JPWO2009014140A1 - 新規な脂肪酸組成を有する脂肪酸組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量
のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする、前記脂肪酸組成物に関する。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる脂肪酸組成物であって、前記脂肪酸組成物の脂肪酸組成において、以下のi)〜v)のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする、前記脂肪酸組成物。
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv) パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量
また、本願発明の脂肪酸組成物は、以下の(a)〜(e)のいずれかに記載の塩基配列を含む核酸:
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなる塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列;
を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる脂肪酸組成物であってもよい。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列
(3) 前記核酸が、以下の(a)または(b)に記載の塩基配列を含む、(1)に記載の脂肪酸組成物。
(a)配列番号1で示される塩基配列;
(b)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列
(4) n−6系脂肪酸がリノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸(DGLA)及びアラキドン酸からなる群から選ばれる少なくとも1の脂肪酸である、(1)記載の脂肪酸組成物。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる培養物から、以下のi)〜v)のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする脂肪酸組成物を採取することを特徴とする、前記脂肪酸組成物の製造方法。
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v)n−6系脂肪酸含有量
(6) n−6系脂肪酸がリノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸及びアラキドン酸からなる群から選ばれる少なくとも1の脂肪酸である、(5)記載の製造方法。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列
(8) (1)〜(4)のいずれか1項記載の脂肪酸組成物を製造するための以下の(a)〜(e)のいずれかに記載の塩基配列を含む核酸の使用。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列
(9) 前記核酸が、以下の(a)〜(c)のいずれかである塩基配列を含む、(8)に記載の使用。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列
(10) (1)〜(4)のいずれか1項記載の脂肪酸組成物を含む、食品。
本発明のLPAAT1-longに関連する配列としては、LPAAT1-longのORFの領域を示す配列である配列番号1、LPAAT1-longのアミノ酸配列である配列番号2、LPAAT1-longのcDNAの塩基配列である配列番号3、そのCDSの領域を示す配列である配列番号4があげられる。このうち、配列番号1は配列番号3の第115〜1557番目の塩基配列に相当する。
ii)本発明のLPAAT1-longの塩基配列/アミノ酸配列に対してハイストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列/アミノ酸配列であるもの。
本発明は、配列番号1(LPAAT1-long)等の塩基配列を含む核酸を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる新規な脂肪酸組成を有する脂肪酸組成物、その製造方法等に関する。そこで、まず、上記脂肪酸組成物を製造するために用いる核酸について説明する。
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量
のうちの少なくとも一つ以上が、上記タンパク質を発現していない宿主の脂肪酸組成よりも高い値である脂肪酸組成を形成できるような活性を有するタンパク質(以下、「本発明のLPAATの脂肪酸組成を形成できる活性を有するタンパク質」という場合もある)である場合も含まれる。
i) オレイン酸含有量が47%以上;
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率が6.7以上、並びに/又は
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率が10以上
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率が1.1以上
という数値である脂肪酸組成を形成できるような活性を有するタンパク質をコードしている塩基配列を含む核酸である。さらに好ましくは、本発明の塩基配列等は、LPAAT活性及び上記本発明のLPAATの脂肪酸組成を形成できる活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む核酸である。
本発明の核酸に含まれる塩基配列は、配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む。
(i) 配列番号2に示すアミノ酸配列のうち1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば、1〜48個、1〜32個、1〜24個、1〜20個、1〜16個、1〜12個、1〜10個、1〜8個、さらに好ましくは1〜4個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、
(ii) 配列番号2に示すアミノ酸配列のうち1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば1〜48個、1〜32個、1〜24個、1〜20個、1〜16個、1〜12個、1〜10個、1〜8個、さらに好ましくは1〜4個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換したアミノ酸配列、
(iii) 配列番号2に示すアミノ酸配列において1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば1〜48個、1〜32個、1〜24個、1〜20個、1〜16個、1〜12個、1〜10個、1〜8個、さらに好ましくは1〜4個))の他のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列、又は
(iv) 上記(i)〜(iii)を組み合わせたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列である。
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2−アミノブタン酸、メチオニン、O−メチルセリン、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン及びシクロヘキシルアラニン
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2−アミノアジピン酸及び2−アミノスベリン酸
C群:アスパラギン及びグルタミン
D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4−ジアミノブタン酸及び2,3−ジアミノプロピオン酸
E群:プロリン、3−ヒドロキシプロリン及び4−ヒドロキシプロリン
F群:セリン、スレオニン及びホモセリン
G群:フェニルアラニン及びチロシン
非保存的置換の場合は、上記種類のうち、ある1つのメンバーと他の種類のメンバーとを交換することができるが、この場合は、本発明のタンパク質の生物学的機能を保持するために、アミノ酸のヒドロパシー指数(ヒドロパシーアミノ酸指数)を考慮することが好ましい(Kyteら, J. Mol. Biol., 157:105-131(1982))。
本発明の核酸に含まれる塩基配列は、「リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素(LPAAT)1のホモログ」の項目で説明したとおり、配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む。配列番号1及び本発明の上記活性については上記のとおりである。
本発明の核酸に含まれる塩基配列は、「リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素(LPAAT)1のホモログ」の項目で説明したとおり、配列番号1に示される核酸配列に対して少なくとも90%以上の塩基配列からなり、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む。
本発明の核酸に含まれる塩基配列は「リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素(LPAAT)1のホモログ」の項目で説明したとおり、配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む。
本発明の核酸に含まれる塩基配列は、「リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素(LPAAT)1のホモログ」の項目で説明したとおり、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を含む。
(i) 配列番号1に示す塩基配列のうち1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば、1〜144個、1〜96個、1〜72個、1〜48個、1〜30個、1〜24個、1〜20個、1〜15個、1〜10個、さらに好ましくは1〜5個))の塩基が欠失した塩基配列、
(ii) 配列番号1に示す塩基配列のうち1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば1〜144個、1〜96個、1〜72個、1〜48個、1〜30個、1〜24個、1〜20個、1〜15個、1〜10個、さらに好ましくは1〜5個))の塩基が他の塩基で置換された塩基配列、
(iii) 配列番号1に示す塩基配列において1個又は複数個(好ましくは1個又は数個(例えば1〜144個、1〜96個、1〜72個、1〜48個、1〜30個、1〜24個、1〜20個、1〜15個、1〜10個、さらに好ましくは1〜5個))の他の塩基が付加された塩基配列、又は
(iv) 上記(i)〜(iii)を組み合わせた塩基配列であって、かつ、本発明の上記活性を有するタンパク質をコードしている塩基配列を含む核酸を用いることもできる。
本発明のLPAAT1-longは、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質及び前記タンパク質と同等の機能を有するタンパク質を含み、天然由来のものであっても、人工的に作製したものであってもよい。配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質については、上記のとおりである。「同等の機能を有するタンパク質」とは、上記『本発明のリゾホスファチジン酸アシル基転移酵素をコードする核酸』の項で説明したとおり、「本発明の上記活性」を有するタンパク質を意味する。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列によってコードされるタンパク質;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列によってコードされるタンパク質;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質;及び
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列によってコードされるタンパク質
である。
本発明のLPAAT1-longの特定の配列を有する核酸及びその変異体は、例えば、適切なプローブを用いてcDNAライブラリーからスクリーニングすることにより、クローニングすることができる。また、適切なプライマーを用いてPCR反応により増幅し、適切なベクターに連結することによりクローニングすることができる。さらに、別のベクターにサブクローニングすることもできる。以下に、LPAAT1-longの核酸を用いた場合を例示して説明する。
上流側プライマーとして、プライマー955-1:GGACGTGTCAAGGAAAAGGA (配列番号6)、
下流側プライマーとして、プライマー955-2:TCCTTCAGATGAGCCTCCTG (配列番号7)
等を用いることができる。そして、M. alpina 菌体から調製したcDNAに、上記プライマー及び耐熱性DNAポリメラーゼ等を作用させてPCR反応を行う。上記方法は、『Molecular Cloning, A Laboratory Manual 3rd ed.』(Cold Spring Harbor Press (2001))等に従い、当業者であれば容易に行うことができるが、本発明のPCR反応の条件としては、例えば、以下の条件があげられる。
変性温度:90〜95℃
アニーリング温度:40〜60℃
伸長温度:60〜75℃
サイクル数:10回以上
得られたPCR産物の精製には公知の方法を用いることができる。例えば、GENECLEAN(フナコシ)、QIAquick PCR purification Kits(QIAGEN)、ExoSAP-IT(GEヘルスケアバイオサイエンス)等のキットを用いる方法、DEAE-セルロース濾紙を用いる方法、透析チューブを用いる方法等がある。アガロースゲルを用いる場合には、アガロースゲル電気泳動を行い、塩基配列断片をアガロースゲルより切り出して、GENECLEAN(フナコシ)、QIAquick Gel extraction Kits(QIAGEN)、フリーズ&スクイーズ法等により精製することができる。
本発明のLPAAT1-longをコードする核酸及びその変異体を含有する組換えベクター及び上記組換えベクターによって形質転換された形質転換体は以下のようにして得ることができる。なお、以下、LPAAT1-longの核酸を用いた場合を例示して説明する。すなわち、本発明のLPAAT1-longをコードする核酸を有するプラスミドを制限酵素を用いて消化する。用いる制限酵素としては、例えば、EcoRI、KpnI、BamHI及びSalI等があげられるが、これらに限定されない。なお、末端をT4ポリメラーゼ処理することにより平滑化してもよい。消化後の塩基配列断片をアガロースゲル電気泳動により精製する。この塩基配列断片を、発現用ベクターに公知の方法を用いて組み込むことにより、LPAAT1-long発現用ベクターを得ることができる。この発現ベクターを宿主に導入して形質転換体を作製し、目的とするタンパク質の発現に供する。
本発明は、上記LPAAT1-long等を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる脂肪酸組成物を提供する。具体的には、本発明の脂肪酸組成物は、本発明のリゾホスファチジン酸アシル基転移酵素をコードする核酸(即ち、配列番号1の塩基配列又は配列番号2に示されるアミノ酸配列のタンパク質をコードする塩基配列を含む核酸、あるいは、これらと同等の機能を有する変異体)を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる脂肪酸組成物であって、前記脂肪酸組成物の脂肪酸組成において、以下のi)〜v)
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii)ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量
のうちの少なくとも一つ以上が、本発明の組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物のより高いことを特徴とする。ここで、「本発明の組換えベクターで形質転換されていない宿主」とは、例えば、本明細書中の「本発明のリゾホスファチジン酸アシル基転移酵素をコードする核酸」の項目で記載した核酸が組み込まれていないベクター(空ベクター)で形質転換された宿主である。
本発明はまた、上記脂肪酸組成物を製造する方法を提供する。本発明の製造方法は、上記LPAAT1-longを利用することを特徴とする。具体的には、本発明の配列番号1の塩基配列又は配列番号2に示されるアミノ酸配列のタンパク質をコードする塩基配列を含む核酸、あるいはこれらと同等の機能を有する変異体を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる培養物から、以下のi)〜v)
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii)ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量
のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする脂肪酸組成物を採取することを特徴とする、当該脂肪酸組成物の製造方法に関する。
本発明はさらに、上記LPAAT1-longの本発明の脂肪酸組成物に製造のための使用を提供する。
本発明はさらにまた、上記脂肪酸組成物を含む食品を提供する。本発明の脂肪酸組成物は、常法に従って、例えば、油脂を含む食品、工業原料(化粧料、医薬(例えば、皮膚外用薬)、石鹸等の原料)の製造等の用途に使用することができる。化粧料(組成物)又は医薬(組成物)の剤型としては、溶液状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等任意の剤型をあげることができるが、これらに限定されない。また、食品の形態としては、カプセル等の医薬製剤の形態、又はタンパク質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、乳化剤、香料等に本発明の脂肪酸組成物が配合された自然流動食、半消化態栄養食、及び成分栄養食、ドリンク剤、経腸栄養剤等の加工形態があげられる。
本発明はまた、本発明に関する核酸又はタンパク質を用いて脂質生産菌の評価や選択を行う方法を提供する。具体的には以下のとおりである。
本発明の一態様として、本発明のLPAAT1-longをコードする核酸又はLPAAT1-longタンパク質を用いて、脂質生産菌の評価を行う方法があげられる。本発明の上記評価方法としては、まず、本発明の塩基配列に基づいて設計したプライマー又はプローブを用いて、被検菌株である脂質産生菌株の本発明の上記活性について評価する方法があげられる。このような評価方法の一般的手法は公知であり、例えば、国際特許出願パンフレットWO01/040514号、特開平8−205900号公報などに記載されている。以下、この評価方法について簡単に説明する。
変性温度:90〜95℃
アニーリング温度:40〜60℃
伸長温度:60〜75℃、
サイクル数:10回以上
などの条件である。得られた反応生成物をアガロースゲルなどを用いた電気泳動法等により分離して、増幅産物の分子量を測定することができる。これにより、増幅産物の分子量が本発明の塩基配列と特異的な領域に相当する核酸分子を含む大きさか否かを確認することにより、被検菌株の本発明の上記活性を予測又は評価することができる。また、上記増幅産物の塩基配列を上記方法等で解析することによって、さらに本発明の上記活性をより正確に予測又は評価することができる。なお、本発明の上記活性の評価方法は、上記のとおりである。
本発明の他の態様として、本発明のLPAAT1-longをコードする核酸又はLPAAT1-longタンパク質を用いて、脂質生産菌の選択を行う方法があげられる。本発明の上記選択方法としては、被検菌株を培養し、配列番号1等の本発明の塩基配列がコードするLPAAT1-longの発現量を測定して、目的とする発現量の菌株を選択することにより、所望の活性を有する菌株を選択することができる。また、基準となる菌株を設定し、この基準菌株と被検菌株を各々培養し、各菌株の前記発現量を測定し、基準菌株と被検菌株の発現量を比較して、所望の菌株を選択することもできる。具体的には、例えば、基準菌株および被検菌株を適当な条件で培養し、各菌株の発現量を測定し、基準菌株よりも被検菌株の方が高発現、又は低発現である被検菌株を選択することにより、所望の活性を有する菌株を選択することができる。所望の活性には、上記のように、LPAAT1-longの発現量及びLPAAT1-longが産生する脂肪酸組成物の組成を測定する方法があげられる。
M. alpina 1S-4株を100mlの培地(1.8%グルコース、1%酵母エキス、pH6.0)に植菌し、3日間28℃で前培養した。10l培養槽(Able Co.,東京)に5lの培地(1.8%グルコース、1%大豆粉、0.1%オリーブ油、0.01%アデカノール、0.3%KH2PO4、0.1%Na2SO4、0.05%CaCl2・2H2O、0.05%MgCl2・6H2O、pH6.0)を入れ、前培養物を全量植菌し、300rpm、1vvm、26℃の条件で8日間通気攪拌培養した。培養1、2、及び3日目に各々2%、2%、及び1.5%相当のグルコースを添加した。培養1、2、3、6、及び8日目の各ステージに菌体を回収し、塩酸グアジニン/CsCl法でtotal RNAを調製した。Oligotex-dT30<Super>mRNA Purification Kit(タカラバイオ)を用いて、total RNAからpoly(A)+RNAの精製を行った。各ステージのcDNAライブラリーを、ZAP-cDNA GigapackIII Gold Cloning Kit(STRATAGENE)を用いて作製し、cDNAの5’側からのワンパスシーケンス解析(8000クローン×5ステージ)を行った。得られた配列をクラスタリングした。その結果、約5000の配列を得た。
EST解析で得られた塩基配列をGENEBANKに登録されているアミノ酸配列に対して相同性検索プログラムであるBLASTXで検索し、LPAAT遺伝子のホモログを抽出し、LPAATのホモログの配列(配列番号5)を見出した。配列番号5はNeurospora crassa由来の1−アシル−sn−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ様の推定タンパク質(GB accession No.EAA28956)と最も同一性が高かった。
配列番号5には、LPAATホモログをコードすると考えられるCDSが存在しなかったため、これらの遺伝子の全長をコードするcDNAをクローン化するために各々の配列に基づき、以下のとおりプライマーを作製した。
配列番号5に基づき設計したプライマー:
プライマー955-1:GGACGTGTCAAGGAAAAGGA (配列番号6)
プライマー955-2:TCCTTCAGATGAGCCTCCTG (配列番号7)
これらのプライマーを用いて、配列番号5を構成するESTを含むcDNAライブラリーを鋳型として、ExTaq(タカラバイオ)を用いてPCR反応を行った。得られたDNA断片をTOPO-TA cloning Kit(INVITROGEN CORPORATION)を用いてTA−クローニングを行いてインサート部分の塩基配列を決定した。
バッファー:5×SSC、1%SDS、50mM Tris−HCl(pH7.5)、50%ホルムアミド;
温度:42℃(一晩);
洗浄条件:0.2×SSC、0.1%SDS溶液中(65℃)で、20分間×3回;
検出は、DIG核酸検出キット(ロシュ・ダイアグノス社)を用いて行った。スクリーニングによって得られたファージクローンから、in vivo エキシジョンにより、プラスミドを切り出してプラスミドDNAを得た。
上記のようにして得られたM. alpina由来のLPAATホモログのcDNA配列をGENEBANKに登録されているアミノ酸配列に対してBLASTXを用いて相同性解析を行った。その結果、各配列に対して最もE-valueの低かった、すなわち同一性の高かったアミノ酸配列は以下のとおりであった。各配列のORFと、もっとも同一性の高かった配列に係る塩基配列の同一性、及びアミノ酸配列の同一性をclustalWにて求め、以下に合わせて記載した。
LPAAT1-long、LPAAT1-shortを酵母で発現させるために、以下のとおり酵母発現用ベクターを構築した。
LPAAT1-6F: TCTGAGATGGATGAATCCACCACCACCAC (配列番号11)
LPAAT1-R1: GTCGACTCAACCAGACGATACTTGCTGCAGAG (配列番号12)
得られたDNA断片について、TOPO-TA cloning Kit(INVITROGEN)を用いて、TA−クローニングを行い、インサート部分の塩基配列を確認し、正しい塩基配列を持つプラスミドをpCR-LPAAT1-shortとした。このプラスミドを制限酵素EcoRIとSalIで消化して得られた約1.3kbのDNA断片を、酵母発現用ベクターpYE22mのEcoRI-SalI部位に挿入し、プラスミドpYE-MALPAAT1-shortを構築した。
プラスミドpYE22m、pYE-MALPAA1-long又はpYE-MALPAAT1-shortを用いて酢酸リチウム法により、酵母Saccharomyces cerevisiae EH13-15株(trp1, MATα)(Appl. Microbiol. Biotechnol., 30, 515-520, 1989)に形質転換した。形質転換株は、SC-Trp(1lあたり、Yeast nitrogen base w/o amino acids (DIFCO)6.7g、グルコース20gアミノ酸パウダー(アデニン硫酸塩1.25g、アルギニン0.6g、アスパラギン酸3g、グルタミン酸3g、ヒスチジン0.6g、ロイシン1.8g、リジン0.9g、メチオニン0.6g、フェニルアラニン1.5g、セリン11.25g、チロシン0.9g、バリン4.5g、スレオニン6g、ウラシル0.6gを混合したもの)1.3g)寒天培地(2%アガー)上で生育するものとして選抜した。
各々のベクターでの形質転換株のうち任意の2株ずつ(c-1株、c-2株、LPAAT1-long-1株、LPAAT1-long-2株、LPAAT1-short-1株、LPAAT1-short-2株)を選択して、以下の条件で培養した。
酵母の培養液を遠心分離することにより、菌体を回収した。10mlの滅菌水で洗浄し、遠心分離により再び菌体を回収し、凍結乾燥した。凍結乾燥菌体にクロロホルム:メタノール(2:1)を4ml添加し、激しく攪拌した後、70℃で1時間処理した。遠心分離により菌体を分離し、溶媒を回収した。残った菌体に再度クロロホルム:メタノール(2:1)を4ml添加し、同様に溶媒を回収した。スピードバックで脂質を乾固したのち、2mlのクロロホルムを添加して脂質を溶解した。この試料のうち、200μlを分取して、塩酸メタノール法により菌体の脂肪酸をメチルエステルに誘導した後、ヘキサンで抽出して、ヘキサンを留去して、ガスクロマトグラフィーにより分析を行った。
その結果を表3に示す。
アラキドン酸生産酵母(Saccharomyces cerevisiae)を育種するために、以下のプラスミドを構築した。
Δ12-f:TCTAGAatggcacctcccaacactattg(配列番号13)
Δ12-r:AAGCTTTTACTTCTTGAAAAAGACCACGTC(配列番号14)
Δ6-f:TCTAGAatggctgctgctcccagtgtgag(配列番号15)
Δ6-r:AAGCTTTTACTGTGCCTTGCCCATCTTGG(配列番号16)
GLELO-f:TCTAGAatggagtcgattgcgcaattcc(配列番号17)
GLELO-r:GAGCTCTTACTGCAACTTCCTTGCCTTCTC(配列番号18)
Δ5-f:TCTAGAatgggtgcggacacaggaaaaacc(配列番号19)
Δ5-r:AAGCTTTTACTCTTCCTTGGGACGAAGACC(配列番号20)
これらをTOPO-TA-cloning Kitによりクローン化した。塩基配列を確認し、配列番号21〜24の塩基配列を含むクローンをそれぞれプラスミドpCR-MAΔ12DS(配列番号21の塩基配列を含む)、pCR-MAΔ6DS(配列番号22の塩基配列を含む)、pCR-MAGLELO(配列番号23の塩基配列を含む)、pCR-MAΔ5DS(配列番号24の塩基配列を含む)とした。
(2)アラキドン酸生産酵母の形質転換株の取得と解析
ARA3-1株をプラスミドpYE22m、pYE-MALPAAT1-long、pYE-MALPAAT1-shortでそれぞれ形質転換した。形質転換株は、SC-Trp、Leu、Ura(1lあたり、Yeast nitrogen base w/o amino acids (DIFCO)6.7g、グルコース20g、アミノ酸パウダー(アデニン硫酸塩1.25g、アルギニン0.6g、アスパラギン酸3g、グルタミン酸3g、ヒスチジン0.6g、リジン0.9g、メチオニン0.6g、フェニルアラニン1.5g、セリン11.25g、チロシン0.9g、バリン4.5g、スレオニン6gを混合したもの)1.3g)寒天培地(2%アガー)上で生育するものとして選抜した。各プラスミドを導入した株から、それぞれ任意の4株を選択した。
M. alpina発現用ベクターとして、GAPDHプロモーターから目的遺伝子を発現させるpDuraSCを用いた。
これらのプラスミドで、M. alpinaより特許文献(WO2005/019437「脂質生産菌の育種方法」)方法にしたがって誘導したウラシル要求性株Δura−3を宿主としてパーティクルデリバリー法で形質転換を行った。形質転換株の選択には、SC寒天培地(Yeast Nitrogen Base w/o Amino Acids and Ammonium Sulfate(Difco)0.5%、硫酸アンモニウム0.17%、グルコース2%、アデニン0.002%、チロシン0.003%、メチオニン0.0001%、アルギニン0.0002%、ヒスチジン0.0002%、リジン0.0004%、トリプトファン0.0004%、スレオニン0.0005%、イソロイシン0.0006%、ロイシン0.0006%、フェニルアラニン0.0006%、寒天2%)を用いた。
得られた形質転換株を、GY培地(グルコース2%、酵母エキス1%)4mlに植菌し、28℃で3日間もしくは4日間振とう培養を行った。菌体を濾過により回収し、RNeasy plant kit(QIAGEN)を用いてRNAを抽出した。スーパースクリプトファーストストランドシステム for RT−PCR(インビトロジェン)によりcDNAを合成した。導入したコンストラクトからの各遺伝子の発現と、トータルの各遺伝子の発現を確認するため、以下のプライマーの組み合わせでRT−PCRを行った。
導入コンストラクトからの発現確認に用いたプライマー
MaGAPDHpfw:CACACCACACATTCAACATC(配列番号25)
LPAAT1-r:GCCTTCGTCCTTGGTACACCTTGAC(配列番号26)
トータルのLPAAT1の発現確認に用いたプライマー
LPAAT1-2F:TCGGCTCGGTCCCAAGATGAAC(配列番号27)
プライマーLPAAT1-2R:GCGTCTGTCATGTGCCCAGTCA(配列番号28)
上記RT−PCRの結果より、各遺伝子の導入コンストラクトからの発現およびトータルの発現の高かったものとして、プラスミドpDuraSC-LPAAT1-long導入株からGp-LPAAT1-long-5株を、プラスミドpDura5C-LPAAT1-short導入株からGp-LPAAT1-short-6株をそれぞれ選抜した。
配列番号7:プライマー
配列番号11:プライマー
配列番号12:プライマー
配列番号13:プライマー
配列番号14:プライマー
配列番号15:プライマー
配列番号16:プライマー
配列番号17:プライマー
配列番号18:プライマー
配列番号19:プライマー
配列番号20:プライマー
配列番号25:プライマー
配列番号26:プライマー
配列番号27:プライマー
配列番号28:プライマー
Claims (10)
- 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載の塩基配列を含む核酸
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる脂肪酸組成物であって、前記脂肪酸組成物の脂肪酸組成において、以下のi)〜v)のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする、前記脂肪酸組成物。
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv) パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v) n−6系脂肪酸含有量 - 前記核酸が、以下の(a)〜(c)のいずれかである塩基配列を含む、請求項1に記載の脂肪酸組成物。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列 - 前記核酸が、以下の(a)または(b)に記載の塩基配列を含む、請求項1記載の脂肪酸組成物。
(a)配列番号1で示される塩基配列;
(b)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列 - n−6系脂肪酸がリノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸(DGLA)及びアラキドン酸からなる群から選ばれる少なくとも1の脂肪酸である、請求項1記載の脂肪酸組成物。
- 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載の塩基配列を含む核酸
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
を含有する組換えベクターによって形質転換された宿主を培養して得られる培養物から、以下のi)〜v)のうちの少なくとも一つ以上が、前記組換えベクターで形質転換されていない宿主を培養して得られる培養物より高いことを特徴とする脂肪酸組成物を採取することを特徴とする、前記脂肪酸組成物の製造方法。
i) オレイン酸含有量
ii) パルミチン酸含有量に対するオレイン酸含有量の比率、並びに
iii) ステアリン酸含有量に対する、オレイン酸の含有量の比率
iv)パルミチン酸含有量及びパルミトレイン酸の合計含有量に対する、ステアリン酸及びオレイン酸の合計含有量の比率
v)n−6系脂肪酸含有量 - n−6系脂肪酸がリノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸及びアラキドン酸からなる群から選ばれる少なくとも1の脂肪酸である、請求項5記載の製造方法。
- 前記核酸が、以下の(a)〜(c)のいずれかである塩基配列を含む、請求項5又は6記載の製造方法。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列 - 請求項1〜4のいずれか1項記載の脂肪酸組成物を製造するための以下の(a)〜(e)のいずれかに記載の塩基配列を含む核酸の使用。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号1からなる塩基配列と同一性が90%以上の塩基配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(d)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が90%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(e)配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列 - 前記核酸が、以下の(a)〜(c)のいずれかである塩基配列を含む、請求項8記載の使用。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(b)配列番号1からなる塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸と1×SSC、60℃の条件下でハイブリダイズし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;
(c)配列番号2からなるアミノ酸配列と同一性が95%以上のアミノ酸配列をコードし、かつ、リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素活性を有するタンパク質をコードする塩基配列 - 請求項1〜4のいずれか1項記載の脂肪酸組成物を含む、食品。
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