JP2015510073A - ディスクポンプシステムの温度を調整するためのシステムと方法 - Google Patents

ディスクポンプシステムの温度を調整するためのシステムと方法 Download PDF

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Abstract

ディスクポンプシステムは、実質的に円筒形で、流体を収容するための空洞を画定するポンプ本体と、被駆動端壁の中央部分に関連付けられて、使用時に被駆動端壁の振動運動を起こし、それによって、被駆動端壁の中心と内側壁の間に環状の節を有する変位振動を発生させるアクチュエータと、を含む。加熱要素がアクチュエータに熱的に連結され、アクチュエータを標的温度に保つ。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本発明は、Lockeらにより2012年2月10日に出願された、“Systems and Methods for Regulating the Temperatures of a Disc Pump System”と題する米国仮特許出願第61/597,477号明細書の出願の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものであり、同仮出願をあらゆる目的のために参照によって本願に援用する。
本発明の例示的実施形態は一般に、流体用ディスクポンプに関し、より詳しくは、送出用空洞が実質的に円筒形であり、端壁と、端壁間の側壁と、を有し、端壁間にアクチュエータが設けられているディスクポンプに関する。本発明の例示的実施形態は、より詳しくは、アクチュエータに取り付けられた弁と、端壁の一方に取り付けられた少なくとも1つの別の弁を有するディスクポンプに関する。
閉鎖された空洞内で高振幅圧力振動を生成することは、熱音響及びディスクポンプ型コンプレッサの分野で多くの注目を集めている。非線形音響学の最近の発展により、これまで可能と考えられていたものより高振幅の圧力波を生成することが可能となった。
音響共振を使って所定の入口と出口からの流体送出を実現することが知られている。これを実現するには、一方の端に音響定在波を駆動する音響ドライバを備える円筒形の空洞を使用する。このような円筒形の空洞では、音響圧力波の振幅が限定される。これまでに、断面形状が変化する空洞の形状、例えばコーン型、ホーン型、電球型を使用することによって、高振幅圧力振動を実現し、送出効果が大幅に高められてきた。このような高振幅波においては、エネルギー散逸を伴う非線形機構が抑制されている。しかしながら、ディスク型の空洞では、この高振幅音響共振は使用されておらず、最近まで放射圧振動が励起されてきた。国際公開第2006/111775号パンフレットとして公開された国際特許出願PCT/GB2006/001487号明細書は、アスペクト比、すなわち空洞の半径と空洞の高さの比が高い、実質的にディスク形状の空洞を有するディスクポンプを開示している。
このようなディスクポンプは、各端が端壁により閉鎖された側壁を含む、実質的に円筒形の空洞を有する。ディスクポンプはまた、アクチュエータを含み、これは端壁のうちの何れか一方を駆動し、この被駆動端壁の表面に対して実質的に垂直な方向に振動させる。被駆動端壁の運動の空間波形は空洞内の流体圧力振動の空間波形にマッチすると表現され、この状態を本明細書においてモードマッチングという。ディスクポンプがモードマッチングの状態にあると、アクチュエータが空洞内の流体に対してなした作用は、被駆動端壁の表面にわたって強め合いながら増大し、その結果、空洞内の圧力振動の振幅が増大し、高いディスクポンプ効率が得られる。モードマッチングの状態のディスクポンプの効率は、被駆動端壁と側壁の間の界面に依存する。この界面を、それが被駆動端壁の運動を縮小または減衰させないように構成して、空洞内の流体圧力振動のあらゆる振幅減少を軽減することにより、このようなディスクポンプの効率を維持することが望ましい。
上記のディスクポンプのアクチュエータは、被駆動端壁をその端壁に対して実質的に垂直、または円筒形の空洞の縦軸に対して実質的に平行な方向に振動運動させ(「変位振動」)、これを以下、空洞内の被駆動端壁の「軸方向振動」と呼ぶ。被駆動端壁の軸方向振動は、空洞内の流体の、それに実質的に比例する「圧力振動」を発生させ、それによって半径方向の圧力分布が得られ、これは参照によって本願に援用される国際特許出願PCT/GB2006/001487号明細書に記載されているように、第一種ベッセル関数のそれに近似し、このような振動を以下、空洞内の流体圧力の「軸方向振動」と呼ぶ。被駆動端壁のうち、アクチュエータと側壁の間の部分はディスクポンプの側壁との界面を提供し、これが変位振動の減衰を縮小して空洞内の圧力振動のあらゆる減少を軽減させる。被駆動端壁のうち、アクチュエータと側壁の間の部分を以下「アイソレータ」と呼び、これは米国特許出願第12/477,594号明細書の中により詳しく記されており、同出願を引用によって本願に援用する。アイソレータの例示的実施形態は、被振動端壁の周辺部分と動作的に関連付けられて、変位振動の減衰を縮小する。
このようなディスクポンプにはまた、ディスクポンプを通る流体の流れを制御するための1つまたは複数の弁も必要であり、より詳しくは、弁は高周波数で動作できる。従来の弁は一般に、各種の用途のために500Hz以下の、より低周波数で動作する。例えば、多くの従来のコンプレッサは一般に、50または60Hzで動作する。当業界で知られている線形共振コンプレッサは150〜350Hzの間で動作する。しかしながら、医療機器を含む多くの携帯型電子機器は、正圧を送達する、または真空を提供する比較的小型のディスクポンプを必要とし、このようなディスクポンプは動作中に聞き取れず、個別の動作を提供できることが有利である。これらの目的を実現するために、このようなディスクポンプは非常に高い周波数で動作しなければならず、弁は約20kHz以上で動作できる必要がある。このような高周波数で動作するには、弁は、ディスクポンプを通る流体の正味の流れを作るように調整可能な高周波数振動圧力に応答できなければならない。このような弁は、国際特許出願PCT/GB2009/050614号明細書の中により詳しく記載されており、同出願を参照によって本願に援用する。
ディスクポンプを通る流体の流れを制御するために、弁を第一または第二の開口部の何れか、または両方の開口部に配置してもよい。各弁は、その中を概して垂直に延びる開口部を有する第一の板と、同様にその中を概して垂直に延びる開口部を有する第二の板を含み、第二の板の開口部は第一の板の開口部から実質的にずれている。弁は、第一と第二の板の間に設置された側壁をさらに含み、側壁は第一と第二の板の周辺の周囲で閉じられ、第一と第二の板の間に、第一と第二の板の開口部と流体連通する空洞が形成される。弁は、第一と第二の板の間に配置された、移動可能なフラップをさらに含み、フラップは、第一の板の開口部とは実質的にずれ、第二の板の開口部と実質的に整合する開口部を有する。フラップは、弁前後の流体の差圧の方向の変化に応じて第一と第二の板の間で駆動される。
ディスクポンプシステムは、実質的に円筒形で、流体を収容する空洞を画定するポンプ本体を含み、空洞は、両端において実質的に円形の端壁で閉鎖された側壁によって形成される。端壁の少なくとも一方は被駆動端壁であり、中央部分と被駆動端壁の中央部分から半径方向に外側に延びる周辺部分を有する。システムは、被駆動端壁の中央部分に動作的に関連付けられたアクチュエータを含み、これは被駆動端壁を周波数(f)で振動運動させ、それによって被駆動端壁の、それに対して実質的に垂直な方向への変位振動を発生させる。周波数(f)はアクチュエータの基本曲げモードと略等しい。アイソレータは、被駆動端壁の周辺部分に動作的に関連付けられ、変位振動の減衰を縮小する。アイソレータは可撓性プリント回路材料を含む。システムは、端壁の何れか一方の、環状の節以外の何れかの位置に設けられ、ポンプ本体を通って延びる第一の開口部と、ポンプ本体の、第一の開口部の位置以外の何れかの位置に設けられ、ポンプ本体を通って延びる第二の開口部と、を含む。システムはまた、第一の開口部と第二の開口部の少なくとも一方に設置された弁を含む。使用時に、変位振動はポンプ本体の空洞内の流体の、それに対応する圧力振動を発生させ、それによって流体が第一と第二の開口部を通って流れる。システムは、アクチュエータに熱的に連結されて、アクチュエータの温度を標的温度まで上昇させるように動作可能な加熱要素を含む。
ディスクポンプの動作温度を保持する方法は、温度測定値を取得するステップを含み、温度測定値はディスクポンプのアクチュエータの温度を示す。この方法はまた、温度測定値をマイクロコントローラに転送するステップと、アクチュエータの温度が標的温度より低いか否かを判定するステップと、を含む。この方法はまた、アクチュエータの温度が標的温度より低いと判定されたことに応答して、アクチュエータに熱的に連結された加熱要素を作動させるステップを含む。
ディスクポンプは、実質的に円筒形で、流体を収容する空洞を画定するポンプ本体を含む。空洞は、両端において実質的に円形の端壁で閉鎖される側壁により形成され、端壁の少なくとも一方は被駆動端壁であり、これは中央部分と、被駆動端壁の中央部分から半径方向に外側に延びる周辺部分を有する。ディスクポンプはアクチュエータを含み、これは被駆動壁の中央部分に動作的に関連付けられて、被駆動端壁の周波数(f)での振動運動を起こし、それによって被駆動端壁の、それに対して実質的に垂直な方向への変位振動を発生させる。周波数(f)はアクチュエータの基本曲げモードと略等しい。ディスクポンプは駆動回路をさらに含み、その出力はアクチュエータに電気的に連結されて、周波数(f)で駆動信号をアクチュエータに供給する。これに加えて、ディスクポンプは、被駆動端壁の周辺部分に動作的に関連付けられ、変位振動の減衰を縮小するアイソレータを含む。アイソレータは可撓性プリント回路材料を含む。ディスクポンプは、端壁の何れか一方の、環状の節以外の何れかの位置に設けられ、ポンプ本体を通って延びる第一の開口部と、ポンプ本体の、第一の開口部の位置以外の何れかの位置に設けられ、ポンプ本体を通って延びる第二の開口部と、を含む。弁が第一の開口部と第二の開口部の少なくとも一方に、使用時に変位振動がポンプ本体の空洞内の流体の、それに対応する圧力振動を発生させ、それによって流体が第一の開口部と第二の開口部を通って流れるように設置される。加熱要素が、アイソレータと一体の導電要素を介して電源に熱的に連結される。
例示的な実施形態のその他の特徴と利点は、図面と以下の詳細な説明を参照することによって明らかとなるであろう。
図1は、ディスクポンプの断面図である。 図1Aは、図1のディスクポンプの、線1A−1Aに沿って切断された上側断面図であり、ディスクポンプのアイソレータとアクチュエータを、アクチュエータに熱的に連結された加熱要素を含めて示している。 図1Bは、ディスクポンプの一部の詳細な断面図であり、アクチュエータとアクチュエータに隣接する加熱要素を示している。 図2Aは、アクチュエータが休止位置にある状態の図1のディスクポンプの断面図を示す。 図2Bは、アクチュエータが変位した位置にある状態の図1のディスクポンプの断面図を示す。 図3Aは、図1のディスクポンプのアクチュエータの基本曲げモードに関する軸方向変位振動のグラフを示す。 図3Bは、図3Aに示される曲げモードに応答する、図1のディスクポンプの空洞内の流体の圧力振動のグラフを示す。 図4は、図1のディスクポンプの断面図を示し、2つの弁が図7A〜7Dに示される1つの弁により表されている。 図5は、図7A〜7Dの弁の中央部分の詳細な断面図を示す。 図6は、破線で示されるように、図5の弁にかけられる圧力差を説明するための、図4のディスクポンプの空洞内の流体の圧力振動のグラフを示す。 図7Aは、弁の例示的実施形態の閉位置での断面図を示す。 図7Bは、図7Aの弁の、図7Dに示される線7B−7Bに沿って切断された断面図を示す。 図7Cは、図7Aの弁の斜視図を示す。 図7Dは、図7Aの弁の上面図を示す。 図8Aは、図7Aの弁の、流体が弁を通って流れる開位置での断面図を示す。 図8Bは、図7Aの弁の、開位置と閉位置の間の移行時の、閉じる前の断面図を示す。 図8Cは、図7Aの弁の、流体の流れが弁のフラップによりブロックされる閉位置での断面図を示す。 図9Aは、例示的実施形態による図5の弁にかけられる振動差圧の圧力のグラフを示す。 図9Bは、開位置と閉位置の間の図5の弁の動作サイクルの流体の流れのグラフを示す。 図10Aは、図4のディスクポンプの断面図を示し、弁の中央部分の分解図と、空洞内にかけられる振動圧力波の正の部分のグラフを含む。 図10Bは、図4のディスクポンプの断面図を示し、弁の中央部分の分解図と、空洞内にかけられる振動圧力波の負の部分のグラフを含む。 図11は、図4のディスクポンプの弁の開状態と閉状態を示す。 図11Aは、ディスクポンプが自由流れモードにある時に得られる流れの特性を示す。 図11Bは、ディスクポンプが自由流れモードにある時に得られる圧力の特性を示す。 図12は、ディスクポンプがストール状態に到達した時に図4のディスクポンプにより提供される最大差圧のグラフを示す。 図13Aは、図1〜2Bのポンプのアクチュエータの共振モードを示すインピーダンス分布のグラフである。 図13Bは、2つの方形波(それぞれの周波数デューティサイクルは50%と43%)のフーリエ成分のグラフであり、これらの駆動信号の、周波数に応じた高調波成分を示す。 図14Aは、特定の高調波周波数成分の振幅のグラフを示す。 図14Bは、アクチュエータに印加される方形波信号の周波数デューティサイクルに応じた、図1〜2Bのディスクポンプのこれらの高調波周波数でのアクチュエータによる出力散逸の例を表すグラフを示す。 図15は、例示的実施形態による、図1〜2Bに示されるディスクポンプを駆動するための駆動回路のブロック図を示す。 図16Aは、周波数デューティサイクルが50%の方形波駆動信号に関する、図1A〜2Bに示されるディスクポンプのアクチュエータの電圧とその中を通る電流を示すグラフである。 図16Bは、周波数デューティサイクルが45%の方形波駆動信号に関する、図1A〜2Bに示されるディスクポンプのアクチュエータの電圧とその中を通る電流を示すグラフである。 図16Cは、周波数デューティサイクルが43%の方形波駆動信号に関する、図1A〜2Bに示されるディスクポンプのアクチュエータの電圧とその中を通る電流を示すグラフである。 図17は、例示的なPZTセラミック圧電材料の共振周波数の温度依存性を示すグラフである。 図18は、加熱要素を含むディスクポンプと加熱要素を含まないディスクポンプの動作特性の比較を示すグラフである。
例示的実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。例示のために、添付の図面は本発明を実施できる具体的な好ましい実施形態を示している。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるように十分に詳しく説明され、当然のことながら、他の実施形態も利用でき、本発明の主旨と範囲から逸脱することなく、論理構造的、機械的、電気的、化学的変更を加えることができる。当業者が本明細書に記載された実施形態を実施できるようにする上で不要な詳細を回避するために、説明文では当業者に知られている特定の情報が割愛されている場合がある。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味では解釈されず、例示的実施形態の範囲は付属の特許請求の範囲のみによって定義される。
図1は、ディスクポンプシステム100の側方断面図であり、これはディスクポンプ10と、ディスクポンプ10がその上に取り付けられる基板28と、ディスクポンプ10に流体的に連結される負荷38と、を含む。ディスクポンプ10は、正圧または負圧を負荷38に供給するように動作可能であり、これについては後でより詳しく説明する。ディスクポンプ10はアクチュエータ40を含み、これはディスクポンプ10の筒状壁11に、可撓性材料を含むアイソレータ30によって連結される。
図1Aはディスクポンプシステム100の、アクチュエータ40とアイソレータ30を含む部分の上面図である。1つの実施形態において、アイソレータ30は可撓性プリント回路材料から形成され、これは回路要素を含んでいてもよい。一般に、可撓性プリント回路材料は可撓性ポリマフィルムを含み、これはアイソレータ30の下地層を提供する。ポリマはポリエステル(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート、(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、または類似の機械的及び電気的特性を有する材料であってもよい。可撓性回路材料は、接着剤で形成される1つまたは複数の積層体を含んでいてもよい。これに加えて、銅箔等の金属箔を使って、可撓性プリント回路材料に1つまたは複数の導電層を設けてもよい。この導電層は、例えば回路の通路を導電層にエッチングすることによって回路素子を形成するために使用可能である。導電層は、圧延(接着剤の有無を問わない)または電着によって下地層に塗布してもよい。アイソレータ30はまた、他の異なる電子デバイスを含んでいてもよい。
図1Bは、ディスクポンプシステム100の、アクチュエータ40と加熱要素60を含む部分の詳細な断面図である。図1Bの例示的実施形態において、加熱要素60はアクチュエータ40に隣接する材料層の中に埋め込まれている。材料層は、アイソレータ30の延長でも、アクチュエータ40に隣接する他の適当な材料であってもよい。加熱要素60は、アイソレータ30と一体の回路要素、例えばアイソレータ30を形成する可撓性プリント回路材料の中に形成された導電性トレースを介して電源に連結されていてもよい。材料層は、アクチュエータ40の運動を減衰させない熱伝導性材料、例えば熱伝導性ポリマを含んでいてもよい。他の実施形態において、加熱要素60は、材料層を設けずに、アクチュエータ40に隣接して取り付けてもよい。このような実施形態では、加熱要素60はアクチュエータ40に、直接接触または熱伝導性グリースの薄い層を使用することによって熱的に連結してもよい。他の実施形態において、加熱要素60はアイソレータ30のみを含み、アクチュエータ40の周辺部分のみに熱的に連結してもよい。このような実施形態では、アクチュエータ40の内側板14、15はアクチュエータ40の全体を通じて一定の温度を保持するのに十分な伝導性を有する。
例示的実施形態において、アイソレータ30は、電源(図示せず)をアクチュエータ40に熱的に連結されている加熱要素60に連結するコンタクト59を含む。加熱要素60は、アクチュエータ40を比較的一定の温度に保持する役割を果たしてもよい。加熱要素60は、電気エネルギーを熱に変換する抵抗加熱要素であるが、用途に応じて他の発熱機構に置き換えてもよい。加熱要素60は、ニッケルクロム合金またはその他の適当な材料、例えばアルミニウム合金、同ニッケル合金、珪化モリブデン、及び正温度係数を有するセラミックで形成してもよい。
図2Aは、図1に示されるディスクポンプ10の側面図である。ディスクポンプ10は、各端が端板12、13により閉じられる筒状壁11を含む、実質的に楕円形のディスクポンプ本体を含む。筒状壁11は、端板13を形成する基板28に取り付けてもよい。基板28は、プリント回路基板またはその他の適当な材料であってもよい。ディスクポンプ10は、1対のディスク型の内側板14、15をさらに含み、これらはディスクポンプ10の中に、ディスクポンプ本体の筒状壁11に固定されたアイソレータ30によって支持される。ディスクポンプ10のアイソレータ30は、リング型のアイソレータである。筒状壁11、端板12、内側板14、リング型アイソレータ30の内面は、ディスクポンプ10の中の空洞16を形成する。空洞16の内面は側壁18を含み、これは両端において端壁20、22により閉じられる筒状壁11の内面の第一の部分であり、端壁20端板12の内面であり、端壁22は内側板14の内面とアイソレータ30の第一の面を含む。端壁22はそれゆえ、内側板14の内面に対応する中央部分と、リンク型アイソレータ30の内面に対応する周辺部分を含む。ディスクポンプ10とその構成要素は実質的に楕円形であるが、本明細書で開示される特定の実施形態は円形に近い楕円形である。
筒状壁11と端板12、13は、ディスクポンプ本体を含む単独の構成要素であっても、図2Aに示されるように別の構成要素であってもよく、図2Aでは、端板13が別の基板によって形成され、これはプリント回路基板、アセンブリ基板、又はプリント配線アセンブリであってもよく、その上にディスクポンプ10が取り付けられる。空洞16は実質的に円形であるが、空洞16はまた、より一般的には楕円形であってもよい。図2Aに示される実施形態において、空洞16を画定する端壁20は、概して円錐台状であるように示されている。他の実施形態において、空洞16の内面を画定する端壁20は、後述のように、アクチュエータ40に対して平行な、概して平坦な面を含んでいてもよい。円錐台状の面を含むディスクポンプは、国際公開第2006/111775号パンフレットの中により詳しく記載されており、同パンフレットを参照によって本願に援用する。ディスクポンプ本体の端板12、13と筒状壁11は、何れの適当な剛性材料から形成してもよく、これには金属、セラミック、ガラス又は、射出成形プラスチック等を含むプラスチックが含まれるが、これらに限定されない。
ディスクポンプ10の内側板14、15は共同でアクチュエータ40を形成し、これは、空洞16の内面を形成する端壁22の中央部分に動作的に関連付けられる。内側板14、15の一方は圧電材料で形成され、これは印加される電気信号に応答してひずみを示す何れの電気的活性材料を含んでいてもよく、これには例えば電気ひずみ又は磁気ひずみ材料が含まれる。1つの好ましい実施形態において、例えば、内側板15は、印加された電気信号に応答してひずみを示す圧電材料から形成され、すなわち活性内側板である。内側板14、15のもう一方は好ましくは、活性内側板と同様の曲げ剛性を有し、圧電材料又は電気的不活性材料、例えば金属又はセラミックで形成されてもよい。この好ましい実施形態において、内側板14は、活性内側板15と同様の曲げ剛性を有し、電気的不活性材料、例えば金属又はセラミックで形成され、すなわち不活性内側板である。活性内側板15が電流によって励起されると、活性内側板15は、空洞16の縦軸に関して半径方向に膨張、収縮し、それによって内側板14、15が曲り、それによって端壁22の、端壁22に対して実質的に垂直な方向への軸方向の撓みが誘発される(図3A参照)。
図示されていない他の実施形態において、アイソレータ30は内側板14、15の何れか一方を、活性内側板15又は不活性内側板14の何れであっても、ディスクポンプ10の具体的な設計と向きに応じて、上又は下から支持してもよい。他の実施形態において、アクチュエータ40の代わりに、内部板14、15の一方のみと力伝達関係にあるデバイス、例えば機械、磁気又は静電デバイスを使用してもよく、この場合、選択された内側板14、15は、そのようなデバイス(図示せず)によって上記と同様の方法で振動するように駆動される電気的に不活性、すなわち受動材料層で形成されてもよい。
ディスクポンプ10は、空洞16からディスクポンプ10の外側に延びる少なくとも1つの開口部をさらに含み、この少なくとも1つの開口部は弁を含み、開口部を通る流体の流れを制御する。開口部は空洞16の、アクチュエータ40が、後でより詳しく説明するように圧力差を発生させる何れの位置に配置されてもよいが、図2A〜2Bに示されるディスクポンプ10の1つの実施形態は、端板12の略中央に配置され、そこを通って延びる出口開口部27を含む。開口部27は少なくとも1つの端板弁29を含む。1つの好ましい実施形態において、開口部27は端板弁29を含み、これは矢印で示される1方向に流体の流れを調整し、それによって端板弁29はディスクポンプ10のための出口弁として機能する。端板弁29を含む開口部27への言及は、開口部の、弁29の外側、すなわちディスクポンプ10の空洞16の外側の部分を指す。
ディスクポンプ10は、アクチュエータ40を通って延びる少なくとも1つの開口部をさらに含み、この少なくとも1つの開口部は、開口部を通る流体の流れを調整する弁を含む。開口部は、アクチュエータ40の上の、アクチュエータ40が圧力差を発生させる何れの場所に配置してもよい。しかしながら、図2A〜2Bに示されるディスクポンプ10の例示的実施形態は、内側板14、15の略中心に配置され、そこを通って延びるアクチュエータ開口部31を含む。アクチュエータ開口部31はアクチュエータ弁32を含み、これは流体の流れを矢印で示されるように空洞16への1方向に調整し、それによってアクチュエータ弁32は空洞16内への入口弁として機能する。アクチュエータ弁32は、空洞16への流体の流れを増大させ、出口弁29の動作を補うことによって、ディスクポンプ10の出力を増大させるが、これについては後でより詳しく説明する。
本明細書に記載される空洞16の寸法は好ましくは、側壁18における空洞16の高さ(h)と空洞16の縦軸から側壁18までの距離であるその半径(r)の関係に関する特定の不等式を満足させるべきである。これらの式は以下のとおりである。
r/h>1.2;かつ
/r>4×10−10メートル
1つの実施形態において、空洞の半径と空洞の高さの比(r/h)は、空洞16内の流体が気体である場合は約10〜約50である。この例では、空洞16の容積は約10ml未満であってもよい。これに加えて、h/rの比は、作用流体が液体ではなく気体である場合、好ましくは約10−6メートル〜約10−7メートルの範囲内である。
これに加えて、本明細書で開示される空洞16は、空洞半径(r)と、アクチュエータ40が振動して端壁22を軸方向に変位させる周波数である動作周波数(f)に関する以下の不等式を満たすべきである。不等式は以下のとおりである。
Figure 2015510073
式中、空洞16内の作動流体の音速(c)は、上式で表現されるように約115m/sの低速(c)から約1,970m/sと等しい高速(c)の間の範囲であってもよく、kは定数(k=3.83)である。アクチュエータ40の振動運動の周波数は好ましくは、空洞16内の放射圧振動の最低共振周波数と略等しいが、その数値の20%以内であってもよい。空洞16内の放射圧振動の最低共振周波数は好ましくは、約500Hzより高い。
本明細書で開示される空洞16が上記の不等式の各々を満たすことが好ましいが、空洞16の相対的寸法は、同じ高さと半径を有する空洞に限定されるべきではない。例えば、空洞16は若干異なる形状であってもよく、これには異なる半径又は高さが必要であり、異なる周波数応答が生じ、それによって空洞16はディスクポンプ10から最適な出力を生成するように所望の通りに共振する。
動作中、ディスクポンプ10は、矢印で示されるように、出口弁29に隣接する、負荷38を加圧するための正圧源としても、又はアクチュエータ入口弁32に隣接する、負荷38を除圧するための負圧又は減圧源としても機能してよい。例えば、負荷は負圧を利用して治療する組織治療システムであってもよい。「減圧」という用語は、本明細書において使用されるかぎり、一般に、ディスクポンプ10が置かれた大気圧より低い圧力を指す。減圧を説明するために「真空」及び「負圧」という用語を使用する場合もあるが、実際の圧力低下は一般的に完全真空に関連する圧力低下よりずっと小さくてもよい。圧力は、それがゲージ圧であるという意味で「負」であり、すなわち、圧力は周囲大気圧以下まで低下する。特にことわりがないかぎり、本明細書に明記される圧力の数値はゲージ圧である。減圧における増大への言及は一般に、絶対圧力の低下を指し、減圧における減少は一般に、絶対圧力の上昇を指す。
上述のように、ディスクポンプ10は少なくとも1つのアクチュエータ弁32と少なくとも1つの端板弁29を含む。他の実施形態では、ディスクポンプ10は、アクチュエータ40の両側に端板弁29を有する、空洞が2つのディスクポンプを含んでいてもよい。
図3Aは、空洞16の被駆動端壁22の軸方向振動を描いた1つの考えうる変位プロファイルを示す。実線の曲線と矢印は、ある時点での被駆動端壁22の変位を表し、破線の曲線はその半サイクル後の被駆動端壁22の変位を表す。この図及びその他の図に示される変位は誇張されている。アクチュエータ40はその周辺で強固に取り付けられているのではなく、リング型アイソレータ30によって垂下されているため、アクチュエータ40は、その基本モードにおいてその質量中心の周囲で自由に振動できる。この基本モードでは、アクチュエータ40の変位振動の振幅は、被駆動端壁22の中心と側壁18の間に位置する環状の変位の節42において実質的にゼロである。端壁22の他の時点での変位振動の振幅は、縦方向の矢印によって表されるように、ゼロより大きい。中央部の変位の腹43はアクチュエータ40の中心付近にあり、周辺部の変位の腹43’はアクチュエータ40の周辺付近にある。中央部の変位の腹43は、半サイクル後の破線の曲線によって表される。
図3Bは、図3Aに示される軸方向変位振動によって得られる空洞16内の圧力振動を説明する1つの考えうる圧力振動プロファイルを示す。実線の曲線と矢印は、ある時点での圧力を表す。このモードとより高次のモードでは、圧力振動の振幅においては、周辺部の圧力の腹45’が空洞16の側壁18の付近にある。圧力振動の振幅は、中央部の圧力の腹45と周辺部の圧力の腹45’の間の環状の圧力の節44において実質的にゼロである。同時に、破線で表される圧力振動の振幅は、空洞16の中心付近に中央部の負の圧力の腹47を有し、周辺部の圧力の腹47’及び同じ環状の圧力の節44を有する。円筒形の空洞の場合、空洞16内の圧力振動の振幅の半径方向依存性は第一種ベッセル関数によって近似されてもよい。上述の圧力振動は、空洞16内の流体の半径方向の運動によるものであるため、アクチュエータ40の軸方向変位振動と区別されるように、空洞16内の流体の「半径方向圧力振動」と呼ぶ。
図3Aと3Bをさらに参照すると、アクチュエータ40の軸方向変位振動の振幅の半径方向依存性(アクチュエータ40の「モード形」)は、空洞16内の所望の圧力振動の振幅の波形方向依存性(圧力振動の「モード形」)に、より密接にマッチするように、楕一種ベッセル関数に近似するべきである。アクチュエータ40をその周辺に強固に取り付けるのではなく、それがその質量中心の周囲で自由に振動できるようにすることによって、変位振動のモード形は実質的に、空洞16内の圧力振動のモード形に実質的にマッチし、それゆえ、モード形マッチング、又はより簡単に言えばモードマッチングが実現する。モードマッチングは常にこの点で完璧であるとはかぎらないが、アクチュエータ40の軸方向変位振動と空洞16内の、それに対応する圧力振動は、アクチュエータ40の表面全体にわたり実質的に同じ相対位相を有し、空洞16内の圧力振動の環状の圧力の節44の半径方向の位置とアクチュエータ40の軸方向変位振動の環状の変位の節42の半径方向の位置は実質的に一致する。
アクチュエータ40はその質量中心の周囲で振動するため、環状の変位の節42の半径方向の位置は、図3Aに示されるように、アクチュエータ40がその基本曲げモードで振動している時、必然的にアクチュエータ40の半径の内側に位置する。それゆえ、環状の変位の節42が確実に環状の圧力の節44と一致するようにするために、アクチュエータの半径(ract)は好ましくは、モードマッチングを最適化するために、環状の圧力の節44の半径より大きくするべきである。再び、空洞16内の圧力振動が第一種ベッセル関数に近似すると仮定すると、環状の圧力の節44の半径は、端壁22の中心から側壁18までの半径、すなわち図2Aに示される空洞16の半径(「r」)の約0.63となるであろう。したがって、アクチュエータ40の半径(ract)は好ましくは、不等式、ract≧0.63rを満足させるべきである。
リング型アイソレータ30は可撓膜であってもよく、これによってアクチュエータ40の縁部は、上述のように、図3Aの周辺部の変位の腹43’での変位により示されるように、アクチュエータ40の振動に応答して曲り、伸びることによって、より自由に移動できる。アイソレータ30は、側壁18がアクチュエータ40に与える潜在的減衰効果を、ディスクポンプ10のアクチュエータ40と筒状壁11の間を機械インピーダンスが低くなるように支持し、それによってアクチュエータ40の周辺部の変位の腹43’での軸方向の振動の減衰を縮小することにより、克服する。基本的に、アイソレータ30は、アイソレータ30の外周縁でアクチュエータ40から側壁18に伝達されるエネルギーを最小化し、実質的に静止状態となる。その結果、環状の変位の節42は環状の圧力の節44と実質的に整合したままであり、それによってディスクポンプ10のモードマッチング状態が保持される。それゆえ、被駆動端壁22の軸方向変位振動により、空洞16の中の圧力の振動は、図3Bに示されるように、中央部の圧力の腹45、47から側壁18での周辺部の圧力の腹45’、47’へと効率的に継続する。
図4を参照すると、図2Aのディスクポンプ10が示されており、これは弁29、32を備え、そのどちらも、例えば図7A〜7Dに示され、図5のような中心部分111を持つ弁110によって表される構造と実質的に同様である。図4〜9に関連する以下の説明はすべて、ディスクポンプ10の開口部27、31に位置付けることのできる1つの弁110の機能に基づいている。図6は、図3Bに示されるように、ディスクポンプ10の中の流体の圧力振動のグラフを示す。弁110により、流体は前述のように1方向にしか流れない。弁110は、逆止弁又は、流体が1方向にしか流れないようにするその他何れの弁であってもよい。いくつかの弁の種類は、開位置と閉位置とを切り替えることによって流体の流れを調整できる。このような弁がアクチュエータ40によって生成される高い周波数で動作するために、弁29、32の応答時間はきわめて速く、それによってこれらは圧力振動の時間尺度より大幅に短い時間尺度で開閉できる。弁29、32の1つの実施形態は、慣性が低く、その結果、弁構造前後の相対圧力の変化に応答して高速で移動できる、きわめて軽いフラップ弁を利用することにより、これを実現する。
図7A〜7Dと5を参照すると、弁110は、例示的実施形態によるディスクポンプ10のためのこのようなフラップ弁である。弁110は実質的に筒状の壁112を含み、これはリング型であり、一方の端では保持板114によって、もう一方の端では密閉板116によって閉鎖される。壁112の内面と、保持板114と、密閉板116は弁110内の空洞115を形成する。弁110は、保持板114と密閉板116の間であるが、密閉板116に隣接して設置された実質的に円形のフラップ117をさらに含む。円形フラップ117は、代替的実施形態においては、後でより詳しく説明するように、保持板114に隣接して設置されてもよく、この意味で、フラップ117は密閉板116又は保持板114の何れか一方に対して「付勢」されると考えられる。フラップ117の周辺部分は、密閉板116とリング型壁112の間に挟まれ、それによってフラップ117の運動はフラップ117の表面に対して実質的に垂直な平面内に制約される。このような平面内でのフラップ117の運動はまた、代替的実施形態において、フラップ117の周辺部分を密閉板116又は壁112の何れかに直接取り付けることによって、又はフラップ117をリング型壁112内に緊密に適合させることによって制約されてもよい。フラップ117の残りの部分はフラップ117の表面に対して実質的に垂直な方向に十分に可撓的及び可動的であり、フラップ117の何れかの面に力が加えられると、フラップ117が密閉板116と保持板114の間で移動可能となる。
保持板114と密閉板116はどちらも、それぞれ孔118と120を有し、これらは各板を通じて延びる。フラップ117もまた孔122を有し、これらは保持板114の孔118と概して整合して通路を提供し、そこを通って流体が図5と8Aの破線の矢印124で示されるように流れる。フラップ117の孔122はまた、保持板114の孔118と部分的に整合し、すなわち一部のみ重複してもよい。孔118、120、122は実質的に均一な大きさと形状で示されていが、これらは異なる直径でも、又は異なる形状でさえあってもよく、これらは本発明の範囲を限定しない。本発明の1つの実施形態において、孔118と120は、図7Dにおいてそれぞれ実線と破線で示されるように、板の表面にわたって交互のパターンを形成する。他の実施形態において、孔118、120、122は、破線の矢印124の各集合で示されるような孔118、120、122の各ペアの機能に関する弁110の動作に影響を与えることなく、異なるパターンで配置されてもよい。孔118、120、122のパターンは、必要に応じて、弁110を通る流体の流れ全体を制御するために孔の数を増減させて設計してもよい。例えば、孔118、120、122の数を増やして弁110の流れ抵抗を軽減させ、弁110の全体の流速を高めてもよい。
図8A〜8Cをも参照すると、弁110の中央部分111は、フラップ117の何れかの面に力が加えられると、密閉板116と保持板114の間でフラップ117が駆動されることを示している。フラップ117の何れかの面に、フラップ117の付勢に打ち勝つための力が全く加えられないと、弁110は「通常閉」位置にあり、これは、フラップ117が密閉板116に隣接して設置されているからであり、この場合、フラップの孔122は密閉板116の孔118とずれ、すなわちこれと整合していない。この「通常閉」位置では、密閉板116を通る流体の流れは、図7Aと7Bに示されるフラップ117の無孔部分によって実質的にブロックされ、又は覆われる。フラップ117の何れかの面に、フラップ117の付勢に打ち勝ち、フラップ117を図5と8Aに示されるように、密閉板116とは反対の保持板114に向かって移動させる力が加えられると、弁110はしばらくの期間、すなわち開弁遅れ時間(T)にわたって通常閉位置から「開」位置へと移動し、これによって流体は破線の矢印124で示される方向に流れる。図8Bに示されるように圧力の方向が変化すると、フラップ117は密閉板116に向かって駆動され、通常閉位置に戻る。このようになると、流体は短期間、すなわち閉弁遅延時間(T)にわたって、破線の矢印132で示されるように反対方向に流れ、最終的にフラップ117が密閉板116の孔120を密閉して、図8Cに示されるように密閉板116を通る流体の流れを実質的にブロックする。本発明の他の実施形態において、フラップ117は保持板114に対して付勢されてもよく、その場合、孔118、122は整合して「通常開」位置となる。この実施形態では、フラップ117を「閉」位置に駆動するには、フラップ117に正圧を加えることが必要となる。「密閉された」及び「ブロックされた」という用語は、本明細書で弁の動作に関して使用されるかぎり、弁の流れ抵抗が「開」位置より「閉」位置のほうが大きくなるように、実質的に(ただし不完全に)密閉又はブロックする場合も含むものとする。
フラップ117が他の機構によって積極的に駆動されないかぎり、弁110の動作は、弁110を通る流体の差圧(ΔP)の方向の変化に応じる。図8Bにおいて、差圧には、下向きの矢印によって示されるように、負の値(−ΔP)が割り当てられている。差圧が負の値(−ΔP)であると、保持板114の外面は密閉板116の外面での流体圧力より大きい。この負の差圧(−ΔP)はフラップ117を完全に閉じた位置へと駆動し、この時、フラップ117は密閉板116に押し付けられて、密閉板116の孔120をブロックし、それによって流体が弁110を通って流れるのが実質的に阻止される。弁110前後の差圧が逆転して図8Aの上向きの矢印によって示されるように正の差圧(+ΔP)となると、フラップ117は密閉板116から反対に、保持板114に向かって駆動され、開位置となる。差圧が正の値(+ΔP)であると、密閉板116の外面での流体圧力は保持板114の外面での流体圧力より大きい。開位置では、フラップ117が動いて密閉板116の孔120を開き、それによって流体は破線の矢印124で示されるように、孔120及び、フラップ117と保持板114の整合するそれぞれの孔122と118を通って流れる。
弁110前後の差圧が、図8Bにおいて下向きの矢印で示されるように、正の差圧(+ΔP)から負の差圧(−ΔP)に戻るように変化すると、流体は、破線の矢印132で示されるように、弁110を通って反対方向に流れ始め、これがフラップ117を図8Cに示される閉位置に向かって押し戻す。図8Bにおいて、フラップ117と密閉板116の間の流体圧力は、フラップ117と保持板114の間の流体圧力より低い。それゆえ、フラップ117には矢印138で示される正味の力がかかり、これによってフラップ117は密閉板116に向かって加速され、弁110を閉じる。このようにして、差圧の変化が、弁110前後の差圧の方向(すなわち、正又は負)に基づいて、弁110を閉位置と開位置との間で周期的に移動させる。理解すべき点として、フラップ117は、差圧が弁110に加えられていない時には保持板114に対して付勢された開位置にあり、すなわち、すると弁110は「通常開」位置となるであろう。
弁110前後の差圧が逆転して、図5と8Aに示されるような正の差圧(+ΔP)になると、付勢されたフラップ117は密閉板116から反対の保持板114へと駆動されて、開位置となる。この位置では、フラップ117が動いて密閉板116の孔120を開き、それによって流体は、破線の矢印124で示されるように、孔120及び、整合した保持板114の孔118とフラップ117の孔122を流れる。差圧が変化して正の差圧(+ΔP)から負の差圧(−ΔP)に戻ると、流体は弁110を通って反対方向に流れ始め(図8B参照)、これがフラップ117を閉位置に押し戻す(図8C参照)。それゆえ、空洞16内の圧力振動によって弁110が通常閉位置と開位置の間で周期的に移動するため、ディスクポンプ10は半サイクルごとに弁110が開位置にある時に、減圧を供給する。
前述のように、弁110の動作は弁110前後の流体の差圧(ΔP)の方向の変化に応じる可能性がある。差圧(ΔP)は、保持板114の表面全体を通じて実質的に均一であると仮定されるが、これは、(1)保持板114の直径が、空洞115の圧力振動の波長に関して小さいことと、(2)弁110の位置が空洞16の中心付近にあり、ここでは、図6のように、正の中央部の圧力の腹45の振幅が正の中央部の圧力の腹45の正の四角形部分55と負の中央部の圧力の腹47の負の四角形部分65によって示されるように比較的一定であることによる。したがって、事実上、弁110の中央部分111の圧力は空間的に変化しない。
図9Aは、弁110の、それに差圧がかけられた時のダイナミック動作をさらに示し、差圧は、時間の経過に伴って正の値(+ΔP)と負の値(−ΔP)の間で変化する。実際には、弁110前後の差圧の時間依存性は略正弦曲線であってもよいが、弁110前後の差圧の時間依存性は図9Aに示される方形波形で変化するものとして近似され、これによって弁110の動作か説明しやすくなる。正の差圧55が弁110に正圧期間(tp+)にわたって加えられ、負の差圧65が弁110に、方形波の負圧期間(tp−)にわたって加えられる。図9Bは、この時間により変化する圧力に応答したフラップ117の運動を示す。差圧(ΔP)が負65から正55に切り替わると、弁110は開き始めて開弁遅延時間(T)にわたって開き続け、最終的に弁フラップ117が保持板114と接触し、これは上でも述べられ、図9Bのグラフにより示されるとおりである。差圧(ΔP)がその後、正の差圧55から負の差圧65に切り替わると、弁110は閉じ始め、閉弁遅延時間(T)にわたって閉じ続け、これは上でも述べられ、図9Bに示されるとおりである。
保持板114と密閉板116は、これらが受ける流体圧力振動に耐えられ、大きな機械的変形を起こさないような強度を有するべきである。保持板114と密閉板116は何れの適当な剛性材料で形成されてもよく、例えばガラス、シリコン、セラミック、又は金属がある。保持板114と密閉板116の孔118、120は、何れの適当な工程で形成されてもよく、これには化学エッチング、レーザ機械加工、機械穴あけ加工、パウダーブラスト、スタンピングが含まれる。1つの実施形態において、保持板114と密閉板116は、厚さ100〜200マイクロメートルの鋼板から形成され、その中の孔118、120は化学エッチングにより形成される。フラップ117は、何れの軽量材料で形成されてもよく、例えば金属又はポリマフィルムがある。1つの実施形態において、20kHz又はそれ以上の流体圧力振動が弁110の保持板側又は密閉板側の何れかに存在する時、フラップ117は厚さ1マイクロメートル〜20マイクロメートルの薄いポリマシートから形成されてもよい。例えば、フラップ117は、厚さ約3マイクロメートルのポリエチレンテレフタレート(PET)又は液晶ポリマフィルムから形成されてもよい。
次に、図10Aと10Bを参照すると、弁29と32として弁110を用いる2弁式ディスクポンプ10の分解図が示されている。この実施形態では、アクチュエータ弁32がディスクポンプ10のアクチュエータ31と空洞16の間の気流232を開閉により制御し(図10A)、その一方で、端板弁29がディスクポンプ10の空洞16と出口開口部27の間の気流を開閉により制御する(図10B)。図の各々はまた、アクチュエータ40が振動した時に空洞16内で発生する圧力も示す。弁29と32の両方とも、空洞16の中心付近に位置し、ここでは中央部のそれぞれ正と負の圧力の腹45と47の振幅が、前述のとおり、それぞれ正と負の四角形部分55と65により示されるように比較的一定である。この実施形態において、弁29と32はどちらも、フラップ117により示される閉位置に付勢され、また、フラップ117がフラップ117’により示される開位置へと駆動されると上述のように動作する。図はまた、中央部の圧力の腹45、47の正と負の四角形部分55、65の分解図と、それらが両方の弁29、32の動作に同時に与える影響と各々を通じて生成される、それに対応するそれぞれの気流229と232も示している。
図11、11A、11Bの関連部分も参照すると、弁29と32の開状態と閉状態(図11)及びその結果としての各々の流れの特性(図11A)が、空洞16の圧力(図11B)に関係付けて示されている。ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31と出口開口部27の両方が大気圧にあり、アクチュエータ40が振動を開始して、前述のように空洞16内の圧力振動を発生させると、空気が弁29、32を通って交互に流れ始め、それによって空気はディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31から出口開口部27へと流れ、すなわちディスクポンプ10が「自由流れ」モードで動作を開始する。1つの実施形態において、ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31には大気圧で空気が供給されてもよく、その一方で、ディスクポンプ10の出口開口部27は負荷(図示せず)に空気力学的に連結され、これはディスクポンプ10の動作を通じて加圧される。他の実施形態において、ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31は負荷(図示せず)に空気力学的に連結されてもよく、これは、ディスクポンプ10の動作を通じて除圧されて、負荷、例えば創傷用ドレッシング内に負圧が生成される。
図10Aと図11、11A、11Bの関連部分をより詳しく参照すると、中央部の正の圧力の腹45の四角形部分55は前述のように、ディスクポンプサイクルの半分でアクチュエータ40の振動により空洞16内で生成される。ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31と出口開口部27が両方とも大気圧であると、中央部の正の腹45の四角形部分55により、端板弁29前後には正の差圧、またアクチュエータ弁32前後には負の差圧が生じる。その結果、アクチュエータ弁32が閉じ始め、端板弁29が開き始めて、アクチュエータ弁32はアクチュエータ開口部31を通る気流232xをブロックし、その一方で、端板弁29は開いて空気を空洞16内から放出させ、気流229が出口開口部27を通って空洞16から出られるようにする。アクチュエータ弁32が閉じ、端板弁29が開くと(図11)、ディスクポンプ10の出口開口部27での気流229が、端板弁29の設計の特徴に応じた最大値まで増大する(図11A)。端板弁29が開くと、気流229はディスクポンプの空洞16から出ることができ(図11B)、その一方でアクチュエータ弁32は閉じる。端板弁29前後の正の差圧が減少し始めると、気流229は減少し始め、最終的に端板弁29前後の差圧がゼロに達する。端板弁29前後の差圧がゼロ以下になると、端板弁29は閉じ始め、その際、端板弁29を通じて空気の一部の逆流329が発生し、最終的に、図10Bに示されるように端板弁29が完全に閉じて気流229xをブロックする。
図10Bと図11、11A、11Bの関連部分をさらに詳しく参照すると、中央部の負の腹47の四角形部分65が、前述のようにディスクポンプサイクルの後半中にアクチュエータ40の振動によって空洞16内で生成される。ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31と出口開口部27がどちらも大気圧であると、中央部の負の腹47の四角形部分65によって端板弁29前後の負の差圧とアクチュエータ弁32前後の正の差圧が生じる。その結果、アクチュエータ弁32が開き始め、端板弁29が閉じ始めて、端板弁29は出口開口部27を通る空気流229xをブロックし、その一方で、アクチュエータ弁32は開き、空気が気流232により示されるようにアクチュエータ開口部31を通って空洞16に流れ込むことができる。アクチュエータ弁32が開き、端板弁29が閉じると(図11)、ディスクポンプ10の出口開口部27での気流は、前述のような少量の逆流329を除き、実質的にゼロになる(図11A)。アクチュエータ弁32が開くと気流232はディスクポンプ空洞16に流れ込むことができ(図11B)、その間、端板弁29は閉じる。アクチュエータ弁32前後の正圧が減少し始めると、気流232は減少し始め、最終的にアクチュエータ弁32前後の差圧はゼロに達する。アクチュエータ弁32前後の差圧がゼロ以上に上昇すると、アクチュエータ弁32が再び閉じ始め、再びアクチュエータ弁32を通じて空気の一部の逆流332が発生し、最終的に、図10Aに示されるようにアクチュエータ弁32が完全に閉じて気流232xをブロックする。その後、サイクルは、図10Aに関して上述したように繰り返す。それゆえ、ディスクポンプ10のアクチュエータ40が図10Aと10Bに関して上述したように半サイクル2つ分にわたり振動すると、弁29と32前後の差圧により、空気はそれぞれ気流232、229によって示されるように、ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31から出口開口部27へと流れる。
ディスクポンプ10のアクチュエータ開口部31が大気圧に保たれ、ディスクポンプ10の出口開口部27が負荷に空気力学的に連結され、これがディスクポンプ10の動作を通じて加圧されると、ディスクポンプ10の出口開口部27での圧力が上昇し始め、最終的にディスクポンプ10の出口開口部27が最大圧力に達し、その時点でアクチュエータ開口部31から出口開口部27への気流は無視できる程度となり、すなわち「ストール」状態となる。図12は、ディスクポンプ10がストール状態にある時の、アクチュエータ開口部31と出口開口部27における空洞16の中と空洞16の外の圧力を示している。より詳しくは、空洞16内の平均圧力は入口圧力より約1Pだけ高く(すなわち、大気圧より1P高い)、空洞16の中央の圧力は略大気圧と略大気圧プラス2Pの間で変化する。ストール状態では、いつの時点においても、空洞16内の圧力振動によって入口弁32又は出口弁29前後の正の差圧が、空気がディスクポンプ10を通って流れるほど大きく何れかの弁を開くような程度にはならない。ディスクポンプ10は2つの弁を使用するため、上述のような2つの弁29、32の相乗作用は、出口開口部27とアクチュエータ開口部31の間の差圧を2Pの最大差圧まで増大させることができ、これは弁が1つのディスクポンプの2倍である。それゆえ、前段落で説明した条件下で、2弁式ディスクポンプ10の出口圧力は、自由流れモード中の大気圧から、ディスク10がストール状態に到達した時に略大気圧プラス2Pの圧力まで上昇する。
図3Aと3Bに関して上述した変位及び圧力振動を発生させるために、圧電アクチュエータ40はその基本共振周波数で駆動される。しかしながら、アクチュエータ40にはいくつかの共振モードがある。図13Aを参照すると、例示的な圧電アクチュエータ40のインピーダンス分布300が示されており、これには周波数に応じたインピーダンス300の大きさ成分302と位相成分304の両方が含まれる。アクチュエータ40のインピーダンス分布300のピークは、約21kHz及びそれより高い共振周波数モードでの共振基本モード311を含む特定の周波数でのアクチュエータ40の電気機械共振モードに対応する。このような、より高い周波数の共振モードには、約83kHzでの第二の共振モード312、約147kHzでの第三の共振モード313、約174kHzでの第四の共振モード314、約282kHzでの第五の共振モード315が含まれる。
約21kHzでの基本共振モード311は、上述のようにディスクポンプ10を駆動する空洞16内の圧力振動を起こさせる基本曲げモードである。83kHzでの第二の共振モード312は、基本モード311の1つの環状の変位の節44に加えて、第二の環状の変位の節(図示せず)を有する第二の曲げモードである。それぞれ約174kHzと282kHzでの第四と第五の共振モード314と315もまた、基本曲げモード311の1つの環状の変位モード44に加えて、それより上の、それぞれ2つ又は3つの環状の変位モード(図示せず)を有する、軸方向に対称の、より高次の曲げモードである。図13Aからわかるように、これらの曲げモードの強さは一般に、周波数の増大に伴って減少する。
アクチュエータ40の第三の共振モード313は、上述のように、アクチュエータ40の半径方向の変位を起こす基本呼吸モードであり、ディスクポンプ10の空洞16内の有益な圧力振動を発生させない。基本的に、アクチュエータ40の共振平面内運動は主としてこの周波数で発生し、その結果、図13Aではインピーダンスが非常に低いことがわかる。この基本呼吸モードの低いインピーダンスは、その周波数での駆動信号によって励起された時に、高い電力を消費することを意味する。
基本周波数と基本周波数の高調波周波数を含むパルス幅変調(PWM)方形波信号を使って上記のアクチュエータ40を駆動してもよい。図13Bを参照すると、アクチュエータ40を駆動するための、参照番号370により示されるPWM方形波信号の高調波を表すフーリエ成分370(n)の棒グラフが示されており、「n」は高調波次数である。各高調波のフーリエ成分が表Iに、異なる周波数デューティサイクルを有するPWM方形波信号の高調波成分の各々に関する個別の参照番号と共に示されている。PWM方形波信号370は50%の周波数デューティサイクル(「DC」)を有する。周波数デューティサイクルとは、方形波周期のうち、信号がその2つの状態のうち一方であるパーセンテージを意味し、例えば、方形波の周期の50%にわたって正である信号の周波数デューティサイクルは50%である。周波数デューティサイクルが50%のPWM方形波信号の奇数高調波成分の振幅は、高調波次数に反比例して減少する。周波数デューティサイクルが50%のPWM方形波信号の各偶数高調波の振幅はゼロである。
Figure 2015510073
上記の例では、駆動回路はアクチュエータをその基本曲げモードで駆動するように設計され、すなわち、駆動のためのPWM方形波信号の周波数は基本曲げモードの周波数とマッチするように選択される。しかしながら、図13Aと13Bを比較するとわかるように、PWM方形波信号370の特定の高調波は、アクチュエータ40の共振の特定の高次モードと一致してもよい。駆動信号の高調波がアクチュエータ40のより高次のモードと一致する場合、エネルギーがこのモードに伝えられる可能性があり、ディスクポンプ10の効率が低下する。留意すべき点として、アクチュエータ40の、このような、より高次の共振モードに伝えられるエネルギーのレベルは、その関連するモードの強さと種類及びそれに対応するインピーダンスだけでなく、基本駆動周波数の、その特定の高調波周波数でアクチュエータ40を励起する駆動信号の振幅にも依存する。共振モードが強力で低インピーダンスであり、かつ大きな駆動信号振幅により駆動されると、多くのエネルギーが、このような望ましくない、より高次のモードでのアクチュエータ40の振動に伝えられ、それによって散逸される可能性があり、その結果、ポンプの効率が低下する。そのため、より高次の共振モードは、ディスクポンプ10の有益な動作に役立つのではなく、エネルギーを浪費させ、ディスクポンプ10の効率に不利な影響を与える。
より詳しくは、図13Aの例では、周波数デューティサイクルが50%のPWM方形波信号370の7次高調波377が約147kHzでの基本呼吸モード313の低いインピーダンスと一致する。7次高調波377の振幅がその高調波次数に反比例して比較的小さな数に減少したとしても、アクチュエータ40のインピーダンスはその周波数では非常に低いため、7次高調波377の比較的小さい振幅でも、基本呼吸モード313のために多くのエネルギーを消費するのに十分である。図14Bは、この周波数でアクチュエータ40が吸収する電力が基本曲げモードの周波数で吸収されるものに近いことを示しており、すなわち、入力電力全体のうちの大きな部分がそれによって消費され、動作中のディスクポンプ10の効率が大幅に低下する。
アクチュエータ40の、より高次の共振モードの、このような不利な励起は様々な方法で抑制することができ、これには例えば、共振モードの強さを弱めるか、駆動信号の高調波の振幅を小さくするかの何れかが含まれ、これは周波数の点でアクチュエータ40の特定の共振モードに最も近い。ある実施形態は、駆動信号を適正に選択及び/又は変調することによって、駆動信号の高調波による、より高次の共振モードの励起を減少させる装置と方法に関する。例えば、正弦波の駆動信号によってこの問題を回避できるが、それは、正弦波内に高調波周波数が含まれないため、そもそも、アクチュエータ40のより高次の共振モードをまったく励起しないからである。しかしながら、圧電駆動回路は一般に、アクチュエータ用として方形波駆動信号を利用し、これは駆動回路の電子機器がより低コスト、より小型であることによるもので、これは本願で述べたディスクポンプ10の医療用及びその他の用途にとって重要である。したがって、好ましい戦略は、駆動信号の7次高調波377を減衰させることによって、147kHzでのその基本呼吸モード313の周波数でのアクチュエータ40の駆動を回避するように、アクチュエータ40のための方形波駆動信号370を変調することである。このようにして、基本呼吸モード313は駆動回路から大きなエネルギーを消費しなくなり、それに伴うディスクポンプ10の効率の低下が避けられる。
解決策の第一の実施形態は、アクチュエータ40と直列に電気フィルタを追加して、方形波駆動信号内にある7次高調波377の振幅を除去又は減衰させることである。例えば、直列のインダクタをローパスフィルタとして使用し、方形波駆動信号内の高周波数高調波を減衰させ、駆動回路の方形波出力を有効に平滑化してもよい。このようなインダクタはアクチュエータに直列にインピーダンスZを追加し、|Z|=2πfLである。ここで、fは問題の周波数であり、Lはインダクタのインダクタンスである。|Z|が周波数f=147kHzで300Ωより大きくなるようにするには、インダクタの数値を320μHより大きくするべきである。このようなインダクタを追加することによって、147kHzでのアクチュエータ40のインピーダンスが大幅に増大する。アナログ及びデジタル両方のローパスフィルタを含む代替的なローパスフィルタの構成も、本明細書に記載される原理に従って利用できる。ローパスフィルタに代わる、例えばノッチフィルタを、基本周波数又は他の高調波信号に影響を与えずに7次高調波377の信号をブロックするために使用してもよい。ノッチフィルタは、それぞれ3.9μHと330nFの数値を有する並列のインダクタとコンデンサを含んでいてもよく、これが駆動信号の7次高調波377を抑制する。アナログ及びデジタル両方のノッチフィルタを含む代替的なノッチフィルタの構成も、本明細書に記載される原理に従って利用できる。
第二の実施形態によれば、PWM方形波駆動信号370は、方形波信号370の周波数デューティサイクルを変調することにより、7次高調波377の振幅を縮小するように変調できる。方形波信号370のフーリエ解析を使用することにより、式2によって示されるように、駆動周波数の7次高調波の振幅を縮小又は排除することになる周波数デューティサイクルを決定できる。
Figure 2015510073
ここで、Anはn次高調波の振幅、tは時間、Tは方形波の周期である。関数f(t)は方形波信号370を表し、方形波の「負」の部分については−1の数値、「正」の部分については+1の数値をとる。関数f(t)は周波数デューティサイクルが変化すると明らかに変化する。
7次高調波を排除するために最適な周波数デューティサイクルについて式2を解く(すなわち、n=7の場合にAn=0と設定する)と、
Figure 2015510073
となる。これらの式において、Tは方形波の符号が正から負に変わる時間であり、すなわちT/Tは周波数デューティサイクルを表す。この式の解の数は無限にあるが、基本成分を保存するために50%の周波数デューティサイクルに近づけたいため、T/Tが1/2となる条件、すなわち、
Figure 2015510073
に最も近い解を選択し、これは42.9%の周波数デューティサイクルに対応する。それゆえ、7次高調波信号は、方形波の周波数デューティサイクルが約42.9%の具体的な数値に調整されると、駆動信号内で排除され、又は大幅に減衰される。
再び図13Bを参照すると、参照番号380によって示されるPWM方形波信号の高調波を表すフーリエ成分380(n)の棒グラフもまた示され、表Iの参照番号と共に列挙されている。PWM方形波信号380の周波数デューティサイクルは約43%であり、これは高調波成分380(n)の相対的振幅を、基本周波数381の振幅を大きく変化させずに、50%の周波数デューティサイクルでのPWM方形波信号370のそれと比較して変化させる。7次高調波成分387の振幅は所望の通りに無視できる程度となっているが、4次高調波成分384の振幅は周波数デューティサイクルの変化によってゼロから増大しており、その周波数は83kHzでのアクチュエータ40の第二の曲げモード312のそれに近い。しかしながら、第二の曲げモード共振312でのアクチュエータ40のインピーダンスは十分に高く(基本呼吸モード314でのインピーダンスと異なる)、それによってこのアクチュエータモードに伝わるエネルギーは小さく、したがって、4次高調波が存在してもアクチュエータ40の電力消費、ひいてはディスクポンプ10の効率に大きな影響を与えない。7次高調波成分387を例外として、図13Bに示されるその他の高調波成分は、これらが図13Aに示されるアクチュエータ40の曲げ又は呼吸モードの何れとも一致せず、又はそれに近くないため、問題とはならない。
周波数デューティサイクルが43%での7次高調波成分387の振幅は無視できる程度に小さくなり、それによってアクチュエータ40の基本呼吸モード312の低インピーダンスの影響も無視できる。その結果、周波数デューティサイクルが43%のPWM方形波信号380は、アクチュエータ40の基本呼吸モード312をそれほど励起せず、すなわち、このモードに伝えられるエネルギーは無視でき、それによってディスクポンプ10の効率は、PWM方形波信号をアクチュエータ40の入力として使用しても損なわれない。
図14Aは、方形波の周波数デューティサイクルを変化させた時の、基本周波数(「sin(x)」として表示)、4次高調波周波数(「sin(4x)」として表示)、7次高調波周波数(「sin(7x)」として表示)に関する高調波振幅(An)のグラフを示す。図14Bは、方形波の周波数デューティサイクルを変化させた時の、アクチュエータ40の、対応する電力消費(A /Zに比例し、Zはその周波数でのアクチュエータのインピーダンスである)を示す。より詳しくは、それぞれPWM方形波信号370と380の基本周波数371と381が、図13Bにおいて上述したそれぞれその4次及び7次高調波成分374、384及び377、387の、それに対応する振幅と共に、周波数デューティサイクルに関して示されている。図からわかるように、その周波数デューティサイクルが43%のPWM方形波信号380の7次高調波387の電圧振幅はゼロと等しく、その一方で、基本成分381の電圧振幅は、PWM方形波信号370の周波数デューティサイクルが50%の時のその数値からわずかに減少しているのみである。留意すべき点として、4次高調波374は、周波数デューティサイクルが50%のPWM方形波信号380では存在しないが、前述のように、周波数デューティサイクルが43%のPWM方形波信号380では存在する。しかしながら、4次高調波384の電圧振幅の増大は問題ではなく、それは、前述のように、第二の共振モード312でのアクチュエータ40の、それに対応するインピーダンスが比較的高いからである。その結果、4次高調波の電圧振幅を印加しても、方形波の周波数デューティサイクルが43%の時には、図14Bに示されるようにアクチュエータ40における電力散逸484はほとんどない。7次高調波387の電圧振幅は、周波数デューティサイクルが43%の時、周波数デューティサイクルが43%のPWM方形波信号380から実質的に排除されており、図14Bに示されるようなアクチュエータ40における無視できる程度の電力散逸487からわかるように、アクチュエータ40の基本呼吸モード312の低いインピーダンスを基本的に無効にする。
次に図15を参照すると、ディスクポンプ10を駆動するための駆動回路500が、加熱要素60を内蔵するアクチュエータ40を含むディスクポンプ10に関連して示されている。駆動回路500はマイクロコントローラ502を含んでいてもよく、これは、当業界で知られているようにPWM信号とすることのできる駆動信号510を生成するように構成される。マイクロコントローラ502は、メモリ504を備えるように構成されていてもよく、これはマイクロコントローラ502の動作を制御するデータ及び/又はソフトウェア命令を保存する。メモリ504は、周期レジスタ506と周波数デューティサイクルレジスタ508を含んでいてもよい。周期レジスタ506は、駆動信号510の周期を定義する数値を保存するメモリ位置であってもよく、周波数デューティサイクルレジスタ508は、駆動信号510の周波数デューティサイクルを定義する数値を保存するメモリ位置であってもよい。1つの実施形態において、周期レジスタ506と周波数デューティサイクルレジスタに保存される数値は、使用者がマイクロコントローラ502によるソフトウェアの実行前に決定し、レジスタ506と508に保存する。マイクロコントローラ502により実行されているソフトウェア(図示せず)は、レジスタ506と508に保存されている数値にアクセスして、駆動信号510のための周期と周波数デューティサイクルを決定してもよい。マイクロコントローラ502はアナログ−デジタル変換器(ADC)512をさらに含んでいてもよく、これはアナログ信号を、マイクロコントローラ502が駆動信号510の生成、変調又はその他の制御に使用するためのデジタル信号に変換するように構成される。
駆動回路500はバッテリ514をさらに含んでいてもよく、これは駆動回路500内の電子部品に電圧信号518を供給する。電流センサ516は、ディスクポンプ10により消費される電流を検出するように構成されていてもよい。昇圧変換器519は、電圧信号518を昇圧電圧信号522に昇圧、増幅、又はその他の方法で増大させるように構成されていてもよい。Hブリッジ520は、昇圧変換器519及びマイクロコントローラ502と連通し、ディスクポンプ10を、ディスクポンプ10のアクチュエータ40に印加されるポンプ駆動信号524aと524b(まとめて524)で駆動するように構成されていてもよい。Hブリッジ520は標準的Hブリッジであってもよく、これは当業界で知られているとおりである。動作中、電流センサ516が、ADC512を介したマイクロコントローラ502の判断によってディスクポンプ10の消費電流が大きすぎることを検出すると、マイクロコントローラ502は駆動信号510をオフにしてもよく、それによってディスクポンプ10又は駆動回路500の過熱又は損傷が防止される。このような能力は例えば医療応用において、患者に傷害を与え、又はその他の方法で患者の治療に無効となる可能性を回避するために有益でありうる。マイクロコントローラ502はまた、可聴音又は視覚的な表示ランプを生成するアラーム信号を発生してもよい。
駆動回路500は、個別の電子部品として示されている。理解すべき点として、駆動回路500はASIC又はその他の集積回路として構成してもよい。また、理解すべき点として、駆動回路500はアナログ回路として構成し、アナログ正弦波駆動信号を使用するようにしてもよく、それによって高調波信号の問題が回避される。
次に、図16A〜16Cを参照すると、方形波駆動信号610、630、650とそれに対応するアクチュエータ応答信号620、640、660のグラフ600A、600B、600Cが、基本周波数を約21kHzとして、それぞれ50%、45%、43%の周波数デューティサイクルで示されている。それぞれ周波数デューティサイクルが50%と45%の方形波駆動信号610と630はアクチュエータ40の基本呼吸モード313を励起するのに十分な7次高調波の成分を含んでおり、これはそれぞれ対応する電流信号620と640の中の高い周波数成分により証明される。このような信号は、約147kHzでアクチュエータ40の基本呼吸モード310に大きな電力が供給されている証拠となる。しかしながら、方形波信号の周波数デューティサイクルが、図16Cに示される方形波駆動信号650について約43%に設定されると、7次高調波の内容は有効に抑制されて、アクチュエータ40の基本呼吸モード310へのエネルギーの伝達が大幅に減少し、これは、電流信号620と640と比較して、対応する電流信号660に高周波数成分がないことによって証明される。このようにして、ポンプの効率が有効に保持される。
アクチュエータ40のインピーダンス300とそれに対応する共振モードは、直径約22mmのアクチュエータに基づいており、この場合、圧電ディスクの厚さは約0.45mmであり、端板13の厚さは約0.9mmである。理解すべき点として、アクチュエータ40が本願の範囲内で異なる寸法と構成上の特性を有する場合、方形波信号の周波数デューティサイクルを基本周波数に基づいて調整し、アクチュエータ40の基本呼吸モードが方形波は信号の高調波成分の何れによっても励起されないようにすることにより、本発明の原理を依然として利用できる。より一般的には、本発明の原理は、アクチュエータ40の構造とディスクポンプ10の性能を特徴付ける共振モードに対する方形波信号の高調波成分の影響を減衰させ、又は排除するために利用してもよい。この原理は、アクチュエータ40を駆動するために選択された方形波信号の基本周波数と、対応する高調波に関係なく適用可能である。
前述のように、アクチュエータをその基本共振モードで駆動することにより、ディスクポンプ10の効率が保持される。しかし、基本共振モードの周波数は、ディスクポンプ10の温度に応じて変化する可能性がある。このような可変性は、アクチュエータ40を形成する圧電材料の温度依存性に起因する。例えば、例示的な圧電材料の共振周波数は、温度に応じて増減しうる。例えば、図17は、温度に応じた圧電材料の共振周波数の増減(20℃での圧電材料の共振周波数のパーセンテージで表す)を示す。図17は、例示的な圧電材料、例えばPI Ceramic社製のPZTセラミックPIC255の共振周波数が60℃で約1%、100℃で2.2%、140℃で3%と上昇したことを示している。図17のPZT材料を考えると、ディスクポンプ10が定常運転時に60℃で動作するように構成されている場合、60℃がディスクポンプ10の標的温度であると考えてもよい。標的温度に基づき、基本共振周波数はPZT材料の基本共振周波数プラス1%であると仮定できる。アクチュエータ40に含められる圧電材料の温度依存特性の結果として、ディスクポンプ10はその「ウォームアップ」が終わるまで、より低効率で機能する可能性がある。
一般に、アクチュエータ40を駆動する駆動信号の周波数は、圧電アクチュエータ40の共振周波数に(一部)基づいて構成される。駆動信号は一般に、ディスクポンプ10が定常状態で、又は標的温度で動作していると仮定して構成される。ディスクポンプ10は標的温度で最も効率的に動作するように構成されているため、ディスクポンプ10が始動してからディスクポンプ10が標的温度に到達するまでは、ディスクポンプ10の動作の効率は低い。ディスクポンプ10が始動から定常運転へと移行すると、ディスクポンプ10はウォームアップされ、ディスクポンプ10とその構成部品の温度は始動温度から標的温度へと徐々に移行する。ディスクポンプ10は、ディスクポンプ10を駆動する電気エネルギーの散逸とその結果として得られる運動エネルギーによってウォームアップされる。
アクチュエータ40は、その基本モードの共振周波数が標的温度で空洞16の共振周波数に近くなるように設計してもよい。アクチュエータ40の共振周波数は、始動温度で、又はそれ以外に温度が標的温度と異なる時に、より高いか、より低い場合がある。実際には、これは、ディスクポンプ10が、ディスクポンプ10の動作温度が標的温度かその付近である時に最も効率的に動作し、ディスクポンプ10が始動温度ではより低い効率で動作することを意味する。
一般に、ポンプ動作の本来的な非効率性により、ディスクポンプ10が加熱される。したがって、アクチュエータ40が、始動温度で空洞16内の空気の共振周波数がマッチする共振周波数を有するように選択された場合、ディスクポンプ10の温度が上昇すると、アクチュエータ40と空洞16内の空気の共振周波数がマッチしなくなる可能性がある。反対に、アクチュエータ40が、標的温度で空洞16内の空気の共振周波数とマッチする共振周波数を有するように選択された場合は、始動温度でアクチュエータ40と空洞16内の空気の共振周波数がマッチしない可能性がある。何れの場合も、マッチしていない共振周波数により、ある期間にわたってディスクポンプ10の効率が低下するかもしれない。アクチュエータ40の温度を制御することによって、アクチュエータ40の共振周波数と空洞16内の空気の共振周波数がマッチしない期間を短縮又は排除して、ディスクポンプ10の効率を改善しうる。アクチュエータ40の温度を制御する能力は、ディスクポンプ10の動作デューティサイクルが不明な場合に特に有益である。例えば、ディスクポンプ10が負荷38、例えば漏れのある減圧創傷用ドレッシングに連結されている場合、ディスクポンプ10はほとんど常に動作したままであるかもしれない。反対に、ディスクポンプ10が十分に密閉された負荷38、例えば、ほとんど漏れのない減圧創傷用ドレッシングに連結されている場合、ディスクポンプ10は標的動作温度に到達するまでの十分な期間にわたりまったく動作しないかもしれない。後者の実施例の場合、ディスクポンプ10の電源は、バッテリであってもよいが、想定より早く消耗する可能性がある。
ディスクポンプ10の効率を改善するために、図1に示されるシステムは、加熱要素60を有するアクチュエータ40を含む。加熱要素60は、アクチュエータ40を標的温度に保持でき、それによってアクチュエータ40の共振周波数は、ディスクポンプ10が始動、停止、再始動しても一定に保持される。加熱要素60は、アクチュエータ40を標的温度に保持して、ディスクポンプ10が動作する時に駆動信号がアクチュエータ40をその基本共振モードで駆動するようにするべく機能してもよい。これに加えて、加熱要素60は、ディスクポンプ10がその通常動作の結果として十分に発熱しない時に、アクチュエータ40の温度を標的温度に保持する。例えば、加熱要素60は、ディスクポンプ10が一時的に動作を停止しているか、又はストール状態にある時に、始動後しばらくの間、アクチュエータ40を加熱してもよい。
図18の並列グラフは、加熱要素60を含むディスクポンプ10と加熱要素60を含まないディスクポンプ10の動作特性の比較を示している。図18の上のグラフは、加熱要素60を含まないポンプの動作特性を示し、ディスクポンプ10がオン状態とオフ状態の間で推移する時にアクチュエータ40の基本共振周波数が変動することを示している。下のグラフは、加熱要素60を含むディスクポンプ10の動作特性を示し、加熱要素60がオフ状態とオン状態の間で推移して、ディスクポンプ10がオン状態とオフ状態の間で推移してもアクチュエータ40の温度を標的温度に保持することを示している。ディスクポンプ10がオフ状態に推移すると加熱要素60はオン状態に推移し、またその逆となる。上述のように、アクチュエータ40の温度を標的温度に保持することによってアクチュエータ40の基本共振周波数は安定する。図18は、ディスクポンプ10がオフになると、アクチュエータ40が低温化し始めて、加熱要素60がアクチュエータ40の温度が低下するのを防止し、標的温度とそれに関連する共振周波数を保持することを示している。ディスクポンプ10が再始動すると、加熱要素60がオフとなり、それによってアクチュエータ40の加熱を促進しない。
ある例示的実施形態においては、加熱要素60は始動前にアクチュエータ40を予熱する。加熱要素60は、ディスクポンプ10の動作が標的温度の保持に十分なだけ発熱したところで動作停止し、ディスクポンプ10が一時的に停止した場合には再び作動されて標的温度を保持する。この実施形態において、加熱要素60はアクチュエータ40に熱的に連結され、アイソレータ30と一体の導電性要素を通じて電源(図示せず)に接続される。ある実施形態において、加熱要素60は、アクチュエータ40の一部を形成する不活性内側板14の中に埋め込まれる。
ある例示的実施形態において、加熱要素60はアクチュエータ40の温度を標的温度に保持する。アクチュエータ40の温度が標的温度より高いと、システムは、アクチュエータ40を駆動するために使用される電流の量を減らすことによって温度を下げてアクチュエータ40を標的温度に維持してもよい。アクチュエータ40の温度の温度は測定しても、アルゴズムにより計算してもよい。例えば、ディスクポンプ10の初期温度は、マイクロコントローラ502等のコントローラにプログラムしてもよい。アクチュエータ40の加熱速度は、経験的データ又はモデリングに基づいて計算され、ディスクポンプ10、温度上昇(又は低下)速度、経過時間に基づいてディスクポンプ10の温度を予測するために使用されてもよい。
他の実施形態において、ディスクポンプ10はサーモスタット(図示せず)を含み、これはアクチュエータ40の温度を測定する。ディスクポンプ10の他の構成部品の中で、サーモスタットはディスクポンプシステム500を制御するマイクロコントローラ502に通信可能に連結される。マイクロコントローラ502は、サーモスタットから受け取った温度データに基づいて、加熱要素60にアクチュエータ40への熱供給を行わせてもよい。ある実施形態において、アクチュエータ40に熱を供給することにより、アクチュエータ40の温度を標的温度に、又はその付近の温度に安定化させる。サーモスタットはサーミスタ、サーモスタット出力センサ集積回路、又はディスクポンプシステム100内への適用に適した他のタイプのサーモスタットであってもよい。サーモスタットは、アクチュエータ40に熱的に連結されても、ディスクポンプ10の空洞16の内部の温度をモニタするように構成されてもよい。
他の実施形態において、アクチュエータ40は導電コイルに熱的に連結され、これ自体は熱電発電機と熱電冷却器に連結される。熱電発電機と熱電冷却器はアクチュエータ40の温度が標的温度より低いか、高いかに基づいて、アクチュエータ40に熱を(それぞれ)供給し、又は除去することができる。ある実施形態において、マイクロコントローラ502は、アクチュエータ40の温度が標的温度より低いと、熱電発電機に導電コイルを介して熱を供給させる。同様に、マイクロコントローラ502は、アクチュエータ40の温度が標的温度より高い場合は、熱電冷却機にアクチュエータ40から熱を除去させる。アクチュエータ40の温度を標的温度に保持することにより、ディスクポンプ10の動作による不利な温度の影響を極小化できる。
再び図15を参照すると、駆動回路500のマイクロコントローラ502は、加熱要素60を動作させるための別の制御回路を含んでいてもよい。駆動回路は、電子回路と呼ぶ場合もある。マイクロコントローラ502は、ディスクポンプ10の機能を制御できる回路又はロジックを含んでいてもよい。マイクロコントローラ502は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途集積回路(ASIC)、中央処理ユニット、デジタルロジック又は、1つ又は複数のハードウェア及びソフトウェア素子を含み、ソフトウェア、命令、プログラム、アプリケーションを実行し、信号と情報を変換し、処理し、その他の関連タスクを実行する、電子機器を制御するのに適したその他のデバイスとして機能し、又はこれを含んでいてもよい。マイクロコントローラ502は、単独チップであっても、他の計算又は通信素子と一体化してもよい。1つの実施形態において、マイクロコントローラ502はメモリを含み、又はメモリと通信してもよい。メモリは、ハードウェア素子、デバイス、又は後の時点でその後読み出し、又はアクセスするためのデータを保存するように構成された記録媒体であってもよい。メモリは、ランダムアクセスメモリ、キャッシュ又は、データ、命令、情報の保存に適したその他の小型記憶媒体の形態のスタティック又はダイナミックメモリであってもよい。代替的実施形態において、電子回路は、上述のように、ディスクポンプ10の空洞内の圧力を測定し、アクチュエータ40の変位を制御するための同じ又は同様の機能を実行するように構成されたアナログ回路であってもよい。
駆動回路500はまた、ディスクポンプ10の性能に関する情報とデータを伝えるためのRFトランシーバ570を含んでいてもよく、これには、アクチュエータ40又はアイソレータ30にも連結されていてもよい温度センサ(図示せず)を通じたポンプの動作温度が含まれる。一般に、駆動回路500は、RFトランシーバ570を含む通信インタフェース、赤外線又は、その他の有線又は無線信号を利用して、1つ又は複数の外部機器と通信してもよい。RFトランシーバ570は、Bluetooth、WiFi、WiMAX又はその他の通信標準又はプロプライエタリ通信システムを利用してもよい。より具体的な用途に関して、RFトランシーバ570は信号572をコンピューティングデバイスに送信してもよく、これは圧力読取値のデータベースを保存し、医療従事者が参照できるようにする。コンピューティングデバイスはコンピュータ、モバイル機器、又は医療機器デバイスであってもよく、これらは情報をローカルで処理しても、又は情報とデータの処理を目的として中央又は遠隔コンピュータに通信してもよい、コンピュータ、モバイル機器、又は医療機器デバイスであってもよい。同様に、RFトランシーバ570は信号572を受信して、アクチュエータ40の運動に基づいて、負荷38においてディスクポンプシステム10により生成される圧力を外部から調整してもよい。
他の実施形態において、駆動回路500は、使用者に情報を表示するためのユーザインタフェースと通信してもよい。ユーザインタフェースは、情報、データ又は信号を使用者に供給するための表示体、音声インタフェース又は触覚インタフェースを含んでいてもよい。例えば、小型LEDスクリーンが、ディスクポンプシステム10によってかけられている圧力を表示してもよい。ユーザインタフェースはまた、ディスクポンプの性能、特に生成される減圧を調整するためのボタン、ダイヤル、つまみ又はその他の電気的又は機械的インタフェースを含んでいてもよい。例えば、ユーザインタフェースの一部であるつまみ又はその他の制御要素を調整することによって圧力を増減してもよい。
以上のことから、大きな利点を有する発明が提供されたことが明らかとなるはずである。本発明は、その形態のいくつかのみにおいて示されているが、そのように限定されるのではなく、その主旨から逸脱することなく、各種の変更や改良が可能である。

Claims (23)

  1. ディスクポンプシステムにおいて、
    実質的に円筒形で、流体を収容する空洞を画定するポンプ本体であって、前記空洞が両端において実質的に円形の端壁で閉鎖された側壁によって形成され、前記端壁の少なくとも一方が被駆動端壁であり、中央部分と前記被駆動端壁の前記中央部分から半径方向に外側に延びる周辺部分を有するようなポンプ本体と、
    前記被駆動端壁の前記中央部分に動作的に関連付けられたアクチュエータであって、前記被駆動端壁の周波数(f)での振動運動を起こし、それによって前記被駆動端壁の、それに対して実質的に垂直な方向への変位振動を発生させ、前記周波数(f)が前記アクチュエータの基本曲げモードと略等しいようなアクチュエータと、
    出力が前記アクチュエータに電気的に連結され、前記アクチュエータに前記周波数(f)で駆動信号を供給するための駆動回路と、
    前駆被駆動端壁の前記周辺部分に動作的に関連付けられ、前記変位振動の減衰を縮小するアイソレータと、
    前記端壁の何れか一方の、環状の節以外の何れかの位置に設けられ、前記ポンプ本体を通って延びる第一の開口部と、
    前記ポンプ本体の、前記第一の開口部の位置以外の何れかの位置に設けられ、前記ポンプ本体を通って延びる第二の開口部と、
    前記第一の開口部と前記第二の開口部の少なくとも一方に設置された弁であって、使用時に、前記変位振動が前記ポンプ本体の前記空洞内の前記流体の、それに対応する圧力振動を発生させ、それによって流体が前記第一の開口部と前記第二の開口部を通って流れるような弁と、
    前記アクチュエータに熱的に連結された加熱要素であって、前記アクチュエータの温度を標的温度まで上昇させるように動作可能な加熱要素と、
    を含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  2. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記アイソレータが可撓性プリント回路材料を含むことを特徴とするディスクポンプステム。
  3. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素に連結されたマイクロコントローラと、
    前記マイクロコントローラに連結されたサーモスタットと、
    をさらに含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  4. 請求項3に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記サーモスタットが、前記アクチュエータの温度を前記マイクロコントローラに表示するように動作可能であり、
    前記マイクロコントローラが、前記表示された温度が標的温度より低いか否かを判定して、前記表示された温度が前記標的温度より低いとの判定に応答して前記加熱要素を作動させるように動作可能であることを特徴とするディスクポンプシステム。
  5. 請求項3に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が熱電発電機に熱的に連結された導電コイルを含み、
    前記導電コイルに連結された熱電冷却器をさらに含み、
    前記サーモスタットが、前記アクチュエータの温度を前記マイクロコントローラに表示するように動作可能であり、
    前記マイクロコントローラが、前記表示された温度が前記標的温度より低いとの判定に応答して前記熱電発電機を作動させ、前記表示された温度が前記標的温度より高いとの判定に応答して前記熱電冷却器を作動させるように動作可能であることを特徴とするディスクポンプシステム。
  6. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が抵抗加熱要素を含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  7. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が、熱電発電機に熱的に連結された導電コイルを含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  8. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記アクチュエータに熱的に連結された導電コイルに連結された熱電冷却器をさらに含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  9. ディスクポンプの動作温度を保持する方法において、
    温度測定値を取得するステップであって、前記温度測定値がディスクポンプのアクチュエータの温度を示すようなステップと、
    前記温度測定値を前記ディスクポンプのマイクロコントローラに転送するステップと、
    前記アクチュエータの温度が標的温度より低いか否かを判定するステップと、
    前記アクチュエータの温度が前記標的温度より低いと判定されたことに応答して、前記アクチュエータに熱的に連結された加熱要素を作動させるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    前記加熱要素が抵抗加熱要素であることを特徴とする方法。
  11. 請求項9に記載の方法において、
    前記加熱要素が、前記アクチュエータに熱的に連結された導電コイルに連結された熱電発電機であることを特徴とする方法。
  12. 請求項9に記載の方法において、
    前記アクチュエータの温度が前記標的温度より高いか否かを判定するステップと、
    前記アクチュエータの温度が前記標的温度より高いと判定されたことに応答して、熱電冷却器を作動させるステップであって、前記熱電冷却器が前記アクチュエータに熱的に連結されているようなステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項9に記載の方法において、
    温度測定値を取得するステップが、前記温度測定値をサーモスタットで取得するステップを含むことを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法において、
    前記サーモスタットがサーミスタであることを特徴とする方法。
  15. 請求項13に記載の方法において、
    前記サーモスタットが、サーモスタット出力温度センサ集積回路であることを特徴とする方法。
  16. ディスクポンプにおいて、
    実質的に円筒形で、流体を収容する空洞を画定するポンプ本体であって、前記空洞が、両端において実質的に円形の端壁で閉鎖される側壁により形成され、前記端壁の少なくとも一方が被駆動端壁であり、これは中央部分と、前記被駆動端壁の前記中央部分から半径方向に外側に延びる周辺部分を有するようなポンプ本体と、
    前記被駆動端壁の前記中央部分に動作的に関連付けられたアクチュエータであって、前記被駆動端壁の周波数(f)での振動運動を起こし、それによって前記被駆動端壁の、それに対して実質的に垂直な方向への変位振動を発生させ、前記周波数(f)が前記アクチュエータの基本曲げモードと略等しいようなアクチュエータと、
    出力が前記アクチュエータに電気的に連結され、前記アクチュエータに前記周波数(f)で駆動信号を供給するための駆動回路と、
    前駆被駆動端壁の前記周辺部分に動作的に関連付けられ、前記変位振動の減衰を縮小するアイソレータであって、可撓性プリント回路材料を含むアイソレータと、
    前記端壁の何れか一方の、環状の節以外の何れかの位置に設けられ、前記ポンプ本体を通って延びる第一の開口部と、
    前記ポンプ本体の、前記第一の開口部の位置以外の何れかの位置に設けられ、前記ポンプ本体を通って延びる第二の開口部と、
    前記第一の開口部と前記第二の開口部の少なくとも一方に設置された弁であって、使用時に、前記変位振動が前記ポンプ本体の前記空洞内の前記流体の、それに対応する圧力振動を発生させ、それによって流体が前記第一の開口部と前記第二の開口部を通って流れるような弁と、
    前記アイソレータと一体の導電要素を介して電源に熱的に連結される加熱要素と、
    を含むことを特徴とするディスクポンプ。
  17. 請求項16に記載のディスクポンプにおいて、
    前記加熱要素に連結されたマイクロコントローラと、
    前記マイクロコントローラに連結されたサーモスタットと、
    をさらに含むことを特徴とするディスクポンプ。
  18. 請求項17に記載のディスクポンプにおいて、
    前記サーモスタットが、前記アクチュエータの温度を前記マイクロコントローラに表示するように動作可能であり、
    前記マイクロコントローラが、前記表示された温度が標的温度より低いか否かを判定して、前記表示された温度が前記標的温度より低いとの判定に応答して前記加熱要素を作動させるように動作可能であることを特徴とするディスクポンプ。
  19. 請求項17に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が熱電発電機に熱的に連結された導電コイルを含み、
    前記導電コイルに連結された熱電冷却器をさらに含み、
    前記サーモスタットが、前記アクチュエータの温度を前記マイクロコントローラに表示するように動作可能であり、
    前記マイクロコントローラが、前記表示された温度が前記標的温度より低いとの判定に応答して前記熱電発電機を作動させ、前記表示された温度が前記標的温度より高いとの判定に応答して前記熱電冷却器を作動させるように動作可能であることを特徴とするディスクポンプシステム。
  20. 請求項16に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が抵抗加熱要素を含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  21. 請求項16に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記加熱要素が、熱電発電機に熱的に連結された導電コイルを含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  22. 請求項16に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記アクチュエータに熱的に連結された導電コイルに連結された熱電冷却器をさらに含むことを特徴とするディスクポンプシステム。
  23. 本明細書中で図示され、説明されたディスクポンプ、システム、及び方法。
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