JPWO2010023977A1 - 気体溶解装置 - Google Patents

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Abstract

気体溶解液に残存する気泡を取り除いて、安定した高濃度の気体溶解液を得ることができる気体溶解装置を提供する。気体溶解装置において、液体16に気体19を注入する気体注入部2と、液体16を圧送する加圧部1と、気体19を注入された液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧で液体16に気体19を溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3で気体19を溶解させた気体溶解液10に残存する気泡11を取り除く脱気泡部8と、気体溶解液10の圧力をその流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部4と、を備えるものとする。脱気泡部8の上流側を加圧溶解部3と接続し、脱気泡部8の下流側を減圧部4と接続する。脱気泡部8は、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしている。

Description

本願発明は、気体を高濃度で溶解した気体溶解液を得るために用いられる気体溶解装置に関するものである。
従来から、特開2008−114214号公報に示されるように、気体溶解液を用いた洗浄装置(気体溶解装置)が知られている。この洗浄装置は、図24に示すように、液体16に気体19を注入する気体注入部2と、液体16を圧送する加圧部1と、気体19を注入された液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧で液体16に気体19を溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3で気体19を溶解させた気体溶解液10の圧力を、その流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部4と、加圧溶解部3で液体16に溶解しない余剰気体を排出する余剰気体排出部5と、減圧部4で減圧された気体溶解液10を吐出する吐出部12とを備えている。
この洗浄装置は、加圧溶解部3の流入側と流出側にそれぞれ配管で形成される流路15、6が接続してあり、ポンプ18で形成される加圧部1を作動させ、液体槽17から液体16を吸い上げ、流路15を通して加圧溶解部3へ液体16を圧送して供給する。そして、加圧部1、気体注入部2、加圧溶解部3の各部を運転させて、減圧部4に気体溶解液10を連続的に供給するものである。
特開2008−114214号公報
しかしながら、上記従来例である洗浄装置にあっては、加圧溶解部3で液体16に気体を溶解させ、そのまま減圧部4に気体溶解液10を導くと、気体溶解液10に残存する気泡11が減圧部4に入ってしまうという問題があった。そのため、減圧部4にて残存した気泡11が大きく成長したり気泡同士が合体したりして気体溶解液10から気泡11が分離し気体溶解液10の気体溶解濃度が低下するおそれがあるといった問題があった。
本願発明は、上記背景技術に鑑みてなしたものであり、その目的は、気体溶解液に残存する気泡を減圧部へ導入する前に取り除いて、安定した高濃度の気体溶解液を得ることができる気体溶解装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本願請求項1に記載の発明は、気体溶解装置において、液体16に気体19を注入する気体注入部2と、液体16を圧送する加圧部1と、気体19を注入された液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧で液体16に気体19を溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3で気体19を溶解させた気体溶解液10に残存する気泡11を取り除く脱気泡部8と、気体溶解液10の圧力をその流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部4と、を備え、脱気泡部8の上流側を加圧溶解部3と接続し、脱気泡部8の下流側を減圧部4と接続して、脱気泡部8は、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除き、加圧部1、気体注入部2、加圧溶解部3の各部を運転させて、減圧部4に気体溶解液10を連続的に供給するようになしている。
本願請求項2記載の発明は、上記請求項1に記載の気体溶解装置において、脱気泡部8と加圧溶解部3の内部圧力が等しくなるように、脱気泡部8と加圧溶解部3を連続して形成してなることを特徴としている。
本願請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3での気体溶解液10の流れ方向を略水平とし、脱気泡部8での気体溶解液10の流れ方向を下方としてなることを特徴としている。
本願請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3で液体16に溶解しない余剰気体19を排出する余剰気体排出部5を備えてなることを特徴としている。
本願請求項5記載の発明は、上記請求項4に記載の気体溶解装置において、余剰気体排出部5から余剰気体19を気体注入部2に供給する連結部23を備えて成ることを特徴としている。
本願請求項6記載の発明は、上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、脱気泡部8で取り除いた気泡11を気体19として排出する気体排出部9を備えてなることを特徴としている。
本願請求項7記載の発明は、上記請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、減圧部4を、気体溶解液10の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁7で構成してなることを特徴としている。
本願請求項8記載の発明は、上記請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、減圧部4を、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと徐々に流路断面積が小さくなるように形成してなることを特徴としている。
本願請求項9記載の発明は、上記請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、減圧部4を、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと流路断面積が一定となるように形成し、気体溶解液10の圧力が大気圧になるまで連続的に減圧するように流路長さを設定してなることを特徴としている。
本願請求項10記載の発明は、上記請求項1乃至9のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出す流路6の圧力損失とこの流路6に付加した延長流路22の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される液体16と気体19の押し込み圧によって加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧するのに必要な圧力となるように、流路に延長流路22を付加して成ることを特徴としている。
本願請求項11記載の発明は、上記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、気体溶解液10の気体溶解濃度を測定すると共に、測定結果に基づいて加圧部1で圧送される液体16の圧力と、加圧部1で圧送される液体16の流量と、気体注入部2の気体19の注入量とから選ばれる少なくとも一つを制御する気体濃度検出制御部13を備えて成ることを特徴としている。
本願請求項12記載の発明は、上記請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、ポンプ18で液体16を圧送すると共に気体注入部2をポンプ18の前段に設けて、ポンプ18による液体16の攪拌作用で気体19を液体16に溶解させるようにすることによって、ポンプ18で加圧部1と気体溶解部3を兼用させるようにして成ることを特徴としている。
本願請求項13記載の発明は、上記請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、加圧部1を、気体注入部2に水を圧送する水道配管24で形成して成ることを特徴としている。
本願請求項14記載の発明は、上記請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3を密閉タンクで形成して成り、加圧溶解部3はバッチ式で気体注入2による加圧で液体16に気体19を溶解させ、加圧溶解部3から減圧部4へ気体溶解液10を定量で送るようにしてなることを特徴としている。
本願請求項15記載の発明は、上記請求項14に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3はバッチ式で液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧と気体注入による加圧で液体16に気体19を溶解させるものであることを特徴としている。
本願請求項16記載の発明は、上記請求項14又は15に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に定量バルブ27を備えてなることを特徴としている。
本願請求項17記載の発明は、上記請求項14又は15に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に気体溶解液10を圧送する定量ポンプ28を備えてなることを特徴としている。
本願請求項18記載の発明は、上記請求項17に記載の気体溶解装置において、定量ポンプ28を加圧溶解部3の下流側かつ脱気泡部8の上流側に設けることを特徴としている。
本願請求項19記載の発明は、上記請求項14又は15に記載の気体溶解装置において、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に気体溶解液10を圧送するポンプ29と定量バルブ27を備えてなることを特徴としている。
本願請求項20記載の発明は、上記請求項1乃至19のいずれか1項に記載の気体溶解装置において、減圧した気体溶解液10を冷却する冷却部33を備え、液体16が水であることを特徴としている。
本願請求項21記載の発明は、気体溶解液10の製造方法において、液体16を圧送し、圧送された液体16に気体19を注入し、気体19を注入された液体16が圧送されることによる加圧で液体16に気体19を溶解し、気体19を溶解させた液体16に残存する気泡11を、その浮力によって液面まで上昇させて取り除き、気体19が溶解されると共に気泡11が取り除かれた液体16を送りながらその圧力を順次大気圧まで減圧することにより、気体溶解液10を連続的に生成することを特徴としている。
本願請求項22記載の発明は、上記請求項21に記載の気体溶解液10の製造方法において、気体19が溶解されると共に気泡11が取り除かれ大気圧まで減圧された液体16を冷却することを特徴としている。
本願請求項23記載の発明は、上記請求項22に記載の気体溶解液10の製造方法において、気体19が溶解されると共に気泡11が取り除かれ大気圧まで減圧された液体16を送りながら冷却することを特徴としている。
本願請求項1記載の発明の気体溶解装置においては、脱気泡部を備えることにより、減圧部へ導入する前に気体溶解液に残存する気泡を効率的に取り除くことができるものである。そして、気泡が取り除かれた気体溶解液を減圧部で順次大気圧まで減圧するため、気体溶解液に残存した気泡が大きく成長したり気泡同士が合体し気体溶解液から気体が分離することを防止して安定した高濃度の気体溶解液を得ることができるものである。また、脱気泡部は、気体溶解液に残存する気泡をその浮力によって液面まで上昇させて気泡を取り除くようにするものであるから、気泡の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、装置規模を小さくすることができるものである。
本願請求項2記載の発明の気体溶解装置においては、特に、脱気泡部と加圧溶解部の内部圧力が等しくなるよう連続して形成することにより、脱気泡部と加圧溶解部の圧力差をなくし、減圧差による気泡の発生による気体溶解液からの気体の分離を防止することができるものである。
本願請求項3記載の発明の気体溶解装置においては、特に、加圧溶解部での気体溶解液の流れ方向を略水平とし、脱気泡部での気体溶解液の流れ方向を下方とすることにより、気泡をゆっくりと上昇させ、残存する気泡を取り除くことが可能となり、減圧部での残存気泡が大きく成長したり、気泡同士が合体することで気体溶解液から気体の分離を防止することができるものである。また、脱気泡部と加圧溶解部の装置構成をコンパクトにすることができるものである。
本願請求項4記載の発明の気体溶解装置においては、特に、加圧溶解部で液体に溶解しない余剰気体を排出する余剰気体排出部を備えることにより、加圧溶解部内の気体と液体の比率が余剰気体の残留で変わることがなく、安定させて圧力変動を防ぐことができ、気体の溶解効率を高く維持することができるものである。
本願請求項5記載の発明の気体溶解装置においては、特に、加圧溶解部で液体に溶解しない余剰気体を気体注入部で再度液体に注入することができ、余剰気体の無駄がなくなるものである。また、気体が有害なものである場合には、有害な気体が外部に漏れて環境が汚染されることを防ぐことができるものである。
本願請求項6記載の発明の気体溶解装置においては、特に、脱気泡部で取り除いた気泡を気体として排出する気体排出部を備えることにより、脱気泡部内の圧力変動を防ぐことができ、気泡の除去効率を高く維持することができるものである。
本願請求項7記載の発明の気体溶解装置においては、特に、減圧部を、気体溶解液の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁で構成することにより、圧力調整弁による圧力調整で気体溶解液の圧力を下げることができ、加圧溶解部における圧力に応じて圧力調整弁で減圧調整することによって、気体溶解液に気泡が発生することを安定して防ぐことができるものである。
本願請求項8記載の発明の気体溶解装置においては、特に、減圧部を、気体溶解液の流れの上流側から下流側へと徐々に流路断面積が小さくなるように形成することにより、気体溶解液の圧力を下げることができ、装置の構造を簡単なものにすることができるものである。
本願請求項9記載の発明の気体溶解装置においては、特に、減圧部を、気体溶解液の流れの上流側から下流側へと流路断面積が一定となるように形成し、気体溶解液の圧力が大気圧になるまで連続的に減圧するように流路長さを設定することにより、装置構成が複雑になることがないものである。
本願請求項10記載の発明の気体溶解装置においては、流路に延長流路を付加することによって、絞り弁を用いる必要なく、加圧部からの押し込み圧で加圧溶解部内の圧力を確保することができ、この圧力で液体に気体を溶解させることができるものである。
本願請求項11記載の発明の気体溶解装置においては、気体濃度検出制御部で測定された気体溶解濃度に基づいて、気体の注入量をフィードバック制御することによって、必要とされる気体濃度に調整しながら気体溶解液を生成することができるものである。
本願請求項12記載の発明の気体溶解装置においては、加圧部と加圧溶解部をポンプで兼用して形成することができるため、装置の構造を簡単なものに形成することができるものである。
本願請求項13記載の発明の気体溶解装置においては、所定の圧力で水道水が供給される水道配管を利用して気体注入部に水を圧送することができ、気体注入部に水を圧送するための動力が不要になるものである。
本願請求項14記載の発明の気体溶解装置においては、加圧溶解部を密閉タンクで形成し、液体を貯留してバッチ式とすることにより、高濃度に溶解した気体溶解液を多量に生成することができるものである。
本願請求項15記載の発明の気体溶解装置においては、液体が加圧部で圧送されることによる加圧と気体注入による加圧で液体に気体を溶解させるものであるから、効率良く気体溶解液を得ることができるものである。
本願請求項16記載の発明の気体溶解装置においては、加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に定量バルブを備えることにより、加圧溶解部から気体溶解液を排出する際に、気体注入部より気体を供給しなくてもよいので、気体の使用量を少なくすることができるものである。
本願請求項17記載の発明の気体溶解装置においては、加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に気体溶解液を圧送する定量ポンプを備えているので、定量ポンプの吸引作用により、加圧溶解部内の気体溶解液を確実に減圧部へ供給することができるものである。
本願請求項18記載の発明の気体溶解装置においては、定量ポンプを加圧溶解部の下流側かつ脱気泡部の上流側に設けているので、定量ポンプの吸引作用により、加圧溶解部内の気体溶解液を確実に減圧部へ供給することができるものである。
本願請求項19記載の発明の気体溶解装置においては、加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に気体溶解液を圧送するポンプと定量バルブを備えているので、高価な定量ポンプを用いることなく、汎用ポンプで加圧溶解部内の気体溶解液を確実に減圧部へ供給することができるものである。
本願請求項20記載の発明の気体溶解装置においては、液体として水を用い、減圧した気体溶解液を冷却する冷却部を備えることにより、高濃度に気体を溶解した気体溶解液からガスハイドレートを生成することができ、ガスハイドレートの溶存気体濃度を高めることができるものである。また、水に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるので、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。
本願請求項21記載の発明の気体溶解液の製造方法においては、液体が圧送されて気体が溶解された気体溶解液を減圧する前に、この気体溶解液に残存する気泡を効率的に取り除くことができるものである。そして、気泡が取り除かれた気体溶解液を送りながら順次大気圧まで減圧するため、気体溶解液に残存した気泡が大きく成長したり気泡同士が合体し気体溶解液から気体が分離することを防止して安定した高濃度の気体溶解液を得ることができるものである。また、気体溶解液に残存する気泡をその浮力によって液面まで上昇させて気泡を取り除くようにしているので、気泡の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、小規模な装置で製造することができるものである。
本願請求項22記載の発明の気体溶解液の製造方法においては、減圧された気体溶解液を冷却することにより、高濃度に気体を溶解した気体溶解液からガスハイドレートを生成することができ、ガスハイドレートの溶存気体濃度を高めることができるものである。また、液体に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるので、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。
本願請求項23記載の発明の気体溶解液の製造方法においては、減圧された気体溶解液を送りながら冷却することにより、液体に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを連続的に生成することができるので、より効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。
本願発明の第1の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 同気体溶解装置の一部を示す概略図である。 同気体溶解装置の脱気泡部を示す概略図である。 本願発明の第2の実施形態である気体溶解装置の一部を示す概略図である。 本願発明の第3の実施形態である気体溶解装置の一部を示す概略図である。 本願発明の第4の実施形態である気体溶解装置の減圧部を示し、(a)、(b)は段階的に減圧する各一例、(c)は連続的に減圧する一例をそれぞれ示す概略図である。 本願発明の第5の実施形態である気体溶解装置の減圧部を示し、(a)、(b)は一例をそれぞれ示す概略図である。 本願発明の第6の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第7の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第8の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第9の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第10の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第11の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第12の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第12の実施形態である気体溶解装置の他の例を示す概略図である。 本願発明の第13の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第14の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第15の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第16の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第17の実施形態である気体溶解装置を示す概略図である。 本願発明の第18の実施形態である気体溶解装置の具体的な一例を示し、(a)は装置の背面側、(b)は装置の正面側をそれぞれ示す斜視図である。 酸素溶解水の酸素濃度と温度との関係を示すグラフである。 (a)は酸素溶解水の酸素濃度と経過時間との関係を示すグラフ、(b)は酸素溶解水の酸素濃度と温度との関係を示すグラフである。 従来例である洗浄装置を示す概略図である。
符号の説明
1 加圧部
2 気体注入部
3 加圧溶解部
4 減圧部
5 余剰気体排出部
6 流路
7 圧力調整弁
8 脱気泡部
9 気体排出部
10 気体溶解液
11 気泡
13 気体濃度検出制御部
16 液体
18 ポンプ
19 気体
22 延長流路
23 連結部
24 水道配管
27 定量バルブ
28 定量ポンプ
29 ポンプ
33 冷却部
図1乃至図3は、本願発明の第1の実施形態である気体溶解装置を示している。この気体溶解装置は、図1に示すように、液体16に気体19を注入する気体注入部2と、液体16を圧送する加圧部1と、気体19を注入された液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧で液体16に気体19を溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3で気体19を溶解させた気体溶解液10に残存する気泡11を取り除く脱気泡部8と、気体溶解液10の圧力をその流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部4と、を備えている。そして、脱気泡部8の上流側を加圧溶解部3と接続し、脱気泡部8の下流側を減圧部4と接続して、脱気泡部8は、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしている。そして、加圧部1、気体注入部2、加圧溶解部3の各部を運転させて、減圧部4に気体溶解液10を連続的に供給するようにしている。
また、脱気泡部8と加圧溶解部3の内部圧力が等しくなるように、脱気泡部8と加圧溶解部3を連続して形成している。さらに、加圧溶解部3で液体16に溶解しない余剰気体19を排出する余剰気体排出部5と、脱気泡部8で取り除いた気泡11を気体19として排出する気体排出部9とを備え、減圧部4を、気体溶解液10の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁7で構成している。
以下、この実施形態の気体溶解装置を、より具体的詳細に説明する。図1に示すように、加圧溶解部3の流入側と流出側にそれぞれ配管で形成される流路15、6が接続してある。流入側の流路15は一端を加圧溶解部3に、他端を水、水溶液および油などの液体16を貯留する液体槽17に接続してあり、この流路15の途中に加圧部1が設けてある。加圧部1は、例えば、液体槽17から液体16を吸い上げて加圧溶解部3に圧送するポンプ18などで形成されるものである。また、後述する図20の実施形態が示すように、加圧部1を水道配管24で形成することもできる。その場合、ポンプ18などの動力が不要になり、また容器などを用いて加圧溶解部3を形成する必要もなく、例えば加圧溶解部3を流路15にて構成できるので、装置の製造コストを一層低減することができるものである。
加圧溶解部3の流入側の流路15には気体注入部2が接続してある。気体注入部2は気体19を流路15に供給して注入するためのものであり、例えば気体19として空気を供給する場合には、一端を大気中に開放させた管体の他端を流路15に接続して気体注入部2を形成するようにしてある。あるいは、気体19として、天然ガス、メタン、ブタン、エタン、プロパン等の炭化水素ガス、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス、オゾン、ヘリウムガス等を供給する場合には、これらの気体19を封入したボンベなどを流路15に接続して気体注入部2を形成するようにしてある。また液体16としては、水道水、純水、イオン交換水、軟水などの水をはじめ、塩化ナトリウムや界面活性剤などが水などの溶媒に溶解された溶液や、ガソリンなどの油類などを用いることができる。流路15への気体注入部2の接続位置は、加圧溶解部3より上流側の位置であればよく、図1に示すように、加圧部1より上流側の流路15に接続するようにしても、あるいは加圧部1より下流側の流路15に接続するようにしてもいずれでもよい。
一方、流出側の流路6は、一端を脱気泡部8を介して加圧溶解部3に接続し、他端には吐出部12が設けてある。また、この流路6には減圧部4が設けてある。さらに、加圧溶解部3には余剰気体排出部5が設けてある。余剰気体排出部5は、例えば、一端を大気に開放した管体を、加圧溶解部3内の気圧が所定の圧力以上になると開口するガス抜き弁などを介して加圧溶解部3に接続することによって、形成してある。
本実施形態では加圧部1によって液体16と気体19を加圧溶解部3に圧送し、この際の押し込み圧によって加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧して気体19を溶解させるようにしているが、この押し込み圧を受けて加圧溶解部3内に必要な圧力が発生するようにする必要がある。そこで本実施形態では、減圧部4より下流側の流路6の長さを変えることにより、流路6の圧力損失を利用して、加圧溶解部3が受ける押し込み圧力を調整することができるようにしている。
減圧部4は、図2に示すように本実施形態では、脱気泡部8を介して加圧溶解部3に接続される流路6に、気体溶解液10の流れ方向に沿って複数の圧力調整弁7(7a,7b,7c)を設けるようにしてある。このように減圧部4を複数の圧力調整弁7を備えて形成することによって、気泡11が発生しない減圧度で気体溶解液10の圧力を段階的に徐々に下げることができるものである。
各圧力調整弁7a,7b,7cは、気体溶解液10に気泡11が発生しない減圧度で減圧するように設定されているものであり、この減圧度は予め計算や測定で求めた数値に設定されるものである。例えば、加圧溶解部3から流路6に送り出された気体溶解液10の加圧圧力が0.5MPaであるとき、気泡11が発生しない減圧量が0.12MPaであると測定によって判明しているとすると、圧力調整弁7aで気体溶解液10の圧力を0.12MPa減圧して、0.38MPaに落とす。また、気体溶解液10の加圧圧力が0.38MPaであるとき、気泡11が発生しない減圧量が0.16MPaであると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7bで気体溶解液10の圧力を0.16MPa減圧して、0.22MPaに落とす。さらに、気体溶解液10の加圧圧力が0.22MPaであるとき、気泡11が発生しない減圧量が0.22MPa以上であると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7cで気体溶解液10の圧力を0.22MPa減圧して、加圧圧力を0MPaに落とし、大気圧まで減圧することができるものである。なお、圧力調整弁7による減圧量は、液体16の種類、温度、気体19の種類、溶解濃度、加圧溶解部3内の圧力、流路6の径などに応じて変動するものであり、装置毎に、計算や測定をして、適宜設定されるものである。
脱気泡部8は、図3に示すように本実施形態では、加圧溶解部3の内部圧力と等しくなるように、加圧溶解部3と連続して形成し、気体溶解液10に発生する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしている。加圧溶解部3と一体化した脱気泡部8では、気体溶解液10の流れ方向を略水平とし、加圧溶解部3と脱気泡部8を合わせた水平方向の長さLは、気体溶解液10の深さHに対して気泡11が液面まで上昇する時間を算出して、決定するようにしてある。なお、流れ方向が略水平とは、地表面に対して略平行である、すなわち重力方向に対して略垂直な平面上にあることをいう。
ここで、気泡11の上昇速度ベクトルvは、気泡11の浮力による上昇速度ベクトルvと気体溶解液10の流速ベクトルvから求められるものである。よって、脱気泡部8と加圧溶解部3の内部圧力が等しくなるよう連続して形成することにより、脱気泡部8と加圧溶解部3の圧力差をなくし、減圧差による気泡11の発生を防止することができるものである。また、脱気泡部8は、気体溶解液10に発生する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにするものであるから、気泡11の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、装置規模を小さくすることができるものである。
なお、加圧溶解部3と一体化した脱気泡部8の断面形状は、円、楕円、正方形、長方形等、必要に応じて、適宜選択されるものである。また、加圧溶解部3と脱気泡部8を合わせた水平方向の長さLを確保するために、水平面に沿って、加圧溶解部3と一体化した脱気泡部8を折り曲げてもよい。その際、折り曲げ形状は特に限定されず、例えば、平面視において、く字状、L字状、レ字状、U字状等の他、これらが複数組み合わされ複数個所折り曲げた形状とすることができる。さらに、ここでは、加圧溶解部3と脱気泡部8を一体化したものについて説明しているが、加圧溶解部3と脱気泡部8での気体溶解液10の流れ方向をともに略水平とし、別体にて形成してもよい。
本実施形態では、さらに、脱気泡部8には気体排出部9が設けてある。ここでは、加圧溶解部3と脱気泡部8とを連続して形成しているので、気体排出部9は、余剰気体排出部5と兼用してもよい。このように、脱気泡部8で取り除いた気泡11を気体19として排出する気体排出部9を備えることにより、脱気泡部8内の圧力変動を防ぐことができ、気泡11の除去効率を高く維持することができるものである。
次に、気体溶解装置の動作について説明する。上記のように形成される気体溶解装置にあって、ポンプ18で形成される加圧部1を作動させ、液体槽17から液体16を吸い上げ、流路15を通して加圧溶解部3へ液体16を圧送して供給する。このように流路15内を液体16が流れる際に、気体注入部2から気体19が流路15内に吸引されて液体16に気体19が注入される。そして、このように気体19が注入された液体16を加圧部1で加圧溶解部3へ圧送して送り込むことによって、この圧送による押し込み力で加圧溶解部3内において液体16と気体19に圧力が加わって高圧になる。
このように加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧することによって、液体16に気体19を効率良く溶解させることができる。そして、その気体溶解液10を送りながら減圧部4で順次大気圧まで減圧することにより、大気圧下の飽和量以上に気体19が溶解した気体溶解液10を得ることができるものである。
また、上記のように加圧溶解部3内において液体16と気体19を加圧して強制的に効率良く溶解させ、高濃度で気体19が溶解した気体溶解液10を短時間で生成することができるため、加圧溶解部3内で生成された気体溶解液10を流路6を通して送り出しながら、加圧溶解部3内で液体16に気体19を溶解させるようにすることができるものである。したがって、加圧溶解部3をタンクのような容積の大きなもので形成する必要がなくなるものであり、装置規模を小さくして装置のコストを低減することが可能になるものである。
ここで、気体19の全量が液体16に溶解しないと、加圧溶解部3内で液体16に溶解しない余剰気体19が生じるが、加圧溶解部3に余剰気体排出部5を設け、余剰気体19を加圧溶解部3から排出することによって、加圧溶解部3内の気体19と液体16の比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、気体19の溶解効率を高く維持することができるものである。
そして、上記のように加圧溶解部3で生成された気体溶解液10は、流路6を通して送り出されるが、加圧溶解部3内で気体溶解液10は高圧に加圧された状態にあるので、そのまま大気圧下にある外部に排出されると、急激な圧力低下によって、気体溶解液10中に気泡11が発生し気体溶解液10から気体が分離するおそれがあり、気体溶解量が減少することがある。また、加圧溶解部3で液体16に気体19を溶解させ、そのまま減圧部4に気体溶解液10を導くと、気体溶解液10に残存する気泡11が減圧部4に入ってしまうことがある。
このために本願発明では、流路6に減圧部4を設け、加圧溶解部3内で加圧された状態の気体溶解液10を流路6を通して送り出す際に、脱気泡部8を介して、減圧部4で大気圧まで気泡11を発生させることなく減圧をした後に吐出するようにしてある。すなわち、脱気泡部8にて、気体溶解液10に残存する気泡11を減圧部4へ導入する前に取り除き、次いで、減圧部4で大気圧まで気泡11を発生し気体溶解液10から気体を分離させることなく減圧をして、安定した高濃度の気体溶解液10を得るようにしてある。
ここで、加圧溶解部3内で生成されるのと同じ濃度の気体溶解液10について、加圧溶解部3内で加圧されている圧力と同じ圧力から大気圧まで減圧する際に、気泡11が発生しない減圧度を、予め計算や測定で求めておき、減圧部4をこの予め求めた減圧度で、気体溶解液10がその流入側から流出側に向かって、気体溶解液10の圧力を段階的に、順次大気圧まで減圧できるように設定してある。よって、加圧溶解部3内で加圧された気体溶解液10を減圧部4において気泡11が発生しない減圧度で徐々に大気圧まで減圧した後に吐出することによって、大気圧下の飽和量以上に気体19が溶解した気体溶解液10を、安定した状態のまま吐出部12から取り出して利用することが可能になるものである。
さらに、脱気泡部8を備えることにより、減圧部4へ導入する前に気体溶解液10に残存する気泡11を効率的に取り除くことができるものである。そして、気泡11が取り除かれた気体溶解液10を減圧部4で減圧するため、気体溶解液10に残存した気泡11が大きく成長したり気泡同士が合体したりして気体溶解液10から気体が分離することを防止して安定した高濃度の気体溶解液10を得ることができるものである。また、脱気泡部8と加圧溶解部3の内部圧力が等しくなるように、脱気泡部8と加圧溶解部3を連続して形成し、気体溶解液10に発生する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしているので、気泡11の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、装置規模を小さくすることができるものである。
図4は、本願発明の第2の実施形態である気体溶解装置を示しており、図ではその一部を図示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図4に示すように、加圧溶解部3での気体溶解液10の流れ方向を略水平とすると共に、脱気泡部8での気体溶解液10の流れ方向を下方(重力方向と略同方向)とし、脱気泡部8と加圧溶解部3の内部圧力が等しくなるように、脱気泡部8と加圧溶解部3を連続して形成しており、脱気泡部8と加圧溶解部3とを合わせた形状が、正面視逆L字型になるように形成している。
脱気泡部8は、加圧溶解部3の内部圧力と等しくなるように、加圧溶解部3と連続して形成し、気体溶解液10に発生する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしている。脱気泡部8では気泡11の浮力に伴う上昇速度が気体溶解液10の流速より早くなるよう、脱気泡部8の断面積Aを設定するようにしている。
具体的に説明すると、気泡11の浮力による上昇速度ベクトルvは、
=2r・ρ・g/9η
[vは気泡11の浮力による上昇速度、rは気泡11の半径、ρは気体溶解液10の密度、ηは気体溶解液10の粘性係数、gは重力加速度]
より求められる。
また、気体溶解液10の流速ベクトルvは、
=Q/A
[vは気体溶解液10の流速、Qは気体溶解液10の流量、Aは脱気泡部8の断面積]
より求められる。
よって、脱気泡部8での気泡11の浮力による上昇速度ベクトルvがv>vであるならば、脱気泡部8では、半径r以上の気泡11は液面まで上昇する。
このように、脱気泡部8を、加圧溶解部3と連続して形成することにより、脱気泡部8と加圧溶解部3の圧力差をなくし、減圧差による気泡11の発生を防止することができるものである。また、脱気泡部8は、気体溶解液10に発生する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにするものであるから、気泡11の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、装置規模を小さくすることができるものである。なお、加圧溶解部3と一体化した脱気泡部8の断面形状は、円、楕円、正方形、長方形等、必要に応じて、適宜選択されるものである。また、加圧溶解部3と脱気泡部8は、連続して正面視逆L字型に形成するものに限定されるものではなく、正面視T字型やすり鉢状等の形状にしてもよい。
本実施形態では、さらに、脱気泡部8には気体排出部9が設けてある。ここでは、加圧溶解部3と脱気泡部8とを連続して形成しているので、気体排出部9は、余剰気体排出部5と兼用してもよい。よって、脱気泡部8で取り除いた気泡11を気体19として排出する気体排出部9を備えることにより、脱気泡部8内の圧力変動を防ぐことができ、気泡11の除去効率を高く維持することができるものである。
そしてさらに本実施形態では、加圧溶解部3での気体溶解液10の流れ方向を略水平とし、脱気泡部8での気体溶解液10の流れ方向を下方とすることにより、気泡11をゆっくりと上昇させ、残存する気泡11を取り除くことが可能となり、減圧部での残存気泡11が大きく成長したり気泡同士が合体し気体溶解液10から気体19の分離を防止することができるものである。また、脱気泡部8と加圧溶解部3の装置構成をコンパクトにすることができるものである。
図5は、本願発明の第3の実施形態である気体溶解装置を示しており、図ではその一部を図示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置の脱気泡部8は、図5に示すように、加圧溶解部3での気体溶解液10の流れ方向を略水平とし、脱気泡部8での気体溶解液10の流れ方向を下方とし、脱気泡部8を、加圧溶解部3と減圧部4との間に別体で形成するようにしている。
脱気泡部8は、加圧溶解部3と減圧部4との間に別体で形成し、気体溶解液10を滞留させて、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにしている。脱気泡部8では気泡11の浮力に伴う上昇速度が気体溶解液10の流速より早くなるよう、脱気泡部8の断面積Aを設定するようにしている。
具体的に説明すると、気泡11の浮力による上昇速度ベクトルvは、
=2r・ρ・g/9η
[vは気泡11の浮力による上昇速度、rは気泡11の半径、ρは気体溶解液10の密度、ηは気体溶解液10の粘性係数、gは重力加速度]
より求められる。
また、気体溶解液10の流速ベクトルvは、
=Q/A
[vは気体溶解液10の流速、Qは気体溶解液10の流量、Aは脱気泡部8の断面積]
より求められる。
よって、脱気泡部8での気泡11の浮力による上昇速度ベクトルvがv>vであるならば、脱気泡部8では、半径r以上の気泡11は液面まで上昇する。そして、脱気泡部8で取り除いた気泡11は気体19として気体排出部9より排出される。
このように、脱気泡部8は、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除くようにするものであるから、気泡11の浮力を利用しており、動力源を別途設ける必要がなく、装置規模を小さくすることができるものである。なお、脱気泡部8の断面形状は、円、楕円、正方形、長方形等、必要に応じて、適宜選択されるものである。
そして本実施形態では、脱気泡部8を、加圧溶解部3と減圧部4との間に別体で形成することにより、脱気泡部8の容積を大きくすることができ、脱気泡部8に気体溶解液10を滞留させ、より確実に気泡11を取り除くことができるものである。
図6は、本願発明の第4の実施形態である気体溶解装置を示しており、図ではその一部を図示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図6に示すように、減圧部4を気体溶解液の流れの上流側から下流側へと徐々に流路断面積が小さくなるように、流路断面積が異なる複数の管体20a,20b,20cで形成されるようにしてある。
図6(a)の実施形態では、流路断面積が異なる、つまり内径の異なる複数の管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてあり、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。また、図6(b)の実施形態では、内径の異なる複数の管体20a,20b,20cをレジューサ21を介して接続して連ねるようにしてあり、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。さらに、図6(c)の実施形態では、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと連続的に径が小さくなる管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてある。
図6(a)〜(c)の実施形態にあって、各管体20a,20b,20cの内径はφd>φd>φdであるので、各管体20a,20b,20c内の気体溶解液の流速はV<V<Vとなり、各管体20a,20b,20c内の気体溶解液の圧力はP>P>Pとなる。
したがって、加圧溶解部3から送り出される気体溶解液10の圧力Pを気泡11が発生しない減圧度で、図6(a)、(b)の実施形態では段階的に減圧して、また図6(c)の実施形態では連続的に減圧して、Pの大気圧まで徐々に下げることができるものである。
図7は、本願発明の第5の実施形態である気体溶解装置を示しており、図ではその一部を図示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図7に示すように、減圧部4を、気体溶解液10の流れの上流側から下流側へと流路断面積が一定となるように形成し、気体溶解液10の圧力が大気圧になるまで連続的に減圧するように流路長さを設定している。
すなわち、減圧部4は、流路6内を気体溶解液10が流れる際の圧力損失によって、気体溶解液10に気泡11が発生しない減圧速度で気体溶解液10の圧力を徐々に連続的に低下させ、気体溶解液10の圧力を大気圧にまで低下させるようにしてある。
したがって、本実施形態では、加圧溶解部3内での圧力がPの気体溶解液10を、流路6内を通過させる際にP〜Pn−1へと、気体溶解液10に気泡11が発生しない減圧速度で徐々に連続的に圧力を低下させ(P>P>Pn−1)、流路6の終端では気体溶解液10の圧力Pが大気圧にまで低下するように、流路6の流路断面積と管路長Lを設定するようにしてあり、このような流路断面積と管路長さLを有する流路6によって減圧部4が形成されるものである。
この管路長さLは、次の式から設定することができる。すなわち、
P=λ・(L/d)・(v/2g)
[Pは加圧溶解部3内の圧力、λは管摩擦係数、dは流路6の内径、vは気体溶解液10の流速、gは重力加速度]
から、L=(P・d・2g)/(λ・v)を導くことができ、この式から計算して流路6の管路長さLを求めることができるものである。
このように、流路6の管路長さLを所定長さに形成するだけで減圧部4を形成することができるものであり、気体溶解装置の構造をより簡単なものに形成することができるものである。このような管路長さLが長い流路6で形成される減圧部4は、例えば図7(b)のような長いホース4aで形成することができる。
図8は、本願発明の第6の実施形態である気体溶解装置を示しており、図ではその一部を図示している。
上記のように本発明では加圧部1によって液体16と気体19を加圧溶解部3に圧送し、この際の押し込み圧によって加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧して気体19を溶解させるようにしているが、この押し込み圧を受けて加圧溶解部3内に必要な圧力が発生するようにする必要がある。このように加圧部1からの押し込み圧を受ける圧力を確保するために、加圧溶解部3の流出側の流路6に絞り弁などの絞り部を設けることが考えられるが、このように絞り部を流路6に設けると、加圧溶解部3で生成された気体溶解液10を流路6に送り出して排出する際に、絞り部の前後で大きな圧力差が生じ、気体溶解液10が急激に減圧されることになり、気体溶解液10に気泡11が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、流路6の圧力損失を利用して、流路6に絞り部を設ける必要なく、押し込み圧を受ける圧力を確保するようにしている。このとき、上記各実施形態の流路6の長さでは、流路6の圧力損失で押し込み圧を受ける圧力を確保することは難しいので、流路6の加圧溶解部3と反対側の端部に延長流路22を付加するようにしてある。すなわち、流路6の減圧部4も含めた全体の圧力損失を算出し、加圧部1からの押し込み圧によって加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧するのに必要な圧力と、この流路6の圧力損失との差を算出し、さらにこの差の圧力損失が生じる管路の長さを上記の式から算出して、この管路長さの延長流路22を流路6に付加するようにしてある。このように、流路6の圧力損失と延長流路22の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される気体19と液体16の押し込み圧によって加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧するのに必要な圧力となるように、流路6に延長流路22を付加することによって、絞り弁などの絞り部を用いる必要なく、加圧部1からの押し込み圧で加圧溶解部3内の加圧力を確保して、液体16に気体19を溶解させることができるものである。
図9は本願発明の第7の実施形態を示すものであり、減圧部4よりも液体16の流れの下流側において流路6に気体濃度計によって形成される濃度検出部37が設けてある。この濃度検出部37は制御部38に電気的に接続してあり、さらに制御部38は加圧部1に電気的に接続してあり、制御部38によって加圧部1の作動を制御することができるようにしてある。この濃度検出部37と制御部38によって気体濃度検出制御部13が形成されるものである。その他の構成は図1のものと同じである。
このものにあって、上記のように減圧部4で圧力が減圧された気体溶解液10が流路6を通過する際に、濃度検出部37によって気体溶解液10の気体溶解濃度が測定されるようになっており、濃度検出部37で測定された気体濃度のデータは制御部38に入力されるようになっている。制御部38はCPUやメモリー等を備えて形成されるものであり、濃度検出部37から入力された気体濃度値に基づいて、加圧部1で圧送される液体16の圧力と、加圧部1で圧送される液体16の流量と、気体注入部2の気体19の気体量とから選ばれる少なくとも一つを制御するようにしてある。すなわち、濃度検出部37で測定される気体濃度が制御部38のメモリーに登録された値より小さいときには、制御部38で加圧部1の作動を制御して、圧送される液体16の圧力を高めたり、圧送される液体16の流量を少なくしたり、気体注入部2から注入する気体19の気体量を多くしたりすることによって、加圧溶解部3で溶解される気体19の溶解濃度を高め、また、濃度検出部37で測定される気体濃度が制御部38のメモリーに登録された値より大きいときには、制御部38で加圧部1の作動を制御して、圧送される液体16の圧力を低くしたり、圧送される液体16の流量を多くしたり、気体注入部2から注入する気体19の気体量を少なくしたりすることによって、加圧溶解部3で溶解される気体19の濃度を低下させ、制御部38のメモリーに登録された気体濃度の値に気体溶解液10の濃度を調整するものである。このようにして制御部38のメモリーに登録された気体濃度の値に気体溶解液10の気体濃度を調整することができるものである。従って、用途に応じて気体溶解液10において必要とされる気体濃度は異なるが、必要な気体濃度のデータを制御部38のメモリーに登録しておくことによって、必要とされる気体濃度に調整しながら気体溶解液10を生成することができるものである。
図10は本願発明の第8の実施形態を示すものであり、気体濃度検出制御部13の制御部38は気体注入部2に電気的に接続してあり、制御部38によって気体注入部2の作動を制御することができるようにしてある。その他の構成は図9のものと同じである。
このものにあって、制御部38は、濃度検出部37から入力された気体濃度値に基づいて、気体注入部2からの気体19の注入を制御するようにしてある。すなわち、濃度検出部37で測定される気体濃度が制御部38のメモリーに登録された値より小さいときには、制御部38による制御で、気体注入部2の弁を開くなどして気体19を注入し、加圧溶解部3で溶解される気体19の溶解濃度を高めるようにするものであり、また、濃度検出部37で測定される気体濃度が制御部38のメモリーに登録された値より大きいときには、制御部38による制御で、気体注入部2の弁を絞ったり閉じたりするなどして、気体注入部2から液体16に注入される気体19の量を減らして、加圧溶解部3で溶解される気体19の溶解濃度を低下させるようにするものである。このようにして制御部38のメモリーに登録された気体濃度の値に気体溶解液10の気体濃度を調整することができるものである。従って、用途に応じて気体溶解液10において必要とされる気体濃度は異なるが、必要な気体濃度のデータを制御部38のメモリーに登録しておくことによって、必要とされる気体濃度に調整しながら気体溶解液10を生成することができるものである。
上記の各実施形態においては、ポンプ18で加圧部1を形成するようにし、このポンプ18よりも上流側(ポンプ18の前段)において流路15に気体注入部2を設けるようにしてある。
ここで、図11は本願発明の第9の実施形態を示すものであり、ポンプ18よりも下流側において流路15に気体注入部2を設けるようにした例であるが、上記各実施形態は、図11の例のものよりも簡単な構成にできるものである。
すなわち、ポンプ18を作動させて流路15内の液体16をポンプ18へと吸引すると、流路15内を液体16が流れる際に気体注入部2から気体19が流路15内に吸引されて液体16に気体19が注入される。そしてこのように気体19が注入された液体16がポンプ18に吸引されると、ポンプ18内での液体16の攪拌作用と、ポンプ18から圧送される液体16の圧力とによって、液体16に気体19が効率よく溶解される。また気体19の溶解できない余剰気体19は余剰気体排出部5から排出される。このように気体19が高濃度で溶解された気体溶解液10は減圧部4に供給されて大気圧にまで減圧される。
従って、ポンプ18で、液体16を圧送する加圧部1と、気体19を注入された液体16を圧送する加圧で液体16に気体19を高濃度に溶解させる加圧溶解部3を形成することができるものである。つまり、加圧部1と加圧溶解部3をポンプ18で兼用して形成することができるものであり、装置の構成を簡単なものにすることができるものである。
図12は本願発明の第10の実施形態を示すものであり、加圧溶解部3を密閉タンクで形成しており、加圧溶解部3はバッチ式で気体注入による加圧で液体16に気体19を溶解させ、加圧溶解部3から減圧部4へ気体溶解液10を定量で送るようにしている。また、気体注入部2は、加圧溶解部3で気体溶解液10を生成する際と加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際に運転するようにしてある。
開閉バルブ26は、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6の脱気泡部8よりも下流側に備えられ、脱気泡部8を介して加圧溶解部3から減圧部4へ気体溶解液10を供給するものである。
次に、本実施形態の気体溶解装置の動作について説明する。上記のように形成される気体溶解装置にあって、まず、開閉バルブ26を閉め、ポンプ18で形成される加圧部1を作動させ、加圧溶解部3に液体16を圧送して充填する。次に、気体注入部2より気体19を供給する。ここで、加圧溶解部3は気体注入による押し込み力で高圧になる。このように加圧溶解部3内で液体16と気体19を加圧することによって、液体16に気体19を効率良く、加圧下の飽和量まで溶解させることができる。ここで、効率的に気体19を液体16に溶解させるために撹拌翼32で撹拌してもよい。
また、液体16が加圧部1で圧送されることによる加圧と気体注入による加圧で液体16に気体19を溶解させるようにすることもできる。その場合、簡単に液体16と気体19とを加圧することができ、効率良く気体溶解液10を得ることができるものである。
そして、開閉バルブ26を開け、加圧下の飽和量まで溶解した気体溶解液10を減圧部4で順次大気圧まで減圧すると、大気圧下の飽和量以上に気体19が溶解した気体溶解液10を得ることができる。つまり、バッチ式で液体16に気体19を溶解させ、加圧溶解部3で多量の気体溶解液10を生成、貯留できるとともに、必要に応じて気体溶解液10を減圧部4で順次大気圧まで減圧することができるものである。
ここで、本実施形態では、加圧溶解部3内で液体16に溶解しない余剰気体19を排出する余剰気体排出部5を密閉タンクに設けるにようにしてあり、加圧溶解部3内の気体19と液体16の比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、気体19の溶解効率を高く維持することができるものである。
そして、上記のように加圧溶解部3で生成された気体溶解液10は、開閉バルブ26を開け、流路6を通して送り出されるが、加圧溶解部3内で気体溶解液10は高圧に加圧された状態にあるので、そのまま大気圧下にある外部に排出されると、急激な圧力低下によって、気体溶解液10中に気泡11が発生するおそれがあり、気体溶解量が減少することがある。
このために、流路6に減圧部4を設け、加圧溶解部3内で加圧された状態の気体溶解液10を流路6を通して送り出す際に、気体溶解液10を定量で送るようにし、減圧部4で大気圧まで気泡を発生させることなく減圧をした後に吐出するようにしてある。ここで、開閉バルブ26を開け、気体溶解液10を減圧部4に定量で送るためには、気体注入部2より気体19を供給し、加圧溶解部3内の圧力を一定にする必要がある。
さらに、本実施形態においても、加圧溶解部3の下流側には、気体溶解液10に残存する気泡11をその浮力によって液面まで上昇させて気泡11を取り除く脱気泡部8が形成されており、また脱気泡部8には、脱気泡部8で取り除いた気泡11を気体19として排出する気体排出部9が形成されており、気泡11の除去効率を高く維持することができるものである。
このように、本実施形態では、加圧溶解部3を密閉タンクで形成し、液体16を貯留してバッチ式とすることにより、高濃度に溶解した気体溶解液10を多量に生成することができるものである。
すなわち、加圧溶解部3で気体19を高濃度に溶解した気体溶解液10を生成するにあたって、多量の気体溶解液10を生成することが必要になると、加圧溶解部3内に液体16を通過させながら液体16に気体19を溶解させる方法では、加圧部1を形成するポンプ18として高圧・高流量のものが必要になり、効率が悪くなる。そこで本実施形態では、加圧溶解部3を容積の大きな密閉タンクで形成し、密閉タンクに気体注入部2を設けて密閉タンク内に気体19を供給するようにしたものである。つまり、加圧部1のポンプ18で圧送された液体16は加圧溶解部3を形成する密閉タンクに送り込まれ、密閉タンク内に滞留した液体16に気体19が溶解され、密閉タンク内で気体溶解液10が生成されるものであり、多量に気体溶解液10を生成することができるものである。また、密閉タンク内に滞留させた状態で気体19を溶解させればよいので、ポンプ18を小型化することが可能になるものである。
また、脱気泡部8で気泡11を除去すると共に、気体19を溶解した気体溶解液10を減圧部4で順次大気圧まで減圧するようにしているので、気体溶解液10に気泡11が発生することを防止して安定した高濃度の気体溶解液10を得ることができるものである。
図13は本願発明の第11の実施形態を示すものであり、図12の実施形態の構成に加えて、定量バルブ27が、加圧溶解部3の下流側かつ減圧部4の上流側に設けられている。その他の構成は、図12のものと同じである。
定量バルブ27は、脱気泡部8を介して加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に備えられ、減圧部4へ供給する気体溶解液10の流量を一定にするものである。なお、図示の例のように、開閉バルブ26を定量バルブ27より上流側の流路6に接続するようにしても、あるいは開閉バルブ26を定量バルブ27より下流側の流路6に接続するようにしてもよい。
ここで、気体注入部2は、加圧溶解部3で気体溶解液10を生成する際に運転するようにしてあり、加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際には運転しないようにしてある。
すなわち、本実施形態の場合、開閉バルブ26を開け、気体溶解液10を減圧部4に定量で送るために定量バルブ27を用いるので、気体溶解液10の排出時に気体注入部2より気体19を供給しなくてもよい。
したがって、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に定量バルブ27を備えることにより、加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際に、気体注入部2より気体19を供給しなくてもよいので、気体19の使用量を少なくすることができるものである。
図14は本願発明の第12の実施形態を示すものであり、図12の実施形態の構成に加えて、定量ポンプ28が、加圧溶解部3の下流側かつ減圧部4の上流側に設けられている。その他の構成は、図12のものと同じである。
定量ポンプ28は、脱気泡部8を介して加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に備えられ、減圧部4へ供給する気体溶解液10の流量を一定にするものである。なお、図示の例のように、開閉バルブ26を定量ポンプ28より上流側の流路6に接続するようにしても、あるいは開閉バルブ26を定量ポンプ28より下流側の流路6に接続するようにしてもよい。
また、定量ポンプ28を加圧溶解部3の下流側かつ脱気泡部8の上流側に設けてもよく、図15はこのように形成した第12の実施形態の変形例である。
ここで、気体注入部2は、加圧溶解部3で気体溶解液10を生成する際に運転するようにしてあり、加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際には運転しないようにしてある。
すなわち、本実施形態の場合、開閉バルブ26を開け、気体溶解液10を減圧部4に定量で送るために定量ポンプ28を用いるので、気体溶解液10の排出時に気体注入部2より気体19を供給しなくてもよい。したがって、気体19の使用量を少なくすることができるものである。
このように本実施形態では、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に気体溶解液10を圧送する定量ポンプ28を備えているので、定量ポンプ28の吸引作用により、加圧溶解部3内の気体溶解液10を確実に減圧部4へ供給することができるものである。
図16は本願発明の第13の実施形態を示すものであり、図12の実施形態の構成に加えて、定量バルブ27及びポンプ29が、加圧溶解部3の下流側かつ減圧部4の上流側に設けられている。その他の構成は、図12のものと同じである。
定量バルブ27は、脱気泡部8を介して加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に備えられ、減圧部4へ供給する気体溶解液10の流量を一定にするものである。
ポンプ29は、脱気泡部8を介して加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に備えられ、減圧部4へ供給する気体溶解液10を圧送するものである。ポンプ29としては汎用のものを使用することができる。
なお、本実施形態では、図示の例のように、開閉バルブ26、ポンプ29、定量バルブ27を流路6の上流側から下流側に向けて順番に配置しているが、これらの順番は特に限定されるものではない。
ここで、気体注入部2は、加圧溶解部3で気体溶解液10を生成する際に運転するようにしてあり、加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際には運転しないようにしてある。
すなわち、本実施形態の場合、開閉バルブ26を開け、気体溶解液10を減圧部4に定量で送るために定量バルブ27とポンプ29を用いるので、気体溶解液10の排出時に気体注入部2より気体19を供給しなくてもよい。したがって、気体19の使用量を少なくすることができるものである。
このように本実施形態では、加圧溶解部3から気体溶解液10を送り出し、減圧部4へ気体溶解液10を供給する流路6に定量バルブ27とポンプ29を備えることにより、加圧溶解部3から気体溶解液10を排出する際に、高価な定量ポンプ28を用いることなく、汎用のポンプ29で加圧溶解部3内の気体溶解液10を確実に減圧部4へ供給することができるものである。
図17は、本願発明の第14の実施形態である気体溶解装置を示している。ここでは、上記の各実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図17に示すように、第1の実施形態の構成に加えて、減圧した気体溶解液10を冷却する冷却部33を備えている。本実施形態では、冷却部33は、冷却用熱交換器34を備えた容器として形成している。
加圧溶解部3の流出側に形成された流路6は、下流側の一端を冷却部33に接続してある。冷却部33は、例えば上面が開放された容器で形成してあり、冷媒を通すジャケットなどで形成される冷却用熱交換器34が設けてある。また上記の各実施形態と同様、この流路6には、加圧溶解部3への接続部と冷却部13への接続部の間において減圧部4が設けてあり、加圧溶解部3の下流側には脱気泡部8が形成してある。
なお、本実施形態では、第1の実施形態の構成に追加して、冷却部33を備えた例を示すが、本発明はこれに限られず、上記の各実施形態に冷却部33を備えた構成、すなわち例えば、加圧溶解部3が密閉タンクで形成されたような気体溶解装置において、冷却部33を備えたものとすることができる。
このものにあっては、液体16として水を用いると、高濃度に気体19を溶解した気体溶解液10を冷却部33にて冷却することにより、ガスハイドレート40を生成することができる。すなわち、上記のように過飽和状態にまで高濃度で気体19が溶解された気体溶解液10が冷却部33に供給されると、冷却部33に設けられた冷却用熱交換器34で気体溶解液10が冷却され、ガスハイドレート40が生成されるものである。
ここで、冷却部33における気体溶解液10の冷却温度は、特に制限されるものではなく、例えば1〜3℃程度の温度で冷却すると、水中にガスハイドレート40が分散されたガスハイドレートスラリーを得ることができるものであり、また−5℃程度以下の温度で冷却すると、水からなる氷中にガスハイドレート40が閉じ込められた固形物を得ることができるものである。
本実施形態の場合、冷却部33を、冷却用熱交換器34を備えた容器として形成しているので、減圧部4を通して大気圧まで減圧した気体溶解液10を冷却部33に所定量になるまで供給した後、冷却してガスハイドレートを生成するものであり、ガスハイドレート40の生成はバッチ式になる。
したがって、液体16として水を用い、減圧した気体溶解液10を冷却する冷却部33を冷却用熱交換器34を備えた容器として形成することにより、高濃度に気体19を溶解した気体溶解液10からガスハイドレート40をバッチ式で生成することができるものである。
図18は、本願発明の第15の実施形態である気体溶解装置を示している。ここでは、上記の各実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図18に示すように、第1の実施形態の構成に加えて、減圧した気体溶解液10を冷却する冷却部33を備えている。本実施形態では、冷却部33は、冷却用熱交換器34を備え、減圧部4よりも下流側の流路6に設けられている。
加圧溶解部3の流出側に形成された流路6の下流側の一端には、吐出部12が設けてある。流路6には減圧部4が設けてあり、減圧部4よりも下流側の位置において流路6に冷却部33を設けるようにしてある。この冷却部33としては、例えば、流路6を形成する管の外周に冷媒を通すジャケットなどで形成される冷却用熱交換器34を巻き付けて取り付けるなどして形成することができる。また上記の各実施形態と同様、加圧溶解部3の下流側には脱気泡部8が形成してある。
なお、本実施形態では、第1の実施形態の構成に追加して、冷却部33を備えた例を示すが、本発明はこれに限られず、上記の各実施形態に冷却部33を備えた構成、すなわち例えば、加圧溶解部3が密閉タンクで形成されたような気体溶解装置において、冷却部33を備えたものとすることができる。
このものにあっては、液体16として水を用いると、高濃度に気体19を溶解した気体溶解液10を送りながら冷却部33にて冷却することにより、ガスハイドレート40を生成することができるものである。
そして、本実施形態にあって、加圧溶解部3で生成された気体溶解液10は、流路6を通して減圧部4へ連続的に送り出され、気体溶解液10が減圧部4を通過する際に徐々に大気圧にまで減圧される。このように大気圧に減圧された気体溶解液10は減圧部4から連続的に流路6を通して冷却部33に送られ、冷却部33を通過する際に冷却されてガスハイドレート40が生成される。気体溶解液10はこのように冷却部33を連続して通過する際に冷却されるため、連続的にガスハイドレート40を生成することができるものであり、ガスハイドレート40の生産効率を高めることができるものである。この場合、ガスハイドレート40は冷却部33を通過する際や通過したあとも流動状態であることが必要であるので、流動性を有するガスハイドレートスラリーとして生成されるようにするのが望ましい。したがって、冷却部33における気体溶解液10の冷却温度は、水中にガスハイドレート40が分散されたガスハイドレートスラリーを得ることができる温度、例えば1〜3℃程度の温度での冷却条件にすることができる。そして、冷却部33を通過して生成されたガスハイドレート40は回収容器35に回収されるようになっている。
このように本実施形態では、液体16として水を用い、減圧した気体溶解液10を冷却する冷却部13を減圧部4よりも下流側の位置において流路6に備えることにより、高濃度に気体19を溶解した気体溶解液10からガスハイドレート40を連続式で生成することができるものである。
図19は、本願発明の第16の実施形態である気体溶解装置を示している。ここでは、上記の各実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図19に示すように、第1の実施形態の構成に加えて、連結部23を備えており、余剰気体排出部5が連結部23によって気体注入部2に連通接続してある。なお、脱気泡部8については図4や図5のものを用いてもよく、減圧部4については図6や図7のものを用いてもよい。また、図8のように延長流路22を設けたり、図9や図10のように気体濃度検出制御部13を設けたり、図11のようにポンプ18よりも下流側の流路15に気体注入部2を設けるようにしたりしてもよい。
このものにあっては、余剰気体排出部5から排出された余剰気体19は連結部23を通して気体注入部2に返送し、気体注入部2から再度、液体16に注入するようにしてある。従って、加圧溶解部3で溶解しなかった気体19を捨てることなく有効利用することができるものである。さらに、気体19が有害なものである場合には、有害な気体19が外部に漏れて環境が汚染されることを防ぐことができるものである。このとき、余剰気体排出部5から返送された余剰気体19だけでは気体注入部2で注入するガス圧が不足することがあるので、気体注入部2から注入する圧力を調整して気体19を注入するようにしてある。
このように本実施形態では、気体19を無駄なく効率よく液体16に溶解させることができ、外部への気体19の漏れも防ぐことができるものである。
図20は、本願発明の第17の実施形態である気体溶解装置を示している。ここでは、上記の各実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
この気体溶解装置は、図20に示すように、第1の実施形態の構成の一部が変更されており、加圧部1が水道配管24で形成されている。なお、脱気泡部8については図4や図5のものを用いてもよく、減圧部4については図6や図7のものを用いてもよい。また、図8のように延長流路22を設けたり、図9や図10のように気体濃度検出制御部13を設けたりしたりしてもよい。また、気体濃度検出制御部13を水道配管24の蛇口等と接続して水の流量を調整することもできる。
このものにあっては、水道配管24に接続される流路15で加圧溶解部3を形成するようにしてあり、流路15のうち、流路15に接続した気体注入部2と、流路15に接続された脱気泡部8との間の部分が、加圧溶解部3となるものである。流路15で形成される加圧溶解部3には、必要に応じて余剰気体排出部5を設ければよい。このように水道配管24は所定の水圧で水を供給するので、水を加圧溶解部3に送り込むことによる押し込み圧で、加圧溶解部3内を加圧することができるものである。また、水道配管24の蛇口などを流路15に接続すると、水道配管24から水を流路15に送り込むことによる押し込み圧で、流路15内を加圧することができ、流路15自体で加圧溶解部3を形成できるので、装置をより簡単にすることができるものである。
このように本実施形態では、所定の圧力で水道水が供給される水道配管24を利用して気体注入部2に水を圧送することができ、気体注入部2に水を圧送するための動力が不要になるものである。
図21は、本願発明の第18の実施形態である気体溶解装置の具体的な一例を示すものであり、液体槽17から供給される液体16は流路15に導入口30から導入される。図示のものでは、気体注入部2の一端41は大気に開放してあり、この気体注入部2の一端41から酸素を含む空気が吸入される。また、気体注入部2の一端41を気体19のボンベに接続することにより、空気以外の気体19を吸入することもできる。この気体注入部2は流路15に接続してあり、酸素を含む空気が注入された液体16はポンプで形成される加圧部1によって、小容量のタンクで形成される加圧溶解部3に圧送される。液体16としては例えば水を用いれば高濃度の酸素溶解水を得ることができる。このように酸素を含む空気が注入された液体16が加圧溶解部3に圧送されることによって、加圧溶解部3内で液体16に酸素を含む空気が溶解された気体溶解液10が生成される。そしてこの気体溶解液10は加圧溶解部3から脱気泡部8に入り気泡11が取り除かれてさらに流路6に送り出され、流路6の先端の吐出口31から送り出される。この流路6には減圧部4が設けてあり、脱気泡部8から送り出された気体溶解液10は大気圧まで減圧された後に吐出口31から吐出され、気泡が発生しない状態で気体溶解液10を送り出すことができる。この実施の形態では、減圧部4は、図6(a)の内径が異なる管体20a,20b,20cを連ねたもので形成してある。なお、図示のものでは気体排出部9と余剰気体排出部5は兼用されている。
この装置にあって、ポンプで形成される加圧部1を連続運転することによって、気体注入部2、加圧溶解部3、脱気泡部8を連続的に運転させて、減圧部4に気体溶解液10を連続的に供給するようにすることができるものであり、減圧部4の流出側である吐出口31から気泡の発生のない気体溶解液10を連続的に吐出させることができるものである。また、減圧部4は加圧溶解部3から脱気泡部8を介して気体溶解液10を送り出す流路6の一部として設けられており、そしてこの減圧部4は気体溶解液10の圧力を流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧するものであるため、減圧部4を例えば内径2〜50mm程度の比較的大きい流路として形成することができるものであり、異物が混入しても減圧部4内が詰まるようなことがないものである。さらにこのような構成の減圧部4を設けることによって、減圧部4を流れる気体溶解液10のレイノルズ数が臨界レイノルズ数(Re=2320)より小さなレイノズル数である層流状態だけではなく、臨界レイノルズ数より大きなレイノルズ数である乱流状態でも対応することが可能になるものである。さらに、減圧部4をこのように内径の大きな流路として形成することによって、気体溶解液10の供給量を多くすることができ、減圧部4を一つの流路のみで形成することが可能になるものであり、装置構成を簡単なものに形成することができるものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
ポンプ18としてベーンポンプを用い、イオン交換水(電気伝導度1μS/cm)を内径12mmのホースにて流量6L/分で圧送するとともに、気体注入部2から空気を6L/分で注入した。このとき加圧溶解部3内の圧力を0.5MPaとするために、減圧部4より下流側の流路6と延長流路22を合わせて内径4mmのホースで長さ1.5mに形成した。また脱気泡部8と加圧溶解部3とを合わせた形状を、正面視逆L字型とし、脱気泡部8の断面積を0.02mとした。減圧部4は図6(a)と同様のものを用い、管体20aに内径12mmの配管を、管体20bに内径8mmの配管を、管体20cに内径4mmの配管をそれぞれ用いて一体に連ねるようにした。さらに気体溶解液10に気泡11が発生しないよう、減圧部4を形成する管体20a、管体20b、管体20cの終端圧力をそれぞれ0.38MPa、0.22MPa、0.1MPaとした。
ここで、脱気泡部8から減圧部4へ流入する気体溶解液10について、顕微鏡と高速度カメラを用いて気泡11の発生がないか脱気泡部8の下流側かつ減圧部4の上流側にて確認したところ、直径100μm以上の気泡11が水から分離されたことを確認した。また減圧部4から流出された気体溶解液10について、顕微鏡と高速度カメラを用いて気泡発生の有無を確認したところ、気泡11の発生がないことを確認した。
図22は、流量一定条件下で、加圧部1を制御して所定圧力において加圧溶解部3で生成した気体溶解液10すなわち空気中の酸素が溶解した酸素溶解水を、減圧部4で気泡を発生させることなく大気圧にまで減圧したときの、酸素溶解水の酸素濃度と水温との関係を示すグラフである。流量が一定であれば、酸素濃度は水の温度に依存する相関関係があり、再現性もある。従って、必要とされる酸素濃度の酸素溶解水を得るには、水温を測定してその水温に応じて加圧部1による加圧を所要圧力に制御すれば、再現性高く所定濃度の酸素溶解水を得ることができるものである。例えば、20℃の水に対して、インバータ等を使って加圧部1のポンプ18の圧力特性を0.5MPaに設定し、この0.5MPaの加圧下で酸素を溶解させると、45mg/Lの酸素溶解濃度の酸素溶解水を得ることができるものであり、また0.3MPaの圧力に変更すると、27mg/Lの酸素溶解濃度の酸素溶解水を得ることができるものである。
ここで、本発明において得られる酸素溶解水は、微小気泡を吹き込んだようなものではなく、上記のように加圧部1による加圧によって加圧溶解部3で水に酸素を溶解させるようにしているために、酸素を均一に且つ高濃度に溶解させることができるものであり、しかもこの加圧状態の酸素溶解水の圧力を減圧部4で気泡が発生しないように大気圧まで減圧するようにしているため、酸素が均一に且つ高濃度に溶解したままの酸素溶解水を得ることができるものである。
図23(a)は、上記のようにして製造された酸素溶解水を4℃の大気圧下に保存したときの、溶存酸素濃度(DO)と経過時間との関係を示すものであり、700時間を経過しても、30mg/L程度の高い溶存酸素濃度を維持していることがわかる。また図23(b)は、加圧溶解部3において淡水に0.5MPaの加圧状態で酸素を溶解し、酸素溶解水を減圧部4で大気圧にまで減圧したきの、水の水温と酸素濃度の関係を示すものであり、水が高温であっても30mg/L程度の高い酸素濃度を示すことがわかる。

Claims (23)

  1. 液体に気体を注入する気体注入部と、液体を圧送する加圧部と、気体を注入された液体が加圧部で圧送されることによる加圧で液体に気体を溶解させる加圧溶解部と、加圧溶解部で気体を溶解させた気体溶解液に残存する気泡を取り除く脱気泡部と、気体溶解液の圧力をその流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部と、を備え、脱気泡部の上流側を加圧溶解部と接続し、脱気泡部の下流側を減圧部と接続して、脱気泡部は、気体溶解液に残存する気泡をその浮力によって液面まで上昇させて気泡を取り除き、加圧部、気体注入部、加圧溶解部の各部を運転させて、減圧部に気体溶解液を連続的に供給するようになしたことを特徴とする気体溶解装置。
  2. 脱気泡部と加圧溶解部の内部圧力が等しくなるように、脱気泡部と加圧溶解部を連続して形成してなることを特徴とする請求項1に記載の気体溶解装置。
  3. 加圧溶解部での気体溶解液の流れ方向を略水平とし、脱気泡部での気体溶解液の流れ方向を下方としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の気体溶解装置。
  4. 加圧溶解部で液体に溶解しない余剰気体を排出する余剰気体排出部を備えてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  5. 余剰気体排出部から余剰気体を気体注入部に供給する連結部を備えて成ることを特徴とする請求項4に記載の気体溶解装置。
  6. 脱気泡部で取り除いた気泡を気体として排出する気体排出部を備えてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  7. 減圧部を、気体溶解液の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁で構成してなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  8. 減圧部を、気体溶解液の流れの上流側から下流側へと徐々に流路断面積が小さくなるように形成してなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  9. 減圧部を、気体溶解液の流れの上流側から下流側へと流路断面積が一定となるように形成し、気体溶解液の圧力が大気圧になるまで連続的に減圧するように流路長さを設定してなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  10. 加圧溶解部から気体溶解液を送り出す流路の圧力損失とこの流路に付加した延長流路の圧力損失の和が、加圧部で圧送される液体と気体の押し込み圧によって加圧溶解部内で液体と気体を加圧するのに必要な圧力となるように、流路に延長流路を付加して成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  11. 気体溶解液の気体溶解濃度を測定すると共に、測定結果に基づいて加圧部で圧送される液体の圧力と、加圧部で圧送される液体の流量と、気体注入部の気体の注入量とから選ばれる少なくとも一つを制御する気体濃度検出制御部を備えて成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  12. ポンプで液体を圧送すると共に気体注入部をポンプの前段に設けて、ポンプによる液体の攪拌作用で気体を液体に溶解させるようにすることによって、ポンプで加圧部と気体溶解部を兼用させるようにして成ることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  13. 加圧部を、気体注入部に水を圧送する水道配管で形成して成ることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  14. 加圧溶解部を密閉タンクで形成して成り、加圧溶解部はバッチ式で気体注入による加圧で液体に気体を溶解させ、加圧溶解部から減圧部へ気体溶解液を定量で送るようにしてなることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  15. 加圧溶解部はバッチ式で液体が加圧部で圧送されることによる加圧と気体注入による加圧で液体に気体を溶解させるものであることを特徴とする請求項14に記載の気体溶解装置。
  16. 加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に定量バルブを備えてなることを特徴とする請求項14又は15に記載の気体溶解装置。
  17. 加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に気体溶解液を圧送する定量ポンプを備えてなることを特徴とする請求項14又は15に記載の気体溶解装置。
  18. 定量ポンプを加圧溶解部の下流側かつ脱気泡部の上流側に設けることを特徴とする請求項17に記載の気体溶解装置。
  19. 加圧溶解部から気体溶解液を送り出し、減圧部へ気体溶解液を供給する流路に気体溶解液を圧送するポンプと定量バルブを備えてなることを特徴とする請求項14又は15に記載の気体溶解装置。
  20. 減圧した気体溶解液を冷却する冷却部を備え、液体が水であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の気体溶解装置。
  21. 液体を圧送し、圧送された液体に気体を注入し、気体を注入された液体が圧送されることによる加圧で液体に気体を溶解し、気体を溶解させた液体に残存する気泡を、その浮力によって液面まで上昇させて取り除き、気体が溶解されると共に気泡が取り除かれた液体を送りながらその圧力を順次大気圧まで減圧することにより、気体溶解液を連続的に生成することを特徴とする気体溶解液の製造方法。
  22. 気体が溶解されると共に気泡が取り除かれ大気圧まで減圧された液体を冷却することを特徴とする請求項21に記載の気体溶解液の製造方法。
  23. 気体が溶解されると共に気泡が取り除かれ大気圧まで減圧された液体を送りながら冷却することを特徴とする請求項22に記載の気体溶解液の製造方法。
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