を出射可能な発
光素子とが1つの発光素子61としてまとめられるので、光ピックアップ装置の部品削減
化、小型化、軽薄化などが図られる。光ピックアップ装置の部品削減化に伴って光ピック
アップ装置の価格が低く抑えられる。従って、多種のメディアDに対応可能とされるとと
もに、部品削減化、価格低減化、小型化、軽薄化などが図られた光ピックアップ装置の提
供が可能となる。
また、光ピックアップ装置の部品点数の削減化により、光ピックアップ装置の性能/品
質の安定化も図られる。例えば、第1波長光を出射可能な第1発光素子と、第2波長光を
出射可能な第2発光素子とが、個別にハウジング等に備えられる場合、例えば第1発光素
子および/または第2発光素子の取付誤差などにより、第1波長光の光軸および第2波長
光の光軸などに「ばらつき」が生じることが懸念される。しかしながら、第1波長光を出
射可能な発光素子と、第2波長光を出射可能な発光素子とが、1つの発光素子61として
まとめられていれば、取付誤差などによる光軸などの「ばらつき」発生が減らされる。従
って、光ピックアップ装置の性能/品質が安定化される。
第1レーザ波長光は、CD規格に準拠した波長光とされている。第1レーザ波長光は、
CD規格に準拠した赤外レーザ光とされている。詳しく説明すると、第1レーザ波長光の
波長は、CD規格の光ディスクDに対応して、略765〜840nm、基準とされる波長
が略780〜782nmとされている。例えば基準とされる波長が略765〜840nm
の範囲内に収められる波長光が第1レーザ波長光とされる。二波長発光素子61の第1光
源62から出射される第1レーザ波長光は、例えば発光素子61の蓄熱温度等により変動
することがある。
また、第2レーザ波長光は、DVD規格に準拠した波長光とされている。第2レーザ波
長光は、DVD規格に準拠した赤色レーザ光とされている。詳しく説明すると、第2レー
ザ波長光の波長は、DVD規格の光ディスクDに対応して、略630〜685nm、基準
とされる波長が略635〜660nmとされている。例えば基準とされる波長が略630
〜685nmの範囲内に収められる波長光が第2レーザ波長光とされる。二波長発光素子
61の第2光源63から出射される第2レーザ波長光は、例えば発光素子61の蓄熱温度
等により変動することがある。
回折面部20a(図4、図8、図9)を片側面にのみ有する回折格子64Aが用いられ
ていれば、CD規格の光ディスクD(図1〜図3)に対応した略765〜840nm、基
準とされる波長が略780〜782nmの波長光とされるCD規格に準拠した第1レーザ
波長光が回折格子64Aを透過するときに、不要な回折光が生じるということは略防止さ
れる。
また、回折面部20a(図4、図8、図9)を片側面にのみ有する回折格子64Aが用
いられていれば、DVD規格の光ディスクD(図1〜図3)に対応した略630〜685
nm、基準とされる波長が略635〜660nmの波長光とされるDVD規格に準拠した
第2レーザ波長光が回折格子64Aを透過するときに、不要な回折光が生じるということ
は略防止される。
DVD規格に準拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格
子64A(図4、図8、図9)の回折面部20aをCD規格に準拠した所定波長光の第1
レーザ波長光が透過することによって、不要な回折光が略生じることなく分けられたCD
規格に準拠する第1レーザ波長光の2本の第1サブビームは、光検出器73A(図7)に
備えられた第1受光領域74の1つの第1メイン受光部74Aに対して中心点間距離Ys
(cd)が変更された2つの第1サブ受光部74B、74Cに確実に照射される。また、
DVD規格に準拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子
64A(図4、図8、図9)の回折面部20aをCD規格に準拠した所定波長光の第1レ
ーザ波長光が透過することによって、不要な回折光が略生じることなく分けられたCD規
格に準拠する第1レーザ波長光の1本の第1メインビームは、光検出器73A(図7)に
備えられた第1受光領域74の1つの第1メイン受光部74Aに確実に照射される。
また、DVD規格に準拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした
回折格子64A(図4、図8、図9)の回折面部20aをDVD規格に準拠した所定波長
光の第2レーザ波長光が透過したときに、不要な回折光が略生じることなく、DVD規格
に準拠した所定波長光の第2レーザ波長光は、少なくとも1本の第2メインビームと2本
の第2サブビームとに分けられる。DVD規格に準拠する第2レーザ波長光の2本の第2
サブビームは、光検出器73A(図7)に備えられた従来規格と同じ第2受光領域75の
2つの第2サブ受光部75B、75Cに確実に照射され、DVD規格に準拠する第2レー
ザ波長光の1本の第2メインビームは、光検出器73Aに備えられた従来規格と同じ第2
受光領域75の1つの第2メイン受光部75Aに確実に照射される。
光ピックアップ装置等の設計/仕様などにより、例えば第1レーザ波長光が「DVD」
規格に準拠した波長光とされてもよい。例えば第1レーザ波長光が「DVD」規格に準拠
した赤色レーザ光とされてもよい。詳しく説明すると、第1レーザ波長光の波長は、「D
VD」規格の光ディスク(D)に対応して、略630〜685nm、基準とされる波長が
略635〜660nmとされる。例えば基準とされる波長が略630〜685nmの範囲
内に収められる波長光が第1レーザ波長光とされる。二波長発光素子(61)の第1光源
(62)から出射される第1レーザ波長光は、例えば発光素子(61)の蓄熱温度等によ
り変動することがある。
また、光ピックアップ装置等の設計/仕様などにより、例えば第2レーザ波長光が、「
Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠し
た波長光とされてもよい。例えば第2レーザ波長光が、「Blu−ray Disc」規
格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠した青紫色レーザ光とされてもよ
い。詳しく説明すると、第2レーザ波長光の波長は、「Blu−ray Disc」規格
、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等の光ディスク(D)に対応して、例えば略
340〜450nm、好ましくは略380〜450nm、より好ましくは略400nmを
超え450nm以下、基準とされる波長が略405nmとされる。例えば基準とされる波
長が略340〜450nmの範囲内に収められる波長光、好ましくは基準とされる波長が
略380〜450nmの範囲内に収められる波長光、より好ましくは基準とされる波長が
略400nmを超え450nm以下の範囲内に収められる波長光が第2レーザ波長光とさ
れる。二波長発光素子(61)の第2光源(63)から出射される第2レーザ波長光は、
例えば発光素子(61)の蓄熱温度等により変動することがある。
回折面部(20a)(図4、図8、図9)を片側面にのみ有する回折格子(64A)が
用いられていれば、「DVD」規格の光ディスク(D)(図1〜図3)に対応した略63
0〜685nm、基準とされる波長が略635〜660nmの波長光とされる「DVD」
規格に準拠した第1レーザ波長光が回折格子(64A)を透過するときに、不要な回折光
が生じるということは略防止される。
また、回折面部(20a)(図4、図8、図9)を片側面にのみ有する回折格子(64
A)が用いられていれば、「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、
「CBHD」規格等の光ディスク(D)(図1〜図3)に対応した例えば略340〜45
0nmの波長光、好ましくは略380〜450nmの波長光、より好ましくは略400n
mを超え450nm以下の波長光、基準とされる波長が略405nmの波長光とされる「
Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠し
た第2レーザ波長光が回折格子(64A)を透過するときに、不要な回折光が生じるとい
うことは略防止される。
「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準
拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子(64A)(図
4、図8、図9)の回折面部(20a)を「DVD」規格に準拠した所定波長光の第1レ
ーザ波長光が透過することによって、不要な回折光が略生じることなく分けられた「DV
D」規格に準拠する第1レーザ波長光の2本の第1サブビームは、光検出器(73A)(
図7)に備えられた第1受光領域(74)の1つの第1メイン受光部(74A)に対して
中心点間距離(Ys(cd))が変更された2つの第1サブ受光部(74B、74C)に
確実に照射される。また、「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、
「CBHD」規格等に準拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした
回折格子(64A)(図4、図8、図9)の回折面部(20a)を「DVD」規格に準拠
した所定波長光の第1レーザ波長光が透過することによって、不要な回折光が略生じるこ
となく分けられた「DVD」規格に準拠する第1レーザ波長光の1本の第1メインビーム
は、光検出器(73A)(図7)に備えられた第1受光領域(74)の1つの第1メイン
受光部(74A)に確実に照射される。
また、「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格
等に準拠する第2レーザ波長光に対応し第2レーザ波長光を基準とした回折格子(64A
)(図4、図8、図9)の回折面部(20a)を、「Blu−ray Disc」規格、
「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠した所定波長光の第2レーザ波長光が
透過したときに、不要な回折光が略生じることなく、「Blu−ray Disc」規格
、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠した所定波長光の第2レーザ波長光
は、少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分けられる。「Bl
u−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等に準拠する第
2レーザ波長光の2本の第2サブビームは、光検出器(73A)(図7)に備えられた従
来規格と同じ第2受光領域(75)の2つの第2サブ受光部(75B、75C)に確実に
照射され、「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規
格等に準拠する第2レーザ波長光の1本の第2メインビームは、光検出器(73A)に備
えられた従来規格と同じ第2受光領域(75)の1つの第2メイン受光部(75A)に確
実に照射される。
また、図1〜図3等に示す光ピックアップ装置は、第1層DL0(図7)、第2層DL
1等の複数の信号面部Daを有するメディアDに対応可能とされている。
上記光ピックアップ装置が構成されることにより、第1層DL0(図7)、第2層DL
1等の複数の信号面部Daを有するメディアDに対する光ピックアップ装置の信号、情報
の読取り、及び/又は、第1層DL0、第2層DL1等の複数の信号面部Daを有するメ
ディアDに対する光ピックアップ装置の信号、情報の書込み等は、良好に行われる。回折
格子64A(図1〜図4、図8、図9)による不要な光の発生が抑えられた光ピックアッ
プ装置(図1〜図3)が構成されるので、光ピックアップ装置によって、複数の信号面部
Daを有するメディアDのデータ、信号、情報等の読取りが行われているときや、複数の
信号面部Daを有するメディアDにデータ、信号、情報等の書込み等が行われているとき
に、例えば不要な光の発生に起因した不具合が生じるということは回避される。
例えば、第1層DL0(図7)と第2層DL1との複数の層DL0、DL1を有するD
VD規格のメディアDの第1層DL0における信号の再生または信号の記録等が行われて
いるときに、回折格子64A(図1〜図4、図8、図9)による不要な光がDVD規格の
メディアDの第2層DL1に照射され、その結果、DVD規格のメディアDの第2層DL
1における不要な反射光が、光検出器73AにおけるDVD受光領域75の一方の第2サ
ブ受光部75Bもしくは他方の第2サブ受光部75Cの何れか一方または両方にノイズと
して入り込み、光検出器73Aにいわゆる層間クロストークが生じるということは回避さ
れる。
また、例えば、第1層(DL0)(図7)と第2層(DL1)との複数の層(DL0)
、(DL1)を有する「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「C
BHD」規格等のメディア(D)の第1層(DL0)における信号の再生または信号の記
録等が行われているときに、回折格子(64A)(図1〜図4、図8、図9)による不要
な光が、「Blu−ray Disc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格
等のメディア(D)の第2層(DL1)に照射され、その結果、「Blu−ray Di
sc」規格、「HD DVD」規格、「CBHD」規格等のメディア(D)の第2層(D
L1)における不要な反射光が、光検出器(73A)におけるDVD受光領域(75)の
一方の第2サブ受光部(75B)もしくは他方の第2サブ受光部(75C)の何れか一方
または両方にノイズとして入り込み、光検出器(73A)にいわゆる層間クロストークが
生じるということは回避される。
図11は、光ピックアップ装置に装備される回折格子の第二実施形態を示す概略図であ
る。
図1〜図3および図8に示す回折格子64Aに代えて、図4の右側および図11に示す
回折格子64Bが光ピックアップ装置(図1〜図3)に装備される。図1〜図3および図
8に示す回折格子64Aが図4の右側および図11に示す回折格子64Bに置き換えられ
たこと以外に、光ピックアップ装置および光ディスク装置に変更はない。図1〜図3およ
び図8に示す回折格子64Aが図4の右側および図11に示す回折格子64Bに置き換え
られた点で、実施例1と実施例2とが異なるが、回折格子64A、64B以外の他の部分
においては、実施例1と実施例2とは、共通なものとされている。便宜上、図1〜図10
を併用して、実施例2を説明する。また、実施例2において、実施例1にて説明したもの
と同一のものについては、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略した。
回折格子64Bは、図4に示すように、一方の半平面21に形成された格子溝の周期構
造の位相が他方の半平面22に形成された格子溝の周期構造の位相に対して約180度ず
れたDVD用回折格子部材20が、光学ガラス板50の一方の平面部50aに固着されて
構成される。光学ガラス板50が装備されることにより、回折格子64Bは、回折格子6
4A(図4の左側、図8)よりも機械的強度に優れる。
まず、レーザユニット61の第1又は第2の光源62、63より出射される第1又は第
2のレーザ光の波長λと、回折格子64Bにおいて連続した凹部S11から凸部S12ま
たは凸部S12から凹部S11までを一周期とした格子間隔dと、に基づいて、上記式(
16)によるブラッグの条件に基づく近似式によって回折角θが求められる(図11参照
)。尚、図11に示す説明図は、説明を容易とさせるために、便宜上、描かれた図である
つぎに、レーザユニット61の発光面61aに含まれる第1又は第2の光源62、63
の現実の位置を示す第1の発光点Oから回折格子64Bの略平滑面Sの裏側の凹面S21
を構成する底面Siや凸面S22を構成する外面Siiまでの間の法線距離Lと、上記式(
16)により求めた回折角θと、に基づき、レーザユニット61の発光面61a上でのサ
ブビームに関する見かけ上の第1又は第2の光源62、63の位置を示す第2の発光点X
を定めることができる。尚、レーザユニット61の発光面61aは、回折格子64Bの略
平滑面Sの法線Nに対して垂直であり、面Sの裏側の凹面S21を構成する底面Siや凸
面S22を構成する外面Siiから略法線距離Lだけ離れた位置にある平面となっている。
そして、上記式(17)により、レーザユニット61の発光面61a上における第1の発
光点Oから第2の発光点Xまでの間の距離Yrが求められる(図11参照)。
また、上記式(16)および式(17)に基づき、上記式(20)が求められる。また
、上記式(21)、(22)、(23)により、光検出器73AのDVD受光領域75に
おける受光間隔Ys(dvd)が求められる。また、上記式(24)、(25)、(26
)により、光検出器73AのCD受光領域74における受光間隔Ys(cd)が求められ
る。
図12は、光ピックアップ装置に装備される回折格子の第三実施形態を示す概略平面図
、図13は、図12の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図で
ある。
図1〜図3および図8に示す回折格子64Aに代えて、図12に示す回折格子64Cが
光ピックアップ装置(図1〜図3)に装備される。図1〜図3および図8に示す回折格子
64Aが図12に示す回折格子64Cに置き換えられたこと以外に、光ピックアップ装置
および光ディスク装置に変更はない。図1〜図3および図8に示す回折格子64Aが図1
2に示す回折格子64Cに置き換えられた点で、実施例1と実施例3とが異なるが、回折
格子64A、64C以外の他の部分においては、実施例1と実施例3とは、共通なものと
されている。便宜上、図1〜図8ならびに図16〜図24を併用して、実施例3を説明す
る。また、実施例3において、実施例1にて説明したものと同一のものについては、同一
の符号を付し、その詳細な説明を省略した。
尚、図16、図17及び図18は、光ピックアップ装置の視野特性を示す説明図、図1
9、図20及び図21は、光ピックアップ装置のサブ・プッシュプル信号振幅レベル特性
を示す説明図、図22、図23及び図24は、光ピックアップ装置のトラッキングエラー
位相差特性を示す説明図である。
回折格子64C(図12)の回折面部30aは、第1レーザ波長光を少なくとも1本の
第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部30aと、第2レーザ波長
光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分ける回折面部30
aと、を兼ねて、複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つの面部30aとして形成
されている。
このように回折格子64Cの回折面部30aが形成されていれば、回折格子64Cにお
ける不要な回折光の発生が抑えられるとともにレーザ光の効率の低下が防止され、更に価
格を低く抑えることが可能な光ピックアップ装置が構成される。
例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302(図29、図30)と、第2
レーザ波長光に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有す
る従来の回折格子300A、300Bの第1回折面部302を第1レーザ波長光が透過し
て、第1レーザ波長光が1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに少なくとも
分けられるときに、回折格子300A、300Bの第2回折面部304により、第1レー
ザ波長光の第1メインビームが更に無駄に回折されるとともに第1サブビームが更に無駄
に回折され、これに伴って、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビーム
の光の効率が低下することが懸念されていた。
また、例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302と、第2レーザ波長光
に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有する従来の回折
格子300A、300Bの第2回折面部304を第2レーザ波長光が透過して、第2レー
ザ波長光が1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに少なくとも分けられると
きに、回折格子300A、300Bの第1回折面部302により、第2レーザ波長光が無
駄に回折され、これに伴って、第2レーザ波長光の光の効率が低下することが懸念されて
いた。
しかしながら、回折格子64C(図12)の回折面部30aが、第1レーザ波長光を少
なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部30aと、
第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分け
る回折面部30aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つの面部30
aとして形成されていれば、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビーム
が不要に回折されて第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビームの光の効
率が低下されたり、第2レーザ波長光が不要に回折されて第2レーザ波長光の光の効率が
低下されたりするということは回避される。
また、第1レーザ波長光を少なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビーム
とに分ける回折面部30aと、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと
2本の第2サブビームとに分ける回折面部30aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の
回折に対応する1つの面部30aとして回折格子64Cの回折面部30aが形成されてい
るので、加工部分、加工工数等が減らされた回折格子64Cが構成される。回折格子64
Cの加工部分、加工工数等が減らされるので、回折格子64Cの価格が低く抑えられる。
これに伴って、価格を低く抑えることが可能とされた光ピックアップ装置を構成させるこ
とが可能となる。
図12の如く、回折格子64Cに、レーザユニット61(図1〜図3)から出射される
レーザ光の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域部31、33(図
12)が設けられている。回折格子64Cは、略長方形状の第1領域部31と、第1領域
部31に隣接する略線状の第2領域部32と、第2領域部32に隣接する略長方形状の第
3領域部33との少なくとも3つの領域部31、32、33に分けられている。回折格子
64Cは、複数の領域部31、32、33に分けられている。各領域部31、32、33
内で所定の周期構造が構成されている。
図12に示す回折格子64Cにおいて、第2領域部32の位相状態が分かり易くされる
ために、便宜上、第2領域部32は、ある程度の幅をもたせて描かれている。実際には、
回折格子64Cの第2領域部32は、例えば幅32wが20〜200μm程度の細い線形
状とされる。また、回折格子64Cを構成する各領域部31、32、33の周期構造は、
微細な凹凸状の繰返し周期構造とされている。また、回折格子64Cは、例えば略3〜1
0mm角の縦横寸法をした厚み略0.3〜3mmのガラス板とされている。図12に示す
回折格子64Cが斜視されたときに、回折格子64Cは、例えば図1に示す回折格子64
Aのように眺められる。
複数の領域部31、32、33(図12)に分けられた回折格子64Cが構成されてい
れば、メディアD(図5、図7)の信号面部Daに対する光ピックアップ装置のエラー信
号の検出は、良好に行われ易くなる。例えば、メディアDの信号面部Daに対する光ピッ
クアップ装置のトラッキングは、良好に行われ易くなる。回折格子64C(図12)が複
数の領域部31、32、33に分けられて構成されることにより、メディアD(図5)の
信号面部Daに、各々独立した少なくとも三個の集光スポット80、81、82が照射さ
れる。メディアDの信号面部Daに、少なくとも三個の集光スポット80、81、82が
各々独立して照射されるので、トラックピッチDtpが異なる2種類以上のメディアDの
記録/再生時等に、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精度が
低下するということは回避され易くなる。従って、トラッキング制御が行われ易い光ピッ
クアップ装置の提供が可能となる。
図12の如く、回折格子64Cは、第1領域部31と、第1領域部31に隣接し第1領
域部31の周期構造に対し異なる周期構造を有する第2領域部32と、第2領域部32に
隣接し第2領域部32の周期構造に対し異なる周期構造を有する第3領域部33と、の3
つの領域部31、32、33に分けられている。回折格子64Cは、いわゆる3分割型イ
ンライングレーティングとして構成されている。
図12に示す複数の領域部31、32、33に分割された回折格子64Cが光ピックア
ップ装置に装備されていれば、メディアD(図2、図3、図5、図7)の信号面部Daに
対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好に行われる。例えば、メディアD
の信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、良好に行われる。回折格
子64C(図12)が3つの領域部31、32、33に分けられて構成されることにより
、メディアD(図5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集光スポット8
0、81、82が照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3個の集光スポ
ット80、81、82が各々独立して照射されるので、トラックピッチDtpが異なる2
種類以上のメディアDにデータ記録等が行われるときや、トラックピッチDtpが異なる
2種類以上のメディアDのデータ再生が行われるときに、例えば対物レンズ70(図1〜
図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精
度が低下するということは回避される。従って、トラッキング制御が行われ易い光ピック
アップ装置の提供が可能となる。
図12の如く、回折格子64Cは、第1領域部31とされる略長方形状の一方の領域部
31と、第3領域部32とされる略長方形状の他方の領域部32とを有するものとされる
。回折格子64Cの第1領域部31の幅31wと、第3領域部33の幅33wとは、略等
しい幅とされている。回折格子64Cの第2領域部32により、回折格子64Cは、回折
格子64Cを構成する一方の領域部31と、回折格子64Cを構成する他方の領域部32
とに分けられる。回折格子64Cは、奇数分割されている。
回折格子64Cを構成する略短冊状の第1領域部31および略短冊状の第3領域部33
の間に、回折格子64Cを構成する略線状の第2領域部32が配置されている。第1領域
部31の周期構造に対し、第2領域部32の周期構造は、異なる位相を有する周期構造と
されている。また、第2領域部32の周期構造に対し、第3領域部33の周期構造は、異
なる位相を有する周期構造とされている。第1領域部31の周期構造に対し、第3領域部
33の周期構造は、略180度ほど異なる位相を有する周期構造とされている。
これにより、回折格子64Cにおける第1領域部31と、第2領域部32と、第3領域
部33とが区別化されるとともに、回折格子64Cおける第1領域部31と、第3領域部
33との位相差が明確化される。回折格子64Cの第1領域部31の周期構造に対し、回
折格子64Cの第3領域部33の周期構造が、略180度ほど異なる位相を有する周期構
造とされているので、メディアD(図5)の信号面部Daに少なくとも3個の各集光スポ
ット80、81、82が良好に形成される。メディアDの信号面部Daに良好に形成され
た少なくとも3個の各集光スポット80、81、82により、トラックピッチDtpが異
なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、例えば対物レンズ70(図1〜図
3)の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避
され易くなる。
第1領域部31(図12)と第2領域部32とを区切る境界線部35により、第1領域
部31と第2領域部32とが分けられている。また、第2領域部32と第3領域部33と
を区切る境界線部37により、第2領域部32と第3領域部33とが分けられている。
回折格子64Cが3つの領域部に分けられて区別化されることにより、メディアD(図
5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82が
照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3個の集光スポット80、81、
82が各々独立して照射されるので、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ
装置のトラッキングは、行われ易くなる。
回折格子64C(図12)は、略矩形板状に形成されている。回折格子64Cが平面視
されたときに、回折格子64Cは、略矩形板状のものとして目視される。
縦長の略長方形状第1領域部31と、縦長の略線状第2領域部32と、縦長の略長方形
状第3領域部33とが横並びに配列された状態で、回折格子64Cが平面視されたときに
、回折格子64Cの一領域部の位相に対し、一領域部の右側に隣接する他領域部の位相が
略右上がり階段状にずらされた場合に、他領域部の位相は、プラス(+)側にずらされた
ものと定められる。
また、縦長の略長方形状第1領域部31と、縦長の略線状第2領域部32と、縦長の略
長方形状第3領域部33とが横並びに配列された状態で、回折格子64Cが平面視された
ときに、回折格子64Cの一領域部の位相に対し、一領域部の右側に隣接する他領域部の
位相が略右下がり階段状にずらされた場合に、他領域部の位相は、マイナス(−)側にず
らされたものと定められる。
回折格子64Cが平面視されたときに、第1領域部31の周期構造に対し、第1領域部
31の右側に隣接する第2領域部32の周期構造は、プラス側にずらされた位相を有する
周期構造とされている。また、回折格子64Cが平面視されたときに、第2領域部32の
周期構造に対し、第2領域部32の右側に隣接する第3領域部33の周期構造は、プラス
側にずらされた位相を有する周期構造とされている。
回折格子64Cは、各領域部31、32、33の周期構造の各位相が順を追って段階的
にずらされて構成されている(図13)。回折格子64C(図12)は、いわゆる順位相
の周期構造を備える回折格子64Cとされている。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば図12に示す回折格子64Cにお
いて、符号や引出線や寸法線などについては略そのままとされつつ、輪郭線のみが左右反
転された回折格子(64C)が用いられてもよい。そのようなものについて具体的に説明
すると、例えば、回折格子(64C)が平面視されたときに、第1領域部(31)の周期
構造に対し、第1領域部(31)の右側に隣接する第2領域部(32)の周期構造が、マ
イナス側にずらされた位相を有する周期構造とされてもよい。また、例えば、回折格子(
64C)が平面視されたときに、第2領域部(32)の周期構造に対し、第2領域部(3
2)の右側に隣接する第3領域部(33)の周期構造が、マイナス側にずらされた位相を
有する周期構造とされてもよい。
回折格子(64C)は、各領域部(31、32、33)の周期構造の各位相が順を追っ
て段階的にずらされて構成される。回折格子(64C)は、いわゆる順位相の周期構造を
備える回折格子(64C)とされる。
順位相の周期構造を備える回折格子が光ピックアップ装置に装備されていれば、サブ・
プッシュプル信号振幅レベル(Sub−PP振幅レベル)が増加され、サブ・プッシュプ
ル信号振幅レベル特性(Sub−PP振幅レベル特性)が向上され易くなる(図19、図
20、図21)。Sub−PP振幅レベル(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特
性が低下するということは回避される。
メディアD(図1〜図3、図5)の信号面部Da(図5)に照射される少なくとも3個
の集光スポット80、81、82は、メインスポット80と、メインスポット80を挟む
一対のサブスポット81、82とを含むものとされている。メインスポット80と、サブ
スポット81、82とに関連した信号振幅レベルとされるSub−PP振幅レベルは、つ
ぎの式(37)に基づいて定められる。
また、トラッキングエラー位相差量(TE位相差量)が減少され、トラッキングエラー
位相差特性(TE位相差特性)が向上され易くなる(図22、図23、図24)。TE位
相差量が増加され、TE位相差特性が低下するということは回避される。
Sub−PP振幅レベル特性が向上されるとともに、TE位相差特性が向上されるので
、この光ピックアップ装置は、デスクトップ型PC用の光ディスク装置に装備されて使用
されることが可能とされるとともに、ノート型もしくはラップトップ型PC用の光ディス
ク装置に装備されて使用されることも可能とされる。例えばデスクトップ型PC用の光デ
ィスク装置に用いられる光ピックアップ装置は、大きいサイズの対物レンズが使用可能と
されることから、視野特性が考慮されつつ、視野特性よりも、Sub−PP振幅レベル特
性や、TE位相差特性のほうが、設計上、重要とされることがある。
また、トラッキングエラー視野特性(TE視野特性)の低下が抑えられるので、この光
ピックアップ装置は、デスクトップ型PC用の光ディスク装置に装備されて使用されるこ
とが可能とされるとともに、ノート型もしくはラップトップ型PC用の光ディスク装置に
装備されて使用されることも可能とされる。
図12、図13の如く、第1領域部31の周期構造に対し、第2領域部32の周期構造
は、略+90度異なる位相を有する周期構造とされている。また、第2領域部32の周期
構造に対し、第3領域部33の周期構造は、略+90度異なる位相を有する周期構造とさ
れている。第1領域部31の周期構造に対し、第3領域部33の周期構造は、略+180
度異なる位相を有する周期構造とされている。
このように構成された回折格子64Cが光ピックアップ装置に装備されていれば、Su
b−PP振幅レベル(%)が増加され、Sub−PP振幅レベル特性が向上する(図19
、図20、図21)。Sub−PP振幅レベル(%)が減少され、Sub−PP振幅レベ
ル特性が低下するということは回避される。また、TE位相差量が減少され、TE位相差
特性が向上する(図22、図23、図24)。TE位相差量が増加され、TE位相差特性
が低下するということは回避される。
位相シフト型3分割回折格子64C(図12)が採用されて、インラインDPP法によ
るトラッキング誤差検出法が実行される光ピックアップ装置(図1〜図3)は、TE位相
差量を小さく抑えることが可能となる(図22、図23、図24)。従って、位相シフト
型3分割回折格子64C(図12)を備える光ピックアップ装置(図1〜図3)が装備さ
れた光ディスク装置においては、例えばトラックピッチDtp(図5)の異なるいかなる
メディアDに対しても、安定した動作にて、メディアDに対しデータ/情報の読出し/書
込み等が行われる。
メディアDの信号面部Daに照射されたSub−PP振幅レベル特性が向上されるとと
もに、TE位相差特性が向上されるので、この光ピックアップ装置は、デスクトップ型P
C用の光ディスク装置に装備されて使用されることが可能とされるとともに、ノート型も
しくはラップトップ型PC用の光ディスク装置に装備されて使用されることも可能とされ
る。
また、このように構成された回折格子64Cが光ピックアップ装置に装備されていれば
、トラッキングエラー振幅レベル(TE振幅レベル)(%)が大幅に減少され、TE視野
特性が著しく低下するということは回避される(図16、図17、図18)。TE視野特
性の大幅な低下が抑えられるので、この光ピックアップ装置は、ノート型もしくはラップ
トップ型PC用の光ディスク装置に装備されて使用されることが可能とされるとともに、
デスクトップ型PC用の光ディスク装置に装備されて使用されることも可能とされる。ま
た、TE視野特性の大幅な低下が抑えられるので、この光ピックアップ装置は、例えば複
数の小さい対物レンズ70を備える光ピックアップ装置として使用されることも可能とさ
れる。
対物レンズ70(図1、図2)の瞳面部70a(図2)を通過するDVD規格に準拠し
た波長略630〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの
中央部30m(図12)の幅32wは、例えば14〜30%、好ましくは16〜28%、
より好ましくは18〜26%、更に好ましくは18〜25%とされる。すなわち、DVD
規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レーザ波長光が回折格子64Cを通過す
るときに、回折格子64Cの中央部比率Wrは、例えば14〜30%、好ましくは16〜
28%、より好ましくは18〜26%、更に好ましくは18〜25%とされる(図16〜
図23)。
このように構成された回折格子64Cが光ピックアップ装置に装備されていれば、トラ
ックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ
70の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避
され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32w
が14%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下
される(図16、図17)。すなわち、DVD規格に準拠した波長略630〜685nm
の第2レーザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率W
rが14%未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低
下される。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630
〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの
幅32wが16%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特
性が低下され易くなる(図16、図17)。すなわち、DVD規格に準拠した波長略63
0〜685nmの第2レーザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64C
の中央部比率Wrが16%未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、T
E視野特性が低下され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32w
が18%以上とされることにより、TE振幅レベル(%)の減少が抑えられ、TE視野特
性の低下が抑えられる。すなわち、DVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第
2レーザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率Wrが
18%以上とされることにより、OBLセンタ比(%)の減少が抑えられ、TE視野特性
の低下が抑えられる。OBL(objective lens)とは、対物レンズを意味
する。
また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜
685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅
32wが30%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−
PP振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下される(図19
、図20)。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略63
0〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30m
の幅32wが28%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Su
b−PP振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下され易くな
る。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32w
が26%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)の減少が抑えられ易く
なり、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられ易くなる。具体的に説明すると、対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nm
の第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが2
5%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)の減少が抑えられ、Sub
−PP振幅レベル特性の低下が抑えられる。
また、対物レンズ70(図2)の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略
630〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64C(図12)
の中央部30mの幅32wが30%を超えて設定された場合、トラッキングエラー位相差
量(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相差特性(TE位相差特性)が低
下される(図22、図23)。具体的に説明すると、対物レンズ70(図2)の瞳面部7
0aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レーザ波長光の直
径70bに対し、回折格子64C(図12)の中央部30mの幅32wが28%を超えて
設定された場合、トラッキングエラー位相差量(TE位相差量)が増加され、トラッキン
グエラー位相差特性(TE位相差特性)が低下され易くなる(図22、図23)。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32w
が26%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ易くなり、TE位相差
特性の低下が抑えられ易くなる。具体的に説明すると、対物レンズ70の瞳面部70aを
通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レーザ波長光の直径70
bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが25%以内とされることにより、
TE位相差量の増加が抑えられ、TE位相差特性の低下が抑えられる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32w
が例えば14〜30%好ましくは16〜28%より好ましくは18〜26%更に好ましく
は18〜25%に設定されることにより、TE振幅レベル(図16、図17)と、Sub
−PP振幅レベル(図19、図20)と、TE位相差量(図22、図23)とが適度な値
に設定され易くなる。
例えば、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630
〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Cの中央部30mの
幅32wが略20%に設定されることにより、TE振幅レベル(図16、図17)と、S
ub−PP振幅レベル(図19、図20)と、TE位相差量(図22、図23)とが最適
な値に設定され易くなる。TE振幅レベルと、Sub−PP振幅レベルと、TE位相差量
とが、バランスよく適度な値に設定されるので、光ピックアップ装置のトラッキング制御
が行われ易くなる。
対物レンズ70(図1、図3)の瞳面部70a(図3)を通過するCD規格に準拠した
波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中
央部30m(図12)の幅32wは、例えば10%以上40%以下、好ましくは12%以
上30%以下、設計/仕様などにより14%以上25%以下、また設計/仕様などにより
16%以上20%以下とされる。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率
Wrは、例えば10%以上40%以下、好ましくは12%以上30%以下、設計/仕様な
どにより14%以上25%以下、また設計/仕様などにより16%以上20%以下とされ
る(図18、図21、図24)。
このように構成された回折格子64Cが光ピックアップ装置に装備されていれば、トラ
ックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ
70の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避
され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが
10%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下さ
れる(図18)。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ
波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率Wrが10%未
満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低下される。対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの
第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが12
%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下され易
くなる(図18)。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レー
ザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率Wrが12%
未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低下され易く
なる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが
14%以上とされることにより、TE振幅レベル(%)の減少が抑えられ、TE視野特性
の低下が抑えられる。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レ
ーザ波長光が回折格子64Cを通過するときに、回折格子64Cの中央部比率Wrが14
%以上とされることにより、OBLセンタ比(%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低
下が抑えられる。具体的に説明すると、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規
格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格
子64Cの中央部30mの幅32wが16%以上とされることにより、TE振幅レベル(
%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低下が確実に抑えられる。すなわち、CD規格に
準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光が回折格子64Cを通過するとき
に、回折格子64Cの中央部比率Wrが16%以上とされることにより、OBLセンタ比
(%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低下が確実に抑えられる。
また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜8
40nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅3
2wが40%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−P
P振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下される(図21)
。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが
30%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−PP振幅
レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下され易くなる。
設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した
波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中
央部30mの幅32wが25%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)
の減少が抑えられ易くなり、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられ易くなる。ま
た、設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠し
た波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの
中央部30mの幅32wが20%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%
)の減少が抑えられ、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられる。
また、対物レンズ70(図3)の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略7
65〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64C(図12)の
中央部30mの幅32wが40%を超えて設定された場合、トラッキングエラー位相差量
(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相差特性(TE位相差特性)が低下
される(図24)。具体的に説明すると、対物レンズ70(図3)の瞳面部70aを通過
するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対
し、回折格子64C(図12)の中央部30mの幅32wが30%を超えて設定された場
合、トラッキングエラー位相差量(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相
差特性(TE位相差特性)が低下され易くなる(図24)。
設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した
波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中
央部30mの幅32wが25%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ
易くなり、TE位相差特性の低下が抑えられ易くなる。また、設計/仕様などにより、対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの
第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが20
%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ、TE位相差特性の低下が抑
えられる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Cの中央部30mの幅32wが
、例えば10%以上40%以下、好ましくは12%以上30%以下、設計/仕様などによ
り14%以上25%以下、また設計/仕様などにより16%以上20%以下に設定される
ことにより、TE振幅レベル(図18)と、Sub−PP振幅レベル(図21)と、TE
位相差量(図24)とが適度な値に設定され易くなる。
以上に基づき、例えば下式(38)及び下式(39)が設定される。下式(38)及び
下式(39)を設定するために、まず、回折格子64Cの中央部30mの幅32wをB1
と定める。また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略7
65〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cをB2と定める。また、対物レンズ7
0の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レー
ザ波長光の直径70bをB3と定める。
このように定義されたときに、下式(38)及び下式(39)を満足する性能を発揮す
る光ピックアップ装置を構成させる。
B1/B2が、例えば0.10以上0.40以下、好ましくは0.12以上0.30以
下、設計/仕様などにより0.14以上0.25以下、また設計/仕様などにより0.1
6以上0.20以下に設定されることにより、CD規格に準拠した光ディスクDに対する
光ピックアップ装置のデータ/情報/信号の読取り/書込み等が行われるときに、視野特
性の最低値「DPP_L」と、メインプッシュプル信号の信号レベルに対するサブプッシ
ュプル信号の信号レベルの割合「SPP/MPP」とが適度な値に設定され易くなる。
また、B1/B3が、例えば0.14〜0.30、好ましくは0.16〜0.28、よ
り好ましくは0.18〜0.26、更に好ましくは0.18〜0.25に設定されること
により、DVD規格に準拠した光ディスクDに対する光ピックアップ装置のデータ/情報
/信号の読取り/書込み等が行われるときに、視野特性の最低値「DPP_L」と、メイ
ンプッシュプル信号の信号レベルに対するサブプッシュプル信号の信号レベルの割合「S
PP/MPP」とが適度な値に設定され易くなる。
回折格子64C(図12)の回折格子64Cの第2領域部32の幅32wは、20〜2
00μm、好ましくは60〜160μm、より好ましくは96〜144μmに設定される
。すなわち、回折格子64Cの分割部幅32wは、20〜200μm、好ましくは60〜
160μm、より好ましくは96〜144μmに設定される。
これにより、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは
、良好に行われ易くなる。トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDの記録/
再生時等に、例えば対物レンズ70の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、S
E2が劣化するということは回避され易くなる。
回折格子64Cの第2領域部32の幅32wが20μm未満の狭い幅とされた場合や、
回折格子64Cの第2領域部32の幅32wが200μmを超える広い幅とされた場合に
は、TE視野特性と、Sub−PP振幅レベル特性と、TE位相差特性とのバランスが崩
される。各特性のバランスが崩されると、トラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化
されて、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングが正確に
行われ難くなる。
例えば、回折格子64Cの第2領域部32の幅32wが60〜160μm程度に設定さ
れることにより、TE視野特性と、Sub−PP振幅レベル特性と、TE位相差特性との
バランスが略保たれ易くなる。これに伴って、メディアDの信号面部Daに対する光ピッ
クアップ装置のトラッキングは、正確に行われ易くなる。
好ましくは、回折格子64Cの第2領域部32の幅32wが96〜144μmの範囲内
に設定されることにより、TE視野特性と、Sub−PP振幅レベル特性と、TE位相差
特性とのバランスが保たれる。これにより、トラッキングエラー信号SE1、SE2の劣
化は回避される。従って、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラ
ッキングは、正確に行われる。
この光ピックアップ装置(図1〜図3)は、たとえば、平面視略矩形の回折格子64C
(図12)と、少なくとも3本の光束を集光して、メディアD(図1〜図3、図5)の信
号面部Da(図5)に、各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82を
照射させる対物レンズ70(図1〜図3)と、メディアDにおける3個の各集光スポット
80、81、82(図5)の反射光を受光する光検出器73A(図1〜図3、図5〜図7
)とを備えて構成される。
このように光ピックアップ装置が構成されていれば、メディアD(図5)の信号面部D
aに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われる。トラックピッチD
tpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ70(図1〜
図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2の振幅が劣化することや
、トラッキングエラー信号SE1、SE2にオフセットが残留するということは回避され
易くなる。
位相シフト型3分割回折格子64C(図12)を備える光ピックアップ装置が構成され
ることにより、DVD−RAMに対する光ピックアップ装置のデータ再生動作またはデー
タ記録動作は、確実に行われる。また、DVD±R、DVD±RWに対する光ピックアッ
プ装置のデータ再生動作またはデータ記録動作も、確実に行われる。
図14は、光ピックアップ装置に装備される回折格子の第四実施形態を示す概略平面図
、図15は、図14の回折格子における光ディスク半径方向と位相差との関係を示す図で
ある。
図1〜図3および図8に示す回折格子64Aに代えて、図14に示す回折格子64Dが
光ピックアップ装置(図1〜図3)に装備される。図1〜図3および図8に示す回折格子
64Aが図14に示す回折格子64Dに置き換えられたこと以外に、光ピックアップ装置
および光ディスク装置に変更はない。図1〜図3および図8に示す回折格子64Aが図1
4に示す回折格子64Dに置き換えられた点で、実施例1と実施例4とが異なるが、回折
格子64A、64D以外の他の部分においては、実施例1と実施例4とは、共通なものと
されている。便宜上、図1〜図8ならびに図16〜図24を併用して、実施例4を説明す
る。また、実施例4において、実施例1にて説明したものと同一のものについては、同一
の符号を付し、その詳細な説明を省略した。
回折格子64D(図14)の回折面部40aは、第1レーザ波長光を少なくとも1本の
第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部40aと、第2レーザ波長
光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分ける回折面部40
aと、を兼ねて、複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つの面部40aとして形成
されている。
このように回折格子64Dの回折面部40aが形成されていれば、回折格子64Dにお
ける不要な回折光の発生が抑えられるとともにレーザ光の効率の低下が防止され、更に価
格を低く抑えることが可能な光ピックアップ装置が構成される。
例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302(図29、図30)と、第2
レーザ波長光に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有す
る従来の回折格子300A、300Bの第1回折面部302を第1レーザ波長光が透過し
て、第1レーザ波長光が1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに少なくとも
分けられるときに、回折格子300A、300Bの第2回折面部304により、第1レー
ザ波長光の第1メインビームが更に無駄に回折されるとともに第1サブビームが更に無駄
に回折され、これに伴って、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビーム
の光の効率が低下することが懸念されていた。
また、例えば、第1レーザ波長光に対応した第1回折面部302と、第2レーザ波長光
に対応した第2回折面部304と、の2つの回折面部302、304を有する従来の回折
格子300A、300Bの第2回折面部304を第2レーザ波長光が透過して、第2レー
ザ波長光が1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに少なくとも分けられると
きに、回折格子300A、300Bの第1回折面部302により、第2レーザ波長光が無
駄に回折され、これに伴って、第2レーザ波長光の光の効率が低下することが懸念されて
いた。
しかしながら、回折格子64D(図14)の回折面部40aが、第1レーザ波長光を少
なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビームとに分ける回折面部40aと、
第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと2本の第2サブビームとに分け
る回折面部40aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の回折に対応する1つの面部40
aとして形成されていれば、第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビーム
が不要に回折されて第1レーザ波長光の第1メインビームおよび第1サブビームの光の効
率が低下されたり、第2レーザ波長光が不要に回折されて第2レーザ波長光の光の効率が
低下されたりするということは回避される。
また、第1レーザ波長光を少なくとも1本の第1メインビームと2本の第1サブビーム
とに分ける回折面部40aと、第2レーザ波長光を少なくとも1本の第2メインビームと
2本の第2サブビームとに分ける回折面部40aと、を兼ねて複数種類のレーザ波長光の
回折に対応する1つの面部40aとして回折格子64Dの回折面部40aが形成されてい
るので、加工部分、加工工数等が減らされた回折格子64Dが構成される。回折格子64
Dの加工部分、加工工数等が減らされるので、回折格子64Dの価格が低く抑えられる。
これに伴って、価格を低く抑えることが可能とされた光ピックアップ装置を構成させるこ
とが可能となる。
図14の如く、回折格子64Dに、レーザユニット61(図1〜図3)から出射される
レーザ光の一部にπラジアンの位相シフトを発生させる位相シフト領域部41、44(図
14)が設けられている。回折格子64Dは、略長方形状の第1領域部41と、第1領域
部41に隣接する略線状の第2領域部42と、第2領域部42に隣接する略線状の第3領
域部43と、第3領域部43に隣接する略長方形状の第4領域部44との少なくとも4つ
の領域部41、42、43、44に分けられている。回折格子64Dは、複数の領域部4
1、42、43、44に分けられている。各領域部41、42、43、44内で所定の周
期構造が構成されている。
図14に示す回折格子64Dにおいて、第2領域部42の位相状態と、第3領域部43
の位相状態とが分かり易くされるために、便宜上、第2領域部42および第3領域部43
は、ある程度の幅をもたせて描かれている。実際には、回折格子64Dの第2領域部42
および回折格子64Dの第3領域部43は、例えば幅40wが20〜200μm程度の細
い線形状とされる。また、回折格子64Dを構成する各領域部41、42、43、44の
周期構造は、微細な凹凸状の繰返し周期構造とされている。また、回折格子64Dは、例
えば略3〜10mm角の縦横寸法をした厚み略0.3〜3mmのガラス板とされている。
図14に示す回折格子64Dが斜視されたときに、回折格子64Dは、例えば図1に示す
回折格子64Aのように眺められる。
複数の領域部41、42、43、44(図14)に分けられた回折格子64Dが構成さ
れていれば、メディアD(図5、図7)の信号面部Daに対する光ピックアップ装置のエ
ラー信号の検出は、良好に行われ易くなる。例えば、メディアDの信号面部Daに対する
光ピックアップ装置のトラッキングは、良好に行われ易くなる。回折格子64D(図14
)が複数の領域部41、42、43、44に分けられて構成されることにより、メディア
D(図5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも三個の集光スポット80、81、
82が照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも三個の集光スポット80、
81、82が各々独立して照射されるので、トラックピッチDtpが異なる2種類以上の
メディアDの記録/再生時等に、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号
の検出精度が低下するということは回避され易くなる。従って、トラッキング制御が行わ
れ易い光ピックアップ装置の提供が可能となる。
図14の如く、回折格子64Dは、偶数の領域部41、42、43、44に分けられて
いる。
偶数の領域部41、42、43、44に分けられた回折格子64Dが構成されていれば
、メディアD(図5)の信号面部Daに形成される集光スポット80、81、82は、精
度のよい集光スポット80、81、82として形成される。例えば、回折格子64D(図
14)の第2領域部42と、第2領域部42に隣接する第3領域部43との境界線部46
によって、第1領域部41および第1領域部41に隣接する第2領域部42を備える一方
の領域部48と、第3領域部43および第3領域部43に隣接する第4領域部44を備え
る他方の領域部49と、に回折格子64Dが少なくとも2等分されて偶数分割されている
ので、光ピックアップ装置に回折格子64Dが装備されるときに、回折格子64Dに当て
られる光は、回折格子64Dの一方の領域部48と、回折格子64Dの他方の領域部49
とに、略2等分された状態に当てられ易くなる。回折格子64Dの一方の領域部48と、
回折格子64Dの他方の領域部49とに、光が略2等分とされた状態に当てられ易くなる
ことにより、回折格子64Dは、光ピックアップ装置に精度よく備えられ易くなる。従っ
て、メディアD(図5)の信号面部Daに精度よく集光スポット80、81、82が形成
され易くなる。これに伴って、トラックピッチDtpが異なる2種類以上のメディアDの
記録/再生時等におけるトラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精
度が向上する。また、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキ
ングは、精度よく行われ易くなる。
図14の如く、回折格子64Dは、第1領域部41と、第1領域部41に隣接し第1領
域部41の周期構造に対し異なる周期構造を有する第2領域部42と、第2領域部42に
隣接し第2領域部42の周期構造に対し異なる周期構造を有する第3領域部43と、第3
領域部43に隣接し第3領域部43の周期構造に対し異なる周期構造を有する第4領域部
44と、の少なくとも4つの領域部41、42、43、44に分けられている。回折格子
64Dは、いわゆる4分割型インライングレーティングとして構成されている。
図14に示す複数の領域部41、42、43、44に分割された回折格子64Dが光ピ
ックアップ装置に装備されていれば、メディアD(図2、図3、図5、図7)の信号面部
Daに対する光ピックアップ装置のエラー信号の検出は、良好に行われる。例えば、メデ
ィアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、良好に行われる。
回折格子64D(図14)が4つの領域部41、42、43、44に分けられて構成され
ることにより、メディアD(図5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集
光スポット80、81、82が照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3
個の集光スポット80、81、82が各々独立して照射されるので、トラックピッチDt
pが異なる2種類以上のメディアDにデータ記録等が行われるときや、トラックピッチD
tpが異なる2種類以上のメディアDのデータ再生が行われるときに、例えば対物レンズ
70(図1〜図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2等のエラー
信号の検出精度が低下するということは回避される。従って、トラッキング制御が行われ
易い光ピックアップ装置の提供が可能となる。
図14の如く、回折格子64Dは、第1領域部41および第1領域部41に隣接する第
2領域部42を備える略長方形状の一方の領域部48と、第3領域部43および第3領域
部43に隣接する第4領域部44を備える略長方形状の他方の領域部49とを有するもの
とされる。回折格子64Dの第1領域部41の幅41wと、第4領域部44の幅44wと
は、略等しい幅とされている。また、回折格子64Dの第2領域部42の幅42wと、第
3領域部43の幅43wとは、略等しい幅とされている。回折格子64Dの第2領域部4
2と、この第2領域部42に隣接する回折格子64Dの第3領域部43との境界線部46
により、回折格子64Dは、回折格子64Dを構成する一方の領域部48と、回折格子6
4Dを構成する他方の領域部49とに2等分される。回折格子64Dは、偶数分割されて
いる。
これにより、メディアD(図5)の信号面部Daに形成される集光スポット80、81
、82は、精度のよい集光スポット80、81、82として形成される。偶数分割された
回折格子64D(図14)の第2領域部42と、第2領域部42に隣接する第3領域部4
3との境界線部46によって、第1領域部41および第1領域部41に隣接する第2領域
部42を備える一方の領域部48と、第3領域部43および第3領域部43に隣接する第
4領域部44を備える他方の領域部49とに回折格子64Dが2等分されるので、光ピッ
クアップ装置のハウジング(不図示)に回折格子64Dが装備されるときに、レーザユニ
ット61(図1〜図3)から出射され回折格子64Dに当てられたレーザ光は、例えば不
図示の光軸調整用カメラなどにより、容易に光軸調整される。レーザユニット61から出
射され回折格子64Dに当てられたのちに対物レンズ70を透過したレーザ光は、例えば
光軸調整用カメラなどが用いられて観察可能とされる。
図14に示す4分割型回折格子64Dにおいては、回折格子64Dの略中央を2等分さ
せて、略長方形状の一方の領域部48と、略長方形状の他方の領域部49とを構成させる
境界線部46が回折格子64Dに設けられているので、光軸調整用カメラなどが用いられ
てレーザ光の光軸調整が行われるときに、レーザ光は、回折格子64Dを構成する略長方
形状の一方の領域部48と、回折格子64Dを構成する略長方形状の他方の領域部49と
に、略2等分された状態に当てられ易くなる。
回折格子64Dを構成する略長方形状の一方の領域部48と、回折格子64Dを構成す
る略長方形状の他方の領域部49とに、レーザ光が略2等分とされた状態に当てられ易く
なることにより、回折格子64Dは、光ピックアップ装置のハウジングに精度よく位置決
め調整されつつ備えられ易くなる。従って、メディアD(図5)の信号面部Daに精度よ
く集光スポット80、81、82が形成され易くなる。これに伴って、メディアDの信号
面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われ易くなる。
回折格子64Dの第2領域部42の周期構造に対し、回折格子64Dの第3領域部43
の周期構造は、3〜180度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とされる。
これにより、メディアDの信号面部Daに形成される集光スポット80、81、82は
、より精度の高い集光スポット80、81、82として形成され易くなる。回折格子64
Dを構成する第2領域部42の周期構造に対し、回折格子64Dを構成する第3領域部4
3の周期構造は、3〜180度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とされているので
、回折格子64Dの第2領域部42と、第2領域部42に隣接する回折格子64Dの第3
領域部43との境界線部46が略明確化される。
第2領域部42の周期構造に対し、第3領域部43の周期構造が3度未満の異なる位相
を有する周期構造とされた場合、第2領域部42と、第3領域部43との境界線部46が
明確化されない。第2領域部42の周期構造に対し、第3領域部43の周期構造が180
度の異なる位相を有する周期構造とされたときに、第2領域部42と、第3領域部43と
の境界線部46は、最も明確化される。第2領域部42の周期構造に対し、第3領域部4
3の周期構造が、例えば3〜90度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とされた場合
に、第2領域部42と、第3領域部43との境界線部46が明確化されつつ、適度な特性
を備えた回折格子64Dが形成される。
回折格子64Dの第2領域部42と、回折格子64Dの第3領域部43との境界線部4
6が略明確化されるので、第1領域部41および第1領域部41に隣接する第2領域部4
2を備える回折格子64Dの一方の領域部48と、第3領域部43および第3領域部43
に隣接する第4領域部44を備える回折格子64Dの他方の領域部49との境界線部46
が明確化される。従って、回折格子64Dの一方の領域部48と、回折格子64Dの他方
の領域部49とに、レーザ光が略2等分された状態に当てられる。回折格子64Dの一方
の領域部48と、回折格子64Dの他方の領域部49とに、レーザ光が略2等分された状
態に当てられたときに、光ピックアップ装置のハウジングに回折格子64Dが精度よく装
備される。
回折格子64Dを構成する略短冊状の第1領域部41および略短冊状の第4領域部44
の間に、回折格子64Dを構成する略線状の第2領域部42および略線状の第3領域部4
3が配置されている。第1領域部41の周期構造に対し、第2領域部42の周期構造は、
異なる位相を有する周期構造とされている。また、第2領域部42の周期構造に対し、第
3領域部43の周期構造は、異なる位相を有する周期構造とされている。また、第3領域
部43の周期構造に対し、第4領域部44の周期構造は、異なる位相を有する周期構造と
されている。第1領域部41の周期構造に対し、第4領域部44の周期構造は、略180
度ほど異なる位相を有する周期構造とされている。
これにより、回折格子64Dにおける第1領域部41と、第2領域部42と、第3領域
部43と、第4領域部44とが区別化されるとともに、回折格子64Dおける第1領域部
41と、第4領域部44との位相差が明確化される。回折格子64Dの第1領域部41の
周期構造に対し、回折格子64Dの第4領域部44の周期構造が、略180度ほど異なる
位相を有する周期構造とされているので、メディアD(図5)の信号面部Daに少なくと
も3個の各集光スポット80、81、82が良好に形成される。メディアDの信号面部D
aに良好に形成された少なくとも3個の各集光スポット80、81、82により、トラッ
クピッチDtpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、例えば対物レ
ンズ70(図1〜図3)の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化す
るということは回避され易くなる。
第1領域部41(図14)と第2領域部42とを区切る境界線部45により、第1領域
部41と第2領域部42とが分けられている。また、第2領域部42と第3領域部43と
を区切る境界線部46により、第2領域部42と第3領域部43とが分けられている。ま
た、第3領域部43と第4領域部44とを区切る境界線部47により、第3領域部43と
第4領域部44とが分けられている。
第1領域部41の周期構造に対し、第2領域部42の周期構造は、30〜180度の範
囲内の異なる位相を有する周期構造とされる。また、第2領域部42の周期構造に対し、
第3領域部43の周期構造は、3〜180度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とさ
れる。また、第3領域部43の周期構造に対し、第4領域部44の周期構造は、30〜1
80度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とされる。
これにより、回折格子64Dにおける第1領域部41と、第2領域部42と、第3領域
部43と、第4領域部44とが、略明確に区別化される。回折格子64Dを構成する第1
領域部41の周期構造に対し、回折格子64Dを構成する第2領域部42の周期構造は、
30〜180度の範囲内の異なる位相を有する周期構造とされているので、回折格子64
Dの第1領域部41と、回折格子64Dの第2領域部42とが明確に区別化される。また
、回折格子64Dを構成する第2領域部42の周期構造に対し、回折格子64Dを構成す
る第3領域部43の周期構造は、3〜180度の範囲内の異なる位相を有する周期構造と
されているので、回折格子64Dの第2領域部42と、回折格子64Dの第3領域部43
とが略区別化される。また、回折格子64Dを構成する第3領域部43の周期構造に対し
、回折格子64Dを構成する第4領域部44の周期構造は、30〜180度の範囲内の異
なる位相を有する周期構造とされているので、回折格子64Dの第3領域部43と、回折
格子64Dの第4領域部44とが明確に区別化される。
回折格子64Dが4つの領域部に分けられて区別化されることにより、メディアD(図
5)の信号面部Daに、各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82が
照射される。メディアDの信号面部Daに、少なくとも3個の集光スポット80、81、
82が各々独立して照射されるので、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ
装置のトラッキングは、行われ易くなる。また、各領域部の周期構造の位相が、定められ
た数値の範囲内に適宜設定されることにより、回折格子64D(図14)の設計自由度が
向上するとともに、光ピックアップ装置の設計自由度も向上する。従って、使用される部
位に対応して最適な特性が発揮され易い光ピックアップ装置が構成される。
回折格子64Dは、略矩形板状に形成されている。回折格子64Dが平面視されたとき
に、回折格子64Dは、略矩形板状のものとして目視される。
縦長の略長方形状第1領域部41と、縦長の略線状第2領域部42と、縦長の略線状第
3領域部43と、縦長の略長方形状第4領域部44とが横並びに配列された状態で、回折
格子64Dが平面視されたときに、回折格子64Dの一領域部の位相に対し、一領域部の
右側に隣接する他領域部の位相が略右上がり階段状にずらされた場合に、他領域部の位相
は、プラス(+)側にずらされたものと定められる。
また、縦長の略長方形状第1領域部41と、縦長の略線状第2領域部42と、縦長の略
線状第3領域部43と、縦長の略長方形状第4領域部44とが横並びに配列された状態で
、回折格子64Dが平面視されたときに、回折格子64Dの一領域部の位相に対し、一領
域部の右側に隣接する他領域部の位相が略右下がり階段状にずらされた場合に、他領域部
の位相は、マイナス(−)側にずらされたものと定められる。
回折格子64Dが平面視されたときに、第1領域部41の周期構造に対し、第1領域部
41の右側に隣接する第2領域部42の周期構造は、プラス側にずらされた位相を有する
周期構造とされている。また、回折格子64Dが平面視されたときに、第2領域部42の
周期構造に対し、第2領域部42の右側に隣接する第3領域部43の周期構造は、マイナ
ス側にずらされた位相を有する周期構造とされている。また、回折格子64Dが平面視さ
れたときに、第3領域部43の周期構造に対し、第3領域部43の右側に隣接する第4領
域部44の周期構造は、プラス側にずらされた位相を有する周期構造とされている。
回折格子64Dは、第1領域部41、第2領域部42、第4領域部44の周期構造の位
相に対し、第3領域部43の周期構造の位相のみ位相方向が逆にずらされて構成されてい
る(図15)。回折格子64D(図14)は、いわゆる逆位相の周期構造を備える回折格
子64Dとされている。
光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば図14に示す回折格子64Dにお
いて、符号や引出線や寸法線などについては略そのままとされつつ、輪郭線のみが境界線
部(46)を中心に左右反転された回折格子(64D)が用いられてもよい。そのような
ものについて具体的に説明すると、例えば、回折格子(64D)が平面視されたときに、
第1領域部(41)の周期構造に対し、第1領域部(41)の右側に隣接する第2領域部
(42)の周期構造が、マイナス側にずらされた位相を有する周期構造とされてもよい。
また、例えば、回折格子(64D)が平面視されたときに、第2領域部(42)の周期構
造に対し、第2領域部(42)の右側に隣接する第3領域部(43)の周期構造が、プラ
ス側にずらされた位相を有する周期構造とされてもよい。また、例えば、回折格子(64
D)が平面視されたときに、第3領域部(43)の周期構造に対し、第3領域部(43)
の右側に隣接する第4領域部(44)の周期構造が、マイナス側にずらされた位相を有す
る周期構造とされてもよい。
回折格子(64D)は、第1領域部(41)、第2領域部(42)、第4領域部(44
)の周期構造の位相に対し、第3領域部(43)の周期構造の位相のみ位相方向が逆にず
らされて構成される。回折格子(64D)は、いわゆる逆位相の周期構造を備える回折格
子(64D)とされる。
逆位相の周期構造を備える回折格子が光ピックアップ装置に装備されていれば、TE振
幅レベル(%)が増加され、TE視野特性が向上され易くなる(図16、図17、図18
)。TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下するということは回避される
。TE視野特性が向上されるので、この光ピックアップ装置は、ノート型もしくはラップ
トップ型PC用の光ディスク装置に装備されることが好ましい。また、TE視野特性が向
上されるので、この光ピックアップ装置は、例えば複数の小さい対物レンズ70を備える
光ピックアップ装置として用いられることが好ましい。ノート型もしくはラップトップ型
PC用の光ディスク装置に用いられる光ピックアップ装置や、複数の対物レンズ70を備
える光ピックアップ装置は、小さいサイズの対物レンズが使用されることから、主に視野
特性が重要とされる。
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、この光ピックアップ装置に、順位相
の周期構造を備える4分割型回折格子(不図示)が装備されてもよい。また、光ピックア
ップ装置の設計/仕様などにより、この光ピックアップ装置は、デスクトップ型PC用の
光ディスク装置に装備されて使用されてもよい。
図14、図15の如く、第1領域部41の周期構造に対し、第2領域部42の周期構造
は、略+120度異なる位相を有する周期構造とされている。また、第2領域部42の周
期構造に対し、第3領域部43の周期構造は、略−60度異なる位相を有する周期構造と
されている。第1領域部41の周期構造に対し、第3領域部43の周期構造は、略+60
度異なる位相を有する周期構造とされている。また、第3領域部43の周期構造に対し、
第4領域部44の周期構造は、略+120度異なる位相を有する周期構造とされている。
第1領域部41の周期構造に対し、第4領域部44の周期構造は、略+180度異なる位
相を有する周期構造とされている。
このように構成された回折格子64Dが光ピックアップ装置に装備されていれば、TE
振幅レベル(%)が増加され、TE視野特性が大幅に向上する(図16、図17、図18
)。TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下するということは回避される
。この光ピックアップ装置のTE視野特性は、3つの位相領域部31、32、33(図1
2)に分けられた回折格子64Cを備える光ピックアップ装置のTE視野特性よりも、大
幅に向上する(図16、図17、図18)。TE視野特性が大幅に向上されるので、この
光ピックアップ装置は、ノート型もしくはラップトップ型PC用の光ディスク装置に装備
されることが好ましい。また、TE視野特性が大幅に向上されるので、この光ピックアッ
プ装置は、例えば複数の小さい対物レンズ70を備える光ピックアップ装置として用いら
れることが好ましい。
回折格子64D(図14)の第2領域部42と、第3領域部43とが合わせられた領域
部42、43が、回折格子64Dの縦長の中央部40mとされる。対物レンズ70(図1
、図2)の瞳面部70a(図2)を通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40m(図14)
の幅40wは、例えば14〜30%、好ましくは16〜28%、より好ましくは18〜2
6%、更に好ましくは18〜25%とされる。すなわち、DVD規格に準拠した波長略6
30〜685nmの第2レーザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64
Dの中央部比率Wrは、例えば14〜30%、好ましくは16〜28%、より好ましくは
18〜26%、更に好ましくは18〜25%とされる(図16〜図23)。
このように構成された回折格子64Dが光ピックアップ装置に装備されていれば、トラ
ックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ
70の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避
され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40w
が14%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下
される(図16、図17)。すなわち、DVD規格に準拠した波長略630〜685nm
の第2レーザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率W
rが14%未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低
下される。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630
〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの
幅40wが16%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特
性が低下され易くなる(図16、図17)。すなわち、DVD規格に準拠した波長略63
0〜685nmの第2レーザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64D
の中央部比率Wrが16%未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、T
E視野特性が低下され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40w
が18%以上とされることにより、TE振幅レベル(%)の減少が抑えられ、TE視野特
性の低下が抑えられる。すなわち、DVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第
2レーザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率Wrが
18%以上とされることにより、OBLセンタ比(%)の減少が抑えられ、TE視野特性
の低下が抑えられる。
また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜
685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅
40wが30%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−
PP振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下される(図19
、図20)。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略63
0〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40m
の幅40wが28%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Su
b−PP振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下され易くな
る。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40w
が26%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)の減少が抑えられ易く
なり、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられ易くなる。具体的に説明すると、対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nm
の第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが2
5%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)の減少が抑えられ、Sub
−PP振幅レベル特性の低下が抑えられる。
また、対物レンズ70(図2)の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略
630〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64D(図14)
の中央部40mの幅40wが30%を超えて設定された場合、トラッキングエラー位相差
量(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相差特性(TE位相差特性)が低
下される(図22、図23)。具体的に説明すると、対物レンズ70(図2)の瞳面部7
0aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レーザ波長光の直
径70bに対し、回折格子64D(図14)の中央部40mの幅40wが28%を超えて
設定された場合、トラッキングエラー位相差量(TE位相差量)が増加され、トラッキン
グエラー位相差特性(TE位相差特性)が低下され易くなる(図22、図23)。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40w
が26%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ易くなり、TE位相差
特性の低下が抑えられ易くなる。具体的に説明すると、対物レンズ70の瞳面部70aを
通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レーザ波長光の直径70
bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが25%以内とされることにより、
TE位相差量の増加が抑えられ、TE位相差特性の低下が抑えられる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685
nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40w
が例えば14〜30%好ましくは16〜28%より好ましくは18〜26%更に好ましく
は18〜25%に設定されることにより、TE振幅レベル(図16、図17)と、Sub
−PP振幅レベル(図19、図20)と、TE位相差量(図22、図23)とが適度な値
に設定され易くなる。
例えば、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630
〜685nmの第2レーザ波長光の直径70bに対し、回折格子64Dの中央部40mの
幅40wが略20%に設定されることにより、TE振幅レベル(図16、図17)と、S
ub−PP振幅レベル(図19、図20)と、TE位相差量(図22、図23)とが最適
な値に設定され易くなる。TE振幅レベルと、Sub−PP振幅レベルと、TE位相差量
とが、バランスよく適度な値に設定されるので、光ピックアップ装置のトラッキング制御
が行われ易くなる。
回折格子64D(図14)の第2領域部42と、第3領域部43とが合わせられた領域
部42、43が、回折格子64Dの縦長の中央部40mとされる。対物レンズ70(図1
、図3)の瞳面部70a(図3)を通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40m(図14)の
幅40wは、例えば10%以上40%以下、好ましくは12%以上30%以下、設計/仕
様などにより14%以上25%以下、また設計/仕様などにより16%以上20%以下と
される。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光が
回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率Wrは、例えば10%以
上40%以下、好ましくは12%以上30%以下、設計/仕様などにより14%以上25
%以下、また設計/仕様などにより16%以上20%以下とされる(図18、図21、図
24)。
このように構成された回折格子64Dが光ピックアップ装置に装備されていれば、トラ
ックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ
70の変位に伴ってトラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回避
され易くなる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが
10%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下さ
れる(図18)。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ
波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率Wrが10%未
満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低下される。対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの
第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが12
%未満に設定された場合、TE振幅レベル(%)が減少され、TE視野特性が低下され易
くなる(図18)。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レー
ザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率Wrが12%
未満に設定された場合、OBLセンタ比(%)が減少され、TE視野特性が低下され易く
なる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが
14%以上とされることにより、TE振幅レベル(%)の減少が抑えられ、TE視野特性
の低下が抑えられる。すなわち、CD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レ
ーザ波長光が回折格子64Dを通過するときに、回折格子64Dの中央部比率Wrが14
%以上とされることにより、OBLセンタ比(%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低
下が抑えられる。具体的に説明すると、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規
格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格
子64Dの中央部40mの幅40wが16%以上とされることにより、TE振幅レベル(
%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低下が確実に抑えられる。すなわち、CD規格に
準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光が回折格子64Dを通過するとき
に、回折格子64Dの中央部比率Wrが16%以上とされることにより、OBLセンタ比
(%)の減少が抑えられ、TE視野特性の低下が確実に抑えられる。
また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜8
40nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅4
0wが40%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−P
P振幅レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下される(図21)
。対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが
30%を超えて設定された場合、サブ・プッシュプル信号振幅レベル(Sub−PP振幅
レベル)(%)が減少され、Sub−PP振幅レベル特性が低下され易くなる。
設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した
波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中
央部40mの幅40wが25%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%)
の減少が抑えられ易くなり、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられ易くなる。ま
た、設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠し
た波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの
中央部40mの幅40wが20%以内とされることにより、Sub−PP振幅レベル(%
)の減少が抑えられ、Sub−PP振幅レベル特性の低下が抑えられる。
また、対物レンズ70(図3)の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略7
65〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64D(図14)の
中央部40mの幅40wが40%を超えて設定された場合、トラッキングエラー位相差量
(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相差特性(TE位相差特性)が低下
される(図24)。具体的に説明すると、対物レンズ70(図3)の瞳面部70aを通過
するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対
し、回折格子64D(図14)の中央部40mの幅40wが30%を超えて設定された場
合、トラッキングエラー位相差量(TE位相差量)が増加され、トラッキングエラー位相
差特性(TE位相差特性)が低下され易くなる(図24)。
設計/仕様などにより、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した
波長略765〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中
央部40mの幅40wが25%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ
易くなり、TE位相差特性の低下が抑えられ易くなる。また、設計/仕様などにより、対
物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840nmの
第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが20
%以内とされることにより、TE位相差量の増加が抑えられ、TE位相差特性の低下が抑
えられる。
対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略765〜840n
mの第1レーザ波長光の直径70cに対し、回折格子64Dの中央部40mの幅40wが
、例えば10%以上40%以下、好ましくは12%以上30%以下、設計/仕様などによ
り14%以上25%以下、また設計/仕様などにより16%以上20%以下に設定される
ことにより、TE振幅レベル(図18)と、Sub−PP振幅レベル(図21)と、TE
位相差量(図24)とが適度な値に設定され易くなる。
以上に基づき、例えば下式(38)及び下式(39)が設定される。下式(38)及び
下式(39)を設定するために、まず、回折格子64Dの中央部40mの幅40wをB1
と定める。また、対物レンズ70の瞳面部70aを通過するCD規格に準拠した波長略7
65〜840nmの第1レーザ波長光の直径70cをB2と定める。また、対物レンズ7
0の瞳面部70aを通過するDVD規格に準拠した波長略630〜685nmの第2レー
ザ波長光の直径70bをB3と定める。
このように定義されたときに、下式(38)及び下式(39)を満足する性能を発揮す
る光ピックアップ装置を構成させる。
B1/B2が、例えば0.10以上0.40以下、好ましくは0.12以上0.30以
下、設計/仕様などにより0.14以上0.25以下、また設計/仕様などにより0.1
6以上0.20以下に設定されることにより、CD規格に準拠した光ディスクDに対する
光ピックアップ装置のデータ/情報/信号の読取り/書込み等が行われるときに、視野特
性の最低値「DPP_L」と、メインプッシュプル信号の信号レベルに対するサブプッシ
ュプル信号の信号レベルの割合「SPP/MPP」とが適度な値に設定され易くなる。
また、B1/B3が、例えば0.14〜0.30、好ましくは0.16〜0.28、よ
り好ましくは0.18〜0.26、更に好ましくは0.18〜0.25に設定されること
により、DVD規格に準拠した光ディスクDに対する光ピックアップ装置のデータ/情報
/信号の読取り/書込み等が行われるときに、視野特性の最低値「DPP_L」と、メイ
ンプッシュプル信号の信号レベルに対するサブプッシュプル信号の信号レベルの割合「S
PP/MPP」とが適度な値に設定され易くなる。
回折格子64D(図14)の第2領域部42の幅42wと、回折格子64Dの第3領域
部43の幅43wとは、両方とも、10〜100μm、好ましくは30〜80μm、より
好ましくは48〜72μmに設定される。すなわち、回折格子64Dの分割部幅42w、
43wは、10〜100μm、好ましくは30〜80μm、より好ましくは48〜72μ
mに設定される。
これにより、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは
、良好に行われ易くなる。トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDの記録/
再生時等に、例えば対物レンズ70の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、S
E2が劣化するということは回避され易くなる。
回折格子64Dの第2領域部42の幅42wと、回折格子64Dの第3領域部43の幅
43wとが、両方とも10μm未満の狭い幅とされた場合や、回折格子64Dの第2領域
部42の幅42wと、回折格子64Dの第3領域部43の幅43wとが、両方とも100
μmを超える広い幅とされた場合には、TE視野特性と、Sub−PP振幅レベル特性と
、TE位相差特性とのバランスが崩される。各特性のバランスが崩されると、トラッキン
グエラー信号SE1、SE2が劣化されて、メディアDの信号面部Daに対する光ピック
アップ装置のトラッキングが正確に行われ難くなる。
例えば、回折格子64Dの第2領域部42の幅42wと、回折格子64Dの第3領域部
43の幅43wとが、両方とも30〜80μm程度に設定されることにより、TE視野特
性と、Sub−PP振幅レベル特性と、TE位相差特性とのバランスが略保たれ易くなる
。これに伴って、メディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキング
は、正確に行われ易くなる。
好ましくは、回折格子64Dの第2領域部42の幅42wと、回折格子64Dの第3領
域部43の幅43wとが、両方とも48〜72μmの範囲内に設定されることにより、T
E視野特性と、Sub−PP振幅レベル特性と、TE位相差特性とのバランスが保たれる
。これにより、トラッキングエラー信号SE1、SE2の劣化は回避される。従って、メ
ディアDの信号面部Daに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、正確に行われる
例えば3分割型回折格子64C(図12)を備えた光ピックアップ装置において、TE
視野特性もしくはTE位相差特性を変更させるには、3分割型回折格子64Cの中央部3
0mの幅32wを変更させることでしかできなかった。
これに対し、4分割型回折格子64D(図14)を備えた光ピックアップ装置(図1〜
図3)において、TE視野特性や、TE位相差特性などを変更させる場合には、4分割型
回折格子64D(図14)の中央部40mの幅40wを変更させることに加え、4分割型
回折格子64Dの中央部40mの各領域部42、43を構成する格子状ピッチの位相差を
変更させることにより、各種特性を調整変更させることが可能となる。
4分割型回折格子64Dの中央部40mの幅40wと、4分割型回折格子64Dの中央
部40mの各領域部42、43を構成する格子状ピッチの位相差とが、調整されて設定さ
れることにより、所望の性能が発揮されるとともに各種特性のバランスがとられた光ピッ
クアップ装置を設計することが可能となる。従って、光ピックアップ装置が設計されると
きの設計の自由度が向上する。
この光ピックアップ装置(図1〜図3)は、例えば、平面視略矩形の回折格子64D(
図14)と、少なくとも3本の光束を集光してメディアD(図1〜図3、図5)の信号面
部Da(図5)に各々独立した少なくとも3個の集光スポット80、81、82を照射さ
せる対物レンズ70(図1〜図3)と、メディアDにおける3個の各集光スポット80、
81、82(図5)の反射光を受光する光検出器73A(図1〜図3、図5〜図7)とを
備えて構成される。
このように光ピックアップ装置が構成されていれば、メディアD(図5)の信号面部D
aに対する光ピックアップ装置のトラッキングは、精度よく行われる。トラックピッチD
tpが異なる複数種類のメディアDのデータ記録/再生時等に、対物レンズ70(図1〜
図3)の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2の振幅が劣化することや
、トラッキングエラー信号SE1、SE2にオフセットが残留するということは回避され
易くなる。
位相シフト型4分割回折格子64D(図14)を備える光ピックアップ装置が構成され
ることにより、DVD−RAMに対する光ピックアップ装置のデータ再生動作またはデー
タ記録動作は、確実に行われる。また、DVD±R、DVD±RWに対する光ピックアッ
プ装置のデータ再生動作またはデータ記録動作も、確実に行われる。
<<光ディスク装置の説明>>
光ディスク装置は、上記実施例1、2、3、4に示す光ピックアップ装置(図1〜図3
)のうち少なくとも1つの光ピックアップ装置を備えて構成される。具体的に説明すると
、光ディスク装置は、上記実施例1、2、3、4に示す光ピックアップ装置のうち何れか
単一の光ピックアップ装置を備えて構成される。上記光ピックアップ装置は、光ディスク
装置に装備される。
また、光ディスク装置は、例えば上記演算部76A(図2、図3)を備えて構成される
上記実施例1、2、3、4に示す光ピックアップ装置が光ディスク装置に装備されるこ
とにより、上記各種問題点のうち少なくとも1つを解決可能な光ピックアップ装置を少な
くとも備える光ディスク装置が構成される。
例えば、上記式(1)及び/又は上記式(2)及び上記式(3)を満足するように設定
された光ピックアップ装置が光ディスク装置に装備されることにより、第1レーザ波長光
と、第1レーザ波長光と異なるレーザ波長光とされ且つ第1レーザ波長光よりも短い波長
のレーザ光とされる第2レーザ波長光と、に確実に対応するとともに、トラッキングエラ
ー信号SE1、SE2等のエラー信号の検出精度が向上された複数波長対応型の光ディス
ク装置が構成される。
また、第1光ディスクDの信号面部Da上に第1レーザ波長光を確実に集光させるとと
もに、第2光ディスクDの信号面部Da上に第2レーザ波長光を確実に集光させる複数波
長対応型の光ピックアップ装置を少なくとも備える光ディスク装置が構成される。
また、回折格子64A、64B、64C、64Dにおける不要な回折光の発生を抑える
とともにレーザ光の効率の低下を防いだ光ピックアップ装置を少なくとも備える光ディス
ク装置が構成される。
また、従来の規格化された光検出器270(図27)の第1レーザ波長光の分光比に対
し、設定変更された光検出器73A(図5〜図7)の第1レーザ波長光の分光比が変更さ
れていれば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とは、新しい
設定変更された光検出器73Aにて精度よく良好に行われ易くなる。
また、精度の高いトラッキング制御等の制御が行われ易い単一の光ピックアップ装置を
備えた光ディスク装置の提供が可能となる。各メディアDからのデータの読出しや、各メ
ディアDに対するデータの書込み等は、光ピックアップ装置を備える光ディスク装置にて
正常に行われる。光ディスク装置に各メディアDが挿入されて、トラックピッチDtpが
異なる複数種類のメディアDのデータが読み出されたり、又は、トラックピッチDtpが
異なる複数種類のメディアDにデータが書き込まれたりされるときに、例えば対物レンズ
70の変位に伴って、トラッキングエラー信号SE1、SE2が劣化するということは回
避され易くなる。従って、精度の高いトラッキング制御が行われ易い単一の光ピックアッ
プ装置を備えた光ディスク装置の提供が可能となる。
また、光ディスク装置に、トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDに対応
可能な1つの光ピックアップ装置が内装されていれば、光ディスク装置の価格が低く抑え
られる。トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDに対応して、複数の光ピッ
クアップ装置が光ディスク装置に内装され、これに伴って、光ディスク装置の価格が大幅
に上昇するということは回避される。
図25は、光ディスク装置、光ピックアップ装置の第五実施形態を示す概略図である。
図5および図6に示す設定変更された光検出器73Aおよび演算部76Aの通常設定の
増幅アンプ78Bに代えて、例えば、通常設定の光検出器73Bが光ピックアップ装置に
装備され、且つ、設定変更された増幅アンプ78BV(図25)等が装備されて演算部7
6Bが構成されている。
詳しく説明すると、図5および図6に示す演算部76Aにおける通常の増幅率Kに設定
された増幅アンプ78Bに代えて、例えば増幅率が設定変更されて増幅率Gとされた増幅
アンプ78BV(図25)等が演算部76Bに装備されている。また、例えば図6に示す
各電流・電圧変換アンプ77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1
、77FR1、77GL1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77I
R1等、及び、各後段アンプ77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77F
L2、77FR2、77GL2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、7
7IR2等が通常の値に設定されて構成された光検出器73B(図25)が光ピックアッ
プ装置に装備されている。
図1〜図3に示す光学系/回路系に対し、図25に示す光検出器73Bおよび演算部7
6Bを含む光学系/回路系は、一部が異なる。また、光検出器73BのCD受光領域74
、DVD受光領域75は、例えば図6に示す回路に近似した各電流・電圧変換アンプ、各
後段アンプを備えるが、ここではその詳細な説明を省略する。また、演算部76Bは、例
えば図6に示す回路に近似し信号を演算する各加算器、減算器、増幅器を備え、信号演算
用の各加算器、減算器、増幅器は、CD受光領域74、DVD受光領域75に接続される
が、ここではその詳細な説明を省略する。
また、光検出器73BのDVD受光領域75に照射されたレーザ光に基づき、各電流・
電圧変換アンプ、後段アンプ、加算器、減算器、増幅器などが用いられて精度よくトラッ
キングエラー信号が生成される工程の詳細説明についても、ここでは省略する。また、光
検出器73BのCD受光領域74、DVD受光領域75に照射されたレーザ光に基づき、
精度よくフォーカスエラー信号が生成される工程の詳細説明についても、ここでは省略す
る。また、光検出器73BのCD受光領域74、DVD受光領域75に照射されたレーザ
光に基づき、光ディスクDに記録されたデータ、情報などの信号が精度よく生成される工
程の詳細説明についても、ここでは省略する。
図5および図6等に示す設定変更された光検出器73Aおよび演算部76Aの通常設定
の増幅アンプ78Aが、図25に示す通常設定の光検出器73Bおよび設定変更された演
算部76Bの増幅アンプ78Bに置き換えられたこと以外に、光ピックアップ装置および
光ディスク装置に変更はない。図5および図6等に示す設定変更された光検出器73Aお
よび演算部76Aの通常設定の増幅アンプ78Aが、図25に示す通常設定の光検出器7
3Bおよび設定変更された演算部76Bの増幅アンプ78Bに置き換えられた点で、実施
例1、2、3、及び4と、実施例5とが異なるが、光検出器73A、73B、演算部76
A、76Bを構成する増幅アンプ78A、78B以外の他の部分においては、実施例1、
2、3、及び4と、実施例5とは、共通なものとされている。便宜上、図1〜図24を併
用して、実施例5を説明する。また、実施例5において、実施例1、2、3、及び4にて
説明したものと同一のものについては、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略した。
光検出器73Bは、演算部76Bに接続されている。光検出器73Bにて生成された信
号は、演算部76Bに送信される。演算部76Bは、例えば少なくとも4つの差動アンプ
77A、77B、77C、78Aと、加算器78Cと、増幅アンプ78BVとを含んで構
成される。差動アンプ77Aは、中央の第1メイン受光部74Aを構成する例えば左右一
対の光検出面部74AL、74ARからの出力信号の差分(TAL1−TAR1)を演算
しメインプッシュプル信号Sa1として生成する。差動アンプ77Bは、一方の第1サブ
受光部74Bを構成する例えば左右一対の光検出面部74BL、74BRからの出力信号
の差分(TBL1−TBR1)を演算し先行サブプッシュプル信号Sc1として生成する
。差動アンプ77Cは、他方の第1サブ受光部74Cを構成する例えば左右一対の光検出
面部74CL、74CRからの出力信号の差分(TCL1−TCR1)を演算し遅行サブ
プッシュプル信号Sc1として生成する。
加算器78Cに、差動アンプ77Bの出力信号である先行サブプッシュプル信号Sb1
と、差動アンプ77Cの出力信号である遅行サブプッシュプル信号Sc1とが入力される
。加算器78Cは、これらの信号の加算(Sb1+Sc1)を演算し加算サブプッシュプ
ル信号Sd1とさせる。増幅アンプ78BVに、加算器78Cの出力信号である加算サブ
プッシュプル信号Sd1が入力される。増幅アンプ78BVは、加算サブプッシュプル信
号Sd1を例えば増幅率Gでメインプッシュプル信号Sa1と同等もしくはそれ以上の信
号レベルに増幅する。差動アンプ78Aに、差動アンプ77Aの出力信号と、増幅アンプ
78BVの出力信号とが入力される。差動アンプ78Aは、メインプッシュプル信号Sa
1と、加算サブプッシュプル信号Sd1を増幅した信号との差分を演算して、トラッキン
グ誤差信号Se1として出力する。
演算部76Bで生成されたトラッキング誤差信号Se1が対物レンズ駆動部79(図2
、図3)に送られて、光ディスクDのトラックD80(図25)に対する対物レンズ70
(図2、図3)のトラッキング調整が自動的に行われる。
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の
電流および/または電圧値に対し、1つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出
力される信号の電流/電圧値が変更または同じとされている。詳しく説明すると、規格化
された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の電流/電
圧値が100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された1つの第1メイン受光
部200aから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、変更または同じとされた1
つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値は、略1
00%または略100%未満もしくは略100%以下の低い値に設定されている。1つの
第1メイン受光部74Aから出力される信号の電流/電圧値が設定変更される場合、例え
ばアッテネータ(不図示)等が用いられて1つの第1メイン受光部74Aから出力される
信号の電流/電圧値が変更設定される。
また、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力され
る通常の信号の電流/電圧値に対し、2つの第1サブ受光部74B、74C(図5、図7
)から出力される信号の電流/電圧値が変更されている。詳しく説明すると、規格化され
た2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通常の信号の電流
/電圧値が共に100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された2つの第1サ
ブ受光部200b、200cから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、変更され
た2つの第1サブ受光部74B、74C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧
値は、共に略100%以上または略100%を超える高い値にゲインアップ設定されてい
る。2つの第1サブ受光部74B、74Cから出力される信号の電流/電圧値は、増幅器
78BVにて変更設定される。
このように信号の電流/電圧値が従来の信号の電流/電圧値に対し変更または同じとさ
れて設定されていれば、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出と
は、新しい設定変更された増幅器78BVを含む演算部76Bにて比較的精度よく行われ
易くなる。規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常
の信号の電流/電圧値に対し、1つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出力さ
れる信号の電流/電圧値が変更または同じとされ、規格化された2つの第1サブ受光部2
00b、200c(図27)から出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、2つの第
1サブ受光部74B、74C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値がゲイン
アップ変更されることにより、新しい設定変更された増幅器78BVを含む演算部76B
にて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが比較的精度よく
行われ易くなる。
詳しく説明すると、規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力
される通常の信号の電流/電圧値が100%とされているのに対し、変更または同じとさ
れた1つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が
略100%または略100%未満もしくは略100%以下の低い値に設定され、規格化さ
れた2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通常の信号の電
流/電圧値が共に100%とされているのに対し、変更された2つの第1サブ受光部74
B、74C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が共に略100%以上また
は略100%を超える高い値にゲインアップ設定されることにより、新しい設定変更され
た増幅器78BVを含む演算部76Bにて、1本の第1メインビームの検出と2本の第1
サブビームの検出とが比較的精度よく行われ易くなる。
規格化された1つの第1メイン受光部200a(図27)から出力される通常の信号の
電流/電圧値が100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された1つの第1メ
イン受光部200aから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、変更または同じと
された1つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値
は、略95〜100%好ましくは略96〜100%の電流/電圧値に設定されている。ま
た、規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通
常の信号の電流/電圧値が共に100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化され
た2つの第1サブ受光部200b、200cから出力される通常の信号の電流/電圧値に
対し、変更された2つの第1サブ受光部74B、74C(図5、図7)から出力される信
号の電流/電圧値は、共に略120〜160%好ましくは共に略138〜142%の電流
/電圧値にゲインアップ設定されている。
このように信号の電流/電圧値が設定されていれば、1本の第1メインビームの検出と
2本の第1サブビームの検出とは、新しい設定変更された増幅器78BVを含む演算部7
6Bにて精度よく良好に行われる。規格化された1つの第1メイン受光部200a(図2
7)から出力される通常の信号の電流/電圧値が100%とされているのに対し、変更ま
たは同じとされた1つの第1メイン受光部74A(図5、図7)から出力される信号の電
流/電圧値が略95〜100%好ましくは略96〜100%の電流/電圧値に設定され、
規格化された2つの第1サブ受光部200b、200c(図27)から出力される通常の
信号の電流/電圧値が共に100%とされているのに対し、変更された2つの第1サブ受
光部74B、74C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が共に略120〜
160%好ましくは共に略138〜142%の電流/電圧値にゲインアップ設定されるこ
とにより、新しい設定変更された増幅器78BVを含む演算部76Bにて、1本の第1メ
インビームの検出と2本の第1サブビームの検出とが精度よく良好に行われる。
尚、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、1つの第1メイン受光部(
74A)から出力される直後の信号の電流/電圧値が、例えば光検出器(73B)に備え
られた不図示のアッテネータ等により設定変更されてもよい。また、光ピックアップ装置
の設計/仕様などにより、例えば、1つの第1メイン受光部(74A)から出力される信
号の電流/電圧値が、例えば演算部(76B)に備えられた不図示のアッテネータ等によ
り設定変更されてもよい。また、光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、例えば、
増幅器(78BV)等を含む演算部(76B)が光検出器(73B)に備えられ、増幅器
(78BV)等を含む演算部(76B)と光検出器(73B)とが一体化された演算部付
光検出器(不図示)も使用可能とされる。
1つの第2メイン受光部75Aから出力される信号の電流/電圧値は、規格化された1
つの第2メイン受光部200a(図28)から出力される通常の信号の電流/電圧値とさ
れている。規格化された1つの第2メイン受光部200aから出力される通常の信号の電
流/電圧値が100%の電流/電圧値と定められたときに、規格化された1つの第2メイ
ン受光部200aから出力される通常の信号の電流/電圧値に対し、1つの第2メイン受
光部75A(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値は、略100%の電流/電
圧値に設定されている。
また、2つの第2サブ受光部75B、75Cから出力される信号の電流/電圧値は、規
格化された2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信
号の電流/電圧値とされている。規格化された2つの第2サブ受光部200b、200c
から出力される通常の信号の電流/電圧値が共に100%の電流/電圧値と定められたと
きに、規格化された2つの第2サブ受光部200b、200cから出力される通常の信号
の電流/電圧値に対し、2つの第2サブ受光部75B、75C(図5、図7)から出力さ
れる信号の電流/電圧値は、共に略100%の電流/電圧値に設定されている。
このように信号の電流/電圧値が設定されていれば、1本の第2メインビームの検出と
2本の第2サブビームの検出とは、演算部76Bにて精度よく行われる。1つの第2メイ
ン受光部75Aから出力される信号の電流/電圧値が、規格化された1つの第2メイン受
光部200a(図28)から出力される通常の信号の電流/電圧値とされ、2つの第2サ
ブ受光部75B、75C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が、規格化さ
れた2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信号の電
流/電圧値とされることにより、演算部76Bにて、1本の第2メインビームの検出と2
本の第2サブビームの検出とが精度よく行われる。
規格化された1つの第2メイン受光部200a(図28)から出力される通常の信号の
電流/電圧値が100%とされているのに対し、1つの第2メイン受光部75A(図5、
図7)から出力される信号の電流/電圧値が略100%の電流/電圧値に設定され、規格
化された2つの第2サブ受光部200b、200c(図28)から出力される通常の信号
の電流/電圧値が共に100%とされているのに対し、2つの第2サブ受光部75B、7
5C(図5、図7)から出力される信号の電流/電圧値が共に略100%の電流/電圧値
に設定されることにより、演算部76Bにて、1本の第2メインビームの検出と2本の第
2サブビームの検出とが精度よく行われる。
また、精度の高いトラッキング制御等の制御が行われ易い単一の光ピックアップ装置を
備えた光ディスク装置の提供が可能となる。各メディアDからのデータの読出しや、各メ
ディアDに対するデータの書込み等は、光ピックアップ装置を備える光ディスク装置にて
正常に行われる。光ディスク装置に各メディアDが挿入されて、トラックピッチDtpが
異なる複数種類のメディアDのデータが読み出されたり、又は、トラックピッチDtpが
異なる複数種類のメディアDにデータが書き込まれたりされるときに、例えば対物レンズ
70の変位に伴って、トラッキングエラー信号Se1等が劣化するということは回避され
易くなる。従って、精度の高いトラッキング制御が行われ易い単一の光ピックアップ装置
を備えた光ディスク装置の提供が可能となる。
また、光ディスク装置に、トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDに対応
可能な1つの光ピックアップ装置が内装されていれば、光ディスク装置の価格が低く抑え
られる。トラックピッチDtpが異なる複数種類のメディアDに対応して、複数の光ピッ
クアップ装置が光ディスク装置に内装され、これに伴って、光ディスク装置の価格が大幅
に上昇するということは回避される。
上記光ピックアップ装置、並びに上記光ピックアップ装置を備える光ディスク装置は、
上記各種光ディスクDにデータ/情報/信号等を記録等させたり、上記各種光ディスクD
のデータ/情報/信号等を再生させたりする記録・再生装置に使用可能とされる。具体的
に説明すると、上記光ピックアップ装置、並びに上記光ピックアップ装置を備える光ディ
スク装置は、上記各種光ディスクDにデータ/情報/信号等を記録させたり、上記各種光
ディスクDのデータ/情報/信号等を再生させたり、上記各種光ディスクDのデータ/情
報/信号等を消去させたりする記録・再生・消去可能装置に使用可能とされる。また、上
記光ピックアップ装置、並びに上記光ピックアップ装置を備える光ディスク装置は、上記
各種光ディスクDのデータ/情報/信号等を再生させる再生専用装置にも使用可能とされ
る。
また、上記光ピックアップ装置、並びに上記光ピックアップ装置を備える光ディスク装
置は、例えば、コンピュータ、音響/映像機器、ゲーム機、車載機(何れも不図示)など
に組み付けられる光ディスク装置に装備される。また、上記光ピックアップ装置、並びに
上記光ピックアップ装置を備える光ディスク装置は、例えば、ノート型PCや、ラップト
ップ型PCや、デスクトップ型PCや、車載用コンピュータなどのコンピュータや、コン
ピュータゲーム機などのゲーム機や、CDプレーヤ/CDレコーダ、DVDプレーヤ/D
VDレコーダなどの音響および/または映像機器などに装備可能とされる(何れも不図示
)。また、上記光ピックアップ装置は、CD系光ディスク、DVD系光ディスク、「HD
DVD」系光ディスク、「CBHD」系光ディスク、「Blu−ray Disc」系
光ディスク等の複数のディスクに対応可能なものとされる。また、上記光ピックアップ装
置は、複数層の信号面部を有する一枚の光ディスクに対応可能なものとされている。上記
光ピックアップ装置は、例えば、「CD」、「DVD」、「HD DVD」、「CBHD
」、「Blu−ray Disc」などの各種光ディスクに対応したコンピュータ、音響
および/または映像機器、ゲーム機、車載機などに装備可能とされている(何れも不図示
)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、前述した実施形態は、本発明の理解を容
易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、
その趣旨を逸脱することなく変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含ま
れる。
例えば、図4、図9に示す2つの領域部21、22を備えた2分割タイプの回折格子6
4A、64Bに代えて、他の形態をした2つの領域部を備える2分割タイプの回折格子(
不図示)が用いられてもよい。また、例えば、図12に示す3つの領域部31、32、3
3を備えた3分割タイプの回折格子64Cに代えて、他の形態をした3つの領域部を備え
る3分割タイプの回折格子(不図示)が用いられてもよい。また、例えば、図14に示す
4つの領域部41、42、43、43を備えた4分割タイプの回折格子64Dに代えて、
他の形態をした4つの領域部を備える4分割タイプの回折格子(不図示)が用いられても
よい。このように各種複数の領域部を備える複数分割タイプの回折格子が使用可能とされ
ている。
また、例えば、図12に示す3つの領域部(31、32、33)を備えた3分割タイプ
の回折格子(64C)に、光学ガラス板(50)(図4、図11)が装着されてもよい。
また、例えば、図14に示す4つの領域部(41、42、43、43)を備えた4分割タ
イプの回折格子(64D)に、光学ガラス板(50)(図4、図11)が装着されてもよ
い。
また、例えば、第1のレーザ光は、波長略660nm(第1の波長)の「DVD」規格
の赤色レーザ光であり、第2のレーザ光は、波長略405nm(第2の波長)の「HD
DVD」規格、「CBHD」規格、又は「Blu−ray Disc」規格等の青紫色レ
ーザ光でもよい。尚、この場合、回折格子64A、64B、64C、64Dは、「HD
DVD」、「CBHD」、又は「Blu−ray Disc」規格等の波長に応じた格子
間隔を具備した回折格子部材のみで構成される。
また、例えば、波長略780nmの「CD」規格の赤外レーザ光と、波長略660nm
の「DVD」規格の赤色レーザ光と、波長略405nmの「HD DVD」規格、「CB
HD」規格、又は「Blu−ray Disc」規格等の青紫色レーザ光と、を出射可能
な3波長対応のレーザユニット(61)が用いられてもよい。
また、例えば、2つ以上の複数の対物レンズ(70)を備える光ピックアップ装置が構
成されてもよい。例えば、波長が略765〜840nmの第1波長光および波長が略63
0〜685nmの第2波長光に対応した開口数(Numerical Aperture
:NA)略0.6〜0.66の対物レンズ70と、波長が略340〜450nmの他の波
長光に対応したNA略0.85の不図示の対物レンズと、を備える光ピックアップ装置が
構成されてもよい。
上記光ピックアップ装置が構成されることにより、光学系の簡略化を図りつつ、波長の
異なる2種類の第1及び第2のレーザ光に対応し、不要な回折光を抑えてエラー信号の検
出精度を向上させるとともに安価で高効率な光ピックアップ装置を提供することができる
例えば信号の検出等を精度よく実行可能な光ピックアップ装置およびそれを備える光デ
ィスク装置に適用可能とされる。また、例えば、「CD」、「DVD」、「HD DVD
」、「CBHD」、「Blu−ray Disc」等として挙げられる各種光ディスク等
の各種メディアに記録されたデータ、情報、信号等を再生させたり、書込み可能もしくは
書換え可能な各種光ディスク等の各種メディアにデータ、情報、信号等を記録させたり、
書込み可能もしくは書換え可能な各種光ディスク等の各種メディアに記録されたデータ、
情報、信号等を消去させたりすることが可能な光ピックアップ装置およびそれを備える光
ディスク装置に適用可能とされる。
20、320、340 回折格子部(回折格子)
20a、30a、40a 回折面部(面部)
21、22、341、342 半平面(領域部)
21w、22w、31w、32w、33w、40w、41w、44w 幅
26、35、37、45、46、47 境界線部(境界部)
30m、40m 中央部
31、41 第1領域部(領域部)
32、42 第2領域部(領域部)
33、43 第3領域部(領域部)
42w、43w 分割部幅(幅)
44 第4領域部(領域部)
48 一方の領域部
49 他方の領域部
50、360、361、362 光学ガラス板(ガラス基板)
50a 平面部
61 レーザユニット(発光素子)
61a 発光面
62 第1の光源(光源)
63 第2の光源(光源)
64A、64B、64C、64D 回折格子
65i カップリングレンズ
65ii 受光素子
66、230 偏光ビームスプリッタ
67、240 コリメータレンズ
68 1/4波長板
69 反射ミラー
70、250 対物レンズ
70a 瞳面部
70b、70c 光の直径(直径)
71、72 平行平板(非点収差素子)
73A、73B、270 光検出器(光検出装置)
73s 同一受光面部(受光面部)
74、75、280、290 受光領域(領域)
74A、75A メイン受光部(受光部)
74Aa、74Ab、74Ac、74Ad、74AL、74AR、74Ba、74Bb
、74Bc、74Bd、74BL、74BR、74Ca、74Cb、74Cc、74Cd
、74CL、74CR、75Aa、75Ab、75Ac、75Ad、75Ba、75Bb
、75Bc、75Bd、75Ca、75Cb、75Cc、75Cd、 セグメント(光検
出面部)
74Ax、74Ay、74Bx、74By、74Cx、74Cy、75Ax、75Ay
、75Bx、75By、75Cx、75Cy 分割線
74B、74C、75B、75C サブ受光部(受光部)
76A、76B 演算部
77A、77B、77C、78A 差動アンプ(減算器)
77D、77E、77F、77G、77H、77I、78C、510 加算器
77DL1、77DR1、77EL1、77ER1、77FL1、77FR1、77G
L1、77GR1、77HL1、77HR1、77IL1、77IR1 電流・電圧変換
アンプ(アンプ)
77DL2、77DR2、77EL2、77ER2、77FL2、77FR2、77G
L2、77GR2、77HL2、77HR2、77IL2、77IR2 後段アンプ(ア
ンプ)
78B、78BV 増幅アンプ(増幅器)
79 対物レンズ駆動部(駆動部)
80、100 メインスポット(スポット)
81、82、101、102 サブスポット(スポット)
90i、90ii、200 メイン検出光スポット(スポット)
91i、91ii、92i、92ii、201、202 サブ検出光スポット(スポット)
200a、200b、200c 受光面(受光部)
210 半導体レーザ素子
260 検出レンズ
300A、300B 2波長対応回折格子(回折格子)
302 第1回折面部(回折面部)
304 第2回折面部(回折面部)
400、500a、500b、500c、530 減算器
D 光ディスク(メディア)
D80、D100 トラック
D84 内周側
D88 外周側
Da 信号層(信号面部)
DL0 第1層(層)
DL1 第2層(層)
Dtp トラックピッチ(周期)
d 格子間隔
L 法線距離
N 法線
O、X 発光点
Oa、Xb、Xc、O(cd)、X(cd)、O(dvd)、X(dvd) 照射点
S 面
S11 凹部
S12 凸部
S21 凹面
S22 凸面
Si 底面
Sii 外面
Siii、Siv 側面
SA1、Sa1、SA2、Sa、SB1、Sb1、SB2、Sb、SC1、Sc1、S
C2、Sc プッシュプル信号
SD1、Sd1、SD2 加算サブプッシュプル信号(信号)
SE1、Se1、SE2 トラッキングエラー信号(トラッキング誤差信号)
TAa1、TAab1、TAb1、TAc1、TAcd1、TAd1、TAL1、TA
R1、TBa1、TBab1、TBb1、TBc1、TBcd1、TBd1、TBL1、
TBR1、TCa1、TCab1、TCb1、TCc1、TCcd1、TCd1、TCL
1、TCR1 光電変換信号(信号)
UAa1、UAb1、UAc1、UAd1、UBa1、UBb1、UBc1、UBd1
、UCa1、UCb1、UCc1、UCd1 受光出力信号(信号)
Yp、Ys(cd)、Ys(dvd)、Yt(cd)、Yt(dvd) 間隔(距離)
Yr 距離
θ 回折角
δ 間隔

Claims (39)

  1. 第1波長光と第2波長光とを少なくとも出射可能な発光素子と、
    前記第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、且つ、前記
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分ける回折格子と、
    を少なくとも備え、
    前記第1波長光に対応する第1メディアに前記第1メインビームと前記第1サブビーム
    とが照射されたときの前記第1メインビームと前記第1サブビームとの間隔をYp1と定
    め、
    前記第2波長光に対応する第2メディアに前記第2メインビームと前記第2サブビーム
    とが照射されたときの前記第2メインビームと前記第2サブビームとの間隔をYp2と定
    めたときに、
    下式(1)を満足すること、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 第1波長光と第2波長光とを少なくとも出射可能な発光素子と、
    前記第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、且つ、前記
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分ける回折格子と、
    を少なくとも備え、
    前記第1波長光に対応する第1メディアに前記第1メインビームと前記第1サブビーム
    とが照射されたときに、前記第1メインビームの光の強さと前記第1サブビームの光の強
    さとの総和に対する前記第1メインビームの光の強さとされた光の効率比をA1と定め、
    前記第2波長光に対応する第2メディアに前記第2メインビームと前記第2サブビーム
    とが照射されたときに、前記第2メインビームの光の強さと前記第2サブビームの光の強
    さとの総和に対する前記第2メインビームの光の強さとされた光の効率比をA2と定めた
    場合に、
    下式(2)及び下式(3)を満足すること、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
    0.90<A1<0.94 …(2)
    0.87<A2<0.91 …(3)
  3. 第1波長光と第2波長光とを少なくとも出射可能な発光素子と、
    前記第2波長光に対応する回折格子と、
    を少なくとも備え、
    前記発光素子における前記第1波長光の発光位置と前記第2波長光の発光位置とが異な
    ることに対応して、前記第1波長光に対応する第1メディア上の前記第1波長光の集光位
    置と前記第2波長光に対応する第2メディア上の前記第2波長光の集光位置とが異なるこ
    と、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3に記載の光ピックアップ装置において、
    略円板状をした前記第1メディア上の前記第1波長光の集光位置よりも略円板状をした
    前記第2メディア上の前記第2波長光の集光位置のほうが略円板状をしたメディアの内周
    側に存すること、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項2に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項1に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項3に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項2に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項3に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項1に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項2に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項3に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け、
    前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、
    前記第1メインビームが照射される第1メイン受光部と、
    前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
    前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、
    前記第2サブビームが照射される第2サブ受光部と、
    を有する光検出器と、
    を少なくとも備え、
    規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離に対し、前記第1メイン
    受光部と前記第1サブ受光部との間の距離が変更されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 請求項9に記載の光ピックアップ装置において、
    変更された前記第1メイン受光部と前記第1サブ受光部との間の前記距離は、前記規格
    化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離よりも長く設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 請求項9に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値が100%の値
    と定められたときに、変更された前記第1メイン受光部と前記第1サブ受光部との間の前
    記距離の値は、前記規格化された第1メイン受光部と第1サブ受光部との間の距離の値に
    対し、略111%の値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 請求項9に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値が100%の値
    と定められたときに、前記第2メイン受光部と前記第2サブ受光部との間の前記距離の値
    は、前記規格化された第2メイン受光部と第2サブ受光部との間の距離の値に対し、略1
    00%の値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  13. 第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け、
    前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、
    前記第1メインビームが照射される第1メイン受光部と、
    前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
    前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、
    前記第2サブビームが照射される第2サブ受光部と、
    を有する光検出器と、
    を少なくとも備え、
    前記第1メイン受光部を中心に一対の位置変更された前記第1サブ受光部が配置されて
    、前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ受
    光部と、が並設されたときに、
    前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ受
    光部と、の分光比は、規格化された前側の第1サブ受光部と、中央の第1メイン受光部と
    、後側の第1サブ受光部と、の分光比に対し、変更されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 請求項13に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1メイン受光部を中心に一対の位置変更された前記第1サブ受光部が配置されて
    、前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ受
    光部と、が並設されたときに、
    前側の前記第1サブ受光部と、中央の前記第1メイン受光部と、後側の前記第1サブ受
    光部と、の分光比は、略1:(20〜26):1とされたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 請求項13に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第2メイン受光部を中心に一対の前記第2サブ受光部が配置されて、前側の前記第
    2サブ受光部と、中央の前記第2メイン受光部と、後側の前記第2サブ受光部と、が並設
    されたときに、
    前側の前記第2サブ受光部と、中央の前記第2メイン受光部と、後側の前記第2サブ受
    光部と、の分光比は、略1:(12〜18):1とされたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  16. 第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け、
    前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、
    前記第1メインビームが照射される第1メイン受光部と、
    前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
    前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、
    前記第2サブビームが照射される第2サブ受光部と、
    を有する光検出器と、
    を少なくとも備え、
    規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、前記第1メイン受光部の受光感
    度の値が変更または同じとされ、
    規格化された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、前記第1サブ受光部の受光感度の
    値が変更されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 請求項16に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに
    、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、変更または同じとされた前
    記第1メイン受光部の受光感度の値は、略100%または略100%以下の低い値に設定
    され、
    前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに、
    前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、変更された前記第1サブ受光部
    の受光感度の値は、略100%以上の高い値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  18. 請求項16に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに
    、前記規格化された第1メイン受光部の受光感度の値に対し、変更または同じとされた前
    記第1メイン受光部の受光感度の値は、略95〜100%の値に設定され、
    前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに、
    前記規格化された第1サブ受光部の受光感度の値に対し、変更された前記第1サブ受光部
    の受光感度の値は、略120〜160%の値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  19. 請求項16に記載の光ピックアップ装置において、
    規格化された第2メイン受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに、前
    記規格化された第2メイン受光部の受光感度の値に対し、前記第2メイン受光部の受光感
    度の値は、略100%の値に設定され、
    規格化された第2サブ受光部の受光感度の値が100%の値と定められたときに、前記
    規格化された第2サブ受光部の受光感度の値に対し、前記第2サブ受光部の受光感度の値
    は、略100%の値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  20. 第1波長光を少なくとも第1メインビームと第1サブビームとに分け、
    第2波長光を少なくとも第2メインビームと第2サブビームとに分け、
    前記第2波長光に対応した回折面部を有する回折格子と、
    前記第1メインビームが照射される第1メイン受光部と、
    前記第1サブビームが照射される第1サブ受光部と、
    前記第2メインビームが照射される第2メイン受光部と、
    前記第2サブビームが照射される第2サブ受光部と、
    を有する光検出器と、
    を少なくとも備え、
    規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、前記第1メイン受光部
    から出力される信号の値が変更または同じとされ、
    規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し、前記第1サブ受光部から
    出力される信号の値が変更されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  21. 請求項20に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定められ
    たときに、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、変更また
    は同じとされた前記第1メイン受光部から出力される信号の値は、略100%または略1
    00%以下の低い値に設定され、
    前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値が100%の値と定められた
    ときに、前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し、変更された前
    記第1サブ受光部から出力される信号の値は、略100%以上の高い値に設定されたこと

    を特徴とする光ピックアップ装置。
  22. 請求項20に記載の光ピックアップ装置において、
    前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定められ
    たときに、前記規格化された第1メイン受光部から出力される信号の値に対し、変更また
    は同じとされた前記第1メイン受光部から出力される信号の値は、略95〜100%の値
    に設定され、
    前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値が100%の値と定められた
    ときに、前記規格化された第1サブ受光部から出力される信号の値に対し、変更された前
    記第1サブ受光部から出力される信号の値は、略120〜160%の値に設定されたこと

    を特徴とする光ピックアップ装置。
  23. 請求項20に記載の光ピックアップ装置において、
    規格化された第2メイン受光部から出力される信号の値が100%の値と定められたと
    きに、前記規格化された第2メイン受光部から出力される信号の値に対し、前記第2メイ
    ン受光部から出力される信号の値は、略100%の値に設定され、
    規格化された第2サブ受光部から出力される信号の値が100%の値と定められたとき
    に、前記規格化された第2サブ受光部から出力される信号の値に対し、前記第2サブ受光
    部から出力される信号の値は、略100%の値に設定されたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  24. 請求項9に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  25. 請求項9に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項16に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  26. 請求項9に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項20に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  27. 請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項16に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  28. 請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項20に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  29. 請求項9に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項16に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  30. 請求項9に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項13に記載の光ピックアップ装置と、
    請求項20に記載の光ピックアップ装置と、
    が合わせられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  31. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記回折格子の回折面部は、
    前記第1波長光を少なくとも前記第1メインビームと前記第1サブビームとに分ける回
    折面部と、
    前記第2波長光を少なくとも前記第2メインビームと前記第2サブビームとに分ける回
    折面部と、
    を兼ねたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  32. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記回折格子は、複数の領域部に分けられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  33. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記回折格子は、偶数の領域部に分けられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  34. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記回折格子は、第1領域部と、第2領域部と、第3領域部と、第4領域部と、の少な
    くとも4つに分けられたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  35. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    複数種類の波長光を出射可能な発光素子を備えること、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  36. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記第1波長光の波長は、略765〜840nmとされ、
    前記第2波長光の波長は、略630〜685nmとされたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  37. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    前記第1波長光の波長は、略630〜685nmとされ、
    前記第2波長光の波長は、略340〜450nmとされたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  38. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置において、
    複数の信号面部を有するメディアに対応可能とされたこと、
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  39. 請求項1、2、3、9、13、16、又は20の何れか1項に記載の光ピックアップ装
    置を少なくとも備えること、
    を特徴とする光ディスク装置。
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