JPWO2008149605A1 - 抵抗変化素子およびこれを備えた半導体装置 - Google Patents

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Abstract

第1の電極と、第1の電極上に形成された抵抗変化材料層と、この抵抗変化材料層上に形成された第2の電極を有し、前記抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物が非遷移金属元素M2の酸化物を含み非結晶化された材料からなる抵抗変化素子。

Description

本発明は、抵抗変化素子およびこれを備えた半導体装置に関するものであり、特に抵抗変化型の不揮発性記憶素子の高性能化と高信頼性化のための技術に関する。
現在市場で主流となっている不揮発性メモリは、フラッシュメモリやSONOSメモリに代表されるように、チャネル部の上方に配置された絶縁膜内部に蓄えた電荷により、半導体トランジスタの閾値電圧を変化させる技術が用いられている。大容量化を推進するためにはトランジスタの微細化が不可欠であるが、電荷を保持する絶縁膜を薄膜化すると、リーク電流の増大により電荷保持能力が劣化するため、電荷蓄積トランジスタ型の不揮発性メモリの大容量化が困難になってきている。
そこで、トランジスタは読み書きするメモリセルを選択するスイッチ機能だけを担い、DRAMと同様に記憶素子はトランジスタと分離して、それぞれに微細化を進めて大容量化を行う検討が進められている。
不揮発性を有する記憶素子の微細化を実現する技術としては、電気抵抗の値が何らかの電気的刺激によって2値以上切り替えられる電子素子を用いた抵抗変化素子の開発が盛んになっている。DRAMのような容量(キャパシタ)に電荷を蓄積するタイプの情報記憶装置では、微細化による蓄積電荷量の減少に伴い信号電圧が低くなることが不可避であるが、電気抵抗は一般的に微細化しても有限の値をもつ場合が多く、抵抗値を変化させる原理と材料があれば素子の微細化に有利であると考えられている。
このような抵抗変化素子の動作は、オン状態とオフ状態を切替えるスイッチそのものであり、例えばLSI内の配線構成の切替え機(セレクタ)に適用することも原理的には可能である。
電気抵抗を電気的刺激によって変化させる技術には、既存のものがいくつかある。その中でも最もよく研究されているものは、カルコゲナイド半導体にパルス電流を流すことにより、結晶相の状態(アモルファス状態と結晶状態)を切り替え、それぞれの結晶相の電気抵抗に2〜3桁の差があることを利用した記憶装置である。このような記憶装置は、一般的には相変化メモリと呼ばれている。
一方、金属酸化物を電極で挟んだ金属/金属酸化物/金属(以下MIM型と呼ぶ)構造においても、大きな電圧や電流を印加することにより抵抗変化をおこすことが知られている。既に1950年代から1960年代にかけて、電圧や電流で抵抗値が変化する現象が様々な材料について研究報告されている。例えば、非特許文献1(ソリッド・ステイト・エレクトロニクス(Solid State Electronics)Vol.7,p.785−797,1964)にはニッケル酸化物(NiO)を用いた抵抗変化素子が報告されている。
図1は、MIM型抵抗変化素子の基本原理を説明するための断面模式図である。図中の符号1は上部電極、符号2は抵抗変化材料層(NiO層)、符号3は下部電極を示す。このMIM型抵抗変化素子の電流電圧特性を図2に示す。この抵抗変化素子は、電源を切っても高抵抗なオフ状態または低抵抗なオン状態の特性を不揮発的に維持することができ、また、必要に応じて所定の電圧・電流刺激を印加することにより抵抗状態を切替えることができる。図2には、オン状態およびオフ状態の電流電圧特性の一例が示されている。高抵抗なオフ状態(図2中の点線)の素子に対してVt2以上の電圧を印加すると低抵抗なオン状態に変化し、図2中の実線で示される電気特性となる。次に、オン状態(図2中の実線)の素子に対してVt1以上を印加すると高抵抗なオフ状態に変化し、図2中の点線で示される電気特性に戻る。このような高抵抗なオフ状態と低抵抗のオン状態を繰り返し切り替える動作が可能であり、この特性を回路切替え用の不揮発性メモリセルあるいは不揮発性スイッチとして利用することができる。
相変化メモリでは一般的に結晶相の変化に伴う体積変化が大きい上、結晶相変化のために数10nsecと短時間ながら局所的に数100℃の加熱を要する。このため、記憶素子やスイッチ素子として用いる場合、相変化材料の温度制御が難しいといった課題がある。一方、上記のMIM型抵抗変化素子では数100℃の高温まで加熱する必要性がないため、近年再び注目され始めている。
例えば、特許文献1(特開2006−2108882号公報)および非特許文献2(アプライド・フィジクス・レター(Applied physics letters)Vol.88,p.202102,2006)には、金属酸化物層としてニッケル酸化物を用いた、抵抗変化型の記憶装置が提案されている。特に、非特許文献2には、図3に示すように、ニッケル酸化物からなる抵抗変化材料層2中にフィラメントと称される電流経路(オン状態を担う電流経路)4が形成され、その電流経路と上部電極1および下部電極3の接合状態により素子の抵抗が変化することが記載されている。
また、非特許文献3(アプライド・フィジクス・レター(Applied physics letters)Vol.88,p.232106,2006)には、金属酸化物層として結晶化したニッケル酸化物を用いた抵抗スイッチメモリにおいて、このニッケル酸化物と上部電極との界面および下部電極と界面にIrOからなる結晶化した導電性酸化物を配置することが提案されている。この文献によれば、IrOを配置することによりニッケル酸化物の結晶性が改善し、スイッチング特性のばらつきが抑制できると記載されている。
しかしながら、上記の技術には以下のような問題がある。
第1に、特許文献1および非特許文献2に記載の記憶装置では、ニッケル酸化物の結晶を抵抗変化材料層として用いているため、図4(a)に示すように、結晶粒径に起因したNiO膜の膜厚分布や結晶粒界に起因したリーク電流が生じ、抵抗変化率が低下する。さらに、図4(b)に示すように、抵抗変化材料層に膜厚分布があると、抵抗変化材料層にかかる電界強度にも分布が生じ、電流経路となるフィラメント形成が不均一になる。その結果、電流経路となるフィラメントが上部電極と下部電極を繋ぐことでオン状態になる領域と、フィラメントが形成されても、上部電極と下部電極を繋ぐことができずにオフ状態のままの領域が混在し、素子のスイッチ確率にバラツキが生じてしまう。図4中において、符号1は上部電極、符号2は抵抗変化材料層、符号3は下部電極、符号6は結晶粒界を流れるリーク電流、符号7及び8はリーク電流、符号9はオン状態の電流経路を形成するフィラメント、符号10はオン状態の電流経路の形成に至らないフィラメントを示す。
また、ニッケル酸化物は遷移金属酸化物であるため、一般に、膜中で酸素欠損が生じやすく、これはリーク電流増大の原因になる。このため、素子を繰り返し動作させると、リーク電流により、NiO膜中に新たな欠陥が生成され、リーク電流が増加し、低抵抗化が進行する。これらの結果、素子のオン・オフ比の低下や素子特性のバラツキが生じ、素子の信頼性が低下する。
第2に、非特許文献3に記載の記憶装置では、結晶化したIrOからなる導電性酸化物を配置すると、ニッケル酸化物の結晶性は改善するが、オフ状態におけるリーク電流が増加し、スイッチング比がIrOを配置しない場合と比較して小さくなることが記載されている。これは、結晶化した導電性の金属酸化物(IrO)を電極とニッケル酸化物界面に配置しているためと考えられる。
このような問題は、ニッケル酸化物に限らず、抵抗変化材料に、結晶相を有する遷移金属酸化物を用いる場合、本質的なものとなる。
本発明の目的は、素子特性が改善され、信頼性が向上された抵抗変化素子およびそれを備えた半導体装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、第1の電極と、第1の電極上に形成された抵抗変化材料層と、この抵抗変化材料層上に形成された第2の電極を有し、前記抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物が非遷移金属元素M2の酸化物を含み非結晶化された材料からなる抵抗変化素子が提供される。
本発明の他の態様によれば、半導体基板と、この半導体基板上に形成されたトランジスタと、このトランジスタに電気的に接続された上記の抵抗変化素子を有する半導体装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、下層配線と、この下層配線上に設けられた層間絶縁膜と、この層間絶縁膜上に設けられた上層配線を有する半導体装置であって、
上記の抵抗変化素子をさらに有し、
前記下層配線が露出するように前記層間絶縁膜に設けられたビアホールと、
このビアホール内に設けられた抵抗変化材料層と、
このビアホール内を埋め込むように前記抵抗変化材料層上に設けられ、前記上層配線と接続する導電部とを有し、前記下層配線と前記抵抗変化材料層と前記導電部とで前記抵抗変化素子が構成されている半導体装置が提供される。
本発明によれば、素子特性が改善され、信頼性が向上された抵抗変化素子およびそれを備えた半導体装置を提供することができる。
MIM型抵抗変化素子の基本原理を説明するための断面模式図である。 MIM型抵抗変化素子(抵抗変化材料にニッケル酸化物を用いた素子)の基本的な抵抗変化特性(電流電圧特性)を示す図である。 MIM型抵抗変化素子におけるオン状態を担う局所的な電流経路を示す模式図(俯瞰透視図)である。 MIM型抵抗変化素子のスイッチ特性の劣化機構を説明するための断面模式図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の基本構造を示す断面模式図である。 リンが添加されたニッケル酸化物における化学結合状態を示した模式図である。 リンが添加されたニッケル酸化物におけるリン濃度と酸素濃度の関係を示した図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子のオン状態における局所的な電流経路を示す断面模式図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 ニッケル酸化物のXPSによる深さ方向組成分析の結果を示す図である(図10(a)はリン無添加の場合、図10(b)はリン添加の場合を示す)。 ニッケル酸化膜の断面SEM像を示す図である(図11(a)はリン無添加の場合、図11(b)はリン添加の場合を示す)。 リン無添加ニッケル酸化膜とリン添加ニッケル酸化膜のXRD測定の結果を示す図である。 リン添加ニッケル酸化膜のP2p光電子スペクトルを示す図である。 リン無添加ニッケル酸化膜とリン添加ニッケル酸化膜のO1s光電子スペクトルを示す図である。 リン無添加ニッケル酸化膜とリン添加ニッケル酸化膜のNi2p光電子スペクトルを示す図である。 MIM型抵抗変化素子の電流−電圧特性を示す図である(図16(a)はリン無添加ニッケル酸化膜を用いた場合、図6(b)はリン添加ニッケル酸化膜を用いた場合を示す)。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 ニッケル酸化膜の断面SEM像を示す図である。(図18(a)、(b)はリン無添加の場合、図18(c)、(d)はリン添加の場合を示す)。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による他の実施例のMIM型抵抗変化素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明による一実施例の半導体装置を示す断面図である。
本発明の一実施形態として、金属酸化物を電極で挟んだ導電層/抵抗変化材料層/導電層の積層構造を有する抵抗変化素子において、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物に、遷移金属M1以外の遷移金属ではない元素(非遷移金属元素)M2の酸化物成分が添加された材料、好ましくは遷移金属M1より価数が高く非遷移金属元素M2の酸化物成分が添加された材料、より好ましくは遷移金属M1より価数が高く且つ電気陰性度が高い、非遷移金属元素M2の酸化物成分が添加された材料を抵抗変化材料層に用いると、抵抗変化材料が非結晶化し、かつ、遷移金属の酸化状態がより安定化する。抵抗変化材料を非結晶化することで、膜厚分布(結晶粒径に起因して発生する)や結晶粒界に起因した、リーク電流や素子特性のばらつきを低減することが可能になる。さらに、遷移金属M1がより安定な酸化状態となることで、遷移金属酸化物中の欠陥生成に起因した抵抗変化材料の膜質劣化を抑制することが可能になる。その結果、抵抗変化素子のスイッチング特性の改善と信頼性向上を同時に実現可能となる。
遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物に添加される元素M2の量は、M2の組成比をR=M2/(M1+M2)で表すとき、0.03<R<0.5の範囲に設定することが好ましい。M2の組成比Rが低すぎると遷移金属酸化物の非結晶化が十分ではなくなり、逆にRが高すぎると遷移金属酸化物が抵抗変化材料として機能しなくなる。このM2の組成比Rは0.05<R<0.3の範囲に設定することがより好ましく、0.05<R<0.1の範囲に設定することがさらに好ましい。このような範囲にM2の組成比を設定することで、遷移金属酸化物の抵抗変化特性を維持しつつ、非結晶化することが可能である。
元素M2を添加した遷移金属酸化物の酸素(O)の組成比Rは、0.03<R<0.5において、Oの組成比をR=O/(M1+M2)で表すとき、1.04<R<1.75の範囲に設定することが好ましく、0.05<R<0.3において、1.07<R<1.45の範囲に設定することがより好ましく、0.05<R<0.1において、1.07<R<1.15の範囲に設定することがさらに好ましい。このような組成比の範囲にあることによって、酸素欠損が少ない高品質な抵抗変化材料を得ることができる。
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図5は、本実施形態の抵抗変化素子の基本構造を示す模式断面図である。図中の符号1は上部電極、符号2は抵抗変化材料層、符号3は下部電極、符号5は抵抗変化材料に添加された酸化物を示す。本実施形態の抵抗変化素子は、金属酸化物を電極で挟んだ金属/抵抗変化材料/金属のMIM型の構造を有し、不揮発性半導体記憶装置を構成する。このMIM型の積層構造は、半導体または絶縁体基板上、あるいはLSI配線の層間絶縁膜上に形成された下部電極3と、下部電極3上に形成された遷移金属酸化物を主成分とする抵抗変化材料層2と、抵抗変化材料層2の上に形成された上部電極1からなる。
抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物を主成分とし、この非遷移金属元素M2の酸化物5の1種類以上を含み非結晶化された材料からなる。元素M2の酸化物は、遷移金属M1より価数が高い元素の酸化物が好ましく、遷移金属M1より価数が高く、かつ、電気陰性度が高い元素の酸化物がより好ましい。さらに好ましくは、P、As、Sb、Bi、Se、Te、Po、I、At、B、Al、Siからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物であり、Pの酸化物が特に好ましい。この酸化物は2種以上を併用してもよい。
前記遷移金属酸化物は、Ni、Ti、Zr、Fe、V、Mn、Coからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物が好ましく、Niの酸化物がより好ましい。
抵抗変化材料層の厚みは、5nm〜200nmの範囲で設定することができ、素子形状の加工の観点から200nm以下に設定することが好ましく、100nm以下がより好ましく、膜の均一性の観点から5nm以上に設定することが好ましい。さらに、この厚みは、スイッチング電圧低減の観点から60nm以下に設定することがより好ましく、信頼性の観点から20nm以上に設定することがより好ましい。
前記遷移金属酸化物の遷移金属M1がNiであり、前記添加酸化物の元素M2がPの場合、ニッケル酸化物に添加されるリン(P)の量は、Pの組成比をR=P/(P+Ni)で表すとき、0.03<R<0.5の範囲に設定することが好ましい。リン濃度(リンの組成比)Rが低すぎるとニッケル酸化物の非結晶化が十分ではなくなり、逆にRが高すぎるとニッケル酸化物が抵抗変化材料として機能しなくなる。このリン濃度Rは0.05<R<0.3の範囲に設定することがより好ましく、0.1<R<0.2の範囲に設定することがさらに好ましい。このような範囲にNiとPの組成比を設定することで、ニッケル酸化物の抵抗変化特性を維持しつつ、非結晶化することが可能である。
Pを添加したニッケル酸化物の酸素濃度(酸素の組成比)Rは、0.03<R<0.5において、Oの組成比をR=O/(P+Ni)で表すとき、1.04<R<1.75の範囲に設定することが好ましく、0.05<R<0.3において、1.07<R<1.45の範囲に設定することがより好ましく、0.05<R<0.1において、1.07<R<1.15の範囲に設定することがさらに好ましい。このような組成比の範囲にあることによって、酸素欠損が少ない高品質な抵抗変化材料を得ることができる。
図6は、Pの酸化物成分を含むニッケル酸化物における化学結合状態を示す模式図である。図6に示すように、2価であるNiに対して5価であるPを添加することで、Niの酸素原子との結合周期が不規則になり、ニッケル酸化物を比結晶化することが可能になる。
また、2価であるNiの酸化物はNiと酸素(O)の組成比が1:1のNiOを形成するが、5価であるPを添加したNiの酸化物は、NiOに比べて、Niに対する酸素の組成比が高くなる。図7は、ニッケル酸化物にPを添加した場合における、ニッケル酸化物のリン濃度と酸素濃度の関係を示したものである。図7に示すように、ニッケル酸化物中のリン濃度(Pの組成比)が高くなるにしたがって、ニッケル酸化物中の酸素濃度(Oの組成比)が高くなる。
また、Pの酸化物成分を含むニッケル酸化物は、Pの電気陰性度がNiよりも高いために、NiOに比べて、Niから酸素への電荷の移動量が多くなり、NiとOの結合状態がより安定化する。Pの酸化物は絶縁物であるために抵抗変化特性は示さないが、図8に示すように、オン状態ではニッケル酸化物中にフィラメントと称される電流経路が非常に狭い領域に形成されるため、ニッケル酸化物中に絶縁物であるPの酸化物が存在していても、ニッケル酸化物中のPの酸化物の量が多すぎなければニッケル酸化物のオン状態の特性を劣化させることはない。
さらに、ニッケル酸化物はPの酸化物成分を含むことにより、ニッケル酸化物中に余剰なフィラメントが形成されることが抑制され、オフ状態におけるリーク電流が抑えられる。
このように、ニッケル酸化物にPの酸化物成分を含有させて非結晶化することで、膜厚分布(結晶粒径に起因)や結晶粒界に起因した、リーク電流や素子特性のばらつきを低減することが可能になる。さらに、Niがより安定な酸化状態となることで、遷移金属酸化物中の欠陥生成に起因した抵抗変化材料の膜質劣化を抑制することが可能になる。その結果、スイッチング特性の改善と信頼性の向上を同時に実現可能となる。
抵抗変化材料層を挟む一対の電極は、同じ材料で形成することができるが、互いに異なる電極材料によって形成されてもよい。電極材料としては、Pt、Ir、Ru、Ti、Ta、W、Cuからなる群から選ばれる金属、その酸化物、またはその窒化物を使用することができ、好ましくは、Ru、RuO、Ti、TiN、Ta、TaN、W、WN、Cuからなる群から選ばれる金属、金属酸化物または金属窒化物である。これらの電極材料は、ドライエッチングやCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術での加工が容易であり、従来のLSI製造プロセスとの整合性が高い。さらに好ましい電極材料は、Ta、TaN、Cuからなる群から選ばれる材料である。これらの材料はLSI製造プロセスにおいて、配線工程において用いられる材料であり、これらの材料を適用することで、本発明による抵抗変化素子をLSIに付加するための製造コストを大幅に低減することができる。最も好適な電極材料はCuであり、Cuを用いることで、LSIの配線をMIM型抵抗変化素子の電極として機能させることが可能になり、電極の抵抗率低減によるMIM型抵抗変化素子の性能向上と製造コストの低減を同時に実現可能になる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の第1の実施例として、MIM型抵抗変化素子の構造例を図9(f)に示す。図9(a)〜(f)を用いて、本実施例のMIM型抵抗変化素子の製造工程を説明する。この製造プロセスは、CMOSトランジスタを含むLSIの配線層に接続するMIM型抵抗変化素子を形成する例である。
まず、図9(a)に示すように、下部配線16とそれに接続する下部ビア配線14をCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術と電解メッキ技術を用いて形成する。下部配線16と下部ビア配線14はCuからなる。層間絶縁膜12はCVD技術により形成したシリコン酸化膜である。下部配線16および下部ビア配線14と層間絶縁膜12との反応および剥がれを防止するために、これらの界面には配線保護膜13およびバリア膜15が形成される。配線保護膜13にはシリコンカーボンナイトライド(SiCN)、バリア膜15にはタンタル(Ta)と窒化タンタル(TaN)の積層膜を用いる。下部ビア配線14を形成後、CMPによって、平坦化と同時に、下部ビア配線表面を露出させる。
その後、MIM型記憶素子の下部電極層3、抵抗変化材料層(リン添加ニッケル酸化物層)11、上部電極層1を形成する。本実施例では加工の容易性から上部電極1と下部電極3共にRuとする。上部電極1と下部電極3のためのRuはスパッタにより成膜することができる。
抵抗変化材料層11にはリン(P)を添加したニッケル酸化膜を用いる。この抵抗変化材料層11の膜厚は、5nm〜200nmの範囲で設定可能であるが、素子形状の加工の観点から100nm以下、膜の均一性の観点から5nm以上の範囲に設定することが好ましい。さらに好ましくは、スイッチング電圧低減の観点から60nm以下、信頼性の観点から20nm以上に設定する。
抵抗変化材料層11を構成するリン添加ニッケル酸化膜の形成方法は、スパッタによっても形成可能であるが、膜の緻密性を向上させる観点から、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成することが好ましい。Ni金属を含む原料ガスを、マスフローコントローラにより流量調整し、酸化ガスと共にシャワーヘッドを介して、所定の温度に加熱されたシリコン基板上に供給することでニッケル酸化膜を形成することができる。
Ni金属を含む原料ガスとしてNi(PFを用いることが好ましい。Ni(PFガスを用いることにより、1つのガスラインでニッケル酸化膜中にリンを添加することが可能である。また、有機金属(Metal−Organic:MO)原料ガスと異なりカーボンを含んでいないため、ニッケル酸化膜中にカーボンが残留することを回避できる。カーボンは絶縁膜に対しては汚染物質であり、カーボンが絶縁膜中に混入すると絶縁特性が著しく劣化する。抵抗変化材料においてはオフ状態の特性が著しく劣化する。
キャリアガスとしてはN、酸化ガスとしてはOを用いる。
シリコン基板は、サセプタを介したヒータによって加熱する。基板温度は100℃〜400℃の範囲に設定することが可能であるが、150℃〜300℃の範囲が好ましく、200℃〜250℃の範囲がより好ましい。基板温度が低すぎると原料ガスの分解が進みにくくなり、成膜速度が遅くなり、さらにニッケル酸化膜のウェハー面内均一性が劣化するため、製造工程においてスループットや歩留まりの観点から問題が生じる。一方、配線層の耐熱性の観点から、成膜時における基板温度は400℃以下に設定することが好ましい。
Ni(PFガスはPの他にFを含んでいるために、成膜直後のニッケル酸化膜中にはFが混入するが、これは成膜後のアニール処理によって除去することができる。アニールは酸素雰囲気中で行うことが好ましい。
ニッケル酸化膜中に添加するPの量は、成膜圧力を変化させることにより制御することができる。成膜圧力は0.001Torr(1.33×10−1Pa)〜100Torr(1.33×10Pa)の範囲に設定可能であるが、好適なP濃度を得るために、0.1Torr(1.33×10Pa)〜2.5Torr(3.33×10Pa)の範囲に設定することが好ましい。
図10はRu上に成膜したニッケル酸化膜のXPSによる深さ方向の組成分析の結果を示したものである。図10(a)はPが無添加の場合、図10(b)はPが添加された場合のニッケル酸化膜からの光電子スペクトル強度のアルゴンスパッタ時間依存性を示す。図10(a)に示すように、Ni(PFガスを用いて所定の条件で成膜を行うことによりニッケル酸化膜中に均一にPを添加することが可能である。また、ニッケル酸化膜にPを添加することでニッケル酸化膜中の酸素濃度が増加する。酸素濃度増加のメリットいついては後述する。
図11は、Ru膜上に成膜したニッケル酸化膜の断面SEM像を示したものである。図11(a)はPが無添加の場合、図11(b)はPが添加された場合のニッケル酸化膜のSEM像である。図11(a)のPが無添加の場合のニッケル酸化膜では結晶粒が明確に観測されるのに対し、図11(b)のPが添加された場合のニッケル酸化膜では断面のコントラストが均一であり、図11(a)のような結晶粒形を反映したコントラストの違いがない。さらに、P添加により、P添加なしのニッケル酸化膜に比べて表面ラフネスが小さく、膜厚分布が小さいNiO膜が形成可能である。
図12は、Ru膜上に成膜したP無添加のニッケル酸化膜とP添加のニッケル酸化膜をXRD測定した結果を示したものである。P無添加のニッケル酸化膜では、Ni(111)、Ni(200)、Ni(220)に起因する明瞭な回折ピークが検出されるが、P添加ニッケル酸化膜では回折ピークが検出されない。すなわち、Pを添加することでニッケル酸化膜は非結晶となる。図13のP2p光電子スペクトル及び図14のO1s光電子スペクトルが示すように、ニッケル酸化膜中に添加されたPは酸化し、Pの結合状態を形成してニッケル酸化膜中に含まれる。このように、2価であるNiに対して5価であるPを添加することで、Niの酸素原子との結合周期が不規則になり、ニッケル酸化物を非結晶化することが可能である。
また、2価であるNiの酸化物はNiと酸素(O)との組成比が1:1のNiOを形成するが、5価であるPを添加したNiの酸化物はNiOに比べて、Niに対する酸素の組成比が高くなる。さらに、Pの電気陰性度がNiよりも高いために、酸素と結合したNiは第二近接原子としてのPの影響を受け、NiOに比べて、Niから酸素への電荷の移動量が多くなり、NiとOの結合状態がより安定化する。図15に示すように、P添加ニッケル酸化膜のNi2p光電子スペクトルのピーク位置がP無添加ニッケル酸化膜と比べて高い結合エネルギー位置にあり、NiとOの結合状態がより安定化していることがわかる。Niがより安定な酸化状態となることで、遷移金属酸化物中の欠陥生成に起因した抵抗変化材料の膜質劣化が抑制される。
次に、図9(b)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、上部Ru電極層1、抵抗変化材料層(リン添加ニッケル酸化物層)11、および下部Ru電極層3を所定の形状に加工する。
次に、図9(c)に示すように、MIM型抵抗変化素子の側面を保護するための側壁保護膜17を形成する。この側壁保護膜17は、上部Ru電極1と後に形成する層間絶縁膜12との間の剥がれ防止のための密着層としても機能する。この側壁保護膜17は絶縁膜であり、MIM型抵抗変化素子の上部電極、下部電極、抵抗変化材料層、層間絶縁膜との密着性に優れ、安定である材料を用いる。例えば、シリコン窒化膜(SiN)を用いることができる。
次に、図9(d)に示すように、全面に層間絶縁膜12を形成する。
最後に、図9(e)に示すように、上部電極1にビアホールを形成し、CMP技術と電解メッキ技術を用いて、上部ビア配線18を形成する。
このようにして作製したMIM型抵抗変化素子の電流−電圧特性(I−V特性)を図16に示す。図16(a)がP無添加ニッケル酸化膜を用いた場合、図16(b)がP添加ニッケル酸化膜を用いた場合を示したものである。図16に示すように、ニッケル酸化膜中に好適な量のPを添加し、ニッケル酸化膜を非結晶化することで、膜厚分布や結晶粒界に起因したリーク電流や素子特性のばらつきを抑えることが可能になることがわかる。P無添加ニッケル酸化膜を用いたMIM型抵抗変化素子では、スイッチ動作のオン状態とオフ状態の電流比が2.5桁程度なのに対し、P添加ニッケル酸化膜を用いたMIM型抵抗変化素子ではスイッチ動作のオフ状態におけるリーク電流が大幅に低減され、5桁以上のオン状態とオフ状態の電流比が得られ、MIM型抵抗変化素子のスイッチ動作特性が大幅に向上していることがわかる。
[実施例2]
本発明の第2の実施例として、LSI配線の層間絶縁膜にホールを形成し、MIM型抵抗変化素子がそのホール内に埋め込まれた構造例を図17(g)に示す。図17(a)〜(g)を用いて、本実施例のMIM型抵抗変化素子の作製工程を説明する。この製造プロセスは、CMOSトランジスタを含むLSIの配線層に接続するMIM型抵抗変化素子を形成する例である。
まず、図17(a)に示すように、下部配線16とそれに接続する下部ビア配線14をCMP技術と電解メッキ技術を用いて形成し、その上にMIM型抵抗変化素子の下部電極層3を形成する。これまでの段階の製造プロセスは実施例1と同様に実施することができる。
次に、図17(b)に示すように、下部電極層3をリソグラフィ技術とドライエッチング技術により所定の形状に加工する。本実施例では加工の容易性から下部電極3と後の工程で形成する上部電極1を共にRuとする。上部電極1と下部電極3のためのRuはスパッタにより成膜することができる。
次に、図17(c)に示すように、下部電極3の表面を保護するための保護膜17を形成する。その後、層間絶縁膜12を形成する。この保護膜17は、下部Ru電極3と層間絶縁膜12との間の剥がれ防止のための密着層としても機能する。保護膜17は絶縁膜であり、MIM型抵抗変化素子の下部電極3、及び後の工程で形成する抵抗変化材料層との密着性に優れ、安定である材料を用いる。例えば、シリコン窒化膜(SiN)を用いることができる。
次に、図17(d)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、所定の領域の層間絶縁膜12と保護膜17を除去し、下部電極3上にホールを形成する。このホールは、下部電極3の表面のみが露出し、他の部分が露出しないように形成する。
次に、図17(e)に示すように、抵抗変化材料層(P添加ニッケル酸化物層)11、上部電極層1を形成する。抵抗変化材料層11を構成するP添加ニッケル酸化膜はスパッタによっても形成可能であるが、膜の緻密性を向上させる観点から、CVD法によって形成することが好ましい。P添加ニッケル酸化膜の製造プロセスは実施例1と同様に実施することができる。
図18は、ニッケル酸化膜のホール付近領域の断面SEM像を示したものである。図18(a)及び図18(b)はP無添加の場合、図18(c)及び図18(d)はP添加の場合を示す。図18(a)及び図18(b)に示すように、P無添加のニッケル酸化膜では結晶粒が成長し、ホールの側壁やホール底の端で大きな膜厚分布が生じてしまう。一方、図18(c)及び図18(d)に示すように、P添加のニッケル酸化膜では断面のコントラストが均一であり、図18(a)及び図18(b)のような結晶粒形を反映したコントラストの違いがない。すなわち、Pの添加によりニッケル酸化膜が非結晶化し、表面ラフネスや膜厚分布が抑制され、ホールの形状に沿った均一なニッケル酸化膜が形成可能である。
次に、図17(f)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、上部Ru電極層1と抵抗変化材料層11を所定の形状に加工する。
次に、図17(g)に示すように、MIM型抵抗変化素子の側面を保護するための保護膜17を形成し、その上に層間絶縁膜12を形成する。この保護膜17は、上部Ru電極1と層間絶縁膜12との間の剥がれ防止のための密着層としても機能する。保護膜17は絶縁膜であり、MIM型抵抗変化素子の上部電極、下部電極、抵抗変化材料層、層間絶縁膜との密着性に優れ、安定である材料を用いる。例えば、シリコン窒化膜(SiN)を用いることができる。
次に、図17(h)に示すように、上部電極1が露出するホールを形成する。
最後に、図17(i)に示すように、CMP技術と電解メッキ技術を用いて、ホール内にバリア膜15を介して上部ビア配線18を形成する。
MIM型抵抗変化素子を本実施例のような構造とすることで、抵抗変化材料層が、ドライエッチング加工においてダメージを抑えることができ、MIM型抵抗変化素子のスイッチ特性と信頼性を向上させることが可能である。
[実施例3]
本発明の第3の実施例として、LSI配線の層間絶縁膜にホールを形成し、MIM型抵抗変化素子がそのホール内に埋め込まれ、かつ、MIM型抵抗変化素子の上部電極および下部電極をLSI配線と共通化する構造例を図19(i)に示す。図19(a)〜(i)を用いて、本実施例のMIM型抵抗変化素子の作製工程を説明する。この製造プロセスは、CMOSトランジスタを含むLSIの配線層を電極としたMIM型抵抗変化素子を形成する例である。
まず、図19(a)に示すように、下部配線19をCMP技術と電解メッキ技術を用いて形成する。これまでの製造プロセスは実施例1と同様に実施することができる。本実施例では下部配線19をMIM型抵抗変化素子の下部電極として利用する。この下部電極はCuからなる。
次に、図19(b)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、所定の領域の層間絶縁膜12と保護膜13を除去し、下部電極を構成する下部配線19上にホールを形成する。このホールは、下部配線19の表面のみを露出し、他の部分が露出しないように形成する。
次に、図19(c)に示すように、層間絶縁膜12を保護し、抵抗変化材料層11との密着性を高めるために保護密着層20を形成する。保護密着層20は絶縁膜であり、層間絶縁膜12と抵抗変化材料層11との密着性に優れ、安定である材料を用いる。例えば、抵抗変化特性を持たない金属酸化膜や金属窒化物、シリコン窒化膜(SiN)を用いることができる。
次に、図19(d)に示すように、ドライエッチング技術により、ホールの側壁にのみ保護密着層20を残す。
次に、図19(e)に示すように、抵抗変化材料層(P添加ニッケル酸化物層)11、上部電極層21を形成する。抵抗変化材料層11を構成するP添加ニッケル酸化膜はスパッタによっても形成可能であるが、膜の緻密性を向上させる観点から、CVD法によって形成することが好ましい。P添加ニッケル酸化膜の製造プロセスは実施例1と同様に実施することができる。上部電極層21はCuからなり、電解メッキ技術を用いて形成する。
次に、図19(f)に示すように、CMPにより、余剰な抵抗変化材料層11と上部電極層21を研磨・除去し、平坦化する。これにより、抵抗変化素子の上部電極21が形成され、この上部電極はビア配線としても機能する。
次に、図19(g)に示すように、上部電極21上に、配線保護膜13、層間絶縁膜12を形成する。
次に、図19(h)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、所定の領域の層間絶縁膜12と保護膜13を除去して、上部電極21が露出する配線パターン形成用の溝を形成する。
次に、図19(i)に示すように、CMP技術と電解メッキ技術を用いて、溝内にバリア膜15を介して上部配線25を形成する。
本実施例のようなプロセスを適用することで、MIM型抵抗変化素子を、配線構造のビア配線部へ組み込むことが可能になる。MIM型抵抗変化素子の電極を配線と共通化することで、電極材料の抵抗低減によるスイッチ特性の向上、プロセスコストの低減、MIM型抵抗変化素子の高集積化が実現可能である。
図20に、本実施例のMIM型抵抗変化素子とMOS型トランジスタを組み合わせた構造の断面を模式的に示す。図中の符号12は層間絶縁膜、符号21は上部電極を構成するビア配線、符号22はソース拡散層領域、符号23はドレイン拡散層領域、符号24はゲート電極、符号25は上部配線、符号26はビア配線、符号27はシリコン基板、符号28はゲート絶縁膜、符号29はゲート側壁、符号30は素子分離領域、符号31はコンタクトプラグを示す。
本実施例によるMIM型抵抗変化素子の下部電極を構成する下部配線19と、MOS型トランジスタのドレイン拡散層領域23とをコンタクトプラグ31を介して接続することで、高集積化が容易で、かつ、不揮発性を有するランダムアクセスメモリーセルを実現可能である。
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2007年6月4日に出願された日本出願特願2007−147927を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (12)

  1. 第1の電極と、第1の電極上に形成された抵抗変化材料層と、この抵抗変化材料層上に形成された第2の電極を有し、前記抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物が非遷移金属元素M2の酸化物を含み非結晶化された材料からなる抵抗変化素子。
  2. 前記抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物が遷移金属M1より価数の高い非遷移金属元素M2の酸化物を含み非結晶化された材料からなる請求項1に記載の抵抗変化素子。
  3. 前記抵抗変化材料層は、遷移金属M1の酸化物である遷移金属酸化物が遷移金属M1より価数の高い且つ電気陰性度の高い非遷移金属元素M2の酸化物を含み非結晶化された材料からなる請求項1に記載の抵抗変化素子。
  4. 前記遷移金属酸化物が、Ni、Ti、Zr、Fe、V、Mn、Coからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物である請求項1から3のいずれかに記載の抵抗変化素子。
  5. 前記遷移金属酸化物がNiの酸化物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の抵抗変化素子。
  6. 前記非遷移金属元素M2の酸化物が、P、As、Sb、Bi、Se、Te、Po、I、At、B、Al、Siからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物である請求項1から5のいずれかに記載の抵抗変化素子。
  7. 前記非遷移金属元素M2の酸化物が、Pの酸化物である請求項1から5のいずれかに記載の抵抗変化素子。
  8. 半導体基板と、この半導体基板上に形成されたトランジスタと、このトランジスタに電気的に接続された請求項1から7のいずれかに記載の抵抗変化素子を有する半導体装置。
  9. 半導体基板と、この半導体基板上に形成された、ソース領域及びドレイン領域を備えたトランジスタと、請求項1から7のいずれかに記載の抵抗変化素子を有し、この抵抗変化素子の一方の電極が前記ソース領域またはドレイン領域に電気的に接続されている半導体装置。
  10. 前記抵抗変化素子の一方の電極が、バリア導電層を介して前記ソース領域またはドレイン領域に電気的に接続されている請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記抵抗変化素子は、層間絶縁膜を介して前記トランジスタ上方に配置され、該抵抗変化素子の一方の電極が、前記ソース領域またはドレイン領域から前記層間絶縁膜を貫通して引き出された導電部と接続されている請求項9に記載の半導体装置。
  12. 下層配線と、この下層配線上に設けられた層間絶縁膜と、この層間絶縁膜上に設けられた上層配線を有する半導体装置であって、
    請求項1から7のいずれかに記載の抵抗変化素子をさらに有し、
    前記下層配線が露出するように前記層間絶縁膜に設けられたビアホールと、
    このビアホール内に設けられた抵抗変化材料層と、
    このビアホール内を埋め込むように前記抵抗変化材料層上に設けられ、前記上層配線と接続する導電部とを有し、前記下層配線と前記抵抗変化材料層と前記導電部とで前記抵抗変化素子が構成されている半導体装置。
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