JPWO2008133102A1 - 新規乾式固体分散体用基剤、該基剤を含有する固体分散体及び該分散体を含有する組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は新規乾式固体分散体用基剤、該基剤を含有する固体分散体及び該分散体を含有する組成物に係るものである。固体分散体用基剤としてポリビニルアルコール系共重合体を難溶性成分と混合及び加熱して固体分散体を製造することによって、難溶性成分の溶解性に非常に優れた固体分散体が得られる。

Description

本発明は、難溶性成分を固体分散体化する技術に関し、より詳細には、難溶性成分に固体分散体用基剤としてポリビニルアルコール系共重合体(好適には、ポリビニルアルコール−アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体)を配合し、超音波や伝熱等による加熱処理をすることにより固体分散体を製造する技術に関する。
近年、経口用製剤の分野において、固体分散体が注目されている。固体分散体は、一般的に、難溶性の薬物に配合する成分、製剤の製造方法などを工夫することによって製造されるものであり、難溶性薬物の溶解度を上げ、バイオアベイラビリティーを向上させる製剤形態として期待されている。
固体分散体の製造法としては溶媒法がよく知られている。例えば、固体分散体用基剤として用いる高分子素材と薬物の両者を有機溶媒で溶解しこれを乾燥することにより難溶性薬物を非晶質化して高分子担体に分散させるものである。ところが、溶媒法は有機溶媒による環境への悪影響が問題となる。このため、有機溶媒を使用しない方法として乾式法が注目されている。
乾式法に基づく固体分散体製造法として、代表的には難溶性薬物と固体分散体用基剤(担体)を加熱し溶融させることにより薬物を非晶質化させる方法が知られている(ホットメルトエクストルーダ法)。また、難溶性薬物と固体分散体用基剤からなる混合物を成型臼に充填し、これに超音波照射をおこない、薬物を非晶質化する方法(例えば、非特許文献1参照)等が知られている。
前者の方法では、難溶性薬物と固体分散体用基剤担体の混合物に熱を供給する方法は直接加熱方式であり、後者では、超音波照射により混合物に超音波照射エネルギーが粉体の運動、摩擦を引き起こし結果として混合物は蓄熱し、非晶質化するものであり加熱方式としては間接加熱方式である。
また、難溶性薬物(ニルバジピン、ニフェジピン)と水溶性高分子基剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン)とを、両者が溶融しない温度で加熱しながら混練するサーマルメカノケミカル法により固体分散体を製造する方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような乾式法において使用される固体分散体用基剤としては、従来、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアルコール(PVA)等が知られている。しかしながら、加熱処理時の温度、難溶性薬物の溶解性の向上の程度、難溶性薬物の溶解性の安定性・再現性等の点において、より乾式法に適した固体分散体用基剤の提供が要望されていた。
特開平05−262642号公報 薬剤学、60巻(第2号)、148−159(2000)
難溶性薬物をはじめとする難溶性成分の溶解性がより向上した固体分散体の提供が求められている。
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、固体分散体用基剤としてポリビニルアルコール系共重合体を難溶性成分と混合及び加熱して固体分散体を製造することによって、難溶性成分の溶解性に非常に優れた固体分散体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の固体分散体用基剤、固体分散体、医薬組成物、製造方法等を提供するものである。
項1.ポリビニルアルコール系共重合体からなる固体分散体用基剤。
項2.ポリビニルアルコール系共重合体が、ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種と重合性ビニルモノマーの少なくとも1種を重合して得られるものである項1に記載の固体分散体用基剤。
項3.重合性ビニルモノマーが少なくともアクリル酸モノマー及びメタクリル酸メチルモノマーを含むものである項2に記載の固体分散体用基剤。
項4.ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種と重合性ビニルモノマーの少なくとも1種の合計におけるアクリル酸モノマー及びメタクリル酸メチルモノマーの使用量が、各々、0.5〜20重量%及び5〜40重量%である項3に記載の固体分散体用基剤。
項5.ポリビニルアルコール系共重合体が、ポリビニルアルコール鎖にアクリル酸及びメタクリル酸メチルがグラフト重合した共重合体である項1に記載の固体分散体用基剤。
項6.ポリビニルアルコール系共重合体を構成するアクリル酸モノマー残基及びメタクリル酸メチルモノマー残基の含有量が、ポリビニルアルコール系共重合体に対し、それぞれ0.5〜20重量%及び5〜40重量%である項5に記載の固体分散体用基剤。
項7.ポリビニルアルコール系共重合体の重量平均分子量が1万〜50万である項1〜6のいずれかに記載の固体分散体用基剤
項8.難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体を含有する固体分散体。
項9.難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体の混合物を加熱処理してなる項8に記載の固体分散体。
項10.加熱処理が、超音波処理、二軸式混練処理、溶融処理、単軸及び二軸溶融押出し処理マイクロ波処理、サーマルメカノケミカル処理のいずれか又はこれらの組合わせである項9に記載の固体分散体。
項11.難溶性成分に対するポリビニルアルコール系共重合体の重量比が0.5〜20倍である項8〜10のいずれかに記載の固体分散体。
項12.項8〜11のいずれかに記載された固体分散体を含有する医薬組成物。
項13.難溶性成分及び固体分散体用基剤を含有する混合物を加熱処理する固体分散体の製造方法であって、固体分散体用基剤として項1〜7のいずれかに記載の固体分散体用基剤を使用することを特徴とする固体分散体の製造方法。
本発明の固体分散体用基剤はポリビニルアルコール系共重合体であって、固体分散体の製造において、難溶性成分と併用されるものであり、難溶性成分とともに加熱されることによって難溶性成分が非晶質化し、その結果難溶性成分の溶解性を向上させるものである。
本発明の固体分散体は、難溶性成分及び上記本発明固体分散体用基剤の加熱処理物を含有するものであり、難溶性成分の溶解性が高いものである。本発明の固体分散体において難溶性成分の一部又は全部が非晶質化している。また、本発明の固体分散体は、その優れた溶解性を利用し、医薬、農薬、肥料、化粧料、香料、食品材料、飼料、殺菌剤、防ばい剤、防虫剤、殺虫剤、防錆剤、吸収剤、塗料などに配合することができる。なお、固体分散体は、示差走査熱量分析(DSC)における融解ピークを観察することによって確認することができる。
本発明の医薬組成物は、本発明の固体分散体を含有するものであり、難溶性成分(薬物)の溶解性が高いものであり、バイオアベイラビリティーの向上した医薬組成物である。
本発明の固体分散体の製造方法は、難溶性成分、本発明の固体分散体用基剤及び必要に応じて添加剤を含有する混合物を加熱処理するものであり、難溶性成分が非晶質化し、難溶性成分の溶解性の向上した固体分散体を製造することができる。
以下、本発明について説明する。
本発明で用いられる難溶性成分は、医薬化合物(動物薬を含む)、農薬化合物、肥料、化粧料、香料、食品材料、飼料、殺菌剤、防ばい剤、防虫剤、殺虫剤、防錆剤、吸収剤、塗料など広い分野から選択することができる。
本発明で用いられる難溶性成分は、結晶体形態において水に難溶性のものであり、本発明の固体分散体中では難溶性成分の一部又は全部は非晶質体形態で含まれる。難溶性とは25℃で水に対する溶解度が10mg/mL未満、好ましくは0.1mg/mL未満であることを示す。溶解度は常法にしたがって測定することができる。
難溶性成分としては、難溶性薬物が包含され、難溶性薬物としては以下のものが例示される。
(1)解熱、鎮痛、抗炎症薬
サリチル酸、スルピリン、フルフェナム酸、ジクロフェナック、インドメタシン、アトロピン、スコポラミン、モルヒネ、ペチジン、レボルファイノール、ケトプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、オキシモルフォン、アスピリン、アミノピリン、フェナセチン、アセトアミノフェノン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、メフェナム酸、ブコローム、ベンジダミン、メピリゾール、チアラミド、チノリジン、キシロカイン、ペンタゾシン、デキサメタゾン、ハイドロコーチゾン、プレドニゾロン、アズレン、イソプロピルアンチピリン、サザピリン、クロフェゾン、エトドラッグまたはその塩など。
(2)精神安定薬
ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、オキサゾラム、クロチアゼパム、メダゼパム、テマゼパム、フルジアゼパム、メプロバメート、ニトラゼパム、クロルジアゼボキシドなど。
(3)抗精神病薬
クロルプロマジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジン、スルピリド、塩酸クロカプラミン、ゾテピン、ハロペリドールなど。
(4)抗菌薬
グリセオフルビン、ランカシジン類〔J.Antibiotics,38,877−885(1985)〕、アゾール系化合物〔2−〔(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル〕−4−〔4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル−3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン、フルコナゾール、イトラコナゾール等〕、ナリジクス酸、ピロミド酸、ピペミド酸三水和物、エノキサシン、シノキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロキサシン、スルファメトキサゾール・トリメトプリムなど。
(5)抗生物質
ゲンタマイシン、ジペカシン、カネンドマイシン、リビドマイシン、トプラマイシン、アミカシン、ディベカシン、フラジオマイシン、シソマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セファロチン、セファロリジン、セフォチアム、セフォチアムヘキセチル、セフスロジン、セフメノキシム、セフメタゾール、セファゾリン、セフォタキシム、セフォペラゾン、セフチゾキシム、モキサラクタム、チエナマイシン、スルファゼシン、アズスレオナム、アモキシリン、セファレキシン、エリスロマイシン、バカンピシン、ミノサイクリン、クロラムフェニコールまたはそれらの塩など。
(6)抗腫瘍薬
6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール、ブレオマイシン、メトトレキサート、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、ダウノルビシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチン、シトシンアラジノシド、フルオロウラシル、テトラヒドロフリル−5−フルオロウラシル、ピシバニール、レンチナン、レバミゾール、ベスタチン、アジメキソン、グリチルリチン、HER2阻害剤(WO01/77107等に記載の複素環化合物等)、タキソール、塩酸ドキソルビシン、エトポシド、ミトキサントロン、メスナ、ジメスナ、アミノグルテチミド、タモキシフェン、アクロライン、シスプラチン、カルボプラチン、シクロフォスファミド、ロムスチン(CCNU)、カルムスチン(BCNU)など。
(7)抗高脂血症薬
クロフィブラート、2−クロロ−3−〔4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル〔Chem. Pharm. Bull.,38,2792−2796(1990)〕、クリノフィブラート、コレスチラミン、ソイステロール、ニコチン酸トコフェロール、ニコモール、ニセリトロール、プロブコール、エラスターゼなど。
(8)鎮咳・去痰薬
エフェドリン、メチルエフェドリン、ノスカピン、コデイン、ジヒドロコデイン、アロクラマイド、クロルフェジアノール、ピコペリダミン、クロペラスチン、プロトキロール、イソプロテレノール、サルプタモール、テレプタリン、ブロムヘキシン、カルボシスティン、エチルシスティン、メチルシスティンまたはその塩など。
(9)筋弛緩薬
プリジノール、ツボクラリン、パンクロニウム、カルバミン酸クロルフェネシン、塩酸トルペリゾン、塩酸エペリゾン、塩酸チザニジン、メフェネシン、クロルゾキサゾン、フェンプロバメート、メトカルバモール、クロルメザノン、メシル酸プリジノール、アフロクアロン、バクロフェン、ダントロレンナトリウムなど。
(10)抗てんかん薬
フェニトイン、エトサクシミド、アセタゾラミド、クロルジアゼポキシド、フェノバルビタール、カルバマゼピン、プリミドンなど。
(11)抗潰瘍薬
ランソプラゾール、メトクロプラミド、ファモチジン、オメプラゾール、スルピリド、トレピブトン、塩酸セトラキサート、ゲフェルナート、マレイン酸イルソグラジン、シメチジン、塩酸ラニチジン、ニザチジン、塩酸ロキサチジンアセテートなど。
(12)抗うつ薬
イミプラミン、クロミプラミン、ノキシプチリン、フェネルジンなど。
(13)抗アレルギー薬
ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、トリペレナミン、メトジラミン、クレミゾール、ジフェニルピラリン、メトキシフェナミン、フマル酸クレマスチン、塩酸シプロヘプタジン、メキタジン、酒石酸アリメマジンなど。
(14)強心薬
トランスバイオキソカンファー、テレフィロール、アミノフィリン、エチレフリンなど。
(15)不整脈治療薬
プロプラノロール、アルプレノロール、プフェトロール、オクスプレノロール、塩酸プロカインアミド、ジソピラミド、アジマリン、硫酸キニジン、塩酸アプリンジン、塩酸プロパフェノン、塩酸メキシレチンなど。
(16)血管拡張薬
オキシフェドリン、ジルチアゼム、トラゾリン、ヘキソベンジン、バメタン、ニフェジピン、ニルバジピン、二硝酸イソソルビット、塩酸ジルチアゼム、トラピジル、ジピリダモール、塩酸ジラゼプ、ベラパミル、塩酸ニカルジピン、酒石酸イフェンプロジル、マレイン酸シネパシド、シクランデレート、シンナリジン、ペントキシフィリンなど。
(17)降圧利尿薬
ヘキサメトニウムブロミド、ペントリニウム、メカミルアミン、エカラジン、クロニジン、ジルチアゼム、ニフェジピン、フロセミド、トリクロルメチアジド、メチクロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、エチアジド、シクロペンチアジド、フロロチアジド、エタクリン酸など。
(18)糖尿病治療薬
グリミジン、グリプジド、フェンフォルミン、プフォルミン、メトフォルミン、グリベンクラミド、トルブタミドなど。
(19)抗結核薬
イソニアジド、エタンブトール、パラアミノサリチル酸など。
(20)麻薬拮抗薬
レバロルファン、ナロルフィン、ナロキソンまたはその塩など。
(21)ホルモン薬
ステロイドホルモン類、例えば、デキサメサゾン、ヘキセストロール、メチマゾール、ペタメサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、エストリオールなど。
(22)骨・軟骨疾患予防・治療剤
プロスタグランジンA1誘導体、ビタミンD誘導体、ビタミンK誘導体、エイコサペンタエン酸誘導体、ベンジルホスホン酸、ビスホスホン酸誘導体、性ホルモン誘導体、フェノールスルフォフタレイン誘導体、ベンゾチオピランまたはベンゾチエピン誘導体、チエノインダゾール誘導体、メナテトレノン誘導体、ヘリオキサンチン誘導体などの非ペプチド性骨形成促進作用物質、ペプチド性骨形成促進物質など。
(23)関節疾患治療剤
p38MAPキナーゼ阻害剤(WO 00/64894等に記載のチアゾール系化合物等)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤(MMPI)、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、デキサベタメタゾン、ベタメタゾン等の抗炎症ステロイド剤、インドメタシン、ジクロフェナク、ロキソプロフェン、イブプロフェン、ピロキシカム、スリンダク等の非ステロイド性消炎鎮痛剤など。
(24)頻尿治療剤塩酸
フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸テロリジンなど。
(25)抗アンドロゲン剤オキセンドロン、アリルエストレノール、酢酸クロルマジノン、カプロン酸ゲストノロン、酢酸オサプロン、フルタミド、ビカルタミドなど。
(26)脂溶性ビタミン薬
ビタミンK類:ビタミンK、K、KおよびK
葉酸(ビタミンM)など
(27)ビタミン誘導体
ビタミンの各種誘導体、例えば、5,6−トランス−コレカルシフェロール、2,5−ヒドロキシコレカルシフェロール、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロールなどのビタミンD誘導体、5,6−トランス−エルゴカルシフェロール等のビタミンD誘導体など。
(28)その他
ヒドロキシカム、ダイアセリン、メゲストロール酢酸、ニセロゴリン、プロスタグランジン類などさらに、虚血性疾患治療薬、免疫疾患治療薬、アルツハイマー病治療薬、骨粗鬆症治療薬、血管新生治療薬、網膜症治療薬、網膜静脈閉塞症治療薬、老人性円板状黄斑変性症治療薬、脳血管攣縮治療薬、脳血栓治療薬、脳梗塞治療薬、脳閉塞症治療薬、脳内出血治療薬、クモ膜下出血治療薬、高血圧性脳症治療薬、一過性脳虚血発作治療薬、多発性梗塞性痴呆治療薬、動脈硬化症治療薬、ハンチントン病治療薬、脳組織障害治療薬、視神経症治療薬、緑内障治療薬、高眼圧症治療薬、網膜剥離治療薬関節炎治療薬、抗リウマチ薬、抗セプシス薬、抗セプティックショック薬、抗喘息薬、アトピー性皮膚炎治療薬、アレルギー性鼻炎治療薬など。
難溶性薬物としては、インドメタシン、ナプロキセン、イブプロフェン、フェナセチン、フェニルブタゾン、グリセオフルビン、アゾール系化合物、フェニトイン、二硝酸イソソルビット、ニトロフェニルピリジン系化合物(ニフェジピン、ニルバジピン等)が、溶解性向上の観点から好ましい。ニトロフェニルピリジン系化合物はニトロフェニル基とピリジン環構造を有する難溶性化合物を包含する。ニトロフェニルピリジン系化合物としては、ピリジン環の2位〜4位のいずれかにニトロフェニル基が結合した構造を有する化合物が好ましい。具体的な化合物としては、ニフェジピン、ニルバジピンなどが挙げられる。
難溶性の農薬化合物としては、以下のものが挙げられる。
(1)殺虫剤
(a)カーバメイト系
MIPC;イソプロカルブ(isoprocarb)、BPMC;フェノブカルブ(fenobucarb)、MPMC;キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、NAC;カルバリル(carbaryl)、
ベンダイオカルブ(bendiocarb)、カルボフラン(carbofuran)など。
(b)合成ピレスロイド系
シペルメトリン(cypermethrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、エトフェン
プロックス(ethofenprox)、レスメトリン(resmethrin)など。
(c)有機リン系
EPN、シアノフェンホス(cyanofenphos)、PAP;フェントエート(phenthoate)、CVMP;テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、ホサロン(phosalone)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、キナルホス(quinalphos)、DMTP;メチダチオン(methidathion)、サリチオン(dioxabenzofos)など。
(d)有機塩素系
ベンゾエピン(endosulfan)など
(e)その他
ベンスルタップ(bensultap)、ブプロフェジン(buprofezin)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、イミダクロプリドなど。
(2)殺菌剤
(a)N−ヘテロ環系エルゴステロール阻害剤
トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)など。
(b)カルボキシアミド系メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flutoluanil)、ペンシクロン(pencycuron)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)など。
(c)ジカルボキシイミド系
イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、プロシミドン(procymidone)など。
(d)ベンゾイミダゾール系
ベノミル(benomyl)など。
(e)ポリハロアルキルチオ系
キャプタン(captan)など。
(f)有機塩素系
フサライド(fthalide)、TPN;クロロタロニル(chlorothalonil)など。
(g)硫黄系
ジネブ(zineb)、マンネブ(maneb)など。
(h)その他
ジクロメジン(diclomezin)、トリシクラゾール(tricyclazole)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、プロベナゾール(probenazole)、アニラジン(anilazine)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、フェリムゾン(ferimzone)など。
(3)除草剤
(a)スルホニル尿素系
イマゾスルフロン、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)など。
(b)トリアジン系
シメトリン(simetryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)など。
(c)尿素系ダイムロン(dymron)など。
(d)酸アミド系プロパニル(propanil)、メフェナセット(mefenacet)など。
(e)カルバメート系
スエップ(swep)など。
(f)ダイアゾール系
オキサジアゾン(oxadiazon)、ピラゾレート(pyrazolate)など。
(g)ジニトロアニリン系トリフルラリン(trifluralin)など。
(h)その他
ジチオピル(dithiopyr)など。
固体分散体では、難溶性成分に併用する固体分散体用基剤として高分子担体(例、高分子化合物、界面活性剤等)が一般に利用されているが、本発明においてはこの固体分散体用基剤としてポリビニルアルコール系共重合体が使用される。この共重合体と難溶性成分とを混合した混合物を加熱処理することによって、難溶性成分の一部又は全部が非晶質化し、難溶性成分の溶解性が向上した固体分散体となる。混合に供される難溶性成分の形態は通常、粉末状であり、また、ポリビニルアルコール系共重合体の形態は通常、粉末状であり、好ましくは平均粒子径0.1〜2000μm、より好ましくは0.1〜500μmである。両者の混合は適宜な方法を選択すればよく、例えばV型混合機、容器回転型混合機、攪拌翼付き混合機等を用いて混合できる。
本発明において使用されるポリビニルアルコール系共重合体は、難溶性成分に対し、重量比で通常0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍、より好ましくは2〜10倍である。また、ポリビニルアルコール系共重合体の質量平均分子量は通常1万〜50万、好ましくは3万5千〜30万である。
ポリビニルアルコール系共重合体の製造方法は公知であり、例えば、国際公開02/17848に記載されている、ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種の存在下で、ポリビニルアルコールと重合性ビニルモノマーとを重合させる方法が挙げられる。前記誘導体としては、ポリビニルアルコールのアミン変性物、エチレン変性物、末端チオール変性物などの各種変性ポリビニルアルコールが例示される。
ポリビニルアルコール系共重合体の重合に使用される各成分の量は、ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種と重合性ビニルモノマーの総重量に対して、通常、ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種が40〜95重量%、重合性ビニルモノマーが5〜60重量%であり、好ましくはポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種が60〜90重量%、重合性ビニルモノマーが10〜40重量%である。
重合性ビニルモノマーの例としては以下のものが挙げられ、これらは1種単独又は2種以上組み合わせて使用できる。
(1)アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸
(2)(1)の化合物のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩又はアルキルアミン塩、
及び
(3)メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコールとメタクリル酸とのエステル、ポリエチレングリコールとアクリル酸とのエステル、ポリプロピレングリコールとメタクリル酸とのエステル、ポリプロピレングリコールとアクリル酸とのエステル、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド。
好ましい重合性ビニルモノマーは、一般式[1]
C=C(R)−COOR [1]
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは水素原子または1−4個の炭素原子を有するアルキル基を示す。〕
で表される化合物である。
好ましい重合性ビニルモノマーの組み合わせは、前記(1)及び(2)のモノマーの少なくとも1種と前記(3)のモノマーの少なくとも1種との併用である。さらに好ましい重合性ビニルモノマーの組み合わせは、アクリル酸又はメタクリル酸とメタクリル酸メチルとの併用、すなわち、アクリル酸とメタクリル酸メチルの組み合わせ、メタクリル酸とメタクリル酸メチルの組み合わせである。よりいっそう好ましいのはアクリル酸とメタクリル酸メチルとの組み合わせである。特に、アクリル酸、メタクリ酸メチル及びポリビニルアルコールの合計量に対し、アクリル酸0.5〜20重量%、メタクリル酸メチル5〜40重合%、ポリビニルアルコール40〜94.5重量%で重合させて得られるポリビニルアルコール系共重合体が好ましく、アクリル酸2.5〜5.0重量%、メタクリル酸メチル15〜25重合%、ポリビニルアルコール20〜70重量%で重合させて得られるポリビニルアルコール系共重合体がより一層好ましい。ポリビニルアルコールの存在下でアクリル酸とメタクリル酸メチルを重合させた共重合体は市販されており、POVACOATの名称で大同化成工業株式会社から入手することができ、本発明ではこの市販品を使用することもできる。
共重合の方法は、公知の方法を使用できるが、例えば、水にポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種を添加し、加温して溶解し、次いで重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と重合開始剤とを添加し、重合又は共重合させて樹脂を得ることができる。重合開始剤は、必要に応じて使用され、従来使用されているものを用いることができる。例えば、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、AIBN(アゾイソブチロニトリル)などのアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物、過酸化水素−酒石酸、過酸化水素−酒石酸ナトリウムなどのレドックス開始剤等が使用される。
本発明の固体分散体を医薬組成物して使用する場合、医薬組成物には、本発明の効果を奏する範囲において、製剤素材として慣用されている各種の薬学的に許容される担体、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などを1種単独で又は2種以上組み合わせて添加することができる。また、必要に応じて他の薬効成分を配合することも可能である。医薬組成物は、公知の製剤方法を適宜適用することによって製造できる。固体分散体に添加剤を添加して製剤化し、医薬組成物とすることもできる。また、難溶性薬物、本発明の固体分散体用基剤及び添加剤を加熱処理して得られる固体分散体をそのまま或いは該固体分散体にさらに添加剤を添加して製剤化し医薬組成物として使用することもできる。
添加剤としては以下のものを例示できる。
糖アルコール類(マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)、乳糖、白糖、ショ糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、シュクロース、マンニトール、還元パラチノーム、炭酸塩類(炭酸カルシウムなど)、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、タルク、リン酸塩類(リン酸水素カリウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウムなど)、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム、オリゴ糖類(ラクチュロース、ラフィノース、ラクトスクロースなど)等の賦形剤。
次の可塑剤。グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール;モノステアリン、PEG4000、PEG6000、PEG20000等の各種ワックス類;ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム等の有機脂肪酸類。
クエン酸トリエチル、ツイーン80、HCO60、トリアセチン等の界面活性剤。
単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液等の粘度調整剤。
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、結晶セルロース、粉末セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、リン酸カリウム、アラビアゴム末、プルラン、ペクチン、デキストリン、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、ゼラチン、キサンタンガム、カラギーナン、トラガント、トラガント末、ポリエチレングリコール等の結合剤。
デンプン、乾燥デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、メチルセルロース、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、部分アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム等の崩壊剤。
第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤。
デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤。
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、酸化マグネシウム、コロイドシリカ、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤。
ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、サポニン等の分散剤。
アスコルビン酸、トコフェロール等の抗酸化剤。
乳酸、クエン酸、グルコン酸、グルタミン酸等の酸味料。
二酸化ケイ素等の流動化剤。
スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、グリチルリチン等の甘味料。ハッカ油、ユーカリ油、ケイヒ油、ウイキョウ油、チョウジ油、オレンジ油、レモン油、ローズ油、フルーツフレーバー、ミントフレーバー、ペパーミントパウダー、dl−メントール、l−メントール等の香料。
難溶性薬物の溶出速度の制御を容易にするため、崩壊剤、結合剤等を配合することが好ましい。固体分散体製造時の加熱温度をなるべく低くするため、可塑剤等を配合することが好ましい(特に溶融法の場合)。また、押出及び射出成形の場合には、押出抵抗を低下させるため、可塑剤、滑沢剤を配合することが好ましい。また、製造時の静電気を抑制するため、タルク、シリカ等の静電気防止剤を配合することが好ましい。
本発明の固体分散体は、それ自体を経口投与用医薬組成物として好ましく使用することができる。また、必要に応じて添加剤を添加し、常法により細粒剤、微細顆粒、顆粒、錠剤、カプセル剤、座剤、軟膏剤、硬膏剤、パップ剤、エアゾール剤等の剤型で使用することもできる。好ましい剤型は、錠剤、細粒剤、微細顆粒剤、顆粒剤、カプセル剤である。
医薬組成物における本発明の固体分散体の含有量は通常0.1〜100重量%である。本発明の固体分散体を含む医薬組成物の投与量は薬効成分の含有量とバイオアベイラビリティーに応じて適宜選択できる。
本発明の固体分散体の製造方法は、難溶性成分及び本発明の固体分散体用基剤、すなわちポリビニルアルコール系共重合体の混合物を加熱処理し、必要に応じて加熱処理物の形態を調整(粉砕、粉末化、成形等)することによって得ることができる。
難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体の混合物の加熱処理は、混合物全てを溶融する温度としてもよいし、両者の一部を溶融する温度としてもよいし、溶融に至らない場合でもその特性に応じて、難溶性成分の一部又は全部が非晶質化する温度条件を選択することが出来る。該混合物における難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体の平均粒子径、混合割合等は上述のとおりである。
加熱処理に使用される加熱手段は特に限定されるものではなく、当業者により利用可能な適宜の加熱手段手法を採用することができ、より具体的には、乾燥器、オイルバス、電気炉等による加熱、超音波照射による加熱、二軸式混練処理による加熱、単軸及び二軸溶融押出し処理(エクストルーダ)による加熱、マイクロ波照射による加熱などである。
加熱処理物の形態を調整する手段は特に限定されるものではなく、当業者により利用可能な適宜の手段を粉砕手段、成形手段等を採用することができる。成形手段としては、押出成形(単軸押出、二軸押出、多軸押出、ホットメルトカレンダー法)、射出成形(例えば、二軸エクストルーダー)、圧縮成形(例えば、打錠、造粒)などが例示される。
加熱処理による固体分散体の製造と固体分散体の形態の調整を同時に行う場合には、加熱手段を備えた加熱処理物の形態を調整する方法を採用すればよい。
加熱処理の温度は必ずしも加熱対象が溶融する温度は必要ではない。溶融温度よりも低い加熱温度で固体分散体を製造できることが知られており、本発明においても、なるべく低い温度で固体分散体を製造することによって、高温で分解、劣化等が起こる難溶性成分も固体分散体とすることができる。通常、130〜200℃、好ましくは140〜190℃、より好ましくは150〜180℃である。なお、超音波照射は超音波を粉体混合物に当てるものであり、超音波照射による加熱の場合、超音波照射エネルギーは通常600〜2000J、好ましくは700〜1800J、より好ましくは800〜1300Jである。このような装置としては、テクネア・エンジニアリング社製の超音波成形機USTM/L20などを使用することができる。本装置は、難溶性成分、固体分散体用基剤及び必要に応じ添加剤の粉体混合物を本装置に備えられた臼内に充填し、この混合物に超音波を照射しつつ圧縮成形するものである。
また、二軸押出成形機、二軸エクストルーダー等には加熱手段を備えたものがあり、本発明における加熱処理としては、超音波照射しつつ圧縮成形する手段、加熱手段を備えた二軸押出成形機、加熱手段を備えた二軸エクストルーダーによる処理が好ましい。
本発明によれば、難溶性成分の溶解性に非常に優れた固体分散体、該固体分散体に有用な固体分散体用基剤及び該固体分散体を含有する医薬組成物を提供することができる。
試験例1において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。 試験例2において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。 試験例3において測定された示唆走査熱量計(DSC)のチャートを示す(NIF/POVA=1/5の超音波処理品のDSC)。本図中、NIFはニフェジピンを意味し、POVAはPOVACOAT Type Fを意味する。 試験例4において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。 試験例5において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。 試験例6において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。 試験例7において算出されたニフェジピン濃度(μg/mL)(縦軸)と溶出時間(分)(横軸)を表すグラフである。
以下、実施例、比較例及び試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例では下記の材料、装置、方法、条件及び手順にて、製造、試験、測定等を行った。
<1.材料>
POVACOAT Type F;大同化成工業社のポリビニルアルコール系共重合体(アクリル酸、メタクリル酸メチル及びポリビニルアルコールを重合した共重合体)
ニフェジピン(NIF);粉砕品
ポリビニルアルコール(PVA)
ポリビニルピロリドン(PVP)
<2.超音波成形条件>
装置:
超音波製錠機;USTM-L20(Tecnea Engineering社)
装置条件:
臼径;25mm
空気圧;0.4MPa
照射熱量;670J〜1200J
操作手順:
1. NIF(ニフェジピン)と固体分散体用基剤を所定の配合比になるよう量り取り、手混合により均一な混合粉末とする。
2. 混合粉末を1g、量り取り臼に入れる。
3. 照射熱量を設定し、装置を起動する。
<3.DSC測定条件>
装置:
DSC6220(SIIナノテクノロジー株式会社製)
装置条件:
昇温速度;10℃/分
測定範囲;30〜220℃
キャリアガス;窒素、40mL/分
パン;オープン
<4.溶出試験測定条件>
日本薬局方第二法パドル法にて測定
攪拌速度;50rpm
試験液;精製水、900mL
測定温度;37±0.5℃
試料量;NIF含量90mg相当量
測定時間;0〜180分
<5.メルトインデクサー溶出試験測定条件>
装置:
MELT INDEXER P101(TOYOSEIKI社)
装置条件:
注入シリンダー径;φ9mm
オリフィス経;φ2mm
サンプル量;混合粉末 3g
操作手順:
1. 装置の電気炉内に備えられたシリンダー(φ9mm)を所定温度に加熱する。
2. 所定温度に達したシリンダー内にサンプル粉末を充填し、シリンダー上部に備えられたピストンにより上部から加重する。
3. サンプル粉末が溶融され、シリンダー下部に備えられたオリフィス(φ2mm)から押し出される。
<実施例1〜3:ポリビニルアルコール系共重合体を用いた難溶性薬物ニフェジピン製剤の超音波成形>
以下の実施例及び比較例における超音波成形では、成形機としてテクネア・エンジニアリング社製の超音波成形機USTM/L-20を使用した。この成形機は、中央部(φ25.0mm)が上下貫通した円板状の臼、該中央部に整合した形状の下杵と上杵、さらに該上杵上部に、該上杵を介して該中央部に超音波照射可能に設置された超音波発振装置を備えている。臼の中央部下部に下杵をセットし、臼と下杵との空間に成形材料を投入後、超音波発振装置から上杵を介して成形材料に超音波をあてつつ下杵を空気圧により上方に押し上げることによって成形するものである。
ニフェジピンは抗高血圧薬であり、その物性は、黄色の結晶性粉末、融点172〜175℃、水溶解度7〜8μg/mL(難溶性)である。また、結晶のニフェジピンは示差走査熱量計(DSC)による測定では174℃付近に融解ピークが確認される。
このニフェジピンを、固体分散体用基剤としてポリビニルアルコール系粉体を使用し超音波成形機で成形した。
固体分散体用基剤としてはPOVACOAT TypeF(大同化成工業社製;平均分子量約40,000;平均粒子径125μm;以下、POVAと称することがある)を使用した。
ニフェジピンにその5重量倍の固体分散体用基剤を混合して、混合物の1gを成形材料とし、これを超音波成形機に供して、25mm径の錠剤(厚さ;約1mm)を成形した。一錠(1g)あたりのニフェジピン含有量は167mgである。
下杵の押し上げ圧は0.4MPaとし、超音波の照射エネルギーは、670J(実施例1)、1000J(実施例2)及び1200J(実施例3)とした。
<比較例1:乳糖とニフェジピン混合物への超音波成形>
固体分散体用基剤としてニフェジピンと同重量の乳糖を使用した以外は実施例2と同様にして超音波成形を行った。なお、超音波照射エネルギー量は1000Jである。しかし、超音波照射によって得られた物は非常に脆いため成形されず、粉末状であった。
<比較例2:PVAを用いたニフェジピン製剤の超音波成形>
固体分散体用基剤をポリビニルアルコール(PVA)とした以外は実施例2と同様にして超音波成形を行いニフェジピン製剤を製造した。なお、超音波照射エネルギー量は1000Jである。
<比較例3:PVPを用いたニフェジピン製剤の超音波成形>
固体分散体用基剤をポリビニルピロリドン(PVP)とした以外は実施例2と同様にして超音波成形を行いニフェジピン製剤を製造した。なお、超音波照射エネルギー量は1000Jである。
<試験例1:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験1>
実施例1〜3にて成形した錠剤をコーヒーミルを用いて粉砕し、得られた粉砕物を試料とし、水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験した。また、比較例1にて得られた粉末をそのまま試料とし、同様にしてニフェジピンの溶出性を試験した。
溶解試験は日本薬局方における一般試験法の「溶出試験法」に準じて行った。溶出試験法は、固形製剤からの主成分の溶出を試験する方法であり、本試験法その概要は次のとおりである。溶出試験法の第1法(回転バスケット法)を採用した。実施例1〜3にて成形された錠剤及び比較例1にて得られた粉末のニフェジピン含有量90mgに相当する量を試料とし、この試料と精製水900mLを使用した。所定時間(0,5,10,15,20,30,60,120,180分)毎に試験液を採取し、0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液を分光光度計に供し、235nmの吸光度を測定し、ニフェジピン濃度(μg/mL)を算出した。結果を図1に示す。
180分の時点で、実施例1の試料は比較例1の試料の約2.5倍のニフェジピン溶出性を示した。実施例2及び3の試料は比較例1の試料の約4.4〜4.5倍のニフェジピン溶出性を示した。実施例1〜3の試料は有効成分溶出性の点でバイオアベイラビリティーに優れたものであった。なお、比較例1の試料の示した溶出性能は、乳糖とニフェジピンとを重量比1:1で物理的に混合した混合物(加熱等の化学変化を生じる他の処理を加えていない混合物)の溶出性能(7〜8μg/mL)と同程度であった。
<試験例2:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験2>
実施例2及び比較例2,3にて成形された錠剤と比較例1にて得られた粉末の水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験例1と同様にして試験した。なお、実施例2及び比較例1〜3では成形時の超音波照射エネルギーは全て1000Jである。結果を図2に示す。
180分の時点で、比較例2(PVA)及び3(PVP)の試料は比較例1(乳糖)の試料の約2.7倍のニフェジピン溶出性を示し、実施例2(POVA)の試料は約4.5倍のニフェジピン溶出性を示した。実施例2の試料は有効成分溶出性の点でバイオアベイラビリティーに優れたものであった。
<試験例3:ニフェジピンの結晶性の確認>
試験例1及び2にて示されたニフェジピンの溶出性は、ニフェジピンが非晶質化することによって溶出しやすくなっている可能性があると考えられたことから、これを確認するため、示差走査熱量計(DSC)にてニフェジピンの融解温度を確認した。なお、ニフェジピン結晶の融解ピークは174℃付近に現れる。
確認に供されたサンプル(10mg)は実施例1〜3にて成形された錠剤と比較例1にて得られた粉末とした。測定結果を図3に示す。
実施例1のサンプル(POVA;670J)では174℃付近にごく弱いピークが確認され、実施例2及び3のサンプル(POVA;1000J及び1200J)では174℃付近にピークが確認されなかった。このため、実施例1のサンプルにおいてはニフェジピンの大部分が、実施例2及び3のサンプルにおいてはニフェジピンの全てが非晶質化していることが示唆された。
一方、比較例1のサンプル(乳糖)では174℃付近にニフェジピン結晶に特有の融解ピークが確認されたため、ニフェジピンは結晶であることが示唆された。
<実施例4〜5:固体分散体用基剤配合量を変更したニフェジピン製剤の超音波成形>
固体分散体用基剤の使用量をニフェジピンの3重量倍(実施例4)、7重量倍(実施例5)とした以外は実施例2(5重量倍;1000J)と同様にして超音波成形を行いニフェジピン製剤を製造した。なお、超音波照射エネルギー量は1000Jである。
<試験例4:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験3>
実施例2,4,5にて成形された錠剤と比較例1にて得られた粉末の水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験例1と同様にして試験した。なお、実施例2,4,5及び比較例1では成形時の超音波照射エネルギーは全て1000Jである。結果を図4に示す。
180分の時点で、実施例4(賦形剤が有効成分の3重量倍)の試料は比較例1の試料の約3.4倍のニフェジピン溶出性を示した。実施例5の試料は比較例1の試料の約4.8倍のニフェジピン溶出性を示した。固体分散体用基剤であるPOVAの配合量を増やすにつれてニフェジピン溶出性が向上することが示された。
<実施例6:POVAを用いたニフェジピン製剤の超音波成形>
HPC−SL;2.5重量部、グリセリン;1重量部、L−HPC;2重量部、ニフェジピン1重量部、固体分散体用基剤としてのPOVA;2.5重量部を混合した混合物を成形材料とした以外は実施例2と同様にして超音波成形を行いニフェジピン製剤を製造した。なお、超音波照射エネルギー量は1000Jである。
<試験例5:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験4>
実施例6、実施例2にて成形された錠剤と比較例1にて得られた粉末の水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験した。結果を図5に示す。
180分の時点で、実施例6の試料(賦形剤が有効成分の2.5重量倍で他の添加成分を含む)は比較例1に対して約4.2倍のニフェジピン溶出性を示した。
<実施例7〜9:POVAを用いた溶融押出による固体分散体の調製>
MELT INDEXER P101(TOYOSEIKI社)を使用し、固体分散体を調製した。
先ず、POVA(8g)及びグリセリン(2g)を混合し、次いでニフェジピン(2g)を添加してよく混合し、サンプル粉末とした。このサンプル粉末の3gを量り取り、これを装置に備えられた160℃に加熱されたシリンダー(φ9mm)内に充填した後、シリンダー上部のピ
ストンに加重(2160g)し、溶融したサンプルをシリンダー下部のオリフィス(φ2mm)から押し出し、溶融押出成形により紐状の固体分散体を製造した。(実施例7)
また、シリンダー加熱温度を170℃(実施例8)と代えた以外は同様にして溶融押出成形により固体分散体を製造した。
さらに、シリンダー加熱温度を190℃(実施例9)と代えて同様にして製造しようとすると、2160gの加重が大きすぎたため、1325gの加重で押出成形し、固体分散体を製造した。
<試験例6:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験5>
実施例7〜9にて成形された固体分散体及び比較例1にて得られた粉末の水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験例1と同様にして試験した。結果を図6に示す。
180分の時点で、実施例7(160℃)の試料は比較例1の試料の約3.4倍のニフェジピン溶出性を示した。実施例8(170℃)及び実施例9(190℃)の試料は、ともに、比較例1の試料の約4.1倍のニフェジピン溶出性を示した。溶融押出成形により製造された本発明の固体分散体もニフェジピン溶出性に優れることが示された。
<比較例5:PVAを用いた溶融押出による固体分散体の調製>
POVAをPVAに代えた以外は実施例8(170℃)と同様にして溶融押出成形により固体分散体を製造した。
<比較例6:PVPを用いた溶融押出による固体分散体の調製>
POVAをPVPに代えた以外は実施例8(170℃)と同様にして溶融押出成形により固体分散体を製造した。
<試験例7:有効成分ニフェジピンの水への溶出試験6>
実施例8,比較例5〜6にて成形された固体分散体及び比較例1にて得られた粉末の水中における有効成分ニフェジピンの溶出性を試験例1と同様にして試験した。結果を図7に示す。
180分の時点で、実施例8(170℃)の試料は比較例1の試料の約4.1倍のニフェジピン溶出性を示した。一方、比較例5(PVA,170℃)の試料及び比較例6(PVP,170℃)の試料は、各々、比較例1の試料の約2.6倍及び約1.9倍のニフェジピン溶出性にすぎなかった。
本発明は難溶性成分の非晶質化、溶解性向上に関する技術において利用できる。

Claims (13)

  1. ポリビニルアルコール系共重合体からなる固体分散体用基剤。
  2. ポリビニルアルコール系共重合体が、ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種と重合性ビニルモノマーの少なくとも1種を重合して得られるものである請求項1に記載の固体分散体用基剤。
  3. 重合性ビニルモノマーが少なくともアクリル酸モノマー及びメタクリル酸メチルモノマーを含むものである請求項2に記載の固体分散体用基剤。
  4. ポリビニルアルコール及びその誘導体から選択される少なくとも1種と重合性ビニルモノマーの少なくとも1種の合計におけるアクリル酸モノマー及びメタクリル酸メチルモノマーの使用量が、各々、0.5〜20重量%及び5〜40重量%である請求項3に記載の固体分散体用基剤。
  5. ポリビニルアルコール系共重合体が、ポリビニルアルコール鎖にアクリル酸及びメタクリル酸メチルがグラフト重合した共重合体である請求項1に記載の固体分散体用基剤。
  6. ポリビニルアルコール系共重合体を構成するアクリル酸モノマー残基及びメタクリル酸メチルモノマー残基の含有量が、ポリビニルアルコール系共重合体に対し、それぞれ0.5〜20重量%及び5〜40重量%である請求項5に記載の固体分散体用基剤。
  7. ポリビニルアルコール系共重合体の重量平均分子量が1万〜50万である請求項1〜6のいずれかに記載の固体分散体用基剤
  8. 難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体を含有する固体分散体。
  9. 難溶性成分及びポリビニルアルコール系共重合体の混合物を加熱処理してなる請求項8に記載の固体分散体。
  10. 加熱処理が、超音波処理、二軸式混練処理、溶融処理、単軸及び二軸溶融押出し処理マイクロ波処理、サーマルメカノケミカル処理のいずれか又はこれらの組合わせである請求項9に記載の固体分散体。
  11. 難溶性成分に対するポリビニルアルコール系共重合体の重量比が0.5〜20倍である請求項8〜10のいずれかに記載の固体分散体。
  12. 請求項8〜11のいずれかに記載された固体分散体を含有する医薬組成物。
  13. 難溶性成分及び固体分散体用基剤を含有する混合物を加熱処理する固体分散体の製造方法であって、固体分散体用基剤として請求項1〜7のいずれかに記載の固体分散体用基剤を使用することを特徴とする固体分散体の製造方法。
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