JPWO2010029678A1 - 無水銀アルカリ乾電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極活物質である亜鉛の利用率を高くして放電特性を向上させた無水銀アルカリ乾電池を提供する。【解決手段】正極と負極とセパレータとを備えた無水銀アルカリ乾電池であって、負極活物質には、アーモンド形状の亜鉛粒子21が含有されている。アーモンド形状の亜鉛粒子21は、長軸方向の長さが1mm以上50mm以下であって、長軸方向の一端の先端部分22は鋭角な形状である。

Description

本発明は、無水銀アルカリ乾電池に関するものである。
正極に二酸化マンガン、負極に亜鉛、電解液にアルカリ水溶液を用いたアルカリマンガン乾電池は、汎用性が高く安価であるため、各種機器の電源として広く普及している。
アルカリ乾電池において、負極活物質には、ガスアトマイズ法等で得られる不定形の亜鉛粉を使用している。以前は、亜鉛粉同士の接触および亜鉛粉と集電体との接触を十分確保して集電効率を高めるために負極に水銀を加えて亜鉛粉表面にアマルガムを形成させていた。けれども、環境への配慮から、1980〜1990年頃にかけて、アルカリ乾電池の無水銀化が進み、それによってアルカリ乾電池の耐食性や放電特性は低下した。
耐食性に関する問題は、例えば特許文献1に記載されているようなインジウム、アルミニウム、ビスマス等を少量含んだ耐食性の高い亜鉛合金粉を用いる技術を用いることにより解決がなされてきた。
一方放電特性に関しては、特許文献2に記載されているように、亜鉛粉末に亜鉛の薄片を適量混ぜることによって亜鉛粉末同士および亜鉛粉末と集電体との接触を十分に確保する試みが行われていた。電解液に関しては、無水銀化することによって亜鉛粉末が沈殿して電解液と分離しないようにゲル状電解液を用いているが、ゲル状電解液中で周囲の亜鉛粉末や集電体との接触が不十分な亜鉛粉末の集合体は十分な反応が進まず、負極活物質として利用されないままになってしまうが、特許文献2に記載の技術は、このようなことを防ごうとする技術である。
特公平3−71737号公報 特表2000−503467号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術においては、実施例として0.61×0.61×0.025mmの矩形の亜鉛薄片のみが記載されているが、このような形状・厚みの亜鉛薄片は丸まってしまって塊になってしまいやすく、亜鉛粉末同士および亜鉛粉末と集電体との接触を十分に確保できないという問題があった。さらに特許文献2記載の亜鉛薄片は矩形の薄片であるので、その矩形の面によって電解液の拡散が妨げられて放電特性が悪化するという問題もあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、負極活物質である亜鉛の利用率を高くして放電特性を向上させた無水銀アルカリ乾電池を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の無水銀アルカリ乾電池は、正極と、負極と、セパレータと、を備え、前記負極は、負極活物質であるアーモンド形状の亜鉛粒子を含み、前記アーモンド形状の亜鉛粒子は、長軸方向の長さが0.5mm以上50mm以下であり、長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角な先端形状である構成とした。ここで粒子とは、小片(particle)のことである。またアーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角な先端形状であるとは、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の両端のうち少なくとも一方の端部において、該長軸を含む面によって切り取られた先端部分が該面内においてなしている角が鋭角であることである。なお、負極中のアーモンド形状の亜鉛粒子は、そのままの形態で存在してもよいし、折れ曲がったり、螺旋的に存在していてもよい。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積は、160cm/g以上1500cm/g以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径は、1μm以上50μm以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、0.1≦短径/長径≦1という関係を有する。
ある実施形態において、負極は、分散媒であるゲル状アルカリ電解液を含む。
ある実施形態において、負極活物質として最大径が500μm以下の亜鉛微粒子も含まれており、前記アーモンド状の亜鉛粒子の量は全負極活物質中の2質量%以上80質量%以下である。微粒子というのは上述の粒子との比較において、粒子よりも小さいものを指し、好ましくは最大径での比較において一桁以上小さいものを指す。ここで、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、3/20≦短径/長径≦1という関係を有し、前記亜鉛微粒子の最大径が250μm以下であることが好ましい。
ある実施形態において、負極の密度は、2.3g/cm以上3.8g/cm以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子および亜鉛微粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている。
本発明の無水銀アルカリ乾電池においては、長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角であるアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として有しているので、負極活物質の亜鉛の小片同士を確実に電気的に接触させるとともに電解液が拡散し易いため、負極の利用率が大きくなって放電特性が向上する。
アーモンド形状の亜鉛粒子の模式的な図である。 (a)はメルトスピニング法に用いるロールの外形図であり、(b)は溝部分の拡大図である。 作製した亜鉛の小塊の性質を記載した図表である。 実施例1,比較例1〜3の評価結果を示した図表である。 実施例2〜8の評価結果を示した図表である。 実施例9〜16の評価結果を示した図表である。 実施例17〜25の評価結果を示した図表である。 実施例26〜41の評価結果を示した図表である。 実施例42〜49の評価結果を示した図表である。 実施例50〜58の評価結果を示した図表である。 実施形態に係るアルカリ乾電池の一部破断図である。
まず無水銀アルカリ乾電池の負極に用いる亜鉛の小塊について説明する。ここでいうところの亜鉛の小塊というのは、形状を問わず、最大径が数μmから10mmくらいの負極活物質として用いられる亜鉛の小さな塊・小片のことであり上述の亜鉛粒子および亜鉛微粒子を含む概念である。ここでの亜鉛には亜鉛以外の少量の金属(水銀は除く)を含んだ亜鉛合金も含まれる。
従来の市販のアルカリ乾電池に充填されている亜鉛の小塊は、ガスアトマイズ法によって作製される粉体であって、形状はジャガイモのような不定形の塊であり、平均粒径が180μm近辺になるように篩で分級させたものである。三井金属株式会社製の亜鉛粉末(ロットNo.70SA−H、Al50ppm,Bi50ppm、In200ppm含有)を例として挙げることができる。
以下の実施形態においては、アーモンド形状の亜鉛の粒子をメルトスピニング法によって作製した。メルトスピニング法とは、回転する単ロールに溶融金属を噴出・滴下させて、遠心力により吹き飛ばして金属小塊を形成する方法である。溶融金属の噴出量やロールの回転数を調整することで帯状金属から粉体まで種々の形状の金属を作製することができる。なお、本願の亜鉛粒子の作製方法は、メルトスピニング法に限定されない。
アーモンド形状の亜鉛の粒子の形状は、図1に示す形状である。アーモンド形状亜鉛粒子21は、その長軸方向23の一方の端部が尖った鋭角の先端部分22となっている。もう一方の端部は鈍角の先端部分24となっている。なお、亜鉛の粒子の表面は滑らかであっても、荒れた面であってもどちらでも構わない。このようなアーモンド形状亜鉛粒子21は通常の円筒形あるいは円板形状のロールを用いて作製することができるが、図2に示すロール30を用いても作製できる。この場合、回転軸32から最遠の円柱側面部に溝31が形成されていて、この溝31に溶融金属を噴出することで、長軸方向23に垂直な断面における短径/長径の値が大きなアーモンド形状亜鉛粒子21を作製することができる。なお、この短径/長径の値は、溝31の幅mと深さhとの両方の値によって決まってくる。溝31の形状は横断面が三角形のものに限定されず、横断面が矩形やU字状などでもよい。
(実施形態)
−亜鉛の小塊の作製−
アルカリ乾電池を作製するために、上述の三井金属株式会社製の亜鉛粉末を用いて、メルトスピニング法によって種々の形状の亜鉛の小塊を作製した。作製条件と出来上がった亜鉛の小塊の形状・性質を図3の図表に示す。ノズルというのは、亜鉛粉末を加熱してロールに噴出する際に用いるものである。溝形状h/mがゼロであるのは、溝がなくフラットなロールを用いたことを示している。なお、作製条件が一定であっても出来上がった亜鉛の小塊の形状は一定ではないので、図表に示す形状は当該作製条件においてもっとも多くできた小塊の平均を示している。また、亜鉛の小塊の最大径も同様に平均を示しており、No.4〜28のアーモンド形状の亜鉛粒子では最大径は、0.5mm以上50mm以下の範囲内にある。ここで形状がいも状(No.1)とあるのは原料の亜鉛粉末そのもののことである。矩形板状(No.2)とあるのは、アーモンド形状の亜鉛粒子の両端部を切り落として外形を矩形としたものである。
−比表面積の測定−
亜鉛の小塊の比表面積は、ガス吸着法を用いて測定した。測定装置には、島津製作所株式会社製のASAP−2010を用いた。亜鉛の小塊を約7g採取して測定セルに入れて、120℃、2時間の条件で真空脱ガス処理を行い、その後吸着ガスとしてKrを使用してガスの吸着量を測定して比表面積を換算した。
−結晶粒径の測定−
亜鉛の小塊の結晶粒径は、顕微鏡写真から測定した。すなわち、作製された亜鉛小塊の表面または断面を、光学顕微鏡や電子顕微鏡で拡大して写真を撮影し、その写真に写った結晶粒径を測定したものである。1枚の写真には粒界で囲まれた領域が数十個以上写るように顕微鏡の倍率を調整した。顕微鏡写真に任意に複数の直線を引いて、10個以上の粒界と交点を有する直線を選び、連続して並ぶ10個の粒界において前記直線と1個目の粒界との交点から、前記直線と10個目の粒界との交点までの距離を測定し、その距離を9で除した値rを求めた。このような直線をさらに2つ以上選んでrを求めて、これらのrの平均値を亜鉛小塊の結晶粒径とした。
−アルカリ乾電池の説明−
以下、本発明の一実施の形態である、無水銀アルカリ乾電池について説明する。図11に示すように、この無水銀アルカリ乾電池は、正極合剤ペレット3と、ゲル状負極6とを有する。正極合剤ペレット3とゲル状負極6とはセパレータ4により隔てられている。正極ケース1は、ニッケルメッキされた鋼板からなる。この正極ケース1の内部には、黒鉛塗装膜2が形成されている。
図11に示す無水銀アルカリ乾電池は以下のようにして作製することができる。すなわち、まず正極ケース1の内部に、二酸化マンガン等の正極活物質を含む中空円筒型の正極合剤ペレット3を複数個挿入し、加圧することによって正極ケース1の内面に密着させる。
そして、この正極合剤ペレット3の内側に、円柱状に巻いたセパレータ4および絶縁キャップ5を挿入した後、セパレータ4と正極合剤ペレット3を湿潤させる目的で電解液を注液する。
注液後、セパレータ4の内側にゲル状負極6を充填する。ここでゲル状負極6は、あらかじめ負極活物質である亜鉛小塊をゲル状のアルカリ電解液(分散媒)に混合分散させることにより作製する。この亜鉛小塊は、上述の通りに作製されたものである。また、ゲル状負極のアルカリ電解液にはアニオン性界面活性剤と4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、また必要に応じてインジウム化合物を添加する。
それから、樹脂製封口板7、負極端子を兼ねる底板8、および絶縁ワッシャ9とが一体化された負極集電体10を、ゲル状負極6に差し込む。そして正極ケース1の開口端部を封口板7の端部を介して底板8の周縁部にかしめつけて正極ケース1の開口部を密着させる。
最後に、正極ケース1の外表面に外装ラベル11を被覆することで、本実施形態における無水銀アルカリ乾電池を得ることができる。
−亜鉛小塊の評価−
上で説明した無水銀アルカリ乾電池において、負極活物質である亜鉛小塊の検討を行った実施例を以下に示す。なお、以下の実施例は本発明の例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1、比較例1〜3>
ゲル状負極6を以下の手順で作製した。
図3の材料No.4のアーモンド形状亜鉛粒子を実施例1の負極活物質とした。また、比較例1の負極活物質としてNo.1のいも状亜鉛小塊を、比較例2の負極活物質としてNo.2の矩形板状亜鉛小塊を、比較例3の負極活物質としてNo.3の円板状亜鉛小塊を選んだ。なお、以後に説明する実施例・比較例も含めて、いずれの亜鉛小塊・亜鉛粒子にもAl:0.005質量%、Bi:0.005質量%、In:0.020質量%が含有されている。
次に、上記の亜鉛粒子あるいは亜鉛小塊100重量部に対して、分散媒であるゲル状アルカリ電解液として、33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含有)54重量部、架橋型ポリアクリル酸0.7重量部、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム1.4重量部を混合し、さらに、水酸化インジウム0.03重量部(金属インジウムとして0.0197重量部)を加えて混合して無水銀の負極をそれぞれ作製した。
続いて、単3形の無水銀アルカリ乾電池の作製を行った。
正極は、次のように作製した。電解二酸化マンガン及び黒鉛を重量比94:6の割合で混合し、この混合粉100重量部に対して電解液(ZnOを2重量%含有する39重量%の水酸化カリウム水溶液)1重量部を混合させた後、ミキサーで均一に攪拌・混合を行って一定粒度に整粒した。そして得られた粒状物を中空円筒型を用いて加圧成形して正極合剤ペレットとした。ここで、電解二酸化マンガンは東ソー株式会社製のHH−TF、黒鉛は日本黒鉛工業株式会社製のSP−20を用いた。
このようにして得られた正極合剤ペレットを正極ケースの内壁面を覆うように挿入した後、セパレータと底紙とをさらに挿入した。セパレータは株式会社クラレ製のビニロン−リヨセル複合不織布を用いた。それからセパレータの内側に33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含有)を注液し、上記の負極を充填して底板をかしめて単3形アルカリ乾電池をそれぞれ作製した。
このようにして作製した乾電池について、以下の2種類の放電条件によって評価を行った。
放電条件(A):100mAの定電流での放電であり、放電電圧が0.9Vになるまでの放電容量を評価対象とした。温度条件は20℃である。本条件は、いわゆるローレート放電特性を判断するためのものである。
放電条件(B):1000mAの定電流での放電であり、放電電圧が0.9Vになるまでの放電容量を評価対象とした。温度条件は20℃である。本条件は、いわゆるハイレート放電特性を判断するためのものである。
図4に実施例1と比較例1〜3の乾電池A1〜A4の評価結果を示す。比較例のように亜鉛小塊が、いも状・矩形板状・円板状であるのに比べて実施例1のようにアーモンド形状であると、放電条件(A)、(B)のいずれでも放電容量が大きく優れた放電特性であることがわかる。これは、亜鉛小塊間の電子伝導性と電解液の拡散し易さによるものと考えられる。すなわち、アーモンド形状であると長軸方向の少なくとも一方の端部の鋭角な先端部分ともう一方の先端部分とが、隣接する亜鉛小塊(粒子)や亜鉛小塊の集合体に刺さるなどして確実に接触し、そのため亜鉛小塊間の電子伝導のネットワークが緊密になって他の亜鉛小塊と電気的に接続していない孤立した亜鉛小塊がほとんど存在しないようになる。そして、電解液はアーモンド形状の先端部分およびその近辺において流動抵抗が低いために拡散しやすくなっている。亜鉛小塊間の電子伝導ネットワークが緊密になっていると、亜鉛小塊の集合体の全体で時間的に均一に反応が進むため、反応が進まないで取り残される亜鉛小塊がほとんど存在せず、結果として放電容量が大きくなる。また、電解液の拡散が妨げられると未反応の活物質が存在していても放電電圧が降下してしまい放電容量が小さくなるが、アーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用いればそのような事態は避けられる。なお、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の少なくとも一方の端部は鋭角であるが、もう一方の端部は鋭角でも鈍角でも構わない。両端が鋭角の方が放電特性を向上させる効果がより大きいが、一方の端部だけが鋭角であっても放電特性の向上効果が十分に観察される。
比較例1では、亜鉛小塊の集合体において集合体全体で亜鉛小塊同士をあらゆる場所で接触させておくのが困難であるため、亜鉛小塊間の電子伝導性が悪く、孤立した亜鉛小塊が多く存在し、それらは反応が遅れてしまう。比較例2においては、比較例1に比べれば電子伝導ネットワークは緊密にできるが、鋭角な先端部分がないので隣接する亜鉛小塊(粒子)や亜鉛小塊の集合体に刺さる効果が小さく、実施例1ほどの緊密度がなく、さらにアーモンド形状に比べて矩形の板状であるため電解液の拡散が妨げられる。比較例3においては、比較例1と同様に亜鉛小塊間の電子伝導性が悪く、比較例2のように電解液の拡散が妨げられる。また、板状(薄片)である比較例2,3の亜鉛小塊は、丸まってしまっていも状に近い形状になるため電子伝導ネットワークの緊密度が低下するが、アーモンド形状は丸まりにくく電子伝導ネットワークの緊密度は低下しない。
<実施例2〜8>
図5に示すように、実施例2乃至8は、図3のNo.5乃至11のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池B1〜B7を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図5に示す通りである。
実施例2では、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積が150cm/gとやや小さいので亜鉛粒子同士の接触点が少なくなっており、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。また実施例8では、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積が1700cm/gとやや大きいので、亜鉛粒子の表面に電解液を保持しやすくなって電解液の拡散し易さが低下しており、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。従って、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積は160cm/g以上1 500cm/g以下が好ましい。ただし、実施例2および実施例8の乾電池も比較例の乾電池に比べると、実用上放電特性に十分な向上が見られる。
<実施例9〜16>
図6に示すように、実施例9乃至16は、図3のNo.12乃至19のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池C1〜C8を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図6に示す通りである。
実施例9では、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径が0.5μmとやや小さいので粒界から発生するガスの量が多くなり、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。また実施例16は、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径が60μmとやや大きいので亜鉛の反応性がやや抑えられ、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。従って、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径は1μm以上50μm以下が好ましい。ただし、実施例9および実施例16の乾電池も比較例に乾電池の比べると、実用上放電特性に十分な向上が見られる。
<実施例17〜25>
図7に示すように、実施例17乃至25は、図3のNo.20乃至28のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池D1〜D9を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図7に示す通りである。
実施例17乃至25では、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向に垂直な断面における短径/長径の値が0.1から1まで順に変化しているが、0.5が最も放電特性が良好である。即ち、横断面の短径/長径の値が0.1以上1以下であれば、丸まってしまうというような変形が起こりにくく、電解液の拡散経路が確保されやすいので優れた放電特性が得られる。横断面の短径/長径の値が0.15以上1以下であると放電特性がより良好であるので、より好ましい。
<実施例26〜41>
図8に示すように、実施例26乃至41は、図3のNo.14あるいはNo.23のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、さらにNo.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛)も負極活物質として加えて、それ以外は実施例1と同様にして乾電池E1〜E16を作製したものである。なお、アーモンド形状の亜鉛粒子の量を全負極活物質(亜鉛)に対して図8に示すように種々に変更している。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図8に示す通りである。
実施例26〜33では、アーモンド形状の亜鉛粒子として図3のNo.14を用いており、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は1質量%(電池E1)から70質量%(電池E8)としている。実施例34〜41では、アーモンド形状の亜鉛粒子として図3のNo.23を用いており、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は3質量%(電池E9)から85質量%(電池E16)としている。
アーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合が1質量%の電池E1は、比較例1乃至3よりはハイレートおよびローレートの放電特性の両方が良好であるが、電池E2から電池E8と比較すると両方の放電特性はやや低い。また、アーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合が85質量%の電池E16は、比較例1乃至3よりはハイレートおよびローレートの放電特性の両方が良好であるが、電池E9から電池E15と比較するとハイレート放電特性がやや低い。この結果から考えられるのは、全負極物質中にアーモンド形状の亜鉛粒子が2質量%よりも少ない量しか含有されていないと、負極物質間を繋ぐアーモンド形状の亜鉛粒子が少なすぎて電子伝導ネットワークの構築量が少なく、放電特性の向上がそれほど大きくないということと、全負極物質中にアーモンド形状の亜鉛粒子が80質量%よりも多いと、電解液の拡散性の向上がさほど顕著ではなく、ハイレートの放電特性がそれほど大きくは向上しないことである。従って、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は2質量%以上80質量%以下がより好ましい。
<実施例42〜49>
図9に示すように、実施例42乃至49は、図3のNo.20,21,24,26,28のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、さらにNo.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛)も負極活物質として加えて、それ以外は実施例1と同様にして乾電池F1〜F8を作製したものである。なお、全負極活物質(亜鉛)中におけるアーモンド形状の亜鉛粒子の量は5質量%とし、粒状亜鉛の大きさ(最大径)を0.25mm以下である電池F1−F4,F8と0.25mm超である電池F5−F7の2種類とした。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図9に示す通りである。
電池F1と電池F5、電池F2と電池F6、電池F3と電池F7のそれぞれの比較を行うと、粒状亜鉛の最大径が0.25mmよりも大きいと放電特性は比較例1〜3よりは向上しているがその向上度合いが小さい。これは粒状亜鉛の最大径が0.25mmよりも大きいと、電子伝導ネットワークを緊密に形成する働きと電解液の拡散の働きとが小さいからと考えられる。従って、混合する粒状亜鉛の最大径は0.25mm以下であることが好ましい。また電池F1〜F4と電池F8とを比べると、アーモンド形状の亜鉛粒子の横断面の短径/長径の値が0.15以上になると、0.1の場合に比べて放電特性が顕著に向上することがわかる。
<実施例50〜58>
図10に示すように、実施例50乃至58は、図3のNo.24のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、No.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛、最大径が0.25mm以下)も負極活物質として加えて、さらに負極の充填度合いを調節して負極の密度を変更しながら、それ以外は実施例1と同様にして乾電池G1〜G9を作製したものである。なお、全負極活物質(亜鉛)中のアーモンド形状の亜鉛粒子の量は7質量%とした。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図10に示す通りである。
電池G1および電池G9は、比較例1〜3よりは放電特性が向上しているがその向上度合いが電池G2〜G8に比べて小さい。負極密度が2.3g/cm以上3.8g/cm以下であると、電子伝導ネットワークを緊密に形成する働きと電解液の拡散の働きとが大きくなるものと考えられる。
以上説明したように、本発明に係る無水銀アルカリ乾電池は、負極の利用率が大きく放電特性が向上しており、長寿命な電池が必要な機器用等として有用である。
21 アーモンド形状の亜鉛粒子
22 先端部分(鋭角)
24 先端部分(鈍角)
本発明は、無水銀アルカリ乾電池に関するものである。
正極に二酸化マンガン、負極に亜鉛、電解液にアルカリ水溶液を用いたアルカリマンガン乾電池は、汎用性が高く安価であるため、各種機器の電源として広く普及している。
アルカリ乾電池において、負極活物質には、ガスアトマイズ法等で得られる不定形の亜鉛粉を使用している。以前は、亜鉛粉同士の接触および亜鉛粉と集電体との接触を十分確保して集電効率を高めるために負極に水銀を加えて亜鉛粉表面にアマルガムを形成させていた。けれども、環境への配慮から、1980〜1990年頃にかけて、アルカリ乾電池の無水銀化が進み、それによってアルカリ乾電池の耐食性や放電特性は低下した。
耐食性に関する問題は、例えば特許文献1に記載されているようなインジウム、アルミニウム、ビスマス等を少量含んだ耐食性の高い亜鉛合金粉を用いる技術を用いることにより解決がなされてきた。
一方放電特性に関しては、特許文献2に記載されているように、亜鉛粉末に亜鉛の薄片を適量混ぜることによって亜鉛粉末同士および亜鉛粉末と集電体との接触を十分に確保する試みが行われていた。電解液に関しては、無水銀化することによって亜鉛粉末が沈殿して電解液と分離しないようにゲル状電解液を用いているが、ゲル状電解液中で周囲の亜鉛粉末や集電体との接触が不十分な亜鉛粉末の集合体は十分な反応が進まず、負極活物質として利用されないままになってしまうが、特許文献2に記載の技術は、このようなことを防ごうとする技術である。
特公平3−71737号公報 特表2000−503467号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術においては、実施例として0.61×0.61×0.025mmの矩形の亜鉛薄片のみが記載されているが、このような形状・厚みの亜鉛薄片は丸まってしまって塊になってしまいやすく、亜鉛粉末同士および亜鉛粉末と集電体との接触を十分に確保できないという問題があった。さらに特許文献2記載の亜鉛薄片は矩形の薄片であるので、その矩形の面によって電解液の拡散が妨げられて放電特性が悪化するという問題もあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、負極活物質である亜鉛の利用率を高くして放電特性を向上させた無水銀アルカリ乾電池を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の無水銀アルカリ乾電池は、正極と、負極と、セパレータと、を備え、前記負極は、負極活物質であるアーモンド形状の亜鉛粒子を含み、前記アーモンド形状の亜鉛粒子は、長軸方向の長さが0.5mm以上50mm以下であり、長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角な先端形状である構成とした。ここで粒子とは、小片(particle)のことである。またアーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角な先端形状であるとは、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の両端のうち少なくとも一方の端部において、該長軸を含む面によって切り取られた先端部分が該面内においてなしている角が鋭角であることである。なお、負極中のアーモンド形状の亜鉛粒子は、そのままの形態で存在してもよいし、折れ曲がったり、螺旋的に存在していてもよい。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積は、160cm/g以上1500cm/g以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径は、1μm以上50μm以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、0.1≦短径/長径≦1という関係を有する。
ある実施形態において、負極は、分散媒であるゲル状アルカリ電解液を含む。
ある実施形態において、負極活物質として最大径が500μm以下の亜鉛微粒子も含まれており、前記アーモンド状の亜鉛粒子の量は全負極活物質中の2質量%以上80質量%以下である。微粒子というのは上述の粒子との比較において、粒子よりも小さいものを指し、好ましくは最大径での比較において一桁以上小さいものを指す。ここで、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、3/20≦短径/長径≦1という関係を有し、前記亜鉛微粒子の最大径が250μm以下であることが好ましい。
ある実施形態において、負極の密度は、2.3g/cm以上3.8g/cm以下である。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている。
ある実施形態において、アーモンド形状の亜鉛粒子および亜鉛微粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている。
本発明の無水銀アルカリ乾電池においては、長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角であるアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として有しているので、負極活物質の亜鉛の小片同士を確実に電気的に接触させるとともに電解液が拡散し易いため、負極の利用率が大きくなって放電特性が向上する。
アーモンド形状の亜鉛粒子の模式的な図である。 (a)はメルトスピニング法に用いるロールの外形図であり、(b)は溝部分の拡大図である。 作製した亜鉛の小塊の性質を記載した図表である。 実施例1,比較例1〜3の評価結果を示した図表である。 実施例2〜8の評価結果を示した図表である。 実施例9〜16の評価結果を示した図表である。 実施例17〜25の評価結果を示した図表である。 実施例26〜41の評価結果を示した図表である。 実施例42〜49の評価結果を示した図表である。 実施例50〜58の評価結果を示した図表である。 実施形態に係るアルカリ乾電池の一部破断図である。
まず無水銀アルカリ乾電池の負極に用いる亜鉛の小塊について説明する。ここでいうところの亜鉛の小塊というのは、形状を問わず、最大径が数μmから10mmくらいの負極活物質として用いられる亜鉛の小さな塊・小片のことであり上述の亜鉛粒子および亜鉛微粒子を含む概念である。ここでの亜鉛には亜鉛以外の少量の金属(水銀は除く)を含んだ亜鉛合金も含まれる。
従来の市販のアルカリ乾電池に充填されている亜鉛の小塊は、ガスアトマイズ法によって作製される粉体であって、形状はジャガイモのような不定形の塊であり、平均粒径が180μm近辺になるように篩で分級させたものである。三井金属株式会社製の亜鉛粉末(ロットNo.70SA−H、Al50ppm,Bi50ppm、In200ppm含有)を例として挙げることができる。
以下の実施形態においては、アーモンド形状の亜鉛の粒子をメルトスピニング法によって作製した。メルトスピニング法とは、回転する単ロールに溶融金属を噴出・滴下させて、遠心力により吹き飛ばして金属小塊を形成する方法である。溶融金属の噴出量やロールの回転数を調整することで帯状金属から粉体まで種々の形状の金属を作製することができる。なお、本願の亜鉛粒子の作製方法は、メルトスピニング法に限定されない。
アーモンド形状の亜鉛の粒子の形状は、図1に示す形状である。アーモンド形状亜鉛粒子21は、その長軸方向23の一方の端部が尖った鋭角の先端部分22となっている。もう一方の端部は鈍角の先端部分24となっている。なお、亜鉛の粒子の表面は滑らかであっても、荒れた面であってもどちらでも構わない。このようなアーモンド形状亜鉛粒子21は通常の円筒形あるいは円板形状のロールを用いて作製することができるが、図2に示すロール30を用いても作製できる。この場合、回転軸32から最遠の円柱側面部に溝31が形成されていて、この溝31に溶融金属を噴出することで、長軸方向23に垂直な断面における短径/長径の値が大きなアーモンド形状亜鉛粒子21を作製することができる。なお、この短径/長径の値は、溝31の幅mと深さhとの両方の値によって決まってくる。溝31の形状は横断面が三角形のものに限定されず、横断面が矩形やU字状などでもよい。
(実施形態)
−亜鉛の小塊の作製−
アルカリ乾電池を作製するために、上述の三井金属株式会社製の亜鉛粉末を用いて、メルトスピニング法によって種々の形状の亜鉛の小塊を作製した。作製条件と出来上がった亜鉛の小塊の形状・性質を図3の図表に示す。ノズルというのは、亜鉛粉末を加熱してロールに噴出する際に用いるものである。溝形状h/mがゼロであるのは、溝がなくフラットなロールを用いたことを示している。なお、作製条件が一定であっても出来上がった亜鉛の小塊の形状は一定ではないので、図表に示す形状は当該作製条件においてもっとも多くできた小塊の平均を示している。また、亜鉛の小塊の最大径も同様に平均を示しており、No.4〜28のアーモンド形状の亜鉛粒子では最大径は、0.5mm以上50mm以下の範囲内にある。ここで形状がいも状(No.1)とあるのは原料の亜鉛粉末そのもののことである。矩形板状(No.2)とあるのは、アーモンド形状の亜鉛粒子の両端部を切り落として外形を矩形としたものである。
−比表面積の測定−
亜鉛の小塊の比表面積は、ガス吸着法を用いて測定した。測定装置には、島津製作所株式会社製のASAP−2010を用いた。亜鉛の小塊を約7g採取して測定セルに入れて、120℃、2時間の条件で真空脱ガス処理を行い、その後吸着ガスとしてKrを使用してガスの吸着量を測定して比表面積を換算した。
−結晶粒径の測定−
亜鉛の小塊の結晶粒径は、顕微鏡写真から測定した。すなわち、作製された亜鉛小塊の表面または断面を、光学顕微鏡や電子顕微鏡で拡大して写真を撮影し、その写真に写った結晶粒径を測定したものである。1枚の写真には粒界で囲まれた領域が数十個以上写るように顕微鏡の倍率を調整した。顕微鏡写真に任意に複数の直線を引いて、10個以上の粒界と交点を有する直線を選び、連続して並ぶ10個の粒界において前記直線と1個目の粒界との交点から、前記直線と10個目の粒界との交点までの距離を測定し、その距離を9で除した値rを求めた。このような直線をさらに2つ以上選んでrを求めて、これらのrの平均値を亜鉛小塊の結晶粒径とした。
−アルカリ乾電池の説明−
以下、本発明の一実施の形態である、無水銀アルカリ乾電池について説明する。図11に示すように、この無水銀アルカリ乾電池は、正極合剤ペレット3と、ゲル状負極6とを有する。正極合剤ペレット3とゲル状負極6とはセパレータ4により隔てられている。正極ケース1は、ニッケルメッキされた鋼板からなる。この正極ケース1の内部には、黒鉛塗装膜2が形成されている。
図11に示す無水銀アルカリ乾電池は以下のようにして作製することができる。すなわち、まず正極ケース1の内部に、二酸化マンガン等の正極活物質を含む中空円筒型の正極合剤ペレット3を複数個挿入し、加圧することによって正極ケース1の内面に密着させる。
そして、この正極合剤ペレット3の内側に、円柱状に巻いたセパレータ4および絶縁キャップ5を挿入した後、セパレータ4と正極合剤ペレット3を湿潤させる目的で電解液を注液する。
注液後、セパレータ4の内側にゲル状負極6を充填する。ここでゲル状負極6は、あらかじめ負極活物質である亜鉛小塊をゲル状のアルカリ電解液(分散媒)に混合分散させることにより作製する。この亜鉛小塊は、上述の通りに作製されたものである。また、ゲル状負極のアルカリ電解液にはアニオン性界面活性剤と4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、また必要に応じてインジウム化合物を添加する。
それから、樹脂製封口板7、負極端子を兼ねる底板8、および絶縁ワッシャ9とが一体化された負極集電体10を、ゲル状負極6に差し込む。そして正極ケース1の開口端部を封口板7の端部を介して底板8の周縁部にかしめつけて正極ケース1の開口部を密着させる。
最後に、正極ケース1の外表面に外装ラベル11を被覆することで、本実施形態における無水銀アルカリ乾電池を得ることができる。
−亜鉛小塊の評価−
上で説明した無水銀アルカリ乾電池において、負極活物質である亜鉛小塊の検討を行った実施例を以下に示す。なお、以下の実施例は本発明の例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1、比較例1〜3>
ゲル状負極6を以下の手順で作製した。
図3の材料No.4のアーモンド形状亜鉛粒子を実施例1の負極活物質とした。また、比較例1の負極活物質としてNo.1のいも状亜鉛小塊を、比較例2の負極活物質としてNo.2の矩形板状亜鉛小塊を、比較例3の負極活物質としてNo.3の円板状亜鉛小塊を選んだ。なお、以後に説明する実施例・比較例も含めて、いずれの亜鉛小塊・亜鉛粒子にもAl:0.005質量%、Bi:0.005質量%、In:0.020質量%が含有されている。
次に、上記の亜鉛粒子あるいは亜鉛小塊100重量部に対して、分散媒であるゲル状アルカリ電解液として、33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含有)54重量部、架橋型ポリアクリル酸0.7重量部、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム1.4重量部を混合し、さらに、水酸化インジウム0.03重量部(金属インジウムとして0.0197重量部)を加えて混合して無水銀の負極をそれぞれ作製した。
続いて、単3形の無水銀アルカリ乾電池の作製を行った。
正極は、次のように作製した。電解二酸化マンガン及び黒鉛を重量比94:6の割合で混合し、この混合粉100重量部に対して電解液(ZnOを2重量%含有する39重量%の水酸化カリウム水溶液)1重量部を混合させた後、ミキサーで均一に攪拌・混合を行って一定粒度に整粒した。そして得られた粒状物を中空円筒型を用いて加圧成形して正極合剤ペレットとした。ここで、電解二酸化マンガンは東ソー株式会社製のHH−TF、黒鉛は日本黒鉛工業株式会社製のSP−20を用いた。
このようにして得られた正極合剤ペレットを正極ケースの内壁面を覆うように挿入した後、セパレータと底紙とをさらに挿入した。セパレータは株式会社クラレ製のビニロン−リヨセル複合不織布を用いた。それからセパレータの内側に33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含有)を注液し、上記の負極を充填して底板をかしめて単3形アルカリ乾電池をそれぞれ作製した。
このようにして作製した乾電池について、以下の2種類の放電条件によって評価を行った。
放電条件(A):100mAの定電流での放電であり、放電電圧が0.9Vになるまでの放電容量を評価対象とした。温度条件は20℃である。本条件は、いわゆるローレート放電特性を判断するためのものである。
放電条件(B):1000mAの定電流での放電であり、放電電圧が0.9Vになるまでの放電容量を評価対象とした。温度条件は20℃である。本条件は、いわゆるハイレート放電特性を判断するためのものである。
図4に実施例1と比較例1〜3の乾電池A1〜A4の評価結果を示す。比較例のように亜鉛小塊が、いも状・矩形板状・円板状であるのに比べて実施例1のようにアーモンド形状であると、放電条件(A)、(B)のいずれでも放電容量が大きく優れた放電特性であることがわかる。これは、亜鉛小塊間の電子伝導性と電解液の拡散し易さによるものと考えられる。すなわち、アーモンド形状であると長軸方向の少なくとも一方の端部の鋭角な先端部分ともう一方の先端部分とが、隣接する亜鉛小塊(粒子)や亜鉛小塊の集合体に刺さるなどして確実に接触し、そのため亜鉛小塊間の電子伝導のネットワークが緊密になって他の亜鉛小塊と電気的に接続していない孤立した亜鉛小塊がほとんど存在しないようになる。そして、電解液はアーモンド形状の先端部分およびその近辺において流動抵抗が低いために拡散しやすくなっている。亜鉛小塊間の電子伝導ネットワークが緊密になっていると、亜鉛小塊の集合体の全体で時間的に均一に反応が進むため、反応が進まないで取り残される亜鉛小塊がほとんど存在せず、結果として放電容量が大きくなる。また、電解液の拡散が妨げられると未反応の活物質が存在していても放電電圧が降下してしまい放電容量が小さくなるが、アーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用いればそのような事態は避けられる。なお、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向の少なくとも一方の端部は鋭角であるが、もう一方の端部は鋭角でも鈍角でも構わない。両端が鋭角の方が放電特性を向上させる効果がより大きいが、一方の端部だけが鋭角であっても放電特性の向上効果が十分に観察される。
比較例1では、亜鉛小塊の集合体において集合体全体で亜鉛小塊同士をあらゆる場所で接触させておくのが困難であるため、亜鉛小塊間の電子伝導性が悪く、孤立した亜鉛小塊が多く存在し、それらは反応が遅れてしまう。比較例2においては、比較例1に比べれば電子伝導ネットワークは緊密にできるが、鋭角な先端部分がないので隣接する亜鉛小塊(粒子)や亜鉛小塊の集合体に刺さる効果が小さく、実施例1ほどの緊密度がなく、さらにアーモンド形状に比べて矩形の板状であるため電解液の拡散が妨げられる。比較例3においては、比較例1と同様に亜鉛小塊間の電子伝導性が悪く、比較例2のように電解液の拡散が妨げられる。また、板状(薄片)である比較例2,3の亜鉛小塊は、丸まってしまっていも状に近い形状になるため電子伝導ネットワークの緊密度が低下するが、アーモンド形状は丸まりにくく電子伝導ネットワークの緊密度は低下しない。
<実施例2〜8>
図5に示すように、実施例2乃至8は、図3のNo.5乃至11のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池B1〜B7を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図5に示す通りである。
実施例2では、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積が150cm/gとやや小さいので亜鉛粒子同士の接触点が少なくなっており、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。また実施例8では、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積が1700cm/gとやや大きいので、亜鉛粒子の表面に電解液を保持しやすくなって電解液の拡散し易さが低下しており、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。従って、アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積は160cm/g以上1 500cm/g以下が好ましい。ただし、実施例2および実施例8の乾電池も比較例の乾電池に比べると、実用上放電特性に十分な向上が見られる。
<実施例9〜16>
図6に示すように、実施例9乃至16は、図3のNo.12乃至19のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池C1〜C8を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図6に示す通りである。
実施例9では、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径が0.5μmとやや小さいので粒界から発生するガスの量が多くなり、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。また実施例16は、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径が60μmとやや大きいので亜鉛の反応性がやや抑えられ、比較例1〜3に比べた放電特性の向上度合いがそれほど高くはない。従って、アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径は1μm以上50μm以下が好ましい。ただし、実施例9および実施例16の乾電池も比較例に乾電池の比べると、実用上放電特性に十分な向上が見られる。
<実施例17〜25>
図7に示すように、実施例17乃至25は、図3のNo.20乃至28のアーモンド形状の亜鉛粒子をそれぞれ負極活物質として用い、それ以外は実施例1と同様にして乾電池D1〜D9を作製したものである。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図7に示す通りである。
実施例17乃至25では、アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸方向に垂直な断面における短径/長径の値が0.1から1まで順に変化しているが、0.5が最も放電特性が良好である。即ち、横断面の短径/長径の値が0.1以上1以下であれば、丸まってしまうというような変形が起こりにくく、電解液の拡散経路が確保されやすいので優れた放電特性が得られる。横断面の短径/長径の値が0.15以上1以下であると放電特性がより良好であるので、より好ましい。
<実施例26〜41>
図8に示すように、実施例26乃至41は、図3のNo.14あるいはNo.23のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、さらにNo.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛)も負極活物質として加えて、それ以外は実施例1と同様にして乾電池E1〜E16を作製したものである。なお、アーモンド形状の亜鉛粒子の量を全負極活物質(亜鉛)に対して図8に示すように種々に変更している。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図8に示す通りである。
実施例26〜33では、アーモンド形状の亜鉛粒子として図3のNo.14を用いており、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は1質量%(電池E1)から70質量%(電池E8)としている。実施例34〜41では、アーモンド形状の亜鉛粒子として図3のNo.23を用いており、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は3質量%(電池E9)から85質量%(電池E16)としている。
アーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合が1質量%の電池E1は、比較例1乃至3よりはハイレートおよびローレートの放電特性の両方が良好であるが、電池E2から電池E8と比較すると両方の放電特性はやや低い。また、アーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合が85質量%の電池E16は、比較例1乃至3よりはハイレートおよびローレートの放電特性の両方が良好であるが、電池E9から電池E15と比較するとハイレート放電特性がやや低い。この結果から考えられるのは、全負極物質中にアーモンド形状の亜鉛粒子が2質量%よりも少ない量しか含有されていないと、負極物質間を繋ぐアーモンド形状の亜鉛粒子が少なすぎて電子伝導ネットワークの構築量が少なく、放電特性の向上がそれほど大きくないということと、全負極物質中にアーモンド形状の亜鉛粒子が80質量%よりも多いと、電解液の拡散性の向上がさほど顕著ではなく、ハイレートの放電特性がそれほど大きくは向上しないことである。従って、全負極活物質中のアーモンド形状の亜鉛粒子の混合割合は2質量%以上80質量%以下がより好ましい。
<実施例42〜49>
図9に示すように、実施例42乃至49は、図3のNo.20,21,24,26,28のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、さらにNo.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛)も負極活物質として加えて、それ以外は実施例1と同様にして乾電池F1〜F8を作製したものである。なお、全負極活物質(亜鉛)中におけるアーモンド形状の亜鉛粒子の量は5質量%とし、粒状亜鉛の大きさ(最大径)を0.25mm以下である電池F1−F4,F8と0.25mm超である電池F5−F7の2種類とした。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図9に示す通りである。
電池F1と電池F5、電池F2と電池F6、電池F3と電池F7のそれぞれの比較を行うと、粒状亜鉛の最大径が0.25mmよりも大きいと放電特性は比較例1〜3よりは向上しているがその向上度合いが小さい。これは粒状亜鉛の最大径が0.25mmよりも大きいと、電子伝導ネットワークを緊密に形成する働きと電解液の拡散の働きとが小さいからと考えられる。従って、混合する粒状亜鉛の最大径は0.25mm以下であることが好ましい。また電池F1〜F4と電池F8とを比べると、アーモンド形状の亜鉛粒子の横断面の短径/長径の値が0.15以上になると、0.1の場合に比べて放電特性が顕著に向上することがわかる。
<実施例50〜58>
図10に示すように、実施例50乃至58は、図3のNo.24のアーモンド形状の亜鉛粒子を負極活物質として用い、No.1のいも状の亜鉛小塊(粒状亜鉛、最大径が0.25mm以下)も負極活物質として加えて、さらに負極の充填度合いを調節して負極の密度を変更しながら、それ以外は実施例1と同様にして乾電池G1〜G9を作製したものである。なお、全負極活物質(亜鉛)中のアーモンド形状の亜鉛粒子の量は7質量%とした。これらの乾電池の放電条件(A)、(B)による評価結果は図10に示す通りである。
電池G1および電池G9は、比較例1〜3よりは放電特性が向上しているがその向上度合いが電池G2〜G8に比べて小さい。負極密度が2.3g/cm以上3.8g/cm以下であると、電子伝導ネットワークを緊密に形成する働きと電解液の拡散の働きとが大きくなるものと考えられる。
以上説明したように、本発明に係る無水銀アルカリ乾電池は、負極の利用率が大きく放電特性が向上しており、長寿命な電池が必要な機器用等として有用である。
21 アーモンド形状の亜鉛粒子
22 先端部分(鋭角)
24 先端部分(鈍角)

Claims (10)

  1. 正極と、負極と、セパレータと、を備え、
    前記負極は、負極活物質であるアーモンド形状の亜鉛粒子を含み、
    前記アーモンド形状の亜鉛粒子は、長軸方向の長さが0.5mm以上50mm以下であり、長軸方向の両端のうち少なくとも一つが鋭角な先端形状である、無水銀アルカリ乾電池。
  2. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子の比表面積は、160cm/g以上1500cm/g以下である、請求項1に記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  3. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子の結晶粒径は、1μm以上50μm以下である、請求項1又は2に記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  4. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、0.1≦短径/長径≦1という関係を有する、請求項1から3のいずれか一つに記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  5. 前記負極は、分散媒であるゲル状アルカリ電解液を含む、請求項1から4のいずれか一つに記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  6. 前記負極活物質として最大径が500μm以下の亜鉛微粒子も含まれており、前記アーモンド状の亜鉛粒子の量は全負極活物質中の2質量%以上80質量%以下である、請求項1から5のいずれか一つに記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  7. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子の長軸に垂直な断面において、3/20≦短径/長径≦1という関係を有し、前記亜鉛微粒子の最大径が250μm以下である、請求項6に記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  8. 前記負極の密度は、2.3g/cm以上3.8g/cm以下である、請求項1から7のいずれか一つに記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  9. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている、請求項1から8のいずれか一つに記載されている無水銀アルカリ乾電池。
  10. 前記アーモンド形状の亜鉛粒子および前記亜鉛微粒子には、Al、Bi、In、CaおよびMgからなる群から選ばれた少なくとも1種類の物質が添加されている、請求項6または7に記載されている無水銀アルカリ乾電池。
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