JP4832743B2 - 化合物の合成方法および合成反応触媒 - Google Patents
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Description
一方、実際の反応では、上記したように、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどの有機溶媒に可溶の有機金属錯体として用いられている。そのため、回収することが困難で、反応後には、そのまま廃棄されている。
AB 1−x Pd x O 3 (4)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
R1−X (1)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはメタンスルホニルオキシ基を示す。)
R2−M (2)
(式中、R2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Mは、−B(ORa)2基または−Sn(Rb)3基を示し、Raは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Rbは、アルキル基を示す。また、Raに代えて、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよいアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環が形成されていてもよい。)
R3HC=CR4R5 (3)
(式中、R3,R4およびR5は、ぞれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。)
また、本発明の化合物の合成方法においては、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物の存在下に、上記一般式(1)に示す化合物と、上記一般式(2)に示す化合物とを反応させ、一般式(1)の式中、R1が、置換基を有していてもよいアリール基で、Xが、ハロゲン原子であり、一般式(2)の式中、R2が、置換基を有していてもよいアリール基で、Mが、−B(ORa)2基であることが好適である。
A1−yA´yB1−xPdxO3 (5)
(式中、Aは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、A´は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示し、yは、0≦y≦0.5の原子割合を示す。)
AB1−xPdxO3 (6)
(式中、Aは、Y、La、Ce、Pr、Ndから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、Mn、Fe、Co、Alから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
また、本発明は、下記一般式(4)で示され、下記一般式(1)に示す化合物と、下記一般式(2)に示す化合物または下記一般式(3)に示す化合物とを、反応させるために用いられる、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物からなる合成反応触媒を含んでいる。
AB 1−x Pd x O 3 (4)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはメタンスルホニルオキシ基を示す。)
R2−M (2)
(式中、R2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Mは、−B(ORa)2基または−Sn(Rb)3基を示し、Raは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Rbは、アルキル基を示す。また、Raに代えて、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよいアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環が形成されていてもよい。)
R3HC=CR4R5 (3)
(式中、R3,R4およびR5は、ぞれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。)
本発明の合成反応触媒は、上記一般式(1)に示す化合物と、上記一般式(2)に示す化合物とを反応させるために用いられ、一般式(1)の式中、R1が、置換基を有していてもよいアリール基で、Xが、ハロゲン原子であり、一般式(2)の式中、R2が、置換基を有していてもよいアリール基で、Mが、−B(ORa)2基であるものに、好適に用いられる。
A1−yA´yB1−xPdxO3 (5)
(式中、Aは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、A´は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示し、yは、0≦y≦0.5の原子割合を示す。)
AB1−xPdxO3 (6)
(式中、Aは、Y、La、Ce、Pr、Ndから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、Mn、Fe、Co、Alから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
本発明の合成反応触媒は、交差カップリングにおける合成反応触媒として、有効に用いることができる。また、交差カップリングにおいて、収率よく反応させることができ、しかも、反応後に回収でき、再度使用することができる。そのため、製造コストを低減することができる。
本発明において、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造を有する複合酸化物である、ペロブスカイト型複合酸化物に、パラジウムが含まれていれば、特に制限されることなく、用いることができる。
パラジウムを組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物は、例えば、下記一般式(4)で示される。
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
一般式(4)において、Aで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。好ましくは、Y、La、Ce、Pr、Ndが挙げられる。
また、一般式(4)において、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。
これらアルカリ土類金属は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、一般式(4)において、Bで示される希土類元素およびPdを除く遷移元素としては、例えば、周期律表(IUPAC、1990年)において、原子番号22(Ti)〜原子番号30(Zn)、原子番号40(Zr)〜原子番号48(Cd)、および、原子番号72(Hf)〜原子番号80(Hg)の各元素(Pdを除く)が挙げられる。
このような、パラジウムを組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物は、特に制限されることなく、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などによって、製造することができる。
各元素の塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。また、混合塩水溶液は、例えば、各元素の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
また、クエン酸錯体法では、例えば、クエン酸と上記した各元素の塩とを、上記した各元素の塩が所定の化学量論比となるように含まれるクエン酸混合塩水溶液を調製し、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させた後、得られたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。
その後、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させる。乾固は、形成されるクエン酸錯体が分解しない温度、例えば、室温〜150℃程度で、速やかに水分を除去する。これによって、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させることができる。
また、アルコキシド法では、例えば、Pdを含む貴金属を除く上記した各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比で含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アルコキシド溶液に、Pdを含む貴金属の塩を含む水溶液を加えて加水分解により沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥後、熱処理する。
E[OCH(R6)−(CH2)i−OR7]j (7)
(式中、Eは、各元素を示し、R6は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R7は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、iは、1〜3の整数、jは、2〜3の整数を示す。)
アルコキシアルコラートは、より具体的には、例えば、メトキシエチレート、メトキシプロピレート、メトキシブチレート、エトキシエチレート、エトキシプロピレート、プロポキシエチレート、ブトキシエチレートなどが挙げられる。
有機溶媒としては、各元素のアルコキシドを溶解できれば、特に制限されないが、例えば、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類などが用いられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
そして、得られた沈殿物を、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、約400〜1000℃、好ましくは、約500〜850℃で熱処理することにより、ペロブスカイト型複合酸化物を得ることができる。
Pdを含む貴金属の有機金属塩としては、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩などから形成されるPdを含む貴金属のカルボン酸塩、例えば、下記一般式(8)または下記一般式(9)に示されるジケトン化合物から形成されるPdを含む貴金属のジケトン錯体などの、Pdを含む貴金属の金属キレート錯体などが挙げられる。
(式中、R8は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基またはアリール基、R9は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、アリール基または炭素数1〜4のアルキルオキシ基、R10は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
CH3CH(COR11)2 (9)
(式中、R11は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
上記一般式(8)および上記一般式(9)中、R8、R9、R10およびR11の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどが挙げられる。また、R8およびR9の炭素数1〜4のフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチルなどが挙げられる。また、R8およびR9のアリール基としては、例えば、フェニルが挙げられる。また、R9の炭素数1〜4のアルキルオキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシなどが挙げられる。
その後、このようにして調製されたPdを含む貴金属の有機金属塩を含む溶液を、上記した混合アルコキシド溶液に混合して、均一混合溶液を調製した後、これに水を加えて沈殿させる。そして、得られた沈殿物を、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、約400〜1000℃、好ましくは、約500〜850℃で熱処理することにより、ペロブスカイト型複合酸化物を得ることができる。
ABO3 (10)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)
一般式(10)において、Aで示される希土類元素およびアルカリ土類金属、Bで示される希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlは、上記と同様のものが挙げられる。
また、得られたペロブスカイト型複合酸化物にパラジウムを担持するには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、パラジウムを含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をペロブスカイト型複合酸化物に含浸させた後、焼成すればよい。ペロブスカイト型複合酸化物に対するパラジウムの担持量は、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、20重量部以下、好ましくは、0.5〜5重量部である。
また、パラジウムを組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物においては、さらに、下記一般式(5)で示されるもの、とりわけ、下記一般式(6)で示されるものが、好ましく用いられる。
(式中、Aは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、A´は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示し、yは、0≦y≦0.5の原子割合を示す。)
AB1-xPdxO3 (6)
(式中、Aは、Y、La、Ce、Pr、Ndから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、Mn、Fe、Co、Alから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
このような、パラジウムを組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物としては、より具体的には、例えば、La1.00Fe0.57Co0.38Pd0.05O3、La0.9Ce0.1Fe0.57Co0.38Pd0.05O3、La1.00Fe0.95Pd0.05O3、La1.00Co0.95Pd0.05O3、La0.9Ce0.1Al0.95Pd0.05O3、La1.00Fe0.57Mn0.38Pd0.05O3、La1.00Mn0.95Pd0.05O3が挙げられる。
R1−X (1)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはメタンスルホニルオキシ基を示す。)
R2−M (2)
(式中、R2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Mは、−B(ORa)2基または−Sn(Rb)3基を示し、Raは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Rbは、アルキル基を示す。また、Raに代えて、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよいアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環が形成されていてもよい。)
R3HC=CR4R5 (3)
(式中、R3,R4およびR5は、ぞれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。)
一般式(1)のR1、一般式(2)のR2、および、一般式(3)のR3、R4およびR5で示される置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アズレニルなどの炭素数6〜14のアリール基が挙げられる。
一般式(1)のR1および一般式(2)のR2で示される置換基を有していてもよいアルケニル基のアルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、メタリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプチニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニルなどの炭素数2〜18のアルケニル基が挙げられる。
一般式(2)のRaで示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基、Rbで示されるアルキル基、一般式(3)のR3、R4およびR5で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
また、一般式(2)において、Raに代替して、−OBO−の結合手となり、−OBO−を含む環を形成するための、置換基を有していてもよいアリーレン基としては、例えば、フェニレン、トリレン、キシリレン、ナフチレンなどの炭素数6〜10のアリーレン基が挙げられる。
また、一般式(2)において、Raに代替して、−OBO−の結合手となり、−OBO−を含む環を形成するための、置換基を有していてもよいアルキレン基のアルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、iso−プロピレン、n−ブチレン、iso−ブチレン、sec−ブチレン、tert−ブチレン、ペンチレン、iso−ペンチレン、sec−ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、2−エチルヘキシレン、ノニレン、デシレン、イソデシレン、ドデシレン、テトラデシレン、ヘキサデシレン、オクタデシレンなどの炭素数1〜18のアルキレン基が挙げられる。
また、Raに代えて、上記したアリーレン基または上記したアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環を形成する場合には、上記した一般式(2)は、下記一般式(11)となる。
より具体的には、置換基を有していてもよいアリーレン基が、例えば、フェニレンである場合には、下記一般式(12)となり、置換基を有していてもよいアルキレン基が、例えば、1,1,2,2、−テトラメチルエチレンである場合には、下記一般式(13)となる。
一般式(3)のR3、R4およびR5で示されるカルボン酸誘導体としては、例えば、メトキシカルボニル(−COOMe)、エトキシカルボニル(−COOEt)、tブトキシカルボニル(−COOtBu)などのアルコキシカルボニル基が挙げられる。
一般式(3)において、このような酸アミド誘導体の、より具体的な化合物としては、例えば、表2に示すものが挙げられる。
R1−R2 (14)
(式中、R1およびR2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示す。)
なお、一般式(14)において、R1およびR2で示される、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基は、上記と同意義を示す。
R1R3C=CR5R4 (17)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。)
なお、一般式(17)において、R1で示される、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基、および、R3、R4およびR5で示される、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基は、上記と同意義を示す。
この反応において、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)などの炭酸塩、例えば、リン酸ナトリウム(Na3PO4)、リン酸カリウム(K3PO4)などのリン酸塩などの無機塩、例えば、トリエチルアミン類、ピリジン、モルホリン、キノリン、ピペリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)、アニリン類などの有機塩などが挙げられる。このような塩基は、単独で用いてもよく、また、2種類以上併用して用いることもできる。
また、この反応において、塩基は、特に制限されないが、例えば、1〜30当量、好ましくは、1〜10当量添加する。
なお、この反応では、反応溶媒を用いてもよく、そのような反応溶媒として、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)などのアルコール類などの水性溶媒が挙げられる。これら反応溶媒は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
そして、この反応は、より具体的には、例えば、上記一般式(1)に示す化合物と、上記一般式(2)に示す化合物または上記一般式(3)に示す化合物とを、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物および塩基とともに、上記割合にて、反応溶媒に加え、上記反応条件にて反応させれば、上記一般式(14)または上記一般式(17)に示す化合物を得ることができる。
1)合成反応触媒(ペロブスカイト型複合酸化物)の製造例
製造例1(La1.00Fe0.57Co0.38Pd0.05O3の製造)
ランタンエトキシエチレート 40.6g(0.100モル)
鉄エトキシエチレート 18.4g(0.057モル)
コバルトエトキシエチレート 9.0g(0.038モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、パラジウムアセチルアセトナート1.52g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaFeCoPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaFeCoPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて800℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例2(La0.90Ce0.10Fe0.57Co0.38Pd0.05O3の製造)
ランタンメトキシプロピレート 36.6g(0.090モル)
セリウムメトキシプロピレート 4.1g(0.010モル)
鉄メトキシプロピレート 18.4g(0.057モル)
コバルトメトキシプロピレート 9.0g(0.038モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、パラジウムアセチルアセトナート1.52g(0.005モル)をトルエン200mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaCeFeCoPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaCeFeCoPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて600℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例3(La1.00Fe0.95Pd0.05O3の製造)
ランタンiプロポキシエチレート 44.9g(0.100モル)
鉄iプロポキシエチレート 34.7g(0.095モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、パラジウムアセチルアセトナート1.52g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaFePdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaFePd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて800℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例4(La1.00Co0.95Pd0.05O3の製造)
ランタンメトキシエチレート 36.4g(0.100モル)
コバルトメトキシエチレート 19.9g(0.095モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、パラジウムアセチルアセトナート1.52g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaCoPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaCoPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて800℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例5(La0.90Ce0.10Al0.95Pd0.05O3の製造)
ランタンnブトキシド 32.2g(0.090モル)
セリウムnブトキシド 3.6g(0.010モル)
アルミニウムnブトキシド 23.4g(0.095モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、パラジウムアセチルアセトナート1.52g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaCeAlPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaCeAlPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて900℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例6(La1.00Fe0.57Mn0.38Pd0.05O3の製造)
ランタンエトキシプロピレート 44.9g(0.100モル)
鉄エトキシプロピレート 20.8g(0.057モル)
マンガンエトキシプロピレート 9.9g(0.038モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5ヘプタンジオネート)パラジウム2.37g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaFeMnPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaFeMnPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて700℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例7(La1.00Mn0.95Pd0.05O3の製造)
ランタンnブトキシプロピレート 53.3g(0.100モル)
マンガンnブトキシプロピレート 30.1g(0.095モル)
を、500mL容量の丸底フラスコに加え、トルエン200mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5ヘプタンジオネート)パラジウム2.37g(0.005モル)をトルエン100mLに溶解して、この溶液を、さらに丸底フラスコの混合アルコキシド溶液に加えて、LaMnPdを含む均一混合溶液を調製した。
その後、室温下で2時間攪拌した後、減圧下でトルエンおよび水分を留去して、LaMnPd複合酸化物の前躯体を得た。次いで、この前駆体を、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて800℃で1時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
製造例8(La1.00Fe0.57Co0.38Pd0.05O3の製造)
硝酸ランタン(La(NO3)3・6H2O) 43.3g(0.100モル)
硝酸鉄(Fe(NO3)3・9H2O) 23.0g(0.057モル)
硝酸コバルト(Co(NO3)2・3H2O) 9.0g(0.038モル)
硝酸パラジウム水溶液(Pd含有量4.399質量%) 12.1g
(Pd換算0.53g、0.005モル相当)
を、500mL容量のビーカーの中で、脱イオン水200mLを加えて攪拌溶解させることにより、LaFeCoPdを含む混合含塩水溶液を調製した。
その後、減圧ろ過により水分を留去して、シャーレに移し、60℃にて24時間通風乾燥後、大気中、電気炉を用いて800℃で3時間熱処理することによって、黒色の粉体を得た。
製造例9(Nd0.90Y0.10Fe0.95Pd0.05O3の製造)
硝酸ネオジウム(Nd(NO3)3・6H2O) 39.5g(0.090モル)
硝酸イットリウム(Y(NO3)3・6H2O) 3.8g(0.010モル)
硝酸鉄(Fe(NO3)3・9H2O) 38.4g(0.095モル)
硝酸パラジウム水溶液(Pd含有量4.399質量%) 12.1g
(Pd換算0.53g、0.005モル相当)
を、1L容量の丸底フラスコに加え、純水100mLを加えて攪拌溶解させることにより、NdYFePdを含む均一混合溶液を調製した。そして、クエン酸50.4g(0.24モル)を純水に溶解して、この溶液をNdYFePdを含む均一混合溶液に加えてNdYFePdを含むクエン酸混合含塩水溶液を調製した。
得られたクエン酸錯体を300℃にて3時間、大気中、熱処理し、さらに、乳鉢で粉砕した後、再度、大気中、電気炉を用いて700℃で3時間熱処理することによって、黒褐色の粉体を得た。
2)スズキカップリング反応による合成例
2−1)アリールブロマイドとボロン酸との反応
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表4に示すアリールブロマイドとボロン酸とを、表4に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表4に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表6に示すアリールアイオダイドとボロン酸とを、表6に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表6に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表7に示すアリールクロライドとボロン酸とを、表7に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表7に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表8に示すアリールブロマイドとボロン酸エステルとを、表8に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表8に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表9に示すアリールアイオダイドとボロン酸エステルとを、表9に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表9に示す。
3−1)アリールブロマイドとトリメチルフェニルスズとの反応
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表10に示すアリールブロマイドとトリメチルフェニルスズとを、表10に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表10に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表11に示すアリールアイオダイドとトリメチルフェニルスズとを、表11に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表11に示す。
4−1)アリールブロマイドとt−ブチルアクリレートとの反応
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表12に示すアリールブロマイドとt−ブチルアクリレートとを、表12に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表12に示す。
製造例1で製造したPd含有ペロブスカイト型複合酸化物を合成反応触媒として用いて、表13に示すアリールアイオダイドとt−ブチルアクリレートとを、表13に示す反応条件下において反応させた。各反応における収率を、表13に示す。
表14に示すアリールブロマイド(4−ブロモアニソール)とボロン酸(アリールブロマイド)とを、合成例1と同様の反応条件(反応時間のみ変更)により、5回繰り返して合成した。各合成においては、反応終了後に合成反応触媒をろ過により回収し、回収した合成反応触媒を次の反応に用いた。
Claims (8)
- 下記一般式(4)で示される、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物の存在下に、下記一般式(1)に示す化合物と、下記一般式(2)に示す化合物または下記一般式(3)に示す化合物とを、反応させることを特徴とする、化合物の合成方法。
AB 1−x Pd x O 3 (4)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
R1−X (1)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはメタンスルホニルオキシ基を示す。)
R2−M (2)
(式中、R2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Mは、−B(ORa)2基または−Sn(Rb)3基を示し、Raは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Rbは、アルキル基を示す。また、Raに代えて、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよいアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環が形成されていてもよい。)
R3HC=CR4R5 (3)
(式中、R3,R4およびR5は、ぞれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。) - パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物の存在下に、上記一般式(1)に示す化合物と、上記一般式(2)に示す化合物とを反応させ、
一般式(1)の式中、R1が、置換基を有していてもよいアリール基で、Xが、ハロゲン原子であり、一般式(2)の式中、R2が、置換基を有していてもよいアリール基で、Mが、−B(ORa)2基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物の合成方法。 - パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物が、下記一般式(5)で示されることを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物の合成方法。
A1−yA´yB1−xPdxO3 (5)
(式中、Aは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、A´は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示し、yは、0≦y≦0.5の原子割合を示す。) - パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物が、下記一般式(6)で示されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物の合成方法。
AB1−xPdxO3 (6)
(式中、Aは、Y、La、Ce、Pr、Ndから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、Mn、Fe、Co、Alから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。) - 下記一般式(4)で示され、
下記一般式(1)に示す化合物と、下記一般式(2)に示す化合物または下記一般式(3)に示す化合物とを、反応させるために用いられる、パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物からなる合成反応触媒。
AB 1−x Pd x O 3 (4)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
R1−X (1)
(式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはメタンスルホニルオキシ基を示す。)
R2−M (2)
(式中、R2は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基または置換基を有していてもよいアルケニル基を示し、Mは、−B(ORa)2基または−Sn(Rb)3基を示し、Raは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Rbは、アルキル基を示す。また、Raに代えて、置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよいアルキレン基を、−OBO−の結合手として、−OBO−を含む環が形成されていてもよい。)
R3HC=CR4R5 (3)
(式中、R3,R4およびR5は、ぞれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、カルボン酸誘導体、酸アミド誘導体またはシアノ基を示す。) - 上記一般式(1)に示す化合物と、上記一般式(2)に示す化合物とを反応させるために用いられ、
一般式(1)の式中、R1が、置換基を有していてもよいアリール基で、Xが、ハロゲン原子であり、一般式(2)の式中、R2が、置換基を有していてもよいアリール基で、Mが、−B(ORa)2基であることを特徴とする、請求項5に記載の合成反応触媒。 - パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物が、下記一般式(5)で示されることを特徴とする、請求項5または6に記載の合成反応触媒。
A1−yA´yB1−xPdxO3 (5)
(式中、Aは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、A´は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、希土類元素およびPdを除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示し、yは、0≦y≦0.5の原子割合を示す。) - パラジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物が、下記一般式(6)で示されることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の合成反応触媒。
AB1−xPdxO3 (6)
(式中、Aは、Y、La、Ce、Pr、Ndから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、Mn、Fe、Co、Alから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、Pdの原子割合を示す。)
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