JPWO2009022434A1 - 植物の加工品およびその製造方法 - Google Patents

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秀一 山田
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美恵子 山田
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雅敏 安孫子
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Abstract

植物の醸し出す美観を損なうことなく、簡易かつ安価な方法で、採取時の外観を半永久的に保持可能な植物の加工品およびその製造方法を提供する。植物を、0.09〜6%/秒、好ましくは0.3〜5%/秒の平均速度で乾燥させて、水分含有率3〜16%、好ましくは5〜10%の植物の乾燥物を得る乾燥工程と、前記乾燥工程で得られた植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布する塗布工程と、により作製される植物の加工品、およびその製造方法である。

Description

本発明は、植物の加工品およびその製造方法に関する。詳細には、採取時の外観を半永久的に保持可能な植物の加工品およびその製造方法に関する。
植物や植物の模造品等が、単なる装飾のみならず季節感や風情を醸し出す目的で、デパート等の各種店舗のウィンドウディスプレイや、展覧会、コンクール、ファッションショー、結婚披露宴等の各種イベントのディスプレイ、または一般家庭もしくは旅館、ホテル等の各種施設の室内装飾に用いられているほか、テレビ、映画等の撮影や、イベント、演劇等の舞台の演出用装飾、絵画、写真等のモチーフ等の美術制作用装飾、さらにはブローチ、ペンダント、ブーケ等の服飾品等にも利用されている。
しかしながら、生の植物は傷み易く、保存しておける期間が極めて短いという問題があった。植物を冷蔵または冷凍して植物の腐敗を防いで保存期間を延ばそうとすれば、保存用の冷蔵・冷凍設備が必要となるためコストがかかり、また、保存と使用を繰り返す間に腐敗が進むため、再利用にも限界があった。また、ドライフラワーや押し花の様に植物を完全に乾燥させて保存する方法もあるが、変色や変形によりリアリティがなくなるだけでなく、乾燥によって柔軟性が失われるため、加工性や運搬性に劣るという問題があった。
一方、植物の代替として利用されるプラスチック等で作られた模造品は、植物が醸し出す美観を再現することは非常に困難であり、リアリティが劣るため、テレビ、映画等の撮影や、絵画のモチーフ等としては利用し辛かった。
本発明は、斯かる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、植物の醸し出す美観を損なうことなく、簡易かつ安価な方法で、採取時の外観を半永久的に保持可能な植物の加工品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記手段により達成される。
(1)すなわち、本発明は、水分含有率が3〜16%である植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布してなる、植物の加工品である。
(2)また、本発明の前記乾燥物は、水分含有率が5〜10%である、(1)に記載の植物の加工品である。
(3)また、本発明の前記乾燥物は、0.09〜6%/秒の平均速度で植物を乾燥させて得られる、(1)または(2)に記載の植物の加工品である。
(4)また、本発明の前記乾燥物は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させて得られる、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(5)また、本発明の前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(6)また、本発明の前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウまたはナンテンである、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(7)また、本発明の前記植物は、植物の葉である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(8)また、本発明の前記コーティング剤は、油性コーティング剤である、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(9)また、本発明の前記コーティング剤は、保護剤、光沢剤、艶消し剤または着色剤である、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(10)また、本発明の前記コーティング剤は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により塗布される、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(11)また、本発明は、装飾品である、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(12)また、本発明は、展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(13)また、本発明は、植物を水分含有率3〜16%に乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で得られた植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布する塗布工程とを含む、植物の加工品の製造方法である。
(14)また、本発明の前記水分含有率は、5〜10%である、(13)に記載の植物の加工品の製造方法である。
(15)また、本発明の前記乾燥工程は、0.09〜6%/秒の平均速度で植物を乾燥させることを特徴とする、(13)または(14)に記載の植物の加工品の製造方法である。
(16)また、本発明の前記乾燥工程は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させることを特徴とする、(13)〜(15)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(17)また、本発明の前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、(13)〜(16)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(18)また、本発明の前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウまたはナンテンである、(13)〜(17)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(19)また、本発明の前記植物は、植物の葉である、(13)〜(18)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(20)また、本発明の前記コーティング剤は、油性コーティング剤である、(13)〜(19)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(21)また、本発明の前記コーティング剤は、保護剤、光沢剤、艶消し剤または着色剤である、(13)〜(20)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(22)また、本発明の前記塗布工程は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により前記コーティング剤を塗布することを特徴とする、(13)〜(21)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(23)また、本発明は、装飾品である、(13)〜(22)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(24)さらに、本発明は、展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、(13)〜(23)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
本発明の植物の加工品によれば、生の植物とは異なり劣化しにくいので長期間保存して繰り返し使用することが可能であり、また、保存用の設備が不要であるので経済的にも有利である。これにより、若葉や紅葉といった採取時期が限定される植物であっても、一年中その代替物を市場に供給することが可能となる。
また、本発明の植物の加工品によれば、ドライフラワーや押し花とは異なり、変色や変形を生じないためリアリティを損なうことがなく、また、適度に柔軟性を保持しているので、加工性や耐久性にも優れており、運搬や使用の際も破損し難い。
さらに、本発明によれば、植物の代替として利用されるプラスチック等で作られた模造品とは異なり、植物が醸し出す美観を損なうことがなく、採取時の植物の外観を半永久的に保持することができるので、特にリアリティを追及するテレビや映画の撮影等や、絵画のモチーフ等としても利用することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の植物の加工品は、水分含有率が3〜16%である植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布してなるものである。
本発明で利用することができる植物の種類は、特に限定されるものではなく、例えば、カエデ科(APG植物分類体系ではムクロジ科に分類される。)、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科、メギ科等に属する植物を利用することができるが、これらの中では、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス(イノモトソウともいう。)、アイビー(セイヨウキヅタまたはヘデラともいう。)、ユキノシタ、シロタエギク(ダスティーミラーともいう。)、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウ、ナンテン等が好ましく、特に、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、アイビー、プテリス、シロタエギク等が好適に利用される。
また、本発明においては、植物の全体を利用しても良いし、一部の部位のみを利用しても良い。植物の一部の部位のみを利用する場合、利用可能な部位としては、例えば、葉、花、茎、根等が挙げられ、特に葉が好適に利用される。また、本発明で利用される植物の葉の厚さや形状についても特に限定されず、例えば、カエデの葉のような掌状に切れ込んだ薄手のものや、イチョウの葉のような扇形の厚手のもの、あるいはシロタエギクの葉のような綿毛を有した羽状に分裂したもの等であってもよく、また、これらは若葉、成葉、紅葉等のいずれであってもよい。本発明においては、水分含有率が3〜16%、好ましくは5〜10%の植物の乾燥物が利用される。利用する植物の乾燥物の水分含有率が上記上限を超えると、残留水分により変色が生じたり、縮みによる形状不良を起こしたりするので好ましくない。また、植物の乾燥物の水分含有率が上記下限未満では、柔軟性が失われて脆くなったり、加工前に変色や葉先が丸まる等の形状不良を生じたりするので好ましくない。
本発明で利用されるコーティング剤は、湿気や酸素等から植物の乾燥物を保護して変質を防ぐ機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、各種の保護剤、光沢剤、艶消し剤、着色剤等が、加工品に付与する性質に合わせて適宜選択され、単独でまたは複数を組み合わせて利用されるが、好適には油性コーティング剤が用いられる。油性コーティング剤の具体例としては、ウレタン樹脂塗料、ニトロセルロースラッカー等が挙げられ、これらの中では、特にウレタン樹脂塗料が好ましく、例えば、市販の「油性ウレタンニス」(カンペハピオ社製、艶消し透明、H01)、「油性ウレタンニス」(カンペハピオ社製、透明)、「クリヤーラッカー」(カンペハピオ社製、透明、I01)等を利用することができる。
次に、本発明の植物の加工品の製造方法について説明する。
本発明の植物の加工品は、植物を水分含有率3〜16%に乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で得られた植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布する塗布工程とを含む製造方法により製造される。
本発明の製造方法の乾燥工程においては、まず、植物を採取し、採取した植物の表面についた汚れを適切な方法、例えば、水洗い、乾拭き、水拭き、ブラシがけ、エアの吹き付け等により除去する。ただし、汚れが目立たない場合は、採取した植物をそのまま用いても良い。
次に、表面の汚れを除去した植物を、前述の水分含有率になるように乾燥させる。この際、植物の形状、色彩等の外観を維持しながら所定の水分含有率となるよう植物を乾燥させることが必要であり、適切な乾燥速度、具体的には、0.09〜6%/秒、好ましくは0.3〜5%/秒の平均乾燥速度で乾燥処理を行う。乾燥工程における平均乾燥速度が上記下限未満では、長時間の熱処理等により変色、変形を起こすので好ましくなく、平均乾燥速度が上記上限を超えると、急激な熱処理等により葉先が丸まる等の形状不良を起こすので好ましくない。
なお、乾燥工程においては、植物の種類や部位等によっては、乾燥処理を複数回に分けて行ってもよく、その場合、複数回の乾燥処理を同一の乾燥速度で行ってもよいし、異なる乾燥速度で行ってもよい。乾燥処理を複数回に分けて異なる乾燥速度で乾燥させる場合、全乾燥工程を通しての平均乾燥速度が前述の範囲内となるように調整する。
また、本発明の乾燥工程で用いられる乾燥方法は、得られる乾燥物の水分含有率および平均乾燥速度が、上述の範囲内となるように調整可能であれば特に限定されるものではなく、既知の乾燥方法、例えば、電熱線、赤外線、遠赤外線、マイクロ波、電磁誘導等を利用した方法を用いることができる。
また、乾燥工程における乾燥温度および乾燥時間は、処理する植物の種類、部位、量、乾燥方法等に応じて、得られる乾燥物の水分含有率および平均乾燥速度が前述の範囲内となるよう適宜調整される。本発明の製造方法の塗布工程においては、まず、乾燥工程で得られた植物の乾燥物に前述のコーティング剤を1回、または数回に分けて適切な方法により塗布する。この際、乾燥工程で得られた植物の乾燥物の変質を防ぐため、乾燥処理後すぐに塗布処理を行うことが望ましい。本発明の塗布工程で用いられる塗布方法は、特に限定されるものではなく、植物の種類や部位等に応じて適宜選択されるが、既知の塗布方法、例えば、スプレー法、ディップコート法、インクジェット法等を利用することができる。
なお、上記塗布処理においては、前述のコーティング剤に必要に応じて希釈剤を添加して適当な倍率、例えば50〜100%程度、好ましくは75%程度に希釈して用いてもよく、この場合、希釈剤としては、例えば、市販の「ペイントうすめ液」(カンペハピオ社製、J01)等を利用することができる。
最後に、コーティング剤を塗布した植物を、適当な条件下で乾燥させる。例えば、室温(25℃)の条件下では、ダクトを有した室内であれば3〜4時間、あるいは室内であれば6〜7時間乾燥させる。ただし、植物を乾燥させる場所としては、特に限定される訳ではないが、植物の変色を防ぐという観点から湿気の少ない場所が好ましい。乾燥後は直射日光に当てないように衣装ケース等に入れ、風通しのよい場所に保管するよう留意する。なお、本発明の塗布工程においては、植物の乾燥物の表面に強固な皮膜を形成したり、異なる機能の被膜を順次積層させるために、上述の塗布処理と乾燥処理を交互に複数回繰り返したりしてもよい。
次に、本発明の植物の加工品およびその製造方法を、実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
[実施例1]
ほぼ同じ形状および大きさのサクラの青葉を複数枚採取し、これらの表面を確認して汚れている葉を水洗いした後に、ペーパータオルで拭いて水分を除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ0.90gのものを6枚選別して試料とした。乾燥前の試料とした1枚以外を、クリーンワイパーを敷いた回転皿の上に乗せ、マイクロ波乾燥機(高周波出力値500W)で所定時間それぞれ乾燥させた。次いで、所定時間ごとに試料をマイクロ波乾燥機から取り出し、それぞれの重量を測定した。この時、重量が変化しなくなった試料の重量を各試料の固形分の重量とした。次いで、各乾燥時間における試料の重量から固形分の重量を引いた値を各乾燥時間における試料の水分量とし、乾燥前の試料の水分量を100としたときの各乾燥時間の試料の水分量を水分含有率としてその平均値を算出した。また、各乾燥時間における水分含有率の差分から単位時間あたりの水分含有率の減少分を算出し、各乾燥時間における平均乾燥速度とした。
次に、ペイントうすめ液を用いて油性ウレタンニスを75%に希釈して、コーティング液を調製した。得られたコーティング液を、乾燥前の試料および各乾燥時間において得られた試料乾燥物の表面に塗布し、スチール棚に洗濯挟みを通した針金を張り、これらを重ならないようにして吊下げ、室温でダクト設備を有した室内に160時間放置して乾燥させた。
得られた加工品の性能を、変色、変形および柔軟性の3項目で評価し、これらの評価に基づいて、製品としての良否を総合的に判断した。なお、変色の評価は、変色がほとんど見られないものを○、一部分または全体にわずかな変色が見られるものを△、一部分または全体に相当の変色が見られるものを×とし、変形の評価は、変形(反り、丸まり、波打ち、縮み等)がほとんど見られないものを○、一部分または全体にわずかな変形が見られるものを△、一部分または全体に相当の変形が見られるものを×とし、柔軟性の評価は、柔軟性(撓みがあること)があるものを○、柔軟性がやや低下しているが簡単には割れないものを△、柔軟性が殆どなく簡単に割れてしまうものを×とした。また、総合評価は、各項目において○が2個以上で×がないものを○、○が1個以下で×がないものを△、1つでも×があるものを×とした。
これらの結果を表1に、また、採取後に汚れを除去したサクラの青葉の一部の外観写真を図1に、乾燥前の試料の加工品の外観写真を図2(a)に、各乾燥時間において得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図2(b)〜(f)に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[比較例1]
実施例1で採取したサクラの青葉を用い、実施例1と同様にして汚れを除去した後に重量を測定し、ほぼ0.90gのものを1枚選別して試料とした。次いで、クリーンワイパーを敷いたガラエポシートの上に試料を乗せ、非接触型電熱線乾燥機(80℃)で1000秒間乾燥させた。その後、実施例1で算出した固形分の重量を用い、実施例1と同様にして、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した後に、試料乾燥物の評価を行った。なお、乾燥処理後の段階で試料乾燥物の総合評価が×であることがわかったので、これについては塗布処理を行わなかった。
これらの結果を表1に、また、得られた試料乾燥物の外観写真を図3に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内であっても、平均乾燥速度が0.09%/秒以下の試料乾燥物は、図1に示す採取後に汚れを除去したサクラの青葉と比較して、変色や変形といった外観異常が生じ、柔軟性も劣っており、加工性や耐久性に乏しいことがわかった。
[比較例2]
実施例1で採取したサクラの青葉を用い、実施例1と同様にして汚れを除去した後に重量を測定し、ほぼ0.90gのものを1枚選別して試料とした。次いで、この試料をクリーンワイパーに挟み、接触型電熱線乾燥機(150℃)で15秒間乾燥させた。その後、実施例1で算出した固形分の重量を用い、実施例1と同様にして、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した後に、試料乾燥物の評価を行った。なお、比較例1と同様にして、塗布処理を行わなかった。
これらの結果を表1に、また、得られた試料乾燥物の外観写真を図4に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内であっても、平均乾燥速度が6%/秒を超える試料乾燥物は、図1に示す採取後に汚れを除去したサクラの青葉と比較して、変色や変形といった外観異常が生じ、柔軟性も劣っており、加工性や耐久性に乏しいことがわかった。
[実施例2]
ほぼ同じ形状および大きさのサクラの紅葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ0.68gのものを3枚1組で計12枚選別して試料とした。次いで、クリーンワイパーを敷いたガラエポシートの上に試料を互いに重ならないように乗せ、非接触型電熱線乾燥機(60℃)で60秒間乾燥させた後、実施例1と同様にして、マイクロ波乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間ごとの重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表2に、また、乾燥前の試料の外観写真を図5に、各乾燥時間において得られた試料乾燥物の加工品の外観写真をそれぞれ図6,7に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例3]
実施例2で採取したサクラの紅葉を用い、実施例1と同様にして汚れを除去した後に重量を測定し、ほぼ0.68gのものを3枚選別して試料とした。次いで、実施例2と同様にして、非接触型電熱線乾燥機で乾燥させた後、実施例1と同様にして、マイクロ波乾燥機で所定時間乾燥させた。その後、実施例2で算出した固形分の重量を用い、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、室温でダクト設備を有した室内に20ヶ月間放置した以外は、実施例1と同様にして乾燥させ、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表2に、また、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図8に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、図5に示す乾燥前の試料や、図6,7に示す加工処理後160時間放置した各試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例4]
ほぼ同じ形状および大きさのブナの紅葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ0.44gのものを2枚1組で計6枚選別して試料とした。次いで、ブナの紅葉を1枚ずつクリーンワイパーに挟み、接触型電熱線乾燥機(150℃)で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、接触型電熱線乾燥機を用いて乾燥させた以外は、実施例1と同様にして所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表2に、また、採取後に汚れを除去したブナの紅葉の一部の外観写真を図9に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図10に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例5]
実施例4で採取したブナの紅葉を用い、実施例1と同様にして汚れを除去した後に重量を測定し、ほぼ0.44gのものを2枚選別して試料とした。次いで、実施例4と同様にして接触型電熱線乾燥機で試料を20秒間乾燥させた後、実施例1と同様にして、マイクロ波乾燥機で所定時間乾燥させた。その後、実施例4で得られた固形分量を用い、実施例1と同様にして、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表2に、また、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図11に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、図9に示す採取後に汚れを除去したブナの紅葉とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例6]
ほぼ同じ形状および大きさのイチョウの紅葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ0.54gのものを2枚1組で計6枚選別して試料とした。次いで、実施例1と同様にして、マイクロ波乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表3に、また、乾燥前の試料の外観写真を図12に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図13に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例7]
ほぼ同じ形状および大きさのカエデの紅葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ0.10gのものを7枚1組で計21枚選別して試料とした。次いで、実施例4と同様にして接触型電熱乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表3に、また、乾燥前の試料の外観写真を図14に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図15に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例8]
実施例7で採取したカエデの紅葉を用い、実施例1と同様にして汚れを除去した後に重量を測定し、ほぼ0.10gのものを3枚選別して試料とした。次いで、実施例7と同様にして接触型電熱線乾燥機で試料を20秒間乾燥させた。その後、実施例7で得られた固形分量を用い、実施例1と同様にして、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、室温でダクト設備を有した室内に20ヶ月間放置した以外は、実施例1と同様にして乾燥させ、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表2に、また、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図16に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、図14に示す乾燥前の試料や、図15に示す加工処理後160時間放置した試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例9]
ほぼ同じ形状および大きさのプテリスの葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ1.20gのものを3枚1組で計9枚選別して試料とした。次いで、実施例5と同様にして非接触型電熱乾燥機(80℃)で420秒間乾燥させ、次いでマイクロ波乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表3に、また、乾燥前の試料の外観写真を図17に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図18に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例10]
ほぼ同じ形状および大きさのアイビーの枝を複数本採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ1.30gのものを1本選別して試料とした。次いで、実施例8と同様にして非接触型電熱乾燥機で300秒間乾燥させ、次いで、実施例1と同様にしてマイクロ波乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表3に、また、乾燥前の試料の外観写真を図19に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図20に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
[実施例11]
ほぼ同じ形状および大きさのシロタエギクの葉を複数枚採取し、実施例1と同様にして試料の汚れを除去した。次いで、それぞれの重量を測定し、ほぼ2.30gのものを1枚選別して試料とした。次いで、実施例1と同様にして、マイクロ波乾燥機で試料の重量が変化しなくなるまで乾燥させ、固形分の重量を得た。その後、実施例1と同様にして、所定時間後の重量を測定し、水分含有率および平均乾燥速度算出を算出した。次いで、これらの試料に対して塗布処理を施し、試料乾燥物の評価を行った。
これらの結果を表3に、また、採取した後に汚れを除去したシロタエギクの葉の一部の外観写真を図21に、得られた試料乾燥物の加工品の外観写真を図22に示した。これらの結果から明らかなとおり、水分含有率が3〜16%の範囲内である試料乾燥物の加工品は、乾燥前の試料とほぼ変わらない外観を有し、柔軟性も良好で加工性や耐久性に優れていることがわかった。
以上のとおり、本発明の植物の加工品は、植物が醸し出す美観を損なうことがなく、採取時の植物の外観を半永久的に保持することができ、冷蔵・冷凍設備を要せずに、長期間保存して繰り返し利用することができる。また、適度な柔軟性や強度を有しているので、加工性、耐久性等にも優れている。
従って、本発明の植物の加工品は、デパート、スーパーマーケット等の各種店舗で用いられるウィンドウディスプレイ用装飾品、展示会、展覧会、博覧会、コンクール、ファッションショー、ディナーショー、結婚式、披露宴等の各種イベントで用いられるディスプレイ用装飾品、または一般家庭もしくは旅館、ホテル、ペンション、民宿、コテージ等の各種施設で用いられる室内装飾品等の各種展示用装飾品、テレビ、映画、写真等の撮影、もしくはイベント、演劇等の舞台で用いられる演出用装飾品もしくは特殊効果(花びらや落ち葉を降らせる等)用小道具、絵画、彫刻、彫塑、写真、デザイン等のモチーフとして用いられる美術制作用装飾品、またはブローチ、ペンダント、キーホルダー、イヤリング、ピアス、ネックレス、ブーケ等の服飾品等の各種装飾品として用いられた場合に極めて有用である。
図1は、実施例1における乾燥前の試料の外観写真である。
図2は、(a)は、実施例1における乾燥前の試料、(b)は、30秒間乾燥させて得られた試料乾燥物、(c)は、60秒間乾燥させて得られた試料乾燥物、(d)は、90秒間乾燥させて得られた試料乾燥物、(e)は、120秒間乾燥させて得られた試料乾燥物、(f)は、510秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品のそれぞれの外観写真である。
図3は、比較例1における1000秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の外観写真である。
図4は、比較例2における15秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の外観写真である。
図5は、実施例2における乾燥前の試料の外観写真である。
図6は、実施例2における120秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図7は、実施例2における180秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図8は、実施例3における150秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図9は、実施例4における採取および汚れ除去後の紅葉の一部の外観写真である。
図10は、実施例4における20秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図11は、実施例5における80秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図12は、実施例6における乾燥前の試料の外観写真である。
図13は、実施例6における120秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図14は、実施例7における乾燥前の試料の外観写真である。
図15は、実施例7における20秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図16は、実施例8における20秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図17は、実施例9における乾燥前の試料の外観写真である。
図18は、実施例9における450秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図19は、実施例10における乾燥前の試料の外観写真である。
図20は、実施例10における360秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
図21は、実施例11における採取および汚れ除去後の葉の一部の外観写真である。
図22は、実施例11における90秒間乾燥させて得られた試料乾燥物の加工品の外観写真である。
【0002】
発明が解決しようとする課題
本発明は、斯かる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、植物の醸し出す美観を損なうことなく、簡易かつ安価な方法で、採取時の外観を半永久的に保持可能な植物の加工品およびその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明の上記目的は、下記手段により達成される。
(1)すなわち、本発明は、0.21〜6%/秒の平均速度で常圧下で乾燥させて得られる水分含有率が3〜16%である植物の乾燥物の表面に油性塗料を塗布してなる、植物の加工品である。
(2)また、本発明の前記乾燥物は、水分含有率が5〜10%である、(1)に記載の植物の加工品である。
(3)
(4)また、本発明の前記乾燥物は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させて得られる、(1)または(2)に記載の植物の加工品である。
(5)また、本発明の前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、(1)、(2)または(4)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(6)また、本発明の前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウまたはナンテンである、(1)、(2)、(4)または(5)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(7)また、本発明の前記植物は、植物の葉である、(1)、(2)または(4)〜(6)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(8)また、本発明の前記油性塗料は、透明である、(1)、(2)または(4)〜(7)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
【0003】
(9)また、本発明の前記油性塗料は、油性ウレタン樹脂塗料またはニトロセルロースラッカーである、(1)、(2)または(4)〜(8)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(10)また、本発明の前記油性塗料は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により塗布される、(1)、(2)または(4)〜(9)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(11)また、本発明は、装飾品である、(1)、(2)または(4)〜(10)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(12)また、本発明は、展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、(1)、(2)または(4)〜(11)のいずれか1項に記載の植物の加工品である。
(13)また、本発明は、植物を0.21〜6%/秒の平均速度で水分含有率3〜16%に常圧下で乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で得られた植物の乾燥物の表面に油性塗料を塗布する塗布工程とを含む、植物の加工品の製造方法である。
(14)また、本発明の前記水分含有率は、5〜10%である、(13)に記載の植物の加工品の製造方法である。
(15)
(16)また、本発明の前記乾燥工程は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させることを特徴とする、(13)または(14)に記載の植物の加工品の製造方法である。
(17)また、本発明の前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、(13)、(14)または(16)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(18)また、本発明の前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブ
【0004】
ドウまたはナンテンである、(13)、(14)、(16)または(17)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(19)また、本発明の前記植物は、植物の葉である、(13)、(14)または(16)〜(18)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(20)また、本発明の前記油性塗料は、透明である、(13)、(14)または(16)〜(19)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(21)また、本発明の前記油性塗料は、油性ウレタン樹脂塗料またはニトロセルロースラッカーである、(13)、(14)または(16)〜(20)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(22)また、本発明の前記塗布工程は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により前記油性塗料を塗布することを特徴とする、(13)、(14)または(16)〜(21)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(23)また、本発明は、装飾品である、(13)、(14)または(16)〜(22)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
(24)さらに、本発明は、展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、(13)、(14)または(16)〜(23)のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法である。
発明の効果
本発明の植物の加工品によれば、生の植物とは異なり劣化しにくいので長期間保存して繰り返し使用することが可能であり、また、保存用の設備が不要であるので経済的にも有利である。これにより、若葉や紅葉といった採取時期が限定される植物であっても、一年中その代替物を市場に供給することが可能となる。
また、本発明の植物の加工品によれば、ドライフラワーや押し花とは異なり、変色や変形を生じないためリアリティを損なうことがなく、また、適度に柔軟性を保持しているので、加工性や耐久性にも優れており、運搬や使用の際も破損し難い。
さらに、本発明によれば、植物の代替として利用されるプラスチック等で作られた

Claims (24)

  1. 水分含有率が3〜16%である植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布してなる、植物の加工品。
  2. 前記乾燥物は、水分含有率が5〜10%である、請求の範囲第1項に記載の植物の加工品。
  3. 前記乾燥物は、0.09〜6%/秒の平均速度で植物を乾燥させて得られる、請求の範囲第1または2項に記載の植物の加工品。
  4. 前記乾燥物は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させて得られる、請求の範囲第1〜3のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  5. 前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、請求の範囲第1〜4のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  6. 前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウまたはナンテンである、請求の範囲第1〜5のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  7. 前記植物は、植物の葉である、請求の範囲第1〜6のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  8. 前記コーティング剤は、油性コーティング剤である、請求の範囲第1〜7のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  9. 前記コーティング剤は、保護剤、光沢剤、艶消し剤または着色剤である、請求の範囲第1〜8のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  10. 前記コーティング剤は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により塗布される、請求の範囲第1〜9のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  11. 装飾品である、請求の範囲第1〜10のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  12. 展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、請求の範囲第1〜11のいずれか1項に記載の植物の加工品。
  13. 植物を水分含有率3〜16%に乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で得られた植物の乾燥物の表面にコーティング剤を塗布する塗布工程とを含む、植物の加工品の製造方法。
  14. 前記水分含有率は、5〜10%である、請求の範囲第13項に記載の植物の加工品の製造方法。
  15. 前記乾燥工程は、0.09〜6%/秒の平均速度で植物を乾燥させることを特徴とする、請求の範囲第13または14項に記載の植物の加工品の製造方法。
  16. 前記乾燥工程は、0.3〜5%/秒の平均速度で植物を乾燥させることを特徴とする、請求の範囲第13〜15のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  17. 前記植物は、カエデ科、ブナ科、バラ科、イチョウ科、ヤブコウジ科、イノモトソウ科、ウコギ科、ユキノシタ科、キク科、ブドウ科、アケビ科、カキノキ科またはメギ科の植物である、請求の範囲第13〜16のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  18. 前記植物は、カエデ、ブナ、サクラ、イチョウ、ヤブコウジ、プテリス、アイビー、ユキノシタ、シロタエギク、ツタ、アケビ、カキノキ、ブドウまたはナンテンである、請求の範囲第13〜17のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  19. 前記植物は、植物の葉である、請求の範囲第13〜18のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  20. 前記コーティング剤は、油性コーティング剤である、請求の範囲第13〜19のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  21. 前記コーティング剤は、保護剤、光沢剤、艶消し剤または着色剤である、請求の範囲第13〜20のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  22. 前記塗布工程は、スプレー法、ディップコート法またはインクジェット法により前記コーティング剤を塗布することを特徴とする、請求の範囲第13〜21のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  23. 装飾品である、請求の範囲第13〜22のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
  24. 展示用装飾品、撮影もしくは舞台の演出用装飾品もしくは特殊効果用小道具、美術制作用装飾品または服飾品である、請求の範囲第13〜23のいずれか1項に記載の植物の加工品の製造方法。
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