JPWO2008117833A1 - 環状ペプチド化合物の合成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.環状ペプチド化合物の合成方法であって、
(1)結合形成反応が可能な一組の官能基である官能基1及び官能基2を分子内に有する非環状ペプチド化合物を翻訳合成によって合成する工程;及び
(2)前記官能基1及び官能基2の結合形成反応によって前記非環状ペプチド化合物を環化する工程;を含む、前記方法、
2.前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物及び該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAとを少なくとも含み、メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、前記1に記載の方法、
3.前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、前記工程(e)で得られた前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、前記1に記載の方法、
4.前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物、該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNA、開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、前記1に記載の方法、
5.前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、前記工程(e)で得られたアミノアシル化されたtRNA及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、前記1に記載の方法、
6.前記任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムが以下の(I)または(II):
(I):GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(II):GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
のいずれかの塩基配列からなるリボザイムである、前記2乃至5のいずれか一つに記載の方法、
7.前記一組の官能基1及び官能基2が、以下の官能基の組(A)乃至(C);
8.前記工程(b)のアミノ酸化合物が式(1):
9.前記工程(b)のアミノ酸化合物が式(2)の化合物であり、前記(d)工程のアミノ酸化合物が式(3):
10.前記工程(b)のアミノ酸化合物が式(4):
11.前記工程(b)のアミノ酸化合物が式(5)の化合物であり、前記(d)工程のアミノ酸化合物が式(6):
12.前記工程(b)のアミノ酸化合物が式(7)の化合物であり、前記(d)工程のアミノ酸化合物が式(8):
13.式(9)または式(10):
14.式(11)(配列番号29)または式(12)(配列番号30):
15.式(13):
16.式(14):
である。
本発明の一つの態様において、非環状ペプチド化合物の翻訳合成は、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物及び該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAとを少なくとも含み、メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む方法によって行われる。
5'-GGCGGGGUGGAGCAGCCUGGUAGCUCGUCGGGCUCAUAACCCGAAGAUCGUCGGUUCAAAUCCGGCCCCCGCAACCA-3' (配列番号1)
(下線部はアンチコドン部位である。)
開始コドンを変える場合は、それに相補的なアンチコドンをもったtRNAを使用する。従って、開始コドンとして任意のコドン(NNN)を割り当てる場合は、開始tRNAの配列は次のように表される。
5'-GGCGGGGUGGAGCAGCCUGGUAGCUCGUCGGGCUNNNAACCCGAAGAUCGUCGGUUCAAAUCCGGCCCCCGCAACCA-3' (配列番号2)
(下線部のNNNは任意の塩基の組み合わせからなるアンチコドンを表す。)NNN以外の部分は、tRNAfMetのボディ配列であり、開始因子の結合に必要であると考えられている。
(I):GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU (配列番号3)
(II):GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU (配列番号4)
のいずれかのRNA配列からなるリボザイム、またはその変異型が挙げられる。これらのリボザイムやその原型であるフレキシザイムの創製については、国際公開WO2007/066627、H. Murakami, A. Ohta, H. Ashigai, H. Suga (2006) "The flexizyme system: a highly flexible tRNA aminoacylation tool for the synthesis of nonnatural peptides" Nature Methods 3, 357-359、及びH. Murakami H. Saito, H. Suga (2003) "A versatile tRNA aminoacylation catalyst based on RNA" Chem. Biol. 10, 655-662に詳細に記載されている。
本発明の一つの態様において、非環状ペプチド化合物の翻訳合成は、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、前記工程(e)で得られた前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む方法によって行われる。
本発明の一つの態様において、非環状ペプチド化合物の翻訳合成は、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物、該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNA、開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物アミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む方法によって行われる。
本発明の一つの態様において、非環状ペプチド化合物の翻訳合成は、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物アミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、前記工程(e)で得られたアミノアシル化されたtRNA及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む方法によって行われる。
次に、上記のようにして合成された非環状ペプチド化合物を環化することによって環状ペプチド化合物が合成される。
また、本発明は前記の式(9)または式(10)で表される環状ペプチド化合物に関する。これらの化合物は、前記の方法によって(C−1)及び(C−2)の官能基を有する非環状ペプチド化合物を合成し、それをK3[Fe(CN)6]で処理することによって反応させて得ることができる。
この実施形態では、リボザイム(I)または(II)によるアシル化反応の基質となる、弱活性化されたエステル結合を持つアミノ酸基質(以下、単に「基質」と記載することもある)の合成を記載する。
標題のアミノ酸にDBEを導入した基質の合成の一般的な方法を、ClB-DBE(式(33))の例で説明する。α-N-Boc-ClAcDab-OH(式(34))(35.3 mg, 0.12 mmol)、トリエチルアミン(21 mg, 0.21 mmol)および3,5-ジニトロベンジルクロリド(45.5 mg, 0.21 mmol)を0.1mlのジメチルホルムアミドに加えて混合し、室温で12時間攪拌した。反応後、ジエチルエーテル(3 ml)を加え、溶液を0.5 M HCl (5 mL x 3)、4 % NaHCO3 (5 mL x 3)およびブライン (5 mL x1)で洗浄し、硫酸マグネシウムで有機層の中の水を除いてから、減圧下で溶媒を減圧留去した。クルードな残渣を4M塩酸/酢酸エチル(1 ml)に溶解し、室温で20分静置した。反応後、ジクロロメタン(3 mL)を加えて溶媒を減圧留去する操作を3回繰り返し、余分のHClを除いた。ジエチルエーテル(3 mL)を加えて沈殿させ、沈澱を濾過により回収して全体で39%の収率でClB-DBEを得た(19 mg, 0.046 mmol)。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz) δ 8.88 (s, 1H), 8.74 (s, 2H), 8.42 (br, 3H), 8.30 (br, 1H), 5.49 (m, 2H), 4.18 (m, 1H), 4.05(s, 2H), 3.26 (m, 2H), 2.02 (m, 1H), 1.94 (m, 1H).
標題のアミノ酸にCME(シアノメチルエステル)を導入した基質の合成の一般的な方法を、WOH-CME(式(3)の化合物)の例で説明する。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz) δ 10.80 (s, 1H), 8.72 (br, OH), 8.47 (s, 2H), 7.19 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.48 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.10 (s, 2H), 4.34 (m, 1H), (d, J = 6.43, 2H).
1.3 N-アシル化アミノ酸
CMEを導入したN-アシル化アミノ酸基質(N-アシル-アミノアシル-CME)の合成の一般的な方法を、baF-CME(式(31)の化合物)の例で説明する。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz) δ 9.05(m, 1H), 8.44 (br, 3H), 7.83 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.55 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.34-7.26 (m, 4H), 7.20 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 5.03-4.49 (m, 2H), 4.08 (s, 2H), 3.22-3.11 (m, 2H).
また、N-[3-[4-(アミノメチル)フェニル]プロパノイル]フェニルアラニンシアノメチルエステル(bzaF-CME)を次のようにして合成した。フェニルアラニン(21 mg, 0.13 mmol)、N-[3-[4-(N-Boc-アミノメチル)フェニル]プロパノイル]スクシンイミド(45 mg, 0.12 mmol)および1M NaHCO3水溶液(130μL, 0.13 mmol)、水(370μL)及びジオキサン(500μL)を混合し、室温で3時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去してジオキサンを除き、酢酸エチル(1 mL x3)で溶液を洗浄した。水層を1M HClで酸性にし、溶液を酢酸エチル(1 mL x3)で抽出し、硫酸マグネシウムで有機層の中の水を除いてから、減圧下で溶媒を減圧留去した。引き続き1.2に示した方法により、CME化および脱Boc化を行い、N-[3-[4-(アミノメチル)フェニル]プロパノイル]フェニルアラニンシアノメチルエステル(bzaF-CME)を得た(17 mg, 40%)。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz): δ 8.53 (s, 1H), 8.19 (br, 1H), 7.33 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.30-7.21 (m, 5H), 7.19 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.51 (m, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.05 (q, J = 13.8, 5.6 Hz, 2H), 2.93 (q, J = 13.7, 9.4 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 7.5, 2H), 2.38 (t, J = 7.5, 2H). 13C NMR (DMSO-d6, 125 MHz): δ 171.8, 171.0, 141.8, 137.0, 131,8, 129.3, 129.0, 128.6, 128.5, 126.9, 115.9, 53.7, 49.6, 42.2, 36.5, 30,6. HRMS (FAB) C21H31N3O3 ([M+H]+)について計算値:366.1818、実測値:366.1838.
2.RNAの合成
オリゴヌクレオチドは全てOperon社(日本)から購入した。以下のプライマーを用いて増幅した鋳型DNAからin vitro の転写によりtRNAfMet CAUを合成した。
P2: 5'-GAACC GACGA TCTTC GGGTT ATGAG CCCGA CGAGC TACCA GGCT-3' (配列番号6)
P3: 5'-GCATA TGTAA TACGA CTCAC TATAG-3' (配列番号7)
P4: 5'-TGGTT GCGGG GGCCG GATTT GAACC GACGA TCTTC GGG-3' (配列番号8)
P5: 5'-TGGTT GCGGG GGCCG GATTT-3' (配列番号9)
まず、P1とP2とをアニ−ルさせ、Taq DNA ポリメレースにより伸長した。得られた産物をPCR反応緩衝液で20倍に希釈し、P3およびP4をそれぞれ5'および3'プライマーとして用いて増幅した。さらに、産物を200倍に希釈して、P3およびP5をそれぞれ5'および3'プライマーとして用いて増幅してtRNAfMet CAUに相当するDNAを得た。次いで、T7 RNAポリメレースを用いて、DNA産物を転写し、10%変性PAGEにより精製した。得られたtRNAfMet CAUを水に溶解し、濃度を200μMに調製した。
P7: 5'- GAACCAGTGACATACGGATTNNNAGTCCGCCGTTCTACCGACT-3' (配列番号11)
P8: 5'- TGGCGGCTCTGACTGGACTCGAACCAGTGACATACGGA-3' (配列番号12)
P9: 5'- TGGCGGCTCTGACTGGACTC-3' (配列番号13)
まず、P6とP7とをアニ−ルさせ、Taq DNAポリメレースにより伸長した。この時、調製したいtRNAのアンチコドンの配列に対応する様に、P7のNNN配列を設計する。得られた産物をPCR反応緩衝液で20倍に希釈し、P3およびP8をそれぞれ5'および3'プライマーとして用いて増幅した。さらに、産物を200倍に希釈して、P3およびP9をそれぞれ5'および3'プライマーとして用いて増幅してtRNAEnAsn NNNに相当するDNAを得た。次いで、T7 RNAポリメレースを用いて、DNA産物を転写し、10%変性PAGEにより精製した。得られたtRNAEnAsn NNN を水に溶解し、濃度を200μMに調製した。同様の方法により、tRNAAsn NNN(5'-GUAAUACGACUCACUAUAGCCUCUGUAGUUCAGUCGGUAGAACGGCGGACUNNNAAUCCGUAUGUCACUGGUUCGAGUCCAGUCAGAGGCACCA -3') (配列番号14)を調製した。
本実施形態では、様々なアミノ酸によりアシル化されたtRNAを、無細胞翻訳系に加えて翻訳を開始することにより、所望の非天然アミノ酸を含有するポリペプチドの翻訳合成を行った。
実施例1
チオエーテル型環化ペプチド合成 その1(G7-18NATE)
G7-18NATE(式(16)の化合物)は以下の二つの方法により翻訳合成を行った。
実施例1−1
一つ目の方法では、鋳型DNAとして
(5'-GCATATGTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGTTTGAAGGTTATGACAATACCTTTCCGTGCCTCGACTACAAGGACGACGACGACAAGTAAGCTTCG-3'/3'-CGTATACATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACAAACTTCCAATACTGTTATGGAAAGGCACGGAGCTGATGTTCCTGCTGCTGCTGTTCATTCGAAGC-5') (配列番号15)
を用いて翻訳合成を行った。反応系中には、外来のアシル化tRNAはClacW-tRNAfMet CAU(式(19)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAfMet CAU)及びHOF-tRNAEnAsn GAG(フェニル乳酸でアシル化されたtRNAEnAsn GAG)を、アミノ酸は、Phe, Glu, Gly, Tyr, Asp, Asn, Thr, Pro, Cys, Lysを加えた。その結果、環化した全長のペプチドがMSスペクトルで確認された。(図4左側のチャート)。FLAG抗体での精製後、Bicine緩衝液(pH9)を加え30分間95℃で加熱することで、目的のペプチド断片を得た(MALDI-TOF、[M+H+]:計算値1418.536、実測値1418.642、図4右側のチャート)。
実施例1−2
二つ目の方法では鋳型DNAとして
(5'-GCATATGTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGTTTGAAGGTTATGACAATACCTTTCCGTGCTAAGCTTCG-3'/3'-CGTATACATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACAAACTTCCAATACTGTTATGGAAAGGCACGATTCGAAGC -5') (配列番号16)
を用いて翻訳合成を行った。反応系中には、外来のアシル化tRNAはClacW-tRNAfMet CAU及びHOF-tRNAEnAsn GAGを、アミノ酸は、Phe, Glu, Gly, Tyr, Asp, Asn, Thr, Pro, Cysを加えた。翻訳反応後、限外濾過を行うことで精製を行った。その結果、目的のペプチドが合成されたことがMSスペクトルにより確認された(MALDI-TOF、[M+H+]:計算値1418.536、実測値1418.310、図6)。
実施例2
チオエーテル型環化ペプチド合成 その2
図8はClBをモデルペプチドに導入し、環状化の進行を確認した図である。ペプチドは鋳型DNAとして
(5'-GCATATGTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGTTTGAAGGTTATGACAATACCTTTCCGTGCCTCGACTACAAGGACGACGACGACAAGTAAGCTTCG-3'/3'-CGTATACATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACAAACTTCCAATACTGTTATGGAAAGGCACGGAGCTGATGTTCCTGCTGCTGCTGTTCATTCGAAGC-5') (配列番号17)
を用い、アミノ酸 Met, Phe, Glu, Gly, Tyr, Asp, Thr, Pro, Cys, Leu, Lys, およびアミノアシルtRNAのClB-tRNAAsn GUU(式(33)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAAsn GUU)を加え、前記3.の方法に従い翻訳合成した。
実施例3
チオエーテル型環化ペプチド合成 その3(Urotensin II analog YS9:式(35)(配列番号31))
(5'-TAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCCGGACCTCTTCTGGAAGTACTGTGTTTAAGCTTCG-3'/3'-ATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGGCCTGGAGAAGACCTTCATGACACAAATTCGAAGC-5') (配列番号18)
を用い、アミノ酸 Met, Pro, Asp, Phe, Trp, Lys, Tyr, Cys, Val 及びアミノアシルtRNA ClB-tRNAAsn GUUを加え、実験項3の方法に従い翻訳合成した。
図10には蛍光試薬を用いたペプチド添加による細胞内カルシウム動員の様子を示した。2×105のHEK-UTR細胞(HEK細胞に Urotensin II receptorを発現させた細胞)を96ウェルプレートにまき、12-16時間後に1μMのFluo-4-AM((株)同仁化学研究所製)で1時間インキュベーションした。インキュベーション後、蛍光試薬を取り除き、そこに90μLのアッセイバッファー(Hanks Balanced Salts Solution (HBSS), 10 mM HEPES, 200 μM of CaCl2, 0.1% BSA, and 2.5 mM probenecid)を加えた。ここに、アッセイバッファーに溶解したペプチド10 μLを加え、マイクロプレートリーダーにより蛍光強度変化を測定した。また、ペプチドは翻訳産物をZip-tip(Millipore)により精製し、溶出液を減圧留去することで調製した。
(5'-TAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCCGGACTGTTTCTGGAAGTACTGTGTTTAAGCTTCG-3'/3'-ATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGGCCTGACAAAGACCTTCATGACACAAATTCGAAGC-5') (配列番号19)
を用い、アミノ酸 Met, Pro, Asp, Phe, Trp, Lys, Tyr, Cys, Valを加え、前記3.の方法に従い翻訳合成した。
図11に、ペプチドのプロテアーゼ耐性について示した。翻訳合成ペプチド及び購入したUrotensin IIペプチドを、1 mM DTT存在下、あるいは非存在下のもとで、5 μg/mlのproteinase K溶液で37℃, 1時間反応させた。
実施例4
トリアゾール型環状ペプチド化合物の合成(図12)
図12に示したように、モデルペプチド中にアジド基、アセチレン基を持つアミノ酸を導入した。モデルペプチドは鋳型DNAとして
(5'-TAATACGACTCACTATAGGGCTTTAATAAGGAGAAAAACATGACCCCGGACTGTTTCTGGAAGTACTGTGTTCTCGAAGAAGACTACAAGGACGACGACGACAAGTAAGCTTCG-3'/3'-ATTATGCTGAGTGATATCCCGAAATTATTCCTCTTTTTGTACTGGGGCCTGACAAAGACCTTCATGACACAAGAGCTTCTTCTGATGTTCCTGCTGCTGCTGTTCATTCGAAGC-5') (配列番号20)
を用い、アミノ酸 Met, Lys, Gly, Phe, Pro, Asp, Tyr及び、アミノアシルtRNAとしてZ-tRNAAsn GAG(mが4の式(5)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAAsn GAG)、X-tRNAAsn GGU(mが1の式(6)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAAsn GGU)を加え、前記3.の方法に従い翻訳合成した。
蛍光を有する環化ペプチド合成
蛍光を有する環化ペプチドの合成を5通り示す。
実施例5−1
モデルペプチド中のセリン部位にYAを、アスパラギン部位にWOHを導入したペプチドを合成した(図13)。このペプチドを、Borate緩衝液(終濃度250 mM, pH 9.0)中において、K3Fe(CN)6(終濃度30 mM)を加え、室温で10分間反応させた。生成物をMALDI-MSで分析し、環化反応がほぼ定量的に進行していることが確認できた(MALDI-MS、[M+H+]:計算値1885.8、実測値1885.2、図13)。
(5'-TAATACGACTCACTATAGGGTGATCCAACTTTAATAAGGAGGTATACCAATGAGTGGCGGCCCGGGCGGCAACGATTATAAAGATGATGATGATAAATAAGCTTCG-3'/3'-ATTATGCTGAGTGATATCCCACTAGGTTGAAATTATTCCTCCATATGGTTACTCACCGCCGGGCCCGCCGTTGCTAATATTTCTACTACTACTATTTATTCGAAGC) (配列番号21)
を用い、アミノ酸 Met, Gly, Pro, Asp, Tyr, Lys 及び YA-tRNAAsn ACU(式(32)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAAsn ACU)、WOH-tRNAAsn GUU(式(8)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAAsn GUU)を加え、前記3.の方法に従い翻訳合成した。本実施例で得られた環状ペプチド化合物は、前記式(11)の化合物である。
実施例5−2
メチオニン部位にbaF、ロイシン部位にWOH、アスパラギン部位にHOFを導入したペプチドを合成した(図15)。ペプチドをFLAG抗体で精製後、Bicine緩衝液(終濃度200 mM, pH9)を加え30分95度で加熱することで、非環状ペプチドを得た(図15)。このペプチドを、Borate緩衝液(終濃度250 mM, pH 9.0)中において、K3Fe(CN)6(終濃度30 mM)を加え、室温で10分間反応させた。生成物をMALDI-MSで分析し、環化ペプチドの合成が確認できた(図15)。ペプチドは鋳型DNAとして、
(5'-CGTATACTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGGTTGGTGCAGGTGCAGTTGGTGCACTCAACGACTACAAGGACGACGACGACAAGTAAGCTTCG-3'/3'-GCATATGATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACCAACCACGTCCACGTCAACCACGTGAGTTGCTGATGTTCCTGCTGCTGCTGTTCATTCGAAGC-5') (配列番号22)
を用い、アミノ酸 Val, Gly, Ala, Asp, Tyr, Lys、及び baF-tRNAfMet CAU(式(31)のアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNAfMet CAU), WOH-tRNAEnAsn GAG, HOF-tRNAEnAsn GUUを加え、前記3.の方法に従い翻訳合成した。本実施例で得られた環状ペプチド化合物は、前記式(12)の化合物である。
実施例5−3
鋳型DNAとして、
(5'-CGTATACTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCGAACCCGAAGTCCAGTTAACCTCGGTATCGACTAAGCTTCG-3'/3'-GCATATGATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGCTTGGGCTTCAGGTCAATTGGAGCCATAGCTGATTCGAAGC-5') (配列番号23)
を用い、アミノ酸 Arg, Thr, Ser, Pro, Val, Asn, Leu, Gly, Asp、及び、WOH-tRNAAsn-E1 GAU及びbzaF-tRNAfMet CAU(bzaF-CMEでアミノアシル化されたtRNAfMet CAU)を前記3.の方法に従い、式(37)のペプチド化合物を翻訳合成した。
鋳型DNAとして、
(5'-CGTATACTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCGAACCCGAAGTCCAGTTAACATCGACTAAGCTTCG-3'/3'-GCATATGATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGCTTGGGCTTCAGGTCAATTGTAGCTGATTCGAAGC-5') (配列番号24)
を用い、アミノ酸 Arg, Thr, Ser, Pro, Val, Asn, Asp、及び、WOH-tRNAAsn-E1 GAU及びbzaF-tRNAfMet CAUを前記3.の方法に従い、式(39)のペプチド化合物を翻訳合成した。
鋳型DNAとして、
(5'-CGTATACTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCGAACCCGAAGTCCAATCGACTAAGCTTCG-3'/3'-GCATATGATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGCTTGGGCTTCAGGTTAGCTGATTCGAAGC-5') (配列番号25)
を用い、アミノ酸 Arg, Thr, Ser, Pro, Asp、及び、WOH-tRNAAsn-E1 GAU及びbzaF-tRNAfMet CAUを前記3.の方法に従い、式(41)のペプチド化合物を翻訳合成した。
鋳型DNAとして、
(5'-CGTATACTAATACGACTCACTATAGGGTTAACTTTAACAAGGAGAAAAACATGCGAACCCGAATCGACTAAGCTTCG-3'/3'-GCATATGATTATGCTGAGTGATATCCCAATTGAAATTGTTCCTCTTTTTGTACGCTTGGGCTTAGCTGATTCGAAGC-5') (配列番号26)
を用い、アミノ酸 Arg, Thr, Asp、及び、WOH-tRNAAsn-E1 GAU及びbzaF-tRNAfMet CAUを前記3.の方法に従い、式(43)のペプチド化合物を翻訳合成した。
非環状ペプチドと環状ペプチドの励起および蛍光スペクトルの測定を行った。各ペプチドは、250 mM Borate緩衝液(pH 9.0)、25%アセトニトリル溶液に溶解し、蛍光波長500 nmで励起スペクトルを、励起波長360 nmで蛍光スペクトルを測定した。非環状ペプチドの場合特異的なスペクトルが観察されないが、環化ペプチドの場合、蛍光発光を観察することができた。
[配列表フリーテキスト]
配列番号1:開始tRNA(tRNAfMet)
配列番号2:アンチコドンを改変した開始tRNA
配列番号3:リボザイムI
配列番号4:リボザイムII
配列番号5:P1
配列番号6:P2
配列番号7:P3
配列番号8:P4
配列番号9:P5
配列番号10:P6
配列番号11:P7
配列番号12:P8
配列番号13:P9
配列番号14:tRNA(tRNAAsn NNN)
配列番号15:鋳型DNA1
配列番号16:鋳型DNA2
配列番号17:鋳型DNA3
配列番号18:鋳型DNA4
配列番号19:鋳型DNA5
配列番号20:鋳型DNA6
配列番号21:鋳型DNA7
配列番号22:鋳型DNA8
配列番号23:鋳型DNA9
配列番号24:鋳型DNA10
配列番号25:鋳型DNA11
配列番号26:鋳型DNA12
配列番号27:Grb7のSH2ドメインに結合するペプチド
配列番号28:式(16)の化合物のペプチド部分
配列番号29:式(11)の化合物のペプチド部分
Xaaはチロシン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
配列番号30:式(12)の化合物のペプチド部分
Xaaはフェニルアラニン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
配列番号31:式(35)の化合物のペプチド部分
Xaaは2,4−ジアミノ酪酸誘導体に由来する
配列番号32:式(36)の化合物のペプチド部分
Xaaは2−アミノ−6−アジドヘキサン酸に由来する
Xaaは2−アミノ−4−ペンチン酸に由来する
配列番号33:式(38)の化合物のペプチド部分
Xaaはフェニルアラニン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
配列番号34:式(40)の化合物のペプチド部分
Xaaはフェニルアラニン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
配列番号35:式(42)の化合物のペプチド部分
Xaaはフェニルアラニン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
配列番号36:式(44)の化合物のペプチド部分
Xaaはフェニルアラニン誘導体に由来する
Xaaはトリプトファン誘導体に由来する
Claims (16)
- 環状ペプチド化合物の合成方法であって、
(1)結合形成反応が可能な一組の官能基である官能基1及び官能基2を分子内に有する非環状ペプチド化合物を翻訳合成によって合成する工程;及び
(2)前記官能基1及び官能基2の結合形成反応によって前記非環状ペプチド化合物を環化する工程;を含む、前記方法。 - 前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物及び該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAとを少なくとも含み、メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、開始tRNA及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記開始tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)メチオニンを含まない無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記開始tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化された開始tRNA、前記工程(e)で得られた前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記官能基2を有するアミノ酸化合物、該アミノ酸化合物でアミノアシル化されるtRNA、開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(e)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(f)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記工程(1)が、
(a)任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムを提供する工程;
(b)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基1を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(c)前記リボザイムを用いて前記官能基1を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(d)前記リボザイムによるアシル化反応の基質となる、tRNAであって無細胞翻訳系に存在する天然のアミノアシルtRNA合成酵素とオルソゴナルな関係にあるtRNA、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物を提供する工程;
(e)前記リボザイムを用いて前記官能基2を有するアミノ酸化合物で前記tRNAのアミノアシル化を行う工程;
(f)開始tRNA、メチオニン及びメチオニルtRNA合成酵素とを少なくとも含む無細胞翻訳系を提供する工程;
(g)前記官能基1を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、及び前記官能基2を有するアミノ酸化合物でアミノアシル化される前記tRNAのアンチコドンに対応するコドン、とを所望の位置に有するmRNAを形成するための鋳型DNAを提供する工程;及び
(h)前記工程(c)で得られたアミノアシル化されたtRNA、前記工程(e)で得られたアミノアシル化されたtRNA及び前記鋳型DNAを前記無細胞翻訳系に加えて非環状ペプチド化合物を合成する工程、を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記任意のアミノ酸化合物でのtRNAのアミノアシル化反応を触媒するリボザイムが以下の(I)または(II):
(I):GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(II):GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
のいずれかの塩基配列からなるリボザイムである、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の方法。
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