JPWO2009037812A1 - 同期信号生成装置 - Google Patents

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Abstract

同期分離部は、入力された映像信号から外部水平同期信号を分離する。ラインロックPLLは、外部水平同期信号を基準信号として受け、内部水平同期信号を生成する。判定部は、外部水平同期信号と内部水平同期信号との位相差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する。制御部は、判定部の判定結果に基づいて、ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする。

Description

本発明は、同期信号生成装置に関し、特に、外部から入力された映像信号に基づいて装置内部で水平同期信号を生成する技術に関する。
映像信号にはNTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternation Line)などの規格がある。規格に準拠した映像信号(標準信号)は、その規格で定義された方式に従って正しく表示制御することができる。一方、規格外の映像信号(非標準信号)については、表示方式が不明なため有効な映像を表示することができない。したがって、映像信号処理装置は、入力された外部映像信号が非標準信号であると判定した場合、画面をブラックアウトするなどして非標準信号が表示されないように制御をするのが一般的である。
外部映像信号が標準か否かは水平同期信号から判断することができる。水平同期信号は映像信号に含まれており、映像信号から分離抽出が可能である。しかし、映像信号に含まれる水平同期信号(外部水平同期信号)にはジッタが多く含まれるため、ラインロックPLL(Phase Locked Loop)などによってジッタ精度の高い水平同期信号(内部水平同期信号)を生成し直すのが一般的である。従来、入力された映像信号に基づいて生成した内部水平同期信号の周波数を測定し、当該測定した周波数と規定周波数との誤差の積分平均に基づいて、入力された映像信号が標準信号であるか非標準信号であるかを判定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−311022号公報
外部映像信号にジッタが多いと、内部水平同期信号を正しく生成できなくなり、非標準信号と判定されてしまう。特に、ビデオテープなどに記録されたアナログ映像信号は、テープの経年劣化や記録装置と再生装置の相違などにより記録時と同じ条件で再生することができないため、非標準信号と判定される傾向が強い。この結果、再生処理可能な規格に準拠した映像信号が記録されているにもかかわらず、映像信号処理装置によって非標準信号であると判定され、まったく表示されないという事態が生じてしまう。
上記問題に鑑み、本発明は、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することを課題とする。
上記課題を解決するために次のような手段を講じた。すなわち、外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置として、映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、外部水平同期信号を基準信号として受け、内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、外部水平同期信号と内部水平同期信号との位相差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えたものとする。また、外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置として、映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、外部水平同期信号を基準信号として受け、内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、内部水平同期信号の周波数と規定周波数との差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えたものとする。
これによると、入力された映像信号の品質が低く、外部水平同期信号と内部水平同期信号の位相差が比較的大きい、あるいは、外部水平同期信号の周波数が規定周波数から定常的にずれているような場合には、ラインロックPLLの出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号を所望の周波数にロックすることができる。これにより、低品質の映像信号を標準信号と判定させることができる。
以上のように、本発明によると、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することができる。これにより、低品質の映像信号を標準信号と判定させて表示させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る同期信号生成装置の構成図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る同期信号生成装置の構成図である。
符号の説明
10 同期分離部
20 ラインロックPLL
30 判定部
31 正値化部
32 累積加算器
33 比較器
34 比較器(第2の比較器)
35 周波数測定部
36 減算器
40 制御部
50 フィルタ
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る同期信号生成装置の構成を示す。同期分離部10は、本装置に入力されたコンポジット信号やコンポーネント信号などの映像信号VSから外部水平同期信号HSを分離する。映像信号VSは、家庭用ビデオテーププレーヤなどから供給される低品質の信号である。ラインロックPLL20は、外部水平同期信号HSを基準信号として受け、ジッタ精度の高い内部水平同期信号Hsyncを生成する。また、ラインロックPLL20は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φを出力する。なお、ラインロックPLL20は、デジタル方式及びアナログ方式のいずれでもよい。
判定部30は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φの時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値θ1を超えているか否かを判定する。具体的には、正値化部31は、位相差φの絶対値又は2乗値を出力する。外部水平同期信号HS及び内部水平同期信号Hsyncの位相の進遅によっては位相差φは負値となるが、ここでは位相のずれの大きさを取得するために、正値化部31によって位相差φを正値化する。ここで、正値化部31は、入力又は出力信号に対してコアリング処理を行って、微少な位相差φは無視するようにしてもよい。すなわち、微少な位相差φは位相差なしとみなしてゼロを出力するようにしてもよい。あるいは、位相差φの絶対値又は2乗値が微少な場合にはゼロを出力するようにしてもよい。
累積加算器32は、正値化部31の出力を累積加算する。累積加算器32には垂直同期信号Vsyncが与えられており、累積加算器32は、垂直同期信号Vsyncのパルスを受けるごとに加算結果をリセットする。すなわち、累積加算器32は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φについて1フィールドごとの時間積分値を算出する。垂直同期信号Vsyncに代えて一定時間の経過を知らせるタイマ信号を与えるようにしてもよい。
比較器33は、累積加算器33の出力と閾値θ1とを比較し、累積加算器33の出力が閾値θ1よりも小さいときは例えば“L”を、大きいときは例えば“H”を出力する。閾値θ1は、従来の非標準信号判定回路において映像信号VSが標準信号か非標準信号かを判定する際の基準値とする。すなわち、比較器33は、映像信号VSの標準信号/非標準信号の判定に関して従来と同じ結果を出力する。
比較器34は、累積加算器33の出力と閾値θ2とを比較して信号S0を出力する。信号S0は、累積加算器33の出力が閾値θ2よりも小さいときは例えば“L”となり、大きいときは例えば“H”となる。閾値θ2は、閾値θ1よりも大きな値である。後述するように、本装置では、累積加算器33の出力が閾値θ1よりも大きい場合には、ラインロックPLL20の出力周波数を切り替えることで外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φを小さくして、累積加算器33の出力を閾値θ1よりも小さくすることができる。しかし、累積加算器33の出力が極端に大きい場合には、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替えによっても累積加算器33の出力を閾値θ1よりも小さくすることができない。閾値θ2は、そのような制御の限界値を表す。これにより、信号S0が“H”の場合、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替えをするまでもなく、映像信号VSは非標準信号であると判断することができる。
制御部40は、判定部30の判定結果、すなわち、比較器33の出力に基づいて、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御をする。出力周波数の切り替えは、ラインロックPLL20における図示しないVCO(電圧制御発振器)のゲイン調整や、内部水平同期信号Hsyncを分周して外部水平同期信号HSとの位相比較対象を生成する分周器の分周数の変更などによって行う。例えば、VCOのゲインを大きくすることで、内部水平同期信号Hsyncの周波数を上げることができる。
ここで、ウィンドウ期間を設けて、当該ウィンドウ期間内に比較器33の出力が“L”となれば、制御部40は、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御を行わないようにしてもよい。換言すると、制御部40は、判定部30によって外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φの時間積分値が閾値θ1を超えていることが所定回数連続して判定されたとき、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御をするようにしてもよい。これにより、ノイズなどの影響で映像信号VSから外部水平同期信号HSが正しく分離できないことがあっても、そのような一時的な事象を無視することができる。
フィルタ50は、制御部40によるラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御を平滑化してラインロックPLL20に伝達する。例えば、制御部40がラインロックPLL20における図示しないVCOのゲインを4倍にする制御をする場合、フィルタ50は、1フィールドごとに、2倍、3倍、4倍と段階的にVCOのゲインが変化するように制御部40の制御を伝達する。VCOのゲインを急激に変化させると内部水平同期信号Hsyncが急激に変化して映像表示が乱れるのに対して、制御部40による制御をフィルタ50で平滑化すると内部水平同期信号Hsyncの切り替えが滑らかになり、映像表示の乱れを抑止することができる。
以上、本実施形態によると、入力された映像信号VSの品質が低く、特に、外部水平同期信号HSの周波数が安定しないような場合において、ラインロックPLL20の出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号Hsyncを所望の周波数にロックさせることができる。これにより、低品質の映像信号VSを標準信号と判定させて表示させることができる。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る同期信号生成装置の構成を示す。本実施形態に係る装置は、第1の実施形態とは異なる構成の判定部30を備えている。以下、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る判定部30は、内部水平同期信号Hsyncの周波数と規定周波数との差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する。具体的には、周波数測定部35は、内部水平同期信号Hsyncの周波数を測定する。周波数の測定は、例えば、内部水平同期信号Hsyncのパルスの立ち上がり間隔を、システムクロック信号などでカウントすることで行うことができる。減算器36は、周波数測定部35の出力と基準値Frefとの差を算出する。基準値Frefは、水平同期信号の規定周波数(例えば、15.75kHz)を表す値である。正値化部31は、減算器36の出力の絶対値又は2乗値を出力する。
以上、本実施形態によると、入力された映像信号の品質が低く、特に、外部水平同期信号が規定周波数から一定量でずれているような場合において、ラインロックPLL20の出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号Hsyncを所望の周波数にロックさせることができる。これにより、低品質の映像信号VSを標準信号と判定させて表示させることができる。
なお、第1及び第2の実施形態において、比較器34及びフィルタ50は、それぞれ省略可能である。これらの一方又は双方を省略しても、上記効果を何ら損なうものではない。
本発明に係る同期信号生成装置は、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することができるため、家庭用ビデオテープレコーダなどのレガシー機器から出力されるアナログ映像信号の処理装置に有用である。
本発明は、同期信号生成装置に関し、特に、外部から入力された映像信号に基づいて装置内部で水平同期信号を生成する技術に関する。
映像信号にはNTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternation Line)などの規格がある。規格に準拠した映像信号(標準信号)は、その規格で定義された方式に従って正しく表示制御することができる。一方、規格外の映像信号(非標準信号)については、表示方式が不明なため有効な映像を表示することができない。したがって、映像信号処理装置は、入力された外部映像信号が非標準信号であると判定した場合、画面をブラックアウトするなどして非標準信号が表示されないように制御をするのが一般的である。
外部映像信号が標準か否かは水平同期信号から判断することができる。水平同期信号は映像信号に含まれており、映像信号から分離抽出が可能である。しかし、映像信号に含まれる水平同期信号(外部水平同期信号)にはジッタが多く含まれるため、ラインロックPLL(Phase Locked Loop)などによってジッタ精度の高い水平同期信号(内部水平同期信号)を生成し直すのが一般的である。従来、入力された映像信号に基づいて生成した内部水平同期信号の周波数を測定し、当該測定した周波数と規定周波数との誤差の積分平均に基づいて、入力された映像信号が標準信号であるか非標準信号であるかを判定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−311022号公報
外部映像信号にジッタが多いと、内部水平同期信号を正しく生成できなくなり、非標準信号と判定されてしまう。特に、ビデオテープなどに記録されたアナログ映像信号は、テープの経年劣化や記録装置と再生装置の相違などにより記録時と同じ条件で再生することができないため、非標準信号と判定される傾向が強い。この結果、再生処理可能な規格に準拠した映像信号が記録されているにもかかわらず、映像信号処理装置によって非標準信号であると判定され、まったく表示されないという事態が生じてしまう。
上記問題に鑑み、本発明は、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することを課題とする。
上記課題を解決するために次のような手段を講じた。すなわち、外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置として、映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、外部水平同期信号を基準信号として受け、内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、外部水平同期信号と内部水平同期信号との位相差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えたものとする。また、外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置として、映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、外部水平同期信号を基準信号として受け、内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、内部水平同期信号の周波数と規定周波数との差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えたものとする。
これによると、入力された映像信号の品質が低く、外部水平同期信号と内部水平同期信号の位相差が比較的大きい、あるいは、外部水平同期信号の周波数が規定周波数から定常的にずれているような場合には、ラインロックPLLの出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号を所望の周波数にロックすることができる。これにより、低品質の映像信号を標準信号と判定させることができる。
以上のように、本発明によると、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することができる。これにより、低品質の映像信号を標準信号と判定させて表示させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る同期信号生成装置の構成を示す。同期分離部10は、本装置に入力されたコンポジット信号やコンポーネント信号などの映像信号VSから外部水平同期信号HSを分離する。映像信号VSは、家庭用ビデオテーププレーヤなどから供給される低品質の信号である。ラインロックPLL20は、外部水平同期信号HSを基準信号として受け、ジッタ精度の高い内部水平同期信号Hsyncを生成する。また、ラインロックPLL20は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φを出力する。なお、ラインロックPLL20は、デジタル方式及びアナログ方式のいずれでもよい。
判定部30は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φの時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値θ1を超えているか否かを判定する。具体的には、正値化部31は、位相差φの絶対値又は2乗値を出力する。外部水平同期信号HS及び内部水平同期信号Hsyncの位相の進遅によっては位相差φは負値となるが、ここでは位相のずれの大きさを取得するために、正値化部31によって位相差φを正値化する。ここで、正値化部31は、入力又は出力信号に対してコアリング処理を行って、微少な位相差φは無視するようにしてもよい。すなわち、微少な位相差φは位相差なしとみなしてゼロを出力するようにしてもよい。あるいは、位相差φの絶対値又は2乗値が微少な場合にはゼロを出力するようにしてもよい。
累積加算器32は、正値化部31の出力を累積加算する。累積加算器32には垂直同期信号Vsyncが与えられており、累積加算器32は、垂直同期信号Vsyncのパルスを受けるごとに加算結果をリセットする。すなわち、累積加算器32は、外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φについて1フィールドごとの時間積分値を算出する。垂直同期信号Vsyncに代えて一定時間の経過を知らせるタイマ信号を与えるようにしてもよい。
比較器33は、累積加算器32の出力と閾値θ1とを比較し、累積加算器32の出力が閾値θ1よりも小さいときは例えば“L”を、大きいときは例えば“H”を出力する。閾値θ1は、従来の非標準信号判定回路において映像信号VSが標準信号か非標準信号かを判定する際の基準値とする。すなわち、比較器33は、映像信号VSの標準信号/非標準信号の判定に関して従来と同じ結果を出力する。
比較器34は、累積加算器32の出力と閾値θ2とを比較して信号S0を出力する。信号S0は、累積加算器32の出力が閾値θ2よりも小さいときは例えば“L”となり、大きいときは例えば“H”となる。閾値θ2は、閾値θ1よりも大きな値である。後述するように、本装置では、累積加算器32の出力が閾値θ1よりも大きい場合には、ラインロックPLL20の出力周波数を切り替えることで外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φを小さくして、累積加算器32の出力を閾値θ1よりも小さくすることができる。しかし、累積加算器32の出力が極端に大きい場合には、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替えによっても累積加算器32の出力を閾値θ1よりも小さくすることができない。閾値θ2は、そのような制御の限界値を表す。これにより、信号S0が“H”の場合、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替えをするまでもなく、映像信号VSは非標準信号であると判断することができる。
制御部40は、判定部30の判定結果、すなわち、比較器33の出力に基づいて、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御をする。出力周波数の切り替えは、ラインロックPLL20における図示しないVCO(電圧制御発振器)のゲイン調整や、内部水平同期信号Hsyncを分周して外部水平同期信号HSとの位相比較対象を生成する分周器の分周数の変更などによって行う。例えば、VCOのゲインを大きくすることで、内部水平同期信号Hsyncの周波数を上げることができる。
ここで、ウィンドウ期間を設けて、当該ウィンドウ期間内に比較器33の出力が“L”となれば、制御部40は、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御を行わないようにしてもよい。換言すると、制御部40は、判定部30によって外部水平同期信号HSと内部水平同期信号Hsyncとの位相差φの時間積分値が閾値θ1を超えていることが所定回数連続して判定されたとき、ラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御をするようにしてもよい。これにより、ノイズなどの影響で映像信号VSから外部水平同期信号HSが正しく分離できないことがあっても、そのような一時的な事象を無視することができる。
フィルタ50は、制御部40によるラインロックPLL20の出力周波数の切り替え制御を平滑化してラインロックPLL20に伝達する。例えば、制御部40がラインロックPLL20における図示しないVCOのゲインを4倍にする制御をする場合、フィルタ50は、1フィールドごとに、2倍、3倍、4倍と段階的にVCOのゲインが変化するように制御部40の制御を伝達する。VCOのゲインを急激に変化させると内部水平同期信号Hsyncが急激に変化して映像表示が乱れるのに対して、制御部40による制御をフィルタ50で平滑化すると内部水平同期信号Hsyncの切り替えが滑らかになり、映像表示の乱れを抑止することができる。
以上、本実施形態によると、入力された映像信号VSの品質が低く、特に、外部水平同期信号HSの周波数が安定しないような場合において、ラインロックPLL20の出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号Hsyncを所望の周波数にロックさせることができる。これにより、低品質の映像信号VSを標準信号と判定させて表示させることができる。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る同期信号生成装置の構成を示す。本実施形態に係る装置は、第1の実施形態とは異なる構成の判定部30を備えている。以下、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る判定部30は、内部水平同期信号Hsyncの周波数と規定周波数との差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する。具体的には、周波数測定部35は、内部水平同期信号Hsyncの周波数を測定する。周波数の測定は、例えば、内部水平同期信号Hsyncのパルスの立ち上がり間隔を、システムクロック信号などでカウントすることで行うことができる。減算器36は、周波数測定部35の出力と基準値Frefとの差を算出する。基準値Frefは、水平同期信号の規定周波数(例えば、15.75kHz)を表す値である。正値化部31は、減算器36の出力の絶対値又は2乗値を出力する。
以上、本実施形態によると、入力された映像信号の品質が低く、特に、外部水平同期信号が規定周波数から一定量でずれているような場合において、ラインロックPLL20の出力周波数が切り替えられ、内部水平同期信号Hsyncを所望の周波数にロックさせることができる。これにより、低品質の映像信号VSを標準信号と判定させて表示させることができる。
なお、第1及び第2の実施形態において、比較器34及びフィルタ50は、それぞれ省略可能である。これらの一方又は双方を省略しても、上記効果を何ら損なうものではない。
本発明に係る同期信号生成装置は、入力された映像信号の品質が多少低くても標準信号と判定されるように内部水平同期信号を生成することができるため、家庭用ビデオテープレコーダなどのレガシー機器から出力されるアナログ映像信号の処理装置に有用である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る同期信号生成装置の構成図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る同期信号生成装置の構成図である。
10 同期分離部
20 ラインロックPLL
30 判定部
31 正値化部
32 累積加算器
33 比較器
34 比較器(第2の比較器)
35 周波数測定部
36 減算器
40 制御部
50 フィルタ

Claims (8)

  1. 外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置であって、
    前記映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、
    前記外部水平同期信号を基準信号として受け、前記内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、
    前記外部水平同期信号と前記内部水平同期信号との位相差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて、前記ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えた
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  2. 請求項1に記載の同期信号生成装置において、
    前記判定部は、
    前記ラインロックPLLから前記外部水平同期信号と前記内部水平同期信号との位相差を受け、当該位相差を正値化する正値化部と、
    前記正値化部の出力を所定期間、累積加算する累積加算器と、
    前記累積加算器の出力と前記閾値とを比較する比較器とを有する
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  3. 外部から入力された映像信号に基づいて内部水平同期信号を生成する装置であって、
    前記映像信号から外部水平同期信号を分離する同期分離部と、
    前記外部水平同期信号を基準信号として受け、前記内部水平同期信号を生成するラインロックPLLと、
    前記内部水平同期信号の周波数と規定周波数との差の時間積分値を算出し、当該時間積分値が閾値を超えているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて、前記ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする制御部とを備えた
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  4. 請求項3に記載の同期信号生成装置において、
    前記判定部は、
    前記内部水平同期信号の周波数を測定する周波数測定部と、
    前記周波数測定部の出力と前記規定周波数を表す基準値との差を算出する減算器と、
    前記減算器の出力を正値化する正値化部と、
    前記正値化部の出力を所定期間、累積加算する累積加算器と、
    前記累積加算器の出力と前記閾値とを比較する比較器とを有する
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  5. 請求項1及び3のいずれか一つに記載の同期信号生成装置において、
    前記制御部は、前記判定部によって前記時間積分値が前記閾値を超えていることが所定回数連続して判定されたとき、前記ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御をする
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  6. 請求項1及び3のいずれか一つに記載の同期信号生成装置において、
    前記制御部による前記ラインロックPLLの出力周波数の切り替え制御を平滑化して前記ラインロックPLLに伝達するフィルタを備えた
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  7. 請求項2及び4のいずれか一つに記載の同期信号生成装置において、
    前記正値化部は、入力又は出力信号に対してコアリング処理を行う
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
  8. 請求項2及び4のいずれか一つに記載の同期信号生成装置において、
    前記判定部は、前記累積加算器の出力と前記閾値よりも大きな第2の閾値とを比較する第2の比較器を有し、前記第2の比較器が前記累積加算器の出力が前記第2の閾値よりも大きいことを示しているとき、前記映像信号は非標準信号であると判定する
    ことを特徴とする同期信号生成装置。
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