JPWO2010007966A1 - アゾール化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】神経因性疼痛治療用医薬組成物の有効成分として有用な化合物を提供する。【解決手段】発明者等は、FAAH阻害活性を有する化合物について鋭意検討した結果、N-(ピリジン-3-イル)オキシカルボニル-ピペリジン-4-イル基及びフェニル基で置換されたアゾール化合物又はその製薬学的に許容される塩が優れたFAAH阻害活性を示すことを知見し、本発明を完成させた。本発明化合物は、優れたFAAH阻害活性を有し、ラット神経因性疼痛モデルにおいて抗アロディニア効果が確認できたことから、神経因性疼痛の予防剤及び/又は治療剤として有用である。【選択図】なし

Description

本発明は医薬組成物、殊に神経因性疼痛治療用医薬組成物の有効成分として有用なアゾール化合物に関する。
脂肪酸アミド加水分解酵素(Fatty acid amide hydrolase;FAAH)は、エンドカンナビノイドを加水分解することで、その活性を消失させることが知られている(非特許文献1)。エンドカンナビノイド(endocannabinoid)とは、カンナビノイド受容体に作用して生理作用を発揮する生体内物質の総称である。代表的なエンドカンナビノイドとしてアナンダミド、パルミトイルエタノールアミド、オレアミド、2-アラキドン酸グリセロールが知られている。また、大麻(マリファナ)の活性成分であると考えられているΔ9-テトラヒドロカンナビノールは、カンナビノイド受容体を活性化することが知られている(非特許文献2)。
哺乳動物にはこれまで2種類のカンナビノイド受容体CB1、CB2が知られている。CB1は中枢及び末梢神経系に発現しており、その活性化により精神作用及び鎮痛作用等が惹起される。CB2は免疫系組織に発現し、その活性化により抗炎症作用及び鎮痛(炎症性)作用等が惹起される。
一般的な鎮痛剤である非ステロイド抗炎症薬及びモルヒネ等の麻薬性鎮痛薬は、神経因性疼痛に対して効果が弱いことが知られている。医療現場においては、プレガバリン等の抗癲癇薬やデュロキセチン等の抗鬱薬が疼痛緩和に利用されるが、その鎮痛効果は充分ではなく、また眠気、眩暈等の中枢性副作用の問題も存在する。
カンナビノイド受容体作動薬は、神経因性疼痛患者に対して有効性を示すものの、その精神作用により使用が大きく制限されている(非特許文献3)。
一方、FAAH阻害剤を動物に投与した場合、神経因性疼痛および炎症性疼痛に対して鎮痛作用を示すが、カンナビノイド受容体作動薬を動物に投与した場合に観察される鎮静、体温低下、カタレプシー等の副作用が観察されないこと(非特許文献4、5)から、FAAH阻害剤は優れた疼痛治療薬、特に神経因性疼痛治療薬となることが期待される。
FAAH阻害活性を有する化合物としては、鎮痛剤、抗不安薬、抗てんかん薬、抗鬱剤、制吐剤、循環器疾患治療剤又は緑内障治療剤になりうる化合物が知られている。
例えば、特許文献1には、FAAH阻害活性を有する化合物として下記式(A)で示される化合物が開示されている。
Figure 2010007966
(式中、Bは置換されていてもよい種々の環基等を、Aは置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルアルキル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ナフトイル、インドリル、フルオレニル、カルバゾリルを示す。詳細は当該公報を参照)。
また、特許文献2には、FAAH阻害活性を有する化合物として下記式(B)で示される化合物が開示されている。
Figure 2010007966
(式中、Rは置換されていてもよい種々の環基等を、X及びQはそれぞれ同一又は互いに異なってO又はSを意味する。また、R1及びR2は、任意でこれらが結合するN原子と共に、置換又は非置換環を形成してもよい。詳細は当該公報を参照。)
更に、特許文献3には、FAAH阻害活性を有する化合物として、下記式(C)で示される化合物が開示されている。
Figure 2010007966
(詳細は当該公報を参照)
当該文献で開示されている化合物は何れも、本発明の式(I)の化合物と構造が異なる。
更に、特許文献4及び5には、FAAH阻害剤として下記式(D)で示されるウレア化合物が開示されている。
Figure 2010007966
(式中、ZはO又はSを示し、R2はそれぞれ置換されていてもよいピペリジン-1,4-ジイル又はピペラジン-1,4-ジイルを示す。詳細は当該公報を参照。)
国際公開パンフレットWO2003/065989号 国際公開パンフレットWO2004/033422号 国際公開パンフレットWO2006/088075号 国際公開パンフレットWO2006/054652号 国際公開パンフレットWO2007/020888号
「アニュアル・レビュー・オブ・バイオケミストリー(Annual review of biochemistry)」、(米国)、2005年、第74巻、p.411-432 「カレント・メディシナル・ケミストリー(Current Medicinal Chemistry)」、(米国)、1999年、第6巻、p.635-664 「エクスパート・オピニオン・オン・ファーマコセラピー(Expert opinion on pharmacotherapy)」、(英国)、2006年、第7巻、p.607-615 「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)」、(英国)、2007年、第152巻、p.624-32 「ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)」、(英国)、2003年、第9巻、p.76-81
医薬組成物、特に大麻様の副作用や常用性の懸念がないか又は軽減された疼痛治療用医薬組成物の有効成分として有用な化合物を提供する。
本発明者らはFAAH阻害活性を有する化合物について鋭意検討した結果、式(I)の化合物が優れたFAAH阻害活性を示すことを知見して本発明を完成した。
即ち、本発明は、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩、並びに、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物に関する。
Figure 2010007966
(式中、
環Aは、アゾール環を示し、
Rは、同一又は互いに異なって、H又は低級アルキルを示し、
Xは、同一又は互いに異なって、H、ハロゲン又はハロゲノ低級アルキルを示し、
n及びmは、同一又は互いに異なって、1又は2を示す。)
また、本発明は、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する神経因性疼痛治療用医薬組成物、即ち、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する神経因性疼痛治療剤に関する。
さらに、本発明は、神経因性疼痛治療用医薬組成物の製造のための、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用、並びに、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することからなる、神経因性疼痛の治療方法に関する。
式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩は、FAAH阻害活性を有し、FAAHが関連する疾患、特に神経因性疼痛の予防及び/又は治療剤として使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
「低級アルキル」とは、直鎖又は分枝状の炭素数が1から6(以後、C1-6と略す)のアルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル基等である。別の態様としては、C1-4アルキルであり、さらに別の態様としては、メチル又はエチルであり、またさらに別の態様としては、メチルである。
「アゾール環」とは、単環式共役不飽和5員環のうち、環を構成する原子として2〜4個のO、S及びNから選択されるヘテロ原子を有し、これらのヘテロ原子のうち少なくとも1つがNである環を意味する。環内におけるヘテロ原子の配置により、1,2-アゾール、1,3-アゾール、1,2,4-アゾール、1,2,3,4-アゾール等があり、例えば、1,2-アゾールとしてはピラゾール、イソキサゾール又はイソチアゾールであり、1,3-アゾールとしては、イミダゾール、オキサゾール又はチアゾールであり、1,2,4-アゾールとしては1,2,4-トリアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,4-チアジアゾール又は1,2,4-オキサチアゾールであり、1,2,3,4-アゾールとしてはテトラゾール等である。「アゾール環」が二価の環基となる際、任意の位置の水素原子を除去してなる二価基を示す。
「ハロゲン」は、F、Cl、Br、Iを意味する。
「ハロゲノ低級アルキル」とは、1〜5個のハロゲンで置換された、直鎖状又は分枝状の、炭素数が1から6のアルキル(C1-6アルキル)である。
「神経因性疼痛」とは、末梢又は中枢神経機能異常による疼痛を意味し、糖尿病性神経障害の疼痛、帯状疱疹後疼痛、HIV誘発神経障害、抗癌剤誘発神経障害、脊髄損傷後痛、又は多発性硬化症に伴う痛み等が挙げられる。神経因性疼痛の臨床における主要な症状は、締め付けるような痛み、焼き付けるような痛み、痛覚過敏及び異痛症(アロディニア)等である。
式(I)の化合物のある態様を以下に示す。
(1)環Aが、1,2-アゾール、1,3-アゾール、1,2,4-アゾール又は1,3,4-アゾールであり、別の態様としては環Aが1,2,4-オキサジアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3-オキサゾール又はピラゾールであり、更に別の態様としては環Aが下記式(II)〜(VI)で示される何れかの環であり、
Figure 2010007966
また更に別の態様としては、環Aが式(IV)〜(VI)で示される何れかの環である化合物。別の態様としては、環Aが式(IV)で示される環である化合物。別の態様としては、環Aが式(V)で示される環である化合物。別の態様としては、環Aが式(VI)で示される環である化合物。
(2)RmがH、2-メチル、6-メチル又は2,6-ジメチルであり、別の態様としてはRmがH、2-メチル又は6-メチルである化合物。
(3)Xnが、H、2-フルオロ、3-フルオロ、4-フルオロ又は3,4-ジフルオロである化合物。
(4)上記(1)〜(3)に記載の基のうち、二つ以上の組み合わせである化合物。
本発明に包含される具体的化合物として、以下(5)又は(6)に示される化合物又はその製薬学的に許容される塩が挙げられる。
(5)ピリジン-3-イル 4-[3-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
ピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
2-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
2,6-ジメチルピリジン-3-イル 4-[5-(3,4-ジフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
2-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(2-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
2-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(3-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、及び
6-メチルピリジン-3-イル 4-[4-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート。
(6)ピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
2,6-ジメチルピリジン-3-イル 4-[5-(3,4-ジフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
2-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(2-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
6-メチルピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
2-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(3-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、及び
6-メチルピリジン-3-イル 4-[4-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート。
式(I)の化合物には、置換基の種類によって、互変異性体や幾何異性体が存在しうる。本明細書中、式(I)の化合物が異性体の一形態のみで記載することがあるが、本発明は、それ以外の異性体も包含し、異性体の分離したもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
また、式(I)の化合物は、不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明は、式(I)の化合物の光学異性体の分離されたもの、或いは混合物も包含する。
更に、本発明は、式(I)で示される化合物の製薬学的に許容されるプロドラッグも包含する。製薬学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下で、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等に変換されうる基を有する化合物である。プロドラッグを形成する基としては、例えば、Prog. Med., 5, 2157-2161 (1985)や、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
また、式(I)の化合物は、置換基の種類によって、酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合があり、かかる塩が製薬学的に許容される塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチン等の有機塩基との塩、アセチルロイシン等の各種アミノ酸及びアミノ酸誘導体との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
更に、本発明は、式(I)の化合物及びその製薬学的に許容される塩の各種の水和物や溶媒和物、及び結晶多形の物質をも包含する。また、本発明は、種々の放射性又は非放射性同位体でラベルされた化合物も包含する。
(製造法)
式(I)の化合物及びその製薬学的に許容され得る塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料乃至中間体の段階で適当な保護基(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。このような保護基としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis(第4版、2007年)」に記載の保護基等を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法では、当該保護基を導入して反応を行った後、必要に応じて保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。
また、式(I)の化合物のプロドラッグは、上記保護基と同様、原料乃至中間体の段階で特定の基を導入、あるいは得られた式(I)の化合物を用いて更に反応を行うことで製造できる。反応は通常のエステル化、アミド化、脱水等、当業者に公知の方法を適用することにより行うことができる。
以下、式(I)の化合物の代表的な製造法を説明する。各製法は、当該説明に付した参考文献を参照して行うこともできる。なお、本発明の製造法は以下に示した例には限定されない。
(第1製法)
Figure 2010007966
(式中、Lは脱離基を示す。)
式(I)の化合物は、化合物(VII)を炭酸エステル誘導体(VIII)へと変換後、アミン化合物(IX)と反応させることにより得ることができる。
ここで、脱離基の例には、Cl、イミダゾリル、フェノキシ、4-ニトロフェノキシ基が挙げられる。
最初の工程は、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下、冷却下から加熱下、好ましくは-20℃から80℃で、化合物(VII)を等量若しくは過剰量のカルボニル化試薬と通常0.1時間〜1日程度反応させることにより行われる。次の工程では、第一工程の反応を処理することなく、反応混合物に等量若しくは過剰量のアミン化合物(IX)を加え、この混合物を、冷却下から加熱下、好ましくは-20℃から80℃で0.1時間〜1日程度反応させる。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定されないが、ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジクロロエタン(DCE)、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、アセトニトリル或いはこれらの混合物が挙げられる。カルボニル化試薬の例としては、ジホスゲン、トリホスゲン、1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)、クロロギ酸 4-ニトロフェニル、クロロギ酸フェニル等が挙げられる。中間体である炭酸エステル誘導体(VIII)が安定である場合には、これを一旦単離した後に次の反応を行っても良い。また、本製法で用いる反応については下記文献を参照することができる。
S. R. Sandler及びW. Karo著、「Organic Functional Group Preparations」、第2版、第2巻、Academic Press Inc.、1991年
(第2製法)
Figure 2010007966
(式中、Y1及びY2は、例えば、一方が、-CO2H、-CONH2、-CONH-NH2、-N3、-OHなどから選択される基を示し、これに応じて他方が-C(=N-OH)-NH2、-C(=O)NH-NH2、-C(=O)-CH2-Br、エチニル基などから選択される基を示す。以下同様。)
本製法は、化合物(X)及び化合物(XI)を反応させ、環Aを合成して式(I)の化合物を製造する方法である。式(I)の化合物は、目的の環Aに応じて適当なY1及びY2の種類を選択し、公知のアゾール環合成方法により製造することができる。例えば、環Aが1,2,4-オキサジアゾール-3,5-ジイルである式(I)の化合物を製造する場合は、Y1としては-CO2Hであり、Y2としては-C(=N-OH)-NH2である化合物(X)及び化合物(XI)を用いることができる。また、環Aが1,3,4-オキサジアゾール-2,5-ジイルである場合は、Y1としては-CO2H、Y2としては-C(=O)NH-NH2を用いることができる。また、環Aが1,2,3-トリアゾール-1,4-ジイルである場合はY1としては-N3、Y2としてはエチニル基を用いることができる。また、環Aが1,3-オキサゾール-2,4-ジイルである場合はY1としては-CONH2、Y2としては-C(=O)-CH2-Brを用いることができる。また、環Aがテトラゾール-2,5-ジイルである場合はY1としてはテトラゾール-3-イル、Y2としては-OHを用いることができる。なお、アゾール環の種々の合成法については下記の文献を参照することができる。
山中宏、日野亨、中川昌子、坂本尚夫 著、新編 ヘテロ環化合物 応用編、講談社サイエンティフィク、2004年
(第3製法)
Figure 2010007966
(式中、L2は鎖の長さに関与する原子の数が1〜2である二価基の連結鎖を示し、例えば-HN-NH-、-CH2-NH-又はメチレンである。以下同様。)
本製法は、化合物(XII)の分子内閉環反応により環Aを合成し、式(I)の化合物を製造する方法である。例えば、環Aがピラゾール-3,5-ジイルである式(I)の化合物は、L2がメチレンである化合物(XII)をヒドラジン一水和物存在下反応させることにより製造することができる。また、環Aが1,3,4-オキサジアゾール-2,5-ジイルである式(I)の化合物は、L2が-HN-NH-である化合物(XII)を、塩基性条件下及びトシルクロリドを用いて反応させることにより製造することができる。また更に、環Aが1,3-オキサゾール-2,5-ジイルである式(I)の化合物は、L2が-CH2-NH-である化合物(XII)を、オキシ塩化リン存在下反応させることより製造することができる。なお、アゾール環の種々の合成法については下記の文献を参照することができる。
山中宏、日野亨、中川昌子、坂本尚夫 著、新編 ヘテロ環化合物 応用編、講談社サイエンティフィク、2004年
(原料合成)
原料製法1
Figure 2010007966
(式中、Pはアミノ基の保護基を示し、例えばtert-ブトキシカルボニル基である。以下同様。)
アミン化合物(IX)は、化合物(XI)と化合物(XIII)を反応させ、環Aを形成してアミノ基の保護基を除去することにより製造することができる。Y1及びY2としては、目的とする環Aの種類の応じて、前述の第2製法と同様の基を用いることができる。
原料製法2
Figure 2010007966
化合物(X)は、化合物(XIII)のアミノ基の保護基を除去して、前述の化合物(VIII)と反応させることより製造することができる。反応は前述の第1製法と同様にして行なうことができる。
原料製法3
Figure 2010007966
化合物(XII)は、化合物(XIV)と化合物(XV)を反応させることより製造することができる。Y3としては、化合物(XII)のL2の種類に応じて適当な置換基が選択される。例えば、化合物(XII)のL2がメチレンの場合はY3としてはメチルを、L2が-HN-NH-の場合はY3としては-NH-NH2を、また、L2が-CH2-NH-の場合はY3としては-CH2-NH2を用いることができる。
式(I)の化合物は、遊離化合物、その製薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、あるいは結晶多形の物質として単離され、精製される。式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩は、常法の造塩反応に付すことにより製造することもできる。
単離、精製は、抽出、分別結晶化、各種分画クロマトグラフィー等通常の化学操作を適用して行われる。
各種の異性体は、適当な原料化合物を選択することにより、あるいは異性体間の物理化学的性質の差を利用して分離することができる。例えば、光学異性体は一般的な光学分割法(例えば、光学活性な塩基又は酸とのジアステレオマー塩に導く分別結晶化やキラルカラム等を用いたクロマトグラフィー等)により、立体化学的に純粋な異性体に導くことができる。また、適当な光学活性な原料化合物より製造することもできる。
本発明化合物の薬理活性は以下の試験により確認した。
試験例1:ヒト膀胱上皮癌由来細胞を用いたFAAH活性を阻害する物質のスクリーニング
(1)FAAH活性を阻害する物質のスクリーニング
ヒト膀胱上皮癌由来細胞株5637細胞(HTB-9;ATCC)を48ウェルの細胞培養プレートに1ウェルあたり1x105個、10%ウシ胎児血清(HyClone社)を含有するRPMI1640培地(Invitrogen社)を用いて播種した。37℃で12時間以上培養した後、細胞を1ウェルあたり400 μlの緩衝液(Hank's Balanced Salt Solution、20 mM Hepes-NaOH(pH 7.4))で洗浄した。基質液(3 μCi/ml放射標識アナンダミド(Anandamide [ethanolamine 1-3H])、10 μMアナンダミドを含む前記緩衝液)にDMSOに溶解した試験物質を0.003 nM〜30 nMになるように添加した。コントロールとしてDMSOのみを添加した。上記細胞に1ウェルあたり100 μlの基質液を加え、CO2インキュベーター内で、37℃で30分間インキュベートした。その後、細胞培養プレートを氷上に移し、基質液を吸引除去し、1ウェルあたり75 μlの氷冷した細胞溶解用の溶液(0.5% TritonX-100、10 μMのFAAH阻害活性を有する化合物cyclohexylcarbamic acid 3'-carbamoylbiphenyl-3-yl ester(URB597;Cayman chemical社;Kathuriaら、Nature Med.、第9巻、第76-81頁、2003年)を含む前記緩衝液)を加え攪拌した。得られた細胞溶解液をウェルごとに1.5 ml容のサンプルチューブに移し、150 μlのクロロホルムとメタノールの1:1(容量比)溶液を加え攪拌した。遠心分離(15000回転/分、2分間)すると、上層(水/メタノール層)に分解産物のエタノールアミン(ethanolamine 1-3H)が、下層(クロロホルム層)に未反応の放射標識アナンダミドが分離される。上層の25 μlを96ウェルの有機溶媒耐性白色マイクロプレート(PicoPlate-96;PerkinElmer社)に移し、150 μlのマイクロシンチ20(PerkinElmer社)を加えマイクロプレートシンチレーションカウンター(TopCountTM;Beckman社)にて測定した。コントロールと比較して測定値を減少させる物質を、FAAH活性を阻害する物質として選択した。
(2)FAAH活性阻害物質のIC50値の測定
DMSOに10 mMになるように溶解した化合物を0.003 nM〜30 nMになるように、基質液に加え、上記に記載の方法でFAAH活性に及ぼす影響を調べた。ネガティブコントロールとしてDMSOを、ポジティブコントロールとしてURB597を10 μMになるように基質液に添加し、ポジティブコントロールの測定値を0%、ネガティブコントロールの測定値を100%としてIC50値を求めた。
試験例2:試験物質を投与したラットの組織破砕液を用いたFAAH活性を阻害する物質のスクリーニング
(1)ラットへの投与、及び組織破砕液の調製
2匹の6週齢のSD系雄性ラット(日本SLC社)に0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁した試験物質を1 mg/kgで経口投与した。コントロールとして2匹のラットには0.5% MC溶液を経口投与した。60分後に、エーテル麻酔下にて断頭し、右脳を採取した。
採取したラット脳に、2 mLの氷冷した緩衝液(50 mM Tris-HCl(pH 8.0)、1 mM EDTA)を加え、氷中でホモジナイザーにより、均一な溶液になるまで摩砕した。さらに超音波発生機(UR-20P(Power dial 4);トミー精工社)により、5秒間、超音波破砕した。得られた破砕液の蛋白質濃度を色素結合法(プロテインアッセイCBB溶液;ナカライテスク社)により測定した。緩衝液(50 mM Hepes(pH 7.4)、1 mM EDTA)を用いて、蛋白質の濃度が60 μg/mlになるようにラット脳破砕液を希釈し酵素液とした。
(2)FAAHの活性の測定
200 μlの酵素液に50 μlの基質液(20 μM蛍光標識アナンダミド(Arachidonoyl-AMC)(BIOMOL社)、50 mM Hepes(pH 7.4)、1 mM EDTA及び0.5 mg/mL BSA)を加え室温にて90分間反応させた。マイクロプレートシンチレーションカウンター(TopCountTM;Beckman社)にて測定した。
試験物質を投与していないコントロールラットのFAAH活性を100%とし、組織破砕液を含まない緩衝液(50 mM Hepes(pH 7.4)、1 mM EDTA)のFAAH活性を0%とし、試験物質を投与したラット組織破砕液のFAAH活性の相対値(%)を求めた。
神経因性疼痛治療効果があることの確認は、当業者に公知の方法、あるいはそれを改良した方法を用いることにより実施することができる。例えば、Kim and Chungの方法(Pain、第50巻、第355-363頁、1992年)を一部改変して作成したL5/L6脊髄神経結紮ラットにおいて、触刺激に対する顕著な反応閾値低下(アロディニア)の化合物による改善作用を評価することをもって、神経因性疼痛治療効果を確認することができる。
試験例3:L5/L6脊髄神経結紮ラット(神経因性疼痛モデル)における化合物の抗アロディニア効果
ペントバルビタール麻酔下において、雄性5-6週齢SDラットの左側のL5及びL6脊髄神経を絹糸で結紮する手術を施した。鎮痛作用の評価法はvon Frey hair testを採用した。すなわち、動物の後足裏を毛髪(hair)でつつき、足上げ反応を起こす最小の毛髪の強度を機械刺激に対する反応閾値(log gram)とした。動物の手術側足の反応閾値は手術後7日目から14日目の間においては顕著に低下している(アロディニアの状態にある)ことが予備検討により確認出来たため、試験化合物の抗アロディニア効果は手術後7日目から14日目の間の何れかの日に評価した。試験化合物評価前日に、試験化合物投与前反応閾値を測定した。試験化合物投与前反応閾値の群間の平均値の差および群内のばらつきが小さくなるよう動物を群分けした。試験化合物評価試験においては試験化合物投与後反応閾値を測定した。試験化合物は反応閾値測定の60分前に3 mg/kg経口投与した。試験化合物の抗アロディニア作用の効力(回復率)は、溶媒投与群の手術側足および非手術側足の反応閾値をそれぞれ0%および100%と定義して算出した。
本発明の幾つかの代表化合物について、上記試験例1の試験結果(IC50値)及び試験例3の試験結果(回復率)を以下に示す。なお表中、「−」は未測定を意味する。
Figure 2010007966
上記試験の結果、式(I)の化合物は、FAAH阻害活性を有し、また神経因性疼痛モデルにおいて有効であることが示された。従って、式(I)の化合物はFAAHが関与する種々の疾患の予防及び/又は治療剤として使用しうる。またこれらのうち特に、神経因性疼痛治療剤として使用することができる。
式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩の1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、当分野において通常用いられている薬剤用担体、薬剤用賦形剤等を用いて通常使用されている方法によって調製することができる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種又は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不活性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、及び/又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤やカルボキシメチルスターチナトリウム等のような崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水又はエタノールを含む。当該液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤は、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤を含有する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水又は生理食塩液が含まれる。非水溶性の溶剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール又はオリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、又はポリソルベート80(局方名)等がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解又は懸濁して使用することもできる。
外用剤としては、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等を包含する。一般に用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有する。例えば、軟膏又はローション基剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、白色ワセリン、サラシミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウロマクロゴール、セスキオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体又は半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば公知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。投与は、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、もしくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有カプセルを利用することができる。あるいは、適当な駆出剤、例えば、クロロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルカン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり約0.001〜100 mg/kg、好ましくは0.1〜30 mg/kg、更に好ましくは0.1〜10 mg/kgが適当であり、これを1回であるいは2乃至4回に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001〜10 mg/kgが適当で、1日1回乃至複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001〜100 mg/kgを1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
式(I)の化合物は、前述の式(I)の化合物が有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤又は予防剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
以下、実施例に基づき式(I)の化合物の製法を更に詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に記載の化合物に限定されるものではない。また原料化合物の製法を製造例に、示す。また、式(I)の化合物の製造法は、以下に示される具体的実施例の製造法のみに限定されるものではなく、式(I)の化合物はこれらの製造法の組み合わせ、或いは当業者に自明である方法によっても製造することができる。
製造例1
氷冷下、tert-ブチル4-(4-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(5.79 g)及びDCM(30 mL)の混合物に4M塩化水素/ジオキサン(30 mL)を加え、3時間攪拌した。生じた固体をろ取してジイソプロピルエーテルで洗浄後、減圧下乾燥し、4-(4-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン塩酸塩(4.51 g)を得た。
製造例2
tert-ブチル4-(アミノカルボノチオニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(500 mg)及びDMF(5 mL)の混合物に2-ブロモ-1-(4-クロロフェニル)エタノン(573 mg)を加え室温で2時間攪拌し、溶媒を減圧下留去した。残渣に水及び酢酸エチルを加え有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して残渣を減圧下乾燥した。残渣にDCM(6 mL)及び氷冷下4M塩化水素/ジオキサン(6 mL)を加え室温まで昇温後4時間攪拌した。溶媒を減圧下留去して残渣にジイソプロピルエーテル及び少量のメタノールを加え、生じた固体をろ取した。固体をジイソプロピルエーテルで洗浄後、減圧下乾燥し、4-[4-(4-クロロフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ピペリジン塩酸塩(437 mg)を得た。
製造例3
ジイソプロピルアミン(3.23 g)及びTHF(20 mL)の混合物を0℃に冷却し、1.57 M n-ブチルリチウム/ヘキサン(20.4 mL)をゆっくり加え同温で1時間攪拌した。次いで-70℃に冷却しアセトフェノン(3.84 g)を滴下し同温で1時間攪拌した(反応液1)。一方、1-[(ピリジン-3-イルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-カルボン酸(2.0 g)のTHF懸濁液(30 mL)にCDI(1.56 g)を加え、室温で1時間攪拌した(反応液2)。反応液2を-70℃に冷却し、反応液1を滴下し同温で1時間攪拌した。次いで0℃まで昇温したのち室温まで昇温した。反応液に0.1M塩酸(50 mL)加え、次いで水及び酢酸エチルを加えて有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製し、ピリジン-3-イル 4-(3-オキソ-3-フェニルプロパノイル)ピペリジン-1-カルボキシラート(0.93 g)を得た。
製造例4
1-[(ピリジン-3イルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-カルボン酸(1.5 g)及びDCM(15 mL)の混合物に1-ヒドロシキベンズトリアゾール(HOBt)(0.85 g)、ベンズヒドラジン(0.86 g)及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(WSC)塩酸塩(1.21 g)を加え、室温で約15時間攪拌した。反応液にクロロホルム及び水を加え、有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製した。精製物にジイソプロピルエーテル及びメタノールを加え生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、ピリジン-3-イル 4-[(2-ベンゾイルヒドラジノ)カルボニル]ピペリジン-1-カルボン酸(1.22 g)を得た。
製造例5
氷冷下、エチル ベンゼンカルボキシイミデート塩酸塩(4.58 g)及びエタノール(50 mL)の混合物にナトリウムエトキシド(1.68 g)を加え、同温で約20分間攪拌した。次いで同温でtert-ブチル 4-(ヒドラジンカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(5.0 g)を加え、室温まで昇温後1時間攪拌し、1日加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製した。精製物にメタノール及びジイソプロピルエーテルを加えて生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、tert-ブチル 4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(2.53 g)を得た。
製造例6
ピリジン-3-イル 4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(330 mg)、トリエチルアミン(0.25 mL)及びDCM(7 mL)の混合物に塩化メタンスルホン酸(0.13 mL)を室温でゆっくり滴下した。一終夜攪拌後、反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50〜0/100)で精製し、無色固体としてピリジン-3-イル 4-[(メチルスルホニル)オキシ]ピペリジン-1-カルボキシラート(390 mg)を得た。
製造例7
tert-ブチル 4-[アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボキシラート(3.0 g)のTHF(30 mL)溶液に氷冷下、3,5-ジフルオロベンゾイルクロリド(2.4 g)及びトリエチルアミン(3.44 mL)を加えて室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル及び水を加えて有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣にTHF(25 mL)及び1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド/THF溶液(12.4 mL)を加え50℃で30分間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製した。精製物にジイソプロピルエーテルを加えて生じた固体をろ取して乾燥し、tert-ブチル 4-[5-(3,5-ジフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(4.22 g)を橙色固体として得た。
製造例8
tert-ブチル 4-(ヒドラジノカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(1.0 g)、4-クロロベンゾニトリル(1.7 g)、炭酸カリウム(0.28 g)及びブタノール(8.0 mL)の混合物をマイクロウェーブ装置を用いて150℃で2時間加熱した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣をトルエンで共沸した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製した。精製物にジイソプロピルエーテルを加えて生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、tert-ブチル 4-[3-(4-クロロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(0.62 g)を得た。
製造例9
3-フェニル-1H-ピラゾール(300 mg)のトルエン(15 mL)溶液にtert-ブチル 4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(838 mg)及び(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(1.0 g)を加えて100℃で4時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜50/50)で精製し、再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜70/30)で精製して、tert-ブチル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(475 mg)を無色油状物として得た。
製造例10
3-(ジメチルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)アクリルアルデヒド(3.0 g)のエタノール(30 mL)溶液にヒドラジン一水和物(0.90 mL)を加えて、3時間加熱還流した。放冷後、反応液の量が約半分になるまで溶媒を減圧下留去し、水(20 mL)を加え生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、4-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール(2.44 g)を黄色固体として得た。
製造例11
6-メチルピリジン-3-オール(1.8 g)、CDI (2.64 g)、DMSO (18 mL)の混合物に、イソニペコチン酸(4.2 g)及びDMSO(18 mL)及びトリフルオロ酢酸(2.5 mL)の混合物を滴下し室温で1日撹拌した。反応液に飽和食塩水及びクロロホルムを加え有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下濃縮した。残渣にジイソプロピルエーテル/メタノールを加え、生じた固体をろ取して乾燥し、1-{[(6-メチルピリジン-3-イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン-4-カルボン酸(3.51 g)を無色固体として得た。
製造例12
1-[(ピリジン-3-イルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-カルボン酸(500 mg)及びDCM(10 mL)の混合物にHOBt(297 mg)及びWSC塩酸塩(498 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。次いで2-アミノ-1-(2-フルオロフェニル)エタノン塩酸塩(417 mg)及びトリエチルアミン(0.31 mL)を加え室温で一終夜攪拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜95/5)で精製し、ピリジン-3-イル 4-{[2-(2-フルオロフェニル)-2-オキソエチル]カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシラート(423 mg)を無色固体として得た。
製造例13
1-tert-ブチル 4-エチル ピペリジン-1,4-ジカルボキシラート(21 g)、ヒドラジン一水和物(40 mL)及びエタノール(200 mL)の混合物を22時間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣に飽和食塩水及び酢酸エチルを加え有機相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧下留去した。残渣にジイソプロピルエーテルを加えて1時間攪拌し、生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、tert-ブチル 4-(ヒドラジノカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(17.8 g)を得た。
製造例14
6-メチルピリジン-3-オール(5.00 g)及びアセトニトリル(44 mL)の混合物にCDI(7.43 g)を加え室温で1時間攪拌した。次いでピペリジン-4-オール(4.41 g)及び4M塩化水素/ジオキサン(23 mL)を加え50℃で一終夜攪拌した。放冷後、反応液に水及びクロロホルムを加え有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜90/10)で精製し、6-メチルピリジン-3-イル 4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(8.65 g)を無色固体として得た。
製造例15
ベンジル 4-{[2-(4-フルオロフェニル)-2-オキソエチル]カルバモイル}ピペリジン-1-カルボキシラート(5.5 g)にオキシ塩化リン(20 mL)を加え、80℃で3時間攪拌した。放冷後、反応液を減圧下濃縮し、残渣をトルエンで3回共沸した。残渣に酢酸エチル及び水を加え有機相を分離した。有機相を飽和重曹水及び飽和食塩水にて順次洗浄して無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30〜30/70)で精製し、ベンジル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(1.84 g)を無色油状物として得た。
製造例16
ベンジル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(1.84 g)のエタノール(40 mL)溶液に、10%パラジウム/炭素(54% wet、200 mg)を加え、水素雰囲気下、6時間攪拌した。触媒をセライトでろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣にエタノール及び4M塩化水素/ジオキサン(1.45 mL)を加え減圧下濃縮した。残渣にエタノール及び酢酸エチルを加えて撹拌し、生じた固体をろ取して乾燥し、4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン塩酸塩(1.32 g)を無色固体として得た。
製造例17
tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(3.88 g)、オキソ酢酸水和物(1.48 g)、及び炭酸カリウム(4.46 g)のDMF懸濁液(60 mL)を室温で3時間攪拌した。次いで1-{[イソシアノ(フェニル)メチル]スルホニル}-4-メチルベンゼン(3.5 g)を加え、室温で14時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に酢酸エチル及び水を加え有機相を分離した。水相を酢酸エチルで抽出して合わせた有機相を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製し、tert-ブチル 4-(4-フェニル-1H-イミダゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(3.1 g)を得た。
製造例18
tert-ブチル 4-オキソピペリジン-1-カルボキシラート(10.0 g)、ベンジル ヒドラジンカルボキシラート(16.7 g)、DCM(150 mL)及び酢酸(5.75 mL)の混合物に水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(31.9 g)を加え、室温で2.5日攪拌した。反応液に水を加え、有機相を分離した。水相をクロロホルムで抽出し、合わせた有機相を水、飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製し、tert-ブチル 4-{2-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ヒドラジノ}ピペリジン-1-カルボキシラート(10.0 g)を得た。
製造例19
tert-ブチル 4-オキソピペリジン-1-カルボキシラート(10.0 g)及びエタノール(100 mL)の混合物に5%パラジウム/炭素(2.0 g)を加え、水素雰囲気下、約2時間攪拌した。触媒をろ去して溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製し、tert-ブチル 4-ヒドラジノピペリジン-1-カルボキシラート(4.1 g)を得た。
製造例20
2-メチルピリジン-3-イル 4-{[2-(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジノ]カルボキシル}ピペリジン-1-カルボキシラート(11.98 g)及びDCM(100 mL)の混合物に4M塩化水素/ジオキサン(100 mL)を加え、室温で約15時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をメタノール/水(10/1)に溶解した。そこに炭酸カリウム(8.75 g)を加え、約3時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣にクロロホルムを加え硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を減圧下乾燥して2-メチルピリジン-3-イル 4-(ヒドラジノカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(7.49 g)を得た。
製造例21
2,3-ジフルオロベンゾニトリル(5.00 g)及びエタノール(55 mL)の混合物に、氷冷下、塩化アセチル(35 mL)を滴下し室温で7日間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にジイソプロピルエーテルを加え、1時間攪拌した。生じた固体をろ取して乾燥し、エチル 2,3-ジフルオロベンゼンカルボキシイミデート塩酸塩(4.68 g)を白色固体として得た。
製造例22
tert-ブチル 4-[(2-ベンゾイルヒドラジノ)カルボニル]ピペリジン-1-カルボキシラート(3.00 g)及びTHF(60 mL)の混合物に、トリエチルアミン(7.2 mL)及び塩化トルエンスルホニル(4.94 g)を加え、50℃で一終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5〜80/20)で精製し、tert-ブチル 4-(5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(2.84 g)を無色油状物として得た。
製造例23
1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸(5.0 g)及びトルエン(50 mL)の混合物にCDI (3.9 g)を加え、室温で3時間攪拌した。次いでN'-ヒドロキシベンゼンカルボキシイミデート(3.3 g)を加えて1.5時間攪拌した後、2時間加熱還流させた。放冷後、反応液に酢酸エチル及び水を加え、有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣にヘキサン及び酢酸エチルを加え生じた固体をろ取し、tert-ブチル 4-(3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(5.46 g)を得た。
製造例24
tert-ブチル 4-(3-オキソ-3-フェニルプロパノイル)ピペリジン-1-カルボキシラート(3.1 g)、ヒドラジン一水和物(0.5 mL)、エタノール(30 mL)及びTHF(30 mL)の混合物を室温で約15時間、60℃で1時間攪拌した。ヒドラジン一水和物(0.5 mL)を追加して更に60℃で3時間攪拌した。再度ヒドラジン一水和物(4.0 mL)を追加して60℃で8時間撹拌した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣にジイソプロピルエーテル及びメタノールを加えて攪拌し、生じた固体をろ取して減圧乾燥し、tert-ブチル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(2.46 g)を得た。
製造例25
tert-ブチル 4-ヒドラジノピペリジン-1-カルボキシラート(646 mg)及びエタノール(15 mL)溶液にフェニルマロンアルデヒド(444 mg)を加え75℃で約1.5日攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=50/50〜0/100)で精製し、tert-ブチル 4-(4-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(226 mg)を得た。
製造例26
tert-ブチル 4-[(2-オキソ-2-フェニルエチル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボキシラート(5.0 g)及びアンモニウム トリフルオロアセテート(18.9 g)の混合物を外温170℃で30分間撹拌した。放冷後、水及びクロロホルムを加え水相を分離した。水相を24%水酸化ナトリウム水でpH約10に調整し、クロロホルムで抽出した。合わせた有機相を水及び飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を減圧下乾燥し、DCM(20 mL)及びメタノール(10 mL)に溶解し、4M塩化水素/ジオキサン(5.3 mL)を加えた。溶媒を減圧下濃縮し、残渣にジイソプロピルエーテル/メタノールを加え生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、4-(4-フェニル-1H-イミダゾール-2-イル)ピペリジン 二塩酸塩(3.29 g)を得た。
製造例27
2,5-ジフルオロ安息香酸(1.95 g)のTHF(40 mL)溶液に塩化オキサリル(1.5 mL)及び触媒量のDMFを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して残渣にTHF(40 mL)を加え、氷冷下、tert-ブチル 4-[アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル]ピペリジン-1-カルボキシラート(2.5 g)及びトリエチルアミン(3.0 mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル及び水を加え有機相を分離した。有機相を水及び飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下留去した。残渣のTHF(20 mL)溶液に1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド/THF溶液(10.3 mL)を加え50℃で30分間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製した。精製物に4M塩化水素/ジオキサン(40 mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣にTHFを加え、生じた固体をろ取した。固体をTHF及び酢酸エチルで順次洗浄して減圧下乾燥し、4-[5-(2,5-ジフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ピペリジン塩酸塩 (2.58 g)を得た。
製造例28
3-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール(700 mg)のトルエン(15 mL)懸濁液にtert-ブチル 4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(1.3 g)及び(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(2.0 g)を加え、110℃で15時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜97/3)で精製した。精製物に4M塩化水素/ジオキサン(15 mL)を加えて室温で16時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加えて生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、4-[3-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピペリジン塩酸塩(422 mg)を得た。
製造例29
1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸(5.0 g)及びDCM(50 mL)の混合物にHOBt(3.09 g)、4-フルオロベンズヒドラジン(3.53 g)及びWSC塩酸塩(5.02 g)を加え、室温で一終夜撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水/飽和食塩水(1:1)、飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣にTHF(160 mL)、塩化p-トルエンスルホニル(8.32 g)及びトリエチルアミン(12 mL)を加え60℃で一終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10〜50/50)で精製し、tert-ブチル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(5.83 g)を淡褐色固体として得た。
前述の製造例1〜29の化合物と同様の製法により、後記表に示す製造例化合物を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。製造例化合物の構造、製法及び物理化学的データを後記表2〜11に示す。
実施例1
前述の製造例14と同様の操作によって、4-(4-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン 塩酸塩より、ピリジン-3-イル 4-(4-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート塩酸塩を得た。
実施例2
前述の製造例24と同様の操作によって、ピリジン-3-イル 4-(3-オキソ-3-フェニルプロパノイル)ピペリジン-1-カルボキシラートより、ピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラートを得た。
実施例3
前述の製造例22と同様の操作によって、1-[(ピリジン-3-イルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-カルボン酸より、ピリジン-3-イル 4-[3-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラートを得た。
実施例4
1-[(ピリジン-3-イルオキシ)カルボニル]ピペリジン-4-カルボン酸(300 mg)、4-フルオロベンゾヒドラジド(222 mg)、HOBt(170 mg)及びDCM(6 mL)の混合物に、WSC塩酸塩(299 mg)を加え、室温で一終夜攪拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜90/10)で精製した。残渣をTHF (6 mL)に溶解し、塩化トルエンスルホニル(686 mg)及びトリエチルアミン(1.0 mL)を加え50℃で8時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30〜0/100)で精製した。精製物にイソプロパノール/水を加え、生じた固体をろ取して乾燥し、ピリジン3-イル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(224 mg)を無色固体として得た。
実施例5
前述の製造例22と同様の操作によって、ピリジン-3-イル 4-[(2-ベンゾイルヒドラジノ)カルボニル]ピペリジン-1-カルボキシラートよりピリジン-3-イル 4-(5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラートを得た。
実施例6
ピリジン-3-イル 4-[(メチルスルホニル)オキシ]ピペリジン-1-カルボキシラート(221 mg)及びDMSO(4 mL)の混合物に、アジ化ナトリウム(96 mg)を加え60℃で8時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水及び飽和食塩水で順次洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムにて乾燥して溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30-0/100)で精製した。精製物(149 mg)及びエチニルベンゼン(0.066 mL)のtert-ブタノール溶液(10 mL)に水(2 mL)、アスコルビン酸ナトリウム(12 mg)及び硫酸銅(II)(1,5 mg)を加え、一終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶媒を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール= 99/1〜90/10)で精製した。精製物にジイソプロピルエーテル/酢酸エチルを加えて攪拌し、生じた固体をろ取して乾燥し、ピリジン-3-イル 4-(4-フェニル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(165 mg)を無色固体として得た。
実施例7
6-メチルピリジン-3-イル 4-カルバモイルピペリジン-1-カルボキシラート(500 mg)、2-ブロモ-1-フェニルエタノン(453 mg)及びN,N-ジメチルアセトアミド(5 mL)の混合物を130℃で3日間撹拌した。放冷後、酢酸エチル及び水/飽和重曹水(1:1)を加えて1時間攪拌し、反応液をろ過した。ろ液の有機相を分離し、水/飽和食塩水(1:1)及び飽和食塩水で順次洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜95/5)で精製した。精製物をエタノールに溶解し、過剰量の4M塩化水素/ジオキサンを加え、反応液を減圧下濃縮して乾燥し、6-メチルピリジン-3-イル 4-(4-フェニル-1,3-オキサゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート 塩酸塩(134 mg)を淡褐色アモルファスとして得た。
実施例8
前述の製造例15と同様の操作によって、ピリジン-3-イル 4-{[2-(2-フルオロフェニル)-2-オキソエチル]カルバモイル}ピペリジン-1-カルボキシラートより、ピリジン-3-イル 4-[5-(2-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート 二塩酸塩を得た。
実施例9
ピリジン-3-イル 4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(300 mg)、5-フェニル-1H-テトラゾール(217 mg)、トリフェニルホスフィン(460 mg)及びTHF(3 mL)の混合物に2.2 Mアゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液(0.8 mL)を滴下し室温で一終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜90/10)で精製し、再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30〜0/100)で精製した。精製物にヘキサン/酢酸エチルを加えて攪拌後、生じた固体をろ取して乾燥し、ピリジン-3-イル 4-(5-フェニル-2H-テトラゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(250 mg)を無色固体として得た。
実施例10
エチル 2-クロロベンゼンカルボキシイミデート塩酸塩(435 mg)のエタノール溶液(10 mL)に、ナトリウムメトキシド(107 mg)を加え室温で30分間撹拌した。次いで、2-メチルピリジン-3-イル 4-(ヒドラジノカルボニル)ピペリジン-1-カルボキシラート(500 mg)を加え、90℃で2日間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜90/10)で精製した。精製物をエタノールに溶解し、過剰量の4M塩化水素/ジオキサンを加えて撹拌し、反応液を減圧下濃縮して乾燥し、2-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(2-クロロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート二塩酸塩(289 mg)を淡黄色固体として得た。
前述の実施例1〜10の化合物と同様の製法により、後記表に示す実施例化合物を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。実施例1〜159の化合物の構造を表12〜31に、製法及び物理化学的データを表32〜38に示す。
また、後記表中以下の略号を用いる。Pre:製造例番号、Ex:実施例番号、Str:構造式、Syn:製法(前記の実施例/製造例のうち、同様にして製造された製造例番号又は実施例番号を示す。ここでPは製造例を示し、Eは実施例を示す。例えば、製造例30の化合物は製造例1の化合物と同様にして製造したことを示し、実施例11の化合物は実施例1の化合物と同様にして製造したことを示す。)、Dat:物理化学的データ(NMR:DMSO-d6中の1H NMRにおけるδ(ppm)、FAB+:FAB-MS (陽イオン)、FAB-:FAB-MS (陰イオン)、ESI+:ESI-MS (陽イオン)、ESI-:ESI-MS (陰イオン)、EI:EI-MS (陽イオン)、CI+:CI-MS (陽イオン)、APCI+:APCI-MS (陽イオン)、)、Me:メチル、Et:エチル、Bn:ベンジル、Boc:tert-ブトキシカルボニル、Ms:メタンスルホニル、TsOH:p-トルエンスルホン酸、Z:ベンジルオキシカルボニル。
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式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩は、FAAH阻害活性を有し、FAAHが関連する疾患、特に神経因性疼痛の予防及び/又は治療剤として使用できる。

Claims (6)

  1. 式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2010007966
    (式中、
    環Aは、アゾール環を示し、
    Rは、同一又は互いに異なって、H又は低級アルキルを示し、
    Xは、同一又は互いに異なって、H、ハロゲン又はハロゲノ低級アルキルを示し、
    n及びmは、同一又は互いに異なって、1又は2を示す。)
  2. ピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
    6-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
    6-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
    2,6-ジメチルピリジン-3-イル 4-[5-(3,4-ジフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
    2-メチルピリジン-3-イル 4-[3-(2-フルオロフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、
    6-メチルピリジン-3-イル 4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート、
    2-メチルピリジン-3-イル 4-[5-(3-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート、及び
    6-メチルピリジン-3-イル 4-[4-(4-フルオロフェニル)-1,3-オキサゾール-2-イル]ピペリジン-1-カルボキシラートからなる群から選択される請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  3. 請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
  4. 神経因性疼痛治療用医薬組成物の製造のための請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  5. 神経因性疼痛治療のための請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  6. 請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することからなる神経因性疼痛の治療方法。
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