JPWO2009054314A1 - 無アルカリガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

ガラス中に泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスを得ることができる製造方法を提供する。珪砂およびホウ素源を含むガラス母組成原料に、清澄剤を添加したガラス原料を溶融し、成形する無アルカリガラスの製造方法において、珪砂としてD50が15〜60μmで、粒径100μm以上の粒子の割合が2.5体積%以下であるもの、ホウ素源として無水ホウ酸をホウ素源100質量%のうち10〜100質量%含むもの、清澄剤としてSnO2を用い、ガラス原料の溶融を工程(a)、(b)にて行う。(a)ガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱し、溶融ガラスとする工程。(b)溶融ガラスを、粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、工程(a)の温度より30℃以上高い温度で加熱し、溶融ガラス中の泡を脱泡する工程。

Description

本発明は、無アルカリガラスの製造方法に関する。
液晶ディスプレイ基板用ガラスには、アルカリ金属が実質的に含まれないことが要求されるため、該ガラスとしては、無アルカリガラスが用いられている。また、液晶ディスプレイ基板用の無アルカリガラスには、耐薬品性、耐久性が高いこと、ガラス中に泡が少ないこと、均質性が高く、平坦度が高いことが要求される。そのため、無アルカリガラスに耐薬品性、耐久性を付与するために、ガラス原料にホウ素源を含ませること、および無アルカリガラス中の泡を減らすために、無アルカリガラスを製造する際に溶融ガラスに含まれる泡を脱泡すること(以下、清澄と記す。)が行われる。なお、ホウ素源としては、安価で、入手しやすいオルトホウ酸が用いられる。
清澄方法としては、清澄剤としてSnOを用い、溶融ガラスの昇温によるSnの価数変化により清澄ガスを発生させる方法が知られている(特許文献1)。
しかし、液晶ディスプレイ基板用の無アルカリガラスは、プラズマディスプレイ基板用ガラス、建築用ガラス、自動車用ガラス等のアルカリ含有ガラスと比較し、溶融温度が100℃以上高く、溶融しにくいガラスである。そのため、ガラス原料を高温にて溶融させる際にSnOが消費されてしまい、溶融ガラスの昇温によって清澄ガスを発生させるときには、充分な量のSnOが残っていない問題がある。
SnOを用いた効果的な清澄方法としては、ガラス原料を高温で溶融した後、低温で保持してSnOを再生し、その後、前記溶融温度よりも昇温させて、清澄ガスを発生させる方法が知られている(特許文献2)。
該方法の場合、効果的な清澄が期待できるが、工程が複雑であり、またエネルギーロスが大きいため、低コストで泡の少ない無アルカリガラスを安定して製造することは難しい。一方、低温でガラス原料を溶融しようとすると、ガラス原料の主成分である珪砂が溶融しにくいため、溶融ガラス内に未融シリカが発生して欠点となったり、均質なガラスが得られなかったりする。
また、珪砂を溶融しやすくするために、粒径の小さい珪砂を用いた場合、珪砂が凝集しやすい。珪砂の凝集が発生すると、無アルカリガラスの均質性、平坦度が低下する。
特開2004−075498号公報 国際公開第2007/018910号パンフレット
本発明は、ガラス中に泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスを得ることができる製造方法を提供する。
本発明の無アルカリガラスの製造方法は、珪砂およびホウ素源を含むガラス母組成原料に、清澄剤を添加したガラス原料を溶融し、成形する無アルカリガラスの製造方法において、前記珪砂として、メディアン径が15〜60μmであり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が2.5体積%以下であるものを用い、前記ホウ素源として、無水ホウ酸を、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含むものを用い、前記清澄剤として、少なくともSnOを用い、前記ガラス原料の溶融を、少なくとも下記の2工程にて行うことを特徴とする。
(a)前記ガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱し、溶融ガラスとする工程。
(b)前記工程(a)の後、前記溶融ガラスを、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度で加熱し、溶融ガラス中の泡を脱泡する工程。
本発明の無アルカリガラスの製造方法においては、前記ガラス母組成原料中に、アルミニウム又はアルカリ土類金属の水酸化物を含むことが好ましい。
本発明の無アルカリガラスの製造方法においては、酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(1)の無アルカリガラスとなるようにガラス母組成原料を調製し、該ガラス母組成原料に対し錫をSnO換算で0.01〜2質量%添加してガラス原料とすることが好ましい。
SiO:50〜66質量%、Al:10.5〜22質量%、B:5〜12質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜13.5質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5質量%・・・(1)。
本発明の無アルカリガラスの製造方法においては、前記ガラス母組成原料に対し、さらに、Cl換算で3質量%以下の塩化物、SO換算で3質量%以下の硫酸塩およびF換算で3質量%以下のフッ化物からなる群から選ばれる1種以上を、合量で0.01〜5質量%添加してガラス原料とすることが好ましい。
本発明の無アルカリガラスの製造方法においては、前記ガラス母組成原料に対し、さらに、硝酸塩をNO換算で0.01〜10質量%および無アルカリガラスからなるカレットを15〜300質量%添加してガラス原料とすることが好ましい。
本発明の無アルカリガラスの製造方法によれば、ガラス中に泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスを得ることができる。
円柱状ガラスからサンプル用のガラス板を切り出す箇所を示す図である。
<無アルカリガラスの製造方法>
無アルカリガラスは、珪砂およびホウ素源を含むガラス母組成原料に、清澄剤を添加したガラス原料を溶融し、成形することによって製造される。無アルカリガラスは、たとえば下記の工程を順に経て製造される。
(i)珪砂およびホウ素源、必要に応じてAl、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、SrO、BaO)及び/又はアルミニウム又はアルカリ土類金属の水酸化物を、目標とする無アルカリガラスのガラス母組成となるような割合にて混合してガラス母組成原料を調製し、該ガラス母組成原料に清澄剤等を添加してガラス原料とする工程。
(ii)該ガラス原料、および必要に応じてカレットを、溶融窯のガラス原料投入口から溶融窯内に連続的に投入し、溶融させ溶融ガラスとする工程。
(iii)該溶融ガラスを、フロート法等の公知の成形法により所定の厚さのガラスリボンとなるように成形する工程。
(iv)成形されたガラスリボンを徐冷した後、所定の大きさに切断し、板状の無アルカリガラスを得る工程。
本発明においては、前記珪砂として、メディアン径が15〜60μmであり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が2.5体積%以下であるものを用い、前記ホウ素源として、無水ホウ酸を、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含むものを用い、前記清澄剤として、少なくともSnOを用い、前記工程(ii)を、少なくとも下記の2工程に分けて行うことに特徴がある。
(a)前記ガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱し、溶融ガラスとする工程。
(b)前記工程(a)の後、前記溶融ガラスを、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度で加熱し、溶融ガラス中の泡を脱泡する工程。
工程(i):
(珪砂)
珪砂のメディアン径、すなわち粉体の粒度分布において、ある粒径より大きい粒子の体積頻度が、全粉体のそれの50%を占める粒子径(以下、D50と記す。)は、15〜60μmであり、20〜50μmが好ましく、20〜40μmがより好ましく、20〜30μmがさらに好ましい。珪砂のD50は特に、30μm未満が好ましく、さらには27μm以下が好ましい。珪砂のD50を15μm以上とすることにより、珪砂の凝集が抑えられるため、泡がさらに少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスが得られる。
珪砂のD50を60μm以下とすることにより、珪砂が均一に溶融しやすくなるため、泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスが得られる。
珪砂の、粒度分布における粒径100μm以上の粒子の割合は、2.5体積%以下であり、0体積%がより好ましい。粒径100μm以上の粒子の割合を2.5体積%以下とすることにより、珪砂が均一に溶融しやすくなるため、泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスが得られる。
珪砂の粒度分布は、レーザー回折・散乱法により測定される。
(ホウ素源)
ホウ素源としてのホウ素化合物は、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸(HBO)、四ホウ酸(H)、無水ホウ酸(B)等が挙げられる。通常の無アルカリガラスの製造においては、安価で、入手しやすい点から、オルトホウ酸が用いられる。
しかし、オルトホウ酸を含むガラス原料を用いた場合、以下のような問題が発生することがある。
(1)オルトホウ酸の存在下では、粒径の小さい珪砂が凝集しやすく、溶融窯へのガラス原料の投入量が不安定となりやすい。そのため、溶融窯内の溶融ガラスの温度が不安定となる、また、溶融ガラスの循環・滞留時間が不安定となる。その結果、ガラス原料の溶融が不均一となる、また、溶融ガラスの組成が不均一となる。
(2)ガラス原料がアルカリ土類金属化合物を含む場合、溶解窯のガラス原料投入口にて溶融したオルトホウ酸と、アルカリ土類金属化合物とが凝集し、凝集物が発生しやすい。オルトホウ酸およびアルカリ土類金属化合物は、珪砂の溶融を促進させる成分でもあるため、凝集物が発生すると、溶融窯内におけるガラス原料の溶融が不均一となる、また、溶融ガラスの組成が不均一となる。
(1)または(2)の問題が発生すると、溶融ガラスの均質性が悪くなるため、成形された無アルカリガラスの均質性、平坦度が低くなる。また、循環・滞留時間が不安定となるため、清澄剤によって溶融窯内の溶融ガラスから泡が抜ける前に、溶融ガラスの一部が溶融窯から流れ出る。また、ガラス原料の溶融が不均一なため、遅れて溶融した珪砂に対する清澄剤の効果が不充分となり、溶融ガラスから泡が充分に抜けない。
(1)の問題については、本発明者らは、珪砂の凝集がガラス原料に含まれる水分によって起こること、そして、珪砂の凝集を抑えるためには、ガラス原料に含まれる水分を少なくすればよい、すなわち分子中に水分子を多く含むオルトホウ酸の量を減らし、無水ホウ酸の量を増やせばよいことを見出した。
また、(2)の問題については、本発明者らは、ガラス原料投入口にて加熱されたオルトホウ酸から水分子が1つ失われてメタホウ酸となり、150℃以上で液化したメタホウ酸とアルカリ土類金属化合物とが凝集すること、そして、メタホウ酸とアルカリ土類金属化合物との凝集を抑えるためには、メタホウ酸からさらに水分子が失われた状態である無水ホウ酸を含むホウ素源を用いればよいことを見出した。
さらに、無水ホウ酸を含むホウ素源を用いることにより、以下の効果も期待できる。
(i)ガラス原料中の水分量が抑えられるため、ガラス原料を溶融する際の水の気化熱が少なくなる。よって、少なくなった気化熱の分だけ溶融窯で消費されるエネルギー量が低減され、省エネルギー化を図ることができ、また生産性が向上する。
(ii)溶融ガラス中の水分(β−OH)が低減するため、清澄剤にClが含まれる場合、下記反応によってHClとなり、揮散することが抑えられる。よって、清澄剤の量を低減でき、またHClを含む排ガスの処理負担が低減される。
OH+Cl→HCl↑+O2−
(iii)オルトホウ酸から水分子が1つ失われて生成したメタホウ酸は、揮散しやすいが、無水ホウ酸は揮散しにくいため、ホウ素源の量を低減でき、またメタホウ酸を含む排ガスの処理負担が低減される。
よって、本発明においては、ホウ素源として、無水ホウ酸を、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含有するものを用いる。無水ホウ酸を10質量%以上とすることにより、ガラス原料の凝集が抑えられ、泡の低減効果、均質性、平坦度の向上効果が得られる。無水ホウ酸は、20〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
無水ホウ酸以外のホウ素化合物としては、安価で、入手しやすい点から、オルトホウ酸が好ましい。
(他の原料)
他の原料としては、Al、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、SrO、BaO)、Al(OH)、アルカリ土類金属水酸化物(Mg(OH)、Ca(OH)、Ba(OH)、Sr(OH))が挙げられる。
本発明では、ガラス母組成原料中にアルミニウム又はアルカリ土類金属の水酸化物を含有させることが、ガラス原料を溶融する工程(工程(a))において初期溶融が促進され、より低温で溶融ガラスが得られる点で好ましい。また、本発明では、ガラス母組成原料中にアルミニウム及びアルカリ土類金属からなる水酸化物を含有させてもよい。
また、上述のように、溶融ガラス中の水分量を減少するために、ガラス原料中におけるホウ素源の一部または全部を無水ホウ酸とすると、溶融ガラス中の水分量が過剰に低下し、減圧脱泡工程において泡が小さくなり、泡の浮上速度が低下して無アルカリガラスの均質性及び平坦度が悪化する可能性がある。この場合は、溶融ガラス中の水分量を補うためにも、アルミニウム又はアルカリ土類金属の水酸化物を添加すると好ましい。
水酸化物としては、Al(OH)を用いることが、初期溶融が促進される点で好ましい。また、アルカリ土類金属の水酸化物としては、Mg(OH)またはCa(OH)の少なくとも一方を用いることが好ましく、特にMg(OH)を用いることが好ましい。
ガラス母組成原料中にアルカリ土類金属の水酸化物を含有させる場合の含有量は、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算。但しMはアルカリ土類金属元素である。)のうち、15〜100モル%(MO換算)の範囲が好ましい。水酸化物の添加量が15モル%以上であることで、工程(a)において、珪砂中に含まれるSiO成分の未融解量を低減できる。そのため、未融解のSiOが、ガラス融液中に泡が発生した際にこの泡に取り込まれてガラス融液の表層近くに集まるのを防止できる。そしてその結果、ガラス融液の表層と表層以外の部分との間においてSiOの組成比に差が生じて、ガラスの均質性および平坦性が低下することを防止できる。
また、アルカリ土類金属源中の水酸化物のモル比が増加するにつれて、ガラス原料の融解時のSiO成分の未融解量が低下するので、水酸化物のモル比は高ければ高いほどよい。
また、上記アルカリ土類金属水酸化物の場合と同様の理由で、ガラス母組成原料中にAl(OH)を含有させる場合の含有量は、アルミニウム源100モル%(Al換算)のうち、15〜100モル%(Al換算)の範囲が好ましい。
また、アルミニウム源中の水酸化物のモル比が増加するにつれて、ガラス原料の融解時のSiO成分の未融解量が低下するので、水酸化物のモル比は高ければ高いほどよい。
(ガラス母組成原料)
ガラス母組成原料は、前記各原料を混合した粉末状の混合物である。
ガラス母組成原料は、目標とするガラス母組成を有する無アルカリガラスとなるように調製する。
ガラス母組成原料の組成としては、後述のガラス母組成(1)の無アルカリガラスとなるような組成が好ましく、後述のガラス母組成(2)またはガラス母組成(3)の無アルカリガラスとなるような組成が特に好ましい。
(清澄剤)
清澄剤は、清澄性を改善する成分であり、ガラス母組成原料に添加される。
本発明においては、清澄剤として、少なくともSnOを用いる。
Sn酸化物は、1400℃以上の高温でSnO(Sn4+)からSnO(Sn2+)へと価数変化する。該価数変化に伴って、清澄ガス(酸素ガス)が放出される。そして一定割合以上のSnOがSnOへ価数変化すると、充分な清澄ガスが放出されるため、効果的な清澄が可能となる。
錫の添加量は、ガラス母組成原料に対しSnO換算で0.01〜2質量%が好ましく、0.1〜0.7質量%がより好ましい。錫の添加量を0.01質量%以上とすることにより、清澄が充分に行われる。錫の添加量を2質量%以下とすることにより、未融錫等の欠陥生成を抑制できる。
他の清澄剤として、ガラス母組成原料に対し、さらに、Cl換算で3質量%以下の塩化物、SO換算で3質量%以下の硫酸塩およびF換算で3質量%以下のフッ化物からなる群から選ばれる1種以上を、合量で0.01〜5質量%添加してもよい。なお、カレットの処理に多くの工数が必要となるため、PbO、As、Sbを、不純物等として不可避的に混入するものを除き含有しないことが好ましい。
(カレット)
カレットとは、無アルカリガラスの製造の過程等で排出されるガラス屑である。
カレットとしては、目標とする無アルカリガラスのガラス母組成と同じ組成を有するものが好ましい。
カレットの添加量は、ガラス母組成原料に対し、15〜300質量%が好ましい。カレットの添加量を15質量%以上とすることにより、初期溶融性を確保できる。カレットの添加量を300質量%以下とすることにより、SnOによる清澄効果を発揮できる。
(他の添加剤)
カレットを用いる場合、同時に硝酸塩を加えることが好ましい。
カレット中には、清澄剤として用いたSn酸化物がSnO(Sn2+)の状態で存在している割合が多く、清澄ガスを発生する能力は低下している。よって、カレットの再溶融時に硝酸塩を添加することにより、硝酸塩によってSnO(Sn2+)がSnO(Sn4+)に酸化されるため、カレットに再度SnOを添加することなく、効果的に清澄を行うことができる。
硝酸塩の添加量は、ガラス母組成原料に対し、NO換算で0.01〜10質量%が好ましい。硝酸塩の添加量を0.01質量%以上とすることにより、カレット中のSnOをSnOに効率よく酸化できる。硝酸塩の添加量を、10質量%を超える量としても、SnOへの酸化は飽和しており、効果が少ない。
工程(ii):
(工程(a))
工程(a)は、初期溶融工程であり、ガラス原料を溶融して均一にガラス化させる工程である。
工程(a)における温度は、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度であり、溶融ガラスの粘度が102.5dPa・s以上となるような温度が好ましく、溶融ガラスの粘度が102.6〜102.9dPa・sとなるような温度がより好ましい。溶融ガラスの粘度が102.9dPa・sを超えると、初期溶融が均質になりにくい。よって、102.9dPa・s以下となる温度が好ましい。また、工程(a)における温度は、1400℃以上が好ましい。
工程(a)における温度を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度とすることで、SnOの消費を抑えつつ、ガラス化を行うことができる。よって、後段の工程(b)における清澄を効率よく行うことができ、ガラス中の泡を少なくできる。
このように本発明においては、清澄剤として少なくともSnOを用いているため、ガラス原料を比較的低温、すなわち溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱して溶融ガラスとする必要がある。
しかし、ホウ素源としてオルトホウ酸のみを用いると、該温度では珪砂が凝集しやすいため、溶融ガラス内に未融シリカが発生しやすい。
一方、本発明においては、ガラス母組成原料がホウ素源として無水ホウ酸を含むため、該温度でもガラス原料が均一に溶融し、未融シリカの発生が抑えられる。
工程(a)の時間は、100〜900分が好ましく、150〜500分がより好ましい。
(工程(b))
工程(b)は、清澄工程であり、溶融ガラスを比較的高温、すなわち溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度で加熱し、Snの価数変化により清澄ガスを発生させ、溶融ガラス中の泡を脱泡する工程である。
工程(b)における温度は、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度であり、溶融ガラスの粘度が102.3dPa・s以下となるような温度が好ましく、溶融ガラスの粘度が101.8〜102.2dPa・sとなるような温度がより好ましい。溶融ガラスの粘度が101.8dPa・s未満では、炉材が侵蝕されやすくなり、欠点が発生しやすくなる。よって、101.8dPa・s以上となる温度が好ましい。
また、工程(b)における温度は、前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度であり、前記工程(a)における温度より50℃以上高い温度が好ましく、前記工程(a)における温度より70℃以上高い温度がより好ましい。また、工程(b)における温度は、1700℃以下が好ましい。
工程(b)における温度を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度とすることで、清澄ガスを効率よく発生させ、清澄を効率よく行うことができ、ガラス中の泡を少なくできる。
工程(b)の時間は、60〜800分が好ましく、120〜300分がより好ましい。
溶融ガラスの粘度は、高温回転粘度計を用いて測定される。
工程(iii)、工程(iv):
工程(iii)および工程(iv)においては、公知の無アルカリガラスの製造方法と同様にして成形、徐冷、切断を行う。
<無アルカリガラス>
本発明の製造方法にて得られる無アルカリガラスは、そのガラス母組成に珪砂に由来するSiO、およびホウ素源に由来するBを含有する。無アルカリガラスとは、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物を実質的に含有しないものである。ここで、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しないとは、原料等から混入する不可避的不純物以外にはアルカリ金属酸化物を含有しないことを意味する。すなわち、アルカリ金属酸化物を意図的に含有させないものを意味する。
以下、無アルカリガラスの好ましいガラス母組成について説明する。
ガラス母組成(1):
無アルカリガラスとしては、液晶ディスプレイ基板用ガラスとしての特性(熱膨張係数25×10−7〜60×10−7/℃)、耐薬品性、耐久性等。)を有し、板ガラスへの成形に適している点から、酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(1)の無アルカリガラスが好ましい。
SiO:50〜66質量%、Al:10.5〜22質量%、B:5〜12質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜13.5質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5質量%・・・(1)。
ガラス母組成(2):
無アルカリガラスとしては、歪点が640℃以上であり、熱膨張係数、密度が小さく、エッチングに用いられるバッファードフッ酸(BHF)による白濁が抑えられ、塩酸等の薬品への耐久性も優れ、溶融・成形が容易で、フロート成形に適している点から、酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(2)の無アルカリガラスがより好ましい。
SiO:58〜66質量%、Al:15〜22質量%、B:5〜12質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜9質量%、SrO:3〜12.5質量%、BaO:0〜2質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18質量%・・・(2)。
本組成系の各組成について説明する。
SiOを58質量%以上とすることにより、無アルカリガラスの歪点が上がり、耐薬品性が良好となり、熱膨張係数が低下する。SiOを66質量%以下とすることにより、ガラスの溶融性が良好となり、失透特性が良好となる。
Alは、無アルカリガラスの分相を抑え、熱膨張係数を低下させ、歪点を上げる。
Alを15質量%以上とすることにより、上記効果が発現される。Alを22質量%以下とすることにより、ガラスの溶融性が良好となる。
は、BHFによる無アルカリガラスの白濁を抑え、高温での粘性を高くせずに無アルカリガラスの熱膨張係数および密度を低下させる。
を5質量%以上とすることにより、無アルカリガラスの耐BHF性が良好となる。Bを12質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの耐酸性が良好となるとともに歪点が上がる。
MgOは、無アルカリガラスの熱膨張係数、密度の上昇を抑えて、ガラス原料の溶融性を向上させる。
MgOを8質量%以下とすることにより、BHFによる白濁を抑え、無アルカリガラスの分相を抑える。
CaOは、ガラス原料の溶融性を向上させる。
CaOを9質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの熱膨張係数が低下し、失透特性が良好となる。
SrOは、無アルカリガラスの分相を抑え、BHFによる無アルカリガラスの白濁を抑える。
SrOを3質量%以上とすることにより、上記効果が発現される。SrOを12.5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの熱膨張係数が低下する。
BaOは、無アルカリガラスの分相を抑え、溶融性を向上させ、失透特性を向上させる。
BaOを2質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの密度が低下し、熱膨張係数が低下する。なお、環境負荷を考慮すると、実質含有しないことが好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaOを9質量%以上とすることにより、ガラスの溶融性が良好となる。MgO+CaO+SrO+BaOを18質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの密度が低下する。
ガラス母組成(3):
無アルカリガラスとしては、液晶ディスプレイ基板用ガラスとしての特性に優れ、耐還元性、均質性、泡抑制に優れ、フロート法による成形に適している点から、酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(3)の無アルカリガラスが特に好ましい。
SiO:50〜61.5質量%、Al:10.5〜18質量%、B:7〜10質量%、MgO:2〜5質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜13.5質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:16〜29.5質量%・・・(3)。
本組成系の各組成について説明する。
SiOを50質量%以上とすることにより、無アルカリガラスの耐酸性が良好となり、密度が下がり、歪点が上がり、熱膨張係数が下がり、ヤング率が上がる。SiOを61.5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの失透特性が良好となる。
Alは、無アルカリガラスの分相を抑え、歪点を上げ、ヤング率を上げる。
Alを10.5質量%以上とすることにより、上記効果が発現される。Alを18質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの失透特性、耐酸性および耐BHF性が良好となる。
は、無アルカリガラスの密度を低下させ、耐BHF性を向上させ、溶融性を向上させ、失透特性が良好となり、熱膨張係数を低下させる。
を7質量%以上とすることにより、上記効果が発現される。Bを10質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの歪点が上がり、ヤング率が上がり、耐酸性が良好となる。
MgOは、無アルカリガラスの密度を低下させ、熱膨張係数を高くすることなく、歪点を過大に低下させず、溶融性を向上させる。
MgOを2質量%以上とすることにより、上記効果が発現される。MgOを5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの分相が抑えられ、失透特性、耐酸性および耐BHF性が良好となる。
CaOは、無アルカリガラスの密度を高くすることなく、熱膨張係数を高くすることなく、歪点を過大に低下させず、溶融性を向上させる。
CaOを14.5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの失透特性が良好となり、熱膨張係数が低下し、密度が低下し、耐酸性および耐アルカリ性が良好となる。
SrOは、無アルカリガラスの密度を高くすることなく、熱膨張係数を高くすることなく、歪点を過大に低下させず、溶融性を向上させる。
SrOを24質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの失透特性が良好となり、熱膨張係数が低下し、密度が低下し、耐酸性および耐アルカリ性が良好となる。
BaOは、無アルカリガラスの分相を抑え、失透特性を向上させ、耐薬品性を向上させる。
BaOを13.5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの密度が低下し、熱膨張係数が低下し、ヤング率が上がり、溶融性が良好となり、耐BHF性が良好となる。
なお、環境負荷を考慮すると、実質含有しないことが好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaOを16質量%以上とすることにより、ガラスの溶融性が良好となる。MgO+CaO+SrO+BaOを29.5質量%以下とすることにより、無アルカリガラスの密度、熱膨張係数が低下する。
以上説明した本発明の無アルカリガラスの製造方法によれば、前記珪砂として、D50が15〜60μmであり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が2.5体積%以下であるものを用い、ホウ素源として、無水ホウ酸を、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含有するものを用い、清澄剤として、少なくともSnOを用い、ガラス原料の溶融を、少なくとも上述の工程(a)、工程(b)の2工程にて行うため、ガラス中に泡が少なく、均質性、平坦度が高い無アルカリガラスを得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定して解釈されるべきでないことはもちろんである。
例1、2は低温溶融性を示す実験例であり、例3〜5、7、8は実施例であり、例6は比較例である。
〔例1〕
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:60質量%、Al:17質量%、B:8質量%、MgO:3質量%、CaO:4質量%、SrO:8質量%のガラス母組成を有する無アルカリガラスとなるように、珪砂1(D50:27μm、粒径100μm以上の粒子の割合:0体積%、D99(粒度分布における体積頻度が99%を占める粒子径):69μm。)、ホウ素源として無水ホウ酸(100質量%)、アルミニウム源としてAl、およびその他の原料を調製してガラス母組成原料とし、さらに清澄剤として、該ガラス母組成原料に対し、SnOを0.5質量%、SrClを0.5質量%およびCaSO・2HOを0.3質量%添加し、ガラス原料とした。
ガラス化後の質量が250gとなる量のガラス原料を、高さ90mm、外径70mmの有底円筒形の、白金ロジウム製の坩堝に入れた。該坩堝を加熱炉に入れ、加熱炉の側面から露点60℃の空気を吹き込みながら1525℃(溶融ガラスの粘度が102.6dPa・sとなる温度)で30分加熱した後、スターラによって強制的に坩堝内を30分間撹拌し、ガラス原料を溶融させた。その後、撹拌を止め、60分間静置し、坩堝内の溶融ガラスをカーボン板の上に流し出し、徐冷炉にて冷却した。冷却後、サンプルを徐冷炉から取り出し、サンプルのエッジから光を当てながら、実体顕微鏡により、未融シリカの数をカウントした。結果を表1に示す。
また、ガラス原料の溶融温度を1550℃(溶融ガラスの粘度が102.5dPa・sとなる温度)にして同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
〔例2〕
珪砂1の代わりに、珪砂2(D50:39μm、粒径100μm以上の粒子の割合:4.2体積%、D99:153μm。)を用い、ホウ素源としてオルトホウ酸(100質量%)を用いた以外は、例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009054314
本発明の構成(D50:15〜60μm、粒径100μm以上の粒子の割合:2.5体積%以下。)である、珪砂1と無水ホウ酸との組み合わせは、本発明の構成とは異なる、珪砂2とオルトホウ酸と組み合わせに比較して、未融シリカの量が少なく、より低温で初期溶解が可能であることがわかる。また、未融シリカの量が少ないことから、均質性が高いガラスである。また、板ガラスに成形した際に平坦度が高いガラスが得られる。
〔例3〕
例1と同様のガラス母組成原料とし、さらに清澄剤として、該ガラス母組成原料に対し、SnOを0.5質量%添加し、ガラス原料とした。
工程(a):
該ガラス原料の半量(ガラス換算で125g相当)を300ccの白金坩堝に入れ、1500℃(溶融ガラスの粘度が102.7dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置した。一旦、電気炉より白金坩堝を取り出し、残りの半量(ガラス換算で125g相当)を追加し、再び1500℃(溶融ガラスの粘度が102.7dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置してガラス原料を溶融させた。
工程(b):
その後、1590℃(溶融ガラスの粘度が102.3dPa・sとなる温度)の電気炉に速やかに移し替え、30分間静置した。その後、730℃の電気炉に移し替え、2時間かけて610℃までガラスを徐冷し、さらに約10時間かけて室温までガラスを徐冷した。そして、坩堝の上部中央のガラスをコアドリルで直径38mm、高さ35mmの円柱状ガラスにくり貫き、図1に示すように、該円柱状ガラス10の中心軸12を含む厚さ2〜5mmのガラス板14に切り出した。切り出し面の両面を光学研磨加工(鏡面研磨仕上げ)し、評価サンプルを作製した。坩堝のガラス上面から1〜10mmの間に相当する部位について、光学研磨加工面を実体顕微鏡で観察し、ガラス板中の直径50μm以上の泡数を計測し、その値をガラス板の体積で割り、残存泡数とした。結果を表2に示す。
〔例4〕
工程(a)の温度を1550℃(溶融ガラスの粘度が102.5dPa・sとなる温度)に変更した以外は、例3と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
〔例5〕
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:60質量%、Al:17質量%、B:8質量%、MgO:5質量%、CaO:6質量%、SrO:4質量%のガラス母組成を有する無アルカリガラスとなるように、珪砂1、ホウ素源として無水ホウ酸(100質量%)、アルミニウム源としてAl、およびその他の原料を調製してガラス母組成原料とし、さらに清澄剤として、該ガラス母組成原料に対し、SnOを0.5質量%添加し、ガラス原料とした。
工程(a):
該ガラス原料の半量(ガラス換算で125g相当)を300ccの白金坩堝に入れ、1500℃(溶融ガラスの粘度が102.5dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置した。一旦、電気炉より白金坩堝を取り出し、残りの半量(ガラス換算で125g相当)を追加し、再び1500℃(溶融ガラスの粘度が102.5dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置してガラス原料を溶融させた。
工程(b):
その後、1590℃(溶融ガラスの粘度が102.1dPa・sとなる温度)の電気炉に速やかに移し替え、30分間静置した。その後、730℃の電気炉に移し替え、2時間かけて610℃までガラスを徐冷し、さらに約10時間かけて室温までガラスを徐冷した。そして、例3と同様にして評価サンプルを作製し、残存泡数を求めた。結果を表2に示す。
〔例6〕
例2と同様のガラス原料を用意した。
工程(a):
該ガラス原料の半量(ガラス換算で125g相当)を300ccの白金坩堝に入れ、1590℃(溶融ガラスの粘度が102.3dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置した。一旦、電気炉より白金坩堝を取り出し、残りの半量(ガラス換算で125g相当)を追加し、再び1590℃(溶融ガラスの粘度が102.3dPa・sとなる温度)の電気炉で30分間静置して溶解した。
工程(b):
その後、1590℃(溶融ガラスの粘度が102.3dPa・sとなる温度)の電気炉に速やかに移し替え、30分間静置した。その後、730℃の電気炉に移し替え、2時間かけて610℃までガラスを徐冷し、さらに約10時間かけて室温までガラスを徐冷した。そして、例3と同様にして評価サンプルを作製し、残存泡数を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2009054314
〔例7〕
アルミニウム源としてAl(OH)を用いた以外は、例1と同様にして、ガラス母組成原料とし、さらに清澄剤として、該ガラス母組成原料に対し、SnOを0.5質量%、SrClを0.5質量%、CaSO・2HOを0.3質量%およびCaFを0.1質量%添加し、ガラス原料とした。
上記で得られたガラス原料を用いた以外は、例3と同様にして、評価サンプルを作成し、残存泡数を求めた。結果を表3に示す。
〔例8〕
工程(a)の温度を1450℃(溶融ガラスの粘度が102.8dPa・sとなる温度)に変更した以外は、例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2009054314

工程(a)にてガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱し、工程(b)にて溶融ガラスを、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度で加熱した例3〜5は、工程(a)においても、ガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で加熱し、工程(a)と工程(b)の溶融ガラスの粘度に差のない例6に比較して、残存泡数が少なく、清澄効果が大きいことがわかる。
さらに、ガラス母組成原料中にAl(OH)を含む例7および8では、特に例8は、工程(a)にてガラス原料を低い温度で溶解し、溶融ガラスの粘度が高くなっているにもかかわらず、良好な溶融特性が得られ、例7、8では残存泡数が少なく、清澄効果が大きいことがわかる。
本発明の製造方法によって得られた無アルカリガラスは、ガラス中に泡が少なく、均質性、平坦度が高い。また、Bを含んでいるため耐薬品性および耐久性にも優れる。該無アルカリガラスは、液晶ディスプレイ基板用ガラス等として有用である。

なお、2007年10月25日に出願された日本特許出願2007−277802号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (7)

  1. 珪砂およびホウ素源を含むガラス母組成原料に、清澄剤を添加したガラス原料を溶融し、成形する無アルカリガラスの製造方法において、
    前記珪砂として、メディアン径が15〜60μmであり、かつ粒径100μm以上の粒子の割合が2.5体積%以下であるものを用い、
    前記ホウ素源として、無水ホウ酸を、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含むものを用い、
    前記清澄剤として、少なくともSnOを用い、
    前記ガラス原料の溶融を、少なくとも下記の2工程にて行うことを特徴とする無アルカリガラスの製造方法。
    (a)前記ガラス原料を、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s超となるような温度で加熱し、溶融ガラスとする工程。
    (b)前記工程(a)の後、前記溶融ガラスを、溶融ガラスの粘度が102.4dPa・s以下となるような温度で、かつ前記工程(a)における温度より30℃以上高い温度で加熱し、溶融ガラス中の泡を脱泡する工程。
  2. 前記ガラス母組成原料中に、アルミニウム又はアルカリ土類金属の水酸化物を含む、請求項1に記載の無アルカリガラスの製造方法。
  3. 酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(1)の無アルカリガラスとなるようにガラス母組成原料を調製し、該ガラス母組成原料に対し錫をSnO換算で0.01〜2質量%添加してガラス原料とする、請求項1又は2のいずれかに記載の無アルカリガラスの製造方法。
    SiO:50〜66質量%、Al:10.5〜22質量%、B:5〜12質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜13.5質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5質量%・・・(1)。
  4. 酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(2)の無アルカリガラスとなるようにガラス母組成原料を調製し、該ガラス母組成原料に対し錫をSnO換算で0.01〜2質量%添加してガラス原料とする、請求項1〜3のいずれかに記載の無アルカリガラスの製造方法。
    SiO:58〜66質量%、Al:15〜22質量%、B:5〜12質量%、MgO:0〜8質量%、CaO:0〜9質量%、SrO:3〜12.5質量%、BaO:0〜2質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18質量%・・・(2)。
  5. 酸化物基準の質量百分率表示で、下記ガラス母組成(3)の無アルカリガラスとなるようにガラス母組成原料を調製し、該ガラス母組成原料に対し錫をSnO換算で0.01〜2質量%添加してガラス原料とする、請求項1〜4のいずれかに記載の無アルカリガラスの製造方法。
    SiO:50〜61.5質量%、Al:10.5〜18質量%、B:7〜10質量%、MgO:2〜5質量%、CaO:0〜14.5質量%、SrO:0〜24質量%、BaO:0〜13.5質量%、MgO+CaO+SrO+BaO:16〜29.5質量%・・・(3)。
  6. 前記ガラス母組成原料に対し、さらに、Cl換算で3質量%以下の塩化物、SO換算で3質量%以下の硫酸塩およびF換算で3質量%以下のフッ化物からなる群から選ばれる1種以上を、合量で0.01〜5質量%添加してガラス原料とする、請求項1〜5のいずれかに記載の無アルカリガラスの製造方法。
  7. 前記ガラス母組成原料に対し、さらに、硝酸塩をNO換算で0.01〜10質量%および無アルカリガラスからなるカレットを15〜300質量%添加してガラス原料とする、請求項1〜6のいずれかに記載の無アルカリガラスの製造方法。
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