本発明は構図ブラケット撮影を行う撮像装置、撮像方法及び集積回路に関し、より特定的には、記録したい被写体を含む複数の静止画像を撮像画像から切り出す撮像装置、撮像方法及び集積回路に関する。
ユーザがシャッタボタンを一回押し下げる動作を行うだけで、構図が互いに異なる複数の静止画像を得ることができる撮像装置がある。以下では、ユーザがシャッタボタンを押し下げる動作を、シャッタ押下動作という。そして、この様に、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を得る撮影を、構図ブラケット撮影という。
構図ブラケット撮影を行う従来の撮像装置として、例えば、特開2004−109247(特許文献1)に記載された従来の撮像装置がある。図15は、特許文献1に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。特許文献1の撮像装置は、ユーザによってシャッタ押下動作が成されると、ズームレンズのレンズ位置を、シャッタ押下動作が成された時点におけるユーザの設定による第1の位置(領域R0)から、当該第1の位置よりも広角側の第2の位置(領域R1)へと移動させる。その後、特許文献1の撮像装置は、CCD撮像素子によって、広角画像(領域R1)を撮影する。その後、特許文献1の撮像装置は、撮影画像(領域R1)から、第1の位置における画角に対応する大きさを有し、且つ、撮影画像(領域R1)内における位置が互いに異なる複数の領域(領域R0,R2)を複数の静止画像として抽出する。このことによって、特許文献1の撮像装置は、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を取得する。
また、構図ブラケット撮影を行う他の従来の撮像装置として、例えば、特開2006−211489(特許文献2)に記載された従来の撮像装置がある。図16は、特許文献2に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。特許文献2の撮像装置は、ユーザによってズーム連写撮影モードが選択されると、被写体のスルー画像と共に、複数のズーム連写枠をプレビュー表示する。そして、特許文献2の撮像装置は、ユーザの十字キーの操作に従ってズーム連写枠のトリミング位置の記憶を更新し、当該更新後に記憶したトリミング位置にズーム連写枠(20a、20b)を表示する。そして、特許文献2の撮像装置は、ユーザによってシャッタ押下動作が成されると、静止画撮影処理を開始し、当該静止画撮影処理によって得られた静止画像をバッファメモリに記憶する。そして、特許文献2の撮像装置は、当該得られた静止画像からトリミング処理によって、ズーム連射枠20a内の静止画像とズーム連射枠20b内の静止画像とを生成し、それぞれバッファメモリに記憶する。その後、特許文献2の撮像装置は、撮影処理によって得られた静止画像及び生成された静止画像を、フラッシュメモリにそれぞれ記録する。なお、特許文献2の撮像装置は、以上の処理によって得られた複数の静止画像を、1つの組画像として保存する。この様にして、特許文献2の撮像装置は、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を取得する。
特開2004−109247号公報
特開2006−211489号公報
以上に説明した様に、構図ブラケット撮影は、ユーザが1回シャッタ押下動作を行うと複数の静止画像が取得される。このことによって、上述した従来の撮像装置によって構図ブラケット撮影を行う場合には、ユーザが行うシャッタ押下動作の回数と比べて、取得する静止画像の数が多くなり、保存する静止画像のデータ量が大幅に多くなる。この結果として、従来の撮像装置には、大容量の記録装置が必要になるという問題が有る。具体的には、1回の構図ブラケット撮影によって4つの構図の静止画像が取得される設定では、従来の撮像装置では、ユーザが通常の撮影(1回のシャッタ押下動作で1つの静止画像を取得する撮影)と同じ回数の構図ブラケット撮影を行うためには、4倍程度の記録容量を必要とする。
それ故に、本発明の目的は、上記した課題を解決するものであり、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減する撮像装置、撮像方法及び集積回路を提供することである。
本発明は、構図ブラケット撮影を行う撮像装置に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の撮像装置は、被写体を撮像して撮像画像を得る撮像部と、撮像部で得た撮像画像を加工する画像処理部と、画像処理部で加工された画像を記録する記録部とを備え、画像処理部は、撮像部で得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定する被写体トリミング画像指定手段と、複数の被写体トリミング画像を、第1のトリミング画像として設定する第1のトリミング画像設定手段と、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を、第2のトリミング画像として設定する第2のトリミング画像設定手段と、第1のトリミング画像のデータサイズを算出する第1のデータサイズ算出手段と、第2のトリミング画像のデータサイズを算出する第2のデータサイズ算出手段と、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較する比較手段と、第1のトリミング画像と第2のトリミング画像とのうち、比較手段でデータサイズが小さいと判断された画像を、記録部に記録するために選択する選択手段とを含む。
これにより、本発明の撮像装置は、記録部に記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録部の記録容量を削減することができる。
また、被写体トリミング画像指定手段が指定する複数の被写体トリミング画像は、いずれも四角形状であってもよく、第2のトリミング画像設定手段が設定する第2のトリミング画像は、四角形状であってもよい。
また、第2のトリミング画像設定手段が設定する第2のトリミング画像は、複数の被写体トリミング画像のいずれにも属さない領域を含まないのが好ましい。
これにより、本発明の撮像装置は、更に記録部に記録する画像のデータサイズを低減することができるので、更に記録部の記録容量を削減することができる。
また、被写体トリミング画像指定手段が指定する複数の被写体トリミング画像は、いずれも四角形状であり、選択手段は、第1のトリミング画像を選択した場合は、複数の被写体トリミング画像の少なくとも1つを拡大又は縮小し、複数の被写体トリミング画像を並べて1つの四角形状の第1のトリミング画像に加工してもよい。
これにより、ユーザが第1のトリミング画像を観賞する際の見栄えが良くなる。
また、第1のデータサイズ算出手段が算出する第1のトリミング画像のデータサイズは、圧縮処理後のデータサイズであり、第2のデータサイズ算出手段が算出する第2のトリミング画像のデータサイズは、圧縮処理後のデータサイズであってもよい。
これにより、記録部に画像データを圧縮して記録する場合においても、記録部に記録する画像のデータサイズを最適に低減することができる。
また、撮像部で得た撮像画像は、被写体のリアルタイムの動きが反映されたリアルタイム動画であり、被写体トリミング画像指定手段は、リアルタイム動画内の複数の被写体像を追跡してそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定してもよい。
これにより、ユーザは、リアルタイム動画内で複数の被写体像を1回指定するだけで、複数回の構図ブラケット撮影を行うことができる。
なお、以上に説明した画像処理部が含む各手段は、図2、図7、図10、図12及び図13のフロー(後に詳しく説明する)を構成する以下のステップの処理を実現する。被写体トリミング画像指定手段は、ステップS103、S510及びS520の処理を実現する。第1のトリミング画像設定手段は、ステップS104及びS504の処理を実現する。第2のトリミング画像設定手段は、ステップS106及びS206の処理を実現する。第1のデータサイズ算出手段は、ステップS105及びS405の処理を実現する。第2のデータサイズ算出手段は、ステップS107及びS407の処理を実現する。比較手段は、ステップS108、S208及びS408の処理を実現する。選択手段は、ステップS109、S110、S310、S409及びS410の処理を実現する。
また、本発明は、構図ブラケット撮影を行う撮像方法にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の撮像方法は、被写体を撮像して撮像画像を得る撮像ステップと、撮像ステップで得た撮像画像を加工する画像処理ステップと、画像処理ステップで加工された画像を記録する記録ステップとを備え、画像処理ステップは、撮像ステップで得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定するステップと、複数の被写体トリミング画像を、第1のトリミング画像として設定するステップと、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を、第2のトリミング画像として設定するステップと、第1のトリミング画像のデータサイズを算出するステップと、第2のトリミング画像のデータサイズを算出するステップと、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較するステップと、第1のトリミング画像と第2のトリミング画像とのうち、データサイズを比較するステップでデータサイズが小さいと判断された画像を、記録ステップで記録するために選択するステップとを含む。
これにより、本発明の撮像方法は、記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録容量を削減することができる。
また、本発明は、被写体を撮像して得た撮像画像を加工して記録する構図ブラケット撮影を行う撮像装置に組み込まれる集積回路にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の集積回路は、被写体を撮像するCCDの出力信号に対してノイズ低減処理及びゲインコントロールを行った後に、アナログ信号からデジタル信号に変換する信号処理/AD変換回路、信号処理/AD変換回路の出力信号に対して、画像補正処理を行って撮像画像を得る補正回路、及び、補正回路で得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定して第1のトリミング画像として設定し、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を第2のトリミング画像として設定し、第1のトリミング画像及び第2のトリミング画像のデータサイズをそれぞれ算出して比較し、データサイズが小さい方の画像を選択して記録する画像処理部としての機能を実装する。
これにより、本発明の集積回路は、記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録容量を削減することができる。
上記した通り、本発明の撮像装置、撮像方法及び集積回路によれば、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減することができる。このことによって、本発明の撮像装置、撮像方法及び集積回路は、従来の撮像装置等と比べて、記録部の容量を削減できる。
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。
図2は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置100が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図である。
図3は、図2のステップ102において、SDRAM5に格納された静止画像40の一例を示す図である。
図4は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が無い場合について説明するための図である。
図5は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図である。
図6は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図である。
図7は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置200が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図である。
図8は、ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図である。
図9は、ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図である。
図10は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置300が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図である。
図11は、ステップS310において、CPU13−3が行う加工について説明するための図である。
図12は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置400が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図である。
図13は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置500が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図である。
図14は、ステップS510等について説明するための図である。
図15は、特許文献1に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。
図16は、特許文献2に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。
符号の説明
1 レンズ
2 CCD
3 信号処理/AD変換回路
4 補正回路
5 SDRAM
6 不揮発性メモリ
7 メモリカードインタフェース
8 メモリカード
9 操作部
10 表示部
11 タイミングジェネレータ
12 レンズ駆動部
13、13−2、13−3、13−4、13−5 CPU
100、200、300、400、500 撮像装置
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示す通り、撮像装置100は、レンズ1と、CCD(Charge Coupled Device)2と、信号処理/AD変換回路3と、補正回路4と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)5と、不揮発性メモリ6と、メモリカードインタフェース7と、メモリカード8と、操作部9と、表示部10と、タイミングジェネレータ11と、レンズ駆動部12と、CPU13とを備える。なお、メモリカード8は、撮像装置100から取り外し可能であるので、撮像装置100に含まれないものと考えてもよい。なお、不揮発性メモリ6、メモリカードインタフェース7及びメモリカード8を総称して、記録部と呼んでもよい。また、レンズ1、CCD2、信号処理/AD変換回路3、補正回路4、タイミングジェネレータ11及びレンズ駆動部12をまとめて、撮像部と呼んでもよい。また、CPU13を画像処理部と呼んでもよい。また、SDRAM5を一時格納部と呼んでもよい。
まず、図1を参照して、撮像装置100の動作について、簡単に説明する。レンズ1は、被写体(図示せず)の像(以下、被写体像という)をCCD2に結像させる。CCD2は、光信号として結像された被写体像を電気信号に変換することによって、被写体を撮像する。信号処理/AD変換回路3は、CCD2から出力された電気信号に対して、ノイズ低減処理及びゲインコントロールを行い、アナログ信号からデジタル信号に変換する。補正回路4は、信号処理/AD変換回路3から出力されたデジタル信号に対して、ホワイトバランス(白色補正)、ガンマ補正、色補正等の画像補正処理を行う。以上の処理によって、被写体のリアルタイムの動画像(以下、リアルタイム動画という)が取得される。SDRAM5は、ユーザのシャッタ押下動作に従って、リアルタイム動画を用いて作成された静止画像を、一時的に格納する。CPU13は、SDRAM5に格納された静止画像に後に詳しく説明する特徴的処理を施し、不揮発性メモリ6に記録、又はメモリカードインタフェース7を介してメモリカード8に記録する。タイミングジェネレータ11は、CCD2が信号処理/AD変換回路3に電気信号を出力するタイミングを制御する。レンズ駆動部12は、レンズ1の位置を制御することによって、撮像装置100のフォーカス動作及びズーム動作を可能とする。表示部10は、リアルタイム動画及びSDRAM5に格納された静止画像を表示する。また、表示部10は、メモリカード8又は不揮発性メモリ6に記録された静止画像を表示する。操作部9は、シャッタボタン及びカーソルボタン等であり、ユーザからの指示が入力される。また、CPU13は、以上に説明した、撮像装置100が行う一連の動作を制御する。
図2は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置100が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。以下に、図2を参照して撮像装置100の動作を説明する。
まず、ユーザは、表示部10に表示されたリアルタイム動画を視ながら、静止画像として記録したい複数の被写体像をフレーム内に配置する(ステップS100)。ここで、被写体は、例えば、人物、動物、自動車、植物、建物等である。次に、ステップS101において、CPU13は、シャッタ押下動作を操作部9を介して検出すると、ステップS102に進む。ステップS101において、CPU13は、シャッタ押下動作を検出しない場合は、そのまま待機する。次に、ステップS102において、CPU13は、補正回路4から出力されるリアルタイム動画を用いて静止画像を作成し、当該静止画像をSDRAM5に一時的に格納する。図3は、図2のステップ102において、SDRAM5に格納された静止画像40の一例を示す図である。以下では、図3を用いて、より具体的に説明する。
次に、ステップS103において、CPU13は、ユーザの指示に従って、SDRAM5に格納された静止画像40内のユーザが記録したい複数の被写体像44及び45を、それぞれ指定する。そして、ステップS103において、CPU13は、被写体像44を含む四角形の被写体トリミング画像41と、被写体像45を含む四角形の被写体トリミング画像42とを、静止画像40内に設定する。この時、ユーザは、SDRAM5に格納された静止画像40が表示された表示部10を視ながら、操作部9を用いて、当該静止画像40内の記録したい複数の被写体像44及び45を指定する指示を行う。図3では、一例として、人物の像である被写体像44と人物の像である被写体像45とが指定されている。
なお、被写体トリミング画像41及び42は、それぞれ、被写体像44及び45の全てを含むものでもよいし、一部(顔等)を含むものでもよい。また、被写体トリミング画像41及び42は、静止画像40内のユーザが指定する点を中心とする四角形状によって設定されてもよいし、他の公知の方法で設定されてもよい。また、被写体トリミング画像41及び42は、多角形、楕円形、丸形、更には任意形状等、他の形状であってもよい。また、複数の被写体トリミング画像41及び42は、互いに異なる大きさ、形状であってもよい。また、被写体像が3つ以上指定されて、3つ以上の被写体トリミング画像が、それぞれ設定されてもよい。
次に、CPU13は、ステップS103で設定された複数の被写体トリミング画像41及び42をそれぞれ抽出し、第1のトリミング画像として設定する(ステップS104)。
次に、CPU13は、ステップS104で抽出された第1のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS105)。具体的には、CPU13は、被写体トリミング画像41の面積及び被写体トリミング画像42の面積を算出して合計することによって、第1のトリミング画像のデータサイズを算出する。なお、被写体トリミング画像41の面積は、被写体トリミング画像41を構成する画素数を用いて算出できる。被写体トリミング画像42の面積も、同様にして算出できる。
次に、CPU13は、被写体トリミング画像41及び42を囲む1つの画像である四角形の被写体トリミング画像43を抽出し、第2のトリミング画像として設定する(ステップS106)。
次に、CPU13は、ステップS106で抽出された第2のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS107)。具体的には、CPU13は、第2のトリミング画像の面積を算出することによって、第2のトリミング画像のデータサイズを算出する。なお、第2のトリミング画像の面積は、第2のトリミング画像を構成する画素数を用いて算出できる。また、第2のトリミング画像は、多角形、楕円形、丸形、更には任意形状等、他の形状であってもよい。ここで、第2のトリミング画像(被写体トリミング画像43)は、被写体トリミング画像41及び42のどちらにも属さない領域である拡張領域47及び48を含む。また、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とが重なった部分を、画像重畳部分46という。
図4は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が無い場合について説明するための図である。なお、図4の静止画像40は、拡張領域49を含む。図5及び図6は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図である。以下に、図3〜図6を用いて、ステップS108について、説明する。
ステップS108において、CPU13は、ステップS105で算出された第1のトリミング画像のデータサイズが、ステップS107で算出された第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいか否かを判断する。ステップS108における判断は、例えば、第1のトリミング画像の面積と第2のトリミング画像の面積とを比較することによってできる。具体的には、図6に示す様に、第1のトリミング画像の面積(被写体トリミング画像41の面積と被写体トリミング画像42の面積との合計)が第2のトリミング画像の面積(被写体トリミング画像43の面積)よりも大きい場合は、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいと判断され、ステップS109に進む。一方、図4及び図5に示す様に、第1のトリミング画像の面積が、第2のトリミング画像の面積よりも小さい場合は、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも小さいと判断され、ステップS110に進む。
なお、ステップS108において、第1のトリミング画像の面積と、第2のトリミング画像の面積とが等しいと判断された場合には、例えば、ユーザがいずれのステップに進むのかを選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
ステップS109において、CPU13は、ステップS106で設定した第2のトリミング画像を選択する。次に、CPU13は、選択した第2のトリミング画像をファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS111)。なお、第2のトリミング画像を、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するのかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
ステップS110において、CPU13は、ステップS104で設定した第1のトリミング画像を選択する。言い換えると、ステップS110において、CPU13は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを選択する。次に、CPU13は、選択した第1のトリミング画像をファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS111)。ここで、CPU13は、被写体トリミング画像41及び42を、1つのファイルとして記録してもよいし、別ファイルとしてそれぞれ記録してもよい。被写体トリミング画像41及び42が別ファイルとしてそれぞれ記録される場合には、各ファイルは、関連付けられてもよい。このことによって、後にユーザ等が記録画像を観る際に、同時刻の被写体像44及び45を、容易に同時に観賞することができる。なお、第1のトリミング画像を、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
なお、続けて構図ブラケット撮影が行われる行う場合には、以上に説明したステップが繰り返される。
以上に説明した様に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、取得した静止画像40内の複数の被写体像44及び45を指定し、それぞれの被写体像を含む被写体トリミング画像41及び42を設定する。そして、複数の被写体トリミング画像41及び42の合計データサイズ(第1のトリミング画像のデータサイズ)と、複数の被写体トリミング画像41及び42を囲む1つの被写体トリミング画像43のデータサイズ(第2のトリミング画像のデータサイズ)とを比較する。そして、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きい場合には、第2のトリミングデータサイズを記録部であるメモリカード8等に記録する。第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも小さい場合には、第1のトリミング画像を記録部であるメモリカード8等に記録する。この様に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、常に小さいデータサイズで記録部に記録を行う。
このことによって、第1の実施形態に係る撮像装置100は、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減することができる。この結果として、第1の実施形態に係る撮像装置100は、従来の撮像装置と比べて、記録部の容量を削減できる。更に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、既に説明した通り、複数の被写体像44及び45の画像を1つのファイルとして記録、又は互いに関連付けられた複数のファイルとして記録できる。このことによって、第1の実施形態に係る撮像装置100は、ユーザ等が容易に同時刻の被写体像44及び45の画像を同時に観賞することを可能にする。
なお、図2のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。圧縮は、例えば、JPEG、JPEG2000、PNG、TIFF等の形式で行われる。
また、図2において、ステップS104及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、以上では、図2のステップS108において、CPU13は、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを直接比較していた。しかし、図2のステップS108において、CPU13は、所定値を第1のトリミング画像のデータサイズ又は第2のトリミング画像のデータサイズに加えた後に、データサイズを比較してもよい。つまり、CPU13は、データサイズの比較の際に、重み付けを行ってもよい。このことによって、図2のステップS108において、第1のトリミング画像が記録部に記録され易く設定したり、又は、第2のトリミング画像が記録部に記録され易く設定することができる。
また、図3に示した画像重畳部分46の面積と拡張領域47及び48の合計面積とを比較することによって、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較してもよい。具体的には、画像重畳部分46の面積が拡張領域47及び48の合計面積よりも大きい場合は第2のトリミング画像を記録部に記録し、画像重畳部分46の面積が拡張領域47及び48の合計面積よりも小さい場合は第1のトリミング画像を記録部に記録してもよい。
また、以上では、第1の実施形態の撮像装置100は、構図ブラケット撮影を1回行って、同時刻の複数の被写体像44及び45を記録部に記録した。しかし、第1の実施形態の撮像装置100は、例えば、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。具体的には、例えば、第1の実施形態の撮像装置100は、1回目の構図ブラケット撮影で2つの被写体像を指定し、2回目の構図ブラケット撮影で他の2つの被写体像を指定し、これら4つの被写体像を、図2に示した記録容量を削減する方法を用いて記録してもよい。この場合には、図2において、ステップS101ではシャッタ押下動作が2回行われ、ステップS102ではSDRAM5に静止画像が2つ格納され、ステップS103では格納された2つの静止画像のそれぞれから被写体像が指定される。また、図2のステップS106では、CPU13は、1回目の構図ブラケット撮影で指定された2つの被写体像と2回目の構図ブラケット撮影で指定された2つの被写体像とを、格納された撮像静止画像中の配置位置を変えることなく合成した後に、第2のトリミング画像を取得する。なお、この場合には、ユーザ等は、同時刻の被写体の画像を容易に同時に観賞することはできない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る撮像装置200は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第2の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第2の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−2として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図7は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置200が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図7のフローは、第1の実施形態の撮像装置100の処理を説明する図2のフローに対して、ステップS106をステップS206に置き換え、ステップS108をステップS208に置き換えたものである。なお、図7において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。図8及び図9は、ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図である。図8は、画像重畳部分46が有る場合を示している。図9は、画像重畳部分46が無い場合を示している。
以下では、図7〜図9を参照して、撮像装置200の動作について説明する。ステップS206において、CPU13−2は、被写体トリミング画像41及び42を含む1つの画像である被写体トリミング画像43を抽出し、第2のトリミング画像として設定する。図9において、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とは離れているので、第2のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを面積の無い線で繋いだ1つの画像として設定される。図8及び図9に示す通り、ステップS206で設定される第2のトリミング画像は、第1の実施形態で説明した拡張領域47〜49(図3〜図6を参照)を含まない。
ステップS208において、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズが、第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいか否かを判断する。以下、ステップS208について、具体的に説明する。まず、図8のように画像重畳部分46が有る場合は、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズが、第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいと判断し、ステップS109に進む。一方、図9のように画像重畳部分46が無い場合は、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとが等しいと判断する。この様に画像重畳部分46が無い場合は、例えば、ステップS109及びステップS110のいずれに進むのかをユーザが選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
以上に説明した通り、第2の実施形態に係る撮像装置200は、第2のトリミング画像が拡張領域(図3〜図6を参照)を含まない。このことによって、第2の実施形態の撮像装置200は、図7のステップS111において、拡張領域を記録部に記録しない。この結果として、第2の実施形態の撮像装置200は、第1の実施形態の撮像装置100よりも更に記録部の容量を削減できる。
なお、図9において、第2のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを繋ぐ線を含まなくてもよい。この場合には、第2のトリミング画像は、1つの画像ではなくなり、第1のトリミング画像と等しい画像となる。
また、図7のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図7において、ステップS104及びS105の前に、ステップS206及びS107を行ってもよい。
また、図7のステップS208において、CPU13−2は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第2の実施形態の撮像装置200は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る撮像装置300は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第3の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第3の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−3として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図10は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置300が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図10のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS110の次に、ステップS310を追加したものである。なお、図10において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。
ステップS310において、CPU13−3は、ステップS110で選択された第1のトリミング画像を加工する。図11は、ステップS310において、CPU13−3が行う加工について説明するための図である。図11(a)はステップS110で選択された第1のトリミング画像を示し、図11(b)〜(c)は、ステップS310で加工された後の第1のトリミング画像を示す。以下では、図10及び図11を参照して、撮像装置300の動作について説明する。
図11(a)に示す通り、ステップS110で選択される第1のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とが離れている状態の第1のトリミング画像である。ステップS310において、CPU13−3は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを、1つの四角形の画像となるように加工する。具体的には、例えば、図11(b)に示す通りに、被写体トリミング画像41を拡大して、被写体トリミング画像42と並べて1つの四角形の画像にする。また、例えば、図11(c)に示す通りに、被写体トリミング画像42を縮小して、被写体トリミング画像41と並べて1つの四角形の画像にする。また、例えば、図11(d)に示す通りに、被写体トリミング画像41の切り出し範囲を広げて、被写体トリミング画像42と並べて1つの四角形の画像にする。この様に、ステップS310において、CPU13−3は、ステップS110で選択された第1のトリミング画像を加工して、1つの四角形状の第1のトリミング画像にする。そして、ステップS111において、CPU13−3は、1つの四角形状の第1のトリミング画像をファイル化して記録部(図1を参照)に記録する。
以上に説明した処理を行うことによって、ユーザが記録部に記録された第1のトリミング画像をディスプレイに写し、又はプリントアウト等して観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを良くすることができる。
ここで、ステップS310において、CPU13−3は、更に、加工後の第1のトリミング画像を、ユーザが用いる観賞方法に適した形状に加工してもよい。具体的には、CPU13−3は、ステップS310において、第1のトリミング画像を、例えば、ワイド画面テレビのディスプレイの縦横寸法比となるようにトリミングしてもよいし、例えば、印刷用紙の規格サイズ(A4サイズ等)の縦横寸法比となるようにトリミングしてもよい。このことによって、ユーザが記録部に記録された第1のトリミング画像を観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを、更に良くすることができる。
以上に説明した通り、第3の実施形態に係る撮像装置300は、第2のトリミング画像を記録部に記録する場合には、第1の実施形態に係る撮像装置100と同様に、記録容量を削減できる。また、第3の実施形態の撮像装置300は、第1のトリミング画像のデータサイズを縮小して記録装置に記録する場合(図11(c)を参照)には、第1の実施形態の撮像装置100よりも、記録部を削減できる。更に、第3の実施形態の撮像装置300は、ユーザが第1のトリミング画像を観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを良くすることができる。
なお、以上では、第1の実施形態について説明する図2のフローに、ステップS310を追加する場合について説明した。しかし、第2の実施形態について説明する図7のフローのステップS110の次に、ステップS310を追加してもよい。この場合には、第2の実施形態で説明したように拡張領域を記録部に記録しないので、更に記録部の容量を削減することができる。
また、図10のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図10において、ステップS104及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、図10のステップS108において、CPU13−3は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第3の実施形態の撮像装置300は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る撮像装置400は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第4の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第4の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−4として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図12は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置400が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図12のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS105をステップS405に置き換え、ステップS107をステップS407に置き換え、ステップS108をステップS408に置き換え、ステップS109をステップS409に置き換え、ステップS110をステップS410に置き換え、ステップS111をステップS411に置き換えたものである。なお、図12において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。
以下では、図12を参照して、撮像装置400の動作について説明する。ステップS405において、CPU13−4は、ステップS104で設定された第1のトリミング画像のデータを圧縮処理し、圧縮データサイズを算出する。また、ステップS407において、CPU13−4は、ステップS106で抽出された第2のトリミング画像のデータを圧縮処理し、圧縮データサイズを算出する。また、ステップS408において、CPU13−4は、ステップS405で算出された第1のトリミング画像の圧縮データサイズが、ステップS407で算出された第2のトリミング画像の圧縮データサイズよりも大きいか否かを判断する。ステップS408において、大きいと判断された場合には、ステップS409に進む。ステップS408において、小さいと判断された場合には、ステップS410に進む。
なお、第1のトリミング画像の圧縮データサイズと、第2のトリミング画像の圧縮データサイズとが等しい場合には、例えば、ユーザがいずれのステップに進むのかを選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
ステップS409において、CPU13−4は、ステップS407で算出した第2のトリミング画像の圧縮データを選択する。次に、CPU13−4は、選択した第2のトリミング画像の圧縮データをファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS411)。なお、第2のトリミング画像の圧縮データを、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
ステップS410において、CPU13−4は、ステップS405で算出した第1のトリミング画像の圧縮データを選択する。次に、CPU13−4は、選択した第1のトリミング画像の圧縮データをファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS411)。なお、第1のトリミング画像の圧縮データを、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
以上に説明した通り、第4の実施形態に係る撮像装置400は、第1のトリミング画像の圧縮データサイズと、第2のトリミング画像の圧縮データサイズとを比較して、少ない圧縮データサイズの方を記録部に記録する。
ここで、画像を圧縮した後のデータサイズは、画像の性質や圧縮アルゴリズムの性質等に依存する。このことから、圧縮後のデータサイズの大小関係は、圧縮前のデータサイズの大小関係と異なる場合がある。
このことから、第4の実施形態に係る撮像装置400は、圧縮した第1のトリミング画像又は圧縮した第2のトリミング画像を記録部に記録する場合に、第1の実施形態に係る撮像装置100よりも記録装置の容量を削減することができる。
なお、以上では、第1の実施形態について説明する図2のフローを基にして、第2のトリミング画像に拡張領域(図3〜図6を参照)が有る場合について説明した。しかし、図12において、ステップS106を、第2の実施形態の図7のフローのステップS206に置換えても良い。この場合には、第2の実施形態で説明したように拡張領域を記録部に記録しないので、更に記録部の容量を削減することができる。
また、図12において、ステップS104及びS405の前に、ステップS106及びS407を行ってもよい。
また、図12のステップS408において、CPU13−4は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、圧縮データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第4の実施形態の撮像装置400は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る撮像装置500は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第5の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第5の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−5として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図13は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置500が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図13のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS100とステップS101との間にステップS510及びS520を追加し、ステップS102をステップS502に置換え、ステップS103を削除し、ステップS104をステップS504に置換え、ステップS111の次にステップS512を追加したものである。なお、図13において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。図14は、ステップS510等について説明するための図である。
以下では、図13及び図14を参照して、撮像装置500の動作について説明する。ステップS510において、CPU13−5は、ユーザの指示に従って、ステップS100でリアルタイム動画のフレーム50内に配置された複数の被写体像44及び45を指定する。また、ステップS510において、CPU13−5は、指定された被写体像44を含む被写体トリミング画像41と指定された被写体像45を含む被写体トリミング画像42とを、リアルタイム動画内に設定する。この時、ユーザは、表示部10に表示されたリアルタイム動画を視ながら、操作部9を用いて複数の被写体像を指定する指示をする。
次に、ステップS520において、CPU13−5は、ステップS510で指定した複数の被写体像を認識し、当該複数の被写体像を追跡し、被写体トリミング画像41が常に被写体像44を含み被写体トリミング画像42が常に被写体像45を含むように、被写体トリミング画像41及び42の位置をリアルタイム動画内で移動させる。なお、被写体像を認識して追跡するには、例えば、パターンマッチング等の公知技術を用いればよい。その後、ユーザがシャッタ押下動作を行い、シャッタ押下が検出される(ステップS101)。
ステップS502において、CPU13−5は、リアルタイム動画を用いてシャッタが押下検出時の静止画像を作成し、当該静止画像をSDRAM5に一時的に格納する。ここで、ステップS502において作成された静止画像には、シャッタ押下検出時の被写体トリミング画像41及び42の位置情報が付加されている。
次に、ステップS504において、CPU13−5は、付加された被写体トリミング画像41及び42の位置情報を用いて、ステップS502で格納された静止画像から、被写体トリミング画像41及び42をそれぞれ抽出し、第1のトリミング画像として設定する。次に、CPU13−5は、ステップS504で設定された第1のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS105)。その後、ステップS106〜ステップS111までの動作が行われる。次に、構図ブラケット撮影が続行される場合にはステップS101に戻り、構図ブラケット撮影が続行されない場合には処理が終了する(ステップS512)。
以上に説明した処理によって、第5の実施形態に係る撮像装置500は、第1の実施形態の撮像装置100と同様の効果を得つつ、構図ブラケット撮影を行う度に複数の被写体をユーザに指定させる必要を無くすことができる。つまり、撮像装置500によれば、ユーザは、記録容量を削減しつつ、記録したい複数の被写体像を1回指定するだけで、連続して構図ブラケット撮影を行うことができる。
なお、以上では、一例として、第1の実施形態の撮像装置100の処理(図2を参照)を変更することによって、第5の実施形態の撮像装置500を実現した。しかし、第5の実施形態の撮像装置500は、第2の実施形態の撮像装置200〜第4の実施形態の撮像装置400の処理(図7、図10及び図12を参照)のいずれかを変更することによって、実現されてもよい。つまり、第5の実施形態の撮像装置500は、リアルタイム動画中で被写体像を指定して当該被写体像を追跡し、追跡している被写体像を、シャッタ押下検出の度に記録容量削減して記録するものであればよい。
また、図13のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図13において、ステップS504及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、図13のステップS108において、CPU13−5は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
なお、第1〜第5の実施形態で述べた撮像装置100〜500(図1を参照)において、信号処理/AD変換回路3、補正回路4及びCPU13(13−2〜13−5)のそれぞれを、集積回路であるLSIとして実現することができる。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、それぞれにおいて全て又は一部を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと称呼されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用例が可能性としてありえる。
本発明は、撮像装置等に利用可能であり、特に、構図ブラケット撮影を行う撮像装置において、記録容量を削減する場合等に有用である。
本発明は構図ブラケット撮影を行う撮像装置、撮像方法及び集積回路に関し、より特定的には、記録したい被写体を含む複数の静止画像を撮像画像から切り出す撮像装置、撮像方法及び集積回路に関する。
ユーザがシャッタボタンを一回押し下げる動作を行うだけで、構図が互いに異なる複数の静止画像を得ることができる撮像装置がある。以下では、ユーザがシャッタボタンを押し下げる動作を、シャッタ押下動作という。そして、この様に、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を得る撮影を、構図ブラケット撮影という。
構図ブラケット撮影を行う従来の撮像装置として、例えば、特開2004−109247(特許文献1)に記載された従来の撮像装置がある。図15は、特許文献1に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。特許文献1の撮像装置は、ユーザによってシャッタ押下動作が成されると、ズームレンズのレンズ位置を、シャッタ押下動作が成された時点におけるユーザの設定による第1の位置(領域R0)から、当該第1の位置よりも広角側の第2の位置(領域R1)へと移動させる。その後、特許文献1の撮像装置は、CCD撮像素子によって、広角画像(領域R1)を撮影する。その後、特許文献1の撮像装置は、撮影画像(領域R1)から、第1の位置における画角に対応する大きさを有し、且つ、撮影画像(領域R1)内における位置が互いに異なる複数の領域(領域R0,R2)を複数の静止画像として抽出する。このことによって、特許文献1の撮像装置は、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を取得する。
また、構図ブラケット撮影を行う他の従来の撮像装置として、例えば、特開2006−211489(特許文献2)に記載された従来の撮像装置がある。図16は、特許文献2に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図である。特許文献2の撮像装置は、ユーザによってズーム連写撮影モードが選択されると、被写体のスルー画像と共に、複数のズーム連写枠をプレビュー表示する。そして、特許文献2の撮像装置は、ユーザの十字キーの操作に従ってズーム連写枠のトリミング位置の記憶を更新し、当該更新後に記憶したトリミング位置にズーム連写枠(20a、20b)を表示する。そして、特許文献2の撮像装置は、ユーザによってシャッタ押下動作が成されると、静止画撮影処理を開始し、当該静止画撮影処理によって得られた静止画像をバッファメモリに記憶する。そして、特許文献2の撮像装置は、当該得られた静止画像からトリミング処理によって、ズーム連射枠20a内の静止画像とズーム連射枠20b内の静止画像とを生成し、それぞれバッファメモリに記憶する。その後、特許文献2の撮像装置は、撮影処理によって得られた静止画像及び生成された静止画像を、フラッシュメモリにそれぞれ記録する。なお、特許文献2の撮像装置は、以上の処理によって得られた複数の静止画像を、1つの組画像として保存する。この様にして、特許文献2の撮像装置は、ユーザの1回のシャッタ押下動作によって、構図が互いに異なる複数の静止画像を取得する。
特開2004−109247号公報
特開2006−211489号公報
以上に説明した様に、構図ブラケット撮影は、ユーザが1回シャッタ押下動作を行うと複数の静止画像が取得される。このことによって、上述した従来の撮像装置によって構図ブラケット撮影を行う場合には、ユーザが行うシャッタ押下動作の回数と比べて、取得する静止画像の数が多くなり、保存する静止画像のデータ量が大幅に多くなる。この結果として、従来の撮像装置には、大容量の記録装置が必要になるという問題が有る。具体的には、1回の構図ブラケット撮影によって4つの構図の静止画像が取得される設定では、従来の撮像装置では、ユーザが通常の撮影(1回のシャッタ押下動作で1つの静止画像を取得する撮影)と同じ回数の構図ブラケット撮影を行うためには、4倍程度の記録容量を必要とする。
それ故に、本発明の目的は、上記した課題を解決するものであり、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減する撮像装置、撮像方法及び集積回路を提供することである。
本発明は、構図ブラケット撮影を行う撮像装置に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の撮像装置は、被写体を撮像して撮像画像を得る撮像部と、撮像部で得た撮像画像を加工する画像処理部と、画像処理部で加工された画像を記録する記録部とを備え、画像処理部は、撮像部で得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定する被写体トリミング画像指定手段と、複数の被写体トリミング画像を、第1のトリミング画像として設定する第1のトリミング画像設定手段と、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を、第2のトリミング画像として設定する第2のトリミング画像設定手段と、第1のトリミング画像のデータサイズを算出する第1のデータサイズ算出手段と、第2のトリミング画像のデータサイズを算出する第2のデータサイズ算出手段と、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較する比較手段と、第1のトリミング画像と第2のトリミング画像とのうち、比較手段でデータサイズが小さいと判断された画像を、記録部に記録するために選択する選択手段とを含む。
これにより、本発明の撮像装置は、記録部に記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録部の記録容量を削減することができる。
また、被写体トリミング画像指定手段が指定する複数の被写体トリミング画像は、いずれも四角形状であってもよく、第2のトリミング画像設定手段が設定する第2のトリミング画像は、四角形状であってもよい。
また、第2のトリミング画像設定手段が設定する第2のトリミング画像は、複数の被写体トリミング画像のいずれにも属さない領域を含まないのが好ましい。
これにより、本発明の撮像装置は、更に記録部に記録する画像のデータサイズを低減することができるので、更に記録部の記録容量を削減することができる。
また、被写体トリミング画像指定手段が指定する複数の被写体トリミング画像は、いずれも四角形状であり、選択手段は、第1のトリミング画像を選択した場合は、複数の被写体トリミング画像の少なくとも1つを拡大又は縮小し、複数の被写体トリミング画像を並べて1つの四角形状の第1のトリミング画像に加工してもよい。
これにより、ユーザが第1のトリミング画像を観賞する際の見栄えが良くなる。
また、第1のデータサイズ算出手段が算出する第1のトリミング画像のデータサイズは、圧縮処理後のデータサイズであり、第2のデータサイズ算出手段が算出する第2のトリミング画像のデータサイズは、圧縮処理後のデータサイズであってもよい。
これにより、記録部に画像データを圧縮して記録する場合においても、記録部に記録する画像のデータサイズを最適に低減することができる。
また、撮像部で得た撮像画像は、被写体のリアルタイムの動きが反映されたリアルタイム動画であり、被写体トリミング画像指定手段は、リアルタイム動画内の複数の被写体像を追跡してそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定してもよい。
これにより、ユーザは、リアルタイム動画内で複数の被写体像を1回指定するだけで、複数回の構図ブラケット撮影を行うことができる。
なお、以上に説明した画像処理部が含む各手段は、図2、図7、図10、図12及び図13のフロー(後に詳しく説明する)を構成する以下のステップの処理を実現する。被写体トリミング画像指定手段は、ステップS103、S510及びS520の処理を実現する。第1のトリミング画像設定手段は、ステップS104及びS504の処理を実現する。第2のトリミング画像設定手段は、ステップS106及びS206の処理を実現する。第1のデータサイズ算出手段は、ステップS105及びS405の処理を実現する。第2のデータサイズ算出手段は、ステップS107及びS407の処理を実現する。比較手段は、ステップS108、S208及びS408の処理を実現する。選択手段は、ステップS109、S110、S310、S409及びS410の処理を実現する。
また、本発明は、構図ブラケット撮影を行う撮像方法にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の撮像方法は、被写体を撮像して撮像画像を得る撮像ステップと、撮像ステップで得た撮像画像を加工する画像処理ステップと、画像処理ステップで加工された画像を記録する記録ステップとを備え、画像処理ステップは、撮像ステップで得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定するステップと、複数の被写体トリミング画像を、第1のトリミング画像として設定するステップと、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を、第2のトリミング画像として設定するステップと、第1のトリミング画像のデータサイズを算出するステップと、第2のトリミング画像のデータサイズを算出するステップと、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較するステップと、第1のトリミング画像と第2のトリミング画像とのうち、データサイズを比較するステップでデータサイズが小さいと判断された画像を、記録ステップで記録するために選択するステップとを含む。
これにより、本発明の撮像方法は、記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録容量を削減することができる。
また、本発明は、被写体を撮像して得た撮像画像を加工して記録する構図ブラケット撮影を行う撮像装置に組み込まれる集積回路にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の集積回路は、被写体を撮像するCCDの出力信号に対してノイズ低減処理及びゲインコントロールを行った後に、アナログ信号からデジタル信号に変換する信号処理/AD変換回路、信号処理/AD変換回路の出力信号に対して、画像補正処理を行って撮像画像を得る補正回路、及び、補正回路で得た撮像画像内の複数の被写体像のそれぞれを切出す複数の被写体トリミング画像を指定して第1のトリミング画像として設定し、複数の被写体トリミング画像を囲む1つの画像を第2のトリミング画像として設定し、第1のトリミング画像及び第2のトリミング画像のデータサイズをそれぞれ算出して比較し、データサイズが小さい方の画像を選択して記録する画像処理部としての機能を実装する。
これにより、本発明の集積回路は、記録する画像のデータサイズを低減することができるので、記録容量を削減することができる。
上記した通り、本発明の撮像装置、撮像方法及び集積回路によれば、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減することができる。このことによって、本発明の撮像装置、撮像方法及び集積回路は、従来の撮像装置等と比べて、記録部の容量を削減できる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示す通り、撮像装置100は、レンズ1と、CCD(Charge Coupled Device)2と、信号処理/AD変換回路3と、補正回路4と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)5と、不揮発性メモリ6と、メモリカードインタフェース7と、メモリカード8と、操作部9と、表示部10と、タイミングジェネレータ11と、レンズ駆動部12と、CPU13とを備える。なお、メモリカード8は、撮像装置100から取り外し可能であるので、撮像装置100に含まれないものと考えてもよい。なお、不揮発性メモリ6、メモリカードインタフェース7及びメモリカード8を総称して、記録部と呼んでもよい。また、レンズ1、CCD2、信号処理/AD変換回路3、補正回路4、タイミングジェネレータ11及びレンズ駆動部12をまとめて、撮像部と呼んでもよい。また、CPU13を画像処理部と呼んでもよい。また、SDRAM5を一時格納部と呼んでもよい。
まず、図1を参照して、撮像装置100の動作について、簡単に説明する。レンズ1は、被写体(図示せず)の像(以下、被写体像という)をCCD2に結像させる。CCD2は、光信号として結像された被写体像を電気信号に変換することによって、被写体を撮像する。信号処理/AD変換回路3は、CCD2から出力された電気信号に対して、ノイズ低減処理及びゲインコントロールを行い、アナログ信号からデジタル信号に変換する。補正回路4は、信号処理/AD変換回路3から出力されたデジタル信号に対して、ホワイトバランス(白色補正)、ガンマ補正、色補正等の画像補正処理を行う。以上の処理によって、被写体のリアルタイムの動画像(以下、リアルタイム動画という)が取得される。SDRAM5は、ユーザのシャッタ押下動作に従って、リアルタイム動画を用いて作成された静止画像を、一時的に格納する。CPU13は、SDRAM5に格納された静止画像に後に詳しく説明する特徴的処理を施し、不揮発性メモリ6に記録、又はメモリカードインタフェース7を介してメモリカード8に記録する。タイミングジェネレータ11は、CCD2が信号処理/AD変換回路3に電気信号を出力するタイミングを制御する。レンズ駆動部12は、レンズ1の位置を制御することによって、撮像装置100のフォーカス動作及びズーム動作を可能とする。表示部10は、リアルタイム動画及びSDRAM5に格納された静止画像を表示する。また、表示部10は、メモリカード8又は不揮発性メモリ6に記録された静止画像を表示する。操作部9は、シャッタボタン及びカーソルボタン等であり、ユーザからの指示が入力される。また、CPU13は、以上に説明した、撮像装置100が行う一連の動作を制御する。
図2は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置100が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。以下に、図2を参照して撮像装置100の動作を説明する。
まず、ユーザは、表示部10に表示されたリアルタイム動画を視ながら、静止画像として記録したい複数の被写体像をフレーム内に配置する(ステップS100)。ここで、被写体は、例えば、人物、動物、自動車、植物、建物等である。次に、ステップS101において、CPU13は、シャッタ押下動作を操作部9を介して検出すると、ステップS102に進む。ステップS101において、CPU13は、シャッタ押下動作を検出しない場合は、そのまま待機する。次に、ステップS102において、CPU13は、補正回路4から出力されるリアルタイム動画を用いて静止画像を作成し、当該静止画像をSDRAM5に一時的に格納する。図3は、図2のステップ102において、SDRAM5に格納された静止画像40の一例を示す図である。以下では、図3を用いて、より具体的に説明する。
次に、ステップS103において、CPU13は、ユーザの指示に従って、SDRAM5に格納された静止画像40内のユーザが記録したい複数の被写体像44及び45を、それぞれ指定する。そして、ステップS103において、CPU13は、被写体像44を含む四角形の被写体トリミング画像41と、被写体像45を含む四角形の被写体トリミング画像42とを、静止画像40内に設定する。この時、ユーザは、SDRAM5に格納された静止画像40が表示された表示部10を視ながら、操作部9を用いて、当該静止画像40内の記録したい複数の被写体像44及び45を指定する指示を行う。図3では、一例として、人物の像である被写体像44と人物の像である被写体像45とが指定されている。
なお、被写体トリミング画像41及び42は、それぞれ、被写体像44及び45の全てを含むものでもよいし、一部(顔等)を含むものでもよい。また、被写体トリミング画像41及び42は、静止画像40内のユーザが指定する点を中心とする四角形状によって設定されてもよいし、他の公知の方法で設定されてもよい。また、被写体トリミング画像41及び42は、多角形、楕円形、丸形、更には任意形状等、他の形状であってもよい。また、複数の被写体トリミング画像41及び42は、互いに異なる大きさ、形状であってもよい。また、被写体像が3つ以上指定されて、3つ以上の被写体トリミング画像が、それぞれ設定されてもよい。
次に、CPU13は、ステップS103で設定された複数の被写体トリミング画像41及び42をそれぞれ抽出し、第1のトリミング画像として設定する(ステップS104)。
次に、CPU13は、ステップS104で抽出された第1のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS105)。具体的には、CPU13は、被写体トリミング画像41の面積及び被写体トリミング画像42の面積を算出して合計することによって、第1のトリミング画像のデータサイズを算出する。なお、被写体トリミング画像41の面積は、被写体トリミング画像41を構成する画素数を用いて算出できる。被写体トリミング画像42の面積も、同様にして算出できる。
次に、CPU13は、被写体トリミング画像41及び42を囲む1つの画像である四角形の被写体トリミング画像43を抽出し、第2のトリミング画像として設定する(ステップS106)。
次に、CPU13は、ステップS106で抽出された第2のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS107)。具体的には、CPU13は、第2のトリミング画像の面積を算出することによって、第2のトリミング画像のデータサイズを算出する。なお、第2のトリミング画像の面積は、第2のトリミング画像を構成する画素数を用いて算出できる。また、第2のトリミング画像は、多角形、楕円形、丸形、更には任意形状等、他の形状であってもよい。ここで、第2のトリミング画像(被写体トリミング画像43)は、被写体トリミング画像41及び42のどちらにも属さない領域である拡張領域47及び48を含む。また、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とが重なった部分を、画像重畳部分46という。
図4は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が無い場合について説明するための図である。なお、図4の静止画像40は、拡張領域49を含む。図5及び図6は、図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図である。以下に、図3〜図6を用いて、ステップS108について、説明する。
ステップS108において、CPU13は、ステップS105で算出された第1のトリミング画像のデータサイズが、ステップS107で算出された第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいか否かを判断する。ステップS108における判断は、例えば、第1のトリミング画像の面積と第2のトリミング画像の面積とを比較することによってできる。具体的には、図6に示す様に、第1のトリミング画像の面積(被写体トリミング画像41の面積と被写体トリミング画像42の面積との合計)が第2のトリミング画像の面積(被写体トリミング画像43の面積)よりも大きい場合は、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいと判断され、ステップS109に進む。一方、図4及び図5に示す様に、第1のトリミング画像の面積が、第2のトリミング画像の面積よりも小さい場合は、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも小さいと判断され、ステップS110に進む。
なお、ステップS108において、第1のトリミング画像の面積と、第2のトリミング画像の面積とが等しいと判断された場合には、例えば、ユーザがいずれのステップに進むのかを選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
ステップS109において、CPU13は、ステップS106で設定した第2のトリミング画像を選択する。次に、CPU13は、選択した第2のトリミング画像をファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS111)。なお、第2のトリミング画像を、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するのかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
ステップS110において、CPU13は、ステップS104で設定した第1のトリミング画像を選択する。言い換えると、ステップS110において、CPU13は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを選択する。次に、CPU13は、選択した第1のトリミング画像をファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS111)。ここで、CPU13は、被写体トリミング画像41及び42を、1つのファイルとして記録してもよいし、別ファイルとしてそれぞれ記録してもよい。被写体トリミング画像41及び42が別ファイルとしてそれぞれ記録される場合には、各ファイルは、関連付けられてもよい。このことによって、後にユーザ等が記録画像を観る際に、同時刻の被写体像44及び45を、容易に同時に観賞することができる。なお、第1のトリミング画像を、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
なお、続けて構図ブラケット撮影が行われる行う場合には、以上に説明したステップが繰り返される。
以上に説明した様に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、取得した静止画像40内の複数の被写体像44及び45を指定し、それぞれの被写体像を含む被写体トリミング画像41及び42を設定する。そして、複数の被写体トリミング画像41及び42の合計データサイズ(第1のトリミング画像のデータサイズ)と、複数の被写体トリミング画像41及び42を囲む1つの被写体トリミング画像43のデータサイズ(第2のトリミング画像のデータサイズ)とを比較する。そして、第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きい場合には、第2のトリミングデータサイズを記録部であるメモリカード8等に記録する。第1のトリミング画像のデータサイズが第2のトリミング画像のデータサイズよりも小さい場合には、第1のトリミング画像を記録部であるメモリカード8等に記録する。この様に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、常に小さいデータサイズで記録部に記録を行う。
このことによって、第1の実施形態に係る撮像装置100は、構図ブラケット撮影によって取得した静止画像のデータを記録部に記録する際に必要となる記録容量を削減することができる。この結果として、第1の実施形態に係る撮像装置100は、従来の撮像装置と比べて、記録部の容量を削減できる。更に、第1の実施形態に係る撮像装置100は、既に説明した通り、複数の被写体像44及び45の画像を1つのファイルとして記録、又は互いに関連付けられた複数のファイルとして記録できる。このことによって、第1の実施形態に係る撮像装置100は、ユーザ等が容易に同時刻の被写体像44及び45の画像を同時に観賞することを可能にする。
なお、図2のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。圧縮は、例えば、JPEG、JPEG2000、PNG、TIFF等の形式で行われる。
また、図2において、ステップS104及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、以上では、図2のステップS108において、CPU13は、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを直接比較していた。しかし、図2のステップS108において、CPU13は、所定値を第1のトリミング画像のデータサイズ又は第2のトリミング画像のデータサイズに加えた後に、データサイズを比較してもよい。つまり、CPU13は、データサイズの比較の際に、重み付けを行ってもよい。このことによって、図2のステップS108において、第1のトリミング画像が記録部に記録され易く設定したり、又は、第2のトリミング画像が記録部に記録され易く設定することができる。
また、図3に示した画像重畳部分46の面積と拡張領域47及び48の合計面積とを比較することによって、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとを比較してもよい。具体的には、画像重畳部分46の面積が拡張領域47及び48の合計面積よりも大きい場合は第2のトリミング画像を記録部に記録し、画像重畳部分46の面積が拡張領域47及び48の合計面積よりも小さい場合は第1のトリミング画像を記録部に記録してもよい。
また、以上では、第1の実施形態の撮像装置100は、構図ブラケット撮影を1回行って、同時刻の複数の被写体像44及び45を記録部に記録した。しかし、第1の実施形態の撮像装置100は、例えば、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。具体的には、例えば、第1の実施形態の撮像装置100は、1回目の構図ブラケット撮影で2つの被写体像を指定し、2回目の構図ブラケット撮影で他の2つの被写体像を指定し、これら4つの被写体像を、図2に示した記録容量を削減する方法を用いて記録してもよい。この場合には、図2において、ステップS101ではシャッタ押下動作が2回行われ、ステップS102ではSDRAM5に静止画像が2つ格納され、ステップS103では格納された2つの静止画像のそれぞれから被写体像が指定される。また、図2のステップS106では、CPU13は、1回目の構図ブラケット撮影で指定された2つの被写体像と2回目の構図ブラケット撮影で指定された2つの被写体像とを、格納された撮像静止画像中の配置位置を変えることなく合成した後に、第2のトリミング画像を取得する。なお、この場合には、ユーザ等は、同時刻の被写体の画像を容易に同時に観賞することはできない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る撮像装置200は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第2の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第2の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−2として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図7は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置200が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図7のフローは、第1の実施形態の撮像装置100の処理を説明する図2のフローに対して、ステップS106をステップS206に置き換え、ステップS108をステップS208に置き換えたものである。なお、図7において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。図8及び図9は、ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図である。図8は、画像重畳部分46が有る場合を示している。図9は、画像重畳部分46が無い場合を示している。
以下では、図7〜図9を参照して、撮像装置200の動作について説明する。ステップS206において、CPU13−2は、被写体トリミング画像41及び42を含む1つの画像である被写体トリミング画像43を抽出し、第2のトリミング画像として設定する。図9において、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とは離れているので、第2のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを面積の無い線で繋いだ1つの画像として設定される。図8及び図9に示す通り、ステップS206で設定される第2のトリミング画像は、第1の実施形態で説明した拡張領域47〜49(図3〜図6を参照)を含まない。
ステップS208において、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズが、第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいか否かを判断する。以下、ステップS208について、具体的に説明する。まず、図8のように画像重畳部分46が有る場合は、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズが、第2のトリミング画像のデータサイズよりも大きいと判断し、ステップS109に進む。一方、図9のように画像重畳部分46が無い場合は、CPU13−2は、第1のトリミング画像のデータサイズと第2のトリミング画像のデータサイズとが等しいと判断する。この様に画像重畳部分46が無い場合は、例えば、ステップS109及びステップS110のいずれに進むのかをユーザが選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
以上に説明した通り、第2の実施形態に係る撮像装置200は、第2のトリミング画像が拡張領域(図3〜図6を参照)を含まない。このことによって、第2の実施形態の撮像装置200は、図7のステップS111において、拡張領域を記録部に記録しない。この結果として、第2の実施形態の撮像装置200は、第1の実施形態の撮像装置100よりも更に記録部の容量を削減できる。
なお、図9において、第2のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを繋ぐ線を含まなくてもよい。この場合には、第2のトリミング画像は、1つの画像ではなくなり、第1のトリミング画像と等しい画像となる。
また、図7のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図7において、ステップS104及びS105の前に、ステップS206及びS107を行ってもよい。
また、図7のステップS208において、CPU13−2は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第2の実施形態の撮像装置200は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る撮像装置300は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第3の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第3の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−3として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図10は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置300が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図10のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS110の次に、ステップS310を追加したものである。なお、図10において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。
ステップS310において、CPU13−3は、ステップS110で選択された第1のトリミング画像を加工する。図11は、ステップS310において、CPU13−3が行う加工について説明するための図である。図11(a)はステップS110で選択された第1のトリミング画像を示し、図11(b)〜(c)は、ステップS310で加工された後の第1のトリミング画像を示す。以下では、図10及び図11を参照して、撮像装置300の動作について説明する。
図11(a)に示す通り、ステップS110で選択される第1のトリミング画像は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とが離れている状態の第1のトリミング画像である。ステップS310において、CPU13−3は、被写体トリミング画像41と被写体トリミング画像42とを、1つの四角形の画像となるように加工する。具体的には、例えば、図11(b)に示す通りに、被写体トリミング画像41を拡大して、被写体トリミング画像42と並べて1つの四角形の画像にする。また、例えば、図11(c)に示す通りに、被写体トリミング画像42を縮小して、被写体トリミング画像41と並べて1つの四角形の画像にする。また、例えば、図11(d)に示す通りに、被写体トリミング画像41の切り出し範囲を広げて、被写体トリミング画像42と並べて1つの四角形の画像にする。この様に、ステップS310において、CPU13−3は、ステップS110で選択された第1のトリミング画像を加工して、1つの四角形状の第1のトリミング画像にする。そして、ステップS111において、CPU13−3は、1つの四角形状の第1のトリミング画像をファイル化して記録部(図1を参照)に記録する。
以上に説明した処理を行うことによって、ユーザが記録部に記録された第1のトリミング画像をディスプレイに写し、又はプリントアウト等して観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを良くすることができる。
ここで、ステップS310において、CPU13−3は、更に、加工後の第1のトリミング画像を、ユーザが用いる観賞方法に適した形状に加工してもよい。具体的には、CPU13−3は、ステップS310において、第1のトリミング画像を、例えば、ワイド画面テレビのディスプレイの縦横寸法比となるようにトリミングしてもよいし、例えば、印刷用紙の規格サイズ(A4サイズ等)の縦横寸法比となるようにトリミングしてもよい。このことによって、ユーザが記録部に記録された第1のトリミング画像を観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを、更に良くすることができる。
以上に説明した通り、第3の実施形態に係る撮像装置300は、第2のトリミング画像を記録部に記録する場合には、第1の実施形態に係る撮像装置100と同様に、記録容量を削減できる。また、第3の実施形態の撮像装置300は、第1のトリミング画像のデータサイズを縮小して記録装置に記録する場合(図11(c)を参照)には、第1の実施形態の撮像装置100よりも、記録部を削減できる。更に、第3の実施形態の撮像装置300は、ユーザが第1のトリミング画像を観賞する際に、第1のトリミング画像の見栄えを良くすることができる。
なお、以上では、第1の実施形態について説明する図2のフローに、ステップS310を追加する場合について説明した。しかし、第2の実施形態について説明する図7のフローのステップS110の次に、ステップS310を追加してもよい。この場合には、第2の実施形態で説明したように拡張領域を記録部に記録しないので、更に記録部の容量を削減することができる。
また、図10のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図10において、ステップS104及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、図10のステップS108において、CPU13−3は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第3の実施形態の撮像装置300は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る撮像装置400は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第4の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第4の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−4として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図12は、被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置400が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図12のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS105をステップS405に置き換え、ステップS107をステップS407に置き換え、ステップS108をステップS408に置き換え、ステップS109をステップS409に置き換え、ステップS110をステップS410に置き換え、ステップS111をステップS411に置き換えたものである。なお、図12において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。
以下では、図12を参照して、撮像装置400の動作について説明する。ステップS405において、CPU13−4は、ステップS104で設定された第1のトリミング画像のデータを圧縮処理し、圧縮データサイズを算出する。また、ステップS407において、CPU13−4は、ステップS106で抽出された第2のトリミング画像のデータを圧縮処理し、圧縮データサイズを算出する。また、ステップS408において、CPU13−4は、ステップS405で算出された第1のトリミング画像の圧縮データサイズが、ステップS407で算出された第2のトリミング画像の圧縮データサイズよりも大きいか否かを判断する。ステップS408において、大きいと判断された場合には、ステップS409に進む。ステップS408において、小さいと判断された場合には、ステップS410に進む。
なお、第1のトリミング画像の圧縮データサイズと、第2のトリミング画像の圧縮データサイズとが等しい場合には、例えば、ユーザがいずれのステップに進むのかを選択してもよいし、いずれのステップに進むのかが予め設定されていてもよい。
ステップS409において、CPU13−4は、ステップS407で算出した第2のトリミング画像の圧縮データを選択する。次に、CPU13−4は、選択した第2のトリミング画像の圧縮データをファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS411)。なお、第2のトリミング画像の圧縮データを、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
ステップS410において、CPU13−4は、ステップS405で算出した第1のトリミング画像の圧縮データを選択する。次に、CPU13−4は、選択した第1のトリミング画像の圧縮データをファイル化し、不揮発性メモリ6又はメモリカード8に記録する(ステップS411)。なお、第1のトリミング画像の圧縮データを、不揮発性メモリ6又はメモリカード8のいずれに記録するかは、ユーザによって決定されてもよいし、予め決定されていてもよい。
以上に説明した通り、第4の実施形態に係る撮像装置400は、第1のトリミング画像の圧縮データサイズと、第2のトリミング画像の圧縮データサイズとを比較して、少ない圧縮データサイズの方を記録部に記録する。
ここで、画像を圧縮した後のデータサイズは、画像の性質や圧縮アルゴリズムの性質等に依存する。このことから、圧縮後のデータサイズの大小関係は、圧縮前のデータサイズの大小関係と異なる場合がある。
このことから、第4の実施形態に係る撮像装置400は、圧縮した第1のトリミング画像又は圧縮した第2のトリミング画像を記録部に記録する場合に、第1の実施形態に係る撮像装置100よりも記録装置の容量を削減することができる。
なお、以上では、第1の実施形態について説明する図2のフローを基にして、第2のトリミング画像に拡張領域(図3〜図6を参照)が有る場合について説明した。しかし、図12において、ステップS106を、第2の実施形態の図7のフローのステップS206に置換えても良い。この場合には、第2の実施形態で説明したように拡張領域を記録部に記録しないので、更に記録部の容量を削減することができる。
また、図12において、ステップS104及びS405の前に、ステップS106及びS407を行ってもよい。
また、図12のステップS408において、CPU13−4は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、圧縮データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
また、第4の実施形態の撮像装置400は、第1の実施形態で説明したのと同様に、構図ブラケット撮影を複数回行って、異なる時刻に撮像された複数の被写体像を合成して、記録部に記録してもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る撮像装置500は、第1の実施形態に係る撮像装置100(図1を参照)と比べて、CPU13の動作のみが異なる。従って、第5の実施形態の説明は、図1を流用して行う。なお、説明の便宜のために、第5の実施形態では、図1のCPU13をCPU13−5として説明を行う。また、第1の実施形態で既に説明した構成要素については、説明を省略する。
図13は、被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置500が行う特徴的な処理を説明するためのフローである。図13のフローは、第1の実施形態の撮像装置100が行う処理を説明する図2のフローに対して、ステップS100とステップS101との間にステップS510及びS520を追加し、ステップS102をステップS502に置換え、ステップS103を削除し、ステップS104をステップS504に置換え、ステップS111の次にステップS512を追加したものである。なお、図13において、図2と同様のステップについては、同様の参照符号を付して、その説明は省略する。図14は、ステップS510等について説明するための図である。
以下では、図13及び図14を参照して、撮像装置500の動作について説明する。ステップS510において、CPU13−5は、ユーザの指示に従って、ステップS100でリアルタイム動画のフレーム50内に配置された複数の被写体像44及び45を指定する。また、ステップS510において、CPU13−5は、指定された被写体像44を含む被写体トリミング画像41と指定された被写体像45を含む被写体トリミング画像42とを、リアルタイム動画内に設定する。この時、ユーザは、表示部10に表示されたリアルタイム動画を視ながら、操作部9を用いて複数の被写体像を指定する指示をする。
次に、ステップS520において、CPU13−5は、ステップS510で指定した複数の被写体像を認識し、当該複数の被写体像を追跡し、被写体トリミング画像41が常に被写体像44を含み被写体トリミング画像42が常に被写体像45を含むように、被写体トリミング画像41及び42の位置をリアルタイム動画内で移動させる。なお、被写体像を認識して追跡するには、例えば、パターンマッチング等の公知技術を用いればよい。その後、ユーザがシャッタ押下動作を行い、シャッタ押下が検出される(ステップS101)。
ステップS502において、CPU13−5は、リアルタイム動画を用いてシャッタが押下検出時の静止画像を作成し、当該静止画像をSDRAM5に一時的に格納する。ここで、ステップS502において作成された静止画像には、シャッタ押下検出時の被写体トリミング画像41及び42の位置情報が付加されている。
次に、ステップS504において、CPU13−5は、付加された被写体トリミング画像41及び42の位置情報を用いて、ステップS502で格納された静止画像から、被写体トリミング画像41及び42をそれぞれ抽出し、第1のトリミング画像として設定する。次に、CPU13−5は、ステップS504で設定された第1のトリミング画像のデータサイズを算出する(ステップS105)。その後、ステップS106〜ステップS111までの動作が行われる。次に、構図ブラケット撮影が続行される場合にはステップS101に戻り、構図ブラケット撮影が続行されない場合には処理が終了する(ステップS512)。
以上に説明した処理によって、第5の実施形態に係る撮像装置500は、第1の実施形態の撮像装置100と同様の効果を得つつ、構図ブラケット撮影を行う度に複数の被写体をユーザに指定させる必要を無くすことができる。つまり、撮像装置500によれば、ユーザは、記録容量を削減しつつ、記録したい複数の被写体像を1回指定するだけで、連続して構図ブラケット撮影を行うことができる。
なお、以上では、一例として、第1の実施形態の撮像装置100の処理(図2を参照)を変更することによって、第5の実施形態の撮像装置500を実現した。しかし、第5の実施形態の撮像装置500は、第2の実施形態の撮像装置200〜第4の実施形態の撮像装置400の処理(図7、図10及び図12を参照)のいずれかを変更することによって、実現されてもよい。つまり、第5の実施形態の撮像装置500は、リアルタイム動画中で被写体像を指定して当該被写体像を追跡し、追跡している被写体像を、シャッタ押下検出の度に記録容量削減して記録するものであればよい。
また、図13のステップS111において、画像のデータは、圧縮されて記録されてもよいし、圧縮されずに記録されてもよい。
また、図13において、ステップS504及びS105の前に、ステップS106及びS107を行ってもよい。
また、図13のステップS108において、CPU13−5は、第1の実施形態の図2のステップS108と同様に、データサイズの比較の際に重み付けを行ってもよい。
なお、第1〜第5の実施形態で述べた撮像装置100〜500(図1を参照)において、信号処理/AD変換回路3、補正回路4及びCPU13(13−2〜13−5)のそれぞれを、集積回路であるLSIとして実現することができる。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、それぞれにおいて全て又は一部を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと称呼されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用例が可能性としてありえる。
本発明は、撮像装置等に利用可能であり、特に、構図ブラケット撮影を行う撮像装置において、記録容量を削減する場合等に有用である。
第1の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図
被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置100が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図
図2のステップ102において、SDRAM5に格納された静止画像40の一例を示す図
図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が無い場合について説明するための図
図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図
図3に示す静止画像40において、画像重畳部分46が有る場合について説明するための図
被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置200が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図
ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図
ステップS206において、CPU13−2が設定する第2のトリミング画像を説明するための図
被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置300が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図
ステップS310において、CPU13−3が行う加工について説明するための図
被写体を撮像して静止画像を記録部に記録するまでに撮像装置400が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図
被写体を撮像して静止画像を記録するまでに撮像装置500が行う特徴的な処理を説明するためのフロー図
ステップS510等について説明するための図
特許文献1に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図
特許文献2に記載された従来の撮像装置が行う構図ブラケット撮影を示す図
1 レンズ
2 CCD
3 信号処理/AD変換回路
4 補正回路
5 SDRAM
6 不揮発性メモリ
7 メモリカードインタフェース
8 メモリカード
9 操作部
10 表示部
11 タイミングジェネレータ
12 レンズ駆動部
13、13−2、13−3、13−4、13−5 CPU
100、200、300、400、500 撮像装置