本発明は、液晶テレビジョンなどの非自発光型表示装置に用いられるレーザ光源を使用した高輝度の面状照明装置と、それを用いた液晶表示装置とに関する。
液晶表示装置は、液晶分子の配向による電気光学効果を利用して背面から照射される光の透過量を制御することにより画像を表示する方式であり、一般的には、蛍光表示管などにより構成されるバックライトユニットと呼ばれる面状の照明装置を必要とする。近年、このような液晶表示装置の大画面化が進み、50型サイズ以上のテレビジョン用のディスプレイ装置まで実用化されてきている。しかしながら、大型化に伴い消費電力も増加してきていることから、低消費電力化を実現する技術開発が望まれているとともに、設置する室内での占有空間をできるだけ少なくするために薄型化も強く望まれている。
このような要望のうちの低消費電力化に対応するために、発光効率の良い光源として発光ダイオードやレーザ光源を使用することが検討され、発光ダイオードを光源とする面状照明装置は、すでに実用化もされている。
また、例えば、ライトパイプと呼ばれる、光を散乱させる散乱中心を有する導光板の側面に光ファイバを接続して、この光ファイバを介してレーザ光源からのレーザ光を導いて導光板に入射させ、そして、散乱中心によりレーザ光を散乱させて導光板の主面から出力光を出射させることにより、バックライトユニットとして動作させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようにすることにより、放熱の観点で最適な位置にレーザ光源を配置することができるので、低消費電力で薄型の面状照明装置を実現しようとしている。
また、透明シートを用いて、この透明シートの一端側に複数の切込を入れて分断し、かつ、それらを積層して短冊状導光部として、この短冊状導光部にLED光源からの光を入射させて透明シートに導光し、そして、シート内部を伝播する光を散乱させることにより、この導光シートの表面から出力光を出射させることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。このようにすることにより、照度分布が均一で軽量のシート状の面状照明装置を実現しようとしている。
しかしながら、上記で説明した従来技術においては、面状照明装置の薄型化を実現する提案がなされているものの、導光板に接続されている光ファイバ及び短冊状導光部の接続本数が十分ではなく、導光板と接続する構造が工夫されていないため、導光板の一方の主面からの出力光の均一性が十分に高精度に実現できないという課題がある。
特開2007−42640号公報
特開2005−340160号公報
本発明の目的は、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる薄型の面状照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を提供するものである。
本発明の一局面に従う面状照明装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、一方の端面部が前記レーザ光源に光学的に接続された光源側バンドルファイバと、平板状の導光板と、前記導光板の側面側に平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバと、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を前記複数の接続側ファイバへ導く導光部材とを備え、前記導光板は、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射する。
この面状照明装置においては、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光部材及び複数の接続側ファイバを介してほとんどロスがなく導光板に伝達され、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の構成全体を模式的に示す平面図である。
図1における1B−1B線から見た面状照明装置の断面図である。
図1に示すレーザ光源の構成例について示す模式図である。
図1における1D−1D線から見た光源側バンドルファイバの断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置に使用可能な導光ファイバ及び接続側ファイバの他の構成例において、導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置に使用可能な導光ファイバ及び接続側ファイバのさらに他の構成例において、導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態2に係る面状照明装置の構成全体を模式的に示す平面図である。
図8における2B−2B線から見た面状照明装置の断面図である。
本発明の実施の形態3に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態4に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態5に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態6に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態7に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態8に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1及び図2は、本発明の実施の形態1に係る面状照明装置10の概略構成図であり、図1は、面状照明装置10の構成全体を模式的に示す平面図であり、図2は、図1における1B−1B線から見た面状照明装置10の断面図である。また、図3は、面状照明装置10のレーザ光源11の構成例について示す模式図であり、図4は、図1における1D−1D線から見た面状照明装置10の光源側バンドルファイバ12の断面図である。なお、図1において、面状照明装置10の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の面状照明装置10は、レーザ光源11と、レーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、導光板13と、導光ファイバ14と、少なくともレーザ光源11を制御する制御部15と、複数の接続側ファイバ16と、複数のファイバコリメータ17と、混合ファイバ18aとを備えている。
図1に示すように、レーザ光源11は、少なくとも赤色レーザ光源(R光源)11R、緑色レーザ光源(G光源)11G及び青色レーザ光源(B光源)11BからなるRGB光源であり、このRGB光源11からのそれぞれのレーザ光(図示せず)を光源側バンドルファイバ12の一方の端面部12aから入射させている。
光源側バンドルファイバ12は、混合ファイバ18aを介して導光ファイバ14と接続されている。これは、後述するように光源側バンドルファイバ12内をレーザ光がその波長ごとに個別のファイバで導光される場合に、混合ファイバ18aにおいて各波長のレーザ光が均一に混ざり合うようにした後に、導光ファイバ14に入射するようにしたものである。
また、導光ファイバ14は、光源側バンドルファイバ12と複数の接続側ファイバ16とを光学的に接続するものであり、導光板13の導光板側面13aに対向して配置されている。ここで、複数の接続側ファイバ16は、導光板13の導光板側面13a側に平面状に並行して一列に配置され、複数のファイバコリメータ17は、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して一列に配置されている。また、複数の接続側ファイバ16は、複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板13の導光板側面13aに接続されている。
ここで、複数の接続側ファイバ16及び複数のファイバコリメータ17は、密に近接して配置されることが好ましく、例えば、数十本以上であることが好ましく、数百本以上であることがより好ましく、面状照明装置10がバックライト照明装置として使用される液晶表示装置の画素数に対応することがさらに好ましい。なお、複数の接続側ファイバ16及び複数のファイバコリメータ17の配置構成は、上記の例に特に限定されず、2列以上に重ねて配置したり、所定間隔を空けて配置したり、千鳥状に配置したりする等の種々の変更が可能である。
そして、導光ファイバ14は、レーザ光源11から出射したレーザ光(図示せず)を光源側バンドルファイバ12から入射して、レーザ光11aを複数の接続側ファイバ16に分配して出射することにより、レーザ光11aが複数のファイバコリメータ17を介して導光板13に入射され、導光板13の一方の主面13bから出射される出力光19が均一に出射されている。
さらに、図2に示すように、複数の接続側ファイバ16の各々は、一方の端部16aにその断面がテーパ形状に形成された接触部16bを有し、導光ファイバ14は、複数の接続側ファイバ16と接触部16bの先端の接触部分16cで光学的に接続されている。そして、レーザ光11aは、導光ファイバ14から接触部分16cを通過して複数の接続側ファイバ16に入射し、ファイバコリメータ17により平行化された後に、導光板13に導かれている。
また、図2に示すように、導光板13の内側には、一方の主面13bに対向した他方の主面13c上に、複数の接続側ファイバ16がファイバコリメータ17を介して接続された導光板側面13aに対して平行に、例えば、バー状の複数のミラー20が整列させて形成されている。このようにすることにより、例えば、レーザ光11aのビームウェスト(導光板13中のレーザ光の径が最も小さい部分)が導光板側面13aに位置するようにして、レーザ光11aを導光板13に入射すると、レーザ光11bは、図2に示すように導光板13内をやや拡がりながら進行していく。
この結果、レーザ光11bは、バー状に整列したミラー20により上方に立ち上げられて導光板13の一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。なお、レーザ光11bは、図2に示すように、導光板13の左側から右側へ進行し、表示が行われることになる。また、導光板13の構成は、ミラー20を用いた上記の例に特に限定されず、一方の主面13bから出力光19として均一に出射することができれば、種々の構成を採用することができる。
また、レーザ光源11及び導光板13は、配線15a及び配線15bにより電気的に制御部15に接続され、制御部15により制御されている。導光板13については、所定の場所に受光素子(図示せず)を配置してレーザ光11bの光量を測定し、この光量の大小によりレーザ光源11において出射するレーザ光(図示せず)の光量を調整することができる。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置10を実現することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光19として出射するので、出力光19のスペックルノイズを十分に低減することができる。
さらに、後述する図5〜図7に示すように、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13に入射させるための導光ファイバ14及び接続側ファイバ16などを接続する構造を工夫しているので、導光板側面13aに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13aから入射させることができる。その結果として、導光板13の一方の主面13bから出力光19を高均一に出射することができる。
なお、R光源11R、G光源11G及びB光源11Bは、複数のレーザ光源で構成されていてもよい。例えば、R光源11Rは、図3に示されるように、複数の赤色半導体レーザ素子(R素子)11rと、光ファイバ11fと、複数の赤色半導体レーザ素子11rを光ファイバ11fに光学的に結合するための対物レンズ11mとから構成されてもよい。また、G光源11G及びB光源11Bも同様に複数のレーザ光源から構成されていてもよい。
そして、図1における1D−1D線から見た光源側バンドルファイバ12の断面図を図4に示す。光源側バンドルファイバ12は、R光源11R、G光源11G及びB光源11Bからの複数の光ファイバ11fが図1に示すファイバ集結部11Xにおいてまとめられて図4に示す断面図となっている。図4に示すように、面状照明装置10の光源として必要な、R光は、例えば、4本のR光ファイバRfにより、G光は、例えば、1本のG光ファイバGfにより、B光は、例えば、4本のB光ファイバBfにより、導光板13の方に導波されていく。なお、R光ファイバRf、G光ファイバGf及びB光ファイバBfの本数は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
ここでは、ファイバ集結部11Xにより複数の光ファイバが束ねられるものの、例えば、R素子11rからのR光を導光板13に導波する光ファイバ11fは、途中で繋ぎ変えられることなく、連続した状態で光源側バンドルファイバ12の中に束ねられている。G光ファイバGf及びB光ファイバBfも同様である。
また、R光源11R及びB光源11Bは、高出力化の為には、それぞれ複数の赤色半導体レーザ及び青色半導体レーザで構成することができるが、G光源11Gについては、半導体レーザ励起の固体レーザから出射したレーザ光のSHG(Second Harmonic Generation)光を用いることにより、高出力化が可能である。このため、図4に示すように、G光ファイバGfを光源側バンドルファイバ12の中心に1本配置し、R光ファイバRf、B光ファイバBfをその周囲に複数配置することが好ましい。この場合、高出力の白色照明が得られる。
さらに、図4に示すように、光源側バンドルファイバ12では、各色の光ファイバが色ごとに軸対称になるように、RGB光源11に対して複数の光ファイバをバンドルすることにより、混合ファイバ18aから出射光量の角度分布及び面内均一性の良い白色光を得ることができる。
また、高出力の赤色半導体レーザは、ワイドストライプ型半導体レーザであり、ストライプ幅は150μm程度と大きいが、青色半導体レーザや緑色レーザ光源の発光領域は小さい。このため、R光ファイバRfのコア径は、G光ファイバGf及びB光ファイバBfのコア径より大きいことが好ましい。例えば、R光ファイバRfのコア径を200μm、G光ファイバGf及びB光ファイバBfのコア径を80μmとすることで、レーザ光源11と各光ファイバとの結合効率を損なうことなく、光源側バンドルファイバ12の直径を小さくすることができた。さらに、半導体レーザの波長にはばらつきがあるため、半導体レーザを複数個組み合わせることにより、高出力化と同時にレーザ光の干渉が少なくなるので、スペックルノイズを低減できるという効果も得られた。
このような構成とすることにより、この面状照明装置10を液晶表示装置のバックライト照明装置として用いれば、色再現範囲が広く、高画質を得ることができる。
次に、図1及び図2に示す導光ファイバ14と接続側ファイバ16との接続構造について詳細に説明する。図5は、本実施の形態の面状照明装置10の導光ファイバ14と接続側ファイバ16とが接触している接触部分16c及び接続側ファイバ16の一部を拡大して示した概略断面図である。
図5において、導光ファイバ14は、中心部のコア14fと、コア14fの外周部を覆うクラッド14gとから構成されている。ここで、導光ファイバ14としては、例えば、コア14fの直径Dcが100μm、クラッド14gの厚さDrが12.5μmのものを使用している。接続側ファイバ16は、円柱形状の本体部16eと、断面がテーパ形状を有する円錐形状の接触部16bとから構成され、本体部16eの一端に接触部16bが一体に形成され、複数の接続側ファイバ16が密着して並列に配置されている。なお、接触部16bの形状は、上記の例に特に限定されず、断面がテーパ形状を有する尖頭形状であれば、角錐形状等の他の形状を用いてもよい。
図5に示すように、伝播するレーザ光11aがコア14fに閉じ込められ、接触部16bが導光ファイバ14のクラッド14gの外周部に接触した場合に、レーザ光11aの一部が導光ファイバ14から接触部分16cを経由して接触部16bへ取り出される。このように、コア14fを伝播してきたレーザ光11aの一部は、接触部分16cにおいて接触部16bの方へ導かれていることがわかる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aを、接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介して、ロスなく効率的に導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。
次に、上記の接触部分16cを経由してロスなく効率的にレーザ光11aを導光ファイバ14から接続側ファイバ16の接触部16bに導くための他の構成例を図6及び図7に模式的に示す。
まず、図6に示す例では、導光ファイバ14と接続側ファイバ16の接触部分16cとの間に、レーザ光11aを透過するコーティング膜21が形成されている。このコーティング膜21の屈折率を、例えば、導光ファイバ14のクラッド14gの屈折率より高くすることにより、レーザ光11aを接触部分16cに集中させて接触部16bに取り出しやすくすることができる。また、コーティング膜21は、接触部16bを形成している材料よりも柔らかい、例えば、有機系の光学材料から構成されることにより、接触部分16cでの導光ファイバ14と接触部16bとの密着性を上げて空間が残りにくくすることができる。このことにより、レーザ光11aをロスなく効率的に接続側ファイバ16の接触部16bに導くことができる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aを、コーティング膜21を介してロスなく効率的に接続側ファイバ16に伝搬させ、さらに、接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介してロスなく効率的に導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。なお、コーティング膜21は、接触部16bの接触部分16cにのみ形成しているが、接続側ファイバ16の接触部16b全面に形成してもよい。
次に、図7に示す例では、導光ファイバ14と接触部16bの接触部分16cとの間をレーザ光11aが透過する接着剤22により接着している。この接着剤22の屈折率を、例えば、導光ファイバ14のクラッド14gの屈折率より高くすることにより、レーザ光11aを接触部分16cに集中させて接触部16bに取り出しやすくすることができる。また、接着剤22は、接触部分16cでの導光ファイバ14と接触部16bとの間に生じた空間を埋め、導光ファイバ14と接触部16bとの密着性を上げて空間が残りにくくすることができる。このことにより、レーザ光11aをロスなく効率的に接触部16bに導くことができる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aが接着剤22を介してロスなく効率的に接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介して導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。
なお、接着剤22は、接触部16bの接触部分16cにのみ塗布しているが、接続側ファイバ16の接触部16b全面に塗布してもよい。また、混合ファイバ18aと接続側ファイバ16との間に導光ファイバ14を別途設けなくとも、混合ファイバ18aが、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16との間で導光ファイバとしての作用を果たしてもよい。その場合には、接続側ファイバ16をバンドルしたファイバと混合ファイバ18aとを接続することで光を伝達することができる。
(実施の形態2)
図8及び図9は、本発明の実施の形態2に係る面状照明装置30の概略構成図であり、図8は、面状照明装置30の構成全体を模式的に示す平面図であり、図9は、図8における2B−2B線から見た面状照明装置30の断面図を示す。なお、図8において、面状照明装置30の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図8及び図9に示すように、本実施の形態の面状照明装置30では、導光板13の一方の主面13bが、対向する一対の短辺31a及び長辺31bにより囲まれ、導光板側面13a、13dのうち短辺31aに沿った導光板側面13dに接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17が光学的に接続されている点が実施の形態1の面状照明装置10と異なる。そして、レーザ光11aは、短辺31aに沿った導光板側面13dから導光板13に入射するので、導光板13中を長辺31bに沿って進行している。
このような構成とすることにより、導光板13中を長辺31bの方向に沿って一方向に進行しているレーザ光11aが、出力光19として、導光板13の一方の主面13bから出射される。また、図1に示す面状照明装置10と同様に、レーザ光源11からのレーザ光11aが、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置30を実現できる。
また、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13に入射させるための導光ファイバ14と接続側ファイバ16などを接続する構造を実施の形態1と同様に工夫しているので、導光板側面13dに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13dから入射させることができる。その結果として、導光板13の一方の主面13bから出力光19を高均一に出射することができる。
さらに、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光19として出射するので、出力光19のスペックルノイズを十分に低減することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る面状照明装置40の概略構成を示す平面図である。なお、図10においても、導光板13などの面状照明装置40の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図10に示す本実施の形態に係る面状照明装置40は、実施の形態1、2で説明した面状照明装置10、30とはレーザ光源11、導光ファイバ41及び接続側ファイバ16の構成が異なる。すなわち、導光ファイバ41は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dからなり、本実施の形態の面状照明装置40は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14d及び光源側バンドルファイバ12が両側に光学的に接続された光スイッチ素子43をさらに備えている。
光スイッチ素子43は、例えば、図10に示すように、光源側バンドルファイバ12からの1つの入力であるレーザ光43aを4つの分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに分岐して出力できる1×4の光スイッチ素子である。すなわち、光スイッチ素子43は、制御部15と配線15cを介して電気的に接続され、制御部15は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dのうち少なくとも1つを選択するように光スイッチ素子43のスイッチング動作を制御する。この制御に従い、光スイッチ素子43は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dのうち少なくとも1つを選択し、光源側バンドルファイバ12から入射するレーザ光43aを、選択した分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバ16にのみ入射させている。
ここで、分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dと接続側ファイバ16との接続形態としては、図10に示すように、各分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dが上から順に接続側ファイバ16に接続され、例えば、分岐導光ファイバ14aには上から1番目、5番目、9番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14bには上から2番目、6番目、10番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14cには上から3番目、7番目、11番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14dには上から4番目、8番目、12番目、…の接続側ファイバ16が接続されている。
例えば、制御部15が分岐導光ファイバ14dを選択するように光スイッチ素子43を制御する場合、光スイッチ素子43は、レーザ光43aを分岐導光ファイバ14dに出射する。そして、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して分割されて接続された接続側ファイバ16のうち、選択された分岐導光ファイバ14dに接続された接続側ファイバ16にのみレーザ光43aを入射させている。
なお、分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dと接続側ファイバ16との接続形態は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。また、分岐導光ファイバの本数も上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
このような構成とすることにより、導光ファイバ41から複数の接続側ファイバ16を介してレーザ光43aの光量をロスすることなく効率的に導光板13に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置40を実現することができる。
また、光スイッチ素子43によりレーザ光43aを複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dへ選択的に入射させ、さらに、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光43aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず、人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。
さらに、導光板13を照明する領域を複数の分割領域に分割し、分岐導光ファイバ毎に分割領域を割り当ててやると、導光板13の照明領域を順次スクロールすることができる。この結果、面状照明装置40を液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に、黒画像の挿入と同期して、バックライトの一部を順次点滅させ、動画のブレを大幅に低減するバックライトスキャンニング技術を使用して、動画ボケを低減することができる。
例えば、接続側ファイバ16を導光板13の上から順に第1〜第4のグループに分割し、第1のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14aに接続し、第2のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14bに接続し、第3のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14cに接続し、第4のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14dに接続し、光スイッチ素子43がレーザ光43aを分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dの順に入射することにより、導光板13の照明領域を上から下へ順次スクロールすることができる。
(実施の形態4)
図11に本発明の実施の形態4に係る面状照明装置50の概略構成を示す平面図を示す。なお、図11において、面状照明装置50の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図11に示す面状照明装置50において、導光ファイバ41は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dからなり、この複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して光学的に接続された複数組のレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12をさらに備え、各分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dは、それぞれ異なるレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12からレーザ光を入射される。
そして、制御部15は、複数組のレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12の動作を制御し、制御部15が動作させるレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12を選択することにより、選択されたレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12からレーザ光が出射される。接続側ファイバ16は、実施の形態3と同様に、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して分割されて接続され、選択されたレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12に接続された分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバ16にのみレーザ光11aが入射される。
このような構成とすることにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置50を実現することができるとともに、複数のレーザ光源11を交互に効率よく長寿命で動作させることができる。さらに、導光板13を照明する領域を複数の分割領域に分割し、レーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12毎に分割領域を割り当ててやると、導光板13の照明領域を順次スクロールすることができる。この結果、面状照明装置50を液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に、動画ボケを低減することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5に係る面状照明装置60の概略構成を示す平面図である。なお、図12においても、導光板13などの面状照明装置60の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図12に示す本実施の形態に係る面状照明装置60は、レーザ光源11と、このレーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、一方の端部16aが円弧状に配置され、他方の端部が平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバ16と、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して配置された複数のファイバコリメータ17と、複数の接続側ファイバ16が複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板側面13dに接続された導光板13と、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16とを光学的に接続するポリゴンミラー61と、少なくともレーザ光源11及びポリゴンミラー61を制御する制御部15とを備えている。
なお、図12の面状照明装置60において、構成をわかりやすくするために、複数の接続側ファイバ16は、間隔をあけて配置されているように示しているが、実際の構成は、個々のファイバコリメータ17に対応して密に配置されている。そして、レーザ光源11から出射されたレーザ光(図示せず)は、光源側バンドルファイバ12から出射されてコリメータレンズ62により平行なレーザ光63として出射される。レーザ光63は、ポリゴンミラー61に入射して走査光63aとして走査され、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aに連続して入射される。
また、図12に示すように、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aは、ポリゴンミラー61から所定の距離に連続して配置されている。そして、ポリゴンミラー61は、走査光63aが連続して配置された一方の端部16aの上を一定の走査速度で走査されているように動作を行う。
このときに図示していないが、接続側ファイバ16の一方の端部16aには、走査光63aのビーム径に対応した径のコリメータを接続している。なお、ポリゴンミラー61は、配線15dを介して制御部15と電気的に接続された駆動部61aにより駆動されて矢印64の方向に回転するので、導光板13にはレーザ光11aが上部から下部に走査されるように入射することができる。
なお、コリメータレンズ62に代えて、光源側バンドルファイバ12のレーザ光63を出射する出射端部12bにファイバコリメータ(図示せず)などを接続し、光源側バンドルファイバ12の径にほぼ対応した径の平行なレーザ光63を出射するようにしてもよい。このことにより、レーザ光63は、ポリゴンミラー61で走査されて走査光63aとして接続側ファイバ16に連続してほとんどロスがなく入射することができる。
このような構成とすることにより、空間を有効に利用して、レーザ光63を走査して複数の接続側ファイバ16を介してレーザ光11aを効率的に導光板13に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置60を実現することができる。また、複数の接続側ファイバ16により走査光63aを多数に分岐させて導光板13に入射させて位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。さらに、ポリゴンミラー61によりレーザ光11aを導光板13の上部から下部へ走査し、導光板13の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
(実施の形態6)
図13は、本発明の実施の形態6に係る面状照明装置70の概略構成を示す平面図である。なお、図13においても、導光板13などの面状照明装置70の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図13に示す本実施の形態に係る面状照明装置70は、レーザ光源11と、このレーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、出射端部16dが平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバ16と、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して配置された複数のファイバコリメータ17と、複数の接続側ファイバ16が複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板側面13dに接続された導光板13と、光源側バンドルファイバ12と複数の接続側ファイバ16とを光学的に接続し、レーザ光をランダムに走査可能な音響光学素子71(または電気光学素子72)と、少なくとも音響光学素子71(または電気光学素子72)及びレーザ光源11を制御する制御部15とを備えている。
なお、図13の面状照明装置70において、構成をわかりやすくするために複数の接続側ファイバ16は、間隔をあけて配置されているように示しているが、実際の構成は、個々のファイバコリメータ17に対応して密に配置されている。
そして、レーザ光源11から出射されたレーザ光(図示せず)は、図13に示すように、光源側バンドルファイバ12の出射端部12bに接続された音響光学素子71または電気光学素子72により走査光73(73a、73b、73c、73d)として走査される。走査光73(73a、73b、73c、73d)は、複数の接続側ファイバ16のうち制御部15により選択された接続側ファイバ16の一方の端部16aに順次入射されている。
このときに、複数の接続側ファイバ16の中間部は、被覆部74により束ねられている。また、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aが、走査光73の入射側となり、複数の接続側ファイバ16の出射端部16dから出射するレーザ光11aが、ファイバコリメータ17を介して導光板13に入射することとなる。なお、音響光学素子71または電気光学素子72は、配線15eにより制御部15に接続されて制御されている。
このような構成とすることにより、複数の接続側ファイバ16から導光板13に均一性良くレーザ光11aを入射させることができ、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。
このときに、複数の接続側ファイバ16は、その複数の接続側ファイバ16の入射側である一方の端部16aと出射端部16dとが同じ並び方の順序で並んでいなくとも、制御部15によりこれらの並び方の順序が把握されていれば、音響光学素子71または電気光学素子72による走査光73の走査を制御することにより、入射光としてのレーザ光11aが導光板側面13dのどの位置からどの順序で入射するかを制御することができる。したがって、接続側ファイバ16を構成する複数の光ファイバを整列させる必要がないので、整列用の余分な部材や調整の手間が省け、接続側ファイバ16として低コストな接続側バンドルファイバを使用することができるという効果が得られる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させて位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。さらに、音響光学素子71または電気光学素子72によりレーザ光73を走査し、導光板13の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7に係る面状照明装置80の概略構成を示す平面図である。なお、図14においても、導光板13eなどの面状照明装置80の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図14に示す面状照明装置80が図1に示す面状照明装置10と異なる点は、ファイバコリメータ17が省略され、レーザ光11aが接続側ファイバ16から導光板13eの導光板側面13aへ直接入射され、導光板13eの内部の拡散粒子13fに拡散されて導光板13eの一方の主面13bから出射される点である。その他の点は、図1に示す面状照明装置10と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図14に示す面状照明装置80では、複数の接続側ファイバ16の各々は、一方の端部16aにテーパ形状に形成された接触部16bを有し、導光ファイバ14は、複数の接続側ファイバ16と接触部16bの先端の接触部分16cで光学的に接続されている。そして、レーザ光11aは、導光ファイバ14から接触部分16cを通過して複数の接続側ファイバ16に入射し、複数の接続側ファイバ16からレーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に導かれる。導光板13eの内部には、複数の拡散粒子13fが分散されて混在し、一方の主面13bに対向した他方の主面、及び導光板側面13aを除く他の側面には、レーザ光11aを反射する反射膜が形成されている。
本実施の形態では、レーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に伝搬するので、レーザ光11aが複数の拡散粒子13fにより効率よく散乱され、導光板13eの一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13eに直接的に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置80を実現することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13eに入射させるとともに、レーザ光11aが拡散粒子13fにより散乱され、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。
さらに、実施の形態1と同様に、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13eに入射させるための導光ファイバ14及び接続側ファイバ16などを接続する構造を工夫しているので、導光板側面13aに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13aから入射させることができる。その結果として、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8に係る面状照明装置90の概略構成を示す平面図である。なお、図15においても、導光板13eなどの面状照明装置90の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図15に示す面状照明装置90が図1に示す面状照明装置10と異なる点は、導光ファイバ14、ファイバコリメータ17及び混合ファイバ18aが省略され、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16とがライトパイプ14eを介して光学的に接続され、レーザ光11aが接続側ファイバ16から導光板13eの導光板側面13aへ直接入射され、導光板13eの内部の拡散粒子13fに拡散されて導光板13eの一方の主面13bから出射される点である。その他の点は、図1に示す面状照明装置10と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図15に示す面状照明装置90では、ライトパイプ14eは、直方体を有する中実のガラスから構成され、光源側バンドルファイバ12からのレーザ光は、ライトパイプ14eの内部で全反射を繰り返しながら、各波長のレーザ光が均一に混ざり合った状態で複数の接続側ファイバ16に入射される。なお、ライトパイプの構成は、上記の例に特に限定されず、円柱形状等の他の形状のものを用いたり、四面の反射ミラーから構成される中空のライトパイプ等を用いてもよい。また、ライトパイプに代えて、コア径が数百μm〜数mmの大口径ファイバを用いてもよい。
複数の接続側ファイバ16は、例えば、円柱形状の光ファイバから構成され、レーザ光11aが複数の接続側ファイバ16から拡がりながら導光板13eの内部に導かれる。導光板13eの内部には、複数の拡散粒子13fが分散されて混在し、一方の主面13bに対向した他方の主面、及び導光板側面13aを除く他の側面には、レーザ光11aを反射する反射膜が形成されている。
本実施の形態でも、レーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に伝搬するので、レーザ光11aが複数の拡散粒子13fにより散乱され、導光板13eの一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光源側バンドルファイバ12からライトパイプ14eを介して複数の接続側ファイバ16へ伝搬させることにより、ほとんどロスがなく導光板13eに直接的に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置90を実現することができるとともに、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13eに入射させるとともに、レーザ光11aが拡散粒子13fにより散乱され、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができるとともに、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
(実施の形態9)
図16は、本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置を示す概略断面図であり、実施の形態1〜8のいずれかに係る面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置の構成を示す断面図である。ここでは、例えば、面状照明装置10を使用した液晶表示装置100について説明する。
図16に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100は、液晶表示パネル101と、この液晶表示パネル101を背面側から照明するためのバックライト照明装置としての面状照明装置10とを備えている。
ここで、液晶表示パネル101は、透過型または半透過型構成で、例えばTFTアクティブマトリクス型構成からなり、表示領域には、図16に示すように、赤色画素部(Rサブピクセル)105R、緑色画素部(Gサブピクセル)105G及び青色画素部(Bサブピクセル)105Bを1つの画素105とする多数の画素が設けられており、TFTにより駆動される。
そして、2枚のガラス基板102、104の間に液晶層103が設けられており、この液晶層103を駆動するためのTFTは、ガラス基板102、104の一方に形成されているが、図示していない。106は出射側偏光フィルムを示し、107は入射側偏光フィルムを示す。この液晶表示パネル101は、従来から使用されている構成であるので、さらなる構成についての説明は省略する。
ところで、面状照明装置10(バックライト照明装置)の導光板13の一方の主面13bから出射する出力光19は、R光、G光及びB光を合波した光である。また、液晶表示パネル101の入射側偏光フィルム107を透過した出力光19は、直線偏光となり、液晶層103は、TFTにより駆動され、出力光19の偏光面を切り替えて画素105から出射する光のスイッチングを行う。このとき、出力光19の走査に応じて、画素105のTFTの動作を同期して行うことにより、所望の画像を表示することができる。
したがって、このような構成とすることにより、色再現範囲が広く、高輝度で、かつ高画質の液晶表示装置100を実現できる。また、レーザ光源11の発光効率が高いので、低消費電力化も可能である。さらに、直線偏光のレーザ光を出射するレーザ光源11と、偏波面保存光ファイバとを使用してレーザ光の偏光面を保存する構成とすれば、面状照明装置10側の入射側偏光フィルム107を不要にすることもできるので、コストダウンが図れるとともに、光利用効率を大幅に改善することができる。
なお、図16の液晶表示装置100において、出力光19を拡散して表示視野角を広げるために、拡散板108を液晶表示パネル101の出射側偏光フィルム106に隣接して設けている。拡散板108は、好ましくは、前方光散乱が大きく、後方光散乱が小さい拡散板であることが望ましい。これにより、レーザ光を拡散板108で前方方向に大きく広げて光散乱するので、表示の視野角が大きくなり、斜め周囲方向から視認できることにより、液晶表示装置100の画像表示品質が向上できる。
なお、視野角拡大のために、少なくとも画素単位のマイクロレンズの列を画素列の直後近傍あるいは液晶表示パネル101の偏光フィルムに隣接して設けてもよい。これにより、導光板13の一方の主面13bから直進して液晶表示パネル101の画素105で制御されて出射されたレーザ光を、マイクロレンズで四方に拡散することができ、画像表示の視野角を拡げることができる。
上記の各実施の形態から本発明について要約すると、以下のようになる。すなわち、本発明に係る面状照明装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、一方の端面部が前記レーザ光源に光学的に接続された光源側バンドルファイバと、平板状の導光板と、前記導光板の側面側に平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバと、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を前記複数の接続側ファイバへ導く導光部材とを備え、前記導光板は、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射する。
この面状照明装置においては、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光部材及び複数の接続側ファイバを介してほとんどロスがなく導光板に伝達され、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる。
前記レーザ光源は、少なくとも赤色レーザ光源、緑色レーザ光源及び青色レーザ光源を含み、前記赤色レーザ光源、前記緑色レーザ光源及び前記青色レーザ光源は、それぞれのレーザ光を前記光源側バンドルファイバの前記一方の端面部から入射させることが好ましい。
この場合、面状照明装置を液晶表示装置のバックライト照明装置として用いれば、色再現範囲が広く、高画質を得ることができる。
前記光源側バンドルファイバは、複数の光ファイバを含み、前記複数の光ファイバは、色ごとに軸対称にバンドルされていることが好ましい。
この場合、光源側バンドルファイバからの各色のレーザ光を混合し、出射光量の角度分布及び面内均一性の良い白色光を得ることができる。
前記赤色レーザ光源は、半導体レーザであり、前記光源側バンドルファイバは、コア径の異なる複数の光ファイバからなり、前記赤色レーザ光源から出射したレーザ光が入射する光ファイバのコア径は、他のレーザ光源から出射したレーザ光が入射する光ファイバのコア径よりも大きいことが好ましい。
この場合、例えば、ストライプ幅が150μm程度と大きいワイドストライプの高出力赤色半導体レーザと、発光領域の小さい青色半導体レーザ及び緑色レーザ光源とを用いて、各レーザ光源に適したコア径の光ファイバをバンドルすることができるので、各レーザ光源と各光ファイバとの結合効率を損なうことなく、光源側バンドルファイバの直径を小さくすることができる。
前記光源側バンドルファイバは、前記赤色レーザ光源からの赤色レーザ光を導光する複数の光ファイバと、前記青色レーザ光源からの青色レーザ光を導光する複数の光ファイバと、前記緑色レーザ光源からの緑色レーザ光を導光する一つの光ファイバとからなることが好ましい。
この場合、複数の赤色半導体レーザ及び青色半導体レーザと、半導体レーザ励起の固体レーザから出射したレーザ光のSHG光を用いる一つの緑色レーザ光源とを用いて、小型で高出力な白色照明を得ることができる。
上記面状照明装置は、前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記導光部材は、前記導光板の側面に対向して配置され、前記光源側バンドルファイバと前記接続側ファイバとを光学的に接続し、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を分配して前記複数の接続側ファイバへ出射する導光ファイバを含み、前記導光板は、前記複数のファイバコリメータを介して、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射することが好ましい。
この場合、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光ファイバ、接続側ファイバ及びファイバコリメータによりほとんどロスがなく導光板に伝達することができるので、レーザ光を効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置を実現できる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。例えば、レーザ光源として、RGB3色のレーザ光源を用いることにより、白色照明を得ることも可能であるし、同一色の複数のレーザ光源を用いれば、高出力化が可能である。さらに、両者を合わせて、3原色の複数のレーザ光源を用いれば、高出力で明るい白色照明を得ることができる。
前記複数の接続側ファイバの各々は、テーパ形状に形成された接触部を一方の端部に有し、前記導光ファイバは、前記複数の接続側ファイバに前記接触部の先端の接触部分で光学的に接続され、前記レーザ光は、前記導光ファイバから前記接触部分を通過して前記複数の接続側ファイバに入射して前記導光板に導かれることが好ましい。
この場合、導光板側面から導光板側面に沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光を入射させることができるので、導光ファイバから複数の接続側ファイバを介してレーザ光の光量をロスすることなく効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させ、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。
前記導光ファイバは、複数の分岐導光ファイバを含み、上記面状照明装置は、前記複数の分岐導光ファイバ及び前記光源側バンドルファイバが両側に光学的に接続された光スイッチ素子と、前記光スイッチ素子を制御する制御部とをさらに備え、前記スイッチ素子は、前記複数の分岐導光ファイバのうち少なくとも1つを選択して前記光源側バンドルファイバから入射するレーザ光を出射することにより、選択した分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバにのみ前記レーザ光を入射させることが好ましい。
この場合、複数の分岐導光ファイバから複数の接続側ファイバを介してレーザ光の光量をロスすることなく効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わり、人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。また、導光板の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
前記導光ファイバは、複数の分岐導光ファイバを含み、前記レーザ光源及び前記光源側バンドルファイバは、前記複数の分岐導光ファイバに対して光学的に接続された複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を含み、上記面状照明装置は、前記複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源のうち少なくとも一組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を選択して動作させ、選択した光源側バンドルファイバに接続された分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバにのみ前記レーザ光を入射させるように前記複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を制御する制御部をさらに備えることが好ましい。
この場合、複数のレーザ光源を効率よく長寿命で動作させることができる。また、複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源により導光板を照明する領域を割り当ててやるとスクロール照明やスキャンニングバックライトを適用することもできる。
前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記導光部材は、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を走査して前記複数の接続側ファイバの一方の端部に走査光を連続して入射させるポリゴンミラーを含み、前記導光板は、前記複数のファイバコリメータを介して、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射することが好ましい。
この場合、空間を有効に利用し、レーザ光を走査して複数の接続側ファイバを介してレーザ光を効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。また、導光板の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
前記複数の接続側ファイバの前記一方の端部は、前記ポリゴンミラーから所定の距離に連続して配置され、前記ポリゴンミラーは、前記走査光が前記一方の端部の上を一定の走査速度で走査するようにレーザ光を走査することが好ましい。
この場合、ポリゴンミラーが等角速度で回転していても、接続側ファイバに対して等速度で光が走査されるので、導光板から出射する出力光の一方の主面上での均一性がより向上する。
前記導光部材は、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光をランダムに走査して前記複数の接続側ファイバの一方の端部に走査光をランダムに入射可能な光走査部材を含み、上記面状照明装置は、前記光走査部材を制御する制御部と、前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記制御部は、前記光走査部材を制御し、前記複数の接続側ファイバのうち選択した接続側ファイバの一方の端部に前記走査光を順次入射させ、前記導光板は、前記ファイバコリメータを介して、選択された接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射されることが好ましい。
この場合、複数の接続側ファイバから導光板側面に均一性良くレーザ光を入射させることができ、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。また、光をランダム走査できるので、複数の接続側ファイバを任意に照明できるという効果が得られる。ランダム走査可能な光走査部材としては、例えば、音響光学素子または電気光学素子が好適である。
前記導光板の一方の主面は、対向する一対の短辺及び長辺により囲まれ、前記ファイバコリメータは、前記導光板の側面のうち前記短辺に沿った側面に光学的に接続され、前記レーザ光は、前記導光板中を前記長辺に沿って進行することが好ましい。
この場合、導光板の一方の主面から出射される出力光が長辺に沿って進行し、出力光を導光板の照明領域に対して一方向にスクロールすることができる。したがって、例えば、複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源により、導光板を照明する領域を割り当ててやると、スクロール照明やスキャンニングバックライトを適用することもできる。
前記導光板は、前記導光板の内側で前記一方の主面に対向する他方の主面上に、前記複数の接続側ファイバが接続された前記導光板の側面に対して平行に整列されたバー状の複数のミラーを有することが好ましい。
この場合、導光板の一方の主面から出力光を高精度に均一化して出射することができる。
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置とを備え、前記バックライト照明装置として上記いずれかの面状照明装置を用いたものである。
この液晶表示装置においては、色再現範囲が広く、高輝度で、かつ高画質の薄型の液晶表示装置を実現できる。さらに、レーザ光を効率的に利用することができるので、低消費電力で動作でき、出力光を高均一に出射することができる。
本発明の面状照明装置は、薄型でレーザ光を効率的に利用することができるとともに、低消費電力で動作することができ、また、本発明の面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置は、色再現範囲が広くて高輝度の画像表示ができ、低消費電力での動作が実現できるので、薄型の液晶表示装置に有用である。
本発明は、液晶テレビジョンなどの非自発光型表示装置に用いられるレーザ光源を使用した高輝度の面状照明装置と、それを用いた液晶表示装置とに関する。
液晶表示装置は、液晶分子の配向による電気光学効果を利用して背面から照射される光の透過量を制御することにより画像を表示する方式であり、一般的には、蛍光表示管などにより構成されるバックライトユニットと呼ばれる面状の照明装置を必要とする。近年、このような液晶表示装置の大画面化が進み、50型サイズ以上のテレビジョン用のディスプレイ装置まで実用化されてきている。しかしながら、大型化に伴い消費電力も増加してきていることから、低消費電力化を実現する技術開発が望まれているとともに、設置する室内での占有空間をできるだけ少なくするために薄型化も強く望まれている。
このような要望のうちの低消費電力化に対応するために、発光効率の良い光源として発光ダイオードやレーザ光源を使用することが検討され、発光ダイオードを光源とする面状照明装置は、すでに実用化もされている。
また、例えば、ライトパイプと呼ばれる、光を散乱させる散乱中心を有する導光板の側面に光ファイバを接続して、この光ファイバを介してレーザ光源からのレーザ光を導いて導光板に入射させ、そして、散乱中心によりレーザ光を散乱させて導光板の主面から出力光を出射させることにより、バックライトユニットとして動作させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようにすることにより、放熱の観点で最適な位置にレーザ光源を配置することができるので、低消費電力で薄型の面状照明装置を実現しようとしている。
また、透明シートを用いて、この透明シートの一端側に複数の切込を入れて分断し、かつ、それらを積層して短冊状導光部として、この短冊状導光部にLED光源からの光を入射させて透明シートに導光し、そして、シート内部を伝播する光を散乱させることにより、この導光シートの表面から出力光を出射させることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。このようにすることにより、照度分布が均一で軽量のシート状の面状照明装置を実現しようとしている。
特開2007−42640号公報
特開2005−340160号公報
しかしながら、上記で説明した従来技術においては、面状照明装置の薄型化を実現する提案がなされているものの、導光板に接続されている光ファイバ及び短冊状導光部の接続本数が十分ではなく、導光板と接続する構造が工夫されていないため、導光板の一方の主面からの出力光の均一性が十分に高精度に実現できないという課題がある。
本発明の目的は、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる薄型の面状照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を提供するものである。
本発明の一局面に従う面状照明装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、一方の端面部が前記レーザ光源に光学的に接続された光源側バンドルファイバと、平板状の導光板と、前記導光板の側面側に平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバと、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を前記複数の接続側ファイバへ導く導光部材とを備え、前記導光板は、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射する。
この面状照明装置においては、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光部材及び複数の接続側ファイバを介してほとんどロスがなく導光板に伝達され、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の構成全体を模式的に示す平面図である。
図1における1B−1B線から見た面状照明装置の断面図である。
図1に示すレーザ光源の構成例について示す模式図である。
図1における1D−1D線から見た光源側バンドルファイバの断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置に使用可能な導光ファイバ及び接続側ファイバの他の構成例において、導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態1に係る面状照明装置に使用可能な導光ファイバ及び接続側ファイバのさらに他の構成例において、導光ファイバと接続側ファイバとが接触している接触部分及び接続側ファイバの一部を拡大して示した概略断面図である。
本発明の実施の形態2に係る面状照明装置の構成全体を模式的に示す平面図である。
図8における2B−2B線から見た面状照明装置の断面図である。
本発明の実施の形態3に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態4に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態5に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態6に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態7に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態8に係る面状照明装置の概略構成を示す平面図である。
本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1及び図2は、本発明の実施の形態1に係る面状照明装置10の概略構成図であり、図1は、面状照明装置10の構成全体を模式的に示す平面図であり、図2は、図1における1B−1B線から見た面状照明装置10の断面図である。また、図3は、面状照明装置10のレーザ光源11の構成例について示す模式図であり、図4は、図1における1D−1D線から見た面状照明装置10の光源側バンドルファイバ12の断面図である。なお、図1において、面状照明装置10の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の面状照明装置10は、レーザ光源11と、レーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、導光板13と、導光ファイバ14と、少なくともレーザ光源11を制御する制御部15と、複数の接続側ファイバ16と、複数のファイバコリメータ17と、混合ファイバ18aとを備えている。
図1に示すように、レーザ光源11は、少なくとも赤色レーザ光源(R光源)11R、緑色レーザ光源(G光源)11G及び青色レーザ光源(B光源)11BからなるRGB光源であり、このRGB光源11からのそれぞれのレーザ光(図示せず)を光源側バンドルファイバ12の一方の端面部12aから入射させている。
光源側バンドルファイバ12は、混合ファイバ18aを介して導光ファイバ14と接続されている。これは、後述するように光源側バンドルファイバ12内をレーザ光がその波長ごとに個別のファイバで導光される場合に、混合ファイバ18aにおいて各波長のレーザ光が均一に混ざり合うようにした後に、導光ファイバ14に入射するようにしたものである。
また、導光ファイバ14は、光源側バンドルファイバ12と複数の接続側ファイバ16とを光学的に接続するものであり、導光板13の導光板側面13aに対向して配置されている。ここで、複数の接続側ファイバ16は、導光板13の導光板側面13a側に平面状に並行して一列に配置され、複数のファイバコリメータ17は、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して一列に配置されている。また、複数の接続側ファイバ16は、複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板13の導光板側面13aに接続されている。
ここで、複数の接続側ファイバ16及び複数のファイバコリメータ17は、密に近接して配置されることが好ましく、例えば、数十本以上であることが好ましく、数百本以上であることがより好ましく、面状照明装置10がバックライト照明装置として使用される液晶表示装置の画素数に対応することがさらに好ましい。なお、複数の接続側ファイバ16及び複数のファイバコリメータ17の配置構成は、上記の例に特に限定されず、2列以上に重ねて配置したり、所定間隔を空けて配置したり、千鳥状に配置したりする等の種々の変更が可能である。
そして、導光ファイバ14は、レーザ光源11から出射したレーザ光(図示せず)を光源側バンドルファイバ12から入射して、レーザ光11aを複数の接続側ファイバ16に分配して出射することにより、レーザ光11aが複数のファイバコリメータ17を介して導光板13に入射され、導光板13の一方の主面13bから出射される出力光19が均一に出射されている。
さらに、図2に示すように、複数の接続側ファイバ16の各々は、一方の端部16aにその断面がテーパ形状に形成された接触部16bを有し、導光ファイバ14は、複数の接続側ファイバ16と接触部16bの先端の接触部分16cで光学的に接続されている。そして、レーザ光11aは、導光ファイバ14から接触部分16cを通過して複数の接続側ファイバ16に入射し、ファイバコリメータ17により平行化された後に、導光板13に導かれている。
また、図2に示すように、導光板13の内側には、一方の主面13bに対向した他方の主面13c上に、複数の接続側ファイバ16がファイバコリメータ17を介して接続された導光板側面13aに対して平行に、例えば、バー状の複数のミラー20が整列させて形成されている。このようにすることにより、例えば、レーザ光11aのビームウェスト(導光板13中のレーザ光の径が最も小さい部分)が導光板側面13aに位置するようにして、レーザ光11aを導光板13に入射すると、レーザ光11bは、図2に示すように導光板13内をやや拡がりながら進行していく。
この結果、レーザ光11bは、バー状に整列したミラー20により上方に立ち上げられて導光板13の一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。なお、レーザ光11bは、図2に示すように、導光板13の左側から右側へ進行し、表示が行われることになる。また、導光板13の構成は、ミラー20を用いた上記の例に特に限定されず、一方の主面13bから出力光19として均一に出射することができれば、種々の構成を採用することができる。
また、レーザ光源11及び導光板13は、配線15a及び配線15bにより電気的に制御部15に接続され、制御部15により制御されている。導光板13については、所定の場所に受光素子(図示せず)を配置してレーザ光11bの光量を測定し、この光量の大小によりレーザ光源11において出射するレーザ光(図示せず)の光量を調整することができる。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置10を実現することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光19として出射するので、出力光19のスペックルノイズを十分に低減することができる。
さらに、後述する図5〜図7に示すように、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13に入射させるための導光ファイバ14及び接続側ファイバ16などを接続する構造を工夫しているので、導光板側面13aに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13aから入射させることができる。その結果として、導光板13の一方の主面13bから出力光19を高均一に出射することができる。
なお、R光源11R、G光源11G及びB光源11Bは、複数のレーザ光源で構成されていてもよい。例えば、R光源11Rは、図3に示されるように、複数の赤色半導体レーザ素子(R素子)11rと、光ファイバ11fと、複数の赤色半導体レーザ素子11rを光ファイバ11fに光学的に結合するための対物レンズ11mとから構成されてもよい。また、G光源11G及びB光源11Bも同様に複数のレーザ光源から構成されていてもよい。
そして、図1における1D−1D線から見た光源側バンドルファイバ12の断面図を図4に示す。光源側バンドルファイバ12は、R光源11R、G光源11G及びB光源11Bからの複数の光ファイバ11fが図1に示すファイバ集結部11Xにおいてまとめられて図4に示す断面図となっている。図4に示すように、面状照明装置10の光源として必要な、R光は、例えば、4本のR光ファイバRfにより、G光は、例えば、1本のG光ファイバGfにより、B光は、例えば、4本のB光ファイバBfにより、導光板13の方に導波されていく。なお、R光ファイバRf、G光ファイバGf及びB光ファイバBfの本数は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
ここでは、ファイバ集結部11Xにより複数の光ファイバが束ねられるものの、例えば、R素子11rからのR光を導光板13に導波する光ファイバ11fは、途中で繋ぎ変えられることなく、連続した状態で光源側バンドルファイバ12の中に束ねられている。G光ファイバGf及びB光ファイバBfも同様である。
また、R光源11R及びB光源11Bは、高出力化の為には、それぞれ複数の赤色半導体レーザ及び青色半導体レーザで構成することができるが、G光源11Gについては、半導体レーザ励起の固体レーザから出射したレーザ光のSHG(Second Harmonic Generation)光を用いることにより、高出力化が可能である。このため、図4に示すように、G光ファイバGfを光源側バンドルファイバ12の中心に1本配置し、R光ファイバRf、B光ファイバBfをその周囲に複数配置することが好ましい。この場合、高出力の白色照明が得られる。
さらに、図4に示すように、光源側バンドルファイバ12では、各色の光ファイバが色ごとに軸対称になるように、RGB光源11に対して複数の光ファイバをバンドルすることにより、混合ファイバ18aから出射光量の角度分布及び面内均一性の良い白色光を得ることができる。
また、高出力の赤色半導体レーザは、ワイドストライプ型半導体レーザであり、ストライプ幅は150μm程度と大きいが、青色半導体レーザや緑色レーザ光源の発光領域は小さい。このため、R光ファイバRfのコア径は、G光ファイバGf及びB光ファイバBfのコア径より大きいことが好ましい。例えば、R光ファイバRfのコア径を200μm、G光ファイバGf及びB光ファイバBfのコア径を80μmとすることで、レーザ光源11と各光ファイバとの結合効率を損なうことなく、光源側バンドルファイバ12の直径を小さくすることができた。さらに、半導体レーザの波長にはばらつきがあるため、半導体レーザを複数個組み合わせることにより、高出力化と同時にレーザ光の干渉が少なくなるので、スペックルノイズを低減できるという効果も得られた。
このような構成とすることにより、この面状照明装置10を液晶表示装置のバックライト照明装置として用いれば、色再現範囲が広く、高画質を得ることができる。
次に、図1及び図2に示す導光ファイバ14と接続側ファイバ16との接続構造について詳細に説明する。図5は、本実施の形態の面状照明装置10の導光ファイバ14と接続側ファイバ16とが接触している接触部分16c及び接続側ファイバ16の一部を拡大して示した概略断面図である。
図5において、導光ファイバ14は、中心部のコア14fと、コア14fの外周部を覆うクラッド14gとから構成されている。ここで、導光ファイバ14としては、例えば、コア14fの直径Dcが100μm、クラッド14gの厚さDrが12.5μmのものを使用している。接続側ファイバ16は、円柱形状の本体部16eと、断面がテーパ形状を有する円錐形状の接触部16bとから構成され、本体部16eの一端に接触部16bが一体に形成され、複数の接続側ファイバ16が密着して並列に配置されている。なお、接触部16bの形状は、上記の例に特に限定されず、断面がテーパ形状を有する尖頭形状であれば、角錐形状等の他の形状を用いてもよい。
図5に示すように、伝播するレーザ光11aがコア14fに閉じ込められ、接触部16bが導光ファイバ14のクラッド14gの外周部に接触した場合に、レーザ光11aの一部が導光ファイバ14から接触部分16cを経由して接触部16bへ取り出される。このように、コア14fを伝播してきたレーザ光11aの一部は、接触部分16cにおいて接触部16bの方へ導かれていることがわかる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aを、接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介して、ロスなく効率的に導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。
次に、上記の接触部分16cを経由してロスなく効率的にレーザ光11aを導光ファイバ14から接続側ファイバ16の接触部16bに導くための他の構成例を図6及び図7に模式的に示す。
まず、図6に示す例では、導光ファイバ14と接続側ファイバ16の接触部分16cとの間に、レーザ光11aを透過するコーティング膜21が形成されている。このコーティング膜21の屈折率を、例えば、導光ファイバ14のクラッド14gの屈折率より高くすることにより、レーザ光11aを接触部分16cに集中させて接触部16bに取り出しやすくすることができる。また、コーティング膜21は、接触部16bを形成している材料よりも柔らかい、例えば、有機系の光学材料から構成されることにより、接触部分16cでの導光ファイバ14と接触部16bとの密着性を上げて空間が残りにくくすることができる。このことにより、レーザ光11aをロスなく効率的に接続側ファイバ16の接触部16bに導くことができる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aを、コーティング膜21を介してロスなく効率的に接続側ファイバ16に伝搬させ、さらに、接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介してロスなく効率的に導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。なお、コーティング膜21は、接触部16bの接触部分16cにのみ形成しているが、接続側ファイバ16の接触部16b全面に形成してもよい。
次に、図7に示す例では、導光ファイバ14と接触部16bの接触部分16cとの間をレーザ光11aが透過する接着剤22により接着している。この接着剤22の屈折率を、例えば、導光ファイバ14のクラッド14gの屈折率より高くすることにより、レーザ光11aを接触部分16cに集中させて接触部16bに取り出しやすくすることができる。また、接着剤22は、接触部分16cでの導光ファイバ14と接触部16bとの間に生じた空間を埋め、導光ファイバ14と接触部16bとの密着性を上げて空間が残りにくくすることができる。このことにより、レーザ光11aをロスなく効率的に接触部16bに導くことができる。
このような構成とすることにより、図2に示すように、導光ファイバ14を伝播するレーザ光11aが接着剤22を介してロスなく効率的に接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17を介して導光板13に取り出すことができ、導光板13の一方の主面13b全体から均一な光強度の出力光19を出射することができる。
なお、接着剤22は、接触部16bの接触部分16cにのみ塗布しているが、接続側ファイバ16の接触部16b全面に塗布してもよい。また、混合ファイバ18aと接続側ファイバ16との間に導光ファイバ14を別途設けなくとも、混合ファイバ18aが、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16との間で導光ファイバとしての作用を果たしてもよい。その場合には、接続側ファイバ16をバンドルしたファイバと混合ファイバ18aとを接続することで光を伝達することができる。
(実施の形態2)
図8及び図9は、本発明の実施の形態2に係る面状照明装置30の概略構成図であり、図8は、面状照明装置30の構成全体を模式的に示す平面図であり、図9は、図8における2B−2B線から見た面状照明装置30の断面図を示す。なお、図8において、面状照明装置30の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図8及び図9に示すように、本実施の形態の面状照明装置30では、導光板13の一方の主面13bが、対向する一対の短辺31a及び長辺31bにより囲まれ、導光板側面13a、13dのうち短辺31aに沿った導光板側面13dに接続側ファイバ16及びファイバコリメータ17が光学的に接続されている点が実施の形態1の面状照明装置10と異なる。そして、レーザ光11aは、短辺31aに沿った導光板側面13dから導光板13に入射するので、導光板13中を長辺31bに沿って進行している。
このような構成とすることにより、導光板13中を長辺31bの方向に沿って一方向に進行しているレーザ光11aが、出力光19として、導光板13の一方の主面13bから出射される。また、図1に示す面状照明装置10と同様に、レーザ光源11からのレーザ光11aが、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置30を実現できる。
また、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13に入射させるための導光ファイバ14と接続側ファイバ16などを接続する構造を実施の形態1と同様に工夫しているので、導光板側面13dに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13dから入射させることができる。その結果として、導光板13の一方の主面13bから出力光19を高均一に出射することができる。
さらに、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光19として出射するので、出力光19のスペックルノイズを十分に低減することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る面状照明装置40の概略構成を示す平面図である。なお、図10においても、導光板13などの面状照明装置40の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図10に示す本実施の形態に係る面状照明装置40は、実施の形態1、2で説明した面状照明装置10、30とはレーザ光源11、導光ファイバ41及び接続側ファイバ16の構成が異なる。すなわち、導光ファイバ41は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dからなり、本実施の形態の面状照明装置40は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14d及び光源側バンドルファイバ12が両側に光学的に接続された光スイッチ素子43をさらに備えている。
光スイッチ素子43は、例えば、図10に示すように、光源側バンドルファイバ12からの1つの入力であるレーザ光43aを4つの分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに分岐して出力できる1×4の光スイッチ素子である。すなわち、光スイッチ素子43は、制御部15と配線15cを介して電気的に接続され、制御部15は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dのうち少なくとも1つを選択するように光スイッチ素子43のスイッチング動作を制御する。この制御に従い、光スイッチ素子43は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dのうち少なくとも1つを選択し、光源側バンドルファイバ12から入射するレーザ光43aを、選択した分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバ16にのみ入射させている。
ここで、分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dと接続側ファイバ16との接続形態としては、図10に示すように、各分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dが上から順に接続側ファイバ16に接続され、例えば、分岐導光ファイバ14aには上から1番目、5番目、9番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14bには上から2番目、6番目、10番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14cには上から3番目、7番目、11番目、…の接続側ファイバ16が接続され、分岐導光ファイバ14dには上から4番目、8番目、12番目、…の接続側ファイバ16が接続されている。
例えば、制御部15が分岐導光ファイバ14dを選択するように光スイッチ素子43を制御する場合、光スイッチ素子43は、レーザ光43aを分岐導光ファイバ14dに出射する。そして、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して分割されて接続された接続側ファイバ16のうち、選択された分岐導光ファイバ14dに接続された接続側ファイバ16にのみレーザ光43aを入射させている。
なお、分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dと接続側ファイバ16との接続形態は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。また、分岐導光ファイバの本数も上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
このような構成とすることにより、導光ファイバ41から複数の接続側ファイバ16を介してレーザ光43aの光量をロスすることなく効率的に導光板13に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置40を実現することができる。
また、光スイッチ素子43によりレーザ光43aを複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dへ選択的に入射させ、さらに、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光43aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず、人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。
さらに、導光板13を照明する領域を複数の分割領域に分割し、分岐導光ファイバ毎に分割領域を割り当ててやると、導光板13の照明領域を順次スクロールすることができる。この結果、面状照明装置40を液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に、黒画像の挿入と同期して、バックライトの一部を順次点滅させ、動画のブレを大幅に低減するバックライトスキャンニング技術を使用して、動画ボケを低減することができる。
例えば、接続側ファイバ16を導光板13の上から順に第1〜第4のグループに分割し、第1のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14aに接続し、第2のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14bに接続し、第3のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14cに接続し、第4のグループの接続側ファイバ16を分岐導光ファイバ14dに接続し、光スイッチ素子43がレーザ光43aを分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dの順に入射することにより、導光板13の照明領域を上から下へ順次スクロールすることができる。
(実施の形態4)
図11に本発明の実施の形態4に係る面状照明装置50の概略構成を示す平面図を示す。なお、図11において、面状照明装置50の各部分は、それぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図11に示す面状照明装置50において、導光ファイバ41は、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dからなり、この複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して光学的に接続された複数組のレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12をさらに備え、各分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dは、それぞれ異なるレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12からレーザ光を入射される。
そして、制御部15は、複数組のレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12の動作を制御し、制御部15が動作させるレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12を選択することにより、選択されたレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12からレーザ光が出射される。接続側ファイバ16は、実施の形態3と同様に、複数の分岐導光ファイバ14a、14b、14c、14dに対して分割されて接続され、選択されたレーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12に接続された分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバ16にのみレーザ光11aが入射される。
このような構成とすることにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置50を実現することができるとともに、複数のレーザ光源11を交互に効率よく長寿命で動作させることができる。さらに、導光板13を照明する領域を複数の分割領域に分割し、レーザ光源11及び光源側バンドルファイバ12毎に分割領域を割り当ててやると、導光板13の照明領域を順次スクロールすることができる。この結果、面状照明装置50を液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に、動画ボケを低減することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させ、位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5に係る面状照明装置60の概略構成を示す平面図である。なお、図12においても、導光板13などの面状照明装置60の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図12に示す本実施の形態に係る面状照明装置60は、レーザ光源11と、このレーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、一方の端部16aが円弧状に配置され、他方の端部が平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバ16と、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して配置された複数のファイバコリメータ17と、複数の接続側ファイバ16が複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板側面13dに接続された導光板13と、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16とを光学的に接続するポリゴンミラー61と、少なくともレーザ光源11及びポリゴンミラー61を制御する制御部15とを備えている。
なお、図12の面状照明装置60において、構成をわかりやすくするために、複数の接続側ファイバ16は、間隔をあけて配置されているように示しているが、実際の構成は、個々のファイバコリメータ17に対応して密に配置されている。そして、レーザ光源11から出射されたレーザ光(図示せず)は、光源側バンドルファイバ12から出射されてコリメータレンズ62により平行なレーザ光63として出射される。レーザ光63は、ポリゴンミラー61に入射して走査光63aとして走査され、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aに連続して入射される。
また、図12に示すように、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aは、ポリゴンミラー61から所定の距離に連続して配置されている。そして、ポリゴンミラー61は、走査光63aが連続して配置された一方の端部16aの上を一定の走査速度で走査されているように動作を行う。
このときに図示していないが、接続側ファイバ16の一方の端部16aには、走査光63aのビーム径に対応した径のコリメータを接続している。なお、ポリゴンミラー61は、配線15dを介して制御部15と電気的に接続された駆動部61aにより駆動されて矢印64の方向に回転するので、導光板13にはレーザ光11aが上部から下部に走査されるように入射することができる。
なお、コリメータレンズ62に代えて、光源側バンドルファイバ12のレーザ光63を出射する出射端部12bにファイバコリメータ(図示せず)などを接続し、光源側バンドルファイバ12の径にほぼ対応した径の平行なレーザ光63を出射するようにしてもよい。このことにより、レーザ光63は、ポリゴンミラー61で走査されて走査光63aとして接続側ファイバ16に連続してほとんどロスがなく入射することができる。
このような構成とすることにより、空間を有効に利用して、レーザ光63を走査して複数の接続側ファイバ16を介してレーザ光11aを効率的に導光板13に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置60を実現することができる。また、複数の接続側ファイバ16により走査光63aを多数に分岐させて導光板13に入射させて位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。さらに、ポリゴンミラー61によりレーザ光11aを導光板13の上部から下部へ走査し、導光板13の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
(実施の形態6)
図13は、本発明の実施の形態6に係る面状照明装置70の概略構成を示す平面図である。なお、図13においても、導光板13などの面状照明装置70の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図13に示す本実施の形態に係る面状照明装置70は、レーザ光源11と、このレーザ光源11に一方の端面部12aが光学的に接続された光源側バンドルファイバ12と、出射端部16dが平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバ16と、複数の接続側ファイバ16に対応して平面状に並行して配置された複数のファイバコリメータ17と、複数の接続側ファイバ16が複数のファイバコリメータ17を介して光学的に導光板側面13dに接続された導光板13と、光源側バンドルファイバ12と複数の接続側ファイバ16とを光学的に接続し、レーザ光をランダムに走査可能な音響光学素子71(または電気光学素子72)と、少なくとも音響光学素子71(または電気光学素子72)及びレーザ光源11を制御する制御部15とを備えている。
なお、図13の面状照明装置70において、構成をわかりやすくするために複数の接続側ファイバ16は、間隔をあけて配置されているように示しているが、実際の構成は、個々のファイバコリメータ17に対応して密に配置されている。
そして、レーザ光源11から出射されたレーザ光(図示せず)は、図13に示すように、光源側バンドルファイバ12の出射端部12bに接続された音響光学素子71または電気光学素子72により走査光73(73a、73b、73c、73d)として走査される。走査光73(73a、73b、73c、73d)は、複数の接続側ファイバ16のうち制御部15により選択された接続側ファイバ16の一方の端部16aに順次入射されている。
このときに、複数の接続側ファイバ16の中間部は、被覆部74により束ねられている。また、複数の接続側ファイバ16の一方の端部16aが、走査光73の入射側となり、複数の接続側ファイバ16の出射端部16dから出射するレーザ光11aが、ファイバコリメータ17を介して導光板13に入射することとなる。なお、音響光学素子71または電気光学素子72は、配線15eにより制御部15に接続されて制御されている。
このような構成とすることにより、複数の接続側ファイバ16から導光板13に均一性良くレーザ光11aを入射させることができ、低消費電力で出力光(図示せず)が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。
このときに、複数の接続側ファイバ16は、その複数の接続側ファイバ16の入射側である一方の端部16aと出射端部16dとが同じ並び方の順序で並んでいなくとも、制御部15によりこれらの並び方の順序が把握されていれば、音響光学素子71または電気光学素子72による走査光73の走査を制御することにより、入射光としてのレーザ光11aが導光板側面13dのどの位置からどの順序で入射するかを制御することができる。したがって、接続側ファイバ16を構成する複数の光ファイバを整列させる必要がないので、整列用の余分な部材や調整の手間が省け、接続側ファイバ16として低コストな接続側バンドルファイバを使用することができるという効果が得られる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13に入射させて位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。さらに、音響光学素子71または電気光学素子72によりレーザ光73を走査し、導光板13の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7に係る面状照明装置80の概略構成を示す平面図である。なお、図14においても、導光板13eなどの面状照明装置80の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図14に示す面状照明装置80が図1に示す面状照明装置10と異なる点は、ファイバコリメータ17が省略され、レーザ光11aが接続側ファイバ16から導光板13eの導光板側面13aへ直接入射され、導光板13eの内部の拡散粒子13fに拡散されて導光板13eの一方の主面13bから出射される点である。その他の点は、図1に示す面状照明装置10と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図14に示す面状照明装置80では、複数の接続側ファイバ16の各々は、一方の端部16aにテーパ形状に形成された接触部16bを有し、導光ファイバ14は、複数の接続側ファイバ16と接触部16bの先端の接触部分16cで光学的に接続されている。そして、レーザ光11aは、導光ファイバ14から接触部分16cを通過して複数の接続側ファイバ16に入射し、複数の接続側ファイバ16からレーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に導かれる。導光板13eの内部には、複数の拡散粒子13fが分散されて混在し、一方の主面13bに対向した他方の主面、及び導光板側面13aを除く他の側面には、レーザ光11aを反射する反射膜が形成されている。
本実施の形態では、レーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に伝搬するので、レーザ光11aが複数の拡散粒子13fにより効率よく散乱され、導光板13eの一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光ファイバ(光源側バンドルファイバ12、混合ファイバ18a、導光ファイバ14及び接続側ファイバ16)によりほとんどロスがなく導光板13eに直接的に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置80を実現することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13eに入射させるとともに、レーザ光11aが拡散粒子13fにより散乱され、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。
さらに、実施の形態1と同様に、レーザ光源11からのレーザ光11aを導光板13eに入射させるための導光ファイバ14及び接続側ファイバ16などを接続する構造を工夫しているので、導光板側面13aに沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光11aを導光板側面13aから入射させることができる。その結果として、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8に係る面状照明装置90の概略構成を示す平面図である。なお、図15においても、導光板13eなどの面状照明装置90の各部分は、それぞれの形状及び構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては、図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
図15に示す面状照明装置90が図1に示す面状照明装置10と異なる点は、導光ファイバ14、ファイバコリメータ17及び混合ファイバ18aが省略され、光源側バンドルファイバ12と接続側ファイバ16とがライトパイプ14eを介して光学的に接続され、レーザ光11aが接続側ファイバ16から導光板13eの導光板側面13aへ直接入射され、導光板13eの内部の拡散粒子13fに拡散されて導光板13eの一方の主面13bから出射される点である。その他の点は、図1に示す面状照明装置10と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図15に示す面状照明装置90では、ライトパイプ14eは、直方体を有する中実のガラスから構成され、光源側バンドルファイバ12からのレーザ光は、ライトパイプ14eの内部で全反射を繰り返しながら、各波長のレーザ光が均一に混ざり合った状態で複数の接続側ファイバ16に入射される。なお、ライトパイプの構成は、上記の例に特に限定されず、円柱形状等の他の形状のものを用いたり、四面の反射ミラーから構成される中空のライトパイプ等を用いてもよい。また、ライトパイプに代えて、コア径が数百μm〜数mmの大口径ファイバを用いてもよい。
複数の接続側ファイバ16は、例えば、円柱形状の光ファイバから構成され、レーザ光11aが複数の接続側ファイバ16から拡がりながら導光板13eの内部に導かれる。導光板13eの内部には、複数の拡散粒子13fが分散されて混在し、一方の主面13bに対向した他方の主面、及び導光板側面13aを除く他の側面には、レーザ光11aを反射する反射膜が形成されている。
本実施の形態でも、レーザ光11aが拡がりながら導光板13eの内部に伝搬するので、レーザ光11aが複数の拡散粒子13fにより散乱され、導光板13eの一方の主面13bから出力光19として均一に出射される。
このような構成とすることにより、レーザ光源11からのレーザ光11aを、光源側バンドルファイバ12からライトパイプ14eを介して複数の接続側ファイバ16へ伝搬させることにより、ほとんどロスがなく導光板13eに直接的に伝達することができるので、レーザ光11aを効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置90を実現することができるとともに、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
また、複数の接続側ファイバ16によりレーザ光11aを多数に分岐させて導光板13eに入射させるとともに、レーザ光11aが拡散粒子13fにより散乱され、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができるとともに、導光板13eの一方の主面13bから出力光を高均一に出射することができる。
(実施の形態9)
図16は、本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置を示す概略断面図であり、実施の形態1〜8のいずれかに係る面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置の構成を示す断面図である。ここでは、例えば、面状照明装置10を使用した液晶表示装置100について説明する。
図16に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100は、液晶表示パネル101と、この液晶表示パネル101を背面側から照明するためのバックライト照明装置としての面状照明装置10とを備えている。
ここで、液晶表示パネル101は、透過型または半透過型構成で、例えばTFTアクティブマトリクス型構成からなり、表示領域には、図16に示すように、赤色画素部(Rサブピクセル)105R、緑色画素部(Gサブピクセル)105G及び青色画素部(Bサブピクセル)105Bを1つの画素105とする多数の画素が設けられており、TFTにより駆動される。
そして、2枚のガラス基板102、104の間に液晶層103が設けられており、この液晶層103を駆動するためのTFTは、ガラス基板102、104の一方に形成されているが、図示していない。106は出射側偏光フィルムを示し、107は入射側偏光フィルムを示す。この液晶表示パネル101は、従来から使用されている構成であるので、さらなる構成についての説明は省略する。
ところで、面状照明装置10(バックライト照明装置)の導光板13の一方の主面13bから出射する出力光19は、R光、G光及びB光を合波した光である。また、液晶表示パネル101の入射側偏光フィルム107を透過した出力光19は、直線偏光となり、液晶層103は、TFTにより駆動され、出力光19の偏光面を切り替えて画素105から出射する光のスイッチングを行う。このとき、出力光19の走査に応じて、画素105のTFTの動作を同期して行うことにより、所望の画像を表示することができる。
したがって、このような構成とすることにより、色再現範囲が広く、高輝度で、かつ高画質の液晶表示装置100を実現できる。また、レーザ光源11の発光効率が高いので、低消費電力化も可能である。さらに、直線偏光のレーザ光を出射するレーザ光源11と、偏波面保存光ファイバとを使用してレーザ光の偏光面を保存する構成とすれば、面状照明装置10側の入射側偏光フィルム107を不要にすることもできるので、コストダウンが図れるとともに、光利用効率を大幅に改善することができる。
なお、図16の液晶表示装置100において、出力光19を拡散して表示視野角を広げるために、拡散板108を液晶表示パネル101の出射側偏光フィルム106に隣接して設けている。拡散板108は、好ましくは、前方光散乱が大きく、後方光散乱が小さい拡散板であることが望ましい。これにより、レーザ光を拡散板108で前方方向に大きく広げて光散乱するので、表示の視野角が大きくなり、斜め周囲方向から視認できることにより、液晶表示装置100の画像表示品質が向上できる。
なお、視野角拡大のために、少なくとも画素単位のマイクロレンズの列を画素列の直後近傍あるいは液晶表示パネル101の偏光フィルムに隣接して設けてもよい。これにより、導光板13の一方の主面13bから直進して液晶表示パネル101の画素105で制御されて出射されたレーザ光を、マイクロレンズで四方に拡散することができ、画像表示の視野角を拡げることができる。
上記の各実施の形態から本発明について要約すると、以下のようになる。すなわち、本発明に係る面状照明装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、一方の端面部が前記レーザ光源に光学的に接続された光源側バンドルファイバと、平板状の導光板と、前記導光板の側面側に平面状に並行して配置された複数の接続側ファイバと、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を前記複数の接続側ファイバへ導く導光部材とを備え、前記導光板は、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射する。
この面状照明装置においては、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光部材及び複数の接続側ファイバを介してほとんどロスがなく導光板に伝達され、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを低減することができるとともに、高精度に均一化された出力光を低消費電力で出射することができる。
前記レーザ光源は、少なくとも赤色レーザ光源、緑色レーザ光源及び青色レーザ光源を含み、前記赤色レーザ光源、前記緑色レーザ光源及び前記青色レーザ光源は、それぞれのレーザ光を前記光源側バンドルファイバの前記一方の端面部から入射させることが好ましい。
この場合、面状照明装置を液晶表示装置のバックライト照明装置として用いれば、色再現範囲が広く、高画質を得ることができる。
前記光源側バンドルファイバは、複数の光ファイバを含み、前記複数の光ファイバは、色ごとに軸対称にバンドルされていることが好ましい。
この場合、光源側バンドルファイバからの各色のレーザ光を混合し、出射光量の角度分布及び面内均一性の良い白色光を得ることができる。
前記赤色レーザ光源は、半導体レーザであり、前記光源側バンドルファイバは、コア径の異なる複数の光ファイバからなり、前記赤色レーザ光源から出射したレーザ光が入射する光ファイバのコア径は、他のレーザ光源から出射したレーザ光が入射する光ファイバのコア径よりも大きいことが好ましい。
この場合、例えば、ストライプ幅が150μm程度と大きいワイドストライプの高出力赤色半導体レーザと、発光領域の小さい青色半導体レーザ及び緑色レーザ光源とを用いて、各レーザ光源に適したコア径の光ファイバをバンドルすることができるので、各レーザ光源と各光ファイバとの結合効率を損なうことなく、光源側バンドルファイバの直径を小さくすることができる。
前記光源側バンドルファイバは、前記赤色レーザ光源からの赤色レーザ光を導光する複数の光ファイバと、前記青色レーザ光源からの青色レーザ光を導光する複数の光ファイバと、前記緑色レーザ光源からの緑色レーザ光を導光する一つの光ファイバとからなることが好ましい。
この場合、複数の赤色半導体レーザ及び青色半導体レーザと、半導体レーザ励起の固体レーザから出射したレーザ光のSHG光を用いる一つの緑色レーザ光源とを用いて、小型で高出力な白色照明を得ることができる。
上記面状照明装置は、前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記導光部材は、前記導光板の側面に対向して配置され、前記光源側バンドルファイバと前記接続側ファイバとを光学的に接続し、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を分配して前記複数の接続側ファイバへ出射する導光ファイバを含み、前記導光板は、前記複数のファイバコリメータを介して、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射することが好ましい。
この場合、レーザ光源からのレーザ光が光源側バンドルファイバ、導光ファイバ、接続側ファイバ及びファイバコリメータによりほとんどロスがなく導光板に伝達することができるので、レーザ光を効率的に利用することができ、低消費電力で動作できる薄型の面状照明装置を実現できる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。例えば、レーザ光源として、RGB3色のレーザ光源を用いることにより、白色照明を得ることも可能であるし、同一色の複数のレーザ光源を用いれば、高出力化が可能である。さらに、両者を合わせて、3原色の複数のレーザ光源を用いれば、高出力で明るい白色照明を得ることができる。
前記複数の接続側ファイバの各々は、テーパ形状に形成された接触部を一方の端部に有し、前記導光ファイバは、前記複数の接続側ファイバに前記接触部の先端の接触部分で光学的に接続され、前記レーザ光は、前記導光ファイバから前記接触部分を通過して前記複数の接続側ファイバに入射して前記導光板に導かれることが好ましい。
この場合、導光板側面から導光板側面に沿った方向に均一性が高精度に実現されたレーザ光を入射させることができるので、導光ファイバから複数の接続側ファイバを介してレーザ光の光量をロスすることなく効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させ、位相の揃っていない出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。
前記導光ファイバは、複数の分岐導光ファイバを含み、上記面状照明装置は、前記複数の分岐導光ファイバ及び前記光源側バンドルファイバが両側に光学的に接続された光スイッチ素子と、前記光スイッチ素子を制御する制御部とをさらに備え、前記光スイッチ素子は、前記複数の分岐導光ファイバのうち少なくとも1つを選択して前記光源側バンドルファイバから入射するレーザ光を出射することにより、選択した分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバにのみ前記レーザ光を入射させることが好ましい。
この場合、複数の分岐導光ファイバから複数の接続側ファイバを介してレーザ光の光量をロスすることなく効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて位相の揃っていない出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わり、人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。また、導光板の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
前記導光ファイバは、複数の分岐導光ファイバを含み、前記レーザ光源及び前記光源側バンドルファイバは、前記複数の分岐導光ファイバに対して光学的に接続された複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を含み、上記面状照明装置は、前記複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源のうち少なくとも一組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を選択して動作させ、選択した光源側バンドルファイバに接続された分岐導光ファイバに接続された接続側ファイバにのみ前記レーザ光を入射させるように前記複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源を制御する制御部をさらに備えることが好ましい。
この場合、複数のレーザ光源を効率よく長寿命で動作させることができる。また、複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源により導光板を照明する領域を割り当ててやるとスクロール照明やスキャンニングバックライトを適用することもできる。
前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記導光部材は、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光を走査して前記複数の接続側ファイバの一方の端部に走査光を連続して入射させるポリゴンミラーを含み、前記導光板は、前記複数のファイバコリメータを介して、前記複数の接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射され、一方の主面から出力光を均一に出射することが好ましい。
この場合、空間を有効に利用し、レーザ光を走査して複数の接続側ファイバを介してレーザ光を効率的に導光板に入射させることができる。このことにより、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出力するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。この低減効果は、スペックルノイズが短時間に切り替わるにもかかわらず人間の眼の積分作用によりスペックルノイズが平均化されるからである。また、導光板の照明領域を順次スクロールすることで、液晶TVのスキャンニングバックライトとして用いた時に動画ボケを低減することができる。
前記複数の接続側ファイバの前記一方の端部は、前記ポリゴンミラーから所定の距離に連続して配置され、前記ポリゴンミラーは、前記走査光が前記一方の端部の上を一定の走査速度で走査するようにレーザ光を走査することが好ましい。
この場合、ポリゴンミラーが等角速度で回転していても、接続側ファイバに対して等速度で光が走査されるので、導光板から出射する出力光の一方の主面上での均一性がより向上する。
前記導光部材は、前記光源側バンドルファイバからのレーザ光をランダムに走査して前記複数の接続側ファイバの一方の端部に走査光をランダムに入射可能な光走査部材を含み、上記面状照明装置は、前記光走査部材を制御する制御部と、前記複数の接続側ファイバに対応して並行して配置され、前記導光板の側面に光学的に接続された複数のファイバコリメータをさらに備え、前記制御部は、前記光走査部材を制御し、前記複数の接続側ファイバのうち選択した接続側ファイバの一方の端部に前記走査光を順次入射させ、前記導光板は、前記ファイバコリメータを介して、選択された接続側ファイバからのレーザ光を側面から入射されることが好ましい。
この場合、複数の接続側ファイバから導光板側面に均一性良くレーザ光を入射させることができ、低消費電力で出力光が高精度に均一化された面状照明装置を実現することができる。また、複数の接続側ファイバによりレーザ光を多数に分岐させて導光板に入射させて出力光として出射するので、出力光のスペックルノイズを十分に低減することができる。また、光をランダム走査できるので、複数の接続側ファイバを任意に照明できるという効果が得られる。ランダム走査可能な光走査部材としては、例えば、音響光学素子または電気光学素子が好適である。
前記導光板の一方の主面は、対向する一対の短辺及び長辺により囲まれ、前記ファイバコリメータは、前記導光板の側面のうち前記短辺に沿った側面に光学的に接続され、前記レーザ光は、前記導光板中を前記長辺に沿って進行することが好ましい。
この場合、導光板の一方の主面から出射される出力光が長辺に沿って進行し、出力光を導光板の照明領域に対して一方向にスクロールすることができる。したがって、例えば、複数組の光源側バンドルファイバ及びレーザ光源により、導光板を照明する領域を割り当ててやると、スクロール照明やスキャンニングバックライトを適用することもできる。
前記導光板は、前記導光板の内側で前記一方の主面に対向する他方の主面上に、前記複数の接続側ファイバが接続された前記導光板の側面に対して平行に整列されたバー状の複数のミラーを有することが好ましい。
この場合、導光板の一方の主面から出力光を高精度に均一化して出射することができる。
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置とを備え、前記バックライト照明装置として上記いずれかの面状照明装置を用いたものである。
この液晶表示装置においては、色再現範囲が広く、高輝度で、かつ高画質の薄型の液晶表示装置を実現できる。さらに、レーザ光を効率的に利用することができるので、低消費電力で動作でき、出力光を高均一に出射することができる。
本発明の面状照明装置は、薄型でレーザ光を効率的に利用することができるとともに、低消費電力で動作することができ、また、本発明の面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置は、色再現範囲が広くて高輝度の画像表示ができ、低消費電力での動作が実現できるので、薄型の液晶表示装置に有用である。