JPWO2009057568A1 - ポリペプチド化合物 - Google Patents

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奈津子 茅切
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Abstract

【課題】抗菌剤、特に抗真菌作用を有する新規なポリペプチド化合物を提供する。【解決手段】発明者等は、新規な抗真菌剤について鋭意検討した結果、天然ポリペプチド化合物の部分構造としてシクロヘキシルメチルアミノ基又はピペリジルメチルアミノ基を導入することにより、優れた抗深在性真菌活性を示すことを知見し、本発明を完成させた。本発明化合物は、優れた抗菌活性を有することから、種々の真菌感染症の予防又は治療剤として有用である。【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬、殊に抗真菌活性を有する新規なポリペプチド化合物又はその製薬学的に許容される塩に関する。
真菌による感染症は、皮膚からの感染による表在性皮膚真菌症(白癬菌等)及び呼吸器又は経口からの感染による深在性真菌症(カンジダ菌、アスペルギルス菌等)に大別される。深在性真菌症は免疫不全や抗癌剤投与など様々なリスクファクターを抱える患者に発症し、一度発症すると難治化、予後不良となることがしばしば見られる。特に侵襲性肺アスペルギルス症は発症するとその死亡率は全疾患を通して58%であり、特に骨髄移植患者においては87%にもなる。しかし、有効な治療手段や薬が少なく、標準薬であるボリコナゾールやアムビソームでも有効率は低く60%以下である。そのため、新たに強力な活性を有する抗真菌剤が求められている。
抗真菌活性を有するポリペプチド化合物が幾つか知られており(例えば、特許文献1〜7)、特許文献1には下記化合物が開示されている。
Figure 2009057568
(式中、R1は置換されていてもよいアリールを示す。)
国際公開WO2004/113368号パンフレット 国際公開WO01/60846号パンフレット 国際公開WO00/64927号パンフレット 国際公開WO99/40108号パンフレット 国際公開WO03/068807号パンフレット 米国特許US5569646号 国際公開WO2005/005463号パンフレット
本発明の課題は、抗菌活性(特に抗真菌活性)を有する新規な化合物の提供である。
発明者らは抗真菌活性を有する新規なポリペプチド化合物について鋭意検討した結果、ポリペプチド環の9位側鎖連結部の窒素原子上に、一炭素原子を介して特定の環基を結合することを特徴とする、式(I)の化合物が良好な抗真菌活性を示すことを知見し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩に関する。
Figure 2009057568
(式中の記号は以下の意味を示す。
R1:-CO-NR5R6、-R00-NR5R6、-CO-(含窒素へテロ環)又は-NH-R00-NR5R6
R5及びR6:同一又は互いに異なって、H、R0、RA又はRB
RA:1〜3個の水酸基で置換されていてもよい低級アルキル、
RB:-NH2、-NHR0及び-N(R0)2から選択される1〜3個の基で置換されていてもよい低級アルキル、
R2:H、-S(O)2-OH、R0、RA、RB又は-R00-NH-R00-OH、
R4:H又は-OH、
R7:同一又は互いに異なって、H、R0又は-R00-OR0
R9:単結合、
R13及びR14:それぞれ同一又は互いに異なって、H又はR0
E環:下記式(II)、(III)、(IV)、(V)又は(XVIII)で示される基、
Figure 2009057568
X:CH又はN、
R8:同一又は互いに異なって、H、R0、-NH2、-N(R0)2、-NHR0、-OH又は-R00-OR0
R10:H、R0、-NH2、-N(R0)2、-NHR0、-OH又は-R00-OR0
A環:含窒素ヘテロ環又はフェニル、
R3:下記式(VI)、(VII)、(VIII)又は(XIX)で示される基、
Figure 2009057568
B環、D環:同一又は互いに異なって、ハロゲンで置換されていてもよいアリール、
C環:含窒素ヘテロ環、
R11及びR12:同一又は互いに異なって、H、R0、シクロアルキル、-(シクロアルキル)-R0、-R00-(シクロアルキル)、-OR0、-O-(シクロアルキル)、-O-(C2-10アルキレン)-OR0、-O-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)から選択される基、
R0:低級アルキル、
R00:低級アルキレン。)
本願は、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物、並びに、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する真菌感染症の予防用若しくは治療用医薬組成物にも関する。また、本願は、ヒト又は動物(特に哺乳動物)における真菌感染症の予防及び/又は治療方法にも関する。
更に、本願は、真菌感染症の予防若しくは治療剤の製造のための、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用、並びに、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することからなる、真菌感染症の予防若しくは治療方法にも関する。
式(I)の化合物は、抗真菌活性を有することから、真菌感染症の予防及び/又は治療剤として有益である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書中、「低級アルキル」とは直鎖状又は分枝状の、炭素数が1から6(以後、C1-6と略す)のアルキル、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル基等である。ある態様としてはC1-3アルキルであり、別の態様としてはメチル、エチル又はイソプロピルである。
「低級アルキレン」は、上記「低級アルキル」の任意の水素原子1個を除去してなる二価基(C1-6アルキレン)を意味し、ある態様としてはC1-4アルキレンであり、別の態様としてはメチレン又はエチレンである。
「C2-10アルキレン」は直鎖状又は分枝状の、炭素数が2から10のアルキレンを示し、ある態様としてはC5-6アルキレンであり、別の態様としてはペンタメチレン又はヘキサメチレンである。
「シクロアルキル」とは、C3-8環状アルキルを意味し架橋していてもよい。ある態様としてはC3-6環状アルキルであり、別の態様としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
「ハロゲン」は、F、Cl、Br、Iを意味する。
「アリール」とは、C6-14の単環乃至三環式芳香族炭化水素環基であり、その部分的に水素化された環基を包含する。具体的には、フェニル、ナフチル、5-テトラヒドロナフチル、1-インダニル基等である。ある態様としてはフェニル及びナフチルであり、別の態様としてはフェニルである。
「ヘテロ環」基とは、i) 酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する単環3〜8員、好ましくは5〜7員ヘテロ環、並びに、ii) 当該単環ヘテロ環が、単環へテロ環、ベンゼン環、C5-8シクロアルカン及びC5-8シクロアルケンからなる群より選択される1又は2個の環と縮環し形成される、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜5個含有する二乃至三環式ヘテロ環、からなる環基を意味する。環原子である硫黄又は窒素が酸化されオキシドやジオキシドを形成してもよい。
「ヘテロ環」基として好ましくは、以下の基である:
(1) 単環式飽和へテロ環基
i) 1〜4個の窒素原子を含むもの、具体的には、アゼパニル、ジアゼパニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル基等;
ii) 1〜3個の窒素原子、並びに1〜2個の硫黄原子及び/又は1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、モルホリニル基等;
iii) 1〜2個の硫黄原子を含むもの、具体的には、テトラヒドロチイニル基等;
iv) 1〜2個の硫黄原子及び1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、オキサチオラン基等;
v) 1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、オキシラニル、ジオキソラニル、オキソラニル、テトラヒドロピラニル、1,4-ジオキサニル基等;
(2) 単環式不飽和へテロ環基
i) 1〜4個の窒素原子を含むもの、具体的には、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ジヒドロトリアジニル、アゼピニル基等;
ii) 1〜3個の窒素原子、並びに1〜2個の硫黄原子及び/又は1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ジヒドロチアジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジニル基等;
iii) 1〜2個の硫黄原子を含むもの、具体的には、チエニル、チエピニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル基等;
iv) 1〜2個の硫黄原子及び1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、ジヒドロオキサチイニル基等;
v) 1〜2個の酸素原子を含むもの、具体的には、フリル、ピラニル、オキセピニル、ジオキソリル基等;
(3) 縮合多環式飽和へテロ環基
i) 1〜5個の窒素原子を含むもの、具体的には、キヌクリジン、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3-アザビシクロ[3.2.2]ノナニル基等;
ii) 1〜4個の窒素原子、並びに1〜3個の硫黄原子及び/又は1〜3個の酸素原子を含むもの、具体的には、トリチアジアザインデニルジオキソロイミダゾリジニル基等;
iii) 1〜3個の硫黄原子及び/又は1〜3個の酸素原子を含むもの、具体的には、2,6-ジオキサビシクロ[3.2.2]オクト-7-イル基等;
(4) 縮合多環式不飽和へテロ環基
i) 1〜5個の窒素原子を含むもの、具体的には、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、テトラヒドロキノリル、イソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、インダゾリル、イミダゾピリジル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル、カルバゾリル、キノキサリニル、ジヒドロインダゾリル、ベンゾピリミジニル、ナフチリジニル、キナゾリニル、シンノリニル基等;
ii) 1〜4個の窒素原子、並びに1〜3個の硫黄原子及び/又は1〜3個の酸素原子を含むもの、具体的には、ベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾチアゾリル、イミダゾチアジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル基等;
iii) 1〜3個の硫黄原子を含むもの、具体的には、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニル基等;
iv) 1〜3個の硫黄原子及び1〜3個の酸素原子を含むもの、具体的には、ベンゾオキサチイニル、フェノキサジニル基等;
v) 1〜3個の酸素原子を含むもの、具体的には、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、ベンゾジヒドロフラニル基等。
これらのヘテロ環は一価基として例示してあるが、結合する位置や置換基の数により、二価基以上の基であってもよい。
「含窒素へテロ環」とは、上記「へテロ環」のうち、環を構成する原子に1個又は複数の窒素原子を含むものを意味し、例えば、ピリジル、ピリミジニル、イミダゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル等である。
「単環式含窒素ヘテロ環」とは、上記「含窒素へテロ環」のうち単環のものを意味し、例えば、ピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピペリジル等である。
「置換されていてもよい」とは、「無置換」或いは「同一又は異なる置換基を1〜5個有していること」を示す。なお、複数個の置換基を有する場合、それらの置換基は同一でも互いに異なっていてもよい。例えば、-N(R0)2における2個のR0は互いに異なっていても良い。
本発明のある態様を以下に示す。
(1)R1として、ある態様としては-CO-NR5R6又は-R00-NR5R6であり、別の態様としては-CO-NH2、-CH2-NH2、-CH2-NHRA又は-CH2-NHRBであり、更に別の態様としては-CO-NH2、-CO-NH-R00-NH2、-CH2-NH2又は-CH2-NH-CH(CH2OH)2であり、また更に別の態様としては-CO-NH2、-CH2-NH2又は-CH2-NH-CH(CH2OH)2である。
(2)R2として、ある態様としては-S(O)2-OH又はR0であり、別の態様としては-S(O)2-OH又はメチルである。
(3)R4として、ある態様としてはHである。
(4)R7として、ある態様としてはH又はR0であり、別の態様としてはH又はメチルであり、更に別の態様としてはHである。
(5)E環として、ある態様としては下記式(II)
Figure 2009057568
で示される基である。式(II)において、ある態様としては、R8がH、R0、-OH又は-OR0であり、R10がHであり、別の態様としては、R8がH又はR0であり、R10がHであり、更に別の態様としては、R8がH又はメチルであり、R10がHである。また、E環として、ある態様としてはシクロヘキサンジイルであり、別の態様としてはピペリジン-1,4-ジイルである。
(6)Xとして、ある態様としてはCHであり、また別の態様としてはNである。
(7)A環として、ある態様としては単環の含窒素へテロ環であり、別の態様としてはピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル又はイミダゾチアゾリルであり、更に別の態様としてはチアジアゾリル又はイミダゾチアゾリルである。
(8)R3として、ある態様としては下記式(VII)又は(VIII)で示される基であり、
Figure 2009057568
別の態様としては式(VII)で示される基であり、更に別の態様としては式(VIII)で示される基である。
(9)B環及びD環としては、同一又は互いに異なって、ある態様としてはハロゲンで置換されていてもよい単環のアリールであり、別の態様としては単環のアリールであり、更に別の態様としてはフェニルである。
(10)C環としては、ある態様としては単環の含窒素ヘテロ環であり、別の態様としてはピリジル、ピリミジニル又はピペリジニルであり、更に別の態様としてはピリミジニル又はピペリジニルであり、また更に別の態様としては、R11及びR12とともに、下記式(XX)又は(XXI)で示される基である。
Figure 2009057568
(11)R11及びR12としては、ある態様としては一方がH又は-OR0であり、他方がシクロアルキル、-R00-(シクロアルキル)、-O-(シクロアルキル)、-O-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)から選択される基であり、別の態様としては一方がH又は-OR0であり、他方がシクロアルキル、-O-(シクロアルキル)、-O-R00-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)から選択される基であり、更に別の態様としては一方がH又は-O-(メチル)であり、他方がシクロへキシル、-O-(シクロヘキシル)、-O-CH2-(シクロブチル)及び4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イルから選択される基である。また、別の態様としては、R11及びR12がそれぞれ同一又は互いに異なってH、シクロアルキル、-O-R0、-O-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)又は-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)である。
別の好ましい態様としては、上記(1)〜(11)に記載の任意の二以上の基の組合せであり、具体的には下記(12)〜(16)に示す化合物が挙げられる。
(12)R1が-CO-NR5R6又は-R00-NR5R6であり、R2が-S(O)2-OH又はR0であり、R4がHであり、R7がH又はR0であり、R9が単結合であり、E環が式(II)で示される基であり、A環が単環の含窒素へテロ環であり、R8がH又はR0であり、R3が式(VII)又は(VIII)で示される基であり、B環及びD環がそれぞれ同一又は互いに異なって単環のアリールであり、C環が単環の含窒素ヘテロ環であり、R11及びR12がそれぞれ同一又は互いに異なってH、シクロアルキル、-O-R0、-O-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)又は-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)である化合物。
(13)R1が-CO-NR5R6又は-R00-NR5R6であり、R2が-S(O)2-OH又はR0であり、R4がHであり、R7がH又はR0であり、E環が式(II)で示される基であり、R8がH又はR0であり、R10がHであり、A環が単環の含窒素へテロ環であり、R3が式(VII)又は(VIII)で示される基であり、B環及びD環がそれぞれ同一又は互いに異なって、ハロゲンで置換されていてもよい単環のアリールであり、C環が単環の含窒素ヘテロ環であり、R11及びR12としては一方がH又は-OR0であり、他方がシクロアルキル、-R00-(シクロアルキル)、-O-(シクロアルキル)、-O-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)から選択される基である化合物。
(14)R1が-CO-NH2、-CH2-NH2、-CH2-NHRA又は-CH2-NHRBであり、R2が-S(O)2-OH又はメチルであり、R4がHであり、R7がH又はメチルであり、E環が式(II)で示される基であり、XがCHであり、R8がH又はメチルであり、R10がHであり、A環がピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル又はイミダゾチアゾリルであり、R3が式(VII)で示される基であり、B環及びD環が単環のアリールであり、C環がピリジル、ピリミジニル又はピペリジニルであり、R11及びR12が一方がH又は-OR0であり、他方がシクロアルキル、-O-(シクロアルキル)、-O-R00-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)から選択される基である化合物。
(15)R1が-CO-NH2、-CH2-NH2又は-CH2-NH-CH(CH2OH)2であり、R2が-S(O)2-OH又はメチルであり、R4がHであり、R7がHであり、E環がシクロヘキサンジイルであり、A環がチアジアゾリル又はイミダゾチアゾリルであり、R3が式(VII)で示される基であり、B環及びD環がフェニルであり、C環がR11及びR12とともに、式(XX)又は(XXI)で示される基であり、R11及びR12が一方がH又は-O-(メチル)であり、他方がシクロへキシル、-O-(シクロヘキシル)、-O-CH2-(シクロブチル)、及び4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イルから選択される基である化合物。
(16)下記から選択される化合物。
(3R)-3-{(2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-[({trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキシル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-20-イル}-3-ヒドロキシプロパナミド 二塩酸塩、
(2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-{[(trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキシル)メチル]アミノ}-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチルヘキサデカヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-5,8,14,19,22,25(9H,25aH)-ヘキソン 二塩酸塩、
2-ヒドロキシ-5-{(2R)-2-ヒドロキシ-2-[(2R,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-9-({[trans-4-(2-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアジアゾール-6-イル)シクロヘキシル]メチル}アミノ)-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル]エチル}フェニル硫酸、
(2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-[(1R)-3-アミノ-1-ヒドロキシプロピル]-9-{[(trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキシル)メチル]アミノ}-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチルヘキサデカヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-5,8,14,19,22,25(9H,25aH)-ヘキソン 二塩酸塩、
5-[(2R)-2-{(2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-[(1R)-3-アミノ-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]-9-[({trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロへキシル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル}-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸、
5-[(2R)-2-{(2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-{(1R)-3-[(2-アミノエチル)アミノ]-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル}-9-[({1-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-イル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル}-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸、及び
5-[(2R)-2-{(2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-({[trans-4-(5-{4-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]フェニル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)シクロヘキシル]メチル}アミノ)-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸。
式(I)の化合物は、置換基の種類によっては他の互変異性体や幾何異性体が存在する場合がある。本明細書中、これら異性体の一形態のみで記載することがあるが、本発明にはこれらの異性体も包含し、異性体の分離したもの、或いは混合物も包含する。
また、式(I)の化合物は不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があり、これに基づく(R)-体、(S)-体などの光学異性体が存在しうる。本発明はこれらの光学異性体の混合物や単離されたものを全て包含する。
更に、本発明には、式(I)の化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグも含まれる。薬理学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下でアミノ基、-OH、-CO2H等に変換できる基を有する化合物である。プロドラッグを形成する基としては、例えば、Prog. Med., 5, 2157-2161 (1985)や「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
また、式(I)の化合物は、置換基の種類によっては酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容され得る塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、又はグルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチン等の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
更に、本発明は、式(I)の化合物及びその製薬学的に許容される塩の各種の水和物や溶媒和物、及び結晶多形の物質をも包含する。また、本発明は、種々の放射性又は非放射性同位体でラベルされた式(I)の化合物も包含する。
(製造法)
式(I)の化合物及びその製薬学的に許容され得る塩は、その基本骨格或いは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料乃至中間体の段階で適当な保護基(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。このような官能基としては例えばアミノ基、水酸基、カルボキシル基等であり、それらの保護基としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis(第4版、2007年)」に記載の保護基等を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法では、当該保護基を導入して反応を行った後、必要に応じて保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。
また、式(I)の化合物のプロドラッグは上記保護基と同様、原料乃至中間体の段階で特定の基を導入、或いは得られた式(I)の化合物を用い反応を行うことで製造できる。反応は通常のエステル化、アミド化、脱水等、当業者により公知の方法を適用することにより行うことができる。
以下、式(I)の化合物の代表的な製造法を説明する。各製法は、当該説明に付した参考文献を参照して行うこともできる。なお、本発明の製造法は以下に示した例には限定されない。
(第1製法)
Figure 2009057568
本製法は、化合物(IX)と化合物(X)の還元的アミノ化反応により、式(I)の化合物を得る方法である。
反応は、化合物(IX)と化合物(X)とを等量若しくは一方を過剰量用い、還元剤の存在下、反応に不活性な溶媒中、-45℃から加熱還流下、好ましくは0℃〜室温において、通常0.1時間〜5日間攪拌することによって行なわれる。ここに、溶媒としては特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類、或いはこれらの混合物が挙げられる。還元剤としては、水素化シアノホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。モレキュラーシーブス等の脱水剤、又は酢酸、塩酸、チタニウム(IV)イソプロポキシド錯体等の酸存在下に反応を行うことが好ましい場合がある。反応によっては、中間体として反応系内に生成するイミン体を安定に単離できる場合には、当該イミン体を得た後、別途還元反応を行っても良い。また、前記還元剤での処理の代わりにメタノール、エタノール、酢酸エチル等の溶媒中、酢酸、塩酸等の酸の存在下又は非存在下で、還元触媒(例えば、パラジウム炭素、ラネーニッケル等)を用いて行うこともできる。この場合、反応を常圧から50気圧の水素雰囲気下で、0℃から加熱下で行うことが好ましい。(参考文献:A. R. Katritzky及びR. J. K. Taylor著、「Comprehensive Organic Functional Group Transformations II」、第2巻、Elsevier Pergamon、2005年;日本化学会編「実験化学講座(第5版)」14巻(2005年)(丸善))。
また、本反応を行なう際に化合物(IX)のR1に保護基が必要な場合には、事前に適当な保護基を導入し、本反応後に保護基を除去することができる。
(原料合成)
原料製法1:
Figure 2009057568
化合物(X-a)は、化合物(XI)のアルコールへの還元によって化合物(XII)とした後にアルデヒドへ酸化することにより製造することができる。或いは、カルボン酸(XIII)及びワインレブのアミド(XIV)を用いて製造することもできる。
原料製法2:
Figure 2009057568
(式中、Lは脱離基を示し、例えばハロゲンである。以下同様。)
化合物(X-b)は、化合物(XV)及び化合物(XVI)の求核置換反応によって得られる化合物(XVII)を酸化することにより製造することができる。
本願実施例化合物の製造の際に用いられる一般式(IX)で示される原料化合物は、WO2005/005463、WO03/068807、WO00/064927、WO99/040108及びEP0431350に示される方法と同様にして製造することができる。
式(I)の化合物は、遊離化合物、その製薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、或いは結晶多形の物質として単離され、精製される。式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩は、常法の造塩反応に付すことにより製造することもできる。
単離、精製は、抽出、分別結晶化、各種分画クロマトグラフィー等通常の化学操作を適用して行われる。
各種の異性体は、適当な原料化合物を選択することにより、或いは異性体間の物理化学的性質の差を利用して分離することができる。例えば、光学異性体は一般的な光学分割法(例えば、光学活性な塩基又は酸とのジアステレオマー塩に導く分別結晶化やキラルカラム等を用いたクロマトグラフィー等)により、立体化学的に純粋な異性体に導くことができる。また、適当な光学活性な原料化合物より製造することもできる。
式(I)の化合物の薬理活性は以下の試験例1及び試験例2により確認した。
試験例1:C. albicans(カンジダ・アルビカンス)及びA. fumigatus(アスペルギルス・フミガーツス)に対する感受性測定
20mM-HEPES緩衝液(pH 7.3)で緩衝したヒト血清を試験媒体として用いる微量希釈法によって、ヒト血清中のMIC(最小阻害濃度)を求めた。細胞数106個/mlの接種懸濁液を血球計数法で調製し、細胞約5x103〜2x104個/mlの接種サイズを得た。マイクロプレートを5%CO2雰囲気下37℃で24時間インキュベートした。C. albicansに対するMICは増殖が完全に阻止されている最低濃度、A. fumigatusに対するMICは発育コントロールに比べ充分に増殖が抑制されている最低濃度として定義した。値は臨床分離株3株に対するMICの相乗平均値として示した。
試験例2:マウス呼吸器感染モデルに対する効果
雄の4週齢ICR系マウスを1群8匹で使用した。感染4日前および1日後にサイクロフォスファミド200 mg/kgをマウスに腹腔内投与した。生理食塩液に懸濁したA. fumigatus 20030の分生子液を(0.05mL:約2.2x106個)マウスの気道から接種し呼吸器感染を惹起させた。感染2時間後から4日間化合物を静脈内投与し、翌日から10日間マウスの生死を観察した。
上記試験例1及び試験例2に従い、本発明代表化合物のヒト血清中におけるMIC値及びマウス呼吸器感染モデルに対するED50値をそれぞれ測定した。Exは実施例化合物番号を示し、RefはWO2004/113368の実施例3(生成物)で示される比較化合物を意味する(以下、同様)。
Figure 2009057568
上記の各試験の結果、式(I)の化合物は抗菌活性(特に抗真菌活性)を有することが認められ、この効果は比較化合物に代表される従来の化合物と比較して優れていることが確認された。このことから式(I)の化合物は種々の真菌感染症、特に下記の真菌による感染症疾患の治療剤として使用しうる。
アクレモニウム;
アブシディア(例えばアブシジア・コリムビフェラ等);
アスペルギルス(例えばアスペルギルス・クラバタス、アスペルギルス・フラーブス、アスペルギルス・フミガーツス、アスペルギルス・ニデュランス、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・テレウス、アスペルギルス・ベジルコロル等);
ブラストミセス(例えばブラストミセス・デルマチチジス等);
カンジダ(例えばカンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・ギリエルモンディ、カンジダ・ケフィール、カンジダ・クルセイ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・ステラトイデア、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・ユチリス等);
クラドスポリウム(例えばクラドスポリウム・トリコイデス等);
コクシジオイデス(例えばコクシジオイデス・イミチス等);
クリプトコッカス(例えばクリプトコッカス・ネオフォルマン等);
クンニングアメラ(例えばクンニングアメラ・エレガンス等);
皮膚糸状菌;
エキソフィアラ(例えばエキソフィアラ・デルマチチジス、エキソフィアラ・スピニフェラ等);
エピデルモフィトン(例えばエピデルモフィトン・フロッコーズム等);
フォンセセア(例えばフォンセセア・ペドロソイ等);
フザリウム(例えばフザリウム・ソラニ等);
ゲオトリクム(例えばゲオトリクム・カンジドゥム等);
ヒストプラスマ(例えばヒストプラスマ・カプスラーツム変異カプスラーツム等);
マラセジア(例えばマラセジア・フルフール等);
ミクロスポルム(例えばミクロスポルム・カニス、ミクロスポルム・ジプセウム等);
ムコール;
パラコクシジオイデス(例えばパラコクシジオイデス・ブラジリエンシス等);
ペニシリウム(例えばペニシリウム・マーネフェイ等);
フィアロフォラ;
ニューモシスチス(例えばニューモシスチス・ジロヴェチ等);
プソイドアレシェリア(例えばプソイドアレシェリア・ボイジー等);
リゾプス(例えばリゾプス・ミクロスポルス変異リゾポジホリミス、リゾプス・オリーゼ等);
サッカロミセス(例えばサッカロミセス・セレビジエ等);
スコプラリオプシス;
スポロトリクス(例えばスポロトリクス・シェンキー等);
トリコフィトン(例えばトリコフィトン・メンタグロフィテス、トリコフィトン・ルブルム等);
トリコスポロン(例えばトリコスポロン・アサヒイ、トリコスポロン・クタネウム等)。
上記の真菌は、皮膚、眼、毛髪、爪、口腔粘膜、胃腸管、気管支、肺、心内膜、脳、髄膜、泌尿器、腟部、口腔、眼球、全身、腎臓、心臓、外耳孔、骨、鼻腔、副鼻腔、脾臓、肝臓、皮下組織、リンパ管、胃腸、関節、筋肉、腱、肺内間質性形質細胞、血管等に種々の感染症を引き起こすことがよく知られている。
従って、式(I)の化合物は、種々の感染症、例えば皮膚糸状菌症(例えば白癬症等)、でん風、カンジダ症、クリプトコックス症、ゲオトリクム症、砂毛症、アスペルギルス症、ペニシリウム症、フザリウム症、接合菌症、スポロトリクス症、クロモミセス症、コクシジオイデス症、ヒストプラスマ症、ブラストミセス症、パラコクシジオイデス症、プソイドアレシェリアシス、足菌腫、真菌性角膜炎、耳真菌症、ニューモシスティス症、真菌血症等の予防及び/又は治療に使用しうる。
式(I)の化合物又はその塩の1種又は2種以上を有効成分として含有する製剤は、当分野において通常用いられている薬剤用担体、賦形剤等を用いて通常使用されている方法によって調製することができる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与の何れの形態であってもよい。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種又は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不活性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、及び/又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤やカルボキシメチルスターチナトリウム等のような崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水又はエタノールを含む。当該液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤は、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤を含有する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水又は生理食塩液が含まれる。非水溶性の溶剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール又はオリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、又はポリソルベート80(局方名)等がある。このような組成物は、更に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解又は懸濁して使用することもできる。
外用剤としては、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等を包含する。一般に用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有する。例えば、軟膏又はローション基剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、白色ワセリン、サラシミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウロマクロゴール、セスキオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体又は半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば公知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。投与は、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、若しくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有カプセルを利用することができる。或いは、適当な駆出剤、例えば、クロロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルカン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
特に抗真菌感染症の治療及び/又は予防の場合には、前述の非経口投与のための注射剤又は吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤が好ましい。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり約0.001〜100 mg/kg、好ましくは0.1〜30 mg/kg、更に好ましくは0.1〜10 mg/kgが適当であり、これを1回で或いは2乃至4回に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001〜10 mg/kgが適当で、1日1回乃至複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001〜100 mg/kgを1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
式(I)化合物は、前述の式(I)化合物が有効と考えられる疾患の種々の治療又は予防剤と併用することができる。これらの治療又は予防剤としては、例えば、フルコナゾール、ボリコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ER30346及びSCH56592等のアゾール;アンホテリシンB等のポリエン、ニスタチン、リポサマル及びその脂質、例えばAbelcet、AmBisome及びAmphocil;フルシトシン等のプリン又はピリミジンヌクレオチド阻害剤;又はニッコマイシン等のポリキシン、特に、ニッコマイシンZ又はニッコマイシンX;他のキチン阻害剤;ソルダリン及びその類似物等の伸長因子阻害剤;プレダマイシン等のマンナン阻害剤、XMP.97又はXMP.127等の殺菌/透過誘発(BPI)タンパク質製品;又はCAN-296等の複合糖質抗真菌剤、又はタクロリムス等の免疫抑制剤が挙げられ、上記の感染症に有効である。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
以下、実施例に基づき式(I)の化合物の製法を更に詳細に説明する。式(I)の化合物は下記実施例に記載の化合物に限定されるものではない。また原料化合物の製法を製造例に示す。
本発明の実施例化合物及び製造例化合物の製造ではODSカラムクロマトグラフィーとして特に断りのない限り、ダイソーゲル、SP−120−40/60−ODS−B(商標:ダイソー株式会社製)を用いた。また、カラムクロマトグラフィーの展開溶媒の記載における「〜」はグラデーションを意味し、「→」は段階的に溶媒系を変更したことを意味する。
製造例1
4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}安息香酸メチル720 mg、エタノール7 mL及びヒドラジン一水和物2.02 mLの混合物を一終夜加熱還流した。反応液を室温まで放冷し、生成した固体をろ取して乾燥し、4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}ベンゾヒドラジド610 mgを得た。
製造例2
窒素雰囲気下、trans-4-[5-(4-ブロモフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル500 mg、DME 20 mL、4-イソプロポキシフェニルボロン酸356 mg及び2.0M炭酸ナトリウム水溶液2 mLの混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 76 mgを加え、浴温85℃で一終夜撹拌した。放冷後、反応液を氷水に注いで撹拌し、生じた固体をろ取し水で洗浄した。次いでろ取した粉末をアセトニトリル中に懸濁し室温で撹拌した。固体をろ取してアセトニトリルで洗浄したのち減圧下50℃で乾燥し、trans-4-[5-(4'-イソプロポキシビフェニル-4-イル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル510.6 mgを得た。
製造例3
trans-4-[5-(4'-イソプロポキシビフェニル-4-イル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル100 mg、THF 1 mL及びエタノール0.5 mLの混合物に5M水酸化カリウム水溶液92 μLを加えて、室温で一夜撹拌した。更に、5M水酸化カリウム水溶液46 μLを追加して、室温で5時間、浴温70℃で1時間撹拌した。放冷後、反応液を水で希釈し、1M塩酸で酸性とした。生じた固体をろ取し、水及びアセトニトリルで順次洗浄して減圧下60℃で乾燥し、trans-4-[5-(4'-イソプロポキシビフェニル-4-イル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸91.7 mgを得た。
製造例4
窒素気流下、trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-N-メトキシ-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド200 mg及びDME 2 mLの混合物に、0℃で1.16Mメチルリチウム-ジエチルエーテル溶液393 μLを滴下し、2時間撹拌した。反応液に水を加えて析出した固体をろ取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜97:3)で精製し、1-(trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキシル)エタノン73 mgを得た。
製造例5
窒素雰囲気下、trans-4-[5-(4'-イソプロポキシビフェニル-4-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-N-メトキシ-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド1.05 gをトルエン21 mL及びTHF 21 mLに溶解し、-78℃で0.99Mジイソブチルアルミニウムヒドリド-トルエン溶液3.08 mLを滴下し、同温で2時間撹拌した。次いで水及び1M塩酸を加え析出した固体をろ取し、1M塩酸及び水で順次洗浄して乾燥し、trans-4-[5-(4'-イソプロポキシビフェニル-4-イル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボアルデヒド931 mgを固体として得た。
製造例6
trans-1,4シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステル15.86 g、ブロモ安息香酸ヒドラジド18.32 g、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール13.81 g、トリエチルアミン17.81 mL及びN,N-ジメチルホルムアミド(DMF) 220 mLの懸濁液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩24.5 gを加えて室温で3時間撹拌した。次いで反応液を水1 Lに加え30分撹拌した。生じた固体をろ取して水洗した後、減圧下乾燥しtrans-4-{[2-(4-ブロモベンゾイル)ヒドラジノ]カルボニル}シクロヘキサンカルボン酸メチル31.58 gを得た。
製造例7
5-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン1.5 g、trans-4-(ブロモアセチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルのエタノール15 mL及びTHF 7.5 mL懸濁液を6時間加熱還流した。放冷後、トリフルオロ酢酸1.5 mLを加え再度加熱還流した。放冷後、ジイソプロピルエーテルを加え撹拌して生じた固体をろ取した。同溶媒で洗浄して乾燥し、trans-4-(2-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアゾール-6-イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル2.0 gを微褐色粉末として得た。
製造例8
trans-4-(2-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアジアゾール-6-イル)シクロヘキサンカルボン酸300 mg及びヘキサフルオロリン酸2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム274 mgのDMF 3 mL懸濁液にジイソプロピルエチルアミン0.29 mLを加え室温で1時間撹拌した。次いで、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン64 mg及びジイソプロピルエチルアミン0.11 mLを加え室温で14時間撹拌した。反応液に水10 mLを加えて撹拌し生じた沈殿をろ取し、水及びジイソプロピルエーテルで洗浄して乾燥し、trans-N-メトキシ-4-(2-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアジアゾール-6-イル)-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド312 mgを白色固体として得た。
製造例9
4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}ベンゾニトリル10.6 g、セミチオカルバジド3.7 g、トルエン106 mL及びトリフルオロ酢酸56 mLの溶液を85℃で7時間撹拌した。放冷後、反応液を減圧下濃縮してTHF 50 mLを加え、得られた混合物を氷水500 mLに加えた。次いで水酸化ナトリウム水溶液でpH約7に調整し、析出した固体をろ取した。得られた固体をジイソプロピルエーテルで洗浄して真空乾燥し、5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン11.4 gを得た。
製造例10
4-[(6-ブロモへキシル)オキシ]ベンゾニトリル7.4 gのメタノール74 mL溶液に28%ナトリウムメチラート-メタノール溶液25.3 mLを加え3時間加熱還流した。放冷後、約半量のメタノールを減圧下留去し、水及び酢酸エチルを加え分液操作を行った。得られた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜66:34、グラジエント)で精製し4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]ベンゾニトリル5.5 gを得た。
製造例11
1-{2-[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)フェニル]ピリミジン-5-イル}ピペリジン-4-カルボン酸エチル1.07 g及びTHF 10 mLの混合物に6M塩酸1.3 mLを加え室温で2時間撹拌した。次いで氷冷下、反応溶液を1M水酸化ナトリウム水溶液で中和して生じた固体をろ取し、1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)ピリミジン-5-イル]ピペリジン-4-カルボン酸エチル0.76 gを得た。
製造例12
1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)ピリミジン-5-イル]ピペリジン-4-カルボン酸エチル0.35 gのDMF 4.5 mL溶液に炭酸カリウム193 mg及び4-メチルベンゼンスルホン酸 6-メトキシ-6-メチルへプチル351 mgを加え、90℃で一終夜撹拌した。放冷後、反応混合物を氷水100 mLに注ぎ生じた固体をろ取して乾燥し、1-(2-{4-[(6-メトキシ-6-メチルへプチル)オキシ]フェニル}ピリミジン-5-イル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル0.33 gを得た。
製造例13
5-ブロモ-2-クロロピリミジン40 g、4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン43.6 g及びDMF 1 Lの混合物に炭酸カリウム62.8 gを加えで室温で3時間撹拌した。次いで氷冷下pH約5.5まで濃塩酸74 mLを加え30分撹拌した。生じた固体をろ取して乾燥し、5-ブロモ-2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン69.5 gを得た。
製造例14
窒素気流下、5-ブロモ-2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン63 g、DME 690 mL及び(4-シアノフェニル)ボロン酸25.8 gの混合物に2M炭酸ナトリウム水溶液185 mL及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 10.6 gを順次加え、85℃で一終夜撹拌した。室温まで放冷後、水800 mLを加え、生じた固体をろ取した。得られた固体をアセトニトリル100 mLに懸濁して80℃で30分撹拌した。生じた固体をろ取して乾燥し、4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}ベンゾニトリル42.6 gを得た。
製造例15
氷冷下、1-{4-[4-(シクロブチルメトキシ)ピペリジン-1-イル]フェニル}エタノン9.5 gの酢酸76 mL溶液に30%臭化水素-酢酸溶液6.6 mLを加え同温で5分間撹拌した。更に室温でピリジニウムブロミドペルブロミド11.6 gを加え1時間撹拌した。氷冷下、反応液に水300 mLを加え生じた固体をろ取し、水及び冷却したヘキサン500 mLで洗浄及び乾燥し、2-ブロモ-1-{4-[4-(シクロブチルメトキシ)ピペリジン-1-イル]フェニル}エタノン8.9 gを淡緑色固体として得た。
製造例16
5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-アミン11.2 gのアセトニトリル溶液110 mLに氷冷下、臭化銅(II) 7.4 gを加えた。次いで、亜硝酸3-メチルブチル5.1 mLをゆっくり滴下して室温で2時間撹拌した。反応混合物を水400 mLに注ぎ、水酸化ナトリウム水溶液でpH約7に調整した。混合物を酢酸エチル800 mLで抽出し、15%アンモニア水及び飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物にジイソプロピルエーテルを加え、生じた固体をろ取して乾燥し、5-[4-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル]-2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン8.6 gを得た。
製造例17
{1-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-イル}メタノール420 mgのジクロロメタン(DCM) 11 mLの溶液に、氷冷下、デスーマーチンペルヨージナン399 mgを撹拌しながら加え、室温で1時間撹拌した。反応液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えDCM 50 mLで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し1-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-カルボアルデヒド385 mgを得た。
製造例18
5-[4-(5-ブロモ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル]-2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン600 mg、ピペリジン-4-イルメタノール207 mg及びN,N-ジメチルアセトアミド(DMA) 9 mLの混合物にトリエチルアミン0.3 mLを加え、90℃で一終夜撹拌した。放冷後、生じた固体をろ取し、水20 mL及び50%アセトニトリル水20 mLで洗浄して乾燥し、{1-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-イル}メタノール0.42 gを得た。
製造例19
炭酸セシウム4.2 g、酢酸パラジウム(II) 181 mg、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル336 mg及びトルエン54 mLの混合物に、窒素気流下、5-ブロモ-2-[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)フェニル]ピリミジン1.81 g及びピペリジン-4-カルボン酸エチル1 gを順次加え110℃で20時間撹拌した。放冷後、水を加えて生じた固体をろ取し、水及びアセトニトリルで洗浄して乾燥し、1-{2-[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)フェニル]ピリミジン-5-イル}ピペリジン-4-カルボン酸エチル1.07 gを得た。
製造例20
窒素気流下、trans-4-{[2-(4-ブロモベンゾイル)ヒドラジノ]カルボニル}シクロヘキサンカルボン酸メチル31.5 g、THF 850 mL及び五硫化リン21.9 gの懸濁液を室温で48時間撹拌した。反応液を水3 Lに注ぎ、1M水酸化ナトリウム水溶液100 mLを加えて一時間撹拌した。生じた固体をろ取して水洗及び乾燥した。得られた固体並びに無水硫酸マグネシウム20 g、シリカゲル15 g及び活性炭をクロロホルム500 mLに懸濁し5分間撹拌した。不溶物をろ別してろ液を減圧下濃縮し、trans-4-[5-(4-ブロモフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル30.2 gを白色固体として得た。
製造例21
窒素雰囲気下、trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル1.3 gの無水THF溶液を氷浴で冷却し、水素化アルミニウムリチウム135 mgを、0℃付近の温度を保ちながら加えた。室温で1時間撹拌後、再度氷浴で冷却してクロロホルム20 mL、フッ化ナトリウム600 mg及び水2 mLを順次加えた。反応液をセライトでろ過して溶媒を減圧下留去し、得られた固体をアセトニトリルで洗浄し、{trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキシル}メタノール652 mgを得た。
製造例22
窒素雰囲気下、trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-N-メトキシ-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド0.88 gのTHF 20 mL溶液に、氷冷下、水素化アルミニウムリチウム62 mgを加え30分撹拌した。次いでフッ化セシウム252 mg及び水3 mLを加え、セライトろ過した。ろ液を減圧下濃縮してジイソプロピルエーテルを加え、得られた固体をろ取して真空乾燥し、{trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキシル}メタノール0.69 gを得た。
製造例23
WO00/64927の実施例138の化合物(生成物)474 mg、1,4-ジオキサン-2,5-ジオール120 mg、メタノール4.8 mL及びDMF 4.8 mLの混合物に、室温下、酢酸0.082 mL及び水素化シアノホウ素ナトリウム63 mgを加えて一終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチル100 mLを加えて生じた固体をろ取し、真空乾燥した。固体を水に溶解し、ODSカラムクロマトグラフィー(20%アセトニトリル水)精製した。目的化合物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、製造例23の化合物433 mgを得た。
製造例24
製造例29の化合物630 mg、メタノール9.4 mL及び10%パラジウム-炭素(50%含水)235 mgの懸濁液を1気圧の水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。触媒をろ去してメタノール50 mLで洗浄した。ろ液を減圧下留去して残渣を乾燥し、製造例24の化合物0.24 gを得た。
製造例25
製造例23の化合物630 mgのDCM 13 mL懸濁液を5℃まで冷却後、トリフルオロ酢酸1.4 mLを滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を飽和重曹水100 mL及びpH 6.86標準緩衝液100 mLの混合物に注いだ。有機溶媒を減圧下留去し、残留水溶液をODSカラムクロマトグラフィー(5→10→15→20%アセトニトリル/水)で精製した。目的化合物を含む画分を集めアセトニトリルを減圧下留去し、残留物を凍結乾燥し、製造例25の化合物480 mgを得た。
製造例26
WO01/60846実施例43の化合物(生成物)30 mgのDMF 300 μL溶液に、ピペリジン25 μLを加えて室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、生じた固体をろ取して酢酸エチルで洗浄した。固体を減圧下乾燥して製造例26の化合物22.4 mgを得た。
製造例27
WO00/64927製造例1の化合物1.04 gのDMF 14 mL及びメタノール14 mLの混合物に(ジメトキシメチル)ジメチルアミン14 mLを加え48時間撹拌した。次いで1M水酸化ナトリウム水溶液6 mLを加え一終夜撹拌した。反応液を1M塩酸で中和して水500 mLで希釈し、得られた溶液をODSカラムクロマトグラフィー180 mLで精製した。目的化合物を含む画分を合わせ、溶媒を減圧下留去した。残留物を凍結乾燥して製造例27の化合物350 mgを得た。
製造例28
WO03/068807製造例25の化合物(生成物)1.85 g及びDMF 18 mLの混合物に3-ブロモ-1-プロペン0.3 mL及び炭酸カリウム360 mgを加え一終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチル50 mLを加えて生じた固体をろ取した。得られた粉末をODSカラムクロマトグラフィー180 mLで精製した。目的化合物を含む画分を合わせ、溶媒を減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、製造例28の化合物1.15 gを得た。
製造例29
製造例28の化合物1 g、tert-ブタノール20 mL及び水20 mLの混合物にAD-MIX-BETA (Aldrich社製)1.28 g及びメタンスルホンアミド135 mgを加え一終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチル50 mLを加え、生じた固体をろ取した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー80 mLで精製した。目的化合物を含む画分を合わせ、アセトニトリルを減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、製造例29の化合物512 mgを得た。
製造例30
製造例27の化合物328 mg、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸 46.7 mg及びDMF 1.4 mLの混合物にN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン0.35 mL及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン83 μLを加え、一終夜撹拌した。次いで酢酸エチル50 mLを加え、生じた固体をろ取し、ODSカラムクロマトグラフィー30 mLで精製した。目的化合物を含む画分を合わせ、溶媒を減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、製造例30の化合物131 mgを得た。
製造例31
窒素雰囲気下、製造例103の化合物168 mgをメタノール1.68 mLに溶解し、2Mトリメチルシリルジアゾメタン-ヘキサン溶液357 μLを加えて室温で4時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して得られた固体をDMF 2mLに溶解し、ODSカラムクロマトグラフィー(10→20→25→30→35%アセトニトリル水)で精製した。目的化合物を含む画分を集めて溶媒を減圧下留去して凍結乾燥し、製造例31の化合物141.7 mgを白色固体として得た。
製造例32
窒素雰囲気下、製造例26の化合物80 g、DMF 320 mL、ジイソプロピルエチルアミン30.69 mL及び二炭酸ジ-tert-ブチル46.1 gの混合液を室温で一終夜撹拌した。次いでトルエン20 mLを加え、溶媒を減圧下留去した。窒素気流下、撹拌しながら反応液を酢酸エチル4 Lに加え、生じた固体をろ取した。固体を酢酸エチル500 mLで洗浄し、45℃で8時間次いで室温で一終夜減圧下乾燥し、製造例32の化合物118.36 gを無色固体として得た。
製造例33
窒素気流下、trans-4-[5-(4-ブロモフェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸メチル1.0 g、トルエン10 mL、4,4-ジメチルピペリジン593.8 mg、2'-(ジシクロへキシルホスフィノ)-N,N-ジメチルビフェニル-2-アミン206.4 mg及びリン酸カリウム779.4 mgの混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム150.8 mgを加え100℃で15時間撹拌した。反応液にDCM 100 mL及び1M塩酸30 mLを加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜97:3)で精製し、4-{5-[4-(4,4-ジメチルピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキサンカルボン酸メチル350 mgを得た。
製造例34
4-(2-ピペラジン-1-イルピリミジン-5-イル)安息香酸メチル 二塩酸塩800 mg、DCM 12 mL、シクロペンタンカルボアルデヒド270 μL及びトリエチルアミン600 μLの混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム639 mg及び酢酸123 μLを加え室温で一終夜撹拌した。反応液にDCM及び水を加えて有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧下濃縮し、4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}安息香酸メチル720 mgを得た。
製造例35
4-{5-[4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピリミジン-2-イル}ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル2.5 gの1,4-ジオキサン15 mLの溶液に4M塩化水素-1,4-ジオキサン溶液15 mLを加え室温で一終夜撹拌した。生じた固体をろ取して乾燥し、4-(2-ピペラジン-1-イルピリミジン-5-イル)安息香酸メチル 二塩酸塩2.2 gを得た。
製造例36
窒素雰囲気下、5-ブロモ-2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン1.75 gのTHF 17.5 mL溶液に、ドライアイス-アセトン冷却下、1.67M n-ブチルリチウム-へキサン溶液3.85 mLを10分間かけて滴下し20分間撹拌した。次いでトリイソプロピルボレート1.42 mLを10分かけて滴下し10分間撹拌した。更にメタノール0.4 mLを加えた後、冷却バスを外し、室温まで昇温後、水50 mLを加え、さらに1M塩酸で溶液を酸性とした。混合溶液に酢酸エチルを加え分液操作を行なった。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下濃縮し、{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}ボロン酸1.47 gを得た。
製造例125
製造例186の化合物500 mgをDCM 10 mLに溶解し、窒素気流下ドライアイス-アセトン冷却下、1Mジイソブチルアルミニウムヒドリド/トルエン溶液1.354 mLを滴下し同温で2時間攪拌した。反応液に水1 mLをゆっくり加え、次いで1M塩酸10 mL及びクロロホルム50 mLを加え分液操作を行なった。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。製造例125の化合物369.1 mgを粗生成物として得、更なる精製を行わず次の反応に用いた。
製造例126
氷冷下、製造例187の化合物0.154 gのTHF 2 mL溶液に、水素化ホウ素リチウム21 mg及びメタノール0.7 mLを順次加え4時間攪拌した。次いで、1M塩酸及び水を順次加え、生じた固体をろ取して真空乾燥し、製造例126の化合物0.12 gを得た。
製造例127
塩化(メトキシメチル)トリメチルホスホニウム627 mg及びTHF 5 mLの懸濁液に、氷/食塩水浴冷却下、内温5℃以下に保ちながら2.6M n-ブチルリチウム/n-ヘキサン溶液731 μLを滴下し同温で30分間撹拌した。次いで同温で、4-オキソアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチル300 mgのTHF 3 mL溶液を滴下し同温で30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え分液操作を行なった。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜90:10)で精製し、製造例127の化合物192 mgを得た。
製造例128
製造例192の化合物711 mgにDMF 7 mL、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt) 332 mg、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩64 mg及びトリエチルアミン0.46 mLを順次加え、室温で1時間攪拌した。次いで製造例130の化合物470 mgを加え、室温で15時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた固体をろ取して減圧下乾燥し、製造例128の化合物890 mgを得た。
製造例129
製造例128の化合物2.3 gのDMA 23 mL溶液を130℃で一終夜攪拌した。室温まで放冷後、水及び酢酸エチルを加えて分液操作を行なった。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧下留去し、製造例129の化合物1.25 gを得た。
製造例130
trans-4-シアノシクロヘキサンカルボン酸メチル820 mg、メタノール10 mL、トリエチルアミン1.02 mL及び塩化ヒドロキシルアンモニウム511 mgの混合物を6時間加熱還流した。室温まで放冷後、水及び酢酸エチルを加え分液操作を行なった。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧下留去し、製造例130の化合物0.48 gを得た。
製造例131
製造例141の化合物2.380 gを水200 mLに溶解し、ODSカラムクロマトグラフィー150 mL(0%→10%→20%→35%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去後、残渣を凍結乾燥し、製造例126の化合物0.441 gを得た。
製造例132
製造例127の化合物100 mgのDCM 1 mL溶液にアニソール0.22 mL、水0.04 mL及びトリフルオロ酢酸0.16 mLを順次加え、室温で1時間攪拌した。更にトリフルオロ酢酸0.16 mLを加え室温で一時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、減圧下乾燥し、4-ホルミル-アゼピン トリフルオロ酢酸塩102 mgを得た。
製造例133
製造例205の化合物570 mg、メタノール11.4 mL及び10%パラジウム/炭素(50%含水)285 mgの混合物を水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。触媒をろ去してメタノール10 mLで洗浄し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣に水を加えて凍結乾燥し、製造例133の化合物420 mgを得た。
製造例134
製造例140の化合物5.50 gにDMF 100 mLを加え、氷冷下、内温4℃でDIPEA 2.30 mL、クロロギ酸9-フルオレニルメチル1.37 gを加え(内温6℃)、同温で2時間攪拌した。反応液を水1000 mLに注ぎ、アセトニトリル20 mLを加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー120 mL(0%→20%→60%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分のアセトニトリルを減圧下留去後、残渣を凍結乾燥し製造例134の化合物5.95 gを得た。
製造例135
WO99/40108の実施例2の化合物(生成物)60 g、水300 mL及び1,4-ジオキサン300 mLの懸濁液に1M水酸化ナトリウム水溶液132 mL及び二炭酸ジ-tert-ブチル20 gの1,4-ジオキサン150 mL溶液を滴下し室温で3.5時間攪拌した。1,4-ジオキサンを減圧下留去し、残渣をODSカラムクロマトグラフィー300 mL(0%→50%アセトニトリル/水)で精製した。この操作のチャージ中にリークした画分を水1500 mLで希釈し、ODSカラムクロマトグラフィー300 mL(チャージ後、飽和重曹水及び飽和食塩水を順次流し、0%→50%アセトニトリル/水で溶出)で精製した。この操作のチャージ中にリークした画分を水3000 mLで希釈し、先と同様にODSカラムクロマトグラフィーで精製した。各精製で得た目的物を含む画分をのアセトニトリルを減圧下留去後、凍結乾燥し、製造例135の化合物58.3 gを得た。
製造例136
製造例135の化合物58.3 gにDMF 525 mL、ベンジルブロミド13.5 mL及び水酸化リチウム一水和物3.57 gを順次加え、室温で30時間攪拌した。反応液を酢酸エチル3500 mLに空け激しく攪拌した。生じた固体が沈殿するまで静置して上澄みを除去し、固体をろ取し減圧下乾燥した。得られた固体を水1000 mLに懸濁後、炭酸水素ナトリウム14.4 g加えて攪拌し不溶物をろ去した。ろ液をODSカラムクロマトグラフィー700 mL(0%→10%→50%アセトニトリル/水)で精製した。本精製で10%アセトニトリル/水を用いた際にリークした画分2000 mLに水1000 mLを加え、ODSカラムクロマトグラフィー(チャージ後、飽和重曹水及び飽和食塩水を各2レジン流し、0%→10%→50%アセトニトリル/水で溶出)で精製した。本精製操作のチャージ中にリークした画分1500 mLに水1000 mLを加え、3回に分けて先と同様にODSカラムクロマトグラフィーで精製した。各精製操作で得られた目的物を含むフラクション中のアセトニトリルを減圧下留去後、凍結乾燥し、製造例136の化合物55.4 gを得た。
製造例137
製造例136の化合物28.4 gにDMF 350 mLを加え氷冷下、2.74M塩化水素/メタノール溶液180 mLを滴下し、氷冷下6時間攪拌した。反応液を水5000 mLに注ぎ、1M水酸化ナトリウム水溶液を加えpH約7に調整した。本混合物をODSカラムクロマトグラフィー700 mL(0%→10%→20%→50%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分500 mLのアセトニトリルを減圧下留去後、凍結乾燥し、製造例137の化合物25.0 gを得た。
製造例138
製造例137の化合物20.0 g、DMF 200 mL、水酸化リチウム一水和物12.4 g及び1,2-ジブロモエタン50 mLの混合物を室温で27時間攪拌した。反応液を水3500 mL及びアセトニトリル900 mLの混合溶媒に注ぎ、ODSカラムクロマトグラフィー700 mL(0%→10%→20%→30%→40%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分1500 mLを水1000 mLで希釈し、生じた懸濁液が溶解するまでアセトニトリルを加え、ODSカラムクロマトグラフィー300 mL(アセトニトリル/水を溶出溶媒とし、アセトニトリル濃度0%で3レジン流した後、アセトニトリル濃度70%で溶出)で精製した。目的物の画分のアセトニトリルを減圧下留去して凍結乾燥し、製造例138の化合物14.6 gを得た。
製造例139
製造例138の化合物6.50 g、DMF 65 mL及びアジ化ナトリウム0.753 gの混合物を70℃で4時間攪拌した。反応液を水1600 mLで希釈し、ODSカラムクロマトグラフィー120 mL(0%→60%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去後、残渣を凍結乾燥し製造例139の化合物5.74 gを得た。
製造例140
水素雰囲気下、製造例139の化合物5.74 g、メタノール110 mL及び10%パラジウム/炭素(50%含水)1.70 gの混合物を室温で12時間攪拌した。窒素置換後一終夜静置し、再度水素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。触媒をセライトろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣に水500 mLを加えODSカラムクロマトグラフィー120 mL(0%→30%→70%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去後、残渣を凍結乾燥し製造例140の化合物5.50 gを得た。
製造例141
氷冷下、製造例134の化合物2.00 g及び水1.00 mLの混合物にトリフルオロ酢酸20.0 mLを加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加えた。混合物を凍結乾燥し、製造例141の化合物2.38 gを得た。
前記製造例の方法と同様にして、後記表に示す製造例化合物を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。各製造例1〜製造例203の化合物の構造、製法及び物理化学的データを表2〜表23、及び表40〜表53に示す。
実施例1(製法A)
trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキサンカルボアルデヒド134 mg、メタノール2 mL、クロロホルム2 mL、DMF 2 mL及びWO2005/005463実施例22(生成物)の化合物200 mgの混合物にシアン化水素化ホウ素ナトリウム26.4 mg及び酢酸35 μLを加え室温で一終夜撹拌した。反応液にピペリジン567 μLを加え更に1時間撹拌した。酢酸エチルを加え、生じた固体をろ取し、ODSカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル:pH 3塩酸水=0:100→10:90→20:80→25:75→30:70)で精製した。目的物を含む画分のアセトニトリルを減圧下留去して凍結乾燥し、実施例1の化合物214 mgを黄色アモルファスとして得た。
実施例2(製法B)
1-[5-(4-{2-[4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-カルボアルデヒド385 mg、メタノール4.8 mL、DMF 7.7 mL、DCM 4.8 mL製造例26の化合物1.2 g及びの混合物に酢酸0.12 mL及び水素化シアノホウ素ナトリウム91 mgを加え、室温で一終夜撹拌した。反応液に酢酸エチル100 mLを加え、生じた固体をろ取して真空乾燥した。固体を水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、ODSカラムクロマトグラフィー80 mL(40%アセトニトリル水)で精製した。目的化合物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、実施例2の化合物610 mgを得た。
実施例3(製法C)
実施例16の化合物40 mgのメタノール1.2 mL溶液に、室温下10%塩化水素-メタノール溶液1.24 mLを滴下し、室温で1時間撹拌した。反応液に水200 mLを加え、ODSカラムクロマトグラフィー20 mL(アセトニトリル:水=0:100→10:90→20:80→30:70→40:60→45:55→50:50)で精製した。目的物を含む画分を2倍に薄め、ODSカラムクロマトグラフィー20 mL(アセトニトリル:水=80:20)で再度精製した。溶媒を減圧下留去して残留物を凍結乾燥し、実施例3の化合物33 mgを得た。
実施例43(製法D)
製造例204の化合物111 mgのDCM 2 mL懸濁液を5℃で攪拌し、トリフルオロ酢酸150 μLを滴下した。室温で2時間攪拌し、飽和重曹水10 mL及びpH6.86標準緩衝液10 mLの混合物に注いだ。有機溶媒を減圧下留去し、残留水溶液をODSカラムクロマトグラフィー20 mL(5→20%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去した。残留物を凍結乾燥して、実施例43の化合物63 mgを得た。
実施例44(製法E)
実施例51の化合物30 mg、DMF 0.5 mL、クロロホルム0.5 mL、ホルムアルデヒド4 mg及びメタノール0.5 mLの混合物に、酢酸4 μL及び水素化シアノホウ素ナトリウム2.9 mgを加え、室温で一終夜攪拌した。反応混合物に酢酸エチル10 mLを加え、生じた固体をろ取し、減圧乾燥した。固体を水に溶解し、ODSカラムクロマトグラフィー20 mL(40%アセトニトリル/水)で精製した。目的物を含む画分を集め、アセトニトリルを減圧下留去した。残留物を凍結乾燥して、実施例44の化合物29 mgを得た。
実施例45(製法F)
実施例22の化合物100 mg、グリオキシル酸水和物32 mg及びモレキュラーシーブス3Å 300 mgをDMFに懸濁させ、室温で一終夜攪拌した。反応液をメタノールで希釈してモレキュラーシーブスをろ別し、メタノールで洗浄した。ろ液と洗液を合わせ減圧下濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、析出した固体をろ取して酢酸エチルで洗浄した。固体を乾燥後、水に溶解させ、1M水酸化ナトリウム水溶液でpH約7.5に調整した。この溶液をODSカラムで精製した。(ODSゲル:YMC GEL ODS-A 12nm S-50μm AA12S50 20cc、 溶出溶媒:アセトニトリル:水=5:95→20:80→30:70→40:60→45:55、検出器:UV210nm、流速50ml/分)、目的物を含む画分を合わせて、減圧下濃縮した後、残渣を凍結乾燥し、実施例45の化合物48.1 mgを得た。
前記実施例の方法と同様にして、後記表に示す実施例化合物を、それぞれ対応する原料を使用して製造した。各実施例1〜実施例75の化合物の構造を表24〜表37及び表54〜表64に、製法及び物理化学的データを表38〜表39、及び表65〜表66に示す。
また、製造例、実施例及び後記表中以下の略号を用いる。Pre:製造例番号、Ex:実施例番号、Str:構造式、Syn:製法(前記の実施例/製造例のうち、同様にして製造された製造例番号又は実施例の製法を示す。例えば、製造例37の化合物は製造例20の化合物と同様にして製造したことを、実施例4は実施例1と同様にして製造したことをそれぞれ示す。)、Dat:物理化学的データ(NMR1:DMSO-d6中の1H NMRにおけるδ(ppm)、NMR2:DMSO-d6+D2O中の1H NMRにおけるδ(ppm)、NMR3:CDCl3中の1H NMRにおけるδ(ppm)、ESI:ESI+(陽イオン)、ESI-(陰イオン)、EI:EI-MS(陽イオン))、Sal:化合物が酸付加塩である場合、当該酸及び塩係数を示す(「−」はフリー体を意味する)、Me:メチル、Et:エチル、Boc:tert-ブトキシカルボニル、Bn:ベンジル、Z:ベンジルオキシカルボニル基、Fmoc:(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル基。
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Claims (8)

  1. 式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2009057568
    (式中の記号は以下の意味を示す。
    R1:-CO-NR5R6、-R00-NR5R6、-CO-(含窒素へテロ環)又は-NH-R00-NR5R6
    R5及びR6:同一又は互いに異なって、H、R0、RA又はRB
    RA:1〜3個の水酸基で置換されていてもよい低級アルキル、
    RB:-NH2、-NHR0及び-N(R0)2から選択される1〜3個の基で置換されていてもよい低級アルキル、
    R2:H、-S(O)2-OH、R0、RA、RB又は-R00-NH-R00-OH、
    R4:H又は-OH、
    R7:同一又は互いに異なって、H、R0又は-R00-OR0
    R9:単結合、
    R13及びR14:それぞれ同一又は互いに異なって、H又はR0
    E環:下記式(II)、(III)、(IV)、(V)又は(XVIII)で示される基、
    Figure 2009057568
    X:CH又はN、
    R8:同一又は互いに異なって、H、R0、-NH2、-N(R0)2、-NHR0、-OH又は-R00-OR0
    R10:H、R0、-NH2、-N(R0)2、-NHR0、-OH又は-R00-OR0
    A環:含窒素ヘテロ環又はフェニル、
    R3:下記式(VI)、(VII)、(VIII)又は(XIX)で示される基、
    Figure 2009057568
    B環、D環:同一又は互いに異なって、ハロゲンで置換されていてもよいアリール、
    C環:含窒素ヘテロ環、
    R11及びR12:同一又は互いに異なって、H、R0、シクロアルキル、-(シクロアルキル)-R0、-R00-(シクロアルキル)、-OR0、-O-(シクロアルキル)、-O-(C2-10アルキレン)-OR0、-O-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-R00-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)及び-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)から選択される基、
    R0:低級アルキル、
    R00:低級アルキレン。)
  2. R1が-CO-NR5R6又は-R00-NR5R6であり、R2が-S(O)2-OH又はR0であり、R4がHであり、R7がH又はR0であり、R9が単結合であり、E環が式(II)で示される基であり、A環が単環の含窒素へテロ環であり、R8がH又はR0であり、R3が式(VII)又は(VIII)で示される基であり、B環及びD環がそれぞれ同一又は互いに異なって単環のアリールであり、C環が単環の含窒素ヘテロ環であり、R11及びR12がそれぞれ同一又は互いに異なってH、シクロアルキル、-O-R0、-O-(シクロアルキル)、-(含窒素ヘテロ環)-O-(シクロアルキル)又は-(含窒素ヘテロ環)-O-R00-(シクロアルキル)である請求項1の化合物。
  3. R1が-CO-NH2、-CH2-NH2又は-CH2-NH-CH(CH2OH)2であり、R2が-S(O)2-OH又はメチルであり、R4がHであり、R7がHであり、E環がシクロヘキサンジイルであり、A環がチアジアゾリル又はイミダゾチアゾリルであり、R3が式(VII)で示される基であり、B環及びD環がフェニルであり、C環がR11及びR12とともに、下記式(XX)又は(XXI)で示される基であり、
    Figure 2009057568
    R11及びR12が一方がH又は-O-(メチル)であり、他方がシクロへキシル、-O-(シクロヘキシル)、-O-CH2-(シクロブチル)、及び4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イルから選択される基である請求項1の化合物。
  4. (3R)-3-{(2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-[({trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロペンチルメチル)ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロヘキシル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-20-イル}-3-ヒドロキシプロパナミド 二塩酸塩、
    (2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-{[(trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキシル)メチル]アミノ}-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチルヘキサデカヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-5,8,14,19,22,25(9H,25aH)-ヘキソン 二塩酸塩、
    2-ヒドロキシ-5-{(2R)-2-ヒドロキシ-2-[(2R,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-9-({[trans-4-(2-{4-[(6-メトキシへキシル)オキシ]フェニル}イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアジアゾール-6-イル)シクロヘキシル]メチル}アミノ)-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル]エチル}フェニル硫酸、
    (2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-[(1R)-3-アミノ-1-ヒドロキシプロピル]-9-{[(trans-4-{5-[4-(4-シクロヘキシル-4-メトキシピペリジン-1-イル)フェニル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}シクロヘキシル)メチル]アミノ}-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-23-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]-16-メチルヘキサデカヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-5,8,14,19,22,25(9H,25aH)-ヘキソン 二塩酸塩、
    5-[(2R)-2-{(2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-[(1R)-3-アミノ-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル]-9-[({trans-4-[5-(4-{2-[4-(シクロへキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]シクロへキシル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル}-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸、
    5-[(2R)-2-{(2R,6S,9S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-20-{(1R)-3-[(2-アミノエチル)アミノ]-1-ヒドロキシ-3-オキソプロピル}-9-[({1-[5-(4-{2-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-イル}フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピペリジン-4-イル}メチル)アミノ]-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル}-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸、及び
    5-[(2R)-2-{(2R,6S,11R,14aS,15S,16S,20S,23S,25aS)-9-({[trans-4-(5-{4-[4-(シクロヘキシルオキシ)ピペリジン-1-イル]フェニル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)シクロヘキシル]メチル}アミノ)-2,11,15-トリヒドロキシ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-20-[(1R)-1-ヒドロキシ-3-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}プロピル]-16-メチル-5,8,14,19,22,25-ヘキサオキソテトラコサヒドロ-1H-ジピロロ[2,1-c:2',1'-l][1,4,7,10,13,16]ヘキサアザシクロヘニコシン-23-イル-2-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル硫酸。
  5. 請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
  6. 請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する真菌感染症の予防用若しくは治療用医薬組成物。
  7. 真菌感染症の予防若しくは治療剤の製造のための請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  8. 請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することからなる真菌感染症の予防若しくは治療方法。
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