JPWO2009072434A1 - 圧電ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】バイモルフ構造の圧電素子を用いたダイヤフラム式の圧電ポンプにおいて、圧電素子の変位を阻害する要因を取り除き、効率のよい圧電ポンプを提供する。【解決手段】ポンプ本体10との間でポンプ室12を形成するダイヤフラム21と、ダイヤフラムの表面に対面接着された圧電素子22とを備えた圧電ポンプであって、圧電素子22は複数の圧電体層を積層したバイモルフ型圧電素子であり、圧電素子の厚み方向中間部に自発的に変位しない中性層22bが設けられている。圧電素子を含むダイヤフラム全体の中立面Fdが圧電素子の中性層22b内に位置しているため、圧電素子22が効率よく変位できる。【選択図】 図5

Description

本発明は圧電素子に電圧を印加してダイヤフラムを屈曲変位させることにより、流体を輸送する圧電ポンプに関するものである。
ノートパソコンなどの小型電子機器の冷却水輸送用ポンプや燃料電池の燃料輸送用ポンプなどに、圧電マイクロポンプが用いられている。圧電マイクロポンプは、圧電素子への電圧印加により屈曲変形するダイヤフラムを用いたポンプであり、構造が簡単で、薄型に構成でき、かつ低消費電力であるという利点がある。
従来の圧電マイクロポンプのダイヤフラムユニット(ダイヤフラムに圧電素子を貼り付けたもの)は、ダイヤフラムに単板圧電素子を貼り付けたユニモルフ構造のものと、ダイヤフラムに積層型圧電素子を貼り付けたバイモルフ構造のものとが代表的である。特に、液圧ポンプのようにダイヤフラムユニットを比較的低周波数で駆動する場合には、ユニモルフ構造に比べてバイモルフ構造の方が効率がよいが、空圧ポンプのようにダイヤフラムユニットを高周波数で駆動する場合には、ユニモルフ構造の方が有利である。
ユニモルフ構造の場合、面方向に伸縮する圧電素子を伸縮しないダイヤフラムに貼り付けたものであり、一般に屈曲変位の中立面が圧電素子中に存在する。ここでいう中立面とは、ダイヤフラムユニット全体が屈曲変形したとき、ダイヤフラムユニット内での圧縮及び引張の応力が0となる面である。中立面が圧電素子中に存在すると、圧電素子の一部分が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動作を行うことから、ダイヤフラムユニットの変位が小さくなったり、無駄な発熱が生じるという問題がある。
特許文献1には、ユニモルフ構造のダイヤフラムユニットを用いたインクジェット式記録ヘッドが開示されている。この場合、ダイヤフラム及び圧電素子の厚みを適切に設定することによって、駆動の中立面をダイヤフラム内に位置させ、圧電素子の一部分が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動きをするのを抑制している。
一方、バイモルフ構造の圧電素子にダイヤフラムを貼り付けたダイヤフラムユニットの場合、圧電素子自体が屈曲変位をするので、ダイヤフラム及び圧電素子の厚みをどのように設定しても、ダイヤフラム内に中立面を位置させることはできない。そのため、圧電素子の一部が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動きとなり、変位が小さくなり、ポンプ効率が損なわれるとともに、無駄な発熱が大きくなる。
特開2001−260348号公報
そこで、本発明の好ましい実施形態の目的は、バイモルフ構造の圧電素子を用いたダイヤフラム式の圧電ポンプにおいて、圧電素子の変位を阻害する要因を取り除き、効率のよい圧電ポンプを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、開口部を有するポンプ本体と、前記開口部を閉じるべくポンプ本体に固定され、ポンプ本体との間でポンプ室を形成するダイヤフラムと、ダイヤフラムの表面に対面接着された圧電素子とを備え、前記圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子を含むダイヤフラムを屈曲変位させる圧電ポンプにおいて、前記圧電素子は複数の圧電体層を積層したバイモルフ型圧電素子であり、前記複数の圧電体層のうち、前記圧電素子の厚み方向中間に位置する少なくとも1層が前記電圧印加によって自発的に変位しない中性層であり、前記圧電素子を含むダイヤフラム全体の中立面が前記圧電素子の中性層内に位置していることを特徴とする圧電ポンプを提供する。
バイモルフ型圧電素子は、電圧印加により伸びる層と縮む層とを積層したものであり、圧電素子に印加される駆動電圧の強度及び分極度が一様である場合、厚み方向中央(伸びる層と縮む層の間)が伸縮反転面となる。しかし、バイモルフ型圧電素子をダイヤフラムに貼り付けた場合には、ダイヤフラムユニット(ダイヤフラム+圧電素子)の中立面が圧電素子の厚み方向中央からずれてしまうため、圧電素子の一部分が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動作となる。つまり、伸びようとしている層の一部に圧縮応力が作用し、逆に縮もうとしている層の一部に引張応力が作用する。そこで、本発明では、圧電素子の厚み方向中間部に自発的に変位しない中性層を設け、圧電素子とダイヤフラムとを接着した状態での中立面を中性層内に合わせ込むことで、圧電素子の一部分が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動きを無くすことができる。特に、ダイヤフラムや圧電体層の厚みのバラツキ、ダイヤフラムと圧電体層との接着状態のバラツキにより、中立面が圧電素子の厚み方向中央からずれる量がばらついても、中性層の厚み分があるので、中立面を安定して中性層厚み内に位置させることができる。
本圧電ポンプに使用される圧電素子は、複数の圧電体層を積層したものである。すなわち、圧電素子は、グリーンシート状態の圧電セラミック層を電極を間にして積層圧着し、焼成し、その後分極したものである。そのため、従来のような焼成済みの圧電板を接着剤によって貼り合わせたバイモルフ型圧電素子に比べて、薄型化できるとともに、駆動電圧を低くでき、小型で低駆動電圧のポンプを実現できる。圧電素子を構成する複数の圧電体層のうち、圧電素子の厚み方向中間に位置する少なくとも1層が電圧印加によって自発的に変位しない中性層である。ここで、電圧印加によって自発的に変位しない中性層には、次の3種類がある。第1は厚み方向に分極されているが電界が作用しない層、第2は分極されておらず電界が作用する層、第3は分極されておらず電界も作用しない層である。電界が作用しないとは、中性層の両面の電極が同一電位(グランドも含む)である場合である。いずれの場合も、圧電素子に電圧が印加された時、中性層は自発的に伸縮しない。
中性層に代えて樹脂や金属などの非圧電体層を設けることも可能であるが、その場合には、非圧電体層を間にして2つの圧電体層を貼り合わせる必要があり、製造が困難になるとともに、中立面のばらつきなど品質も一定せず、かつ厚みも厚くなる。これに対し、中性層を他の層と同じ圧電体層で形成すれば、圧電素子を構成する全ての圧電体層を一括して積層でき、製造が容易で、品質が一定し、かつ厚みも薄くできる。
前述のように、中性層は必ずしも分極しておく必要はないが、中性層を含む全ての圧電体層を厚み方向に分極し、中性層を電圧印加によって電界が加わらない層とするのが望ましい。例えば中性層だけを未分極層とした場合、分極時に分極層と未分極層(中性層)との境界で分極度差による歪みや応力が発生し、クラック等が発生する可能性がある。また、駆動時にも分極時の残留応力によって、分極層と未分極層との境界でクラック等が発生しやすくなる可能性がある。これに対し、中性層も他の圧電体層と同様に分極しておけば、分極度差による歪みや応力を抑制でき、クラック等の発生を防止できる。
一般に、ダイヤフラムユニットの中立面は圧電素子の厚み方向中央に対してダイヤフラム側に偏った位置となる。この偏り量はダイヤフラムのヤング率や厚みによって異なる。そこで、中性層を間にして、ダイヤフラム側の圧電体層の積層数をダイヤフラム側と反対側の圧電体層の積層数より少なくしてもよい。つまり、中性層を圧電素子の厚み方向中央ではなく、ダイヤフラム側に寄った位置に設けてある。これによって、中性層の厚みが薄い場合でも、中立面を中性層の中に容易に位置させることができる。
発明の好ましい実施形態の効果
以上のように、本発明によれば、バイモルフ構造の圧電素子を利用した圧電ポンプにおいて、圧電素子の厚み方向中間部に自発的に変位しない中性層を設け、圧電素子を含むダイヤフラム全体の中立面がこの中性層内に位置するように設定したので、ダイヤフラム全体が屈曲変位したとき、圧電素子に変位を阻害する部分が発生するのを抑制でき、効率のよい圧電ポンプを実現できる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明に係る圧電ポンプの第1実施例を示す。ここで、図1は圧電ポンプの全体平面図であり、図2は図1のII−II断面図、図3は図1のIII−III断面図である。
この圧電ポンプ1は、ポンプ本体10と、ダイヤフラムユニット20(ダイヤフラム21に圧電素子22を貼り付けたもの)と、押え板18とを備えている。ポンプ本体10は、金属材料または樹脂材料のような高剛性材料で形成されている。ポンプ本体10とダイヤフラムユニット20との間にポンプ室12が形成されている。ポンプ本体10と押え板18との間には、ポンプ室12と接続流路14を介して連通した流入側弁室11と、ポンプ室12と接続流路15を介して連通した排出側弁室13とが形成されている。流入側弁室11には流入側逆止弁16が配置されている。流入側逆止弁16は、流入側ポートから流入側弁室11への流体の流れは許容するが、逆方向への流れを阻止するように機能する。排出側弁室13には排出側逆止弁17が配置されている。排出側逆止弁17は、ポンプ室12から排出側弁室13への流体の流れは許容するが、逆方向への流れを阻止するように機能する。
ポンプ室12は平面方向の寸法に比べて高さ方向の寸法の小さい扁平な空間であり、ポンプ本体10に形成された凹型の開口部10aをダイヤフラム21で閉じることによって形成されている。ポンプ本体10としては金属材料を用いてもよいし、樹脂材料を用いてもよい。ここではポンプ室12を平面視円形状としたが、方形状でもよい。
ダイヤフラム21は弾性を有する薄板よりなり、ポンプ本体10の上面のほぼ全面に配置され、押え板18との間で接着固定されている。ダイヤフラム21の材質は特に限定されないが、ガラスエポキシ板、樹脂シート、ゴムシート等のような比較的低ヤング率で厚さの薄い板が望ましい。このようなダイヤフラムを用いた場合、圧電体の動きを阻害しないので、変位量が大きくなる。逆に、金属薄板などの高ヤング率のダイヤフラムを用いれば、変位量は低下するが、圧力の高いポンプが得られる。ダイヤフラム21の外表面(ポンプ室12と反対側の面)に圧電素子22が対面接着されている。本実施例では、圧電素子22の面積をポンプ室12の面積より大きくしたが、圧電素子22の面積がポンプ室12の面積以下であってもよい。本実施例のダイヤフラム21は、ポンプ本体10の上面のほぼ全面に配置されているため、ポンプ室12内の液体が圧電素子22に接触するのを防止する保護シートとしての役割のほかに、ポンプ室12からの液漏れを防止するパッキンとしての役割も有する。押え板18には、圧電素子22と対応する箇所に窓孔19が形成されており、圧電素子22の背面側はポンプ室12の外部へ開放されている。
図4,図5は圧電素子22の一例の構造を示し、図4は分極時、図5は駆動時である。この圧電素子22は、3層の圧電セラミックスよりなる圧電体層22a〜22cを電極23,24を間にして積層・焼成し、表裏面に電極25,26を形成した後、分極したものである。圧電素子22は図5に示すように、ダイヤフラム21の表面に対面接着されている。
分極時には、図4に示すように、2つの直流電源27,28を直列接続し、直流電源27のプラス側を表側電極25に接続し、直流電源28のマイナス側を裏側電極26に接続し、層間電極23,24を2つの直流電源27,28の間であってかつグランドに接続する。このように直流電界を印加することにより、中間の圧電体層22bを除いて両側の圧電体層22a,22cが厚み方向に同一方向に分極(図4に矢印Pで示す)される。図4では、電極23〜26が全面電極である例を示したが、例えばポンプ室12と対応する部分だけの部分電極であってもよい。中間の圧電体層22bは中性層であり、分極されない。この実施例では、中性層22bは圧電素子22の厚み方向の中央に位置し、かつその厚みが他の圧電体層22a,22cとほぼ同一厚みである例を示したが、中性層22bの厚みおよび位置は、後述する中立面Fdが中性層22bの中に位置するように設定される。
駆動時には、図5に示すように、交流電源29の一端側を表裏の電極25,26に接続し、交流電源29の他端側を層間電極23,24に接続する。これによって、図5に破線矢印で示すような電界Eが作用し、上側の圧電体層22aが伸びるとき、下側の圧電体層22cは縮み、ダイヤフラムユニット20は上に凸に屈曲する。電界方向が逆転すると、上側の圧電体層22aが縮み、下側の圧電体層22cが伸びるため、ダイヤフラムユニット20は下に凸に屈曲する。このようにして、ダイヤフラムユニット20は屈曲振動する。中性層22bは未分極であるため、自発的に伸縮しないが、図5のように配線した場合には、中性層22bの両側の層間電極23,24が同一電位であるため、たとえ中性層22bがいずれかの方向に分極されていても、伸縮することはない。
ダイヤフラムユニット20が屈曲変形するとき、圧縮及び引張の応力が0となる面である中立面Fdが存在する。圧電素子22がダイヤフラム21に貼り付けられているため、中立面Fdは圧電素子22の厚み方向中央よりもダイヤフラム21側に偏った位置となる。本発明では、中立面Fdを圧電素子22の中性層22b内に合わせ込んであるため、圧電素子22の中に屈曲変位に対してブレーキをかける部分がなくなり、ダイヤフラムユニット20の変位量を大きく取れ、ポンプ効率が向上する。中立面Fdの合わせ込みは、中性層22bの材質及び厚み、ダイヤフラム21の材質(ヤング率)及び厚み等に依存する。
図6は従来のダイヤフラムユニットと本発明のダイヤフラムユニットの中立面Fdを比較して図示したものである。従来のダイヤフラムユニット(a)は、2層の圧電体層100a,100bを積層したバイモルフ型圧電素子100をダイヤフラム110に貼り付けたものであり、本発明のダイヤフラムユニット(b)は、図5に示すように中間に中性層22bを持つ3層構造の圧電素子22をダイヤフラム21に貼り付けたものである。
従来のダイヤフラムユニット(a)の場合、屈曲変位の中立面Fdが圧電素子の厚み方向中央Fpからダイヤフラム110側にずれ、下側の圧電体層100bの中にある。例えば上側の圧電体層100aが伸び、下側の圧電体層100bが縮むとき、ダイヤフラムユニット(a)は上に凸に変位するが、圧電体層100b内における中立面Fdと中央Fpとの間の領域では、縮もうとするにも拘わらず、伸ばそうとする力(引張応力)が作用する。そのため、圧電素子100の一部分が屈曲変位に対してブレーキをかけるような動作となる。
一方、本発明のダイヤフラムユニット(b)の場合には、中立面Fdが中性層22bの中に位置しているため、上側の圧電体層22aが伸び、下側の圧電体層22bが縮むとき(ダイヤフラムユニット(b)が上に凸に変位するとき)、圧電体層22a〜22cの中に伸び方向と縮み方向の力が相反する部分が存在しない。そのため、圧電素子22が自由に屈曲変位でき、圧電素子22ひいてはダイヤフラムユニットの変位量を大きくすることができる。
図7,図8は本発明の第2実施例を示す。図7は圧電素子30の分極時、図8はダイヤフラムユニットの駆動時を示す。この実施例では、圧電素子30が8層の圧電体層31a〜31hの積層構造であり、厚み方向中央の2つの圧電体層31d,31eが中性層である。この例では、中性層31d,31eの間に電極が設けられていないが、電極が設けられていても構わない。圧電素子30はダイヤフラム34の上に貼り付けられている。
分極時には、図7に示すように、2つの直流電源35,36を直列接続し、直流電源35のプラス側を電極33b,33dに接続し、直流電源36のマイナス側を電極33e,33gに接続し、他の電極33a,33c,33f,33hを2つの直流電源35,36の間であってかつグランドに接続する。このように直流電界を印加することにより、厚み方向中央より上側(ダイヤフラム34の反対側)の圧電体層31a〜31dは、厚み方向に隣り合う圧電体層同士が互いに逆方向に分極される。同様に、厚み方向中央より下側(ダイヤフラム34側)の圧電体層31e〜31hも、厚み方向に隣り合う圧電体層同士が互いに逆方向に分極される。中央の中性層31d,31eは厚み方向に同一方向に分極される。実線矢印Pが分極方向を示す。上述のような方法で分極すると、少ない配線数で、どの圧電体層にも一様に分極することができ、1層当たりの分極度を同等にすることができる。
駆動時には、図8に示すように、上から1番目の電極33a,3番目の電極33c、6番目の電極33f、8番目の電極33hを交流電源32の一端側に接続し、上から2番目の電極33b,4番目の電極33d、5番目の電極33e、7番目の電極33gを交流電源32の他端側に接続する。そのため、図8の破線矢印Eで示すように電界が印加され、上側の3層の圧電体層31a〜31cが伸びるとき、下側の3層の圧電体層31f〜31hが縮み、ダイヤフラムユニットが上に凸に変位する。電界方向が逆転すると、ダイヤフラムユニットは下に凸に変位する。中性層31d,31eは厚み方向に分極されているが、両面の電極33d,33eが同一電位であるため、駆動電界が印加されず、自発的に変位しない。
この実施例の場合も、中立面Fdが中性層31d,31eの中に位置しているので、圧電素子30に屈曲変位を邪魔する部分が存在せず、ダイヤフラムユニットの変位量を大きくすることができる。また、中性層31d,31eが他の圧電体層31a〜31c及び31f〜31hと同様に厚み方向に分極されており、1層当たりの分極度が同等となっている。そのため、圧電素子全体が一様な分極状態となり、中性層31d,31eと他の圧電体層31c,31fとの境界で分極度差による歪みや残留応力が少ない。また、屈曲時の伸縮領域と中性領域との界面での応力を緩和でき、クラック等の発生を防止できる効果がある。
図9は本発明にかかるダイヤフラムユニットの第3実施例を示す。この実施例は第2実施例の変形例である。圧電素子40が9層の圧電体層41a〜41iの積層構造であり、厚み方向中間の2つの圧電体層41e,41fが中性層である。この例も、中性層41e,41fの間に電極が設けられていないが、電極が設けられていても構わない。圧電素子40の表裏面および層間に電極43a〜43iが設けられている。圧電素子40はダイヤフラム44の上に貼り付けられている。
上から1番目の電極43a,3番目の電極43c、5番目の電極43e、6番目の電極43f,8番目の電極43hが交流電源42の一端側に接続され、上から2番目の電極43b,4番目の電極43d、7番目の電極43gが交流電源42の他端側に接続されている。そのため、図9の破線矢印Eで示すように電界が印加され、上側の4層の圧電体層41a〜41dが伸びるとき、下側の3層の圧電体層41g〜41iが縮み、ダイヤフラムユニットが上に凸に変位する。電界方向が逆転すると、ダイヤフラムユニットは下に凸に変位する。中性層41e,41fは厚み方向に分極されているが、両面の電極43e,43fが同一電位であるため、駆動電界が印加されず、自発的に変位しない。
この実施例では、中性層41e,41fより上側の圧電体層の数と下側の圧電体層の数とを異ならせてある。具体的には、上側の圧電体層を4層とし、下側の圧電体層を3層としてある。図8に示すように、中性層31d,31eが圧電素子30の厚み方向中央にある場合、中立面Fdは圧電素子30の厚み方向中央よりもダイヤフラム34側に偏るため、中立面Fdが駆動層である圧電体層31fに近づき、圧電体層31fの変位に対する抵抗となる可能性がある。これに対し、図9に示すように、上側の圧電体層数と下側の圧電体層数を異ならせ、ダイヤフラムと反対側に位置する圧電体層数を多くした場合には、中立面Fdを中性層41e,41fのほぼ中央に位置させることが可能になり、中性層41e,41fの両側に位置する駆動層(圧電体層)41d,41gの変位に対する抵抗を小さくできる。
図9は中性層の両側の圧電体層数を変えた一例を示したに過ぎず、上側の圧電体層の数及び下側の圧電体層の数は、中立面Fdの合わせ込みに応じて任意に設定できる。つまり、ダイヤフラム44の厚みと材質(ヤング率)に応じて中立面Fdの位置が変わるので、それに応じて中性層の両側の圧電体層数を選択すればよい。また、中性層の両側の圧電体層数を変えずに、ダイヤフラムと反対側に位置する圧電体層に印加する駆動電界の強度又は分極度を、ダイヤフラム側に位置する圧電体層に印加する駆動電界の強度又は分極度よりも高くすることによって調整してもよいし、ダイヤフラムと反対側に位置する圧電体層の厚みを、駆動電界の強度や分極度を一定にしたまま、厚くすることによって調整してもよい。
図1〜図3では、ポンプ本体10を平板状に形成し、流入側弁室11と、ポンプ室12および排出側弁室13を同一平面上に配列した構造を示したが、これに限るものではない。図1〜図3に示す圧電ポンプの場合、薄型に構成できるので、ノートパソコンや携帯機器のような小型電子機器の冷却水輸送用ポンプや燃料電池の燃料輸送用ポンプなどに好適である。
本発明に係る圧電ポンプの第1実施例の断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII −III 線断面図である。 圧電素子の一例の分極時の断面図である。 圧電素子の一例の駆動時の断面図である。 従来のダイヤフラムユニットと本発明のダイヤフラムユニットの中立面の位置を示す図である。 本発明の第2実施例における圧電素子の分極時の断面図である。 図7に示す圧電素子を用いたダイヤフラムユニットの駆動時の断面図である。 本発明に係る圧電ポンプに使用されるダイヤフラムユニットの第3実施例の駆動時の断面図である。
符号の説明
1 圧電ポンプ
10 ポンプ本体
12 ポンプ室
20 ダイヤフラムユニット
21 ダイヤフラム
22 圧電素子
22a,22c 圧電体層(駆動層)
22b 圧電体層(中性層)
Fd 中立面

Claims (3)

  1. 開口部を有するポンプ本体と、前記開口部を閉じるべくポンプ本体に固定され、ポンプ本体との間でポンプ室を形成するダイヤフラムと、ダイヤフラムの表面に対面接着された圧電素子とを備え、前記圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子を含むダイヤフラムを屈曲変位させる圧電ポンプにおいて、
    前記圧電素子は複数の圧電体層を積層したバイモルフ型圧電素子であり、
    前記複数の圧電体層のうち、前記圧電素子の厚み方向中間部に位置する少なくとも1層が前記電圧印加によって自発的に変位しない中性層であり、
    前記圧電素子を含むダイヤフラム全体の中立面が前記圧電素子の中性層内に位置していることを特徴とする圧電ポンプ。
  2. 前記中性層を含む全ての圧電体層が厚み方向に分極され、
    前記中性層は前記電圧印加によって電界が加わらない層であることを特徴とする請求項1に記載の圧電ポンプ。
  3. 前記中性層を間にして、前記ダイヤフラム側の圧電体層の積層数をダイヤフラム側と反対側の圧電体層の積層数より少なくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電ポンプ。
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