JPWO2008075725A1 - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これらのポリエーテルポリオール、および該ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物との反応によって得られる軟質ポリウレタンフォームは石油由来の化学製品であるため、最終焼却処理を行うと空気中の炭酸ガスを増やすことになる。
例えば、空気中の炭酸ガスを固定化した化合物である動植物油を原料としてウレタン製品をつくれば、この製品を焼却処分したときに、動植物由来の炭素が燃焼して発生する分の炭酸ガスは、自然界の炭酸ガスを増加させないことは自明の理である。
またヒマシ油は比較的高価であることから、酸素および/または空気の吹き込みにより水酸基を付与変性した大豆油(特許文献2、3、4)や、エポキシ化大豆油(特許文献5)を用いてウレタン製品を製造する方法も提案されている。
特許文献6には、植物油(Vegetable Oil)のみをポリオールとして軟質ポリウレタンフォームを製造する方法が記載されており、特許文献7には、植物油に金属触媒存在下で一酸化炭素および水素を反応させ水酸基を付与した変性植物油について記載されている。
特許文献8には、複合金属シアン化物錯体触媒を用いてヒマシ油、大豆油などの再生可能な原料(renewable raw materials)にアルキレンオキシドを付加したポリオールを使用した低揮発性軟質ウレタンフォームの製造方法について記載されている。
また、特許文献9には、水酸基含有植物油に複合金属シアン化触媒を用いてアルキレンオキシドを15〜90質量%付加したポリオールを使用したポリウレタンフォームおよびエラストマーについて記載がされている。
特許文献11には平均分子量1000〜10万のシリコーン樹脂を含有した離型剤について記載があるが、シリコーン樹脂としてはアルキレンオキシドを含有しないジメチルポリシロキサンを使用している。
特許文献12には、アミノ基を含有するシリコーンオイル、アミノ基を含有していないシリコーンオイル、高級脂肪酸および低分子アミンからなる水性離型剤について記載されている。
特許文献13には、ワックスエマルジョンおよびジメチルシリコーンエマルジョンまたはアミノ変性シリコーンエマルジョンを含有した水性離型剤について記載があるが、シリコーンエマルジョンはシリコーンオイルをベースとしており、アルキレンオキシドについては記載がない。
特許文献14には、ワックス類またはシリコーン化合物を離型剤成分とする水性離型剤について記載がされているが、シリコーン化合物としてはシリコーンオイル、シリコーン樹脂、アミノ含有オルガノポリシロキサン等が挙げられているが具体的な記載はない。
特許文献15には、パラフィン系炭化水素を30質量%以上とエステル系ワックス、多価アルコールエステル類、シリコーン類、フッ素含有離型剤からなるウレタンフォーム用離型剤について記載があるが、シリコーン類としてはポリジメチルシロキサン以外に記載はない。
またポリウレタンフォームの製造において、シリコーン系の整泡剤は公知である。
特に、密閉した成形型内で発泡硬化させる方法で成形品を製造する際に、天然油脂由来の原料を用いると、フォームの表面部分(スキン部)において、気泡の均一性が悪くなりセルアレが生じ易い。具体的には軟質ポリウレタンフォームのスキン部は、平均セル径500μm以下が一般的であり、500μm〜600μmの範囲は表皮との接着性が優れるが、600μm以上であるとセル径が大きくセルアレとなる。
また軟質ポリウレタンフォームの物性として、特に通気性およびクッション性が良好であることは重要であり、これらの物性を損なわずにフォームのセルアレを改善することが求められる。
特に、植物油脂由来のポリオール(A1)が、大豆油由来ポリオールであることが好ましい。
本発明では、成形型の内面上に付着させる離型剤(X)中に、第1のポリシロキサン化合物(S1)(以下、第1のポリシロキサン(S1)ということもある。)を必須成分として含有させる。
離型剤(X)として、具体的には、炭化水素系ワックス成分を含有する離型剤原液に第1のポリシロキサン(S1)を添加混合したものが好ましい。
炭化水素系ワックス成分を含有する離型剤原液としては、溶剤系の離型剤原液および水系の離型剤原液が使用できる。離型剤原液における不揮発分(炭化水素系ワックス成分)が0.1〜45.0質量%であることが好ましく、該不揮発分の融点が80〜105℃であることが好ましい。
炭素水素系ワックス成分の具体例としては、ポリエチレン、パラフィン等が挙げられる。
離型剤(X)に含有させる第1のポリシロキサン(S1)は、シロキサン結合の繰り返し構造からなるポリシロキサン鎖を有し、該ポリシロキサン鎖を構成しているケイ素原子の一部にアルキレンオキシド鎖を有する有機基が結合しており、数平均分子量が1200以上40000以下であるポリシロキサン化合物である。ポリシロキサン鎖を構成しているケイ素原子のうち、前記「アルキレンオキシド鎖を有する有機基」が結合していないケイ素原子には、アルキレンオキシド鎖を有しない有機基が結合していてもよい。
本発明において、該第1のポリシロキサン(S1)は整泡剤として市販されているポリシロキサン化合物の中から上記範囲のものを入手することができるほか、公知の手法により合成することもできる。
第1のポリシロキサン(S1)の数平均分子量が1200以上であると、得られる軟質ポリウレタンフォームのセルアレが良好に抑制される。一方、40000を超えると、ポリシロキサン化合物の粘度が高くなりすぎ、取り扱いが困難となる。該数平均分子量は1200〜35000が好ましく、1200〜30000がより好ましい。第1のポリシロキサン(S1)はポリオール、溶剤等の希釈剤を含む混合物の形態で用いてもよい。該混合物中における第1のポリシロキサン(S1)の含有量は特に限定されないが、30質量%以上であることが好ましい。
AOはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを開環重合させて形成されるアルキレンオキシド鎖、またはエチレンオキシドのみを開環重合させて形成されるアルキレンオキシド鎖を示す。一分子あたりのエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの平均個数は4〜100が好ましい。
Zは炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐のアルキル基または水素原子を示す。Zとしてのアルキル基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
R2またはR3としてのアルキル基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
アルキレンオキシド鎖(AO)がエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを開環重合させて形成される場合、ブロック重合およびランダム重合のいずれの重合法を用いてもよく、さらにブロック重合とランダム重合の両者を組み合わせてもよい。
離型剤(X)中における該第1のポリシロキサン(S1)の含有量が0.1質量%未満であると得られる軟質ポリウレタンフォームのセルアレ抑制効果が不充分となりやすく、70質量%を超えると経済性の点から好ましくない。
本発明における反応性混合物(Y)は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)およびシリコーン整泡剤(S)を含有しており、該シリコーン整泡剤(S)として第2のポリシロキサン化合物(S2)(以下、第2のポリシロキサン(S2)ということもある。)を使用する。
第2のポリシロキサン(S2)は、シロキサン結合の繰り返し構造からなるポリシロキサン鎖を有し、数平均分子量が150以上1200未満であるポリシロキサン化合物である。ポリシロキサン鎖を構成しているケイ素原子には有機基が結合していてもよい。
該第2のポリシロキサン(S2)は、整泡剤として市販されているポリシロキサン化合物の中から上記範囲のものを適宜選択して用いることができるほか、公知の手法により合成することもできる。
第2のポリシロキサン(S2)の数平均分子量が150以上、1200未満であると、得られる軟質ポリウレタンフォームの通気性等の物性が良好になる。該数平均分子量は200〜1200が好ましく、250〜1200がより好ましい。
EOはエチレンオキシドを開環重合させて形成されるエチレンオキシド鎖を示し、一分子あたりの平均個数は1〜15が好ましい。
Z’は炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐のアルキル基または水素原子を示す。Z’としてのアルキル基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
R5またはR6としてのアルキル基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
また、反応性混合物(Y)において、シリコーン系整泡剤(S)のほかに公知の他の整泡剤を併用してもよい。該他の整泡剤としては、フッ素系整泡剤、アルキルベンゼンスルホン酸などの一般的な界面活性剤等が挙げられる。他の整泡剤を併用する場合、反応性混合物(Y)中に含まれる整泡剤の合計量のうち、他の整泡剤が占める割合が、軟質ポリウレタンフォームの発泡安定性の点で3質量%以下が好ましい。
本発明におけるポリオール(A)は、少なくとも植物油脂由来のポリオール(A1)(以下、ポリオール(A1)と略記することもある。)を含む。
食物油脂由来のポリオール(A1)としては、具体的には、水酸基を有する植物油脂からなるポリオールまたはその変性体(以下、ポリオール(i)と略記する。);水酸基を有さない植物油脂に水酸基を付与したポリオールまたはその変性体(以下、ポリオール(ii)と略記する。);前記ポリオール(i)または(ii)のいずれかを開始剤(b)とし、該開始剤(b)にアルキレンオキシド(c)を開環重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオール(以下、ポリオキシアルキレンポリオール(iii)と略記する。
)を用いることができる。
前記ポリオール(i)としての、水酸基を有する植物油脂からなるポリオールは、具体的にはヒマシ油が挙げられる。また記ポリオール(i)として、ヒマシ油を加水分解して得られるリシノール酸を重合してリシノール酸縮合物とし、該リシノール酸油縮合物と多価アルコールとをエステル交換して得られるヒマシ油変性体も使用できる。
前記ポリオール(ii)は、具体的には、本来水酸基を有していない天然の植物油脂に化学反応を用いて水酸基を付与したポリオール高分子量体またはその変性体である。
ポリオール(ii)の質量平均分子量(Mw)は相溶性や力学物性の点から1500以上であることが好ましく、1700以上がより好ましく、2000以上がさらに好ましい。該植物油脂由来ポリオールのMwの上限は特に制限されないが、50万以下が好ましく、10万以下が、粘度が低く流動性が良いためにより好ましい。
また不飽和結合を利用して水酸基を付加するため、ヨウ素価が高い方が、反応性が高く、且つ水酸基をより多く導入することが可能である点で好ましい。したがって、ヨウ素価が50以上であるものが好ましく、具体例としては、亜麻仁油、サフラワー油、大豆油、きり油、ケシ油、菜種油、ゴマ油、米油、椿油、オリーブ油、トール油、綿実油、コーン油等が挙げられる。さらに、ヨウ素価が100以上であるものが好ましく、具体例としては、亜麻仁油、サフラワー油、大豆油、きり油、ケシ油、菜種油、ゴマ油、米油、トール油、綿実油、コーン油等が挙げられる。特に大豆油は市場供給量が豊富であるため、安価かつ安定的に入手可能である点で好ましい。
(1)植物油脂に空気または酸素を吹き込む方法(吹き込み法)、
(2)植物油脂をエポキシ化した後にエポキシ環を開環することにより水酸基を生成する方法(エポキシ化後水酸基付与法)、
(3)植物油脂の二重結合に特殊な金属触媒の存在下に一酸化炭素と水素を反応させてカルボニルを生成させた後、さらに水素を反応させて1級の水酸基を導入する方法、
(4)前記(1)の後に(2)または(3)を行う方法
(5)前記(2)または(3)の後に(1)を行う方法が考えられる。
これらの方法の中でも、単独に行う(1)と(2)の方法がコストメリットの点で好ましい。
ポリオキシアルキレンポリオール(iii)は、前記ポリオール(i)または(ii)のいずれかを開始剤(b)とし、好ましくは後述する重合触媒(a)の存在下で、該開始剤(b)にアルキレンオキシド(c)を開環重合させて製造される。
(アルキレンオキシド(c))
前記ポリオキシアルキレンポリオール(iii)の製造に用いられるアルキレンオキシド(c)は、開環重合可能なアルキレンオキシドであればよく、特に限定されない。
具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、グリシジルエ−テルおよびグリシジルアクリレ−トなどのグリシジル化合物、オキセタンが挙げられる。
アルキレンオキシド(c)は一種のみを用いてもよく、二種類以上を併用することもできる。二種類以上のアルキレンオキシド(c)を併用する場合は、ブロック重合およびランダム重合のいずれの重合法を用いてもよく、さらにブロック重合とランダム重合の両者を組み合わせて一種のポリオキシアルキレンポリオール(iii)を製造することもできる。
ポリオキシアルキレンポリオール(iii)を製造する際に、反応系内にアルキレンオキシド(c)以外の他の環状化合物からなるモノマーを存在させてもよい。
かかる環状化合物としては、ε−カプロラクトンおよびラクチドなどの環状エステル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ネオペンチルカーボネートなどの環状カーボネート類が挙げられる。これらは、ランダム重合することも、ブロック重合することもできる。
特に、植物由来の糖質を発酵して得られる乳酸から誘導されたラクチドを用いると、ポリオキシアルキレンポリオール(iii)中における非石油系の成分の含有割合をより多くできる点で好ましい。
重合触媒(a)としては、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒およびフォスファゼニウム触媒から選ばれる1種以上が好ましい。これらは公知のものを適宜使用できる。より好ましくは配位アニオン重合触媒である。
カチオン重合触媒としては、例えば、四塩化鉛、四塩化スズ、四塩化チタン、三塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三塩化バナジウム、三塩化アンチモン、金属アセチルアセトネート、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、三フッ化ホウ素配位化合物(例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジオキサネート、三フッ化ホウ素アセチックアンハイドレート、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合物など)、無機あるいは有機酸(例えば、過塩素酸、アセチルパークロレート、t−ブチルパークロレート、ヒドロキシ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸など)、該有機酸の金属塩、複合弗化物(例えば、トリエチルオキソニウムテロラフロロボレート、トリフェニルメチルヘキサフロロアンチモネート、アリルジアゾニウムヘキサフロロホスフェート、アリルジアゾニウムテトラフロロボレートなど)、アルキル金属塩(例えば、ジエチル亜鉛、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライドなど)、ヘテロポリ酸、イソポリ酸などが挙げられる。
それらの中でも特に、Mo2(diketonate)Cl、Mo2(diketonate)OSO2CF3、トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素配位化合物(三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジオキサネート、三フッ化ホウ素アセチックアンハイドレート、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合物など)が好ましい。
フッ素元素を含有する芳香族炭化水素またはフッ素元素を含有する芳香族炭化水素オキシ基を少なくとも1個有するアルミニウムまたはホウ素化合物としては、例えば特開2000−344881号公報、特開2005−82732号公報、または国際公開03/000750号パンフレットに記載されているルイス酸としてのホウ素化合物、アルミニウム化合物が好ましい。
前記ルイス酸の具体例としては、トリス(ペンタフロロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフロロフェニル)アルミニウム、トリス(ペンタフロロフェニルオキシ)ボラン、トリス(ペンタフロロフェニルオキシ)アルミニウム、などが挙げられる。このうち、トリス(ペンタフロロフェニル)ボランはアルキレンオキシドの開環重合に対する触媒活性が大きく、特に好ましい触媒である。
オニウム塩の対カチオンとしては、トリチルカチオンまたはアニリニカチオンが好ましく、オニウム塩としては、トリチルテロラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートまたはN,N’−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが特に好ましい。
具体的には、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムヒドロキド等が挙げられる。
反応容器内で重合触媒(a)の存在下、開始剤(b)にアルキレンオキシド(c)を開環重合してポリオキシアルキレンポリオール(iii)を製造する。アルキレンオキシド(c)の開環重合反応は公知の手法を適宜用いて行うことができる。
具体的には、まず撹拌機および冷却ジャケットを備えた耐圧反応器に、開始剤(b)を投入し、重合触媒(a)を添加する。次いで開始剤(b)と重合触媒(a)との混合物に、アルキレンオキシド(c)を投入して反応させることによりポリオキシアルキレンポリオール(iii)を製造する。一種類のアルキレンオキシド(c)を開始剤(b)に単独重合させてもよく、二種以上のアルキレンオキシド(c)をブロック重合および/またはランダム重合させてもよい。
アルキレンオキシド(c)の重合反応は、反応溶媒を用いて行うこともできる。好ましい反応溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、およびシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素;クロロホルムおよびジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が例示できる。また、溶媒の使用量は特に制限されるものではなく、所望する量の溶媒を用いることができる。
また、得られたポリオキシアルキレンポリオール(iii)に酸化防止剤、防食剤などを添加して、長期間の貯蔵中における劣化を防止することもできる。
ポリオキシアルキレンポリオール(iii)の質量平均分子量は1500〜50万が好ましく、1500〜30万がより好ましく、2000〜10万が特に好ましい。
かかるポリオールの具体例としては、以下のものが挙げられる。
天然植物油脂の二重結合に酸素および/または空気の吹き込みにより水酸基を付与変性した水酸基含有高分子量化合物およびその誘導体(上記特許文献2)。
天然植物油脂に、酸素および/または空気の吹き込みにより水酸基を付与した後、アミン類や水酸化カリウムなどの金属触媒を用いてエステル変性して得た変性ポリオールにアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール(上記特許文献3)。
エポキシ化大豆油に過剰の水またはアルコール存在下で開環し水酸基を付与した水酸基付加エポキシ化大豆油、および該水酸基付与エポキシ化大豆油にアルキレンオキシドを共重合させて得られる大豆油由来ポリオール(上記特許文献5)。
植物油に金属触媒の存在下で一酸化炭素および水素を反応させて得られる植物油由来ポリオールおよび該植物油由来ポリオールにアルキレンオキシドを付加したもの(上記特許文献7)。
複合金属シアン化物錯体触媒を用いてヒマシ油、大豆油などのrenewable raw materialsにアルキレンオキシドを付加したポリオール(上記特許文献8)。
水酸基含有植物油に複合金属シアン化触媒を用いてアルキレンオキシドを15〜90質量%付加したポリオール(上記特許文献9)。
また市販品では、大豆油に吹き込み法により水酸基を付与してなる曝気大豆油として、Urethane Soy Systems社製の製品名:Soyolシリーズがあり、大豆油をエポキシ化したエポキシ化大豆油として、旭電化工業社製、製品名:アデカサイザーO−130P等がある。
本発明において、ポリオール(A1)として、大豆油を原料とした大豆油由来ポリオール、すなわち大豆油から得られるポリオール(ii)、または大豆油から得られるポリオール(ii)を開始剤(b)として得られるポリオキシアルキレンポリオール(iii)が特に好ましい。
ポリオール(A1)は1種でもよく、2種以上を併用することもできる。
ポリオール(A)は、上記植物油脂由来のポリオール(ポリオール(A1))と、その他のポリオール(以下、ポリオール(A2)と略記する。)を含むことが好ましい。
ポリオール(A2)は、前記ポリオール(A1)に含まれないポリオールであり、具体的には、ポリウレタンの原料として公知の石油由来のポリオールを用いることができる。
ポリオール(A2)は、1分子当たりの平均活性水素含有基数が2〜8であり、かつ水酸基価が20〜160mgKOH/gであるものが好ましい。
ポリオール(A2)の平均活性水素含有基数が2以上であるとフォームの良好な耐久性、クッション性が得られやすく、8以下であると製造される軟質フォームが硬くなりすぎず伸び等の機械物性が良好となる。
ポリオール(A2)の水酸基価が20mgKOH/g以上であると粘度が高くなりすぎず、作業性が良好であり、160mgKOH/g以下であると製造される軟質フォームが硬くなりすぎず伸び等の機械物性が良好となる。
ポリオール(A2)の質量平均分子量は700〜22000が好ましく、1500〜2万がより好ましく、2000〜15000が特に好ましい。
ポリオール(A2)は、1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上のポリオールを混合して用いる場合、混合される各ポリオールの平均活性水素含有基数、水酸基価、および質量平均分子量が、それぞれ上記の好ましい範囲内であることが好ましい。
ポリオール(A2)としてのポリオキシアルキレンポリオールの調製に用いられる開環重合触媒としては、例えば、ナトリウム系触媒、カリウム系触媒、セシウム系触媒等のアルカリ金属化合物触媒、カチオン重合触媒、複合金属シアン化錯体触媒、ホスファゼニウム化合物等が挙げられる。
開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、シュークロース、ビスフェノールA、エチレンジアミン、およびこれらにアルキレンオキシドを付加して得られる目的物よりは低分子量のポリオキシアルキレンポリオール等が挙げられる。
環状エーテル化合物としては、例えば、炭素数2以上のアルキレンオキシドが好ましく、具体的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。好ましくはプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドが用いられる。エチレンオキシドを用いる場合は、ポリオール(A2)におけるエチレンオキシドの含有量が30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下がより好ましい。該エチレンオキシドの含有量が30質量%以下であると反応性が適度となり、成形性が良好となる。
ポリオール(A2)としてのポリエステルポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数2〜10の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の炭素数2〜10の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価アルコール、ソルビトール、ショ糖等の糖類等の低分子ポリオールと、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸等の炭素数2〜10のジカルボン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等の炭素数2〜10の酸無水物等のカルボン酸とを縮合させて得られるものの他、ε−カプロラクトン開環重合物、β−メチル−δ−バレロラクトン開環重合物等のラクトン系ポリオールも挙げられる。
ポリオール(A2)としてのポリカーボネートポリオールは、例えば、前記ポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子アルコール類とホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは前記低分子アルコール類とジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
本発明において、ポリオール(A1)として、該ポリオール(A1)をベースポリオールとしたポリマー微粒子分散ポリオールを使用してもよい。
またポリオール(A2)として、該ポリオール(A2)をベースポリオールとしたポリマー微粒子分散ポリオールを使用してもよい。
または、ポリオール(A1)をベースポリオールとしたポリマー微粒子分散ポリオールを得た後、ポリオール(A2)と混合してポリマー微粒子が安定に分散したポリオール(A)としてもよい。また同様に、ポリオール(A2)をベースポリオールとしたポリマー微粒子分散ポリオールを得た後、ポリオール(A1)と混合してポリマー微粒子が安定に分散したポリオール(A)としてもよい。
ポリマー微粒子分散ポリオールは、ベースポリオール(分散媒)にポリマー微粒子(分散質)が安定に分散している分散系である。ポリマー微粒子のポリマーとしては付加重合系ポリマー、縮重合系ポリマーが挙げられる。具体例としては、アクリロニトリル、スチレン、メタクリレート、アクリレート、その他のビニルモノマーのホモポリマー、コポリマー等の付加重合系ポリマー;ポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、メラミン等の縮重合系ポリマーが挙げられる。該ポリマー微粒子が存在することにより、ポリマー微粒子分散ポリオール全体の水酸基価はベースポリオールの水酸基価よりも一般的に低下する。
ポリオール(A2)として、ポリマー微粒子分散ポリオールを用いる場合、上記ポリオール(A2)に関する平均活性水素含有基数、水酸基価、および質量平均分子量の数値は、ベースポリオールにおける数値を示すものとする。
ポリイソシアネート化合物(B)と反応させる化合物として、上記ポリオール(A)と、その他の高分子量活性水素化合物を併用することもできる。
該その他の高分子量活性水素化合物は、活性水素含有基を2個以上有する化合物であり、具体的には、第1級アミノ基または第2級アミノ基を2以上有する高分子量ポリアミン;第1級アミノ基または第2級アミノ基を1以上かつ水酸基を1以上有する高分子量化合物;ピペラジン系ポリオール等である。
該その他の高分子量活性水素化合物は、活性水素含有基当たりの分子量が400以上であることが好ましく、800以上がより好ましい。また、1分子当たりの平均活性水素含有基数が2〜8であることが好ましい。活性水素含有基当たりの分子量は5000以下が好ましい。
該その他の高分子量活性水素化合物としては、前記ポリオール(A1)または(A2)の水酸基の一部ないし全部をアミノ基に変換させて得られる化合物、前記ポリオール(A1)または(A2)と過剰当量のポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するプレポリマーのイソシアネート基を加水分解してアミノ基に変換して得られる化合物がある。
ピペラジン類の具体例としては、ピペラジン;2−メチルピペラジン、2−エチルピペラジン、2−ブチルピペラジン、2−ヘキシルピペラジン、2,5−、2,6−、2,3−または2,2−ジメチルピペラジン、2,3,5,6−または2,2,5,5−テトラメチルピペラジンなどの環を構成する炭素原子に結合した水素原子を低級アルキル基で置換したアルキルピペラジン類;N−(2−アミノエチル)ピペラジンなど、環を構成する窒素原子に結合した水素原子をアミノアルキル基で置換したN−アミノアルキルピペラジン類が挙げられる。これらピペラジン類のなかでは置換ピペラジン類が好ましく、アミノアルキル基などで水素を置換したピペラジンのような、窒素原子を分子中に3個以上有する置換ピペラジン類がより好ましい。また置換ピペラジン類の中ではN−置換ピペラジンが好ましく、N−アミノアルキルピペラジン類がさらに好ましく、N−(アミノエチル)ピペラジンが特に好ましい。
ピペラジン類に開環重合させるアルキレンオキシドとしては、炭素数2以上のアルキレンオキシドが好ましく、具体的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(B)(以下、ポリイソシアネート(B)と略記することもある。)としては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系ポリイソシアネート化合物、または、その2種類以上の混合物、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称クルードMDI)等のポリイソシアネートや、それらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。
ポリイソシアネート(B)は、ポリイソシアネート成分のうちのジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネートおよび/またはポリメチレンポリフェニルイソシアネート系ポリイソシアネートが0質量%以上100質量%以下であることが好ましい。特に好ましくは5質量%以上80質量%以下、さらには10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネートおよび/またはポリメチレンポリフェニルイソシアネート系ポリイソシアネートが80質量%以下であると、耐久性等の物性やフォームの感触等が良好となる。
本発明においては必要に応じて架橋剤を使用してもよい。架橋剤としては、1分子当たりの平均活性水素含有基数が2〜8、水酸基価が200〜2000mgKOH/gであるものが好ましい。架橋剤としては、水酸基、第1級アミノ基および第2級アミノ基から選ばれる活性水素含有基を2個以上有する化合物等が挙げられる。架橋剤は、1種用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
水酸基を有する架橋剤の具体例としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリセリン、N−アルキルジエタノール、ビスフェノールA−アルキレンオキシド付加物、グリセリン−アルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−アルキレンオキシド付加物、ペンタエリスリトール−アルキレンオキシド付加物、ソルビトール−アルキレンオキシド付加物、シュークロース−アルキレンオキシド付加物、脂肪族アミン−アルキレンオキシド付加物、脂環式アミン−アルキレンオキシド付加物、複素環ポリアミン−アルキレンオキシド付加物、芳香族アミン−アルキレンオキシド付加物等が挙げられるが、これらに限られない。好ましくはジエタノールアミンである。この化合物を使用した場合、ヒステリシスロスが優れる。
複素環ポリアミン−アルキレンオキシド付加物は、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2−エチルピペラジン、2−ブチルピペラジン、2−ヘキシルピペラジン、2,5−、2,6−、2,3−または2,2−ジメチルピペラジン、2,3,5,6−または2,2,5,5−テトラメチルピペラジン等の短鎖アルキル置換ピペラジンや、1−(2−アミノエチル)ピペラジン等のアミノアルキル置換ピペラジン等にアルキレンオキシドを付加して得られる。
芳香族ポリアミンとしては芳香族ジアミンが好ましい。芳香族ジアミンとしては、アミノ基が結合している芳香核にアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、および電子吸引性基から選ばれる1個以上の置換基を有する芳香族ジアミンが好ましく、特にジアミノベンゼン誘導体が好ましい。電子吸引性基を除く上記置換基はアミノ基が結合している芳香核に2〜4個結合していることが好ましく、特にアミノ基の結合部位に対してオルト位の1個以上、好ましくはすべてに結合していることが好ましい。電子吸引性基はアミノ基が結合している芳香核に1または2個結合していることが好ましい。電子吸引性基と他の置換基が1つの芳香核に結合していてもよい。
前記置換基としてのアルキル基、アルコキシ基、およびアルキルチオ基の炭素数は、4以下が好ましく、シクロアルキル基はシクロヘキシル基が好ましい。電子吸引性基としては、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基等が挙げられる。特に塩素原子、トリフルオロメチル基、またはニトロ基が好ましい。
脂環式ポリアミンとしては、アミノ基および/またはアミノアルキル基を2個以上有するシクロアルカンがある。
特に好ましくは、ジエチルトルエンジアミン[すなわち、3,5−ジエチル−2,4(または2,6)−ジアミノトルエンの1種または2種の混合物]、ジメチルチオトルエンジアミン、モノクロロジアミノベンゼン、トリフルオロメチルジアミノベンゼン等のジアミノベンゼン誘導体である。
ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させる際、触媒(C)を使用することが好ましい。
触媒(C)としてはウレタン化反応を促進する触媒であれば特に制限はない。例えば、アミン化合物、有機金属化合物、反応型アミン化合物、カルボン酸金属塩等が好ましい。反応型アミン化合物とは、アミン化合物の構造の一部をイソシアネート基と反応するように、水酸基化、または、アミノ化した化合物である。また、カルボン酸金属塩等のイソシアネート基同士を反応させる多量化触媒が目的に応じて使用される。触媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上組み合わせてもよい。
反応型アミン化合物の具体例としては、ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール等が挙げられる。
アミン化合物触媒および反応型アミン化合物触媒の使用量は、上記ポリオール(A)および上記その他の高分子量活性水素化合物の合計100質量部に対して2.0質量部以下が好ましく、0.05〜1.5質量部がより好ましい。
本発明において、発泡剤(D)が、水および不活性ガスから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。不活性ガスとしては具体的には、空気、窒素、液化炭酸ガスが例示される。これら発泡剤の使用量は特に限定されない。発泡剤として水のみを使用する場合、上記ポリオール(A)および上記その他の高分子量活性水素化合物の合計100質量部に対して10質量部以下が好ましく、0.1〜8質量部がより好ましい。
水および不活性ガス以外のその他の発泡剤も発泡倍率等の要求に応じて適切な量が使用できる。
その他、任意に使用しうる配合剤としては、例えば充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤、破泡剤等が挙げられる。破泡剤としては、平均水酸基数が2〜8、水酸基価が20〜100mgKOH/g、エチレンオキシドの含有量が50〜100質量%であるポリオールが好ましい。特に破泡剤の使用が軟質ポリウレタンフォームの成形性、具体的には独泡性低減の観点から好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、内面上に離型剤(X)を付着させた成形型内に、ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、シリコーン整泡剤(S)としての第2のポリシロキサン化合物(S2)、および必要に応じてその他の成分を含有する反応性混合物(Y)を注入する工程と、前記成形型を密閉して前記反応性混合物(Y)を発泡硬化させる工程を有する。一般的にモールド法と呼ばれる方法である。
成形型の内面上に付着させる離型剤(X)の量は、0.1〜250g/m2が好ましく、1〜200g/m2がより好ましい。0.1g/m2未満であると軟質ポリウレタンフォームの、セルアレ抑制効果が充分でなく、250g/m2以上を超えると経済性の点から好ましくない。
成形型の材質は特に限定されないが、例えば、鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂が挙げられ、好ましくは金属であり、特にアルミニウム等の金属が好ましい。
離型剤(X)を付着させる際の成形型の内面の温度は特に限定されないが、作業性の点からは30〜70℃が好ましい。
反応性混合物(Y)の温度は、10〜40℃が好ましい。10℃より低い場合は反応性混合物(Y)の粘度が大きく上昇し、反応性混合物(Y)における混合状態が悪化しやすい。40℃より高い場合では、反応性が大きく増加し、成形性等が悪化しやすい。
注入時の成形型温度は特に限定はないが、10℃〜80℃が好ましく特に30℃〜70℃が好ましい。
キュアー時間は特に限定はないが3〜20分が好ましく、特に好ましくは3〜10分、さらに好ましくは1〜7分である。キュアー時間が20分以上であると生産性の点から好ましくなく、1分以下であるとキュアー性の不足が問題となる。
[調製例1:重合触媒(a)を含むスラリー触媒の調製]
本例では、植物油脂由来のポリオール(A1)としてのポリオキシアルキレンポリオール(iii)を製造するための重合触媒(a)を含むスラリー触媒を調製した。
重合触媒(a)として、tert−ブチルアルコールが配位した亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(DMC触媒)を用い、該DMC触媒と下記ポリオールPからなる混合物スラリー(DMC−TBA触媒)を、下記の方法で調製した。該スラリー中に含まれるDMC触媒(固体触媒成分)の濃度(有効成分濃度)は5.33質量%である。
[DMC−TBA触媒の製造]
塩化亜鉛10.2gと水10gからなる水溶液を500mLのフラスコに入れた。カリウムヘキサシアノコバルテート(K3Co(CN)6)4.2gと水75gからなる水溶液を、300rpm(回転数/分)で撹拌しながら30分間かけて前記フラスコ内の塩化亜鉛水溶液に滴下して加えた。この間、フラスコ内の混合溶液を40℃に保った。カリウムヘキサシアノコバルテート水溶液の滴下終了後、フラスコ内の混合物をさらに30分間撹拌した後、tert−ブチルアルコール(以下、TBAと略す。)の80g、水の80g、および下記ポリオールPの0.6gからなる混合物を添加し、40℃で30分間、さらに60℃で60分間撹拌した。
前記ポリオールPは、プロピレングリコールにKOH触媒を用いてプロピレンオキシドを重合し、脱アルカリ精製した、水酸基当量が501のポリオキシプロピレンジオールである。
こうして得られた混合物を、直径125mmの円形ろ板と微粒子用の定量ろ紙(ADVANTEC社製、No.5C)とを用いて加圧下(0.25MPa)でろ過を行い、複合金属錯体を含む固体(ケーキ)を分離した。
次いで、得られた複合金属錯体を含むケーキをフラスコに移し、TBA36gおよび水84gの混合物を添加して30分間撹拌後、上記と同じ条件で加圧ろ過を行ってケーキを得た。得られたケーキをフラスコに移し、さらにTBA108gおよび水12gの混合物を添加して30分間撹拌し、TBA−水混合溶液に複合金属シアン化錯体触媒(DMC触媒)が分散された液(スラリー)を得た。このスラリーに上記ポリオールPを120g添加混合した後、減圧下、80℃で3時間、さらに115℃で3時間、揮発性成分を留去して、スラリー状のDMC触媒(DMC−TBA触媒)を得た。
本例では、開始剤(b)として、大豆油を原料とし吹き込み法により製造された植物油脂由来ポリオール(Urethane Soy Systems社製、商品名:Soyol R2−052F)を用いた。この大豆油由来のポリオールの実測した水酸基価は45.3[mgKOH/g]、酸価は4.3[mgKOH/g]、Mn(数平均分子量)は1578、Mw(質量平均分子量)は6562で、Mw/Mnの比率は4.16であった。
こうして大豆油由来ポリオール(A1−1)を得た。得られたポリオールの外観は常温で透明液状であった。該ポリオール(A1−1)のMwは8516、Mnは2338、Mw/Mnは3.64、水酸基価は43.8mgKOH/gであった。
(原料)
表1は、以下の実施例および比較例において用いた反応性混合物(Y)の配合、および離型剤(X)の種類を示すものである。表1において、ポリイソシアネート以外の成分の配合量の単位は質量部である。
表1に示す原料は以下の通りである。
・ポリオール(A1−1):上記調製例2で調製した大豆油由来ポリオール(A1−1)。
・ポリオール(A1−2):大豆油を原料とし吹き込み法により製造された植物油脂由来ポリオール(Urethane Soy Systems社製、商品名:Soyol R2−052F)(上記開始剤(b))
・ポリオール(A2−2):平均活性水素含有基数が3、水酸基価が28mgKOH/gで、末端にポリオキシエチレン基を17質量%含有しているポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール。
・ポリオール(A2−3):平均活性水素含有基数が3、水酸基価が34mgKOH/gで、末端にポリオキシエチレン基を14.5質量%含有しているポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール中でアクリロニトリルとスチレンを重合させて得られるポリマー分散ポリオール。ポリマー分散ポリオールの水酸基価が23.5mgKOH/gで、微粒子ポリマー量は35質量%である。
・架橋剤2:平均活性水素含有基数が6で、水酸基価が445mgKOH/gで末端にポリオキシエチレン基を28質量%含有しているポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール。
・破泡剤:平均活性水素含有基数が3で、水酸基価が48mgKOH/gであるプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを質量比20/80の割合でランダムに共重合したポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール。
・触媒(C−1):トリエチレンジアミンの33質量%ジプロピレングリコール(DPG)溶液(商品名:TEDA−L33、東ソー社製)。
・触媒(C−2):ビス−(2−ジメチルアミノ)エーテルの70質量%DPG溶液(商品名:TOYOCAT ET、東ソー社製)。
・発泡剤(D):水。
・ポリイソシアネート化合物(B−1):TDI−80とクルードMDIの質量比80/20の混合物(商品名:コロネート1021、日本ポリウレタン工業社製)。
なお、ポリイソシアネート化合物の使用量はイソシアネートインデックス(当量比の100倍)で表す。
ポリシロキサン化合物(S1−1):ジメチルポリシロキサン誘導体100質量%(商品名:SZ−1671、東レ・ダウコーニング社製)。
ポリシロキサン化合物(S1−2):ジメチルポリシロキサン誘導体と平均活性水素含有基数3、水酸基価56mgKOH/gのポリオールの質量比が57/43の混合物(商品名:SZ−1142、東レ・ダウコーニング社製)。
ポリシロキサン化合物(S2−1):ジメチルポリシロキサン誘導体と平均活性水素含有基数3、水酸基価28mgKOH/gのポリオールの質量比が22/78の混合物(商品名:L−5309、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)。
ポリシロキサン化合物(S2−2):ジメチルポリシロキサン誘導体と平均活性水素含有基数3、水酸基価38mgKOH/gのポリオールの質量比が25/75の混合物(商品名:SF−2962、東レ・ダウコーニング社製)。
ポリシロキサン化合物(S3):ジメチルポリシロキサン(商品名:SH−200C FLUID 100 CS、東レ・ダウコーニング社製)。
上記(S1−1)および(S1−2)におけるジメチルポリシロキサン誘導体は前記一般式(I)で表され、R2、R3およびZがいずれもメチル基である化合物である。
上記(S2−1)および(S2−2)におけるジメチルポリシロキサン誘導体は前記一般式(II)で表され、R5、R6およびZ’がいずれもメチル基である化合物である。
これらのジメチルポリシロキサン誘導体について、数平均分子量、およびアルキレンオキシド鎖(AO)を構成しているEO/POのモル比を下記表2に示す。
また、ポリシロキサン(S3)は、数平均分子量6000のジメチルポリシロキサンである。この化合物は前記一般式(II)においてn’=0であるものに相当する。
(X1):離型剤原液(炭化水素系ワックス系離型剤、中京油脂社製、商品名:M−352、不揮発分融点98℃、不揮発分含有量3質量%)のみからなる離型剤。
(X2):上記離型剤原液の90質量部と、表2に示すポリシロキサン化合物(S2−1)の10質量部を混合した離型剤。
(X3):上記離型剤原液の50質量部と、表2に示すポリシロキサン化合物(S1−1)の50質量部を混合した離型剤。
(X4):上記離型剤原液の95質量部と、表2に示すポリシロキサン化合物(S1−2)の5質量部を混合した離型剤。
(X5):上記離型剤原液の90質量部と、表2に示すポリシロキサン化合物(S3)の10質量部を混合した離型剤。
表1に示す配合で軟質ポリウレタンフォームを製造した。
まず反応性混合物(Y)の原料のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(ポリオール含有混合物)を液温30℃±1℃に調整した。これとは別にポリイソシアネート化合物を液温25℃±1℃に調整した。
次いで前記ポリオール含有混合物に前記ポリイソシアネート化合物を所定のインデックスになるように加えて、高速ミキサー(3000rpm)で5秒間撹拌混合し、直ちに60℃に加温した金型に注入して密閉した。金型としては内寸縦横400mm、高さ100mmのアルミニウム製金型を用い、離型剤(X)を内面に均一に塗布した後に60℃に加温して使用した。離型剤(X)の塗布量は30g/m2であった。
続いて、60℃で7分間キュアーした後、金型から軟質ポリウレタンフォームを取り出し、クラッシングし、室内(温度23℃、相対湿度50%)に24時間放置してから、下記の方法で成形性の評価および各種フォーム物性の測定を行った。測定結果を表3に示す。
クラッシングとは軟質ポリウレタンフォームを金型から取り出した後、フォーム厚みに対して75%まで連続的に圧縮する工程のことである。
フォームの成形性評価として、スキン部の平均セル径を測定し、セル状態(セルアレ)を評価した。セルアレについては、平均セル径が500μm以下を○、平均セル径が700μm以上を×とする。
フォーム物性として、全密度、コア部の密度、25%硬さ(ILD硬度)、通気性、反発弾性、全体の反発弾性(オーバーオール)、コア部の反発弾性、引裂強さ、引張強さ、伸び、圧縮残留ひずみ、通気性、ヒステリシスロスを評価した。
スキン部のセル径は画像処理システム装置(製品名:Qwin−Pro、ライカ社製)を用いて測定される値である。
コア部の密度、コア部の反発弾性に関しては、フォームの中心部からスキン部を除いて縦横400mm、高さ50mmの寸法にて切り出したサンプルを用いて測定した。
全密度、25%硬さ、反発弾性、引裂強さ、引張強さ、伸び、圧縮残留ひずみ、通気性、ヒステリシスロス、はJIS K6400(1997年版)に準拠して測定した。
(振動特性)
振動特性は共振振動数(単位Hz)、共振倍率(絶対変位測定)、及び6Hzの伝達率を評価した。測定はJASO B407−87に準拠して測定した。加圧盤は鉄研形(荷重490N)を使用し、加振全振幅は5mmとした。
振動特性は、自動車シートの乗り心地の評価の指標となるもので、共振振動数の値が4Hz以下であれば、人が敏感な周波数域の振動が効率良く減衰されて良好な乗り心地が得られる。該共振振動数は小さいほうが好ましい。また共振倍率および6Hzの伝達率も小さいほうが、乗り心地が良好である。
これに対して、反応性混合物(Y)に第2のポリシロキサン化合物(S2)を含有させたものの、離型剤として離型剤原液のみの(X1)を用いた比較例3、5、6、8、11、13ではセルアレが生じ、離型剤としてアルキレンオキシド鎖を有さないポリシロキサンを含有する(X5)を用いた比較例4でもセルアレが生じた。
また、比較例1、2、7、9に示されるように、離型剤として離型剤原液のみの(X1)を用いた場合に、反応性混合物(Y)に第1のポリシロキサン(S1)と第2のポリシロキサン化合物(S2)の両方を含有させると、セルアレは良好になるが、比較例1、10、12ではワレが生じ、比較例2、7、9では通気性および反発弾性が大きく悪化した。
なお、2006年12月19日に出願された日本特許出願2006−341615号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として取り入れるものである。
Claims (10)
- 内面上に離型剤(X)を付着させた成形型内に、ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)およびシリコーン整泡剤(S)を含有する反応性混合物(Y)を注入する工程と、前記成形型を密閉して前記反応性混合物(Y)を発泡硬化させる工程を有する軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
前記離型剤(X)が、ポリシロキサン鎖を構成しているケイ素原子の一部に、アルキレンオキシド鎖を有する有機基が結合している、数平均分子量が1200以上40000以下の第1のポリシロキサン化合物(S1)を含有し、
前記ポリオール(A)が、植物油脂由来のポリオール(A1)を含有し、
前記反応性混合物(Y)中のシリコーン整泡剤(S)が、ポリシロキサン鎖を有し、数平均分子量が150以上1200未満である第2のポリシロキサン化合物(S2)であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 植物油脂由来のポリオール(A1)が、大豆油由来ポリオールである、請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリオール(A)が植物油脂由来のポリオール(A1)と、少なくとも1種類のその他のポリオール(A2)を含有する、請求項1または2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリオール(A)中における、ポリオール(A1)とポリオール(A2)の質量比(A1)/(A2)が10/90〜90/10である、請求項1〜3のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリオール(A)がさらにポリマー分散ポリオールを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 第1のポリシロキサン化合物(S1)が以下の式(I)で表される構造を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
AOはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを開環重合させて形成されるアルキレンオキシド鎖、またはエチレンオキシドのみを開環重合させて形成されるアルキレンオキシド鎖を示す。一分子あたりのエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの平均個数は4〜100である。
Zは炭素数1〜22の直鎖または分岐のアルキル基もしくは水素原子を示す。 - 第2のポリシロキサン化合物(S2)が以下の式(II)で表される構造を有する化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
EOはエチレンオキシドを開環重合させて形成されるエチレンオキシド鎖を示し、一分子あたりの平均個数は1〜15である。
Z’は炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐のアルキル基または水素原子を示す。 - 前記離型剤(X)が、炭化水素系ワックス成分を含有する離型剤原液に前記ポリシロキサン化合物(S1)を含有させものである、請求項1〜7のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリイソシアネート(B)が、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートおよびこれらの変性体からなる群から選ばれる少なくとも1種類からなる、請求項1〜8のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 請求項1〜9に記載のいずれかの方法で製造された軟質ポリウレタンフォーム。
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