JPWO2009125553A1 - 積層型圧電アクチュエータ - Google Patents

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重治 葛西
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智 進藤
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    • F02M51/06Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle
    • F02M51/0603Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle using piezoelectric or magnetostrictive operating means

Abstract

応力による外部電極の分断が生じ難いだけでなく、リード線などの給電端子が外部電極から脱落し難い、積層型圧電アクチュエータを得る。複数の内部電極及び複数の圧電体層が積層された積層型圧電体2の外表面に外部電極9が形成されており、外部電極9が、下地電極10と、下地電極10上に形成された応力吸収用外部電極材11とを有し、応力吸収用外部電極材11が弾性変形可能な弾性構造部11aと、弾性構造部11aに連ねられており、リード線などの給電端子が接合されるに足り得る面積を少なくとも有する平面部とを備える、積層型圧電アクチュエータ1。

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置等を駆動するための駆動源などとして用いられる積層型圧電アクチュエータに関し、より詳細には、積層型圧電体の外表面に形成された外部電極が積層型圧電体の伸縮により加わる応力を緩和する応力吸収用外部電極材を有する、積層型圧電アクチュエータに関する。
積層型圧電アクチュエータでは大きな変位量が得られるものの、積層型圧電体に加わる応力も大きくなる。積層型圧電アクチュエータは、異なる電位に接続される第1,第2の内部電極が圧電体層を介して複数層積層されている活性部と、活性部の積層方向外側に位置している非活性部とを有する。非活性部の圧電体層には、駆動に際して電圧は印加されない。従って、駆動時には、圧電効果により伸縮する活性部と非活性部との間に大きな応力が加わり、圧電体にクラックが生じることがある。
上記クラックが進行すると、積層型圧電体表面に形成されている外部電極が分断するおそれがあった。そこで、外部電極の分断を防止するために、従来、様々な構造が提案されている。例えば、下記の特許文献1には、図6に示す積層型圧電アクチュエータが開示されている。図6に示すように、積層型圧電アクチュエータ101では、積層型圧電体102において、複数の第1の内部電極103と、複数の内部電極104とが圧電体層を介して交互に積層されている。側面102aに第2の内部電極104が引き出されている。外部電極105が側面102aを覆うように形成されている。外部電極105は、側面102a上に形成された基礎金属被覆層105aと、基礎金属被覆層105a上に配置された三次元構造の電極材105bとを有する。電極材105bは、導電性接合材106により複数の接触部分において基礎金属被覆層105aに接合されている。
積層型圧電体102においてクラックAが生じ、該クラックAが側面102aに至り、基礎金属被覆層105aが分断したとしても、三次元構造を有する電極材105bにより導通が確保される。また、三次元構造を有する電極材105bは、クラックAの原因となった応力が加わった場合でも、該応力を吸収することができる。従って、電極材105bは分断し難い。
特許文献1では、このような三次元構造を有する電極材105bとして、図6に示した形状のものに限らず、スポンジ金属や金属メッシュを用いた構造も示されている。
他方、下記の特許文献2や特許文献3では、積層型圧電アクチュエータにおいて、金属メッシュからなる補強用外部電極材が下地電極上に積層されている。
特開平10−229227号公報 特開昭63−153870号公報 特開2003−210884号公報
上記のように、積層型圧電体からの応力を吸収する構造が備えられた様々な外部電極が提案されている。
他方、積層型圧電体の外部電極には、積層型圧電アクチュエータを駆動するための電圧を印加するために、リード線などの給電端子が接合される。給電端子は、外部電極に、半田や銀ロウなどにより接合される。従って、給電端子と外部電極との接合部分は弾力性を有しない。よって、前述した積層型圧電体からの応力が上記接合部分に加わると、給電端子が脱落するおそれがあった。外部電極から給電端子が脱落すると、もはや積層型圧電アクチュエータを駆動することはできなくなる。
特に、高速駆動が求められる場合、例えばディーゼルエンジンの燃料噴射装置用の駆動源として積層型圧電アクチュエータが用いられる場合には、給電端子は外部電極に強固に接合されていることが強く求められる。しかしながら、従来の積層型圧電アクチュエータでは、小型化を進めつつ変位量の拡大を図り得るものの、外部電極と給電端子との接合強度を十分に高めることは困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、クラック等に起因する応力により外部電極が分断し難いだけでなく、リード線などの給電端子との接合強度を高め得る構造が備えられた積層型圧電アクチュエータを提供することにある。
本発明によれば、複数の内部電極と、複数の圧電体層とが積層されており、複数の内部電極が異なる電位に接続される第1の内部電極と第2の内部電極とを有する積層型圧電体と、前記第1,第2の内部電極にそれぞれ電気的に接続されており、かつ前記積層型圧電体の外表面に形成されている第1,第2の外部電極とを備え、前記第1,第2の外部電極が、前記積層型圧電体の外表面に形成された下地電極と、下地電極の外側に設けられた応力吸収用外部電極材とを備え、前記応力吸収用外部電極材が、前記下地電極上に形成されており、かつ外力が加わった際に弾性変形する弾性構造部と、前記弾性構造部に連ねられており、かつ前記第1,第2の外部電極に接合される給電端子が接合され得る面積以上の面積を有する平面部とを備えることを特徴とする、積層型圧電アクチュエータが提供される。
本発明に係る積層型圧電アクチュエータのある特定の局面では、上記給電端子に接続されている平面部が前記下地電極には接合されておらず、平面部以外の応力吸収用外部電極材部分の一部が下地電極に固定されている。平面部が下地電極に接合されていないため、平面部においてリード線などの給電端子を接合したとしても、積層型圧電体からの応力が平面部には伝わり難い。従って、給電端子が応力吸収用外部電極材の平面部から脱落し難い。
また、本発明に係る積層型圧電アクチュエータの特定の局面では上記弾性構造部及び平面部以外に下地電極に接合されている固定部がさらに備えられ、該固定部において応力吸収用外部電極材が下地電極に接合されている。従って、平面部及び弾性構造部の双方が下地電極に接合されていないため、積層型圧電体側から加わった応力を弾性構造部において効果的に吸収することができ、それによって応力吸収用外部電極材の分断は生じ難い。さらに、上記平面部に応力が伝わり難いため、平面部からの給電端子の脱落も生じ難い。
本発明に係る別の特定の局面では、前記応力吸収用外部電極材の前記平面部が、前記積層型圧電アクチュエータが使用時に固定される端部側に備えられている。本発明に係る積層型圧電アクチュエータは、例えば、燃料噴射装置に好適に用いられる。本発明に係る積層型圧電アクチュエータを燃料噴射装置に用いた場合、通常、積層型圧電アクチュエータは一方の端部においてのみ固定される。従って、上記のように、給電端子を接続する外部電極材の平面部を積層型圧電アクチュエータが使用時に固定される端部側に接続することにより、累積の変位が小さくなるため、給電端子の脱落を抑制できる。
(発明の効果)
本発明に係る積層型圧電アクチュエータでは、外部電極が下地電極と下地電極上に形成された応力吸収用外部電極材とを有しており、応力吸収用外部電極材において、外力が加わったときに、弾性変形する弾性構造部と、リード線などの給電端子に接合される平面分とが設けられているので、弾性構造部が弾性変形することにより加わった応力が効果的に吸収され、かつ上記平面部には上記応力が伝わり難い。従って、繰り返し使用されたり、長期間使用されたりしたとしても、外部電極の分断が生じ難い。また、外部電極からのリード線などの給電端子などの脱落も生じ難い。
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る積層型圧電アクチュエータの外観を示す斜視図及び右側面図である。 図2は、第1の実施形態の積層型圧電アクチュエータにおける応力吸収用外部電極材の弾性構造部の形状を説明するための部分切欠斜視図である。 図3は、第1の実施形態の積層型圧電アクチュエータの変形例を説明するための右側面図である。 図4は、応力吸収用外部電極材における弾性構造部の変形例を説明するための斜視図である。 図5は、応力吸収用外部電極材における弾性構造部の他の変形例を説明するための斜視図である。 図6は、従来の積層型圧電アクチュエータの一例を示す部分切欠正面断面図である。
符号の説明
1…積層型圧電アクチュエータ
2…積層型圧電体
2a…圧電体層
2b,2c…第2の側面
2d…上面
2e…下面
2f…正面
2g…背面
3〜5…第1の内部電極
7,8…第2の内部電極
9…外部電極
10…下地電極
11…応力吸収用外部電極材
11a…弾性構造部
11b,11c…固定部
11d…平面部
21,22…インサート金属層
31a…弾性構造部
31b,31c…固定部
32,33…導電性接合材
41a…弾性構造部
41b,41c…固定部
42,43…導電性接合材
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る積層型圧電アクチュエータの外観を示す斜視図及び模式的右側面図である。
積層型圧電アクチュエータ1は、積層型圧電体2を有する。積層型圧電体2は、内部電極と圧電体セラミック層とを一体焼成技術により焼成することにより得られたモノリシック型の圧電体である。
より具体的には、積層型圧電体2では、一方の電位に接続される複数の第1の内部電極3〜5と、第1の内部電極とは異なる他方の電位に接続される第2の内部電極7,8とが積層方向において交互に配置されている。第1の内部電極3〜5と、第2の内部電極7,8とは、それぞれ、圧電体層2aを介して重なり合うように配置されている。積層型圧電体2では、圧電体層2aが厚み方向に分極されている。
第1の内部電極3〜5は、積層型圧電体2の第1の側面2bに引き出されている。他方、複数の第2の内部電極7,8は、第1の側面2bとは反対側の第2の側面2cに引き出されている。
積層型圧電体2を構成する圧電材料としては、適宜の圧電セラミックスを用いることができる。また、内部電極3〜5,7,8は、AgやAg−Pdペーストのような導電ペーストと上記セラミックスの共焼結により形成される。
積層型圧電体2は、第1,第2の側面2b,2cと、上面2d及び下面2e、並びに正面2f及び背面2gを有する直方体状の形状を有する。第1の内部電極3〜5の側面2bに引き出されている内部電極端縁部分に、電気的に接続されるように、第1の外部電極が形成されている。図1(a)では、第1の外部電極は図示されていない。
他方、第2の側面2cにおいては、第2の外部電極9が形成されている。第2の外部電極9は、第2の内部電極7,8の側面2cに引き出されている内部電極端縁部分に電気的に接続されている。
第1の外部電極は第2の外部電極9と同様の構造を有するため、第2の外部電極9を代表して説明することとする。
第2の外部電極9は、側面2c上に形成された金属膜からなる下地電極10と、下地電極10の外表面に接合された応力吸収用外部電極材11とを有する。
下地電極10は、AgやAg−Pdなどの適宜の金属を用いて形成することができる。本実施形態では、下地電極10は、これらの金属を含む導電ペーストを塗布し、焼き付けることにより形成されている。もっとも、下地電極10は、蒸着、メッキまたはスパッタリングなどの薄膜形成法により形成されてもよい。
応力吸収用外部電極材11は、外力が加わった際に、弾性変形する弾性構造部11aと、複数組の第1,第2の固定部11b,11cと、平面部11dとを有する。図2に示すように、弾性構造部11aは、本実施形態では、金属メッシュ状の形状を有する。従って、積層型圧電体2における積層方向や積層方向に交差する方向に応力が発生したとても、金属メッシュ状部分が無理なく弾性変形する。そのため、繰り返し駆動されたり、ヒートショックが加わったりしたとしても、弾性構造部11aは分断し難い。
他方、第1,第2の固定部11b,11cは、弾性構造部11aを介して対向するように配置されている。第1,第2の固定部11b,11cは下地電極10に接合されている。この接合構造については後ほど説明する。
上記弾性構造部11aは、下地電極10の外表面に接合されてない。従って、弾性構造部11aは、無理なく弾性変形し、加わった応力を吸収する。もっとも、弾性構造部11aの一部または全部が下地電極10に接合されていてもよい。その場合においても、弾性構造部11aの応力吸収作用は低下するものの、弾性構造部11aが設けられていない場合に比べて分断は生じ難い。
なお、第1,第2の固定部11b,11cの一方のみが設けられてもよい。さらに第1,第2の固定部11b,11cを設けずに、上記弾性構造部11aの一部を下地電極10に接合し、固定してもよい。
他方、平面部11dは、上記弾性構造部11aの上方に連ねられている。平面部11dは、リード線などの給電端子を接合するのに足りる面積を少なくとも有する平面状部分である。従って、平面部11dの外側表面に、半田や銀ロウなどによりリード線などの給電端子を容易にかつ確実に接合することができる。応力を受けて弾性変形する弾性構造部とは別に、給電端子が接合される平面部11dが設けられているため、弾性構造部11aが変形したとしても、平面部11dから給電端子が脱落し難い。
また、本実施形態では、上記平面部11dに連なるように、第1,第2の固定部11e,11fが設けられている。もっとも、平面部11dは、下地電極10に接合されていなくともよい。その場合には、積層型圧電体2からの応力が、下地電極10に伝わったとしても、下地電極10から上記平面部11dに該応力が伝わり難い。それによっても、平面部11dからの給電端子の脱落が生じ難い。
好ましくは、上記積層型圧電アクチュエータ1は、使用時に上面2d側端部において固定される。例えば、自動車の燃料噴射装置にアクチュエータとして積層型圧電アクチュエータ1が用いられる場合、積層型圧電アクチュエータ1は一方端側においてのみ固定される。この場合、上面2d側において固定することが好ましい。それによって、累積変位が、上面2d側では、下面2e側に比べて小さくなるため、平面部11dからの給電端子の脱落を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、上記第1,第2の固定部11b,11cは、拡散接合により下地電極10に接合されている。拡散接合を用いることにより、さほど高い温度に加熱することなく、下地電極10と固定部11b,11cとを強固に接合することができる。
上記拡散接合を用いる場合、図3に模式的右側面図で示すように、下地電極10上にストライプ状のインサート金属層21,22を配置して接合を行ってもよい。このインサート金属層21,22は、複数の第1の固定部11b及び固定部11eまたは複数の第2の固定部11c及び固定部11fをまたがるように上下方向に延ばされている。一対の帯状のインサート金属層21,22間に上記弾性構造部11a及び平面部11dが配置されることになる。そして、インサート金属層21は、複数の固定部11b及び11eと下地電極10との間に配置され、インサート金属層22は、複数の第2の固定部11c,11fと下地電極10との間に配置され、その状態で加熱により拡散接合が行われる。
よって、複数の固定部11b,11c,11e,11fが、下地電極10に強固に接合される。この場合、インサート金属層21,22が設けられているため、インサート金属層21,22間に配置されている弾性構造部11a及び平面部11dは下地電極10に密着し難い。よって、弾性構造部11aにおける応力吸収作用が高められ、さらに平面部11dに下地電極10側からの応力がより一層伝わり難い。
上記実施形態では、弾性構造部11aは、メッシュ状の形状を有していたが、加わる応力により弾性変形し、応力を吸収し得る限り、様々な形状の弾性構造部11aを用いることができる。例えば、図4に示すように、第1,第2の固定部31b,31c間に複数の屈曲部を有するジクザグ状の弾性構造部31aを設けてもよい。第1,第2の固定部31b,31cが導電性接合材32,33により下地電極上に接合される。
また、図5に示すように、第1,第2の固定部41b,41c間に、ミアンダ状すなわち蛇行形状の弾性構造部41aを配置してもよい。第1,第2の固定部41b,41cは、導電性接合材42,43により下地電極に接合される。
図4及び図5は、弾性構造部の各変形例を示す図である。この場合、ジクザグ状の弾性構造部31aやミアンダ状の弾性構造部41aを、第1,第2の固定部間において複数列形成されてもよい。
次に、上記実施形態の積層型圧電アクチュエータにより、給電端子の脱落が生じ難いことを、具体的な実験例に基づき説明する。
まず、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミック粉末と、樹脂バインダーと、可塑剤とを含むセラミックスラリーを用い、ドクターブレード法により厚み約160μmのセラミックグリーンシートを成形した。
上記セラミックグリーンシートの片面に、Ag−Pd粉末を含む導電ペーストを印刷した。導電ペーストが印刷された複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、さらに積層方向両側に無地のセラミックグリーンシートを複数枚それぞれ積層した。得られた積層体を加圧し、セラミックグリーンシート同士を圧着した。圧着後の積層体を、目的とする積層型圧電体の大きさに切断し、積層体チップを得た。積層体チップを加熱し、脱バインダー処理を行い、さらに焼成し、積層型圧電体2を得た。
積層型圧電体2において、隣り合う内部電極間の距離、すなわち内部電極間に挟まれた圧電体層の厚みは100μmとした。上記のようにして、10mm×10mm×積層方向寸法40mmの積層型圧電体2を得た。
積層型圧電体2の側面2b,2cに、Agを主体とする導電ペーストを印刷した。印刷後、導電ペーストを乾燥した後、拡散接合のためのインサート金属層として、上記導電ペーストと同じ導電ペーストを印刷し、乾燥した。しかる後、応力吸収用外部電極材を配置した。この場合、インサート金属層を構成している導電ペースト上に、第1,第2の固定部11b,11c及び平面部11dが接触するように、弾性構造部11aが下地電極を形成している導電ペーストに接触しないようにした。しかる後、インサート金属層を形成している導電ペーストを乾燥した。
なお、応力吸収用外部電極材11としては、鉄−ニッケル合金をエッチングすることにより、図1(b)に示す形状を有するように加工した。加工後に、表面に5〜10μmの銀を電界メッキにより形成した。
次に、上記導電ペーストを焼き付け、下地電極10を完成させると共に、下地電極10と応力吸収用外部電極材11の固定部11b,11c及び平面部11dとを拡散接合した。
なお、平面部11dの寸法は、高さ2mm×幅4mmの矩形形状とした。
上記のようにして得られた積層型圧電アクチュエータの平面部11dに、直径1mmのシリコーンゴム絶縁フレキシブル電線からなるリード線を半田付けにより接合した。
第2の実施形態として、平面部の面積が2mm×2mmとされており、かつ平面部が下地電極と接合されていないこと除いては、上記第1の実施形態と同様にして、積層型圧電アクチュエータを得た。この第2の実施形態の積層型圧電アクチュエータについても、第1の実施形態の実験例の場合と同様に、同じくシリコーンゴム絶縁フレキシブル電線からなるリード線を半田付けした。
比較のために、第1の比較例として、上記平面部11dが設けられておらず、平面部11dが設けられている部分にも弾性構造部11aが延長されている、応力吸収用外部電極材を用いたことを除いては、上記実施形態と同様にして積層型圧電アクチュエータを作製した。この第1の比較例の積層型圧電アクチュエータにおいては、上記弾性構造部の一部に実施形態の場合と同じリード線を半田付けにより接合した。
(評価)
上記第1,第2の実施形態及び第1の比較例の各積層型圧電アクチュエータにリード線が接合されたそれぞれ5個のサンプルを用意した。各サンプルに、0V−200Vの矩形波を200V印加時間を1ms(ミリ秒)、次に0V印加時の時間を3ms(ミリ秒)とするようにして駆動し、この駆動を繰り返した。故障に至るまでの駆動回数を求めた。なお、測定は60℃及び相対湿度50%で行い、この駆動条件の場合、積層型圧電アクチュエータから約10Aの電流が発生した。
その結果、比較例の積層型圧電アクチュエータでは、1×10以下の駆動回数で、5個のサンプルの全てにおいて駆動が停止した。
これに対して、第1の実施形態のサンプルでは、1×10以上駆動しても故障は認められず、1.5×10回駆動した場合、5個のサンプルの内3個のサンプルが駆動を停止した。さらに、第2の実施形態のサンプルでは、5個のサンプルの全てが2×10回以上駆動しても、故障は認められなかった。
すなわち、第1の比較例に比べて、第1の実施形態によれば、上記平面部において、リード線が強固に接合されているため、故障に至る駆動回数が大幅に増加したものと考えられる。さらに第2の実施形態では、平面部が下地電極に接合されていないため、リード線の平面部からの脱落がより一層生じ難くなったものと考えられる。

Claims (5)

  1. 複数の内部電極と、複数の圧電体層とが積層されており、前記複数の内部電極が異なる電位に接続される第1の内部電極と第2の内部電極とを有する積層型圧電体と、
    前記第1,第2の内部電極にそれぞれ電気的に接続されており、かつ前記積層型圧電体の外表面に形成されている第1,第2の外部電極とを備え、
    前記第1,第2の外部電極が、前記積層型圧電体の外表面に形成された下地電極と、下地電極の外側に設けられた応力吸収用外部電極材とを備え、
    前記応力吸収用外部電極材が、前記下地電極上に形成されており、かつ外力が加わった際に弾性変形する弾性構造部と、前記弾性構造部に連ねられており、かつ前記第1,第2の外部電極に接合される給電端子が接合され得る面積以上の面積を有する平面部とを備えることを特徴とする、積層型圧電アクチュエータ。
  2. 前記応力吸収用外部電極材の前記平面部が前記下地電極に接合されておらず、前記平面部以外の応力吸収用外部電極材部分の一部が、前記下地電極上に接合されている、請求項1に記載の積層型圧電アクチュエータ。
  3. 前記応力吸収用外部電極材が、前記下地電極に接合されている固定部をさらに備え、前記平面部及び前記弾性構造部が前記下地電極に接合されていない、請求項2に記載の積層型圧電アクチュエータ。
  4. 前記下地電極と、前記応力吸収用外部電極材とが拡散接合により接合されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型圧電アクチュエータ。
  5. 前記応力吸収用外部電極材の前記平面部が、前記積層型圧電アクチュエータが使用時に固定される端部側に備えられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層型圧電アクチュエータ。
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