JPWO2009081748A1 - 放射測温方法及び放射測温システム - Google Patents

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Abstract

放射測温方法及び放射測温システム(10)において、基板(1)上に薄膜(2)を形成し、この薄膜(2)から放射される偏光放射輝度成分を放射率が変化しない角度θeic範囲内において測定し、この偏光放射輝度成分の測定結果に基づき薄膜(2)の温度を演算する。偏光放射輝度成分は偏光素子(3)により偏光されたp波偏光放射輝度成分であり、このp波偏光放射輝度成分は放射計(4)により測定される。放射計(4)に対して鏡面対称となる位置には擬似黒体(5)が配設され、放射計(4)への背景放射が遮蔽される。更に、擬似黒体(5)の温度が測定され、この測定された温度は薄膜(2)の温度の演算に参酌される。

Description

本発明は、放射測温方法及び放射測温システムに関し、特に基板上の薄膜の温度計測を非接触において行う放射測温方法及びその方法を実施するための放射測温システムに関する。特に、本発明は、例えば半導体製造プロセスにおいて基板上に成膜される薄膜の表面のその場における温度測定(in-situ temperature measurement)を非接触状態により行う放射測温方法及びその方法を実施するための放射測温システムに適用して有効な技術に関する。
半導体製造プロセスにおいて、ウエーハの表面上に絶縁性薄膜、導電性薄膜等の薄膜を成膜する成膜技術は半導体デバイスの性能を決定する上で重要である。特に、薄膜の成膜温度(プロセス温度)は薄膜の物性を大きく左右する。
半導体製造プロセス中の温度の計測方法は、熱電対温度計等を利用する接触測温方法や放射温度計等を利用する非接触測温方法等、多く存在する。例えば、熱電対温度計は、温度の測定対象となる薄膜に熱電対を接触させ、熱エネルギを電気信号に変換する。この電気信号から温度を計測することができる。このような接触測温方法においては、温度計を成膜系内に設置する必要があり、薄膜の物性や半導体デバイスの性能を大きく左右する汚染(contamination)が発生し易い。
一方、非接触測温方法は、成膜中や成膜後の薄膜の熱放射(光を含む電磁波)を放射計を用いて測定し、この測定結果に基づき薄膜の温度を計測する。成膜生成プロセス系外に放射計を設置することができるので、非接触測温方法においては温度測定に起因する汚染の発生を防止することができる。
なお、温度測定技術において、ハイブリッド型表面温度計に関しては下記特許文献1に、非接触温度計に関しては下記特許文献2及び特許文献3に開示がなされている。
特開2007−218591号公報 特開平10−9958号公報 特開平10−281878号公報
前述の非接触測温方法においては、汚染の発生を防止することができるので、特に微細加工が要求される例えばシリコン半導体製造プロセスの薄膜の成膜温度の測定には有効である。しかしながら、成膜される薄膜の膜厚や材質により基板表面の放射率が変化するので、薄膜の温度測定を正確に行うことが難しい。このため、薄膜の実際の成膜温度に誤差が生じるので、薄膜の物性を変化させ、或いは半導体デバイスの性能を劣化することが危ぶまれる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明は、基板上の薄膜の温度を非接触状態において正確に測定することができる放射測温方法及び放射測温システムを提供することである。
上記課題解決するために、本発明の実施例に係る第1の特徴は、放射測温方法において、基板上に薄膜を形成し薄膜付基板を形成する工程と、薄膜から放射される偏光放射輝度成分を、測定する方向を基板面法線からの角度として放射率が変化しない角度範囲内において測定する工程と、偏光放射輝度成分の測定結果に基づき薄膜付基板の温度を演算する工程とを備える。
第1の特徴に係る放射測温方法において、偏光放射輝度成分を測定する工程は、薄膜の表面の法線と測定される偏光放射輝度成分の測定方向とを含む放射面内に対して平行なp波偏光放射輝度成分を測定する工程であることが好ましい。また、第1の特徴に係る放射測温方法において、偏光放射輝度成分を測定する工程は、基板が不透明体となる波長域において、薄膜から放射される偏光放射輝度成分を測定する工程であることが好ましい。
第1の特徴に係る放射測温方法において、薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコン酸化薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、シリコン酸化薄膜付基板から放射されるp波偏光放射輝度成分を、薄膜付基板の表面に垂直な法線に対して55度を中心にして53度から57度の角度範囲内において測定する工程であることが好ましい。第1の特徴に係る放射測温方法において、薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコン窒化薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、シリコン窒化薄膜から放射されるp波偏光放射輝度成分を、薄膜付基板面の法線に対して中心を63度とし、61度から65度の角度範囲内において測定する工程であることが好ましい。第1の特徴に係る放射測温方法において、薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコンオキシナイトライド薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、シリコンオキシナイトライド薄膜から放射されるp波偏光放射輝度成分を、薄膜付基板面の法線に対して中心を57度とし、55度から59度の角度範囲内において測定する工程であることが好ましい。
本発明の実施例に係る第2の特徴は、放射測温方法において、基板上に薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程と、薄膜付基板から放射される第1の偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度範囲内の放射方向に対して、薄膜付基板の表面に垂直な法線を軸にして鏡面対称となる入射軸上に背景放射を吸収遮蔽し、かつ一定の放射輝度を放射する擬似黒体を配設し、この擬似黒体の温度を測定する工程と、第1の偏光放射輝度成分及び擬似黒体から入射軸上に放射され薄膜の表面で反射され、放射方向へ向かう第2の偏光放射輝度成分を測定する工程と、第1の偏光放射輝度成分及び第2の偏光放射輝度成分の測定結果と擬似黒体の温度の測定結果とに基づき薄膜の温度を演算する工程とを備える。
第1の特徴又は第2の特徴に係る放射測温方法において、薄膜付基板の薄膜の表面に薄膜接触子の表面を接触させ、薄膜接触子の表面と対向する裏面から放射される放射輝度を計測する工程と、この計測された放射輝度に基づき薄膜の表面温度を測定する工程とを更に備えることが好ましい。また、第1の特徴又は第2の特徴に係る放射測温方法において、薄膜付基板の表面温度を薄膜接触子の裏面から放射される放射輝度に基づき測定する第1の工程の後に、薄膜付基板から放射される偏光放射輝度成分又は第1の偏光放射輝度成分を測定する方向を基板面法線からの角度として放射率が変化しない角度範囲内において測定し、この測定結果に基づき薄膜付基板の温度を演算する第2の工程を行い、第1の工程の薄膜の表面温度の測定結果に対して、第2の工程の薄膜付基板の温度の演算結果が許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内であれば、薄膜付基板の温度の測定に第2の工程を使用することが好ましい。
本発明の実施例に係る第3の特徴は、放射測温システムにおいて、基板上に薄膜を形成した薄膜付基板から放射される偏光放射輝度成分を放射率が変化しない角度範囲内において測定する放射計と、放射計により測定された偏光放射輝度成分に基づき薄膜付基板の温度を演算する演算ユニットとを備える。
第3の特徴に係る放射測温システムにおいて、基板を内部に配設するチャンバと、基板を加熱する熱発生源と、薄膜付基板と放射計との間に配設され、薄膜付基板の熱放射から偏光放射輝度成分を抽出する偏光素子とを更に備えることが好ましい。
本発明の実施例に係る第4の特徴は、放射測温システムにおいて、薄膜付基板から放射される第1の偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度範囲内の放射方向に対して、薄膜付基板の表面に垂直な法線を軸にして鏡面対称となる入射軸上に配設され、背景放射を吸収遮蔽し、かつ一定の放射輝度を放射する擬似黒体と、擬似黒体の温度を測定する温度測定計と、第1の偏光放射輝度成分及び擬似黒体から入射軸上に放射され薄膜の表面で反射され、前記放射方向へ向かう第2の偏光放射輝度成分を測定する放射計と、第1の偏光放射輝度成分及び第2の偏光放射輝度成分の測定結果と温度測定計により測定された擬似黒体の温度とに基づき薄膜の温度を演算する演算ユニットとを備える。
第3の特徴又は第4の特徴に係る放射測温システムにおいて、薄膜付基板の薄膜の表面に接触させる薄膜接触子を有する接触センサと、接触センサの薄膜接触子の表面に対向する裏面から放射される放射輝度を計測し、この計測結果を演算ユニットに出力する放射輝度計測センサとを更に備えることが好ましい。
本発明によれば、基板上の薄膜の温度を非接触状態において正確に測定することができる放射測温方法及び放射測温システムを提供することができる。
図1は本発明の実施例1に係る放射測温方法及び放射測温システムの第1の基本原理を説明するための基本構成図である。 図2は実施例1に係るp波偏光放射率と放射角度との関係を示す図である。 図3は実施例1に係るs波偏光放射率と放射角度との関係を示す図である。 図4は実施例1に係る放射測温方法及び放射測温システムの第2の基本原理を説明するための基本構成図である。 図5は実施例1に係る放射測温システムの具体的構成を示す概略図である。 図6は実施例1に係る放射測温システムにおいて薄膜の温度を演算するフローを示す図である。 図7は本発明の実施例3に係る放射測温システムの具体的構成を示す概略図である。 図8は実施例3に係る放射測温システムに組み込まれるハイブリッド表面温度計測システムの具体的構成を示す概略図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
また、以下に示す実施例はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明は、本発明者等の基礎研究によって発見された事実、すなわち基板上の薄膜から発せられる熱放射において偏光を利用して放射率が変化しない条件(放射率不変条件:emissivity invariant condition)が存在する事実に基づきなされたものである。
[第1の基本原理]
本発明の実施例1に係る放射測温方法並びに放射測温システムの第1の基本原理は以下の通りである。
図1に示すように、実施例1に係る放射測温方法及び放射測温システムを実現する第1の基本構成は、基板1と、この基板1の表面上に成膜される薄膜2と、薄膜2から放射される偏光放射輝度成分を放射率が変化しない角度θeicを中心角として微小な角度範囲内の放射方向EA上に配設された放射計4と、放射方向EA上において薄膜2と放射計4との間に配設され熱放射の光の偏光成分を透過させる偏光素子3とを備えている。
基板1は、例えば半導体技術分野において多用されているシリコン(Si)基板である。この基板1は、半導体製造プロセスの前処理に使用されるウエーハ(wafer)、後処理に使用されるチップ(chip)のいずれの状態であってもよい。薄膜2は、実施例1において、シリコン系絶縁性薄膜、具体的にはシリコン酸化(SiO2)膜である。ここで、熱酸化法、CVD法等、シリコン酸化膜の成膜方法は限定されない。また、薄膜2の成膜中であるか、成膜後であるかは限定されるものではない。また、実施例1においては、薄膜2が成膜された基板1を薄膜付基板と表現する場合がある。
放射率が変化しない角度θeicとは、薄膜2或いは薄膜付基板の表面に垂直な面法線NLと、この面法線NLから薄膜2の表面側に傾けた放射方向EAとがなす角度である。また、ここで、薄膜2の表面に垂直であって、面法線NL及び放射方向EAを含む仮想面を放射面SEと定義する。放射率が変化しない角度θeicの詳細は後述する。
偏光素子3は、薄膜2の表面からの熱放射により放射される光(主として可視光線及び赤外線)を入力し、それから偏光放射輝度成分を抽出し、この偏光放射輝度成分を放射計4に出力する。ここで、偏光素子3はp波(parallel polarized wave)偏光放射輝度成分を抽出する。p波偏光放射輝度成分とは、放射面SEに対して電界成分が平行な偏光放射輝度成分である。換言すれば、p波偏光放射輝度成分とは、放射面SEに電場の振動面を一致させた偏光放射輝度成分である。
放射計4は、偏光素子3を経て抽出されたp波偏光放射輝度成分を入力し、この入力に応じて電気信号を生成しそして出力する。つまり、放射計4には種々の光センサ、光電変換素子を使用することができる。実施例1において、放射計4は、薄膜2の成膜温度例えば800K以上の温度において、基板1が不透明体となる波長域を受光波長領域として設定されている。この波長域は例えばシリコン半導体の場合、バンドギャップエネルギより大きなエネルギに相当する0.9μm以下の短波長域である。また、温度が上昇するにつれて基板1が不透明体となる波長域は長波長側にシフトすることが知られている。
図2は、薄膜2において波長0.9μmにおけるp波偏光放射率と放射角度との関係を示す。ここでのデータは、本発明者が実施した実験に基づく実測値である。図2中、縦軸はp波偏光放射率εpであり、横軸は放射角度θである。測定サンプルの基板1にはシリコン基板が使用され、薄膜2にはシリコン酸化膜が使用された。そして、基板1の表面上に成膜された薄膜2の膜厚dが異なる5種類の測定サンプルが準備された。それぞれの薄膜2の膜厚dは、0nm(薄膜2が成膜されておらず、基板1の表面が露出されている状態)、350nm、550nm、750nm、950nmである。
図2に示すように、面法線NLに対して55度(詳細には55.2度)に測定誤差のマージン±2度を加えた角度範囲内つまり53度から57度の角度範囲内において、薄膜2の膜厚dに関係なく、p波偏光放射率が一定になる。換言すれば、薄膜2の0度から90度までの角度範囲内のp波偏光放射率を示すそれぞれの膜厚dにおける曲線が、53度から57度の角度範囲内において、1点に収斂(又は収束:focus)される。これは、薄膜2と大気(又は真空)との間のブリュースタ角(Brewster angle)により生じる。実施例1において、この53度から57度の角度範囲内が、p波偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度θeic範囲内である。本発明者が実施した更なる実験の結果によれば、温度変化によってもp波偏光放射率は53度から57度の角度範囲内において変化しないことが確認されている。
すなわち、基板1上に成膜される薄膜2内において多重反射する光の挙動を利用し、薄膜2の膜厚dに関係なく、p波偏光放射率が一定になる条件を使用することにより、放射率の変動を回避することができ、正確に放射温度を測定することができる放射測温方法並びに放射測温システムを構築することができる。
図3は、薄膜2においてs波(senkrecht polarized wave)偏光放射率と放射角度との実験的関係を示す。s波偏光放射輝度成分とは、放射面SEに対して電界成分が垂直な偏光放射輝度成分である。図3中、縦軸はs波偏光放射率であり、横軸は放射角度θである。図3に示すように、薄膜2の膜厚dに関係なく、s波偏光放射率が一定になる現象は存在しなかった。
次に、放射計4のp波偏光放射輝度成分の検出結果に基づく、薄膜2の温度の演算方法について、図1を参照しながら説明する。
放射率が変化しない角度θeic範囲内においてp波偏光放射輝度成分を検出する放射計4の出力信号L1は次式(1)により表される。
Figure 2009081748
ここで、εp(θeic)は放射率が変化しない角度(例えば55度)におけるp波偏光放射率である。Lλ、b(T1)は薄膜2の温度T1の黒体分光放射輝度であり、温度T1と黒体分光放射輝度Lλ、b(T1)との間にはプランク(Planck)の黒体放射法則に基づく一対一の対応関係がある。
p波偏光放射率εp(θeic)が一定であれば、式(1)の出力信号L1を既知のp波偏光放射率εp(θeic)で割ることにより、式(1)は次式(2)に書き直すことができる。
Figure 2009081748
この式(2)の右辺は温度T1の黒体分光放射輝度Lλ、b(T1)を表しているので、式(2)を逆算すれば、薄膜2の温度T1を正確に演算することができる。
[第2の基本原理]
本発明の実施例1に係る放射測温方法並びに放射測温システムを例えば半導体製造プロセスに実際に応用する場合には、付帯的な基本構成が更に必要となる。この付帯的な基本構成を備えた第2の基本原理は以下の通りである。
図4に示すように、実施例1に係る放射測温方法及び放射測温システムを実現する第2の基本構成は、前述の図1に示す第1の基本構成に加えて、基板1上の薄膜2から放射される偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度θeic範囲内の放射方向EAに対して、薄膜2の表面或いは薄膜付基板の表面に垂直な面法線NLを中心に鏡面対称となる入射軸IA上に配設され、背景放射を吸収遮蔽する擬似黒体5と、擬似黒体5の温度を測定する温度測定計6とを備えている。
ここで、入射軸IAは放射方向EAに対して面法線NLを中心に鏡面対称となる光軸であるので、面法線NLと入射軸IAとのなす角度θeic‘は放射方向EAと同様に53度から57度の範囲内である。また、放射面SEにおいて、放射方向EAと面法線NLを介して入射軸IAとのなす角度は2θeicに等価である。
擬似黒体5は、入射軸IA上の背景放射、擬似黒体5とその周辺に存在する背景放射を実質的にすべて吸収する。例えば実際の半導体製造プロセスにおいては、薄膜2を成膜する際に加熱処理が行われ、この加熱処理を行うランプ等の周囲の熱発生源からの熱放射が背景放射(外乱光)として薄膜2の表面に反射して放射計4に受光される。薄膜2からの放射輝度成分に比べて背景放射の放射輝度成分は遙かに大きいので、大きな測温誤差が発生する。
つまり、擬似黒体5は、入射軸IA上を通り薄膜2の表面において反射され、放射方向EA上を通って放射計4に受光される背景放射を遮蔽するとともに擬似黒体5からはその温度に対応する一定の放射輝度を放射する。すなわち、擬似黒体5は、少なくとも入射軸IA上において外部から入射される光や電磁波による熱放射等をあらゆる波長に渡って完全に吸収し、みずからは、一定の放射輝度を放射する。擬似黒体5には、例えばアルミナ(Al2O3)セラミックス系黒体、SiCなどの耐熱半導体、人造黒鉛系黒体等を実用的に使用することができる。
温度測定計6は、擬似黒体5の温度を測定し、擬似黒体5からの放射輝度を既知の基準光源として、薄膜2の温度測定を実現するためのレファレンスの生成に使用される。温度測定計6には、例えば放射計4とは別の放射計や熱電対温度計、蛍光温度計等を実用的に使用することができる。
次に、放射計4のp波偏光放射輝度成分の検出結果に基づく、薄膜2の温度の演算方法について、図4を参照しながら説明する。
放射率が変化しない角度θeic範囲内において放射計4は、前述の式(1)に示す出力信号L1の出力に代えて、次式(3)により表される出力信号L2を出力する。
Figure 2009081748
ここで、右辺第一項のεp(θeic)・Lλ、b(T1)は、薄膜2からの放射率が変化しない角度(例えば55度)におけるp波偏光放射率に基づく薄膜2から放射される温度T1の分光放射輝度である。右辺第二項の{1−εp(θeic)・Lλ、b(T2)}は、擬似黒体5から放射される黒体分光輝度Lλ、b(T2)のうち、薄膜2の表面で反射して1−εp(θeic)の割合で放射計4で検出される放射輝度成分である。
式(3)において、右辺第一項のp波偏光放射率εp(θeic)は一定であり、右辺第二項のp波偏光放射率{1−εp(θeic)}は一定である。更に、擬似黒体5の温度T2は温度測定計6によって計測されているので、結局{1−εp(θeic)・Lλ、b(T2)}は既知である。従って、式(3)は次式(4)に書き直すことができる。
Figure 2009081748
この式(4)の右辺は温度T1の黒体分光放射輝度Lλ、b(T1)を表しているので、式(4)の左辺を演算すれば、背景放射の影響を取り除き、薄膜2の温度T1を演算することができる。そして、この第2の基本原理に基づき、薄膜2の膜厚dに関係なく、p波偏光放射輝度成分の放射率が一定になる条件を使用することにより、放射率の変動並びに背景放射の影響を回避することができ、正確に放射温度を測定することができる放射測温方法並びに放射測温システムを構築することができる。
[放射測温システムの構成及び放射測温方法]
次に、本発明の実施例1に係る放射測温システムの具体的な構成を説明する。図5に示すように、放射測温システム10は、基板1上の薄膜2から放射される第1の偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度θeic範囲内の放射方向EAに対して、薄膜2の表面に垂直な面法線NLを中心に鏡面対称となる入射軸IA上に配設され、背景放射を吸収し遮蔽する擬似黒体5と、擬似黒体5の温度T2を測定する温度測定計6と、第1の偏光放射輝度成分及び擬似黒体5から入射軸IA上に放射され薄膜2の表面で反射された第2の偏光放射輝度成分を測定する放射計4と、第1の偏光放射輝度成分及び第2の偏光放射輝度成分の測定結果と温度測定計6により測定された温度T2とに基づき薄膜2の温度T1を演算する演算ユニット15とを備えている。
更に、放射測温システム10は、基板1を内部に配設し大気系又は真空系を生成することができるチャンバ11と、基板1を加熱する熱発生源13と、基板1上に形成される薄膜2と放射計4との間に配設され、薄膜2の熱放射から偏光輝度成分を抽出する偏光素子3と、演算ユニット15により演算された薄膜2の温度T1を表示する表示ユニット16とを備えている。
チャンバ11内部において、基板1は支持体12に着脱自在に支持されている。熱発生源13は、チャンバ11内部において、石英等の支持体12により支持された基板1の表面(図5中、上側)に対向する箇所と基板1の裏面(図5中、下側)に対向する箇所とに少なくとも配設されている。実施例1において、熱発生源13にはハロゲンランプ等の赤外線ランプが使用されている。
基板1上の薄膜2から放射される第1の偏光放射輝度成分(p波偏光放射輝度成分)の放射率が変化しない角度θeic範囲内の放射方向EA上において、チャンバ11には薄膜2からの放射光を透過する透過窓110が配設されている。更に、チャンバ11の外周囲において透過窓110の近傍には、放射方向EA上に偏光素子3、放射計4のそれぞれが配設されている。放射計4は演算ユニット15に接続されており、放射計4の出力信号は演算ユニット15に出力される。
放射方向EA上に対して鏡面対称となる入射軸IA上において、チャンバ11内には擬似黒体5が配設されている。擬似黒体5は支持部材51を介してチャンバ11内に取り付けられている。また、入射軸IA上において、チャンバ11には擬似黒体5からの熱放射を透過する透過窓111が配設されている。更に、チャンバ11の外周囲において透過窓111の近傍には入射軸IA上に温度測定計6が配設されている。温度測定計6は演算ユニット15に接続されており、温度測定計6の出力信号は演算ユニット15に出力される。
演算ユニット15においては、図6に示す演算処理が実行され、放射計4の出力信号L2と温度測定計6の出力信号L3とに基づき、薄膜2の温度T1が算出される。この演算処理は以下のステップに従って実行される。
放射測温システム10の放射計4から出力信号L2が演算ユニット15に出力され(ステップS1:以下「ステップ」は省略する。)、一方、温度測定計6から出力信号L3が演算ユニット15に出力される(S2)。出力信号L2、出力信号L3のそれぞれの出力順は、いずれか一方が最初でいずれか他方が後であっても、双方同時であってもよい。出力信号L2は、薄膜2から放射され偏光素子3により抽出(偏光)されたp波偏光放射輝度成分(第1の偏光放射輝度成分)及び擬似黒体5から放射され薄膜2の表面において反射され偏光素子3により抽出されたp波偏光放射輝度成分(第2の偏光放射輝度成分)を、放射率が変化しない角度θeic範囲内の放射方向EA上において放射計4により受光し、この放射計4により電気信号に変換されものである。出力信号L3は、擬似黒体5から放射され入射軸IA上において温度測定計6により測定された温度情報(ここでは、熱放射輝度成分)を受光し、この温度測定計6により電気信号に変換されたものである。
演算ユニット15においては、放射計4の出力信号L2に対して、p波偏光放射輝度成分の放射率が設定される(S3)。この放射率は、角度θeic範囲内の放射方向EA上に放射計4を配設しているので、一定である。同様に、演算ユニット15においては、温度測定計6の出力信号L3に対して、放射率が設定される(S4)。
演算ユニット15において、温度測定計6の出力信号L3と設定された放射率とに基づき、演算信号L4が生成される(S5)。演算信号L4は、前述の式(3)の右辺第二項に示す擬似黒体5の温度T2の黒体分光放射輝度のうち薄膜2で反射され、放射計4で検出される成分を示す信号である。更に、演算ユニット15において、放射計4の出力信号L2と設定された放射率と演算信号L4とに基づき、演算信号L5が生成される(S6)。演算信号L5は、前述の式(4)に示す薄膜2の温度T1の黒体分光放射輝度を示す信号である。この演算信号L5は温度変換出力信号Tとして演算ユニット15から表示ユニット16に出力される(S7)。
表示ユニット16は温度変換出力信号T1をアナログ的に表示又はデジタル的に表示する。表示ユニット16には、例えば温度表示計、パーソナルコンピュータに連結されたディスプレイ、直接温度の数値をプリントアウトするプリンタ等を実用的に使用することができる。
以上説明したように、実施例1に係る放射測温システム10及び放射測温方法においては、放射率が変化しない条件を利用することにより、基板1上の薄膜2の膜厚dや薄膜2の成膜温度に関係なく、薄膜2の温度T1を非接触状態において正確に測定することができる。
更に、実施例1に係る放射測温システム10及び放射測温方法においては、放射方向EAに対して鏡面対称となる入射軸IA上に擬似黒体5を備え、この擬似黒体5により背景放射を吸収し、放射計4への背景放射を遮蔽することができるので、薄膜2の温度T1を非接触状態においてより一層正確に測定することができる。
更に、実施例1に係る放射測温システム10及び放射測温方法においては、擬似黒体5の温度T2を測定し、この測定結果を放射計4により測定された偏光放射輝度成分のレファレンスとして使用しているので、背景放射の影響を回避し、薄膜2の温度T1を非接触状態においてより一層正確に測定することができる。
本発明の実施例2は、前述の実施例1に係る放射測温方法及び放射測温システム10において使用される薄膜付基板の変形例を説明するものである。
前述の実施例1においては、基板1上の薄膜2にシリコン酸化膜を使用した例を説明したが、それに限定されるものではない。シリコン窒化薄膜やオキシナイトライド薄膜等のシリコン系絶縁性薄膜においても放射率が一定の角度範囲が存在するので、これらの薄膜を実施例2における薄膜2とし、放射測温システム10及び放射測温方法においてこの薄膜2の温度を測定することができる。
具体的には、シリコン窒化薄膜の場合、その表面から放射されるp波偏光輝度成分は、薄膜付基板面の法線に対して中心を63度とし、61度から65度の角度範囲内において測定される。また、シリコンオキシナイトライド薄膜の場合、その表面から放射されるp波偏光輝度成分は、薄膜付基板面の法線に対して中心を57度とし、55度から59度の角度範囲内において測定される。
実施例2に係る放射測温システム10及び放射測温方法においては、実施例1に係る放射測温システム10及び放射測温方法において得られる作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の実施例3は、前述の実施例1又は実施例2に係る放射測温システム10及び放射測温方法において、ハイブリッド表面温度測定システムを更に備え、ハイブリッド温度測定方法を更に組み合わせた例を説明するものである。
[放射測温システムの構成]
図7に示すように、実施例3に係る放射測温システム10は、前述の図5に示す実施例1に係る放射測温システム10に加えて、更にハイブリッド表面温度測定システム30を備える。このハイブリッド表面温度測定システム30は、接触センサ31と、放射輝度計測センサ32と、駆動制御ユニット33とを備えている。
ハイブリッド表面温度測定システム30の接触センサ31は、図8に示すように、薄膜付基板の薄膜2の表面に適度な圧力において表面を接触させる薄膜接触子(接触センサ先端)311と、薄膜接触子311を支持し薄膜接触子311に熱的に影響を及ぼさない断熱性に優れた支持体312と、薄膜接触子311の表面と対向する裏面に離間して配設されその裏面から放射される放射輝度(radiance)を伝搬損失を極力小さくして伝搬する透過体313とを備えている。更に、接触センサ31には放射輝度計測センサ32に連結するためのケーブル314が配設されている。
薄膜接触子311は、測定対象物となる薄膜2に接触させたときに速やかな熱平衡状態を実現することができる材料により構成され、ここでは薄膜又は非常に薄い金属プレートにより構成されている。薄膜接触子311は、例えば3mm−7mmの幅寸法と15mm−20mmの長さ寸法とを有する長方形形状の薄膜又は板材により構成され、表面と裏面との間に速やかな熱平衡状態を実現するために3μm−30μmの薄さに形成されている。薄膜接触子311の厚さを薄く設定することによって、速やかな熱平衡状態を実現することができ、例えば1秒以内の高速な温度測定を実現することができる。薄膜接触子311には、ハステロイ、アルミニウム、ステンレス、インコネル、チタン、タングステン等の卑金属若しくはその合金、又は金、白金、イリジウム等の貴金属を使用することができる。また、薄膜接触子311には薄膜シリコンを使用することができる。シリコンは、基板1としてシリコン基板を用いた場合に同一材料であり、更に薄膜2としてシリコン酸化膜を用いた場合に同一材料が含まれるので、薄膜接触子311の材料として理想的である。薄膜接触子311に使用される材料は、主に測定する温度領域や製作コストの観点から選択される。
接触センサ31の薄膜接触子311は、熱接触抵抗を小さくし、温度の測定精度を高めるために、適度な圧力を持って薄膜2の表面に接触させる(押圧させる)。この圧力は例えば5×103Pa以上である。
支持体312には例えば2枚の石英板を使用することができる。2枚の石英板は透過体313を中心に対向して配設され、石英板の一方に薄膜接触子311の一端が連結され、石英板の他方に薄膜接触子311の他端が連結される。なお、支持体312には、他に断熱性に優れたセラミックスを使用することができる。
実施例3において、透過体313は、細長い円柱形状を有し、薄膜接触子311の裏面から放射される放射輝度を狭い範囲内において小さな伝搬損失でケーブル314に伝搬させる。透過体313には、例えば1.1mm−1.5mmの直径を有するサファイアロッドを使用することができる。また、透過体313には石英ロッド、フッ化カルシウム(CaF2)ロッド、フッ化バリウム(BaF2)ロッド等を使用してもよい。透過体313の一端の端面は薄膜接触子311の裏面に対向させ、透過体313の他端はケーブル314に接続される。透過体313の一端の端面と薄膜接触子311の裏面との間は例えば1mmの間隙を有している。ケーブル314には例えば光ファイバが使用される。
接触センサ31の薄膜接触子311の裏面から放射される放射輝度は透過体313、ケーブル314のそれぞれを通して放射輝度計測センサ32に入力される。放射輝度計測センサ32は、ここでは、ハーフミラー321を透過し、第1のフィルタ322を通して放射輝度を入力する第1の計測センサ323と、ハーフミラー321で反射され、第2のフィルタ(ロングパスフィルタ)325を通して放射輝度を入力する第2の計測センサ326とを備える。第1の計測センサ323には例えば高温度域に感度を有するSiセンサが使用され、第2の計測センサ326には低温度域に感度を有するInGaAsセンサが使用される。つまり、実施例3において、放射輝度計測センサ32には複数種類の第1の計測センサ323及び第2の計測センサ326を備えた複合センサ(compound sensor)が使用されている。
駆動制御ユニット33は、図示しない駆動系とその制御を行う制御系とを備え、いずれもチャンバ11の外部に配設される。駆動制御ユニット33の駆動系はチャンバ11内に配設される接触センサ31に連結される。駆動制御ユニット33は、温度測定のときに、接触センサ31の薄膜接触子311を薄膜付基板の薄膜2の表面に接触させる(押圧させる)。また、駆動制御ユニット33は、温度測定を行わないときに、接触センサ31の薄膜接触子311を薄膜付基板の薄膜2の表面から退避させる。
このように構成されるハイブリッド表面温度測定システム30の接触センサ31は、薄膜付基板の薄膜2の表面に薄膜接触子311を接触させ、この薄膜接触子311の裏面から放射される放射輝度を透過体313、ケーブル314のそれぞれを通して放射輝度計測センサ32に出力する。放射輝度計測センサ32においては、ケーブル314を通して入力された放射輝度が第1の計測センサ323、第2の計測センサ326に入力され、入力された放射輝度に応じて電気信号が発生する。この電気信号は演算ユニット15に出力され、薄膜2の表面温度が求められる。
ハイブリッド表面温度測定システム30においては、温度の測定対象となる薄膜2に熱電対を溶接したり、黒体テープや黒体塗料を付着させる必要がなく、接触センサ31を薄膜2の表面に接触させるという簡易な操作手法により、薄膜2の表面温度を正確にかつ即座に測定することができる。従って、半導体製造プロセスにおいて、ウエーハやその表面に成膜された薄膜の温度測定に威力を発揮することができる。
[放射測温方法]
前述の図7及び図8を用いて、実施例3に係る放射測温方法を説明する。まず最初に、放射測温システム10のチャンバ11内に配置された薄膜付基板の薄膜2の表面温度が、オフラインにおいて、ハイブリッド表面温度測定システム30を用いて測定される。ハイブリッド表面温度測定システム30においては、接触センサ31が駆動制御ユニット33によってチャンバ11内を移動し、接触センサ31の薄膜接触子311の表面が薄膜付基板の薄膜2の表面に接触する。薄膜接触子311は薄膜2との接触によって熱平衡状態になり、薄膜接触子311の裏面から放射輝度が放射される。この放射輝度は接触センサ31の透過体313、ケーブル314を通して放射輝度計測センサ32に出力される。放射輝度計測センサ32においては、入射される放射輝度に基づき薄膜2の表面温度を測定し、その測定結果が演算ユニット15に出力される。演算ユニット15においては、放射輝度計測センサ32からの測定結果に基づき、薄膜2の表面温度を算出し、その算出結果は表示ユニット16に薄膜2の表面温度として表示される。
次に、同様にオフラインにおいて、前述の実施例1の放射測温方法を用いて薄膜付基板の薄膜2の温度が測定され、最終的に表示ユニット16に薄膜2の温度が表示される。
ここで、ハイブリッド表面温度測定システム30により得られた薄膜2の表面温度に対して、実施例1に係る放射測温方法により得られた薄膜2の温度が許容範囲内であるか否かが判定される。放射測温方法により得られた薄膜2の温度が、許容範囲内において、ハイブリッド表面温度測定システム30により得られた薄膜2の表面温度と一致する場合には、放射測温方法に基づく薄膜2の温度測定の正確さが実証される。
この実証結果を踏まえて、インラインにおいて、放射測温システム10並びに放射測温方法を用いて、薄膜付基板の薄膜2の温度が随時測定される。
以上説明したように、実施例3に係る放射測温システム10及び放射測温方法においては、ハイブリッド表面温度測定システム30をキャリブレーション用として使用し、放射測温システム10及び放射測温システムの立ち上げや新規の材料の温度測定の際の基準温度の測定に使用することができる。そして、この基準温度に基づき、放射測温システム10を稼動し、放射測温方法を実施することができるので、温度測定の精度を向上することができる。
なお、実施例3に係る放射測温方法においては、ハイブリッド表面温度測定システム30を用いた温度測定を最初に実施しているが、最初に実施例1に係る放射測温方法を用いた温度測定を実施してもよい。
(その他の実施例)
上記のように、本発明を実施例1によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものでない。本発明は様々な代替の実施例及び運用技術に適用することができる。
例えば、本発明は、シリコン基板に限定されるものではなく、化合物半導体を含め一般の半導体製造プロセス等において薄膜を成膜する基板に広く適用可能である。ただし、その場合、放射率不変条件である角度θeicは半導体の種類によって一般に異なる。
産業上の利用の可能性
本発明は、基板上の薄膜の温度を非接触状態において正確に測定することができる放射測温方法及び放射測温システムに広く利用可能である。

Claims (13)

  1. 基板上に薄膜を形成し薄膜付基板を形成する工程と、
    前記薄膜付基板から放射される偏光放射輝度成分を測定する方向を基板面法線からの角度として放射率が変化しない角度範囲内において測定する工程と、
    前記偏光放射輝度成分の測定結果に基づき前記薄膜付基板の温度を演算する工程と、
    を備えたことを特徴とする放射測温方法。
  2. 前記偏光放射輝度成分を測定する工程は、前記薄膜付基板の表面に対する法線と前記偏光放射輝度成分の測定方向とを含む放射面内に対して平行なp波偏光放射輝度成分を測定する工程であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射測温方法。
  3. 前記偏光放射輝度成分を測定する工程は、前記基板が不透明体となる波長域において、前記薄膜付基板から放射される偏光放射輝度成分を測定する工程であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射測温方法。
  4. 前記薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコン酸化薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、前記p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、前記シリコン酸化薄膜から放射されるp波偏光輝度成分を、前記薄膜付基板面の法線に対して中心を55度とし、53度から57度の角度範囲内において測定する工程であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の放射測温方法。
  5. 前記薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコン窒化薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、前記p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、前記シリコン窒化薄膜付基板から放射されるp波偏光放射輝度成分を、前記薄膜付基板面の法線に対して中心を63度とし、61度から65度の角度範囲内において測定する工程であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の放射測温方法。
  6. 前記薄膜付基板を形成する工程は、基板上にシリコンオキシナイトライド薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程であり、前記p波偏光放射輝度成分を測定する工程は、前記シリコンオキシナイトライド薄膜から放射されるp波偏光放射輝度成分を、前記薄膜付基板面の法線に対して中心を57度とし、55度から59度の角度範囲内において測定する工程であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の放射測温方法。
  7. 基板上に薄膜を形成し、薄膜付基板を形成する工程と、
    前記薄膜付基板から放射される第1の偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度範囲内の放射方向に対して、前記薄膜付基板の表面に垂直な法線を軸にして鏡面対称となる入射軸上に背景放射を吸収遮蔽し、かつ一定の放射輝度を放射する擬似黒体を配設し、この擬似黒体の温度を測定する工程と、
    前記放射軸方向上において前記第1の偏光放射輝度成分及び前記擬似黒体から前記入射軸上に放射され前記薄膜付基板の表面で反射され、前記放射方向へ向かう第2の偏光放射輝度成分を測定する工程と、
    前記第1の偏光放射輝度成分及び前記第2の偏光放射輝度成分の測定結果と前記擬似黒体の温度の測定結果とに基づき前記薄膜付基板の温度を演算する工程と、
    を備えたことを特徴とする放射測温方法。
  8. 前記薄膜付基板の前記薄膜の表面に薄膜接触子の表面を接触させ、前記薄膜接触子の表面と対向する裏面から放射される放射輝度を計測する工程と、
    この計測された前記放射輝度に基づき前記薄膜の表面温度を測定する工程と、
    を更に備えたことを特徴とする請求の範囲第1項又は第7項に記載の放射測温方法。
  9. 前記薄膜付基板の表面温度を前記薄膜接触子の裏面から放射される放射輝度に基づき測定する第1の工程の後に、前記薄膜付基板から放射される前記偏光放射輝度成分又は前記第1の偏光放射輝度成分を測定する方向を基板面法線からの角度として放射率が変化しない角度範囲内において測定し、この測定結果に基づき前記薄膜付基板の温度を演算する第2の工程を行い、
    前記第1の工程の前記薄膜の表面温度の測定結果に対して、前記第2の工程の前記薄膜付基板の温度の演算結果が許容範囲内であるか否かを判定し、
    許容範囲内であれば、前記薄膜付基板の温度の測定に前記第2の工程を使用することを特徴とする請求の範囲第8項に記載の放射測温方法。
  10. 基板上に薄膜を形成した薄膜付基板から放射される偏光放射輝度成分を放射率が変化しない角度範囲内において測定する放射計と、
    前記放射計により測定された前記偏光放射輝度成分に基づき前記薄膜付基板の温度を演算する演算ユニットと、
    を備えたことを特徴とする放射測温システム。
  11. 前記基板を内部に配設するチャンバと、
    前記基板を加熱する熱発生源と、
    前記薄膜付基板と前記放射計との間に配設され、前記薄膜付基板の熱放射から偏光放射輝度成分を抽出する偏光素子と、
    を更に備えたことを特徴とする請求の範囲第10項に記載の放射測温システム。
  12. 薄膜付基板から放射される第1の偏光放射輝度成分の放射率が変化しない角度範囲内の放射方向に対して、前記薄膜付基板の表面に垂直な法線を軸にして鏡面対称となる入射軸上に配設され、背景放射を吸収遮蔽し、かつ一定の放射輝度を放射する擬似黒体と、
    前記擬似黒体の温度を測定する温度測定計と、
    前記放射方向に配設され、前記第1の偏光放射輝度成分及び前記擬似黒体から前記入射軸上に放射され前記薄膜付基板の表面で反射され、前記放射方向へ向かう第2の偏光放射輝度成分を測定する放射計と、
    前記放射計により測定された前記第1の偏光放射輝度成分及び前記第2の偏光放射輝度成分と前記温度測定計により測定された前記擬似黒体の温度とに基づき前記薄膜付基板の温度を演算する演算ユニットと、
    を備えたことを特徴とする放射測温システム。
  13. 前記薄膜付基板の前記薄膜の表面に接触させる薄膜接触子を有する接触センサと、
    前記接触センサの前記薄膜接触子の前記表面に対向する裏面から放射される放射輝度を計測し、この計測結果を前記演算ユニットに出力する放射輝度計測センサと、
    を更に備えたことを特徴とする請求の範囲第10項又は第12項に記載の放射測温システム。
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