JPWO2009051210A1 - ピラゾール縮合環誘導体の製造方法 - Google Patents

ピラゾール縮合環誘導体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009051210A1
JPWO2009051210A1 JP2009538156A JP2009538156A JPWO2009051210A1 JP WO2009051210 A1 JPWO2009051210 A1 JP WO2009051210A1 JP 2009538156 A JP2009538156 A JP 2009538156A JP 2009538156 A JP2009538156 A JP 2009538156A JP WO2009051210 A1 JPWO2009051210 A1 JP WO2009051210A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
represented
salt
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009538156A
Other languages
English (en)
Inventor
佐藤 圭三
圭三 佐藤
一誠 奈良
一誠 奈良
直之 下村
直之 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai R&D Management Co Ltd
Original Assignee
Eisai R&D Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai R&D Management Co Ltd filed Critical Eisai R&D Management Co Ltd
Publication of JPWO2009051210A1 publication Critical patent/JPWO2009051210A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/22Anxiolytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F5/00Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
    • C07F5/02Boron compounds
    • C07F5/025Boronic and borinic acid compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

本発明は、ピラゾール縮合環誘導体(7−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン誘導体)の工業的に有用な製造方法を提供する。本発明は、下式で表される化合物(I)またはその塩の製造方法であって、下式で表される化合物(IV)における水酸基をメトキシ基に変換し、化合物(I)またはその塩を得る工程Aを含む方法により、上記課題を解決する。

Description

本発明は、ピラゾール縮合環誘導体の製造方法、および当該製造方法における中間体に関する。
副腎皮質刺激ホルモン放出因子(Corticotropin-releasing-factor:CRF)受容体拮抗剤としてうつ病、不安病などの予防または治療に有用なピラゾール縮合環誘導体、例えば下式で表されるN−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン)(以下、化合物(I)とも記す。)が知られている。
Figure 2009051210
当該化合物に関して、(1)7−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン誘導体(特許文献1参照)、および(2)7−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン誘導体の製造方法(特許文献2参照)について報告がある。
国際公開第2004/037822号 国際公開第2005/100354号
しかしながら、当該各文献記載のピラゾール縮合環誘導体(7−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン誘導体など)の製造方法中のピラゾール縮合環誘導体へのアリール基の導入反応の工程は工業的な製造方法として満足行くものではない。
本発明の目的は、化合物(I)の工業的に有用な製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記製法において用いることができる新規原料化合物または上記製法における新規中間体を提供することにある。
本発明者らは、上記事情に鑑みて、鋭意検討を重ね、精力的に研究を行った結果、以下の発明を見出した。
<1> 下式で表される化合物(IV)における水酸基をメトキシ基に変換し、下式で表される化合物(I)またはその塩を得る工程Aを含む、化合物(I)またはその塩の製造方法。
Figure 2009051210
<2> 上記<1>において、工程Aがメチル化剤を用いて行われるのがよい。
<3> 上記<1>において、工程Aが、化合物(IV)の水酸基を脱離基に変換する工程A−1と、脱離基をメトキシ基に置換する工程A−2とを含むのがよい。
<4> 上記<3>において、工程A−1が、スルホニルクロリド、ハロゲン化チオニル、およびハロゲン化リンからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いて行われるのがよい。
<5> 上記<3>において、工程A−2が、水酸化アルカリ金属およびメタノールの組合せ、または金属アルコキシドを用いて行われるのがよい。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれかにおいて、工程Aの前に、下式で表される化合物(II)またはその塩と下式で表される化合物(III)とを反応させ、化合物(IV)を得る工程Bをさらに含むのがよい。
Figure 2009051210
(式中、Xはハロゲンを意味する)
<7> 上記<1>〜<5>のいずれかにおいて、工程Aの前に、下式で表される化合物(II)またはその塩と下式で表される化合物(III’)とを反応させ、Rが保護基Pである場合には得られた化合物の−ORを水酸基に変換して、化合物(IV)を得る工程Bをさらに含むのがよい。
Figure 2009051210
(式中、Xはハロゲンを意味する。)
Figure 2009051210
(式中、Rは水素原子または保護基Pを意味し、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)
<8> 上記<7>において、工程Bの前に、下式で表される化合物(III’’)の保護基Pを脱保護して、化合物(III’)として下式で表される化合物(III)を得る工程を含むのがよい。
Figure 2009051210
(式中、保護基Pは上記と同じ定義を有する。)
Figure 2009051210
<9> 下式で表される化合物(II)またはその塩と、下式で表される化合物(V)または下式で表される化合物(VI)とを反応させ、下式で表される化合物(I)またはその塩を得る、化合物(I)またはその塩の製造方法。
Figure 2009051210
(式中、Xはハロゲンを意味する。)
Figure 2009051210
(式中、PおよびPは−O−B−O−と一緒になって下記式A−1〜式A−4のいずれかで表される基を意味する。)
Figure 2009051210
(式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム類を意味する。)
<10> 下式で表される化合物(IV’)またはその塩:
Figure 2009051210
(式中、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)。
<11> 下式で表される化合物(III'')、(V)もしくは(VI)またはそれらの塩。
Figure 2009051210
(式中、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)
Figure 2009051210
(式中、PおよびPは−O−B−O−と一緒になって下記式A−1〜式A−4のいずれかで表される基を意味する。)
Figure 2009051210
(式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム類を意味する。)
本発明により、ピラゾール縮合環誘導体である化合物(I)の工業的に有用な製造方法を提供することができる。
また、本発明により、上記製法において用いることができる新規原料化合物または上記製法における新規中間体を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明は、化合物の構造上生ずる全ての、幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異生体などの総ての異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではない。
また、化合物は塩を形成してもよく、それらの無水物、水和物または溶媒和物もすべて本発明に含まれる。さらに、特に明示しない限り、化合物は結晶であっても非結晶であってもよく、結晶形に関しても特に限定されるものではない。
[Xの意義]
Xはハロゲンを意味する。好ましくは、Xは、臭素原子またはヨウ素原子である。
[Mの意義]
Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム類を意味する。アルカリ金属の具体例としてはLi、Na、K、Csが挙げられ、アルカリ土類金属の具体例としてはMg、Ca、Baが挙げられ、アンモニウム類の具体例としてはNH、置換基を有してもよいNHなどが挙げられる。ただし、化合物(VI)において、Mがアルカリ土類金属の場合、Mは2倍モルのアニオンに対応する。
[RおよびPの意義]
は水素原子または保護基Pを意味する。
は、置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。
置換基を有してもよいメチル基類の具体例としては、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、t−ブチルチオメチル基、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、p−メトキシベンジルオキシメチル基、(4−メトキシフェノキシ)メチル基、グアイアコールメチル基、t−ブトキシメチル基、4−ペンテニルオキシメチル基、シロキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2,2,2-トリクロロエトキシメチル基、ビス(2-クロロエトキシ)メチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、3-ブロモテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、1-メトキシシクロヘキシル基、4-メトキシテトラヒドロピラニル基、4-メトキシテトラヒドロチオピラニル基、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S-ジオキシド基、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イル基、1,4-ジオキサン-2-イル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリメチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル基などが挙げられる。
置換基を有してもよいエチル基類の具体例としては、1-エトキシエチル基、1-プロポキシエチル基、1-イソプロポキシエチル基、1-(2-クロロエトキシ)エチル基、1-メチル-1-メトキシエチル基、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル基、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-トリメチルシリルエチル基、2-(フェニルセレニル)エチル基、t-ブチル基、アリル基などが挙げられる。
置換基を有してもよいベンジル基類の具体例としては、p-メトキシベンジル基、3,4-ジメトキシベンジル基、o-ニトロベンジル基、p-ニトロベンジル基、p-ハロベンジル基、2,6-ジクロロベンジル基、p-シアノベンジル基、p-フェニルベンジル基、2-および4-ピコリル基、3-メチル-2-ピコリルN-オキシド基、ジフェニルメチル基、p,p’-ジニトロベンズヒドリル基、5-ジベンゾスベリル基、トリフェニルメチル基、α-ナフチルジフェニルメチル基、p-メトキシフェニルジフェニルメチル基、ジ(p-メトキシフェニル)フェニルメチル基、トリ(p-メトキシフェニル)メチル基、4-(4’-ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル基、4,4’,4”-トリス(4,5-ジクロロフタルイミドフェニル)メチル基、4,4’,4”-トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル基、4,4’,4”-トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル基、3-(イミダゾール-1-イルメチル)ビス(4’,4”-ジメトキシフェニル)メチル基、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-1’-ピレニルメチル基、9-アントリル基、9-(9-フェニル)キサンテニル基、9-(9-フェニル-10-オキソ)アントリル基、ベンズイソチアゾリルS,S-ジオキシド基などが挙げられる。
シリル基類の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ジメチルテキシルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリ-p-キシリルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t-ブチルメトキシフェニルシリル基などが挙げられる。
は、好ましくはメトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、1−イソプロポキシエチル基である。
[PおよびPの意義]
およびPは−O−B−O−と一緒になって下記式A−1〜式A−4のいずれかで表される基を意味する。
Figure 2009051210
本明細書において、化合物またはその塩とは、それらの溶媒和物を含むものとする。溶媒和とは、当該化合物またはその塩と溶媒和を形成するものであれば特に限定されないが、溶媒が当該化合物1分子に対し0.1〜5分子の適宜な比で溶媒和を形成する形態である。溶媒和における溶媒としては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、イソプロパノール、n−プロパノールおよびエタノールからなる群から選ばれる1〜3個の溶媒(複数の組合せの場合は、任意の比率の混合物)などがあげられ、好ましくは炭酸ジメチルおよびイソプロパノールとの溶媒和(任意の比率の混合物)などがあげられる。
本明細書において、化合物の塩としては、当該化合物と塩を形成するものであれば特に限定されないが、例えば無機酸との塩、有機酸との塩、酸性アミノ酸との塩などが挙げられ、中でも薬理学的に許容される塩が好ましい。酸は、当該化合物1分子に対し0.1〜5分子の適宜な比で塩を形成する。
無機酸との塩の好ましい例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などとの塩が挙げられ、有機酸との塩の好ましい例としては、例えば酢酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ステアリン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好ましい例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
塩の好ましい例としては、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、または臭化水素酸との塩が挙げられ、より好ましい例としては、塩酸またはp−トルエンスルホン酸との塩が挙げられる。
次に本発明に係る製造方法について詳細に説明する。
下記各式中、X、M、RおよびP〜Pは、前記と同意義である。
〔工程1〕
Figure 2009051210
工程1は、化合物(II)またはその塩と化合物(III)とを反応させ、化合物(IV)を得る工程である。以下、工程1の反応、処理、精製等の条件について説明するが、具体例としては下記実施例Bを参照して、反応を行うことができる。
化合物(II)は、WO2004/037822、WO2005/100354などに記載の方法により製造することができる。
化合物(III)は、商業的に入手することができる(CAS登録番号:332394-37-3)。また、化合物(III)は、例えば化合物(III’’)の保護基Pを脱保護することで製造することができる。具体例としては下記実施例A−1〜A−5を参照して、製造することができる。
遷移金属触媒を用い、金属アリール試薬である化合物(III)を化合物(II)と、塩基存在下または非存在下、溶媒中または無溶媒で反応させることにより、化合物(II)の7位のハロゲンを化合物(III)由来のアリール基で置換した化合物(IV)を得ることが出来る。反応温度は、通常、0℃〜200℃である。
一般的に使用されている試薬および触媒の組み合わせはアリールホウ酸化合物/パラジウム触媒(Suzuki reaction; N.Miyaura, A.Suzuki, Chemical Reviews 1995, 95, 2457)、アリールトリアルキル錫化合物/パラジウム触媒(Stille reaction; T.N.Mitchell, Synthesis 1992, 803)、アリール亜鉛化合物/パラジウム触媒、アリールグリニャール化合物/ニッケル触媒を含む。具体的に用いるパラジウムおよびニッケル触媒としては使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、好適にはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)、パラジウム(II)アセテート/トリフェニルホスフィン、塩化パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)/トリ−tert−ブチルホスフィン、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)−フェロセン]パラジウム(O)、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロニッケル(II)、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)等があげられる。
用いる溶媒は試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、好適にはトルエン、キシレン、メシチレン、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、n−ブタノール、エタノール、メタノール、1−メチル−2−ピロリジノン、アセトン、水等があげられ、これらは単独または混合溶媒として用いられる。
用いる塩基としては使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、好適には炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等である。この場合、化合物(II)に対して金属アリール試薬を1〜2当量、遷移金属触媒を0.001〜0.2当量、塩基を1〜5当量用いることが好ましい。
〔工程2〕
Figure 2009051210
工程2は、化合物(IV)における水酸基をメトキシ基に変換し、化合物(I)またはその塩を得る工程である。当該工程は、一工程で行うこともでき、また複数の工程を経て行うこともできる。複数の工程を経てメトキシ基へ変換する例として、化合物(IV)の水酸基を脱離基に変換する工程と、脱離基をメトキシ基に置換する工程とにより変換することが挙げられる。以下、工程2の反応、処理、精製等の条件について説明するが、具体例としては下記実施例D−1〜D−4を参照して、反応を行うことができる。
化合物(IV)は、上記工程1の方法により製造することができる。
メトキシ基への変換を一工程で行う場合、この工程はメチル化剤(ジメチル硫酸、ヨウ化メチル等のハロゲン化メチル等)を用いて行うことができる。この反応は、塩基存在下、溶媒中で行うことが好ましい。特に限定されるものではないが、反応温度は0〜70℃であることが好ましく、反応時間は0.5〜6時間であることが好ましい。また、反応は、空気下(好ましくは水を含まない)またはN等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
用いる塩基は使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、好適には水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属等である。
用いる溶媒は試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、好適にはテトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等があげられ、これらは単独または混合溶媒として用いられる。
なお、これらの試薬、塩基等は、商業的に入手することができる。また、化合物(IV)に対してジメチル硫酸等の試薬を0.5〜5当量、塩基を1〜3当量用いることが好ましい。
メトキシ基への変換を二工程で行う場合、上記したように、化合物(IV)の水酸基を脱離基に変換する工程と、脱離基をメトキシ基に置換する工程とにより変換することができる。これらの工程は、途中にカラムクロマトグラフィー等による精製を行うことなく、一連の作業として行うことが可能であり、化合物(I)を効率的に製造することができる。
脱離基に変換するステップは、スルホニルクロリド(p-トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド等)、ハロゲン化チオニル(塩化チオニル、臭化チオニル等)、およびハロゲン化リンからなる群から選ばれる少なくとも1の試薬を用いて行うことができる。この工程は、溶媒中で行うことが好ましい。特に限定されるものではないが、反応温度は0〜120℃であることが好ましく、反応時間は0.5〜24時間であることが好ましい。また、反応は、空気下(好ましくは水を含まない)またはN等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
メトキシ基に置換するステップは、水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)およびメタノールの組み合わせ、または金属アルコキシド(ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド等の金属メトキシド等)を用いて行うことができる。この工程は、溶媒中で行うことが好ましい。特に限定されるものではないが、反応温度は0〜120℃であることが好ましく、反応時間は0.5〜24時間であることが好ましい。また、この反応は、空気下(好ましくは水を含まない)またはN等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
用いる溶媒は出発原料、試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、好適にはトルエン、1,2-ジメトキシエタン、メタノール等があげられ、これらは単独または混合溶媒として用いられる。
なお、これらの試薬および塩基は、商業的に入手することができる。また、化合物(IV)に対して、脱離基に変換するための試薬を1〜3当量、メトキシ基に置換するための試薬を2〜20当量用いることが好ましい。
以上の反応処理後、必要に応じて(1)通常の有機溶媒/水溶液による抽出処理、その有機溶媒の硫酸マグネシウムなどによる乾燥、およびその溶液の溶媒の留去、(2)カラムクロマトグラフィーによる精製や適当な溶媒から再結晶による精製、(3)有機溶媒および水(酢酸エチルと水の混合物など)などを加えて生じた生成物のろ過などを適宜組み合わせて行うことにより、目的とする化合物を得ることができる。
有機溶媒/水溶液による抽出処理における有機溶媒として、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒、t―ブチル メチル エーテル等のエーテル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、およびこれらの混合溶媒を用いることができ、単数回もしくは複数回、抽出処理を行うことができる。反応後処理としては、反応混合物に水を加えた後、濾過による方法も用いることができる。水溶液としては、各種塩、無機塩基、有機塩基化合物を溶解して用いることができる。また、塩酸等の酸性水溶液を用いれば、水層に目的物を抽出することもできる。
〔工程3〕
また、工程1の化合物(III)の代わりに、下式で表される化合物(III’’)を用いることができる。
Figure 2009051210
すなわち、工程3は、化合物(II)またはその塩と化合物(III’)とを反応させ、さらに、得られた化合物(IV’)の−OPを水酸基に変換して、化合物(IV)を得る工程である。この化合物(III’’)を用いることにより、新規中間体である化合物(IV’)を経由して、化合物(I)を提供することができる。即ち、化合物(IV’)の保護基Pを脱保護し−OH基として化合物(IV)を得た後、該化合物(IV)を上述の手法により処理して化合物(I)を提供することができる。
工程3のうち、化合物(II)と化合物(III’’)のカップリング工程の反応、処理、精製等の条件は工程1と同様とすることができ、具体例としては下記実施例C−2を参照して、反応を行うことができる。
なお、化合物(III’’)は、保護基Pに依存するが、例えばPとして1−エトキシエチル基を用いた場合、次のスキームで得ることができる。なお、その他のPについてもこれに準じて製造することができる。具体例として、化合物(III’’)は、実施例A−1〜A−3、C−1を参照して製造することができる。
Figure 2009051210
上記スキームの第1のステップは、ヒドロキシ基の保護工程である。この工程は、用いる保護基Pに依存するが、1−エトキシエチル基においては、酸触媒(ピリジニウム p−トルエンスルホナート、p−トルエンスルホン酸一水和物等)存在下、エチル ビニル エーテルを0〜30℃で反応させるのがよい。溶媒として、エーテル系溶媒(tert−ブチル メチル エーテル、シクロペンチル メチル エーテル、テトラヒドロフラン等)を用いることができる。
上記スキームの第2のステップは、−Brを−B(OH)へと変換する工程である。この工程は、用いる保護基Pに依存するが、マグネシウムを用いてグリニャール試薬を生成させるか、またはアルキルリチウム(n−ブチルリチウム等)を用いてリチオ化し、その後、これにホウ酸トリアルキル(ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピル等)を作用させてホウ酸エステルとし、さらに塩化アンモニウム水溶液等の弱酸性条件化にてエステルを加水分解するのがよい。反応温度は、グリニャール試薬の調製には30〜120℃が、リチオ化には−80〜−50℃が、ホウ酸エステル化には−80〜30℃が、加水分解には−20〜30℃がそれぞれ好ましい。溶媒として、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒を用いることができる。
また、以下に工程3のうち、化合物(IV’)の脱保護工程の反応、処理、精製等の条件について説明するが、具体例としては下記実施例C−3を参照して、反応を行うことができる。
この工程は、用いる保護基Pに依存するが、例えばPとしてアルコキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、1−アルコキシエチル基を用いた場合、酸性条件下、室温において容易に実施することができる。
〔工程4〕
また、工程1の化合物(III)の代わりに、化合物(V)または化合物(VI)を用いることができる。
Figure 2009051210
すなわち、工程4は、化合物(II)またはその塩と、化合物(V)または化合物(VI)とを反応させ、化合物(I)またはその塩を得る工程である。化合物(V)または化合物(VI)を化合物(II)と反応させることにより、化合物(IV)を経由することなく直接化合物(I)を得ることができる。
化合物(II)またはその塩と、化合物(V)または化合物(VI)とを反応させる工程は、用いるPおよびP、あるいは用いるMに依存するが、工程1と同条件で実施することができる。具体例として、化合物(I)は、化合物(V)を用いる場合は実施例E−2を、化合物(VI)を用いる場合は実施例F−2を参照して製造することができる。
化合物(V)は、用いる保護基PおよびPに依存するが、例えばPおよびPとして上記式A−1を用いた場合、次のスキームで得ることができる。なお、その他のPおよびPについてもこれに準じて製造することができる。具体例として、化合物(V)は、実施例E−1−1〜E−1−2を参照して製造することができる。
Figure 2009051210
上記スキームにおいて、マグネシウムを用いてグリニャール試薬を生成し、その後、これにホウ酸トリアルキル(ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピル等)を加えてホウ酸エステルとし、さらに2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールで環状エステルに変換することができる。反応温度は、グリニャール試薬の調製には30〜120℃が、ホウ酸エステル化には−80〜30℃が、環状エステルへの変換には0〜30℃がそれぞれ好ましい。溶媒としてテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒を用いることができる。
化合物(VI)は、用いるMにも依存するが、例えばMとしてカリウム(K)を用いた場合、次のスキームで得ることができる。なお、その他のMについてもこれに準じて製造することができる。具体例として、化合物(VI)は、実施例F−1を参照して製造することができる。
Figure 2009051210
上記スキームの第1のステップは、−Brを−B(OPr)へと変換する工程である。この工程は、リチオ化およびホウ酸エステルの滴下は−80〜−50℃で行い、その後室温へと昇温するのがよい。
上記スキームの第2のステップは、−B(OPr)を−BFKへと変換する工程である。この工程は、5℃以下でフッ化水素カリウム水溶液を滴下し、その後室温で反応させるのがよい。
(実施例)
以下の実施例により本発明を詳細に且つ具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例A.[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成
実施例A−1
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成(1)
Figure 2009051210
2−ブロモ−5−[(1−エトキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼンの合成
Figure 2009051210
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシ)フェニルメタノール(10.00g)に、t−ブチル メチル エーテル(100mL)、エチル ビニル エーテル(7.8mL)、ピリジニウム p−トルエンスルホネート(1.04g)を順次加えて、室温下で1.5時間攪拌した。反応溶液にテトラヒドロフラン(15mL)を加えさらに約15時間攪拌した。その後、反応液を分液ロートに移し、5%重曹水、水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、これを濾過後、溶媒を減圧留去することにより、表記化合物を淡黄色油状物として12.34g(収率95.4%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:1.23 (t, J=7.2Hz, 3H), 1.38 (d, J=5.2Hz, 3H), 3.52-3.58 (m, 1H), 3.64-3.72 (m, 1H), 3.90 (s, 6H), 4.49 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.62 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.82 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.58 (s, 2H)。
{4−[(1−エトキシエトキシ)メチル]−2,6−ジメトキシフェニル}ボロン酸の合成
Figure 2009051210
マグネシウム(984mg)、テトラヒドロフラン(24.6mL)、ヨウ素(触媒量)を混合した。この混合物に2−ブロモ−5−[(1−エトキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼン(12.29g)のテトラヒドロフラン(12.3mL)溶液のうち約1/3量を加え、70℃に加熱した。溶液の色が無色透明になり、発泡が始まったのを確認後、2−ブロモ−5−[(1−エトキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼンのテトラヒドロフラン溶液の残分(2/3)を12分間かけて注入した。反応混合物を70℃で約1.5時間攪拌した後、室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(36.9mL)で希釈した。反応液を食塩−氷水浴で冷却し、ホウ酸トリメチル(8.6mL)を−14.9〜−8.0℃で9分間かけて滴下した。反応混合物を同温度で約1.5時間攪拌後、10%塩化アンモニウム水溶液(98mL)を加え室温に戻した。反応混合物に酢酸エチル(123mL)を加えて分液し(水層(1))、有機層を水洗した(有機層(1)、水層(2))。酢酸エチル(61mL)で水層(1)から目的物を再度抽出し、同じ有機層で水層(2)からも目的物を再抽出した(有機層(2))。有機層(1)と有機層(2)を合わせて溶媒を減圧留去した。濃縮残渣をトルエンで共沸(2回)し、表記化合物を淡橙色油状物として10.46g(収率95.6%)得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ:1.13 (t, J=7.2Hz, 3H), 1.26 (d, J=5.2Hz, 3H), 3.43-3.49 (m, 1H), 3.57-3.63 (m, 1H), 3.69 (s, 6H), 4.44 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.54 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.76 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.52 (s, 2H), 7.79 (s, 2H)。
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成
Figure 2009051210
{4−[(1−エトキシエトキシ)メチル]−2,6−ジメトキシフェニル}ボロン酸(10.44g)に、トルエン(31.3mL)、酢酸イソプロピル(10.4mL)、水(14.1mL)を加えて攪拌した。この混合物に1N塩酸(1.57mL)を加えて室温下、約5時間攪拌した。反応混合物を氷水浴で冷却し、析出した結晶を濾取した。結晶をトルエン(10.4mL)、水(5.2mL)で順次洗浄し、40℃で減圧乾燥して、表記化合物を5.63g(収率72.4%)得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ:3.68 (s, 6H), 4.46 (d, J=5.6Hz, 2H), 5.16 (t, J=5.6Hz, 1H), 6.52 (s, 2H), 7.75 (s, 2H)。
実施例A−2
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成(2)
Figure 2009051210
2−ブロモ−1,3−ジメトキシ−5−[(1−プロポキシエトキシ)メチル]ベンゼンの合成
Figure 2009051210
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(5.00g)に、シクロペンチル メチル エーテル(50mL)、テトラヒドロフラン(5mL)、プロピル ビニル エーテル(4.55mL)、ピリジニウム p−トルエンスルホネート(517mg)を順次加えて、室温下約4時間攪拌した。反応液を5%重曹水、水で順次洗浄した。溶媒を減圧留去し、シクロペンチル メチル エーテルで共沸して、表記化合物を淡橙色油状物として7.68g(含量6.76g、収率:定量的)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:0.96 (t, J=7.2Hz, 3H), 1.38 (d, J=5.2Hz, 3H), 1.58-1.65 (m, 2H), 3.43-3.47 (m, 1H), 3.54-3.58 (m, 1H), 3.90 (s, 6H), 4.50 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.63 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.82 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.58 (s, 2H)。
{2,6−ジメトキシ−4−[(1−プロポキシエトキシ)メチル]フェニル}ボロン酸の合成
Figure 2009051210
マグネシウム(339mg)、テトラヒドロフラン(10mL)、ヨウ素(触媒量)を混合した。この混合物に2−ブロモ−1,3−ジメトキシ−5−[(1−プロポキシエトキシ)メチル]ベンゼン(5.00g)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液のうち約1/3量を加え、70℃に加熱した。溶液の色が無色透明になり、発泡が始まったのを確認後、2−ブロモ−1,3−ジメトキシ−5−[(1−プロポキシエトキシ)メチル]ベンゼンのテトラヒドロフラン溶液の残分(2/3)を9分間かけて注入した。反応混合物を70℃で約1.5時間攪拌したのち、室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(15mL)で希釈した。反応液を食塩−氷水浴で冷却し、ホウ酸トリメチル(3.0mL)を−10.3〜−5.4℃で6分間かけて滴下した。反応混合物を同温度で約1.5時間攪拌後、10%塩化アンモニウム水溶液(40mL)を加え室温に戻した。反応混合物に酢酸イソプロピル(50mL)を加えて分液し、有機層を水洗した。溶媒を減圧留去し、濃縮残渣をトルエンで共沸して、表記化合物を橙色油状物として3.90g(含量2.70g、収率68.7%)得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ:0.89 (t, J=7.2Hz, 3H), 1.26 (d, J=5.6Hz, 3H), 1.50-1.56 (m, 2H), 3.35-3.41 (m, 1H), 3.49-3.55 (m, 1H), 3.69 (s, 6H), 4.44 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.54 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.76 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.52 (s, 2H), 7.80 (s, 2H)。
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成
Figure 2009051210
{2,6−ジメトキシ−4−[(1−プロポキシエトキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(2.01g、含量1.39g)に、トルエン(6.0mL)、酢酸イソプロピル(2.0mL)、水(2.7mL)を加えて攪拌した、この混合物に1N塩酸(0.30mL)を加えて室温下、約20時間攪拌した。反応混合物を氷水浴で冷却し、析出した結晶を濾取した。結晶をトルエン(4mL)、水(2mL)で順次洗浄し、40℃で減圧乾燥して、表記化合物を835mg(収率84.7%)得た。
1H-NMRデータは、実施例A−1で得られた標記化合物のデータと一致した。
実施例A−3
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成(3)
Figure 2009051210
2−ブロモ−5−[(1−イソプロポキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼンの合成
Figure 2009051210
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(10.02g)に、シクロペンチル メチル エーテル(100mL)、テトラヒドロフラン(10mL)、イソプロピル ビニル エーテル(9.3mL)、ピリジニウム p−トルエンスルホネート(1.00g)を順次加えて、室温下約2.5時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を5%重曹水、水で順次洗浄した。溶媒を減圧留去し、シクロペンチル メチル エーテルで共沸して、表記化合物を淡橙色油状物として15.75g(含量13.47g、収率99.6%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:1.18 (d, J=6.4Hz, 3H), 1.23 (d, J=6.0Hz, 3H), 1.38 (d, J=5.2Hz, 3H), 3.88-3.94 (m, 1H), 3.90 (s, 6H), 4.49 (d, J=12.0Hz, 1H), 4.61 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.87 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.58 (s, 2H)。
{4−[(1−イソプロポキシエトキシ)メチル]−2,6−ジメトキシフェニル}ボロン酸の合成
Figure 2009051210
マグネシウム(1.42g)、テトラヒドロフラン(18.6mL)、ヨウ素(71mg)を混合した。この混合物に2−ブロモ−5−[(1−イソプロポキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼン(22.17g、含量18.58g)のテトラヒドロフラン(18.6mL)溶液のうち約1/10量を加え、60℃に加熱した。溶液の色が無色透明になり、発泡が始まったのを確認後、2−ブロモ−5−[(1−イソプロポキシエトキシ)メチル]−1,3−ジメトキシベンゼンのテトラヒドロフラン溶液の残分(9/10)を35分間かけて滴下した。反応混合物を60℃で50分間攪拌したのち、室温まで冷却してグリニャール試薬のテトラヒドロフラン溶液を調製した。ホウ酸トリメチル(12.4mL)に、テトラヒドロフラン(74.3mL)を加えた。この混合物を0℃に冷却し、先のグリニャール試薬テトラヒドロフラン溶液を1時間かけて滴下した。同温で約1時間撹拌後、15%塩化アンモニウム水溶液(149mL)と酢酸イソプロピル(74mL)を加え室温に戻した。反応混合物をろ過し、ろ液に酢酸イソプロピル(75mL)を加えて分液し、有機層を5%食塩水で洗浄した。溶媒を減圧留去して、表記化合物を淡黄色油状物として16.53g(含量13.57g、収率81.6%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:1.18 (d, J=6.0Hz, 3H), 1.22 (d, J=6.4Hz, 3H), 1.39 (d, J=4.8Hz, 3H), 3.89-3.95 (m, 1H), 3.92 (s, 6H), 4.53 (d, J=12.8Hz, 1H), 4.65 (d, J=12.8Hz, 1H), 4.89 (q, J=5.2Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 7.18 (s, 2H)。
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成
Figure 2009051210
{4−[(1−イソプロポキシエトキシ)メチル]−2,6−ジメトキシフェニル}ボロン酸(17.59g)に、トルエン(53mL)、酢酸イソプロピル(18mL)、水(24mL)を加えて攪拌した。この混合物に1N塩酸(2.66mL)を加えて室温下、約4.5時間攪拌した。反応混合物を氷水浴で冷却し、析出した結晶を濾取した。結晶をトルエン(36mL)、水(18mL)、トルエン(18mL)で順次洗浄し、40℃で減圧乾燥して、表記化合物を12.02g(収率95.1%)得た。
1H-NMRデータは実施例A−1で得られた標記化合物のデータと一致した。
実施例A−4
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成(4)
Figure 2009051210
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(2.11g)を、テトラヒドロフラン(8.3mL)に溶解し、続いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(1.56mL)、p−トルエンスルホン酸1水和物(0.16g)を加え窒素下、室温で13.3時間撹拌した。テトラヒドロフラン(5mL)を追加後、2.77Mのn−ブチルリチウムへキサン溶液(、3.3mL)を内温−76.7〜−61.3℃で滴下した。滴下3分後、テトラヒドロフラン5mLをさらに追加しドライアイス−アセトンバス中で53分間撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(2.4mL)を内温−76.4〜−68.7℃で滴下し、同温で30分間撹拌した後、室温で1時間撹拌した。1N塩酸10mLを加え室温で2.5時間撹拌後、5N塩酸(6mL)を追加し同温で2.7時間撹拌した。反応系を静置し、下層を分液により得、2N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7〜8とした。上層は、2N水酸化ナトリウム水溶液(各5mL)で2回抽出し、この液と合わせた。得られたアルカリ性抽出層をt−ブチル メチル エーテル(20mL)で洗浄後、5N塩酸でpH=2〜3とし、酢酸エチル(各20mL)で4回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出層は、飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。45℃で減圧乾燥し、室温下真空乾燥すると目的物909mg(収率50.2%)が得られた。
1H-NMR (CDCl3): δ: 3.92 (s, 6H), 4.73 (s, 2H), 6.61 (dd, J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 7.19 (s, 2H)。
実施例A−5
Figure 2009051210
[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸の合成(5)
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(30g)に、p−トルエンスルホン酸1水和物(2.3g)、テトラヒドロフラン(260mL)を加えて溶解し、続いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(12.2mL)を加え窒素下、室温で17.1時間撹拌した。3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(3.8mL)を追加しさらに室温で1時間撹拌後、テトラヒドロフラン(20mL)を追加した。2.77Mのn−ブチルリチウムへキサン溶液(57mL)を内温−76.5〜−63.0℃で28分間かけて滴下した。この途中、全量の2/3を滴下した時点で、テトラヒドロフラン(40mL)を追加した。ホウ酸トリイソプロピル(42mL)を内温−75.6〜−65.0℃で滴下、内温‐75℃で1時間撹拌した。室温で28分間撹拌した後、5N塩酸(60mL)を加え室温で1.5時間撹拌した。この後、水(15mL)を加え52分間撹拌し、さらに5N塩酸(15mL)を加えて1.1時間撹拌した。反応系を静置し下層を分液により得た。上層は、5N水酸化ナトリウム水溶液(60mL)で抽出し、先の下層と合わせた。得られたアルカリ性抽出層(pH8〜9)に5N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加えてpH14とし、トルエン(50mL)で洗浄した。5N塩酸(50mL)を加えpH=0〜1とし、氷冷下45分間撹拌した。析出物をろ取し、冷水30mLで洗浄した。45℃で10分間減圧乾燥し、続いて室温下で終夜減圧乾燥し目的物11.16gを得た(収率43.4%)。
(実施例B)
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノールの合成
Figure 2009051210
N−シクロプロピルメチル−2−エチル−7−ヨード−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−メチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン塩酸塩(10.55g)、[4−(ヒドロキシメチル)−2,6−ジメトキシフェニル]ボロン酸(8.468g)、酢酸パラジウム(0.236g)、トリフェニルホスフィン(1.107g)、炭酸カリウム(11.62g)、1,2−ジメトキシエタン(267mL)、水(133mL)の混合物を窒素雰囲気下、90−94℃で11時間36分加熱撹拌した。冷却後、トルエン(100mL)を加え、水層を廃棄し、有機層を2N塩酸(100mLおよび33mL)で抽出した。塩酸抽出層を合わせ、そこにトルエン(150mL)、5N水酸化ナトリウム水溶液(120mL)を加え分液、上層を得た。上層は、エチレンジアミン水溶液(エチレンジアミン9mL+水100mL)で3回、続いて100mLの水で2回洗い、50℃で減圧濃縮した。終夜室温下減圧乾燥すると、目的物9.518gが黄白色固体として得られた(定量収率89.9%)。
1H-NMR (CDCl3): δ: -0.00〜0.06 (m, 2H), 0.36〜0.40 (m, 2H), 0.81〜0.91 (m, 1H), 1.25 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 1.19〜1.36 (m, 2H), 1.58〜1.67 (m, 1H), 1.79 (br d, J = 11.2, 1.6 Hz, 2H), 2.80 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.90 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.07 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.34 (ddd, J = 11.6, 11.6, 2Hz, 2H), 3.74 (s, 6H), 3.96 (br dd, J = 11.6, 2.8 Hz, 2H), 4.65 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 6.62 (dd, J = 6.8, 0.8 Hz, 1H), 6.69 (s, 2H), 7.04 (dd, J = 8.8, 6.8 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 8.8, 0.8 Hz, 1H)。
実施例C.{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}ボロン酸、および(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノールの合成
(実施例C−1)
{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}ボロン酸の合成
Figure 2009051210
2−[(4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
Figure 2009051210
(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(10.03g)に、テトラヒドロフラン(25mL)を加え、さらに3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(6.82g)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液を加えた。この混合物を氷水浴で冷却し、p−トルエンスルホン酸一水和物(787mg)を加えて、室温で約1.5時間撹拌した。反応液にt−ブチル メチル エーテル(100mL)を加え、5%重曹水、水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、これを濾過後、溶媒を減圧留去することにより、表記化合物を赤色油状物として15.24g(含量13.4g、収率:定量的)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:1.53-1.69 (m, 4H), 1.74-1.79 (m, 1H), 1.84-1.88 (m, 1H), 3.53-3.57 (m, 1H), 3.85-3.92 (m, 1H), 3.90 (s, 6H), 4.49 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.69 (t, J=3.6Hz, 1H), 4.75 (d, J=12.4Hz, 1H), 6.60 (s, 2H)
{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}ボロン酸の合成
Figure 2009051210
マグネシウム(353mg)、テトラヒドロフラン(10mL)、ヨウ素(触媒量)を混合した。この混合物に2−[(4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(5.00g)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液のうち約1/3量を加え、70℃に加熱した。溶液の色が無色透明になり、発泡が始まったのを確認後、2−[(4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンジル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランのテトラヒドロフラン溶液の残分(2/3)を11分間かけて注入した。反応混合物を70℃で2時間攪拌したのち、室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(15mL)で希釈した。反応液を氷水浴で冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(3.7mL)を−1.1〜−0.1℃で6分間かけて滴下した。反応混合物を室温で約2.5時間攪拌後、氷水浴で冷却し、10%塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え室温に戻した。反応混合物に酢酸エチル(50mL)を加えて分液し、有機層を水洗した(有機層(1)、水層(1))。酢酸エチル(25mL)で水層(1)から目的物を再度抽出した(有機層(2))。有機層(1)と有機層(2)を合わせて溶媒を減圧留去し、濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製、表記化合物を淡黄色油状物として2.80g(含量2.67g、収率67.7%)得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ:1.47-1.54 (m, 4H), 1.65-1.74 (m, 2H), 3.46-3.49 (m, 1H), 3.69 (s, 6H), 3.78-3.83 (m, 1H), 4.43 (d, J=12.0Hz, 1H), 4.62 (d, J=12.0Hz, 1H), 4.65 (t, J=3.2Hz, 1H), 6.53 (s, 2H), 7.80 (s, 2H)。
(実施例C−2)
N−(シクロプロピルメチル)−7−{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(530mg)に、1,2−ジメトキシエタン(17mL)、N−シクロプロピルメチル−2−エチル−7−ヨード−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン塩酸塩(500mg)、炭酸カリウム(507mg)、トリフェニルホスフィン(56mg)、酢酸パラジウム(12.4mg)、水(8.5mL)を順次加えた。この混合物を95℃に加熱し、約4時間撹拌した。反応混合物に{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}ボロン酸(132mg)の1,2−ジメトキシエタン(2.0mL)溶液を加え、さらに95℃で約2時間撹拌し、その後室温まで冷却した。反応混合物に酢酸エチル(20mL)を加えて分液し、有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液、水(2回)で順次洗浄した。溶媒を減圧留去して、表記化合物を褐色油状物として887mg(含量592mg、収率:定量的)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:-0.02-0.04 (m, 2H), 0.34-0.39 (m, 2H), 0.80-0.90 (m, 1H), 1.23 (t, J=7.6Hz, 3H), 1.26-1.32 (m, 2H), 1.54-1.93 (m, 9H), 2.78 (q, J=7.6Hz, 2H), 2.89 (d, J=6.4Hz, 2H), 3.06 (d, J=6.8Hz, 2H), 3.32 (dt, J=1.6, 11.6Hz, 2H), 3.55-3.63 (m, 1H), 3.73 (s, 6H), 3.91-3.99 (m, 3H), 4.59 (d, J=12.0Hz, 1H), 4.72 (t, J=3.6Hz, 1H), 4.86 (d, J=12.4Hz, 1H), 6.60 (dd, J=1.2, 6.8Hz, 1H), 6.72 (s, 2H), 7.03 (dd, J=6.8, 8.8Hz, 1H), 7.46 (dd, J=1.2, 8.8Hz, 1H)。
(実施例C−3)
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノールの合成
Figure 2009051210
N−(シクロプロピルメチル)−7−{2,6−ジメトキシ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェニル}−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン(858mg)に、トルエン(5.7mL)、5N塩酸(5.7mL)を順次加え、室温で約3時間撹拌した。反応混合物にトルエン(2mL)を加えて分液した。水層に酢酸エチル(11mL)を加えて氷冷下撹拌し、5N水酸化ナトリウム水溶液(6.0mL)を滴下して水層を強アルカリ性(pH13)に調整した。この混合物に酢酸エチル(2mL)を加えて分液し、有機層を水洗した。溶媒を減圧留去して、表記化合物を黄色油状物として461mg(含量405mg、収率82.8%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ:-0.02-0.04 (m, 2H), 0.35-0.39 (m, 2H), 0.80-0.90 (m, 1H), 1.23 (t, J=7.6Hz, 3H), 1.24-1.34 (m, 2H), 1.54-1.64 (m, 1H), 1.77 (dd, J=2.0, 12.8Hz, 2H), 2.36 (t, J=5.6Hz, 1H), 2.78 (q, J=7.6Hz, 2H), 2.89 (d, J=6.8Hz, 2H), 3.06 (d, J=7.2Hz, 2H), 3.32 (dt, J=2.0, 11.6Hz, 2H), 3.74 (s, 6H), 3.96 (dd, J=2.8, 11.6Hz, 2H), 4.71 (d, J=6.0Hz, 2H), 6.61 (dd, J=1.6, 6.8Hz, 1H), 6.71 (s, 2H), 7.04 (dd, J=6.8, 8.8Hz, 1H), 7.47 (dd, J=1.6, 8.8Hz, 1H)。
実施例D.N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
(実施例D−1)
N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−メチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(1g)、テトラヒドロフラン(6mL)の混合物にジメチル硫酸(0.315mL)を添加した。この混合液を3分割して、60%水素化ナトリウム(133mg)、テトラヒドロフラン(3mL)の混合物に室温下、撹拌しながら滴下した。滴下終了後、室温下で更に6時間14分撹拌し、水1mLを添加した。続いて酢酸イソプロピル9mL、水8mLを加えて分液し、上層を得た。上層を2%食塩水9mLで洗浄後、50℃で減圧濃縮すると目的物1.138gが微黄色オイルとして得られた(定量収率94.7%)。
HPLC:L-column ODS(250×4.6mm),移動層:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=400/600/5(v/v/v),波長:296nm,流速:1.0m/分,分析温度:室温,保持時間:11.67分。
(実施例D−2)
N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(1g)、トルエン(6.7mL)、1,2−ジメトキシエタン(3.3mL)の混合物に、撹拌しながら塩化チオニル(200μL)を加え、同温で更に58分間撹拌した。28%ナトリウムメトキシド/メタノール(4.01g)を加え80℃で7時間15分間、加温撹拌した。酢酸イソプロピル10mL、水10mLを加え分液、上層を得た。上層を2%食塩水10mLで洗浄後、減圧濃縮すると目的物が黄色オイルとして929.57mg得られた(定量収率91.6%)。
HPLC:L-column ODS(250×4.6mm), 移動層:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=400/600/5(v/v/v),波長:296nm,流速:1.0mL/分,分析温度:室温,保持時間:11.93分。
(実施例D−3)
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(9.0g)、トルエン(57mL)、1,2−ジメトキシエタン(28.5mL)の混合物に、窒素下、撹拌しながら塩化チオニル(1.73mL)を室温下で加えた(内温19.9〜26.9℃)。室温で更に44分間撹拌し、28%ナトリウムメトキシド/メタノール(34.4g)を加えバス温80℃で1時間54分間加温撹拌した。水浴中で冷却後、トルエン85.5mL、水85.5mLを加え分液、上層を得た。上層は、5N塩酸85.5mL、28.5mLで順次抽出し合わせた。塩酸抽出層に酢酸イソプロピル128.3mL、5N水酸化ナトリウム水溶液115.4mLを加え目的物を上層に抽出した。下層を廃棄後、上層にエチレンジアミン水溶液(EDA水)を加え室温下で36分間激しく撹拌した(EDA水=EDA7.7mL+水85.5mL)。静置後、下層を廃棄し、続いて同様なEDA水洗浄を2回行った(2回目:撹拌30分、3回目:撹拌33分)。85.5mLの水で2回洗浄後、バス温50℃で減圧濃縮、続いてエタノール60mLで共沸すると目的物8.447gが得られた(定量収率97.4%)。
HPLC:L-column ODS(250×4.6mm), 移動層:アセトニトリル/水/過塩素酸 = 500/500/5(v/v/v),波長:296nm,流速:1.0mL/分,分析温度:室温,保持時間:8.37分。
(実施例D−4)
N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
(4−{3−[(シクロプロピルメチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−エチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル}−3,5−ジメトキシフェニル)メタノール(700mg)、トルエン(7mL)、トリエチルアミン(0.47mL)、1,2−ジメトキシエタン(3.5mL)およびN−メチルイミダゾール(27.6mg)の混合物へ0℃にて、p−トルエンスルホニルクロリド(614mg)を加え、4.5時間撹拌した。この混合物にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)(10.5mL)を加え、室温で約2時間攪拌した。混合物に水(7mL)を加えた後、トルエン(7mL)を加えた。混合物を充分振とう後、有機層を分取し、混合物を濾過し濾液を得、溶媒を減圧下で留去した。残渣へトルエン(7mL)、水(4mL)を加えた。混合物を充分振とう後、有機層を分取した。混合物を濾過し濾液を得、溶媒を減圧下で留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにて精製し(20〜30% 酢酸エチル/ヘプタン)、標記化合物686.2mg(収率95.2%)を得た。
HPLC:L-Column ODS(250×4.6mm),移動層:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=500/500/5(v/v/v),波長:296nm,流速:1.0mL/分,分析温度:室温,保持時間:5.99分。
実施例E.2−[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナンおよびN−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
実施例E−1−1
2−[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナンの合成
Figure 2009051210
1−ブロモ−2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルベンゼン(0.78g)を、窒素下、テトラヒドロフラン(4mL)に溶解した。2.77Mのn−ブチルリチウムへキサン溶液(1.13mL)を内温−68.5〜−54.6℃で滴下し、同温で1時間撹拌した(反応液A)。これとは別個に、窒素雰囲気下、ホウ酸トリイソプロピル(1.04mL)に、テトラヒドロフラン(4mL)を投入し、ドライアイス−アセトンバスで冷却下撹拌した(反応液B)。反応液Aを反応液B中に、内温−72.8〜−64.4℃で滴下し、同温で1時間撹拌した。その後室温で33分間撹拌し、酢酸(0.1mL)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(195mg)を加えて室温下1時間撹拌した。t−ブチル メチル エーテル(10mL)、飽和塩化アンモニウム水(10mL)を加え分液し、上層を得た(廃水層1)。上層は、水10mL(廃水層2)、飽和食塩水10mL(廃水層3)で順次洗浄した(有機層1)。次に、廃水層1+2にt−ブチル メチル エーテル(10mL)を加え分液、有機層を廃水層3で洗った(有機層2)。有機層1+2を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下40℃で濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルクロマトで精製し(t−ブチル メチル エーテル/ヘプタン=1/1〜2/1)、目的物601mgを得た(収率68.3%)。
H-NMR (CDCl3): δ: 1.1 (s, 6H), 3.35 (s, 3H), 3.79 (s, 6H), 3.79 (s, 4H), 4.43 (s, 2H), 6.47 (s, 2H)。
実施例E−1−2
2−[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナンの合成
Figure 2009051210
マグネシウム(0.29g)に、テトラヒドロフラン(19mL)を加え、窒素下80℃で撹拌した。1−ブロモ−2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルベンゼン(3g)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解したものを加温下1mL投入、続いてヨウ素(14mg)をテトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解したものを投入した。残りの1−ブロモ−2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルベンゼン/テトラヒドロフラン溶液を投入し、その後バス温80℃で61分間還流した。室温下に放冷後、氷浴下、内温−0.4〜4.0℃でホウ酸トリイソプロピル(3.1mL)を加えた。再び室温下で63分間撹拌後、氷冷下酢酸(0.77mL)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(1.54g)を加えた。室温下18.1時間撹拌後、5%炭酸水素ナトリウムと5%塩化ナトリウムが溶けた水溶液(22.5mL)を氷浴下加え5分間撹拌した。静置後、分液により有機層を得た。下層は酢酸エチル(12mL)で再抽出し、先に得た有機層と合わせた。合わせた抽出層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮、さらにトルエン6mLで置換した。濃縮残渣にトルエン6mLを加え、50℃のバス中で加熱溶解した。室温に放冷すると少量の固体が析出したので、種付け後室温下5分間撹拌した。ヘプタン9mLを加え氷浴中で80分間撹拌後、析出物をろ取、ヘプタン(6mL)で洗った。室温下真空乾燥し、目的物2.625gを得た(収率77.6%)。
1H-NMR (CDCl3): δ: 1.10 (s, 6H), 3.34 (s, 3H), 3.80 (s, 6H), 3.80 (s, 4H), 4.40 (s, 2H), 6.46 (s, 2H)。
実施例E−2
N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
2−[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン(230mg)に、N−(シクロプロピルメチル)−2−エチル−7−ヨード−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−メチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン(215mg)、酢酸パラジウム(13mg)、トリフェニルホスフィン(51mg)、炭酸カリウム(171mg)を加え、系内を窒素置換した。1,2−ジメトキシエタン(4.31mL)、水(1.08mL)を導入しバス温90℃で14.6時間加熱撹拌した。反応液を一部サンプリングし、HPLC分析を行ったところ目的物が面積百分率92.11%の割合で生成していた。
L-column ODS、4.6x250mm、波長:296nm、流速:1.0mL/分。カラム温度:室温。移動層:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 400/600/5 (v/v/v)。保持時間:11.97分。
F.[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]トリフルオロボロン酸カリウムおよびN−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
実施例F−1
[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]トリフルオロボロン酸カリウムの合成
Figure 2009051210
1−ブロモ−2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルベンゼン(1g)を、窒素下テトラヒドロフラン(7.5mL)に溶解した。2.77Mのn−ブチルリチウムへキサン溶液(1.45mL)を内温−75.1〜−63.1℃で滴下し、内温−76.1〜−70.0℃で1時間撹拌した。ホウ酸トリイソプロピル(1mL)を内温−72.7〜−62.1℃で滴下し、引き続き内温−77.5〜−68.3℃で56分間撹拌した。室温下で1.3時間撹拌し、その後フッ化水素カリウム(0.9g)を水5mLに溶解した液を内温5℃以下で滴下し、その後4.3時間室温で撹拌した。析出した固体をろ取、メタノール/水=1/1(5mL)で洗った。得られた個体を数分間真空乾燥すると、目的物480mgが得られた(収率43.5%)。
1H-NMR (DMSO): δ: 3.26 (s, 3H), 3.56 (s, 6H), 3.91 (s, 2H), 6.33 (s, 2H)。
実施例F−2
N−シクロプロピルメチル−7−(2,6−ジメトキシ−4−メトキシメチルフェニル)−2−エチル−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミンの合成
Figure 2009051210
[2,6−ジメトキシ−4−(メトキシメチル)フェニル]トリフルオロボロン酸カリウム(224mg)に、N−(シクロプロピルメチル)−2−エチル−7−ヨード−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−メチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−アミン(216mg)、酢酸パラジウム(13.1mg)、トリフェニルホスフィン(51.2mg)、炭酸カリウム(172mg)を加え、系内を窒素置換した。1,2−ジメトキシエタン(7.2mL)、水(3.6mL)を導入しバス温90℃で18.5時間加熱撹拌した。反応液を一部サンプリングし、HPLC分析を行ったところ目的物が面積百分率92.49%の割合で生成していた。
L-column ODS、4.6x250mm;波長:296nm;流速:1.0mL/分。カラム温度:室温。移動層:アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 400/600/5 (v/v/v)。
保持時間:11.91分。

Claims (10)

  1. 下式で表される化合物(IV)における水酸基をメトキシ基に変換し、下式で表される化合物(I)またはその塩を得る工程Aを含む、化合物(I)またはその塩の製造方法。
    Figure 2009051210
  2. 前記工程Aがメチル化剤を用いて行われる、請求項1記載の方法。
  3. 前記工程Aが、前記化合物(IV)の水酸基を脱離基に変換する工程A−1と、前記脱離基をメトキシ基に置換する工程A−2とを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記工程A−1が、スルホニルクロリド、ハロゲン化チオニル、およびハロゲン化リンからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いて行われる、請求項3記載の方法。
  5. 前記工程A−2が、水酸化アルカリ金属およびメタノールの組合せ、または金属アルコキシドを用いて行われる、請求項3記載の方法。
  6. 前記工程Aの前に、下式で表される化合物(II)またはその塩と下式で表される化合物(III’)とを反応させ、Rが保護基Pである場合には得られた化合物の−ORを水酸基に変換して、前記化合物(IV)を得る工程Bをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
    Figure 2009051210

    (式中、Xはハロゲンを意味する。)
    Figure 2009051210

    (式中、Rは水素原子または保護基Pを意味し、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)
  7. 前記工程Bの前に、下式で表される化合物(III’’)の保護基Pを脱保護して、前記化合物(III’)として下式で表される化合物(III)を得る工程を含む、請求項6記載の方法。
    Figure 2009051210

    (式中、保護基Pは上記と同じ定義を有する。)
    Figure 2009051210
  8. 下式で表される化合物(II)またはその塩と、下式で表される化合物(V)または下式で表される化合物(VI)とを反応させ、下式で表される化合物(I)またはその塩を得る、化合物(I)またはその塩の製造方法。
    Figure 2009051210

    (式中、Xはハロゲンを意味する。)
    Figure 2009051210

    (式中、PおよびPは−O−B−O−と一緒になって下記式A−1〜式A−4のいずれかで表される基を意味する。)
    Figure 2009051210

    (式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム類を意味する。)
  9. 下式で表される化合物(IV’)またはその塩:
    Figure 2009051210

    (式中、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)。
  10. 下式で表される化合物(III'')、(V)もしくは(VI)またはそれらの塩。
    Figure 2009051210

    (式中、Pは置換基を有してもよいメチル基類、置換基を有してもよいエチル基類、置換基を有してもよいベンジル基類およびシリル基類から成る群から選ばれる基を意味する。)
    Figure 2009051210

    (式中、PおよびPは−O−B−O−と一緒になって下記式A−1〜式A−4のいずれかで表される基を意味する。)
    Figure 2009051210

    (式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム類を意味する。)
JP2009538156A 2007-10-18 2008-10-17 ピラゾール縮合環誘導体の製造方法 Pending JPWO2009051210A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007271068 2007-10-18
JP2007271068 2007-10-18
JP2008107868 2008-04-17
JP2008107868 2008-04-17
PCT/JP2008/068822 WO2009051210A1 (ja) 2007-10-18 2008-10-17 ピラゾール縮合環誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009051210A1 true JPWO2009051210A1 (ja) 2011-03-03

Family

ID=40567471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009538156A Pending JPWO2009051210A1 (ja) 2007-10-18 2008-10-17 ピラゾール縮合環誘導体の製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20100217001A1 (ja)
EP (1) EP2202233A4 (ja)
JP (1) JPWO2009051210A1 (ja)
CN (1) CN101827843A (ja)
BR (1) BRPI0817839A2 (ja)
CA (1) CA2702958A1 (ja)
IL (1) IL204822A0 (ja)
MX (1) MX2010004135A (ja)
RU (1) RU2010119706A (ja)
WO (1) WO2009051210A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1555265B1 (en) * 2002-10-22 2009-03-25 Eisai R&D Management Co., Ltd. 7-phenyl pyrazolopyridine compounds
US7411082B2 (en) * 2004-03-29 2008-08-12 Cambridge University Technical Services Ltd. Synthesizing method for compound, and catalyst for synthesis reaction
JP4832743B2 (ja) * 2004-03-29 2011-12-07 ケンブリッジユニバーシティテクニカルサービスリミテッド 化合物の合成方法および合成反応触媒
CA2562578C (en) * 2004-04-12 2013-04-02 Eisai R&D Management Co., Ltd. Process for production of pyrazole-fused ring derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
MX2010004135A (es) 2010-04-30
BRPI0817839A2 (pt) 2015-06-16
US20100217001A1 (en) 2010-08-26
IL204822A0 (en) 2010-11-30
CN101827843A (zh) 2010-09-08
RU2010119706A (ru) 2011-11-27
WO2009051210A1 (ja) 2009-04-23
CA2702958A1 (en) 2009-04-23
EP2202233A1 (en) 2010-06-30
EP2202233A4 (en) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI798463B (zh) 免疫抑制劑及其製備方法和在藥學上的應用
JP7186256B2 (ja) Trail誘導のためのファーマコフォア
JP7398436B2 (ja) メチル6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3s)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7h-ベンゾ[7]アンヌレン-2-カルボキシレートの塩およびその製造方法
EP2727915B1 (en) Synthesis of deuterated catechols and benzo[d][1,3]dioxoles and derivatives thereof
KR102073181B1 (ko) 광학적으로 순수하고 임의로 치환된 2-(1-히드록시-알킬)-크로멘-4-온 유도체의 제조방법 및 약제 제조에 있어서의 그의 용도
WO2016074532A1 (zh) 艾立替尼的制备方法
TW202024059A (zh) 吡啶並〔2,3-d〕嘧啶-7(8h)-酮的合成
TW201927302A (zh) 用於治療增殖障礙之線粒體抑制劑
TWI711604B (zh) 新穎4-苯并氮嚀衍生物的製造方法
JP2012509267A (ja) (R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン及びその中間体を製造するためのプロセス
JPWO2009051210A1 (ja) ピラゾール縮合環誘導体の製造方法
Attia et al. Synthesis, NMR conformational analysis and pharmacological evaluation of 7, 7a, 13, 14-tetrahydro-6 H-cyclobuta [b] pyrimido [1, 2-a: 3, 4-a′] diindole analogues as melatonin receptor ligands
JP2762430B2 (ja) アラルキルアミノピリミジン類の製法
WO2019115709A1 (en) Mitochondrial inhibitors for the treatment of proliferation disorders
CN111747956A (zh) 制备三环内酰胺化合物的方法
KR101117412B1 (ko) 피라졸 축합환 유도체의 제조 방법
JP6592521B2 (ja) ピラゾール誘導体の製造方法
Huijuan et al. Design and synthesis of novel pyridinium nitrate-bearing substituted anilines via one-pot tandem reactions
RU2605447C1 (ru) Способ получения n-адамантил-1,5,3-дитиазепанов
Izatt et al. Proton-ionizable crown compounds. 2. Synthesis, complexation properties, and structural studies of macrocyclic polyether-diester ligands containing a 4-hydroxypyridine subcyclic unit
Weber et al. Synthesis of Spongidine
WO2022087129A1 (en) Phosphine reagents for azine fluoroalkylation
Vassilakis Prospective synthesis of pyridine and pyrimidine derived trifluoromethyl ketones
Bertoli Synthesis of the Natural Alkaloids Angustureine, Cuspareine, Galipeine, Galipinine using α-Aminocycloalkyl Copper Reagents
WO2017133630A1 (zh) 一种布鲁顿酪氨酸激酶抑制剂