JPWO2010041626A1 - フルオレンを含有する樹脂を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物 - Google Patents

フルオレンを含有する樹脂を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体装置製造のリソグラフィープロセスに用いるための耐熱性を備えたレジスト下層膜形成組成物を提供する。【解決手段】 下記式(1):【化1】(式中、R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基であり、R5、R6はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又はグリシジル基であり、Arは炭素原子数6乃至20のアリーレン基であり、n1及びn2はそれぞれ0乃至4の整数であり、n3は0乃至(6−n5)の整数であり、n4は0乃至(6−n6)の整数であり、n5及びn6はそれぞれ1乃至6の整数であり、かつ、n3+n5は1乃至6の整数であり、n4+n6は1乃至6の整数である。)で表される単位構造を含むポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体基板加工時に有効なリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物、及びそれから形成されるリソグラフィー用レジスト下層膜に関する。また、本発明は前記該レジスト下層膜形成組成物を含むレジストパターン形成方法、及び該レジストパターンにより半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
従来から半導体装置の製造において、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる半導体基板の微細加工が行われている。前記微細加工とは、例えばシリコンウェハー等の被加工基板上にフォトレジスト組成物からなる薄膜を形成し、その薄膜に半導体装置のパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像してパターンが形成されたフォトレジストを保護膜としてシリコンウェハー等の被加工基板をエッチング処理する加工法である。ところが、近年、半導体装置の高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレーザ(193nm)及びF2エキシマレーザ(157nm)へと短波長化される傾向にある。これに伴い、活性光線の基板からの乱反射や定在波の影響により大きな問題が生じた。そこでフォトレジストと被加工基板の間に反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating、BARC)を設ける方法が広く検討されるようになってきた。
今後、さらにレジストパターンの微細化が進行すると、現行のレジストの膜厚では解像度の問題及びレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じるため、さらにレジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しくなり、レジストパターンだけではなく、レジストと加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせるプロセスが必要となる。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性(エッチング速度の早い)レジスト下層膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜の要求が高まってきている。
上記のような、レジスト下層膜を形成する組成物として、フルオレンフェノールノボラック樹脂を用いたレジスト下層膜形成組成物(例えば、特許文献1参照)、フルオレンナフトールノボラック樹脂を用いたレジスト下層膜形成組成物(例えば、特許文献2参照)、フルオレンフェノールとアリールアルキレンを繰り返し単位構造とする樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物(例えば、特許文献3、特許文献4参照)が開示されている。
しかしこれら下層膜も、基板加工時のマスクとしてのレジスト下層膜としての性能、例えば、耐溶剤性、耐熱性、吸光性及びエッチング速度の選択性の全てを満たすものではなかった。
特開2005−128509 特開2007−199653 特開2007−178974 米国特許第7378217
本発明の課題は、半導体装置製造のリソグラフィープロセスに用いるためのレジスト下層膜形成組成物を提供することである。また本発明の課題は、レジスト層とのインターミキシングが起こらず、優れたレジストパターンが得られ、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、及び半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜を提供することにある。また本発明の課題は、248nm、193nm、157nm等の波長の照射光によるレジスト下層膜の微細加工を行う際の、基板からの反射光を効果的に吸収する反射防止膜としての性能を有するリソグラフィー用レジスト下層膜及びそれを形成する組成物を提供することにある。さらに、本発明の課題はレジスト下層膜形成組成から形成されるレジスト下層膜を含むレジストパターンの形成法を提供することにある。そして、耐熱性も兼ね備えたレジスト下層膜及び、それを形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供することである。
本願発明は第1観点として、下記式(1):
Figure 2010041626
(式中、R1及びR2はフルオレン環上の置換基であり、R3、R4、OR5、OR6はナフタレン環上の置換基である。R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基であり、R5、R6はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又はグリシジル基であり、Arは炭素原子数6乃至20のアリーレン基であり、n1及びn2はそれぞれ0乃至4の整数であり、n3は0乃至(6−n5)の整数であり、n4は0乃至(6−n6)の整数であり、n5及びn6はそれぞれ1乃至6の整数であり、かつ、n3+n5は1乃至6の整数であり、n4+n6は1乃至6の整数である。)で表される繰り返し単位構造を含むポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物、
第2観点として、前記式(1)中、Arが置換又は非置換のフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、又はピレン基を表す第1観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第3観点として、更に架橋剤を含有する第1観点又は第2観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第4観点として、前記架橋剤が芳香族環を有する化合物である第3観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第5観点として、前記架橋剤が下記式(2)で表される化合物又は下記式(3)の繰り返し単位構造を有するポリマー又はオリゴマー:
Figure 2010041626
(式(2)中、R7及びR8はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又は炭素原子数6乃至20のアリール基を表し、n7は1乃至4の整数であり、n8は1乃至(5−n7)の整数であり、n7+n8は2乃至5の整数である。式(3)中、R9は水素原子又は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表し、R10は炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、n9は1乃至4の整数であり、n10は0乃至(4−n9)であり、n9+n10は1乃至4の整数である。オリゴマー及びポリマーの繰り返し単位構造の数mは2乃至100である。)である第3観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第6観点として、更に酸、又は酸発生剤を含むものである第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物、
第7観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜、
第8観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して下層膜を形成する工程を含む半導体の製造に用いられるレジストパターンの形成方法、
第9観点として、半導体基板上に第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物からなる下層膜を形成する工程、該下層膜の上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜に光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、該レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された該下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法、
第10観点として、半導体基板に第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物からなる下層膜を形成する工程、該下層膜上にハードマスクを形成する工程、更に該ハードマスク上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜に光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、該レジストパターンにより該ハードマスクをエッチングする工程、パターン化された該ハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された該下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、レジスト下層膜の上層部とインターミキシングを起こすことなく、良好なレジストのパターン形状を形成することができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜には基板からの反射光を効率的に吸収する性能を付与することも可能であり、反射防止膜としての効果を併せ持つこともできる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、レジストに近いドライエッチング速度の選択比、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比及び半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つ、優れたレジスト下層膜を形成することができる。
レジストパターンの微細化に伴い、レジストパターンが現像後に倒れることを防止するためにレジストの薄膜化が行われている。そのような薄膜レジストを備えた半導体基板装置の製造には、レジストパターンをエッチングプロセスでその下層膜に転写し、そのパターンを転写した下層膜をマスクとして基板加工を行うプロセス又は、レジストパターンをエッチングプロセスでその下層膜に転写し、さらに下層膜に転写されたパターンを異なるガス組成を用いてその下層膜に転写するという行程を繰り返し、最終的に基板加工を行うプロセスが含まれる。本発明のレジスト下層膜及びその形成組成物はこのプロセスの下層膜として有効であり、本発明のレジスト下層膜を用いて基板を加工する時は、加工基板(例えば、基板上の熱酸化ケイ素膜、窒化珪素膜、ポリシリコン膜等)と比較して十分にエッチング耐性を有するものである。
そして、本発明のレジスト下層膜は、平坦化膜、レジスト下層膜、レジスト層の汚染防止膜、ドライエッチ選択性を有する膜として用いることができる。これにより、本発明のレジスト下層膜を使用すことで半導体製造のリソグラフィープロセスにおけるレジストパターン形成を、容易に、精度良く行うことができるようになる。
本願発明によるレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜を基板上に形成し、その上にハードマスクを形成し、その上にレジスト膜を形成し、そのレジスト膜に露光と現像によりレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをハードマスクに転写し、そのハードマスクに転写されたレジストパターンをレジスト下層膜に転写し、そのレジスト下層膜に転写されたレジストパターンで半導体基板の加工を行うプロセスがある。このプロセスで使用されるハードマスクは有機ポリマー及び/又は無機ポリマーと溶剤とを含む組成物を塗布し形成される場合、又は無機物を真空蒸着し形成される場合がある。無機物(例えば、窒化酸化ケイ素)を真空蒸着させる方法では、蒸着物がレジスト下層膜表面に堆積する際にレジスト下層膜表面の温度が400℃前後に上昇する。そのため、真空蒸着方法に使用されるレジスト下層膜は耐熱性を必要とする。本発明のレジスト下層膜形成組成物を構成するポリマーはフルオレンナフトールとアリーレンアルキレンの繰り返し単位構造を含む共重合体である。そのため極めて耐熱性が高く、前記真空蒸着方法時の蒸着物を堆積する際にも熱劣化が生じない。
本発明は式(1)で表される繰り返し単位構造を含むポリマーを含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物である。本発明では上記ポリマーと溶剤とを含む。さらに、架橋剤と酸を含むことができ、必要に応じて酸発生剤、界面活性剤等の添加剤も含むことができる。この組成物の固形分は0.1乃至70質量%、または0.1乃至60質量%である。固形分とはレジスト下層膜形成組成物から溶剤を除いた全成分の含有割合である。固形分中に上記ポリマーを1乃至100質量%、または1乃至99質量%、または50乃至99質量%の割合で含有することができる。
本発明に用いられるポリマーは、重量平均分子量が600乃至1000000、好ましくは1000乃至200000である。平均分子量が600より少ないと、硬化時に十分な硬度を得られない場合があり、また、平均分子量が1000000より大きいと、高粘度となり取り扱いが困難になる場合がある。
本願発明に用いられるポリマーは下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含む。
Figure 2010041626
式中、R1及びR2はフルオレン環上の置換基を表し、R3、R4、OR5、OR6はナフタレン環上の置換基を表す。R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基を表し、R5、R6はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又はグリシジル基を表しり、Arは炭素原子数6乃至20のアリーレン基を表し、n1及びn2はそれぞれ0乃至4の整数であり、n3は0乃至(6−n5)の整数であり、n4は0乃至(6−n6)の整数であり、n5及びn6はそれぞれ1乃至6の整数であり、かつ、n3+n5は1乃至6の整数であり、n4+n6は1乃至6の整数である。
上記の炭素原子数1乃至10のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
上記炭素原子数6乃至20のアリール基としてはフェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロルフェニル基、m−クロルフェニル基、p−クロルフェニル基、o−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−シアノフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基及び9−フェナントリル基等が挙げられる。
また上記ハロゲン基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
上記炭素原子数6乃至20のアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、ピレン基及びその誘導体が挙げられる。前記アリーレン基誘導体としては、上記の炭素原子数1乃至10のアルキル基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基等で置換されているアリーレン基誘導体が挙げられる。
式(1)で表される繰り返し単位構造を含むポリマーは、例えばナフトール基を有するフルオレン化合物と、ジメトキシメチルベンゼン等を酸触媒(例えばパラトルエンスルホン酸)の存在下に約130乃至180℃の温度で1乃至10時間の反応を行うことによって得られる。
特に好ましい式(1)で表される繰り返し単位構造を含むポリマーとしては、9,9−ビス[(ポリ)ヒドロキシナフチル]フルオレン類、ビスアルコキシアルキルベンゼン類、又はジハロゲン化メチルアントラセン類を反応させて得られるポリマーが挙げられる。
9,9−ビス[(ポリ)ヒドロキシナフチル]フルオレン類としては、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類、例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(5,5−(9−フルオレニリデン)−ジ(1−ナフトール))等が挙げられる。
ビスアルコキシアルキルベンゼン類としては、例えば1,4−ビスメトキシメチルベンゼン等が挙げられる。
ジハロゲン化メチルアントラセン類としては、例えば9,10−ビス(クロロメチル)アントラセンが挙げられる。
上記ポリマーは、他の繰り返し単位構造からなるポリマーを全ポリマー中に30質量%以内で混合することができる。
混合することのできるポリマーとしてはポリアクリル酸エステル化合物、ポリメタクリル酸エステル化合物、ポリアクリルアミド化合物、ポリメタクリルアミド化合物、ポリビニル化合物、ポリスチレン化合物、ポリマレイミド化合物、ポリマレイン酸無水物、及びポリアクリロニトリル化合物等が挙げられる。
ポリアクリル酸エステル化合物の原料モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルアクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルアクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルアクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルアクリレート、及び5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン等が挙げられる。
ポリメタクリル酸エステル化合物の原料モノマーとしては、エチルメタクリレート、ノルマルプロピルメタクリレート、ノルマルペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、メチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ノルマルラウリルメタクリレート、ノルマルステアリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、ノルマルブトキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルメタクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルメタクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、及び2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、及びN,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
ポリメタクリル酸アミド化合物の原料モノマーとしては、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、及びN,N−ジメチルメタクリルアミド等が挙げられる。
ポリビニル化合物の原料モノマーとしては、ビニルエーテル、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、及びプロピルビニルエーテル等が挙げられる。
ポリスチレン化合物の原料モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、及びヒドロキシスチレン等が挙げられる。
ポリマレイミド化合物の原料モノマーとしては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、及びN−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
上記ポリマーは、有機溶剤に付加重合性モノマー及び必要に応じて添加される連鎖移動剤を溶解した後、重合開始剤を加えて重合反応を行い、その後、重合停止剤を添加し重合反応を止めることにより製造することができる。連鎖移動剤の添加量としてはモノマーの質量に対して10%以下であり、重合開始剤の添加量としてはモノマーの質量に対して1乃至10%であり、重合停止剤の添加量としては0.01乃至0.2質量%である。
使用される有機溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、及びジメチルホルムアミド等が挙げられ、連鎖移動剤としてはドデカンチオール及びドデシルチオール等が挙げられ、重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられ、並びに重合停止剤としては4−メトキシフェノール等が挙げられる。反応条件は温度30乃至100℃、及び反応時間1乃至48時間から適宜選択される。
本願発明のレジスト下層膜形成組成物は架橋剤を含むことができる。その架橋剤としては、メラミン系、置換尿素系、またはそれらのポリマー系等が挙げられる。好ましくは、少なくとも2個の架橋形成置換基を有する架橋剤であり、例えばメトキシメチル化グリコールウリル、ブトキシメチル化グリコールウリル、メトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ベンゾグアナミン、ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、メトキシメチル化尿素、ブトキシメチル化尿素、メトキシメチル化チオ尿素、またはメトキシメチル化チオ尿素等の化合物である。また、これらの化合物の縮合体も使用することができる。
また、上記架橋剤としては耐熱性の高い架橋剤を用いることが好ましい。耐熱性の高い架橋剤としては分子内に芳香族環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環)を有する架橋形成置換基を含有する化合物を用いることができる。例えば下記式(2)で表される化合物、又は下記式(3)で表される繰り返し単位構造を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられる。
Figure 2010041626
式(2)中、R7及びR8はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又は炭素原子数6乃至20のアリール基を表し、n7は1乃至4の整数であり、n8は1乃至(5−n7)の整数であり、n7+n8は2乃至5の整数である。
式(3)中、R9は水素原子又は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表し、R10は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表し、n9は1乃至4の整数であり、n10は0乃至(4−n9)であり、n9+n10は1乃至4の整数である。オリゴマー及びポリマーの繰り返し単位構造の数mは2乃至100、好ましくは2乃至50の範囲である。
式(2)及び式(3)中、炭素原子数1乃至10のアルキル基及び炭素原子数6乃至20のアリール基としては、上記式(1)で定義したアルキル基及びアリール基を例示することができる。
式(2)で表される化合物及び式(3)で表されるポリマー又はオリゴマーは以下に例示される。
Figure 2010041626
Figure 2010041626
Figure 2010041626
上記化合物は旭有機材工業(株)、本州化学工業(株)の製品として入手することができる。例えば上記架橋剤の中で式(4−21)の化合物は旭有機材工業(株)、商品名TM−BIP−Aとして入手することができる。
架橋剤の添加量は、使用する塗布溶剤、使用する下地基板、要求される溶液粘度、要求される膜形状などにより変動するが、全固形分に対して0.001乃至80質量%、好ましくは0.01乃至50質量%、さらに好ましくは0.05乃至40質量%である。架橋剤の添加量が0.01質量%未満となると十分な数の架橋点が生じず、レジスト層とのインターミキシングが生じる場合がある。また、架橋剤の添加量が80質量%を超えると十分な反射防止効果を得ることができない場合がある。
これら架橋剤は自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、本発明の上記ポリマー中に架橋性置換基が存在する場合は、それらの架橋性置換基と架橋反応を起こすことができる。
本発明では上記架橋反応を促進するための触媒としてとして、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、及びナフタレンカルボン酸等の酸性化合物、又は2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、及びその他有機スルホン酸アルキルエステル等の熱酸発生剤を配合する事ができる。配合量は全固形分に対して、0.0001乃至20質量%、好ましくは0.0005乃至10質量%、好ましくは0.01乃至3質量%である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、リソグラフィー工程で上層に被覆されるフォトレジストとの酸性度を一致させる為に、光酸発生剤を添加する事ができる。好ましい光酸発生剤としては、例えば、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、及びトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩系光酸発生剤、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン含有化合物系光酸発生剤、並びにベンゾイントシレート、及びN−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸系光酸発生剤等が挙げられる。上記光酸発生剤の配合量は全固形分に対して、0.2乃至10重量%、好ましくは0.4乃至5重量%である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物には、上記以外に必要に応じて更に吸光剤、レオロジー調整剤、接着補助剤、界面活性剤などを添加することができる。
吸光剤は、主にレジスト下層膜の吸光性をさらに向上させ、反射防止膜としての効果をさらに高める目的で添加される。吸光剤としては例えば、「工業用色素の技術と市場」(CMC出版)又は「染料便覧」(有機合成化学協会編)に記載の市販の吸光剤、例えば、C.I.Disperse Yellow 1,3,4,5,7,8,13,23,31,49,50,51,54,60,64,66,68,79,82,88,90,93,102,114及び124;C.I.Disperse Orange 1,5,13,25,29,30,31,44,57,72及び73;C.I.Disperse Red 1,5,7,13,17,19,43,50,54,58,65,72,73,88,117,137,143,199及び210;C.I.Disperse Violet 43;C.I.Disperse Blue 96;C.I.Fluorescent Brightening Agent 112,135及び163;C.I.Solvent Orange2及び45;C.I.Solvent Red 1,3,8,23,24,25,27及び49;C.I.Pigment Green 10;並びにC.I.Pigment Brown 2等を好適に用いることができる。上記吸光剤は通常、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物の全固形分に対して10質量%以下、好ましくは5質量%以下の割合で配合される。
レオロジー調整剤は、主にレジスト下層膜形成組成物の流動性を向上させ、特にベーキング工程において、レジスト下層膜の膜厚均一性の向上やホール内部へのレジスト下層膜形成組成物の充填性を高める目的で添加される。具体例としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、及びブチルイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、及びオクチルデシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、及びジノニルマレート等のマレイン酸誘導体、メチルオレート、ブチルオレート、及びテトラヒドロフルフリルオレート等のオレイン酸誘導体、並びにノルマルブチルステアレート及びグリセリルステアレート等のステアリン酸誘導体を挙げることができる。これらのレオロジー調整剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物の全固形分に対して通常30質量%未満の割合で配合される。
接着補助剤は、主に基板あるいはレジストとレジスト下層膜との密着性を向上させ、特に現像工程の際にレジストが剥離しないようにするための目的で添加される。具体例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、及びクロロメチルジメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフエニルジメトキシシラン、及びフエニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’ービス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、及びトリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類、ビニルトリクロロシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラン、及びγーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン類、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、及びメルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン等の複素環式化合物、並びに1,1ージメチルウレア、及び1,3−ジメチルウレア等の尿素、またはチオ尿素化合物を挙げることができる。これらの接着補助剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物の全固形分に対して通常5質量%未満、好ましくは2質量%未満の割合で配合される。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜には、ピンホールやストレーション等の発生がなく、表面むらに対する塗布性をさらに向上させるために、界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、及びポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、及びポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、及びソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、及びポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、並びに、エフトツプEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製、商品名)、メガファックF171、F173、R−30(大日本インキ(株)製、商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製、商品名)、アサヒガードAG710、及びサーフロンSー382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製、商品名)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物の全固形分に対して通常2.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
本発明で、上記のポリマー及び架橋剤成分、架橋形成触媒等を溶解させる溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2ーヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、または2種以上を組合せて使用することができる。
さらに、溶剤として高沸点溶剤を混合して使用することができる。例えば、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノン等が挙げられる。これら高沸点溶剤を使用することは、レベリング性の向上に対して好ましい。
本発明に用いられるレジストとはフォトレジスト又は電子線レジストである。
本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に形成されるフォトレジストとしてはネガ型、ポジ型いずれも使用でき、例えばノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、及び骨格にSi原子を有するフォトレジスト等が挙げられる。例えば、ロームアンドハーツ社製、商品名APEX−Eが挙げられる。
また本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に形成される電子線レジストを形成する組成物としては、例えば主鎖にSi−Si結合を含み末端に芳香族環を含んだ樹脂と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物、又は水酸基がN−カルボキシアミンを含む有機基で置換されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物等が挙げられる。
また、上記電子線レジストでは、電子線照射よって酸発生剤から生じた酸によりポリマー側鎖のN−カルボキシアミンで置換された部位が水酸基となりアルカリ可溶性を示す。そのため、電子線照射された部位がアルカリ現像液に溶解し、レジストパターンを形成するものである。この電子線の照射により酸を発生する酸発生剤としては1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン、及び2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン等のハロゲン化有機化合物、トリフェニルスルフォニウム塩、及びジフェニルヨウドニウム塩等のオニウム塩、並びにニトロベンジルトシレート、及びジニトロベンジルトシレート等のスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、本発明に使用される現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、及びメタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、及びn−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、及びジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、及びメチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、及びコリン等の第4級アンモニウム塩、並びにピロール、及びピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンである。
次に本発明のレジストパターン形成法について説明する。精密集積回路素子の製造に使用される基板(例えばシリコン/二酸化シリコン被覆、ガラス基板、ITO基板などの透明基板)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法によりレジスト下層膜形成組成物を塗布後、ベークして硬化させレジスト下層膜を作成する。ここで、レジスト下層膜の膜厚としては0.01乃至3.0μmが好ましい。また塗布後ベーキングする条件としては80乃至350℃で0.5乃至120分間である。その後レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料を用いてレジスト下層膜上に成膜した後、レジスト組成物を塗布し硬化させ、レジスト膜を形成する。このレジストに対して所定のマスクを通して光又は電子線の照射を行い、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを得ることができる。必要に応じて光又は電子線の照射後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行うこともできる。そして、パターンが形成されたレジストを用いて、レジスト下層膜をドライエッチングにより除去してパターンを形成し、パターンを形成したレジスト下層膜を用いて、所望のパターンを基板上に形成することができる。
上記フォトレジストで使用される露光光は、近紫外線、遠紫外線、又は極外紫外線(例えば、EUV)等の化学線であり、例えば248nm(KrFレーザー光)、193nm(ArFレーザー光)、又は157nm(F2レーザー光)等の波長の光が用いられる。光照射には、光酸発生剤から酸を発生させることができる方法であれば、特に制限なく使用することができ、露光量としては1乃至2000mJ/cm2、または10乃至1500mJ/cm2、または50乃至1000mJ/cm2である。
また電子線レジストへの電子線照射には、例えば電子線照射装置を用いることができる。
本発明では、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物によりレジスト下層膜を形成する工程、該レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、レジスト膜に光又は電子線照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該レジスト下層膜をエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜により半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
今後、レジストパターンの微細化が進行すると、解像度の問題及びレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じるため、レジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しく、レジストだけではなく、レジストと加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせる必要がでてきた。そのため、新たに、レジスト下層膜にパターンを形成するプロセスが必要となる。このようなプロセス用のレジスト下層膜としては、従来の高エッチレート性レジスト下層膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、又は半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜が要求される。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
本発明では基板上に本発明のレジスト下層膜を成膜した後、レジスト下層膜上に直接、または必要に応じてレジスト下層膜上に1層乃至数層の塗膜材料を塗布し成膜した後、レジスト組成物を塗布しレジストを形成することができる。これによりレジストに微細なパターンを形成する際に、パターン倒れを防ぐ為にレジストを薄く被覆した場合でも、適切なエッチングガスを選択することにより基板の加工が可能になる。
即ち、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物からなるレジスト下層膜を形成する工程、その上にケイ素成分等を含有する塗膜材料によるハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜に光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、該レジストパターンにより該ハードマスクをエッチングする工程、パターン化された該ハードマスクにより該レジスト下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された該レジスト下層膜により該半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜は、十分な吸光性能を有している光吸収部位が骨格に取り込まれているため、反射防止膜としての高い効果を有する。また、従来の光吸収剤が添加されている反射防止膜とは異なり、加熱乾燥時にフォトレジスト中への拡散物がない点でも有利である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜は、熱安定性が高く、焼成時の分解物による上層膜への汚染が防ぐことができ、また、焼成工程の温度マージンに余裕を持たせることもできるものである。
さらに、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜は、プロセス条件によっては、光の反射を防止する機能と、更には基板とフォトレジストとの相互作用の防止或いはフォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する膜としての使用が可能である。
合成例1
攪拌機、冷却器、窒素ガス導入管を取り付けた反応器に1,4−ビス−メトキシメチルベンゼン16.6g(0.1mol)及び6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)45.1g(0.1mol)を仕込み、パラトルエンスルホン酸0.35gを加えた後、160℃で5時間反応させた。反応中に生成するメタノールは系外に除去した。反応後、水で洗浄した後に加熱減圧下で乾燥し、水分や未反応モノマーを除去した。残留物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで溶解し、メタノールへ滴下して再沈殿を行い、下記式(5−1)で表されるフルオレン樹脂を得た。重量平均分子量は10000であった。
Figure 2010041626
合成例2
攪拌機、冷却器、窒素ガス導入管を取り付けた反応器に、溶剤としてメチルイソブチルケトン16g、9,10−ビス(クロロメチル)アントラセン27.5g(0.1mol)及び6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)45.1g(0.1mol)を仕込み、35%塩酸4.5gを加えた後、攪拌しながら還流下で20時間反応させた。反応後、水で洗浄した後に加熱減圧下で乾燥し、水分や未反応モノマーを除去した。残留物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで溶解し、メタノールへ滴下して再沈殿を行い、下記式(5−2)で表されるフルオレン樹脂を得た。重量平均分子量は4000であった。
Figure 2010041626
合成例3
反応器に4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール180g、37%ホルマリン水溶液75g、及びシュウ酸5gを加え、撹拌しながら100℃で24時間撹拌させた。反応後メチルイソブチルケトン500mlに溶解し、十分な水洗により触媒を除去し、減圧乾燥によって溶媒、水分、未反応モノマーを除き、下記式(5−3)で表されるフルオレン樹脂を得た。重量平均分子量は、11000であった。
Figure 2010041626
実施例1
合成例1で得た式(5−1)で表されるフルオレン樹脂5gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.015gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例2
合成例1で得た式(5−1)で表されるフルオレン樹脂5gに、架橋剤として式(4−21)で表される化合物(旭有機材工業(株)製、商品名:TM−BIP−A)0.5g、触媒としてピリジニウムパラトルエンスルホネート0.005g、及び界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.015gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例3
合成例1で得た式(5−1)で表されるフルオレン樹脂5gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名パウダーリンク1174)0.5g、触媒としてピリジニウムパラトルエンスルホネート0.005g、及び界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.015gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例4
合成例2で得た式(5−2)で表されるフルオレン樹脂5gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.015gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
比較例1
下記式(5−4)で表されるフェノールノボラック樹脂(重量平均分子量15000)1g、下記式(5−5)で表されるビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル1g、トリフェニルホスフィン0.06gの混合物に、シクロヘキサノン39.14gを加えて溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過してリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
Figure 2010041626
比較例2
合成例3で得た式(5−3)で表されるフルオレン樹脂5gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.015gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
(光学パラメータの測定)
実施例1乃至4及び比較例1又は2で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピナーを用い、それぞれシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃で1分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。分光エリプソメーターを用いて、これらのレジスト下層膜の波長248nm及び波長193nmでの屈折率(n値)及び光学吸光係数(k値、減衰係数とも呼ぶ)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010041626
(フォトレジスト溶剤への溶出試験)
実施例1〜4及び比較例1〜2で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピナーを用いて、それぞれシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃で1分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。このレジスト下層膜をレジスト形成組成物に使用する溶剤である乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びシクロヘキサノンに浸漬した。その結果、全てのレジスト下層膜は、前記溶剤に不溶であった。
(ドライエッチング速度の測定)
ドライエッチング速度の測定に用いたエッチャー及びエッチングガスは以下のものを用いた。
ES401(日本サイエンティフィック製):CF4
実施例1〜4及び比較例1〜2で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピナーを用い、それぞれシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃で1分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCF4ガスを使用してドライエッチング速度を測定した。
また、実施例1及び比較例2で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピナーを用いて、それぞれシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で400℃で2分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCF4ガスを使用してドライエッチング速度を測定した。
また、同様にフェノールノボラック樹脂溶液をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗膜を形成した。ホットプレート上で205℃1分間加熱し、塗膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCF4ガスを使用してドライエッチング速度を測定し、実施例1〜4、比較例1〜2のレジスト下層膜のドライエッチング速度との比較を行った。結果を表2に示す。
速度比(1)は(240℃1分間加熱後のレジスト下層膜)/(205℃1分間加熱後のフェノールノボラック樹脂膜)のドライエッチング速度比である。
速度比(2)は(400℃2分間加熱後のレジスト下層膜)/(205℃1分間加熱後のフェノールノボラック樹脂膜)のドライエッチング速度比である。
Figure 2010041626
(膜の耐熱性試験)
実施例1〜4及び比較例2で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃で1分間もしくは400℃で2分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。得られた膜を室温(約20℃)から一分間に10℃ずつの割合で昇温加熱して大気中で熱重量分析を行い、質量が5パーセント減少する温度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2010041626
上記結果より、本発明の多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜は、従来の高エッチレート性反射防止膜とは異なり、フォトレジストに近い又はフォトレジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比、半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持ち、さらに反射防止膜としての効果も併せ持つことができるレジスト下層膜を提供することができる。
また、レジスト組成物に使用される溶媒に対して溶解しないため、レジスト層とのインターミキシングをおこさないレジスト下層膜を形成するレジスト下層膜形成組成物を提供することができる。
また、本発明のレジスト下層膜は5%質量減少温度が高温であることから、上層に蒸着でハードマスクを形成可能な耐熱性を有することが判った。
本願発明も用いられるポリマーは高い耐熱性を有し、これらのポリマーを用いたレジスト下層膜形成組成物は多層リソグラフィープロセスにおいて上層に蒸着でハードマスクを形成する工程においても耐熱安定性を有する。

Claims (10)

  1. 下記式(1):
    Figure 2010041626
    (式中、R1及びR2はフルオレン環上の置換基であり、R3、R4、OR5、OR6はナフタレン環上の置換基である。R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基を表し、R5、R6はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又はグリシジル基を表し、Arは炭素原子数6乃至20のアリーレン基を表し、n1及びn2はそれぞれ0乃至4の整数であり、n3は0乃至(6−n5)の整数であり、n4は0乃至(6−n6)の整数であり、n5及びn6はそれぞれ1乃至6の整数であり、かつ、n3+n5は1乃至6の整数であり、n4+n6は1乃至6の整数である。)で表される繰り返し単位構造を含むポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物。
  2. 前記式(1)中、Arは置換された又は非置換のフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、又はピレン基を表す、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  3. 更に架橋剤を含有する、請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  4. 前記架橋剤が芳香族環を有する化合物である、請求項3に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  5. 前記架橋剤が下記式(2)で表される化合物又は下記式(3)で表される繰り返し単位構造を有するポリマー又はオリゴマー:
    Figure 2010041626
    (式(2)中、R7及びR8はそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、又は炭素原子数6乃至20のアリール基を表し、n7は1乃至4の整数であり、n8は1乃至(5−n7)の整数であり、n7+n8は2乃至5の整数である。式(3)中、R9は水素原子又は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表し、R10は炭素原子数1乃至10のアルキル基を表し、n9は1乃至4の整数であり、n10は0乃至(4−n9)の整数であり、n9+n10は1乃至4の整数である。オリゴマー及びポリマーの繰り返し単位構造の数mは2乃至100である。)である請求項3に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  6. 更に酸、又は酸発生剤を含むものである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して下層膜を形成する工程を含む半導体の製造に用いられるレジストパターンの形成方法。
  9. 半導体基板上に請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなる下層膜を形成する工程、該下層膜上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜に光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、該レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された該下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
  10. 半導体基板に請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなる下層膜を形成する工程、該下層膜上にハードマスクを形成する工程、更に該ハードマスク上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜に光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、該レジストパターンにより該ハードマスクをエッチングする工程、パターン化された該ハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された該下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
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