JPWO2008072776A1 - 高強度アルミニウム合金材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

優れた押出加工性を有するとともに、高強度をそなえた熱処理型Al−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材を提供することを目的とするものであり、押出加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、押出材断面全面のミクロ組織が再結晶した結晶粒で構成されており、該結晶粒の押出方向の平均粒径をL、平均厚さをtとしたとき、結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であり、さらに集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下であることを特徴とする。また、押出加工および冷間加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、マトリックスの結晶粒内に、棒状の析出物が<100>方向に配列し、該析出物の長さの平均値が10〜70nm、長さの最大値が120nm以下であり、かつ、(001)面からの観察視野にて測定した[001]方向の析出物の数密度が500個/μm2以上であることを特徴とする。

Description

本発明は、熱処理型Al−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材およびその製造方法に関する。
世界規模での環境保護の観点から、近年の輸送機は、車体の軽量化による燃費向上が重要な目標の一つになっており、輸送機器構造材には、高比強度であること、断面形状の自由度が高いことなどの理由から、アルミニウム合金押出材が多く採用され、その需要が増加している。特に、高強度をそなえた熱処理型の7000系(Al−Zn−Mg−Cu系)アルミニウム合金および2000系(Al−Cu−Mg系)アルミニウム合金などのアルミニウム合金押出材が適用されている。
しかしながら、Al−Zn−Mg−Cu系合金およびAl−Cu−Mg合金は、押出加工性に劣るため、生産性が低く、コスト高となる傾向がある。また、これらの合金で中空形状を押出する場合、変形抵抗が大きいために、ポートホール押出ができず、マンドレル押出に限定されるという問題がある。
熱処理型アルミニウム合金押出材は、熱処理によって高強度を得ることが可能であるが、最適条件の熱処理を行っても、押出形状によって強度にばらつきが生じることが多く(日本金属学会誌、第50巻(1986年)、1016〜1022頁)、上記7000系、2000系のアルミニウム合金においても、しばしば結晶組織を繊維状組織として高強度化する手法が採られるが、この場合、異形状の押出材の生産に際しては、局所的に再結晶組織となり、大きな強度ばらつきを示すという難点がある。
これらの問題点を解決するアルミニウム合金として、Al−Cu−Mg系の2024合金と同等の強度特性をそなえ、押出加工性にも優れたAl−Cu−Mg−Si系の2013合金が提案されている。発明者らは、2013合金の強度をさらに向上させるための試験、検討を行い(軽金属学会第110回春期大会講演概要、平成18年4月13日社団法人軽金属学会発行、第219〜220頁参照)、その過程において、Al−Mg−Si合金にCuを添加することによる高強度化に着想し、Al−Cu−Mg−Si系合金における析出組織を最適に制御することにより、高強度が達成できることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その目的は、優れた押出加工性を有するとともに、高強度をそなえた熱処理型Al−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の実施形態は、押出加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材であり、第2の実施形態は、押出加工および冷間加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材、とくに中空形状のAl−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金材である。
第1の実施形態による高強度アルミニウム合金材およびその製造方法は以下のとおりである。
(1)押出加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、該アルミニウム合金材断面全面のミクロ組織が再結晶した結晶粒で構成されており、該結晶粒の押出方向の平均粒径をL、平均厚さをtとしたとき、結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であり、さらに集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下であることを特徴とする高強度アルミニウム合金材。
(2)前記アルミニウム合金材が、Cu:0.6〜3.0%(質量%、以下同じ)、Mg:0.4〜1.6%、Si:0.2〜1.4%を含有し、残部Alおよび不可避不純物元素からなる組成を有することを特徴とする(1)記載の高強度アルミニウム合金材。
(3)前記アルミニウム合金材が、さらにMn:0.50%以下(0%を含まず、以下同じ)、Cr:0.40%以下、Zr:0.20%以下、V:0.20%以下のうちの1種または2種以上含有することを特徴とする(2)記載の高強度アルミニウム合金材。
(4)前記アルミニウム合金材が、さらにTi:0.15%以下、B:50ppm以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする(2)または(3)記載の高強度アルミニウム合金材。
(5)前記アルミニウム合金材の押出前のビレット直径Dと押出材断面内の最小厚さTの比(D/T)が200以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
(6)前記アルミニウム合金材が、押出比20以上の押出加工により得られることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
第2の実施形態による高強度アルミニウム合金材およびその製造方法は以下のとおりである。
(7)押出加工および冷間加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、マトリックスの結晶粒内に、棒状の析出物が<100>方向に配列し、該析出物の長さの平均値が10〜70nm、長さの最大値が120nm以下であり、かつ、(001)面からの観察視野にて測定した[001]方向の析出物の数密度が500個/μm以上であることを特徴とする高強度アルミニウム合金材。
(8)前記アルミニウム合金材が、Cu:1.0〜3.0%、Mg:0.4〜1.8%、Si:0.2〜1.6%を含み、残部Alおよび不純物よりなる組成を有することを特徴とする(7)記載の高強度アルミニウム合金材。
(9)前記アルミニウム合金が、さらに、Mn:0.30%以下(0%を含まず、以下同じ)、Cr:0.40%以下、Zr:0.25%以下、V:0.10%以下のいずれか1種または2種以上含むことを特徴とする(8)記載の高強度アルミニウム合金材。
(10)前記アルミニウム合金が、さらに、Ti:0.15%以下、B:50ppm以下のいずれか1種または2種含むことを特徴とする(8)または(9)記載の高強度アルミニウム合金材。
(11)前記マトリックスが再結晶による等軸な結晶粒より成る組織であり、該結晶粒の押出方向の平均粒径をL、厚さ方向の平均粒径をSTとしたときの平均アスペクト比(L/ST)が1.5〜4.0であることを特徴とする(7)〜(10)のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
(12)引張強度が450MPa以上、耐力が400MPa以上、伸び7%以上であることを特徴とする(7)〜(11)のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
(13)(7)〜(12)のいずれかに記載のアルミニウム合金材を製造する方法であって、(8)〜(9)のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金を中空形状に熱間押出加工して中空押出材とし、該中空押出材を溶体化処理および焼入れ処理し、さらに中空押出材に断面減少および外形輪郭の縮小を加える冷間加工を行った後、時効処理を施すことを特徴とする高強度アルミニウム合金材の製造方法。
(14)前記冷間加工を、断面積減少率10〜50%、かつ外径減少率7〜35%の引抜き加工により行うことを特徴とする(13)記載の高強度アルミニウム合金材の製造方法。
(15)熱間押出に続いてプレス焼入れ処理を施すことを特徴とする(13)または(14)記載の高強度アルミニウム合金材の製造方法。
第1の実施形態によるアルミニウム合金材における合金成分の意義とその限定理由、組織的特徴および製造方法について説明する。
Cuは、強度を高めるために必要な元素であり、好ましい含有量は0.6〜3.0%の範囲である。0.6%未満では強度が不十分になり、上限を超えて含有されると熱間変形抵抗が高くなりすぎ、押出加工性が低下する。Cuのさらに好ましい含有範囲は1.0〜2.5%、最も好ましい含有範囲は1.5〜2.0%である。
Mgは、強度を高めるために必要な元素であり、好ましい含有量は0.4〜1.6%の範囲である。0.4%未満では強度が不十分になり、上限を超えて含有されると熱間変形抵抗が高くなりすぎ、押出加工性が低下する。Mgのさらに好ましい含有範囲は0.6〜1.4%、最も好ましい含有範囲は0.8〜1.2%である。
Siは、強度を高めるために必要な元素であり、好ましい含有範囲は0.2〜1.4%である。下限未満では強度が不十分になり、上限を超えて含有されると熱間変形抵抗が高くなりすぎ、押出加工性が低下する。Siのさらに好ましい含有範囲は0.4〜1.2%、最も好ましい含有範囲は0.6〜1.0%である。
Mn、Cr、Zr、Vはいずれも選択的に含有される元素であるが、いずれも結晶粒を微細化する効果を有し、いずれか1種または2種以上を含有することで、その効果を得ることができる。好ましい含有範囲はMn:0.50%以下、Cr:0.40%以下、Zr:0.20%以下、V:0.20%以下であり、いずれか1種でも上限を超えて含有されると、押出加工時の再結晶が抑制され、目的とする再結晶組織を得ることが困難になったり、熱間変形抵抗の増大により押出性が低下する場合がある。また、巨大晶出物を形成することがあり、延性低下や靭性低下を招く場合もある。上記各元素のさらに好ましい含有範囲はMn:0.40%以下、Cr:0.30%以下、Zr:0.15%以下、V:0.15%以下、最も好ましい含有範囲はMn:0.30%以下、Cr:0.25%以下、Zr:0.10%以下、V:0.10%以下である。
TiおよびBはいずれも選択的に含有される元素であるが、いずれも鋳造組織を微細化し、押出加工性を向上させるよう機能する。好ましい含有範囲はTi:0.15%以下、B:50ppm以下であり、いずれか1種でも上限を超えて含有すると、粗大晶出物が生成され、延性低下や靭性低下を招く。
その他の不可避不純物元素として、FeおよびZnが含有される。Feは主として原料地金やリサイクル地金から混入してくる元素であり、0.5%を超えて含有されると延性低下や靭性低下を招くことから、0.5%以下に規制するのが好ましい。また、Znは主としてリサイクル地金から混入してくる元素であり、0.3%を超えて含有されると耐食性の低下を招くことから、0.3%以下に規制するのが好ましい。
第1の実施形態によるアルミニウム合金材は、押出加工により得られるもので、押出材断面全面のミクロ組織が再結晶した結晶粒で構成され、さらに該結晶粒の押出方向の平均粒径(または平均長さ)をL、平均厚さ(押出方向と直角方向に結晶粒の平均粒径を測定した場合における該平均粒径の最小値)をtとしたとき、結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であることが好ましい。押出加工で再結晶が抑制された場合には、熱間変形抵抗が高くなりすぎるため、押出加工性の低下を招き、複雑断面形状の押出が困難になるとともに、押出材の組織は再結晶組織にならずに繊維状組織(ファイバー組織)になる。また、押出材が繊維状組織になった場合、結晶粒の判別がつかないため、結晶粒の平均アスペクト比は測定不可となる。
結晶粒の平均アスペクト比の下限は特に設けないが、押出加工で1.0未満になることはない。押出材内部のミクロ組織が再結晶粒で構成されている場合に、結晶粒の平均アスペクト比が上限を超えると強度低下が起こるため、結晶粒の平均アスペクト比は5.0以下が好ましい。さらに好ましい結晶粒の平均アスペクト比は3.0以下である。
また、押出材の集合組織において、結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度をランダム方位比で50以下とするのが好ましい。{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度の測定は、押出材の押出方向に垂直な面を露出させて、SchulzのX線反射法によって集合組織解析を行い、(100)極点図上の<001>方位への集積度を測定することにより行われる。
{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒は、押出方向に引張荷重がかかった場合、多くのすべり面が作用でき、多重すべりが容易であることから、強度が低くなる。そのため高強度を得るためには、{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の割合を低く抑える必要がある。{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度はランダム比で50以下が好ましく、上限を超えると十分な強度が得られない。さらに好ましい方位密度は35以下であり、最も好ましい方位密度は20以下である。
次に、第1の実施形態によるアルミニウム合金材の製造条件について説明する。主要合金成分としてCu、Mg、Siを含有するアルミニウム合金、好ましくは上記の組成を有するアルミニウム合金の鋳塊を常法に従ってDC鋳造法で造塊し、均質化処理を行う。請求項2〜4のいずれかに従う組成を有するアルミニウム合金鋳塊の場合には、均質化処理は500℃以上550℃以下の温度で2時間以上行うのが好ましい。
均質化処理の温度または時間が下限未満の場合には、鋳造時に偏析した元素の拡散が不十分になり、強度低下を生じたり、延性や靭性の低下を招くことがある。また、均質化処理温度が上限を超えると鋳塊が溶解してしまう。さらに均質化処理時間は長時間行ってもよいが、操業上実用的な時間範囲で行うことが好ましい。均質化処理後の冷却速度は特に限定されず、炉内で徐冷を行っても良いし、ファンによる強制空冷や水冷を行っても良い。
均質化処理後の鋳塊は、一旦常温まで冷却してから押出前に再度加熱を行うこともでき、均質化処理温度から直接押出温度まで冷却を行っても良い。いずれかの方法で加熱された鋳塊を熱間押出法によって押出する。押出比(押出前断面積/押出後断面積)は20以上が好ましい。押出比が下限未満になると、強度低下や延性あるいは靭性の低下を招くことがある。また、後述の溶体化処理において粗大再結晶を起こす場合があり、結晶粒の平均アスペクト比が5.0を超えてしまうことがある。さらに好ましい押出比は30以上、最も好ましい押出比は40以上である。
また、押出前のビレット直径Dと押出材断面内の最小厚さTの比(D/T)は200以下であることが好ましい。(D/T)が上限を超えた場合には、押出材の集合組織における結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下にならず、強度低下を招くことがある。さらに好ましい押出前のビレット直径と押出材断面内の最小厚さの比(D/T)は130以下、最も好ましい押出前のビレット直径と押出材断面内の最小厚さの比(D/T)は70以下である。
なお、丸棒の場合には、その直径をTとみなすことができ、角棒の場合は短辺の長さをTとみなすことができる。さらに楕円形状の場合には短径をTとみなすことができる。
押出加工によって得られた押出材には溶体化処理が行われる。請求項2〜4のいずれかに従う組成を有するアルミニウム合金押出材の場合には、溶体化処理温度は450℃以上550℃以下、溶体化処理時間は10分以上とするのが好ましい。溶体化処理温度または時間が下限未満の場合には強度低下が生じる。また、溶体化処理温度が上限を超えると、押出材が溶解してしまう。さらに、溶体化処理時間が長時間で行われても良いが、操業上問題のない時間範囲内で溶体化処理を行うのが好ましい。
溶体化処理された押出材については焼入れ処理が行われる。焼入れ処理における焼入れ液としては、50℃以下の水道水あるいは50℃以下のポリアルキレングリコールなどの水溶液を用いることができる。450℃以上の温度で押出加工を行い、押出機出側で水冷を行うプレス焼入れの手法によって溶体化処理および焼入れを代替してもよい。
焼入れ後の押出材に対しては人工時効処理が施される。請求項2〜4のいずれかに従う組成を有するアルミニウム合金押出材の場合には、人工時効処理温度は170℃以上200℃以下、人工時効処理時間は4時間以上12時間以下とするのが好ましい。最適温度および時間の組み合わせは、合金組成によって変化するため一概に述べることができないが、少なくとも上記人工時効処理温度および時間が下限未満、あるいは上限を超えると、十分な強度を得ることが困難となる。
つぎに、第2の実施形態によるアルミニウム合金材における合金成分の意義とその限定理由、組織的特徴および製造方法について説明する。
Cuは、本発明の対象とするAl−Cu−Mg−Si系合金において基本となる合金元素であり、AlまたはMgおよびSiと共存して強度向上に寄与する。Cuの好ましい範囲は1.0〜3.0%であり、Cu量が1.0%未満では人工時効時に生成する析出相の数密度が低下し、十分な強度が得られず、3.0%を超えると、押出中のCuの固溶量が増加し、押出加工性が低下するばかりか、粒界析出物の生成量が多くなり、延性などに悪影響を及ぼす。Cuのさらに好ましい範囲は1.25〜2.5%、最も好ましい範囲は1.5〜2.0%である。
Mgは、本発明の対象とするAl−Cu−Mg−Si系合金において基本となる合金元素であり、CuおよびSiと共存して強度向上に寄与する。Mgの好ましい範囲は0.4〜1.8%であり、Mg量が0.4%未満では十分な強度が得られず、1.8%を超えると、押出中のMgの固溶量が増加し、押出加工性が低下する。Mgのさらに好ましい範囲は0.6〜1.5%、最も好ましい範囲は0.8〜1.2%である。
Siは、本発明の対象とするAl−Cu−Mg−Si系合金において基本となる合金元素であり、CuおよびMgと共存して強度向上に寄与する。Siの好ましい範囲は0.2〜1.6%であり、Si量が0.2%未満では十分な強度が得られず、1.6%を超えると、押出中のSiの固溶量が増加し、押出加工性が低下するばかりか、結晶粒界へのSi相の析出が起こり易くなり、延性などに悪影響を及ぼす。Siのさらに好ましい範囲は0.4〜1.3%、最も好ましい範囲は0.6〜1.0%である。
Mn、Cr、Zr、Vはいずれも選択的に含有される元素であり、結晶組織の制御に関連する。好ましい含有範囲はMn:0.30%以下、Cr:0.40%以下、Zr:0.25%以下、V:0.10%以下である。Mn、Cr、Zr、Vのいずれかが上限を超えて含有されると、熱間変形抵抗の増大により押出性が低下し、押し詰まりなどが起こる。さらに好ましい含有範囲は、Mn:0.25%以下、Cr:0.35%以下、Zr:0.20%以下、V:0.07%以下であり、最も好ましい含有範囲はMn:0.20%以下、Cr:0.30%以下、Zr:0.15%以下、V:0.05%以下である。
Fe、Znは不純物として含有される元素であり、いずれも延性を低下させるため、含有量は少ないほうが好ましいが、Fe:0.40%以下、Zn:0.30以下の範囲であれば、本発明の効果に影響を与えることはない。
TiおよびBは鋳造組織を微細化して、鋳造時に生成する晶出物の分散形態および押出後の結晶粒組織を均一にするよう機能する。好ましい含有量は、それぞれTi:0.15%以下、B:50ppm以下の範囲であり、この上限を超えて含有されると、粗大な金属間化合物が生成し、延性などに悪影響を及ぼす。
つぎに、第2の実施形態によるアルミニウム合金材における粒内析出物のサイズおよび数密度の範囲限定理由について説明する。
粒内の析出物は、人工時効処理時に<100>方向に棒状に析出し、転位のすべり面での運動を阻害することにより、強度を上昇させる。析出物が強度上昇に寄与するためには、長さの平均値が最低でも10nm必要である。また、長さの平均値が70nmを超えると、析出物の密度が低下し、強度上昇の効果が十分に得られない。さらに、析出物が効果的に転位の運動の障害となるためには、析出物のサイズが均一であることが好ましく、したがって、析出物のサイズは最大でも120nmであることが必要である。
また、強度には、析出物の数密度が関係し、安定して高強度を得るためには、(001)面からの観察視野で測定した[001]方向の析出物の数密度を500個/μm以上とすることが重要であり、(001)面からの観察視野で測定した[001]方向の析出物の数密度が500個/μm未満では、析出物の大きさが前記の条件を満たしていても、高強度を得難い。
以上のことから、結晶粒内の<100>方向の析出物について、長さの平均値が10〜70nm、長さの最大値が120nm以下であり、かつ、(001)面からの観察視野にて測定した[001]方向の析出物の数密度が500個/μm以上とすることが本発明の重要な構成要件となる。より好ましい範囲は、長さの平均値が20〜60nm、長さの最大値が100nm以下であり、かつ、(001)面からの観察視野にて測定した[001]方向の析出物の数密度が750個/μm以上である。
また、第2の実施形態によるアルミニウム合金材、とくにアルミニウム合金冷間加工中空材の素材となる中空形状の押出材においては、結晶組織が再結晶による等軸な結晶粒より成る組織とすることが望ましい。一般的に、高強度化のためには、結晶組織を繊維状組織(押出方向に長く伸ばされた結晶粒組織)とする手法が採られることが多いが、ポートホール押出などによる異形状の押出材においては、押出材の断面部位によって加工量に差があるため、溶体化処理時に部分的に二次再結晶(異常結晶粒成長)が起こり、最終製品は極めて不均一な結晶組織となるため、結果として、押出材の強度に大きなバラツキが生じ易くなる。したがって、安定した強度の冷間加工中空材を提供するためには、素材となる押出材を再結晶による等軸な結晶粒組織にすることが好ましい。安定的に高強度をそなえた冷間加工中空材の結晶粒組織としては、加工方向に若干伸びた組織であることが望ましく、好ましい平均アスペクト比の範囲は1.5〜4.0である。平均アスペクト比とは、結晶粒の押出方向の平均粒径をL、結晶粒の厚さ方向すなわち押出材の厚さ方向の平均粒径をSTとしたとき、(L/ST)をいう。
第2の実施形態によるアルミニウム合金材のうち中空材の製造工程について説明すると、まず、前記の成分組成のアルミニウム合金を常法に従って溶解し、DC鋳造法などにより造塊した後、均質化処理、熱間押出、溶体化処理、冷間加工、人工時効によりT8調質とされる。
均質化処理は、490〜550℃の温度範囲で2時間以上保持する条件で行うことが望ましい。均質化処理の温度が490℃未満の場合あるいは保持する時間が2時間未満の場合は、晶出(あるいは偏析)した化合物の固溶が不十分となるため、最終的に強度に寄与する主要添加元素(Cu、Mg、Si)の固溶量が減少し、高強度の達成が困難となる。また、550℃を超えて均質化処理を行うと、共晶融解により鋳塊が溶融してしまう恐れがある。均質化処理のさらに好ましい温度範囲は510〜550℃、最も好ましい温度範囲は530〜550℃である。また、均質化処理のさらに好ましい時間は4時間以上、最も好ましい時間は6時間以上である。均質化処理の時間に特に上限は設けないが、工業生産上の効率の問題から、12時間未満が望ましい。
均質化処理後、鋳塊を目的の中空形状に熱間押出する。本発明のAl−Cu−Mg−Si系合金に対しては、マンドレル押出法の他、ポートホール押出法の適用も可能である。いずれの押出方法においても、押出開始時のビレット温度は450〜520℃であることが望ましい。ビレットの温度が450℃未満であると、押出中の再結晶が不十分となって、押出材に繊維状組織が不均一に残り、強度低下の原因となる。また、変形抵抗が上昇し、押出加工圧力が押出機の能力を超え、押出ができなくなることがある。一方、ビレットの温度が520℃を超えると、押出中の加工発熱により押出材の温度が共晶融解温度を超え、割れが発生する。また、製品の押出速度の好ましい範囲は15m/min以下であり、押出速度が15m/minを超えると、押し詰まりが起きる恐れがある。
また、本発明においては、プレス焼入れの手法を採ることも可能である。プレス焼入れは熱間押出直後に急冷する手法であり、押出加工の加工温度を利用して、押出と溶体化処理を兼ねるもので、したがって、押出しされた製品の温度は後述の溶体化処理温度範囲内になるよう調整することが肝要である。これは、押出開始時のビレット温度を450〜520℃とすることで達成できる。ビレットの温度が450℃未満であると、押出材の温度が溶体化処理の温度範囲内にならないばかりか、上述のように、変形抵抗が上昇して押出ができなくなる恐れがある。また、ビレットの温度が520℃を超えると共晶融解が起きて押出材に割れが発生する。また、素早く冷却することが重要であり、製品がプラテンから出た時点から常温近傍に達するまでの平均冷却速度が500℃/min以上であることが望ましい。冷却速度が500℃/min未満であると、冷却中に主要添加元素が粗大に析出し、高強度が得られない。より好ましい冷却速度の範囲は1000℃/min以上である。
プレス焼入れ以外の方法で押出しを行った場合は、溶体化処理を行う。溶体化処理は、温度範囲520〜550℃、時間1時間以上の条件で行い、その後、例えば水焼入れにより、冷却速度500℃/min以上で冷却することが望ましい。処理温度が520℃未満では、主要添加元素(Cu、Mg、Si)の固溶量が不足し、高強度が得られない。また、処理温度が550℃を超えると、共晶融解により、最終製品の機械的性質を致命的に損なう可能性がある。溶体化処理のさらに好ましい温度範囲は535〜550℃である。さらに、溶体化処理後の冷却速度が500℃/min未満であると、冷却中に主要添加元素が粗大に析出し、高強度が得られない。より好ましい冷却速度の範囲は1000℃/min以上である。また、溶体化処理を行う前に、押出材に対して引抜きなどの冷間加工を行っても差し支えない。
溶体化処理および焼入れ後の押出材に対しては、強度向上のため、冷間加工を行う。冷間加工は、断面減少(肉厚減少)と外形輪郭の縮小(縮径)を伴う引抜き加工、ロール加工などが適用される。断面積減少率は10〜50%、外形輪郭の縮小率は7〜35%が好ましい。とくに、パイプ形状の引抜き材に対しては、断面積減少率10〜50%、かつ外径減少率7〜35%の引抜き加工を行う工程が最適である。加工により導入された転位は、加工硬化による強度の向上に寄与するばかりか、後述の時効処理に際して、固溶原子の拡散を促進し、また、析出物の核生成サイトとなることで、析出組織の微細化に貢献し、この効果により請求項1に規定される析出組織が得られる。断面積減少率が10%未満であるか、外径減少率が7%未満である場合、この効果が十分に得られず、断面積減少率が50%を超えるか、外径減少率が35%を超えた場合、材料が引抜き中に破断し、製品が得られない。
引抜き加工などの冷間加工後、時効処理を行う。上述の析出物のサイズおよび数密度の制限範囲を満たすための最適な時効処理条件は、時効処理温度及び処理時間のみならず、冷間加工条件により変化する。時効処理温度が130℃以下である場合は析出が不十分となり、220℃以上であると、析出物の形態が変化し、強度が増加しない。また、時効処理時間が2時間以下である場合は析出が不十分となり、25時間以上であると、析出物が粗大に成長し、強度が増加しない。さらに、析出物が形成および成長する速度は加工度に依存し、加工度が大きいほど、析出物の形成および成長が促進される。最適な時効処理条件は、時効処理温度:130℃超え220℃未満、処理時間:2時間超え25時間未満、かつ、加工度ε[%](断面積減少率に等しい)との関係が、次式を満足する温度T[℃]及び時間t[h]の範囲内に規定される。
30<(ε/100)×t×(T−120)<200(130<T<220,2<t<25)
上記の工程により得られるAl−Cu−Mg−Si系合金冷間加工中空材は、安定して引張強さ450MPa以上、耐力400MPa以上の高強度、伸び7%以上の延性を示し、輸送機用材料として好適に使用することができる。さらに、押出加工性に優れているため、製造コストも低減できる。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明し、本発明の効果を実証する。なお、これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
表1に示す組成を有するアルミニウム合金A〜Mの鋳塊(直径200mm)を常法に従ったDC鋳造法で造塊し、得られた鋳塊について540℃で6時間の均質化処理を行い、常温まで自然冷却した。
Figure 2008072776
次いで、各鋳塊を誘導加熱炉を用いて500℃まで加熱し、幅150mm、厚さ5mmの平板形状に熱間押出を行った(押出比:42、ビレット径/最小厚さ比(D/T):40)。押出速度(押出出側製品速度)は5m/minとした。各押出材について、540℃で1時間の溶体化処理を行い、常温の水道水中に焼入れを行った。焼入れ後、190℃で8時間の人工時効処理を行って、試験材1〜13とし、試験材1〜13について、以下の試験を行った。
結晶粒の平均アスペクト比:試験材の幅中央部から15mm角のミクロ組織観察用試験片を切り出し、幅方向に垂直な断面が研磨面に一致する方向に樹脂埋めを行い、エメリー紙で#1200まで研磨後バフ研磨し、さらに、ASTM E407記載のエッチング液No.3(ふっ酸2ml+塩酸3ml+硝酸5ml+水190ml)を用いて、25℃にて20秒のエッチング処理を行い、結晶粒組織を現出させた。この試料について、光学顕微鏡により倍率50倍にて撮影した。得られた写真について、ASTM E112に準拠した切断法により結晶粒の押出方向(長さ方向)の平均粒径Lを測定するとともに、押出方向と直角方向に結晶粒の平均粒径を測定した場合における該平均粒径の最小値tを求め、結晶粒の平均アスペクト比(L/t)を算出した。
{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度:押出材の幅中央部から幅15mm、長さ5mmの試験片を切り出し、押出方向に垂直な断面を研磨面としてエメリー紙で#1200まで研磨を行い、硝酸、塩酸、フッ酸を混合したマクロ腐食液で10秒間腐食して、X線回折用試験片を作製した。各試験片についてSchulzのX線反射法により(100)極点図を測定し、<001>方位への集積度を算出した。
引張試験:各試験材の幅中央部より、幅40mm、長さ250mmの引張試験用サンプルを切り出し、JIS 5号引張試験片を成形し、JIS Z 2241に準拠して、常温で引張試験を行い、引張強さ、0.2%耐力、伸びを測定した。試験結果を表2に示す。
Figure 2008072776
表2にみられるように、本発明に従う試験材1〜13はいずれも結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であり、さらに集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下であり、それぞれ成分値に応じて高い引張強さ、耐力、伸びを示した。
実施例2
実施例1で造塊された表1に示す合金Aの鋳塊(直径200mm)を540℃で6時間均質化処理した後、常温まで自然冷却した。次に、均質化処理後の鋳塊を、誘導加熱炉を用いて500℃まで加熱し、表3に示す断面形状にそれぞれ熱間押出を行って、押出材14〜20を作製した。押出速度(押出出側製品速度)は5m/minとした。
各押出材について、540℃で1時間の溶体化処理を行い、常温の水道水中に焼入れした。焼入れ後、190℃で8時間の人工時効処理を行い、試験材14〜20を得た。得られた試験材について、実施例1と同一条件で、結晶粒の平均アスペクト比および{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度を測定した。このとき、結晶粒の平均アスペクト比を算出するためのミクロ組織観察位置は、試験材14は丸棒の中心部、試験材15は幅(100mmの辺)中央部における肉厚中心部、試験材16は幅(30mmの辺)中央部における肉厚中心部、試験材17は楕円の中心部、試験材18は幅100mmの辺の中央部における肉厚中心部、試験材19は任意の位置における肉厚中心部、試験材20は幅100mmの辺の端部から24mmの位置における肉厚中心部で、それぞれ、押出方向と最小厚さTで定義される面が研磨面に一致するようにした。また、試験材14および試験材17はJIS2号試験片、試験材15および試験材16はJIS 5号試験片、試験材18は幅100mmの辺からJIS 5号試験片、試験材19はJIS 11号試験片、試験材20は幅100mmの辺からJIS 5号試験片をそれぞれ成形し、JIS Z 2241に準拠して、常温で引張試験を行い、引張強さ、0.2%耐力、伸びを測定した。試験結果を表4に示す。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表4にみられるように、本発明に従う試験材14〜20はいずれも結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であり、さらに集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下であり、高い引張強さ、耐力、伸びを示した。
比較例1
表5に示す組成を有するアルミニウム合金N〜Yの鋳塊を、実施例1と同一条件でDC鋳造、均質化処理、冷却、加熱、熱間押出、溶体化処理、焼入れ、人工時効処理し、試験材21〜32を得た。得られた試験材について、実施例1と同一条件で、結晶粒の平均アスペクト比および{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度を測定するとともに、引張試験を行った。試験結果を表6に示す。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表6に示すように、試験材21はCuが下限未満のため、試験材22はMgが下限未満のため、また、試験材23はSiが下限未満のため、いずれも強度が低い。試験材24はCuが上限を超えて含有されたため、試験材25はMgが上限を超えて含有されたため、また、試験材26はSiが上限を超えて含有されたため、いずれも押出で割れが発生した。
試験材27はMnが上限を超えて含有されたため、試験材28はCrが上限を超えて含有されたため、試験材29はZrが上限を超えて含有されたため、また、試験材30はVが上限を超えて含有されたため、いずれも繊維状組織になるとともに、巨大晶出物の形成により伸びが低下した。
試験材31はTiおよびBが上限を超えて含有されたため、また、試験材32はFeが上限を超えて含有されたため、いずれも巨大晶出物が生成し伸びが低下した。試験材32はZnも上限を超えて含有されたため、耐食性の低下が懸念される。
比較例2
実施例1で造塊された表1に示す合金A〜Mの鋳塊を、実施例1と同一条件で均質化処理、冷却、加熱し、幅150mm、厚さ0.7mmの断面形状に熱間押出加工した(押出比:299、ビレット径/最小厚さ比(D/T):286)。押出速度(押出出側製品速度)は5m/minとした。
各押出材について、実施例1と同一条件で溶体化処理、焼入れ、人工時効処理を行い、試験材33〜45を得た。得られた試験材について、実施例1と同一条件で、結晶粒の平均アスペクト比および{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度を測定するとともに、引張試験を行った。試験結果を表7に示す。
Figure 2008072776
表7に示すように、試験材33〜45はいずれもビレット径/最小厚さ比(D/T)が286であり、200を超えているため、集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50を超えてしまい、実施例1の試験材1〜13に比べ強度低下が生じている。
比較例3
実施例1で造塊された表1に示す合金A〜Mの鋳塊を、実施例1と同一条件で均質化処理、冷却、加熱し、幅150mm、厚さ25mmの断面形状に熱間押出加工した(押出比:8.4、ビレット径/最小厚さ比(D/T):8)。押出速度(押出出側製品速度)は5m/minとした。
各押出材について、実施例1と同一条件で溶体化処理、焼入れ、人工時効処理を行い、試験材46〜58を得た。得られた試験材について、実施例1と同一条件で、結晶粒の平均アスペクト比、{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度、引張試験を行った。試験結果を表8に示す。
Figure 2008072776
表8に示すように、試験材46〜58はいずれも押出比が8.4であり、20未満のため、実施例1の試験材1〜13に比べて強度低下が生じるとともに、伸びも低下した。特に、試験材53〜56は結晶粒の平均アスペクト比が5.0を超えたため、著しい強度低下が生じた。
実施例3
表9に示す組成を有する合金(a〜m)を、それぞれ常法に従って溶解し、直径155mmのビレットに鋳造した。このビレットに、540℃で10時間の均質化処理を行った後、ポートホール押出により、ビレット温度500℃、押出速度6m/minの条件で、外径15.0mm、肉厚3.0mmのパイプ形状の押出管材を作製した。
得られた押出管材について、540℃で2時間の溶体化処理を施した後、引抜き加工により、外径13.0mm、肉厚2.5mmとし、続いて170℃で7時間の時効処理を行った。
得られた引抜き材を試験材として、以下に示す方法によって、結晶粒内の析出物の分散状態および結晶粒の平均アスペクト比を測定するとともに、引張性質を評価した。結果を表10に示す。
結晶粒内の析出物の分散状態:試験材より電解研磨法によりTEM観察用薄膜試料を作成し、TEMにより、(100)面から、析出物のスポットを用いた暗視野像の倍率100000倍の写真を用い、[010]方向および[001]方向に配列した粒子から平均長さを、[100]方向に配列した粒子から数密度を測定した。なお、統計的な誤差を軽減させる目的で、ひとつの試験材につき3視野の写真を測定し、その平均値を用いた。
平均アスペクト比:試験材より長さ10mm、幅10mmのミクロ観察用試料を切り出し、押出方向に平行な断面を観察するように樹脂埋めし、エメリー紙で#1200まで研磨後バフ研磨し、さらに、ASTM E407記載のエッチング液No.3(ふっ酸2ml+塩酸3ml+硝酸5ml+水190ml)を用いて、25℃にて20秒のエッチング処理を行い、結晶粒組織を現出させた。この試料について、光学顕微鏡により倍率50倍にて撮影した。得られた写真について、ASTM E112に従って、試験材の結晶粒の押出方向(長さ方向)の平均粒径Lおよび試験材の厚さ方向の平均粒径STを測定し、両者より平均アスペクト比(L/ST)を計算した。なお、統計的な誤差を軽減させる目的で、一つの条件につき3視野の写真を測定し、その平均値を用いた。
引張性質の評価:試験材よりJIS 11号試験片を成形し、JIS Z2241に従って、引張強さ、耐力、伸びを測定し、これらを強度と延性の判断基準とした。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表10にみられるように、本発明に従う試験材59〜71は、結晶粒内の析出物および平均アスペクト比が規定の範囲にあり、優れた引張り性質を示した。
実施例4
表9に示す合金aのビレット(直径155mm)について、実施例3と同様に均質化処理を行った後、ポートホール押出により、ビレット温度500℃、押出速度6m/minの条件で、パイプ形状の押出管材を作製した。さらに、得られた押出管材について、実施例3と同様に溶体化処理を施した後、引抜き加工を行って種々の径のパイプ形状の引抜き材とし、続いて時効処理を行った。なお、試験材77については、押出後、断面積減少率9%の引抜き加工を行った後、溶体化処理を施し、さらに引抜き加工を行ってから時効処理した。また、試験材78については、プレス焼入れを行った。これら試験材の製造条件を表11に示す。
得られた引抜き材を試験材として、実施例3と同じ方法によって、結晶粒内の析出物の分散状態および平均アスペクト比を測定するとともに、引張性質を評価した。結果を表12に示す。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表12にみられるように、本発明に従う試験材72〜84は、いずれも結晶粒内の析出物および平均アスペクト比が規定の範囲内にあり、優れた引張性質を示した。
比較例4
表13に示す組成を有する合金n〜zについて、実施例3と同じ方法により、引抜き材を作製し、引抜き材を試験材として、実施例3と同じ方法によって、結晶粒内の析出物の分散状態および平均アスペクト比を測定するとともに、引張性質を評価した。結果を表14に示す。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表14に示すように、試験材85、87および89は、それぞれCu、MgおよびSiが下限を下回ったため、結晶粒内の析出物の数密度が十分でなく、強度不足となった。試験材86、88および90は、それぞれCu、MgおよびSiが上限を超えたため、延性が低下した。試験材91、92、93および94は、それぞれMn、Cr、ZrおよびVが上限を超えたため、熱間変形抵抗が増大し、押出中に押し詰まりが起き、試験材の採取が不可能となった。試験材95はTiおよびBの添加量が上限を超えたため、延性が低下した。試験材96はFeの添加量が上限を超えたため、延性が低下した。試験材97はZnの添加量が上限を超えたため、延性が低下した。
比較例5
表9に示す合金aのビレット(直径155mm)について、均質化処理を行った後、ポートホール押出によりパイプ形状の押出管材を作製した。ついで、押出管材を溶体化処理した後、引抜き加工を行って種々の径のパイプ形状に加工し、続いて時効処理を行い、得られた引抜き材を試験材とした。各試験材の製造条件を表15に示す。
試験材について、実験例3と同じ方法によって、結晶粒内の析出物の分散状態および平均アスペクト比を測定するとともに、引張性質を評価した。結果を表16に示す。なお、試験材107については、溶体化処理後、ファン空冷により50℃/minの速度で冷却した。
Figure 2008072776
Figure 2008072776
表16に示すように、試験材98、100は均質化処理が不十分であったため、析出粒子の数密度が減少し、強度が低下した。試験材99は均質化処理温度が高く、共晶融解が起きたため、強度と伸びが低下した。試験材101は押出温度が低いため、押出材に繊維状の結晶粒が不均一に残存し、平均アスペクト比が高くなり、強度が低下した。試験材102は押出温度が高いため、加工発熱により共晶融解が起き、押出材に割れが発生した。試験材103は変形抵抗が高く、押出中に押し詰まりが起き、試験材の採取が不可能となった。
試験材104、106は溶体化処理が不十分であったため、析出粒子の数密度が減少し、強度が低下した。試験材105は溶体化処理温度が高く、共晶融解が起きたため、強度と伸びが低下した。試験材107は溶体化処理後の冷却速度が遅いため、主要添加元素の固溶量が減少し、時効処理時に析出する粒子数が減少したため、強度が低下した。試験材108は引抜き加工の加工度が低いため、析出物の平均長さ及び長さの最大値が上限を超えて、強度が低下した。試験材109は引抜きの加工度が合金の限界を超えたため、引抜き加工中に材料が破断した。
試験材110は外径減少率が低いため、析出物の平均長さおよび長さの最大値が上限を超え、強度が低下した。試験材111は時効処理温度が低く、析出粒子の平均長さが下限未満であったため、強度が低下した。試験材112は時効処理温度が高く、析出粒子が粗大化し、強度が低下した。試験材113は時効処理が短時間であるため、析出粒子の平均長さが下限未満となり、強度が低下した。試験材114は時効処理時間が長いため、析出物が粗大化し、強度が低下した。
第1の実施形態によるアルミニウム合金材は、優れた押出加工性を有するとともに、高強度をそなえた熱処理型Al−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金押出材であり、航空機構造材などの輸送機器構造材として好適に使用することができる。また、第2の実施形態によるアルミニウム合金材は、押出加工性に優れ、ポートホール押出法による中空押出材の作製が可能で、且つ高強度をそなえた熱処理型Al−Cu−Mg−Si系の高強度アルミニウム合金冷間加工材であり、とくに、パイプ形状の冷間加工管材は、オートバイ用構造材などの輸送機器部材として好適に使用することができる。

Claims (15)

  1. 押出加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、該アルミニウム合金材断面全面のミクロ組織が再結晶した結晶粒で構成されており、該結晶粒の押出方向の平均粒径をL、平均厚さをtとしたとき、結晶粒の平均アスペクト比(L/t)が5.0以下であり、さらに集合組織において結晶粒の{001}面の法線と押出方向が平行な結晶粒の方位密度がランダム方位比で50以下であることを特徴とする高強度アルミニウム合金材。
  2. 前記アルミニウム合金材が、Cu:0.6〜3.0%(質量%、以下同じ)、Mg:0.4〜1.6%、Si:0.2〜1.4%を含有し、残部Alおよび不可避不純物元素からなる組成を有することを特徴とする請求項1記載の高強度アルミニウム合金材。
  3. 前記アルミニウム合金材が、さらにMn:0.50%以下(0%を含まず、以下同じ)、Cr:0.40%以下、Zr:0.20%以下、V:0.20%以下のうちの1種または2種以上含有することを特徴とする請求項2記載の高強度アルミニウム合金材。
  4. 前記アルミニウム合金材が、さらにTi:0.15%以下、B:50ppm以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項2または3記載の高強度アルミニウム合金材。
  5. 前記アルミニウム合金材の押出前のビレット直径Dと押出材断面内の最小厚さTの比(D/T)が200以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
  6. 前記アルミニウム合金材が、押出比20以上の押出加工により得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
  7. 押出加工および冷間加工により得られるAl−Cu−Mg−Si系アルミニウム合金材であって、マトリックスの結晶粒内に、棒状の析出物が<100>方向に配列し、該析出物の長さの平均値が10〜70nm、長さの最大値が120nm以下であり、かつ、(001)面からの観察視野にて測定した[001]方向の析出物の数密度が500個/μm以上であることを特徴とする高強度アルミニウム合金材。
  8. 前記アルミニウム合金材が、Cu:1.0〜3.0%、Mg:0.4〜1.8%、Si:0.2〜1.6%を含み、残部Alおよび不純物よりなる組成を有することを特徴とする請求項7記載の高強度アルミニウム合金材。
  9. 前記アルミニウム合金が、さらに、Mn:0.30%以下、Cr:0.40%以下、Zr:0.25%以下、V:0.10%以下のいずれか1種または2種以上含むことを特徴とする請求項8記載の高強度アルミニウム合金材。
  10. 前記アルミニウム合金が、さらに、Ti:0.15%以下、B:50ppm以下のいずれか1種または2種含むことを特徴とする請求項8または9記載の高強度アルミニウム合金材。
  11. 前記マトリックスが再結晶による等軸な結晶粒より成る組織であり、該結晶粒の押出方向の平均粒径をL、厚さ方向の平均粒径をSTとしたときの平均アスペクト比(L/ST)が1.5〜4.0であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
  12. 引張強度が450MPa以上、耐力が400MPa以上、伸び7%以上であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金材。
  13. 請求項7〜12のいずれかに記載のアルミニウム合金材を製造する方法であって、請求項8〜10のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金を中空形状に熱間押出加工して中空押出材とし、該中空押出材を溶体化処理および焼入れ処理し、さらに中空押出材に断面減少および外形輪郭の縮小を加える冷間加工を行った後、時効処理を施すことを特徴とする高強度アルミニウム合金材の製造方法。
  14. 前記冷間加工を、断面積減少率10〜50%、かつ外径減少率7〜35%の引抜き加工により行うことを特徴とする請求項13記載の高強度アルミニウム合金材の製造方法。
  15. 熱間押出に続いてプレス焼入れ処理を施すことを特徴とする請求項13または14記載の高強度アルミニウム合金材の製造方法。
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